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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119518
(43)【公開日】2023-08-28
(54)【発明の名称】電力取引システム及び電力取引方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20230821BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
G06Q50/06
H02J13/00 301A
H02J13/00 311R
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022022472
(22)【出願日】2022-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】506301140
【氏名又は名称】公立大学法人会津大学
(71)【出願人】
【識別番号】520070574
【氏名又は名称】株式会社会津コンピュータサイエンス研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100094525
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100094514
【弁理士】
【氏名又は名称】林 恒徳
(72)【発明者】
【氏名】ベン アブダラ アブデラゼク
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジーシャン
(72)【発明者】
【氏名】久田 雅之
【テーマコード(参考)】
5G064
5L049
【Fターム(参考)】
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB12
5G064DA11
5L049CC06
(57)【要約】
【課題】EVとスマートグリッドとの連携における電力取引を活性化させることを可能とする電力取引システム及び電力取引方法を提供する。
【解決手段】管理装置は、電力の需要状況が所定の条件を満たす場合、複数の電力取引装置のそれぞれに対して電力の購入料金を示す第1情報を送信し、複数の電力取引装置のそれぞれは、第1情報を受信した場合、各電力取引装置における供給可能電力と第1情報が示す購入料金とに基づいて、供給可能電力を電力の供給先に供給するか否かを判定し、供給可能電力を供給すると判定した場合、供給可能電力を示す第2情報を管理装置に送信し、管理装置は、複数の電力取引装置から受信した第2情報が示す供給可能電力の合計が電力の要求量に到達するまで、供給可能電力の供給を依頼する特定の電力取引装置を、第2情報が示す供給可能電力が多い順に複数の電力取引装置から特定し、特定した特定の電力取引装置のそれぞれに対し、供給可能電力の供給を依頼することを示す第3情報を送信する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置と複数の電力取引装置とを含む電力取引システムであって、
前記管理装置は、電力の需要状況が所定の条件を満たす場合、複数の電力取引装置のそれぞれに対して電力の購入料金を示す第1情報を送信し、
前記複数の電力取引装置のそれぞれは、
前記第1情報を受信した場合、各電力取引装置における供給可能電力と前記第1情報が示す前記購入料金とに基づいて、前記供給可能電力を電力の供給先に供給するか否かを判定し、
前記供給可能電力を供給すると判定した場合、前記供給可能電力を示す第2情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、
前記複数の電力取引装置から受信した前記第2情報が示す前記供給可能電力の合計が電力の要求量に到達するまで、前記供給可能電力の供給を依頼する特定の電力取引装置を、前記第2情報が示す前記供給可能電力が多い順に前記複数の電力取引装置から特定し、
特定した前記特定の電力取引装置のそれぞれに対し、前記供給可能電力の供給を依頼することを示す第3情報を送信する、
ことを特徴とする電力取引システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記管理装置は、前記電力の供給先から前記要求量を示す情報を受信した場合に、前記複数の電力取引装置のそれぞれに対して前記第1情報を送信する、
ことを特徴とする電力取引システム。
【請求項3】
請求項1において、
前記特定の電力取引装置のそれぞれは、前記第3情報を受信に応じて、前記供給先に対する前記供給可能電力の供給を行う、
ことを特徴とする電力取引システム。
【請求項4】
管理装置と複数の電力取引装置とを含む電力取引システムであって、
前記管理装置は、電力の需要状況が所定の条件を満たす場合、複数の電力取引装置のそれぞれに対して電力の販売料金の送信依頼を示す第1情報を送信し、
前記複数の電力取引装置のそれぞれは、
前記第1情報を受信した場合、各電力取引装置における供給可能電力に基づいて、前記供給可能電力を電力の供給先に供給するか否かを判定し、
前記供給可能電力を供給すると判定した場合、前記供給可能電力と前記供給可能電力の前記販売料金とを含む第2情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、
前記複数の電力取引装置から受信した前記第2情報が示す前記供給可能電力の合計が電力の要求量に到達するまで、前記供給可能電力の供給を依頼する特定の電力取引装置を、前記第2情報が示す前記販売料金が安い順に前記複数の電力取引装置から特定し、
特定した前記特定の電力取引装置のそれぞれに対し、前記供給可能電力の供給を依頼することを示す第3情報を送信する、
ことを特徴とする電力取引システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記管理装置は、前記電力の供給先から前記要求量を示す情報を受信した場合に、前記複数の電力取引装置のそれぞれに対して前記第1情報を送信する、
ことを特徴とする電力取引システム。
