(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011951
(43)【公開日】2023-01-25
(54)【発明の名称】主体感に関するゲーム装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/44 20140101AFI20230118BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20230118BHJP
【FI】
A63F13/44
A63F13/533
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2019166203
(22)【出願日】2019-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】519166637
【氏名又は名称】前田 貴記
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100180563
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 晃
(72)【発明者】
【氏名】前田 貴記
(57)【要約】
【課題】本発明は、プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるためのゲーム装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明のゲーム装置は:オブジェクトを表示画面に表示するオブジェクト表示手段;プレイヤに合図を与える合図手段;該合図に対する該プレイヤからの応答を取得する応答取得手段;該オブジェクトを、特定の条件で変化させるオブジェクト制御手段;該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得する回答取得手段;及び該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示する正誤表示手段を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置であって:
オブジェクトを表示画面に表示するオブジェクト表示手段;
プレイヤに合図を与える合図手段;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得する応答取得手段;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるオブジェクト制御手段;
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得する回答取得手段;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示する正誤表示手段であって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約400ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約400ミリ秒以後~約600ミリ以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約600ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記正誤表示手段;
を備える、前記ゲーム装置。
【請求項2】
ゲーム装置であって:
オブジェクトを表示画面に表示するオブジェクト表示手段;
プレイヤに合図を与える合図手段;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得する応答取得手段;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるオブジェクト制御手段;
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得する回答取得手段;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示する正誤表示手段であって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約500ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒後に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記正誤表示手段;
を備える、前記ゲーム装置。
【請求項3】
前記プレイヤの回答の正答率を算出する正答率算出手段、及び該正答率を表示画面に表示する正答率表示手段をさらに備える、請求項1又は2記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記プレイヤの回答パターンを表示画面に表示する回答パターン表示手段をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記オブジェクトが、一定速度で移動する図形であり、前記オブジェクトの変化が、該図形の消失及び出現である、請求項1~4のいずれか一項記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるために用いられる、請求項1~5のいずれか一項記載のゲーム装置。
【請求項7】
プログラムであって:
オブジェクトを表示画面に表示するステップ;
プレイヤに合図を与えるステップ;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得するステップ;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるステップ:
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得するステップ;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示するステップであって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約400ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約400ミリ秒以後~約600ミリ以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約600ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記ステップ;
を、コンピュータに実行させる、前記プログラム。
【請求項8】
プログラムであって:
オブジェクトを表示画面に表示するステップ;
プレイヤに合図を与えるステップ;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得するステップ;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるステップ:
