(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120163
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21K 9/00 20160101AFI20230822BHJP
F21K 9/237 20160101ALI20230822BHJP
F21K 9/66 20160101ALI20230822BHJP
F21V 29/77 20150101ALI20230822BHJP
F21V 29/83 20150101ALI20230822BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230822BHJP
【FI】
F21K9/00 100
F21K9/237
F21K9/66
F21V29/77
F21V29/83
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020849
(22)【出願日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】P 2022023257
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】506095456
【氏名又は名称】APSジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003823
【氏名又は名称】弁理士法人柳野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 輝夫
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 秀満
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 泰之
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 剛文
(57)【要約】
【課題】十分な放熱効果が得られ、照明装置の温度上昇を効果的に抑制することができる照明装置を提供する。
【解決手段】LED素子等を光源として用いた照明装置10であって、上下に貫通する空気の流通孔11が中央部に設けられた金属板からなる光源支持台1と、前記光源支持台1の下面側において、前記流通孔11を囲む環状領域に配置される光源23と、前記光源支持台1の上面に沿って放射状に延びるように立設されるとともに、その内方端部が前記流通孔11の内側の位置まで延設された金属板からなる複数の放熱フィン体3と、前記光源支持台1の上側に前記放熱フィン体3を囲むように設けられ、周面部に空気の導出口45を有する筐体本体4と、を備える照明装置10。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に貫通する空気の流通孔が中央部に設けられた金属板からなる光源支持台と、
前記光源支持台の下面側において、前記流通孔を囲む環状領域に配置される光源と、
前記光源支持台の上面に沿って放射状に延びるように立設されるとともに、その内方端部が前記流通孔の内側の位置まで延設された金属板からなる複数の放熱フィン体と、
前記光源支持台の上側に前記放熱フィン体を囲むように設けられ、周面部に空気の導出口を有する筐体本体と、
を備える照明装置。
【請求項2】
前記環状領域に対応した環状の形状を有し、前記光源部の下面を覆う透光性のカバーを備える請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記放熱フィン体は、前記光源支持台の上面に密着するベース部と、
該ベース部の前記流通孔を中心とした周方向の一端辺から上方に起立する第一放熱フィンと、
前記周方向の他端辺から上方に起立する第二放熱フィンとを有し、
前記第一放熱フィン及び前記第二放熱フィンの何れか一方のみが、前記流通孔の内側の位置まで延設されている、
請求項1又は2記載の照明装置。
【請求項4】
前記筐体本体は、
口金が上端に設けられた筒状体と、
前記光源支持台の外縁部に沿って間隔を置いた複数の位置から、前記放熱フィン体を囲むように上方に延びるとともに、その上端部が前記筒状体に連結される複数の連結板とを備え、
相隣接する前記連結板間に形成された間隙が前記導出口となる、
請求項1~3の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記連結板には、その長さ方向に延びる突条リブが設けられている請求項4記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源部が設けられた光源支持台に金属板からなる放熱フィンが取り付けられてなる照明装置に関し、特にLED素子等を光源として用いた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、照明用あるいは装飾用としてLED素子からなる光源部を有する照明装置が種々提供されている。これら照明装置は、筐体の先端側に複数のLED素子が面実装された光源部と、該光源部を覆う透光性のカバーとを備えている。LED素子は90℃以上に温度上昇することにより光出力が低下するとともに、寿命が短くなるという欠点があるため、その温度を50℃以下に抑えることが好ましいとされている。そこで、従来の照明装置では、光源部のLED素子から発生した熱を吸収して放出するための放熱フィンが光源支持台の光源部と反対側の面に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