【請求項6】
請求項4において、
前記特定の電力取引装置のそれぞれは、前記第3情報を受信に応じて、前記供給先に対する前記供給可能電力の供給を行う、
ことを特徴とする電力取引システム。
【請求項7】
管理装置と複数の電力取引装置とを含む電力取引システムにおける電力取引方法であって、
前記管理装置は、電力の需要状況が所定の条件を満たす場合、複数の電力取引装置のそれぞれに対して電力の購入料金を示す第1情報を送信し、
前記複数の電力取引装置のそれぞれは、
前記第1情報を受信した場合、各電力取引装置における供給可能電力と前記第1情報が示す前記購入料金とに基づいて、前記供給可能電力を電力の供給先に供給するか否かを判定し、
前記供給可能電力を供給すると判定した場合、前記供給可能電力を示す第2情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、
前記複数の電力取引装置から受信した前記第2情報が示す前記供給可能電力の合計が電力の要求量に到達するまで、前記供給可能電力の供給を依頼する特定の電力取引装置を、前記第2情報が示す前記供給可能電力が多い順に前記複数の電力取引装置から特定し、
特定した前記特定の電力取引装置のそれぞれに対し、前記供給可能電力の供給を依頼することを示す第3情報を送信する、
ことを特徴とする電力取引方法。
【請求項8】
管理装置と複数の電力取引装置とを含む電力取引システムにおける電力取引方法であって、
前記管理装置は、電力の需要状況が所定の条件を満たす場合、複数の電力取引装置のそれぞれに対して電力の販売料金の送信依頼を示す第1情報を送信し、
前記複数の電力取引装置のそれぞれは、
前記第1情報を受信した場合、各電力取引装置における供給可能電力に基づいて、前記供給可能電力を電力の供給先に供給するか否かを判定し、
前記供給可能電力を供給すると判定した場合、前記供給可能電力と前記供給可能電力の前記販売料金とを含む第2情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、
前記複数の電力取引装置から受信した前記第2情報が示す前記供給可能電力の合計が電力の要求量に到達するまで、前記供給可能電力の供給を依頼する特定の電力取引装置を、前記第2情報が示す前記販売料金が安い順に前記複数の電力取引装置から特定し、
特定した前記特定の電力取引装置のそれぞれに対し、前記供給可能電力の供給を依頼することを示す第3情報を送信する、
ことを特徴とする電力取引方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力取引システム及び電力取引方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車(EV:Electric Vehicle)とスマートグリッドとを連携させることにより、再生可能電力の供給バランスの調整等の電力マネジメントに役立てることが提案されている。具体的に、EVは、この場合、例えば、電力のピーク時において電力エネルギーの供給者となることで、電力エネルギーのピークを緩和する(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-018608号公報
【特許文献2】特開2021-157450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記のようなEVとスマートグリッドとの連携において、スマートグリッドにおけるエネルギー管理装置(以下、単に管理装置とも呼ぶ)は、例えば、各EVにおける余剰電力についての情報に基づいて、各EVに対して電力供給を依頼する情報を送信する。そして、各EVは、この場合、例えば、管理装置から送信された情報に基づいて、スマートグリッドに対する電力供給(すなわち、売電)を行うか否かの判定を行う。これにより、スマートグリッドは、必要なタイミング(例えば、電力のピーク時)において、必要な電力供給をEVから受けることが可能になる。
【0005】
しかしながら、各EVは、例えば、スマートグリッドに対する電力供給を行うか否かについての具体的な判断材料を有していない場合がある。そのため、各EVは、例えば、電力供給を行うか否かについての判断を主体的に行うことができず、スマートグリッドに対する電力供給を自発的に行うことができない。したがって、上記のようなEVとスマートグリッドとの連携では、EVとスマートグリッドとの間における電力取引が活性化しない可能性がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、EVとスマートグリッドとの連携における電力取引を活性化させることを可能とする電力取引システム及び電力取引方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明における電力取引システムは、管理装置と複数の電力取引装置とを含む電力取引システムであって、前記管理装置は、電力の需要状況が所定の条件を満たす場合、複数の電力取引装置のそれぞれに対して電力の購入料金を示す第1情報を送信し、前記複数の電力取引装置のそれぞれは、前記第1情報を受信した場合、各電力取引装置における供給可能電力と前記第1情報が示す前記購入料金とに基づいて、前記供給可能電力を電力の供給先に供給するか否かを判定し、前記供給可能電力を供給すると判定した場合、前記供給可能電力を示す第2情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記複数の電力取引装置から受信した前記第2情報が示す前記供給可能電力の合計が電力の要求量に到達するまで、前記供給可能電力の供給を依頼する特定の電力取引装置を、前記第2情報が示す前記供給可能電力が多い順に前記複数の電力取引装置から特定し、特定した前記特定の電力取引装置のそれぞれに対し、前記供給可能電力の供給を依頼することを示す第3情報を送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明における電力取引システム及び電力取引方法によれば、EVとスマートグリッドとの連携における電力取引を活性化させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、従来の電力取引システム100の具体例について説明する図である。
