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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119567
(43)【公開日】2023-08-28
(54)【発明の名称】熱管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6566 20140101AFI20230821BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20230821BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
H01M10/6566
H01M10/625
H05K7/20 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023007547
(22)【出願日】2023-01-20
(31)【優先権主張番号】17/672,930
(32)【優先日】2022-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519447732
【氏名又は名称】トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリボナック,アンドリュー ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ジャンセン,パトリック リー
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー,ニール
(72)【発明者】
【氏名】バダーズ,グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】ジスク,マーク
(72)【発明者】
【氏名】グルトコウスキ,マイケル ジェイ
【テーマコード(参考)】
5E322
5H031
【Fターム(参考)】
5E322AB01
5E322AB02
5E322AB11
5E322DA01
5E322DA04
5E322EA11
5E322FA09
5H031KK08
(57)【要約】
【解決手段】熱管理システムおよびそれを操作する方法は、筐体本体であって、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在し得る、筐体本体を含んでもよい。筐体本体は、第1の広面と第2の広面との間に配設される複数の流路を画定する。複数の流路は、本体の第1の端部と第2の端部との間において1つ以上の直交方向に延在する。流入用導管は、筐体本体の流入口を画定する流入構造を介して、複数の流路のうちの第1の流路と流体連結され、複数の流路のうちの第1の流路の中に流動体を導く。流出用導管は、筐体本体の流出口を画定する流出構造を介して、複数の流路のうちの第2の流路と流体連結され、複数の流路のうちの第2の流路の外に流動体を導く。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱管理システムであって、
筐体本体であって、前記筐体本体は、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在し、前記第1の広面と前記第2の広面との間に配設される複数の流路を画定し、前記複数の流路は、前記筐体本体の前記第1の端部と前記第2の端部との間において1つ以上の直交方向に延在する、筐体本体と、
流入用導管であって、前記筐体本体の流入口を画定する流入構造を介して、前記複数の流路のうちの第1の流路と流体連結されており、前記複数の流路のうちの前記第1の流路の中に流動体を導くように構成される、流入用導管と、
流出用導管であって、前記筐体本体の流出口を画定する流出構造を介して、前記複数の流路のうちの第2の流路と流体連結されており、前記複数の流路のうちの前記第2の流路の外に流動体を導くように構成される、流出用導管と
を含む、熱管理システム。
【請求項2】
前記第1の流路は、前記筐体本体内において前記第2の流路と流体連結される、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項3】
前記熱管理システムの操作中に、流動体は、各々が前記筐体本体の前記第1の広面または前記第2の広面のうちの1つと熱的に連結された第1の装置または第2の装置のうちの1つ以上と熱エネルギーを交換する、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項4】
前記複数の流路のうちの前記第1の流路および前記第2の流路は、前記第1の装置または前記第2の装置のうちの1つ以上が生成する熱エネルギーの量に基づいて前記筐体本体内で流動体を振り分けるように、前記第1の広面と前記第2の広面との間に方向付けられる、請求項3に記載の熱管理システム。
【請求項5】
前記筐体本体は、前記第1の装置および前記第2の装置をそれぞれ、前記第1の装置および前記第2の装置の所定の位置に選択的に固定する、請求項3に記載の熱管理システム。
【請求項6】
前記第1の流路または前記第2の流路のうちの1つ以上は、前記第1の装置または前記第2の装置のうちの1つ以上が生成する熱エネルギーの量に基づいて前記第1の広面と前記第2の広面との間にある場所に位置付けられる、請求項3に記載の熱管理システム。
【請求項7】
制御器であって、前記筐体本体の熱的条件を示すセンサデータを受け取るように構成され、前記筐体本体の前記熱的条件に基づいて、前記流入用導管を介して前記第1の流路の中に導かれる流動体と、前記流出用導管を介して前記第2の流路の外に導かれる流動体との1つ以上の特性を制御するように構成される、制御器をさらに含む、請求項3に記載の熱管理システム。
【請求項8】
前記第1の流路は、前記流入用導管と流体連結された複数の第1の流路の第1のグループを含み、前記流入用導管は、前記複数の第1の流路の前記第1のグループの中に流動体を導くように構成される、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項9】
前記第2の流路は、前記流出用導管と流体連結された複数の第2の流路の第2のグループを含み、前記流出用導管は、前記複数の第2の流路の前記第2のグループの外に流動体を導くように構成される、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項10】
前記熱管理システムは、流動体貯留用筐体であって、前記流動体貯留用筐体内に配設される1つ以上のチャンバを画定する1つ以上の面を含む、流動体貯留用筐体をさらに含み、第1のチャンバは、前記流入用導管と流体連結され、前記流入用導管と前記複数の流路のうちの前記第1の流路とに向かって流動体を導くように構成され、第2のチャンバは、前記流出用導管と流体連結され、前記流出用導管と前記複数の流路のうちの前記第2の流路とから流動体を受け取るように構成される、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項11】
前記流入用導管は、前記複数の流路のうちの前記第1の流路の中に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御するように方向付けられ、前記流出用導管は、前記複数の流路のうちの前記第2の流路の外に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御するように方向付けられる、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項12】
前記筐体本体は、第1の筐体本体であって、前記第1の筐体本体の前記第1の広面と前記第2の広面との間に配設される第1の組の複数の流路を画定する、第1の筐体本体であり、
前記熱管理システムは、第2の筐体本体であって、第3の広面および第4の広面を有し、前記第2の筐体本体の前記第3の広面と前記第4の広面との間に配設される第2の組の複数の流路を画定する、第2の筐体本体をさらに含み、ここで、前記第1の組の複数の流路および前記第2の組の複数の流路は、前記流入用導管および前記流出用導管と流体連結される、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項13】
前記流入用導管は、前記第1の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第1の部分の1つ以上の特性と、前記第2の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第2の部分の1つ以上の特性とを制御するように方向付けられ、
前記流出用導管は、前記第1の組の複数の流路の外に導かれる流動体の前記第1の部分の1つ以上の特性と、前記第2の組の複数の流路の外に導かれる流動体の前記第2の部分の1つ以上の特性とを制御するように方向付けられる、請求項12に記載の熱管理システム。
【請求項14】
制御器であって、前記第1の筐体本体の熱的条件および前記第2の筐体本体の熱的条件を示すセンサデータを受け取るように構成され、前記第1の筐体本体の前記熱的条件および前記第2の筐体本体の前記熱的条件に基づいて、前記第1の組の複数の流路を通って移動する流動体の第1の部分の1つ以上の特性と、前記第2の組の複数の流路を通って移動する流動体の第2の部分の1つ以上の特性とを制御するように構成される、制御器をさらに含む、請求項12に記載の熱管理システム。
【請求項15】
前記第1の筐体本体は、前記第2の筐体本体と垂直方向に並び、前記第1の筐体本体の前記第2の広面は、前記第2の筐体本体の前記第3の広面の方に向けられる、請求項12に記載の熱管理システム。
【請求項16】
方法であって、
複数の流路のうちの第1の流路の中に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御する工程であって、前記複数の流路は、第1の広面および反対側の第2の広面を有する、第1の端部と第2の端部との間に延在する筐体本体によって画定され、前記第1の端部と前記第2の端部との間において1つ以上の方向に延在する、工程と、
前記複数の流路のうちの第2の流路の外に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御する工程であって、前記第2の流路は、前記第1の流路と流体連結される、工程と
を含む、方法。
【請求項17】
熱管理システムであって、
