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特開2023-120088情報処理装置、サーバ、プログラム、及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120088
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、サーバ、プログラム、及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/44 20130101AFI20230822BHJP
   H04L 67/141 20220101ALI20230822BHJP
【FI】
G06F21/44
H04L67/141
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022023296
(22)【出願日】2022-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 一康
(72)【発明者】
【氏名】野▲崎▼ 博樹
(72)【発明者】
【氏名】樋田 敏浩
(57)【要約】
【課題】想定外の送信先へのデータ送信を抑制する。
【解決手段】情報処理装置は、複数のユーザに使用され、中継機器を介して外部装置と通信可能に接続される情報処理装置である。情報処理装置は、中継機器を特定するための第一接続先情報、及びユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される中継機器を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶手段を備える。情報処理装置は、第一接続先情報に基づいて中継機器を特定し、特定した中継機器を介して外部装置と通信する通信手段を備える。情報処理装置は、ユーザ識別子が取得され、且つ、通信手段による通信を開始する場合において、取得されたユーザ識別子に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には、通信を禁止する通信禁止手段とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザに使用され、中継機器を介して外部装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、
前記中継機器を特定するための第一接続先情報、及びユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される前記中継機器を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶手段と、
前記第一接続先情報に基づいて前記中継機器を特定し、特定した前記中継機器を介して前記外部装置と通信する通信手段と、
前記ユーザ識別子が取得され、且つ、前記通信手段による前記通信を開始する場合において、取得された前記ユーザ識別子に対応する前記第二接続先情報と前記第一接続先情報とが異なる場合には、前記通信を禁止する通信禁止手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記通信禁止手段が前記通信を禁止した場合に、前記通信が禁止された旨を報知する、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記通信禁止手段が前記通信を禁止した場合に前記第二接続先情報の変更を促す旨を報知する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
ユーザが前記第一接続先情報を変更する場合に、当該ユーザの前記ユーザ識別子に対応する前記第二接続先情報が、変更する前記第一接続先情報と同じ情報に変更される、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記第二接続先情報の設定は、外部端末を介して行われる、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記記憶手段は、前記通信手段が前記通信をしたときに用いた前記中継機器の特定情報を、前記通信したときに取得された前記ユーザ識別子に設定される前記第二接続先情報として記憶する、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記ユーザの生体情報を測定する測定部を備える、
情報処理装置。
【請求項8】
複数のユーザに使用される情報処理装置と中継機器を介して通信可能に接続されるサーバであって、
前記情報処理装置が前記中継機器を特定して接続するための第一接続先情報、及び前記情報処理装置のユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される前記中継機器を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶手段と、
前記ユーザ識別子が取得され、且つ、前記情報処理装置との通信を開始する場合において、取得された前記ユーザ識別子に対応する前記第二接続先情報と前記第一接続先情報とが異なる場合には、前記通信を禁止する通信禁止手段と、
を備えるサーバ。
【請求項9】
複数のユーザに使用され、中継機器を介して外部装置と通信可能に接続される情報処理装置に、
前記中継機器を特定するための第一接続先情報、及びユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される前記中継機器を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶ステップと、
前記第一接続先情報に基づいて前記中継機器を特定し、特定した前記中継機器を介して前記外部装置と通信する通信ステップと、
前記ユーザ識別子が取得され、且つ、前記通信ステップによる前記通信を開始する場合において、取得された前記ユーザ識別子に対応する前記第二接続先情報と前記第一接続先情報とが異なる場合には、前記通信を禁止する通信禁止ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
複数のユーザに使用される情報処理装置と中継機器を介して通信可能に接続されるサーバに、
前記情報処理装置が前記中継機器を特定して接続するための第一接続先情報、及び前記情報処理装置のユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される前記中継機器を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶ステップと、
前記ユーザ識別子が取得され、且つ、前記情報処理装置との通信を開始する場合において、取得された前記ユーザ識別子に対応する前記第二接続先情報と前記第一接続先情報とが異なる場合には、前記通信を禁止する通信禁止ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
複数のユーザに使用される情報処理装置と、前記情報処理装置に中継機器を介して通信可能に接続される外部装置とを備えた情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記中継機器を特定するための第一接続先情報に基づいて前記中継機器を特定し、特定した前記中継機器を介して前記外部装置と通信する通信手段を備え、
前記情報処理装置又は前記外部装置の少なくとも一方は、
前記第一接続先情報及びユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される前記中継機器を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶手段と、
前記ユーザ識別子が取得され、且つ、前記通信手段による前記通信を開始する場合において、取得された前記ユーザ識別子に対応する前記第二接続先情報と前記第一接続先情報とが異なる場合には、前記通信を禁止する通信禁止手段と、を備える、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、サーバ、プログラム、及び情報処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、個人毎に個人データを設定できる体組成計が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、インターネットを介して測定データをサーバに送信する通信機能を備えた体組成計が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-285477号公報
【特許文献2】特開2018-093554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような体組成計を譲渡人が譲受人に譲渡する際は、体組成計に記憶されたデータを消去してから譲渡することが通常である。しかし、譲渡人によってはデータを消去せずに譲渡人に譲渡してしまうことがある。
【0006】
