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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120053
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】造形装置の制御装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   B22F 10/31 20210101AFI20230822BHJP
   B29C 64/264 20170101ALI20230822BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20230822BHJP
   B33Y 50/00 20150101ALI20230822BHJP
   B29C 64/386 20170101ALI20230822BHJP
   B22F 3/105 20060101ALI20230822BHJP
   B22F 10/28 20210101ALI20230822BHJP
【FI】
B22F10/31
B29C64/264
B33Y10/00
B33Y50/00
B29C64/386
B22F3/105
B22F10/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022023233
(22)【出願日】2022-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(74)【代理人】
【識別番号】100125151
【弁理士】
【氏名又は名称】新畠 弘之
(72)【発明者】
【氏名】椎原 克典
(72)【発明者】
【氏名】荒木 翔太
(72)【発明者】
【氏名】辻 大輔
【テーマコード(参考)】
4F213
4K018
【Fターム(参考)】
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL03
4F213WL13
4F213WL85
4K018AA03
4K018AA06
4K018AA14
4K018AA24
4K018BA02
4K018BA03
4K018BA08
4K018BA13
4K018CA44
4K018EA51
4K018EA60
(57)【要約】
【課題】要求される造形品質に合わせて造形条件をより簡易に設定可能な造形装置の制御装置、及び制御方法を提供する。
【解決手段】本実施形態によれば、造形装置の制御装置であって、記憶部と、演算部と、を備える。記憶部は、造形装置に実行させる造形条件と、造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを、複数の造形条件に対して記憶する。演算部は、入力された造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲をデータに基づき、演算する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
造形装置の制御装置であって、
前記造形装置に実行させる造形条件と、前記造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを、複数の造形条件に対して記憶する記憶部と、
入力された造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲を前記データに基づき、演算する演算部と、
を備える、制御装置。
【請求項2】
前記造形品質は、表面に対する造形品質と、側面に対する造形品質とで、構成され、
前記演算部は、表面における造形品質の範囲に対応する側面における造形品質の範囲、又は、側面における造形品質の範囲に対応する表面における造形品質の範囲を演算する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記造形条件は、前記造形装置が出力するレーザの出力、前記レーザのスキャン速度、及び前記レーザのコンター回数の内の少なくとも2つを含む、請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記演算部は、前記造形条件に対応する造形品質の範囲を演算する、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記造形品質は、前記造形装置が造形した造形物の造形品質である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記造形条件の範囲に基づき、前記造形装置を制御する制御部を、
更に備える、請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記組合せたデータに基づく図形を表示装置に表示させる表示制御部を更に備える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記入力された造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲を前記図形内に表示させる、請求項7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記造形物は、支持台上に形成され、
