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特開2023-11912走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法、装置並びにエッジコンピューティングデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011912
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法、装置並びにエッジコンピューティングデバイス
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/017 20060101AFI20230117BHJP
【FI】
G08G1/017
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022179785
(22)【出願日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】202111337132.X
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ホオ ツァオ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】交通オブジェクトの間に関連付け関係があるか否かを決定し、交通オブジェクトの融合及び関連付けの精度を向上させる。
【解決手段】異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得するステップと、第1環境情報に基づいて、第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、第2環境情報に基づいて、第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定するステップと、第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップと、を含み、さらに交通オブジェクトの位置する車線の情報を併用して、交通オブジェクトの間に関連付け関係があるか否かを決定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法であって、
異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得するステップと、
前記第1環境情報に基づいて、前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、前記第2環境情報に基づいて、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定するステップと、
前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップであって、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである、ステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記の前記第1環境情報に基づいて、前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、前記第2環境情報に基づいて、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定するステップは、
所定の高精度地図及び前記第1環境情報に基づいて、前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの前記高精度地図における第1マッピング位置を決定し、前記第1マッピング位置に基づいて、前記第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定するステップと、
前記高精度地図及び前記第2環境情報に基づいて、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの前記高精度地図における第2マッピング位置を決定し、前記第2マッピング位置に基づいて、前記第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップは、
第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定するステップと、
前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報に基づいて決定するステップであって、前記車線関連付け確率は、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する確率を示すステップと、
前記類似確率及び前記車線関連付け確率に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップと、を含む、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記の第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定するステップは、
前記第1交通オブジェクトの情報及び前記第2交通オブジェクトの情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の距離を決定し、かつ前記距離に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定するステップを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記の前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報に基づいて決定するステップは、
前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が同一の車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第1所定値として決定するステップと、
前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が隣接する同方向車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第2所定値として決定するステップと、
それら以外の場合、前記車線関連付け確率を第3所定値として決定するステップと、を含み、第1所定値は、第2所定値よりも大きく、第2所定値は、第3所定値よりも大きい、
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記の前記類似確率及び前記車線関連付け確率に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップは、
前記類似確率と前記車線関連付け確率との積を、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、或いは、前記類似確率と前記車線関連付け確率との和を、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、或いは、所定の第1重み値を用いて前記類似確率の類似確率重み値を決定し、所定の第2重み値を用いて前記車線関連付け確率の車線関連付け確率重み値を決定し、前記類似確率重み値と前記車線関連付け確率重み値との和を、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定するステップと、
前記関連付け確率が確率閾値よりも大きい場合、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があると決定するステップと、を含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1環境情報とは同一のセンサにより前記第1環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第1履歴環境情報を収集するステップと、
前記第2環境情報とは同一のセンサにより前記第2環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第2履歴環境情報を収集するステップと、
第1履歴環境情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトの位置していた第1履歴車線の情報を決定し、第2履歴環境情報に基づいて、前記第2交通オブジェクトの位置していた第2履歴車線の情報を決定するステップと、をさらに含み、
前記の前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップは、
前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、前記第1車線の情報、前記第2車線の情報、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップを含む、
請求項1、2及び4~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記の前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、前記第1車線の情報、前記第2車線の情報、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップは、
第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定するステップと、
前記第1車線の情報、前記第2車線の情報、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を決定するステップと、
前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率及び車線関連付け確率に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップと、を含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記の前記第1車線の情報、前記第2車線の情報、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を決定するステップは、