例えば、譲渡人が設定した個人設定情報が残っており、この個人設定情報には、例えば測定データの蓄積先(送信先)等が含まれる場合がある。この場合、譲受人が測定したデータが想定していない送信先に送信されてしまう可能性が生ずる。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、想定外の送信先へのデータ送信を抑制することを可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様の情報処理装置は、複数のユーザに使用され、中継機器を介して外部装置と通信可能に接続される情報処理装置である。情報処理装置は、中継機器を特定するための第一接続先情報、及びユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される中継機器を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶手段を備える。情報処理装置は、第一接続先情報に基づいて中継機器を特定し、特定した中継機器を介して外部装置と通信する通信手段を備える。情報処理装置は、ユーザ識別子が取得され、且つ、通信手段による通信を開始する場合において、取得されたユーザ識別子に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には、通信を禁止する通信禁止手段を備える。
【0009】
例えば、情報処理装置のデータを消去するのを失念した譲渡人から情報処理装置を譲り受けた譲受人がいるとする。この譲り受けた情報処理装置には譲渡人が接続先として使用していた中継機器を特定する為の接続先情報が残っているが、譲受人が所有している中継機器の接続先情報とは異なるのが通常である。このため、譲受人は、自身の通信環境に合わせて接続先情報を変更することとなる。
【0010】
接続先情報を変更することで、譲受人は、情報処理装置を中継機器に接続することができる。しかし、情報処理装置には、譲渡人が設定した個人設定情報が残っており、この個人設定情報には、例えばインターネット上に存在する測定データの蓄積先等が含まれる場合がある。
【0011】
この場合、譲受人が測定したデータが想定していない送信先に送信されてしまう可能性が生ずる。
【0012】
しかしながら、この態様によれば、情報処理装置の記憶部には、中継機器を特定するための第一接続先情報、及びユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される中継機器を特定するための第二接続先情報が記憶されている。
【0013】
この状態において、ユーザ識別子が取得され外部装置との通信を開始する場合、取得されたユーザ識別子に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるので、外部装置との通信が禁止される。
【0014】
このため、例えば測定データの蓄積先等の個人設定情報が情報処理装置に残されている場合において、この個人設定情報に基づいて情報処理装置が外部装置へデータを送信しようとしても、データの送信は阻止される。
【発明の効果】
【0015】
この態様によれば、例えば個人設定情報に基づく想定外の送信先へのデータの送信を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、第一実施形態に係る情報処理装置を備えた情報処理システムを示す説明図である。
図2図2は、第一実施形態に係る情報処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、第一実施形態に係る情報処理装置のプロセッサが実行する呼出測定処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、第一実施形態に係る情報処理装置の表示部に表示される表示例を示す図である。
図5図5は、第一実施形態に係る情報処理装置のプロセッサが実行する自動判別測定処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、第一実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示す説明図である。
図7図7は、図6に続く動作を示す説明図である。
図8図8は、図7に続く動作を示す説明図である。
図9図9は、図8に続く動作を示す説明図である。
図10図10は、第二実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示す説明図である。
図11図11は、第三実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第一実施形態>
以下、添付図面を参照しながら第一実施形態について説明する。
【0018】
図1は、第一実施形態に係る情報処理装置10を備えた情報処理システム12を示す説明図である。
【0019】
情報処理システム12は、情報処理装置10と、情報処理装置10の装置本体14が中継機器16を介して通信可能に接続されるサーバである外部装置18とを備える。情報処理システム12は、情報処理装置10の装置本体14及び外部装置18のそれぞれと通信可能に接続される外部端末20を備える。
【0020】
この外部端末20は、情報処理装置10を利用するユーザが利用する装置であり、情報処理装置10を利用するユーザの数だけ存在する。
【0021】
(情報処理装置)
情報処理装置10は、例えば、生体の情報を取得する生体情報測定装置で構成されてもよい。生体情報測定装置としては、例えば、体組成計が挙げられる。
【0022】
本実施形態の情報処理装置10は、体組成計を構成する。情報処理装置10は、ユーザの体重及び生体インピーダンスを測定し、例えば体脂肪率、筋肉量等の体組成を取得する。
【0023】
情報処理装置10は、装置本体14が中継機器16を介して外部装置18と通信してデータを遣り取りするための通信機能を備える。また、情報処理装置10は、装置本体14が外部端末20と通信してデータを送受信するための通信機能を備える。
【0024】
(外部装置)
外部装置18は、例えばインターネット網に設けられたインターネットサーバで構成される。このインターネットサーバを構成する外部装置18は、情報処理装置10から送られてくる測定データを管理するサービスを提供する。
【0025】
外部装置18は、データベースDB(図6参照)を備える。外部装置18のデータベースDBには、情報処理装置10で取得した測定データ等が蓄積される。
【0026】
外部装置18が提供する測定データの管理サービスを受けるユーザは、自身のアカウントにログインすることによって自身の測定データを格納及び閲覧することができる。自身のアカウントにログインするために、ログイン情報としてID及びパスワードが必要である。ID及びパスワードは、アカウントを登録する際に付与される。
【0027】
この外部装置18に情報処理装置10を接続する際には、中継機器16が用いられる。
【0028】
(中継機器)
中継機器16は、情報処理装置10が接続される通信機器で構成される。通信機器としては、情報処理装置10と電波を用いて無線で接続される無線LANルータ、又は情報処理装置10とケーブルを用いて接続される有線LANルータ等が挙げられる。本実施形態の中継機器16は、無線LANルータが用いられる。
【0029】
なお、本実施形態では、中継機器16が無線LANルータで構成される場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。中継機器16としては、例えば無線LANルータの電波を中継する中継機器も含まれる。
【0030】
中継機器16は、例えば、情報処理装置10を利用する屋内に設置される。中継機器16は、モデムを介して、屋内に引き込まれたケーブルに接続され、インターネット網に接続される。又は、中継機器16は、ONU(光回線の終端装置)を介して、屋内に引き込まれた光回線に接続され、インターネット網に接続される。
【0031】
中継機器16には、当該中継機器16を特定するための固有の接続先情報が設定されている。接続先情報としては、SSID(サービスセットID)又はBSSID(基本サービスセット識別子)等の識別情報が用いられる。
【0032】
情報処理装置10は、接続先情報と予め定められたパスワードとを使用することで、接続先情報で特定された中継機器16に接続することができる。
【0033】
中継機器16の通信範囲は、電波の届く範囲によって定められる。この中継機器16に接続する情報処理装置10は、中継機器16の通信範囲内に配置する必要がある。
【0034】
(外部端末)
外部端末20は、携帯端末で構成される。携帯端末としては、タブレット型のパソコン又は携帯電話機が挙げられる。本実施形態の外部端末20は、携帯電話であるスマートフォンで構成される。
【0035】
外部端末20は、情報処理装置10と通信する通信機能と、インターネット網に設けられた基地局と通信する通信機能とを備える。
【0036】
外部端末20と情報処理装置10とは直接通信することができる。直接通信する方法としては、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)を省電力化したBLE(Bluetooth Low Energy)、又はWi-Fi Direct等の無線接続を利用した方法、又はUSB(universal serial bus)ケーブル等を用いた有線接続を利用した方法が挙げられる。本実施形態の外部端末20と情報処理装置10との通信には、BLEが用いられる。
【0037】
外部端末20と外部装置18との通信には、携帯電話の基地局と接続するための通信機能を利用する。これにより、外部端末20は、基地局に接続されたインターネット網を介して、外部装置18と通信可能となる。
【0038】
(ハードウエア構成)
図2は、第一実施形態に係る情報処理装置10のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、ユーザの生体情報を測定して処理するコンピュータで構成される。
【0039】
図2に示すように、情報処理装置10は、プロセッサ100を中心に構成されている。プロセッサ100には、記憶部102、入力部104、表示部106、報知部108、時計部110、及び通信部112が接続されている。また、プロセッサ100には、測定部120が接続されている。
