(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119553
(43)【公開日】2023-08-28
(54)【発明の名称】局所排気テーブル及び室内空間の局所排気システム
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20230821BHJP
F24F 7/007 20060101ALI20230821BHJP
F24F 7/08 20060101ALI20230821BHJP
F24F 7/10 20060101ALI20230821BHJP
F24F 13/02 20060101ALI20230821BHJP
F24F 8/22 20210101ALI20230821BHJP
A61L 9/18 20060101ALI20230821BHJP
A61L 9/20 20060101ALI20230821BHJP
A47B 13/00 20060101ALI20230821BHJP
A47B 17/00 20060101ALI20230821BHJP
A47B 96/04 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
F24F7/06 Z
F24F7/007 B
F24F7/08 A
F24F7/10 Z
F24F13/02 C
F24F8/22
A61L9/18
A61L9/20
A47B13/00 Z
A47B17/00 Z
A47B96/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154853
(22)【出願日】2022-09-28
(31)【優先権主張番号】P 2022021840
(32)【優先日】2022-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】304020177
【氏名又は名称】国立大学法人山口大学
(74)【代理人】
【識別番号】100177714
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昌平
(72)【発明者】
【氏名】篠田 晃
(72)【発明者】
【氏名】小金井 真
(72)【発明者】
【氏名】田内 康
(72)【発明者】
【氏名】福代 和宏
【テーマコード(参考)】
3B053
3L056
3L058
3L080
4C180
【Fターム(参考)】
3B053NP07
3B053NQ01
3B053NQ09
3B053NQ10
3B053SE09
3L056BD01
3L058BD00
3L058BG03
3L058BG04
3L080AC01
3L080AC02
3L080AC04
4C180AA07
4C180DD01
4C180DD03
4C180HH05
4C180HH19
4C180KK04
4C180LL20
(57)【要約】
【課題】局所的にヒトの呼気を排気するテーブルや、ヒトの呼気が循環することなく局所的に吸引されて室外に排気される室内空間の局所排気システムを提供することを目的とする。
【解決手段】テーブル本体と、
前記テーブル本体の背面に隣接して配置される箱体と、
前記箱体の上面に設けられたパーテーションを備え、
前記箱体は、利用者の呼気を吸引する吸気口と、前記吸気口から吸引した呼気を排出する排気口と、前記吸気口から吸引した前記呼気を、前記排気口を介して箱体外へ排出するためのファンを備えたことを特徴とする局所排気テーブルを用いる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブル本体と、
前記テーブル本体の背面に隣接して配置される箱体と、
前記箱体の上面に設けられたパーテーションを備え、
前記箱体は、利用者の呼気を吸引する吸気口と、前記吸気口から吸引した呼気を排出する排気口と、前記吸気口から吸引した前記呼気を、前記排気口を介して箱体外へ排出するためのファンを備えたことを特徴とする局所排気テーブル。
【請求項2】
前記テーブル本体のテーブル天板と前記箱体の上面が水平な高さに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の局所排気テーブル。
【請求項3】
前記排気口に連結され、前記排気口から前記呼気を室外に排出するための排気路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の局所排気テーブル。
【請求項4】
前記排気路が、前記箱体を配置した部屋の床あるいは天井を介して室外と連通していることを特徴とする請求項1に記載の局所排気テーブル。
【請求項5】
前記テーブル本体又は前記箱体にCO2センサーを備え、前記CO2センサーによって測定したCO2濃度に応じて前記ファンを制御することを特徴とする請求項1に記載の局所排気テーブル。
【請求項6】
前記箱体内にピーク波長範囲が180~400nmの紫外線を発する紫外線発生源又は800~1100nmの赤外線を発する赤外線発生源を備えたことを特徴とする請求項1に記載の局所排気テーブル。
