(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023119732
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】商品販売システム、商品販売方法及びカード
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20230822BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022022737
(22)【出願日】2022-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】521383721
【氏名又は名称】株式会社ピーエムオフィスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100127661
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 一彦
(72)【発明者】
【氏名】山口 晃
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】売主,提携店,カスタマにとって高い柔軟性をもってシステムの運用・利用ができる商品販売システムを提供する。
【解決手段】
商品販売システム1は、カード100を入手したカスタマが操作する端末装置120とサーバ装置110とを備える。カード本体101には当該商品に対応するURLがコード化された二次元コード103が印刷されており、店舗コード106が二次元コード103の印刷とは別の態様で表示されている。端末装置120は、二次元コード読取部411と、当該商品コンテンツ表示部412と、購入希望商品ページ探索部413と、注文情報取得部415と、売上店舗コード取得部416とを備える。サーバ装置110は、注文管理情報DB記録部322と、紹介料算出部323とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に設置されたカードと、前記カードを入手したカスタマが操作する端末装置と、前記端末装置にネットワークを介して接続され、商品の売主が主管するサーバ装置と、を備えた商品販売システムであって、
前記カードのカード本体には、当該商品の画像と、当該商品に対応するコンテンツ情報が公開されたウェブページへアクセスするためのURLがコード化された二次元コードと、が少なくとも印刷されており、更に前記カードには、当該カードを設置した店舗を識別可能な店舗コードが前記二次元コードの印刷とは別の態様で表示されており、
前記端末装置は、
前記カードに印刷された前記二次元コードを読み取る二次元コード読取部と、
読み取った前記二次元コードにコード化されていたURLに基づき、前記サーバ装置に設けられているウェブページに接続し、前記サーバ装置から送信された前記コンテンツ情報に基づいて当該商品に対応するコンテンツを表示する当該商品コンテンツ表示部と、
前記カスタマによる操作に基づき、前記カスタマに指定された任意の商品のウェブページを閲覧させて、購入希望商品のウェブページ(以下、「購入希望商品ページ」とする。)を探索させる購入希望商品ページ探索部と、
前記購入希望商品を注文するための注文画面を表示して、前記カスタマに注文情報を入力させて注文情報を取得する注文情報取得部と、
前記注文画面において、当該カードに表示された前記店舗コードを前記カスタマに入力させ、売上に貢献した店舗の店舗コード(以下、「売上店舗コード」とする。)を取得する売上店舗コード取得部と、
少なくとも前記注文情報を表示して、前記カスタマに注文内容を確認させたうえで注文確定ボタンを押下させて注文確定を受け付け、前記サーバ装置に対し注文確定通知を発行する注文確定受付部と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記注文確定通知の受領に基づき、取得済の前記注文情報及び前記売上店舗コード、並びに販売金額を、前記サーバ装置の記憶部に格納されている注文管理情報DBの新規レコードとして記録する注文管理情報DB記録部と、
前記注文確定通知の受領に基づき、決済サブシステムに対し決済手続開始を指示する決済手続開始指示部と、
前記注文確定通知の受領及び支払条件の充足に基づき、出荷サブシステムに対し商品の出荷を指示する商品出荷指示部と、
前記注文管理情報DBを参照して、前記売上店舗コードごとに、売上に貢献した店舗に紐づけられた取引に係る販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出する紹介料算出部と、を備えた、
ことを特徴とする商品販売システム。
【請求項2】
前記店舗コードは、前記店舗コードが記載されたステッカーが前記カード本体に貼り付けられた態様で前記カードに表示されていることを特徴とする請求項1に記載の商品販売システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の商品販売システムにおいて、
前記店舗コードは、生成する度に唯一の文字列を生成する乱数発生器により生成した文字列を各店舗における前記店舗コードとして付与されたものであることを特徴とする商品販売システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の商品販売システムにおいて、
前記二次元コードはQRコードで構成されていることを特徴とする商品販売システム。
【請求項5】
店舗に設置されたカードと、前記カードを入手したカスタマが操作する端末装置と、前記端末装置にネットワークを介して接続され、商品の売主が主管するサーバ装置と、を備えた商品販売システムにおいて実行される商品販売方法であって、
前記カードのカード本体には、当該商品の画像と、当該商品に対応するコンテンツ情報が格納されたウェブページへアクセスするためのURLがコード化された二次元コードと、が少なくとも印刷されており、更に前記カードには、当該カードを設置した店舗を識別可能な店舗コードが前記二次元コードの印刷とは別の態様で表示されており、
前記端末装置が、前記カードに印刷された前記二次元コードを読み取る二次元コード読取ステップと、
前記端末装置が、読み取った前記二次元コードにコード化されていたURLに基づき、前記サーバ装置に設けられているウェブページに接続し、前記サーバ装置から送信された前記コンテンツ情報に基づいて当該商品に対応するコンテンツを表示する当該商品コンテンツ表示ステップと、
前記端末装置が、前記カスタマによる操作に基づき、前記カスタマに指定された任意の商品のウェブページを閲覧させて、購入希望商品のウェブページ(以下、「購入希望商品ページ」とする。)を探索させる購入希望商品ページ探索ステップと、
前記端末装置が、前記購入希望商品を注文するための注文画面を表示して、前記カスタマに注文情報を入力させて注文情報を取得する注文情報取得ステップと、
前記注文画面において、当該カードに表示された前記店舗コードを前記カスタマに入力させ、売上に貢献した店舗の店舗コード(以下、「売上店舗コード」とする。)を取得する売上店舗コード取得ステップと、
前記端末装置が、少なくとも前記注文情報を表示して、前記カスタマに注文内容を確認させたうえで注文確定ボタンを押下させて注文確定を受け付け、前記サーバ装置に対し注文確定通知を発行する注文確定受付ステップと、
前記サーバ装置が、前記注文確定通知の受領に基づき、取得済の前記注文情報及び前記売上店舗コード、並びに販売金額を、前記サーバ装置の記憶部に格納されている注文管理情報DBの新規レコードとして記録する注文管理情報DB記録ステップと、
前記サーバ装置が、前記注文確定通知の受領に基づき、決済サブシステムに対し決済手続開始を指示する決済手続開始指示ステップと、
前記サーバ装置が、前記注文確定通知の受領及び支払条件の充足に基づき、出荷サブシステムに対し商品の出荷を指示する商品出荷指示ステップと、
前記サーバ装置が、前記注文管理情報DBを参照して、前記売上店舗コードごとに、売上に貢献した店舗に紐づけられた取引に係る販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出する紹介料算出ステップと、
を有する商品販売方法。
【請求項6】
請求項5に記載の商品販売方法において、
前記サーバ装置の前記記憶部に格納されている提携店情報DBに対し、新規にカードを設置する店舗の属性情報を登録するとともに、当該店舗に特有な前記店舗コードを前記提携店情報DBに登録する提携店舗登録ステップ、を更に有し、
前記提携店舗登録ステップが当該商品コンテンツ表示ステップの前に実行されることを特徴とする商品販売方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の商品販売方法において、
前記店舗コードは、前記店舗コードが記載されたステッカーが前記カード本体に貼り付けられた態様で前記カードに表示されていることを特徴とする商品販売方法。
【請求項8】