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得するステップ;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示するステップであって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約500ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒後に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記ステップ;
を、コンピュータに実行させる、前記プログラム。
【請求項9】
前記プレイヤの回答の正答率を算出し、該正答率を表示画面に表示するステップを、コンピュータにさらに実行させる、請求項7又は8記載のプログラム。
【請求項10】
前記プレイヤの回答パターンを表示画面に表示するステップを、コンピュータにさらに実行させる、請求項7~9のいずれか一項記載のプログラム。
【請求項11】
前記オブジェクトが、一定速度で移動する図形であり、前記オブジェクトの変化が、該図形の消失及び出現である、請求項7~10のいずれか一項記載のプログラム。
【請求項12】
前記プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるために用いられる、請求項7~11のいずれか一項記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びプログラムに関する。特に、本発明は、プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるためのゲーム装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤの記憶能力や運動能力などを向上させるための様々なゲームが存在する(例えば、特許文献1及び2)。しかし、プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるようなゲームは、今まで知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-000595号公報
【特許文献2】特開2013-171123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるためのゲーム装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ゲーム装置であって:
オブジェクトを表示画面に表示するオブジェクト表示手段;
プレイヤに合図を与える合図手段;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得する応答取得手段;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるオブジェクト制御手段;
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得する回答取得手段;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示する正誤表示手段であって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約400ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約400ミリ秒以後~約600ミリ以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約600ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記正誤表示手段;
を備える、前記ゲーム装置を提供する。
【0006】
また、本発明は、ゲーム装置であって:
オブジェクトを表示画面に表示するオブジェクト表示手段;
プレイヤに合図を与える合図手段;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得する応答取得手段;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるオブジェクト制御手段;
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得する回答取得手段;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示する正誤表示手段であって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約500ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒後に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記正誤表示手段;
を備える、前記ゲーム装置を提供する。
【0007】
本発明のゲーム装置は、前記プレイヤの回答の正答率を算出する正答率算出手段、及び該正答率を表示画面に表示する正答率表示手段をさらに備えることができる。本発明のゲーム装置は、前記プレイヤの回答パターンを表示画面に表示する回答パターン表示手段をさらに備えることができる。具体的な実施態様において、前記オブジェクトが、一定速度で移動する図形であり、前記オブジェクトの変化が、該図形の消失及び出現である。本発明のゲーム装置は、前記プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるために用いることができる。
【0008】
また、本発明は、プログラムであって:
オブジェクトを表示画面に表示するステップ;
プレイヤに合図を与えるステップ;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得するステップ;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるステップ:
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得するステップ;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示するステップであって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約400ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約400ミリ秒以後~約600ミリ以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約600ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記ステップ;
