(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120115
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20230822BHJP
A63H 33/08 20060101ALI20230822BHJP
G16Y 10/65 20200101ALI20230822BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20230822BHJP
【FI】
A63H33/00 302C
A63H33/08 Z
G16Y10/65
G16Y20/20
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022023334
(22)【出願日】2022-02-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】522020232
【氏名又は名称】株式会社G-ant
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(72)【発明者】
【氏名】平川 彰悟
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BA22
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザがブロックパーツを使ってブロックオブジェクトを組み立てやすくする方法を提供する。
【解決手段】複数のユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行されるシステムにおいて、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法は、サーバ端末の処理部が、ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を取得し、ブロックパーツに関する情報に基づいて、組み立て可能なブロックオブジェクトを決定し、ブロックオブジェクトの設計図情報及びブロックパーツに関する情報を表示させ、ブロックオブジェクトの設計図情報を更新し、更新された設計図情報に基づいてブロックパーツに関する情報を更新し、更新されたブロックパーツに関する情報を表示させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、
前記サーバ端末の処理部は、
前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を取得し、
前記ブロックパーツに関する情報に基づいて、組み立て可能なブロックオブジェクトを決定し、
前記ブロックオブジェクトの設計図情報及び前記ブロックパーツに関する情報を表示させ、
前記ブロックオブジェクトの設計図情報を更新し、
前記更新された設計図情報に基づいてブロックパーツに関する情報を更新し、
前記更新されたブロックパーツに関する情報を表示させる、方法。
【請求項2】
前記ブロックパーツに関する情報は、ブロックパーツの個数に関する情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザ端末から、前記設計図情報を更新する要求を受け付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記設計図情報を更新することは、前記ブロックオブジェクトを完成させた状態の設計図情報に更新することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記更新された設計図情報に基づいてブロックパーツに関する情報を更新することは、前記ブロックパーツの個数を減算することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが、レゴブリックのようなブロックパーツを使って動物、建物、乗り物等のブロックオブジェクトモデルを組み立てる玩具が普及している。
【0003】
例えば、特許文献1において、ブロックオブジェクトを構成するブロックパーツの設計を効率化させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術によって、ブロックパーツの設計の効率化及び可視化を実現することは可能なものの、ユーザ視点に立って、ブロックオブジェクトを組み立てるイメージを可視化する方法を実現する方法は開示されていない。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザがブロックパーツを使ってブロックオブジェクトを組み立てやすくする方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、ユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、前記サーバ端末の処理部は、前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を取得し、前記ブロックパーツに関する情報に基づいて、組み立て可能なブロックオブジェクトを決定し、前記ブロックオブジェクトの設計図情報及び前記ブロックパーツに関する情報を表示させ、前記ブロックオブジェクトの設計図情報を更新し、前記更新された設計図情報に基づいてブロックパーツに関する情報を更新し、前記更新されたブロックパーツに関する情報を表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザがブロックパーツを使ってブロックオブジェクトを組み立てやすくする方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトを推奨する方法を提供するシステムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納されるオブジェクトモデル情報の一例を示す図である。
【
図5】サーバ100に格納されるブロックパーツ情報の一例を示す図である。
【
図6】本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトの設計図を出力する方法の詳細を示すフローチャートの一例である。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、ユーザのブロックパーツに関する情報を入力する画面の一例である。
【
図8】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、ブロックパーツに関する情報を提示した画面の一例である。
【
