(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120148
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】頭部傾け動作支援システムおよび頭部傾け動作支援プログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/16 20060101AFI20230822BHJP
A61B 5/378 20210101ALI20230822BHJP
A61B 5/38 20210101ALI20230822BHJP
【FI】
A61B5/16 110
A61B5/16 200
A61B5/378
A61B5/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022212042
(22)【出願日】2022-12-28
(62)【分割の表示】P 2022163122の分割
【原出願日】2022-10-11
(31)【優先権主張番号】P 2022023178
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520154438
【氏名又は名称】末次 功憲
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】末次 功憲
【テーマコード(参考)】
4C038
4C127
【Fターム(参考)】
4C038PP01
4C038PP03
4C038PR01
4C038PS03
4C038VA04
4C038VB02
4C127AA03
4C127DD01
4C127DD02
4C127KK03
4C127KK05
(57)【要約】
【課題】 脳の機能改善剤が使用者に投与されなくても、使用者の脳の疲労の回復を支援することができる頭部傾け動作支援システムおよび頭部傾け動作支援プログラムを提供する。
【解決手段】 頭部傾け動作支援システムは、使用者の頭部の傾きを検出する頭部傾き検出部と、使用者が頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を実行する動作支援通知部とを備え、動作支援通知部は、頭部傾き検出部によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいた動作支援通知(S197)を実行することを特徴とする。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭部の傾きを検出する頭部傾き検出部と、
前記使用者が前記頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を実行する動作支援通知部と
を備え、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいた前記動作支援通知を実行することを特徴とする頭部傾け動作支援システム。
【請求項2】
前記動作支援通知は、前記頭部傾け動作の点数の通知を含み、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて、前記頭部傾け動作の実際の実行内容を特定し、
前記動作支援通知部は、前記点数の判定の基準である点数判定基準と、前記頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて前記点数を判定し、
前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含むことを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項3】
前記点数判定基準は、前記傾きの中心点を中心として複数の領域に空間を分割した場合の前記複数の領域のうちの第1の領域に前記傾きが存在する状態で、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止である傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直後の前記傾き変更停止が、前記第1の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第2の領域に前記傾きが存在する状態で実行されたとき、前記点数を増加させる基準を含むことを特徴とする請求項2に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項4】
前記点数判定基準は、前記傾きの中心点を中心として複数の領域に空間を分割した場合の前記複数の領域のうちの第1の領域に前記傾きが存在する状態と、前記第1の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第2の領域に前記傾きが存在する状態と、前記第2の領域と直交する方向に存在する、前記複数の領域のうちの第3の領域に前記傾きが存在する状態と、前記第3の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第4の領域に前記傾きが存在する状態との全てで、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止が実行された場合に、前記点数を増加させる基準を含むことを特徴とする請求項2に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項5】
前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止の継続時間に応じた基準を含み、
前記動作支援通知部は、前記点数判定基準と、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止の実際の継続時間とに少なくとも基づいて前記点数を判定することを特徴とする請求項2に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項6】
前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作における前記使用者のリラックスの度合いに応じた基準を含み、
前記動作支援通知部は、前記点数判定基準と、前記頭部傾け動作における前記使用者のリラックスの実際の度合いとに少なくとも基づいて前記点数を判定することを特徴とする請求項2に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項7】
前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作の前処理の実行内容に応じた基準を含み、
前記動作支援通知部は、前記点数判定基準と、前記頭部傾け動作の前処理の実際の実行内容とに少なくとも基づいて前記点数を判定することを特徴とする請求項2に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項8】
前記動作支援通知は、前記点数の理由の通知を含むことを特徴とする請求項2に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項9】
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作の実行後における、前記使用者の脳の疲労の度合いが特定の度合い以上であった場合の前記点数判定基準を、前記頭部傾け動作の実行後における、前記使用者の脳の疲労の度合いが前記特定の度合い未満であった場合の前記点数判定基準と比較して、前記点数が低く判定されるものに設定することを特徴とする請求項2に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項10】
前記動作支援通知は、前記傾きの変更の停止の状態の通知を含み、
前記動作支援通知部は、前記傾きの変更の停止の状態を前記頭部傾け動作の実行中に通知することを特徴とする請求項1、請求項3、請求項4または請求項5に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項11】
前記動作支援通知は、前記使用者のリラックスの度合いの通知を含み、
前記動作支援通知部は、前記使用者のリラックスの度合いを前記頭部傾け動作の実行中に通知することを特徴とする請求項1または請求項6に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項12】
前記動作支援通知は、前記頭部傾け動作の前処理の実行の指示の通知を含み、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作の前処理の実行の指示を前記頭部傾け動作の実行前に通知することを特徴とする請求項1または請求項7に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項13】
前記動作支援通知は、推奨の前記傾きの通知を含み、
前記動作支援通知部は、推奨の前記傾きを前記頭部傾け動作の実行中に通知し、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて、前記頭部傾け動作の実際の実行内容を特定し、
前記動作支援通知部は、推奨の前記傾きの決定の基準である推奨傾き決定基準と、前記頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて推奨の前記傾きを決定し、
前記推奨傾き決定基準は、前記頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含むことを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項14】
前記推奨傾き決定基準は、前記傾きの中心点を中心として複数の領域に空間を分割した場合の前記複数の領域のうちの第1の領域に前記傾きが存在する状態で、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止である傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の前記傾き変更停止が、前記第1の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第2の領域に前記傾きが存在する状態で実行されていないとき、前記第2の領域内の前記傾きを、推奨の前記傾きとして決定する基準を含むことを特徴とする請求項13に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項15】
前記推奨傾き決定基準は、前記第1の領域に前記傾きが存在する状態で前記傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の前記傾き変更停止が、前記第2の領域に前記傾きが存在する状態で実行されているとき、前記第2の領域と直交する方向に存在する、前記複数の領域のうちの第3の領域内の前記傾きを、推奨の前記傾きとして決定する基準を含むことを特徴とする請求項14に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項16】
脳波のうちのγ波と同一の周波数で点滅する光であるγ波光を出力するγ波光出力部を備え、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作において前記γ波光出力部に前記γ波光を出力させることを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項17】
脳波のうちのγ波と同一の周波数の音であるγ波音を出力するγ波音出力部を備え、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作において前記γ波音出力部に前記γ波音を出力させることを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項18】
前記動作支援通知部は、前記使用者の脳の疲労の度合いを測定するためのテストを前記頭部傾け動作の実行後に実行し、
前記動作支援通知は、前記テストによって測定された、前記脳の疲労の度合いの通知を含むことを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項19】
前記動作支援通知は、脳内において脳脊髄液が重力方向に移動する様子を表す画像の通知を含み、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作において前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて前記頭部に対する重力方向を特定し、特定した重力方向に応じて、前記画像における前記脳に対する重力方向を変更することを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項20】
使用者が前記使用者の頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を実行する動作支援通知部をコンピューターに実現させ、
前記動作支援通知部は、前記頭部の傾きを検出する頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいた前記動作支援通知を実行することを特徴とする頭部傾け動作支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者が頭部を傾ける動作を支援する頭部傾け動作支援システムおよび頭部傾け動作支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アミロイドβなどの、脳を疲労させる物質(以下「脳疲労物質」という。)が脳に蓄積することによって、脳が疲労する。脳疲労物質は、人間が脳を積極的に使用する活動をしている場合だけでなく、人間が睡眠せずに起きているだけである場合であっても、脳に蓄積する。
【0003】
従来、脳からの脳疲労物質の除去に脳脊髄液が寄与していること、および、睡眠や麻酔時に脳における脳脊髄液の流量が増加して脳疲労物質の除去速度が高まることが知られているとともに、脳脊髄液による脳からの脳疲労物質の除去排出効率を高めるための、脳の機能改善剤が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術においては、脳の機能改善剤が経口投与、静脈内投与などによって使用者に投与される必要があるという問題がある。
【0006】
頭部を傾ける動作が実行されることによって、脳の疲労が回復することが
【0007】
そこで、本発明は、脳の機能改善剤が使用者に投与されなくても、使用者の脳の疲労の回復を支援することができる頭部傾け動作支援システムおよび頭部傾け動作支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の頭部傾け動作支援システムは、使用者の頭部の傾きを検出する頭部傾き検出部と、前記使用者が前記頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を実行する動作支援通知部とを備え、前記動作支援通知部は、前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいた前記動作支援通知を実行することを特徴とする。
【0009】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾き検出部によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいた動作支援通知を実行するので、使用者の脳の疲労の回復に有効である可能性が高い頭部傾け動作が使用者によって適切に実行される可能性を向上することができる。したがって、本発明の頭部傾け動作支援システムは、脳の機能改善剤が使用者に投与されなくても、使用者の脳の疲労の回復を支援することができる。
【0010】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知は、前記頭部傾け動作の点数の通知を含み、前記動作支援通知部は、前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて、前記頭部傾け動作の実際の実行内容を特定し、前記動作支援通知部は、前記点数の判定の基準である点数判定基準と、前記頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて前記点数を判定し、前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含んでも良い。
【0011】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含む点数判定基準と、頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定し、判定した点数を通知するので、使用者によって頭部傾け動作が適切に実行される可能性を向上することができる。
【0012】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記点数判定基準は、前記傾きの中心点を中心として複数の領域に空間を分割した場合の前記複数の領域のうちの第1の領域に前記傾きが存在する状態で、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止である傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直後の前記傾き変更停止が、前記第1の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第2の領域に前記傾きが存在する状態で実行されたとき、前記点数を増加させる基準を含んでも良い。
【0013】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直後の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されたとき、頭部傾け動作の点数を増加させるので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0014】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記点数判定基準は、前記傾きの中心点を中心として複数の領域に空間を分割した場合の前記複数の領域のうちの第1の領域に前記傾きが存在する状態と、前記第1の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第2の領域に前記傾きが存在する状態と、前記第2の領域と直交する方向に存在する、前記複数の領域のうちの第3の領域に前記傾きが存在する状態と、前記第3の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第4の領域に前記傾きが存在する状態との全てで、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止が実行された場合に、前記点数を増加させる基準を含んでも良い。
