IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社シミウスの特許一覧

<>
  • 特開-光ファイバセンサ 図1
  • 特開-光ファイバセンサ 図2
  • 特開-光ファイバセンサ 図3
  • 特開-光ファイバセンサ 図4
  • 特開-光ファイバセンサ 図5
  • 特開-光ファイバセンサ 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120097
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】光ファイバセンサ
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/16 20060101AFI20230822BHJP
【FI】
G01B11/16 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022023310
(22)【出願日】2022-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】513303898
【氏名又は名称】株式会社シミウス
(74)【代理人】
【識別番号】100167807
【弁理士】
【氏名又は名称】笠松 信夫
(72)【発明者】
【氏名】真下 健二
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA65
2F065CC14
2F065FF48
2F065LL02
2F065LL42
(57)【要約】
【課題】建造物等の比較的大きな被計測物へ比較的容易に固定できるとともに、比較的広い範囲の歪みを検出することができる光ファイバセンサを提供する。
【解決手段】連結部材30により連結される、本体10及び支持体20を備える。本体10において、第1及び第2ベース部材11、12に固定される光ファイバ14は、第1ベース部材11と第2ベース部材12との距離に応じてブラッグ波長が変動するFBG部18を備える。連結部材30が連結される第3ベース部材13は第1及び第2ベース部材11、12に対して移動可能に配置される。第1ベース部材11と第2ベース部材12とが第1弾性体15により連結され、第2ベース部材12と第3ベース部材13とが第1弾性体15の弾性定数と異なる弾性定数を有する第2弾性体16により連結される。案内部材17は第2及び第3ベース部材12、13の移動方向を特定方向に規制する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計測物に固定される、本体及び前記本体と別体の支持体と、前記被計測物と接することなく前記本体と前記支持体とを連結する連結部材とを備え、
前記本体が、
第1ベース部材と、
前記第1ベース部材に対して移動可能に配置される第2ベース部材と、
前記第1ベース部材及び前記第2ベース部材に固定され、前記第1ベース部材と前記第2ベース部材との距離に応じてブラッグ波長が変動するFBG(Fiber Bragg Grating)部を備える光ファイバと、
前記第1ベース部材及び前記第2ベース部材に対して移動可能に配置されるとともに、前記連結部材が連結される、第3ベース部材と、
前記第1ベース部材と前記第2ベース部材とを連結する第1弾性体と、
前記第2ベース部材と前記第3ベース部材とを連結する第2弾性体と、
前記第2ベース部材及び前記第3ベース部材の移動方向を特定方向に規制する案内部材と、
を備える光ファイバセンサ。
【請求項2】
前記光ファイバの前記FBG部を含む部分が直線状に配置され、前記案内部材が前記第2ベース部材及び前記第3ベース部材の移動方向を当該直線状に配置された光ファイバの軸方向に規制する請求項1記載の光ファイバセンサ。
【請求項3】
前記第1ベース部材が前記案内部材に固定されるとともに、前記案内部材が前記被計測物に固定される、請求項1又は請求項2に記載の光ファイバセンサ。
【請求項4】
前記第1弾性体又は前記第2弾性体が着脱可能な状態で設けられる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光ファイバセンサ。
【請求項5】
前記第1ベース部材、前記第2ベース部材、前記第3ベース部材、及び前記案内部材が板状部材により構成される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光ファイバセンサ。
【請求項6】
前記第1弾性体の弾性定数が前記第2弾性体の弾性定数よりも大きい、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光ファイバセンサ。
【請求項7】