を、コンピュータに実行させる、前記プログラムを提供する。
【0009】
また、本発明は、プログラムであって:
オブジェクトを表示画面に表示するステップ;
プレイヤに合図を与えるステップ;
該合図に対する該プレイヤからの応答を取得するステップ;
該オブジェクトを、条件(1) 該応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化させるか、又は条件(2) 該合図の前後約1000ミリ秒以内に変化させるステップ:
該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得するステップ;及び
該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示するステップであって、以下の(i)~(iv)のいずれかの場合:
(i) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約500ミリ秒未満内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合;
(ii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒後に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものであると回答した場合、又は該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものでないと回答した場合;
(iii) 条件(1)において、該オブジェクトが該プレイヤの応答から約500ミリ秒超後~約2000ミリ秒以内に変化され、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
(iv) 条件(2)において、該プレイヤが、該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合;
に正答である旨を表示し、それ以外の場合に誤答である旨を表示する、前記ステップ;
を、コンピュータに実行させる、前記プログラムを提供する。
【0010】
本発明のプログラムは、前記プレイヤの回答の正答率を算出し、該正答率を表示画面に表示するステップを、コンピュータにさらに実行させることができる。本発明のプログラムは、前記プレイヤの回答パターンを表示画面に表示するステップを、コンピュータにさらに実行させることができる。具体的な実施態様において、前記オブジェクトが、一定速度で移動する図形であり、前記オブジェクトの変化が、該図形の消失及び出現である。本発明のプログラムは、前記プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させるために用いることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、プレイヤの主体感を計測する、又はその精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図4】ゲームの表示画面に表示される画面の例を示す。
【
図5】ゲームの表示画面に表示されるスタート画面の例を示す。
【
図6】ゲームの表示画面に表示される画面の例を示す。(A)は、本ゲームの表示画面に表示されるプレイヤの正答率及び回答パターンを示す。(B)は、本ゲームの表示画面に表示されるプレイヤの正答率の日ごとにおける平均の推移を示す。
【
図7】望ましい回答パターンを示す。(A)はStage 1における望ましい回答パターンである。(B)はStage 2における望ましい回答パターンである。また、(A)及び(B)それぞれにおいて、左グラフ(1)はEPA条件における結果を示し、右グラフ(2)はAL条件における結果を示す。
【
図8】ゲームを実施した結果を示す。左グラフ(1)はEPA条件における結果を示し、右グラフ(2)はAL条件における結果を示す。
【
図9】ゲームを実施した被験者によるアンケート結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(定義)
本願明細書において使用される「主体感」とは、当業者により知られている一般的な意味を有し、自己が、行為又は思考の作用主体(agent)であるという感覚、すなわち、自己の身体運動や外界で生じる事象を自己によって制御(initiate and control)できるという主観的体験のことである。「主体感」は、「自己主体感」又は「意志作用感」とも呼ばれる。
【0014】
本明細書中において使用される「約」は、当業者が許容できる範囲又は誤差範囲をいい、例えば、0.1~10%、0.1~5%、0.1~1.0%、又は0.1~0.5%の変化があり得ることをいう。本明細書中に記載の数値全てにおいて、「約」を付けることができる。
【0015】
(本発明のゲーム装置及びプログラム)
本発明のゲーム装置は、
(a) オブジェクトを表示画面に表示するオブジェクト表示手段;
(b) プレイヤに合図を与える合図手段;
(c) 該合図に対する該プレイヤからの応答を取得する応答取得手段;
(d) 該オブジェクトを特定の条件で変化させるオブジェクト制御手段;
(e) 該オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問に対する、該プレイヤからの回答を取得する回答取得手段;及び
(f) 該プレイヤからの回答に対する正誤を表示画面に表示する正誤表示手段;を備える。
【0016】
本発明のゲーム装置は、上記(a)~(f)に加え、さらに、
(g) 前記プレイヤの回答の正答率を算出する正答率算出手段を備えることができる。
本発明のゲーム装置は、上記(a)~(g)に加え、さらに、
(h)該正答率を表示画面に表示する正答率表示手段を備えることができる。
本発明のゲーム装置は、上記(a)~(f)、上記(a)~(g)、又は上記(a)~(h)に加え、さらに、
(i) 前記プレイヤの回答パターンを表示画面に表示する回答パターン表示手段を備えることができる。
【0017】
本発明のゲーム装置において、表示手段(a)により、オブジェクトが、ディスプレイ、モニター、スクリーン又はタッチパネルディスプレイなどの適切な表示画面に表示される。オブジェクトは、特に制限されないが、動くオブジェクト、特に、一定速度で移動するオブジェクト、例えば、一定速度で移動する図形画像などである。図形画像は、特に制限されないが、四角、丸、点、三角、及び菱形などの図形である。人間や動物などの生き物を表す図、アニメキャラクターの図などでもよい。図形画像の色は、特に制限されないが、白、黒、赤、青、黄、又は緑などがある。四角の大きさは、例えば、3 mm、4 mm、5 mm、6 mm又は7 mm四方である。図形画像が移動する速度は、健常者が目で追うことができる速度であれば、特に制限されない。例えば、図形画像が移動する速度は、約10~約30 mm/秒、例えば、約10、約20、又は約30 mm/秒、ヒューリスティックな観点からは、好ましくは、四角の大きさが5 mm四方の場合には約22 mm/秒である。移動方向も特に制限されない。例えば、移動方向は、下方から上方、上方から下方、右から左、又は左から右である。好ましくは、移動方向は、下方から上方である。表示手段上のオブジェクトは、制御手段(d)により、条件(1) 応答取得手段(c)におけるプレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内に変化されるか、又は条件(2) 合図手段(b)における合図の前後約1000ミリ秒以内に変化される。オブジェクトの変化、及び条件(1)及び(2)については、下記の手段(d)の説明にてさらに詳述する。