図2図2は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図3図3は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図4図4は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図5図5は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図6図6は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図7図7は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図8図8は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図9図9は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図10図10は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
図11図11は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
[従来の電力取引システム10の構成例]
初めに、従来の電力取引システム100の具体例について説明を行う。図1は、従来の電力取引システム100の具体例について説明する図である。
【0012】
図1に示す電力取引システム100は、例えば、非再生可能資源または再生可能資源を電力に変換して供給する電力供給者101と、電力の送伝を行う電力網102と、電力取引を行う電力会社や電力市場や電力交換機関等の電力取引者103と、電力を消費する電力消費者104とを含む。以下、電力供給者101には、例えば、非再生可能資源または再生可能資源の電力の供給を行うための各種設備や、電力の供給を制御するコンピュータ等の制御装置が含まれるものとして説明を行う。また、電力網102には、例えば、電力の送伝を制御するコンピュータ等の制御装置が含まれるものとして説明を行う。また、電力取引者103には、例えば、電力の取引を制御するコンピュータ等の制御装置が含まれるものとして説明を行う。さらに、電力消費者104には、例えば、電力の供給を受けるために必要な各種設備や、電力の供給を制御するコンピュータ等の制御装置が含まれるものとして説明を行う。
【0013】
図1に示す例において、領域R1は、電力取引を行う構成を示している。また、領域R2は、電力供給を行う構成を示している。具体的に、領域R1において、電力消費者104は、例えば、電力取引者103と電力取引についての契約を結び、電力取引者103を経由して電力の供給依頼を電力供給者101に送信する。その後、領域R2において、電力網102は、例えば、電力消費者104に対して、電力取引者103と電力消費者104との間における契約に従った電力伝送を行う。
【0014】
ここで、例えば、電力供給者101から電力消費者104に対する電力の供給量が電力供給者101による電力の供給可能量を上回る場合、住宅や工場等において停電が発生する可能性がある。そして、このような場合、電力供給者101は、可能な限り早く停電の解消を図る必要がある。
【0015】
しかしながら、図1に示すような従来の電力取引システム100では、上記のような停電等の緊急措置に対する柔軟性が乏しい場合があり、復旧に長時間を要する場合がある。
【0016】
[本実施の電力取引システム10の構成例]
次に、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明を行う。図2から図12は、本実施の形態における電力取引システム10の具体例について説明する図である。
【0017】
図2に示す電力取引システム10は、図1で説明した電力取引システム100に含まれる各構成に加え、管理装置1と、EV2(以下、電力取引装置2とも呼ぶ)と、ソーラーパネル3とを有する。以下、複数のEV2を総称してEVフリートとも呼ぶ。また、以下、管理装置1、EV2及びソーラーパネル3が大学の設備内に設けられる場合について説明を行うが、管理装置1、EV2及びソーラーパネル3は、例えば、大学以外の場所に設けられるものであってもよい。さらに、以下、電力消費者104が大学の設備内(例えば、研究棟、学生アパート及び体育館等)に存在する場合について説明を行うが、電力消費者104は、例えば、大学以外の場所に存在するものであってもよい。
【0018】
具体的に、EV2は、例えば、ソーラーパネル3と接続することによってバッテリーの充電を行う。そして、EV2は、例えば、電力消費者104によって消費される電力のピーク時において、EV2における余剰電力(以下、供給可能電力)を電力消費者104に供給する。
【0019】
さらに具体的に、管理装置1は、図3に示すように、例えば、電力会社等の電力取引者103から通知される電気料金(以下、購入料金とも呼ぶ)を示す情報と、大学のキャンパス4等の電力消費者104から受信した電力の供給依頼とを含む情報(以下、供給依頼情報または第1情報とも呼ぶ)を、各EV2に送信する(S21)。供給依頼情報は、例えば、現在の電気料金と、供給依頼を送信した電力消費者104を示す情報と、供給依頼を送信した電力消費者104が供給を希望する電力の量(以下、要求量とも呼ぶ)とを含む情報である。具体的に、管理装置1は、例えば、定期的なタイミング(例えば、1時間に1回)において、供給依頼情報を各EV2に送信する。なお、供給依頼情報に含まれる電気料金は、例えば、送信先のEV2ごとに異なるものであってもよい。
【0020】
続いて、例えば、各EV2側において電力取引を行う旨の意思があり、かつ、電力取引市場が開かれている場合、各EV2は、例えば、管理装置1から受信した供給依頼情報に基づいて、余剰電力の供給(販売)を行うか否かについての決定を行う(S11のYES、S12のYES、S13)。
【0021】