【0015】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第2の領域と直交する方向に存在する第3の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第3の領域とは逆方向に存在する第4の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態との全てで、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止が実行された場合に、頭部傾け動作の点数を増加させるので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0016】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止の継続時間に応じた基準を含み、前記動作支援通知部は、前記点数判定基準と、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止の実際の継続時間とに少なくとも基づいて前記点数を判定しても良い。
【0017】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止の継続時間に応じた基準を含む点数判定基準と、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止の実際の継続時間とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定するので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0018】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作における前記使用者のリラックスの度合いに応じた基準を含み、前記動作支援通知部は、前記点数判定基準と、前記頭部傾け動作における前記使用者のリラックスの実際の度合いとに少なくとも基づいて前記点数を判定しても良い。
【0019】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作における使用者のリラックスの度合いに応じた基準を含む点数判定基準と、頭部傾け動作における使用者のリラックスの実際の度合いとに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定するので、リラックスの度合いが高い状態、すなわち、使用者の脳の疲労が回復し易い状態で、頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0020】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記点数判定基準は、前記頭部傾け動作の前処理の実行内容に応じた基準を含み、前記動作支援通知部は、前記点数判定基準と、前記頭部傾け動作の前処理の実際の実行内容とに少なくとも基づいて前記点数を判定しても良い。
【0021】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作の前処理の実行内容に応じた基準を含む点数判定基準と、頭部傾け動作の前処理の実際の実行内容とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定するので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すための前処理が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0022】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知は、前記点数の理由の通知を含んでも良い。
【0023】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作の点数の理由を通知するので、使用者によって頭部傾け動作が適切に実行される可能性を向上することができる。
【0024】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作の実行後における、前記使用者の脳の疲労の度合いが特定の度合い以上であった場合の前記点数判定基準を、前記頭部傾け動作の実行後における、前記使用者の脳の疲労の度合いが前記特定の度合い未満であった場合の前記点数判定基準と比較して、前記点数が低く判定されるものに設定しても良い。
【0025】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作の実行後における、使用者の脳の疲労の度合いが低い場合に、頭部傾け動作の点数が低く判定される点数判定基準を設定するので、頭部傾け動作の実行後における、使用者の脳の疲労の度合いが低い場合に、頭部傾け動作の点数が高くなるような頭部傾け動作が使用者によって積極的に実行される可能性を向上することができる。したがって、本発明の頭部傾け動作支援システムは、使用者によって頭部傾け動作が適切に実行される可能性を向上することができる。
【0026】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知は、前記傾きの変更の停止の状態の通知を含み、前記動作支援通知部は、前記傾きの変更の停止の状態を前記頭部傾け動作の実行中に通知しても良い。
【0027】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、使用者の頭部の傾きの変更の停止の状態を頭部傾け動作の実行中に通知するので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0028】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知は、前記使用者のリラックスの度合いの通知を含み、前記動作支援通知部は、前記使用者のリラックスの度合いを前記頭部傾け動作の実行中に通知しても良い。
【0029】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、使用者のリラックスの度合いを頭部傾け動作の実行中に通知するので、リラックスの度合いが高い状態、すなわち、使用者の脳の疲労が回復し易い状態を頭部傾け動作の実行中に使用者に目指させることができる。
【0030】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知は、前記頭部傾け動作の前処理の実行の指示の通知を含み、前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作の前処理の実行の指示を前記頭部傾け動作の実行前に通知しても良い。
【0031】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作の前処理の実行の指示を頭部傾け動作の実行前に通知するので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すための前処理が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0032】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知は、推奨の前記傾きの通知を含み、前記動作支援通知部は、推奨の前記傾きを前記頭部傾け動作の実行中に通知し、前記動作支援通知部は、前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて、前記頭部傾け動作の実際の実行内容を特定し、前記動作支援通知部は、推奨の前記傾きの決定の基準である推奨傾き決定基準と、前記頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて推奨の前記傾きを決定し、前記推奨傾き決定基準は、前記頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含んでも良い。
【0033】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含む推奨傾き決定基準と、頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて、使用者の頭部の推奨の傾きを決定し、使用者の頭部の推奨の傾きを頭部傾け動作の実行中に通知するので、使用者の脳の疲労の回復に有効である頭部傾け動作が使用者によって適切に実行される可能性を向上することができる。
【0034】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記推奨傾き決定基準は、前記傾きの中心点を中心として複数の領域に空間を分割した場合の前記複数の領域のうちの第1の領域に前記傾きが存在する状態で、前記頭部傾け動作における前記傾きの変更の停止である傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の前記傾き変更停止が、前記第1の領域とは逆方向に存在する、前記複数の領域のうちの第2の領域に前記傾きが存在する状態で実行されていないとき、前記第2の領域内の前記傾きを、推奨の前記傾きとして決定する基準を含んでも良い。
【0035】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されていないとき、第2の領域内の傾きを、使用者の頭部の推奨の傾きとして決定するので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0036】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記推奨傾き決定基準は、前記第1の領域に前記傾きが存在する状態で前記傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の前記傾き変更停止が、前記第2の領域に前記傾きが存在する状態で実行されているとき、前記第2の領域と直交する方向に存在する、前記複数の領域のうちの第3の領域内の前記傾きを、推奨の前記傾きとして決定する基準を含んでも良い。
【0037】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されているとき、第2の領域と直交する方向に存在する第3の領域内の傾きを、使用者の頭部の推奨の傾きとして決定するので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0038】
本発明の頭部傾け動作支援システムは、脳波のうちのγ波と同一の周波数で点滅する光であるγ波光を出力するγ波光出力部を備え、前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作において前記γ波光出力部に前記γ波光を出力させても良い。
【0039】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作においてγ波光出力部にγ波光を出力させるので、γ波光出力部に出力させたγ波光が頭部傾け動作の実行中に使用者の視覚から入力されることによって使用者の脳から脳疲労物質が効果的に除去されることができる。
【0040】
本発明の頭部傾け動作支援システムは、脳波のうちのγ波と同一の周波数の音であるγ波音を出力するγ波音出力部を備え、前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作において前記γ波音出力部に前記γ波音を出力させても良い。
【0041】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、頭部傾け動作においてγ波音出力部にγ波音を出力させるので、γ波音出力部に出力させたγ波音が頭部傾け動作の実行中に使用者の聴覚から入力されることによって使用者の脳から脳疲労物質が効果的に除去されることができる。
【0042】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知部は、前記使用者の脳の疲労の度合いを測定するためのテストを前記頭部傾け動作の実行後に実行し、前記動作支援通知は、前記テストによって測定された、前記脳の疲労の度合いの通知を含んでも良い。
【0043】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、使用者の脳の疲労の度合いを測定するためのテストを頭部傾け動作の実行後に実行し、テストによって測定された、脳の疲労の度合いを通知するので、頭部傾け動作の効果を使用者に把握させることができる。したがって、本発明の頭部傾け動作支援システムは、使用者の脳の疲労の回復に効果的な頭部傾け動作を使用者に目指させることができる。
【0044】
本発明の頭部傾け動作支援システムにおいて、前記動作支援通知は、脳内において脳脊髄液が重力方向に移動する様子を表す画像の通知を含み、前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作において前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて前記頭部に対する重力方向を特定し、特定した重力方向に応じて、前記画像における前記脳に対する重力方向を変更しても良い。
【0045】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援システムは、脳内において脳脊髄液が重力方向に移動する様子を表す画像を通知する場合に、頭部傾け動作において頭部傾き検出部によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいて頭部に対する重力方向を特定し、脳内において脳脊髄液が重力方向に移動する様子を表す画像における脳に対する重力方向を、特定した、頭部に対する重力方向に応じて変更するので、画像における脳内において脳脊髄液が効率的に移動するような頭部傾け動作の実行を使用者に目指させることができる。したがって、本発明の頭部傾け動作支援システムは、使用者の脳の疲労の回復に効果的な頭部傾け動作の実行を使用者に目指させることができる。
【0046】
本発明の頭部傾け動作支援プログラムは、使用者が前記使用者の頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を実行する動作支援通知部をコンピューターに実現させ、前記動作支援通知部は、前記頭部の傾きを検出する頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいた前記動作支援通知を実行することを特徴とする。
【0047】
この構成により、本発明の頭部傾け動作支援プログラムを実行するコンピューターは、頭部傾き検出部によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいた動作支援通知を実行するので、使用者の脳の疲労の回復に有効である可能性が高い頭部傾け動作が使用者によって適切に実行される可能性を向上することができる。したがって、本発明の頭部傾け動作支援プログラムを実行するコンピューターは、脳の機能改善剤が使用者に投与されなくても、使用者の脳の疲労の回復を支援することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明の頭部傾け動作支援システムおよび頭部傾け動作支援プログラムは、脳の機能改善剤が使用者に投与されなくても、使用者の脳の疲労の回復を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係る頭部傾け動作支援システムのブロック図である。
【
図2】
図1に示す頭部傾き検出部によって検出される傾きを示す図である。
【
図3】
図1に示す頭部傾き検出部によって検出される傾きが含まれる可能性がある領域の一覧を示す図である。
【
図5】
図1に示す点数判定用情報の一例を示す図である。
【
図6】(a)
図1に示す点数判定基準に含まれる基準のうち、頭部傾け動作の前処理の点数の基準の一例を示す図である。 (b)
図1に示す点数判定基準に含まれる基準のうち、γ波光およびγ波音の出力の点数の基準の一例を示す図である。
【
図7】(a)
図1に示す点数判定基準に含まれる基準のうち、傾け停止動作の点数の基準の一例を示す図である。 (b)
図1に示す点数判定基準に含まれる基準のうち、同一の領域に対する2回目以降の傾き変更停止の点数の割引の割合の基準の一例を示す図である。 (c)
図1に示す点数判定基準に含まれる基準のうち、逆方向領域対におけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を連続して実行した場合の点数の割増の割合の基準の一例を示す図である。 (d)
図1に示す点数判定基準に含まれる基準のうち、直交組み合わせにおけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を実行した場合の点数の割増の割合の基準の一例を示す図である。
【
図8】頭部傾け動作の開始が指示された場合の
図1に示す頭部傾け動作支援システムの動作の一部のフローチャートである。
【
図9】
図8に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
【
図10】
図9に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
【
図11】
図10に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
【
図14】脳脊髄液移動画像を頭部傾け動作の後に表示する場合の
図1に示す頭部傾け動作支援システムの動作のフローチャートである。
【
図15】(a)
図1に示す表示部に表示される脳脊髄液移動画像の、頭部傾け動作における特定のタイミングでの一例を示す図である。 (b)表示部に表示される脳脊髄液移動画像の、
図15(a)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。 (c)表示部に表示される脳脊髄液移動画像の、
図15(b)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。