【請求項7】
請求項1に記載の局所排気テーブルが配置された室内の上方に空調機を備え、前記空調機によって単位時間あたりに前記室内に給気される給気量が、前記単位時間あたりに前記局所排気テーブルの排気口から排気される排気量と同じ若しくは小さいことを特徴とする室内空間の局所排気システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は局所排気テーブルや、当該局所排気テーブルを備えた室内空間の局所排気システムに関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルスの猛威により、従来型の教室における学習若しくは作業場における作業では、コロナウイルスの室内での滞留、拡散及び伝搬の対策を十分に講じる必要が生じている。しかしながら、主な対策としては、ソーシャルディスタンスを保つこと、定期的に窓を開けること、あるいは通常の既設の全体排気を利用して換気することなどの対応策しか行われていないのが現状である。
【0003】
コロナウイルスの滞留、拡散及び伝搬の対策として、パーテーションや換気装置が多々発明、考案されている。しかしながら、ヒトの咳や呼気に含まれるウイルスの拡散、伝搬を抑止するために、室内環境における空気の流れを意識した上での環境設計は十分になされていなかった。そのため、従来法ではウイルス等の有害物を拡散しながら排気することになり、感染対策としては不十分であった。
【0004】
ここで、空気の清浄、脱臭、殺菌などの技術としてこれまで様々な技術が開示されている。たとえば半田付け煙を吸い込まないように排気するための吸引力に頼った換気システムであって、透明な前面板が後退角αで後方に傾斜しており、気流分散板には多数の気流均一化用の孔を配置した考案が開示されている(特許文献1参照)。この考案は、鉛中毒予防規則への対応として生じた考案であり、あくまでフード内で発生したガスをフード内に集めてフードの外にいる作業者の作業環境を改善するためのものである。そのため、ヒトの呼気については何ら考慮されていない。
【0005】
また、上面にテーブルを設け、前記テーブルの中央又は中央付近に吸込口を設け、前記吸込口の下流に集塵部を設け、更に光触媒フィルターと殺菌灯を設けた集塵、殺菌、脱臭機能を備えたテーブル型空気清浄機が開示されている(特許文献2参照)。この発明は、本体の吸込口から吸引した空気が光触媒フィルター、殺菌灯からの紫外線照射を受けたあと、本体の排気口より排出されることから、空気は本体を介して循環しているにすぎなかった。
【0006】
さらに、オフィスオートメーション(OA)機器から発生する熱を利用した熱風循環装置として、OA機器を設置した机の後側に中空のパーテーションを配設し、パーテーションの内部に机より上側において排気ファンを設けると共にこの排気ファンの上方においてパーテーションに排気口を開口し、パーテーションの内部に机より下側において排気ファンを設けると共にこの排気ファンの下方においてパーテーションに排気口を開口し、パーテーションの前面においてOA機器の近傍に吸気口を形成すると共にパーテーション内部に吸気口の後方において吸気口と上側の排気口との連通あるいは吸気口と下側の排気口との連通を切り換える配風板を角度調整可能に設けて成る空気循環装置が開示されている(特許文献3参照)。この技術は、OA機器からの発生する熱を、机の上部、及び下部の2つの排気ファンを利用して、暖房時には下側の排気ファンにより部屋を暖め、冷房時には机周辺を局所的に温める装置であり、局所排気を行う装置ではなかった。
【0007】
このほか、仕切りパネルと、その仕切りパネル内に備えられた空気清浄機構と、仕切りパネル表面に設けられ、パネル内に空気を取り入れるための吸込口と、仕切りパネル表面に設けられ、パネル内の空気清浄機構で浄化された空気を吹き出すための吹出口とを有し、前記吹出口から吹き出される空気の一部を前記吸込口へと導く循環手段が備えられていることを特徴とする空気清浄機能付仕切りパネルが開示されている(特許文献4参照)。主としてタバコの煙対策の仕切りパネルであり、口元と同じ高さに吸入口があり、仕切りパネルの空気清浄機能を介して机の奥から脱臭された煙を吹き出す技術である。この技術も空気を清浄するものであるが、空気が循環されるパネルである。
【0008】
一方、室内空間の空調に関して、室内の床面上に複数の机が配置され、各机が配置された在席居住領域を個別に空調する室内空間の空調装置であって、各机の下部空間の内側面、上面、又は床面にそれぞれ設けられ、該下部空間を冷却又は加熱する輻射パネルと、各机に対応する床面の部分にそれぞれ設けられ、各机の下部空間に向けて温湿度調節された空気を各机の下部空間よりも後方の床面から吹き出す床吹出口と、該床吹出口に温湿度調節された空気を供給する空調機とを備えていることを特徴とする室内空間の空調装置が開示されている(特許文献5参照)。この技術は、あくまで床上の複数の机における空調の装置であり、輻射パネルを用いて、机の下部空間を冷却又は加熱し、床面から温湿度調整された空気を吹き出すことで、各机を利用する個人それぞれの好みに応じた温熱環境に調整するための発明である。