前記第1弾性体の弾性定数が前記第2弾性体の弾性定数よりも小さい、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光ファイバセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FBG(Fiber Bragg Grating)を備える光ファイバセンサに関し、特に、建造物等の比較的大きな被計測物の歪み等の検出に好適な光ファイバセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物、橋梁、トンネル等の建造物の歪み等の検出にFBGを備える光ファイバを使用した光ファイバセンサが使用されている。この種の光ファイバセンサは、光ファイバの変形に応じて変化するFBGのブラッグ波長に基づいて歪み量等を取得する。また、この種の光ファイバセンサは、例えば、光ファイバのFBG部分全体が接着剤等により被計測物に張り付けて固定される。あるいは、金属等のベース部材にFBG部分全体が固定され、当該ベース部材が接着剤等により被計測物に張り付けて固定される。このような固定方法により、被計測物の変形が直接的又は間接的にFBGの変形に転嫁される。
【0003】
しかしながら、FBGを接着剤等で被計測物に直接貼り付ける固定方法では、FBGが数cm程度の長さであるため、被計測物の局所部分の変形しか計測できない。すなわち、建造物等の比較的大きな被計測物に適用する場合、比較的広い範囲(例えば、数十cmから数m程度の長さ)の歪み等を1つのFBGで計測することは難しい。そのため、計測対象範囲と同程度の長さを有する長尺のベース部材の全体にわたってFBGを含む光ファイバを固定し、当該長尺のベース部材の全体を被計測物に張り付ける固定方法が採用されている。この固定方法では、ベース部材が張り付けられた部分全体における被計測物の変形をFBGの変形に転嫁することができる。
【0004】
一方、後掲の特許文献1は、例えば、長さ1m程度の光ファイバにFBGを形成し、当該光ファイバの両端を被計測物に固定する構成を開示している。この構成によれば、光ファイバが張られた1m長部分の被計測物の平均的な変形が計測できる。
【0005】
なお、本発明に関連する技術として、特許文献2は、FBGが形成された光ファイバのFBGの一方側の光ファイバが被計測物に直接固定され、反対側の光ファイバがバネを介して被計測物に間接的に固定される構成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000-039309号公報
【特許文献2】特開2001-221615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
FBGを接着剤等で直接貼り付ける固定方法であっても、例えば、多数のFBGを比較的大きな計測対象領域に張り付けることで、当該領域の変形の分布を得ることは可能である。しかしながら、多数のFBGを被計測物に直接貼り付ける作業には多大な工数が必要である。また、光ファイバに多数のFBGを形成する必要があるため光ファイバセンサ自体がより高額になるという問題もある。
【0008】
また、FBGを含む光ファイバが張り付けられた長尺のベース部材を被計測物に張り付ける固定方法では、長尺のベース部材の形状が固定されているため運搬時にかさ張る上、長尺のベース部材を被計測物に貼り付ける作業自体も容易ではない。加えて、ベース部材の長手方向の長さは予め定められているため、作業現場で調整することができないという
課題もある。
【0009】
さらに、特許文献1や特許文献2が開示する固定方法では、一方側を被計測物に固定した後に反対側を被計測物に固定する必要があるため、固定作業が非常に煩雑である。特に、圧縮方向の歪み等の検出を可能とするためにFBGにプリテンションを付与する場合、被計測物に固定するすべてのFBGに均質にプリテンションを付与することは非常に困難である。
【0010】
また、特許文献2が開示するようにバネを介在して被計測物に固定される構成では、バネによりFBGに伝達される変位量を小さくすることは可能である。しかしながら、FBGは低剛性であるためバネ性をほとんど有しておらず、FBGに伝達される変位量を極めて小さくしなければ容易に破損してしまう。すなわち、比較的大きな任意の計測対象領域に対して適用する場合、被計測物の変位量をFBGに適切な変位量の範囲内に変換して伝達することは極めて困難である。
【0011】
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであって、建造物等の比較的大きな被計測物へ比較的容易に固定できるとともに、1つのFBGで比較的広い範囲の変形を検出することができる光ファイバセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成するために、本発明は以下の技術的手段を採用している。本発明に係る光ファイバセンサは、本体、本体と別体の支持体、及び連結部材を備える。本体及び支持体は被計測物に固定される。また、連結部材は、被計測物と接することなく本体と支持体とを連結する。本体は、第1ベース部材、第2ベース部材、光ファイバ、第3ベース部材、第1弾性体、第2弾性体、及び案内部材を備える。第2ベース部材は、第1ベース部材に対して移動可能に配置される。光ファイバは、第1ベース部材と第2ベース部材との距離に応じてブラッグ波長が変動するFBG(Fiber Bragg Grating)部を備えるとともに、第1ベース部材及び第2ベース部材に固定される。第3ベース部材は、第1ベース部材及び第2ベース部材に対して移動可能に配置されるとともに、連結部材が連結される。第1弾性体は、第1ベース部材と第2ベース部材とを連結する。第2弾性体は、第2ベース部材と第3ベース部材とを連結する。案内部材は、第2ベース部材及び第3ベース部材の移動方向を特定方向に規制する。