筐体本体であって、前記筐体本体は、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在し、前記第1の広面と前記第2の広面との間に配設される複数の流路を画定し、前記複数の流路は、前記筐体本体の前記第1の端部と前記第2の端部との間において1つ以上の方向に延在し、前記筐体本体は、1つ以上の装置を、前記1つ以上の装置の所定の位置に選択的に固定し、前記1つ以上の装置は、前記第1の広面または前記第2の広面のうちの1つ以上と熱的に連結され、前記複数の流路内を移動する流動体は、前記1つ以上の装置と熱エネルギーを交換する、筐体本体と、
流入用導管であって、前記筐体本体の流入口を画定する流入構造を介して、前記複数の流路のうちの第1の流路と流体連結されており、前記複数の流路のうちの前記第1の流路の中に流動体を導くように構成される、流入用導管と、
流出用導管であって、前記筐体本体の流出口を画定する流出構造を介して、前記複数の流路のうちの第2の流路と流体連結されており、前記複数の流路のうちの前記第2の流路の外に流動体を導くように構成される、流出用導管と、
制御器であって、前記筐体本体または前記1つ以上の装置のうちの1つ以上の熱的条件を示すセンサデータを受け取るように構成され、前記筐体本体または前記1つ以上の装置のうちの1つ以上の前記熱的条件に基づいて、前記流入用導管を介して前記第1の流路の中に導かれる流動体と、前記流出用導管を介して前記第2の流路の外に導かれる流動体との1つ以上の特性を制御するように構成される、制御器と
を含む、熱管理システム。
【請求項18】
前記筐体本体は、第1の組の複数の流路を画定する第1の筐体本体であり、前記筐体本体は、第2の筐体本体であって、第3の広面および反対側の第4の広面を有し、前記第2の筐体本体内において1つ以上の方向に延在する第2の組の複数の流路を画定する、第2の筐体本体をさらに含み、前記制御器は、前記第1の筐体本体の前記第1の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第1の部分の1つ以上の特性と、前記第2の筐体本体の前記第2の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第2の部分の1つ以上の特性とを制御するように構成される、請求項17に記載の熱管理システム。
【請求項19】
前記制御器は、前記第1の筐体本体の熱的条件および前記第2の筐体本体の熱的条件を示すセンサデータを受け取るように構成され、前記第1の筐体本体の前記熱的条件および前記第2の筐体本体の前記熱的条件に基づいて、流動体の前記第1の部分または流動体の前記第2の部分のうちの1つ以上の1つ以上の特性を変更するように構成される、請求項18に記載の熱管理システム。
【請求項20】
前記第1の筐体本体が前記第2の筐体本体の上に位置付けられるように、前記第1の筐体本体は、前記第2の筐体本体と垂直方向に並び、前記第1の筐体本体の前記第2の広面および前記第2の筐体本体の前記第3の広面は、互いの方に向けられ、前記第1の筐体本体の前記第1の広面および前記第2の筐体本体の前記第4の広面は、互いとは反対側に向けられ、前記第1の筐体本体および前記第2の筐体本体は、前記第1の筐体本体または前記第2の筐体本体のうちの1つ以上と操作可能に連結された前記1つ以上の装置によって垂直方向に互いから分離され、
流動体の前記第1の部分は、前記第1の筐体本体の前記第1の組の複数の流路の中に導かれるように構成され、流動体の前記第2の部分は、前記第2の筐体本体の前記第2の組の複数の流路の中に導かれるように構成され、
前記第1の組の複数の流路は、前記制御器と前記第1の筐体本体および前記第2の筐体本体との間において垂直方向に延在する前記流入用導管および前記流出用導管を介して、前記第2の組の複数の流路と流体連結され、流動体は、垂直方向に前記流入用導管および前記流出用導管を移動するように構成され、流動体の前記第1の部分および前記第2の部分はそれぞれ、水平方向に前記第1の組の複数の流路および前記第2の組の複数の流路を移動するように構成される、請求項18に記載の熱管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載されている主題は、熱管理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野についての論述
電力システムには、熱的に制御する必要があり得る熱エネルギー生成装置を含む場合がある。例えば、車両システムのバッテリは、熱エネルギーを生成する場合があり、熱エネルギーは、熱交換器または他の熱制御装置によって制御する必要があり得る。ある熱生成システムでは、空気が、熱エネルギー生成装置の表面全体に向けられ、当該装置と熱エネルギーを交換することができる。空気と装置との間で熱エネルギーを交換するために、熱エネルギー生成装置は、空気が通過して移動することができる十分な量の空間を持たせるために互いに分離しているか、他の装置またはシステムから分離している必要があり得る。空気の量、ならびに、空気が移動して通過するのに必要となり得る空間の大きさは、装置が生成する異なる量の熱エネルギーに基づく場合がある。
【0003】
他の熱生成システムでは、熱エネルギー生成装置は、共通の筐体内に収容されるか、配設される場合があり、当該筐体は、装置の位置を維持し、冷却液が向かう開口部または流路を提供し、電力システムの利用可能な空間内に収まるように十分に寸法付けられる必要がある場合がある。例えば、車両システムは、筐体を配置することができる利用可能な空間が限定されている場合があり、限定されている空間は、特有の形状および/または大きさなどを有する場合がある。
【0004】
既存のシステムおよび方法とは異なる熱管理システムに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
一態様または例では、熱管理システムは、筐体本体であって、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在する、筐体本体を含んでもよい。筐体本体は、第1の広面と第2の広面との間に配設される複数の流路を画定してもよい。複数の流路は、本体の第1の端部と第2の端部との間において1つ以上の直交方向に延在してもよい。流入用導管は、筐体本体の流入口を画定する流入構造を介して、複数の流路のうちの第1の流路と流体連結されてもよい。流入用導管は、複数の流路のうちの第1の流路の中に流動体を導いてもよい。流出用導管は、筐体本体の流出口を画定する流出構造を介して、複数の流路のうちの第2の流路と流体連結されてもよい。流出用導管は、複数の流路のうちの第2の流路の外に流動体を導いてもよい。
【0006】
一態様または例では、方法は、複数の流路のうちの第1の流路の中に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御する工程を含んでもよい。複数の流路は、筐体本体によって画定されてもよく、当該筐体本体は、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在する。複数の流路は、第1の端部と第2の端部との間において1つ以上の方向に延在してもよい。複数の流路のうちの第2の流路の外に導かれる流動体の1つ以上の特性は、制御されてもよい。第2の流路は、第1の流路と流体連結される。
【0007】
一態様または例では、熱管理システムは、筐体本体であって、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在する、筐体本体を含んでもよい。筐体本体は、第1の広面と第2の広面との間に配設される複数の流路を画定してもよい。複数の流路は、本体の第1の端部と第2の端部との間において1つ以上の方向に延在してもよい。筐体本体は、1つ以上の装置を、1つ以上の装置の所定の位置に選択的に固定してもよい。1つ以上の装置は、第1の広面または第2の広面のうちの1つ以上と熱的に連結されてもよく、複数の流路内を移動する流動体は、1つ以上の装置と熱エネルギーを交換する。流入用導管は、筐体本体の流入口を画定する流入構造を介して、複数の流路のうちの第1の流路と流体連結されてもよい。流入用導管は、複数の流路のうちの第1の流路の中に流動体を導いてもよい。流出用導管は、筐体本体の流出口を画定する流出構造を介して、複数の流路のうちの第2の流路と流体連結されてもよい。流出用導管は、複数の流路のうちの第2の流路の外に流動体を導いてもよい。制御器は、筐体本体または1つ以上の装置のうちの1つ以上の熱的条件を示すセンサデータを受け取ってもよい。制御器は、筐体本体または1つ以上の装置のうちの1つ以上の熱的条件に基づいて、流入用導管を介して第1の流路の中に導かれる流動体と、流出用導管を介して第2の流路の外に導かれる流動体との1つ以上の特性を制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の主題は、添付図面を参照して非限定の実施形態の以下の説明を読むことから理解されるであろう。
図1】一実施形態による熱管理システムの斜視図を示す。
図2図1に示される熱管理システムの側面図を示す。
図3図1に示される熱管理システムの正面図を示す。
図4図1に示される熱管理システムの一部の拡大図を示す。
図5】一実施形態による熱管理システムの部分図を示す。
図6】一実施形態による熱管理システムの筐体本体の上断面図を示す。
図7】一実施形態による熱管理システムの筐体本体の上面図を示す。
図8図7に示される筐体本体の部分断面斜視図を示す。
図9図7に示される筐体本体の部分断面斜視図を示す。
図10】一実施形態による熱管理システムの筐体本体の斜視図を示す。
図11図10に示される筐体本体の断面図を示す。
図12】一実施形態による熱管理システムの筐体本体の斜視図を示す。
図13図12に示される筐体本体の断面図を示す。
図14】一実施形態による熱管理システムの筐体本体の斜視図を示す。
図15図14に示される筐体本体の断面図を示す。
図16】一実施形態による熱管理システムの操作を制御する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に記載される主題の実施形態は、熱管理システムおよび操作の方法に関する。熱管理システムは、電力発電システム(例えば、車両、定置用電力発電システムなど)などの電力システム内で、電力システムの熱的条件を制御するために使用されてもよい。熱管理システムは、内部に複数の流路が配設された、1つ以上の筐体本体を含んでもよい。複数の流路は、1つ以上の筐体本体の各々の内部において1つ以上の異なる方向に延在してもよく、流動体は、筐体本体内の異なる場所または領域に向かって導かれてもよい。
【0010】