請求項5~7のいずれかに記載の商品販売方法において、
前記店舗コードは、生成する度に唯一の文字列を生成する乱数発生器により生成した文字列を各店舗における前記店舗コードとして付与されたものであることを特徴とする商品販売方法。
【請求項9】
店舗に設置され、前記店舗に来店したカスタマが持ち運び自在なカードであって、
前記カードは、共通するテーマで束ねることができる一連のシリーズ商品群の一部又は全部の商品が紹介されているシリーズもののカードであり、
カード本体には、当該商品の画像と、当該商品に対応する情報が公開されたウェブページへアクセスするためのURLがコード化された二次元コードと、が少なくとも印刷されており、更に、当該カードを設置した店舗を識別可能な店舗コードが前記二次元コードの印刷とは別の態様で表示されていることを特徴とするカード。
【請求項10】
請求項9に記載のカードにおいて、
前記店舗コードは、前記店舗コードが記載されたステッカーが前記カード本体に貼り付けられた態様で前記カードに表示されていることを特徴とするカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードを活用した商品販売システム、商品販売システムにおいて実行される商品販売方法、及び、商品販売システムで使用されるカードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、カードに印刷された情報によってカスタマをオンラインショップ(ECサイト)に誘導して、カードに印刷された当該商品を販売するという商品販売方法/システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された商品販売方法/システムでは、大まかに次のような流れとなっている。まず、オンラインショップを主管して商品を販売する「売主」が飲食店等の店舗と提携して、実商品を提携店の店内に展示してもらう。そして、当該商品に関する情報が印刷されたグッズカードを更に準備し、提携店の店内の実商品が展示された付近にそのグッズカードを設置してもらう。展示商品を気に入った来店者(カスタマ)は、当該グッズカードを一枚ずつ持ち帰ることができる。カスタマは、グッズカードに印刷されたQRコード(登録商標。以下その旨の表示を省略)やURL(Uniform Resource Locator)に基づいてECサイトにアクセスして当該商品を購入する。
【0004】
参考までに特許文献1のグッズカードには、URLに加えて、当該商品を特定する商品コードとカード設置店舗を特定する店舗コードとが一体になった「グッズコード」が印刷されている(特許文献1の
図1~
図2参照)。カスタマは、商品を発注する際にこのグッズコードを入力するようになっており、グッズコードが入力されると自然に商品コードと共に店舗コードがECサイトに送信されるものとなっている。
【0005】
他方、QRコードの中にも、当該商品を特定する情報とカード設置店舗を特定する情報とが含まれており(特許文献1の[0022]段落参照)、QRコードを読み取って商品を発注する際にも、これら当該商品を特定する情報とカード設置店舗を特定する情報とがECサイトの側で把握可能となっている。
【0006】
特許文献1に記載された上記構成によれば、売主は送られてきた商品を特定する情報及びカード設置店舗を特定する情報を参照することによって、その商品がどの店舗を経由して購入されたのかを追跡調査でき提携店へ紹介料を支払うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のグッズコード,QRコードは、商品を特定する情報に加えてカード設置店舗を特定する情報も一体不可分となって含まれているため、同一商品を紹介するカードであってもカード設置店舗毎に異なるグッズコード,QRコードを印刷し分ける必要がある。また、カード設置店舗(提携店)を新設する際にも、新規のグッズコード,QRコードが印刷されたカードを改めて準備する必要があり、この点においても柔軟性に欠けている。また、グッズコード,QRコードのバリエーションの分だけのカードのバリエーションを用意することから製造コスト・管理コストの上昇に繋がる。
【0009】
さらには、ECサイトに辿り着いたカスタマが、手持ちカードに書かれた当該商品とは別の商品(別商品)を発注するような場合には、カードに書かれたグッズコード,QRコードを使用せずに発注することとなるため、ECサイトにはカード設置店舗を特定する情報が伝わらず、紹介料の支払いに関係する処理を行うことができない。このように、特許文献1に記載された商品販売方法/システムではカスタマの自由な購買行動に対応できない。
【0010】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、カスタマが高い柔軟性をもってシステムを利用することができ、且つまた、売主,提携店が高い柔軟性をもってシステムを運用することができる商品販売システムを提供することを目的とする。また、そのような商品販売システムにおいて実行される商品販売方法、及び、そのような商品販売システムで使用されるカードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば店舗に設置されたカードと、カードを入手したカスタマが操作する端末装置と、端末装置にネットワークを介して接続され、商品の売主が主管するサーバ装置と、を備えた商品販売システムが提供される。
カードのカード本体には、当該商品の画像と、当該商品に対応するコンテンツ情報が公開されたウェブページへアクセスするためのURLがコード化された二次元コードと、が少なくとも印刷されており、更にカードには当該カードを設置した(又はこれから設置する)店舗を識別可能な店舗コードが二次元コードの印刷とは別の態様で表示されている。
端末装置は、カードに印刷された二次元コードを読み取る二次元コード読取部と、読み取った二次元コードにコード化されていたURLに基づき、サーバ装置に設けられているウェブページに接続し、サーバ装置から送信されたコンテンツ情報に基づいて当該商品に対応するコンテンツを表示する当該商品コンテンツ表示部と、カスタマによる操作に基づき、カスタマに指定された任意の商品のウェブページを閲覧させて、購入希望商品のウェブページ(以下、「購入希望商品ページ」とする。)を探索させる購入希望商品ページ探索部と、購入希望商品を注文するための注文画面を表示して、カスタマに注文情報を入力させて注文情報を取得する注文情報取得部と、注文画面において、当該カードに表示された店舗コードをカスタマに入力させ、売上に貢献した店舗の店舗コード(以下、「売上店舗コード」とする。)を取得する売上店舗コード取得部と、少なくとも注文情報を表示して、カスタマに注文内容を確認させたうえで注文確定ボタンを押下させて注文確定を受け付け、サーバ装置に対し注文確定通知を発行する注文確定受付部と、を備える。
サーバ装置は、注文確定通知の受領に基づき、取得済の注文情報及び売上店舗コード、並びに販売金額を、サーバ装置の記憶部に格納されている注文管理情報DBの新規レコードとして記録する注文管理情報DB記録部と、注文確定通知の受領に基づき、決済サブシステムに対し決済手続開始を指示する決済手続開始指示部と、注文確定通知の受領及び支払条件の充足に基づき、出荷サブシステムに対し商品の出荷を指示する商品出荷指示部と、注文管理情報DBを参照して、売上店舗コードごとに、売上に貢献した店舗に紐づけられた取引に係る販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出する紹介料算出部と、を備える。
【0012】
本発明の別の一態様によれば、店舗に設置されたカードと、カードを入手したカスタマが操作する端末装置と、端末装置にネットワークを介して接続され、商品の売主が主管するサーバ装置と、を備えた商品販売システムにおいて実行される商品販売方法が提供される。カードの構成は上記と同様である。
この商品販売方法は、端末装置が、カードに印刷された二次元コードを読み取る二次元コード読取ステップと、端末装置が、読み取った二次元コードにコード化されていたURLに基づき、サーバ装置に設けられているウェブページに接続し、サーバ装置から送信されたコンテンツ情報に基づいて当該商品に対応するコンテンツを表示する当該商品コンテンツ表示ステップと、端末装置が、カスタマによる操作に基づき、カスタマに指定された任意の商品のウェブページを閲覧させて、購入希望商品のウェブページを探索させる購入希望商品ページ探索ステップと、端末装置が、購入希望商品を注文するための注文画面を表示して、カスタマに注文情報を入力させて注文情報を取得する注文情報取得ステップと、注文画面において、当該カードに表示された店舗コードを前記カスタマに入力させ、売上に貢献した店舗の店舗コードを取得する売上店舗コード取得ステップと、端末装置が、少なくとも注文情報を表示して、カスタマに注文内容を確認させたうえで注文確定ボタンを押下させて注文確定を受け付け、サーバ装置に対し注文確定通知を発行する注文確定受付ステップと、サーバ装置が、注文確定通知の受領に基づき、取得済の注文情報及び売上店舗コード、並びに販売金額を、サーバ装置の記憶部に格納されている注文管理情報DBの新規レコードとして記録する注文管理情報DB記録ステップと、サーバ装置が、注文確定通知の受領に基づき、決済サブシステムに対し決済手続開始を指示する決済手続開始指示ステップと、サーバ装置が、注文確定通知の受領及び支払条件の充足に基づき、出荷サブシステムに対し商品の出荷を指示する商品出荷指示ステップと、サーバ装置が、注文管理情報DBを参照して、売上店舗コードごとに、売上に貢献した店舗に紐づけられた取引に係る販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出する紹介料算出ステップと、を有する。