【0013】
本発明の光ファイバセンサは、例えば、被計測物に本体と支持体とを固定した後、連結部材により本体と支持体とを連結することで被計測物に設置できるため、比較的容易に被計測物に設置することができる。また、運搬時にかさ張ることもなく、連結部材の長さを変更することで、作業現場で計測対象範囲を調整することも可能である。さらに、第1弾性体と第2弾性体の弾性定数の比を調節することで、本体と支持体との間における被計測物の変位量とFBG部に伝達される変位量との比を極めて容易に設定することができるため、比較的広い計測対象範囲であっても、本体と支持体との間の被計測物の歪みとして適切に検出することができる。
【0014】
この光ファイバセンサにおいて、例えば、光ファイバのFBG部を含む部分が直線状に配置され、案内部材が第2ベース部材及び第3ベース部材の移動方向を当該直線状に配置された光ファイバの軸方向に規制する構成を採用することができる。また、第1ベース部材が案内部材に固定されるとともに、案内部材が被計測物に固定される構成を採用することもできる。さらに、第1弾性体又は第2弾性体が着脱可能な状態で設けられる構成を採用することもできる。加えて、第1ベース部材、第2ベース部材、第3ベース部材、及び案内部材は、板状部材により構成される構成を採用することもできる。
【0015】
以上の構成において、第1弾性体の弾性定数が第2弾性体の弾性定数よりも大きい構成を採用することもできる。あるいは、第1弾性体の弾性定数が第2弾性体の弾性定数よりも小さい構成を採用することもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、建造物等の比較的大きな被計測物へ比較的容易に設置できるとともに、比較的広い範囲の変形を適切に検出することができる。また、運搬時にかさ張ることもなく、計測対象範囲を作業現場で調整することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態における光ファイバセンサの構造の一例を示す斜視図である。
図2図2(a)及び図2(b)は、本発明の一実施形態における光ファイバセンサの支持体及び本体の近傍をそれぞれ拡大して示す斜視図である。
図3図3(a)及び図3(b)は、本発明の一実施形態における光ファイバセンサの本体を示す図である。
図4】本発明の一実施形態における光ファイバセンサの本体の光ファイバ配置の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態における光ファイバセンサの動作を説明する図である。
図6】本発明の一実施形態における光ファイバセンサの反射光スペクトルの一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。図1は、本実施形態における光ファイバセンサの構造の一例を示す斜視図である。本発明に係る光ファイバセンサ1は、本体10、本体10と別体の支持体20、及び本体10と支持体20とを連結する連結部材30を備える。本体10及び支持体20は被計測物に固定される。被計測物上における本体10と支持体20との距離は、被計測物において歪みを計測する領域の大きさに応じて、例えば、数十cmから数mの範囲内で設定される。被計測物への本体10及び支持体20の固定には、ボルトやスポット溶接等、被計測物の材質に応じた公知の任意の手法を用いることができる。特に限定されないが、本実施形態では、本体10及び支持体20は、固定用の貫通孔に挿入されるボルトにより被計測物に固定される。なお、この場合、被計測物における本体10及び支持体20の固定位置にはボルトが螺合するネジ穴が設けられる。
【0019】
図2(a)及び図2(b)は、図1における支持体20及び本体10の近傍をそれぞれ拡大して示す斜視図である。また、図3(a)及び図3(b)は、本実施形態における光ファイバセンサ1の本体10の構造の一例を示す図である。図3(a)が底面図(被計測物に固定される側から見た図)に対応し、図3(b)が平面図に対応する。
【0020】
図2(a)に示すように、本実施形態では、支持体10は概ね正方形状の板状部材21により構成される。板状部材21の四隅には上述の固定用のボルト29が挿通される貫通孔23が設けられている。また、板状部材21の一端(本体10側の端部)には、板状部材21の表面と直交する方向に立設された壁部22が設けられている。当該壁部22にはターンバックル24が連結されており、ターンバックル24の本体10側の端部に設けられた環状部24aに連結部材30が連結される。なお、連結部材30は被計測物と接することのない状態で本体10と支持体20とを連結する。
【0021】
特に限定されないが、本実施形態では、支持体20と本体10とを連結する連結部材30として、ステンレス製の帯状体を採用している。このように、ステンレス製の帯状体を