【
図16】(a)表示部に表示される脳脊髄液移動画像の、
図15(c)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。 (b)表示部に表示される脳脊髄液移動画像の、
図16(a)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。
【
図17】(a)
図15に示す表現とは異なる表現での脳脊髄液移動画像の一例を示す図である。 (b)
図15および
図17(a)に示す表現とは異なる表現での脳脊髄液移動画像の一例を示す図である。 (c)
図15、
図17(a)および
図17(b)に示す表現とは異なる表現での脳脊髄液移動画像の一例を示す図である。
【
図18】本発明の第2の実施の形態に係る頭部傾け動作支援システムのブロック図である。
【
図19】
図18に示す推定成功度判定基準の一例を示す図である。
【
図21】頭部傾け動作の開始が指示された場合の
図18に示す頭部傾け動作支援システムの動作のフローチャートである。
【
図22】推定成功度判定基準を更新する場合の
図18に示す頭部傾け動作支援システムの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0051】
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態に係る頭部傾け動作支援システムの構成について説明する。
【0052】
図1は、本実施の形態に係る頭部傾け動作支援システム10のブロック図である。
【0053】
図1に示すように、頭部傾け動作支援システム10は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの操作デバイスである操作部11と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部12と、種々の情報を音によって出力する音出力デバイスである音出力部13と、種々の情報を振動によって出力する振動出力デバイスである振動出力部14と、例えば眼鏡型の表示デバイスである光出力部15と、使用者の頭部の傾きの方向および角度を検出する頭部傾き検出部16と、使用者の脳波を測定する脳波測定部17と、使用者の心拍数を測定する心拍数測定部18と、使用者の精神性発汗の量を測定する精神性発汗測定部19と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリーなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部20と、頭部傾け動作支援システム10全体を制御する制御部21とを備えている。
【0054】
音出力部13は、例えば、イヤホンまたはヘッドホンによって構成されても良い。また、音出力部13は、骨伝導によって音を出力するものでも良い。音出力部13は、脳波のうちのγ波と同一の周波数の音(以下「γ波音」という。)を出力することができるので、本発明のγ波音出力部を構成している。
【0055】
光出力部15は、脳波のうちのγ波と同一の周波数で点滅する光(以下「γ波光」という。)を出力することができるので、本発明のγ波光出力部を構成している。
【0056】
頭部傾き検出部16は、例えば、使用者の頭部に装着されるジャイロセンサーによって構成されても良い。
【0057】
図2は、頭部傾き検出部16によって検出される傾きを示す図である。
【0058】
図2に示すように、頭部傾き検出部16によって検出される、使用者90の頭部91の傾きの方向φは、真正面の方向が0°であり、右側の真横の方向が90°であり、真後ろの方向が180°であり、左側の真横の方向が270°である。
【0059】
頭部傾き検出部16によって検出される、使用者90の頭部91の傾きの角度θは、頭部91が真っ直ぐ立っている場合に0°であり、頭部91が真横に寝ている場合に90°であり、頭部91が逆さまに立っている場合に180°である。
【0060】
なお、方向φは、角度θが0°および180°のいずれかである場合には、0°であるものとする。
【0061】
図3は、頭部傾き検出部16によって検出される傾きが含まれる可能性がある領域の一覧を示す図である。
【0062】
図3に示す各領域は、使用者90の頭部91の傾きの中心点91a(
図2参照。)を中心として空間を複数の領域に分割した場合の各領域である。
図3には、各領域に含まれる代表的な傾き(以下「代表傾き」という。)が示されている。各領域は、自身の代表傾きに空間において最も近い傾きの集合である。複数の領域同士の境界上の傾きが、これらの領域のいずれに含まれるかは、予め定められている。代表傾きは、45°刻みの方向φと、45°刻みの角度θとの組み合わせによって特定される傾きである。例えば、領域1の代表傾きは、方向φおよび角度θがともに0°である代表傾き1である。
【0063】
図1に示すように、脳波測定部17は、例えば、使用者の頭部に装着される脳波測定装置によって構成されても良い。
【0064】
心拍数測定部18は、例えば、使用者の指または手首に装着される心拍計によって構成されても良い。
【0065】
精神性発汗測定部19は、例えば、使用者の指、手のひらまたは足の裏に装着される発汗計によって構成されても良い。
【0066】
記憶部20は、使用者が頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援するための頭部傾け動作支援プログラム20aを記憶している。頭部傾け動作支援プログラム20aは、例えば、頭部傾け動作支援システム10の製造段階で頭部傾け動作支援システム10にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体から頭部傾け動作支援システム10に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から頭部傾け動作支援システム10に追加でインストールされても良い。
【0067】
記憶部20は、頭部傾け動作支援システム10による頭部傾け動作の支援の設定を示す設定情報20bを記憶している。
【0068】
【0069】
図4に示すように、設定情報20bは、例えば、γ波光を出力するか否かの設定を示すγ波光出力設定と、γ波音を出力するか否かの設定を示すγ波音出力設定と、使用者の脳の疲労の度合い(以下「脳疲労度」という。)の入力を受け付けるか否かの設定を示す脳疲労度入力設定と、脳疲労度を測定するためのテスト(以下「脳疲労度測定テスト」という。)を実行するか否かの設定を示すテスト実行設定とを設定項目として含んでいる。
【0070】
使用者によって入力された脳疲労度(以下「入力脳疲労度」という。)は、例えば、1~10の10段階で示されても良い。入力脳疲労度の数値が大きいほど、脳が疲労していることを示している。
【0071】
脳疲労度測定テストによって測定された脳疲労度(以下「測定脳疲労度」という。)は、例えば、1~10の10段階で示されても良い。測定脳疲労度の数値が大きいほど、脳が疲労していることを示している。
【0072】
なお、マウスの視覚からγ波光が入力されることによってマウスの脳から脳疲労物質が除去されたという実験結果と、マウスの聴覚からγ波音が入力されることによってマウスの脳から脳疲労物質が除去されたという実験結果と、マウスの視覚からγ波光が入力されるとともに、マウスの聴覚からγ波音が入力されることによってマウスの脳から脳疲労物質が特に効果的に除去されたという実験結果とが知られている。したがって、人間においても、視覚からγ波光が入力されたり、聴覚からγ波音が入力されたりすることによって、脳から脳疲労物質が除去されることが予想される。
【0073】
脳疲労度測定テストは、例えば、特定の桁数の足し算、引き算、掛け算または割り算の式を表示部12に表示して、この式の解が使用者によって操作部11から入力されるまでの時間に基づいて脳疲労度を判定するなどの、使用者の計算力に基づいたテストでも良いし、特定の桁数の数字を特定の秒数のみ表示部12に表示した後、この数字を特定の時間の経過後に使用者に操作部11から入力させた場合の正解の数に基づいて脳疲労度を判定するなどの、使用者の記憶力に基づいたテストでも良い。脳疲労度測定テストは、脳疲労度を判定するための時間、正解の数などの値の比較の基準として、例えば、使用者自身の過去の脳疲労度測定テストにおける平均値が使用されても良い。
【0074】
図1に示すように、記憶部20は、頭部傾け動作の点数の判定用の情報である点数判定用情報20cを記憶可能である。
【0075】
図5は、点数判定用情報20cの一例を示す図である。
【0076】
図5に示すように、点数判定用情報20cは、頭部傾け動作の前処理の実行結果と、γ波光の出力の実行結果と、γ波音の出力の実行結果と、頭部傾け動作の実行結果とを含むことが可能である。
【0077】
頭部傾け動作の前処理としては、例えば、ストレッチが存在する。使用者がストレッチを実行すると、使用者の体内の血流量が上がるので、使用者の頭部における脳脊髄液の流れも良くなる。したがって、使用者がストレッチを実行した後に頭部傾け動作を実行した場合に、アミロイドβなどの脳疲労物質が脳脊髄液によって脳から除去され易くなる。例えば、点数判定用情報20cは、「実行しなかった」、「十分ではないが実行した」および「十分に実行した」の3段階で、ストレッチの実行結果を含むことが可能である。
【0078】
頭部傾け動作の前処理としては、例えば、ストレッチ以外の運動(以下、単に「運動」という。)が存在する。使用者が運動を実行すると、使用者の体内の血流量が上がるので、使用者の頭部における脳脊髄液の流れも良くなる。したがって、使用者が運動を実行した後に頭部傾け動作を実行した場合に、脳疲労物質が脳脊髄液によって脳から除去され易くなる。例えば、点数判定用情報20cは、「実行しなかった」、「十分ではないが実行した」および「十分に実行した」の3段階で、運動の実行結果を含むことが可能である。
【0079】
頭部傾け動作の前処理としては、例えば、使用者の頭部の冷却が存在する。使用者の頭部が冷却されると、使用者の頭部の血流量が上がるので、使用者の頭部における脳脊髄液の流れも良くなる。したがって、使用者が頭部を冷却した後に頭部傾け動作を実行した場合に、脳疲労物質が脳脊髄液によって脳から除去され易くなる。例えば、点数判定用情報20cは、「実行しなかった」、「十分ではないが実行した」および「十分に実行した」の3段階で、使用者の頭部の冷却の実行結果を含むことが可能である。
【0080】
頭部傾け動作の前処理としては、例えば、使用者の頭皮のマッサージが存在する。頭皮のマッサージは、例えば、手によって実行されても良いし、コーム、ブラシなどの道具によって実行されても良い。頭皮のマッサージには、頭部のうち頭皮が存在する部分に対する按摩と、頭部のうち頭皮が存在する部分に対する指圧とが含まれても良い。使用者の頭皮がマッサージされると、使用者の頭部の血流量が上がるので、使用者の頭部における脳脊髄液の流れも良くなる。したがって、使用者が頭皮のマッサージを実行した後に頭部傾け動作を実行した場合に、脳疲労物質が脳脊髄液によって脳から除去され易くなる。例えば、点数判定用情報20cは、「実行しなかった」、「十分ではないが実行した」および「十分に実行した」の3段階で、使用者の頭皮のマッサージの実行結果を含むことが可能である。
【0081】
頭部傾け動作の前処理としては、例えば、使用者の頭皮以外の身体(以下、単に「身体」という。)のマッサージが存在する。身体のマッサージは、例えば、手によって実行されても良いし、道具によって実行されても良い。身体のマッサージには、身体に対する按摩と、身体に対する指圧とが含まれても良い。使用者の身体がマッサージされると、使用者の頭部の血流量が上がるので、使用者の頭部における脳脊髄液の流れも良くなる。したがって、使用者が身体のマッサージを実行した後に頭部傾け動作を実行した場合に、脳疲労物質が脳脊髄液によって脳から除去され易くなる。例えば、点数判定用情報20cは、「実行しなかった」、「十分ではないが実行した」および「十分に実行した」の3段階で、使用者の身体のマッサージの実行結果を含むことが可能である。
【0082】
点数判定用情報20cは、γ波光の出力の実行結果として、「実行しなかった」および「実行した」のいずれかを含むことが可能である。
【0083】
点数判定用情報20cは、γ波音の出力の実行結果として、「実行しなかった」および「実行した」のいずれかを含むことが可能である。
【0084】
点数判定用情報20cは、頭部傾け動作の実行結果として、頭部を傾けて停止する動作(以下「傾け停止動作」という。)の実行結果を、傾け停止動作の実行の時間順に含むことが可能である。傾け停止動作の実行結果は、使用者の頭部の傾きの変更の停止(以下「傾き変更停止」という。)が傾け停止動作において実行された時点で、使用者の頭部の傾きが存在する領域と、傾け停止動作における傾き変更停止の継続時間と、傾け停止動作における使用者のリラックスの度合い(以下「リラックス度」という。)とを含んでいる。
【0085】
リラックス度は、例えば、1~10の10段階で示されても良い。リラックス度の数値が大きいほど、脳がリラックスしていることを示している。脳脊髄液は、脳がリラックスしているほど脳内で流れ易いことが知られている。
【0086】
図1に示すように、記憶部20は、頭部傾け動作の点数の判定の基準である点数判定基準20dを記憶可能である。
【0087】
図6(a)は、点数判定基準20dに含まれる基準のうち、頭部傾け動作の前処理の点数の基準の一例を示す図である。
図6(b)は、点数判定基準20dに含まれる基準のうち、γ波光およびγ波音の出力の点数の基準の一例を示す図である。
【0088】
図6(a)に示す基準においては、「ストレッチ」、「運動」、「頭部の冷却」、「頭皮のマッサージ」および「身体のマッサージ」のそれぞれに対して、実行しなかった場合の点数として0点、十分ではないが実行した場合の点数として50点、十分に実行した場合の点数として100点が設定されている。
図6(a)に示す基準は、頭部傾け動作の前処理の実行内容に応じた基準である。
【0089】
図6(b)に示す基準においては、「γ波光の出力」および「γ波音の出力」のそれぞれに対して、実行しなかった場合の点数として0点、実行した場合の点数として100点が設定されている。
【0090】
図7(a)は、点数判定基準20dに含まれる基準のうち、傾け停止動作の点数の基準の一例を示す図である。
図7(b)は、点数判定基準20dに含まれる基準のうち、同一の領域に対する2回目以降の傾け停止動作の点数の割引の割合の基準の一例を示す図である。
図7(c)は、点数判定基準20dに含まれる基準のうち、中心点91aに対して互いに逆方向に存在する領域の対(以下「逆方向領域対」という。)におけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を連続して実行した場合の点数の割増の割合の基準の一例を示す図である。
図7(d)は、点数判定基準20dに含まれる基準のうち、互いに直交する逆方向領域対の組み合わせ(以下「直交組み合わせ」という。)におけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を実行した場合の点数の割増の割合の基準の一例を示す図である。
【0091】
図7(a)に示す基準においては、傾き変更停止の継続時間と、リラックス度との組み合わせに対して点数が設定されている。
図7(a)に示す基準は、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止の継続時間に応じた基準である。また、
図7(a)に示す基準は、頭部傾け動作における使用者のリラックス度に応じた基準である。
【0092】
図7(b)に示す基準においては、同一の領域に対する2回目以降の傾き変更停止の点数の割引の割合として、50%が設定されている。
【0093】
図7(c)に示す基準においては、逆方向領域対におけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を連続して実行した場合の点数の割増の割合として、20%が設定されている。この割増は、逆方向領域対毎に1回のみ実行される。
図7(c)に示す基準は、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直後の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されたとき、頭部傾け動作の点数を増加させる基準である。なお、逆方向領域対としては、領域1および領域26の対と、領域2および領域22の対と、領域3および領域23の対と、領域4および領域24の対と、領域5および領域25の対と、領域6および領域18の対と、領域7および領域19の対と、領域8および領域20の対と、領域9および領域21の対と、領域10および領域14の対と、領域11および領域15の対と、領域12および領域16の対と、領域13および領域17の対とが存在する。
【0094】
図7(d)に示す基準においては、直交組み合わせにおけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を実行した場合の点数の割増の割合として、1つ目の直交組み合わせに対して20%、2つ目以降の直交組み合わせに対して10%が設定されている。この割増は、直交組み合わせ毎に1回のみ実行される。
図7(d)に示す基準は、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第2の領域と直交する方向に存在する第3の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第3の領域とは逆方向に存在する第4の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態との全てで、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止が実行された場合に、頭部傾け動作の点数を増加させる基準である。なお、点数の割増の対象となる直交組み合わせとしては、領域10および領域14の対と、この対に直交する、領域12および領域16の対との組み合わせと、領域11および領域15の対と、この対に直交する、領域13および領域17の対との組み合わせとが存在する。
【0095】
図7(a)~
図7(d)に示す基準は、頭部傾け動作の実行内容に応じた基準である。
【0096】