【0013】
本発明のさらに別の一態様によれば、店舗に設置され、店舗に来店したカスタマが持ち運び自在なカードでが提供される。このカードは、共通するテーマで束ねることができる一連のシリーズ商品群の一部又は全部の商品が紹介されているシリーズもののカードであり、カード本体には、当該商品の画像と、当該商品に対応する情報が公開されたウェブページへアクセスするためのURLがコード化された二次元コードと、が少なくとも印刷されており、更に、当該カードを設置した店舗を識別可能な店舗コードが二次元コードの印刷とは別の態様で表示されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、カスタマが高い柔軟性をもってシステムを利用することができる。また、売主,提携店が高い柔軟性をもってシステムを運用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態1に係る商品販売システム1の概要を示すシステム構成図である。
【
図2】実施形態1に係るカード100の一例を示す図である。
【
図3】実施形態1に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】実施形態1の端末装置120の機能的な構成を示すブロック図の一例である。
【
図5】端末装置120のディスプレイ(入出力インターフェース14に含まれる)に表示されるコンテンツの一例を示す図である。
【
図6】カスタマによる購入希望商品ページ探索を説明するために表したサイトマップ及びディスプレイに表示されるコンテンツの一例を示す図である。
【
図7】実施形態1のサーバ装置110の機能的な構成を示すブロック図の一例である。
【
図8】実施形態1の注文管理情報DB332の構成を示すテーブルの一例を示す図である。
【
図9】実施形態1の店舗別売上情報テーブルの一例を示す図である。
【
図10】実施形態1の紹介料を算出するための「所定の算定規則」の一例としての売上連動料率テーブルの一例を示す図である。
【
図11】実施形態1に係る商品販売方法を説明するために示す端末装置120とサーバ装置110との間のやり取りを含むシーケンス図の一例である。
【
図12】実施形態1に係る商品販売システム1を用いた商品購入・紹介料支払の取引の概要を示す概念図である。
【
図13】実施形態2に係る商品販売方法における提携店舗登録ステップS5を説明するために示すシーケンス図である。
【
図14】実施形態2の提携店情報DB331の構成を表したテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る商品販売システム1、商品販売方法及びカード100について図を参照しながら説明する。なお、各図に共通する符号については当該符号について既に説明した内容を他の図の説明においても援用できることから、他の図における説明を省略する。明細書において、本発明に係る商品販売システム1を「本システム」ということがあり、カード100を設置した店舗(カード設置店舗)のことを「提携店」又は「提携店舗」ということがある。
【0017】
[実施形態1]
1.実施形態1に係る商品販売システム1及びカード100の構成
図1は実施形態1に係る商品販売システム1の概要を示すシステム構成図である。なお、符号103は二次元コードであるQRコードを示すが、本願においては便宜上コードパターンは描かずブラックボックスとして描いている。
【0018】
(1)商品販売システム1の基本構成
図1に示すように、実施形態1に係る商品販売システム1は、カード100と、端末装置120と、ネットワークNWを介して端末装置120に接続されるサーバ装置110とを備える。なお、端末装置120及びサーバ装置110は、基本的なハードウェア構成や機能が共通するため(詳細は後述)、いずれも情報処理装置10と言い換えることができる。
【0019】
カード100は、商品の画像、商品名、単価等の商品情報が表示されている平面状の片である。このカード100は店舗(提携店22。
図12参照)に設置され、店舗に来店したカスタマ20が持ち運び自在なものである。
「カスタマ20」としては、例えば、カード100に表示された商品に興味ある者や商品の購入を希望している者などがこれに該当する。また、カード100自体に興味ある者もカスタマ20に該当するといえる。カード100、店舗等の詳細については後述する。
【0020】
端末装置120は、カード100を入手したカスタマ20が、カード100を参照しつつ操作する装置である。端末装置120はネットワークNWに接続されておりサーバ装置110にアクセスすることができる。端末装置120としては、例えば「スマートフォン」と呼ばれるカメラ機能および携帯電話機能を備えた情報処理装置10を採用することができるが、これに限定されるものではなく、例えばPC(Personal Computer)を端末装置120として採用することもできる。端末装置120には、サーバ装置110に含まれるウエブサーバのECサイト312(
図7参照)にアクセスするためのウェブブラウザソフトがインストールされている(
図4参照)。
端末装置120の詳細なハードウェア構成,機能構成については後述する。
【0021】
サーバ装置110は、商品の売主24(
図12参照)が主管するサーバ装置である。サーバ装置110には、少なくとも、カード100に表示されている商品を紹介するウェブページ314を含むECサイト312が実装されたウェブサーバが含まれている。また、注文管理情報DB記録部322等の制御部及びこれに伴ってアクセスされる注文管理情報DB322等が含まれている(
図7参照。詳細は後述する)。
サーバ装置110は、1つの「物理的な情報処理装置(符号なし。以下同様)」で実現してもよいし、2以上の「物理的な情報処理装置」で実現してもよい。また、売主24が直接管理する物理的な情報処理装置をサーバ装置110として用いてもよいし、専門業者の管理する専門のサーバ装置を、クラウド・ネットワーク等を介したサーバ装置110として用いてもよい。
サーバ装置110は、ネットワークNWに接続されており、ネットワークNWを介して端末装置120に接続されている。また、サーバ装置110はネットワークNWを介して出荷サブシステム5及び決済サブシステム6に接続されている。
サーバ装置110の詳細なハードウェア構成,機能構成については後述する。
【0022】
ネットワークNWは、2以上の情報処理装置10を接続する機能を備えたものである。ネットワークNWは、端末装置120がサーバ装置110に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網であるとも言える。上記機能を有する限りにおいて、ネットワークNWは如何なる手段で実現されていてもよい。例えば、ネットワークNWは、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワークNWは、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、VPN(Virtual Private Network)、LAN(Local Area Network)、WLAN(Wireless LAN)、WAN(Wide Area Network)WWAN(Wireless WAN)、携帯電話網、公衆交換電話網などを含むこともできる。
【0023】
(2)カード100に印刷された商品について
カード100の説明に先立って、カード100に表示された商品について説明する。
本システムで扱う「商品」としては、例えば、共通するテーマで束ねることができる一連のシリーズ商品群の一部又は全部の商品を採用することができる。
一連のシリーズ商品群としては、共通のテーマで集めた人物群・キャラクタ群・自然物群・人工物群などを採用することができる。
例えば、共通する1つのアニメーション作品に登場する複数の人物(キャラクター)のミニチュア・フィギュア群であったり、登場する物(乗り物,建物,道具等)のプラスチック製組立おもちゃ群などを一連のシリーズ商品群として採用することもできる。また例えば、共通する生産地の様々なワイナリーによるワインを一連のシリーズ商品群として採用することもできる。また例えば、衣服、履物、バッグなどの身の回り品を共通のテーマでコレクションしたものを一連のシリーズ商品群として採用することもできる。
