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特開2023-119508出荷管理装置、出荷管理方法、及び出荷管理プログラム
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  • 特開-出荷管理装置、出荷管理方法、及び出荷管理プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119508
(43)【公開日】2023-08-28
(54)【発明の名称】出荷管理装置、出荷管理方法、及び出荷管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20230821BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
B65G61/00 422
B65G61/00 434
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022022457
(22)【出願日】2022-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浜田 清司
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】店舗から引き上げた商品のアソート後の出荷検品業務を効率化して検品コストを低減することが可能な出荷管理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施の形態に係る出荷管理装置は、店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、前記ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理手段と、表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理手段と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、ハンディターミナルとネットワークを介して通信可能に接続された出荷管理装置であって、
前記制御部は、
店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、前記ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理手段と、
表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理手段と、
を備えたことを特徴とする出荷管理装置。
【請求項2】
前記出荷処理手段は、前記表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、棚番と出荷先店舗を含む出荷データを作成し、当該出荷データと前記棚卸明細データに基づいて、前記出荷明細データを作成することを特徴とする請求項1に記載の出荷管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、さらに、
店舗から倉庫に引き上げられた商品に付された前記コード情報を前記ハンディターミナルによりスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、店舗在庫データと倉庫在庫データを更新する入荷検品手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の出荷管理装置。
【請求項4】
前記商品は、季節商品を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の出荷管理装置。
【請求項5】
前記コード情報は、バーコード又はQRコードを含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の出荷管理装置。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置で実行される出荷管理方法であって、
前記制御部において実行される、
店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理工程と、
表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理工程と、
を含むことを特徴とする出荷管理方法。
【請求項7】
制御部を備えた情報処理装置で実行するための出荷管理プログラムであって、
前記制御部において、
店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理工程と、
表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理工程と、
を実行するための出荷管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出荷管理装置、出荷管理方法、及び出荷管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、全国展開している小売業の季節外商品(戻り商品)のアソート業務において、アソート後の出荷検品に時間がかかっていた。従来、出荷の際に検品を行うシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-174230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、店舗から引き上げた商品のアソート後の出荷検品業務を効率化して検品コストを低減することに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、店舗から引き上げた商品のアソート後の出荷検品業務を効率化して検品コストを低減することが可能な出荷管理装置、出荷管理方法、及び出荷管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備え、ハンディターミナルとネットワークを介して通信可能に接続された出荷管理装置であって、前記制御部は、店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、前記ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理手段と、表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記出荷処理手段は、表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、棚番と出荷先店舗を含む出荷データを作成し、当該出荷先データと前記棚卸明細データに基づいて、前記出荷明細データを作成することにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、さらに、店舗から倉庫に引き上げられた商品に付された前記コード情報を前記ハンディターミナルでスキャンしたデータを取り込み、店舗在庫データと倉庫在庫データを更新する入荷検品手段を備えることにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記商品は、季節商品を含むことにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、前記コード情報は、バーコード又はQRコード(登録商標)を含むことにしてもよい。