前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報が、前記第1履歴車線と前記第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が同一の車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第4所定値として決定するステップと、
前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報が、前記第1履歴車線と前記第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が異なる車線であることを示す場合、又は、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報が、前記第1履歴車線と前記第2履歴車線が異なる車線であることを示し、かつ前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が同一の車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第5所定値として決定するステップと、
それら以外の場合、前記車線関連付け確率を第6所定値として決定するステップと、を含み、第4所定値は、第5所定値よりも大きく、第5所定値は、第6所定値よりも大きい、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置であって、
異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得する取得ユニットと、
前記第1環境情報に基づいて、前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、前記第2環境情報に基づいて、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する車線決定ユニットと、
前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する関連付けユニットであって、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである、関連付けユニットと、を含む、
装置。
【請求項11】
前記車線決定ユニットは、
所定の高精度地図及び前記第1環境情報に基づいて、前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの前記高精度地図における第1マッピング位置を決定するマッピングモジュールと、
前記第1マッピング位置に基づいて、前記第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定する車線決定モジュールと、を含み、
前記マッピングモジュールは、さらに、前記高精度地図及び前記第2環境情報に基づいて、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの前記高精度地図における第2マッピング位置を決定し、
前記車線決定モジュールは、さらに、前記第2マッピング位置に基づいて、前記第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記関連付けユニットは、
第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する第1類似性決定モジュールと、
前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報に基づいて決定する第1車線関連付けモジュールであって、前記車線関連付け確率は、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する確率を示す、第1車線関連付けモジュールと、
前記類似確率及び前記車線関連付け確率に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する第1オブジェクト関連付けモジュールと、を含む、
請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1類似性決定モジュールは、具体的に、
前記第1交通オブジェクトの情報及び前記第2交通オブジェクトの情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の距離を決定し、かつ前記距離に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1車線関連付けモジュールは、具体的に、
前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が同一の車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第1所定値として決定し、
前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が隣接する同方向車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第2所定値として決定し、
それら以外の場合、前記車線関連付け確率を第3所定値として決定し、第1所定値は、第2所定値よりも大きく、第2所定値は、第3所定値よりも大きい、
請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記第1オブジェクト関連付けモジュールは、具体的に、
前記類似確率と前記車線関連付け確率との積を、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、或いは、前記類似確率と前記車線関連付け確率との和を、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、或いは、所定の第1重み値を用いて前記類似確率の類似確率重み値を決定し、所定の第2重み値を用いて前記車線関連付け確率の車線関連付け確率重み値を決定し、前記類似確率重み値と前記車線関連付け確率重み値との和を、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、
前記関連付け確率が確率閾値よりも大きい場合、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があると決定する、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記取得ユニットは、さらに、前記第1環境情報とは同一のセンサにより前記第1環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第1履歴環境情報を取得し、
前記取得ユニットは、さらに、前記第2環境情報とは同一のセンサにより前記第2環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第2履歴環境情報を取得し、
前記車線決定ユニットは、さらに、第1履歴環境情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトの位置していた第1履歴車線の情報を決定し、第2履歴環境情報に基づいて、前記第2交通オブジェクトの位置していた第2履歴車線の情報を決定し、
前記関連付けユニットは、さらに、
前記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、前記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、前記第1車線の情報、前記第2車線の情報、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する、
請求項10、11及び13~15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記関連付けユニットは、
第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する第2類似性決定モジュールと、
前記第1車線の情報、前記第2車線の情報、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を決定する第2車線関連付けモジュールと、
前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間の類似確率及び車線関連付け確率に基づいて、前記第1交通オブジェクトと前記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する第2オブジェクト関連付けモジュールと、を含む、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第2車線関連付けモジュールは、具体的に、
前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報が、前記第1履歴車線と前記第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が同一の車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第4所定値として決定し、
前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報が、前記第1履歴車線と前記第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が異なる車線であることを示す場合、又は、前記第1履歴車線の情報及び前記第2履歴車線の情報が、前記第1履歴車線と前記第2履歴車線が異なる車線であることを示し、かつ前記第1車線の情報及び前記第2車線の情報が、前記第1車線と前記第2車線が同一の車線であることを示す場合、前記車線関連付け確率を第5所定値として決定し、
それら以外の場合、前記車線関連付け確率を第6所定値として決定し、第4所定値は、第5所定値よりも大きく、第5所定値は、第6所定値よりも大きい、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリと、を含み、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶し、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~9のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
電子機器。
【請求項20】
コンピュータ命令が記憶される非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させる、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