【0018】
合図手段(b)により、プレイヤに合図が与えられる。プレイヤに与える合図は、特に制限されないが、聴覚的刺激(例えば、ビープ音などの音)、触覚的刺激(例えば、振動刺激)、及び視覚的刺激(例えば、光フラッシュなどの光刺激)などがある。したがって、本発明のゲーム装置は、スピーカなどの音出力手段、バイブレーターなどの振動手段、及び/又はディスプレイ、モニター、スクリーン若しくはタッチパネルディスプレイなどの表示手段を備えることができる。視覚的刺激を表示する表示画面は、オブジェクトを表示している表示画面と同一画面であってよい。
【0019】
合図手段(b)により合図が与えられたプレイヤは、それに対して応答する。応答取得手段(c)により、合図に対するプレイヤからの応答が取得される。例えば、プレイヤに応答ボタン若しくはキーを押してもらい、それにより、プレイヤからの応答が取得される。応答ボタン若しくはキーなどは、タッチパネルディスプレイ上に表示されてもよい。その場合、応答ボタン若しくはキーは、オブジェクトを表示している表示画面上に表示されてもよい。本発明のゲーム装置は、さらに、合図から応答までの時間などの応答計測のデータを記録する記録手段を備えていてもよい。
【0020】
制御手段(d)により、表示画面上のオブジェクトは、次の条件(1)又は(2)で変化される:条件(1) 応答取得手段(c)におけるプレイヤの応答から約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内;又は条件(2) 合図手段(b)における合図の前後約1000ミリ秒以内。本明細書において、条件(1)を、AL条件(Action-linked condition)ともいい、条件(2)を、EPA条件(Event prior to action condition)ともいう。条件(1)及び(2)は、例えば、コンピュータなどによりランダムに決定することができる。
【0021】
AL条件において、オブジェクトは、プレイヤの応答と同時又はプレイヤの応答から遅れて変化する。厳密に言えは、オブジェクトは、プレイヤの応答を取得してから変化する。AL条件において、プレイヤの応答からオブジェクトの変化までの時間を、遅延時間ともいう。本明細書中では、AL条件において、プレイヤの応答後の時間を「+」で表すことがある。遅延時間は、コンピュータによりランダムに選択し、設定することができる。オブジェクトは、例えば、プレイヤの応答から、約0ミリ秒以後~約2000ミリ秒後以内、又は約0秒以後~約1000ミリ秒後以内に変化する。より具体的に、オブジェクトは、例えば、プレイヤの応答から、約0ミリ秒後、約100ミリ秒後(+100ミリ秒)、約200ミリ秒後(+200ミリ秒)、約300ミリ秒後(+300ミリ秒)、約400ミリ秒後(+400ミリ秒)、約500ミリ秒後(+500ミリ秒)、約600ミリ秒後(+600ミリ秒)、約700ミリ秒後(+700ミリ秒)、約800ミリ秒後(+800ミリ秒)、約900ミリ秒後(+900ミリ秒)、約1000ミリ秒後(+1000ミリ秒)、約1100ミリ秒後(+1100ミリ秒)、約1200ミリ秒後(+1200ミリ秒)、約1300ミリ秒後(+1300ミリ秒)、約1400ミリ秒後(+1400ミリ秒)、約1500ミリ秒後(+1500ミリ秒)、約1600ミリ秒後(+1600ミリ秒)、約1700ミリ秒後(+1700ミリ秒)、約1800ミリ秒後(+1800ミリ秒)、約1900ミリ秒後(+1900ミリ秒)、又は約2000ミリ秒後(+2000ミリ秒)に変化する。ここで、「0」は、応答と変化とが同時であることを意味する。
【0022】
EPA条件において、オブジェクトは、合図手段(b)における合図の時点を基準として、前後約1000ミリ秒(±1000ミリ秒)以内、好ましくは、前後約100ミリ秒(±100ミリ秒)以内に変化する。本明細書中では、EPA条件において、合図よりも前の時間を「-」で表し、合図の後の時間を「+」で表すことができる。例えば、オブジェクトは、合図の約1000ミリ秒前(-1000ミリ秒)、合図の約900ミリ秒前(-900ミリ秒)、合図の約800ミリ秒前(-800ミリ秒)、合図の約700ミリ秒前(-700ミリ秒)、合図の約600ミリ秒前(-600ミリ秒)、合図の約500ミリ秒前(-500ミリ秒)、合図の約400ミリ秒前(-400ミリ秒)、合図の約300ミリ秒前(-300ミリ秒)、合図の約200ミリ秒前(-200ミリ秒)、合図の約100ミリ秒前(-100ミリ秒)、合図と同時(0ミリ秒)、合図の約100ミリ秒後(+100ミリ秒)、合図の約200ミリ秒後(+200ミリ秒)、合図の約300ミリ秒後(+300ミリ秒)、合図の約400ミリ秒後(+400ミリ秒)、合図の約500ミリ秒後(+500ミリ秒)、合図の約600ミリ秒後(+600ミリ秒)、合図の約700ミリ秒後(+700ミリ秒)、合図の約800ミリ秒後(+800ミリ秒)、合図の約900ミリ秒後(+900ミリ秒)、又は合図の約1000ミリ秒後(+1000ミリ秒)に変化する。
【0023】
本明細書中において、AL条件におけるプレイヤの応答からオブジェクトの変化までの時間、すなわち、遅延時間(例えば約0ミリ秒~約2000ミリ秒)、及びEPA条件における合図からオブジェクトが変化されるまでの時間(例えば前後約1000ミリ秒)を、時間バイアスともいう。AL条件、EPA条件、それらの時間バイアスは、コンピュータによりランダムに選択し、設定することができる。
【0024】
オブジェクトの変化は、プレイヤが、オブジェクトが変化したことを視覚的に認識できる変化であればよく、特に制限されない。オブジェクトの変化の例を挙げると、オブジェクトの消失、オブジェクトの消失と出現、及び別オブジェクトへの変化などがある。例えば、一定速度で移動しているオブジェクトが消えて、同じ進行方向上の別の位置に同一オブジェクトが現れる。現れたオブジェクトは、その後、さらに同じ速度で同一方向に移動し続けることができる。この場合、プレイヤからは、オブジェクトが空間を移動、又はジャンプしたように見ることができる。好ましくは、オブジェクトは、約25 mm~約45 mm、又は約30 mm~約40 mm、好ましくは、四角の大きさが5 mm四方の場合には約35 mmの距離をジャンプする。
【0025】