採用することで、例えば、連結部材30を巻いた状態で運搬することでかさ張りをなくすことができるとともに、光ファイバセンサ1を設置する作業現場において支持体20と本体10の間隔を任意に設定することが可能になる。なお、連結部材30は、被計測物に発生した歪みに応じて生じる支持体20と本体10との間の相対的な変位を本体10のFBG部に伝達可能であれば任意の材質及び形状を採用することができる。
【0022】
図2(b)、図3(a)及び図3(b)に示すように、本体10は、第1ベース部材11、第2ベース部材12、第3ベース部材13、第1弾性体15、第2弾性体16、及び案内部材17を備える。第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第3ベース部材13は案内部材17の第1面に配置されている。本体10は案内部材17の第2面が被計測物に接する状態で被計測物に固定される。また、後述のように、本体10は、第1ベース部材11及び第2ベース部材12の案内部材17側にFBG部18が形成された光ファイバ14を備える。
【0023】
図2(b)、図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態では案内部材17は板状部材60と第2ベース部材12及び第3ベース部材13に対応して板状部材60に形成されたネジ穴67、68に螺合するネジ65、66とを備える。後述のとおり、案内部材17は第2ベース部材12及び第3ベース部材13の移動方向を一軸方向に規制する機能を有する。
【0024】
板状部材60は概ね正方形状の基部61と当該基部61から一方向に延出された概ね長方形状の延出部62を備える。基部61の四隅には上述の固定用のボルト69が挿通される長穴状の貫通溝63が設けられている。この例では、貫通溝63は延出部62の延出方向に沿って設けられており、本体10を被計測物に固定する際に、当該延出方向に沿う位置の調整が可能になっている。また、基部61において延出部62の反対側の端部には、光ファイバ14を本体10の外部に引き出すための管状体64が設けられている。ここでは、3つの管状体64が配置されているが、中央部の管状体64と他のいずれか一方の管状体64を通じて光ファイバ14が外部に引き出される構成になっている。
【0025】
第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第3ベース部材13は延出部62の延出方向に沿って案内部材17の基部61側から第1ベース部材11、第2ベース部材12、第3ベース部材13の順で配置されている。この例では、第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第3ベース部材13は、延出部62の短手方向の幅と同一の幅を有する板状部材により構成されている。第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第3ベース部材13の材質は特に限定されない。ここでは、第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第3ベース部材13はステンレスにより構成されている。
【0026】
第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第3ベース部材13は、その一部に延出部62の短手方向の幅よりも幅の広い幅広部31、41、51を備える。当該幅広部31、41、51は、第1ベース部材11と第2ベース部材12とを連結する第1弾性体15が連結される連結部、及び第2ベース部材12と第3ベース部材13とを連結する第2弾性体16が連結される連結部として機能する。
【0027】
後述のように、FBG部18を備える光ファイバ14は、FBG部18が第1ベース部材11と第2ベース部材12とにわたって配置された状態で第1ベース部材11と第2ベース部材12とのそれぞれに固定される。そのため、本実施形態では、光ファイバ14の固定を容易にする観点から、幅方向の両端で第1ベース部材11と第2ベース部材12を連結するメアンダ状の2つの弾性部により第1弾性体15を構成し、第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第1弾性体15が単一の部材として実現されている。なお、第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第1弾性体15が、単一の部材で構成さ
れることは必須ではなく、それぞれ別体の部材として構成してもよい。なお、第1ベース部材11と第2ベース部材12との間の間隔は数ミリメートル程度であるが、図面中では、説明のために比較的大きな隙間を描いている。
【0028】
第1ベース部材11は案内部材17に対して固定されている。固定には公知の任意の手法を使用することができる。ここでは、第1ベース部材11に設けられた貫通孔に挿通されるネジ32と当該貫通孔に対応して板状部材60に設けられたネジ穴70により第1ベース部材11が案内部材17に固定されている。
【0029】