プロセッサによって実行されると、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法のステップを実現するコンピュータプログラムを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項22】
請求項19に記載の電子機器を含む、エッジコンピューティングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年11月12日に出願された中国特許出願第202111337132.X号の優先権を主張するものであり、その全ての内容は、全体として参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
(技術分野)
本開示は、コンピュータ技術におけるインテリジェント交通技術及び自動運転技術に関し、特に、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法、装置並びにエッジコンピューティングデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
社会経済の急速な発展に伴い、自動車の数及びタイプも急増しており、道路環境を収集するとき、異なるソースから収集されたオブジェクト情報を関連付けて融合する必要がある。
【0004】
異なるソースからのオブジェクトを関連付けるとき、一般的にターゲットオブジェクトと関連付けるべきオブジェクトとの間の横方向及び縦方向ユークリッド距離又はマハラノビス距離を計算し、ターゲットオブジェクトと関連付けるべきオブジェクトとの間の横方向及び縦方向ユークリッド距離又はマハラノビス距離が所定の条件を満たす場合、ターゲットオブジェクトと関連付けるべきオブジェクトとを関連付ける。
【0005】
しかしながら、異なるセンサが道路環境を収集するときの収集角度が異なるため、車両情報を取得する視野角も異なり、視野角の違いの存在で、オブジェクト同士間の距離のみに基づいて、オブジェクトを関連付けるか否かを決定すると、誤って関連付ける状況が発生しやすい。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、従来技術においてオブジェクトを誤って関連付けることが発生しやすいという問題を解決するために、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法、装置並びにエッジコンピューティングデバイスを提供する。
【0007】
本開示の第1態様に係る走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法は、
異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得するステップと、
第1環境情報に基づいて、第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、第2環境情報に基づいて、第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定するステップと、
第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップであって、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである、ステップと、を含む。
【0008】
本開示の第2態様に係る走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置は、
異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得する取得ユニットと、
第1環境情報に基づいて、第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、第2環境情報に基づいて、第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する車線決定ユニットと、
第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する関連付けユニットであって、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである、関連付けユニットと、を含む。
【0009】
本開示の第3態様に係る電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリと、を含み、
メモリは、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶し、命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、少なくとも1つのプロセッサに第1態様に係る方法を実行させる。
【0010】
本開示の第4態様に係る、コンピュータ命令が記憶される非一時的なコンピュータ可読記憶媒体において、コンピュータ命令は、第1態様に係る方法をコンピュータに実行させる。
【0011】
本開示の第5態様に係るコンピュータプログラム製品は、可読記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムを含み、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、可読記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサがコンピュータプログラムを実行することにより、電子機器は、第1態様に係る方法を実行する。
【0012】
本開示の第6態様に係るエッジコンピューティングデバイスは、第3態様に係る電子機器を含む。
【0013】
本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法、装置並びにエッジコンピューティングデバイスは、交通オブジェクトの位置する車線の情報を併用して、交通オブジェクトの間に関連付け関係があるか否かを決定し、さらに交通オブジェクトの関連付けの精度を向上させることができる。
【0014】
本部分において説明される内容は、本開示の実施例の主要又は重要な特徴を特定することを意図するものではなく、本開示の範囲を限定するためのものではないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図面は、本解決手段をよりよく理解するためのものであり、本開示を限定するものではない。
【0016】
図1】例示的な実施例に係る道路環境を示す図である。
図2】本開示の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法のフローチャートである。
図3】本開示の別の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法のフローチャートである。
図4】本開示の第1例示的な実施例に係る道路シーンを示す図である。
図5】本開示の第2例示的な実施例に係る道路シーンを示す図である。
図6】本開示のさらに別の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法のフローチャートである。
図7】本開示の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置の概略構成図である。
図8】本開示の別の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置の概略構成図である。
図9】本開示の実施例に係る方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするために、その中には本開示の実施例の様々な詳細が含まれているが、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書で説明される実施例に対して様々な変更及び修正を行うことができることを認識されたい。同様に、明確及び簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造についての説明を省略する。
【0018】
図1は、例示的な実施例に係る道路環境を示す図である。
【0019】
図1に示すように、1つの交差点を複数の車両が走行しており、交差点に、交差点の道路状況を認識する路側機器及びセンサが設置されてよい。
【0020】
例えば、交差点には、センサ11、センサ12、センサ13及びセンサ14が設置され、これら4つのセンサにより、異なる方向から交差点の環境情報を収集することができる。各センサは、収集した環境情報を路側機器15に送信してよく、路側機器15は、受信した各環境情報を融合することにより、交差点の道路状況を取得してよい。
【0021】
路側機器は、各環境情報を融合するとき、各環境情報における交通オブジェクトを関連付ける必要がある。例えば、1番目の環境情報に車両Aが含まれ、2番目の環境情報に車両Bが含まれるが、路側機器は、車両Aの情報及び車両Bの情報に基づいて、車両Aと車両Bが同一の車両であるか否かを決定し、同一の車両である場合、路側機器は、これら2つの車両を関連付けてよい。
【0022】
従来技術において、路側機器は、異なる環境情報における交通オブジェクトを関連付けるとき、一般的にターゲットオブジェクトと関連付けるべきオブジェクトとの間の横方向及び縦方向ユークリッド距離又はマハラノビス距離を計算し、ターゲットオブジェクトと関連付けるべきオブジェクトとの間の横方向及び縦方向ユークリッド距離又はマハラノビス距離が所定の条件を満たす場合、ターゲットオブジェクトと関連付けるべきオブジェクトとを関連付ける。
【0023】
しかしながら、道路環境が複雑であり、交通オブジェクトが近い場合、又は、ある角度から環境情報を収集すると、交通オブジェクトが遮られる場合が存在するため、異なるセンサの収集した環境情報における交通オブジェクトを関連付けるとき、ユークリッド距離又はマハラノビス距離のみに基づいて交通オブジェクトを関連付けると、誤って関連付ける状況が発生しやすい。
【0024】
本開示に係る解決手段において、さらに各交通オブジェクトの位置する車線を決定し、さらに、関連付けにおいて交通オブジェクトの属する車線の情報を加味することにより、交通オブジェクトをより正確に関連付ける。
【0025】
図2は、本開示の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法のフローチャートである。
【0026】
図2に示すように、本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法は、以下のステップ201~203を含む。
【0027】
