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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119218
(43)【公開日】2023-08-28
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20230821BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20230821BHJP
   B65H 5/36 20060101ALI20230821BHJP
   B65H 5/06 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
G03G21/16 138
G03G21/16 195
G03G15/00 446
B65H5/36
B65H5/06 F
G03G21/16 133
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022021960
(22)【出願日】2022-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116964
【弁理士】
【氏名又は名称】山形 洋一
(74)【代理人】
【識別番号】100120477
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 賢改
(74)【代理人】
【識別番号】100135921
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 昌彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】半田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 利幸
【テーマコード(参考)】
2H072
2H171
3F049
3F101
【Fターム(参考)】
2H072CA01
2H072CB09
2H072EA16
2H072JA02
2H072JA04
2H171FA03
2H171FA20
2H171FA22
2H171FA27
2H171GA03
2H171GA06
2H171GA09
2H171GA11
2H171GA12
2H171GA13
2H171HA06
2H171HA08
2H171HA09
2H171HA11
2H171HA13
2H171HA23
2H171HA24
2H171JA16
2H171JA17
2H171JA22
2H171JA36
2H171JA42
2H171JA48
2H171KA04
2H171KA05
2H171KA10
2H171KA15
2H171KA22
2H171KA25
2H171KA27
2H171KA29
2H171PA17
2H171QA02
2H171QA03
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA20
2H171QB03
2H171QB16
2H171QB32
2H171QB41
2H171QB52
2H171QC03
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA18
2H171SA19
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H171SA34
2H171TA07
2H171VA01
2H171VA03
2H171VA05
2H171WA01
2H171WA02
2H171WA17
2H171XA02
2H171XA16
3F049AA04
3F049DA12
3F049DB02
3F049DB05
3F049LA01
3F049LB01
3F101FC11
3F101FE02
3F101FE06
3F101FE08
3F101LA01
3F101LB01
(57)【要約】
【課題】ジャム発生時に媒体を取り除く作業を簡単にし、媒体の搬送を安定させる。
【解決手段】画像形成装置1は、画像形成部6を含む装置本体1Aと、装置本体1Aに取り付けられて開位置と閉位置との間で開閉可能なカバー11と、装置本体1Aの内部の装着位置に装着され、媒体Mを案内する着脱可能な媒体ガイド20とを有する。媒体ガイド20は、第1のポスト21と第2のポスト22とを有する。カバー11は、カバー11が開位置から閉位置に移動する際に媒体ガイド20を装着位置に向けて押圧する押圧面15を有する。装置本体1Aは、媒体ガイド20が装着位置に向けて移動するように媒体ガイド20の第1のポスト21を誘導する誘導部(U字溝31およびレール部32)と、媒体ガイド20の第2のポスト22に当接して媒体ガイド20を位置規制する位置規制部33とを有する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部を含む装置本体と、
前記装置本体に取り付けられ、開位置と閉位置との間で開閉可能なカバーと、
前記装置本体の内部の装着位置に装着され、媒体を案内する着脱可能な媒体ガイドと
を有し、
前記媒体ガイドは、第1の当接部と第2の当接部とを有し、
前記カバーは、当該カバーが前記開位置から前記閉位置に移動する際に前記媒体ガイドを前記装着位置に向けて押圧する押圧部を有し、
