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特開2023-11921重水素化又は非重水素化分子及び医薬製剤
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011921
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】重水素化又は非重水素化分子及び医薬製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/121 20060101AFI20230117BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20230117BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20230117BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20230117BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20230117BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20230117BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20230117BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20230117BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230117BHJP
   C07C 49/255 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 31/685 20060101ALN20230117BHJP
   A61K 31/20 20060101ALN20230117BHJP
【FI】
A61K31/121
A61P1/16
A61P13/12
A61P9/12
A61P3/10
A61P3/06
A61P9/04
A61P9/00
A61K9/08
A61K47/22
A61K47/20
A61K47/18
A61K47/44
A61K9/127
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/38
A61K47/32
A61K47/24
A61K47/12
C07C49/255 B CSP
A61K31/685
A61K31/20
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022180359
(22)【出願日】2022-11-10
(62)【分割の表示】P 2017531457の分割
【原出願日】2015-08-31
(31)【優先権主張番号】62/044,566
(32)【優先日】2014-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517072859
【氏名又は名称】シン ブピンダー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】シン ブピンダー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】テトラヒドロクルクミンの重水素化体及び非重水素化体並びにテトラヒドロクルクミンの重水素化体及び非重水素化体を含む医薬製剤を製造する方法を提供する。テトラヒドロクルクミンの重水素化体又は非重水素化体を用いて対象を処置する方法も提供する。
【解決手段】テトラヒドロクルクミンの非重水素化体又はテトラヒドロクルクミンの重水素化体及び医薬ビヒクルを含む、医薬製剤とする。一部の実施形態においては、障害は、脂肪肝疾患、アルコール性肝疾患、腎疾患、糖尿病性腎疾患、多発性嚢胞腎、高血圧症、左室肥大を伴う高血圧症、心不全、糖尿病、及び高脂血症を伴う糖尿病を含む群から選択される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及び
医薬ビヒクル
を含む、医薬製剤。
【請求項2】
更に第1の脂質を含む、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
前記第1の脂質がリン脂質である、請求項2に記載の医薬製剤。
【請求項4】
前記第1の脂質がポリエニルホスファチジルコリンである、請求項2又は3に記載の医薬製剤。
【請求項5】
前記医薬製剤が少なくとも5重量%の前記第1の脂質を含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項6】
前記医薬製剤が95重量%以下の前記第1の脂質を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項7】
更に第2の脂質を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項8】
前記医薬製剤が少なくとも5重量%の前記第2の脂質を含む、請求項7に記載の医薬製剤。
【請求項9】
前記医薬製剤が95重量%以下の前記第2の脂質を含む、請求項7又は8に記載の医薬製剤。
【請求項10】
前記第2の脂質がオメガ3である、請求項7から9のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項11】
前記第2の脂質が魚又は亜麻仁由来のオメガ3である、請求項10に記載の医薬製剤。
【請求項12】
更に抗酸化剤を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項13】
前記医薬製剤が少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む、請求項12に記載の医薬製剤。
【請求項14】
前記医薬製剤が95%重量以下の抗酸化剤を含む、請求項12又は13に記載の医薬製剤。
【請求項15】
前記抗酸化剤がビタミンEである、請求項12から14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項16】
前記抗酸化剤がビタミンCである、請求項12から14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項17】
前記抗酸化剤がアルファリポ酸である、請求項12から14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項18】
前記医薬製剤が更にクルクミンを含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項19】
前記医薬製剤が更にテルペノイドを含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項20】
前記医薬製剤が更にシステアミンを含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項21】
前記医薬製剤が更にパンテチンを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項22】
前記クルクミンが重水素化された、請求項18から21のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項23】
前記ビヒクルが親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである、請求項1から22のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項24】
前記医薬製剤が更に賦形剤を含み、前記賦形剤が、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である、請求項1から23のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項25】
前記医薬製剤が更にバイカリンを含む、請求項1から24のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項26】
請求項1から25のいずれか一項に記載の医薬製剤を対象に投与するステップを含む、前記対象における障害を処置、抑制又は改善する方法。
【請求項27】
前記障害が肝障害である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記障害が脂肪肝疾患である、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
前記障害がアルコール性肝疾患である、請求項26から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記障害が腎疾患又は慢性腎疾患である、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記障害が糖尿病性腎疾患である、請求項26又は30に記載の方法。
【請求項32】
前記障害が多発性嚢胞腎である、請求項26又は30に記載の方法。
【請求項33】
前記障害が高血圧症である、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記障害が左室肥大を伴う高血圧症である、請求項26又は33に記載の方法。
【請求項35】
前記障害が糖尿病である、請求項26に記載の方法。
【請求項36】
前記障害が高脂血症を伴う糖尿病である、請求項26又は35に記載の方法。
【請求項37】
前記対象は血中及び/又は尿中のガレクチン3レベルが高い、請求項26から36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記対象は線維マーカーのレベルが高い、請求項26から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記線維マーカーが血中にある、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記線維マーカーが尿中にある、請求項38又は39に記載の方法。
【請求項41】
前記対象は酸化ストレスマーカーのレベルが高い、請求項26から40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記酸化ストレスマーカーが血中にある、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記酸化ストレスマーカーが尿中にある、請求項41又は42に記載の方法。
【請求項44】
前記対象は炎症マーカーのレベルが高い、請求項26から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記炎症マーカーが血中にある、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記炎症マーカーが尿中にある、請求項44又は45に記載の方法。
【請求項47】
前記医薬製剤が前記対象に経口投与によって投与される、請求項26から46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記投与するステップが静脈内投与によって行われる、請求項26から46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記対象がヒトである、請求項26から48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記対象が鎮痛薬を服用している、請求項26から49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記対象が1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である、請求項26から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記対象が心不全又は心疾患を有する、請求項26、又は37から51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
器官を保護する方法であって、
器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び
請求項1から25のいずれか一項に記載の医薬製剤を必要とする対象に投与するステップ
を含む、方法。
【請求項54】
前記器官が腎臓である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記器官が肝臓である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記器官が心臓である、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記対象がヒトである、請求項53から56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記投与するステップが経口投与によって行われる、請求項53から57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記投与するステップが静脈内投与によって行われる、請求項53から57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記対象が肝障害を有する、請求項53、55、又は57から59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記対象が脂肪肝疾患を有する、請求項53、55、又は57から60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記対象がアルコール性肝疾患を有する、請求項53、55、又は57から61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記対象が腎疾患又は慢性腎疾患を有する、請求項53、54、又は57から59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記対象が糖尿病性腎疾患を有する、請求項53、54、57から59、又は63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記対象が多発性嚢胞腎を有する、請求項53、54、57から59、又は63に記載の方法。
【請求項66】
前記対象が高血圧症を有する、請求項53から65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記対象が左室肥大を伴う高血圧症を有する、請求項53から66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
前記対象が糖尿病を有する、請求項53から67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記対象が高脂血症を伴う糖尿病を有する、請求項53から68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記対象は血中又は尿中のガレクチン3のレベルが高い、請求項53から69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記対象は1種以上の線維マーカーのレベルが高い、請求項53から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が血中にある、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が尿中にある、請求項71又は72に記載の方法。
【請求項74】
前記対象は1種以上の酸化ストレスマーカーのレベルが高い、請求項53から73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
前記酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が血中にある、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が尿中にある、請求項74又は75に記載の方法。
【請求項77】
前記対象は1種以上の炎症マーカーのレベルが高い、請求項53から76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記高い炎症マーカーの少なくとも1種が血中にある、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記高いマーカーの少なくとも1種が尿中にある、請求項77又は78に記載の方法。
【請求項80】
前記対象が心不全又は心疾患を有する、請求項53、56から59、66、67、又は70から79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
必要とする対象における心不全を処置又は予防する方法であって、
心不全の処置又は予防を必要とする対象を特定するステップ、及び
請求項1から25のいずれか一項に記載の医薬製剤を必要とする対象に投与するステップ
を含む、方法。
【請求項82】
前記対象が慢性腎疾患及び/又は高血圧症を有する、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記対象がヒトである、請求項81又は82に記載の方法。
【請求項84】
前記投与するステップが経口投与によって行われる、請求項81から83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記投与するステップが静脈内投与によって行われる、請求項81から83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項86】
テトラヒドロクルクミンの非重水素化体。
【請求項87】
テトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項88】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも1個の重水素化部位を有する、請求項87に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項89】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも5個の重水素化部位を有する、請求項87又は88に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項90】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも10個の重水素化部位を有する、請求項87から89のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項91】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が15個以下の重水素化部位を有する、請求項87から90のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項92】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が1又は2個のアルコール部位で重水素化された、請求項87から91のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項93】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも1個の重陽子を有する、請求項84から89のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項94】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも5個の重陽子を有する、請求項84から89のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項95】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも10個の重陽子を有する、請求項87から92のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項96】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも20個の重陽子を有する、請求項87から90又は92のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項97】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも24個の重陽子を有する、請求項87から92のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項98】
テトラヒドロクルクミンの重水素化体を製造する方法であって、
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップ
を含む、方法。
【請求項99】
クルクミンを水素化して前記テトラヒドロクルクミンを形成するステップを更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも1個の重水素化部位を有する、請求項98に記載の方法。
【請求項101】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも5個の重水素化部位を有する、請求項98から100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも10個の重水素化部位を有する、請求項98から101のいずれか一項に記載の方法。
【請求項103】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が15個以下の重水素化部位を有する、請求項98から102のいずれか一項に記載の方法。
【請求項104】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が1又は2個のアルコール部位で重水素化された、請求項98から103のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が24個以下の重陽子を有する、請求項98から104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも1個の重陽子を有する、請求項98から105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも5個の重陽子を有する、請求項98から105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも10個の重陽子を有する、請求項98から105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項109】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも20個の重陽子を有する、請求項98から102又は104から105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項110】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が少なくとも24個の重陽子を有する、請求項98から102又は104から105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
前記触媒が炭素担持パラジウムである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
前記触媒が炭酸パラジウムバリウムである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