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行される出荷管理方法であって、前記制御部において実行される、店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、前記ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理工程と、表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行するための出荷管理プログラムであって、前記制御部において、店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、前記ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理工程と、表示部に表示される棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理工程と、を実行するための出荷管理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、店舗から引き上げた商品のアソート後の出荷検品業務を効率化して検品コストを低減することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本実施の形態に係る出荷管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、棚卸明細データ、出荷データ、出荷明細データの構成例を示す図である。
図3図3は、本実施の形態における情報処理装置の制御部の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。
図4A図4Aは、本実施の形態における情報処理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図4B図4Bは、本実施の形態における情報処理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図4C図4Cは、本実施の形態における情報処理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施の形態により限定されるものではない。
【0016】
[1.概要]
従来、例えば、全国展開している小売業の季節外商品(戻り商品)のアソート業務において、アソート後の出荷検品に時間がかかっていた。
【0017】
ここで、「検品(棚卸)」とは、商品に付されたタグ(バーコード)をハンディターミナルにてスキャンし、データとして蓄積することある。これは、仕入、入出庫の情報精度を上げるためである。「アソート」とは、店舗にある売れ残った商品は、色・サイズのバランスが偏っていることがあるので、これを全店舗から倉庫へ一旦集めて、各店舗色・サイズをバランスよく再配分して、店舗へ再度出荷する業務である。「季節商品」は、セーター等、特定の季節に取り扱う商品である。例えば、冬物のセーターであれば、冬は季節商品、夏は季節外商品となる。
【0018】
そこで、本発明では、アソート後に棚卸(検品)を実施することで、棚卸明細データに基づいて出荷明細データを生成することにより、商品のアソート時の出荷検品業務を効率化して、検品コストを軽減する。
【0019】
本発明の出荷管理装置は、アパレル業等の各種業界において、季節商品等の商品をアソートした出荷する場合に広く適用することができる。
【0020】
また、以下の例では、季節商品を例としているが、店舗在庫→アウトレットへの再配置等、一旦倉庫へ商品を集め、店舗へ再配分するようなケースにも適用可能である。また、以下の例では、店舗→倉庫→店舗を例としているが、出荷先については、別の倉庫や仕入先への返品にも適用可能である。
【0021】
[2.構成]
図1は、本実施の形態に係る出荷管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。図1において、出荷管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、請求書処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。出荷管理装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。出荷管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0022】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、出荷管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、出荷管理装置100と、倉庫のハンディターミナル400、各店舗の店舗端末500・・・やサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。ハンディターミナル400は、出荷管理装置100とデータ通信可能に構成されている。ハンディターミナル400は、商品に付されたタグのコード情報をスキャンして、スキャンしたデータを出荷管理装置100に送信する。
【0023】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、および、マイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114として記載する場合がある。
【0024】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、および、ファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等を用いることができる。また、記憶部106は、データファイル106aを備えている。
【0025】
データファイル106cは、店舗在庫データ、倉庫在庫データ、棚卸明細データ、出荷データ、出荷明細データ等の各種データを格納するためのファイルである。図2は、棚卸明細データ、出荷データ、出荷明細データの構成例を示す図である。
【0026】
店舗在庫データは、店舗(店舗コード及び/又は店舗名)、商品(商品コード及び/又は商品名)、現在庫数のデータを含んでいてもよい。
【0027】
倉庫在庫データは、商品(商品コード及び/又は商品名)、現在庫数のデータを含んでいてもよい。
【0028】
棚卸明細データは、図2に示すように、棚番、商品(商品コード及び/又は商品名)、数量を含んでいてもよい。棚卸明細データは、棚番毎に商品を管理するためのデータである。
【0029】