前記装置本体は、
前記媒体ガイドが前記装着位置に向けて移動するように、前記媒体ガイドの前記第1の当接部を誘導する誘導部と、
前記媒体ガイドの前記第2の当接部に当接して前記媒体ガイドを位置規制する位置規制部と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記誘導部は、
前記カバーが配置された側に開口を有する溝部と、
前記溝部の前記開口から前記カバーが配置された側に延在するレール部と
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2の当接部は、前記レール部の延在方向において、前記第1の当接部よりも、前記カバーが配置された側に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1の当接部が前記溝部に向かって移動する過程で、前記第2の当接部が前記位置規制部に当接し、その後は前記媒体ガイドが前記第2の当接部を中心として回転する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1の当接部および前記第2の当接部は、前記媒体ガイドの前記媒体の幅方向の各端部に設けられている
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記媒体ガイドは、前記媒体に当接する第1のローラを有し、
前記装置本体は、前記第1のローラに当接する第2のローラを有する
ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記媒体ガイドは、前記第1のローラを前記第2のローラに向けて付勢する付勢部材を有する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記媒体ガイドは、当該媒体ガイドが前記装置本体から引き出された状態で、前記開位置にある前記カバーに当接する面を有する
ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記媒体ガイドは、前記カバーが配置された側に突出し、前記カバーの押圧部によって押圧される突出形状部を有する
ことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記媒体ガイドは、前記媒体が収容された媒体収容部から前記画像形成部に向かう搬送路に配置されている
ことを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、媒体上に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、開閉可能なガイド部材を有し、媒体のジャムが発生した際にはガイド部材を開放して媒体を取り除くことができるように構成されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-185854号公報(図2,3参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置では、ガイド部材を開放しても、ユーザが媒体を取り除くためのスペースが小さく、作業がしにくいという問題がある。また、搬送される媒体によってガイド部材が押し上げられると、媒体の搬送不良を生じる可能性もある。
【0005】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ジャム発生時に媒体を取り除く作業性を向上し、媒体の搬送を安定させること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の画像形成装置は、画像形成部を含む装置本体と、装置本体に取り付けられて開位置と閉位置との間で開閉可能なカバーと、装置本体の内部の装着位置に装着され、媒体を案内する着脱可能な媒体ガイドとを有する。媒体ガイドは、第1の当接部と第2の当接部とを有する。カバーは、当該カバーが開位置から閉位置に移動する際に媒体ガイドを装着位置に向けて押圧する押圧部を有する。装置本体は、媒体ガイドが装着位置に向けて移動するように媒体ガイドの第1の当接部を誘導する誘導部と、媒体ガイドの第2の当接部に当接して媒体ガイドを位置規制する位置規制部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、媒体ガイドが着脱可能であるため、ジャムを生じた媒体を取り除く際に広いスペースを確保することができ、作業性が向上する。また、媒体ガイドを装着位置に装着する際には、媒体ガイドがカバーに押圧され、第1の当接部が誘導部に誘導されて、第2の当接部が位置規制部に当接するため、媒体ガイドの取り付け精度が向上し、安定した媒体搬送が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態の画像形成装置を示す図である。
図2】第1の実施の形態の画像形成装置のカバーを開放した状態を示す斜視図である。
図3】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドを取り出した状態を示す斜視図である。
図4】第1の実施の形態の画像形成装置のカバーおよび媒体ガイドを含む部分を示す断面図である。
図5】第1の実施の形態の画像形成装置から媒体ガイドを取り外した状態を示す断面図である。