前記触媒が硫酸パラジウムバリウムである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項114】
前記触媒がパラジウムシリカである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項115】
前記触媒がパラジウムアルミナである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項116】
前記触媒が炭素担持白金である、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
前記触媒が白金-パラジウム炭素である、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
前記触媒が白金アルミナである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
前記触媒が炭酸白金カルシウムである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
前記触媒が硫酸白金バリウムである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
前記触媒が白金シリカである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
前記触媒が白金グラファイトである、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを更に含む、請求項98から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
前記精製するステップが、前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記重水が少なくとも25%重水素化されている、請求項98から123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
前記重水が少なくとも50%重水素化されている、請求項98から123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
前記重水が少なくとも75%重水素化されている、請求項98から123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
前記重水が100%重水素化されている、請求項98から127のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
請求項87から97のいずれか一項に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体、及び
医薬ビヒクル
を含む、医薬製剤。
【請求項130】
前記医薬製剤が更に第1の脂質を含む、請求項129に記載の医薬製剤。
【請求項131】
前記第1の脂質がリン脂質である、請求項130に記載の医薬製剤。
【請求項132】
前記第1の脂質がポリエニルホスファチジルコリンである、請求項130又は131に記載の医薬製剤。
【請求項133】
前記医薬製剤が少なくとも5重量%の前記第1の脂質を含む、請求項130から132のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項134】
前記医薬製剤が95重量%以下の前記第1の脂質を含む、請求項130から132のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項135】
更に第2の脂質を含む、請求項130から134のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項136】
前記医薬製剤が少なくとも5重量%の前記第2の脂質を含む、請求項135に記載の医薬製剤。
【請求項137】
前記医薬製剤が95重量%以下の前記第2の脂質を含む、請求項135又は136に記載の医薬製剤。
【請求項138】
前記第2の脂質がオメガ3である、請求項135から137のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項139】
前記第2の脂質が魚又は亜麻仁由来のオメガ3である、請求項138に記載の医薬製剤。
【請求項140】
更に抗酸化剤を含む、請求項129から139のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項141】
前記医薬製剤が少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む、請求項140に記載の医薬製剤。
【請求項142】
前記医薬製剤が95%重量以下の抗酸化剤を含む、請求項140又は141に記載の医薬製剤。
【請求項143】
前記抗酸化剤がビタミンEである、請求項140から142のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項144】
前記抗酸化剤がビタミンCである、請求項140から142のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項145】
前記抗酸化剤がアルファリポ酸である、請求項140から142のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項146】
前記医薬製剤が更にクルクミンを含む、請求項129から145のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項147】
前記医薬製剤が更にテルペノイドを含む、請求項129から146のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項148】
前記医薬製剤が更にシステアミンを含む、請求項129から147のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項149】
前記医薬製剤が更にパンテチンを含む、請求項129から148のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項150】
前記クルクミンが重水素化された、請求項146から149のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項151】
前記医薬製剤が更にバイカリンを含む、請求項129から150のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項152】
前記ビヒクルが親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである、請求項129から151のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項153】
前記医薬製剤が更に賦形剤を含み、前記賦形剤が、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である、請求項129から152のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項154】
対象における障害を処置、抑制又は改善する方法であって、
請求項129から153のいずれか一項に記載の医薬製剤を前記対象に投与するステップ
を含む、方法。
【請求項155】
前記障害が肝障害である、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
前記障害が脂肪肝疾患である、請求項154又は155に記載の方法。
【請求項157】
前記障害がアルコール性肝疾患である、請求項154から156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
前記障害が心不全である、請求項154に記載の方法。
【請求項159】
前記障害が腎疾患又は慢性腎疾患である、請求項154に記載の方法。
【請求項160】
前記障害が糖尿病性腎疾患である、請求項154又は159に記載の方法。
【請求項161】
前記障害が多発性嚢胞腎である、請求項154又は159に記載の方法。
【請求項162】
前記障害が高血圧症である、請求項154に記載の方法。
【請求項163】
前記障害が左室肥大を伴う高血圧症である、請求項154又は162に記載の方法。
【請求項164】
前記障害が糖尿病である、請求項154に記載の方法。
【請求項165】
前記障害が高脂血症を伴う糖尿病である、請求項154又は164に記載の方法。
【請求項166】
前記対象は血中又は尿中のガレクチン3レベルが高い、請求項154に記載の方法。
【請求項167】
前記対象は線維マーカーのレベルが高い、請求項154に記載の方法。
【請求項168】
前記線維マーカーが血中にある、請求項167に記載の方法。
【請求項169】
前記線維マーカーが尿中にある、請求項167又は168に記載の方法。
【請求項170】
前記対象は酸化ストレスマーカーのレベルが高い、請求項154に記載の方法。
【請求項171】
前記酸化ストレスマーカーが血中にある、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
前記酸化ストレスマーカーが尿中にある、請求項170又は171に記載の方法。
【請求項173】
前記対象は炎症マーカーのレベルが高い、請求項154に記載の方法。
【請求項174】
前記炎症マーカーが血中にある、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
前記炎症マーカーが尿中にある、請求項173又は174に記載の方法。
【請求項176】
前記医薬製剤が前記対象に経口投与によって投与される、請求項154から175のいずれか一項に記載の方法。
【請求項177】
前記投与するステップが静脈内投与によって行われる、請求項154から175のいずれか一項に記載の方法。
【請求項178】
前記対象がヒトである、請求項154から177のいずれか一項に記載の方法。
【請求項179】
前記対象が鎮痛薬を服用している、請求項154から178のいずれか一項に記載の方法。
【請求項180】
前記対象が1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である、請求項154から178のいずれか一項に記載の方法。
【請求項181】
器官を保護する方法であって、
器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び
請求項129から153のいずれか一項に記載の医薬製剤を必要とする対象に投与するステップ
を含む、方法。
【請求項182】
前記器官が腎臓である、請求項181に記載の方法。
【請求項183】
前記器官が肝臓である、請求項181に記載の方法。
【請求項184】
前記器官が心臓である、請求項181に記載の方法。
【請求項185】
前記対象がヒトである、請求項181から184のいずれか一項に記載の方法。
【請求項186】
前記投与するステップが経口投与によって行われる、請求項181から185のいずれか一項に記載の方法。
【請求項187】
前記投与するステップが静脈内投与によって行われる、請求項181から185のいずれか一項に記載の方法。
【請求項188】
前記対象が肝障害を有する、請求項181、183、又は185から187のいずれか一項に記載の方法。
【請求項189】
前記対象が脂肪肝疾患を有する、請求項181、183、又は185から188のいずれか一項に記載の方法。
【請求項190】
前記対象がアルコール性肝疾患を有する、請求項181、183、又は185から189のいずれか一項に記載の方法。
【請求項191】
前記対象が腎疾患又は慢性腎疾患を有する、請求項181、182、又は185から187のいずれか一項に記載の方法。
【請求項192】
前記対象が糖尿病性腎疾患を有する、請求項181、182、185から187、191、又は184のいずれか一項に記載の方法。
【請求項193】
前記対象が多発性嚢胞腎を有する、請求項181、182、185から187、又は191に記載の方法。
【請求項194】
前記対象が高血圧症を有する、請求項181から193のいずれか一項に記載の方法。
【請求項195】
前記対象が左室肥大を伴う高血圧症を有する、請求項185から194のいずれか一項に記載の方法。
【請求項196】
前記対象が糖尿病を有する、請求項181から195のいずれか一項に記載の方法。
【請求項197】
前記対象が高脂血症を伴う糖尿病を有する、請求項181から196のいずれか一項に記載の方法。
【請求項198】
前記対象は血中又は尿中のガレクチン3のレベルが高い、請求項181から197のいずれか一項に記載の方法。
【請求項199】
前記対象は1種以上の線維マーカーのレベルが高い、請求項181から198のいずれか一項に記載の方法。
【請求項200】
前記1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が血中にある、請求項199に記載の方法。
【請求項201】
前記1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が尿中にある、請求項199又は200に記載の方法。
【請求項202】
前記対象は1種以上の酸化ストレスマーカーのレベルが高い、請求項181から201のいずれか一項に記載の方法。
【請求項203】
前記酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が血中にある、請求項202に記載の方法。
【請求項204】
前記酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が尿中にある、請求項201又は203に記載の方法。
【請求項205】
前記対象は1種以上の炎症マーカーのレベルが高い、請求項181から204のいずれか一項に記載の方法。
【請求項206】
前記高い炎症マーカーの少なくとも1種が血中にある、請求項205に記載の方法。
【請求項207】
前記高いマーカーの少なくとも1種が尿中にある、請求項205又は206に記載の方法。
【請求項208】
前記対象が心不全を有する、請求項181、又は184から187、又は194から207のいずれか一項に記載の方法。
【請求項209】
必要とする対象における心不全を処置又は予防する方法であって、
心不全の処置又は予防を必要とする対象を特定するステップ、及び
請求項129から153のいずれか一項に記載の医薬製剤を必要とする対象に投与するステップ
を含む、方法。
【請求項210】
前記対象が慢性腎疾患及び/又は高血圧症を有する、請求項209に記載の方法。
【請求項211】
前記対象がヒトである、請求項209又は210に記載の方法。
【請求項212】
前記投与するステップが経口投与によって行われる、請求項209から211のいずれか一項に記載の方法。
【請求項213】
前記投与するステップが静脈内投与によって行われる、請求項209から211のいずれか一項に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はテトラヒドロクルクミンの重水素化及び非重水素化体に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの薬物は、経口経路を介して液剤、カプセル剤又は錠剤として投与することができる。経口投与は、安全で簡便な費用効果の高い経路であるので、大部分の治療で採られる経路である。しかし、経口投与には幾つかの制限がある。経口投与された薬物は、使用される系に吸収されるために、口及び胃をバイパスする。薬物吸収は口及び胃で始まり、最後に小腸によって吸収され、腸壁を通り、肝臓を通過して処理され、次いで最後に血流を介して輸送され、その標的部位に達することができる。したがって、薬物は、血液及び血漿に達する前に代謝され得る。
【0003】
薬物は、酸化、還元、加水分解、抱合、縮合、及び対象が薬物をより容易に排出できるようにする別の追加のプロセスによって代謝され得る。一部の薬物は、非常に速く代謝され、血中の治療有効濃度に達することができない。
【0004】
その予定された処置組織又は部位に達するその能力に影響を及ぼし得る経口投与薬物の性質は、その吸収及び溶解性であり得る。溶解挙動は、使用される系によって吸収されるその能力を改善するために溶解促進剤を含む医薬製剤を必要とし得る多数の薬物にとって難題である。溶解性は、溶質が溶媒に溶解して均一な系を与える現象であり、体循環において所望の薬理学的反応に必要な薬物濃度を得るために重要である。薬物の溶解性は、そのサイズ及びその性質に本質的に関連する。薬物は、胃腸管内などの吸収部位において溶液の形態である必要があるので、低い水溶解度は、多数の薬物で問題である。現在まで、医薬産業用に開発された化学物質の40%超が水に難溶である。しかし、溶解性は、水中油型乳濁液の薬液、親水性担体、セルロース誘導体、脂質、リン脂質及び抗酸化剤の添加によって、増加させることができる。したがって、必要とする対象において、薬物の代謝を遅らせ、薬物の溶解性を高める方法などの薬物の生物学的利用能を高める方法が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。該方法は、例えば、医薬製剤を対象に投与するステップを含む。医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体又はテトラヒドロクルクミンの重水素化体及び医薬ビヒクルを含むことができる。一部の実施形態においては、障害は、脂肪肝疾患、アルコール性肝疾患、腎疾患、糖尿病性腎疾患、多発性嚢胞腎、高血圧症、左室肥大を伴う高血圧症、心不全、糖尿病、及び高脂血症を伴う糖尿病を含む群から選択される。一部の実施形態においては、対象は、血中及び/又は尿中のガレクチン3、線維マーカー、酸化ストレスマーカー及び/又は炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、鎮痛薬を服用している。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口投与又は静脈内投与によって投与される。
【0006】
別の一態様においては、器官を保護する方法を提供する。該方法は、例えば、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び医薬製剤をそれを必要とする対象に投与するステップを含み、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体又はテトラヒドロクルクミンの重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、器官は、腎臓、肝臓及び心臓を含む群から選択される。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与又は静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象は、肝障害、脂肪肝疾患、アルコール性肝疾患、腎疾患、糖尿病性腎疾患、多発性嚢胞腎、高血圧症、左室肥大を伴う高血圧症、糖尿病、高脂血症を伴う糖尿病、及び心不全を含む群から選択される障害を有する。一部の実施形態においては、対象は、血中及び/又は尿中のガレクチン3、線維マーカー、酸化ストレスマーカー及び/又は1種以上の炎症マーカーのレベルが高い。
【0007】
別の一態様においては、それを必要とする対象における心不全を処置又は予防する方法を提供する。該方法は、例えば、心不全の処置又は予防を必要とする対象を特定するステップ、及び医薬製剤をそれを必要とする対象に投与するステップを含み、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体又はテトラヒドロクルクミンの重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、対象は、慢性腎疾患及び/又は高血圧症を有する。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与又は静脈内投与である。
【0008】
別の一態様においては、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体又はテトラヒドロクルクミンの重水素化体及び医薬ビヒクルを含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、例えば、第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質は、リン脂質又はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質及び95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質及び95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤及び95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤は、ビタミンE、ビタミンC及びアルファリポ酸からなる群から選択される。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミン、テルペノイド、システアミン、パンテチン及び/又はバイカリンを含む。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP:polyvinylpyrrolidone)である。
【0009】
第1の態様においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む医薬製剤を投与するステップを含む。一部の実施形態においては、障害は肝障害である。一部の実施形態においては、障害は脂肪肝疾患である。一部の実施形態においては、障害はアルコール性肝疾患である。一部の実施形態においては、障害は腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病性腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は多発性嚢胞腎である。一部の実施形態においては、障害は高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は、左室肥大を伴う高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病である。一部の実施形態においては、障害は、高脂血症を伴う糖尿病である。一部の実施形態においては、対象は、血中及び/又は尿中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、炎症マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、炎症マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口投与によって対象に投与される。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、対象は、鎮痛薬を服用している。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0010】
第2の態様においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、器官は心臓である。
【0011】
一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象は、肝障害を有する。一部の実施形態においては、対象は、脂肪肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、アルコール性肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病性腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、多発性嚢胞腎を有する。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0012】
一部の実施形態においては、対象は、高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、高脂血症を伴う糖尿病を有する。