回答取得手段(e)により、オブジェクトの変化に主体感を感じたか否かについての質問に対する、プレイヤからの回答が取得される。具体的には、回答取得手段(e)により、オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否か、すなわち、プレイヤが合図に対して応答をした(例えば、ボタンを押した)ことによってオブジェクトが変化したか、或いは、プレイヤが合図に対して応答をした(例えば、ボタンを押した)こととは関係なくオブジェクトが勝手に変化したかについての質問に対する、該プレイヤからの回答が取得される。例えば、プレイヤに回答ボタン若しくはキーを押してもらい、それにより、プレイヤからの回答を取得する。回答ボタン若しくはキーなどは、タッチパネルディスプレイ上に表示されてもよい。その場合、回答ボタン若しくはキーは、オブジェクトを表示している表示画面上に表示されてもよい。
【0026】
回答は、例えば、「はい」又は「いいえ」、或いは「Yes」又は「No」などである。あるいは、回答は、「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)又は「Not I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではない)であってもよい。本発明のゲーム装置は、オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものか否かについての質問を表示画面に表示する質問表示手段、及び/又は該質問に対する回答を記録する回答記録手段をさらに含むことができる。質問を表示する表示画面は、オブジェクトを表示している表示画面と同一画面であってよい。
【0027】
正誤表示手段(f)により、プレイヤからの回答に対する正誤が、ディスプレイ、モニター、スクリーン又はタッチパネルディスプレイなどの適切な表示画面に表示される。表示画面は、オブジェクトを表示している表示画面と同一画面であってよい。
【0028】
上述したように、AL条件は、プレイヤの応答に起因して、オブジェクトが変化する条件であり、EPA条件は、プレイヤの応答と関係なく、合図に基づいてオブジェクトが変化する条件である。したがって、AL条件では、プレイヤが、オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものと回答した場合に正答となり、EPA条件では、プレイヤが、オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではないと回答した場合に正答となる。しかしながら、AL条件において、遅延時間が長い場合には、プレイヤは、オブジェクトの変化が自己の応答に起因していると感じない場合がある。例えば、AL条件において、遅延時間が+1000ミリ秒である場合、プレイヤが応答ボタンを押し、その1000ミリ秒後に、オブジェクトが変化する。このような変化について、プレイヤは、通常、自己の応答に起因しているとは感じない。したがって、AL条件全ての場合について、オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものと回答した場合を正答とすると、プレイヤは混乱が生じることがある。
【0029】
この問題を解決するために、本発明者は、AL条件において、正答条件を下記表1に示すStage 1又はStage 2に設定することにより、プレイヤは混乱が生じず、適度な難易度となることを見出した。
【表1】
【0030】
Stage 1よりもStage 2の方が難易度は高い。本発明のゲーム装置において、Stage 1及びStage 2は、ゲーム開始前に、プレイヤにより選択され得る。
【0031】
手段(a)~(f)により行われるステップを、繰り返すことができる。工程(a)~(f)により行われるステップを1回行うのにかかる時間は、数秒~数十秒であろう。手段(a)~(f)により行われるステップを繰り返し、プレイヤからの複数の回答を取得することができる。手段(a)~(f)により行われるステップを繰り返す際、AL条件、EPA条件、及びオブジェクトが変化するまでの時間(時間バイアス)を様々に変えることができる。繰り返し回数は、各条件、約5、約10、約20、約30回、約40回、約50回、約70回、約140回又はそれ以上とすることができる。好ましくは、繰り返し回数は、AL条件(遅延時間:0ミリ秒、+100ミリ秒、+200ミリ秒、+300ミリ秒、+400ミリ秒、+500ミリ秒、+600ミリ秒、+700ミリ秒、+800ミリ秒、+900ミリ秒、+1000ミリ秒)及びEPA条件(-100ミリ秒、0、+100ミリ秒)を5回ずつ計70回、又は10回ずつ計140回である。
【0032】
本発明のゲーム装置は、上記手段(a)~(f)に加え、さらに、(g) 前記プレイヤの回答の正答率を算出する正答率算出手段、及び(h) 該正答率を表示画面に表示する正答率表示手段を備えることができる。正答率は、(正答回数)/(トライアル回数)×100で算出することができる。本明細書中において、正答率は、正答率スコアとも呼ばれる。正答率は、全体における正答率、及び/又は各条件(AL条件又はEPA条件、及びそれぞれの時間バイアス)ごとにおける正答率であることができる。また、正答率は、プレイヤがゲームを行った日ごとの正答率の平均であることができる。例えば、横軸に日付、縦軸にその日付ごとの正答率の平均としてグラフを作成することにより、正答率の平均の推移を表示することができる。正答率は、単に数値のみを表示しても良いし、折れ線グラフなどのグラフで表示してもよい。正答率の表示画面は、オブジェクトを表示している表示画面と同一画面であってよい。正答率は、常に正答であるAL条件Stage 1の遅延時間+400ms以上~+600ms以下の場合、及びAL条件Stage 2の遅延時間+500ms(表1参照)の場合の結果を排除して算出されてもよい。
【0033】
本発明のゲーム装置は、上記手段(a)~(f)、上記手段(a)~(g)、又は上記手段(a)~(h)に加え、さらに、(i) 前記プレイヤの回答パターンを表示画面に表示する回答パターン表示手段をさらに備えることができる。回答パターンとは、各条件(AL条件又はEPA条件、及びそれぞれの時間バイアス)ごとにおける、「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した回数、若しくはその割合、又は「Not I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではない)と回答した回数、若しくはその割合を、視覚的に認識できるように表したもの(例えば、グラフ化したもの又は表に示したもの)である。回答パターンは、例えば、横軸を時間バイアス、縦軸を「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した回数、又は「Not I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではない)と回答した回数として、折れ線グラフ等で表示することができる。AL条件において、プレイヤは、通常、時間バイアスがないほど、すなわち、プレイヤの合図に対する応答からオブジェクトの変化までの時間が短いほど、「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した回数が多くなるであろう。したがって、AL条件においては、横軸を時間バイアス、縦軸を「I.」(自己の応答に起因して生じた)と回答した回数を示す折れ線グラフを作成した場合、主体感の精度が最も高い場合に、