図1に示すように、記憶部20は、傾き変更停止の推奨の傾きの決定の基準(以下「推奨傾き決定基準」という。)20eを記憶可能である。推奨傾き決定基準20eは、例えば、頭部傾け動作における1回目の傾き変更停止の推奨の傾きが代表傾き10であるという基準を含んでいて良い。また、推奨傾き決定基準20eは、例えば、頭部傾け動作における2回目以降の傾き変更停止の推奨の傾きに関して、いずれかの領域(以下、この段落において「第1の領域」という。)に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する領域(以下、この段落において「第2の領域」という。)に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されていないとき、第2の領域の代表傾きを、傾き変更停止の推奨の傾きとして決定する基準を含んでいても良い。また、推奨傾き決定基準20eは、例えば、頭部傾け動作における2回目以降の傾き変更停止の推奨の傾きに関して、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の傾き変更停止が、第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されているとき、第2の領域と直交する方向に存在する領域の代表傾きを、傾き変更停止の推奨の傾きとして決定する基準を含んでいても良い。
【0097】
図1に示す制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部21のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部21のCPUは、記憶部20または制御部21のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0098】
制御部21は、例えば、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、PC(Personal Computer)、クラウドサーバーなどのコンピューターによって構成されても良い。制御部21がスマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、PCなどのコンピューターによって構成される場合、制御部21を構成するコンピューターは、操作部11、表示部12、音出力部13、振動出力部14および記憶部20の少なくとも一部も構成しても良い。
【0099】
制御部21は、頭部傾け動作支援プログラム20aを実行することによって、頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を実行する動作支援通知部21aを実現する。
【0100】
次に、頭部傾け動作支援システム10の動作について説明する。
【0101】
まず、設定情報20bを更新する場合の頭部傾け動作支援システム10の動作について説明する。
【0102】
使用者は、設定情報20bの更新を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。使用者は、設定情報20bの更新を指示する場合に、設定情報20bの更新の対象の設定項目に対する設定値を操作部11を介して指定する。動作支援通知部21aは、設定情報20bの更新が指示されると、使用者によって指定された設定値で設定情報20bを更新する。
【0103】
次に、頭部傾け動作の開始が指示された場合の頭部傾け動作支援システム10の動作について説明する。
【0104】
図8は、頭部傾け動作の開始が指示された場合の頭部傾け動作支援システム10の動作の一部のフローチャートである。
図9は、
図8に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
図10は、
図9に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
図11は、
図10に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
【0105】
使用者は、頭部傾け動作を開始する場合に、頭部傾け動作の開始を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の開始が指示されると、
図8~
図11に示す動作を実行する。
【0106】
図8~
図11に示すように、動作支援通知部21aは、点数判定用情報20cを初期化する(S101)。したがって、点数判定用情報20cは、何の値も含まない空の情報になる。
【0107】
動作支援通知部21aは、S101の処理が終了すると、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとの実行を使用者に指示する通知(以下「前処理指示通知」という。)を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって実行する(S102)。したがって、前処理指示通知を受けた使用者は、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとを実行することができる。
【0108】
動作支援通知部21aは、S102の処理が終了すると、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとの実行結果を入力するための画像(以下「前処理実行結果入力画像」という。)を表示部12に表示する(S103)。使用者は、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとの実行結果を、例えば操作部11を介して前処理実行結果入力画像に入力することができる。例えば、前処理実行結果入力画像は、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとのそれぞれに関して、「実行しなかった」、「十分ではないが実行した」および「十分に実行した」の3段階で実行結果が入力される。
【0109】
動作支援通知部21aは、S103の処理が終了すると、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとの全ての実行結果が前処理実行結果入力画像に入力されたか否かを判断する(S104)。
【0110】
動作支援通知部21aは、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとの少なくとも1つの実行結果が前処理実行結果入力画像に入力されていないとS104において判断すると、頭部傾け動作の中止が指示されたか否かを判断する(S105)。ここで、使用者は、頭部傾け動作の中止を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。
【0111】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の中止が指示されたとS105において判断すると、
図8~
図11に示す動作を終了する。
【0112】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の中止が指示されていないとS105において判断すると、S104の処理を実行する。
【0113】
動作支援通知部21aは、ストレッチと、運動と、使用者の頭部の冷却と、頭皮のマッサージと、身体のマッサージとの全ての実行結果が前処理実行結果入力画像に入力されたとS104において判断すると、前処理実行結果入力画像に入力された実行結果を点数判定用情報20cに書き込む(S106)。
【0114】
動作支援通知部21aは、S106の処理が終了すると、頭部を初期状態、すなわち、真っ直ぐ立てて停止させる状態にする動作(以下「初期動作」という。)の実行を使用者に指示する通知(以下「初期動作指示通知」という。)の実行を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって開始する(S107)。したがって、S107における初期動作指示通知を受けた使用者は、頭部を真っ直ぐ立てて停止させることができる。
【0115】
動作支援通知部21aは、S107の処理が終了すると、使用者に初期動作を実行させる処理(以下「初期動作処理」という。)を実行する(S108)。
【0116】
【0117】
図12に示すように、動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の中止が指示されたか否かを判断する(S221)。ここで、使用者は、頭部傾け動作の中止を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。
【0118】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の中止が指示されたとS221において判断すると、
図8~
図11に示す動作を終了する。
【0119】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の中止が指示されていないとS221において判断すると、タイマーおよび変数tの値をそれぞれ0にセットする(S222)。
【0120】
動作支援通知部21aは、S222の処理が終了すると、タイマーによる時間の計測を開始する(S223)。
【0121】
動作支援通知部21aは、S223の処理が終了すると、頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きを特定する(S224)。
【0122】
動作支援通知部21aは、S224の処理が終了すると、
図3に示す領域のうち、S224において特定された傾きが含まれる領域(以下「検出領域」という。)を特定する(S225)。
【0123】
動作支援通知部21aは、S225の処理が終了すると、S225において特定した検出領域が、頭部を真っ直ぐ立てた場合の領域、すなわち、領域1であるか否かを判断する(S226)。
【0124】
動作支援通知部21aは、S225において特定した検出領域が領域1ではないとS226において判断すると、S221の処理を実行する。
【0125】
動作支援通知部21aは、S225において特定した検出領域が領域1であるとS226において判断すると、頭部が停止しているか否かを判断する(S227)。頭部が停止しているか否かの判断方法としては、種々の方法を採用することが可能である。動作支援通知部21aは、最新のS222の処理の実行後の初回のS227において、頭部が停止していると必ず判断する。例えば、動作支援通知部21aは、最新のS222の処理の実行後の2回目以降のS227において、最新のS222の処理の実行後のS224において特定された全ての傾き同士のずれが、
図2に示す空間において特定の範囲内に存在する場合に、頭部が停止していると判断しても良い。
【0126】
動作支援通知部21aは、頭部が停止していないとS227において判断すると、S221の処理を実行する。
【0127】
動作支援通知部21aは、頭部が停止しているとS227において判断すると、タイマーによって計測された時間が特定の時間以上になったか否かを判断する(S228)。S228における特定の時間は、例えば5秒間など、予め設定されている時間である。
【0128】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が特定の時間以上になっていないとS228において判断すると、変数tの値に1を加算する(S229)。
【0129】
動作支援通知部21aは、S229の処理が終了すると、タイマーによって計測された時間が、特定の単位時間と、変数tの値との積である時間以上になったか否かを判断する(S230)。S230における特定の単位時間は、例えば0.1秒間など、予め設定されている時間である。
【0130】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が、特定の単位時間と、変数tの値との積である時間以上になっていないとS230において判断すると、頭部傾け動作の中止が指示されたか否かを判断する(S231)。ここで、使用者は、頭部傾け動作の中止を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。
【0131】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の中止が指示されたとS231において判断すると、
図8~
図11に示す動作を終了する。
【0132】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の中止が指示されていないとS231において判断すると、S230の処理を実行する。
【0133】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が、特定の単位時間と、変数tの値との積である時間以上になったとS230において判断すると、S224の処理を実行する。
【0134】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が特定の時間以上になったとS228において判断すると、
図12に示す初期動作処理を終了する。
【0135】
図8~
図11に示すように、動作支援通知部21aは、S108の初期動作処理が終了すると、設定情報20bのγ波光出力設定においてγ波光を出力することが設定されているか否かを判断する(S109)。
【0136】
動作支援通知部21aは、設定情報20bのγ波光出力設定においてγ波光を出力することが設定されているとS109において判断すると、光出力部15によるγ波光の出力を開始する(S110)。したがって、使用者の視覚には、光出力部15によって出力されたγ波光が入力される。
【0137】
動作支援通知部21aは、S110の処理が終了すると、γ波光の出力を実行したことを点数判定用情報20cに書き込む(S111)。
【0138】
動作支援通知部21aは、設定情報20bのγ波光出力設定においてγ波光を出力することが設定されていないとS109において判断すると、γ波光の出力を実行しなかったことを点数判定用情報20cに書き込む(S112)。
【0139】
動作支援通知部21aは、S111またはS112の処理が終了すると、設定情報20bのγ波音出力設定においてγ波音を出力することが設定されているか否かを判断する(S113)。
【0140】
動作支援通知部21aは、設定情報20bのγ波音出力設定においてγ波音を出力することが設定されているとS113において判断すると、音出力部13によるγ波音の出力を開始する(S114)。したがって、使用者の聴覚には、音出力部13によって出力されたγ波音が入力される。
【0141】
動作支援通知部21aは、S114の処理が終了すると、γ波音の出力を実行したことを点数判定用情報20cに書き込む(S115)。
【0142】
動作支援通知部21aは、設定情報20bのγ波音出力設定においてγ波音を出力することが設定されていないとS113において判断すると、γ波音の出力を実行しなかったことを点数判定用情報20cに書き込む(S116)。
【0143】
動作支援通知部21aは、S115またはS116の処理が終了すると、推奨傾き決定基準20eと、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果とに基づいて、傾き変更停止の推奨の傾きを決定する(S131)。
【0144】
動作支援通知部21aは、S131の処理が終了すると、使用者の頭部を推奨の傾きに変更することを指示する通知(以下「傾き変更指示通知」という。)の実行を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって開始する(S132)。動作支援通知部21aは、S132において実行を開始する傾き変更指示通知として、使用者の頭部をS131において決定した傾きまで動かして停止させることを指示する通知を生成する。したがって、傾き変更指示通知を受けた使用者は、傾き変更指示通知に示される傾きまで頭部を動かして停止させることができる。
【0145】
動作支援通知部21aは、S132の処理が終了すると、点数判定用情報20cに頭部傾け動作の実行結果を書き込むか否かを判断するためのフラグである書き込みフラグを倒す(S133)。
【0146】
動作支援通知部21aは、S133の処理が終了すると、頭部傾け動作の終了が指示されたか否かを判断する(S134)。ここで、使用者は、頭部傾け動作の終了を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。
【0147】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の終了が指示されていないとS134において判断すると、動作支援通知部21aは、タイマーおよび変数tの値をそれぞれ0にセットする(S135)。
【0148】
動作支援通知部21aは、S135の処理が終了すると、タイマーによる時間の計測を開始する(S136)。
【0149】
動作支援通知部21aは、S136の処理が終了すると、頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きを特定する(S137)。
【0150】
動作支援通知部21aは、S137の処理が終了すると、S225の処理と同様に、S137において特定された傾きが含まれる領域である検出領域を特定する(S138)。
【0151】
動作支援通知部21aは、S138の処理が終了すると、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とに基づいて、リラックス度を判定する(S139)。
【0152】
動作支援通知部21aは、例えば、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とが一定である場合、脳波測定部17によって測定された脳波がβ波であるときよりα波であるときの方がリラックス度を高く判定する。動作支援通知部21aは、例えば、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とが一定である場合、脳波測定部17によって測定された脳波がα波であるときよりθ波であるときの方がリラックス度を高く判定する。動作支援通知部21aは、例えば、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とが一定である場合、脳波測定部17によって測定された脳波がθ波であるときよりδ波であるときの方がリラックス度を高く判定する。動作支援通知部21aは、例えば、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とが一定である場合、脳波測定部17によって測定された脳波がδ波であるときよりγ波であるときの方がリラックス度を高く判定する。
【0153】
動作支援通知部21aは、例えば、脳波測定部17によって測定された脳波と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とが一定である場合、心拍数測定部18によって測定された心拍数が高いときより低いときの方がリラックス度を高く判定する。
【0154】