前記造形品質には、前記造形物の底面の造形品質も含まれる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記造形品質のデータは、造形物の内面情報と、外観情報とを有する、請求項9に記載の制御装置。
【請求項11】
造形装置の制御方法であって、
前記造形装置に実行させる造形条件と、前記造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを、複数の造形条件に対して記憶する記憶工程と、
入力された造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲を前記データに基づき、演算する演算工程と、
を備える、制御方法。
【請求項12】
前記入力された造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲を、前記組合せたデータに基づく図形内に図形化し、表示装置に表示させる、請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記図形化された造形条件の範囲は、前記表示装置に表示した後に変更された造形品質に応じて変更される、請求項12に記載の制御方法。
【請求項14】
前記造形条件の範囲は、前記造形物の全体、又は前記造形物の層毎に表示切替が可能である、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項15】
前記造形条件の範囲に基づき造形された造形物の造形条件及び造形品質を更に記憶する工程を有する、請求項11に記載の制御方法。
【請求項16】
前記造形装置は、金属材料のパウダーベッド方式による積層造形により、前記造形物を造形する、請求項11に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、造形装置の制御装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パウダーベッド方式によるAM造形(AdditiveManufacturing:付加造形)は、材料粉末をテーブル上に敷詰め、集光特性の高いレーザ光を使用する。これにより、鋳物等と比較し微細で高精度かつ複雑な形状を製造可能な技術として、近年、試作のみならず、航空分野や医療分野等の幅広い分野で活用が進められている。
【0003】
ところが、金属材料のパウダーベッド方式AM造形では、造形装置に搭載されるレーザ発振器の出力、駆動精度、及び使用する金属材料種類の影響を受け、且つ形状の影響も受けるため、造形条件の設定が一般に困難となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-163618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、造形条件に基づきシミュレーションにより造形品の要求品質判定を自動で行い、判定結果をユーザに提示することなどが行われている。しかしながら、このようなシミュレーションなどでは造形品の形状評価ステップまで実施した上で、選定された条件を前提に造形条件を選定している。このため、造形条件の選定に時間がかかってしまう。更に、適用できる条件範囲が狭くなり、形状評価で造形不可となった場合に、条件変更の裕度が狭く、造形条件の初期設定の評価から行う可能性が生じてしまう。このため、造形対象により造形条件をより短時間に選定するのが困難となってしまう恐れがある。
【0006】
本実施形態は、前述の課題を考慮してなされたものであり、要求される造形品質に合わせて造形条件をより簡易に設定可能な造形装置の制御装置、及び制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態によれば、造形装置の制御装置であって、記憶部と、演算部と、を備える。記憶部は、造形装置に実行させる造形条件と、造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを、複数の造形条件に対して記憶する。演算部は、入力された造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲をデータに基づき、演算する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、要求される造形品質に合わせて造形条件をより簡易に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る積層造形システムの構成例を示す図。
図2】制御装置の構成を示すブロック図。
図3】積層造形システムにより積層造形された立方体の例を示す図。
図4】立方体を造形した後の立方体の表面粗度を示している図。