【0009】
また、室内のCO2濃度を検出して換気装置を運転する空調システムが開示されている(特許文献6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実公平3-20686号公報
【特許文献2】特開平11-51430号公報
【特許文献3】実開平6-73629号公報
【特許文献4】特開2000-18662号公報
【特許文献5】特開2010-144978号公報
【特許文献6】特開2020-176797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
コロナ禍にあって、単に換気やソーシャルディスタンスだけに頼らず、安心安全な学習、作業環境を実現する必要がある。そこで本発明の課題は、局所的にヒトの呼気を排気するテーブルや、ヒトの呼気が循環することなく局所的に吸引されて排気される室内空間の局所排気システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記従来技術においては、ヒトの呼吸や咳などによって口から放出された呼気やマイクロ飛沫を、循環させずに局所給排気するものではなかった。そこで、ヒトの呼気からのマイクロ飛沫に含まれるウイルス等を換気のための気流を形成することで、ウイルス等を室内環境内に滞留、拡散、伝搬させないよう、テーブルの吸気口及びパーテーションを組み合わせた環境システムを検討した。その過程で、本発明者らは、単に換気を行うのではなく、局所給排気に着目し、テーブルの奥にパーテーションを設け、テーブル天板の奥に吸気口を設けたテーブルを見いだし、本発明を完成した。
【0013】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕テーブル本体と、
前記テーブル本体の背面に隣接して配置される箱体と、
前記箱体の上面に設けられたパーテーションを備え、
前記箱体は、利用者の呼気を吸引する吸気口と、前記吸気口から吸引した呼気を排出する排気口と、前記吸気口から吸引した前記呼気を、前記排気口を介して箱体外へ排出するためのファンを備えたことを特徴とする局所排気テーブル。
〔2〕前記テーブル本体のテーブル天板と前記箱体の上面が水平な高さに配置されていることを特徴とする上記〔1〕に記載の局所排気テーブル。
〔3〕前記排気口に連結され、前記排気口から前記呼気を室外に排出するための排気路を備えたことを特徴とする上記〔1〕に記載の局所排気テーブル。
〔4〕前記排気路が、前記箱体を配置した部屋の床あるいは天井を介して室外と連通していることを特徴とする上記〔1〕に記載の局所排気テーブル。
〔5〕前記テーブル本体又は前記箱体にCO2センサーを備え、前記CO2センサーによって測定したCO2濃度に応じて前記ファンを制御することを特徴とする上記〔1〕に記載の局所排気テーブル。
〔6〕前記箱体内にピーク波長範囲が180~400nmの紫外線を発する紫外線発生源又は800~1100nmの赤外線を発する赤外線発生源を備えたことを特徴とする上記〔1〕に記載の局所排気テーブル。
〔7〕上記〔1〕に記載の局所排気テーブルが配置された室内の上方に空調機を備え、前記空調機によって単位時間あたりに前記室内に給気される給気量が、前記単位時間あたりに前記局所排気テーブルの排気口から排気される排気量と同じ若しくは小さいことを特徴とする室内空間の局所排気システム。
【発明の効果】
【0014】
本発明の局所排気テーブルを用いれば、ヒトの呼気を含む空気を室内で循環、滞留、若しくは拡散するのを抑制し、室外に排気することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の局所排気テーブルの実施態様を示す斜視図である。
【
図2】本発明の局所排気テーブルにおける箱体及び排気路の横断面図である。
【
図3】本発明の局所排気テーブルにおける箱体の斜視図である。
【
図4】本発明の局所排気テーブルの使用状態及び呼気の流れのイメージを示す図である。
【
図5】本発明の局所排気テーブルにおいて箱体をテーブル本体の背面及び両側面に配置した態様を示す平面図である。
【
図6】本発明の局所排気テーブルにおいてフード型のパーテーションを備えた実施態様を示す斜視図である。
【
図7】本発明の局所排気テーブルにおいて側面にパーテーションを備えた実施態様を示す斜視図である。
【
図8】本発明の室内空間の局所排気システムの実施態様を示す概念図である。矢印は空気の流れを示している。
【
図9】実施例における学習室の天井から見た概念図である。
【
図10】実施例で用いた本発明の局所排気テーブルの概念図である。
【
図11-1】実施例において、CO
2センサー27-1の測定結果を示す図である。
【
図11-2】実施例において、CO
2センサー27-2の測定結果を示す図である。
【