図6】第1の実施の形態の媒体ガイドを前方から見た斜視図である。
図7】第1の実施の形態の媒体ガイドを後方から見た斜視図である。
図8】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドとその周囲を示す断面図(A),(B)である。
図9】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドとその周囲を示す断面図である。
図10】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドとその周囲を示す斜視図(A),(B)である。
図11】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドを装着する途中の状態を示す断面図(A),(B)である。
図12】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドの装着前および装着動作の第1段階を示す図(A),(B)である。
図13】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドの装着動作の第2段階および第3段階を示す図(A),(B)である。
図14】第1の実施の形態の画像形成装置の媒体ガイドの装着が完了した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
第1の実施の形態.
<画像形成装置>
まず、第1の実施の形態の画像形成装置1について説明する。図1は、画像形成装置1を示す図である。画像形成装置1は、電子写真プロセスを利用して画像を形成するプリンタである。
【0010】
画像形成装置1は、印刷用紙等の媒体Mを供給する媒体供給部5と、媒体Mに画像を形成する画像形成部6と、媒体Mに画像を定着する定着装置7と、媒体Mを排出する媒体排出部8とを有する。これらの構成要素はハウジング10に収容されている。ハウジング10の上部はトップカバー12に覆われている。
【0011】
媒体供給部5は、媒体収容部としての媒体カセット50と、ピックアップローラ51と、フィードローラ52と、リタードローラ53と、第1の搬送ローラ54と、第2の搬送ローラ56と、レジストローラ58とを有する。第1の搬送ローラ54、第2の搬送ローラ56およびレジストローラ58にそれぞれ対向するように、従動ローラであるピンチローラ55,57,59が配置されている。
【0012】
媒体カセット50は、印刷用紙等の媒体Mを収容する。ピックアップローラ51は、媒体カセット50から媒体Mを一枚ずつ引き出す。フィードローラ52およびリタードローラ53は、引き出された媒体Mを一枚ずつ分離して搬送路P1に送り出す。
【0013】
第1の搬送ローラ54(第2のローラ)とピンチローラ55(第1のローラ)からなるローラ対、および第2の搬送ローラ56とピンチローラ57からなるローラ対は、搬送路P1に沿って媒体Mを搬送する。搬送路P1には、媒体Mを案内する媒体ガイド20が設けられている。媒体ガイド20の詳細については、後述する。
【0014】
レジストローラ58とピンチローラ59からなるローラ対は、搬送路P1に沿って搬送されてきた媒体Mのスキュー(斜行)を矯正し、搬送路P2に沿って画像形成部6まで搬送する。
【0015】
画像形成部6は、像担持体としての感光体ドラム61と、帯電部材としての帯電ローラ62と、現像剤担持体としての現像ローラ65と、供給部材としての供給ローラ66と、現像剤収容体としてのトナーカートリッジ67とを有する。
【0016】
感光体ドラム61は、導電性支持体の表面に感光層を形成した円筒状の部材である。感光層は、電荷発生層と電荷輸送層との積層体である。感光体ドラム61は、図中反時計回りに回転する。
【0017】
感光体ドラム61に対向するように、露光装置としての露光ヘッド63が配置されている。露光ヘッド63は、発光素子としてのLED(発光ダイオード)を配列したLEDアレイとレンズアレイとを有し、感光体ドラム61の表面に光を照射して静電潜像を形成する。露光ヘッド63は、トップカバー12に懸架されて支持されている。
【0018】
帯電ローラ62は、感光体ドラム61の表面に接触するように配置され、感光体ドラム61に追従して回転する。帯電ローラ62は帯電電圧を印加され、感光体ドラム61の表面を一様に帯電させる。
【0019】
現像ローラ65は、感光体ドラム61の表面に接触するように配置され、感光体ドラム61とは逆方向(接触部での表面の移動方向が順方向となる方向)に回転する。現像ローラ65は現像電圧を印加され、感光体ドラム61の表面の静電潜像をトナーにより現像する。
【0020】
供給ローラ66は、現像ローラ65の表面に接触するように配置され、現像ローラ65と同方向(接触部での表面の移動方向が逆方向となる方向)に回転する。供給ローラ66は供給電圧を印加され、現像ローラ65にトナーを供給する。現像ローラ65および供給ローラ66は、現像部64を構成している。
【0021】
トナーカートリッジ67は、現像剤としてのトナーを収容する着脱可能な容器である。トナーカートリッジ67は、現像部64にトナーを供給する。トナーは、例えばブラックトナーであるが、これに限定されるものではない。
【0022】