図5】演算部における造形条件の演算例を示す図。
図6】球体の積層造形の例を示す図。
図7】球体の造形条件の例を示す図。
図8】立方体を造形した後の立方体の充填率を示している図。
図9】制御装置の制御処理例を示すフローチャート。
図10図9のステップS10の詳細な処理例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る造形装置の制御装置、及び制御方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
【0011】
(一実施形態)
図1は、本実施形態に係る積層造形システム1の構成例を示す図である。この積層造形システム1は、例えばパウダーベッド法による積層造形方法により造形物の積層造形が可能なシステムである。
【0012】
すなわち、この積層造形システム1は、造形装置10と、制御装置20と、表示装置30と、入力装置40とを備える。造形装置10は、例えばレーザ発生装置10aと、スキャナ10bとを有する。レーザ発生装置10aは、ベースプレート50上の粉末層に向けて熱源となるレーザ光10Lを照射する。レーザ発生装置10aは、集光特性のより高いレーザ光を照射可能である。レーザ発生装置10aは、例えばファイバーレーザを有する。また、スキャナ10bは、レーザ光10Lをベースプレート50上に設定した照射経路に沿って照射する。スキャナ10bは、例えばガルバノスキャナを有する。
【0013】
図1に示すように、造形装置10は、例えば貯蔵部から供給される原料粉末によるベースプレート50を形成する。そして、造形装置10は、ベースプレート50上に層状に敷設された原料粉末である金属粉末にエネルギービームとしてのレーザ光10Lを照射して積層造形を行うことにより、三次元形状の造形物を製造する。造形物は、例えば、立方体、球体、ガスタービンや蒸気タービン等のタービンの動翼や静翼、あるいは燃焼器の内筒や尾筒やノズル等の部品である。また、造形装置10は、ベースプレート50を支持する支持台700(図3参照)を上下させる不図示のステージを有する。なお、原料粉末は、造形物の原料となる粉末状物質であり、例えば鉄、銅、アルミニウム又はチタン等の金属材料や、セラミック等の非金属材料を広く採用可能である。
【0014】
レーザ光10Lの出力は、造形物に応じて、外周を造形するコンター50a、及びハッチング50b毎に変更される。同様に、レーザ光10Lのスキャン速度も造形物に応じて、コンター50a、及びハッチング50b毎に変更される。更に、造形物に応じて、コンター50aを形成する際のレーザ光10Lの照射回数も変更される。例えばコンター50aを形成する際のレーザ光10Lの照射回数は、レーザ光10Lのビーム径を変更することにより、調整される。例えば、同じ幅のコンター50aであっても、レーザ光10Lのビーム径をより絞り、照射範囲を狭めることにより、レーザ光10Lの照射回数が増加される。
【0015】
制御装置20は、積層造形システム1全体の制御を行う。すなわち、この制御装置20は、造形装置10のレーザ発生装置10a、及びスキャナ10bなどを制御する。なお、制御装置20の詳細は後述する。
【0016】
表示装置30は、例えばモニタである。この表示装置30は、例えば造形装置10のレーザ光10Lの出力、スキャン速度、コンター50aを形成する際のレーザ光10Lの照射回数などと、造形物の造形条件に関する情報(例えば後述する図5)などを表示可能である。
【0017】
入力装置40は、例えば、キーボード、マウスなどにより構成される。入力装置40は、例えば、表示装置30に表示される情報に基づき、造形条件の設定情報を入力する。なお、造形物を造形するために必要な各部の寸法等に関する情報は、例えば入力装置40又は不図示の外部装置から取得部102(図2参照)を介して入力される。なお、積層造形システム1の導入試験時の造形条件は、外部の装置から取得部102(図2参照)を介して取得することも可能である。
【0018】
図2は、造形装置10の制御装置20における構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置20は、たとえば例えばCPU(CentralProcessingUnit)、記憶部100、取得部(入力IF)102などを備えたマイクロコンピュータである。制御装置20は、記憶部100に記憶されるプログラムにしたがい、制御を行う。すなわち、制御装置20は、記憶部100に記憶されるプログラムにしたがい、レーザ制御部104と、位置制御部106と、演算部108と、表示制御部110と、を構成する。なお、レーザ制御部104と、位置制御部106と、演算部108と、表示制御部110と、を電子回路として構成してもよい。
【0019】
取得部102は、積層造形システム1の各種の情報を取得する。例えば、取得部102は、レーザ発生装置10aと、スキャナ10bとから、レーザ光10Lの出力、スキャン速度、及び照射回数に関する情報を取得する。また、取得部102は、造形物の形成後の断面外観評価などの情報をレーザ光10Lの出力、スキャン速度、及び照射回数等に関連づけ、記憶部100に記憶する。