本明細書では、これらの商品が紹介されたカード100を「シリーズもののカード」という。換言すると、カード100は、共通するテーマで束ねることができる一連のシリーズ商品群の一部又は全部の商品が紹介されているシリーズもののカードである。
【0024】
本システムのカード100は、カード100に表示されている商品に関する情報伝達を行い、当該商品及びこれに関連する商品についての販売を促進することを主目的としている。しかしながら、シリーズもののカードは、カードに描かれた内容(登場人物など)やカード群に共通する概念・世界感(例えば登場人物が登場するアニメーション作品)に対し好意・愛着等を有する「ファン」によって収集されることが主目的となる場合も多い。したがって、本システムのカード100は、上記した商品の販売促進機能だけでなく、ファンによる収集目的物としての機能を持っていてもよい。
【0025】
(3)カード100
図2は、実施形態1に係るカード100の一例を示す図である。
図2(a)はカード100の表面100aを表しており、印刷された商品情報102の一例を示している。
図2(b)は、店舗コード106が記載されたステッカー105をカード本体101に貼り付けるときの様子を示す図である。符号104は店舗コード表示欄を示す。
図2(c)は、カード100の裏面100bを表しており、二次元コード103及び店舗コード106の表示の一例を示している。
【0026】
上述したように、カード100は商品情報が表示されている平面状の片である。
図2(a)~
図2(c)に示すように、カード本体101には、商品情報102としての当該商品の画像102a(写真・イラスト等),商品シリーズ名102b(共通するテーマで束ねることができる一連のシリーズ商品名)、商品名102c、単価102d、商品説明102e、商品スペック102f等が印刷されている。また、カード本体101には、二次元コード103としてのQRコードが印刷されている。
なお、ここでいう「印刷」とは、インクでカード本体101に印刷されることのほか、例えばカード本体101が電子ペーパー等の薄板状電子デバイスの場合には、電子的に商品情報等を表示することも、ここでの印刷に含まれる。
【0027】
カード100には、更に、店舗コード106が記載されたステッカー105が店舗コード表示欄104に貼り付けられている。
「店舗コード106」は、カードを設置した店舗(提携店)ごとに付与された、当該店舗に特有なユニークなコード(提携店を一意に識別することができるコード)となっている。実施形態1では、店舗コード106はヒトが識別可能な文字列でコードを表記している。しかしながらこれに限定されるものではなく、他の表記方法(バーコード、上記とは別の二次元コードなど)を採用してもよい。
【0028】
上記を別の表現でいうと、カード100のカード本体101には、当該商品の画像102aと、当該商品に対応するコンテンツ情報が公開されたウェブページへアクセスするためのURLがコード化された二次元コード103と、が少なくとも印刷されており、更にカード100には、当該カードを設置した店舗又はこれから設置する店舗を識別可能な店舗コード106が二次元コード103の印刷とは別の態様で表示されている。
【0029】
ここで、二次元コード103はQRコードで構成されていることが好ましい。
QRコードは、小面積に多くの情報を取り入れることができ省スペースである。また、QRコードの読み取りアプリケーションも普及しておりカスタマにとって便利である。
【0030】
また、店舗コード106は、店舗コード106が記載されたステッカー105がカード本体101に貼り付けられた態様でカード100に表示されていることが好ましい。
このような構成の場合、ステッカー105に別途印刷し、かかるステッカー105をカード本体101に貼り付ければカードが完成することとなる。したがって、店舗コード106をステッカー105に印刷(記入)する場所とカード本体101の保管場所とが異なっていても良いため、物流面の制約が少なく売主24,提携店22にとって柔軟性の高い商品販売システムとなる。
【0031】
また、同一店で扱う異なる商品についても同じ店舗コード106のステッカー105を貼り付けることができるため、同一の店舗コード106でステッカを数多く印刷し貯めておくこともでき、経済的にも有利なシステムとなる。
【0032】
なお、実施形態1ではステッカー105に限定されるものではなく、例えば、カード本体101を印刷した後に、店舗コード表示欄104に、別途、店舗コード106を手書きで記入する・追加印刷する等の態様を採用してもよい。
【0033】
(4)サーバ装置110及び端末装置120に共通の情報処理装置10のH/W構成
上記したサーバ装置110及び端末装置120は、例えば、
図3に示すような情報処理装置10によって実現される。情報処理装置10はサーバ装置110及び端末装置120に共通する構成であり、サーバ装置110及び端末装置120はそれぞれ以下に説明する情報処理装置10を内包しているとも言える。
【0034】
図3は、実施形態1に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、入出力インターフェース14、通信インターフェース15を有する。これらはバスBに接続されている。
【0035】
プロセッサ11は、記憶部16に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。メモリ12及びストレージ13を纏めて記憶部16というものとする。記憶部16の中には不揮発性の記憶デバイス(ROM等)も含まれており、情報処理装置10の起動時にプロセッサ11によって実行されるブートプログラムや、情報処理装置10のハードウェアに依存するプログラム等が格納される。ストレージ13は、SDD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置で構成される。
【0036】
通信インターフェース15(以下「通信I/F15」と表記することがある)は、ネットワークNWを介して他の電子機器からデータを受信してプロセッサ11へ送り、また、ネットワークNWを介してプロセッサ11が生成したデータを他の電子機器へ送信する。
【0037】
入出力インターフェース14(以下「入出力I/F14」と表記することがある)は、入出力デバイス(通信インターフェース15は除く。以下同様)自身、及び、入出力デバイスとの入出力インターフェース回路、入出力インターフェース・プログラム等を含む。プロセッサ11は、入出力インターフェース回路等を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを制御する。また、プロセッサ11は入出力インターフェース回路等を介して、キーボード、マウス、タッチパネル、各種スイッチ、撮像カメラ等の入力デバイスを制御する。プロセッサ11は、入出力インターフェース回路、入出力インターフェース・プログラム等を介して、入力デバイスからデータを取得し、また、プロセッサ11が生成したデータを出力デバイスへ出力する。
【0038】
(5)端末装置120の機能構成
次に、端末装置120の機能構成について説明する。
図4は、実施形態1の端末装置120の機能的な構成を示すブロック図の一例である。
図5は、端末装置120のディスプレイ(入出力インターフェース14に含まれる)に表示されるコンテンツの一例を示す図である。
【0039】
図4に示すように、実施形態1の端末装置120は、二次元コード読取部411と、当該商品コンテンツ表示部412と、購入希望商品ページ探索部413と、注文情報取得部415と、売上店舗コード取得部416と、注文確定受付部417とを備える。これらの各部は、記憶部16に記憶された各種プログラム431をプロセッサ11により実行することにより具体的に実現することができる(プログラム格納先及び処理を分担するプロセッサの所属先は、端末装置120中にあるかサーバ装置110中にあるかは問わない)。また、端末装置120は記憶部16内に一時メモリ433を有する。
【0040】
(5-1)二次元コード読取部411は、カード100に印刷された二次元コード103を読み取る。具体的には、二次元コード読取部411は、入出力I/F14の撮像カメラによってカード100に印刷された二次元コード103を撮像してコードを読み取り、読み取ったコード(又は該コード化されたURL)を記憶部16の一時メモリ433に出力して記憶させる。
【0041】
(5-2)当該商品コンテンツ表示部412は、読み取った二次元コード103にコード化されていたURLに基づき、サーバ装置110に設けられているウェブページ314に接続し(
図7参照)、サーバ装置110から送信されたコンテンツ情報318に基づいて当該商品に対応するコンテンツを表示する。
【0042】