第2ベース部材12は、第1ベース部材11に対して移動可能に配置される。移動可能とする構成は特に限定されない。ここでは、延出部62の延出方向に沿って貫通溝42が第2ベース部材12に設けられている。そして、案内部材17が当該貫通溝42と対応する位置に形成されたネジ穴67、及び当該ネジ穴67に螺合するネジ65を備えている。ネジ65の軸径は対応する貫通溝42の幅よりもわずかに狭くなっている。ネジ65及びネジ穴67は、光ファイバセンサ1が動作状態にあるときに、第2ベース部材12を締め付けない状態になっている。すなわち、第2ベース部材12は、延出部62の延出方向に沿ってスライド可能であり、かつ案内部材17からの離脱が防止された状態で案内部材17に保持されている。なお、この例では、貫通溝42は、第1ベース部材11側の端部に2箇所と、第3ベース部材13側の幅方向の中央部に1箇所設けられている。また、第1ベース部材11側の端部の貫通溝42は半円状、第3ベース部材13側の幅方向の中央部の貫通溝42は長孔状になっている。
【0030】
同様に第3ベース部材13は、第1ベース部材11及び第2ベース部材12に対して移動可能に配置される。移動可能とする構成は特に限定されない。ここでは、延出部62の延出方向に沿って長孔状の貫通溝52が第3ベース部材13に設けられている。そして、案内部材17が当該貫通溝52と対応する位置に形成されたネジ穴68、及び当該ネジ穴68に螺合するネジ66(ネジ66a及びネジ66b)を備えている。ネジ66の軸径は対応する貫通溝52の幅よりもわずかに狭くなっている。ネジ66及びネジ穴68は、光ファイバセンサ1が動作状態にあるときに、第3ベース部材13を締め付けない状態になっている。すなわち、第3ベース部材13は、延出部62の延出方向に沿ってスライド可能であり、かつ案内部材17からの離脱が防止された状態で案内部材17に保持されている。なお、この例では、貫通溝52は、第3ベース部材13の延出部62の延出方向の中央部より第1ベース部材11側に幅方向に2箇所と、連結部材30側の幅方向の中央部に1箇所設けられている。なお、本実施形態では、連結部材30側の幅方向の中央部の貫通溝52に対応するネジ66a及びネジ穴68は、ネジ66aが完全に締め付けられた状態において、第3ベース部材13を板状部材60に固定できるように設計されている。これにより、運搬時等、光ファイバセンサ1が被計測物に固定されるまでの間に第3ベース部材13が移動すること、及び第3ベース部材13の移動に伴って第2ベース部材12が移動することを防止している。第2ベース部材12の移動を防止する観点では、例えば、第3ベース部材13側の幅方向の中央部の貫通溝42に対応するネジ65及びネジ穴67が、当該ネジ65が完全に締め付けられた状態において、第2ベース部材12を板状部材60に固定できる構成を採用してもよい。
【0031】
また、第3ベース部材13は、延出部62の先端側の端部が延出部62よりも外方に突出している。当該突出部分に幅方向に沿う貫通溝53が形成されており、当該貫通溝53に上述の連結部材30が連結される。
【0032】
第1ベース部材11と第2ベース部材12は第1弾性体15により連結されており、第2ベース部材12と第3ベース部材13は第2弾性体16により連結されている。本実施形態では、第1弾性体15が第2弾性体16の弾性定数よりも大きな弾性定数を有してい
る。上述のとおり、本実施形態では、第1弾性体15は、第1ベース部材11及び第2ベース部材12と一体に形成されたメアンダ状の板状部材により構成されている。また、第2弾性体16は着脱可能に設けられた、つる巻きバネにより構成されている。着脱可能とする構成には公知の任意の構成を採用することができる。本実施形態では、第2弾性体16はボルト及びナットにより第2ベース部材12と第3ベース部材13に対して着脱可能に装着されている。本構成により、第2弾性体16の弾性定数(バネ定数)を任意に選択することが可能となる結果、第1弾性体15と第2弾性体16との弾性定数の比を任意に調整することが可能となる。なお、第1弾性体15は第1ベース部材11と第2ベース部材12との間の間隔が広がった際に両者を近づける方向の付勢力を発生する。同様に、第2弾性体16は第2ベース部材12と第3ベース部材13との間の間隔が広がった際に両者を近づける方向の付勢力を発生する。
【0033】
続いて、FBG部18を備える光ファイバ14について説明する。図4は、第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び第1弾性体15を示す底面図(案内部材17側からみた図)である。光ファイバ14は、第1ベース部材11と第2ベース部材12との距離に応じてブラッグ波長が変動するFBG(Fiber Bragg Grating)部18を備える。
【0034】
図4に示すように、FBG部18を備える光ファイバ14は、FBG部18が第1ベース部材11と第2ベース部材12とにわたって配置された状態で、FBG部18の両側の光ファイバ14が第1ベース部材11と第2ベース部材12とのそれぞれに接着剤等の固定材71により固定される。本実施形態では、第1ベース部材11と第2ベース部材12の光ファイバ14の配置位置に光ファイバ14の外径よりもわずかに大きい深さの溝部33、43が形成されている。本実施形態では、溝部33は平行な二本の溝により構成され、溝部43は、溝部33に対応する平行な二本の溝が円弧によって連結されたヘアピン状の溝により構成されている。光ファイバ14は溝部33、43に収容される状態で第1ベース部材11と第2ベース部材12のそれぞれに配置される。固定材71が配置される位置の溝部33、43は幅広に形成されており、固定材71も溝部33、43に収容される構成になっている。なお、上述のとおり、光ファイバ14は、案内部材17の基部61に設けられた3つの管状体64の、中央部の管状体64と他のいずれか一方の管状体64を通じて外部に引き出されている。