【0013】
一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3のレベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、高い炎症マーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、高いマーカーの少なくとも1種が尿中にある。
【0014】
第3の態様においては、必要とする対象における心不全を予防する方法を提供する。該方法は、心不全の予防を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれか一つのテトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含むことができる。一部の実施形態においては、対象は、慢性腎疾患及び/又は高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。
【0015】
第4の態様においては、医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。
【0016】
第5の態様においては、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を提供する。
【0017】
第6の態様においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を提供する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。
【0018】
第7の態様においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を製造する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含む。一部の実施形態においては、該方法は、更に、クルクミンを水素化してテトラヒドロクルクミンを形成するステップを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、24個以下の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。
【0019】
一部の実施形態においては、触媒は炭素担持パラジウムである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムシリカである。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持白金である。一部の実施形態においては、触媒は白金-パラジウム炭素である。一部の実施形態においては、触媒は白金アルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸白金カルシウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸白金バリウムである。一部の実施形態においては、触媒は白金シリカである。一部の実施形態においては、触媒は白金グラファイトである。
【0020】
一部の実施形態においては、該方法は、更に、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを含む。一部の実施形態においては、精製するステップは、テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む。一部の実施形態においては、重水は少なくとも25%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも50%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも75%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は100%重水素化されている。
【0021】
第8の態様においては、医薬製剤、例えば、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。
【0022】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。
【0023】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。
【0024】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、システアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、パンテチンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、バイカリンを含む。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。
【0025】
第9の態様においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、本明細書に記載の実施形態のいずれかに係るテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む医薬製剤を対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、障害は肝障害である。一部の実施形態においては、障害は脂肪肝疾患である。一部の実施形態においては、障害はアルコール性肝疾患である。一部の実施形態においては、障害は腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病性腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は多発性嚢胞腎である。
【0026】
一部の実施形態においては、障害は高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は、左室肥大を伴う高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病である。一部の実施形態においては、障害は、高脂血症を伴う糖尿病である。一部の実施形態においては、障害は心不全である。
【0027】
一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、炎症マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、炎症マーカーが尿中にある。
【0028】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口投与によって対象に投与される。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である。
【0029】
第10の態様においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、器官は心臓である。一部の実施形態においては、対象はヒトである。
【0030】
一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象は、肝障害を有する。一部の実施形態においては、対象は、脂肪肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、アルコール性肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病性腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、多発性嚢胞腎を有する。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0031】
一部の実施形態においては、対象は、高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、高脂血症を伴う糖尿病を有する。
【0032】
一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3のレベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、高い炎症マーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、高いマーカーの少なくとも1種が尿中にある。
【0033】
第11の態様においては、必要とする対象における心不全を処置又は予防する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、心不全の予防を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれか一つのテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、対象は、慢性腎疾患及び/又は高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】テトラヒドロクルクミンの略図である。テトラヒドロクルクミンの略図上の部位に番号を付けて、非限定的例示的重水素化部位を示す。これらの重水素化部位の1個以上においては、1、2又は3個の重陽子が存在し得る。
図2A図2A~2Gは、4群のラット、すなわち、1)対照ラット、2)慢性腎疾患(CKD:chronic kidney disease)を有するラット、3)CDK後にテトラヒドロクルクミンで処理されたラット、及び4)CDK後にテトラヒドロクルクミン/クルクミンで処理されたラットの間の測定を示す図である。図2Aは、4群のラットにおける平均血中尿素窒素(BUN:blood urea nitrogen)を示す図である。
図2B】BUN又はデルタBUNの変化を示す図である。
図2C】4群のラットにおける体重を示す図である。
図2D】4群のラットにおけるヘモグロビン(Hgb:Hemoglobin)の量を示す図である。
図2E】4群のラットの心臓重量と体重(g/kg)の比を示す図である。
図2F】4群のラットにおける収縮期血圧を示す図である。
図2G】4群のラットにおける拡張期血圧を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
多くの薬物は、経口経路を介して液剤、カプセル剤又は錠剤として投与することができる。経口投与は、安全で簡便な費用効果の高い経路であるので、大部分の治療で採られる経路である。しかし、経口投与には幾つかの制限がある。経口投与された薬物は、使用される系に吸収されるために、口及び胃をバイパスする。薬物吸収は口及び胃で始まり、最後に小腸によって吸収され、腸壁を通り、肝臓を通過して処理され、次いで最後に血流を介して輸送され、その標的部位に達することができる。したがって、薬物は、血液及び血漿に達する前に代謝され得る。
【0036】
本明細書に記載の「生物学的利用能」とは、薬物(単数又は複数)の吸収を指し、吸収の下位範疇であり、未変化の薬物の投与量のうち体循環に達する部分であり、薬物の主要な薬物動態学的性質の一つである。そのため、生物学的利用能とは、活性な薬物又は代謝産物が体循環に入り、作用部位に達する程度及び割合を表し得る。低い生物学的利用能は、経口投与薬物の最も一般的な問題であり、多くは水溶性が不十分であり、徐々に吸収される薬物である。薬物の生物学的利用能は、腸壁及び肝臓の機能によって影響され、酵素反応は、薬物を代謝し、したがって送達のために最終的に血流に達する薬物の量を減少させ得る。これは、実質的に、薬物の生物学的利用能、又は活性な薬物が体循環に入る程度及び割合を低下させる。
【0037】
薬物は、酸化、還元、加水分解、抱合、縮合、及び対象が薬物をより容易に排出できるようにする別の追加のプロセスによって代謝され得る。一部の薬物は、非常に速く代謝され、血中の治療有効濃度に達することができない。
【0038】
その予定された処置組織又は部位に達するその能力に影響を及ぼし得る経口投与薬物の性質は、その吸収及び溶解性であり得る。溶解挙動は、使用される系によって吸収されるその能力を改善するために溶解促進剤を含む医薬製剤を必要とし得る多数の薬物にとって難題である。溶解性は、溶質が溶媒に溶解して均一な系を与える現象であり、体循環において所望の薬理学的反応に必要な薬物濃度を得るために重要である。薬物の溶解性は、そのサイズ及びその性質に本質的に関連する。薬物は、胃腸管内などの吸収部位において溶液の形態である必要があるので、低い水溶解度は、多数の薬物で問題である。現在まで、医薬産業用に開発された化学物質の40%超が水に難溶である。しかし、溶解性は、水中油型乳濁液の薬液、親水性担体、セルロース誘導体、脂質、リン脂質及び抗酸化剤の添加によって、増加させることができる。一部の実施形態においては、医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口投与によって対象に投与される。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。
【0039】
油及び界面活性剤の薬液は、胃腸管において水性媒体と混合して水中油型乳濁液を形成することができ、溶解性の低い薬物の薬物吸収を増加させることができる。脂質を含む医薬製剤を使用して、その吸収を増加させることによって薬物の生物学的利用能を高めることもできる。本明細書に記載の脂質とは、胃腸管における液体などの水系環境にさらされると構造体、リポソーム又は膜を形成し得る疎水性又は両親媒性の小分子である脂肪酸又は脂肪酸残基を指す。脂質は、脂肪酸、グリセロ脂質、グリセロリン脂質、リン脂質、スフィンゴ脂質、ステロール脂質、プレノール脂質、糖脂質(saccharolipid)及びポリケチドに分類することができる。一部の実施形態においては、1種以上の脂質を含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤はリン脂質を含む。
【0040】
リン脂質の例としては、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトールリン酸、ホスファチジルイノシトール二リン酸、ホスファチジルイノシトール三リン酸、セラミドホスホリルコリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドリン脂質(phosphorylipid)、ホスファチジルコリン及びポリエニルホスファチジルコリンが挙げられるが、これらだけに限定されない。ポリエニルホスファチジルコリンは、腸において薬物の吸収を可能にすることによって生物学的利用能を高める更なる利点を有し得る。さらに、ポリエニルホスファチジルコリンは、肝臓の健康に対して更なる利点を有する。例えば、ポリエニルホスファチジルコリンは、肝硬変に罹患した対象において遊離フェノール及びアンモニア濃度を低下させることが判明し、これは、酸化プロセスが改善され、肝臓における解毒処理が改善されたことを示す。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は脂質を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤はリン脂質を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、ポリエニルホスファチジルコリンを含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、ホスファチジルコリンを含む。本明細書に開示した医薬製剤は、第1の脂質を含むことができる。第1の脂質は、本明細書に開示した脂質のいずれか又はそれらの混合物を含むことができる。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。第2の脂質は、本明細書に開示した脂質のいずれか又はそれらの混合物を含むことができる。
【0041】
目的の薬物又は分子を含む医薬製剤は、処置される器官に対して有益な効果を有し得る要素を含むこともできる。例えば、酸化ストレス、線維症及び瘢痕を予防又は処置する有益な効果を有し得る脂質及び抗酸化剤を使用することができる。本明細書に開示した医薬製剤に含むことができる脂質の例としては、油、乳濁液、並びに魚油由来のオメガ3、亜麻仁由来のオメガ3、及びクルミ由来のオメガ3が挙げられるが、これらだけに限定されない。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、脂質を含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。
【0042】
本明細書に記載の抗酸化剤とは、分子の酸化を阻止することができる分子を指し、グルタチオン、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、アルファリポ酸などが挙げられるが、これらだけに限定されない。ビタミンEは、ペルオキシラジカル捕捉剤として作用し、遊離基と反応して、その後に水素供与体によって還元されてその還元状態に戻ることができるトコフェリル基を形成することによって、組織における遊離基の成長を予防することができる。さらに、ビタミンEは、脂溶性であり、細胞膜に入って、膜脂質を酸化的損傷から保護することができる。ビタミンC、すなわちアスコルビン酸は、幾つかの酵素反応における補因子であり、還元剤としても作用して、液体中の酸化を逆転させ、酸化ストレスにおいてある役割を果たす。リポ酸又はαリポ酸は、抗酸化剤であり、幾つかの酵素の補因子である。脂質及び抗酸化剤を薬物医薬製剤に添加することによって、脂質及び抗酸化剤と薬物の相乗的活性が器官の処置のためになり得る。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、脂質を含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、抗酸化剤を含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。本明細書に開示した医薬製剤は、1種以上の抗酸化剤を含むことができる。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%又はこれらの値の間の任意の他の値の抗酸化剤を含む。
【0043】
本明細書に記載の「栄養補助食品」とは、成長及び健康のための栄養素を指す。限定するものではないが、栄養補助食品の例としては、バイカリン、システアミン、ビタミン、クルクミン、テルペノイド及びパンテチンが挙げられるが、これらだけに限定されない。本明細書では「システアミン」とは、安定なアミノチオール及びアミノ酸システインの分解代謝産物である化合物を指し得る。システアミンは、シスチン枯渇剤であり、体内のシステインの量を減少させることによって働く。本明細書では「パンテチン」とは、ビタミンB5の二量体である栄養補助食品を指し得る。パンテチンは、血中コレステロールプロファイルの改善に使用することができる。本明細書では「ビタミン」とは、生物体が正常な成長及び発達に少量必要とする生命の維持に必要な栄養素を指す。生物体が十分な量の栄養素を合成できないときには、ビタミンが必要である。限定するものではないが、ビタミンの例としては、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE及びビタミンKが挙げられる。本明細書に記載の「バイカリン」とは、スクテラリア(Scutellaria)属由来の幾つかの植物種に見られるフラボノイドを指す。バイカリンは、公知のプロリルエンドペプチダーゼ阻害剤、潜在的抗炎症薬、抗菌薬、肝保護薬であり、重篤な急性膵炎、膵癌、肥満、代謝障害及び癌に対して複数の活性を示すことが判明した。
【0044】
本明細書に記載の「テルペノイド」は、複数の方法で構築され、改変される5炭素イソプレン単位から誘導される大きい多様なクラスの天然有機化学物質である。テルペノイドは、プレニル脂質のサブクラスである。それらは、それらのメチル基を移動又は除去することができ、酸素原子を付加することができる。テルペノイドは、天然化合物の最大グループであり、その生物活性、及び疾患の処置におけるその使用は当業者に知られている。多くは、官能基及びその基本炭素骨格が異なり得る多環である。幾つかの例としては、ヘミテルペノイド、モノテルペノイド、セスキテルペノイド(sesquitepenoids)、ジテルペノイド、セスタテルペノイド、トリテルペノイド、テトラテルペノイド及びポリテルペノイドが挙げられるが、これらだけに限定されない。
【0045】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、栄養補助食品を含むことができる。一部の実施形態においては、医薬製剤はシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤はパンテチンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤はバイカリンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤はクルクミンを含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。
【0046】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、1種以上のテルペノイドを含むことができる。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のヘミテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のモノテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のセスキテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のセスキテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のジテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のセスタテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のトリテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のテトラテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上のポリテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。
【0047】
本明細書に記載の半減期とは、薬物又は分子がその薬理的、生理的又は放射線学的活性の半分を失うのに要する時間を指す。薬物又は分子は、処置に使用される代謝産物、シグナル伝達分子、又は別の物質とすることができ、当業者に知られている。循環している薬物の半減期は、腎機能、肝臓、及び薬物を薬物通過の特定の器官において酵素反応によって代謝的に分解することができ、薬物又は分子を対象の体から除去することができる排出系によって影響され得る。薬物の有効性はその半減期によって損なわれるので、必要とする対象に投与する薬物の投与量が多くなることがあり、これは半減期を延ばさないが、循環する薬物をより長時間維持するために必要である場合もあり、したがって、薬物の生物学的利用能を高めるのに有効であろう。しかし、より高い用量は、例えば、一部の薬物では、より高濃度の薬物における毒性作用をもたらし得るので、欠点にもなり得る。
【0048】
一部の実施形態においては、医薬製剤又は薬物を静脈内投与することができる。本明細書に記載の「静脈内療法」は、必要とする対象の静脈に流体及び薬物を直接送達する投与経路である。しかしながら、この経路を介しても、薬物の生物学的利用能は、血流中の酵素反応に依然として影響され得る。
【0049】
半減期を延ばす方法によって薬物の生物学的利用能を改善する幾つかの方法がある。重水素を分子の構造に導入して、水素を置換するという開発は、生理活性化合物の生化学的効力及び選択性を保持し、同時に、必要とする対象の血流におけるその生物学的利用能を高めるために、代謝的運命を変更することもできる。重水素化、すなわち、水素の代わりに重水素を付加することは、その水素化相当物に比べて系の器官による急速な代謝を回避することができる薬物の創作に役立つ。