具体的に、各EV2は、例えば、各EV2がキャンパス4内に停車したことに応じて、管理装置1から受信した供給依頼情報に含まれる各情報と、各EV2における余剰電力の供給を行うか否かについての指定を受け付けるための情報とを、各EV2の車内に設けられた表示装置(図示せず)に表示する。そして、各EV2のドライバーは、例えば、表示装置において、各EV2における余剰電力の供給(販売)を行う旨の指定を行うとともに、各EV2における余剰電力の供給を行う電力消費者104の指定を行う。
【0022】
すなわち、各EV2のドライバーは、例えば、この場合、各EV2における余剰電力の量と各EV2の今後の利用予定等とを考慮することにより、各EV2における余剰電力の供給を行うか否かについての決定を行う。
【0023】
なお、各EV2は、例えば、供給依頼情報に含まれる各情報と、各EV2における余剰電力の供給(販売)を行うか否かについての指定を受け付けるための情報とを、各EV2のドライバーが所有する携帯端末に表示するものであってもよい。
【0024】
そして、各EV2のドライバーが余剰電力の供給を行う旨の指定を行った場合、各EV2は、例えば、各EV2における余剰電力の供給を希望する旨を示す情報(以下、供給希望情報または第2情報とも呼ぶ)を管理装置1に送信する(S14)。供給希望情報は、例えば、各EV2における余剰電力の量を示す情報を含む情報である。
【0025】
これに対し、管理装置1は、例えば、複数のEV2から供給希望情報を受信した場合、供給希望情報を送信したEV2のうちの少なくとも一部を、余剰電力の供給を行うEV2(以下、供給元EV2aとも呼ぶ)として選択する(S23)。
【0026】
具体的に、管理装置1は、例えば、供給希望情報を送信した複数のEV2を示すリスト(以下、オファーリストとも呼ぶ)を生成する。そして、管理装置1は、例えば、オファーリストが示す複数のEV2のうちの少なくとも一部を、供給元EV2aとして選択する。
【0027】
その後、管理装置1は、例えば、供給希望情報を送信したEV2のそれぞれに対して、供給元EV2aとして選択されたか否かを示す情報(以下、選択結果情報または第3情報とも呼ぶ)を送信する(S24)。
【0028】
具体的に、管理装置1は、例えば、供給元EV2aとして特定したEV2に対して、余剰電力の供給を行うEV2として選択されたことを示す情報を送信する。また、管理装置1は、例えば、供給元EV2aとして特定されなかったEV2に対して、余剰電力の供給を行うEV2として選択されなかったことを示す情報を送信する。
【0029】
続いて、各EV2は、管理装置1から選択結果情報を受信した場合、受信した選択結果情報に基づいて、各EV2が供給元EV2aとして選択されたか否かを判定する(S15)。
【0030】
その結果、各EV2が供給元EV2aとして選択されなかったと判定した場合(S16のNO)、各EV2は、例えば、S12以降の処理を再度行う。
【0031】
すなわち、各EV2は、この場合、例えば、S13の処理で決定した電力消費者104以外の電力消費者104に対する供給希望情報を管理装置1に送信する。そして、各EV2は、例えば、各EV2における余剰電力の供給が可能な電力消費者104の探索を継続する。
【0032】
一方、各EV2が供給元EV2aとして選択されたと判定した場合(S16のYES)、各EV2(各供給元EV2a)は、例えば、S13の処理で決定した電力消費者104に対する余剰電力の供給(放電)を開始する(S17)。
【0033】
その後、管理装置1は、例えば、余剰電力の供給を行った供給元EV2aに対して、S13の処理で決定した電力消費者104に対して供給を行った余剰電力の量と、現在の電気料金とに応じた対価を支払う(S25)。具体的に、管理装置1は、例えば、供給元EV2aのドライバーが予め指定した支払い先に対して対価の支払いを行う。
【0034】
[S23の処理の詳細(1)]
次に、S23の処理の詳細(1)について説明を行う。図4は、S23の処理の詳細(1)を説明するアルゴリズムである。図4に示す例において、「Demand」は、電力消費者104が供給を希望する電力の量を示し、「Power_Company_Tariff」は、現在の電気料金(電力会社等の電力取引者103から通知される電気料金)を示し、「EV」は、供給希望情報を送信したi番目のEV2を示し、「Offer」は、i番目のEV2から送信された供給希望情報が示す余剰電力の量を示している。また、図4に示す例において、「Winner[]」は、供給元EV2aとして特定されたEV2のリストを示し、「Offer_Selection[]」は、供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量を示している。
【0035】
管理装置1は、初めに、例えば、「Demand」と「Power_Company_Tariff」と各EV2に対応する「EV」と各EV2に対応する「Offer」とを取得する(S31)。
【0036】
そして、管理装置1は、例えば、「Winner[]」と「Offer_Selection[]」との初期化を行う(S32)。
【0037】
続いて、管理装置1は、例えば、余剰電力の量が多い順に並ぶように、各EV2に対応する「Offer」の並び替えを行う(S33)。なお、管理装置1は、この場合、例えば、各EV2に対応する「Offer」の並び替えに伴い、各EV2に対応する「EV」の並び替えについても行う。
【0038】
その後、管理装置1は、例えば、「i」に0を設定する(S34)。そして、管理装置1は、例えば、「i」に設定された値に1を加算する(S35)。
【0039】
続いて、管理装置1は、例えば、「Demand」が「Offer」を上回っているか否かについて判定を行う(S36)。
【0040】
その結果、「Demand」が「Offer」を上回っていると判定した場合(S36のYES)、管理装置1は、例えば、「i」を「Winner[i]」に格納するとともに、「Offer」を「Offer_Selection[i]」に格納する(S37)。
【0041】
一方、「Demand」が「Offer」を上回っていないと判定した場合(S36のNO)、管理装置1は、例えば、「i」を「Winner[i]」に格納するとともに、「Demand」を「Offer_Selection[i]」に格納する(S38)。