具体的には、二次元コード読取部411で読み取ったコード(又は該コード化されていたURL)を記憶部16の一時メモリ433から読み出して接続先URLを把握し、かかるURLに基づき、サーバ装置110に含まれる所定のウェブページに通信I/F15を介して接続し、通信I/F15を介してコンテンツ情報送信要求をサーバ装置110に送信する。コンテンツ情報送信要求を受信したサーバ装置110は、指定URLに対応したウェブページのコンテンツ情報318を端末装置120に送信する。端末装置120は、通信I/F15を介してコンテンツ情報318を受信し、入出力I/F14のディスプレイにコンテンツ情報318を出力し、当該ディスプレイがコンテンツを表示する。
【0043】
図5(a)は、当該商品コンテンツ表示部412が当該商品に対応するコンテンツを表示したときの一例を示す図である。この場面では、カード100に印刷されている当該商品(
図2の例では「諏訪姫」)に対応するコンテンツが画面に表示される。なお、「当該商品」とはカード100に表示されている商品をいう。
【0044】
(5-3)購入希望商品ページ探索部413は、カスタマによる操作に基づき、カスタマに指定された任意の商品のウェブページを閲覧させて、購入希望商品のウェブページ(購入希望商品ページ)を探索させる。
「カスタマによる操作」は、例えば、端末画面に表示中のコンテンツとしてリンクが張られている文字列やサムネイル等で表示されたボタンを押下するなどの操作をいう。
【0045】
別言すると、購入希望商品ページ探索部413は、カスタマの操作により、カードに印刷されている当該商品に限らず、当該商品とは別の商品のウェブページを閲覧して回らせ購入商品選びをさせる機能である。
【0046】
図6は、カスタマによる購入希望商品ページ探索を説明するために表したサイトマップ及びディスプレイに表示されるコンテンツの一例を示す図である。図中において各矩形は互いに異なる商品にそれぞれ対応した各ウェブページを示しており、これらが一連のシリーズ商品群の単位で束ねられて階層化されてツリー状になっている。
【0047】
図6に示すように、初めカスタマは、カード100の二次元コード103の読取を起点として当該商品(カード100に表示された商品B1)であるB1のウェブページ(単に「B1ページ」という。以下同様)に辿り着き、先ずは商品B1を閲覧することとなる。 B1ページには、同じBシリーズの別の商品が閲覧できるB2ページやB3ページへのリンクボタンが配置されており、また、別シリーズであるAシリーズへのリンクボタンや上階層へのリンクボタンが配置されている。例えば
図5(a)には、他商品へのリンクボタン551a,551b,551c等や、上階層ページへのリンクボタン552a,552bが配置されている。
これらのボタンのいずれか1つを適宜押下することにより、カスタマの意向に従ったウェブページへ移行することができる。他のウェブページにおいても同様にリンクボタンを設けられている。このようにして、カスタマは、カスタマに指定された任意の商品のウェブページに移行して閲覧することができる。また、ウェブブラウズ・ソフトに標準的に実装されているページ戻り機能、ページ進む機能等を駆使することによっても任意の商品のウェブページに移行して閲覧することができる。そして、カスタマが購入希望商品のウェブページに辿り着いたところで当該ページの購入申込ボタン押下等を行うことにより注文画面502に移行するようになっている。
なお、「任意の商品」には、当初に閲覧した当該商品も含まれる。
【0048】
ウェブページ間の移行及びウェブページの表示のための動作については、当該商品コンテンツ表示部412で説明したものと基本的に同様である。具体的には、タッチパネル等の入出力I/F14によりリンクボタン押下等の「カスタマによる操作」を検出し、検出内容に応じた接続先URLを把握する。かかるURLに基づき通信I/F15を介して指定されたウェブページに接続し、通信I/F15を介してコンテンツ情報送信要求をサーバ装置110に送信する。コンテンツ情報送信要求を受信したサーバ装置110は、指定URLに対応したウェブページのコンテンツ情報318を端末装置120に送信する。端末装置120は、通信I/F15を介してコンテンツ情報318を受信し、入出力I/F14のディスプレイにコンテンツ情報318を出力し、当該ディスプレイがコンテンツを表示する。
購入希望商品ページ探索部413は、カスタマによる購入意思が固まるまでは(具体的には購入申込をするまでは)上記を繰り返し実行することができる。
【0049】
(5-4)注文情報取得部415は、購入希望商品を注文するための注文画面502を表示して、カスタマに注文情報を入力させて注文情報を取得する。
【0050】
具体的には、注文情報取得部415は、入出力I/F14のディスプレイに注文画面を含む画像データを出力し注文画面502を表示させる。注文画面502には、所定の注文情報の基礎情報への入力を待つフォームが作られており、注文情報取得部415は入出力I/F14のタッチパネル等を通じてカスタマに注文情報の基礎情報を入力させて注文情報を取得する。注文情報取得部415は、取得した注文情報を端末装置120の一時メモリ433(又はサーバ装置110の一時メモリ333)に出力して記憶させる。
【0051】
図5(b)は注文画面の一例(注文画面2)を示す図である。注文情報は、例えば
図5(a)~
図5(b)に示すような注文個数510a、配送先の氏名510b,住所510c,電話番号510d,配送方法510e,サイズ・色などの仕様に関する情報(図示を省略),支払方法(図示を省略),例えば支払処理がクレジットカードの場合にはクレジットカード番号など決済のために必要な情報(図示を省略)等からなる基礎情報の集合体からなる情報である。注文画面502は、1ページの画面であってもよいし複数ページに分かれた画面であってもよい。
【0052】
(5-5)売上店舗コード取得部416は、注文画面502において、当該カード100に表示された店舗コード106をカスタマに入力させ、売上に貢献した店舗の店舗コード106(売上店舗コード)を取得する。
【0053】
具体的には、上記の通り表示された注文画面502には、店舗コード106の入力を待つ店舗コード入力欄530が作られており《
図5(b)参照》、売上店舗コード取得部416は、店舗コード入力欄530に対し、入出力I/F14のタッチパネル等を通じてカスタマに店舗コード106を入力させて売上店舗コードを取得する。売上店舗コード取得部416は、取得した売上店舗コードを端末装置120の一時メモリ433(又はサーバ装置110の一時メモリ333)に出力して記憶させる。
【0054】
(5-6)注文確定受付部417は、少なくとも注文情報510a,510b,・・・を表示して、カスタマに注文内容を確認させたうえで注文確定ボタン553を押下させて注文確定を受け付け、サーバ装置110に対し注文確定通知を発行する。
図5(c)は注文画面の一例(注文画面3)及び注文内容確認用画面503の一例を示す図である。下側の表示領域は注文内容確認用画面503を示している。
【0055】
具体的な動作としては、注文確定受付部417は、入出力I/F14のディスプレイに注文内容確認用画面を含む画像データを出力し注文内容確認用画面503を表示させる。注文内容確認用画面503には少なくとも注文情報510a,510b、・・・の表示が含まれており更に注文確定ボタン553の表示が含まれている。注文確定受付部417は、入出力I/F14のタッチパネル等を通じて注文確定ボタン553の押下を検出すると注文確定の旨を受け付ける。注文確定受付部417は、上記で取得した注文情報及び売上店舗コードを、サーバ装置110に対し送信等により伝達する。注文確定受付部417は、通信I/F15を介して注文確定通知を送信するなどしてサーバ装置110に対し注文確定通知を発行する。もし、端末装置120側で単価及び注文個数による販売金額を把握している場合には当該販売金額をサーバ装置110に対し送信等で伝達してもよい。
【0056】
なお、注文情報取得部415、売上店舗コード取得部416及び注文確定受付部417は、これらの機能を実現するアプリケーション・プログラムを端末装置120の記憶部16に記憶させた上で、このアプリケーション・プログラムを端末装置120のプロセッサ11で実行させることで、サーバ装置110との通信を経ずに単独で注文情報の取得、売上店舗コードの取得及び注文確定の受付を行ってもよい。
逆に、注文情報取得部415、売上店舗コード取得部416及び注文確定受付部417は、端末装置120とサーバ装置110とが互いに通信を行いながら、サーバ装置110のECサイトが表示している注文フォームに所定の入力をさせることで、サーバ装置110の記憶部16内に注文情報及び売上店舗コードを直接記憶させ、注文確定通知となるフラグを直接立てるなどして各部の機能を実現してもよい。
【0057】
(6)サーバ装置110の機能構成
図7は、実施形態1のサーバ装置110の機能的な構成を示すブロック図の一例である。
図7に示すように、実施形態1のサーバ装置110は、注文管理情報DB記録部322と、決済手続開始指示部323と、商品出荷指示部324と、紹介料算出部325とを備える。これらの各部は、記憶部16に記憶された各種プログラム(図示を省略)をプロセッサ11により実行することにより具体的に実現することができる。また、サーバ装置110は記憶部16内に提携店情報DB331、注文管理情報DB332、一時メモリ333を有する。