図9】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、ユーザ端末200に表示される設計図情報の画面の一例である。
【
図10】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、ブロックパーツに関する情報を更新する画面の一例である。
【
図11】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、組み立て可能なオブジェクトモデルを提示する画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトを推奨する方法を提供するシステムを示すブロック構成図である。本システム1は、ユーザ端末200またはセンサ装置300から取得したブロックパーツの座標情報に基づいて、ブロックオブジェクトの設計図情報を生成するサーバ端末100と、ブロックオブジェクトを組み立てる各ユーザに関連付けられた、ユーザ端末200A、200Bとで構成される。以下、説明の便宜のため、ユーザ端末200A、200Bを総称して、ユーザ端末200として説明する。
【0012】
ここで、複数のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの例として、本実施形態において、動物オブジェクトを例として説明するが、他に、人、ロボット、乗り物及び建物等が挙げられ、一つの例に限定されない。
【0013】
サーバ端末100とユーザ端末200は各々、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0014】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上サーバ端末として1台を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0015】
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0016】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100及びユーザ端末200を有し、ユーザがユーザ端末200を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、各ユーザが直接操作を行う機能を備えても良い。
【0017】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0018】
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0019】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、オブジェクトモデルに関連する情報等を格納する、オブジェクトモデル情報格納部121、及びオブジェクトモデルを基に生成されたブロックパーツ情報等を格納する、ブロックパーツ情報格納部122を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0020】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、ユーザ端末200からの指示等の情報を受け付ける情報受付部131、オブジェクトモデルに関連する各種情報を参照し、処理する、オブジェクトモデル情報処理部132、ブロックパーツに関連する各種情報を参照し、処理するブロックパーツ情報処理部133、及び、ブロックオブジェクトに関連する設計図情報をユーザ端末に出力させるよう送信する処理を行う出力処理部134を有する。この情報受付部131、オブジェクトモデル情報処理部132、ブロックパーツ情報処理部133、及び出力処理部134は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0021】
情報受付部131は、サーバ端末100が提供し、ユーザ端末200において、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して表示される画面等のユーザインターフェースを介して、ユーザが、(テキストを入力したり、アイコンを押下する等して)所定の要求を行ったとき、ユーザ端末200から情報を受け付け、または、センサ装置300で生成された、ブロックパーツの座標情報を、ユーザ端末200及び通信部110を介して受付ける。
【0022】
オブジェクトモデル処理部132は、オブジェクトモデルに関連する情報をオブジェクトモデル情報格納部121に格納したり、格納されたオブジェクトモデル情報を参照する処理を行う。
【0023】
ブロックパーツ情報処理部133は、ブロックパーツに関連する情報をブロックパーツ情報格納部122に格納したり、格納されたブロックパーツ情報を参照する処理を行う。
【0024】
出力処理部134は、ユーザ端末200にブロックオブジェクトに関連する設計図情報等を表示させるため、ユーザ端末200に対し必要な情報を送信する処理を行う。この際、出力処理部134は、記憶部120に格納された画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザ端末200のインターフェースに表示されるために必要な画面情報を生成することができる。この画面情報生成処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0025】
図3は、
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0026】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。また、通信部210は、近距離無線通信等を介してセンサ装置300と通信を行うための通信インターフェースを備えることもできる。
【0027】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0028】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0029】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0030】
なお、サーバ端末100に表示操作部の機能を備える構成としても良く、この場合、ユーザ端末200を備えない構成としても良い。
【0031】
図4は、サーバ100に格納されるオブジェクトモデル情報の一例を示す図である。
【0032】
図4に示すオブジェクトモデル情報1000は、サーバ端末100に関連するサービス運営者またはユーザ端末200に関連するユーザが生成したオブジェクトモデルに関連する情報等を格納する。