【0042】
そして、管理装置1は、S37またはS38の処理の後、例えば、「Demand」から「Offer_Selection[i]」を減算した値を「Demand」に格納する(S39)。
【0043】
その後、管理装置1は、例えば、「Demand」が0を上回っているか否かについての判定を行う(S40)。
【0044】
その結果、「Demand」が0を上回っていると判定した場合(S40のYES)、管理装置1は、例えば、「Winner[]」に格納された情報と、「Offer_Selection[]」に格納された情報とを出力する(S41)。
【0045】
一方、「Demand」が0を上回っていないと判定した場合(S40のNO)、管理装置1は、例えば、S35以降の処理を再度行う。
【0046】
すなわち、管理装置1は、例えば、複数のEV2から供給希望情報を受信した場合、複数のEV2から供給元EV2aを選択する。具体的に、管理装置1は、例えば、最も多い余剰電力を示す供給希望情報を送信したEV2を供給元EV2a(以下、特定の供給元EV2とも呼ぶ)として特定する。
【0047】
そして、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、余剰電力の供給を希望する電力消費者104(以下、特定の電力消費者104とも呼ぶ)が供給を希望する電力の量以上であるか否かを判定する。
【0048】
その結果、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量以上であると判定した場合、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2aから特定の電力消費者104に対して、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量を供給することを決定する。
【0049】
一方、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量以上でないと判定した場合、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2から特定の電力消費者104に対して、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量を供給することを決定する。
【0050】
その後、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2aを示す情報と、特定の供給元EV2aから特定の電力消費者104に対して供給する余剰電力の量を示す情報とを、特定の供給元EV2aに送信する。
【0051】
さらに、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量に到達していないと判定した場合、管理装置1は、例えば、全ての供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の総量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量に到達するまで、供給元EV2aの選択を繰り返し行う。具体的に、管理装置1は、この場合、例えば、供給元EV2aの決定を余剰電力が多いEV2から順に行う。
【0052】
これにより、管理装置1は、例えば、特定の電力消費者104に対して電力を供給する供給元EV2aの数を抑制することが可能になる。そのため、管理装置1は、例えば、供給元EV2aの選択に要する計算コストを抑制することが可能になる。また、管理装置1は、例えば、特定の電力消費者104に対して電力を供給するために必要な通信コストを抑制することが可能になる。
【0053】
また、各EV2は、例えば、電力消費者104に対する電力の供給を行う否かの具体的な判断材料を取得することが可能になる。そのため、各EV2は、例えば、電力の供給を行うか否かについての判断を主体的に行うことが可能になり、電力の供給を自発的に行うことが可能になる。したがって、電力取引システム10は、電力取引を活発化させることが可能になる。
【0054】
[S23の処理の具体例(1)]
次に、S23の処理の具体例(1)について説明を行う。図5は、S23の処理の具体例(1)について説明する図である。
【0055】
図5に示す例では、電力消費者104が供給を希望する電力の量が「30(kwh)」であり、EV21における余剰電力の量が「15(kwh)」であり、EV22における余剰電力の量が「15(kwh)」であり、EV23における余剰電力の量が「10(kwh)」であり、EV24における余剰電力の量が「5(kwh)」である。すなわち、図5に示す例は、EV21における余剰電力の量とEV22における余剰電力の量とが最も多いことを示している。
【0056】
そのため、管理装置1は、初めに、余剰電力の量が最も多いEV21を供給元EV2aとして選択した後、EV21とともに余剰電力の量が最も多いEV22を供給元EV2aとして選択する。そして、この場合、選択済のEV21及びEV22に対応する余剰電力の総量が、電力消費者104が供給を希望する電力の量である「30(kwh)」に到達するため、管理装置1は、供給元EV2aの選択を終了する。
【0057】
[S23の処理の詳細(2)]
次に、S23の処理の詳細(2)について説明を行う。図6は、S23の処理の詳細(2)を説明するアルゴリズムである。図6に示す例において、「Demand」は、電力消費者104が供給を希望する電力の量を示し、「EV」は、供給希望情報を送信したi番目のEV2を示し、「Offer」は、i番目のEV2からの供給希望情報が示す余剰電力の量を示し、「EV_Tariff」は、i番目のEV2が設定した電気料金を示している。また、図6に示す例において、「Winner[]」は、供給元EV2aとして特定されたEV2のリストを示し、「Offer_Selection[]」は、供給元EV2aとして特定されたEV2からの供給希望情報が示す余剰電力の量を示している。
【0058】