【0020】
レーザ制御部104は、入力装置40又は取得部102を介して設定された造形条件に従い、レーザ発生装置10aがレーザ光10Lの出力と、ビーム径などとを制御する。
【0021】
位置制御部106は、入力装置40又は取得部102を介して設定された造形条件に従い、レーザ光10Lのスキャン速度及び、照射位置を制御する。この位置制御部106は、照射位置を制御するとともに、ベースプレート50を支持する支持台700(図3参照)を上下させるステージの上下動も制御する。なお、本実施形態に係るレーザ制御部104、及び位置制御部106が制御部に対応する。
【0022】
演算部108は、例えば造形物の目的とする表面粗度に対して、造形条件を演算する。例えば、入力装置40から入力された造形物の形状と、表面粗度などの範囲とに応じて造形条件を演算する。演算部108の詳細は後述する。
【0023】
表示制御部110は、例えば造形条件と表面粗度との関係を示す情報を、表示装置30に表示させる。表示制御部110の詳細も後述する。
【0024】
図3は、積層造形システム1により積層造形された立方体600の例を示す図である。立方体600は、支持台(サポート)700の上部にベースプレート50を配置して造形された例である。立方体600は、表面500と、4つの側面502とを有する。例えば、積層造形システム1の導入試験時には、造形条件を変更して、立方体600は造形される。
【0025】
パウダーベッド法による積層造形方法では、レーザ光10Lが照射される領域内では、金属粉末等の原料粉末が急速に溶融する。このため、造形物の内部に空洞が生じて充填率を低下させたり、発生したスパッタが造形物の表面に付着して造形物の表面粗度を低下させたりする等の造形物の品質低下を招くおそれがある。そこで、本実施形態に係る積層造形システム1では、導入試験時に造形条件を複数回変更して、目的とする造形物、例えば立方体600を造形する。これにより、予め造形物の表面粗度、及び造形物内部の充填率と、造形条件との関係を測定して、記憶部100に記憶している。すなわち、記憶部100は、造形装置10に実行させる造形条件と、造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを、複数の造形条件に対して記憶している。なお、本実施形態に係る造形物の造形品質には、少なくとも造形物の表面粗度、及び造形物内部の充填率のいずれかが含まれる。
【0026】
図4は、造形条件を変更して、立方体600を造形した後の立方体600の表面粗度を示している図である。より具体的には、例えば99.5%以上の充填率可能な造形条件を中心条件として、レーザ出力、スキャン速度、及びコンター回数を変更して表面粗度を測定した例である。このように、表示制御部110は、造形条件と、造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータに基づく図形を表示装置30に表示させる。
【0027】
本実施形態における表面粗度は、表面500の表面の粗さを示す。この場合、表面500の上面部の表面、及び裏面、底面部の表面、及び裏面を評価に含んでもよい。
例えば、表面500の上面部の表面、及び裏面、底面部の表面、及び裏面のうちの少なくとも表面500の上面部の表面を評価対象に含むこととする。なお、本実施形態における表面500における底面部の表面粗度は、図3に示すように、支持台(サポート)700の上部にベースプレート50を配置して造形することにより、測定可能である。
【0028】
本実施形態における側面粗度は、側面502の表面粗さを示す。この場合、側面502の表面、及び裏面を評価に含んでもよい。例えば、側面502の表面、及び裏面うちの少なくとも表面を評価対象に含むこととする。なお、本実施形態では、裏面を内面と称する場合がある。
【0029】
図4に示すように、上図は表面500の表面粗度を示し、下図は、側面502の表面粗度を示す。すなわち、図G10は、横軸がレーザ出力を示し、縦軸が表面500の表面粗度を示す。図G12は、横軸がスキャン速度を示し、縦軸が表面500の表面粗度を示す。図G14は、横軸がコンター回数を示し、縦軸が表面500の表面粗度を示す。同様に、図G16は、横軸がレーザ出力を示し、縦軸が側面502の表面粗度(側面粗さ)を示す。図G18は、横軸がスキャン速度を示し、縦軸が側面502の表面粗度(側面粗さ)を示す。図G20は、横軸がコンター回数を示し、縦軸が側面502の表面粗度(側面粗さ)を示す。また、ラインL10~L20は、それぞれの測定結果を結ぶラインである。表面500の粗度は、大部分は、ハッチング50bの造形条件により定まるが、周辺部の粗度は、コンター50aの影響を受ける。このため、表面500の表面粗度の造形条件にもコンター回数が含まれている。
【0030】
図G10のラインL10に示すように、表面500では、レーザ出力が低から中になるに従い、表面粗さは増加し、中から高になるに従い、増加が抑制される。一方で、図G16のラインL16に示すように、側面502では、側面粗さは、レーザ出力が低から中になる間では増加が抑制され、中から高になるに従い、増加する。