【0040】
プロセッサ100としては、汎用プロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はDSP(digital signal processor)などが挙げられる。また、プロセッサ100としては、専用プロセッサであるGPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などが挙げられる。
【0041】
記憶部102は、記憶手段を構成する。記憶部102は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体である。記憶部102は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び記憶装置などで構成される。記憶装置は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等で実現される。
【0042】
記憶部102には、情報処理装置10の処理手順を示すプログラムである情報処理プログラム、及び情報処理プログラムで用いるデータが記憶されている。プロセッサ100は、この記憶部102に記憶された情報処理プログラムに従って各処理を実行する。また、記憶部102には、プロセッサ100が各処理を実行する際に使用するデータが読み書きされる。
【0043】
記憶部102には、当該情報処理装置10の装置本体14を接続する中継機器16を特定するための接続先情報である第一接続先情報が設定操作により記憶される。第一接続先情報は、装置本体14を中継機器16に接続する際に使用する接続先情報である。
【0044】
また、記憶部102には、利用するユーザが設定する個人設定情報が記憶される。本実施形態の情報処理装置10では、記憶部102に四人分の個人設定情報を記憶することができる。
【0045】
記憶部102に記憶される各個人設定情報は、ユーザを判別するためのユーザ識別子である個人番号、ユーザの性別、年齢、身長、及び当該ユーザの測定データが挙げられる。また、個人設定情報は、ユーザ毎に設定される中継機器16を特定するための第二接続先情報が含まれる。
【0046】
なお、第一接続先情報及び第二接続先情報は、中継機器16のSSIDが用いられる。
【0047】
入力部104は、プロセッサ100への入力機器を構成し、入力機器としては、例えば、装置本体14に設けられたスイッチで構成される。このスイッチとしては、四つの個人番号スイッチが挙げられる(図示省略)。
【0048】
個人番号スイッチは、「個人番号(1)」、「個人番号(2)」、「個人番号(3)」、及び「個人番号(4)」を有する。各個人番号スイッチは、情報処理装置10を使用するユーザを特定するために使用される。
【0049】
例えば、「個人番号(1)」に父親を割り当てた場合、父親の性別、年齢、及び身長などの個人設定情報と、父親の測定データとが個人番号「1」に関連付けられて記憶部102に記憶される。また、「個人番号(2)」に母親を割り当てた場合、母親の性別、年齢、及び身長などの個人設定情報と、母親の測定データとが個人番号「2」に関連付けられて記憶部102に記憶される。
【0050】
この個人設定情報には、中継機器16を特定するための第二接続先情報が含まれる。
【0051】
例えば、個人番号「1」の個人設定情報には、例えば父親の測定に伴って測定データを送信する際に、情報処理装置10が外部装置18と通信をしたときに用いた中継機器16の特定情報を示す第二接続先情報が含まれる。また、個人番号「2」の個人設定情報には、例えば母親の測定に伴って測定データを送信する際に、情報処理装置10が外部装置18と通信をしたときに用いた中継機器16の特定情報を示す第二接続先情報が含まれる。
【0052】
表示部106は、表示装置で構成される。本実施形態の表示装置は、液晶表示板(LCD)130(図1参照)で構成される。表示部106は、プロセッサ100からの指示に従って文字や画像を表示する。
【0053】
報知部108は、スピーカー又はブザーで構成される。本実施形態の報知部108は、圧電ブザーが用いられる。報知部108は、プロセッサ100から指示に従って音を発生する。
【0054】
時計部110は、現在の年月日及び時刻を示すととともに時間を測定する。時計部110は、現在の年月日及び時刻をプロセッサ100に出力する。時計部110から出力される年月日及び時刻は、測定データを取得した測定時間として記録することができる。
【0055】
通信部112は、データを送受信するためのインターフェースを構成する。通信部112は、プロセッサ100と他の装置との間で通信を行ってデータの送受信を可能とする。通信部112は、例えばUSB(universal serial bus)等の有線通信装置又は無線通信装置で構成される。
【0056】
本実施形態の通信部112は、BLE(Bluetooth Low Energy)通信を可能とするBLEモジュールを備え、通信部112は、装置本体14と外部端末20との通信を可能とする。
【0057】
また、本実施形態の通信部112は、無線LANを利用した通信を可能とする無線LANモジュールを備え、装置本体14は、中継機器16及びインターネット網を介して、外部装置18と通信可能となる。
【0058】
なお、通信部112がインターネット網を介してプログラムサーバに接続することで、プロセッサ100は、プログラムサーバから情報処理プログラム及び必要データを受信することが可能となる。
【0059】
測定部120は、装置本体14に載ったユーザの体重を測定する荷重センサ、及び装置本体14に載ったユーザの体組成を測定するための体組成測定部などで構成される。体組成測定部は、装置本体14に載ったユーザの足に接する電極132(図1参照)を含んで構成され、電極132間のインピーダンスを測定して体組成を取得する。
【0060】
測定部120は、取得した体重及び体組成などの測定データをプロセッサ100に出力する。
【0061】
(機能ブロックの説明)
図2には、情報処理装置のプロセッサ100の制御によって実施される情報処理装置10の機能の一例が示されている。
【0062】
図2に示すように、情報処理装置10のプロセッサ100の制御によって実施される機能は、通信手段を実施する通信部139と、通信禁止手段を実施する禁止制御部140と、禁止報知部142と、変更報知部144とを備える。各部の機能は、図2に示すように、プロセッサ100が記憶部102から読み出した情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0063】
(通信部)
図1及び図2に示すように、通信部139は、第一接続先情報に基づいて中継機器16を特定し、特定した中継機器16を介して外部装置18と通信するように情報処理装置10を制御する。
【0064】
(禁止制御部)
禁止制御部140は、装置本体14及び外部装置18間で通信を開始する前において、前述した第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合に装置本体14と外部装置18との通信を禁止するように情報処理装置10を制御する。装置本体14及び外部装置18間での通信は、第二接続先情報を設定したユーザに関する通信が挙げられる。
【0065】
具体的に説明すると、情報処理装置10のプロセッサ100は、測定時にユーザ識別子である個人番号が取得され、装置本体14及び外部装置18の通信を開始する場合において、取得された個人番号に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とを比較する。このとき、第一ユーザが設定した第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には、装置本体14と外部装置18との通信を禁止して測定データ等の送信を中止する。
【0066】
(禁止報知部)
禁止報知部142は、禁止制御部140が通信を禁止した場合に、通信が禁止された旨を報知するように情報処理装置10を制御する。
【0067】
具体的に説明すると、情報処理装置10のプロセッサ100は、外部装置18との通信を禁止して第一ユーザの測定データ等の送信を中止する場合、測定データ等の送信を停止している旨のメッセージを表示部106に表示してユーザに報知する。
【0068】
(変更報知部)
変更報知部144は、禁止制御部140が通信を禁止した場合に、第二接続先情報の変更を促す旨を報知するように情報処理装置10を制御する。
【0069】
具体的に説明すると、情報処理装置10のプロセッサ100は、外部装置18との通信を禁止して第一ユーザの測定データ等の送信を中止する場合、第一ユーザが設定した第二接続先情報の変更を促すメッセージを表示部106に表示してユーザに報知する。
【0070】
(情報処理装置の動作説明)
次に、情報処理装置10の動作を、図3から図5を用いるとともに、プロセッサ100が実行する処理手順に従って説明する。
【0071】
なお、記憶部102には、通信の禁止を示す通信禁止フラグの領域が確保されているものとする。また、記憶部102には、各ユーザの過去の測定データが、ユーザ毎に設定された個人番号に関連付けられて記憶されている。
【0072】
この情報処理装置10は、装置本体14に設けられた個人番号スイッチを操作することで測定を行うユーザを設定して測定を開始する呼出測定機能と、個人番号スイッチを操作せずに測定を開始し、その測定結果からユーザを判別する自動判別測定機能とを有する。
【0073】
(呼出測定機能)
初めに呼出測定機能について説明する。
【0074】