すなわち、図6に示すアルゴリズムは、図4に示すアルゴリズムと異なり、電気料金がEV2側において決定される。そのため、図6に示すアルゴリズムに従う場合、管理装置1は、例えば、S21の処理において、電気料金が含まれない供給依頼情報(すなわち、電気料金の送信を依頼する情報)を各EV2に送信する。そして、各EV2は、この場合、例えば、電気料金が含まれない供給依頼情報に基づいて、余剰電力の供給を行うか否かについての決定を行う。さらに、各EV2は、この場合、例えば、S14の処理において、各EV2側において決定された電気料金を含む供給希望情報を管理装置1に送信する。なお、以下、EV2側において決定される電気料金を販売料金とも呼ぶ。
【0059】
管理装置1は、初めに、例えば、「Demand」と各EV2に対応する「EV」と各EV2に対応する「Offer」と各EV2に対応する「EV_Tariff」とを取得する(S51)。
【0060】
そして、管理装置1は、例えば、「Winner[]」と「Offer_Selection[]」との初期化を行う(S52)。
【0061】
続いて、管理装置1は、例えば、電気料金が安い順に並ぶように、各EV2に対応する「EV_Tariff」の並び替えを行う(S53)。なお、管理装置1は、この場合、例えば、各EV2に対応する「Offer」が示す余剰電力の量に応じて、各EV2に対応する「EV_Tariff」の並び替えをさらに行う。具体的に、管理装置1は、この場合、例えば、「Offer」が示す余剰電力の量が大きい順に、各EV2に対応する「EV_Tariff」の並び替えをさらに行う。また、管理装置1は、この場合、例えば、各EV2に対応する「EV_Tariff」の並び替えに伴い、各EV2に対応する「EV」及び各EV2に対応する「Offer」の並び替えについても行う。
【0062】
その後、管理装置1は、例えば、「i」に0を設定する(S54)。そして、管理装置1は、例えば、「i」に設定された値に1を加算する(S55)。
【0063】
続いて、管理装置1は、例えば、「Demand」が「Offer」を上回っているか否かについて判定を行う(S56)。
【0064】
その結果、「Demand」が「Offer」を上回っていると判定した場合(S56のYES)、管理装置1は、例えば、「i」を「Winner[i]」に格納するとともに、「Offer」を「Offer_Selection[i]」に格納する(S57)。
【0065】
一方、「Demand」が「Offer」を上回っていない判定した場合(S56のNO)、管理装置1は、例えば、「i」を「Winner[i]」に格納するとともに、「Demand」を「Offer_Selection[i]」に格納する(S58)。
【0066】
そして、管理装置1は、S57またはS58の処理の後、例えば、「Demand」から「Offer_Selection[i]」を減算した値を「Demand」に格納する(S59)。
【0067】
その後、管理装置1は、例えば、「Demand」が0を上回っているか否かについての判定を行う(S60)。
【0068】
その結果、「Demand」が0を上回っていると判定した場合(S60のYES)、管理装置1は、例えば、「Winner[]」に格納された情報と、「Offer_Selection[]」に格納された情報とを出力する(S61)。
【0069】
一方、「Demand」が0を上回っていないと判定した場合(S60のNO)、管理装置1は、例えば、S55以降の処理を再度行う。
【0070】
すなわち、管理装置1は、例えば、複数のEV2から供給希望情報を受信した場合、複数のEV2から供給元EV2aを選択する。具体的に、管理装置1は、例えば、最も安い電気料金を示す供給希望情報を送信したEV2を特定の供給元EV2aとして特定する。
【0071】
そして、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す電気料金を、特定の供給元EV2aから特定の電力消費者104に対する電力に適用する電気料金として特定する。
【0072】
その後、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量以上であるか否かを判定する。
【0073】
その結果、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量以上であると判定した場合、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2aから特定の電力消費者104に対して、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量を供給することを決定する。
【0074】
一方、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量以上でないと判定した場合、管理装置1は、特定の供給元EV2から特定の電力消費者104に対して、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量を供給することを決定する。
【0075】
その後、管理装置1は、例えば、特定の供給元EV2aを示す情報と、特定の供給元EV2aから特定の電力消費者104に対して供給する余剰電力の量を示す情報と、特定の供給元EV2aから特定の電力消費者104に対する電力に適用する電気料金とを、特定の供給元EV2aに送信する。
【0076】
さらに、特定の供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量に到達していないと判定した場合、管理装置1は、例えば、全ての供給元EV2aから送信された供給希望情報が示す余剰電力の総量が、特定の電力消費者104が供給を希望する電力の量に到達するまで、供給元EV2aの選択を繰り返し行う。具体的に、管理装置1は、この場合、例えば、供給元EV2aの決定を安い電気料金を送信したEV2から順に行う。
【0077】
これにより、管理装置1は、例えば、特定の電力消費者104から電力の供給を受けるために必要な金銭的コストを抑制することが可能になる。
【0078】