【0035】
また、本実施形態では、図4に示すように、光ファイバ14のFBG部18を含む部分が直線状に配置されている。そして、案内部材17により規制される第2ベース部材12の移動方向が当該直線状に配置された光ファイバ14の軸方向になっている。したがって、案内部材17により規制される第3ベース部材13の移動方向も当該直線状に配置された光ファイバ14(FBG部18)の軸方向になっている。
【0036】
以上の構成では、第1ベース部材11、第2ベース部材12、及び光ファイバ14は歪みゲージを構成しており、第2ベース部材12が第1ベース部材11に対して移動した場合に、その移動がブラッグ波長の変動として出力される。なお、ブラッグ波長の変動は、光ファイバ14の端部に接続された計測器を使用して従来の手法により取得することができる。
【0037】
FBG部18はブラッグ波長により規定される波長の光を反射する。FBG部18は光ファイバ14のコアに所定の間隔で配置された複数の回折格子により構成され、ブラッグ波長は光ファイバの屈折率と回折格子の配置間隔との積に比例する。したがって、FBG部18が引っ張られ回折格子の間隔が拡がると、FBG部18により反射される光の波長は大きくなる。すなわち、第2ベース部材12と第1ベース部材11との間隔に応じて変動し、第2ベース部材12が第1ベース部材と近接している状態よりも、第2ベース部材12が第1ベース部材11とより離れている状態の方が、FBG部18により反射される
光の波長は大きくなる。なお、図中では、FBG部18(及び後述のFBG部19)を、便宜上、白黒の縞模様で表現している。
【0038】
特に限定されないが、本実施形態では、光ファイバ14は温度補償用のFBG部19を備えている。上述のとおり、ブラッグ波長は、光ファイバの屈折率と回折格子の格子間隔とによって定まる。そのため、温度が変化した場合の屈折率の変動や、光ファイバの膨張・収縮によってもブラッグ波長が変動することになる。図4に示すように、温度補償用のFBG部19は第1ベース部材11に固定されている。光ファイバ14において、FBG部19とFBG部18は隣接して形成されている。ここでは、FBG部19のブラッグ波長とFBG部18のブラッグ波長を異ならせている。このような構成は、例えば、同一の光ファイバ14上に、同一のブラッグ波長を有するFBG部を隣接して形成し、光ファイバ14を第1ベース部材11に固定材71で固定する際に、FBG部19に付与されるプリテンションと、FBG部18に付与されるプリテンションとを異ならせることで実現可能である。
【0039】
なお、特に限定されないが、本実施形態では、FBG部18及びFBG部19に対するプリテンションは、以下のようにして付与される。まず、第1ベース部材11及び第2ベース部材12に光ファイバ14が固定材71により固定される。このとき、FBG部19には所望のプリテンションが付与され、当該状態でFBG部19の両側の光ファイバ14が第1ベース部材11に固定される。また、FBG部18はプリテンションが付与されることなくFBG部19の両側の光ファイバ14が第1ベース部材11及び第2ベース部材12に固定される。次いで、光ファイバ14が固定された第1ベース部材11及び第2ベース部材12、並びに、第3ベース部材13が案内部材17に装着される。また、第2弾性体16も第2ベース部材12と第3ベース部材13とに接続される。このとき、第2ベース部材12及び第3ベース部材13は、上述したスライド可能な状態になっている。当該状態で第3ベース部材13を第2ベース部材12から離れる方向に移動させ、FBG部18に所望のプリテンションが付与される。当該状態でネジ66aを締め付けることで第3ベース部材13を案内部材17に対して固定すると、FBG部18に所望のプリテンションが付与された状態が維持される。
【0040】
本構成では、温度変化により光ファイバ14の屈折率変動及び膨張が生じた場合、第2ベース部材12と第1ベース部材11との間の距離変動を検知するためのFBG部18のブラッグ波長と温度補償用のFBG部19のブラッグ波長は、いずれも大きくなる方向にシフトする。一方、第2ベース部材12と第1ベース部材11との間の距離のみが変動した場合、FBG部18のブラッグ波長のみシフトし、温度補償用のFBG部19には何ら変化が生じないため、FBG部19のブラッグ波長は変動しない。すなわち、FBG部18のブラッグ波長には温度変化に応じた波長シフトと第2ベース部材12と第1ベース部材11との間の距離変動に応じた波長シフトとが重畳して発生し、FGB部19のブラッグ波長には温度変化に応じた波長シフトのみが発生することになる。したがって、FBG部18のブラッグ波長のシフト量と、FBG部19のブラッグ波長のシフト量とを計測することで、温度補償を実現することが可能になる。