出荷データは、図2に示すように、店舗(店舗コード及び/又は店舗名)、棚番を含んでいてもよい。出荷データは、棚番と出荷先の店舗を紐付けるためのデータである。
【0030】
出荷明細データは、図2に示すように、店舗(店舗コード及び/又は店舗名)、伝票番号(出荷番号)、商品(商品コード及び/又は商品名)、数量を含んでいてもよい。
【0031】
図1に戻り、制御部102は、出荷管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0032】
制御部102は、記憶部106に格納されている、データファイル106a等にアクセス可能に構成されている。なお、データファイル106aは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0033】
制御部102は、機能概念的に、入荷検品処理部102aと、棚卸処理部102bと、出荷処理部102c、画面表示制御部102dと、を備えている。
【0034】
入荷検品処理部102aは、店舗から倉庫に引き上げられた商品に付された商品情報をコード化したコード情報をハンディターミナル400でスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、店舗在庫データと倉庫在庫データを更新する。コード情報は、例えば、バーコードやQRコードとしてもよい。
【0035】
棚卸処理部102bは、店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、ハンディターミナル400により、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成して、データファイル106aに登録する。商品は、季節商品を含むことにしてもよい。
【0036】
出荷処理部102cは、例えば、モニタ114に表示される棚番出庫入力画面において、担当者の操作に応じて、棚番と出荷先店舗を紐付け、棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成して、データファイル106aに登録する。
【0037】
この場合、出荷処理部102cは、棚番出庫入力画面において、棚番と出荷先店舗を紐付け、棚番と出荷先店舗を含む出荷データを作成し、当該出荷先データと棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成することにしてもよい。
【0038】
画面表示制御部102fは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、棚番出庫入力画面等)の表示や入力の受付を制御する。
【0039】
[3.具体例]
図1図4Cを参照して、本実施の形態における出荷管理装置100の制御部102の処理の具体例について説明する。
【0040】
(3-1.全体の処理)
図3は、本実施の形態における出荷管理装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。図3を参照して、本実施の形態における出荷管理装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明する。
【0041】
図3において、棚卸処理部102bは、棚卸明細データ作成処理を実行する(ステップS1)。具体的には、棚卸明細データ作成処理では、棚卸処理部102bは、店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、ハンディターミナル400により、商品に付された当該商品の商品情報を記載したコード情報をスキャンした入荷スキャンデータを取り込み、入荷スキャンデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成して、データファイル106aに登録する。商品は、季節商品を含むことにしてもよい。
【0042】
出荷処理部102cは、出荷データ作成処理を実行する(ステップS2)。具体的には、出荷データ作成処理では、出荷処理部102cは、棚番出庫入力画面において、担当者の入力操作に応じて、棚番と出荷先店舗を紐付け、棚番と出荷先店舗を含む出荷データを作成して、データファイル106aに登録する。
【0043】
出荷処理部102cは、出荷明細データ作成処理を実行する(ステップS3)。具体的には、出荷明細データ作成処理では、出荷処理部102cは、当該出荷先データと棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成して、データファイル106aに登録する。出荷明細データに基づいて、出荷先店舗に商品を出荷する。
【0044】
(3-2.サンプルデータ)
図4A図4Cは、本実施の形態における出荷管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。図4A図4Cを参照して、本実施の形態における出荷管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。
【0045】
以下の例では、商品を季節商品である各色のセーターとした場合を一例として説明する。商品には、商品情報をコード化したバーコードが付されている。商品情報は、例えば、商品名、商品コード、色、サイズ、製造元、生産国等を含んでいてもよい。
【0046】
(入荷検品処理)
図4Aを参照して、入荷検品処理を説明する。入荷検品処理部102aは、店舗から倉庫に引き上げられた商品に付されたバーコードをハンディターミナル400によりスキャンされた入荷スキャンデータを取り込み、入荷スキャンデータに基づいてデータファイル106aの店舗在庫データと倉庫在庫データを更新する。
【0047】
図4Aにおいて、シーズン終了時の店舗在庫は、例えば、(A)に示すようになっているものとする。(A’)は、店舗在庫データの例を示している。店舗在庫データは、横浜店は、セーター緑の現在庫数「4」、セーターオレンジの現在庫数「2」となっている。川崎店は、セーターオレンジの現在庫数「2」となっている。品川店は、セーター紫の現在庫数「2」、セーター水色の現在庫数「4」となっている。
【0048】
これらの商品を倉庫に引き上げる。(B)に示すように、倉庫入荷時に、商品を入荷検品する。具体的には、ハンディターミナル400により各商品のバーコードをスキャンし、(C)に示すように、スキャンした入荷スキャンデータを入荷検品処理部102aで取り込む。入荷スキャンデータは、ハンディターミナル400又は入荷検品処理部102aでデコードされる。入荷検品処理部102aは、入荷スキャンデータに基づいて、店舗在庫データと倉庫在庫データを更新する。(C’)は、倉庫在庫データの例を示している。倉庫在庫データは、セーター緑の現在庫数「4」、セーターオレンジの現在庫数「4」、セーター水色の現在庫数「4」、セーター紫の現在庫数「2」に更新される。店舗在庫データは、クリアされる。
【0049】
(棚卸データ作成処理S1)
図4Bを参照して、棚卸データ作成処理を説明する。棚卸処理部102bは、倉庫でアソート後の商品について、棚番毎に、ハンディターミナル400により商品のバーコードをスキャンした棚卸スキャンデータを取り込み、棚卸スキャンデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成して、データファイル106aに登録する。