動作支援通知部21aは、例えば、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数とが一定である場合、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量が多いときより少ないときの方がリラックス度を高く判定する。
【0155】
動作支援通知部21aは、S139の処理が終了すると、書き込みフラグが倒れているか否かを判断する(S140)。
【0156】
動作支援通知部21aは、書き込みフラグが倒れているとS140において判断すると、S138において特定した検出領域が前回の検出領域と同一であるか否かを判断する(S141)。ここで、動作支援通知部21aは、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果に未だ領域が書き込まれていない場合、領域1を前回の検出領域として扱う。一方、動作支援通知部21aは、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果に既に領域が書き込まれている場合、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果に書き込まれている最新の領域を前回の検出領域として扱う。
【0157】
動作支援通知部21aは、S138において特定した検出領域が前回の検出領域と同一であるとS141において判断すると、S134の処理を実行する。
【0158】
動作支援通知部21aは、S138において特定した検出領域が前回の検出領域と同一ではないとS141において判断すると、頭部が停止しているか否かを判断する(S142)。頭部が停止しているか否かの判断方法としては、種々の方法を採用することが可能である。動作支援通知部21aは、最新のS135の処理の実行後の初回のS142において、頭部が停止していると必ず判断する。例えば、動作支援通知部21aは、最新のS135の処理の実行後の2回目以降のS142において、最新のS135の処理の実行後のS137において特定された全ての傾き同士のずれが、
図2に示す空間において特定の範囲内に存在する場合に、頭部が停止していると判断しても良い。
【0159】
動作支援通知部21aは、頭部が停止していないとS142において判断すると、S134の処理を実行する。
【0160】
動作支援通知部21aは、頭部が停止しているとS142において判断すると、タイマーによって計測された時間が特定の時間以上になったか否かを判断する(S161)。S161における特定の時間は、例えば5秒間など、予め設定されている時間である。
【0161】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が特定の時間以上になっていないとS161において判断すると、変数tの値に1を加算する(S162)。
【0162】
動作支援通知部21aは、S162の処理が終了すると、タイマーによって計測された時間が、特定の単位時間と、変数tの値との積である時間以上になったか否かを判断する(S163)。S163における特定の単位時間は、例えば0.1秒間など、予め設定されている時間である。
【0163】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が、特定の単位時間と、変数tの値との積である時間以上になっていないとS163において判断すると、頭部傾け動作の終了が指示されたか否かを判断する(S164)。ここで、使用者は、頭部傾け動作の終了を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。
【0164】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の終了が指示されていないとS164において判断すると、S163の処理を実行する。
【0165】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が、特定の単位時間と、変数tの値との積である時間以上になったとS163において判断すると、S137の処理を実行する。
【0166】
動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間が特定の時間以上になったとS161において判断すると、書き込みフラグを立てる(S165)。
【0167】
動作支援通知部21aは、S165の処理が終了すると、点数判定用情報20cに今回の傾け停止動作の実行結果を書き込む(S166)。ここで、動作支援通知部21aは、最新のS135の処理の実行後のS137において特定された全ての傾きの平均値を算出し、算出した平均値が含まれる領域である検出領域を特定し、特定した検出領域を、今回の傾け停止動作の実行結果における領域とする。また、動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間を、今回の傾け停止動作の実行結果における傾き変更停止の継続時間とする。すなわち、動作支援通知部21aは、頭部傾き検出部16によって検出された傾きに基づいて、頭部傾け動作の実際の実行内容を特定する。また、動作支援通知部21aは、最新のS135の処理の実行後のS139において判定した全てのリラックス度の平均値の小数点以下第一位を四捨五入した整数を算出し、算出した整数を、今回の傾け停止動作の実行結果におけるリラックス度とする。
【0168】
動作支援通知部21aは、S166の処理が終了すると、推奨傾き決定基準20eと、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果とに基づいて、傾き変更停止の推奨の傾きを決定する(S167)。
【0169】
動作支援通知部21aは、S167の処理が終了すると、傾き変更指示通知の実行を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって開始する(S168)。動作支援通知部21aは、S168において実行を開始する傾き変更指示通知として、使用者の頭部をS167において決定した傾きまで動かして停止させることを指示する通知を生成する。したがって、傾き変更指示通知を受けた使用者は、傾き変更指示通知に示される傾きまで頭部を動かして停止させることができる。
【0170】
動作支援通知部21aは、S168の処理が終了すると、傾き変更停止の状態の通知(以下「傾き変更停止状態通知」という。)の実行を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって開始する(S169)。したがって、傾き変更停止状態通知を受けた使用者は、頭部を停止させていることが成功していることを認識することができる。
【0171】
動作支援通知部21aは、S169の処理が終了すると、最新のS139において判定したリラックス度の通知を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって開始する(S170)。したがって、使用者は、自身のリラックス度を認識することができる。
【0172】
動作支援通知部21aは、S170の処理が終了すると、S162の処理を実行する。
【0173】
動作支援通知部21aは、書き込みフラグが倒れていないとS140において判断すると、頭部が停止しているか否かを判断する(S171)。頭部が停止しているか否かの判断方法としては、種々の方法を採用することが可能である。動作支援通知部21aは、最新のS135の処理の実行後のS137において特定された全ての傾き同士のずれが、
図2に示す空間において特定の範囲内に存在する場合に、頭部が停止していると判断しても良い。
【0174】
動作支援通知部21aは、頭部が停止しているとS171において判断すると、点数判定用情報20cにおける今回の傾け停止動作の実行結果を更新する(S172)。ここで、動作支援通知部21aは、最新のS135の処理の実行後のS137において特定された全ての傾きの平均値を算出し、算出した平均値が含まれる領域である検出領域を特定し、特定した検出領域を、今回の傾け停止動作の実行結果における領域とする。また、動作支援通知部21aは、タイマーによって計測された時間を、今回の傾け停止動作の実行結果における傾き変更停止の継続時間とする。また、動作支援通知部21aは、最新のS135の処理の実行後のS139において判定した全てのリラックス度の平均値の小数点以下第一位を四捨五入した整数を算出し、算出した整数を、今回の傾け停止動作の実行結果におけるリラックス度とする。
【0175】
動作支援通知部21aは、S172の処理が終了すると、S169の処理を実行する。
【0176】
動作支援通知部21aは、頭部が停止していないとS171において判断すると、S133の処理を実行する。
【0177】
動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の終了が指示されたとS134またはS164において判断すると、光出力部15によるγ波光の出力を実行中であるか否かを判断する(S191)。
【0178】
動作支援通知部21aは、光出力部15によるγ波光の出力を実行中であるとS191において判断すると、光出力部15によるγ波光の出力を終了する(S192)。
【0179】
動作支援通知部21aは、光出力部15によるγ波光の出力を実行中ではないとS191において判断するか、S192の処理が終了すると、音出力部13によるγ波音の出力を実行中であるか否かを判断する(S193)。
【0180】
動作支援通知部21aは、音出力部13によるγ波音の出力を実行中であるとS193において判断すると、音出力部13によるγ波音の出力を終了する(S194)。
【0181】
動作支援通知部21aは、音出力部13によるγ波音の出力を実行中ではないとS193において判断するか、S194の処理が終了すると、点数判定用情報20cに傾け停止動作の実行結果が含まれているか否かを判断する(S195)。
【0182】
動作支援通知部21aは、点数判定用情報20cに傾け停止動作の実行結果が含まれていないとS195において判断すると、
図8~
図11に示す動作を終了する。
【0183】
動作支援通知部21aは、点数判定用情報20cに傾け停止動作の実行結果が含まれているとS195において判断すると、点数判定用情報20cと、点数判定基準20dとに基づいて、今回の頭部傾け動作の点数を判定する点数判定処理を実行する(S196)。
【0184】
【0185】
図13に示す点数判定処理は、点数判定基準20dが
図6および
図7に示すものである場合の点数判定処理の一例である。
【0186】
図13に示すように、動作支援通知部21aは、変数pの値を0にセットする(S251)。
【0187】
動作支援通知部21aは、S251の処理が終了すると、点数判定用情報20cのうち、頭部傾け動作の前処理の実行結果と、点数判定基準20dのうち、頭部傾け動作の前処理の点数の基準(
図6(a)参照。)とに基づいて、頭部傾け動作の前処理の点数を特定する(S252)。
【0188】
動作支援通知部21aは、S252の処理が終了すると、S252において特定した点数を変数pの値に加算する(S253)。
【0189】
動作支援通知部21aは、S253の処理が終了すると、点数判定用情報20cのうち、γ波光およびγ波音の出力の実行結果と、点数判定基準20dのうち、γ波光およびγ波音の出力の点数の基準(
図6(b)参照。)とに基づいて、γ波光およびγ波音の出力に関する点数を特定する(S254)。
【0190】
動作支援通知部21aは、S254の処理が終了すると、S254において特定した点数を変数pの値に加算する(S255)。
【0191】
動作支援通知部21aは、S255の処理が終了すると、点数判定用情報20cのうち、頭部傾け動作の実行結果と、点数判定基準20dのうち、傾け停止動作の点数の基準(
図7(a)参照。)とに基づいて、今回の頭部傾け動作における全ての傾け停止動作の点数を特定する(S256)。ただし、動作支援通知部21aは、今回の頭部傾け動作における、同一の領域に対する2回目以降の傾け停止動作の点数については、50%を割り引く(
図7(b)参照。)。
【0192】
動作支援通知部21aは、S256の処理が終了すると、S256において特定した点数を変数pの値に加算する(S257)。
【0193】
動作支援通知部21aは、S257の処理が終了すると、今回の点数判定処理において、未だS258の処理の対象にしていない1つの逆方向領域対を対象にする(S258)。
【0194】
動作支援通知部21aは、S258の処理の後、現在の対象の逆方向領域対におけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を連続して実行したか否かを、点数判定用情報20cのうち、頭部傾け動作の実行結果に基づいて判断する(S259)。
【0195】
動作支援通知部21aは、現在の対象の逆方向領域対におけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を連続して実行したとS259において判断すると、
図7(c)に示すように、変数pの値を20%割り増す(S260)。
【0196】
動作支援通知部21aは、現在の対象の逆方向領域対におけるそれぞれの領域に対する傾き変更停止を連続して実行していないとS259において判断するか、S260の処理が終了すると、今回の点数判定処理において、未だS258の処理の対象にしていない逆方向領域対が存在するか否かを判断する(S261)。
【0197】
動作支援通知部21aは、今回の点数判定処理において、未だS258の処理の対象にしていない逆方向領域対が存在するとS261において判断すると、S258の処理を実行する。
【0198】
動作支援通知部21aは、今回の点数判定処理において、未だS258の処理の対象にしていない逆方向領域対が存在しないとS261において判断すると、今回の頭部傾け動作における、点数の割増の対象となる直交組み合わせの数を、点数判定用情報20cのうち、頭部傾け動作の実行結果に基づいて判断する(S262)。
【0199】
動作支援通知部21aは、今回の頭部傾け動作における、点数の割増の対象となる直交組み合わせの数が2つであるとS262において判断すると、
図7(d)に示すように、変数pの値を20%割り増した後、更に10%割り増す(S263)。
【0200】
動作支援通知部21aは、今回の頭部傾け動作における、点数の割増の対象となる直交組み合わせの数が1つであるとS262において判断すると、
図7(d)に示すように、変数pの値を20%割り増す(S264)。
【0201】
動作支援通知部21aは、今回の頭部傾け動作における、点数の割増の対象となる直交組み合わせの数が0であるとS262において判断するか、S263またはS264の処理が終了すると、変数pの値を今回の頭部傾け動作の点数として特定する(S265)。
【0202】
動作支援通知部21aは、S265の処理が終了すると、
図13に示す点数判定処理を終了する。
【0203】
図8~
図11に示すように、動作支援通知部21aは、S196の点数判定処理が終了すると、S196において判定した点数と、この点数の理由との通知を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって開始する(S197)。したがって、使用者は、今回の頭部傾け動作の点数と、この点数の理由とを認識することができる。例えば、動作支援通知部21aは、今回の頭部傾け動作の点数の理由として、この点数の内訳を点数判定用情報20cと、点数判定基準20dとに基づいて生成しても良い。
【0204】
動作支援通知部21aは、S197の処理が終了すると、脳疲労度の入力を受け付けることが設定情報20bの脳疲労度入力設定において設定されているか否かを判断する(S198)。
【0205】
動作支援通知部21aは、脳疲労度の入力を受け付けることが設定情報20bの脳疲労度入力設定において設定されているとS198において判断すると、脳疲労度の入力を受け付けるための画像(以下「脳疲労度入力受付画像」という。)を表示部12に表示する(S199)。したがって、使用者は、表示部12に表示された脳疲労度入力受付画像に応じて脳疲労度を操作部11を介して入力することができる。
【0206】
次いで、動作支援通知部21aは、脳疲労度が操作部11を介して入力されたと判断するまで、脳疲労度が操作部11を介して入力されたか否かを判断する(S200)。
【0207】
動作支援通知部21aは、脳疲労度の入力を受け付けることが設定情報20bの脳疲労度入力設定において設定されていないとS198において判断するか、脳疲労度が操作部11を介して入力された、すなわち、操作部11を介して入力された脳疲労度である入力脳疲労度を取得したとS200において判断すると、脳疲労度測定テストを実行することが設定情報20bのテスト実行設定において設定されているか否かを判断する(S201)。
【0208】
動作支援通知部21aは、脳疲労度測定テストを実行することが設定情報20bのテスト実行設定において設定されているとS201において判断すると、脳疲労度測定テストを実行する(S202)。
【0209】
次いで、動作支援通知部21aは、S202において実行した脳疲労度測定テストによって測定された脳疲労度である測定脳疲労度を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって通知する(S203)。
【0210】
動作支援通知部21aは、脳疲労度測定テストを実行することが設定情報20bのテスト実行設定において設定されていないとS201において判断するか、S203の処理が終了すると、入力脳疲労度および測定脳疲労度の少なくとも1つを取得したか否かを判断する(S204)。
【0211】
動作支援通知部21aは、入力脳疲労度および測定脳疲労度の少なくとも1つを取得したとS204において判断すると、脳疲労度が特定の値以上であるか否かを判断する(S205)。ここで、動作支援通知部21aは、入力脳疲労度および測定脳疲労度の両方を取得した場合、S205における判断の対象の脳疲労度として、入力脳疲労度および測定脳疲労度の平均を使用しても良い。動作支援通知部21aは、入力脳疲労度および測定脳疲労度のうち、入力脳疲労度のみを取得した場合、S205における判断の対象の脳疲労度として、入力脳疲労度を使用する。動作支援通知部21aは、入力脳疲労度および測定脳疲労度のうち、測定脳疲労度のみを取得した場合、S205における判断の対象の脳疲労度として、測定脳疲労度を使用する。
【0212】
動作支援通知部21aは、脳疲労度が特定の値以上であるとS205において判断すると、点数判定基準20dをデフォルトのものとは異なるものに設定する(S206)。
【0213】
動作支援通知部21aは、脳疲労度が特定の値以上ではないとS205において判断すると、点数判定基準20dをデフォルトのものに設定する(S207)。
【0214】