【0041】
続いて、本実施形態に係る光ファイバセンサ1の動作について説明する。図5は光ファイバセンサ1の動作を示す説明図である。なお、図5では、説明のため、第1ベース部材11、第2ベース部材12、第3ベース部材13、第1弾性体15及び第2弾性体16のみを示している。光ファイバセンサ1では、用途に応じて第1弾性体15の弾性定数と第2弾性体16の弾性定数との比を適宜変更することができる。
【0042】
上述のとおり、本実施形態では、第1弾性体15の弾性定数が第2弾性体16の弾性定数よりも大きくなっている。ここでは説明のため、第1弾性体15の弾性定数が第2弾性
体16の弾性定数の10倍であるとする。連結部材30による引張り力が付与された場合、この例では、第2弾性体16の伸び量Yが第1弾性体15の伸び量Xの10倍になる。例えば、連結部材30による引張り力が付与されたときに第2弾性体16の伸び量Yが100マイクロメートルであるとすると、第1弾性体15の伸び量Xは10マイクロメートルになる。したがって、本構成によれば、連結部材30に付与された引張り力に起因する第3ベース部材13の変位量を、第1弾性体15の弾性定数と第2弾性体16の弾性定数の比に応じてFBG部18における計測に適切な範囲内に減少させることができる。その結果、FBG部18で計測することができる第3ベース部材13の変位量の範囲(ダイナミックレンジ)を大きくすることができる。
【0043】
また、この構成では、圧縮方向の歪み等を検出するためにFBG部18に付与されるプリテンションの大きさを第3ベース部材13の位置により調整することもできる。上述のとおり、光ファイバセンサ1では、第3ベース部材13を連結部材30側に移動させることでFBG部18にプリテンションが付与される。すなわち、第2弾性体16に連結部材30側への方向の引張り力が作用していない状態における第3ベース部材13の位置から連結部材30側への第3ベース部材13の変位量により、FBG部18に付与されたプリテンションの大きさ(FBG部18の伸長量)を確認することができる。例えば、第1弾性体15の弾性定数が第2弾性体16の弾性定数の100倍である場合、第3ベース部材13の連結部材30側への変位量の100分の1の変位量がFBG部18に付与されることになる。このように、第1弾性体15の弾性定数が第2弾性体16の弾性定数に比べて比較的大きい場合には、FBG部18に付与されたプリテンションの大きさを目視等により確認することも可能である。したがって、FBG部18に対して極めて容易に所望のプリテンションを付与することができる。なお、第3ベース部材13は、プリテンションを付与した状態でネジ66aにより固定された状態で光ファイバセンサ1が被計測物に固定され、連結部材30の連結後にネジ66aによる第3ベース部材13の固定を解除することで、当該プリテンションがFBG部18に付与された状態での歪みの計測が可能になる。
【0044】
図6は、光ファイバセンサ1においてFBG部18及びFBG部19のブラッグ波長を含む広帯域幅の光を光ファイバ14に入射した場合の反射光のスペクトル(以下、反射光スペクトルという。)の一例を示す模式図である。図6は、温度が一定の状態で、本体10と支持体20との間の被計測物に歪みが生じた場合の反射光スペクトルにおけるピーク波長の変動を示す模式図である。図6において、横軸は反射光の波長に対応し、縦軸は反射光の強度に対応する。なお、図6では、変動前の反射光スペクトルを破線で示している。
【0045】
図6に示すように、変動前の光ファイバセンサ1の反射光スペクトルは、FBG部18のブラッグ波長λ1とFBG部19のブラッグ波長λ2とのそれぞれにピークを有することになる。温度が一定の状態で本体10と支持体20との間の被計測物に本体10と支持体20との間隔が広がる方向の歪みが生じた場合、上述のとおり、第1弾性体15の弾性定数と第2弾性体16の弾性定数との比に応じた変位量がFBG部18に伝達される。その結果、FBG部18のブラッグ波長は大きくなる方向にシフトする。なお、温度補償用のFBG部19のブラッグ波長が変動していないことから、温度補償が不要である(温度は変動していない)ことが理解できる。本実施形態では、被計測物の歪みに起因する変位量をFBG部18に適切な変位量の範囲内に変換して伝達することができるため、このように本体10と支持体20との間の被計測物の歪みに起因する変位を適切に計測することができる。なお、公知のとおり、FBG部18のブラッグ波長λ1の変動量によりFBG部18に付与された変位量を算出することができる。したがって、本体10と支持体20との間の被計測物の歪みに起因する変位量は、当該FBG部18の変位量と、第1弾性体15の弾性定数及び第2弾性体16の弾性定数の比とに基づいて算出することができる。
【0046】
なお、第1弾性体15の弾性定数が第2弾性体16の弾性定数よりも小さい構成を採用することも可能である。ここでは説明のため、第1弾性体15の弾性定数が第2弾性体16の弾性定数の半分であるとする。連結部材30による引張り力が付与された場合、この例では、第2弾性体16の伸び量Yが第1弾性体15の伸び量Xの半分になる。例えば、連結部材30による引張り力が付与されたときに第2弾性体16の伸び量Yが5マイクロメートルであるとすると、第1弾性体15の伸び量Xは10マイクロメートルになる。したがって、本構成によれば、連結部材30に付与された引張り力に起因する第3ベース部材13の変位量を第1弾性体15の弾性定数と第2弾性体16の弾性定数の比に応じてFBG部18における計測に適切な範囲内で増大させることができる。その結果、第3ベース部材13の変位量を高感度で検出することが可能となる。