【0050】
図4Bにおいて、(D)に示すように、店舗毎に商品「セーター」の色のバランスを考慮したアソート(在庫再配置)を実施する。例えば、横浜店向け商品に棚番「101」、川崎店向商品に棚番「102」、川崎店向商品に棚番「103」を割り当てる。ハンディターミナル400により、棚番毎に各商品のバーコードをスキャンし、(E)に示すように、スキャンした棚卸スキャンデータを棚卸処理部102bで取り込む。例えば、ハンディターミナル400は、棚番を入力した後に、当該棚番の商品のバーコードをスキャンし、これを全ての棚番について繰り返し、これを棚卸スキャンデータとして、棚卸処理部102bに送信する。棚卸スキャンデータは、ハンディターミナル400又は棚卸処理部102bでデコードされる。
【0051】
棚卸処理部102bは、棚卸スキャンデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する。(E’)は、棚卸スキャンデータの一例を示している。例えば、1行目は、棚番「101」、商品「セーター緑」、数量「1」、2行目は、棚番「101」、商品「セーターオレンジ」、数量「2」、3行目は、棚番「101」、商品「セーター水色」、数量「1」となっている。
【0052】
(出荷データ作成処理S2及び出荷明細データ作成処理S3)
図4Cを参照して、出荷データ作成処理及び出荷明細データ作成処理を説明する。出荷処理部102cは、棚番出庫入力画面において、オペレータの操作に応じて、棚番と出荷先店舗を紐付け、棚番と出荷先店舗を含む出荷データを作成して、データファイル106aに登録する。
【0053】
また、出荷処理部102cは、当該出荷先データと棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成して、データファイル106aに登録する。
【0054】
図4Cにおいて、(F)は、棚卸実施後の商品の例を示している。(F’)は、棚卸明細データの例を示している。(G)は、モニタ114に表示される棚番出庫入力画面の表示例を示している。棚番出庫入力画面は、棚番、出荷先店舗(店舗コード)、店舗名、合計数量の項目を備えている。オペレータが棚番と出荷先店舗(店舗コード)を入力すると、店舗名、合計数量が自動表示される(棚番をキーとして、棚卸明細データを参照して合計数量を表示する)。登録ボタンが押されると、出荷処理部102cは、棚番と出荷先店舗を含む出荷データを作成して、データファイル106aに登録する。
【0055】
出荷処理部102cは、出荷データと棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する。(H)は、出荷明細データ生成イメージを示している。(H’)は、出荷明細データの例を示している。例えば、1行目は、出荷NO「001」、出荷先の店舗「横浜店」、商品「セーター緑」、数量「1」、2行目は、出荷NO「001」、出荷先の店舗「横浜店」、商品「セーターオレンジ」、数量「2」、3行目は、出荷NO「001」、出荷先の店舗「横浜店」、商品「セーター水色」、数量「1」となっている。
【0056】
従来は、(D)の状態で棚卸と(F)の状態で出荷検品のハンディターミナル400による2回スキャンが必要で、商品14点に対して、28回のスキャンが必要であった。これに対して、本発明では、商品出荷時(F)のスキャンを省略でき、スキャンの14回と棚番出庫入力画面での入力に簡略することができるので、商品のアソート後の出荷検品業務を効率化して検品コストを軽減することができる。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態によれば、店舗から倉庫に引き上げられた商品のアソート後に、棚番毎に、前記ハンディターミナルにより、商品に付された当該商品の商品情報をコード化したコード情報をスキャンしたデータを取り込み、取り込んだデータに基づいて、棚番、商品、数量を含む棚卸明細データを作成する棚卸処理部102bと、モニタ114に表示される棚番出庫入力画面において、担当者の操作に応じて、棚番と出荷先店舗を紐付け、前記棚卸明細データに基づいて、出荷番号、出荷先店舗、商品、数量を含む出荷明細データを作成する出荷処理部102cと、を備えているので、店舗から引き上げた商品のアソート後の出荷検品業務を効率化して検品コストを低減することが可能となる。
【0058】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0059】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0061】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0062】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0063】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0064】
また、出荷管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0065】
例えば、出荷管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて出荷管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0066】
また、このコンピュータプログラムは、出荷管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0067】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0068】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0069】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0070】
また、出荷管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、出荷管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0071】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0072】
100 出荷管理装置
102 制御部
102a 入荷検品処理部
102b 棚卸処理部
102c 出荷処理部
102d 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a データファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
300 ネットワーク
400 ハンディターミナル
500 店舗端末
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C