しかしながら、次に放熱フィンに吸収させた熱をいかに外部に放熱するかが問題となる。光源部の光量を増やすと、発生する熱も増加し、多数の放熱フィンを設ける必要があるが、筐体サイズには実際上、一定の制限があるため、密集した放熱フィンの間にたまってしまう熱を外部に放熱することができず、照明装置の温度上昇を効果的に抑制することができないという問題があった。筐体内に強制的に空気を流通させるファンを設けることも考えられるが、コストや重量増になり、このようなファンが無くても十分な放熱効果が得られる照明装置が求められていた。
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、簡単な構成で照明装置の温度上昇を効果的に抑制できる照明装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、かかる現況に鑑み、鋭意検討した結果、放熱フィンが吸収した熱は筐体の外壁を通じて外部に放熱されることから、熱は、筐体の中心部に籠り易いことに着目し、光源部を支持する光源支持台の中心部から空気を取り入れる開口を設けて熱により自然に発生する気流を利用して中心部の熱を効率よく外部に放出できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、上下に貫通する空気の流通孔が中央部に設けられた金属板からなる光源支持台と、前記光源支持台の下面側において、前記流通孔を囲む環状領域に配置される光源と、前記光源支持台の上面に沿って放射状に延びるように立設されるとともに、その内方端部が前記流通孔の内側の位置まで延設された金属板からなる複数の放熱フィン体と、前記光源支持台の上側に前記放熱フィン体を囲むように設けられ、周面部に空気の導出口を有する筐体本体と、を備えたものである。
【0008】
ここで、前記環状領域に対応した環状の形状を有し、前記光源部の下面を覆う透光性のカバーを備えてなるものが好ましい。
【0009】
また、前記放熱フィン体は、前記光源支持台の上面に密着するベース部と、該ベース部の前記流通孔を中心とした周方向の一端辺から上方に起立する第一放熱フィンと、前記周方向の他端辺から上方に起立する第二放熱フィンとを有し、前記第一放熱フィン及び前記第二放熱フィンの何れか一方のみが、前記流通孔の内側の位置まで延設されてなるものが好ましい。
【0010】
また、前記筐体本体は、口金が上端に設けられた筒状体と、前記光源支持台の外縁部に沿って間隔を置いた複数の位置から、前記放熱フィン体を囲むように上方に延びるとともに、その上端部が前記筒状体に連結される複数の連結板とを備え、相隣接する前記連結板間に形成された間隙が前記導出口となるものが好ましい。
【0011】
また、前記連結板には、その長さ方向に延びる突条リブが設けられてなるものが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光源部で発生した熱によって、光源支持台の中心部に設けられた流通孔を通って筐体本体内に順次、流入する気流が自然に形成される。この気流が、放射状に配置された放熱フィン体の内方の端部に接触して熱を奪い、かつフィン間を通って筐体壁側に熱を奪いながら移動し、外部に導出される。このように、自然に発生する気流によって、放射状に配置された放熱フィン体から熱を効率よく奪って外部に放出でき、中心部に熱が溜まることを防止し、温度上昇を効果的に抑制できる。
【0013】
また、流通孔を囲む環状領域に対応した環状の透光性のカバーにより光源部の下面を覆うようにした構成によれば、光源の設置部に埃や水分等が侵入するのを防止して、光源が汚れることに起因した光出力の低下等を効果的に防止することができる。本発明は、このようなカバーで光源部を密封したものでも、上記のとおり放熱フィン体に熱を吸収させ、かつ該放熱フィンが吸収した熱を籠りやすい中心部から自然の気流により効率よく外部に排出することで温度上昇を抑制でき、光源部の光出力の低下や短寿命化を防止できるのである。
【0014】
また、光源支持台の上面に密着するベース部と、第一放熱フィン及び第二放熱フィンとを放熱フィン体に設け、第一放熱フィン及び第二放熱フィンの何れか一方のみを、流通孔の内側の位置まで延設したものでは、フィンの数をできるだけ多くして熱の吸収量を多くしつつ、流通孔の内側の位置まで延びるフィンの数を半減させて気流の流入がフィンの密集によって阻害されることを防ぎ、かつ内側の位置まで延びた放熱フィンが空気を放熱フィンの間に流入するように案内することができ、放熱フィンの間に空気を効率よく流して放熱効果を高めることができる。
【0015】
また、口金が上端に設けられた筒状体と、前記光源支持台の外縁部に沿って間隔を置いた複数の位置から、前記放熱フィン体を囲むように上方に延びるとともに、その上端部が前記筒状体に連結される複数の連結板とを、前記筐体本体に設け、相隣接する前記連結板間に形成された間隙を前記導出口としたものでは、筐体本体を軽量化でき、かつ空気をスムーズに外部に排出できる。
【0016】