感光体ドラム61の表面に接触するように、転写部材としての転写ローラ68が配置されている。転写ローラ68は転写電圧を印加され、感光体ドラム61の表面のトナー像を、感光体ドラム61と転写ローラ68との間を通過する媒体Mに転写する。感光体ドラム61と転写ローラ68との間を通過した媒体Mは、感光体ドラム61の回転により、搬送路P3に沿って定着装置7に搬送される。
【0023】
なお、画像形成装置1は、画像形成部6により単色画像を形成するように構成されているが、このような構成に限定されるものではない。例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の複数の画像形成部を媒体Mの搬送方向に配列し、カラー画像を形成するように構成してもよい。
【0024】
定着装置7は、媒体Mの搬送方向において画像形成部6の下流側に配置されている。定着装置7は、定着ローラ71と、加圧ローラ72とを有する。定着ローラ71はハロゲンランプ等のヒータ73を内蔵し、加圧ローラ72は定着ローラ71に圧接される。定着ローラ71および加圧ローラ72は、媒体Mを加熱および加圧し、トナー像を媒体Mに定着させる。
【0025】
媒体排出部8は、定着装置7を通過した媒体Mを搬送路P4に沿って搬送し、排出口83から排出する排出ローラ対81および排出ローラ対82を有する。トップカバー12には、排出された媒体Mを載置するスタッカ部84が形成されている。
【0026】
上記の搬送路P1~P4には、媒体Mの通過を検知する媒体センサS1,S2,S3が配置されている。媒体センサS1,S2は、レジストローラ58の上流側および下流側にそれぞれ配置されている。媒体センサS3は、定着装置7の下流側に配置されている。
【0027】
媒体センサS1の検知信号は、レジストローラ58の回転開始タイミングの決定に用いられる。媒体センサS2の検知信号は、露光ヘッド63の露光開始タイミングの決定に用いられる。媒体センサS3の検知信号は、媒体Mのジャム検知に用いられる。
【0028】
図1において、感光体ドラム61の軸方向を、X方向とする。X方向は、画像形成装置1内の各ローラの軸方向であり、搬送される媒体Mの幅方向でもある。媒体Mが画像形成部6を通過するときの媒体Mの移動方向を、Y方向とする。X方向とY方向に直交する方向を、Z方向とする。ここでは、Z方向は上下方向である。
【0029】
Y方向については、媒体Mが画像形成部6を通過するときの搬送方向を-Y方向(後方)とし、その反対方向を+Y方向(前方)とする。X方向については、+Y方向を向いて右手方向を+X方向とし、左手方向を-X方向とする。Z方向については、図1の上方向を+Z方向とし、下方向を-Z方向とする。なお、これらの方向は、画像形成装置1の向きを限定するものではない。
【0030】
図2および図3は、画像形成装置1を示す斜視図である。画像形成装置1のハウジング10は、-Y方向(後方)のリアフレーム10aと、X方向両側のサイドフレーム10bとを有する。ハウジング10の+Y方向(前方)は、開閉可能なカバーとしてのフロントカバー11によって覆われている。図2および図3では、フロントカバー11は開位置にある。
【0031】
フロントカバー11は、サイドフレーム10bに設けられた支軸により、X方向の回転軸Axを中心として、閉位置と開位置との間で回転可能に支持されている。フロントカバー11は、図2に矢印R1で示す方向に回転することで閉鎖され、矢印R2で示す方向に回転することで開放される。
【0032】
フロントカバー11のX方向の端部近傍には、フロントカバー11を閉位置でロックするためのロック部材11aが設けられている。ロック部材11aは、ハウジング10のサイドフレーム10bに設けられた係合部13に係合することで、フロントカバー11を閉位置でロックする。フロントカバー11の側部には、ロック部材11aによるロックを解除する際に操作されるロック解除ボタン11bが設けられている。
【0033】
フロントカバー11を開放すると、媒体Mの搬送路P1に設けられた媒体ガイド20が露出する。媒体ガイド20は、フロントカバー11を開放した状態で、図3に示すようにハウジング10から取り外すことができる。なお、フロントカバー11は、サイドフレーム10bに設けられた図示しない当接部に当接して、開位置で保持される。また、フロントカバー11は、後述するように媒体ガイド20を押圧する押圧部としての押圧面15(図9)を有する。
【0034】
以下の説明では、画像形成装置1のうち、ハウジング10とその内側の各構成要素(媒体供給部5、画像形成部6および定着装置7を含む)を併せて、装置本体1Aと称する。すなわち、フロントカバー11および媒体ガイド20と、装置本体1Aとを区別して説明する。
【0035】
<媒体ガイド>
図4は、画像形成装置1のフロントカバー11および媒体ガイド20を含む部分を拡大して示す図であり、フロントカバー11は開位置にある。第1の搬送ローラ54(図1)の軸部54aは、装置本体1Aに設けられた軸受部101によって支持されている。同様に、第2の搬送ローラ56およびピンチローラ57(図1)の軸部56a,57aは、装置本体1Aに設けられた軸受部102,103(図8(A))によって支持されている。
【0036】
軸受部101に対して+Y方向に、ピンチローラ55(図1)を含む媒体ガイド20が配置されている。なお、ピンチローラ55は図4では隠れている。媒体ガイド20は、図4に矢印で示すように、装置本体1Aに対して着脱可能である。軸受部101に隣接して、媒体ガイド20を保持するガイド保持部30が配置されている。ガイド保持部30の構成については、後述する。