【0050】
本明細書に記載の「重水素」は、水素の安定同位体であり、重水素の核は1個の陽子と1個の中性子を含む。重水素化化合物又は分子の性質は、大きい同位体効果を示し、その水素化相当物とは別の物理的及び化学的性質の相違を示し得る。重水素化の利点は、腸壁及び又は肝臓において、重水素化された分子の代謝速度が低下することであり得る。重水素化薬物又は分子は、投薬必要量が減少し、代謝産物負荷が低下し得る。それによって、重水素化化合物は、毒性又は反応性代謝物の形成が減少し得る。重水素は水素と同様に挙動し得るが、重水素は、重水素同位体が水素と置換した化合物におけるその結合エネルギー及び結合長さが異なる。重水素化化合物では、結合した重陽子の結合長さは、結合した水素の結合長さを超える。さらに、重水素-炭素結合は、炭素-水素結合よりも6倍から10倍安定であり、より開裂が困難なより強い結合をもたらし、したがって結合開裂速度を遅くすることができる。実際、この動的同位体効果(KIE:kinetic isotope effect)は、水素-炭素結合の開裂を含み得る経路によって急速に代謝される薬物の生物学的宿命に影響し得る。幾つかの実施形態においては、分子の重水素化方法を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、処置用重水素化分子を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。
【0051】
クルクミノイドは、黄色色素として食品着色料として、また、伝統的薬物として使用されるウコン抽出物である線状ジアリールヘプタノイドである。しかしながら、薬物としては、クルクミノイドは、経口生物学的利用能が低く、血漿中濃度も低く、その使用が限られている。クルクミノイドの分解の顕著な代謝経路は、分子の排出をもたらす還元及び抱合である。アルコールデヒドロゲナーゼ、UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UGT:UDP-glucuronosyltransferase)、スルホトランスフェラーゼ(SULT:sulfotransferease)などの幾つかの薬物代謝酵素がクルクミノイドの代謝的分解に関与する。この経路とは別に、脱水酸化、環化及びメチル化も生体内で起こり得る。
【0052】
本明細書に記載の「テトラヒドロクルクミン」は、クルクミノイド、クルクミンの主要な代謝産物であり、その抗線維化及び抗酸化活性のために使用することができる。テトラヒドロクルクミンは、強い抗酸化性分子であり、クルクミンの水素化によって得ることができる。テトラヒドロクルクミンは、酸化ストレス疾患における抗酸化剤として使用することができる。テトラヒドロクルクミンは、高投与量(80mg/kg体重)で比較的安全であるが、テトラヒドロクルクミンの主要な欠点の一つは、その低溶解性であり、酸性及び生理的pHで水に難溶性である。別の欠点は、塩基性溶液中で急速に加水分解し得ることである。現在の処置の大部分においては、テトラヒドロクルクミンは、吸収が不十分であり、急速に代謝される。テトラヒドロクルクミンの半減期を延ばすために、テトラヒドロクルクミンの重水素化方法を提供する。テトラヒドロクルクミンの1又は2個のアルコール部位における重水素化は、グルクロン酸抱合を遅らせ、したがってテトラヒドロクルクミンの半減期を改善することができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を提供する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも15個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。
【0053】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を提供する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1個の部位で重水素化されている。例えば、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15を重水素化することができる。
【0054】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは2個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち2個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。
【0055】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは3個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち3個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0056】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは4個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち4個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0057】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは5個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち5個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0058】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは6個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち6個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0059】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは7個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち7個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0060】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは8個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち8個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0061】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは9個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち9個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0062】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは10個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち10個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0063】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは11個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち11個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0064】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは12個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち12個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0065】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは13個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち13個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0066】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは14個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第14の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち14個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0067】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは15個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第14の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第15の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち15個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0068】
クルクミンは、植物二次代謝産物の一クラスであるジアリールヘプタノイドであり、エノール形とケト形の両方で存在し得る。テトラヒドロクルクミンは、クルクミンから誘導される。クルクミンは、抗癌性、抗炎症性、抗菌性、抗酸化性、免疫調節性、抗アルツハイマー性などの幾つかの健康上の利点を有し得るので、使用され、その応用が検討されている。例えば、クルクミンを使用して、高脂血症を抑制し、白内障の発症を遅らせ、腎病変を改善し、癌、免疫不全、循環器疾患、アルツハイマー型糖尿病、クローン病を処置することができ、抗酸化剤として、クルクミンは、コラーゲンの架橋を抑制し、血糖値を低下させることができる。テトラヒドロクルクミン同様、クルクミンは、吸収が不十分であり、急速に代謝される。その低い生物学的利用能の薬理学的障壁を乗り越えるために、クルクミンを補助剤として含む医薬製剤は、クルクミンの吸収率を増加させるリン脂質も含むことができる。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、クルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、クルクミンは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24個の重陽子を有し得る。
【0069】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。[0068]一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、重水素化テトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15個の部位で重水素化されている。テトラヒドロクルクミンは、例えば、アルコール部位で重水素化することができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。図1に示すように、幾つかの重水素化部位は、1、2又は3個の重陽子を有し得る。例えば、図1においては、重水素化部位1は1個の重陽子を有することができ、重水素化部位2は1、2又は3個の重陽子(例えば、重水素化部位2a、2b及び2c)を有し得るメチル基を指し、重水素化部位12は1、2又は3個の重陽子(重水素化部位12a、12b、及び12c)を有し得るメチル基を指し、重水素化部位6、7、8、9及び10は1又は2個の重陽子(重水素化部位6a及び6b、7a及び7b、8a及び8b、9a及び9b、並びに10a及び10b)を有し得る。テトラヒドロクルクミンの部位3及び13の2個のアルコール部位は、テトラヒドロクルクミンの半減期を延ばすことができる部位である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、部位3及び13で重水素化されている。
【0070】
テトラヒドロクルクミンは15個の重水素化部位を有し、その一部は1、2又は3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも15個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24個の重陽子を有する。
【0071】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は医薬ビヒクルを含む。本明細書に記載の「医薬ビヒクル」とは、薬物と混合して医薬製剤の測定及び投与を容易にする不活性物質を指す。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1個の部位で重水素化されている。例えば、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15を重水素化することができる。
【0072】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、2個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち2個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。
【0073】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、3個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち3個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0074】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、4個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち4個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0075】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、5個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち5個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0076】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、6個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち6個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0077】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、7個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち7個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0078】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、8個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち8個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0079】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、9個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち9個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0080】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、10個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち10個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0081】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、11個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち11個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0082】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、12個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち12個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0083】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、13個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち13個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0084】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、14個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第14の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち14個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0085】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、15個の部位で重水素化されたテトラヒドロクルクミンを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第14の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第15の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち15個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0086】
医薬製剤
一部の実施形態においては、活性成分及び活性成分の混合物を、例えば、貯蔵及びそれに続く投与のために調製された薬学的に許容される担体を含む医薬製剤に使用することができる。さらに、一部の実施形態は、上記活性成分と薬学的に許容される担体又は希釈剤の使用を含む。治療用に許容される担体又は希釈剤は、医薬品分野でよく知られており、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、18版、Mack Publishing Co.、イーストン、ペンシルベニア(1990)に記載されており、参照によりその全体を本明細書に援用する。防腐剤、安定剤、色素、さらには香味剤も医薬製剤に入れることができる。例えば、安息香酸ナトリウム、アスコルビン酸、及びp-ヒドロキシ安息香酸のエステルを防腐剤として添加することができる。さらに、抗酸化剤及び懸濁剤を使用することもできる。
【0087】
活性成分の医薬製剤は、経口投与用錠剤、カプセル剤又はエリキシル剤;直腸投与用坐剤;注射投与用無菌溶液剤、懸濁液剤;経皮投与用貼剤、皮下付着剤(deposit)などとして処方及び使用することができる。注射剤は、溶液剤若しくは懸濁液剤、注射前の溶液又は懸濁液に適切な固形剤として、又は乳濁液剤として、従来の剤形で調製することができる。適切な賦形剤は、例えば、水、食塩水、デキストロース、マンニトール、ラクトース、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウム、システイン塩酸塩などである。さらに、必要に応じて、注射用医薬製剤は、湿潤剤、pH緩衝剤などの少量の無毒の補助物質を含むことができる。必要に応じて、吸収促進調製物(例えば、リポソーム)を利用することができる。
【0088】
注射の場合、本発明の薬剤を、水溶液中で、好ましくはハンクス液、リンゲル液、生理食塩水緩衝剤などの生理適合性緩衝剤中で、処方することができる。こうした経粘膜投与の場合、透過する障壁に適切な浸透剤を製剤に使用する。こうした浸透剤は、一般に当該技術分野で公知である。本発明の実施のために本明細書に開示した成分を全身投与に適した投与量に処方するのに薬学的に許容される担体を使用することは本発明の範囲内である。担体の適切な選択及び適切な製造実施によって、本明細書に開示した医薬製剤、特に、溶液として処方されたものを、静脈内注射など非経口的に投与することができる。活性成分は、当該技術分野で周知の薬学的に許容される担体を用いて、経口投与に適した投与量に容易に処方することができる。こうした担体によって、本発明の化合物を、処置される患者による経口摂取のための錠剤、丸剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁液剤などとして処方することができる。
【0089】
非経口投与用医薬製剤は、水溶性の形の活性成分の水溶液を含む。さらに、活性成分の懸濁液剤を適切な油性注射懸濁液剤として調製することができる。適切な親油性溶媒又はビヒクルとしては、ゴマ油などの脂肪油、又はダイズ油、グレープフルーツ油、アーモンド油などの他の有機油、又はオレイン酸エチル、トリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、又はリポソームが挙げられる。水性注射懸濁液剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、デキストランなど、懸濁液剤の粘度を増加させる物質を含むことができる。場合によっては、懸濁液剤は、適切な安定剤、又は成分の溶解性を高めて高濃縮溶液の調製を可能にする薬剤を含むこともできる。一部の実施形態においては、医薬製剤のうち、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、ビヒクルは、ゴマ油、ダイズ油、グレープフルーツ油若しくはアーモンド油、又はオレイン酸エチル、トリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、又はリポソームである。
【0090】