また、各EV2は、例えば、電力消費者104に対する電力の供給を行う否かの具体的な判断材料を自ら生成することが可能になる。そのため、各EV2は、例えば、電力の供給を行うか否かについての判断を主体的に行うことが可能になり、電力の供給を自発的に行うことが可能になる。したがって、電力取引システム10は、電力取引を活発化させることが可能になる。
【0079】
[S23の処理の具体例(2)]
次に、S23の処理の具体例(2)について説明を行う。図7は、S23の処理の具体例(2)について説明する図である。
【0080】
図7に示す例では、電力消費者104が供給を希望する電力の量が「30(kwh)」であり、EV25における余剰電力の量が「15(kwh)」であり、EV26における余剰電力の量が「15(kwh)」であり、EV27における余剰電力の量が「10(kwh)」であり、EV28における余剰電力の量が「5(kwh)」である。また、図7に示す例では、EV25側において決定された電気料金が「20(円/kwh)」であり、EV26側において決定された電気料金が「30(円/kwh)」であり、EV27側において決定された電気料金が「40(円/kwh)」であり、EV28側において決定された電気料金が「20(円/kwh)」である。すなわち、図7に示す例は、EV25に対応する電気料金とEV28に対応する電気料金とが最も安く、EV26に対応する電気料金が次に安いことを示している。
【0081】
そのため、管理装置1は、初めに、電気料金が最も安いEV25を供給元EV2aとして選択した後、EV25とともに電気料金が最も安いEV28を供給元EV2aとして選択し、さらに、電気料金が次に安いEV26を供給元EV2aとして選択する。そして、この場合、選択済のEV25、EV26及びEV28に対応する余剰電力の総量が、電力消費者104が供給を希望する電力の量である「30(kwh)」に到達するため、管理装置1は、供給元EV2aの選択を終了する。
【0082】
[S23の処理の詳細(3)]
次に、S23の処理の詳細(3)について説明を行う。
【0083】
管理装置1は、例えば、複数の電力消費者104から電力の供給依頼情報を受信した場合、複数の電力消費者104が供給を希望する電力の量から、処理対象の電力の量を選択する。具体的に、管理装置1は、例えば、複数の電力消費者104が供給を希望する電力の量のうち、最も多い電力の量を処理対象の電力の量として特定するものであってよい。
【0084】
そして、管理装置1は、例えば、処理対象の電力の量が、各供給元EV2aが供給可能な余剰電力の総量以上であるか否かを判定する。
【0085】
その結果、処理対象の電力の量が、各供給元EV2aが供給可能な余剰電力の総量以上であると判定した場合、管理装置1は、例えば、処理対象の電力の量に対応する特定の電力消費者104に対して、各供給元EV2aが供給可能な余剰電力の総量を供給することを決定する。
【0086】
一方、処理対象の電力の量が、各供給元EV2aが供給可能な余剰電力の総量以上でないと判定した場合、管理装置1は、例えば、処理対象の電力の量に対応する特定の電力消費者104に対して、各供給元EV2aが供給可能な余剰電力の総量を供給することを決定する。
【0087】
その後、管理装置1は、例えば、特定の電力消費者104を示す情報と、各供給元EV2aから特定の電力消費者104に対して供給する電力の総量を示す情報とを、特定の電力消費者104に送信する。
【0088】
[電力取引における画面例]
次に、電力取引における画面例(画面遷移例)について説明を行う。図8から図11は、電力取引における画面例について説明する図である。
【0089】
初めに、図4で説明した処理が実行される場合にEV2の表示装置(図示せず)に表示される画面例について説明を行う。図8は、図4で説明した処理が実行される場合にEV2の表示装置に出力される画面例について説明を行う。
【0090】
各EV2は、図8に示すように、例えば、管理装置1から供給依頼情報を受け付けた場合、受け付けた供給依頼情報の内容を表示装置に表示する。そして、各EV2は、例えば、各EV2のドライバーが余剰電力の量を入力した場合、各EV2のドライバーが入力した余剰電力の量を表示装置に表示する。
【0091】
具体的に、各EV2は、この場合、例えば、電力会社等の電力取引者103から通知される電気料金を示す「Power Conpany Tariff」が「28.13(per kWh)」であり、電力消費者104が供給を希望する電力の量を示す「Peak Demand」が「35(kWh)」であり、各EV2の余剰電力の量を示す「Offer」が「10(kWh)」であり、処理状況を示す「States」が「Prepared」であることを示す画面IM11を表示する。
【0092】
そして、例えば、各EV2のドライバーが供給希望情報を管理装置1に送信する旨を入力した場合、各EV2は、各EV2のドライバーによって入力された供給希望情報を管理装置1に送信する。
【0093】
具体的に、例えば、各EV2のドライバーが画面IM11における「Proceed」を押した場合、各EV2は、各EV2のドライバーによって入力された供給希望情報を管理装置1に送信するとともに、「Status」を「Waiting」に更新した画面IM12を表示する。
【0094】
その後、例えば、各EV2が供給元EV2aとして特定されたことを示す選択結果情報を管理装置1から受信した場合、各EV2は、各EV2が供給元EV2aとして特定されたことを示す情報を表示装置に表示する。
【0095】
具体的に、各EV2は、この場合、例えば、各EV2が供給元EV2aとして特定されたことを示す選択結果情報の受信に応じて、「Status」を「Selected」に更新した画面IM13を表示する。
【0096】
次に、図6で説明した処理が実行される場合にEV2の表示装置に表示される画面例について説明を行う。図9は、図6で説明した処理が実行される場合にEV2の表示装置に出力される画面例について説明を行う。
【0097】
各EV2は、図9に示すように、例えば、管理装置1から供給依頼情報を受け付けた場合、受け付けた供給依頼情報の内容を表示装置に表示する。そして、各EV2は、例えば、各EV2のドライバーが余剰電力の量と電気料金とを入力した場合、各EV2のドライバーが入力した余剰電力の量と電気料金とを表示装置に表示する。