ステップ201において、異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得する。
【0028】
本開示に係る方法は、計算能力を有する電子機器により実行されてよく、該電子機器は、例えば、路側機器であってもよく、車載機器であってもよい。例えば、路側に設置されたセンサは、道路の環境情報を収集し、環境情報を路側機器に送信し、路側機器は、各センサから送信された環境情報に基づいてオブジェクトを関連付けることにより、道路の完全な道路状況を再現してよい。センサは、収集した環境情報を近傍の車両に送信し、車両の車載機器は、各センサから送信された環境情報に基づいてオブジェクトを関連付けることにより、完全な道路状況を再現してもよい。
【0029】
具体的には、環境情報を収集する複数のセンサが設置される場合、各センサは、いずれも電子機器に環境情報を送信してよく、電子機器は、任意の2つの環境情報に基づいて交通オブジェクトを関連付けてよい。
【0030】
さらに、電子機器は、第1環境情報及び第2環境情報を取得してよく、例えば、第1センサと第2センサは、電子機器に第1環境情報と第2環境情報をそれぞれ送信してよい。
【0031】
第1環境情報と第2環境情報は、異なるセンサにより収集され、異なるセンサの設置位置が異なるため、異なるセンサが環境情報を収集する角度も異なり、各環境情報において、実際に同一のオブジェクトである交通オブジェクトを決定する必要があり、例えば、第1環境情報に1台の車両が含まれ、第2環境情報に1台の車両も含まれ、これら2台の車両が実際に同一の車両であるか否かを決定し、これら2台の車両について実際に収集したものが同一の車両の情報である場合、これら2台の車両を関連付けてよい。
【0032】
ステップ202において、第1環境情報に基づいて、第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、第2環境情報に基づいて、第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する。
【0033】
実際に応用するとき、第1環境情報に第1交通オブジェクトが含まれ、該第1交通オブジェクトは、例えば、車両であってよい。電子機器は、第1環境情報に基づいて、第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報、例えば第1交通オブジェクトが車線L1に位置することを決定してよい。
【0034】
好ましい実施形態において、電子機器に高精度地図が設定されてよく、電子機器は第1環境情報から第1交通オブジェクトを認識し、かつ第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定してよい。
【0035】
例えば、第1環境情報がカメラにより収集された画像である場合、電子機器は、画像認識の方式により該画像から車両を認識し、かつ高精度地図に基づいて、該車両の位置する第1車線の情報を決定してよい。第2環境情報がレーダにより収集された点群データである場合、電子機器は、点群を処理し、道路に存在する車両を認識し、かつ高精度地図に基づいて、該車両の位置する第2車線の情報を決定してよい。
【0036】
ステップ203において、第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定し、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである。
【0037】
第1環境情報において第1交通オブジェクトの情報を決定してよく、例えば、第1交通オブジェクトの位置、例えば第1交通オブジェクトの複数のキーポイントの位置を決定してよい。同じ方式で第2環境情報において第2交通オブジェクトの情報を決定してよい。
【0038】
具体的には、第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報及び第2車線の情報を併用して、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとを関連付けるか否かを決定してよい。第1車線の情報及び第2車線の情報により、交通オブジェクトの関連付け精度を向上させることができる。
【0039】
さらに、第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似度確率を決定してよい。例えば、ユークリッド距離又はマハラノビス距離に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似度確率を決定してよい。
【0040】
実際に応用するとき、第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報、及び第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を併用して、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定してよい。例えば、第1車線の情報及び第2車線の情報を用いて類似度確率を補正して、関連付け確率を得て、さらに、関連付け確率に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定してよい。例えば、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する場合、類似確率の値を増大させて関連付け確率を得てよく、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが異なる車線に位置する場合、類似確率の値を減少させて関連付け確率を得てよい。
【0041】
ユークリッド距離又はマハラノビス距離に基づいて、交通オブジェクトの間に関連付け関係があるか否かを決定するとき、誤って関連付ける状況が発生しやすい。したがって、交通オブジェクトの位置する車線の情報を併用して、交通オブジェクトの融合及び関連付けの精度を向上させることができる。
【0042】
2つの交通オブジェクトの間に関連付け関係があると決定する場合、これら2つの交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトであると考えてよく、このようにして、複数のセンサが複数の角度から収集した道路の環境情報に基づいて、完全な道路環境を再現することができる。具体的には、各環境情報における交通オブジェクトを関連付け、関連付け結果に基づいて道路環境を再現してよい。
【0043】
本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法は、異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得するステップと、第1環境情報に基づいて、第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、第2環境情報に基づいて、第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定するステップと、第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定するステップであって、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである、ステップと、を含む。本開示に係る解決手段は、交通オブジェクトの位置する車線の情報を併用して、交通オブジェクトの間に関連付け関係があるか否かを決定し、さらに交通オブジェクトの融合及び関連付けの精度を向上させることができる。
【0044】
図3は、本開示の別の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法のフローチャートである。
【0045】
図3に示すように、本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法は、以下のステップ301~306を含む。
【0046】
ステップ301において、異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得する。
【0047】
ステップ301は、ステップ201の実現方式と類似するため、説明を省略する。
【0048】
ステップ302において、所定の高精度地図及び第1環境情報に基づいて、第1環境情報における第1交通オブジェクトの、高精度地図における第1マッピング位置を決定し、第1マッピング位置に基づいて、第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定する。
【0049】
電子機器に、車線レベルの精度を有する正確な道路情報を含む高精度地図が設定されてよい。
【0050】
具体的には、電子機器は、第1環境情報において第1交通オブジェクトを認識し、例えば、第1環境情報において車両を認識してよい。また、高精度地図において該第1交通オブジェクトの第1マッピング位置を決定する。
【0051】
さらに、第1環境情報に含まれる道路環境、固定物などに基づいて、所定の高精度地図において、第1環境情報に対応する地図領域を決定してよい。例えば、高精度地図に基づいて、第1環境情報が交差点Aの情報であると決定する場合、第1環境情報を高精度地図にマッピングすることにより、第1交通オブジェクトの第1環境情報における位置に基づいて、第1交通オブジェクトの高精度地図における第1マッピング位置を決定してよい。
【0052】
実際に応用するとき、第1交通オブジェクトの、高精度地図における第1マッピング位置を決定した後、該第1マッピング位置の属する車線に基づいて、第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を取得してよい。
【0053】
ステップ303において、高精度地図及び第2環境情報に基づいて、第2環境情報における第2交通オブジェクトの、高精度地図における第2マッピング位置を決定し、第2マッピング位置に基づいて、第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する。
【0054】
ステップ303の具体的な実現方式は、ステップ302と類似するため、説明を省略する。
【0055】
このようにして、高精度地図を併用して、交通オブジェクトの位置する車線の情報を決定することにより、交通オブジェクトの位置する車線の正確な情報を取得することができる。さらに、交通オブジェクト自体の情報及び交通オブジェクトの位置する車線の情報を併用して、交通オブジェクトを関連付けるか否かを決定することにより、交通オブジェクトの融合及び関連付けの精度を向上させることができる。
【0056】
ステップ304において、第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する。