1以上の実施形態では、1つ以上の装置は、筐体本体のうちの1つ以上と熱的に連結されてもよく、および/または、操作可能に連結されてもよい。装置は、熱管理が配設されている電力システムによって使用されてもよい。装置は、システムに電力を提供してもよく、システムのプロセッサまたは回路であってもよく、システムのエネルギー蓄積装置などであってもよい。流動体は、1つ以上の装置が生成する熱エネルギーなどに基づいて筐体本体の熱的条件を制御するために、筐体本体内に導かれてもよい。複数の流路の形状、大きさ、向きおよび構成は、筐体本体における異なる場所に配設される異なる量の熱エネルギーに基づいてもよく、1つ以上の装置が生成する異なる量の熱エネルギーに基づいてもよく、筐体本体における1つ以上の面を有する装置の近接などに基づいてもよい。
【0011】
1以上の実施形態では、1つ以上の筐体本体は、垂直方向または水平方向などの1つの方向に互いに並んでもよい。熱管理システムは、モジュール型の熱管理システムと呼ばれてもよく、それにより、筐体本体の数が電力システムの熱的条件に基づいてもよく、熱制御を要し得る異なる装置の数などに基づいてもよい。例えば、単一のバッテリを有するか、単一のバッテリを含む電力システムについては、電力システムは、単一の筐体本体を含む熱管理システムを含んでもよく、当該筐体本体は、バッテリから熱エネルギーを受け得る筐体本体の複数の場所に向かって筐体本体内の流動体を導くために、筐体本体内に延在する流路を有する。
【0012】
別の例として、電力システムは、複数のバッテリを含んでもよく、複数のバッテリの各々は、熱エネルギーを生成してもよい。熱管理システムは、互いに垂直に並び得る複数の筐体本体を含んでもよい。複数のバッテリの各々は、筐体本体のうちの1つ以上と熱的に連結されてもよく、流動体は、異なるバッテリの各々が生成する異なる量の熱エネルギーに基づいて1つ以上の筐体本体内に導かれてもよい。1以上の実施形態では、電力システムが操作した後に、筐体本体のうちの1つ以上が熱管理システムに追加されるか、熱管理システムから取り外されてもよい。例えば、1つ以上の装置は、電力システムが後付けされてもよく、対応する1つ以上の筐体本体は、熱管理システムが後付けされてもよい。追加された筐体本体は、電力システムが後付けされた追加された装置が生成するさらなる熱エネルギーに基づいて、電力システムの熱的条件を制御するために使用されてもよい。
【0013】
一実施形態では、熱管理システムは、電力システムの熱的条件を制御するために使用されてもよい。電力システムは、車両システム、機械システム、電気システム、推進システムなどであってもよい。車両システムは、鉄道車両、自動車、トラック(トレーラの有無にかかわらない)、バス、船舶、航空機、採鉱車両、農業車両または他のオフハイウェイ車両であってもよい。任意選択で、熱管理システムは、定置用電力システムまたは他の非車両用電力システムの熱的条件を制御するために使用されてもよい。本明細書に記載される車両システム(鉄道車両システム、あるいはレールまたは線路上を走行しない他の車両システム)は、単一の車両または複数の車両から形成されてもよく、任意選択で、操作システムは、複数の車両のうちの2つ以上の間に延在してもよい。複数車両システムについては、車両は、(例えば、カプラによって)互いに機械的に連結されてもよく、あるいは機械的に連結されるのではなく論理的に連結されてもよい。例えば、別個の車両が互いに通信して、車両が1つのグループとして一緒に走行するように車両の移動を互いに協調させる場合は、車両は、機械的に連結されるのではなく論理的に連結されてもよい。車両のグループは、護送車、編成、スウォーム、フリート、プラトーンおよび列車と称されてもよい。
【0014】
図1は、一実施形態による熱管理システム(100)の一例を示す。図2は、熱管理システムの側面図を示し、図3は、熱管理システムの正面図を示す。図1から図3は、本明細書で一緒に論じる。熱管理システムは、鉄道車両、自動車、トラック(トレーラの有無にかかわらない)、バス、船舶、航空機、採鉱車両、農業車両または他のオフハイウェイ車両などの車両システム内に配設されてもよい。任意選択で、熱管理システムは、風力駆動タービン、製造機器、電力発電システムなどの非車両用電力システムおよび/または定置用電力システム内に配設されてもよい。例えば、熱管理システムは、熱管理システムが熱的に連結されるシステムが生成し得る熱エネルギーを制御するために使用されてもよい。
【0015】
熱管理システムは、1つ以上の筐体本体(110A~110F)を含んでもよい。図示されている実施形態では、筐体本体の各々は、第1の端部(112)と反対側の第2の端部(114)との間、第3の端部(116)と反対側の第4の端部(118)との間に延在する。図示されている実施形態では、筐体本体の各々は、第1の端部、第2の端部、第3の端部および第4の端部の間に延在する2つの広面を含む。筐体本体は、互いに平面にあり、熱管理システムの上側(146)と下側(144)との間において垂直方向(120)に互いに並ぶ。例えば、図2に示されるように、第1の筐体本体(110A)は、第1の広面(136)および反対側の第2の広面(138)を含んでもよい。第2の筐体本体(110B)は、第2の筐体本体と垂直に並んでもよい。第2の筐体本体は、第3の広面(140)および反対側の第4の広面(142)を含んでもよい。第1の筐体本体の第1の広面は、第2の筐体本体とは反対側に向けられ、第1の筐体本体の第2の広面は、第2の筐体本体の方に向けられる。加えて、第2の広面は、第2の筐体本体の第3の広面の方に向けられ、第2の筐体本体の第4の広面は、垂直方向に第1の筐体本体とは反対側に向けられる。図示されている実施形態では、筐体本体内の各々は、他の筐体本体の各々と実質的に同一の形状、大きさおよび向きを有する。代わりに、筐体本体のうちの1つ以上は、1つ以上の他の筐体本体に相対的な形状、大きさ、向き、回転位置などを有してもよい。
【0016】
筐体本体は、筐体本体内において広面間において、第1の端部、第2の端部、第3の端部および第4の端部間において1つ以上の方向に延在し得る複数の流路を含むか、および/または、複数の流路を画定してもよい。1以上の実施形態では、流路は、筐体本体内に機械加工されるか、押出成形されるか、あるいは別の方法で形成されてもよい。流動体は、1つ以上の筐体本体の熱的条件を制御するために、複数の流路内に導かれてもよい。流動体は、液体状流動体、気体状流動体、液体状と気体状の混合物などであってもよい。流動体は、水、周囲空気、冷却液などであってもよい。図6は、一実施形態による熱管理システムの第1の筐体本体(110A)の上断面図を示す。筐体本体は、筐体本体内において筐体本体の第1の広面と第2の広面との間に配設される複数の流路(620、622)を画定する。複数の流路は、筐体本体内において1つ以上の直交方向に延在してもよい。
【0017】
図示されている実施形態では、流路は、筐体本体の第1の端部から筐体本体の第2の端部に向かう第3の方向(624)と、筐体本体の第2の端部から第1の端部に向かう第4の方向(626)とに流動体を導くように配置される。例えば、流動体は、筐体本体内における異なる場所に流動体を導くために、ループ状の構成で配置される。任意選択で、流路は、代替のパターンおよび/またはランダム構成で配置されてもよい。例えば、流路の配置は、筐体本体の熱的条件に基づいてもよい。一実施形態では、筐体本体は、筐体本体の第1の広面に沿って実質的に一様な熱的条件を有してもよく、流路は、実質的に一様な条件に基づいて筐体本体内における実質的に一様な配置で流動体を導くように配置されてもよい。別の実施形態では、筐体本体は、第1の広面に沿って異なる場所で非一様な熱的条件を有してもよく、流路は、非一様な熱的条件に基づいてパターンなしまたはランダム配置で配置されてもよい。
【0018】
図示されている実施形態では、筐体本体は、流動体を第3の方向に導く複数の第1の流路(620A~620F)の第1のグループと、流動体を第4の方向に導く複数の第2の流路(622A~622F)の第2のグループとを含む。第1のグループの複数の第1の流路は、対応する第2のグループの第2の流路と流体連結される。例えば、第1の流路は、筐体本体のある場所に向かって流動体の一部を導き、当該場所の近傍に位置する熱エネルギーおよび/または当該場所の近傍で生成される熱エネルギーを交換してもよく、第2の流路は、筐体本体の外に流動体を導いてもよい。一実施形態では、筐体本体の外に導かれる流動体は、筐体本体の中に導かれる流動体とは異なる温度を有する。例えば、第1の流路内を移動する流動体は、筐体本体と熱エネルギーを交換した、第2の流路内を移動する流動体に基づいて、第2の流路内を移動する流動体を下回る温度を有してもよい。
【0019】
第1の流路の各々は、流入側送給流路(632)を介して流入構造と流体連結される。例えば、流入構造および流入側送給流路によって、流入用導管と第1の流路の各々を流体連結する。図示されている実施形態では、流入側送給流路は、筐体本体の第1の端部に沿って、筐体本体の第3の端部と第4の端部との間の第1の広面の長さより短い長さで延在する。例えば、流入側送給流路は、熱管理システムの幅とほぼ同一またはそれより短い長さで延在する。流入側送給流路は、異なる第1の流路(620A~620F)の各々の中に導かれる流動体の一部の特性を制御するために、流入側送給流路の長さに沿って、一様または相違する形状および/または大きさを有してもよい。
【0020】
複数の第2の流路(622A~622F)は、流出側送給流路(634)を介して流出構造と流体連結される。例えば、流出構造および流出側送給流路によって、流出用導管と第2の流路の各々を流体連結する。図示されている実施形態では、流出側送給流路は、筐体本体の第1の端部に沿って、流入側送給流路の長さとほぼ同一の長さで延在する。任意選択で、流入側送給流路と流出側送給流路とは、互いに対して異なる長さで延在してもよい。流出側送給流路は、流出側送給流路の長さに沿って、実質的に一様の形状および/または大きさを有してもよく、あるいは流出側送給流路の長さに沿って、相違する形状および/または大きさを有してもよい。一様および/または相違する形状または大きさの流出側送給流路は、異なる第2の流路(622A~622F)の各々の外に導かれる流動体の一部の特性を制御するために配置されてもよい。
【0021】
1以上の実施形態では、送給流路のうちの1つは、第2の端部、第3の端部または第4の端部などの、筐体本体の異なる端部に沿って延在してもよく、第1の流路および/または第2の流路は、筐体本体の異なる端部に沿って延在する流入側送給流路もしくは流出側送給流路から、および/または、流入側送給流路もしくは流出側送給流路に向かって流動体の一部を導くために、筐体本体内に配置されてもよい。例えば、流入側送給流路は、筐体本体の第1の端部に沿って延在し、第1の流路の中へと第3の方向に流動体を導いてもよく、流出側送給流路は、筐体本体の第2の端部に沿って延在し、第2の流路の外へと同第3の方向に流動体を導いてもよい。