【0058】
(6-1)注文管理情報DB記録部322は、注文確定通知の受領に基づき、取得済の注文情報及び売上店舗コード並びに販売金額を、サーバ装置110の記憶部16に格納されている注文管理情報DB332の新規レコードとして記録する。
【0059】
具体的な動作としては、注文管理情報DB記録部322は、サーバ装置110が注文確定通知を受領したことを受けて、サーバ装置110の記憶部16から取得済の注文情報及び売上店舗コード並びに販売金額を読み出し、かかる情報を、注文管理情報DB332最も若いレコードの次に、少なくとも取得済の注文情報及び売上店舗コード並びに販売金額を書き込むことにより新規レコードを記録する。
【0060】
図8は、実施形態1の注文管理情報DB332の構成を示すテーブルの一例を示す図である。この例では上方の行は時系列としては古いレコードであり下方の行は新しいレコードとなっている。新規の取引が発生すると、かかるテーブルの最下方の行に新規レコードが次々と記録される。実施形態1の注文管理情報DB332への記録は、ここで例示したテーブル形式の記録の他には、リレーショナルDB形式での記録や、表計算ソフトが扱うシートとしての記録など、適宜の方法を採用することができる。
なお、他の実装例として店舗別の注文管理情報DBを設けている場合には、該当する店舗の注文管理情報DBを特定した上で、そのDBに注文情報や販売金額を記録すること、がここでいう「売上店舗コード・・を、注文管理情報DBの新規レコードとして記録する」ことに相当する。
【0061】
(6-2)決済手続開始指示部323は、注文確定通知の受領に基づき、決済サブシステム6に対し、決済手続開始を指示する。具体的な動作としては、決済手続開始指示部323は、サーバ装置110が注文確定通知を受領したことを受けて、通信I/F15を介して決済サブシステム6に対し決済手続開始を指示する。
決済サブシステム6としては、専門業者が提供する決済サービスの仕組みを採用することができる。また、売主24が直接運用する決済サービスの仕組みを採用することもできる。
【0062】
(6-3)商品出荷指示部324は、注文確定通知の受領及び支払条件の充足に基づき、出荷サブシステムに対し商品の出荷を指示する。
具体的には、商品出荷指示部324は、サーバ装置110が注文確定通知を受領し、且つ、決済が完了したことを受けて、通信I/F15を介して出荷サブシステム5に対し商品の出荷を指示する。基本的には決済が完了したことを受けて出荷を指示することが取引安全上好ましいが、実施形態1では必ずしも決済完了を出荷の条件としなくてもよい。
出荷サブシステム5としては、全てがIT化・自動化された出荷システムであってもよいし、一部の情報処理装置がネットワークに接続され他の部分は人手による出荷システムであってもよい。
【0063】
(6-4)紹介料算出部325は、注文管理情報DB332を参照して、売上店舗コードごとに、売上に貢献した店舗に紐づけられた取引に係る販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出する。
図9は、注文管理情報DB332を売上店舗コード=203LC(店舗名=カフェABC)でフィルタリングして得た店舗別売上情報テーブル332’の一例を示す図である。
図10は、実施形態1の紹介料を算出するための「所定の算定規則」の一例としての売上連動料率テーブルの一例を示す図である。
【0064】
紹介料算出部325の具体的な動作例としては、
図9で例示するように、注文管理情報DB332の中から注目する店舗の店舗コードに該当するレコードを抽出し、更に決済状況が良好(済など)なレコードを絞り込む。絞り込まれたレコード群について、各レコード(行)毎に、販売金額に売上連動料率(
図10参照)を乗じた金額を紹介料として算出する。なお、ここでは、「所定の算定規則」としての売上連動料率を乗ずる方法を示したが、「所定の算定規則」は適宜に定めることができる。例えば販売金額の多寡に応じて段階的に固定的な金額を紹介料として設定してもよい。また、販売金額に関係なく1回の売上がある毎に所定額を紹介料と設定してもよい。
【0065】
2.実施形態1に係る商品販売方法
次に、
図11、
図4、
図5、
図7等を参照しながら実施形態1に係る商品販売方法を説明する。
実施形態1に係る商品販売方法は、店舗に設置されたカード100と、カード100を入手したカスタマが操作する端末装置120と、端末装置120にネットワークNWを介して接続され、商品の売主が主管するサーバ装置110と、を備えた商品販売システム1において実行される商品販売方法である。カード100、端末装置120及びサーバ装置110は、上述した商品販売システム1及びカード100の構成と同様であり、上述の説明を実施形態1に係る商品販売方法の説明に援用する。
【0066】
図11は、実施形態1に係る商品販売方法を説明するために示す端末装置120とサーバ装置110との間のやり取りを含むシーケンス図の一例である。
図11に示すように、実施形態1に係る商品販売方法は二次元コード読取ステップS10と、当該商品コンテンツ表示ステップS20と、購入希望商品ページ探索ステップS30と、注文情報取得ステップS40と、売上店舗コード取得ステップS50と、注文確定受付ステップS60と、注文管理情報DB記録ステップS70と、決済手続開始指示ステップS80と、商品出荷指示ステップS85と、紹介料算出ステップS90とを有する。
【0067】
(1)二次元コード読取ステップS10は、端末装置120が、カード100に印刷された二次元コード103を読み取る。具体的には、端末装置120が、入出力I/F14の撮像カメラでカード100に印刷された二次元コード103を撮像してコードを読み取り、読み取ったコード(又は該コード化されたURL)を記憶部16の一時メモリ433に出力して記憶する。
【0068】
(2)当該商品コンテンツ表示ステップS20は、端末装置120が、読み取った二次元コード103にコード化されていたURLに基づき、サーバ装置110に設けられているウェブページ314に接続し、サーバ装置110から送信されたコンテンツ情報318に基づいて当該商品に対応するコンテンツを表示する。
具体的には、端末装置120が、二次元コード読取部411で読み取ったコード(又は該コード化されていたURL)を記憶部16の一時メモリ433から読み出して接続先URLを把握し、かかるURLに基づき、サーバ装置110に含まれる所定のウェブページに通信I/F15を介して接続し、通信I/F15を介してコンテンツ情報送信要求をサーバ装置110に送信する(S21)。サーバ装置110が、コンテンツ情報送信要求を受信し、指定URLに対応したウェブページのコンテンツ情報318を端末装置120に送信する(S22)。端末装置120が、通信I/F15を介してコンテンツ情報318を受信し、入出力I/F14のディスプレイにコンテンツ情報318を出力し、当該ディスプレイがコンテンツを表示する(S23)。
【0069】
(3)購入希望商品ページ探索ステップS30は、端末装置120が、カスタマによる操作に基づき、カスタマに指定された任意の商品のウェブページを閲覧させて、購入希望商品のウェブページ(購入希望商品ページ)を探索させる。
具体的には、端末装置120が、タッチパネル等の入出力I/F14によりリンクボタン押下等の「カスタマによる操作」を検出し、検出内容に応じた接続先URLを把握する(S31)。端末装置120が、かかるURLに基づき通信I/F15を介して指定されたウェブページに接続し、通信I/F15を介してコンテンツ情報送信要求をサーバ装置110に送信する(S32)。サーバ装置110が、コンテンツ情報送信要求を受信し、指定URLに対応したウェブページのコンテンツ情報318を端末装置120に送信する(S33)。端末装置120が、通信I/F15を介してコンテンツ情報318を受信し、入出力I/F14のディスプレイにコンテンツ情報318を出力し、当該ディスプレイがコンテンツを表示する(S34)。
購入希望商品ページ探索ステップS30は、カスタマによる購入意思が固まるまでは(具体的には購入申込をするまでは)上記を繰り返し実行する。
カスタマが購入希望商品ページに到達し、購入申込ボタンが押下されるなどして、カスタマによる購入意思が固まると、注文情報取得ステップS40に移行する(S39)。
【0070】
(4)注文情報取得ステップS40は、端末装置120が、購入希望商品を注文するための注文画面502を表示して、カスタマに注文情報を入力させて注文情報を取得する。
具体的には、端末装置120が、入出力I/F14のディスプレイに注文画面を含む画像データを出力し注文画面502を表示し(S41)、入出力I/F14のタッチパネル等を通じてカスタマに注文情報の基礎情報を入力させて注文情報を取得する(S42)。その後、端末装置120が、取得した注文情報を端末装置120の一時メモリ433(又はサーバ装置110の一時メモリ333)に出力して記憶する。
【0071】