なお、S206において設定される点数判定基準20dは、デフォルトのものより点数が上がり難いものである。したがって、動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の実行後における、使用者の脳疲労度が特定の度合い以上であった場合(S205でYES)の点数判定基準20dを、頭部傾け動作の実行後における、使用者の脳疲労度が特定の度合い未満であった場合(S205でNO)の点数判定基準20dと比較して、点数が低く判定されるものに設定する(S206)。
【0215】
動作支援通知部21aは、入力脳疲労度および測定脳疲労度のいずれも取得していないとS204において判断するか、S206またはS207の処理を実行すると、
図8~
図11に示す動作を終了する。
【0216】
次に、脳内において脳脊髄液が重力方向に移動する様子を表す画像(以下「脳脊髄液移動画像」という。)を頭部傾け動作の後に表示する場合の頭部傾け動作支援システム10の動作について説明する。
【0217】
図14は、脳脊髄液移動画像を頭部傾け動作の後に表示する場合の頭部傾け動作支援システム10の動作のフローチャートである。
【0218】
使用者は、脳脊髄液移動画像の表示を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム10に指示することができる。動作支援通知部21aは、脳脊髄液移動画像の表示が指示されると、
図14に示す動作を実行する。
【0219】
図14に示すように、動作支援通知部21aは、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果に基づいて脳脊髄液移動画像を生成する(S281)。
【0220】
次いで、動作支援通知部21aは、S281において生成した脳脊髄液移動画像を表示部12に表示して(S282)、
図14に示す動作を終了する。
【0221】
図15(a)は、表示部12に表示される脳脊髄液移動画像30の、頭部傾け動作における特定のタイミングでの一例を示す図である。
図15(b)は、表示部12に表示される脳脊髄液移動画像30の、
図15(a)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。
図15(c)は、表示部12に表示される脳脊髄液移動画像30の、
図15(b)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。
図16(a)は、表示部12に表示される脳脊髄液移動画像30の、
図15(c)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。
図16(b)は、表示部12に表示される脳脊髄液移動画像30の、
図16(a)に示すタイミングより後の特定のタイミングでの一例を示す図である。
【0222】
図15および
図16に示す脳脊髄液移動画像30は、脳31と、脳脊髄液32とを含んでいる3次元画像である。動作支援通知部21aは、脳脊髄液移動画像30における脳31を、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果における時間経過に応じて、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果における、使用者の頭部の傾きの方向および角度の通りに傾ける。すなわち、動作支援通知部21aは、頭部傾け動作において頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいて頭部に対する重力方向を特定し、脳脊髄液移動画像30における脳31に対する重力方向を、特定した、頭部に対する重力方向に応じて変更する。例えば、脳脊髄液移動画像30における脳31は、点数判定用情報20cに示される頭部傾け動作の実行結果に応じて、
図15(a)に示すように左方向に90°傾いた状態から、
図15(b)に示すように直立状態になった後、
図15(c)に示すように右方向に90°傾いた状態になる。そして、脳脊髄液移動画像30における脳脊髄液32は、脳31が右方向に90°傾いた状態である場合に、
図15(c)に示すように脳31内で左側に偏っていた状態から、重力によって
図16(a)に示すように脳31内で徐々に右側に移動した後、
図16(b)に示すように脳31内で右側に偏っている状態になる。ここで、動作支援通知部21aは、点数判定用情報20cにおける、γ波光出力の実行結果、γ波音出力の実行結果およびリラックス度に応じて、脳脊髄液移動画像30における脳脊髄液32の、脳31内における流れ易さを変更しても良い。
【0223】
図17(a)は、
図15に示す表現とは異なる表現での脳脊髄液移動画像30の一例を示す図である。
図17(b)は、
図15および
図17(a)に示す表現とは異なる表現での脳脊髄液移動画像30の一例を示す図である。
図17(c)は、
図15、
図17(a)および
図17(b)に示す表現とは異なる表現での脳脊髄液移動画像30の一例を示す図である。
【0224】
脳脊髄液移動画像30は、
図15においてリアルな形状の脳31を含んでいる。しかしながら、脳脊髄液移動画像30は、脳31の形が簡略化されていても良い。例えば、脳31の形状は、
図17(a)に示すように球体であっても良いし、
図17(b)に示すように立方体であっても良い。
【0225】
脳脊髄液移動画像30は、以上において3次元画像である。しかしながら、脳脊髄液移動画像30は、
図17(c)に示すように、2次元画像であっても良い。
【0226】
以上においては、頭部傾け動作の後に使用者によって指示されたタイミングで脳脊髄液移動画像を動作支援通知部21aが表示部12に表示する場合について説明している。しかしながら、動作支援通知部21aは、頭部傾け動作の実行中にリアルタイムで、この頭部傾け動作の脳脊髄液移動画像を表示部12に表示しても良い。
【0227】
脳脊髄液移動画像に表される脳脊髄液の流れは、頭部傾け動作による脳内での脳脊髄液の実際の流れに近い方が好ましい。すなわち、脳脊髄液移動画像は、頭部傾け動作による脳内での脳脊髄液の流れのシミュレーション画像であることが好ましい。しかしながら、脳脊髄液移動画像の目的の1つは、頭部傾け動作に対する遣り甲斐を使用者に持たせることである。例えば、使用者は、脳脊髄液移動画像において脳内で脳脊髄液が使用者自身の希望通りに流れるように、頭部傾け動作を実行することができる。したがって、脳脊髄液移動画像に表される脳脊髄液の流れは、頭部傾け動作による脳内での脳脊髄液の実際の流れと全く異なっていても良い。
【0228】
以上に説明したように、頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいた動作支援通知を実行する(S132、S168、S169、S197およびS282)ので、使用者の脳の疲労の回復に有効である可能性が高い頭部傾け動作が使用者によって適切に実行される可能性を向上することができる。したがって、頭部傾け動作支援システム10は、脳の機能改善剤が使用者に投与されなくても、使用者の脳の疲労の回復を支援することができる。
【0229】
なお、頭部傾け動作支援システム10は、脳の機能改善剤が使用者に投与された状態で頭部傾け動作が実行されても良い。
【0230】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含む点数判定基準20dと、頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定し(S196)、判定した点数を通知する(S197)ので、使用者によって頭部傾け動作が適切に実行される可能性を向上することができる。
【0231】
頭部傾け動作支援システム10は、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直後の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されたとき、頭部傾け動作の点数を増加させる(
図7(c)参照。)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0232】
頭部傾け動作支援システム10は、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第2の領域と直交する方向に存在する第3の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態と、第3の領域とは逆方向に存在する第4の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態との全てで、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止が実行された場合に、頭部傾け動作の点数を増加させる(
図7(d)参照。)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0233】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止の継続時間に応じた基準(
図7(a)参照。)を含む点数判定基準20dと、頭部傾け動作における、使用者の頭部の傾きの変更の停止の実際の継続時間とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定する(S196)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0234】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作における使用者のリラックス度に応じた基準を含む点数判定基準20dと、頭部傾け動作における使用者の実際のリラックス度とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定する(S196)ので、リラックス度が高い状態、すなわち、使用者の脳の疲労が回復し易い状態で、頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0235】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作において頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きと、頭部傾け動作における使用者のリラックス度とに基づいて頭部傾け動作の点数を判定する(S196)ので、頭部傾け動作の点数の正確度を向上することができる。
【0236】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作の前処理の実行内容に応じた基準(
図6(a)参照。)を含む点数判定基準20dと、頭部傾け動作の前処理の実際の実行内容とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数を判定する(S196)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すための前処理が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0237】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作の点数の理由を通知する(S197)ので、使用者によって頭部傾け動作が適切に実行される可能性を向上することができる。
【0238】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作の実行後における、使用者の脳疲労度が低い場合に(S205でYES)、頭部傾け動作の点数が低く判定される点数判定基準20dを設定する(S206)ので、頭部傾け動作の実行後における、使用者の脳疲労度が低い場合に、頭部傾け動作の点数が高くなるような頭部傾け動作が使用者によって積極的に実行される可能性を向上することができる。したがって、頭部傾け動作支援システム10は、使用者によって頭部傾け動作が適切に実行される可能性を向上することができる。
【0239】
頭部傾け動作支援システム10は、使用者の頭部の傾きの変更の停止の状態を頭部傾け動作の実行中に通知する(S169)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0240】
頭部傾け動作支援システム10は、使用者のリラックス度を頭部傾け動作の実行中に通知する(S170)ので、リラックス度が高い状態、すなわち、使用者の脳の疲労が回復し易い状態を頭部傾け動作の実行中に使用者に目指させることができる。
【0241】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作の前処理の実行の指示を頭部傾け動作の実行前に通知する(S102)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すための前処理が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0242】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含む推奨傾き決定基準20eと、頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて、使用者の頭部の推奨の傾きを決定し(S167)、使用者の頭部の推奨の傾きを頭部傾け動作の実行中に通知する(S168)ので、使用者の脳の疲労の回復に有効である頭部傾け動作が使用者によって適切に実行される可能性を向上することができる。
【0243】
頭部傾け動作支援システム10は、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されていないとき、第2の領域内の傾きを、使用者の頭部の推奨の傾きとして決定する(S167)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0244】
頭部傾け動作支援システム10は、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直前の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されているとき、第2の領域と直交する方向に存在する第3の領域内の傾きを、使用者の頭部の推奨の傾きとして決定する(S167)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0245】
頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作において光出力部15にγ波光を出力させる(S110)ので、光出力部15に出力させたγ波光が頭部傾け動作の実行中に使用者の視覚から入力されることによって使用者の脳から脳疲労物質が効果的に除去されることができる。また、頭部傾け動作支援システム10は、頭部傾け動作において音出力部13にγ波音を出力させる(S114)ので、音出力部13に出力させたγ波音が頭部傾け動作の実行中に使用者の聴覚から入力されることによって使用者の脳から脳疲労物質が効果的に除去されることができる。なお、頭部傾け動作支援システム10は、光出力部15に出力させたγ波光が頭部傾け動作の実行中に使用者の視覚から入力されるとともに、音出力部13に出力させたγ波音が頭部傾け動作の実行中に使用者の聴覚から入力されることによって、使用者の脳から脳疲労物質が特に効果的に除去されることができる。
【0246】
頭部傾け動作支援システム10は、脳疲労度測定テストを頭部傾け動作の実行後に実行し(S202)、脳疲労度測定テストによって測定された脳疲労度を通知する(S203)ので、頭部傾け動作の効果を使用者に把握させることができる。したがって、頭部傾け動作支援システム10は、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作など、使用者の脳の疲労の回復に効果的な頭部傾け動作を使用者に目指させることができる。
【0247】
頭部傾け動作支援システム10は、脳脊髄液移動画像をS282において通知する場合に、頭部傾け動作において頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいて頭部に対する重力方向を特定し、脳脊髄液移動画像における脳に対する重力方向を、特定した、頭部に対する重力方向に応じて変更するので、脳脊髄液移動画像における脳内において脳脊髄液が効率的に移動するような頭部傾け動作の実行を使用者に目指させることができる。したがって、頭部傾け動作支援システム10は、使用者の脳の疲労の回復に効果的な頭部傾け動作の実行を使用者に目指させることができる。
【0248】
以上においては、動作支援通知部21aは、脳疲労度が特定の値以上であるとS205において判断すると、点数判定基準20dをデフォルトのものとは異なるものに設定する(S206)。しかしながら、動作支援通知部21aは、脳疲労度が特定の値以上であるとS205において判断した場合に、点数判定基準20dを自動的に設定するのではなく、点数判定基準20dを変更することを使用者に勧める通知を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって実行しても良い。
【0249】
動作支援通知部21aは、設定情報20b、点数判定用情報20cおよび点数判定基準20dに示される各種の値を、使用者からの例えば操作部11を介した指示に応じて変更することが可能である。
【0250】
頭部傾け動作支援システム10は、本実施の形態において、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とに基づいて、リラックス度を判定する。しかしながら、頭部傾け動作支援システム10は、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とのうち、いずれか1つまたは2つに基づいて、リラックス度を判定しても良い。また、頭部傾け動作支援システム10は、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とのいずれでもない情報を、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量との少なくとも1つに加えて、または、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量との少なくとも1つに代えて、リラックス度の判定に使用しても良い。
【0251】
頭部傾け動作支援システム10は、以上において、γ波光出力部としての光出力部15を表示部12とは別に備えている。しかしながら、頭部傾け動作支援システム10は、表示部12の少なくとも一部がγ波光出力部を構成しても良い。表示部12の少なくとも一部がγ波光出力部を構成する場合、表示部12のうち、γ波光出力部を構成する部分は、例えば眼鏡型の表示デバイスであっても良い。