図7のような折れ線グラフに近いグラフが形成されるか、又は表2に示されるような結果が得られる。プレイヤの回答パターンが、
図7のような折れ線グラフ又は表2に示すような結果から外れた場合は、そのプレイヤの主体感の精度は低いと考えることができる。ゲームを複数回行い、プレイヤの回答パターンが、
図7のような折れ線グラフ又は表2に示すような結果に近づく場合は、そのプレイヤの主体感の精度は向上していると考えることができる。回答パターンの表示画面は、オブジェクトを表示している表示画面と同一画面であってよい。
【0034】
本発明のゲーム装置における各手段は、全て又は一部において、コンピュータにより制御、処理、実行、及び実現される。本発明のプログラムは、本発明のゲーム装置を、本発明のゲーム装置における各手段として機能させることができる。該プログラムは、記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、カセット、CD、DVD、又はUSBメモリなどに記録することができる。ゲーム装置は、その記録媒体からプログラムを直接読み込むことにより動作されてもよいし、又はその記録媒体からゲーム装置にプログラムをインストールし、インストールされたプログラムを読み込むことにより動作されてもよい。あるいは、該プログラムは、外部サーバに保存されていてもよい。ゲーム装置は、インターネットを介してダウンロードされたプログラム(アプリケーション)をインストールし、インストールされたプログラムを読み込むことにより動作されてもよい。また、ゲーム装置は、インターネットを介してオンライン上で外部サーバからゲーム機能が提供される形態でもよい。
【0035】
本発明のゲーム装置は、ゲームを行うための専用のゲーム機であってもよいし、プログラムを読み込んで動作する汎用のゲーム機であってもよい。ゲーム機は、携帯型ゲーム機又は据え置き型ゲーム機であってもよい。あるいは、本発明のゲーム装置は、ゲームアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータ(デスクトップパソコン若しくはノートパソコンなど)、又はモバイル端末(携帯電話、スマートフォン又はタブレットなど)であってもよい。好ましくは、本発明のゲーム装置は、スマートフォン又はタブレットである。
【0036】
本発明のゲーム装置又はプログラムは、プレイヤの主体感を正答率という数値で表すことができる。本発明のゲーム装置又はプログラムは、プレイヤの主体感を数値化することができる。また、本発明のゲーム装置又はプログラムは、これらにより提供されるゲームを繰り返し行うことにより、プレイヤの主体感の精度を向上させることができる。主体感の精度の向上は、自己が、行為又は思考の作用主体(agent)であるか否かを判別する能力を向上することを意味する。プレイヤの主体感の精度は、例えば、次の場合に、向上していると判断することができる:正答率が増加した場合、EPA条件において「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した割合が0%に近づく場合、AL条件においてプレイヤの回答パターンが望ましい折れ線グラフ(例えば
図7又は
図8)に近づく場合、及び/又はプレイヤの回答パターンが、
図7又は上記表2に示すような回答パターンに近づく場合。これらの逆の場合は、プレイヤの主体感の精度は、低下していると判断することができる。正答率及び主体感の精度の向上の判断において、常に正答であるAL条件Stage 1の遅延時間+400ms以上~+600ms以下の場合、又はAL条件Stage 2の遅延時間+500ms(表1参照)の場合の結果を排除してもよい。
【0037】
また、本発明のゲーム装置又はプログラムによるゲームは無心になることができる。本発明のゲーム装置又はプログラムによるゲームを通して、プレイヤは、気分転換若しくはリフレッシュすることで、メンタルヘルスを維持することができる。これらは、特に、プレイヤの回答に対する正誤を表示することによるものと考えられる(実施例2)。
【0038】
また、本発明のゲーム装置及びプログラムは、プレイヤの主体感が正常であるか否かを判断するためにも用いることができる。主体感の異常は、精神疾患と関連することが知られている(例えば、国際公開第2017/104694号パンフレット)ため、本発明のゲーム装置及びプログラムは、統合失調症などの精神疾患の診断に用いることもできる。プレイヤの主体感が正常であるか否かは、具体的に、次のように判断することができる:プレイヤの正答率が著しく低い場合、例えば、(50以下、40以下、30以下、20以下、又は10以下の場合)、EPA条件において「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した割合が約10%、約20%又は約30%を超える場合、及び/又はAL条件において健常者の示すシグモイド曲線(例えば、
図8)から著しく外れる場合、異常であると判断することができる。あるいは、プレイヤの回答パターンが、
図7又は上記表2に示すような回答パターンから著しく外れる場合、異常であると判断することができる。統計学的に望ましい判断基準としては、健常者のデータを集積し、各条件において、±1あるいは2SD(標準偏差)の範囲内に収まる場合に、正常と判定し、外れる場合に、異常と判定することができる。プレイヤの主体感が正常であるか否かの判断において、常に正答であるAL条件Stage 1の遅延時間+400ms以上~+600ms以下の場合、及びAL条件Stage 2の遅延時間+500ms(表1参照)の場合の結果を排除してもよい。
【0039】
(本発明のゲーム装置の例)
本発明のゲーム装置の一例を、
図1に示す。
図1におけるゲーム装置100の典型的な例は、専用のゲーム機、汎用のゲーム機、又はパーソナルコンピュータなどである。
【0040】
ゲーム装置100は、少なくとも、ディスプレイ102、キーボード又はコントローラ104、スピーカ106、及びコンピュータ部108を含む。ゲーム装置100において、ディスプレイ102、キーボード又はコントローラ104、スピーカ106、及びコンピュータ部108は、全てが同一筐体内で接続されている一体型であってもよいし、ディスプレイ102、キーボード又はコントローラ104、及びスピーカ106の各々がコンピュータ部108と外部ケーブル又は無線等で接続される独立型であってもよい。ゲーム装置100は、さらに、汎用のゲーム機又はパーソナルコンピュータが有している通常の機能(通信、カメラ、マイクロフォン、レシーバ、外部記憶装置、ポインティングデバイス、無線LANなど)を有していてもよい。そのような機能を有する構成要素は、コンピュータ部108に接続されていてよい。
【0041】