経口用医薬品は、活性成分を固体賦形剤と組み合わせ、場合によっては、得られた混合物を粉砕し、必要に応じて、適切な助剤を添加後、顆粒の混合物を加工して、錠剤、又は糖衣錠剤の核を得ることによって得ることができる。適切な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトール又はソルビトールを含めた糖などの充填剤、セルロース調製物、例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。必要に応じて、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸又はアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤を添加することができる。糖衣錠剤の核は、適切なコーティングが施されている。この目的のために、濃縮糖液を使用することができ、濃縮糖液は、場合によっては、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、Carbopolゲル、ポリエチレングリコール、及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物を含むことができる。識別のために、又は活性成分用量の異なる組合せを特徴づけるために、色素又は顔料を錠剤又は糖衣錠剤コーティングに添加することができる。この目的のために、濃縮糖液を使用することができ、濃縮糖液は、場合によっては、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、Carbopolゲル、ポリエチレングリコール、及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物を含むことができる。識別のために、又は活性成分用量の異なる組合せを特徴づけるために、色素又は顔料を錠剤又は糖衣錠剤コーティングに添加することができる。こうした製剤は、当該技術分野で公知の方法によって製造することができる。例えば、米国特許第5,733,888号(注射用医薬製剤)、第5,726,181号(難溶性化合物)、第5,707,641号(治療に有効なタンパク質又はペプチド)、第5,667,809号(親油性薬剤)、第5,576,012号(可溶化高分子薬剤)、第5,707,615号(抗ウイルス製剤)、第5,683,676号(粒状医薬品)、第5,654,286号(局所製剤)、第5,688,529号(経口懸濁液剤)、第5,445,829号(持続放出性製剤)、第5,653,987号(液剤)、第5,641,515号(制御放出製剤)及び第5,601,845号(球状製剤)を参照されたい。これらすべてを参照によりその全体を本明細書に援用する。医薬製剤は、それ自体公知の様式で製造することができ、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠剤製造、浮揚(levitating)、乳化、カプセル化、封入、又は凍結乾燥プロセスによって製造することができる。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口用に調製される。一部の実施形態においては、賦形剤は、ラクトース、スクロース、マンニトール又はソルビトールを含めた糖、セルロース調製物、例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。
【0091】
本明細書に開示した1種以上の活性成分を含む投与量を処方するために、公知の界面活性剤、賦形剤、平滑剤、懸濁剤、薬学的に許容される成膜物質及び被覆助剤などを使用することができる。好ましくは、アルコール、エステル、硫酸化脂肪族アルコールなどを界面活性剤として使用することができる。スクロース、グルコース、ラクトース、デンプン、結晶化セルロース、マンニトール、軽質無水ケイ酸、アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カルシウムカルボキシメチルセルロースなどを賦形剤として使用することができる。ステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油などを平滑剤として使用することができる。ヤシ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、大豆を懸濁剤又は潤滑剤として使用することができる。セルロース、糖などの炭水化物の誘導体としての酢酸フタル酸セルロース、又はポリビニルの誘導体としての酢酸メチル-メタクリル酸エステルコポリマーを懸濁剤として使用することができる。フタル酸エステルなどの可塑剤を懸濁剤として使用することができる。上記成分に加えて、特に化合物を経口投与するときに、甘味料、芳香剤、着色剤、防腐剤などを本発明の化合物の投与製剤に添加することができる。
【0092】
さらに、医薬品分野で眼内、鼻腔内及び耳介内送達を含む用途に周知の種々の医薬製剤も本明細書に開示する。医薬製剤としては、点眼剤などの水溶性の形の、又はジェランガム(Sheddenら、Clin.Ther.、23(3):440~50(2001))若しくはヒドロゲル(Mayerら、Ophthalmologica、210(2):101~3(1996))中の、活性成分の水性眼科用液剤;眼軟膏剤;液状担体媒体に懸濁された微粒子、薬物含有小ポリマー粒子(Joshi,A.、J.Ocul.Pharmacol.、10(1):29~45(1994))、脂溶性製剤(Almら、Prog.Clin.Biol.Res.、312:447~58(1989))、ミクロスフェア(Mordenti、Toxicol.Sci.、52(1):101~6(1999))などの眼懸濁液剤;及び眼球挿入物が挙げられる。上記参考文献の全てを参照によりその全体を本明細書に援用する。こうした適切な医薬製剤は、ほとんどの場合、好ましくは、安定性及び快適さのために無菌であり、等張性であり、緩衝されるように処方される。医薬製剤は、多くの点で鼻汁をシミュレートして正常な繊毛作用を確実に維持するように調製されることが多い点滴薬及び噴霧剤を含むこともできる。参照によりその全体を本明細書に援用する、当業者に周知の、Remington’s Pharmaceutical Sciences、18版、Mack Publishing Co.、イーストン、ペンシルベニア(1990)に開示されたように、適切な製剤は、ほとんどの場合、好ましくは等張性であり、pH5.5~6.5を維持するようにわずかに緩衝され、ほとんどの場合、好ましくは、抗菌防腐剤及び適切な薬物安定剤を含む。耳介内送達用医薬製剤は、耳の局所適用のために懸濁液剤及び軟膏剤を含む。こうした耳用製剤の一般的溶媒としては、グリセリン及び水が挙げられる。
【0093】
本明細書に記載の医薬製剤は、経口又は非経口経路によって投与することができる。経口投与するときには、医薬製剤は、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、噴霧剤、シロップ剤、又は他のこうした剤形で投与することができる。医薬製剤は、茶と同様に醸造することもでき、又は医薬製剤粉末を流体、典型的には水、果実若しくは野菜ジュース、又は乳に溶解することによって形成することもできる。非経口的に投与するときには、それは、水性懸濁液、油性調製物などとして、又は点滴剤、坐剤、膏薬、軟膏剤などとして、投与することができ、注射投与するときには、皮下、腹腔内(intreperitoneally)、静脈内、筋肉内などに投与することができる。同様に、それは、本発明の成分を生組織と最適に接触させるために当業者によって適切であるとみなされる、局所的、経直腸的又は経膣的に投与することができる。
【0094】
細胞内投与が意図される薬剤は、当業者に周知の技術によって投与することができる。例えば、こうした薬剤をリポソームに封入し、次いで本明細書に記載の方法のいずれかによって投与することができる。リポソーム形成時に水溶液中に存在するすべての分子が水性の内部(aqueous interior)に取り込まれる。リポソーム内容物は、外部微環境から保護され、リポソームは細胞膜と融合するので、細胞質に効率的に送達される。さらに、小有機分子は、その疎水性のために、細胞内に直接投与することができる。
【0095】
一部の実施形態においては、本明細書に記載の医薬製剤を単一の丸剤又は錠剤に処方する。一部の実施形態においては、丸剤又は錠剤の質量は10mg~2000mgである。一部の実施形態においては、丸剤又は錠剤の質量は100mg~1500mgである。一部の実施形態においては、丸剤又は錠剤の質量は500mg~1200mgである。一部の実施形態においては、丸剤又は錠剤の質量は800mg~1100mgである。
【0096】
投与方法
一部の実施形態は、開示した医薬製剤を製造及び投与する方法も包含する。こうした開示した方法は、とりわけ、(a)経口経路を介した投与、該投与はカプセル剤、錠剤、顆粒剤、噴霧剤、シロップ剤又は他のこうした剤形の投与を含む、(b)非経口経路を介した投与、該投与は、水性懸濁液、油性調製物などとしての投与、又は点滴剤、坐剤、膏薬、軟膏剤などとしての投与;皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内などの注射投与を含む;並びに本発明の化合物を生組織と接触させるために当業者によって適切であるとみなされる(c)局所投与、(d)経直腸投与又は(e)経膣投与、並びに(f)制御放出製剤、デポー製剤及び輸液ポンプ送達による投与を含む。こうした投与方法の更なる例として、また、投与方法の更なる開示として、眼内、鼻腔内及び耳介内経路を介した投与方法を含めて、開示した医薬製剤の種々の投与方法を本明細書に開示する。
【0097】
1回の用量として必要な本明細書に開示した成分の薬学的に有効な量は、投与経路、及び想定される特定の人の身体的特性に依存する。用量は、所望の効果が得られるように個別に調整することができるが、体重、食事、併用薬物療法、及び医薬分野の熟練者が認識する他の要素などの要素に依存する。
【0098】
本発明の方法を実施する際には、製品又は医薬製剤を単独で、又は互いに組み合わせて、又は別の治療薬若しくは診断薬と組み合わせて使用することができる。これらの製品は、生体内で、通常は哺乳動物に、好ましくはヒトに、又はインビトロで、利用することができる。それらを生体内で使用する際には、製品又は医薬製剤を、非経口、静脈内、皮下、筋肉内、経結腸、経直腸、経膣、経鼻又は腹腔内を含めて、種々の方法で、種々の剤形を使用して、哺乳動物に投与することができる。こうした方法は、化学的活性を生体内で試験するのに適用することもできる。
【0099】
当業者には容易に理解できるように、投与する有用な生体内投与量及び特別な投与方法は、年齢、体重及び処置する哺乳動物種、使用する特定の成分、及びこれらの成分が使用される具体的用途に応じて変わる。有効な投与量レベル、すなわち、所望の結果を得るのに必要な投与量レベルの決定は、通常の薬理学的方法によって当業者が行うことができる。一般に、製品の人への臨床応用は、より低い投与量レベルから開始され、所望の効果が得られるまで投与量レベルを増加させる。あるいは、許容されるインビトロ試験を用いて、本発明の方法によって同定された医薬製剤の有用な用量及び投与経路を確立された薬理学的方法によって設定することができる。非ヒト動物試験においては、製品候補の適用をより高い投与量レベルから開始し、所望の効果がもはや得られなくなるまで、又は有害副作用が消失するまで、投与量を減少させる。
【0100】
活性成分(単数又は複数)の投与量は、所望の効果(affects)及び治療指標に応じて広範にわたる可能性がある。一般に、活性成分(単数又は複数)の投与量は、約10マイクログラム/kg~100mg/kg体重、好ましくは約100マイクログラム/kg~10mg/kg体重であり得る。あるいは、投与量は、当業者に理解されるように、患者の表面積に基づき、患者の表面積に応じて計算することができる。投与は、好ましくは、毎日1回又は毎日2回経口である。一部の実施形態においては、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤中の活性成分は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体又は重水素化体である。一部の実施形態においては、活性成分(単数又は複数)は、約10マイクログラム/kg~100mg/kg体重、好ましくは約100マイクログラム/kg~10mg/kg体重であり得る。
【0101】
正確な処方、投与経路及び投与量は、消費者の状態を考慮して選択することができる。例えば、参照によりその全体を本明細書に援用する、Finglら、The Pharmacological Basis of Therapeutics、1975を参照されたい。投与用量の規模は、特定の医学的状態又は健康状態の重症度、及び投与経路に応じて変わり得る。状態の重症度は、例えば、標準の予後評価方法によって、ある程度評価することができる。さらに、用量及び恐らく投与頻度は、個体の年齢、体重及び反応に応じても変わり得る。本明細書で述べるプログラムと類似したプログラムを獣医学に使用することができる。
【0102】
製剤及び投与の種々の技術は、参照によりその全体を本明細書に援用する、Remington’s Pharmaceutical Sciences、18版、Mack Publishing Co.、イーストン、ペンシルベニア(1990)に見ることができる。適切な投与経路としては、経口、直腸、経皮、膣、経粘膜又は腸管内投与;筋肉内、皮下、髄内注射、並びに髄腔内、直接の脳室内、静脈内、腹腔内、鼻腔内又は眼内注射を含めた非経口送達が挙げられる。
【0103】
本明細書に開示した医薬製剤中の混合活性成分は、ヒト患者に、全活性成分約0.0007mg/日~約7,000mg/日、より好ましくは全活性成分約0.07mg/日~約70mg/日の量で1日1回、又は別の実施形態においては1日2~約10回、経口又は非経口投与することができる。あるいは、本明細書に開示した活性成分は、示した量で連続的に、例えば、点滴静注によって、投与することができる。したがって、体重70キログラムの患者の場合、全活性成分の好ましい1日量は、約0.0007mg/kg/日~約35mg/kg/日、より好ましくは0.007mg/kg/日~約15mg/kg/日と考えられる。それにもかかわらず、当業者には理解されるように、ある状況においては、所望の状態又は特性を有効かつ積極的に処理するために、本明細書に開示した活性成分を上記好ましい投与量範囲を超える、更にははるかに超える量で投与する必要があり得る。
【0104】
一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、ヒト患者に、全活性成分約0.0007mg/日~約7,000mg/日、より好ましくは全活性成分約0.07mg/日~約70mg/日の量で1日1回、又は別の実施形態においては1日2~約10回、経口又は非経口投与することができる。一部の実施形態においては、全活性成分の好ましい1日量は、約0.0007mg/kg/日~約35mg/kg/日、より好ましくは0.007mg/kg/日~約15mg/kg/日と考えられる。
【0105】
本明細書に開示した成分の効力及び毒性を公知の方法によって評価することができる。例えば、特定の化合物若しくは成分、又はある化学成分を共有する化合物のサブセットの毒物学は、哺乳動物、好ましくはヒトの細胞系などの細胞系に対するインビトロ毒性を測定することによって証明することができる。こうした試験の結果は、哺乳動物、より具体的にはヒトなどの動物における毒性の予測になることが多い。あるいは、マウス、ラット、ウサギ、サルなどの動物モデルにおける特定の化合物又は成分の毒性を公知の方法によって測定することができる。特定の化合物の効力をインビトロ法、動物モデル、ヒト臨床試験などの幾つかの一般に認められた方法によって証明することができる。一般に認められたインビトロモデルが、肥満を含めて、本明細書に開示した化合物又は成分によって軽減される状態を含めて、ほぼあらゆるクラスの状態に対して存在する。同様に、許容される動物モデルを使用して、こうした状態を処置する化学物質の効力を証明することができる。効力を求めるモデルを選択するときには、当業者は、適切なモデル、用量、及び投与経路、及び投与計画を選択する最新技術を指針にすることができる。言うまでもなく、ヒト臨床試験によって、ヒトにおける化合物又は成分の効力を求めることもできる。
【0106】
本明細書に記載の活性成分は、単独で、又は互いに組み合わせて、又は別の治療薬若しくは診断薬と組み合わせて使用することができる。これらの製品は、生体内又はインビトロで利用することができる。有用な投与量及び最も有用な投与方法は、消費者の年齢及び体重、使用する特定の成分、これらの成分が使用される具体的用途に応じて変わる。
【0107】
一部の実施形態においては、重水素化テトラヒドロクルクミンを製造する方法を提供する。テトラヒドロクルクミンの重水素化の概念は、ジメチルクルクミンの重水素化の概念と同様であり、重水素化概念は、例えば、参照によりその全体を援用する米国特許第8,575,221号B2に記載されている。該方法は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含むことができる。該方法は、更に、クルクミンを水素化してテトラヒドロクルクミンを形成するステップを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個の重水素化部位、又は15個未満の量の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。
【0108】
一部の実施形態においては、重水素化テトラヒドロクルクミンを製造する方法を提供する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは1個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15が重水素化される。
【0109】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは2個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち2個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。
【0110】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは3個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち3個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0111】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは4個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち4個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0112】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは5個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち5個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0113】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは6個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち6個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0114】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは7個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち7個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0115】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは8個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち8個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0116】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは9個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち9個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0117】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは10個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち10個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0118】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは11個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち11個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0119】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは12個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち12個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0120】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは13個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち13個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0121】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは14個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第14の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち14個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0122】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは15個の部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15の少なくとも1個が重水素化されている。一部の実施形態においては、重水素化の第2の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第3の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第4の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第5の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第6の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第7の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第8の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第9の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第10の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第11の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第12の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第13の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第14の部位は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、重水素化の第15の部位は、部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14又は部位15である。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における部位1、部位2、部位3、部位4、部位5、部位6、部位7、部位8、部位9、部位10、部位11、部位12、部位13、部位14及び部位15のうち15個が重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、2個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2、6、7、8、9、10又は12は、2個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体における重水素化部位は、3個の重陽子を有し得る。一部の実施形態においては、部位2又は12は3個の重陽子を有する。