【0031】
また、図G12のラインL12に示すように、表面500では、スキャン速度が低から中になるに従い、表面粗さはなだらかに減少し、中から高になるに従い、表面粗さの減少率がより増加する。一方で、図G18のラインL18に示すように、側面502では、側面粗さは、スキャン速度が低から中になる間では増加し、中から高になるに従い、減少する。
【0032】
さらにまた、図G14のラインL14に示すように、表面500では、コンターン回数が少から中になるに従い、表面粗さはなだらかに増加し、中から多になるに従い、表面粗さの増加率がより増加する。一方で、図G20のラインL20に示すように、側面502では、側面粗さは、コンターン回数が少から中になる間ではなだらかに減少し、中から多になるに従い、減少率が増加する。
【0033】
このように、表示制御部110は、例えば図4に示す情報を、表示装置30に表示させる。これにより、積層造形システム1の操作者は、目的とする表面粗度に対する造形条件の設定が容易となる。
【0034】
一方で、表面500と、側面502とでは、同じ造形条件に対する表面粗さの特性が相違する。このため、表面500と、側面502との双方の表面粗さの条件を満たす造形条件の設定には、時間がかかってしまう場合がある。
【0035】
このため、演算部108は、要求される表面粗さに対する造形条件を演算する。図5は、演算部108における造形条件の演算例を示す図である。測定された造形条件は図4と同等である。表示制御部110は、演算部108の演算結果として例えば図5を表示装置30に表示させる。操作者は、例えば、表面500の表面粗さの条件として、粗さの上限Suと下限Sdを入力装置40から入力することが可能である。
【0036】
演算部108は、入力された粗さの上限Suと下限Sdに対応する範囲、すなわち入力された造形品質に応じた範囲の、レーザ出力、スキャン速度、コンター回数を、表面500及び側面502に対して演算する。このとき、側面502の表面粗さの条件(C1u、C1d)が表面500のレーザ出力に対応する範囲であり、側面502の表面粗さの条件(C2u、C2d)が表面500のスキャン速度に対応する範囲であり、側面502の表面粗さの条件(C3u、C3d)が表面500のコンター回数に対応する範囲である。すなわち、条件(C1u、C1d)、(C2u、C2d)、(C3u、C3d)の共通する範囲が、側面502の表面粗さで実現可能な範囲である。換言すると、条件C1u、C2u、C3uの中の最下限値と、C1d、C2d、C3dの中の最上限値とが、側面502の表面粗さで実現可能な範囲となる。
【0037】
図5の例では、例えば、条件(C1u、C3d)が表面500における表面粗さの上限Suと下限Sdに対応する側面502の範囲となる。演算部108は、条件(C1u、C3d)に対応する各条件の範囲を演算し、表示装置30に表示させる。すなわち、演算部108は、条件(C1u、C3d)に対応するレーザ出力の範囲、スキャン回数の範囲、コンター回数の範囲を側面粗さに対して再演算し、結果を表示装置30に表示させる。
【0038】
また、表示制御部110は、例えば、演算部108の演算結果として条件(C1u、C3d)を表示装置30に表示させる。これにより、操作者は、表面500の上限Suと下限Sdに対応する側面502の表面粗さの実現可能範囲(C1u、C3d)を、簡易に得ることが可能である。このため、操作者は、表面500の上限Suと下限Sdを変更しつつ、目的とする側面502の表面粗さの範囲(C1u、C3d)などが得られるまで、入力装置40からの入力操作をより簡易に繰り返すことが可能となる。また、この際に、操作者は、目的とする側面502の表面粗さの範囲(C1u、C3d)が得られた場合のレーザ出力の範囲、スキャン回数の範囲、コンター回数の範囲を、演算結果により把握することが可能となる。
【0039】
同様に、側面502の表面粗さの条件として、粗さの上限Su2と下限Sd2とを入力装置40から入力してもよい。この場合にも、表面500の表面粗さで実現可能な範囲を同様に演算することが可能である。上述と同様に、演算部108は、表面500の実現可能な粗さ範囲に対応するレーザ出力の範囲、スキャン回数の範囲、コンター回数の範囲を表面500の表面粗さに対して再演算し、結果を表示装置30に表示させる。このように、表面500の表面粗さの条件(Su、Sd)又は、側面502の表面粗さの条件(Su2、Sd2)の一方を入力することにより、他方の表面粗さの範囲及び造形条件を演算部108により演算可能である。これにより、操作者は、目的とする粗さ範囲に対する造形条件をより短時間で得ることが可能となる。
【0040】
また、表面粗さの条件として、表面500又は側面502の一方のみを設定する場合においては、図5の上段又は下段のみを表示させてもよい。例えば、入力装置40から「表面の造形条件」、「立方体」などと入力し、上段表示を示す情報を含む入力信号により、立方体の表面粗さの造形条件を示す図のみが表示装置30に表示される。表面500の表面粗さの条件(Su、Sd)の入力装置40からの入力により、表面粗さの条件(Su、Sd)に対応するレーザ出力の範囲、スキャン回数の範囲、コンター回数の範囲が、側面502の造形条件とは無関係に、演算部108により演算され、表示装置30に表示される。