【0057】
電子機器は、第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定してよい。例えば、従来技術における解決手段に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定してよい。
【0058】
具体的には、電子機器は、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間のユークリッド距離又はマハラノビス距離を決定し、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定してよい。該類似確率は、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率を示す。
【0059】
さらに、このようにして決定される類似確率は、第1交通オブジェクト及び第2交通オブジェクト自体の情報に基づいて決定されるものである。
【0060】
実際に応用するとき、第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の距離を決定し、かつ距離に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する。第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の距離が近い場合、高い類似確率を決定してよく、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の距離が遠い場合、低い類似確率を決定してよい。
【0061】
データ関連付けアルゴリズムにより時空間同期の目標物情報に対してデータ関連付け処理を行うとき、マハラノビス距離を用いて第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の偏差を測定し、具体的には、2つの状態ベクトル分布の類似度を測定することにより両者の偏差を決定してよい。
【0062】
このような実施形態において、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の距離を計算することにより2つの交通オブジェクトの間の類似確率を得て、正確な類似確率を得ることができる。
【0063】
ステップ305において、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて決定する。車線関連付け確率は、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する確率を示す。
【0064】
実際に応用するとき、第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが位置する車線の間の関係、例えば同一の車線であること、又は同方向車線であること、又は他の状況などを決定してよい。
【0065】
車線の間の関係と車線関連付け確率との間の対応関係が予め設定される。例えば、第1車線と第2車線が同一の車線である場合、車線関連付け確率を、1とし、第1車線と第2車線が対向車線である場合、車線関連付け確率を、0とする。
【0066】
具体的には、車線関連付け確率は、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する確率を示す。第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する場合、これら2つの交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が大きく、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが対向車線に位置する場合、これら2つの交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が小さい。
【0067】
さらに、第1車線の情報及び第2車線の情報が、第1車線と第2車線が同一の車線であることを示す場合、車線関連付け確率を第1所定値として決定し、第1車線の情報及び第2車線の情報が、第1車線と第2車線が隣接する同方向車線であることを示す場合、車線関連付け確率を第2所定値として決定し、それら以外の場合、車線関連付け確率を第3所定値として決定し、第1所定値は、第2所定値よりも大きく、第2所定値は、第3所定値よりも大きい。
【0068】
実際に応用するとき、第1車線と第2車線が同一の車線である場合、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の車線に位置し、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が大きく、第1車線と第2車線が隣接する同方向車線である場合、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が大きく、それら以外の場合、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が小さい。
【0069】
好ましい実施形態において、第1所定値は、1であってよく、第2所定値は、0.5であってよく、第3所定値は、0であってよい。必要に応じてこれら3つの所定値を設定してよい。
【0070】
このような実施形態において、各交通オブジェクトの位置する車線に基づいて、各交通オブジェクトの間の車線関連付け確率を決定し、さらに車線関連付け確率を用いて各交通オブジェクトの間の類似確率を補正することにより、各交通オブジェクトをより正確に関連付けることができる。
【0071】
図4は、本開示の第1例示的な実施例に係る道路シーンを示す図である。
【0072】
図4に示すように、道路に車両41が存在し、例えばセンサ42により収集された環境情報に第1車両の情報が含まれ、該第1車両の情報は、車両41の情報であり、センサ43により収集された環境情報に第2車両の情報が含まれ、該第2車両の情報も車両41の情報である。第1車両と第2車両の位置する車線が同一であると決定することができるため、第1車両と第2車両との間の車線関連付け確率を第1所定値とし、例えば、1に設定してよい。
【0073】
図5は、本開示の第2例示的な実施例に係る道路シーンを示す図である。
【0074】
図5に示すように、道路に車両51及び52が存在する。例えば、センサ53により収集された環境情報に第1車両の情報が含まれ、該第1車両の情報は、車両51の情報であり、センサ54により収集された環境情報に第2車両の情報が含まれ、該第2車両の情報は、車両52の情報である。第1車両と第2車両の位置する車線が異なり、かつ通行方向が反対であるため、第1車両と第2車両との間の車線関連付け確率を第3所定値とし、例えば、0に設定してよい。
【0075】
上記図面から分かるように、本開示に係る解決手段によれば、異なる環境情報における交通オブジェクトの位置する車線が異なる場合、低い車線関連付け確率を設定し、さらに該車線関連付け確率に基づいて交通オブジェクトの間の類似確率を補正して、低い関連付け確率を得ることにより、これら2つの交通オブジェクトを誤って関連付けることを回避することができる。
【0076】
ステップ306において、類似確率及び車線関連付け確率に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する。
【0077】
さらに、電子機器は、類似確率と車線関連付け確率を併用して、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定してよい。具体的には、車線関連付け確率を用いて類似確率を補正して、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率を得て、関連付け確率が一定の条件を満たす場合、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があると決定してよい。
【0078】
このような実施形態において、車線関連付け確率は、2つの交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率を反映すことができ、さらに車線関連付け確率を用いて交通オブジェクトの間の類似確率を補正することにより、交通オブジェクトの間の関連付け結果の精度を向上させることができる。
【0079】
実際に応用するとき、類似確率と車線関連付け確率との積を、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定してよい。また、類似確率と車線関連付け確率との和を、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定してもよい。さらに、所定の第1重み値を用いて類似確率の類似確率重み値を決定し、所定の第2重み値を用いて車線関連付け確率の車線関連付け確率重み値を決定し、類似確率重み値と車線関連付け確率重み値との和を、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定してもよい。
【0080】
決定された関連付け確率が確率閾値よりも大きい場合、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があると決定する。例えば、必要に応じて確率閾値を設定してよい。電子機器は、交通オブジェクトの間の車線関連付け確率を用いて類似確率を補正して、関連付け確率を得て、さらに、関連付け確率が確率閾値よりも大きい場合、交通オブジェクトの間に関連付け関係があると決定してよい。
【0081】
このような実施形態において、電子機器は、交通オブジェクトの位置する車線を併用して各交通オブジェクトを関連付けることにより、交通オブジェクトの関連付け結果の精度を向上させることができる。
【0082】
図6は、本開示のさらに別の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法のフローチャートである。
【0083】
図6に示すように、本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法は、以下のステップ601~606を含む。
【0084】
ステップ601において、異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得する。
【0085】
ステップ602において、第1環境情報に基づいて、第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、第2環境情報に基づいて、第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する。
【0086】