【0037】
図5は、図4から媒体ガイド20を取り外した状態を示す図である。媒体ガイド20を取り外すことにより、第1の搬送ローラ54の+Y方向に、搬送路P1でジャムを生じた媒体Mを取り除くためスペース(図5に矢印Fで示す)が広く確保される。
【0038】
図6は、媒体ガイド20を+Y方向(前方)から見た斜視図である。図7は、媒体ガイド20を-Y方向(後方)から見た斜視図である。媒体ガイド20はX方向に長い部材である。
【0039】
媒体ガイド20は、搬送路P1に沿って媒体Mを案内する案内面25(図7)を有する。案内面25はX方向に長く、ここではXZ面に平行な平面である。媒体ガイド20は、案内面25の+Z側(上側)に天板部20aを有し、案内面25のX方向の両側に側板部20bを有する。
【0040】
媒体ガイド20の各側板部20bには、第1の当接部としての第1のポスト21と、第2の当接部としての第2のポスト22とが形成されている。第2のポスト22は、第1のポスト21よりも-Z方向(下方)で、且つ+Y方向(前方)に位置する。
【0041】
第1のポスト21は、側板部20bからX方向に突出する円柱状の突出部である。また、第1のポスト21の根元には、複数の補強板21aが形成されている。なお、第1のポスト21は円柱状に限定されるものではなく、また補強板21aを設けない場合もある。
【0042】
第2のポスト22は、側板部20bからX方向に突出する円柱状の突出部である。また、第2のポスト22の根元には、複数の補強板22aが形成されている。なお、第2のポスト22は円柱状に限定されるものではなく、また補強板22aを設けない場合もある。
【0043】
媒体ガイド20の案内面25と反対側には、+Y方向(前方)に突出する突出形状部24(図6)が形成されている。突出形状部24は、媒体ガイド20を装置本体1Aから取り外す際にユーザが把持する部分である。突出形状部24の+Y方向の端部(前端部)は、フロントカバー11の押圧面15(図8(B))に当接して押圧される。
【0044】
突出形状部24の-Z方向の面(下面)は、保持面23となっている。保持面23は、媒体ガイド20がガイド保持部30から引き出された状態でフロントカバー11の押圧面15(図11(B))に当接する面である。
【0045】
突出形状部24は、ここでは、媒体ガイド20のX方向の中央に形成されている。突出形状部24のX方向両側には、X方向に長い補強用の複数のリブ201が形成されている。
【0046】
媒体ガイド20のX方向の中央には、ピンチローラ55を収容するローラ収容部26(図7)が形成されている。ローラ収容部26は、案内面25に開口している。そのため、ピンチローラ55は、搬送路P1に沿って搬送される媒体Mに当接可能である。ローラ収容部26におけるピンチローラ55の支持構造については、図9を参照して後述する。
【0047】
ローラ収容部26は、ここでは媒体ガイド20のX方向中央に形成されているが、この位置に限定されるものではない。例えば、複数のピンチローラ55をX方向に配列した場合には、媒体ガイド20に複数のローラ収容部26を設けてもよい。
【0048】
案内面25においてローラ収容部26のX方向両側には、Z方向に延在する複数のリブ202が形成されている。これらのリブ202はX方向に配列されている。リブ202は、搬送路P1に沿って搬送される媒体Mを案内する。
【0049】
図8(A),(B)は、画像形成装置1の媒体ガイド20とその周囲を示す断面図である。図8(A)は媒体ガイド20のX方向端部における断面図であり、図6に矢印8Aで示した位置における断面図である。図8(B)は媒体ガイド20のX方向中央における断面図であり、図6に矢印8Bで示した位置における断面図である。
【0050】
図8(A)に示すように、媒体ガイド20の第1のポスト21は、装置本体1Aに設けられたガイド保持部30の後述するU字溝31に係合し、第2のポスト22はガイド保持部30の位置規制部33に当接している。
【0051】
図8(B)に示すように、媒体ガイド20が装置本体1A内に設置されている状態では、媒体ガイド20に含まれるピンチローラ55が第1の搬送ローラ54に押圧され、両者の間にニップ部が形成される。
【0052】
媒体カセット50(図1)からピックアップローラ51等(図1)によって送り出された媒体Mは、第1の搬送ローラ54とピンチローラ55とのニップ部を通過して、搬送路P1を搬送される。第1の搬送ローラ54およびピンチローラ55の上方には、第2の搬送ローラ56およびピンチローラ57が配置されている。
【0053】
図9は、画像形成装置1の媒体ガイド20とその周囲を示す、図8(A),(B)とは異なる位置における断面図である。媒体ガイド20のローラ収容部26には、ピンチローラ55の軸部55aをY方向に移動可能に保持するローラ保持部27が形成されている。ローラ保持部27には、ピンチローラ55を第1の搬送ローラ54に向けて付勢する付勢部材としてのコイルばね28が配置されている。
【0054】
なお、ローラ保持部27には、ピンチローラ55の軸部55aを脱落しないように規制する、図示しない規制部が設けられている。
【0055】
図10(A)は、画像形成装置1の媒体ガイド20とその周囲を示す斜視図である。図10(B)は、媒体ガイド20のX方向端部を含む部分とその周囲を拡大して示す斜視図である。
【0056】