【0022】
1以上の実施形態では、筐体本体内に配設される複数の流路は、代替の配置を有してもよい。例えば、図7は、一実施形態による熱管理システムの筐体本体(710)の上断面図を示す。筐体は、第1の端部(712)と反対側の第2の端部(714)との間、第3の端部(716)と反対側の第4の端部(718)との間に延在する。筐体本体は、複数の流路(720、722)を画定し、当該複数の流路(720)(722)は、筐体本体内に配設され、筐体本体内において複数の異なる直交方向に延在する。図示されている実施形態では、流路(例えば、流路(720A、720B、720C))のうちのいくつかは、筐体本体の第1の端部から筐体本体の第2の端部に向かう第3の方向(624)に流動体を導くように配置される。加えて、流路(例えば、流路(722A、722B、722C))のうちのいくつかは、筐体本体の第2の端部から第1の端部に向かう第4の方向(626)に流動体を導くように配置される。
【0023】
一実施形態では、流路(720A、720B、720C)は、第1の流路または流入側流路と呼ばれてもよく、当該流路は、筐体本体のある場所で熱エネルギーを交換するために、当該場所などに向かう第3の方向に流動体を導く。流路(722A、722B、722C)は、第2の流路または流出側流路と呼ばれてもよく、第2の流路のうちの1つ以上は、第1の流路のうちの1つ以上と流体連結されてもよい。例えば、第2の流路は、第4の方向に、筐体本体の外に向かう方向に流動体を導いてもよい(例えば、流動体が、筐体本体と熱的に連結された装置と熱エネルギーを交換した後)。例えば、第1の流路内を移動する流動体の一部は、第2の流路内を移動する流動体の一部を下回る温度を有してもよい。
【0024】
図示されている実施形態では、流路(720、722)の各々は、流路(720、722)内において延在する複数の副流路を分離して画定する1つ以上の構造(730)を含む。例えば、第1の流路(720A)および第2の流路(720B)はそれぞれ、複数の構造(730)を介して副流路に分離されてもよく、当該複数の構造(730)は、複数の副流路の各々を互いに分離させる。構造は、第1の流路(720A)内を移動する流動体の一部と、第2の流路(722A)内を移動する流動体の一部との1つ以上の特性を制御するように形状付けられ、寸法付けられ、位置付けられてもよい。図示されている実施形態では、第1の流路の各々と、第2の流路の各々とは、構造が画定した4つの副流路に分離されるか分割されるか、あるいは4つの副流路を含むが、代わりに、第1の流路または第2の流路のうちの1つ以上は、第1の流路または第2の流路をそれぞれ、4つ未満または4つを超える副流路に分割する構造を含んでもよい。
【0025】
第1の流路の各々は、流入側送給流路(732)を介して流入構造(図示せず)と流体連結されてもよく、第2の流路の各々は、流出側送給流路(734)を介して流出構造(図示せず)と流体連結されてもよい。図示されている実施形態では、流入側送給流路および流出側送給流路はそれぞれ、筐体本体の第1の端部と第2の端部との間において伸長方向に対して略平行となる方向に、筐体本体の第3の端部と第4の端部との間の長さで延在する。図8は、一実施形態による、図7に示される筐体本体の一部の断面斜視図(7-7)を示し、図9は、別の実施形態による、図8に示される筐体本体の一部の断面斜視図(7-7)を示す。図示されている図8および図9の実施形態では、流入側送給流路(732)は、第1の流路(720B)の副流路と流体連結され、流出側送給流路は、第2の流路(722B)の副流路と流体連結される。図8に図示されるように、筐体本体は、流出側送給流路と干渉することなく、流入側送給流路から第1の流路に向かって流動体の一部を導くことができる流動ブリッジ(724)を含む。例えば、筐体本体の中に導かれる流動体の一部は、流動ブリッジを介して筐体本体の外に導かれる流動体の一部から分離される。流動ブリッジは、図9では隠れて見えない。
【0026】
図示されている実施形態では、流動ブリッジは、流出側送給流路の上を越えるように流入側送給流路から流動体の一部を導く。代わりに、流動ブリッジは、流出側送給流路の下で流入側送給流路から流動体の一部を導くように構成されてもよい。例えば、流出側送給流路内を移動する流動体の一部は、流入側送給流路および/または第1の流路の上を超えるように移動してもよい。任意選択で、筐体本体は、流入側送給流路および/または第1の流路内を移動する流動体の一部を、流出側送給流路および/または第2の流路内を移動する流動体の一部とは分離し続けるために、いかなる代替の形状、大きさおよび/または向きを有する1つ以上の流動ブリッジを含んでもよい。1以上の実施形態では、筐体本体は、第1の流路の数に対応する数の流動ブリッジ、第2の流路の数に対応する数の流動ブリッジなどを含んでもよい。
【0027】
1以上の実施形態では、熱管理システムの異なる筐体本体(例えば、図1図3に示されている筐体本体)は、実質的に同一または異なる構成を有する流路を含んでもよい。例えば、異なる筐体本体は、図6および/または図7に図示されているように流動経路を備えた流路を有してもよく、または代わりに、筐体本体の広面間において異なる方向に延在する流動経路を備えた流路を有してもよい。一実施形態では、第1の筐体本体(例えば、第1の筐体本体(110A))は、第1の組の複数の流路を含んでもよく、第2の筐体本体(例えば、第2の筐体本体(110B))は、第2の組の複数の流路を含んでもよい。第2の組の複数の流路は、第1の組と実質的に同一の構成で配置されてもよく、あるいは異なる構成で配置されてもよい。例えば、第1の組の複数の流路は、図6に示されている配置などの配置を有してもよく、第2の組の複数の流路は、図7に示されている配置などの配置を有してもよい。1以上の実施形態では、第1の筐体本体は、第1の数の複数の流路を含んでもよく、第2の筐体本体は、これとは異なる第2の数の複数の流路を含んでもよい。任意選択で、第1の筐体本体内において延在する第1の組の複数の流路は、第1の筐体本体内における第1の量の流動体を導くために形状付けられるか、および/または寸法付けられてもよく、第2の筐体本体内において延在する第2の組の複数の流路は、第2の筐体本体内における、これとは異なる第2の量の流動体を導くために形状付けられるか、および/または寸法付けられてもよい。
【0028】
図1図3に戻ると、1以上の実施形態では、熱管理システムは、流動体貯留用筐体(108)を含んでもよい。流動体貯留用筐体は、流動体を含み得る流動体貯留用筐体内に配設される1つ以上のチャンバ(図示せず)を含んでもよい。流動体は、流動体貯留用筐体のチャンバのうちの1つから流入用導管(102)に向かって導かれてもよく、流出用導管(104)を介してチャンバのうちの1つの内部に受け取られてもよい。流入用導管および流出用導管は、積み重なった筐体本体と同一の垂直方向で延在する。図示されている実施形態では、流入用導管は、流動体貯留用筐体の外に第1の方向(132)に流動体を導き、流出用導管は、流動体貯留用筐体に向かって、第1の方向の実質的に反対側の第2の方向(134)に流動体を導く。任意選択で、流動体は、別のシステムから、または別の位置から流入用導管の中に導かれてもよく、流動体は、流出用導管から別のシステムに向かって、または別の位置などに向かって導かれてもよい。1以上の実施形態では、流入用導管および/または流出用導管は、第1の筐体本体内に配設される第1の組の複数の流路の中に導かれる流動体および/または第1の組の複数の流路の外に導かれる流動体の一部の特性を制御するように、かつ、第2の筐体本体内に配設される第2の組の複数の流路の中に導かれる流動体および/または第2の組の複数の流路の外に導かれる流動体の一部の特性を制御するように形状付けられ、寸法付けられ、および/または方向付けられてもよい。
【0029】
図示されている実施形態では、流入用導管および流出用導管はそれぞれ、流入構造(128A~128F)および流出構造(130A~130F)を介して筐体本体の各々の複数の流路と流体連結される。例えば、各流入構造は、流入用導管から対応する筐体本体の流路に向かって流動体の一部を導き、流出構造は、対応する筐体本体の流路から流出用導管に向かって流動体の一部を導く。図示されている実施形態では、流入構造および流出構造は、流入用導管および流出用導管が延在する垂直方向に対して実質的に直立した方向に延在する。流入用導管は、第1の端部(148)と第2の端部(150)との間に延在し、流入構造(128A~128F)の各々の配置または位置付けに基づき得る長さで延在する。例えば、流入用導管は、流入構造の各々を流入用導管と連結させることができる長さであって、流入用導管から流動体の一部を受け取ることができる長さで延在してもよい。加えて、流出用導管は、第1の端部(152)と第2の端部(154)との間に延在し、流出構造の各々を流出用導管と連結させることができる長さであって、流出用導管に向かって流動体の一部を導かせることができる長さで延在してもよい。
【0030】
流入用導管から異なる流入構造の各々を通って移動する流動体の特性を制御するために、流入構造は、1つ以上のカプラ内にある流入用導管と連結されてもよい。例えば、図4は、一実施形態による、図3に示されている熱管理システムの流入構造(128A)の拡大図(3-3)を示す。流入構造は、流入用導管と熱管理システムの第1の筐体本体(110A)の流路を流体連結するように、流入用導管と連結される。流入構造は、第1の端部(304)と第2の2番目の端部(306)との間に延在するカプラ(302)を介して流入用導管と連結される。カプラの第1の端部は、流入構造の端部に配設されて、そこに連結され、カプラの第2の端部は、流入構造の一部に配設されて、そこに連結される。カプラは、カプラ内において空間(312)または空隙を画定する1つ以上の内面を含む。空間は、流入用導管の開口(308)と流入構造の開口(310)との間に延在する。1以上の実施形態では、第1の流入構造と流入用導管との間にあるカプラは、第2の流入構造と流入用導管との間に配設されたカプラと同一(例えば、同一の形状、大きさなど)であってもよく、あるいは異なってもよい。カプラは、流入用導管からカプラを通って、対応する流入構造の中に移動する流動体の特性を制御するために使用されてもよい。例えば、カプラは、流入用導管から流入構造の各々を通って対応する筐体本体の各々に向かって移動する流動体の流動特性を略同様に維持するために使用されてもよい。任意選択で、熱管理システム内を移動する流動体の1つ以上の特性を制御するために、流入構造は、代替の構成を有する代替のカプラを介して流入用導管と流体連結されてもよい。
【0031】