ステップ601及び602の具体的な実現方式は、図2及び図3に示される実施例における関連内容と類似するため、説明を省略する。
【0087】
ステップ603において、第1環境情報とは同一のセンサにより第1環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第1履歴環境情報を取得する。
【0088】
ステップ604において、第2環境情報とは同一のセンサにより第2環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第2履歴環境情報を取得する。
【0089】
電子機器は、さらに、第1環境情報とは同一のセンサにより収集される第1履歴環境情報を取得してもよい。例えば、第1環境情報と第1履歴環境情報とは、同一のレーダセンサにより収集される。
【0090】
具体的には、電子機器は、さらに、第2環境情報とは同一のセンサにより収集される第2履歴環境情報を取得してもよい。例えば、第2環境情報と第2履歴環境情報とは、同一のレーダセンサにより収集される。
【0091】
さらに、第1履歴環境情報の収集タイミングは、第1環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早く、第2履歴環境情報の収集タイミングは、第2環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早い。例えば、第1履歴環境情報は、第1センサの収集した1フレームのデータであり、第1環境情報は、該第1センサの収集した次のフレームのデータである。第2履歴環境情報及び第2環境情報は、それらと類似するため、説明を省略する。
【0092】
実際に応用するとき、上記所定の時間帯は、必要に応じて設定されてよく、例えば、履歴環境情報と環境情報は、数フレーム離れてもよく、隣接するフレームであってもよい。
【0093】
取得された履歴環境情報は、さらに複数フレームのデータであってもよく、例えば、環境情報よりも前の所定の時間帯に収集された複数フレームのデータであってもよい。例えば、第1環境情報より前に取得されたnフレームの第1履歴環境情報を収集してよく、さらに、第2環境情報より前に収集されたnフレームの第2履歴環境情報を取得してもよい。
【0094】
ステップ605において、第1履歴環境情報に基づいて、第1交通オブジェクトの位置する第1履歴車線の情報を決定し、第2履歴環境情報に基づいて、第2交通オブジェクトの位置する第2履歴車線の情報を決定する。
【0095】
電子機器は、第1履歴環境情報に基づいて、第1交通オブジェクトがかつて位置していた車線を決定し、例えば、第1環境情報を収集する前の所定の時間帯に該第1交通オブジェクトが位置していた第1履歴車線の情報を決定してよい。
【0096】
具体的には、電子機器は、第2履歴環境情報に基づいて、第2交通オブジェクトがかつて位置していた車線を決定してよく、例えば、第2環境情報を収集する前の所定の時間帯に該第2交通オブジェクトが位置していた第2履歴車線の情報を決定してよい。
【0097】
さらに、収集された履歴車線の情報は、時間情報、又は履歴環境情報のフレーム識別子に関連付けられてもよく、さらに、時間又はフレーム識別子に基づいて、対応関係を有する第1履歴車線の情報と第2履歴車線の情報を決定することにより、第1履歴車線と第2履歴車線とを比較してよい。
【0098】
ステップ606において、第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報、第2車線の情報、第1履歴車線の情報及び第2履歴車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定し、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである。
【0099】
さらに、電子機器は、交通オブジェクトを関連付けるとき、第1交通オブジェクトの情報、第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、第1車線の情報、第2車線の情報、第1履歴車線の情報及び第2履歴車線の情報を併用して、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとを関連付けてよい。
【0100】
実際に応用するとき、第1車線の情報及び第2車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが位置する車線の間の関係、例えば同一の車線であること、又は同方向車線であること、又は他の状況などを決定してよい。さらに、第1履歴車線の情報及び第2履歴車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが位置していた履歴車線の間の関係を決定してもよい。
【0101】
このような実施形態において、交通オブジェクトの履歴交通情報を併用して、交通オブジェクトを関連付けるか否かを決定し、交通オブジェクトをより正確に関連付け、誤って関連付ける確率をさらに低減することができる。
【0102】
具体的には、第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定してよい。類似確率を決定する方式は、ステップ304の実現方式と類似するため、説明を省略する。
【0103】
さらに、第1車線の情報、第2車線の情報、第1履歴車線の情報及び第2履歴車線の情報に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を決定してよい。
【0104】
実際に応用するとき、車線の間の関係と車線関連付け確率との間の対応関係が予め設定される。例えば、第1車線と第2車線が同一の車線であり、かつ第1履歴車線と第2履歴車線も同一の車線である場合、車線関連付け確率を1とする。
【0105】
具体的には、車線関連付け確率は、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する確率を示す。第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが複数の時刻のいずれにも同一の車線に位置する場合、これら2つの交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が大きく、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトの位置する車線が異なる状況がある場合、これら2つの交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が小さい。
【0106】
さらに、第1履歴車線の情報及び第2履歴車線の情報が、第1履歴車線と第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ第1車線の情報及び第2車線の情報が、第1車線と第2車線が同一の車線であることを示す場合、車線関連付け確率を第4所定値として決定し、第1履歴車線の情報及び第2履歴車線の情報が、第1履歴車線と第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ第1車線の情報及び第2車線の情報が、第1車線と第2車線が異なる車線であることを示す場合、又は、第1履歴車線の情報及び第2履歴車線の情報が、第1履歴車線と第2履歴車線が異なる車線であることを示し、かつ第1車線の情報及び第2車線の情報が、第1車線と第2車線が同一の車線であることを示す場合、車線関連付け確率を第5所定値として決定し、それら以外の場合、車線関連付け確率を第6所定値として決定し、第4所定値は、第5所定値よりも大きく、第5所定値は、第6所定値よりも大きい。
【0107】
実際に応用するとき、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが常に同一の車線にある場合、これら2つの交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が大きく、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトがかつて同一の車線に位置していた場合、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が大きく、それら以外の場合、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである確率が小さい。
【0108】
好ましい実施形態において、第4所定値は、1であってよく、第5所定値は、0.5であってよく、第6所定値は、0であってよい。必要に応じてこれら3つの所定値を設定してよい。
【0109】
このような実施形態において、各交通オブジェクトが位置する車線及びかつて位置していた車線に基づいて、各交通オブジェクトの間の車線関連付け確率を決定し、さらに車線関連付け確率を用いて各交通オブジェクトの間の類似確率を補正することにより、各交通オブジェクトをより正確に関連付けることができる。
【0110】
第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間の類似確率及び車線関連付け確率に基づいて、第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する。具体的な実現方式は、ステップ306と類似するため、説明を省略する。
【0111】
このような実施形態において、電子機器は、交通オブジェクトが位置する車線及びかつて位置していた車線を併用して、各交通オブジェクトを関連付けることにより、交通オブジェクトの関連付け結果の精度を向上させることができる。
【0112】
図7は、本開示の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置の概略構成図である。
【0113】
図7に示すように、本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置700は、
異なるセンサにより収集される第1環境情報及び第2環境情報を取得する取得ユニット710と、
上記第1環境情報に基づいて、上記第1環境情報における第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定し、上記第2環境情報に基づいて、上記第2環境情報における第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する車線決定ユニット720と、
上記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、上記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、上記第1車線の情報及び上記第2車線の情報に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する関連付けユニット730であって、関連付け関係のある第1交通オブジェクトと第2交通オブジェクトが同一の交通オブジェクトである、関連付けユニットと、を含む。