【0123】
一部の実施形態においては、該方法は金属触媒を含むことができる。金属触媒の例としては、炭素担持パラジウム、炭酸パラジウムバリウム、硫酸パラジウムバリウム、パラジウムシリカ、パラジウムアルミナ、炭素担持白金、白金-パラジウム炭素、白金アルミナ、炭酸白金カルシウム、硫酸白金バリウム、白金シリカ及び白金グラファイトが挙げられるが、これらだけに限定されない。一部の実施形態においては、重水は、25%重水素化、50%重水素化、75%重水素化、100%重水素化することができ、又はこれらの値のいずれかの間の任意の他の値とすることができる。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持パラジウムである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムシリカである。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持白金である。一部の実施形態においては、触媒は白金-パラジウム炭素である。一部の実施形態においては、触媒は白金アルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸白金カルシウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸白金バリウムである。一部の実施形態においては、触媒は白金シリカである。一部の実施形態においては、触媒は白金グラファイトである。一部の実施形態においては、重水は少なくとも25%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも50%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも75%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は100%重水素化されている。
【0124】
テトラヒドロクルクミンの精製を行い、クルクミンの水素化から生成する副生物を除去することができる。テトラヒドロクルクミンの分離は、例えば、カラムクロマトグラフィによって行うことができる。カラムクロマトグラフィは、逆相HPLCなどの技術を含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンをカラムクロマトグラフィによって精製する。重水素化テトラヒドロクルクミンの合成方法は、適切な濃度の重水素化試薬を用いた手順によって当業者が用意することができる。一部の実施形態においては、クルクミンをテトラヒドロクルクミンに水素化し、続いて重水素化する。本明細書に概要を示さない重水素化テトラヒドロクルクミンを合成する別の方法が当業者に知られている。一部の実施形態においては、該方法は、更に、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを含む。一部の実施形態においては、精製するステップは、テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む。
【0125】
テトラヒドロクルクミンの抗酸化作用を、動脈硬化病変、幾つかのタイプの癌、II型糖尿病の予防、及び心臓、腎臓、肝臓などの器官の酸化的損傷からの保護に利用することができる。限定するものではないが、幾つかの癌としては、基底細胞癌、胆管癌、骨癌、脳幹神経膠腫、乳癌、バーキットリンパ腫、子宮頚癌、結腸癌、結腸直腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、腺管癌、子宮体癌、食道癌、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、胆嚢癌、胃癌、腎癌、肝癌、膵癌、白血病、肺癌、黒色腫、卵巣癌、皮膚癌及び胃癌が挙げられる。一部の実施形態においては、医薬製剤中のテトラヒドロクルクミンの非重水素化体又は重水素化体を、動脈硬化病変、幾つかのタイプの癌、又はII型糖尿病の処置に療法として使用することができる。
【0126】
本明細書に記載の「アテローム性動脈硬化症」とは、死細胞、高コレステロール、トリグリセリド及びプラーク由来の損傷の結果であり得る動脈壁の肥厚を指す。アテローム性動脈硬化症は、動脈硬化病変をもたらすことがあり、動脈内腔を狭くし、臨床的に重要になり、合併症を招き得る、脂質、細胞及び基質医薬製剤の蓄積が多いときに、進行すると考えられる。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、アテローム性動脈硬化症に罹患している。
【0127】
癌とは、体内で浸潤し、広がる異常細胞増殖を含み得る疾患の1グループを指し得る。現在まで、100を超えるタイプの癌が存在し、系及び状態は癌のタイプに依存する。現行の癌処置としては、化学療法、放射線、薬物療法及び外科的処置が挙げられる。テトラヒドロクルクミンの抗酸化作用を利用して、幾つかのタイプの癌を処置することができる。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、癌に罹患している。
【0128】
本明細書に記載の「II型糖尿病」とは、高血糖、インスリン抵抗性、及びインスリンの相対的欠如を特徴とする代謝障害を指す。II型糖尿病に罹患した対象は、インスリンを合成することはできるが、膵臓が十分なインスリンを生成できず、又は対象の体がインスリンを使用することができない。インスリン抵抗性とは、高レベルの血中グルコースをもたらし、対象における有害作用をもたらす、インスリンの欠如、又はインスリンを使用できないことを指し得る。高レベルの血糖は、神経損傷、微小血管損傷、器官損傷、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化、心臓発作及び卒中をもたらし得る。高脂血症を伴うII型糖尿病は、遺伝的原因に起因し得る血中の異常に高いレベルの脂質及びリポタンパク質を含み得る。糖尿病においては、肝臓及び腎臓が疾患の発生に主要な役割を果たす。肝酵素であるアスパラギン酸トランスアミナーゼ、アラニントランスアミナーゼ、アルカリリン酸塩及びγ-グルタミルトランスペプチダーゼは、肝機能の評価に使用され、それらは肝疾患患者において増加する。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、II型糖尿病に罹患している。
【0129】
幾つかの試験においては、テトラヒドロクルクミンは、血漿総タンパク量、アルブミン、グロブリン及びアルブミン/グロブリン比のレベルを低下させることが判明した。さらに、糖尿病マウスにおいて増加する肝臓及び腎臓マーカーは、テトラヒドロクルクミンの存在下でかなり低下した。テトラヒドロクルクミンを投与すると、血糖を正常にし、変化した炭水化物代謝酵素を改善することができる。さらに、テトラヒドロクルクミンは、肝臓又は糖尿病ラットにおいてスーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオンS-トランスフェラーゼ、還元型グルタチオン、ビタミンC及びビタミンEの活性をかなり増加させることができ、脂質過酸化によって誘導される膜損傷を予防するテトラヒドロクルクミンの役割を示している。より重要なことに、テトラヒドロクルクミンは、II型糖尿病における抗糖尿病作用に加えて抗酸化作用を有することが判明した。肝臓におけるグルタチオン産生を増加させることが知られている肝臓保護物質であるシリマリンと比べたテトラヒドロクルクミンの潜在能力の点から、テトラヒドロクルクミンは、脂質過酸化に対する保護がより優れていることが判明した。しかしながら、テトラヒドロクルクミン及びクルクミンの生物学的利用能、並びに急速に代謝されるそれらの能力を考慮して、処置する対象における吸収及び安定性を可能にし、薬物がその標的器官に達する前に急速に代謝されないようにするために、改善された医薬製剤が必要である。一部の実施形態においては、対象における障害の処置、抑制又は改善を提供する。本明細書では障害とは、細胞、組織及び器官を害する状態を指し得る。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病に罹患している。一部の実施形態においては、対象は、高脂血症を伴うII型糖尿病に罹患している。
【0130】
本明細書に記載の「高血圧症」は、動脈の血圧が高い慢性健康状態である。高血圧症は、心臓に負担をかけ、高血圧性心疾患及び冠動脈心疾患をもたらし得る。高血圧症は、卒中、動脈瘤、末梢動脈疾患をもたらし、慢性腎疾患の原因要素になり得る。高血圧症における左室肥大は、心臓の作業負荷の増加に対する生理的適応を反映していることがあり、心臓突然死などの将来の心臓事象の大きな危険要素である。ROS及び酸化ストレスも、脳、腎臓及び脈管構造においてROSの生成も促進し得る高血圧刺激のために、高血圧症の発生をもたらし得る。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、高血圧症に罹患している。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症に罹患している。本明細書に記載のガレクチン3は、肺高血圧症、高血圧症、癌、炎症、線維症、心疾患及び卒中に関与することが実証されたタンパク質レクチンである。一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。一部の実施形態においては、対象は、心疾患を有する。
【0131】
対象における酸化的損傷とは、活性酸素種(ROS:reactive oxygen species)の存在、及び生物系が反応性中間体を解毒できないこと、又は生じた損傷を修復できないことに起因する損傷を指し得る。過酸化物及び遊離基の生成は、生物系の主成分に損傷を引き起こすことがあり、タンパク質、脂質、DNA、RNA、組織及び器官を含み得るが、これらだけに限定されない。器官も、ROS及び別のタイプの遊離基生成の作用によって損傷を受け、器官萎縮症及び器官機能不全をもたらし得る。器官としては、心臓、肺、腎臓、肝臓、脳及び腹部器官が挙げられるが、これらだけに限定されない。一部の実施形態においては、対象における器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、対象は、肝障害を有する。一部の実施形態においては、対象は、脂肪肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、アルコール性肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病性腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、多発性嚢胞腎を有する。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0132】
活性酸素種は、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病などの複数の病理にも関係している。一部の実施形態においては、対象は、高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、高脂血症を伴う糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーが高い。反応性酸化ストレスは、疾患、癌、パーキンソン病、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症、心不全、白斑及び慢性疲労症候群に関与し得る。酸化ストレスは、過剰のROS生成、遊離基生成、又は内在的な抗酸化防御の低下に起因し得る。ROSと活性窒素種(RNS:reactive nitrogen species)は、一緒に有害な種として働き、又は有益な種としてさえ、例えば、免疫応答を刺激する遊離基の増加に役立ち得る、細胞代謝及び他のストレス源の生成物であり得る。遊離基の生成をもたらし得る酸化ストレスは、多数の要素、例えば、過剰な運動、食事、投薬、糖化、疾患、環境、毒素、過剰なアルコール消費量、長期喫煙、糖尿病、癌及び自己免疫疾患に起因し得る。例えば、糖尿病の場合、遊離基は、グルコース酸化、タンパク質の非酵素的糖化、及び糖化タンパク質の酸化分解によって形成され得る。したがって、異常に高いレベルの遊離基、及び抗酸化防御系の低下は、細胞タンパク質及び細胞小器官の損傷、脂質過酸化の増加、並びにインスリン抵抗性の発生をもたらし得る。
【0133】
テトラヒドロクルクミンは、腎損傷、肝毒性及び肝損傷の処置に使用することができる。腎組織及び肝組織の損傷は、鎮痛薬、癌、遊離基による損傷、及び長期薬物使用、例えば、マラリアの処置から生じ得る。しかしながら、クルクミン、テトラヒドロクルクミンなどのクルクミノイドの生物学的利用能が低いため、薬物は、系を容易に通過し、しかも急速に代謝される。本明細書に記載の実施形態においては、器官損傷を処置する方法を提供する。一部の実施形態においては、器官損傷は、鎮痛薬、癌、遊離基による損傷、及び抗マラリア薬の使用などの長期薬物使用から生じ得る。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、腎損傷を受けている。一部の実施形態においては、対象は、肝損傷を受けている。一部の実施形態においては、対象は、肝毒性を被っている。一部の実施形態においては、対象がヒトである。一部の実施形態においては、対象は、鎮痛薬を服用している。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である。
【0134】
ROS又は別のタイプの遊離基種に起因する損傷を受けた対象は、より高いレベルの酸化ストレスバイオマーカーの同定によって確認することができる。酸化ストレスバイオマーカーの例としては、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオン還元酵素、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオンレベル、ビタミン、脂質過酸化、硝酸濃度、非酵素的グリコシル化タンパク質、ガレクチン3、炎症マーカー、線維マーカー、脂質ヒドロペルオキシド、チオバルビツール酸反応性物質、マロンジアルデヒド、遊離F2-IsoPs、ジチロシン及び8-ヒドロキシ-2’-デオキシグアノシンが挙げられるが、これらだけに限定されない。炎症マーカーの例としては、s100B、α1抗キモトリプシン、IL-8、IL-1β、マクロファージ炎症性タンパク質1α、マクロファージ遊走阻止因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子及びTNF-αが挙げられるが、これらだけに限定されない。線維マーカーの例としては、マトリックスメタロプロテイナーゼ及びヒアルロン酸、腫瘍壊死因子α(TNF-α:tumor necrosis factor-α)などの炎症誘発性及び線維形成促進性(pro-fibrotic)サイトカイン、形質転換成長因子β、KL-6、SP-A、MMP-7、並びにCCL-18が挙げられるが、これらだけに限定されない。
【0135】
一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、炎症マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、炎症マーカーが尿中にある。
【0136】
一部の実施形態においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかに係る医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、器官は心臓である。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、炎症マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、炎症マーカーが尿中にある。
【0137】
幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスのバイオマーカーが高い。一部の実施形態においては、医薬製剤中のテトラヒドロクルクミンは重水素化されていない。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、ガレクチン3のバイオマーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスのバイオマーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーが高い。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に補助剤を含む。一部の実施形態においては、補助剤はクルクミンである。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されていない。一部の実施形態においては、医薬製剤中にクルクミンの非重水素化体及び重水素化体が存在する。一部の実施形態においては、補助剤はテルペノイドである。一部の実施形態においては、補助剤は抗酸化剤である。
【0138】
幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスのバイオマーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、ガレクチン3のバイオマーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスのバイオマーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーが高い。幾つかの実施形態においては、本明細書において、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を投与するステップを含む、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーが高い。一部の実施形態においては、医薬製剤は、1種以上の形態の重水素化テトラヒドロクルクミンを含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、本明細書に開示した医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に補助剤を含む。一部の実施形態においては、補助剤はクルクミンである。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、補助剤はテルペノイドである。一部の実施形態においては、補助剤は抗酸化剤である。
【0139】
例えば、テトラヒドロクルクミンは、エリスロマイシンエストラート(広域抗生物質)の併用、及び鎮痛薬の併用に対して肝保護作用を有することも判明した。テトラヒドロクルクミンは、腎毒性に対して保護性を有し、腎組織への酸化的損傷を保護することも判明した。テトラヒドロクルクミンは、抗マラリア薬、例えば、クロロキンと併用後にも保護性を有し得る。疾患に起因する脂質過酸化をテトラヒドロクルクミンの抗酸化作用によって処置することもできる。
【0140】
肝損傷又は疾患としては、アルコール性肝疾患、癌、硬変、嚢胞、脂肪肝疾患、線維症、肝炎、黄疸、硬化性(schlerosing)胆管炎、中毒性肝炎、薬物使用に起因する副作用、及びアセトアミノフェン毒性が挙げられるが、これらだけに限定されない。肝疾患は、肝臓の細胞、肝臓構造、肝組織に影響し得る、また、肝機能を損ない得る、又は停止させ得る、状態及び障害の一群である。ある場合には、肝障害は、長期薬物使用の副作用に起因し得る。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、障害は肝損傷である。一部の実施形態においては、障害は肝疾患である。一部の実施形態においては、障害は肝損傷である。一部の実施形態においては、障害は脂肪肝疾患である。一部の実施形態においては、障害はアルコール性肝疾患である。
【0141】
一部の実施形態においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかに係る医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書の幾つかの実施形態に記載のように、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、対象は、肝障害に罹患している。一部の実施形態においては、対象は、脂肪肝疾患に罹患している。一部の実施形態においては、対象は、アルコール性肝疾患に罹患している。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。
【0142】
一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、対象は、腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病性腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、多発性嚢胞腎を有する。一部の実施形態においては、対象は、高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。
【0143】
一部の実施形態においては、器官は心臓である。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。一部の実施形態においては、対象は、心疾患を有する。
【0144】
本明細書に記載の線維症とは、器官又は組織において傷害から生じ得る過剰の線維性結合組織の形成を指し得る。線維症は、刺激された細胞が結合組織、コラーゲン及びグリコサミノグリカンを生成するプロセスを含み得る、瘢痕に類似し得るプロセスである。線維症は、肺、肝臓、心臓、縦隔の軟部組織、骨髄、後腹膜の軟部組織、皮膚、及び腸で起こり得る。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、対象は、線維症に罹患している。
【0145】
腎臓は、脊椎動物において調節的役割を果たす器官である。それは、血中の老廃物を濾過し、血圧、電解質バランスを調節することによって機能し、体内の赤血球産生を調節する。腎機能の欠如は、毒性、脱力、嗜眠及び錯乱を生じうる老廃物の蓄積をもたらし得る。毒素及びカリウムを血流から除去できないと、異常心リズム及び突然死をもたらし得る。
【0146】
腎不全をもたらし得る腎損傷は、多数の要素に起因する。腎症(腎疾患)及び腎炎(炎症性腎疾患)は、例えば、長期鎮痛薬の使用、キサンチンオキシダーゼの機能低下、多発性嚢胞腎、化学療法剤、及び自己免疫疾患に起因し得る。腎疾患としては、糖尿病性腎疾患及び多発性嚢胞腎が挙げられるが、これらだけに限定されない。一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、障害は腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病性腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は多発性嚢胞腎である。一部の実施形態においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。
【0147】