図3は、第一実施形態に係る情報処理装置10のプロセッサ100が実行する呼出測定処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
プロセッサ100が情報処理プログラムを実行し呼出測定処理が実行すると、プロセッサ100は、装置本体14に設けられた何れかの個人番号スイッチが操作されたかを入力部104から入力する。そして、プロセッサ100は、操作された個人番号スイッチから当該個人番号スイッチに関連付けられたユーザを特定するためのユーザ識別子である個人番号を取得する(ステップS1)。
【0076】
プロセッサ100は、特定した個人番号に関連付けられて記憶された第二接続先情報と、当該装置本体14に事前に設定された第一接続先情報とを記憶部102から読み出し、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるか否かを判断する(ステップS2)。なお、このステップS2の判断は、装置本体14と外部装置18との通信を開始する前において行われる。
【0077】
ステップS2において、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合、プロセッサ100は、記憶部102に確保された通信禁止フラグを「1」にセットして装置本体14と外部装置18との通信を禁止する(ステップS3)。
【0078】
これにより、装置本体14及び外部装置18の間で第二接続先情報を設定したユーザに関する通信を開始する前において、当該第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には装置本体14と外部装置18との通信が禁止される。
【0079】
また、プロセッサ100は、サブルーチンの処理などにおいて、通信禁止フラグが「1」にセットされているか否かに基づいて、装置本体14と外部装置18との通信が禁止されているか否かを判断することができる。
【0080】
装置本体14と外部装置18との通信が禁止された状態において、プロセッサ100は、表示部106に注意画面150(図4参照)を表示する(ステップS4)。これにより、プロセッサ100は、通信が禁止された旨及びステップS2の判断に用いた第二接続先情報の変更を促す旨をユーザに報知する。
【0081】
なお、プロセッサ100は、表示部106に注意画面150を表示する際に、報知部108から注意音を発生してもよい。
【0082】
図4は、第一実施形態に係る情報処理装置10の表示部106に表示される表示例を示す図である。図4には、情報処理装置10の表示部106に注意画面150が表示された状態が示されている。
【0083】
この注意画面150には、例えば、表示項目152として「設定エラー」の文字列が表示される。
【0084】
また、注意画面150には、通信が禁止された旨を示す通信禁止メッセージ154として「ネットワーク名が変更されました。データ誤送信防止のため送信を停止しています。」の文字列が表示される。この通信禁止メッセージ154を見たユーザは、通信が禁止され、測定データが外部装置18に蓄積されないことを把握することができる。
【0085】
さらに、注意画面150には、第二接続先情報の変更を促す旨を示す変更促進メッセージ156として「アプリでネットワーク名を再設定してください。」の文字列が表示される。この変更促進メッセージ156を見たユーザは、外部装置18に測定データを蓄積するためには第二接続先情報を含む個人設定情報の変更を要することを把握することができる。
【0086】
そして、図3に示すように、プロセッサ100は、設定変更処理を実行する(ステップS5)。
【0087】
この設定変更処理は、外部端末20によって第二接続先情報を含む個人設定情報の設定変更を行うための処理である。この設定変更は、アプリケーションプログラムがプロセッサにより実行された外部端末20との通信によって行われる。
【0088】
これにより、第二接続先情報の設定は、装置本体14と接続可能な外部端末20を介して行われる。
【0089】
具体的に説明すると、ユーザは、外部端末20をプログラムサーバに接続し、プログラムサーバからアプリケーションプログラムをダウンロードし、アプリケーションプログラムを外部端末20にインストールする。このとき、外部装置18との接続に必要なID及びパスワードを、外部端末20に設定する。
【0090】
ユーザは、外部端末20においてアプリケーションプログラムを実行する。すると、外部端末20は、BLE通信によって情報処理装置10と通信し、情報処理装置10に設定された固有の機器番号を取得する。
【0091】
そして、外部端末20には、設定画面が表示されるので、ユーザは、設定画面に従って、個人番号、氏名、性別、年齢、身長、及び情報処理装置10を接続する中継機器16を特定するための第二接続先情報を入力する。
【0092】
すると、外部端末20は、情報処理装置10から取得した機器番号と、入力された個人番号及び氏名と、外部装置18との接続に必要なID及びパスワードとを、インターネット網を介して外部装置18に送信し、外部装置18に記憶する。
【0093】
また、外部端末20は、入力された個人番号、第二接続先情報、性別、年齢、及び身長を、BLE通信によって情報処理装置10に送信する。
【0094】
これを受信した情報処理装置10のプロセッサ100は、ステップS5の設定変更処理において、外部端末20から受信した第二接続先情報、性別、年齢、及び身長を、特定した個人番号に関連付けて記憶部102に記憶し、通信禁止フラグを「0」にクリアする。
【0095】
また、プロセッサ100は、設定された最新の第二接続先情報を第一接続先情報として記憶部102に記憶する。
【0096】
これにより、第一接続先情報が変更される。また、ユーザが第一接続先情報を変更する場合に、当該ユーザのユーザ識別子である個人番号に対応する第二接続先情報のみが、変更する第一接続先情報と同じ情報に変更される。
【0097】
ここで、「当該ユーザのユーザ識別子である個人番号に対応する第二接続先情報のみが、変更する第一接続先情報と同じ情報に変更される」とは、他のユーザの第二接続先情報は変更されないことを示す。
【0098】
なお、外部端末20から設定変更が行われなかった場合には、設定変更無しとして、ステップS6へ進む。
【0099】
そして、プロセッサ100は、設定変更が行われたか否かを判断する(ステップS6)。
【0100】
ステップS6において、設定変更が行われていた場合、第二接続先情報が変更された可能性があるので、プロセッサ100は、ステップS2に戻り、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるか否かを判断する。
【0101】
また、ステップS6において、設定変更が行われていない場合、プロセッサ100は、表示部106に「お乗りください」と表示し、ユーザが装置本体14に載るように促す(ステップS7)。
【0102】
そして、プロセッサ100は、測定処理を行って装置本体14に載ったユーザの体重及び体組成などの測定データを測定部120から取得する(ステップS8)。
【0103】
また、この測定処理では、測定データを、ユーザを識別するための個人番号に関連付けて未送信データとして記憶部102に記憶する。
【0104】
この未送信データの記憶について説明する。個人設定情報が設定された場合、この個人設定情報が用いられた測定データについては、個人情報の設定が行われた以後の測定データのみを未送信データとして記憶し、設定前の測定データは記憶しない。
【0105】
また、性別又は生年月日などユーザが変わった場合に変更され得る個人設定情報が変更された際には、設定変更前に記憶された未送信データは削除し、設定変更後の測定データのみを記憶部102に記憶する。
【0106】
これにより、ユーザが変更されたときには、変更前のユーザの未送信データが変更後のユーザのデータとして扱われることがない。
【0107】
また、プロセッサ100は、当該ユーザを識別するための個人番号に関連付けられた未送信データの数を記憶部102から取得して表示部106に所定時間表示する(ステップS9)。その後、プロセッサ100は、測定部120で取得した体重及び体組成などの測定データを、測定結果として表示部106に所定時間表示した後(ステップS10)、表示部106に表示された表示画面を消去して(ステップS11)、呼出測定処理を終了する。
【0108】
前述したステップS2において、第二接続先情報と第一接続先情報とが同じ場合、プロセッサ100は、表示部106に「お乗りください」と表示し、ユーザが装置本体14に載るように促す(ステップS12)。
【0109】
そして、プロセッサ100は、測定処理を行って装置本体14に載ったユーザの体重及び体組成などの測定データを測定部120から取得し(ステップS13)、測定データを、測定結果として表示部106に所定時間表示する(ステップS14)。
【0110】
次に、プロセッサ100は、データ送信処理を実行する(ステップS15)。
【0111】
データ処理においてプロセッサ100は、記憶部102に記憶された第一接続先情報を利用することで、当該装置本体14と中継機器16とを通信可能に接続する。
【0112】
これにより、当該装置本体14は、中継機器16を介して外部装置18と通信可能となり、装置本体14と外部装置18との間でデータの遣り取りが可能となる。
【0113】
ここで、中継機器16との接続に利用した第一接続先情報は、当該ユーザを判別するための個人番号に関連付けられた第二接続先情報と同じである。このため、この第二接続先情報は、当該第二接続先情報に関連するユーザが最後に接続した中継機器16を特定するための情報となる。
【0114】
この通信状態において、プロセッサ100は、装置本体14の機器番号に当該ユーザを判別するための個人番号を付加した識別データと、取得した測定データとを関連付けて外部装置18に送信する。