1以上の実施形態では、流入用導管は、代替の構成を介して流動体貯留用筐体と流体連結されてもよい。例えば、図5は、一実施形態による熱管理システム(500)を示す。熱管理システムは、互いに垂直に並んだ複数の筐体本体(110A~110F)を含む。例えば、第1の筐体本体の第1の広面は、第2の筐体本体とは反対側に向けられ、第1の筐体本体の第2の広面は、第2の筐体本体の第3の広面の方に向けられる。
【0032】
図1図3に示されている熱管理システムのように、熱管理システムは、流動体貯留用筐体と、複数の筐体本体と、流出用導管と、筐体本体と流出用導管を流体連結する複数の流出構造とを含む。熱管理システムは、流動体貯留用筐体および流入用導管(502)と流体連結された送給用導管(508)を含む。例えば、送給用導管の第1の端部(514)は、流動体貯留用筐体に連結され、送給用導管の第2の端部(516)は、流入用導管の第1の端部(504)に連結される。
【0033】
送給用導管は、流動体貯留用筐体から流入用導管に向かって第1の方向(132)に流動体を導くように方向付けられる。流動体は、流動体貯留用筐体に向かって第2の方向(134)に流入用導管内を移動する。例えば、流入用導管は、流動体を第2の方向に、かつ、複数の流入構造の各々に向かって(例えば、垂直方向に)移動するように導く。流動体は、筐体本体の各々の複数の流路内において(例えば、筐体本体の広面間にある複数の流路の略水平方向に)流出構造から流出用導管に向かって移動し、流出用導管は、流動体貯留用筐体に向かって第2の方向(例えば垂直方向)に流動体を導く。例えば、流動体は、流入用導管内と流出用導管内とにおいて同一方向に移動する。熱管理システムは、異なる筐体本体の各々に向かう流動体の略同様の流動経路の距離を制御するために、送給用導管を含んでもよい。例えば、流入用導管内において第2の方向に移動するように流動体を導くことによって、筐体本体のうちの1つ以上の中を移動する流動体の一部の圧力、抵抗または圧力損失などを制御してもよい。
【0034】
図1図3に戻ると、熱管理システムの操作中に、流入用導管は、対応する流入構造を介して、1つ以上の筐体本体の複数の流路のうちの1つ以上の中に流動体の一部を導いてもよい。流動体は、筐体本体の複数の流路を通して複数の流路の外に、そして、対応する流出構造を介して流出用導管に向かって導かれてもよい。例えば、流動体が1つ以上の流路を通して導かれた後に、流出用導管が流動体を受け取り、そして、流動体を流動体貯留用筐体のチャンバのうちの1つに向かって導いてもよい。一実施形態では、流入用導管は、筐体本体の各々の流路に流動体を供給するような供給マニホールドと呼ばれてもよく、流出用導管は、流動体貯留用筐体に流動体を戻すような戻りマニホールドと呼ばれてもよい。
【0035】
一実施形態では、熱管理システムは、密閉システムであってもよく、それによって、流動体が再利用され、筐体本体の流路の中に入れられたり、その外に出されたりするように再び導かれてもよい。任意選択で、熱管理システムは、開放流動体システムであってもよく、それによって、流動体が流出用導管の外に導かれてもよく、廃棄物として排出されてもよく、あるいは別のシステムなどに導かれてもよい。任意選択で、熱管理システムは、ハイブリッドシステムであってもよく、それによって、流動体の一部が廃棄物として排出されてもよく、流動体の別の一部がシステム内で再び使用されてもよい。1以上の実施形態では、流動体貯留用システムは、流動体が筐体本体の中に導かれる前および/または後に流動体の温度を変更するように構成されたチラーおよび/または加熱装置を含んでもよい。
【0036】
一実施形態では、流入用導管および/または流出用導管は、流動体を受け取るか、および/または、流動体制御装置(126)を介して熱管理システムの外に出るように流動体を導いてもよい。一例として、流動体制御装置は、流入用導管および/または流出用導管から流動体の一部を排出するか、除去するためなどに、解放位置に移動され得るバルブを含んでもよい。別の一例として、流動体制御装置のバルブは、熱管理システム内における流動体の量および/または圧力を制御するためなどに、熱管理システムの中にさらなる流動体を導くように制御されてもよい。別の一例として、熱管理システムが清掃されているか、整備されているか、および/または修理されている間に、流動体制御装置のバルブが制御されてもよい。図示されている実施形態では、流動体制御装置は、流入用導管の第2の端部と流体連結されているが、代わりに、流入用導管の別の場所または流出用導管などと流体連結されてもよい。
【0037】
熱管理システムは、筐体本体の1つ以上と連結され得る複数の異なる装置(122、124)を含んでもよい。1以上の実施形態では、装置は、システムに電力を供給する電力システムによって使用されてもよく、システムのプロセッサであってもよく、あるいはシステムのエネルギー蓄積装置などであってもよい。一例では、装置の1つ以上は、電力システム用にエネルギーを蓄積し得る、電池などのエネルギー蓄積装置(例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池またはウルトラキャパシタなど)であってもよい。装置は、筐体本体の1つ以上と操作可能におよび/または熱的に連結されてもよく、筐体の複数の流路を通って移動する流路は、装置が生成する熱エネルギーを制御してもよい。
【0038】
図示されている実施形態では、筐体本体(110A~110F)の各々は、筐体本体の1つの広面とそれぞれ連結された第1の装置(122A~122F)、および、筐体本体の別の広面とそれぞれ連結された第2の装置(124A~124F)を含む。任意選択で、2つ以上の装置は、筐体本体のうちの1つの同一広面上に配設されてもよく、1つ以上の筐体本体の広面は、装置などがなくてもよい。装置は、筐体本体の1つ以上の広面と熱的に連結されてもよい。一実施形態では、装置のうちの1つ以上は、留め具、溶接、または他の連結方法などを用いて筐体本体と直接連結されてもよい。例えば、筐体本体は、1つ以上の装置をそれぞれ、第1の装置および第2の装置の所定の位置に選択的に固定してもよい。
【0039】
熱管理システムの操作中に、1つ以上の流路内を移動する流動体は、1つ以上の装置と熱エネルギーを交換する。例えば、筐体本体は、熱交換板と呼ばれてもよく、それによって、流動体が、当該板内に延在する流路を通して導かれて、装置と熱交換してもよい。
【0040】
一実施形態では、筐体本体は、筐体本体で直接(directed)連結された1つ以上の装置のさらなる重量に耐え得る材料(例えば、金属、金属合金、または複合材など)で製造されてもよい。例えば、筐体本体は、装置の重量を支持する機械的剛性を備えてもよい。加えて、あるいは代わりに、熱管理システムは、装置固定システム(例えば、ブラケット、フレーム、または連結機能部など)を含んでもよく、装置固定システムを用いて装置を選択的に固定することができる。任意選択で、装置のうちの1つ以上に電気接地を備えるために、筐体本体、または1つ以上の筐体本体の一部は、ある材料で製造されてもよく、あるいは、筐体本体の一部は、選択的にある材料で製造されてもよい。任意選択で、筐体本体は、非導電性材料で製造されてもよく、複数の異なる装置間を電気的に隔絶してもよい。任意選択で、筐体本体は、導電性材料で製造されてもよく、筐体本体と連結された装置に基づいて、筐体本体の1つ以上の外面の一部に選択的に配設された誘電体被膜、膜、または他の絶縁層を含んでもよい。
【0041】
一実施形態では、熱管理システムは、モジュール熱管理システムと呼ばれてもよい。例えば、筐体本体は、熱管理システムが使用される電力システムの熱的条件に基づいて、熱管理システムに追加されるか、熱管理システムから分離されてもよい。熱的条件は、熱エネルギーを生成する装置の数、異なる装置の大きさ、または異なる装置が生成し得る熱エネルギーの量などに基づいてもよい。例えば、図1に図示されている熱管理システムは、垂直方向に、互いと垂直に並んだ6つの筐体本体と、筐体本体の1つ以上と連結された複数の装置とを含む。任意選択で、熱管理システムが使用される電力システムは、12を下回るか、12を上回る装置を、電力システム内で使用する必要があってもよい。例えば、電力システムは、20の装置を使用して、電力システムに電力を提供する必要がある場合があり、さらなる筐体本体は、熱管理システムと連結されるか、追加されてもよく、20の装置が生成する熱エネルギーを制御してもよい。さらなる筐体本体は、熱管理システムの上側および/または下側から熱管理システムに追加されてもよく、垂直方向に、他の筐体本体と垂直に並んでもよい。
【0042】
1以上の実施形態では、熱管理システムは、熱管理システムの操作を制御し得る制御器(106)を含んでもよい。図示されている実施形態では、制御器は、流動体貯留用筐体に配設されているが、代わりに、別の場所に位置付けられてもよい。制御器は、熱管理システム内を移動する流動体の1つ以上の特性を制御するために熱管理システムの1つ以上の設定(例えば、バルブの位置、またはポンプのレベルなど)を制御してもよい。特性には、圧力、流量、流量体積(flow volume)、体積流量、方向、または乱流などが含まれてもよいが、これらに限定されなくてもよい。一実施形態では、制御器は、流動体貯留用筐体の1つ以上のバルブ(図示せず)の操作を制御してもよく、当該バルブは、流動体を流入用導管の中に導くか、それを禁じることによって、流入用導管の中に導かれる流動体の量を制御するか、流出用導管の外に導かれる流動体の量を制御するか、異なる筐体本体の各々の中に導かれる流動体の量を制御するか、あるいは異なる筐体本体の各々で移動する流動体の特性を制御するか(例えば、第1の筐体本体内を移動する流動体は、第2の筐体本体内を移動する流動体よりも大きい圧力を有してもよい)などをしてもよい。例えば、制御器は、第1の筐体本体内の第1の組の複数の流路内を移動する流動体の第1の部分の特性を制御してもよく、かつ、第2の筐体本体内の第2の組の複数の流路内を移動する流動体の特性を制御してもよい。第1の組の複数の流路内を移動する流動体の部分の特性は、第1の筐体本体および第2の筐体本体の熱的条件に基づいてそれぞれ、第2の組の複数の流路内を移動する流動体の部分の特性と実質的に同一または異なってもよい。
【0043】
1以上の実施形態では、制御器は、流入用導管の中に導かれる流動体の温度を制御するチラーおよび/または加熱装置の設定を制御したり、流出用導管から流動体貯留用筐体の中へと受け取られる流動体の温度を制御したり、あるいは流動体制御装置を介して熱管理システムの中に導かれる流動体を制御したりなどしてもよい。
【0044】