【0041】
一方で、入力装置40から「側面の造形条件」、「球体」などと入力し、下段表示を示す情報を含む入力信号により、球体における側面粗さの造形条件を示す図のみが表示装置30に表示される。この場合、側面502の表面粗さの条件(Su2、Sd2)の入力装置40からの入力により、表面粗さの条件(Su2、Sd2)に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲が、表面500の造形条件とは無関係に、演算部108により演算され、表示装置30に表示される。
【0042】
さらに、入力装置40から「表面、側面の造形条件」、「立方体」などと入力し、上段及び下段表示を示す情報を含む入力信号により、球体における表面、及び側面粗さの造形条件を示す図(図4参照)が表示装置30に表示される。この場合、表面500の表面粗さの条件(Su1、Sd1)の入力装置40からの入力により、側面502の粗さの条件に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲が演算部108により演算され、表示装置30に表示される。
【0043】
一方で側面502の表面粗さの条件(Su2、Sd2)の入力装置40からの入力により、表面500の粗さの条件に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲が演算部108により演算され、表示装置30に表示される。そして、操作者は、目的とする造形条件が得られると、その値を、入力装置40を介して選択指示し、制御装置20に造形処理を行わせることが可能である。例えば、入力装置40を介して選択指示をすると、演算された造形条件の範囲それぞれの中点の値が、制御装置20の記憶部100に設定される。そして、制御装置20のレーザ制御部104、及び位置制御部106は、記憶部100に設定された造形条件に基づき、造形装置10のレーザ光10Lを制御する。
【0044】
また、図5の例では、入力装置40から任意の造形条件として、レーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、及びコンター回数の範囲などをそれぞれ入力することも可能である。この際に、演算部108は、レーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、及びコンター回数の範囲それぞれに対する、表面や側面の造形品質(粗度、充填率)を演算し、表示装置30に表示させることも可能である。
【0045】
また、図5の例では、造形物の造形品質(粗度、充填率)を複数段別に保存してもよい。例えば、造形物の造形品質(粗度、充填率)が垂直方向の100段の段ごとに保存されている。この場合、入力装置40から任意の段を追加で指示することにより、段毎の造形条件(図5、7、8参照)が表示される。このように、表示制御部110は、表示装置30に表示させる造形条件の範囲を、造形物の全体、又は造形物の層毎に表示を切替ることが可能である。
【0046】
図6は、球体800の積層造形の例を示す図である。図6に示すように、例えば球体800もコンター60aと、ハッチング60bの造形条件より積層造形される。球体800の場合には、全面を側面として造形条件を設定可能である。
【0047】
図7は、球体800の造形条件の例を示す図である。図7は、図5の下段と同様の図である。演算部108は、入力装置40から入力された粗さの上限Su2と下限Sd2に対応する範囲の、レーザ出力、スキャン速度、コンター回数を、側面502に対して演算し、各造形条件の範囲を表示装置30に表示させる。これにより、操作者は、目的とする粗さ範囲の造形条件をより短時間で得ることが可能となる。
【0048】
ここまでは、表面粗度に対する造形条件の設定例を説明したが、造形物の充填率に対する造形条件の設定も同様に行うことが可能である。図8は、充填率に対する造形条件例を示す図である。すなわち、図8は、造形条件を変更して、立方体600を造形した後の立方体600の充填率を示している図である。
【0049】
上図は表面500の充填率を示し、下図は、側面502の充填率を示す。すなわち、図G20は、横軸がレーザ出力を示し、縦軸が表面500の充填率を示す。図G22は、横軸がスキャン速度を示し、縦軸が表面500の充填率を示す。図G24は、横軸がコンター回数を示し、縦軸が表面500の充填率を示す。同様に、図G26は、横軸がレーザ出力を示し、縦軸が側面502の充填率を示す。図G28は、横軸がスキャン速度を示し、縦軸が側面502の充填率を示す。図G30は、横軸がコンター回数を示し、縦軸が側面502の充填率を示す。また、ラインL20~L30は、それぞれの測定結果を結ぶラインである。表面500の充填率は、大部分は、ハッチング50bの造形条件より定まるが、周辺部の粗度は、コンター50aの影響を受ける。このため、表面500の充填率の造形条件にもコンター回数が含まれている。