「心不全」は、慢性心不全とも称されることがあり、心臓が体の要求を満たす血流を維持するのに十分なポンプ作用をすることができない。心不全の原因としては、冠動脈疾患、既往の心筋梗塞、心筋梗塞(心臓発作)、高血圧、心房細動、心臓弁膜症、過剰のアルコール摂取、感染、及び心筋症が挙げられるが、これらだけに限定されない。本明細書に記載の処置の一部の実施形態においては、対象は心不全を有する。一部の実施形態においては、対象は、冠動脈疾患、既往の心筋梗塞、心筋梗塞(心臓発作)、高血圧、心房細動、心臓弁膜症、過剰のアルコール摂取、感染又は心筋症を有する。本明細書の幾つかの実施形態は、心不全の処置及び予防に関する。
【0148】
追加の実施形態
以下の実施例は、本発明を任意の様式、形状又は形態で明示的又は暗黙的に説明するものであって、限定するものではない。それらは、使用することができるものの典型であるが、当業者に既知の別の手順、方法又は技術を代わりに使用することができる。
【0149】
肝損傷の診断
必要とする対象を決定するために、対象におけるアスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST:Aspartate transaminase)及びアラニントランスアミナーゼ、アルカリホスファターゼ(ALP:alkaline phosphatase)並びにビリルビンのレベルを定量する分析を行うことによって実験を行い、損傷を調べる。
【0150】
テトラヒドロクルクミンとクルクミンの両方を含む医薬製剤の効果
テトラヒドロクルクミン単体、クルクミン単体、及びテトラヒドロクルクミンと組み合わせたクルクミンの効果を試験するために、糖尿病ラット及び対照ラットに、テトラヒドロクルクミン単体、クルクミン単体、及びテトラヒドロクルクミンと組み合わせたクルクミンを含む医薬製剤を経口投与した。テトラヒドロクルクミンを80mg/kg体重で12匹の糖尿病ラット及び12匹の対照ラットに45日間経口投与した。クルクミンを100mg/kg体重で12匹の糖尿病ラット及び12匹の対照ラットに45日間経口投与した。さらに、テトラヒドロクルクミン(80mg/kg体重)とクルクミン(100mg/kg体重)の組合せを12匹の糖尿病ラット及び12匹の対照ラットに45日間経口投与した。45日後、血糖値、総タンパク量、アルブミン、グロブリン及びアルブミン/グロブリン比を調べた。
【0151】
処置用重水素化テトラヒドロクルクミン
テトラヒドロクルクミンの重水素化体の効力を調べるために、重水素化テトラヒドロクルクミンを12匹の糖尿病ラット及び12匹の対照ラットに45日間経口投与した(40mg/kg体重)。さらに、重水素化テトラヒドロクルクミンをテトラヒドロクルクミンの量を増やして12匹の糖尿病ラット及び12匹の対照ラットに45日間経口投与した(80mg/kg体重)。対照として、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を12匹の糖尿病ラット及び12匹の対照ラットに45日間経口投与し(40mg/kg体重)、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を非重水素化テトラヒドロクルクミンの濃度を高めて12匹の糖尿病ラット及び12匹の対照ラットに経口投与した(80mg/kg体重)。薬物の効力を調べるために、薬物濃度の効果を調べて、重水素化テトラヒドロクルクミンが系内に残留できるか試験するために、異なる量のテトラヒドロクルクミンを試験した。45日後、血糖値、総タンパク量、アルブミン、グロブリン及びアルブミン/グロブリン比を調べた。
【0152】
食事性テトラヒドロクルクミン補充は、5/6腎摘出ラットにおいて腎疾患の進行を遅らせ、タンパク尿を減少させる。
クルクミンは、ウコン中に存在するジアリールヘプタノイドであり、腎不全の動物モデルにおいて抗酸化剤及び抗炎症剤として見込みがある。しかしながら、クルクミンは、幾つかのフェノールで構成され、これらの化合物の一部は、奇異な炎症誘発作用を示し得るので、クルクミンの主要な代謝産物であるテトラヒドロクルクミン(THC:tetrahydrocurcumin)のTHC効果を慢性腎疾患(CKD)を有するラットで調べた。
【0153】
ネフロン質量の減少によってCKDを誘導するために、スプレーグドーリーラットの左腎部分摘出をし、1週間後に右腎全摘出をした。次いで、CKDラットをポリエニルホスファチジルコリン(PPC:polyenylphosphatidylcholine、3g/1000kcal)を含む1%THC食と普通食に無作為化した。THCは生物学的利用能が低く、PPCなどの脂質担体との同時投与は、血漿中濃度を5倍にすることが以前に示された。尾部血圧測定及び24時間蓄尿を試験終了の1週間以内に行った。9週間の特別食の後、血液及び腎臓を生化学的及び組織学的分析用に収集した。
【0154】
実験群は、健常対照(群)、CTL n=5、無処置CKD、n=6及びCKD/THC n=6を含んだ。所見を表1に要約した。普通食とTHC食に無作為化したときには、平均血中尿素窒素(BUN)は、CKD群間で類似していた(63.5+10.5と66+16.5mg/dL)。BUNは、CKD/THC群が試験終了時に無処置CKD群に比べて約40%だけ有意に減少した。タンパク尿は、CKD/THCが無処置CKD動物に比べてほぼ50%有意に減少した。CKD/THC群は、高血圧症の有意な回復を示し、正規化心臓重量で測定して心肥大が減少傾向にあった(P=0.06)。腎組織のトリクローム染色スライドの画像定量分析によれば、CKD/THC動物における腎線維症が減少傾向にあった(P=0.1)。血漿C反応性タンパク質はCKD群間で異ならず(P=0.9)、非抗炎症機序が働いたことを示唆している。
【0155】
【表1】
【0156】
実験によって示されたように、1%テトラヒドロクルクミン食は、5/6腎摘出ラットにおいてCKD進行速度を低下させた。タンパク尿及び高血圧が有意に減少し、腎線維症が減少傾向にあるという所見もあった。
【0157】
ラットにおけるテトラヒドロクルクミン処理
ネフロン質量の減少によってラットに慢性腎疾患を誘発させ、スプレーグドーリーラットの左腎部分摘出をし、1週間後に右腎全摘出をした。次いで、CKDラットをポリエニルホスファチジルコリン(PPC、3g/1000kcal)を含む1%THC食と普通食に無作為化した。次いで、腎損傷を起こし得る麻薬ブプレネックスの1回分をラットに投与した。外科的処置中、ブプレネックス投与の前後の試験ラットの重量を表2に示す。
【0158】
24時間後、ラットのタンパク尿、ガレクチン3及びC反応性タンパク質を分析した。ガレクチン3は心筋線維化のマーカーであり、C反応性タンパク質は炎症と関連する。さらに、血中尿素窒素試験(BUN)をクレアチニン及びクレアチニンクリアランス血液検査と一緒に実施して、腎機能を評価し、腎毒性を探索した。誘導された腎疾患後のラットに対する血液検査の結果を表3に示す。
【0159】
【表2-1】
【0160】
【表2-2】
【0161】
【表3-1】
【0162】
【表3-2】
【0163】
慢性腎疾患を誘導後、次いで、ラットをテトラヒドロクルクミンを含む医薬製剤、又はテトラヒドロクルクミンとクルクミンの両方を含む医薬製剤で処理した。対照群は、5匹のラット(ラット番号33~38)、CKDのラット(ラット番号4、15、20、23、25、31)、テトラヒドロクルクミンで処理された慢性腎疾患のラット(ラット番号8、11、12、14、19、21、18及び27)、及びテトラヒドロクルクミンとクルクミンの組合せで処理されたラット(ラット番号1、2、16、24、28、7、17、29及び30)からなった。それらの血液検査の変化の結果を表4~11に示す。4群の平均BUN、血圧、体重、デルタBUN、Hgb及び心臓重量/体重の測定値を図2A~2Gに示す。ラットの群の血圧も測定し、試験は、高血圧症、及び心肥大の発生に対するテトラヒドロクルクミンのポジティブな影響を示した。
【0164】
血中尿素窒素試験(BUN)は、主にクレアチニン試験と一緒に用いられて、腎機能を評価し、腎疾患の診断を助ける。図2パネルA及びBに示すように、腎疾患が誘導されたラット(グループ2)に比べて、テトラヒドロクルクミン単体又はクルクミンで処理後に血中尿素窒素が減少する(グループ3及び4)。さらに、腎疾患が誘導されたラット(グループ2)に比べて、処理ラットで血圧が低下した(図2パネルF及びパネルG)。したがって、テトラヒドロクルクミンを含み、クルクミンを含む、又は含まない、医薬製剤を使用して、高血圧症を処置することができる。したがって、図2パネルC、D及びEに示すように、体重、ヘモグロビンレベル及び心臓重量/体重比に注目すべき変化はなかった。
【0165】
【表4-1】
【0166】
【表4-2】
【0167】
【表5-1】
【0168】
【表5-2】
【0169】
【表6-1】
【0170】
【表6-2】
【0171】
【表7】
【0172】
【表8】
【0173】
【表9】
【0174】
【表10】
【0175】
ラットの処理の結果は、クルクミンを添加した、又は添加しない、テトラヒドロクルクミンで処理後の拡張期及び収縮期血圧に対する効果に見られるように、高血圧症、及び心肥大の発生に対するTHCのポジティブな影響を示している(表1、5及び9)。
【0176】
【表11-1】
【0177】
【表11-2】
【0178】
【表11-3】
【0179】
【表11-4】
【0180】
更なる実施形態
一部の実施形態においては、医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。
【0181】
一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。一部の実施形態においては、障害は肝障害である。一部の実施形態においては、障害は脂肪肝疾患である。一部の実施形態においては、障害はアルコール性肝疾患である。一部の実施形態においては、障害は腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病性腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は多発性嚢胞腎である。一部の実施形態においては、障害は高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は、左室肥大を伴う高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病である。一部の実施形態においては、障害は、高脂血症を伴う糖尿病である。一部の実施形態においては、対象は、血中及び/又は尿中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、炎症マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、炎症マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口投与によって対象に投与される。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、対象は、鎮痛薬を服用している。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0182】
一部の実施形態においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、器官は心臓である。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象は、肝障害を有する。一部の実施形態においては、対象は、脂肪肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、アルコール性肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病性腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、多発性嚢胞腎を有する。一部の実施形態においては、対象は、高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、高脂血症を伴う糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、血中又は尿中のガレクチン3のレベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、高いマーカーの少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0183】
一部の実施形態においては、必要とする対象における心不全を予防する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、心不全の予防を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれか一つの医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。一部の実施形態においては、対象は、慢性腎疾患及び/又は高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。
【0184】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を提供する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。
【0185】
一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を提供する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を本明細書に記載の実施形態のいずれかによって製造する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を製造する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含む。一部の実施形態においては、該方法は、更に、クルクミンを水素化してテトラヒドロクルクミンを形成するステップを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、24個以下の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持パラジウムである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムシリカである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムアルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持白金である。一部の実施形態においては、触媒は白金-パラジウム炭素である。一部の実施形態においては、触媒は白金アルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸白金カルシウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸白金バリウムである。一部の実施形態においては、触媒は白金シリカである。一部の実施形態においては、触媒は白金グラファイトである。一部の実施形態においては、該方法は、更に、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを含む。一部の実施形態においては、精製するステップは、テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む。一部の実施形態においては、重水は少なくとも25%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも50%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも75%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は100%重水素化されている。
【0186】
一部の実施形態においては、医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミン及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を本明細書に記載の実施形態のいずれかによって製造する。一部の実施形態においては、該方法は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含む。一部の実施形態においては、該方法は、更に、クルクミンを水素化してテトラヒドロクルクミンを形成するステップを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、24個以下の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持パラジウムである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムシリカである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムアルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持白金である。一部の実施形態においては、触媒は白金-パラジウム炭素である。一部の実施形態においては、触媒は白金アルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸白金カルシウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸白金バリウムである。一部の実施形態においては、触媒は白金シリカである。一部の実施形態においては、触媒は白金グラファイトである。一部の実施形態においては、該方法は、更に、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを含む。一部の実施形態においては、精製するステップは、テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む。一部の実施形態においては、重水は少なくとも25%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも50%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも75%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は100%重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。
【0187】
一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、本明細書に記載の実施形態のいずれか一つの医薬製剤を対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミン及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を本明細書に記載の実施形態のいずれかによって製造する。一部の実施形態においては、該方法は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含む。一部の実施形態においては、該方法は、更に、クルクミンを水素化してテトラヒドロクルクミンを形成するステップを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、24個以下の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持パラジウムである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムシリカである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムアルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持白金である。一部の実施形態においては、触媒は白金-パラジウム炭素である。一部の実施形態においては、触媒は白金アルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸白金カルシウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸白金バリウムである。一部の実施形態においては、触媒は白金シリカである。一部の実施形態においては、触媒は白金グラファイトである。一部の実施形態においては、該方法は、更に、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを含む。一部の実施形態においては、精製するステップは、テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む。一部の実施形態においては、重水は少なくとも25%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも50%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも75%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は100%重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、障害は肝障害である。一部の実施形態においては、障害は脂肪肝疾患である。一部の実施形態においては、障害はアルコール性肝疾患である。一部の実施形態においては、障害は心不全である。一部の実施形態においては、障害は腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病性腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は多発性嚢胞腎である。一部の実施形態においては、障害は高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は、左室肥大を伴う高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病である。一部の実施形態においては、障害は、高脂血症を伴う糖尿病である。一部の実施形態においては、対象は、血中又は尿中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、炎症マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、炎症マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口投与によって対象に投与される。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、対象は、鎮痛薬を服用している。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である。
【0188】