1以上の実施形態では、1つ以上のセンサ(図示せず)は、熱管理システムの近傍に配設されてもよく、または操作可能に連結されてもよい。制御器は、熱管理システム内の異なる場所における熱条件である、熱管理システムの熱的条件(例えば、筐体本体の各々の条件、異なる筐体本体の異なる部分の条件、異なる装置の条件など)を示し得る1つ以上のセンサからセンサデータを受け取ってもよい。制御器は、熱管理システムの熱的条件に基づいてシステム内を移動する流動体の1つ以上の特性を変更するために熱管理システムの設定(例えば、1つ以上のバルブの設定、チラー/加熱装置の設定など)を変更してもよい。例えば、制御器は、装置が生成する熱エネルギーの量が減少するのに基づいて、導管の中に導かれる流動体の量を減少させるようにバルブの設定を動的に変更してもよい。代わりに、制御器は、装置が生成する熱エネルギーの量が増加するのに基づいて、流入用導管の中に導かれる流動体の量を増加させるようにバルブの設定を変更してもよい。任意選択で、制御器は、熱管理システム内の特定の場所に流動体の一部の異なる量を導くように、流動体の1つ以上の流動特性を制御してもよい。例えば、ある装置は、他の装置よりも大きな熱エネルギーの量を生成していてもよく、当該装置は、1つ以上のバルブを制御して、より大きい熱エネルギーの量を生成する装置に向かって導かれる流動体の量を変更したり、当該装置に向かって導かれる流動体の温度を変更したり、あるいは当該装置に向かって導かれる流動体の流量を変更したりなどしてもよい。
【0045】
1以上の実施形態では、筐体本体の複数の流路のうちの1つ以上は、筐体本体の第1の広面と反対側の第2の広面との間において異なる起立位置に配設されてもよい。例えば、図10は、一実施形態による熱管理システムの筐体本体(1010)の斜視図を示す。図11は、図10に示される筐体本体の断面図(10-10)を示す。筐体本体は、第1の端部(1012)と反対側の第2の端部(1014)との間、第3の端部(1016)と反対側の第4の端部(1018)との間に延在する。筐体本体は、第1の広面(1036)および反対側の第2の広面(1038)を含む。筐体本体は、第3の方向(624)に流動体の一部を導く複数の第1の流路(1020A~1020F)と、複数の第1の流路と流体連結され、かつ、第4の方向(626)に流動体の一部を導く複数の第2の流路(1022A~1022F)とを含む。
【0046】
第1の装置(122)は、第1の広面と操作可能におよび/または熱的に連結され、第2の装置(124)は、第2の広面と操作可能におよび/または熱的に連結される。図示されている実施形態では、第1の装置および第2の装置は、筐体本体の第1の端部の近傍に配設された複数の取付特徴部を含む装置固定システム(1040)を介して、熱管理システムに固定される。第1の装置および第2の装置は、第1の装置および第2の装置の位置を保持するか、これらを維持し得る装置固定システムの複数の取付特徴部と連結されてもよい。装置固定システムは、6つの取付特徴部を含むが、代わりに、6つを上回るか、6つを下回る取付特徴部を含んでもよい。図示されている実施形態では、複数の取付特徴部はまた、装置固定システムが流入側送給流路(1032)の位置および流出側送給流路(1034)の位置をそれぞれ維持するか、これらを保持するように、流入側送給流路(1032)および流出側送給流路(1034)と操作可能に連結される。
【0047】
図11に示されるように、筐体本体の中心軸(1024)は、第1の広面と第2の広面との間に延在する。図(10-10)は、第1の流路(1020E、1020F)および第2の流路(1022E、1022F)を含む。図示されている実施形態では、第1の流路および第2の流路は、第1の流路および第2の流路が第1の広面の近くかつ第2の広面から遠くになるように、筐体の中心軸からずらされる。一実施形態では、第1の流路および第2の流路は、第1の装置および第2の装置、ならびに第2の装置が生成する熱エネルギーの量に対する第1の装置が生成する熱エネルギーの量に基づいて、第1の広面の近くかつ第2の広面の遠くに配設されてもよい。任意選択で、第1の流路および/または第2の流路は、第1の装置および/または第2の装置の種類または分類に基づいて、筐体本体の中心軸からずらされてもよい。例えば、第1の装置は、第2の装置の優先度よりも高い優先度を有してもよい。例えば、第1の装置の熱エネルギーを制御することの重要度が高く、第2の装置の熱エネルギーを制御することの重要度が低くでもよい。任意選択で、第1の流路および/または第2の流路は、熱管理システム内における筐体本体の垂直位置に基づいて、中心軸からずらされてもよい。例えば、筐体本体は、熱管理システムの垂直方向の一方の端部(例えば、図1に示される上側(146)の近傍)に配設されてもよく、あるいは、熱管理システムの上側または下側の近傍などに配設されてもよい。
【0048】
代わりに、第1の流路および/または第2の流路は、実質的に筐体本体の中心軸に沿って配設されて延在してもよい。例えば、図12は、一実施形態による熱管理システムの筐体本体(1210)の斜視図を示し、図13は、図12に示される筐体本体の断面図(12-12)を示す。図10および図11に示される筐体本体のように、図12および図13に示される筐体本体は、第1の端部(1212)と反対側の第2の端部(1214)との間、第3の端部(1216)と反対側の第4の端部(1218)との間に延在し、第1の広面(1236)および反対側の第2の広面(1238)を含む。第1の装置(122)は、第1の広面と操作可能におよび/または熱的に連結され、第2の装置(124)は、第2の広面と操作可能におよび/または熱的に連結される。
【0049】
図13に示されるように、筐体本体の中心軸(1224)は、第1の広面と第2の広面との間に延在し、第1の広面および第2の広面に対して略平行である。図13に示される図(12-12)は、第1の流路(1220E、1220F)および第2の流路(1222E、1222F)を含む。第1の流路はそれぞれ、筐体本体の第1の端部から筐体本体の第2の端部に向かう方向に流動体の一部を導き、第1の流路と流体連結された第2の流路は、筐体本体の第2の端部から第1の端部に向かう方向に流動体の一部を導く。図示されている実施形態では、第1の流路および第2の流路は、第1の流路および第2の流路がそれぞれ、第1の広面および第2の広面からおよそ等しい距離離れて配設されるように、垂直に中心軸と並べられる。例えば、中心軸は、実質的に第1の流路および第2の流路の中心を通って延在する。
【0050】
任意選択で、筐体本体の複数の流路は、代替の構成を有してもよい。例えば、図14は、一実施形態による熱管理システムの筐体本体(1410)の斜視図を示し、図15は、図14に示される筐体本体の断面図(14-14)を示す。図10および図12に示される筐体本体のように、筐体本体は、第1の端部(1412)と反対側の第2の端部(1414)との間、第3の端部(1416)と反対側の第4の端部(1418)との間に延在し、第1の広面(1436)および反対側の第2の広面(1438)を含む。第1の装置(122)は、第1の広面と操作可能におよび/または熱的に連結され、第2の装置(124)は、第2の広面と操作可能におよび/または熱的に連結される。
【0051】
筐体本体は、図7に示される複数の流路に対応し得る複数の流路(1420、1422)を含む。例えば、図15に示されるように、複数の流路は、第1の流路(1420C)の複数の副流路(1440)を画定し得る複数の構造(1430)と、第2の流路(1422C)の複数の副流路(1442)を画定し得る複数の構造とを含んでもよい。図示されている実施形態では、第1の流路はまた、第1の開口部または空間(1450)を含み、第2の流路は、第2の開口部または空間(1452)を含む。例えば、構造は、第1の開口部および第2の開口部の内部に延在しなくてもよい。
【0052】
図15に図示されている実施形態では、中心軸(1424)は、第1の広面と第2の広面との間に延在し、第1の広面および第2の広面に対して略平行である。第1の流路の複数の副流路は、中心軸を略中心とし、第2の流路の複数の副流路は、中心軸を略中心とする。加えて、第1の流路および第2の流路の第1の開口部および第2の開口部は、それぞれ、中心軸からずらされ、第1の広面の近傍に配設される。例えば、第1の開口部および第2の開口部は、第2の広面に比べて第1の広面の近くに配設される。代わりに、第1の流路および/または第2の流路の副流路は、中心軸からずらされてもよく、第1の流路および/または第2の流路の第1の開口部および/または第2の開口部は、第1の広面に比べて第2の広面の近くに配設されてもよく、あるいはそれらのいずれかの組み合わせであってもよい。
【0053】
1以上の実施形態では、第1の装置または第2の装置のうちの1つ以上が生成する熱エネルギーの量に基づいて筐体本体内で流動体を振り分けるように、第1の広面と第2の広面との間において複数の流路(および/または複数の流路の異なる特徴部)の垂直な位置付け、複数の流路の方向付け、複数の流路の体積領域などが配置されてもよい。例えば、複数の流路の位置付けは、第1の広面および/または第2の広面と熱的に連結した1つ以上の装置、筐体本体と熱的に連結した1つ以上の異なる装置の優先度レベルまたは重要度レベル、1つ以上の異なる装置が生成する熱エネルギーの量、あるいはそれらのいずれかの組み合わせに基づいてもよい。1以上の実施形態では、第1の流路の(例えば、第1の広面と第2の広面との間の)垂直位置は、第2の流路の垂直位置とは異なってもよい。任意選択で、第1の流路の副流路の数は、第2の流路の副流路の数とは異なってもよい。任意選択で、第1の流路の領域は、第2の流路の領域とは異なってもよい。任意選択で、第1の流路および/または第2の流路、あるいは第1の流路または第2の流路の副流路は、第1の流路および第2の流路内を移動する流動体の一部の1つ以上の特性を制御するように形状付けられ、寸法付けられ、または方向付けられるなどしてもよい。
【0054】
図6図15に図示されている複数の流路は、単に例示目的のためである。筐体本体は、筐体本体の中または筐体本体の外に流動体を導く流路をいずれの数だけ有してもよく、筐体本体を画定する複数の面の間においていずれの方向に延在してもよい。流路は、略円形の断面形状、長方形の断面形状、または長円形の断面形状などを有してもよい。1以上の実施形態では、流路のうちの1つ以上は、複数の流路の内面と連結して複数の流路の中へと延在するフィンを含んでもよい。任意選択で、流路のうちの1つ以上は、流路の中心とは反対側に延在する窪みまたは凹部を含んでもよい。任意選択で、筐体本体は、筐体本体の流路内を移動する流動体の一部の流動を変更および/または制御し得るいずれかの代替の構造を含んでもよい。
【0055】