図10(B)に示すように、ガイド保持部30は、第1のポスト21が収容される溝部としてのU字溝31を有する。U字溝31は、+Y方向(すなわちフロントカバー11が配置された側)に開口する溝である。U字溝31は、いずれもY方向に延在する上端縁および下端縁と、これらの後方(-Y方向)に形成された湾曲形状の底部とを有する。
【0057】
ガイド保持部30は、また、U字溝31に連続して形成されたレール部32を有する。レール部32は、U字溝31の下端縁から+Y方向(前方)に延在している。U字溝31とレール部32は、後述するように第1のポスト21を誘導する誘導部を構成する。
【0058】
ガイド保持部30は、また、U字溝31およびレール部32に対して-Z方向(下方)に、第2のポスト22に当接する位置規制部33を有する。位置規制部33は、ここでは、Z方向に延在する当接面である。
【0059】
図11(A),(B)は、画像形成装置1の装置本体1Aに媒体ガイド20を装着する途中の状態を示す断面図である。図11(A)は媒体ガイド20のX方向端部における断面図であり、図11(B)は媒体ガイド20のX方向中央における断面図である。
【0060】
図11(A)に示すように、媒体ガイド20を装置本体1Aに装着する際には、まず、第1のポスト21がレール部32上に載る。この状態で、図11(B)に示すように、媒体ガイド20の保持面23がフロントカバー11の押圧面15に当接する。これにより、媒体ガイド20が安定した状態で保持され、また第1のポスト21がレール部32から外れることが防止される。
【0061】
この状態からフロントカバー11を閉位置に向けて回転させると、フロントカバー11の押圧面15に押圧された媒体ガイド20が-Y方向(後方)に移動し、媒体ガイド20の第1のポスト21がレール部32上を-Y方向に移動し、U字溝31に侵入する。
【0062】
第1のポスト21が-Y方向に移動している途中で、第2のポスト22も-Y方向に移動して位置規制部33に当接する(後述する図13(A))。その後、媒体ガイド20は第2のポスト22を中心として回転移動し、第1のポスト21がU字溝31に完全に収容される。
【0063】
これにより、媒体ガイド20が装置本体1A内の装着位置に装着される。この状態では、図9に示したようにフロントカバー11の押圧面15が媒体ガイド20の突出形状部24を押圧し、媒体ガイド20がY方向に位置決めされる。
【0064】
<画像形成装置の印刷動作>
次に、画像形成装置1の印刷動作について、図1を参照して説明する。画像形成装置1の制御部は、上位装置から印刷コマンドと印刷データを受信すると、印刷動作(画像形成動作)を開始する。
【0065】
印刷動作が開始されると、媒体供給部5のピックアップローラ51およびフィードローラ52が回転し、媒体カセット50上の媒体Mを一枚ずつ搬送路P1に送り出す。また、第1の搬送ローラ54および第2の搬送ローラ56が回転し、媒体Mを搬送路P1に沿って搬送する。さらに、レジストローラ58が所定のタイミングで回転を開始し、媒体Mのスキューを矯正し、搬送路P2に沿って画像形成部6まで搬送する。
【0066】
画像形成部6では、帯電ローラ62、現像ローラ65および供給ローラ66に、帯電電圧、現像電圧および供給電圧がそれぞれ印加される。また、感光体ドラム61が回転し、これに伴って、帯電ローラ62、現像ローラ65および供給ローラ66も回転する。帯電ローラ62は、感光体ドラム61の表面を一様に帯電させる。露光ヘッド63は、一様に帯電された感光体ドラム61の表面を露光し、静電潜像を形成する。
【0067】
感光体ドラム61の表面に形成された静電潜像は、現像ローラ65に付着したトナーによって現像され、感光体ドラム61の表面にトナー像が形成される。感光体ドラム61の回転によりトナー像が転写ローラ68の表面に接近すると、転写ローラ68に転写電圧が印加される。
【0068】
これにより、感光体ドラム61に形成されたトナー像が、感光体ドラム61と転写ローラ68との間を通過する媒体Mに転写される。トナー像が転写された媒体Mは、感光体ドラム61の回転により、搬送路P3に沿って定着装置7に搬送される。
【0069】
定着装置7では、定着ローラ71および加圧ローラ72が定着ニップを形成した状態で回転し、またヒータ73が所定の定着温度まで加熱されている。媒体Mが定着ローラ71と加圧ローラ72との間の定着ニップを通過する際、媒体M上の未定着トナーに熱および圧力が加えられ、トナー像が媒体Mに定着される。
【0070】
トナー像が定着した媒体Mは、媒体排出部8に搬送される。媒体排出部8では、排出ローラ対81,82により媒体Mが搬送路P4に沿って搬送され、排出口83から排出される。排出された媒体Mは、スタッカ部84上に積載される。これにより、印刷動作が完了する。
【0071】
<媒体ガイドの装着>
次に、画像形成装置1の装置本体1Aへの媒体ガイド20の装着について説明する。図12(A),(B)は、画像形成装置1における媒体ガイド20の装着前、および装着動作の第1段階を示す図である。図12(A)に示した状態では、フロントカバー11は開位置にあり、装置本体1Aには媒体ガイド20は装着されていない。
【0072】
図12(B)に示すように、ユーザが媒体ガイド20を装置本体1Aに取り付けると、まず、第1のポスト21がガイド保持部30のレール部32上に載る。この状態では、媒体ガイド20の保持面23がフロントカバー11の押圧面15に当接するため、媒体ガイド20は安定した状態で保持され、また第1のポスト21がレール部32から外れることが防止される。