【0050】
上述と同様に、演算部108は、充填率の上限Suと下限Sdに対応する範囲の、レーザ出力、スキャン速度、コンター回数を、表面500及び側面502に対して演算する。このとき、側面502の充填率の条件(C4u、C4d)が表面500のレーザ出力に対応する範囲であり、側面502の充填率の条件(C5u、C5d)が表面500のスキャン速度に対応する範囲であり、側面502の充填率の条件(C6u、C6d)が表面500のコンター回数に対応する範囲である。すなわち、条件(C4u、C4d)、(C5u、C5d)、(C6u、C6d)の共通する範囲が、側面502の充填率で実現可能な範囲である。換言すると、条件C4u、C5u、C6uの中の最下限値と、C4d、C5d、C6dの中の最上限値とが、側面502の充填率で実現可能な範囲となる。
【0051】
図8の例では、例えば、条件(C6u、C6d)が表面500における充填率の上限Suと下限Sdに対応する範囲となる。演算部108は、条件(C6u、C6d)に対応する各条件の範囲を演算し、表示装置30に表示させる。すなわち、演算部108は、条件(C6u、C6d)に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲を側面502の充填率に対して再演算し、結果を表示装置30に表示させる。
【0052】
また、表示制御部110は、例えば、演算部108の演算結果として条件(C6u、C6d)を表示装置30に表示させる。これにより、操作者は、表面500の上限Suと下限Sdに対応する側面502の充填率の実現可能範囲(C6u、C6d)を、簡易に得ることが可能である。このため、操作者は、表面500の上限Suと下限Sdを変更しつつ、目的とする側面502の充填率の範囲(C6u、C6d)などが得られるまで、入力装置40からの入力操作を繰り返すことが可能となる。
【0053】
同様に、側面502の充填率の条件として、充填率の上限Su2と下限Sd2とを入力装置40から入力してもよい。この場合にも、表面500の充填率で実現可能な範囲を同様に演算することが可能である。上述と同様に、演算部108は、表面500の実現可能な充填率の範囲に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲を表面500の充填率に対して再演算し、結果を表示装置30に表示させる。このように、表面500の充填率の条件(Su、Sd)又は、側面502の充填率の条件(Su2、Sd2)の一方を入力することにより、他方の充填率の範囲及び造形条件を演算部108により演算可能である。これにより、操作者は、目的とする充填率の範囲に対する造形条件をより短時間で得ることが可能となる。
【0054】
このように、目的とする造形形状での要求仕様、すなわち要求される造形品質を満足する造形条件が自動で選定される。そして、造形時間等を考慮し、例えばスキャン速度を上げるなどの要求仕様を変更、或いは追加することでも造形条件の範囲を再計算し、表示装置30に表示させることも可能となる。また、任意の造形条件を入力することで、表面や側面の造形品質(粗度、充填率など)を表示装置30に表示させることも可能である。
【0055】
以上が本実施形態の構成例であるが、以下に制御装置20の制御処理例を説明する。図9は、制御装置20の制御処理例を示すフローチャートである。図10は、図9のステップS10の詳細な処理例を示すフローチャートである。
【0056】
図9に示すように、制御装置20は、予備実験を行うことにより立方体、球体などの任意の形状に対する造形条件のデータベースを記憶部100内に構築する(ステップS10)。
【0057】
次に、操作者は、入力装置40から造形形状と要求仕様として造形品質を入力する。操作者は、造形品質として、表面の粗度、側面の粗度、表面の充填率、及び側面の充填率のいずれかを少なくとも入力する(ステップS20)。
【0058】
この場合、操作者は、「表面、側面の造形条件」、「表面の造形条件」、及び「側面の造形条件」のなから条件を示す信号を入力装置40から入力することにより、表示制御部110は表示装置30の表示形態を変更する。
【0059】
例えば、「表面、側面の造形条件」を示す信号が入力装置40から入力され、更に「粗度」を示す信号が入力装置40から入力されると、表面、及び側面粗さの造形条件を示す図(図4参照)が表示される。この場合、表面500の表面粗さの条件(Su1、Sd1)の入力装置40からの入力により、側面502の粗さの条件に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲が演算部108により演算され、表示装置30に表示される。一方で側面502の表面粗さの条件(Su2、Sd2)の入力装置40からの入力により、表面500の粗さの条件に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲が演算部108により演算され、表示装置30に表示される。
【0060】