図4において、説明の便宜上、一オブジェクトモデル(オブジェクトID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のオブジェクトモデルの情報を格納することができる。オブジェクトモデルに関連する各種データとして、オブジェクトモデルの3Dモデルデータ、オブジェクトモデルの断面データ、また、オブジェクトモデルを組み立てるために必要な、一または複数種のブロックパーツ及び個数に関連するデータ、断面の層(レイヤー)毎に配置されるブロックパーツに関連する設計図情報等の情報を含むことができる。ここで、3Dモデルデータは、2Dモデルデータを所定の処理により3Dモデルに変換されたものとして格納することもできる。
【0033】
図5は、サーバ100に格納されるブロックパーツ情報の一例を示す図である。
【0034】
図5に示すブロックパーツ情報2000は、ブロックパーツの形状、サイズ、色及び重さに関連する情報等を格納する。
図5において、説明の便宜上、一ブロックパーツ(ID「20001」で識別されるブロックパーツ)の例を示すが、複数のブロックパーツに関連する情報を格納することができる。ブロックパーツに関連する各種データとして、例えば、ブロックオブジェクトを組み立てる部品に相当するブロックパーツに関連する(ブロックパーツの形状、サイズ、色、各々のブロックパーツの個数等からなる)データを含むことができる。ここで、複数種のブロックパーツの各々は固有の色と関連づけられることができるが、これに限らない。
【0035】
図6は、本発明の第一実施形態に係る、ブロックオブジェクトの設計図の出力方法を示すフローチャートの一例である。
【0036】
事前の処理として、ユーザは、ユーザ端末200のウェブブラウザまたは(アプリケーションをインストールする場合は)アプリケーション等を利用してサーバ端末100にアクセスする。ウェブサイトまたはアプリケーション等を介してユーザインターフェース上に所定の画面が表示される。ユーザは、ユーザ端末200の(図示しない)カメラを起動し、ユーザの手元の、複数の(同種または異種の)ブロックパーツを梱包したパッケージ(例えば、バケツ、袋等)に印刷された二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))を撮像する。または、ユーザは、手元に個別のブロックパーツを用意する。
【0037】
そして、ステップS101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、ユーザ端末200から、ネットワーク及び通信部110を介して、ブロックパーツに関する情報を受信する。ここで、サーバ端末100は、上記ユーザが二次元コードを撮像することで生成されるリンク先に遷移する要求を受信し、リンク先には、記憶部120のブロックパーツ情報格納部122にブロックパーツデータ2000として格納された、パッケージIDと、パッケージIDに対応する、複数のブロックパーツの各々の形状、色等に関する情報と、個数に関する情報とが対応づけられている。ユーザが、一または複数のパッケージに印刷された二次元コードをユーザ端末200のカメラにより撮像し、ユーザ端末200に表示されるリンクを選択する度、リンク先に遷移する要求がユーザ端末200からサーバ端末100に送信される。または、ユーザは、ユーザ端末200に表示されるユーザインタフェース上で、手元のブロックパーツを梱包したパッケージの商品番号(例えば、
図7(a)の「bucketA」)を選択すると、そのパッケージに関する情報がサーバ端末100に送信される。または、ユーザは、手元の個別のブロックパーツを数え、
図7(b)に示すように、その個数をユーザ端末200に表示されるユーザインタフェース上で、入力を行うと、ブロックパーツの個数に関する情報がサーバ端末100に送信される。
【0038】
続いて、ステップS102の処理として、サーバ端末100の制御部130のブロックパーツ情報処理部133は、受信されたブロックパーツに関する情報を受信する度、ブロックパーツデータ2000を参照し、パッケージに対応するブロックパーツに関する情報(ブロックパーツの形状、色、個数等)を更新し、ユーザは手元に保有するブロックパーツに関する情報として決定する。
【0039】
続いて、ステップS103の処理として、サーバ端末100の制御部130の出力処理部134は、前ステップで更新され、決定されたブロックパーツに関する情報を、ユーザ端末200に表示させるため、各々のブロックパーツの形状、色、個数等に関する情報を生成し、出力処理を行う。サーバ端末100は、ユーザ端末200から、複数のパッケージに関する情報を受信した場合、各々のパッケージに対応するブロックパーツの形状及び色に関する情報を纏めて生成し、また、個数を合算した情報を生成する。
【0040】
図8は、本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、ブロックパーツに関する情報を提示した画面の一例である。本図のように、ユーザ端末200に、「ユーザが持っているブロック」として、ブロックパーツの形状、色及び個数に関する情報が表示される。
【0041】
続いて、ステップS104の処理として、サーバ端末100の制御部130のオブジェクトモデル情報処理部132は、決定されたブロックパーツに関する情報に基づいて、組み立て可能なブロックオブジェクトを決定する。ここで、ブロックオブジェクト情報処理部132は、記憶部120のオブジェクトモデル情報格納部121に格納されたオブジェクトモデルデータ1000を参照し、上記決定されたブロックパーツに関する情報に基づいて、組み立て可能なブロックオブジェクトを決定する。上記決定されたブロックパーツに基づいて、複数のブロックオブジェクトが組み立て可能な場合は、複数のブロックオブジェクトを決定し、ユーザ端末200に複数の組み立て可能なブロックオブジェクトとして提案することができる。これに対し、ユーザは、複数の組み立て可能なブロックオブジェクトの中から、所望のブロックオブジェクトを選択することができる。ここで、ユーザは、本ステップによらず、組み立てたいブロックオブジェクトを事前に選択し、そのうえで、手元のブロックパーツの個数に関する情報をサーバ端末100に送信することもできる。その場合、
図8に示すように、選択したブロックオブジェクトを組み立てるために必要なブロックパーツの種類、色及び個数に関する情報を、「このデザインに使うブロック」として表示させ、登録されたブロックパーツに関する情報に基づき、不足するブロックパーツに関する情報を、「足りないブロック」として表示させることもできる。
【0042】