【0073】
図13(A),(B)は、画像形成装置1における媒体ガイド20の装着動作の第2段階および第3段階を示す図である。ユーザは、上記の図12(B)に示した状態からフロントカバー11を閉位置に向けて回転させる。
【0074】
図13(A)は、フロントカバー11の回転角度が30度に達した状態を示し、図13(B)は、フロントカバー11の回転角度が60度に達した状態を示している。なお、フロントカバー11の回転角度は、水平面(すなわちXY面)からの角度である。
【0075】
図13(A)に示すように、フロントカバー11が閉位置に向けて回転すると、フロントカバー11の押圧面15が媒体ガイド20の突出形状部24に当接し、媒体ガイド20を矢印hで示すように-Y方向に押圧する。これにより、媒体ガイド20の第1のポスト21がレール部32上を-Y方向に移動し、媒体ガイド20の第2のポスト22も-Y方向に移動する。
【0076】
図13(B)に示すように、フロントカバー11が開位置から60度回転した状態で、媒体ガイド20の第2のポスト22が位置規制部33に当接する。これにより第2のポスト22の-Y方向の移動が規制され、これ以降の媒体ガイド20の移動は第2のポスト22を中心とした回転移動となる。
【0077】
図14は、画像形成装置1における媒体ガイド20の装着動作の最終段階を示す図である。ユーザが、上記の図13(B)に示した状態からフロントカバー11をさらに閉位置に向けて回転させると、媒体ガイド20は第2のポスト22を中心として矢印rで示すように回転移動し、これにより第1のポスト21はレール部32からU字溝31に侵入する。
【0078】
図14に示すようにフロントカバー11が閉位置に達すると(すなわちフロントカバー11の回転角度が90度に達すると)、第1のポスト21はU字溝31内に完全に収容される。
【0079】
フロントカバー11は、その押圧面15が媒体ガイド20の突出形状部24を-Y方向に押圧した状態で、図2に示したロック部材11aと係合部13との係合により装置本体1Aにロックされる。媒体ガイド20に保持されたピンチローラ55(図9)は、コイルばね28(図9)の付勢力により第1の搬送ローラ54に押圧される。フロントカバー11の押圧面15は、コイルばね28の付勢力(反力)を受ける。
【0080】
このように媒体ガイド20が装置本体1A内でガタなく位置決めされるため、良好な媒体Mの搬送が可能となる。これにより、画像形成装置1は印刷動作が可能な状態となる。
【0081】
以上の装着動作では、ユーザは、媒体ガイド20の第1のポスト21をレール部32に載せ(図12(B))、フロントカバー11を閉位置に向けて回転させるだけでよい。そのため、媒体ガイド20の装着を簡単に行うことができる。
【0082】
<ジャム解除>
上述した印刷動作において、画像形成装置1内で媒体Mのジャムが生じると、画像形成装置1の制御部が媒体センサS1~S3の検知信号に基づいてこれを検知し、印刷動作を停止する。ユーザは、画像形成装置1のフロントカバー11を開放して媒体Mを除去する作業を行う。この作業を、ジャム解除と称する。
【0083】
ユーザは、フロントカバー11を図14に示す閉位置から図12(B)に示す開位置まで回転させ、その後、媒体ガイド20をガイド保持部30から+Y方向に引き出す。これにより媒体ガイド20の第1のポスト21は、U字溝31から+Y方向に引き出され、レール部32上で保持される。また、第2のポスト22は、位置規制部33から+Y方向に離間する。
【0084】
媒体ガイド20の保持面23がフロントカバー11の押圧面15に当接しているため、媒体ガイド20はフロントカバー11により安定した状態で保持される。ユーザは、媒体ガイド20を+Z方向に引き上げることにより、図12(A)に示すように装置本体1Aから取り出すことができる。
【0085】
媒体ガイド20を装置本体1Aから取り出すと、第1の搬送ローラ54(図では軸部54aを示す)の+Y側に広いスペースが確保されるため、ユーザは当該スペースに手を入れて媒体Mを取り出すことができる。
【0086】
フロントカバー11の回転軸Axに近い位置では、単に媒体ガイド20を回動させただけでは、ジャムを生じた媒体Mを取り出すスペースの確保が難しい。本実施の形態では、媒体ガイド20が装置本体1Aに対して着脱可能できるため、ジャムを生じた媒体Mを取り出すための十分なスペースを確保することができる。
【0087】
<実施の形態の効果>
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1は、画像形成部6を含む装置本体1Aと、装置本体1Aに取り付けられて開位置と閉位置との間で開閉可能なフロントカバー11(カバー)と、装置本体1Aの内部の装着位置に装着された着脱可能な媒体ガイド20とを有する。媒体ガイド20は、第1のポスト21(第1の当接部)と第2のポスト22(第2の当接部)とを有する。フロントカバー11は、開位置から閉位置に移動する際に媒体ガイド20を装着位置に向けて押圧する押圧面15(押圧部)を有する。装置本体1Aは、媒体ガイド20が装着位置に向けて移動するように、媒体ガイド20の第1のポスト21を誘導する誘導部(U字溝31およびレール部32)と、媒体ガイド20の第2のポスト22に当接して媒体ガイド20を位置決めする位置規制部33とを有する。
【0088】