ディスプレイ102は、特に制限されないが、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの一般的な表示デバイスで構成される。キーボード又はコントローラ104は、プレイヤの合図に対する応答、及びプレイヤの回答が入力できるものであれば、特に制限されない。例えば、キーボード又はコントローラ104は、十字キー及びボタンなどを含むゲーム機用コントローラ、又はパーソナルコンピュータのQWERTY配列を有するキーボードなどがある。スピーカ106は、ビープ音などの音を発することができるものであれば、特に制限されない。コンピュータ部108は、一般的なコンピュータの構成であってよく、制御部110a及び演算部110bを含む中央処理装置(CPU)110、及び記憶部112を含み得る。
【0042】
ディスプレイ102は、コンピュータ部108によるプログラムの実行により生成されるゲーム画面を表示する。ディスプレイ102は、オブジェクト、オブジェクトの変化、プレイヤの回答に対する正誤、及びプレイヤの回答の正答率等を表示することができる。ディスプレイ102は、さらに、主体感に関する質問(例えば、「オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたか否か」)を表示してもよい。
【0043】
キーボード又はコントローラ104は、合図に対するプレイヤからの応答及びプレイヤの回答の入力を受付け、その情報をコンピュータ部108に送ることができる。コントローラにおいて、プレイヤが合図に対して応答する際に押されるボタンは、コントローラ上のどのボタンでもよい。また、コントローラにおいて、プレイヤが回答する際には、コントローラ上の十字キーでディスプレイ102上に表示された適切な回答を選択し、コントローラ上のボタンでその回答を決定することができる。キーボードにおいて、プレイヤが合図に対して応答する際に押されるボタンは、キーボード上のどのボタンでもよく、プレイヤが回答するボタンは、「Yes」の頭文字のY(オブジェクトの変化が自己の応答に起因する)又は「No」の頭文字のN(オブジェクトの変化が自己の応答に起因しない)などのボタンでよい。スピーカ106は、プレイヤに与える合図としての音を発生することができる。記憶部112は、トライアル日、並びに各条件(AL条件又はEPA条件、及びそれぞれの時間バイアス)におけるトライアル回数、「オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた」と回答した回数、「オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではない」と回答した回数、正答回数、誤答回数、正答率、及び正答率の平均などを記録しておくことができる。キーボート又はコントローラ104等の操作により、記憶部112からそれらをディスプレイ102上に表示させることができる。記憶部112は、主記憶装置、又は主記憶装置と補助記憶装置とから構成され、例えば、メモリ、SSD、ハードディスク、USBメモリ、又はSDカードなどである。
【0044】
本発明のゲーム装置の別の例を、
図2に示す。
図2におけるゲーム装置200の典型的な例は、スマートフォン又はタブレットである。
【0045】
ゲーム装置200は、少なくとも、タッチパネルディスプレイ202、スピーカ206、及びコンピュータ部208を含む。ゲーム装置200は、例えば、矩形の形状をしており、一方の面にタッチパネルディスプレイ202を有し、同一面、側面、又は背面にスピーカ206を有し、その内部にコンピュータ部208を有する。タッチパネルディスプレイ202は、表示装置としてのディスプレイ202a、及び入力装置としてのタッチセンサ202bを有する。ゲーム装置200は、さらに、スマートフォン又はタブレットが有している通常の機能(電話、通信、カメラ、マイクロフォン、レシーバ、無線LANなど)を有していてもよい。そのような機能を有する構成要素は、コンピュータ部208に接続されていてよい。
【0046】
ディスプレイ202aは、特に制限されないが、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの一般的な表示デバイスで構成される。タッチセンサ202bは、特に制限されないが、例えば、ディスプレイ202a上に配置された接触操作を検知するための素子、及びさらにその上に配置された透明な操作面から構成され得る。タッチセンサ202bの接触検知方式は、特に制限されず、電磁誘導式、静電容量方式などの方式である。スピーカ206は、ビープ音などの音を発することができるものであれば、特に制限されない。コンピュータ部208は、一般的なコンピュータの構成であってよく、制御部210a及び演算部210bを含む中央処理装置(CPU)210、及び記憶部212を含み得る。
【0047】
ディスプレイ202aは、コンピュータ部208によるプログラムの実行により生成されるゲーム画面を表示する。ディスプレイ202aは、オブジェクト、オブジェクトの変化、プレイヤが合図に応答するための応答ボタン、プレイヤが回答する回答ボタン、プレイヤの回答に対する正誤、及びプレイヤの回答の正答率等を表示することができる。ディスプレイ202aは、さらに、主体感に関する質問(例えば、「オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたか否か」)を表示してもよい。
【0048】
タッチセンサ202bは、操作面に対して接触する接触物(プレイヤの指又はスタイラスなど)の動作を検知し、プレイヤの合図に対する応答及びプレイヤの回答の入力を受信し、その情報をコンピュータ部208に送ることができる。スピーカ206は、プレイヤに与える合図としての音を発生することができる。記憶部212は、トライアル日、並びに各条件(AL条件又はEPA条件、及びそれぞれの時間バイアス)におけるトライアル回数、「オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた」と回答した回数、「オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じたものではない」と回答した回数、正答回数、誤答回数、正答率、及び正答率の平均などを記録しておくことができる。プレイヤの操作により、記憶部212からそれらをディスプレイ202a上に表示することができる。記憶部212は、主記憶装置、又は主記憶装置と補助記憶装置とから構成され、例えば、メモリ、SSD、ハードディスク、USBメモリ、又はSDカードなどである。
【0049】
(ゲームの基本操作)
図3は、本ゲームのフローの一例を示す。プレイヤは、最初に表示画面に表示された、ゲーム開始ボタンを選択することにより、ゲームを開始する。ここで、難易度の異なるStage 1又はStage 2(表1参照)を最初の表示画面に表示させ、それを選択ことにより、ゲームを開始してもよい。その後、コンピュータにより、AL条件又はEPA条件がランダムに決定される(S401)。さらに、オブジェクトが変化するまでの時間(時間バイアス)もランダムに決定される。
【0050】