一部の実施形態においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれか一つの医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミン及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を本明細書に記載の実施形態のいずれかによって製造する。一部の実施形態においては、該方法は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含む。一部の実施形態においては、該方法は、更に、クルクミンを水素化してテトラヒドロクルクミンを形成するステップを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、24個以下の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持パラジウムである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムシリカである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムアルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持白金である。一部の実施形態においては、触媒は白金-パラジウム炭素である。一部の実施形態においては、触媒は白金アルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸白金カルシウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸白金バリウムである。一部の実施形態においては、触媒は白金シリカである。一部の実施形態においては、触媒は白金グラファイトである。一部の実施形態においては、該方法は、更に、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを含む。一部の実施形態においては、精製するステップは、テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む。一部の実施形態においては、重水は少なくとも25%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも50%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも75%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は100%重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、器官は心臓である。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、対象は、肝障害を有する。一部の実施形態においては、対象は、脂肪肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、アルコール性肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病性腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、多発性嚢胞腎を有する。一部の実施形態においては、対象は、高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、高脂血症を伴う糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、血中又は尿中のガレクチン3のレベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、高い炎症マーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、高い炎症マーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、高いマーカーの少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0189】
一部の実施形態においては、必要とする対象における心不全を処置又は予防する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、心不全の処置又は予防を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかの医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、本明細書に記載の実施形態のいずれかのテトラヒドロクルクミン及び医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を本明細書に記載の実施形態のいずれかによって製造する。一部の実施形態においては、該方法は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下でテトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含む。一部の実施形態においては、該方法は、更に、クルクミンを水素化してテトラヒドロクルクミンを形成するステップを含む。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、24個以下の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持パラジウムである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸パラジウムバリウムである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムシリカである。一部の実施形態においては、触媒はパラジウムアルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭素担持白金である。一部の実施形態においては、触媒は白金-パラジウム炭素である。一部の実施形態においては、触媒は白金アルミナである。一部の実施形態においては、触媒は炭酸白金カルシウムである。一部の実施形態においては、触媒は硫酸白金バリウムである。一部の実施形態においては、触媒は白金シリカである。一部の実施形態においては、触媒は白金グラファイトである。一部の実施形態においては、該方法は、更に、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を精製するステップを含む。一部の実施形態においては、精製するステップは、テトラヒドロクルクミンの重水素化体をカラムクロマトグラフィによって単離するステップを含む。一部の実施形態においては、重水は少なくとも25%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも50%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は少なくとも75%重水素化されている。一部の実施形態においては、重水は100%重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にパンテチンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にバイカリンを含む。一部の実施形態においては、ビヒクルは、親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に賦形剤を含む。一部の実施形態においては、賦形剤は、糖、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムのセルロース調製物、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)である。一部の実施形態においては、対象は、慢性腎疾患及び/又は高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。
【0190】
一態様においては、テトラヒドロクルクミンをクルクミンから製造する方法を企図する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは重水素化されている。
【0191】
別の一態様においては、テトラヒドロクルクミンを合成製造する。一部の実施形態においては、クルクミンは、テトラヒドロクルクミンの製造における基質ではない。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンは重水素化されている。
【0192】
一部の実施形態においては、医薬製剤、例えば、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む医薬製剤を提供する。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に医薬ビヒクルを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にテトラヒドロクルクミンの重水素化体及び医薬ビヒクルを含むことができる。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、15個以下の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重水素化部位を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、1又は2個のアルコール部位で重水素化されている。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも1個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも5個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも10個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも20個の重陽子を有する。一部の実施形態においては、テトラヒドロクルクミンの重水素化体は、少なくとも24個の重陽子を有する。
【0193】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、更に第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、第1の脂質はリン脂質である。一部の実施形態においては、第1の脂質はポリエニルホスファチジルコリンである。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第1の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95重量%以下の第2の脂質を含む。一部の実施形態においては、第2の脂質はオメガ3である。一部の実施形態においては、第2の脂質は、魚又は亜麻仁由来のオメガ3である。
【0194】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、少なくとも5重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、95%重量以下の抗酸化剤を含む。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンEである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はビタミンCである。一部の実施形態においては、抗酸化剤はアルファリポ酸である。
【0195】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、更にクルクミンを含む。一部の実施形態においては、クルクミンは重水素化されている。一部の実施形態においては、医薬製剤はテルペノイドを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤はシステアミンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤はパンテチンを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤はバイカリンを含む。
【0196】
一部の実施形態においては、対象における障害を処置、抑制又は改善する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、本明細書に記載の実施形態のいずれかに係る医薬製剤を対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、障害は肝障害である。一部の実施形態においては、障害は脂肪肝疾患である。一部の実施形態においては、障害はアルコール性肝疾患である。一部の実施形態においては、障害は腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病性腎疾患である。一部の実施形態においては、障害は多発性嚢胞腎である。一部の実施形態においては、障害は心不全である。
【0197】
一部の実施形態においては、医薬製剤を投与して、疾患を処置、予防又は改善する。一部の実施形態においては、疾患は高血圧症又は心肥大である。
【0198】
一部の実施形態においては、医薬製剤を投与して、心不全に罹患した対象を処置する。一部の実施形態においては、医薬製剤を対象に投与して、心不全を予防する。一部の実施形態においては、対象は高血圧症に罹患している。一部の実施形態においては、対象は慢性腎疾患に罹患している。
【0199】
一部の実施形態においては、障害は高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は、左室肥大を伴う高血圧症である。一部の実施形態においては、障害は糖尿病である。一部の実施形態においては、障害は、高脂血症を伴う糖尿病である。一部の実施形態においては、障害は心肥大である。
【0200】
一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3レベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、線維マーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーが尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、炎症マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、炎症マーカーが尿中にある。
【0201】
一部の実施形態においては、医薬製剤は、経口投与によって対象に投与される。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の抗マラリア薬を用いた処置中である。
【0202】
一部の実施形態においては、器官を保護する方法を提供する。一部の実施形態においては、該方法は、器官の保護を必要とする対象を特定するステップ、及び本明細書に記載の実施形態のいずれかに係る医薬製剤を必要とする対象に投与するステップを含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、医薬製剤は、テトラヒドロクルクミンの非重水素化体及びテトラヒドロクルクミンの重水素化体を含む。一部の実施形態においては、器官は腎臓である。一部の実施形態においては、器官は肝臓である。一部の実施形態においては、対象はヒトである。一部の実施形態においては、器官は心臓である。
【0203】
一部の実施形態においては、投与するステップは、経口投与によって行われる。一部の実施形態においては、投与するステップは、静脈内投与によって行われる。一部の実施形態においては、対象は、肝障害を有する。一部の実施形態においては、対象は、脂肪肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、アルコール性肝疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病性腎疾患を有する。一部の実施形態においては、対象は、多発性嚢胞腎を有する。一部の実施形態においては、対象は、心不全を有する。
【0204】
一部の実施形態においては、対象は、高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、左室肥大を伴う高血圧症を有する。一部の実施形態においては、対象は、糖尿病を有する。一部の実施形態においては、対象は、高脂血症を伴う糖尿病を有する。
【0205】
一部の実施形態においては、対象は、血中のガレクチン3のレベルが高い。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の線維マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーが血中にある。一部の実施形態においては、1種以上の線維マーカーのうち少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の酸化ストレスマーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、酸化ストレスマーカーの少なくとも1種が尿中にある。一部の実施形態においては、対象は、1種以上の炎症マーカーのレベルが高い。一部の実施形態においては、高い炎症マーカーの少なくとも1種が血中にある。一部の実施形態においては、高いマーカーの少なくとも1種が尿中にある。
【0206】
本明細書における実質的にあらゆる複数及び/又は単数の用語の使用に関して、当業者は、状況及び/又は適用にかなうときには、複数から単数、及び/又は単数から複数に変換することができる。様々な単数/複数の交換を、理解しやすいように本明細書に明記することができる。
【0207】
一般に、本明細書で使用する用語、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)の用語は、一般に「非限定(open)」用語として意図されることを当業者は理解されたい(例えば、「含めて」という用語は「を含めて、ただしそれだけに限定されない」と解釈すべきであり、「有する」という用語は「少なくとも有する」と解釈すべきであり、「含む」という用語は「含むが、それだけに限定されない」と解釈すべきである、等々)。さらに、特定の数の導入される特許請求の範囲の記述が意図される場合、そうした意図は、特許請求の範囲に明示的に列挙され、そうした記述がない場合には、そうした意図がないことを当業者は理解されたい。例えば、理解を助けるものとして、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記述を導入するのに「少なくとも1」及び「1以上」という導入句の使用を含むことができる。しかし、こうした句の使用は、不定冠詞「1(「a」又は「an」)」による特許請求の範囲の記述の導入が、そうした導入される特許請求の範囲の記述を含む任意の特定の特許請求の範囲を、同じ特許請求の範囲が「1以上」又は「少なくとも1」という導入句と「a」、「an」などの不定冠詞を含むときでも、一つのこうした記述しか含まない実施形態に限定することを意味すると解釈すべきではない(例えば、「1(「a」及び/又は「an」)」は、「少なくとも1」又は「1以上」を意味すると解釈すべきである)。特許請求の範囲の記述を導入するのに使用される定冠詞の使用の場合も同様である。さらに、特定の数の導入される特許請求の範囲の記述が明示された場合でも、当業者は、こうした記述が、少なくとも列挙された数を意味すると解釈すべきであることを認識されたい(例えば、他の修飾語なしに「2つの記述」というだけの記述は、少なくとも2つの記述、又は2つ以上の記述を意味する)。さらに、「A、B、Cなどの少なくとも1つ」に類似した規約(convention)を使用する場合、一般に、こうした構成は、当業者が規約を理解するという意味で意図されたものである(例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを有する系」としては、Aを単独で、Bを単独で、Cを単独で、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はA、B及びCを一緒に有する系などが挙げられるが、これらだけに限定されない)。「A、B、Cなどの少なくとも1つ」に類似した規約を使用する場合、一般に、こうした構成は、当業者が規約を理解するという意味で意図されたものである(例えば、「A、B又はCの少なくとも1つを有する系」としては、Aを単独で、Bを単独で、Cを単独で、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又はA、B及びCを一緒に有する系などが挙げられるが、これらだけに限定されない)。さらに、2つ以上の代替用語を示す実質的にあらゆる離接的語及び/又は句は、明細書、特許請求の範囲、又は図面であろうと、用語の一つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図したものと理解すべきであることを当業者は理解されたい。例えば、「A又はB」という句は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されたい。
【0208】
また、本開示の特徴又は態様がマーカッシュ群によって記述される場合、当業者は、本開示が、それによって、マーカッシュ群の任意の個々の構成要素又は構成要素の亜群によっても記述されることを認識されたい。

図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
【手続補正書】
【提出日】2022-12-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テトラヒドロクルクミンの重水素化体と、医薬ビヒクルと、を含む、医薬製剤。
【請求項2】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が、少なくとも1個の重水素化部位、好ましくは少なくとも5個の重水素化部位、より好ましくは少なくとも10個の重水素化部位、例えば、15個以下の重水素化部位を有し、
特に、前記重水素化がアルコール部位での重水素化を含む、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
肝障害、腎疾患又は心臓病の治療、阻害又は改善における使用のための、あるいは、
肝障害、腎疾患、心不全、又は心臓病に対する、肝臓、腎臓、又は心臓の保護における使用のための、
テトラヒドロクルクミンの重水素化体と、医薬ビヒクルと、を含む、医薬製剤。
【請求項4】
前記肝障害、前記腎疾患、又は前記心臓病が、脂肪肝疾患、アルコール性肝疾患、慢性腎疾患、糖尿病性腎疾患、多発性嚢胞腎、高血圧症、左室肥大を伴う高血圧症、糖尿病、高脂血症を伴う糖尿病、及び心不全からなる群から選択される、請求項3に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項5】
更に、前記製剤が、少なくとも1つの脂質、抗酸化剤、クルクミン、賦形剤及び/又はバイカリンを含む、請求項1若しくは2に記載の医薬製剤、又は、請求項3若しくは4に記載の使用のための医薬製剤。
【請求項6】
テトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項7】
少なくとも1個の重水素化部位、好ましくは少なくとも5個の重水素化部位、より好ましくは少なくとも10個の重水素化部位、例えば、15個以下の重水素化部位を有し、
特に、前記重水素化がアルコール部位での重水素化を含む、請求項6に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項8】
前記テトラヒドロクルクミンの非重水素化体が、少なくとも10個の重陽子、好ましくは少なくとも20個の重陽子を有する、請求項6又は7に記載のテトラヒドロクルクミンの重水素化体。
【請求項9】
テトラヒドロクルクミンの重水素化体を製造する方法であって、
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体を形成する条件下で、テトラヒドロクルクミンを触媒及び重水の存在下で接触させるステップを含む、
方法。
【請求項10】
クルクミンを水素化して前記テトラヒドロクルクミンを形成するステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が、少なくとも1個の重水素化部位、好ましくは少なくとも5個の重水素化部位、より好ましくは少なくとも10個の重水素化部位、例えば、15個以下の重水素化部位を有し、特に、前記テトラヒドロクルクミンの重水素化体が1又は2個のアルコール部位で重水素化された、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ビヒクルが親油性溶媒、脂肪油、有機油又はリポソームである、請求項1又は3に記載の医薬製剤。
【請求項13】
前記少なくとも1つの脂質が、リン脂質、ポリエニルホスファチジルコリン、又はオメガ-3である、請求項5に記載の医薬製剤。
【請求項14】
前記抗酸化剤がビタミンE、ビタミンC、又はアルファリポ酸である、請求項5に記載の医薬製剤。
【外国語明細書】