このように構成されているため、フロントカバー11を開放すると、媒体ガイド20の装置本体1Aからの取り外しが可能となる。媒体ガイド20を取り外すことにより、ユーザが媒体Mを取り除くためのスペースが広く確保され、ジャム解除のための作業を簡単に行うことができる。
【0089】
また、フロントカバー11を閉鎖すると、媒体ガイド20の第1のポスト21が誘導部(U字溝31およびレール部32)に誘導され、第2のポスト22が位置規制部33に当接する。これにより、装置本体1A内で媒体ガイド20が位置決めされ、安定した媒体搬送が可能になる。
【0090】
また、上記の誘導部は、フロントカバー11が配置された側(+Y方向)に開口を有するU字溝31と、U字溝31の開口からフロントカバー11が配置された側に延在するレール部32とを有する。そのため、媒体ガイド20の装着時には、第1のポスト21がレール部32上で保持されて、U字溝31に向けて移動する。これにより媒体ガイド20が装着位置まで確実に案内される。
【0091】
また、第2のポスト22は、レール部32の延在方向(すなわちY方向)において第1のポスト21よりもフロントカバー11側(すなわち+Y方向)に配置されている。そのため、第1のポスト21がU字溝31に収容される過程で第2のポスト22が位置規制部33に当接し、その後は媒体ガイド20が第2のポスト22を中心として回転移動する。これにより、媒体ガイド20を確実に位置決めすることができる。
【0092】
また、第1のポスト21および第2のポスト22が媒体ガイド20のX方向(すなわち媒体Mの幅方向)の両端部に設けられているため、媒体ガイド20の取り付け位置精度を向上することができる。
【0093】
また、媒体ガイド20がピンチローラ55を有し、装置本体1Aが第1の搬送ローラ54を有している。そのため、媒体ガイド20を装置本体1Aから取り外すと、ピンチローラ55と第1の搬送ローラ54との間が開放され、ジャムを生じた媒体Mを容易に取り除くことができる。
【0094】
また、媒体ガイド20が、ピンチローラ55を第1の搬送ローラ54に向けて付勢するコイルばね28(付勢部材)を有するため、媒体ガイド20が装置本体1Aに装着された状態で、第1の搬送ローラ54とピンチローラ55とで媒体Mを安定した状態で搬送することができる。
【0095】
また、フロントカバー11が、装置本体1Aから引き出された媒体ガイド20に当接する押圧面15を有するため、着脱作業中においても媒体ガイド20がフロントカバー11によって保持され、落下等の心配がない。
【0096】
また、媒体ガイド20が、フロントカバー11が配置された側(+Y方向)に突出する突出形状部24を有するため、フロントカバー11からの押圧力を媒体ガイド20に加えやすい。また、媒体ガイド20の着脱作業時に、ユーザが突出形状部24を把持することができる。
【0097】
また、媒体ガイド20が、媒体Mが収容された媒体カセット50から画像形成部6への搬送路P1に配置されているため、画像形成装置1で比較的ジャムの生じ易い箇所で、媒体Mを取り除くための広いスペースを確保することができる。
【0098】
以上、望ましい実施の形態について具体的に説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではなく、各種の改良または変形を行なうことができる。上記の各実施の形態は、適宜組み合わせることが可能である。
【0099】
例えば、ここでは媒体ガイド20がピンチローラ55を有していたが、ピンチローラ55に限らず、搬送される媒体Mを案内する案内部材を有していればよい。
【0100】
また、ここでは媒体ガイド20を給紙側の搬送路P1に設けたが、画像形成装置1内の搬送路であれば、例えば排出側の搬送路P4に設けてもよい。
【0101】
ここでは画像形成装置の一例としてプリンタについて説明したが、本実施の形態の画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、MFP(MultiFunction Peripherals)等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0102】
1 画像形成装置、 1A 装置本体、 10 筐体、 11 フロントカバー(カバー)、 15 押圧面(押圧部)、 20 媒体ガイド、 21 第1のポスト(第1の当接部)、 22 第2のポスト(第2の当接部)、 23 当接面、 24 突出形状部、 25 案内面、 28 コイルばね(付勢部材)、 30 ガイド保持部、 31 U字溝(誘導部)、 32 レール部(誘導部)、 33 位置規制部、 50 媒体供給部、 51 ピックアップローラ、 52 フィードローラ、 53 リタードローラ、 54 第1の搬送ローラ(第2のローラ)、 55 ピンチローラ(第1のローラ)、 56 第2の搬送ローラ、 57 ピンチローラ、 58 レジストローラ、 59 ピンチローラ、 60 画像形成部、 61 感光体ドラム(像担持体)、 62 帯電ローラ(帯電部材)、 63 露光ヘッド(露光装置)、 64 現像部、 65 現像ローラ(現像剤担持体)、 66 供給ローラ(供給部材)、 67 トナーカートリッジ(現像剤収容部)、 68 転写ローラ(転写部材)、 70 定着装置、 80 媒体排出部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14