【0098】
具体的に、各EV2は、この場合、例えば、電力会社等の電力取引者103から通知される電気料金を示す「Power Conpany Tariff」が「28.13(per kWh)」であり、電力消費者104が供給を希望する電力の量を示す「Peak Demand」が「35(kWh)」であり、各EV2の余剰電力の量を示す「Offer」が「10(kWh)」であり、各EV2において設定された電気料金を示す「EV Tariff」が「27.3(per kWh)」であり、処理状況を示す「States」が「Prepared」であることを示す画面IM21を表示する。
【0099】
そして、例えば、各EV2のドライバーが供給希望情報を管理装置1に送信する旨を入力した場合、各EV2は、各EV2のドライバーによって入力された供給希望情報を管理装置1に送信する。
【0100】
具体的に、例えば、各EV2のドライバーが画面IM21における「Proceed」を押した場合、各EV2は、各EV2のドライバーによって入力された供給希望情報を管理装置1に送信するとともに、「Status」を「Waiting」に更新した画面IM22を表示する。
【0101】
その後、例えば、各EV2が供給元EV2aとして特定されたことを示す選択結果情報を管理装置1から受信した場合、各EV2は、各EV2が供給元EV2aとして特定されたことを示す情報を表示装置に表示する。
【0102】
具体的に、各EV2は、この場合、例えば、各EV2が供給元EV2aとして特定されたことを示す選択結果情報の受信に応じて、「Status」を「Selected」に更新した画面IM23を表示する。
【0103】
次に、図4で説明した処理が実行される場合に管理装置1の表示装置(図示せず)に表示される画面例について説明を行う。図10は、図4で説明した処理が実行される場合に管理装置1の表示装置に出力される画面例について説明を行う。
【0104】
管理装置1は、初めに、例えば、各EV2に対して送信した供給依頼情報の内容を表示装置に表示する。
【0105】
具体的に、管理装置1は、図10に示すように、例えば、電力会社等の電力取引者103から通知される電気料金を示す「Power Conpany Tariff」が「28.13(per kWh)」であり、電力消費者104が供給を希望する電力の量を示す「Peak Demand」が「35(kWh)」であることを示す画面IM31を表示する。
【0106】
そして、例えば、複数のEV2から供給希望情報を受け付けた場合、管理装置1は、受け付けた供給希望情報のそれぞれの内容を表示装置に表示する。
【0107】
具体的に、管理装置1は、例えば、「EV No.」が「1」であるEV2の「Offer」及び「Status」が「10(kWh)」及び「Unselected」であり、「EV No.」が「2」であるEV2の「Offer」及び「Status」が「5(kWh)」及び「Unselected」であり、「EV No.」が「3」であるEV2の「Offer」及び「Status」が「15(kWh)」及び「Unselected」であり、「EV No.」が「4」であるEV2の「Offer」及び「Status」が「10(kWh)」及び「Unselected」であることを示す画面IM32を表示する。
【0108】
その後、例えば、供給元EV2aの特定が完了した場合、管理装置1は、特定した供給元EV2aを示す情報を表示装置に表示する。
【0109】
具体的に、管理装置1は、例えば、「EV No.」が「1」、「EV No.」が「2」及び「EV No.」が「4」であるEV2の「Status」を「Selected」に更新した画面IM33を表示する。
【0110】
次に、図6で説明した処理が実行される場合に管理装置1の表示装置に表示される画面例について説明を行う。図11は、図6で説明した処理が実行される場合に管理装置1の表示装置に出力される画面例について説明を行う。
【0111】
管理装置1は、初めに、例えば、各EV2に対して送信した供給依頼情報の内容を表示装置に表示する。
【0112】
具体的に、管理装置1は、図11に示すように、例えば、電力会社等の電力取引者103から通知される電気料金を示す「Power Conpany Tariff」が「28.13(per kWh)」であり、電力消費者104が供給を希望する電力の量を示す「Peak Demand」が「35(kWh)」であることを示す画面IM41を表示する。
【0113】
そして、例えば、複数のEV2から供給希望情報を受け付けた場合、管理装置1は、受け付けた供給希望情報のそれぞれの内容を表示装置に表示する。
【0114】
具体的に、管理装置1は、例えば、「EV No.」が「1」であるEV2の「Offer」、「EV Tariff」及び「Status」が「10(kWh)」、「27.3(per kWh)」及び「Unselected」であり、「EV No.」が「2」であるEV2の「Offer」、「EV Tariff」及び「Status」が「5(kWh)」、「25.8(per kWh)」及び「Unselected」であり、「EV No.」が「3」であるEV2の「Offer」、「EV Tariff」及び「Status」が「15(kWh)」、「28.2(per kWh)」及び「Unselected」であり、「EV No.」が「4」であるEV2の「Offer」、「EV Tariff」及び「Status」が「10(kWh)」、「28.9(per kWh)」及び「Unselected」であることを示す画面IM42を表示する。
【0115】
その後、例えば、供給元EV2aの特定が完了した場合、管理装置1は、特定した供給元EV2aを示す情報を表示装置に表示する。
【0116】
具体的に、管理装置1は、例えば、全ての「Status」を「Selected」に更新した画面IM43を表示する。
【符号の説明】
【0117】
1:管理装置
2:EV
101:電力供給者
102:電力網
103:電力取引者
104:電力消費者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11