【0114】
本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置は、交通オブジェクトの位置する車線の情報を併用して、交通オブジェクトの間に関連付け関係があるか否かを決定し、さらに交通オブジェクトの融合及び関連付けの精度を向上させることができる。
【0115】
図8は、本開示の別の例示的な実施例に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置の概略構成図である。
【0116】
図8に示すように、本開示に係る、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け装置800において、取得ユニット810は、図7における取得ユニット710と類似し、車線決定ユニット820は、図7における車線決定ユニット720と類似し、関連付けユニット830は、図7における関連付けユニット730と類似する。
【0117】
好ましくは、上記車線決定ユニット820は、
所定の高精度地図及び上記第1環境情報に基づいて、上記第1環境情報における第1交通オブジェクトの上記高精度地図における第1マッピング位置を決定するマッピングモジュール821と、
上記第1マッピング位置に基づいて、上記第1交通オブジェクトの位置する第1車線の情報を決定する車線決定モジュール822と、を含み、
上記マッピングモジュール821は、さらに、上記高精度地図及び上記第2環境情報に基づいて、上記第2環境情報における第2交通オブジェクトの上記高精度地図における第2マッピング位置を決定し、
上記車線決定モジュール822は、さらに、上記第2マッピング位置に基づいて、上記第2交通オブジェクトの位置する第2車線の情報を決定する。
【0118】
好ましくは、上記関連付けユニット830は、
第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する第1類似性決定モジュール831と、
上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を上記第1車線の情報及び上記第2車線の情報に基づいて決定する第1車線関連付けモジュール832であって、上記車線関連付け確率は、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトが同一の車線に位置する確率を示す、第1車線関連付けモジュール832と、
上記類似確率及び上記車線関連付け確率に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する第1オブジェクト関連付けモジュール833と、を含む。
【0119】
好ましくは、上記第1類似性決定モジュール831は、具体的に、
上記第1交通オブジェクトの情報及び上記第2交通オブジェクトの情報に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の距離を決定し、かつ上記距離に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する。
【0120】
好ましくは、上記第1車線関連付けモジュール832は、具体的に、
上記第1車線の情報及び上記第2車線の情報が、第1車線と第2車線が同一の車線であることを示す場合、上記車線関連付け確率を第1所定値として決定し、
上記第1車線の情報及び上記第2車線の情報が、第1車線と第2車線が隣接する同方向車線であることを示す場合、上記車線関連付け確率を第2所定値として決定し、
それら以外の場合、上記車線関連付け確率を第3所定値として決定し、第1所定値は、第2所定値よりも大きく、第2所定値は、第3所定値よりも大きい。
【0121】
好ましくは、上記第1オブジェクト関連付けモジュール833は、具体的に、
上記類似確率と上記車線関連付け確率との積を、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、或いは、上記類似確率と上記車線関連付け確率との和を、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、或いは、所定の第1重み値を用いて上記類似確率の類似確率重み値を決定し、所定の第2重み値を用いて上記車線関連付け確率の車線関連付け確率重み値を決定し、上記類似確率重み値と上記車線関連付け確率重み値との和を、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の関連付け確率として決定し、
上記関連付け確率が確率閾値よりも大きい場合、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があると決定する。
【0122】
好ましくは、上記取得ユニット810は、さらに、上記第1環境情報とは同一のセンサにより上記第1環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第1履歴環境情報を取得し、
上記取得ユニット810は、さらに、上記第2環境情報とは同一のセンサにより上記第2環境情報の収集タイミングよりも所定の時間帯早いタイミングに収集された第2履歴環境情報を取得し、
上記車線決定ユニット820は、さらに、第1履歴環境情報に基づいて、上記第1交通オブジェクトの位置していた第1履歴車線の情報を決定し、第2履歴環境情報に基づいて、上記第2交通オブジェクトの位置していた第2履歴車線の情報を決定し、
上記関連付けユニット830は、さらに、
上記第1環境情報における第1交通オブジェクトの情報、上記第2環境情報における第2交通オブジェクトの情報、上記第1車線の情報、上記第2車線の情報、上記第1履歴車線の情報及び上記第2履歴車線の情報に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する。
【0123】
好ましくは、上記関連付けユニット830は、
第1交通オブジェクトの情報及び第2交通オブジェクトの情報に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の類似確率を決定する第2類似性決定モジュール834と、
上記第1車線の情報、上記第2車線の情報、上記第1履歴車線の情報及び上記第2履歴車線の情報に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の車線関連付け確率を決定する第2車線関連付けモジュール835と、
上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間の類似確率及び車線関連付け確率に基づいて、上記第1交通オブジェクトと上記第2交通オブジェクトとの間に関連付け関係があるか否かを決定する第2オブジェクト関連付けモジュール836と、を含む。
【0124】
好ましくは、上記第2車線関連付けモジュール835は、具体的に、
上記第1履歴車線の情報及び上記第2履歴車線の情報が、第1履歴車線と第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ上記第1車線の情報及び上記第2車線の情報が、第1車線と第2車線が同一の車線であることを示す場合、上記車線関連付け確率を第4所定値として決定し、
上記第1履歴車線の情報及び上記第2履歴車線の情報が、第1履歴車線と第2履歴車線が同一の車線であることを示し、かつ上記第1車線の情報及び上記第2車線の情報が、第1車線と第2車線が異なる車線であることを示す場合、又は、上記第1履歴車線の情報及び上記第2履歴車線の情報が、第1履歴車線と第2履歴車線が異なる車線であることを示し、かつ上記第1車線の情報及び上記第2車線の情報が、第1車線と第2車線が同一の車線であることを示す場合、上記車線関連付け確率を第5所定値として決定し、
それら以外の場合、前記車線関連付け確率を第6所定値として決定し、第4所定値は、第5所定値よりも大きく、第5所定値は、第6所定値よりも大きい。
【0125】
本開示に係る走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法、装置並びにエッジコンピューティングデバイスは、コンピュータ技術におけるインテリジェント交通技術及び自動運転技術に応用され、従来技術においてオブジェクトを誤って関連付けることが発生しやすいという問題を解決する。
【0126】
本開示の技術的解決手段において、関連するユーザ個人情報の取得、記憶、使用、加工、送信、提供及び公開などの処理は、いずれも関連法律法規の規定に合致し、かつ公序良俗に反しない。
【0127】
本開示の実施例によれば、本開示はまた、電子機器、可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品を提供する。
【0128】
本開示の実施例に係るコンピュータプログラム製品は、可読記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムを含み、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、可読記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサがコンピュータプログラムを実行することにより、電子機器は、上記いずれかの実施例に係る解決手段を実行する。
【0129】
本開示の実施例に係るエッジコンピューティングデバイスは、以下のような電子機器を含む。
【0130】
好ましくは、エッジコンピューティングデバイスは、路側機器、路側コンピューティングデバイス、路側計算ユニット(Road Side Computing Unit、RSCU)などであってよい。
【0131】
好ましくは、エッジコンピューティングデバイスは、電子機器を含むほか、通信部品などを含んでもよく、電子機器は、通信部品と一体に集積されてもよく、別体に設置されてもよい。電子機器は、感知機器(例えば、路側カメラ)のデータ、例えば、画像及びビデオなどを取得することにより、画像及びビデオの処理とデータ計算を行い、さらに通信部品を介してクラウド制御プラットフォームに処理及び計算結果を送信することができる。好ましくは、電子機器自体は、感知データ取得機能及び通信機能を有してもよく、例えば、AIカメラであり、電子機器は、直接的に、取得された感知データに基づいて、画像及びビデオの処理とデータ計算を行い、さらにクラウド制御プラットフォームに処理及び計算結果を送信することができる。
【0132】