図11-3】実施例において、CO
2センサー27-3の測定結果を示す図である。
【
図11-4】実施例において、CO
2センサー27-4の測定結果を示す図である。
【
図11-5】実施例において、CO
2センサー27-5の測定結果を示す図である。
【
図11-6】実施例において、CO
2センサー27-6の測定結果を示す図である。
【
図11-7】実施例において、CO
2センサー27-7の測定結果を示す図である。
【
図11-8】実施例において、CO
2センサー27-8の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の局所排気テーブルは、
テーブル本体と、
前記テーブル本体の背面に隣接して配置される箱体と、
前記箱体の上面に設けられたパーテーションを備え、
前記箱体は、利用者の呼気を吸引する吸気口と、前記吸気口から吸引した呼気を排出する排気口と、前記吸気口から吸引した前記呼気を、前記排気口を介して箱体外へ排出するためのファンを備えたことを特徴とする局所排気テーブルであり、以下、「本件局所排気テーブル」ともいう。また、本発明の室内空間の局所排気システムは、上記本件局所排気テーブルが配置された室内の上方に空調機を備え、前記空調機によって単位時間あたりに前記室内に給気される給気量が、前記単位時間あたりに前記局所排気テーブルの排気口から排気される排気量と同じ若しくは小さいことを特徴とする室内空間の局所排気システムであり、以下、「本件室内空間の局所排気システム」ともいう。
【0017】
以下、本件局所排気テーブル及び本件室内空間の局所排気システムの好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を限定するものではなく、当該実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。さらに、当該実施形態に示す構成の一部を適宜組み合わせることもできる。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
【0018】
■局所排気テーブル
図1は、本発明の実施形態に係る本件局所排気テーブル1の概略構成を模式的に示す図であり、
図2は、箱体21及び排気路26の横断面図であり、
図3は、箱体の斜視図であり、
図4は、本件局所排気テーブル1の使用状態及び呼気の流れのイメージを示す図である。本件局所排気テーブル1は、テーブル本体11と、テーブル本体11の背面に隣接して配置される箱体21と、箱体21の上面に設けられたパーテーション31を備えている。箱体21は、本件局所排気テーブル1を利用する利用者の呼気aを吸気する吸気口22a、22bと、箱体21の下面に吸気口22a、22bから吸引した呼気aを排出する排気口23と、前記吸気口22a、22bから吸気した呼気aを、排気口23を介して箱体21の外へ排出するためのファン24を備えている。なお、本明細書における呼気とは、ヒトが呼吸、くしゃみ、咳、若しくは会話によって口や鼻から吐き出した空気を意味する。呼気aを局所排気することによって、呼気aに含有するウイルス、バクテリア、あるいは飛沫を室外に排出することが可能となる。
【0019】
<テーブル本体>
テーブル本体11は、テーブル天板12を備えたテーブルであり、テーブル脚体13によって支持されている。テーブル本体11のテーブル天板12と箱体21の上面が水平な高さに配置されている。テーブル脚体13の付近には、CO2センサー27を備えている。なお、本明細書においてテーブル本体11又は箱体21にCO2センサー27を備えるとは、テーブル天板12の上面や、箱体21の上面にCO2センサー27が配置されている場合だけでなく、テーブル本体11又は箱体21と何らかの形で接している場合や、テーブル本体11又は箱体21の周辺、たとえば30cm以内に配置されている場合も含まれる。
【0020】
<箱体>
箱体21は直方体をなしており、上面及び前面にそれぞれ吸気口22a、22bが、底面に排気口23が設けてあり、箱体21内に備えられたファン24によって吸気口22a、22bから入った呼気aが排気口23を介して箱体21の外へ排出される。
【0021】
箱体21は、テーブル本体11の背面に隣接して配置されていればよいが、
図5に示すように、さらにテーブル本体11の両側面に配置されていてもよく、あるいはテーブル本体11の一側面に配置されていてもよい(図示無し)。
【0022】
箱体21は、上面がテーブル本体11のテーブル天板12と略同じとなる高さで水平に配置されている。なお、箱体21の上面はテーブル本体11に対して背面側に向かって所定の角度をなしていても、湾曲していてもよい。
【0023】
箱体21の上面にはメッシュ状の吸気口22aが設けられており、吸気口22aより利用者の呼気が箱体21内に吸引される。
図1では長方形の吸気口22aが1つであるが、吸気口22aの形状は長方形に限らず、正方形、楕円形、円形、線状であってもよい。また、吸気口22aの数は特に制限されず、1つでも、2つでも、3つ以上でもよい。また、吸気口22aの大きさも利用者の呼気が箱体21内に吸引されるのを妨げない限り特に制限されない。