また、「表面、側面の造形条件」を示す信号が入力装置40から入力され、更に「充填率」を示す信号が入力装置40から入力されると、表面、及び側面粗さの充填率を示す図(図8参照)が表示される。この場合、表面500の充填率の条件(Su1、Sd1)の入力装置40からの入力により、側面502の充填率に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲が演算部108により演算され、表示装置30に表示される。一方で側面502の充填率の条件(Su2、Sd2)の入力装置40からの入力により、表面500の充填率に対応するレーザ出力の範囲、スキャン速度の範囲、コンター回数の範囲が演算部108により演算され、表示装置30に表示される。
【0061】
操作者は、要求仕様に応じた目的とする造形条件が得られると、その値を、入力装置40を介して選択指示し、造形処理を行う。そして、造形後の造形物から、正面、及び側面の粗度、及び充填率を測定し、造形条件と関連づけて記憶部100のデータベースに更に記憶する(ステップS30)。
【0062】
これにより、データベースの情報が増加し、例えば図4、7、8等の情報が高精度化される。このように、実施に製造した造形物における造形条件のデータベース(DB)を記憶部100内に構築することが可能である。さらに、造形後の造形物(製品)で測定可能な任意の位置での造形品質データを計測し拡張することで、造形条件のデータベース(DB)の拡張が容易となる。これにより、抽出、表示可能な造形条件の範囲と、造形条件の選択肢も増加させることが可能となる。更に、任意の形状に造形した際に、内面情報(表面、側面における裏面の粗度)と、外観情報(表面、側面の外面の粗度)と、充填率とを計測評価することにより、造形条件のデータベース(DB)の構築時間の短縮も図ることが可能となる。
【0063】
ここで、図10を用いてステップS10のより詳細な処理例を説明する。まず、造形物の形状、レーザ出力、スキャン速度、コンター回数、及び粉末材料の種類などの情報を入力装置40、又は外部装置から制御装置20に入力する。制御装置20は、これらの情報を記憶部100に記憶する。次に、制御装置20は、記憶部100に記憶された入力情報に基づき、造形装置10に対して、例えば貯蔵部から供給される原料粉末によるベースプレートを形成させる。次に、制御装置20は、造形装置10に対して、入力されたレーザ出力、スキャン速度、コンター回数に従い、ベースプレート上に層状に敷設される原料粉末にレーザ光10Lを照射して、三次元の積層造形を行わせる(ステップS100)。
【0064】
次に、造形物の表面、及び側面に対して内面情報(表面、側面における裏面の粗度)と、外観情報(表面、側面の外面の粗度)と、充填率とを計測評価する(ステップS102)。そして、ステップS100における造形条件と、計測評価の結果とを関連づけて記憶部100内のデータベースに記憶する。すなわち、記憶部100内のデータベースは、造形条件と、この造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを、複数の造形条件に対して記憶する。
【0065】
次に、演算部108は、造形条件と、この造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータとを、感度評価として図表化(図4,7,8を参照)する(ステップS104)。次に、演算部108は、造形条件を変更した測定回数に基づき、造形条件を変更した再計測を行うか否かを判定する(ステップS106)。演算部108は、再計測すると判定する場合(ステップS106のY)、ステップS100からの処理を、造形条件を変更して繰り返す。一方で、演算部108は、再計測すると判定しない場合(ステップS106のN)、その造形物に対する処理を終了する。
【0066】
以上説明したように、本実施形態によれば、制御装置20は、造形装置10に実行させる造形条件と、造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを、複数の造形条件に対して記憶する記憶部100と、入力された造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲を記憶部100のデータに基づき、演算する演算部108と、を備えることとした。これにより、造形条件と、造形条件に基づき造形した造形物の造形品質とを組合せたデータを用いて、造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲を演算可能となる。このため、要求される造形品質に応じた範囲の造形条件の範囲をより簡易に設定できる。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1:積層造形システム、10:造形装置、20:制御装置、30:表示装置、100:記憶部、104:レーザ制御部、106:位置制御部、108:演算部、110:表示制御部、500:表面、502:側面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10