【0115】
ここで、外部装置18は、データベースDB(図6参照)を備える。データベースDBには、識別データ毎に、各識別データに関連する情報を記憶する関連情報領域が確保されており、各識別データの関連情報領域には、ユーザの氏名、ID、パスワードが記憶されとともに、測定データが記憶される。
【0116】
外部装置18は、情報処理装置10の装置本体14から受信した測定データを関連情報領域に蓄積する。
【0117】
そして、プロセッサ100は、表示部106に表示された表示画面を消去して(ステップS11)、呼出測定処理を終了する。
【0118】
なお、本実施形態では、注意画面を表示するステップS4の後に、設定変更処理(ステップS5)及び設定変更の有無判断(ステップS6)を行う場合について説明したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
【0119】
例えば、ステップS5及びステップS6を省略し、ステップS4の後に、「お乗りください」と表示するステップS7を実行してもよい。
【0120】
(自動判別測定機能)
次に自動判別測定機能について説明する。
【0121】
図5は、第一実施形態に係る情報処理装置10のプロセッサが実行する自動判別測定処理の一例を示すフローチャートである。
【0122】
プロセッサ100が情報処理プログラムを実行し自動判別測定処理を実行すると、プロセッサ100は、測定部120からの入力に基づいて当該装置本体14に荷重が加えられたか否かを判断する(ステップSB1)。荷重が加えられたか否かの判断は、例えば、測定部120からの入力が予め定められた所定値以上変化するか否かによって行うことができる。
【0123】
装置本体14に荷重が加えられた場合、プロセッサ100は、測定処理を行って装置本体14に載ったユーザの体重及び体組成などの測定データを測定部120から取得する(ステップSB2)。そして、プロセッサ100は、取得した測定データに基づいてユーザ及び当該ユーザを判別するためのユーザ識別子である個人番号を特定する(ステップSB3)。
【0124】
取得した測定データからユーザを特定する際には、ステップSB2で取得した測定データと過去に測定した各ユーザの測定データと比較によって行うことができる。
【0125】
次に、プロセッサ100は、取得した個人番号に関連付けられて記憶された第二接続先情報と、当該装置本体14に事前に設定された第一接続先情報とを記憶部102から読み出し、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるか否かを判断する(ステップSB4)。なお、このステップSB4の判断は、装置本体14と外部装置18との通信を開始する前において行われる。
【0126】
ステップSB4において、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合、プロセッサ100は、記憶部102に確保された通信禁止フラグを「1」にセットして装置本体14と外部装置18との通信を禁止する(ステップSB5)。
【0127】
これにより、個人番号が取得され装置本体14及び外部装置18の通信を開始する場合において、取得された個人番号に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には、装置本体14と外部装置18との通信が禁止される。
【0128】
また、プロセッサ100は、サブルーチンの処理などにおいて、通信禁止フラグが「1」にセットされているか否かに基づいて、装置本体14と外部装置18との通信が禁止されているか否かを判断することができる。
【0129】
装置本体14と外部装置18との通信が禁止された状態において、プロセッサ100は、表示部106に注意画面150(図4参照)を表示する。また、プロセッサ100は、通信が禁止された旨及びステップSB4の判断に用いた第二接続先情報の変更を促す旨をユーザに報知する(ステップSB6)。
【0130】
なお、プロセッサ100は、表示部106に注意画面150を表示する際に、報知部108から注意音を発生してもよい。
【0131】
そして、プロセッサ100は、設定変更処理を実行する(ステップSB7)。なお、設定変更が行われなかった場合には、設定変更無しとして、ステップSB8へ進む。
【0132】
設定変更処理は、外部端末20によって個人接続先を含む個人設定情報の設定変更を行うための処理である。この設定変更は、アプリケーションプログラムが実行された外部端末20との通信によって行われる。これにより、第二接続先情報の設定は、装置本体14と接続可能な外部端末20を介して行われる。
【0133】
なお、設定変更処理の詳細は、前述したステップS5と同様のため説明は割愛する。
【0134】
そして、プロセッサ100は、設定変更が行われたか否かを判断する(ステップSB8)。
【0135】
ステップSB8において、設定変更が行われていた場合、第二接続先情報が変更された可能性があるので、プロセッサ100は、ステップSB4に戻り、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるか否かを判断する。
【0136】
また、ステップSB8において、設定変更が行われていない場合、プロセッサ100は、当該ユーザを判別するための個人番号に関連付けられた未送信データの数を記憶部102から取得して表示部106に所定時間表示する(ステップSB9)。
【0137】
その後、プロセッサは、測定部120で取得した体重及び体組成などの測定データを、測定結果として表示部106に所定時間表示した後(ステップSB10)、表示部106に表示された表示画面を消去して(ステップSB11)、自動判別測定処理を終了する。
【0138】
前述したステップSB4において、第二接続先情報と第一接続先情報とが同じ場合、測定部120で取得した体重及び体組成などの測定データを測定結果として表示部106に所定時間表示する(ステップSB12)。
【0139】
そして、プロセッサ100は、データ送信処理を実行する(ステップSB13)。
【0140】
データ処理においてプロセッサ100は、記憶部102に記憶された第一接続先情報を利用することで、当該装置本体14と中継機器16とを通信可能に接続する。
【0141】
これにより、当該装置本体14は、中継機器16を介して外部装置18と通信可能となり、装置本体14と外部装置18との間でデータの遣り取りが可能となる。
【0142】
この状態において、プロセッサ100は、当該装置本体14の機器番号に当該ユーザを判別するための個人番号を付加した識別データを、取得した測定データに関連付けて外部装置18に送信する。
【0143】
これにより、外部装置18のデータベースDB(図6参照)に測定データを蓄積する。
【0144】
そして、プロセッサ100は、表示部106に表示された表示画面を消去して(ステップSB11)、自動判別測定処理を終了する。
【0145】
(情報処理システムの動作説明)
次に、情報処理システム12の動作を、図6から図9を用いて説明する。
【0146】
図6は、第一実施形態に係る情報処理システム12の動作の一例を示す説明図である。図7は、図6に続く動作を示す説明図である。図8は、図7に続く動作を示す説明図である。図9は、図8に続く動作を示す説明図である。
【0147】
図6に示すように、情報処理装置10には、装置本体14固有の機器番号160が設定されており、記憶部102には、「9999」の機器番号160が記憶されている。また、記憶部102には、当該装置本体14を接続する中継機器16の接続先情報である第一接続先情報162が記憶される。
【0148】
この情報処理装置10は、四名のユーザの個人情報を記憶できるように構成されており、記憶部102には、第一ユーザの個人情報を記憶する第一個人情報領域170と、第二ユーザの個人情報を記憶する第二個人情報領域172とが確保されている。また、記憶部102には、第三ユーザの個人情報を記憶する第三個人情報領域174と、第四ユーザの個人情報を記憶する第四個人情報領域176とが確保されている。
【0149】
第一個人情報領域170の個人番号欄180には「1」が設定されており、第二個人情報領域172の個人番号欄180には「2」が設定されている。第三個人情報領域174の個人番号欄180には「3」が設定されており、第四個人情報領域176の個人番号欄180には「4」が設定されている。
【0150】
各個人情報領域170、172、174、176には、対応するユーザが設定した第二接続先情報を記憶する第二接続先情報欄182が設けられている。また、各個人情報領域170、172、174、176には、性別を記憶する性別欄184と、年齢を記憶する年齢欄186と、身長を記憶する身長欄188と、未送信データを記憶する未送信データ欄189とが設定されている。
【0151】
各個人情報領域170、172、174、176の第二接続先情報欄182には、対応するユーザが設定するとともに、当該ユーザのデータを送信する際に最後に通信した中継機器16の接続先情報であるSSIDが記憶される。
【0152】
また、外部装置18には、機器番号に個人番号を付加した識別データ毎に、各識別データに関連する情報が記憶される第一関連情報領域190と、第二関連情報領域192と、第三関連情報領域194と、第四関連情報領域196とが確保されている。
【0153】
各関連情報領域190、192、194、196には、各識別データが記憶される識別データ欄200が設定されている。
【0154】
また、各関連情報領域190、192、194、196には、各識別データに対応するユーザの氏名が記憶される氏名欄202、IDが記憶されるID欄204、パスワードが記憶されるパスワード欄206が設定されている。さらに、各関連情報領域190、192、194、196には、各識別データに対応するユーザの測定データが記憶される測定データ欄208が設定されている。