【0024】
箱体21の上面に配置される吸気口22aは水平面から略45度の角度を有するように留め具28によって支えられている。留め具によって、30度、15度など任意の角度に調整することが可能である。また、吸気口22aは水平面から0度、すなわち箱体21の上面と水平にしてもよい。吸気口22aに所定の角度を備えることで、呼気aの吸気の効率化を図ることや、本件局所排気テーブル1の利用者がドリンクなどの液体をこぼしたときに、箱体21内に液体が漏れることを抑制することが可能となる。
【0025】
箱体21の前面下部には長方形でメッシュ状の吸気口22bが左右2か所に分かれて設けられており、必要に応じて開閉を段階的に調整可能となっている。この吸気口22bによって、利用者の呼気がテーブル本体11の上方に流れず、テーブル本体11の手前から下方に流れた場合に、その呼気を吸気することが可能となる。吸気口22bの形状は長方形に限らず、正方形、楕円形、円形、線状であってもよい。また、吸気口22bの数は特に制限されず、1つでも、2つでも、3つ以上でもよい。
【0026】
ファン24は、箱体21の下面において、吸気口22bの下方となる位置に設置されており、利用者の呼気を箱体21内に吸引する流れを形成する。ファン24の位置は、利用者の呼気を箱体21内に吸引する流れを形成できるかぎり、箱体21内のいずれの場所でもよい。なお、吸気口22bを設ける場合には、ファン24の位置は、吸気口22bの下方に設けることにより、吸気口22aから吸気した呼気aが吸気口22bを介して箱体21から漏れることを防ぐことが可能となる。また吸気口22bを設けない場合、あるいは吸気口22bを閉じて用いる場合には、ファン24は箱体21内の上方、あるいは吸気口22aの下面に隣接するように配置されてもよい。なお、ファン24は1つでも、2つでも3つ以上でもよい。
【0027】
箱体21の中にはピーク波長範囲が180~400nm、好ましくは220nm~315nm、より好ましくは245nm~280nmの紫外線を発する紫外線発生源25を供えている。箱体21の中を流れた呼気aに含まれるウイルスやバクテリアは、紫外線によって死滅又は不活化される。また、紫外線照射の効率を高めるために、箱体21の内面を鏡面仕上げとしてもよい。紫外線を発する紫外線発生源としては、発光ダイオード(LED)、水銀灯等を用いることができる。また、紫外線と組み合わせて、あるいは紫外線の代わりに、所定の可視光、たとえばピーク波長が400~800nmの可視光を発する可視光発生源又は800~1100nmの赤外線を発する赤外線発生源により、紫外線と共に可視光及び/又は赤外線を発してもよく、紫外線の代わりに可視光及び/又は赤外線を発してもよい。なお、紫外線、可視光あるいは赤外線の発生は、パルス波でも連続波でもよい。
【0028】
箱体21には、排気口23から呼気aを室外に排出するための排気路26が設けられている。排気路26は、排気口23に接続されて室外に連通しており、室外に呼気aが排出される。この排気路26を備えることにより、呼気aを室内に循環させることがなく、呼気aを室外に排気することがより容易となる。排気路26には、排気路26内の空気を室外に送り出すためのポンプを備えていてもよい。また、排気路26は分岐していてもよく、その分岐を利用して、単位時間あたりの排気路26から排出される空気の量を制御することもできる。排気路26は箱体21を配置した部屋の床あるいは天井を介して室外と連通していることが好ましく、箱体21を配置した部屋の床又はその周辺の美観を向上させることができる。
【0029】
箱体21の上面及び本件局所排気テーブル1の下には、CO2センサー27が設置されている。このCO2センサー27は、テーブル天板12の上面や本件局所排気テーブル1の下に限らず、箱体21上やその周辺に設置されていてもよく、また、配置する個数としては1つでも、2つ以上でも、3つ以上でもよい。このCO2センサー27によりCO2濃度を測定することによって、所定のCO2濃度に応じてファン24の風量を調整することができる。所定のCO2濃度以上となった場合にはファン24の風量を上げたり、所定のCO2濃度未満となった場合にはファン24の風量を下げたりすることが可能となる。また、利用者の咳、くしゃみなどにより一時的にCO2濃度が上昇した場合にも所定の時間、ファン24の風量を上げるようにしてもよい。ファン24の風量調整、及び後述する空調機41における風量調整における所定のCO2濃度としては、例えば500から2000ppm、好ましくは1000~1500ppmまでの間の濃度で調整でき、具体的には、700ppm、800ppm、900ppm、1000ppm、1100ppm、又は1200ppmを挙げることができる。なお、複数のCO2センサー27を用いる場合には、それぞれ単独でのCO2濃度を元に風量調整をしてもよいが、各CO2センサー27で測定した平均のCO2濃度を算出して、その平均又は最大のCO2濃度に基づいて風量調整をしてもよい。また、CO2センサー27はLED等の発光源を備え、測定したCO2濃度に応じてLED等により発色するようにしてもよい。LED等の発色により、利用者にCO2濃度の状況を視覚的に知らせることが可能となる。具体的には、測定したCO2濃度が1000ppm未満は緑色、1000ppm以上1500ppm未満は黄色、1500ppm以上は赤色に発色するようにLEDを発光させるように設定することができる。