AL条件の場合、表示画面にオブジェクトが表示され(S402)、その後、スピーカ等からビープ音などの合図音が発生される(S403)。その音を合図にして、プレイヤは、なるべく早く応答ボタンを押す(S404)。オブジェクトは、応答ボタンが押されてから0ミリ秒以後~2000ミリ秒以内に変化する(S405)。
【0051】
EPA条件の場合、表示画面にオブジェクトが表示され(S412)、その後、スピーカ等からビープ音などの合図音が発生される(S413)。その音を合図にして、プレイヤは、なるべく早く応答ボタンを押す(S414)。オブジェクトは、応答ボタンが押したか否かに関わらず、合図音の前後1000ミリ秒以内で変化する(S415)。オブジェクトの変化が、合図音の前1000ミリ秒以後~0ミリ秒未満内に行われる場合、オブジェクトは、合図音が鳴る前に変化するので、
図3中のフローにおいて、S412→S415→S413→S414となる場合がある。また、オブジェクトの変化が、合図音と同時若しくは0ミリ秒直後(例えば、0~100ミリ秒若しくは0~200ミリ秒)、又はプレイヤの応答が遅い場合、
図3中のフローにおいて、S412→S413→S415→S414となる場合がある。AL条件又はEPA条件において、プレイヤが、応答ボタンを押さなかった場合、その後、プレイヤは、S401又はS408に移動されてもよい。
【0052】
オブジェクトが変化した後、プレイヤは、そのオブジェクトの変化が、自己が応答ボタンを押したことに起因して生じたか「I.」又は否か「Not I.」について回答する(S406)。S406において、回答が分からなければ、プレイヤは、再度トライするために、適当な操作(例えば、AGAINボタンを押すこと)により、S401、S402又はS412に移動してもよい。プレイヤの回答後、表示画面に、その回答の正解又は不正解が表示される(S407)。プレイヤの回答が正当か否かは、例えば、表1に示すように決定される。ここまでで、1回のトライアルである。その後、プレイヤは、トライアルを続けるか否かを選択し(S408)、Yesの場合はS401へ、Noの場合はゲームを終了する。通常、トライアルは、70回又は140回繰り返される。
【0053】
図4~
図6は、本ゲームの表示画面に表示される画面の例を示す。
図4~
図6は、スマートフォン又はタブレットなどのモバイル末端に示される表示画像である。
図4を参照すると、本ゲームの操作は、以下のように行われる。
(1)プレイヤは、「START」をタップし、1回目のトライアルを開始する。ここで、「START」の他に、
図5のように、難易度の異なる「Stage 1」又は「Stage 2」(表1参照)を表示させ、プレイヤは、そのいずれかをタップして、ゲームを開始するように構成してもよい。
(2)カーソル(5 mm四方の四角形)が表示画面下から上に向かって動き始める(22 mm/秒)。プレイヤは、「ピッ」という合図音が鳴ったら、なるべく早く下部の矩形ボタンをタップする。
(3)タップ後又は合図音の前後の様々なタイミング(AL条件、EPA条件、時間バイアス)で、カーソルがジャンプする。
(4)ジャンプが終わると質問(Who did?)が表示される。プレイヤは、カーソルを「自分がジャンプさせた」と感じた場合は「I.」、感じなかった場合は「Not I.」をタップして回答する。よくわからなかった場合、「AGAIN」をタップすれば、もう1度同じトライアルをやり直すことができる。
(5)回答が正しければ「RIGHT」、間違っていれば「WRONG」が表示される。「NEXT」をタップして、次のトライアル((2)へ)を始める。
これを、例えば、70トライアル又は140トライアル、繰り返して1回のタスクを完了とする。
【0054】
図6(A)は、本ゲームの表示画面に表示されるプレイヤの正答率及び回答パターンの例を示す。
図6(A)において、左のグラフがEPA条件における回答パターン、右のグラフがAL条件における回答パターンである。各グラフにおいて、横軸は時間バイアス(ミリ秒)、縦軸は「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した回数の割合(%)である。また、
図6(A)の右に示される「Score」は、正答率である。
【0055】
図6(B)は、本ゲームの表示画面に表示される、日ごとにおける正答率の平均の推移の一例を示す。グラフにおいて、横軸は日付、縦軸はその日における正答率の平均である。
【0056】
図7及び表2は、望ましい回答パターンを示す。(A)はStage 1における望ましい回答パターンである。(B)はStage 2における望ましい回答パターンである。また、(A)及び(B)それぞれにおいて、左グラフ(1)はEPA条件における望ましい回答パターンを示し、右グラフ(2)はAL条件における望ましい回答パターンを示す。各グラフにおいて、横軸は時間バイアス(ミリ秒)、縦軸は「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した回数の割合(%)である。
【表2】
【実施例0057】
以下に本発明の実施例を記載する。下記実施例は、本発明の請求の範囲に関する理解を深めるために記載しているものであり、本発明の請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【0058】
(実施例1)
本ゲームをインストールしたスマートフォンを準備し、被験者(18人)に、本ゲームを実施させた。被験者は全て、精神疾患等の疾患のない健常人である。本ゲームの具体的な操作は、
図4に示した通りである。下記表3に示す各条件をランダムに各5回、計70回行った。
【表3】
【0059】
難易度は、Stage 2を採用した。具体的な正誤基準を下記表4に示す。
【表4】
【0060】
結果を
図8及び表5に示す。
図8において、左グラフ(1)はEPA条件における結果を表し、右グラフ(2)はAL条件における結果を表す。横軸は時間バイアス(ms)、縦軸は各条件における「I.」(オブジェクトの変化が自己の応答に起因して生じた)と回答した回数の平均である。
【表5】
健常者において、EPA条件では、「I.」(自己の応答に起因して生じた)と回答した回数は、ほぼ0であり、AL条件では、
図8(2)に示すようなシグモイド曲線を示すことが分かった。また、健常者において、正答率スコアの平均は、90.9±5.6であった。
【0061】
(実施例2)
ゲーム1(正誤表示あり)及びゲーム2(正誤表示なし)をインストールしたスマートフォンを準備し、被験者(18人)に、各ゲームを実施させた。被験者は全て、精神疾患等の疾患のない健常人である。ゲーム1(正誤表示あり)は、実施例1と同じ条件である。ゲーム2(正誤表示なし)は、正誤表示をしなかった点(すなわち、
図4において(5)の「RIGHT」又は「WRONG」の表示なし)を除き、実施例1と同じ条件である。各ゲームを行った後、被験者に下記のアンケートに答えてもらった:ゲームにのめりこむか?無心になれるか?このゲームは好きか?。結果を
図9に示す。各棒グラフ中、上が正誤表示ありの場合(フィードバック(FB)あり)、下が正誤表示なしの場合(フィードバック(FB)なし)である。それぞれにおいて、アンケート結果に有意差があり、FBありの方が良い結果であった。