(5)売上店舗コード取得ステップS50は、注文画面502において、当該カード100に表示された店舗コード106をカスタマに入力させ、売上に貢献した店舗の店舗コード(売上店舗コード)を取得する。
具体的には、端末装置120が注文画面502を表示し(S41)、注文画面502に設けられた店舗コード入力欄530に対し、入出力I/F14のタッチパネル等を通じてカスタマに店舗コード106を入力させて売上店舗コードを取得する(S52)。その後、端末装置120が、取得した売上店舗コードを端末装置120の一時メモリ433(又はサーバ装置110の一時メモリ333)に出力して記憶する。
【0072】
(6)注文確定受付ステップS60は、端末装置120が、少なくとも注文情報510a,510b,・・・を表示して、カスタマに注文内容を確認させたうえで注文確定ボタン553を押下させて注文確定を受け付け、サーバ装置110に対し注文確定通知を発行する(
図5も併せて参照)。
具体的には次の通りである。端末装置120が、入出力I/F14のディスプレイに注文内容確認用画面を含む画像データを出力し注文内容確認用画面503を表示する。端末装置が、入出力I/F14のタッチパネル等を通じて注文確定ボタン553の押下を検出すると注文確定の旨を受け付ける。端末装置120が、上記で取得した注文情報及び売上店舗コードを、サーバ装置110に対し送信等により伝達する(S61)。端末装置120が、通信I/F15を介して注文確定通知を送信するなどしてサーバ装置110に対し注文確定通知を発行する(S62)。もし、端末装置120側で単価及び注文個数による販売金額を把握している場合には当該販売金額をサーバ装置110に対し送信等で伝達してもよい。
【0073】
(7)注文管理情報DB記録ステップS70は、サーバ装置110が、注文確定通知の受領に基づき、取得済の注文情報及び売上店舗コード並びに販売金額を、サーバ装置110の記憶部16に格納されている注文管理情報DB332の新規レコードとして記録する。
具体的には、サーバ装置110が、注文確定通知を受領したことを受けて、サーバ装置110の記憶部16から取得済の注文情報及び売上店舗コード並びに販売金額を読み出し、少なくとも取得済の注文情報及び売上店舗コード並びに販売金額を注文管理情報DB332に書き込むことにより新規レコードを記録する。
【0074】
(8)決済手続開始指示ステップS80は、サーバ装置110が、注文確定通知の受領に基づき決済サブシステム6に対し決済手続開始を指示する。具体的な動作としては、サーバ装置110が注文確定通知を受領したことを受けて、通信I/F15を介して決済サブシステム6に対し決済手続開始を指示する。
【0075】
(9)商品出荷指示ステップS85は、サーバ装置110が、注文確定通知の受領及び支払条件の充足に基づき、出荷サブシステム5に対し商品の出荷を指示する。具体的には、サーバ装置110が、注文確定通知を受領し、且つ、決済が完了したことを受けて、通信I/F15を介して出荷サブシステム5に対し商品の出荷を指示する。
【0076】
(10)紹介料算出ステップS90は、サーバ装置110が、注文管理情報DB332を参照して、売上店舗コードごとに、売上に貢献した店舗に紐づけられた取引に係る販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出する。
具体的な実行例としては、サーバ装置110が、注文管理情報DB332の中から注目する店舗の店舗コードに該当するレコードを抽出し、更に決済状況が良好(済など)なレコードを絞り込み、絞り込まれたレコード群について各レコード(行)毎に販売金額に売上連動料率を乗じた金額を紹介料として算出する(
図9及び
図10も併せて参照)。
【0077】
3.商品販売システム1を用いた商品購入・紹介料支払の取引の実施例
図12は、実施形態1に係る商品販売システム1を用いた商品購入・紹介料支払の取引の概要を示す概念図である。商品販売システム1を用いた商品購入・紹介料支払の取引としては、概ね次のような手順で実施することができる。
【0078】
(1)カード設置に協力をする意向がある店舗と、売主24との間で提携を結ぶ。その際に店舗に関する諸情報(店舗属性情報)を売主24に対し提供し、提携店22としての登録を行う。その際、売主24は、当該店舗に特有の唯一の店舗コード106を付与する。売主24は、店舗属性情報及び店舗コード106を含む提携店情報DBを作成して台帳管理をしてもよい(後述する
図14参照)。
「売主24」は、当該商品の主たる売主であって、商品に関する情報の提供を所定のECサイトで行い、商品の出荷や販売管理等を行う主体をいう。「提携店22」は、商品販売のための提携をし、カード設置場所として登録された店舗をいう。提携店22は、基本的に売主とは別の組織体であるが、これに限定することなく売主24が直営する店舗であってもよい。提携店22の例としては、商店、飲食店、屋内活動施設(ジム,プール,道場等)、屋外活動施設(スタジアム,ゲレンデ,パーク,ビーチ,キャンプ場等)、劇場、銀行、駅、役所などを挙げることができる。これらの場所は本明細書における「店舗」の概念に含まれるものとする。
【0079】
(2)売主24は提携店22に対しカード100を配布する。(3)提携店22は、自己の店舗内にカード100を設置する。いわゆるシリーズもののカードの場合には。
図12のようにカードフォルダ190に一連のカード群を並べて設置してもよい。
【0080】
(4)カスタマ20が提携店22での用事を足すために来店する。(5)店舗にカード100が置かれているのを目にする。カード100は基本的に無料で持ち帰れるように設置されているため、カスタマ20は興味を惹かれたカードを持ち帰ることができる。
【0081】
(6)カスタマ20は、カード100に表示されている商品に興味を惹かれ、更に詳しい情報を得るために、カード100に印刷されている二次元コード103(QRコード)を自身の端末装置120で読み取って売主24の主管するECサイトにアクセスすることができる。(7)カスタマ20は、カード100に表示されている当該商品の情報を閲覧する他、当該商品以外の別の商品についても閲覧することができる。(8)購入希望商品が決まり、所定の注文情報を入力する共に、併せて、カード100に表示されている店舗コード106も入力して《
図5(b)参照》商品を発注する。
【0082】
(9)売主24は、商品の発注・決済を受けて商品をカスタマ20に出荷する。(10)売主24は、店舗コード106に紐づけられた販売金額を集計し、販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出し、紹介料を提携店22に支払う。
【0083】
4.実施形態1に係る商品販売システム1・商品販売方法・カードの効果
(1)実施形態1に係る商品販売システム1において、カード本体101には当該商品に対応するコンテンツ情報が公開されたウェブページへアクセスするためのURLがコード化された二次元コード103が印刷されている。また、カスタマ20に指定された任意の商品のウェブページを閲覧させる購入希望商品ページ探索部413を備えている。
【0084】
このため、カスタマ20は、入手したカードに印刷された二次元コード103を起点に、当該商品のウェブページにアクセスし、更にはそれに関連する商品のウェブページを閲覧することができるようになっており、商品選びや商品購入の検討をすることができる。
カスタマ20が購入の意思を固めると、端末装置120が注文情報取得部415で注文情報を取得し、注文確定受付部417で注文を受け付け、商品の売主24が主管するサーバ装置110が、決済手続開始指示部323で決済サブシステム6に対し決済手続開始を指示し、また一定条件の下、出荷サブシステム5に対し商品の出荷を指示するようになっている。
【0085】
このようにカスタマ20がカードを入手した以降は、サーバ装置110を主管する売主24を中心に決済処理・出荷処理が行われることとなり、商品は売主24から直接カスタマ20に出荷されるシステムになっている。
したがって提携店22(カードを設置した店舗)には実商品を置く必要がなく、これに伴い実製品を展示するスペースも不要となり、提携店22にとってみると在庫リスクが全く無いシステムになっている。また、商品の詳細仕様等は、カスタマ20自身が商品のウェブページ(ECサイト)で確認するようになっているため、提携店22の店員は当該商品についての専門知識を有する必要がない。
【0086】
実施形態1に係る商品販売システム1では、注文の際には端末装置120で売上店舗コード取得部416がカード100に表示された店舗コード106を入力させて売上店舗コードを取得しつつ、サーバ装置110では、注文管理情報DB記録部322が動作した後、紹介料算出部325が、注文管理情報DB332を参照して、売上店舗コードごとに販売金額と所定の算定規則とに基づいて紹介料を算出するようになっている。
よって、売上への貢献度合いに応じて紹介料を提携店22に還元することができる。
【0087】