【0030】
<パーテーション>
箱体21の上面には、高さ60cmのパーテーション31が設けられている。このパーテーション31により、利用者の呼気aが吸気口22a、22bへ流れやすくなると共に、呼気aがテーブル本体11の周辺に漏出するのを抑制することが可能となる。パーテーション31は、箱体21の上面の後縁部から上方に延伸するように固定されていればよく、板状であってもよいが、テーブル本体11側に向かって湾曲状であっても、板状であり且つ一部に折曲、又は湾曲した形状を備えていてもよい。また、利用者の視界の観点から透過性を有することが好ましく、透明であることがより好ましい。パーテーション31の高さとしては、利用者がテーブル本体を利用する際に利用者の口の高さよりも高ければよく、たとえば50~70cmである。
【0031】
また、パーテーション31としては、箱体21の上面の後縁部だけでなく、テーブル本体の側面に備えてもよい。さらに、パーテーションは
図6に示すようにフード型であってもよい。フード型とすることで、より呼気aがテーブル本体外へ漏出し、飛沫がテーブル本体周辺に広がることを防止することが可能となる。さらに、呼気aが吸気口22a、22bへと流れるのを補助することが可能となる。なお、
図6において、テーブル本体11としては、箱体21の上面には吸気口22aが2つ設けられ、その箱体21の上面の中央にCO
2センサー27が設置されている態様を示している。さらに、パーテーション31としては、
図7に示すようにテーブル本体の両方の側面にも設けられ、箱体21の上面の後縁部から上方に延伸して上部が湾曲した形状のパーテーションと連結したものであってもよい。
【0032】
本件局所排気テーブル1は、横に2台又は3台以上並べて配置することもできる。そのような配置によって、より吸気口22a、22bへ呼気aが流れるようになる。
【0033】
■室内空間の局所排気システム
<空調機>
図8は、本発明の室内空間の局所排気システム2の概略構成を模式的に示す図である。本件室内空間の局所排気システムは、上記本件局所排気テーブル1が配置された室内の上方に空調機41を備えており、空調機41によって単位時間あたりに室内に給気される給気量が、単位時間あたりに排気口23から排気される排気量と同じ若しくは小さいことを特徴とすする。空調機41によって単位時間あたりに室内に供給される供給量が、単位時間あたりに排気口23から排気される排気量よりも小さいことが好ましい。上記構成により、本件局所排気テーブルの利用者と、想定される汚染源(例えば呼気)とを結ぶ軸において、利用者を包み込むように、利用者の背後及びサイドから汚染源へ集約する方向に空気の流れを作ることが可能となる。その結果、室内の汚染源が、吸気口22a、22bを介して排気口23から排気される効率を向上させることが可能となる。なお、本件局所排気テーブル1を室内に複数設置しても良い。
【0034】
空調機41は、送風ファン、熱交換器等によって構成される。ここで、排気口23が複数ある場合には、それぞれの排気口23から室外に排気される排気量の総量が「単位時間あたりに排気口から室外に排気される排気量」となる。室内全体の換気量は室内の広さや、一人あたりの換気量として30m3/hrを目安とすることや、建築基準法に定める基準により適宜調整でき、例えば排気量を200~600m3/hr、好ましくは250~400m3/hrとすることができる。給気量は上記排気量と同じか、上記排気量よりも1%、3%、5%、10%、20%、30%又は40%ほど低くすることができる。給気量を排気量よりも低くして室内を陰圧にすることによって、排気口に向けて汚染源がスムーズに流れることとなる。
【0035】
また、空調機41によって単位時間あたりに室内に給気する給気量や、単位時間あたりに排気口23から排気路を介して室外に排気される排気量は、CO2センサー27で測定したCO2濃度に応じて調整することができる。例えば、所定のCO2濃度以上となった場合には空調機41の給気量及び排気路26を介して室外に排気される排気量を上げたり、所定のCO2濃度未満となった場合には空調機41の給気量及び排気路26を介して室外に排気される排気量を下げたりすることが可能となる。また、利用者の咳、くしゃみなどにより一時的にCO2濃度が上昇した場合にも所定の時間、空調機41及び排気路26を介して室外に排気される排気量を上げるようにしてもよい。
【0036】
排気路26を流れる空気は、熱交換器を用いて、空調機41によって室内に吹き出される空気と熱交換を行ってもよい。
【0037】
[実施例]