【0252】
(第2の実施の形態)
まず、本発明の第2の実施の形態に係る頭部傾け動作支援システムの構成について説明する。
【0253】
図18は、本実施の形態に係る頭部傾け動作支援システム310のブロック図である。
【0254】
図18に示す動作支援システム310の構成は、以下に説明する構成を除いて、動作支援システム10(
図1参照。)の構成と同様である。動作支援システム310の構成要素のうち、動作支援システム10の構成要素と同様の構成要素については、動作支援システム10の構成要素と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0255】
図18に示すように、動作支援システム310の構成は、頭部傾け動作を支援するための頭部傾け動作支援プログラム320aと、脳疲労物質が脳脊髄液によって脳から除去されたことの、推定の成功の度合い(以下「推定成功度」という。)の判定の基準(以下「判定基準」という。)を示す推定成功度判定基準320cと、使用者による頭部傾け動作に関連する履歴(以下「頭部傾け動作関連履歴」という。)を示す履歴情報320dとを、頭部傾け動作支援プログラム20a(
図1参照。)、点数判定用情報20c(
図1参照。)、点数判定基準20d(
図1参照。)および推奨傾き決定基準20e(
図1参照。)に代えて、動作支援システム10が記憶部20に記憶している構成と同様である。
【0256】
頭部傾け動作支援プログラム320aは、例えば、頭部傾け動作支援システム310の製造段階で頭部傾け動作支援システム310にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から頭部傾け動作支援システム310に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から頭部傾け動作支援システム310に追加でインストールされても良い。
【0257】
推定成功度は、頭部傾け動作の点数に相当する。したがって、推定成功度判定基準320cは、本発明の点数判定基準を構成している。
【0258】
図19は、推定成功度判定基準320cの一例を示す図である。
【0259】
図19に示すように、推定成功度判定基準320cは、頭部傾け動作のパターンを示す頭部傾け動作パターンと、頭部傾け動作におけるγ波光の出力の状態(以下「γ波光出力状態」という。)と、頭部傾け動作におけるγ波音の出力の状態(以下「γ波音出力状態」という。)と、頭部傾け動作における使用者のリラックス度と、推定成功度とを、頭部傾け動作パターン、γ波光出力状態、γ波音出力状態およびリラックス度の組み合わせ毎に含んでいるテーブルによって構成されている。推定成功度判定基準320cは、頭部傾け動作パターン、すなわち、頭部傾け動作の実行内容に応じた基準である。
【0260】
図19に示す推定成功度判定基準320cは、推定成功度判定基準320cに含まれている、頭部傾け動作パターン、γ波光出力状態、γ波音出力状態およびリラックス度の1つの組み合わせのみに対して、具体的な値が描かれている。しかしながら、実際には、推定成功度判定基準320cは、推定成功度判定基準320cに含まれている、頭部傾け動作パターン、γ波光出力状態、γ波音出力状態およびリラックス度の全ての組み合わせに対して、具体的な値を含んでいる。
【0261】
図19に示す推定成功度判定基準320cは、頭部傾け動作パターンの具体的な値が省略して描かれている。しかしながら、実際には、推定成功度判定基準320cは、頭部傾け動作パターンの具体的な値を含んでいる。推定成功度判定基準320cにおける頭部傾け動作パターンは、頭部の傾きの方向および角度の時間経過を示す情報である。
【0262】
頭部傾け動作の理想的なパターンは、例えば、頭部を直立状態に対して前方向に90°傾けた状態で20秒静止させること、頭部を直立状態に対して後ろ方向に90°傾けた状態で20秒静止させること、頭部を直立状態に対して左方向に90°傾けた状態で20秒静止させること、頭部を直立状態に対して右方向に90°傾けた状態で20秒静止させること、頭部を直立状態に対して右斜め前方向に90°傾けた状態で20秒静止させること、頭部を直立状態に対して左斜め後ろ方向に90°傾けた状態で20秒静止させること、頭部を直立状態に対して左斜め前方向に90°傾けた状態で20秒静止させること、および、頭部を直立状態に対して右斜め後ろ方向に90°傾けた状態で20秒静止させることを順番に実行するパターンである。
【0263】
頭部傾け動作のパターンにおいて、頭部の傾きの方向の順序は、上述した順序でなくても良い。ただし、前方向への頭部の傾けと、後ろ方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されることは、逆方向に頭部が傾けられることによって脳脊髄液を脳内で効率的に流すことができるので、前方向への頭部の傾けと、後ろ方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されない場合と比較して、推定成功度判定基準320cにおいて推定成功度が高く設定されていても良い。同様に、左方向への頭部の傾けと、右方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されることについても、左方向への頭部の傾けと、右方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されない場合と比較して、推定成功度判定基準320cにおいて推定成功度が高く設定されていても良い。また、右斜め前方向への頭部の傾けと、左斜め後ろ方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されることについても、右斜め前方向への頭部の傾けと、左斜め後ろ方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されない場合と比較して、推定成功度判定基準320cにおいて推定成功度が高く設定されていても良い。また、左斜め前方向への頭部の傾けと、右斜め後ろ方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されることについても、左斜め前方向への頭部の傾けと、右斜め後ろ方向への頭部の傾けとのうち一方に続いて他方が実行されない場合と比較して、推定成功度判定基準320cにおいて推定成功度が高く設定されていても良い。すなわち、推定成功度判定基準320cは、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直後の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されたとき、頭部傾け動作の点数である推定成功度を増加させる基準であっても良い。
【0264】
頭部傾け動作のパターンにおいて、頭部の傾きの角度は、上述した90°でなくても良い。
【0265】
頭部傾け動作のパターンにおいて、頭部を傾けた後の静止時間は、上述した20秒でなくても良い。例えば、頭部傾け動作のパターンにおいて、頭部を傾けた後の静止時間は、10秒でも良いし、0秒でも良い。ただし、頭部を動かし続けるための筋肉の制御に脳を使用することによって脳が疲労するので、頭部を傾けた後の静止時間は、0秒超であることが好ましい。また、脳脊髄液が脳内でゆっくり流れるので、頭部を傾けた後の静止時間は、0秒超であることが好ましい。
【0266】
リラックス度は、例えば、1~10の10段階で示されても良い。リラックス度の数値が大きいほど、脳がリラックスしていることを示している。脳脊髄液は、脳がリラックスしているほど脳内で流れ易いことが知られている。推定成功度判定基準320cにおけるリラックス度は、頭部傾け動作において変動するように示されていても良い。
【0267】
推定成功度は、例えば、1~10の10段階で示されても良い。推定成功度の数値が大きいほど、脳脊髄液によって脳から脳疲労物質が効率的に除去された可能性が高いことを示している。推定成功度判定基準320cにおける推定成功度は、頭部傾け動作パターン、γ波音出力状態およびリラックス度の組み合わせが同一である2つのレコードのうち、頭部傾け動作においてγ波光が出力されていないレコードより、γ波光が出力されているレコードの方が、高く設定されている。推定成功度判定基準320cにおける推定成功度は、頭部傾け動作パターン、γ波光出力状態およびリラックス度の組み合わせが同一である2つのレコードのうち、頭部傾け動作においてγ波音が出力されていないレコードより、γ波音が出力されているレコードの方が、高く設定されている。推定成功度判定基準320cにおける推定成功度は、頭部傾け動作パターン、γ波光出力状態およびγ波音出力状態の組み合わせが同一である2つのレコードのうち、リラックス度が低いレコードより、リラックス度が高いレコードの方が、高く設定されている。
【0268】
【0269】
図20に示すように、履歴情報320dは、頭部傾け動作の履歴(以下「頭部傾け動作履歴」という。)と、頭部傾け動作におけるγ波光出力状態の履歴(以下「γ波光出力履歴」という。)と、頭部傾け動作におけるγ波音出力状態の履歴(以下「γ波音出力履歴」という。)と、頭部傾け動作におけるリラックス度の履歴(以下「リラックス度履歴」という。)と、頭部傾け動作の後に使用者によって入力された脳疲労度である入力脳疲労度と、頭部傾け動作の後に脳疲労度測定テストによって測定された脳疲労度である測定脳疲労度と、推定成功度判定基準320cの更新の際に対象とされたか否かを示す更新対象情報とを頭部傾け動作毎に含んでいるテーブルによって構成されている。
【0270】
図20に示す履歴情報320dは、履歴情報320dに含まれている1つの頭部傾け動作のみに対して、具体的な値が描かれている。しかしながら、実際には、履歴情報320dは、履歴情報320dに含まれている全ての頭部傾け動作に対して、具体的な値を含んでいる。
【0271】
図20に示す履歴情報320dは、頭部傾け動作履歴の具体的な値が省略して描かれている。しかしながら、実際には、履歴情報320dは、頭部傾け動作履歴の具体的な値を含んでいる。履歴情報320dにおける頭部傾け動作履歴は、頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きの方向および角度の時間経過を示す情報である。
【0272】
図20に示す履歴情報320dは、リラックス度履歴の具体的な値が省略して描かれている。しかしながら、実際には、履歴情報320dは、リラックス度履歴の具体的な値を含んでいる。履歴情報320dにおけるリラックス度履歴は、脳波測定部17によって測定された脳波と、心拍数測定部18によって測定された心拍数と、精神性発汗測定部19によって測定された精神性発汗の量とに基づいて判定されたリラックス度の時間経過を示す情報である。
【0273】
入力脳疲労度は、例えば、1~10の10段階で示されても良い。入力脳疲労度の数値が大きいほど、脳が疲労していることを示している。
【0274】
測定脳疲労度は、例えば、1~10の10段階で示されても良い。測定脳疲労度の数値が大きいほど、脳が疲労していることを示している。
【0275】
図18に示す制御部21は、頭部傾け動作支援プログラム320aを実行することによって、頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を実行する動作支援通知部321aを実現する。
【0276】
次に、頭部傾け動作支援システム310の動作について説明する。
【0277】
まず、設定情報20bを更新する場合の頭部傾け動作支援システム310の動作について説明する。
【0278】
設定情報20bを更新する場合の頭部傾け動作支援システム310の動作については、設定情報20bを更新する場合の頭部傾け動作支援システム10の動作と同様である。
【0279】
次に、頭部傾け動作の開始が指示された場合の頭部傾け動作支援システム310の動作について説明する。
【0280】
図21は、頭部傾け動作の開始が指示された場合の頭部傾け動作支援システム310の動作のフローチャートである。
【0281】
使用者は、頭部傾け動作を開始する場合に、頭部傾け動作の開始を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム310に指示することができる。動作支援通知部321aは、頭部傾け動作の開始が指示されると、
図21に示す動作を実行する。
【0282】
図21に示すように、動作支援通知部321aは、今回の頭部傾け動作(以下「今回頭部傾け動作」という。)に対する頭部傾け動作履歴、γ波光出力履歴、γ波音出力履歴およびリラックス度履歴を履歴情報320dに記録することを開始する(S411)。すなわち、動作支援通知部321aは、頭部傾き検出部16によって検出された傾きに基づいて、頭部傾け動作の実際の実行内容を特定する。動作支援通知部321aは、第1の実施の形態における動作支援通知部21aと同様の方法によって、リラックス度を判定する。
【0283】
動作支援通知部321aは、S411の処理が終了すると、設定情報20bのγ波光出力設定においてγ波光を出力することが設定されているか否かを判断する(S412)。
【0284】
動作支援通知部321aは、設定情報20bのγ波光出力設定においてγ波光を出力することが設定されているとS412において判断すると、光出力部15によるγ波光の出力を開始する(S413)。したがって、使用者の視覚には、光出力部15によって出力されたγ波光が入力される。
【0285】
動作支援通知部321aは、設定情報20bのγ波光出力設定においてγ波光を出力することが設定されていないとS412において判断するか、S413の処理が終了すると、設定情報20bのγ波音出力設定においてγ波音を出力することが設定されているか否かを判断する(S414)。
【0286】
動作支援通知部321aは、設定情報20bのγ波音出力設定においてγ波音を出力することが設定されているとS414において判断すると、音出力部13によるγ波音の出力を開始する(S415)。したがって、使用者の聴覚には、音出力部13によって出力されたγ波音が入力される。
【0287】
動作支援通知部321aは、設定情報20bのγ波音出力設定においてγ波音を出力することが設定されていないとS414において判断するか、S415の処理が終了すると、設定情報20bのγ波光出力設定において設定されているγ波光出力状態と、設定情報20bのγ波音出力設定において設定されているγ波音出力状態との組み合わせに対して、推定成功度判定基準320cにおいて対応付けられている頭部傾け動作パターンのうち、推定成功度が最も高い頭部傾け動作パターンに応じた頭部の傾きの変更の案内を、例えば、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって開始する(S416)。したがって、使用者は、動作支援通知部321aによって実行される案内に合わせて、今回頭部傾け動作を実行することができる。
【0288】
使用者は、今回頭部傾け動作を終了する場合に、頭部傾け動作の終了を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム310に通知することができる。動作支援通知部321aは、S416の処理が終了すると、頭部傾け動作の終了が通知されたと判断するまで、頭部傾け動作の終了が通知されたか否かを判断する(S417)。
【0289】
動作支援通知部321aは、頭部傾け動作の終了が通知されたとS417において判断すると、今回頭部傾け動作に対する頭部傾け動作履歴、γ波光出力履歴、γ波音出力履歴およびリラックス度履歴を履歴情報320dに記録することを終了する(S418)。
【0290】
次いで、動作支援通知部321aは、光出力部15によるγ波光の出力を実行中であるか否かを判断する(S419)。
【0291】
動作支援通知部321aは、光出力部15によるγ波光の出力を実行中であるとS419において判断すると、光出力部15によるγ波光の出力を終了する(S420)。
【0292】
動作支援通知部321aは、光出力部15によるγ波光の出力を実行中ではないとS419において判断するか、S420の処理が終了すると、音出力部13によるγ波音の出力を実行中であるか否かを判断する(S421)。
【0293】
動作支援通知部321aは、音出力部13によるγ波音の出力を実行中であるとS421において判断すると、音出力部13によるγ波音の出力を終了する(S422)。
【0294】
動作支援通知部321aは、音出力部13によるγ波音の出力を実行中ではないとS421において判断するか、S422の処理が終了すると、推定成功度判定基準320cと、今回頭部傾け動作に対する頭部傾け動作履歴、γ波光出力履歴、γ波音出力履歴およびリラックス度履歴に基づいて、今回頭部傾け動作に対する推定成功度を判定する(S423)。例えば、動作支援通知部321aは、推定成功度判定基準320cを教師データとして生成された機械学習モデルによってS423における判定を実行しても良い。
【0295】
次いで、動作支援通知部321aは、S423において判定した推定成功度を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって通知する(S424)。
【0296】
次いで、動作支援通知部321aは、脳疲労度の入力を受け付けることが設定情報20bの脳疲労度入力設定において設定されているか否かを判断する(S425)。
【0297】
動作支援通知部321aは、脳疲労度の入力を受け付けることが設定情報20bの脳疲労度入力設定において設定されているとS425において判断すると、脳疲労度入力受付画像を表示部12に表示する(S426)。したがって、使用者は、表示部12に表示された脳疲労度入力受付画像に応じて脳疲労度を操作部11を介して入力することができる。
【0298】
次いで、動作支援通知部321aは、脳疲労度が操作部11を介して入力されたと判断するまで、脳疲労度が操作部11を介して入力されたか否かを判断する(S427)。
【0299】
動作支援通知部321aは、脳疲労度が操作部11を介して入力されたとS427において判断すると、操作部11を介して入力された脳疲労度、すなわち、入力脳疲労度を履歴情報320dに記録する(S428)。
【0300】
動作支援通知部321aは、脳疲労度の入力を受け付けることが設定情報20bの脳疲労度入力設定において設定されていないとS425において判断するか、S428の処理が終了すると、脳疲労度測定テストを実行することが設定情報20bのテスト実行設定において設定されているか否かを判断する(S429)。
【0301】
動作支援通知部321aは、脳疲労度測定テストを実行することが設定情報20bのテスト実行設定において設定されているとS429において判断すると、脳疲労度測定テストを実行する(S430)。
【0302】
次いで、動作支援通知部321aは、S430において実行した脳疲労度測定テストによって測定された脳疲労度、すなわち、測定脳疲労度を履歴情報320dに記録する(S431)。