図16は、一実施形態による熱管理システムの操作を制御する一例のフローチャート(1600)を示す。熱管理システムは、車両電力システム(例えば、機関車、トラック、採鉱車両、航空機、または船舶など)、定置用電力システム(例えば、機械、風力タービンシステム、または電力発電システムなど)などの電力システム内で使用されてもよい。熱管理システムは、図1図15に示されている実施形態のうちの1以上の1つ以上の特徴部に類似しているか、および/または、これを含んでもよい。例えば、熱管理システムは、互いに対して異なる垂直位置に配設され得る複数のモジュラーに似た筐体本体を含んでもよく、電力システムの1つ以上の装置と熱的におよび/または操作可能に連結されてもよい。
【0056】
工程(1602)では、流動体は、熱管理システムの流動体貯留用筐体から流入用導管に向かって導かれてもよい。流動体は、気体、液体または気液混合体であってもよい。流動体(例えば、種類、または位相など)は、熱管理システムと連結された装置の種類または分類に基づいてもよい。工程(1604)では、流動体の第1の部分は、流入用導管から、熱管理システムの第1の筐体本体の1つ以上の流路に向かって導かれてもよい。加えて、工程(1612)では、流動体の第2の部分は、流入用導管から、熱管理システムの第2の筐体本体の1つ以上の流路に向かって導かれてもよい。1以上の実施形態では、流動体の第1の部分は、流動体の第2の部分が第2の筐体本体の中に導かれるより前の時点で、第1の筐体本体の中に導かれてもよい。任意選択で、流入用導管および/または流路は、流動体の第2の部分を第2の筐体本体の中に導くのと実質的に同時に、流動体の第1の部分を第1の筐体本体の中に導くように構成されてもよい。
【0057】
工程(1606)では、流動体の第1の部分の1つ以上の特性が制御されてもよく、工程(1614)では、流動体の第2の部分の1つ以上の特性が制御されてもよい。1以上の実施形態では、熱管理システムの制御器は、流動体の第1の部分の特性および流動体の第2の部分の特性(例えば、第1の部分および第2の部分が第1の筐体本体および第2の筐体本体にそれぞれ入る速度、流量体積、圧力、タイミング、または乱流のレベルもしくは量など)を制御するために、熱管理システムの1つ以上の設定を制御してもよい。
【0058】
工程(1608)では、流動体の第1の部分は、第1の筐体本体と熱的に連結された1つ以上の装置と熱エネルギーを交換してもよく、工程(1616)では、流動体の第2の部分は、第2の筐体本体と熱的に連結された1つ以上の装置と熱エネルギーを交換してもよい。一実施形態では、第1の筐体本体は、第1の装置と熱的に連結されてもよいが第2の装置とは熱的に分離されてもよく、第2の筐体本体は、第2の装置と熱的に連結されてもよいが第1の装置とは熱的に分離されてもよい。任意選択で、第1の筐体本体および第2の筐体本体は両方とも、同一の装置のうちの1つ以上と熱的に連結されてもよい。例えば、流動体の第1の部分は、第1の装置と熱エネルギーを交換してもよく、流動体の第2の部分は、同一の第1の装置と熱エネルギーを交換してもよい。1つ以上の装置は、当該1つ以上の装置と筐体本体との間の距離、当該1つ以上の装置が生成する熱エネルギーの量、または当該1つ以上の装置の大きさなどに基づいて、異なる筐体本体と熱的に連結されてもよく、または熱的に分離されてもよい。
【0059】
工程(1610)では、流動体の第1の部分は、第1の筐体本体の流路から流出用導管に向かって導かれてもよい。加えて、または代わりに、工程(1618)では、流動体の第2の部分は、第2の筐体本体の流路から流出用導管に向かって導かれてもよい。工程(1620)では、流動体の第1の部分および第2の部分は、流出用導管から流動体貯留部に向かって導かれてもよい。一実施形態では、流動体貯留部の中に戻るように導かれた流動体の温度は、制御されてもよく、例えば、流動体の温度を制御して、流動体を第1の筐体本体および第2の筐体本体の流路内に戻して再利用することができるようにする。別の実施形態では、流動体は、流動体貯留部から、熱管理システムの外に廃棄物として排出されてもよい。別の実施形態では、流動体の一部は、熱管理システム内で再利用されてもよく、流動体の別の一部は、廃棄物としてシステムから排出されたり、別のシステムに導かれたりなどしてもよい。
【0060】
一実施形態では、制御器は、ローカルデータ収集システムが展開されてもよく、機械学習を使用して、導出に基づく学習成果を可能にしてもよい。制御器は、データ駆動型予測を行い、データのセットにしたがって適応することによって、データのセット(様々なセンサによって提供されるデータを含む)から学習し、決定を行ってもよい。実施形態では、機械学習は、教師付き学習、教師なし学習および強化学習などの機械学習システムによって複数の機械学習タスクを実行することを含んでもよい。教師付き学習は、例示的な入力および所望の出力のセットを機械学習システムに提示することを含んでもよい。教師なし学習は、パターン検出および/または特徴学習などの方法によってその入力を構造化する学習アルゴリズムを含んでもよい。強化学習は、機械学習システムが動的環境で実行し、次いで、正しい判定および正しくない判定に関するフィードバックを提供することを含んでもよい。例では、機械学習は、機械学習システムの出力に基づく複数の他のタスクを含んでもよい。例では、タスクは、分類、回帰、クラスタリング、密度推定、次元縮小、異常検出などの機械学習問題であってもよい。例では、機械学習は、複数の数学的および統計的技術を含んでもよい。例では、多くの種類の機械学習アルゴリズムは、決定木に基づく学習、相関ルール学習、深層学習、人工ニューラルネットワーク、遺伝子学習アルゴリズム、帰納的論理プログラミング、サポートベクターマシン(SVM)、ベイジアンネットワーク、強化学習、表現学習、ルールベースの機械学習、疎な辞書学習、類似性メトリック学習、学習分類子システム(LCS)、ロジスティック回帰、ランダムフォレスト、K平均法、勾配ブースト、K最近傍(KNN)、およびアプリオリアルゴリズムなどを含んでもよい。実施形態では、ある特定の機械学習アルゴリズムが使用されてもよい(例えば、自然選択に基づき得る拘束最適化問題と非拘束最適化問題との両方を解決するため)。一例では、アルゴリズムは、いくつかの部品が整数値に制限されている、混合整数計画法の問題に対処するために使用されてもよい。アルゴリズムならびに機械学習技術およびシステムは、計算インテリジェンスシステム、コンピュータビジョン、自然言語処理(NLP)、推奨システム、強化学習、およびグラフィカルモデルの構築などで使用されてもよい。一例では、機械学習は、車両の性能および行動分析などのために使用されてもよい。
【0061】
一実施形態では、制御器は、1つ以上のポリシーを適用し得るポリシーエンジンを含んでもよい。これらのポリシーは、設備または環境の所与の項目の特性に少なくとも部分的に基づいてもよい。制御ポリシーについては、ニューラルネットワークは、複数の環境パラメータおよびタスク関連パラメータの入力を受信することができる。これらのパラメータは、車両グループの所定の運行計画の識別、様々なセンサからのデータ、ならびに、場所および/または位置データを含んでもよい。ニューラルネットワークは、これらの入力に基づいて出力を生成するように訓練されてもよく、出力は、車両グループが運行計画を達成するために取るべき動作または一連の動作を表す。一実施形態の操作中において、ニューラルネットワークのパラメータを通して入力を処理することによって判断を生じさせ、出力ノードで値を生成し、その動作を所望の動作として指定することができる。この動作は、車両を操作させる信号に変わってもよい。これは、バックプロパゲーション、フィードフォワードプロセス、クローズドループフィードバック、またはオープンループフィードバックを介して達成されてもよい。代わりに、バックプロパゲーションを使用するのではなく、制御器の機械学習システムが、進化戦略技術を使用して、人工ニューラルネットワークの様々なパラメータを調整してもよい。制御器は、バックプロパゲーションを使用しても常に解決可能でない場合がある関数、例えば、非凸関数を有するニューラルネットワークアーキテクチャを使用してもよい。一実施形態では、ニューラルネットワークは、そのノード接続の重みを表すパラメータのセットを有する。このネットワークのコピーが複数生成され、次いで、パラメータに異なる調整がなされ、シミュレーションがなされる。様々なモデルからの出力が取得されると、成功メトリックと判断されたものを使用して、パフォーマンスに基づいて評価されてもよい。最良のモデルが選択され、車両制御器は、その計画を実行して、予測される最良の結果シナリオをミラーリングするために所望の入力データを達成する。加えて、成功メトリックは、互いに重み付けされ得る最適化された結果の組み合わせであってもよい。
【0062】
一態様または例では、熱管理システムは、筐体本体であって、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在する、筐体本体を含んでもよい。筐体本体は、第1の広面と第2の広面との間に配設される複数の流路を画定してもよい。複数の流路は、本体の第1の端部と第2の端部との間において1つ以上の直交方向に延在してもよい。流入用導管は、筐体本体の流入口を画定する流入構造を介して、複数の流路のうちの第1の流路と流体連結されてもよい。流入用導管は、複数の流路のうちの第1の流路の中に流動体を導いてもよい。流出用導管は、筐体本体の流出口を画定する流出構造を介して、複数の流路のうちの第2の流路と流体連結されてもよい。流出用導管は、複数の流路のうちの第2の流路の外に流動体を導いてもよい。
【0063】
任意選択で、第1の流路は、本体内において第2の流路と流体連結されてもよい。
【0064】
任意選択で、熱管理システムの操作中に、流動体は、第1の装置または第2の装置のうちの1つ以上と熱エネルギーを交換する。第1の装置および第2の装置の各々は、筐体の第1の広面または第2の広面のうちの1つ以上と熱的に連結されてもよい。
【0065】
任意選択で、複数の流路のうちの第1の流路および第2の流路は、第1の装置または第2の装置のうちの1つ以上が生成する熱エネルギーの量に基づいて筐体本体内で流動体を振り分けるように、第1の広面と第2の広面との間に方向付けられてもよい。
【0066】
任意選択で、筐体本体は、第1の装置および第2の装置をそれぞれ、第1の装置および第2の装置の所定の位置に選択的に固定してもよい。
【0067】
第1の流路および第2の流路のうちの1つ以上は、第1の装置または第2の装置のうちの1つ以上が生成する熱エネルギーの量に基づいて第1の広面と第2の広面との間にある場所に位置付けられてもよい。
【0068】
任意選択で、制御器は、筐体本体の熱的条件を示すセンサデータを受け取ってもよい。制御器は、筐体本体の熱的条件に基づいて、流入用導管を介して第1の流路の中に導かれる流動体と、流出用導管を介して第2の流路の外に導かれる流動体との1つ以上の特性を制御してもよい。