学習室をモデルとして、本件室内空間の局所排気システムと、一般的に行われている天井に排気口が設けられた排気システム(以下、「全体換気システム」ともいう)における換気効率を測定した。測定は、国立大学法人山口大学医学部図書館・学習室(縦3.7m×横4.7m×高さ2.5m;約45立米)を利用した。上記学習室の天井から見た概念図を
図9に示す。この学習室には学習用のテーブル51が4つ設置されている。
【0038】
4つのテーブル51(縦0.85m×横1.1m)のうち
図9の左上及び右下に示すテーブル51は本件局所排気テーブル1となっている。本実施例で用いた本件局所排気テーブル1の概念図を
図10に示す。パーテーション31としては、テーブル本体11の背面に隣接して配置された箱体21の上面の後縁部から上方に延伸して上部が湾曲した形状の高さ60cmのパーテーション31、及びテーブル本体11の両方の側面からそれぞれ上方に延伸した高さ60cmのパーテーション31が固定されているものを採用した。また、箱体21としては、テーブル本体11の上面に吸気口22aが配置されており、かつ箱体21の前面下部に長方形でメッシュ状の吸気口22bが設けられているものを採用した。さらに、箱体21に設けられた排気口23は排気路26と連結しており、床下の排気路26を介して室外に排気される構造となっている(
図9、10に図示なし)。なお、
図9の右下に示すテーブル51の場合は、吸気口22bを閉じて吸気口22aのみから吸気した。
【0039】
本実験では
図9中の左上のテーブル51(本件局所排気テーブル1)の利用者の呼気を想定してテーブル51のテーブル天板上15cmの高さに砕いたドライアイスを置いてCO
2を発生させた。また、
図9中、黒丸に示す6箇所(床上110cm)と、白丸で示すテーブル51のテーブル天板上の1箇所、灰色の丸で示すテーブル51のテーブル天板下に1箇所、合計8箇所にCO
2センサー27-1~27-8を設置して、学習室内のCO
2の濃度をリアルタイムでモニタリングすることで、本件室内空間の局所排気システムと全体換気システムにおける室内空間のCO
2の分布、拡散・滞留状況を評価した。
【0040】
次に、上記学習室の換気構造について説明する。まず、給気に関して、4箇所の空調機41から同量の空気が上記学習室内において、水平方向に、かつ互いの吹き出した空気が干渉しにくいように給気される。次に、本件室内空間の局所排気システムの場合は、2つのテーブル51(本件局所排気テーブル1)の排気口23からそれぞれ150m3/hr、合計300m3/hrで排気し、上記全体換気システムの場合は、CO2センサー27-2が設置された場所の上方の天井の位置に備えられた天井排気口(図示なし)から300m3/hrで排気した。室内への給気量は本件室内空間の局所排気システムの場合、上記全体換気システムの場合のいずれも同量であり、排気量より少なくすることで室内空間を陰圧とした。すなわち本件室内空間の局所排気システムと全体換気システムとで、給気量は同じ条件下、排気量も同じ条件下、かつ天井付近からの空調機41による給気も同じ条件下で、前者は本件局所排気テーブル1を介して排気されているのに対し、後者は天井排気口から排気されている。
【0041】
次に、学習室内のCO
2の濃度をリアルタイムでモニタリングした手順を以下に示す。
(1)上記8個のCO
2センサー27-1~27-8の位置は全体の実験を通じて固定して測定した。測定前に室内の天井に設置されたエアコンで室温を約20℃にした。
(2)エアコンを切り、木槌で細かく砕いた約400gのドライアイスを
図9中の左上のテーブル51のテーブル天板上15cmの高さに設置した。
(3)入口側のCO
2センサー27-2が1500ppmを示してから、空調機41による給気及び本件局所排気テーブル1(本件室内空間の局所排気システムの場合)若しくは天井排気口(全体換気システムの場合)からの排気を同時に開始し、実験者は室外に出た。
(4)CO
2濃度を測定しつつ、測定データはパソコンに記録保存した。CO
2濃度の経時的変化は、サンプリング周期30秒として4000秒測定した。
【0042】
<測定結果>
まず、テーブル天板上に設置したCO
2センサー27-1~27-8の測定結果をそれぞれ順に
図11-1~11-8に示す。横軸は給気及び排気を開始してからの経過時間(秒)であり、縦軸はCO
2濃度である。また、
図11-1~11-8中、黒色の線が本件室内空間の局所排気システムで測定したCO
2濃度(各図中には「局所CO2」と記載)、灰色の線が全体換気システムで測定したCO
2濃度(各図中には「全体CO2」と記載)
【0043】
図11-3(CO
2センサー27-3に対応)の結果より、本件室内空間の局所排気システムの場合には、給気及び排気の開始からわずか450秒でドライアイスによるCO
2発生から近い位置にもかかわらず、CO
2濃度が1000ppm以下に低下し、開始後600秒(10分)でCO
2濃度が800ppm以下に低下し、開始後1000秒でCO
2濃度が600ppm以下に低下した。しかも、その後、ドライアイスによるCO