続いて、ステップS105の処理として、サーバ端末100の制御部130のオブジェクトモデル情報処理部132は、上記決定したブロックオブジェクトに対応する設計図情報を表示させる。オブジェクトモデル情報処理部132は、オブジェクトモデル情報格納部121に格納されたオブジェクトモデルデータ1000を参照し、ブロックオブジェクトに対応する3Dモデルデータを特定し、複数層の各層が一または複数種のブロックパーツが配置されて構成されるブロックオブジェクトの3Dモデルを設計図情報として表示させる処理を行う。設計図情報は、最下層から最上層の各層について表示することが可能であり、初期においては、最下層の、ブロックパーツが使用されていない状態の設計図情報が表示される。この時点で、ブロックパーツが使用されていないため、上記ブロックパーツに関する情報として、ユーザの手元の全てのブロックパーツに関する情報(形状、色、個数)が表示される。
図9は、ユーザ端末200に表示される設計図情報の例である。
【0043】
続いて、ステップS106の処理として、サーバ端末100の制御部130のオブジェクトモデル情報処理部132は、上記決定したブロックオブジェクトに対応する設計図情報を更新する。ここで、ユーザは、ユーザ端末200に表示された設計図情報を参照しながら、手元のブロックパーツを基にブロックオブジェクトを組み立てる。ユーザがブロックオブジェクトの組み立てが完了したときに、ユーザ端末200に表示される画面において所定の操作(例えば、ブロックオブジェクトの完成形に対応する設計図情報を表示させるための要求、または、
図10(a)に示すような画面において、ブロックオブジェクトの組み立てが完了した旨入力または選択操作(例えば、「組み立て完了!」を選択)を行うと、ユーザ端末200からサーバ端末100に、設計図情報の更新要求が送信され、サーバ端末100のオブジェクトモデル情報処理部132は、オブジェクトモデルデータ1000を参照し、ブロックオブジェクトの完成形(または、最下層から最上層までブロックパーツが配置された状態)に対応する設計図情報を生成する。ここで、ユーザが、ユーザ端末200に表示される設計図情報について、所定のバーのスクロール操作を行う等して、ブロックパーツの組み立て途中の状態の設計図の表示要求を行なったときに、ブロックパーツの組み立て途中の状態(例えば、最下層から第N層までブロックパーツを組み立てた状態)に対応する設計図情報に更新することができる。
【0044】
続いて、ステップS107の処理として、サーバ端末100の制御部130のブロックパーツ情報処理部133は、オブジェクトモデルデータ1000及びブロックパーツデータ2000を参照し、上記ステップS102において決定した、各ブロックパーツの個数に対して、オブジェクトモデルを組み立てることで使用された、各ブロックパーツの個数を減算する処理を行うことで、ブロックパーツに関する情報の更新処理を行う。ここで、ユーザが、ユーザ端末200に表示される設計図情報について、例えば、
図9(a)乃至(c)に示すような、所定のバーのスクロール操作を行う等して、ブロックパーツの組み立て途中の状態の設計図の表示要求を行なったときに、上記ステップS102において決定した、各ブロックパーツの個数に対して、ブロックパーツの組み立て途中の状態(例えば、最下層から第N層までブロックパーツを組み立てた状態)で使用された、各ブロックパーツの個数を減算することで、ブロックパーツに関する情報の更新処理を行うこともできる。
【0045】
続いて、ステップS108の処理として、サーバ端末100の制御部130の出力処理部134は、前ステップで更新され、決定されたブロックパーツに関する情報を、ユーザ端末200に表示させるため、各々のブロックパーツの形状、色、個数等に関する情報を生成し、出力処理を行う。例えば、
図10(b)に示すように、前ステップで更新された、各ブロックパーツの個数を表示させる処理を行う。ここで、
図11(a)に示すように、更新された各ブロックパーツの種類、色及び個数に関する情報に基づいて、ユーザが保有しているブロックパーツで組み立て可能なブロックオブジェクトに関する情報、及び/または、
図11(b)に示すように、現在保有しているブロックパーツに所定の種類、色及び個数を足すことで組み立て可能なブロックオブジェクトに関する情報を、ユーザ端末200に表示させることもできる。
【0046】
以上のように、本実施形態によれば、各パッケージに収納されるブロックパーツの個数及び/またはその合計個数を、ユーザが数えることを必要することなく、自動的にカウントし、ユーザに対して表示させることができ、かつ、ユーザが所定のブロックオブジェクトを組み立てた後の、残りのブロックパーツの個数を自動的にカウントし、表示させることもできるため、ユーザは、容易にブロックオブジェクトを組み立てることができる。
【0047】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、NW ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2022-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とネットワークを介して接続されるサーバ端末の処理部によって実行される、組み立て可能な、複数種のブロックパーツで構成されるブロックオブジェクトの設計図を出力する方法であって、
前記サーバ端末の処理部は、
前記ユーザ端末から、ブロックパーツに関する情報を取得し、
前記ブロックパーツに関する情報に基づいて、一又は複数の組み立て可能なブロックオブジェクトを決定し、
前記ブロックオブジェクトの設計図情報及び前記ブロックパーツに関する情報を表示させ、
前記ブロックオブジェクトの設計図情報を更新し、
前記更新された設計図情報に基づいてブロックパーツに関する情報を更新し、
前記更新されたブロックパーツに関する情報を表示させ、
前記複数の組み立て可能なブロックオブジェクトを決定したときに、当該複数の組み立て可能なブロックオブジェクトに関する情報を表示させる、
方法。
【請求項2】
前記ブロックパーツに関する情報は、ブロックパーツの個数に関する情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザ端末から、前記設計図情報を更新する要求を受け付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記設計図情報を更新することは、前記ブロックオブジェクトを完成させた状態の設計図情報に更新することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記更新された設計図情報に基づいてブロックパーツに関する情報を更新することは、前記ブロックパーツの個数を減算することを特徴とする、請求項1に記載の方法。