【0155】
この情報処理システム12では、外部端末20を用いて情報処理システム12を利用するための準備作業を行う必要がある。この準備作業は、アプリケーションプログラムが実行された外部端末20によって行われる。
【0156】
(ユーザ「T1」)
初めに、図6を用いて、家族「T」の父親であるユーザ「T1」が情報処理システムに利用登録する場合について説明する。
【0157】
この情報処理システム12を利用するユーザ「T1」は、外部端末20をプログラムサーバに接続し、プログラムサーバからアプリケーションプログラムをダウンロードする。そして、ダウンロードしたアプリケーションプログラムを、当該ユーザ「T1」が利用する外部端末20にインストールする。
【0158】
ユーザ「T1」は、外部端末20でアプリケーションプログラムを実行すると、外部端末20は、BLE通信によって情報処理装置10と通信し、情報処理装置10に設定された固有の機器番号を取得する。
【0159】
そして、ユーザ「T1」は、外部端末20に表示された設定画面に従って、使用する個人番号、氏名、性別、年齢、身長、及び情報処理装置10を接続する中継機器16を特定するための第二接続先情報を入力する。
【0160】
外部端末20に入力した設定内容は、個人番号が「1」、氏名が「T1」、性別が「男性(M)」、年齢が「20」、身長が「170」cm、情報処理装置10を接続する中継機器16を特定するための第二接続先情報が「A」とする。また、アカウントを登録する際に付与されて記憶されたIDは「XT1」、パスワードは「YT1」とする。
【0161】
すると、外部端末20は、情報処理装置10から取得した機器番号に個人番号を付加した識別データ、氏名、ID、及びパスワードを、インターネット網を介して外部装置18に送信する。
【0162】
これを受信した外部装置18は、個人番号「1」に関連付けられた第一関連情報領域190の識別データ欄200に識別データを示す「9999-1」を記憶し、氏名欄202に「T1」を記憶する。また、外部装置18は、第一関連情報領域190のID欄204に「XT1」を記憶し、パスワード欄206に「YT1」を記憶する。
【0163】
また、外部端末20は、入力された個人番号を示す「1」、第二接続先情報を示す「A」、性別を示す「M」、年齢を示す「20」、及び身長を示す「170」を、BLE通信によって情報処理装置10に送信する。
【0164】
これを受信した情報処理装置10のプロセッサ100は、個人番号「1」に対応した第一個人情報領域170の第二接続先情報欄182に「A」を記憶し、性別欄184に「M」を記憶する。また、プロセッサ100は、第一個人情報領域170の年齢欄186に「20」を記憶し、身長欄188に「170」を記憶する。
【0165】
さらに、プロセッサ100は、設定された最新の第二接続先情報である「A」を、第一接続先情報162として記憶部102に記憶する。
【0166】
(ユーザ「T2」)
次に、図7を用いて、家族「T」の母親であるユーザ「T2」が情報処理システムに利用登録する場合について説明する。
【0167】
ユーザ「T2」は、プログラムサーバからアプリケーションプログラムをダウンロードするとともに、ダウンロードしたアプリケーションプログラムを、ユーザ「T2」が利用する外部端末20にインストールする。
【0168】
また、ユーザ「T2」は、例えばアプリケーションプログラムの処理に従って、外部装置18に自身のアカウントを登録する。このとき、ユーザ「T2」は、自身のアカウントにログインするために必要なIDを示す「XT2」及びパスワードを示す「YT2」を、外部端末20に記憶する。
【0169】
ユーザ「T2」は、外部端末20でアプリケーションプログラムを実行すると、外部端末20は、BLE通信によって情報処理装置10と通信し、情報処理装置10に設定された機器番号160を示す「9999」を取得する。
【0170】
そして、ユーザ「T2」は、外部端末20に表示された設定画面に従って、使用する個人番号を示す「2」、氏名を示す「T2」、性別を示す「F」、年齢を示す「20」、及び身長を示す「160」を入力する。また、ユーザ「T2」は、外部端末20に表示された設定画面に従って、情報処理装置10を接続する中継機器16を特定するための第二接続先情報を示す「A」を入力する。
【0171】
すると、外部端末20は、情報処理装置10から取得した機器番号160を示す「9999」に個人番号を示す「2」を付加した識別データを示す「9999-2」、及び氏名を示す「T2」を、インターネット網を介して外部装置18に送信する。また、外部端末20は、IDを示す「XT2」、及びパスワードを示す「YT2」を、インターネット網を介して外部装置18に送信する。
【0172】
これを受信した外部装置18は、個人番号「2」に対応した第二関連情報領域192における識別データ欄200に識別データを示す「9999-2」を記憶し、氏名欄202に「T2」を記憶する。また、外部装置18は、第二関連情報領域192におけるID欄204に「XT2」を記憶し、パスワード欄206に「YT2」を記憶する。
【0173】
また、外部端末20は、入力された個人番号を示す「2」、第二接続先情報を示す「A」、性別を示す「F」、年齢を示す「20」、及び身長を示す「160」を、BLE通信によって情報処理装置10に送信する。
【0174】
これを受信した情報処理装置10のプロセッサ100は、個人番号「2」が設定された第二個人情報領域172における第二接続先情報欄182に「A」を記憶し、性別欄184「F」を記憶する。
【0175】
また、プロセッサ100は、第二個人情報領域172の年齢欄186に「20」を記憶し、身長欄188に「160」を記憶する。
【0176】
さらに、プロセッサ100は、設定された最新の第二接続先情報である「A」を、第一接続先情報162として記憶部102に記憶する。
【0177】
(ユーザ「S1」)
この情報処理装置10が家族「T」から家族「S」に譲渡され、家族「S」が情報処理システムの利用を開始する場合について説明する。
【0178】
なお、家族「T」が入力した情報は、記憶部102から消去されていないものとする。
【0179】
また、情報処理装置10の使用場所の変更に伴い、情報処理装置10が接続可能な中継機器16の接続先情報は、「A」から「B」に変更されるものとする。
【0180】
ここで、家族「S」は、接続先情報「A」の中継機器16を所有していない。このため、情報処理装置10の設定を変更しない限り、外部装置18に接続することはできない。
【0181】
図8に示すように、家族「S」の父親であるユーザ「S1」が情報処理システム12を利用する際には、ユーザ「S1」を情報処理システム12に利用登録する。
【0182】
ユーザ「S1」は、プログラムサーバからアプリケーションプログラムをダウンロードして、ダウンロードしたアプリケーションプログラムをユーザ「S1」が利用する外部端末20にインストールする。
【0183】
また、ユーザ「S1」は、例えばアプリケーションプログラムの処理に従って、外部装置18に自身のアカウントを登録する。このとき、ユーザ「S1」は、自身のアカウントにログインするために必要なIDを示す「XS1」及びパスワードを示す「YS1」を、外部端末20に記憶する。
【0184】
ユーザ「S1」は、外部端末20でアプリケーションプログラムを実行すると、外部端末20は、BLE通信によって情報処理装置10と通信し、情報処理装置10に設定された固有の機器番号160を示す「9999」を取得する。
【0185】
そして、ユーザ「S1」は、外部端末20に表示された設定画面に従って、使用する個人番号を示す「1」、氏名を示す「S1」、性別を示す「M」、年齢を示す「30」、及び身長を示す「180」を入力する。また、ユーザ「S1」は、外部端末20に表示された設定画面に従って、情報処理装置10を接続する中継機器16を特定するための第二接続先情報を示す「B」を入力する。
【0186】
すると、外部端末20は、情報処理装置10から取得した機器番号160を示す「9999」に個人番号を示す「1」を付加した識別データを示す「9999-1」、及び氏名を示す「S1」を、インターネット網を介して外部装置18に送信する。また、外部端末20は、IDを示す「XS1」、及びパスワードを示す「YS1」を、インターネット網を介して外部装置18に送信する。
【0187】
これを受信した外部装置18は、個人番号「1」に対応した第一関連情報領域190における識別データ欄200に識別データを示す「9999-1」を記憶し、氏名欄202に「S1」を記憶する。また、外部装置18は、第一関連情報領域190におけるID欄204に「XS1」を記憶し、パスワード欄206に「YS1」を記憶する。
【0188】
また、外部端末20は、入力された個人番号を示す「1」、第二接続先情報を示す「B」、性別を示す「M」、年齢を示す「30」、及び身長を示す「180」を、BLE通信によって情報処理装置10に送信する。
【0189】
これを受信した情報処理装置10のプロセッサ100は、個人番号「1」が設定された第一個人情報領域170における第二接続先情報欄に「B」を記憶し、性別欄184に「M」を記憶する。また、プロセッサ100は、第一個人情報領域170における年齢欄186に「30」を記憶し、身長欄188に「180」を記憶する。
【0190】
さらに、プロセッサ100は、設定された最新の第二接続先情報である「B」を第一接続先情報162として記憶部102に記憶する。
【0191】
これにより、情報処理装置10は、家族「S」が所有する接続先「B」の中継機器16を介して外部装置18と通信することが可能となる。