【0047】
以上説明した光ファイバセンサ1を被計測物に固定する場合、例えば、以下の手順を採用することができる。まず、本体10及び支持体20が被計測物に固定される。このとき、上述のとおり、第3ベース部材13の移動はネジ66aにより禁止されている。当該状態で本体10の貫通溝53と、支持体20のターンバックル24の環状部24aとが第3ベース部材13の移動方向に沿って対向する状態に設定される。
【0048】
次いで、本体10の貫通溝53に連結部材30が取り付けられるとともに、支持体20のターンバックル24の環状部24aに連結部材30が取り付けられる。その後、ターンバックル24を締めることで、連結部材30の弛みが除去される。連結部材30の弛み除去が完了されると、ネジ66aによる第3ベース部材13の固定が解除される。これにより、光ファイバセンサ1は本体10と支持体20との間の歪みを計測できる状態になる。なお、被計測物が屋外に設置された建造物である場合には、本体10へのホコリ等の侵入を防止するために、本体10を被覆するカバー等を設置することが好ましい。
【0049】
以上で説明したように、本発明によれば、本体10と支持体20とを被計測物に固定した後、本体10と支持体20とを連結部材30で連結する構成であるため、建造物等の比較的大きな被計測物であっても比較的容易に設置することができる。また、運搬時にかさ張ることもなく、計測対象範囲である本体10と支持体20との間の距離を作業現場で調整することも可能である。さらに、第1弾性体15と第2弾性体16の弾性定数の比を調節することで本体10と支持体20との間における被計測物の変位量とFBG部18に伝達される変位量との比を極めて容易に設定することができるため、被計測物の材質や計測対象領域の大きさに応じてFBG部18に伝達される変位量を適切に設定することができる。
【0050】
なお、上述した実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上記実施形態では、特に好ましい形態として、光ファイバ14のFBG部18を直線状に配置し、当該FBG部18の軸方向に沿って第2ベース部材12及び第3ベース部材13が移動する構成としたが、第2ベース部材12及び第3ベース部材13の移動方向が特定方向であれば、FBG部18の軸方向と第2ベース部材12及び第3ベース部材13の移動方向とが一致していることは必須ではない。
【0051】
また、上述の実施形態では、第2弾性体16のみが着脱可能である構成としたが、第1弾性体15も着脱可能である構成を採用してもよく、また、第1弾性体15及び第2弾性体16のいずれもが着脱できない構成であってもよい。第1弾性体15が着脱可能である構成では、第1ベース部材11と案内部材17とが別部材である必要はなく、案内部材17が第1ベース部材11を兼ねる構成を採用することもできる。さらに、上述の実施形態では、光ファイバ14が温度補償用のFBG部19を備える構成としたが、光ファイバ1
4が温度補償用のFBG部19を備えることは必須ではない。
【0052】
また、上述の実施形態では、FBG部18に対するプリテンションが第3ベース部材13の移動により付与される構成について説明したが、所望のプリテンションが付与されたFBG部18を案内部材17に装着する構成を採用することも可能である。具体的には、例えば、以下の手順を採用することができる。第1ベース部材11と第2ベース部材12との間隔を所定の間隔に固定する治具等を使用した状態で、FBG部18に所望のプリテンションが付与される。当該状態でFBG部18の両側の光ファイバ14が第1ベース部材11と第2ベース部材12とに固定される。そして、当該治具により第1ベース部材11と第2ベース部材12との間隔が固定された状態で第1ベース部材11及び第2ベース部材12が案内部材17に装着される。
【0053】
加えて、第1ベース部材11、第2ベース部材12、第3ベース部材13、第1弾性体15、第2弾性体16、案内部材17等、上述した各要素の物理的な形状や材質も、本発明の効果を奏する範囲内で任意に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明によれば、建造物等の比較的大きな被計測物へ比較的容易に固定できるとともに、1つのFBGで比較的広い範囲の変形を検出することができ、光ファイバセンサとして有用である。
【符号の説明】
【0055】
1 光ファイバセンサ
10 本体
11 第1ベース部材
12 第2ベース部材
13 第3ベース部材
14 光ファイバ
15 第1弾性体
16 第2弾性体
17 案内部材
18 FBG部
19 FBG部(温度補償用)
20 支持体
30 連結部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6