2発生継続にもかかわらず、600ppm以下のCO
2濃度が維持されていた。一方、全体換気システムでは、給気及び排気の開始後1000秒でもCO
2濃度が900ppm以上であり、3000秒経過しても600ppm以下とならなかった。CO
2センサー27-3はテーブルの利用者の位置であり、上記結果より、本件局所排気テーブル1を用いれば、その利用者が十分な換気の環境下で学習できることが確認された。また、利用者としては入室して短時間で十分な換気の環境下で学習することが望まれる中で、開始後900秒(15分)でCO
2濃度が600ppm以下に低下できることは、短時間の学習室利用者にとっても十分な換気の環境を提供できるといえる。
【0044】
さらに、
図11-4(CO
2センサー27-4に対応)においても、本件室内空間の局所排気システムの場合には、給気及び排気の開始後300秒でCO
2濃度が1000ppm以下に低下し、開始後600秒でCO
2濃度が800ppm以下に低下し、開始後900秒でCO
2濃度が600ppm以下に低下した。しかも、その後、ドライアイスによるCO
2発生継続にもかかわらず、600ppm以下のCO
2濃度が維持されていた。また、
図11-1(CO
2センサー27-1に対応)、
図11-6(CO
2センサー27-6に対応)においても、本件室内空間の局所排気システムの場合には、給気及び排気の開始後600秒(10分)でCO
2濃度が800ppm以下に低下し、開始後1000秒でCO
2濃度が600ppm以下に低下した。一方、全体換気システムでは、いずれも給気及び排気の開始後1000秒でもCO
2濃度が800ppm以上であり、3000秒経過しても600ppm以下とならなかった。これらの結果から、本件室内空間の局所排気システムの場合には、本件局所排気テーブル1の位置だけでなく、近接するテーブルの利用者付近であっても、その利用者が十分な換気の環境下で学習できることが確認された。
【0045】
図11-2(CO
2センサー27-2に対応)、
図11-5(CO
2センサー27-5に対応)においては、本件室内空間の局所排気システムの場合には、給気及び排気の開始後700秒でCO
2濃度が800ppm以下に低下し、開始後1500秒でCO
2濃度が600ppm以下に低下した。しかも、その後、ドライアイスによるCO
2発生継続にもかかわらず、600ppm以下のCO
2濃度が維持されていた。一方、全体換気システムでは、いずれも給気及び排気の開始後1000秒でもCO
2濃度が800ppm以上であり、3000秒経過しても600ppm以下とならなかった。これらの結果から、驚くことに、本件室内空間の局所排気システムの場合には、本件局所排気テーブル1から離れた位置であっても、CO
2濃度が600ppm以下の環境を維持できることが確認された。上記結果から、本件室内空間の局所排気システムの場合には、CO
2が室内で循環、滞留、拡散、若しくは伝搬するのが抑制されていることが明らかとなった。
【0046】
図11-7(CO
2センサー27-7に対応)、においては、本件室内空間の局所排気システムの場合には、ドライアイスによるCO
2発生の下側に位置するにもかかわらず、給気及び排気の開始後900秒以降、CO
2濃度が1400ppm以下に維持されていた。一方、全体換気システムでは、給気及び排気の開始後3000秒経過しても1400ppm以下とならなかった。これらの結果から、CO
2はテーブルの下側に流れやすいことが明らかとなり、本件局所排気テーブル1における箱体21の前面下部において、吸気口22bを設けることが排気効率を高めるために効果的であることが示された。
【0047】
図11-8(CO
2センサー27-8に対応)、においては、本件室内空間の局所排気システムの場合には、ドライアイスによるCO
2発生の近傍に位置するにもかかわらず、給気及び排気の開始後400秒でCO
2濃度が1000ppm以下に低下し、開始後600秒でCO
2濃度が800ppm以下に低下し、開始後1000秒でCO
2濃度が600ppm以下に低下した。しかも、その後、ドライアイスによるCO
2発生継続にもかかわらず、600ppm以下のCO
2濃度が維持されていた。一方、全体換気システムでは、給気及び排気の開始後1000秒でもCO
2濃度が800ppm以上であり、3000秒経過しても600ppm以下とならなかった。これらの結果から、本件室内空間の局所排気システムの場合には、CO
2発生源の近傍であり、かつテーブル天板上であっても、CO
2濃度が600ppm以下の環境を維持できること、及びCO
2がテーブル天板上で滞留しづらいことが確認された。
【符号の説明】
【0048】
局所排気テーブル 1
室内空間の局所排気システム 2
テーブル本体 11
テーブル天板 12
テーブル脚体 13
箱体 21
吸気口 22a、22b
排気口 23
ファン 24
紫外線発生源 25
排気路 26
CO2センサー 27、27-1~27~8
留め具 28
パーテーション 31
空調機 41
テーブル 51
呼気 a