【0192】
(ユーザ「S2」)
この状態において、家族「S」の母親であるユーザ「S2」が呼出測定機能によって測定を行う場合について、図3及び図9を用いて説明する。
【0193】
この測定において、ユーザ「S2」は、情報処理装置10に対して設定を行わずに情報処理装置10で測定を行うものとする。
【0194】
なお、ユーザ「S2」は、情報処理装置10の「個人番号(2)」の個人番号スイッチを利用して測定を行うものとし、機器番号160は「9999」であり個人番号は「2」となる。
【0195】
図3に示すように、ユーザ「S2」が呼出測定機能によって測定を行う際には、ユーザ「S2」は、装置本体14の入力部104の個人番号スイッチの「個人番号(2)」を操作する。すると、情報処理装置10のプロセッサ100は、操作された個人番号スイッチから当該個人番号スイッチに関連付けられたユーザを特定するための個人番号「2」を取得する(ステップS1)。
【0196】
そして、プロセッサ100は、特定した個人番号に関連付けられて記憶された第二接続先情報と、当該装置本体14に事前に記憶された第一接続先情報とを記憶部102から読み出し、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるか否かを判断する(ステップS2)。
【0197】
このとき、個人番号「2」の個人情報が記憶された第二個人情報領域172の第二接続先情報欄182には、装置本体14の以前の所有者だった家族「T」の母親であるユーザ「T2」が設定した「A」が記憶されている。
【0198】
一方、記憶部102には、ユーザ「S1」によって設定された「B」が第一接続先情報162として記憶されている。
【0199】
このため、ステップS2において、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なると判断され、プロセッサ100は、通信禁止フラグを「1」にセットして装置本体14と外部装置18との通信を禁止する(ステップS3)。
【0200】
これにより、ユーザ「S2」の測定データが、ユーザ「T1」のアカウントに格納されるような不具合が解消される。
【0201】
この装置本体14と外部装置18との通信が禁止された状態において、プロセッサ100は、表示部106に注意画面150(図4参照)を表示する。これにより、プロセッサ100は、通信が禁止された旨及びステップS2の判断に用いた第二接続先情報の変更を促す旨をユーザに報知する(ステップS4)。
【0202】
そして、ユーザ「S2」は、自身の外部端末(図示せず)を用いて、図9の「主なアプリ設定内容」が示す第二接続先情報の変更を含む設定を、個人番号「2」に対して行う。プロセッサ100は、この個人設定を装置本体14の記憶部が記憶する個人番号「2」に対して反映させる設定変更処理を実行する(ステップS5)。これにより、ユーザ「S2」は、自身のアカウントに測定データを格納することができる。
【0203】
この設定変更処理において、外部端末20から設定変更が行われなかった場合には、ステップS7からステップS11の処理が実行される。なお、この処理における測定データは未送信データとして個人番号「2」に関連付けられて記録されるが、その後にユーザ「S2」が自身の外部端末(図示せず)を用いて、上述した個人設定を個人番号「2」に対して行うことにより、未送信データは削除される。
【0204】
(作用及び効果)
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
【0205】
本実施形態における情報処理装置10は、複数のユーザに使用され、中継機器16を介して外部装置18と通信可能に接続される情報処理装置10である。情報処理装置10は、中継機器16を特定するための第一接続先情報、及びユーザを識別するためのユーザ識別子である個人番号毎に設定される中継機器16を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶手段である記憶部102を備える。情報処理装置10は、第一接続先情報に基づいて中継機器16を特定し、特定した中継機器16を介して外部装置18と通信する通信手段である通信部139を備える。情報処理装置10は、個人番号が取得され、且つ、通信部139による通信を開始する場合において、取得された個人番号に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には、通信を禁止する禁止制御部140を備える。
【0206】
この態様によれば、情報処理装置10の記憶部102には、装置本体14の接続先となる中継機器16を特定するための第一接続先情報と、ユーザを識別するための個人番号毎に設定される中継機器16を特定するための第二接続先情報とが記憶されている。
【0207】
この情報処理装置10が譲渡人から譲受人に譲渡され、記憶部102に記憶された第一接続先情報が譲受人の通信環境に合わせて変更された場合、記憶部102に記憶された第二接続先情報と変更された第一接続先情報とは異なることとなる。
【0208】
この状態において、個人番号が取得され、装置本体14及び外部装置18の通信を開始する場合、取得された個人番号に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるので、装置本体14と外部装置18との通信が禁止される。
【0209】
このため、装置本体14に、例えば測定データの蓄積先等の個人設定情報が残されている場合において、この個人設定情報に基づいて装置本体14から外部装置18へデータを送信しようとしても、データの送信は阻止される。
【0210】
したがって、例えば個人設定情報に基づく想定外の送信先へのデータの送信を抑制することが可能となる。
【0211】
具体的に説明すると、情報処理装置10を譲渡する際に工場出荷時状態にするのを忘れて譲受人に譲渡してしまったとしても、譲受人及び譲受人の家族の測定データが想定していた送信先でないところへ送信されるということ事態を抑制することができる。
【0212】
本実施形態における情報処理装置10は、通信禁止手段が通信を禁止した場合に、通信が禁止された旨を報知する。
【0213】
この構成によれば、通信が禁止されたことをユーザに知らせることができるので、ユーザにあっては、例えば測定データが外部装置18に蓄積されないことを知ることができる。
【0214】
本実施形態における情報処理装置10は、通信禁止手段が通信を禁止した場合に第二接続先情報の変更を促す旨を報知する。
【0215】
この構成によれば、通信が禁止された場合には、第二接続先情報の変更がユーザに促されるので、ユーザが第二接続先情報を変更することで、装置本体14と外部装置18との通信の再開が可能となる。
【0216】
これにより、例えば測定データを外部装置18に蓄積することが可能となる。
【0217】
本実施形態における情報処理装置は、ユーザが第一接続先情報を変更する場合に、当該ユーザの個人番号に対応する第二接続先情報が、変更する第一接続先情報と同じ情報に変更される。
【0218】
この構成によれば、他のユーザが第一接続先情報を変更した際に、自己の第二接続先情報が第一接続先情報と同じ情報に変更される場合と比較して、装置本体14の接続先である中継機器16が変更されたことに気づくことができる。
【0219】
これにより、例えば中継機器16が変更されたことを知ることができる。
【0220】
本実施形態における情報処理装置10において、第二接続先情報の設定は、外部端末20を介して行われる。
【0221】
この構成によれば、第二接続先情報の設定を装置本体14に設けられたスイッチで行う場合と比較して、操作が容易となり、利便性が向上する。
【0222】
なお、外部装置18にアクセスする為のID及びパスワードを外部端末20から送信する構成においては、装置本体14へのID及びパスワードの記憶が不要となる。これにより、装置本体14の譲渡に伴うID及びパスワードの漏洩が抑制される。
【0223】
本実施形態における情報処理装置10において、記憶部102は、通信部139が通信をしたときに用いた中継機器16の特定情報を、通信したときに取得された個人番号に設定される第二接続先情報として記憶する。
【0224】
この構成によれば、現在の接続先である中継機器16と、通信したときに取得された個人番号に設定される接続先である中継機器16とが異なることに基づいて、接続先が変更されたことを確認することができる。
【0225】
これにより、接続先の変更に基づいて例えば当該情報処理装置10が譲渡されたと判断することが可能となる。
【0226】
<第二実施形態>
以下、第二実施形態に係る情報処理装置300を備えた情報処理システム12について説明する。なお、第一実施形態と同一又は同等部分に関しては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分についてのみ説明する。
【0227】
図10は、第二実施形態に係る情報処理システム12の動作の一例を示す説明図である。本実施形態の情報処理装置300は、第一実施形態と比較して、記憶部102に記憶される記憶領域の構造が異なる。
【0228】
この情報処理装置300は、記憶部102の各個人情報領域170、172、174、176に、IDを記憶するID欄310と、パスワードを記憶するパスワード欄312とが設定されている。また、記憶部102は、機器番号を記憶する領域を有しない。
【0229】
また、図10には、第一実施形態で説明したように、家族「T」で使用された情報処理装置10が家族「S」に譲渡され、ユーザ「S1」が個人番号「1」の個人情報を変更した後、ユーザ「S2」が呼出測定機能によって測定を開始する場合が示されている。
【0230】