【0303】
次いで、動作支援通知部321aは、S430において実行した脳疲労度測定テストによる測定脳疲労度を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって通知する(S432)。
【0304】
動作支援通知部321aは、脳疲労度測定テストを実行することが設定情報20bのテスト実行設定において設定されていないとS429において判断するか、S432の処理が終了すると、
図21に示す動作を終了する。
【0305】
動作支援通知部321aは、以上において、頭部傾け動作の実行中にγ波光を常時出力する。しかしながら、動作支援通知部321aは、頭部傾け動作の実行中における頭部の特定の傾きの際のみにγ波光を出力しても良いし、頭部傾け動作の実行中にγ波光を一切出力しなくても良い。頭部傾け動作の実行中にγ波光が一切出力されない場合、頭部傾け動作支援システム310は、光出力部15を備えていなくても良い。
【0306】
動作支援通知部321aは、以上において、頭部傾け動作の実行中にγ波音を常時出力する。しかしながら、動作支援通知部321aは、頭部傾け動作の実行中における頭部の特定の傾きの際のみにγ波音を出力しても良いし、頭部傾け動作の実行中にγ波音を一切出力しなくても良い。
【0307】
動作支援通知部321aは、以上において、頭部の傾きの変更の案内を、例えば、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって実行する。しかしながら、動作支援通知部321aは、頭部の傾きの変更の案内を、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つに代えて、または、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つに加えて、表示部12による画像の表示によって実行しても良い。
【0308】
動作支援通知部321aは、頭部傾け動作の実行中に、使用者のリラックス度に応じた通知を、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによってリアルタイムで実行しても良い。例えば、動作支援通知部321aは、頭部傾け動作の実行中に、使用者のリラックス度が特定の高い度合いである場合に、使用者のリラックス度が特定の高い度合いであることを、例えば、表示部12による表示と、音出力部13による音の出力と、振動出力部14による振動の出力との少なくとも1つによって通知しても良い。
【0309】
次に、脳脊髄液移動画像を頭部傾け動作の後に表示する場合の頭部傾け動作支援システム310の動作について説明する。
【0310】
脳脊髄液移動画像を頭部傾け動作の後に表示する場合の頭部傾け動作支援システム310の動作は、以下に説明する内容を除いて、脳脊髄液移動画像を頭部傾け動作の後に表示する場合の頭部傾け動作支援システム10の動作と同様である。
【0311】
使用者は、操作部11を介して頭部傾け動作支援システム310に脳脊髄液移動画像の表示を指示する場合に、履歴情報320dに示される頭部傾け動作から、脳脊髄液移動画像の対象となる頭部傾け動作を操作部11を介して指定する。そして、動作支援通知部321aは、履歴情報320dに示される頭部傾け動作のうち、使用者によって指定された頭部傾け動作(以下「指定頭部傾け動作」という。)に対する頭部傾け動作履歴に基づいて脳脊髄液移動画像を生成する。動作支援通知部321aは、脳脊髄液移動画像における脳を、指定頭部傾け動作に対する頭部傾け動作履歴における時間経過に応じて、指定頭部傾け動作に対する頭部傾け動作履歴における、使用者の頭部の傾きの方向および角度の通りに傾ける。ここで、動作支援通知部321aは、履歴情報320dにおける、指定頭部傾け動作に対するγ波光出力履歴、γ波音出力履歴およびリラックス度履歴に応じて、脳脊髄液移動画像における脳脊髄液の、脳内における流れ易さを変更しても良い。
【0312】
以上においては、頭部傾け動作の後に使用者によって指示されたタイミングで脳脊髄液移動画像を動作支援通知部321aが表示部12に表示する場合について説明している。しかしながら、動作支援通知部321aは、頭部傾け動作の実行中にリアルタイムで、この頭部傾け動作の脳脊髄液移動画像を表示部12に表示しても良い。
【0313】
次に、推定成功度判定基準320cを更新する場合の頭部傾け動作支援システム310の動作について説明する。
【0314】
図22は、推定成功度判定基準320cを更新する場合の頭部傾け動作支援システム310の動作のフローチャートである。
【0315】
動作支援通知部321aは、特定のタイミングで
図22に示す動作を実行する。
図22に示す動作を動作支援通知部321aが実行するタイミングは、例えば、定期的なタイミングでも良いし、使用者が推定成功度判定基準320cの更新を操作部11を介して頭部傾け動作支援システム310に指示したタイミングでも良い。
【0316】
図22に示すように、動作支援通知部321aは、履歴情報320dに示される頭部傾け動作関連履歴のうち、推定成功度判定基準320cの更新の際に対象とされていないものが存在するか否かを、履歴情報320dにおける更新対象情報に基づいて判断する(S451)。
【0317】
動作支援通知部321aは、履歴情報320dに示される頭部傾け動作関連履歴のうち、推定成功度判定基準320cの更新の際に対象とされていないものが存在するとS451において判断すると、履歴情報320dに示される、推定成功度判定基準320cの更新の際に対象とされていない頭部傾け動作関連履歴のうち、未だ対象とされていない1つの頭部傾け動作関連履歴を対象にする(S452)。
【0318】
次いで、動作支援通知部321aは、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴について、推定成功度判定基準320cの更新の際に対象とされたことを、履歴情報320dにおける更新対象情報に記録する(S453)。
【0319】
次いで、動作支援通知部321aは、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴について、入力脳疲労度および測定脳疲労度のうち少なくとも1つが履歴情報320dに記録されているか否かを判断する(S454)。
【0320】
動作支援通知部321aは、入力脳疲労度および測定脳疲労度のうち少なくとも1つが履歴情報320dに記録されているとS454において判断すると、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴に基づいて、推定成功度判定基準320cに新たな判定基準を追加する(S455)。
【0321】
S455の処理において、動作支援通知部321aは、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴のうち、頭部傾け動作履歴、γ波光出力履歴、γ波音出力履歴、リラックス度履歴を、それぞれ、推定成功度判定基準320cにおける、頭部傾け動作パターン、γ波光出力状態、γ波音出力状態、リラックス度にする。
【0322】
S455の処理において、動作支援通知部321aは、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴のうち、入力脳疲労度および測定脳疲労度の少なくとも1つに基づいて、推定成功度判定基準320cにおける推定成功度を特定の規則によって定める。動作支援通知部321aは、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴に入力脳疲労度および測定脳疲労度のうち入力脳疲労度のみが含まれている場合に、推定成功度および入力脳疲労度がそれぞれ1~10の10段階で示されるとき、例えば、11から入力脳疲労度の数値を引いた数値を推定成功度としても良い。動作支援通知部321aは、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴に入力脳疲労度および測定脳疲労度のうち測定脳疲労度のみが含まれている場合に、推定成功度および測定脳疲労度がそれぞれ1~10の10段階で示されるとき、例えば、11から測定脳疲労度の数値を引いた数値を推定成功度としても良い。動作支援通知部321aは、現在の対象の頭部傾け動作関連履歴に入力脳疲労度および測定脳疲労度が含まれている場合に、推定成功度、入力脳疲労度および測定脳疲労度がそれぞれ1~10の10段階で示されるとき、例えば、11から入力脳疲労度および測定脳疲労度の平均値を引いて小数点以下を切り捨てた数値を推定成功度としても良い。
【0323】
動作支援通知部321aは、入力脳疲労度および測定脳疲労度のいずれも履歴情報320dに記録されていないとS454において判断するか、S455の処理が終了すると、S451の処理を実行する。
【0324】
動作支援通知部321aは、履歴情報320dに示される頭部傾け動作関連履歴のうち、推定成功度判定基準320cの更新の際に対象とされていないものが存在しないとS451において判断すると、
図22に示す動作を終了する。
【0325】
以上に説明したように、頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きに基づいた動作支援通知を実行する(S424)ので、使用者の脳の疲労の回復に有効である可能性が高い頭部傾け動作が使用者によって適切に実行される可能性を向上することができる。したがって、頭部傾け動作支援システム310は、脳の機能改善剤が使用者に投与されなくても、使用者の脳の疲労の回復を支援することができる。
【0326】
なお、頭部傾け動作支援システム310は、脳の機能改善剤が使用者に投与された状態で頭部傾け動作が実行されても良い。
【0327】
頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾け動作の実行内容に応じた基準を含む推定成功度判定基準320cと、頭部傾け動作の実際の実行内容とに少なくとも基づいて頭部傾け動作の点数としての推定成功度を判定し(S423)、判定した推定成功度を通知する(S424)ので、使用者によって頭部傾け動作が適切に実行される可能性を向上することができる。
【0328】
頭部傾け動作支援システム310は、脳疲労物質が脳脊髄液によって脳から除去されたことの、推定の成功の度合いである推定成功度を通知する(S424)ので、頭部傾け動作によって脳疲労物質が脳脊髄液によって脳からどの程度効率的に除去されたかを推定成功度によって使用者に把握させることができる。したがって、頭部傾け動作支援システム310は、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作を使用者に目指させることができる。
【0329】
頭部傾け動作支援システム310は、第1の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で傾き変更停止が実行された場合に、この傾き変更停止の直後の傾き変更停止が、第1の領域とは逆方向に存在する第2の領域に使用者の頭部の傾きが存在する状態で実行されたとき、頭部傾け動作の点数である推定成功度を増加させるので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0330】
頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾け動作における使用者のリラックス度に応じた基準を含む推定成功度判定基準320cと、頭部傾け動作における使用者の実際のリラックス度とに少なくとも基づいて推定成功度を判定する(S423)ので、リラックス度が高い状態、すなわち、使用者の脳の疲労が回復し易い状態で、頭部傾け動作が使用者によって実行される可能性を向上することができる。
【0331】
頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾け動作において頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きと、頭部傾け動作における使用者のリラックス度とに基づいて推定成功度を判定する(S423)ので、推定成功度の正確度を向上することができる。
【0332】
頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾け動作において光出力部15にγ波光を出力させる(S413)ので、光出力部15に出力させたγ波光が頭部傾け動作の実行中に使用者の視覚から入力されることによって使用者の脳から脳疲労物質が効果的に除去されることができる。また、頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾け動作において音出力部13にγ波音を出力させる(S415)ので、音出力部13に出力させたγ波音が頭部傾け動作の実行中に使用者の聴覚から入力されることによって使用者の脳から脳疲労物質が効果的に除去されることができる。なお、頭部傾け動作支援システム310は、光出力部15に出力させたγ波光が頭部傾け動作の実行中に使用者の視覚から入力されるとともに、音出力部13に出力させたγ波音が頭部傾け動作の実行中に使用者の聴覚から入力されることによって、使用者の脳から脳疲労物質が特に効果的に除去されることができる。
【0333】
頭部傾け動作支援システム310は、脳疲労度測定テストを頭部傾け動作の実行後に実行し(S430)、脳疲労度測定テストによって測定された脳疲労度を通知する(S432)ので、頭部傾け動作の効果を使用者に把握させることができる。したがって、頭部傾け動作支援システム310は、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作など、使用者の脳の疲労の回復に効果的な頭部傾け動作を使用者に目指させることができる。
【0334】
頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾け動作において使用者の頭部の傾きの変更の案内を実行する(S416)ので、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作を使用者に実行させることができる。特に、頭部傾け動作支援システム310は、特定の方向への使用者の頭部の傾けに続いて、特定の方向の逆方向への使用者の頭部の傾けが実行される案内を実行する場合、脳脊髄液を脳内で効率的に流すような頭部傾け動作を使用者に実行させることができる。
【0335】
頭部傾け動作支援システム310は、使用者によって実行された頭部傾け動作の履歴に基づいて推定成功度の判定基準を更新する(S455)ので、推定成功度の判定基準を使用者に応じたものにすることができる。したがって、頭部傾け動作支援システム310は、推定成功度の正確度を向上することができる。
【0336】
頭部傾け動作支援システム310は、使用者のリラックス度に応じた通知を頭部傾け動作において実行するので、脳がリラックスしているほど脳内で流れ易い脳脊髄液を脳内で効率的に流すような高いリラックス度を頭部傾け動作の実行中に使用者に目指させることができる。
【0337】
頭部傾け動作支援システム310は、本実施の形態において、頭部傾け動作において頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きの方向および角度に基づいた、頭部傾け動作を支援する通知として、推定成功度の通知と、脳脊髄液移動画像の表示とを実行する。しかしながら、頭部傾け動作支援システム310は、頭部傾け動作において頭部傾き検出部16によって検出された、使用者の頭部の傾きの方向および角度に基づいた、頭部傾け動作を支援する通知として、推定成功度の通知と、脳脊髄液移動画像の表示とのいずれでもない通知を実行しても良い。
【符号の説明】
【0338】
10 頭部傾け動作支援システム
12 表示部(γ波光出力部)
13 音出力部(γ波音出力部)
15 光出力部(γ波光出力部)
16 頭部傾き検出部
20a 頭部傾け動作支援プログラム
20d 点数判定基準
20e 推奨傾き決定基準
21 制御部(コンピューター)
21a 動作支援通知部
30 脳脊髄液移動画像(画像)
31 脳
32 脳脊髄液
90 使用者
91 頭部
91a 中心点
310 頭部傾け動作支援システム
320a 頭部傾け動作支援プログラム
320c 推定成功度判定基準(点数判定基準)
321a 動作支援通知部
【手続補正書】
【提出日】2022-12-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭部の傾きを検出する頭部傾き検出部と、
前記使用者が前記頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を、前記頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて実行する動作支援通知部と
を備えることを特徴とする頭部傾け動作支援システム。
【請求項2】
前記動作支援通知部は、前記使用者のリラックスの度合いを前記頭部傾け動作の実行中に通知することを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項3】
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作の前処理の実行の指示を前記頭部傾け動作の実行前に通知することを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項4】
脳波のうちのγ波と同一の周波数で点滅する光であるγ波光を出力するγ波光出力部を備え、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作の実行中に前記γ波光出力部に前記γ波光を出力させることを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項5】
脳波のうちのγ波と同一の周波数の音であるγ波音を出力するγ波音出力部を備え、
前記動作支援通知部は、前記頭部傾け動作の実行中に前記γ波音出力部に前記γ波音を出力させることを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項6】
前記動作支援通知部は、前記使用者の脳の疲労の度合いを測定するためのテストを前記頭部傾け動作の実行後に実行し、前記テストによって測定された、前記脳の疲労の度合いを通知することを特徴とする請求項1に記載の頭部傾け動作支援システム。
【請求項7】
使用者が前記使用者の頭部を傾ける動作である頭部傾け動作を支援する通知である動作支援通知を、前記頭部の傾きを検出する頭部傾き検出部によって検出された前記傾きに基づいて実行する動作支援通知部をコンピューターに実現させることを特徴とする頭部傾け動作支援プログラム。