好ましくは、クラウド制御プラットフォームは、クラウドで処理を実行し、クラウド制御プラットフォームに含まれる電子機器は、感知機器(例えば、路側カメラ)のデータ、例えば、画像及びビデオなどを取得することにより、画像及びビデオの処理とデータ計算を行ってよく、クラウド制御プラットフォームは、車両・道路協同管理プラットフォーム、V2Xプラットフォーム、クラウドコンピューティングプラットフォーム、センタシステム、クラウドサーバなどと呼ばれてもよい。
【0133】
図9は、本開示の実施例を実施するための例示的な電子機器900を示すブロック図である。電子機器は、様々な形態のデジタルコンピュータ、例えば、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ステージ、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ、及びその他の適切なコンピュータを示す。電子機器は、さらに、様々な形態の移動装置、例えば、個人デジタル処理、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル機器及びその他の類似する計算装置を示してよい。本明細書に示される部品、これらの接続関係及びこれらの機能は、例示的なものに過ぎず、本明細書に説明し及び/又は請求した本開示の実現を制限しない。
【0134】
図9に示すように、機器900は、計算ユニット901を含み、それは、リードオンリーメモリ(ROM)902に記憶されるコンピュータプログラム、又は記憶ユニット908からランダムアクセスメモリ(RAM)903にロードされるコンピュータプログラムによって、様々な適切な操作及び処理を実行することができる。RAM 903において、機器900の動作に必要な様々なプログラム及びデータをさらに記憶してよい。計算ユニット901、ROM 902及びRAM 903は、バス904によって互いに接続される。入力/出力(I/O)インタフェース905もバス904に接続される。
【0135】
機器900における複数の部品は、I/Oインタフェース905に接続され、例えばキーボード、マウスなどの入力ユニット906と、例えば様々なタイプのディスプレイ、スピーカなどの出力ユニット907と、例えば磁気ディスク、光ディスクなどの記憶ユニット908と、例えばネットワークカード、モデム、無線通信送受信機などの通信ユニット909と、を含む。通信ユニット909は、機器900がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又は様々な電気通信ネットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを可能にする。
【0136】
計算ユニット901は、処理及び計算能力を有する様々な汎用及び/又は専用の処理コンポーネントであってよい。計算ユニット901の例は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、様々な専用人工知能(AI)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行する様々な計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むがこれらに限定されない。計算ユニット901は、上述した各方法及び処理、例えば、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法を実行する。例えば、いくつかの実施例において、走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法は、記憶ユニット908などの機械可読媒体に有形に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実装されてよい。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムの一部又は全部は、ROM 902及び/又は通信ユニット909を介して機器900にロードされ及び/又はインストールされてよい。コンピュータプログラムがRAM 903にロードされて計算ユニット901により実行される場合、上述した走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。代替的に、別の実施例において、計算ユニット901は、他のいかなる適切な方式で(例えば、ファームウェアにより)走行環境における交通オブジェクトの融合及び関連付け方法を実行するように構成されてよい。
【0137】
本明細書で上述したシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、ロードプログラマブル論理デバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はこれらの組み合わせにおいて実装することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムに実施され、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行し及び/又は解釈してもよく、該プログラマブルプロセッサは専用又は汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置及び少なくとも1つの出力装置からデータと命令を受信し、データと命令を該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置に送信してよいこと、を含んでもよい。
【0138】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されて、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラにより実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/操作が実行されるようにしてもよい。プログラムコードは、完全に機械で実行されてもよく、部分的に機械で実行されてもよく、独立ソフトウェアパッケージとして部分的に機械で実行され、かつ部分的に遠隔機械で実行されてもよく、完全に遠隔機械又はサーバで実行されてもよい。
【0139】
本開示の文脈において、機械可読媒体は、有形の媒体であってよく、命令実行システム、装置又はデバイスに使用されるか又は命令実行システム、装置又はデバイスと組み合わせて使用されるプログラムを含み、或いは記憶してもよい。機械可読媒体は機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体システム、装置又はデバイス、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のワイヤによる電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶機器、磁気記憶機器、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含む。
【0140】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータでここで説明したシステム及び技術を実施してよく、該コンピュータは、ユーザに情報を表示する表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティング装置(例えば、マウス又はトラックボール)と、を有し、ユーザは、該キーボード及び該ポインティング装置を介して入力をコンピュータに提供してよい。その他の種類の装置は、さらに、ユーザとのインタラクションを提供してよく、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってよく、かつ任意の形態(音入力、音声入力、又は触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信してよい。
【0141】
ここで説明したシステム及び技術は、バックグラウンド部品を含む計算システム(例えば、データサーバ)や、ミドルウェア部品を含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)や、フロントエンド部品を含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、該グラフィカルユーザインタフェース又は該ウェブブラウザを通じて、ここで説明したシステム及び技術の実施形態とのインタラクティブを実現できる)や、このようなバックグラウンド部品、ミドルウェア部品、又はフロントエンド部品の任意の組み合わせを含む計算システムで実施されてもよい。システムの部品は、任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)により相互に接続されてよい。通信ネットワークの例は、ローカルネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0142】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含んでよい。クライアントとサーバは、一般的に相互に遠く離れ、通常、通信ネットワークを介してインタラクションを行う。対応するコンピュータで実行され、かつ互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係を生成する。サーバは、クラウドサーバであってよく、クラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービスシステムにおけるホスト製品であり、従来の物理ホストとVPSサービス(「Virtual Private Server」、又は略称「VPS」)における管理難度が高く、業務拡張性が弱いという欠陥を解決している。サーバは、分散型システムのサーバ、又はブロックチェーンと組み合わせられたサーバであってもよい。
【0143】
前述した様々な形態のフローを用いて、ステップを改めて順位付け、追加又は削除してよいことを理解されたい。例えば、本開示に記載された各ステップは、本開示に開示された技術的解決手段の所望の結果を実現できる限り、並行に実行されてもよく、順次実行されてもよく、異なる順序で実行されてもよく、本明細書はここで限定しない。
【0144】
上述した具体的な実施形態は、本開示の保護範囲に対する限定を構成しない。当業者であれば、設計要件及び他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、及び置換を行うことができることを理解すべきである。本開示の精神及び原則から逸脱することなく行われるいかなる修正、等価な置換及び改良などは、いずれも本開示の保護範囲に含まれるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】