この情報処理システム12において、ユーザ「S2」が個人番号「2」を利用して測定を行う。すると、情報処理装置300のプロセッサ100は、第二個人情報領域172のID欄310に記憶されたIDと、パスワード欄302に記憶されたパスワードとを利用して、外部装置18に測定データを送信しようとする。
【0231】
しかし、第二個人情報領域172の第二接続先情報欄182には「A」が記憶されており、記憶部102には、第一接続先情報162として「B」が記憶されている。このように、第二接続先情報と第一接続先情報とが異なるので、装置本体14と外部装置18との通信が禁止され、測定データは、外部装置18へ送られない。
【0232】
なお、本実施形態では、記憶部102にID及びパスワードを記憶する場合について説明したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
【0233】
例えば、セキュリティを考慮して、ID及びパスワードをユニークな値に変換して記憶部102に記憶してもよい。
【0234】
(作用及び効果)
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
【0235】
本実施形態のように、情報処理装置300が外部装置18との接続に要するID及びパスワードを有する場合であっても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0236】
<第三実施形態>
以下、第三実施形態に係る情報処理装置400を備えた情報処理システム12について説明する。なお、第一実施形態と同一又は同等部分に関しては、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分についてのみ説明する。
【0237】
図11は、第三実施形態に係る情報処理システム12の動作の一例を示す説明図である。本実施形態の情報処理装置400は、第一実施形態と比較して、装置本体14の記憶部102に記憶される記憶領域の構造、外部装置18のデータベースDBに記憶される記憶領域が異なる。
【0238】
この情報処理装置400は、記憶部102の各個人情報領域170、172、174、176に、IDを記憶するID欄310と、パスワードを記憶するパスワード欄312とが設定されている。一方、記憶部102には、第二接続先情報を記憶する領域は有しない。
【0239】
また、外部装置18のデータベースDBは記憶部を構成する。データベースDBの各関連情報領域190、192、194、196には、情報処理装置10が通信してきた接続先情報(第一接続先情報)を記憶する現在通信欄410が設定されている。また、データベースDBの各関連情報領域190、192、194、196には、情報処理装置10と最後に通信した接続先情報(第二接続先情報)を記憶する最後通信欄412と、通信の許否情報を記憶する許否欄414とが設定されている。
【0240】
各欄410、412、414へのデータの記憶は、外部装置18のコンピュータであるプロセッサがプログラムに従って動作することで実行する。
【0241】
また、図11には、第一実施形態で説明したように、家族「T」で使用された情報処理装置400が家族「S」に譲渡され、ユーザ「S1」が個人番号「1」の個人情報を変更した後、ユーザ「S2」が呼出測定機能によって測定を開始する場合が示されている。
【0242】
この情報処理システム12では、ユーザ「S2」が個人番号「2」を利用して測定を行うと、情報処理装置400のプロセッサ100は、第一接続先情報162である「B」を利用して中継機器16に接続し、中継機器16を介して外部装置18に接続する。そして、プロセッサ100は、第二個人情報領域172のID欄310に記憶されたIDと、パスワード欄312に記憶されたパスワードとを利用して、外部装置18に接続要求する。
【0243】
ここで、外部装置18のデータベースDBにおける第二関連情報領域192の最後通信欄412には、譲渡前の通信によって最後に通信した接続先情報「A」が記憶されており、現在通信欄410には、現在使用中の接続先情報「B」が記憶される。
【0244】
このように、最後に通信した接続先情報「A」と現在使用中の接続先情報「B」とが異なる。このため、外部装置18のコンピュータであるプロセッサは、プログラムに従って動作することで、通信の許否情報を示す許否欄414を「禁止」とする。そして、外部装置18のコンピュータであるプロセッサは、装置本体14と外部装置18との通信を禁止する。これにより、ユーザ「S2」の測定データは、外部装置18に送られない。
【0245】
(作用及び効果)
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
【0246】
本実施形態における情報処理システム12は、複数のユーザに使用される情報処理装置10と、情報処理装置10に中継機器16を介して通信可能に接続される外部装置18とを備えた情報処理システム12である。情報処理装置10は、中継機器16を特定するための第一接続先情報に基づいて中継機器16を特定し、特定した中継機器16を介して外部装置18と通信する通信手段である通信部139を備える。情報処理装置10又は外部装置18の少なくとも一方は、第一接続先情報及びユーザを識別するためのユーザ識別子である個人番号毎に設定される中継機器16を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶手段であるデータベースDBを備える。情報処理装置10又は外部装置18の少なくとも一方は、ユーザ識別子が取得され且つ通信部139による通信を開始する場合において、取得された個人番号に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合に通信を禁止する禁止制御部140を備える。
【0247】
本実施形態におけるプログラムは、複数のユーザに使用される情報処理装置10と中継機器16を介して通信可能に接続されるサーバで外部装置18に、次のステップを実行させる。情報処理装置10が中継機器16を特定して接続するための第一接続先情報、及び情報処理装置10のユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される中継機器16を特定するための第二接続先情報を記憶する記憶ステップ。ユーザ識別子が取得され、且つ、情報処理装置10との通信を開始する場合において、取得されたユーザ識別子に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には、通信を禁止する通信禁止ステップ。
【0248】
この態様によっても、第一実施形態と同一又は同等部分に関しては、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0249】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0250】
なお、本発明のプログラムは、複数のユーザに使用される情報処理装置10と、情報処理装置10と中継機器16を介して通信可能に接続されるサーバである外部装置18と、の間の情報処理を行うコンピュータに記憶ステップと通信禁止ステップとを実施させる。
【0251】
記憶ステップは、情報処理装置10が中継機器16を特定して接続するための第一接続先情報、及び情報処理装置10のユーザを識別するためのユーザ識別子毎に設定される中継機器16を特定するための第二接続先情報を記憶手段に記憶する。記憶手段としては、記憶部102又はデータベースDBが挙げられる。
【0252】
通信禁止ステップは、ユーザ識別子が取得され、且つ、情報処理装置10と外部装置との通信を開始する場合において、取得されたユーザ識別子に対応する第二接続先情報と第一接続先情報とが異なる場合には、通信を禁止する。
【0253】
前述した第一実施形態及び第二実施形態において、プログラムは、情報処理装置10のコンピュータであるプロセッサに記憶ステップと通信禁止ステップとを実施させる。
【0254】
また、第三実施形態において、プログラムは、サーバである外部装置18のコンピュータであるプロセッサに記憶ステップと通信禁止ステップとを実施させる。
【0255】
また、測定結果については、装置本体14の表示部106のみならず、外部端末20の画面に表示してもよい。
【0256】
また、接続先情報を変更した際には、外部装置18と疎通確認を行うので、この疎通確認をトリガーとして、その他のユーザが利用する外部端末20に接続先が変更された旨をプッシュ通知によって知らせてもよい。
【0257】
このプッシュ通知で知らせる内容には、接続先情報を、誰が、いつ変更したかを通知してもよい。この場合、接続先情報を変更したユーザが利用する外部端末20に対しては、接続先情報が変更された旨を通知しなくてもよい。
【0258】
さらに、各ユーザが利用する外部端末20に接続先情報が変更された旨を通知する際には、その変更を受け入れるか否かを通知したユーザに確認してもよい。変更を受け入れないユーザがいる場合、誰が変更を受けて入れないかを、他のユーザが利用する外部端末20に通知してもよい。
【符号の説明】
【0259】
10、300、400 情報処理装置
12 情報処理システム
14 装置本体
16 中継機器
18 外部装置
20 外部端末
100 プロセッサ
102 記憶部
106 表示部
108 報知部
112 通信部
140 禁止制御部
142 禁止報知部
144 変更報知部
150 注意画面
154 通信禁止メッセージ
156 変更促進メッセージ
162 第一接続先情報
182 第二接続先情報欄
410 現在通信欄
412 最後通信欄
414 許否欄
DB データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11