【0069】
任意選択で、第1の流路は、流入用導管と流体連結された複数の第1の流路の第1のグループを含んでもよい。流入用導管は、複数の第1の流路の第1のグループの中に流動体を導いてもよい。
【0070】
任意選択で、第2の流路は、流出用導管と流体連結された複数の第2の流路の第2のグループを含んでもよい。流出用導管は、複数の第2の流路の第2のグループの外に流動体を導いてもよい。
【0071】
任意選択で、流動体貯留用筐体は、流動体貯留用筐体内に配設される1つ以上のチャンバを画定する1つ以上の面を含んでもよい。第1のチャンバは、流入用導管と流体連結されてもよく、流入用導管と複数の流路のうちの第1の流路とに向かって流動体を導いてもよい。第2のチャンバは、流出用導管と流体連結されてもよく、流出用導管と複数の流路のうちの第2の流路とから流動体を受け取ってもよい。
【0072】
任意選択で、流入用導管は、複数の流路のうちの第1の流路の中に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御するように方向付けられてもよく、流出用導管は、複数の流路のうちの第2の流路の外に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御するように方向付けられてもよい。
【0073】
任意選択で、筐体本体は、第1の筐体本体であってもよく、第1の筐体本体の第1の広面と第2の広面との間に配設される第1の組の複数の流路を画定してもよい。熱管理システムは、第2の筐体本体であって、第3の広面および第4の広面を有する、第2の筐体本体を含んでもよい。第2の筐体本体は、第2の筐体本体の第3の広面と第4の広面との間に配設される第2の組の複数の流路を画定してもよい。第1の組の複数の流路および第2の組の複数の流路は、流入用導管および流出用導管と流体連結されてもよい。
【0074】
任意選択で、流入用導管は、第1の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第1の部分の1つ以上の特性と、第2の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第2の部分の1つ以上の特性とを制御するように方向付けられてもよい。流出用導管は、第1の組の複数の流路の外に導かれる流動体の第1の部分の1つ以上の特性と、第2の組の複数の流路の外に導かれる流動体の第2の部分の1つ以上の特性とを制御するように方向付けられてもよい。
【0075】
任意選択で、制御器は、第1の筐体本体の熱的条件および第2の筐体本体の熱的条件を示すセンサデータを受け取ってもよい。制御器は、第1の筐体本体の熱的条件および第2の筐体本体の熱的条件に基づいて、第1の組の複数の流路を通って移動する流動体の第1の部分の1つ以上の特性と、第2の組の複数の流路を通って移動する流動体の第2の部分の1つ以上の特性とを制御してもよい。
【0076】
任意選択で、第1の筐体本体は、第2の筐体本体と垂直方向に並んでもよい。第1の筐体本体の第2の広面は、第2の筐体本体の第3の広面の方に向けられてもよい。
【0077】
一態様または例では、方法は、複数の流路のうちの第1の流路の中に導かれる流動体の1つ以上の特性を制御する工程を含んでもよい。複数の流路は、筐体本体によって画定されてもよく、当該筐体本体は、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在する。複数の流路は、第1の端部と第2の端部との間において1つ以上の方向に延在してもよい。複数の流路のうちの第2の流路の外に導かれる流動体の1つ以上の特性は、制御されてもよい。第2の流路は、第1の流路と流体連結される。
【0078】
一態様または例では、熱管理システムは、筐体本体であって、第1の広面および反対側の第2の広面を有し、第1の端部と第2の端部との間に延在する、筐体本体を含んでもよい。筐体本体は、第1の広面と第2の広面との間に配設される複数の流路を画定してもよい。複数の流路は、本体の第1の端部と第2の端部との間において1つ以上の方向に延在してもよい。筐体本体は、1つ以上の装置を、1つ以上の装置の所定の方向に選択的に固定してもよい。1つ以上の装置は、第1の広面または第2の広面のうちの1つ以上と熱的に連結されてもよく、複数の流路内を移動する流動体は、1つ以上の装置と熱エネルギーを交換する。流入用導管は、筐体本体の流入口を画定する流入構造を介して、複数の流路のうちの第1の流路と流体連結されてもよい。流入用導管は、複数の流路のうちの第1の流路の中に流動体を導いてもよい。流出用導管は、筐体本体の流出口を画定する流出構造を介して、複数の流路のうちの第2の流路と流体連結されてもよい。流出用導管は、複数の流路のうちの第2の流路の外に流動体を導いてもよい。制御器は、筐体本体または1つ以上の装置のうちの1つ以上の熱的条件を示すセンサデータを受け取ってもよい。制御器は、筐体本体または1つ以上の装置のうちの1つ以上の熱的条件に基づいて、流入用導管を介して第1の流路の中に導かれる流動体と、流出用導管を介して第2の流路の外に導かれる流動体との1つ以上の特性を制御してもよい。
【0079】
任意選択で、筐体本体は、第1の組の複数の流路を画定する第1の筐体本体であってもよい。熱管理システムは、第3の広面および反対側の第4の広面を有する第2の筐体本体を含んでもよい。第2の筐体本体は、第2の筐体本体内において1つ以上の方向に延在する第2の組の複数の流路を画定してもよい。制御器は、第1の筐体本体の第1の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第1の部分の1つ以上の特性と、第2の筐体本体の第2の組の複数の流路の中に導かれる流動体の第2の部分の1つ以上の特性とを制御してもよい。
【0080】
任意選択で、制御器は、第1の筐体本体の熱的条件および第2の筐体本体の熱的条件を示すセンサデータを受け取ってもよい。制御器は、第1の筐体本体の熱的条件および第2の筐体本体の熱的条件に基づいて、流動体の第1の部分または流動体の第2の部分のうちの1つ以上の1つ以上の特性を変更してもよい。
【0081】
任意選択で、第1の筐体本体が第2の筐体本体の上に位置付けられるように、第1の筐体本体は、第2の筐体本体と垂直方向に並んでもよい。第1の筐体本体の第2の広面および第2の筐体本体の第3の広面は、互いの方に向けられる。第1の筐体本体の第1の広面および第2の筐体本体の第4の広面は、互いとは反対側に向けられる。第1の筐体本体および第2の筐体本体は、第1の筐体本体または第2の筐体本体のうちの1つ以上と操作可能に連結された1つ以上の装置によって垂直方向に互いから分離されてもよい。流動体の第1の部分は、第1の筐体本体の第1の組の複数の流路の中に導かれてもよく、流動体の第2の部分は、第2の筐体本体の第2の組の複数の流路の中に導かれてもよい。第1の組の複数の流路は、流入用導管および流出用導管を介して、第2の組の複数の流路と流体連結される。流入用導管および流出用導管は、制御器と第1の筐体本体および第2の筐体本体との間において垂直方向に延在してもよい。流動体は、垂直方向に流入用導管および流出用導管を移動してもよい。流動体の第1の部分および第2の部分はそれぞれ、水平方向に第1の組の複数の流路および第2の組の複数の流路を移動してもよい。
【0082】
本明細書で使用される場合、単数形で記載され、「a」または「an」という言葉に後続する要素または工程は、そのような除外が明示的に記述されていない限り、前記要素または工程の複数形を除外するものではない。さらに、本発明の「一実施形態」に関する言及は、記載されている特徴を組み込むさらなる実施形態の存在を除外するものではない。また、反対のことが明示的に記述されていない限り、特定の性質を有する要素または複数の要素を「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」、「含んでいる(including)」、「含む(includes)」、「有している(having)」、または「有する(has)」実施形態は、その性質を有していないさらなるそのような要素を含んでもよい。添付の特許請求の範囲では、「含んでいる(including)」や「in which」という用語は、「含んでいる(comprising)」や「wherein」というそれぞれの用語の平易な英語の均等表現として使用される。また、後続する特許請求の範囲では、「第1」、「第2」および「第3」などという用語は、単なる標識として使用されており、それらの対象に数値要件を課すものではない。さらに、後続する特許請求の範囲の限定事項は、ミーンズプラスファンクション形式では書かれておらず、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図したものではない。ただし、かかるクレームの限定事項が「する手段」という語句を明示的に使用し、かつ、その後にさらなる構造を記載せずに機能の記述が続く場合を除く。
【0083】
上記の説明は、制限的なものではなく、例示的なものである。例えば、上記の実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、本発明の主題の教示について、その範囲を逸脱することなく、特定の状況または材料を適合させるように多数の修正が加えられてもよい。本明細書に記載されている材料の寸法および種類は、本発明の主題のパラメータを画定しているものの、これらは、例示的な実施形態である。上記の説明を検討すると、他の実施形態が当業者には明らかであろう。したがって、本発明の主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を有する同等物の全範囲とともに決定されるべきである。
【0084】
本明細書は、最良の形態を含む、本発明の主題のいくつかの実施形態を開示するために例を用いており、当業者が本発明の主題の実施形態を実施することができるように例を用いており、これには、いずれかの装置またはシステムを製造して使用したり、組み込まれたいずれかの方法を実行したりすることを含む。本発明の主題の特許の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想起する他の例を含んでもよい。このような他の例は、請求項の字義通りの文言と異ならない構造要素を有する場合や、請求項の字義通りの文言と非実質的な差異しかない等価な構造要素を含む場合は、特許請求の範囲内であることを意図している。
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【外国語明細書】