これまで説明してきたように、提携店22にとってみると、在庫リスクが無いこと、商品の専門知識が不要なことなど特段のリスクが無い一方で、カード設置の見返りとして売上への貢献度合いに応じた紹介料を受けることができる。このような事情もあり、売主にとってみると提携店の増設についても協力を得やすいシステムになっている。
【0088】
(2)また実施形態1に係る商品販売システム1は売主24にとっても有益である。例えば、当該商品とは直接関係ない商品販売・役務提供を行う店舗を提携店22にした場合、普段は当該商品に関心がない者に対しても、カードを通じて当該商品の情報を意図せずして目に触れさせる機会を増やすことができ、潜在顧客の掘り起こしが期待できる。また、提携店22における在庫切れによる販売機会の損失自体も起こりえないため、逸失利益を抑えることができる。
【0089】
(3)実施形態1に係る商品販売システム1において、カード100には、二次元コード103の印刷とは別の態様で店舗コード106が表示されている。つまり、カード100上では二次元コード103とは別に店舗コード106を識別することができるようになっている。一方、端末装置120は、当該商品コンテンツ表示部412と共に購入希望商品ページ探索部413を備えており、カスタマ20に自由な商品選びをさせることができるようになっている。また、端末装置120においては、各商品のウェブページから注文画面に移行すると必ず売上店舗コード取得部416が動作して、区別して認識できる店舗コード106をカスタマ20に入力させて売上店舗コードを取得するようになっている。
【0090】
このため、購入希望商品ページ探索部413によりカスタマ20に自由な商品選びをさせることができる上、カード100に印刷された当該商品とは異なる別商品を購入しようとする場合であっても、取得した店舗コード106(売上店舗コード)に基づき紹介料算出部325で売上に貢献した店舗へ還元されるべき紹介料を算出することが可能となっている。
したがって、実施形態1に係る商品販売システムによれば、カスタマ20が高い柔軟性をもってシステムを利用することができる上、売主24も提携店22の売上貢献を漏らさず拾い上げて把握することができる。
【0091】
(4)実施形態1に係る商品販売システムにおいて、カード本体101には、当該商品の画像102aと当該商品に対応する二次元コード103とが印刷されており、且つ、カード100には、カードを設置した店舗を識別可能な店舗コード106が二次元コードの印刷とは別の態様で表示されている。すなわち、店舗コード106は、カード本体101における一対の商品の画像102a及び二次元コード103の印刷とは別の態様で表示されるものとして構成されている。例えば、店舗コード106が記載されたステッカー105をカード本体101に貼り付ける形で店舗コード106を表示してもよい。
このような構成になっているため、一対の商品の画像102a及び二次元コード103はカード本体101に対し固定的に印刷をして大量に準備しておきつつ、新規の店舗にカードを配布する場合には、例えば、新しい店舗コード106を記載したステッカー105をカード本体101に貼り付けるようにすれば、新規店舗用のカード準備に対応することができる。
【0092】
したがって、特許文献1のカードのように同一商品であってもカード設置店舗毎に異なるグッズコード,QRコードを印刷し分けるという必要がない。このため、店舗(提携店22)の追加・変更を行う際の障害が低く、売主24,提携店22が高い柔軟性をもってシステムを運用することができる。ひいては、製造コスト・管理コストの抑制も可能となる。
【0093】
(5)なお、実施形態1に係る商品販売システム1の要部は実施形態1に係る商品販売方法の要部と共通するため、商品販売システム1による効果は、実施形態1に係る商品販売方法による効果と同様の効果を奏することができる。また、本明細書(実施形態及び後述する変形例)で述べられた技術的特徴は商品販売システム1及び商品販売方法の何れにおいても採り込むことができる。
【0094】
[実施形態2]
図13は、実施形態2に係る商品販売方法における提携店舗登録ステップS5を説明するために示すシーケンス図である。
図14は、実施形態2の提携店情報DB331の構成を表したテーブルの一例を示す図である。
【0095】
実施形態2に係る商品販売方法は、基本的には実施形態1に係る商品販売方法と同様の構成を有するが、提携店舗登録ステップS5を更に有する点において実施形態1に係る商品販売方法と異なる。
【0096】
すなわち、実施形態2に係る商品販売方法は、サーバ装置110の記憶部16に格納されている提携店情報DB331に対し、新規にカードを設置する店舗の属性情報を登録するとともに、当該店舗に特有な(ユニークな)店舗コード106を提携店情報DB331に登録する提携店舗登録ステップS5を更に有する。この提携店舗登録ステップS5は当該商品コンテンツ表示ステップS20の前に実行される(
図13参照)。
このとき、
図14に示すような店舗属性情報及び店舗コード106を少なくとも一部に含む提携店情報DB331を作成して台帳管理をしてもよい。
【0097】
また、店舗コード106については、生成する度に唯一の文字列を生成する機能を有する乱数発生器(図示なし)により文字列を生成し、生成した文字列を各店舗における店舗コード106として付与することが好ましい。換言すると、店舗コード106は、生成する度に唯一の文字列を生成する乱数発生器により生成した文字列を各店舗における店舗コードとして付与されたものであるのが好ましい。
このように乱数発生器により生成した文字列を用いることにより、シリアル番号順などによる店舗コード付与に比べて成りすまし・改ざん等の不正行為を抑制することができる。
【0098】
実施形態2に係る商品販売方法は、提携店舗登録ステップS5を更に有する点以外の点においては、実施形態1に商品販売方法と基本的に同様の構成を有する。そのため、実施形態1に係る商品販売方法が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
【0099】
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
【0100】
(1)各実施形態では、有体物としての商品を販売することを想定して説明を行った。しかしながら本発明はこれに限定されるものではない。例えば、カードに表示された役務を提供して対価を得るような場合も本発明を適用することができる。したがって、本明細書において「商品」とあるのを「役務」に読み替え、「販売」とあるのを「提供」と読み替えることができる。このような役務提供システム及び役務提供方法も本発明に含まれる。
【0101】
(2)実施形態1においては決済手続開始指示ステップS80を実行した後に商品出荷指示ステップS85を実行する例を説明したが、これに限定されることはなく、これら2つのステップを同時に実行してもよいし、逆の順番で実行してもよい。また、実施形態1においては商品出荷指示ステップS85を実行した後に紹介料算出ステップS90を実行する例を説明したが、これに限定されることはなく、これら2つのステップを同時に実行してもよいし、逆の順番で実行してもよい。
【0102】
(3)実施形態2では一例として商品販売方法を取り上げて説明した。しかしながら本発明はこれに限定されるものではない。提携店舗登録ステップS5と実質的に同様の機能を有する提携店舗登録部321を構成して、実施形態2に対応した商品販売システムを構築することもできる(
図7参照)。
【符号の説明】
【0103】
1…商品販売システム、5…出荷サブシステム、6…決済サブシステム、10…情報処理装置、11…プロセッサ、12…メモリ、13…ストレージ、14…入出力インターフェース(入出力I/F)、15…通信インターフェース(通信I/F)、16…記憶部、20…カスタマ、22…提携店、24…売主、100…カード、100a…(カードの)表面、100b…(カードの)裏面、101…カード本体、102…商品情報、102a…商品の画像、102b…商品シリーズ名、102d…単価、102e…商品説明、102f…商品スペック、103…二次元コード、104…店舗コード表示欄、105…ステッカー、106…店舗コード、110…サーバ装置、120…端末装置、190…カードフォルダ、312…ECサイト、314…ウェブページ、318…コンテンツ情報、321…提携店舗登録部、322…注文管理情報DB記録部、323…決済手続開始指示部、324…商品出荷指示部、325…紹介料算出部、332…注文管理情報DB、332’ …店舗別売上情報テーブル、333…一時メモリ、411…二次元コード読取部、412…商品コンテンツ表示部、413…購入希望商品ページ探索部、415…注文情報取得部、416…売上店舗コード取得部、417…注文確定受付部、431…プログラム、433…一時メモリ、502…注文画面、503…注文内容確認用画面、510a…注文個数入力欄、510b…氏名入力欄、510c…住所入力欄、510d…電話番号入力欄、510e…配送方法入力欄、530…店舗コード入力欄、551a,551b,551c,552a,552b…リンクボタン、553…注文確定ボタン