また、前記連結板の長さ方向に延びる突条リブを連結板に設けた構成によれば、連結板を軽量化しつつ、連結板の断面二次モーメントを十分に増大させることができるため、連結板の変形を効果的に抑制できる。したがって、連結板の板厚や幅寸法を大きくしたり、連結板の枚数を増やしたりすることなく、筐体本体の強度を十分に維持しつつ、照明装置を軽量化することができ、連結板間に形成された間隙からなる導出口の開口面積を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る照明装置の実施形態を示す斜視図。
【
図2】照明装置のカバーを取り外した状態を示す斜視図。
【
図3】照明装置を斜め上方から見た状態を示す斜視図。
【
図4】照明装置を分解した状態を示す部分拡大断面図。
【
図5】照明装置を組み立てた状態を示す部分拡大断面図。
【
図8】筐体本体内における空気の流動状態を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1~
図5に示すように、本発明の照明装置10は、上下に貫通する空気の流通孔11が中央部に形成された金属板からなる光源支持台1と、光源支持台1の下面側に配置された光源部2と、光源支持台1の上面に沿って放射状に立設された金属板からなる複数の放熱フィン体3と、この放熱フィン体3を囲むように光源支持台1の上側に設けられた筐体本体4と、光源部2の下面を覆う透光性のカバー5とを備えている。
【0020】
光源支持台1は、
図4及び
図6に示すように、中央部の流通孔11を囲む環状の板状体からなる支持台本体12と、その外周縁部から上方に起立する外縁部14とを有している。光源支持台1の材質及び加工方法は、特に限定されないが、比較的軽量で優れた良熱伝導性の金属、たとえば銅やアルミニウム等からなる金属製の薄板材をプレス加工により形成することが好ましい。また、支持台本体12の外周部には、
図1及び
図2に示すように、その周方向に延びる複数のスリット15が一定間隔を置いて形成され、これによって光源支持台1の軽量化が図られている。
【0021】
光源部2は、
図2及び
図4に示すように、前記流通孔11と連通する開口部21が中央部に設けられた基板モジュール22と、その下面に取り付けられた複数のLED素子である光源23とを有している。そして、基板モジュール22が支持台本体12の下面にビス止め等の手段で固定されることにより、光源支持台1の下面側において、その流通孔11を囲む環状領域に、光源23が配置されるようになっている。
【0022】
なお、当実施形態では、光源部2としてLED素子からなるものを採用したが、これに限られず、蛍光灯やフィラメントよりなるハロゲン灯、高輝度放電灯(高圧ナトリウム灯、メタルハロイドランプ、水銀灯)など、従来から照明装置の光源として公知のものを広く採用可能である。
【0023】
放熱フィン体3は、
図6及び
図7に示すように、光源支持台1の流通孔11の外周部に近接した位置から光源支持台1の外周方向に向けて放射状に延びる板状のベース部31と、このベース部31の一側辺、つまり前記流通孔11及び開口部21を中心とした周方向の一端辺から上方に起立する第一放熱フィン32と、同周方向の他端辺(ベース部31の他側辺)から上方に起立する第二放熱フィン33とを有している。そして、放熱フィン体3のベース部31が光源支持台1の上面にビス止め、接着、カシメ又はハトメ加工等の手段で固定されることにより、第一放熱フィン32及び第二放熱フィン33が、それぞれ一定間隔を置いて光源支持台1上の放射方向に立設されている。
【0024】
第一放熱フィン32及び第二放熱フィン33の一方、当実施形態では第一放熱フィン32の内方端部32aは、ベース部31と同様に、流通孔11の外周部に近接した位置に配設されている。これに対して第一放熱フィン32及び第二放熱フィン33の他方、当実施形態では第二放熱フィン33の内方端部33aは、前記流通孔11の内側の位置(流通孔の内部空間を軸方向上方に延長した空間と交差する位置)まで延設されている。
【0025】
また、第一放熱フィン32及び第二放熱フィン33の途中部には、それぞれ空気の流通孔となる長孔35が形成されている。なお、放熱フィン体3の材質は、良熱伝導率の素材であれば、特に限定されないが、比較的軽量の銅やアルミニウム等からなる金属製の板材を使用することが好ましい。
【0026】
筐体本体4は、
図3および
図6等に示すように、口金41が上端に設けられた筒状体42と、光源支持台1の外縁部14に沿って間隔を置いた複数の位置から放熱フィン体3を囲むように上方に延びる複数の連結板43とを有している。この連結板43は、一定の幅寸法を有する比較的軽量で良熱伝導性の金属、たとえば銅やアルミニウム等からなる金属製の板状体からなり、その幅方向中央部には、曲げ加工により筐体本体4の外方側に突出するとともに、連結板43の長さ方向に延びる突条リブ44が設けられている。
【0027】
そして、連結板43の上端部は、筒状体42の下部外面にリベット止め、カシメ、溶接等により固定される。また、連結板43の下端部は、光源支持台1の外縁部14の外面にリベット止め、カシメ、溶接等により固定されている。
【0028】
相隣接する連結板43,43は、光源支持台1及び筒状体42の周方向にそれぞれ一定の距離を置いて配設されている。これにより、筐体本体4内に流入した空気を外部に導出する導出口45が、筐体本体4の周面部、具体的には相隣接する連結板43,43間の隙間により形成されている。当実施形態では、各連結板43の上端側が下端側に比べて光源支持台1の中心部側に位置するように外凸形状に湾曲し、筐体本体4がドーム状に形成されているが、その形状は特に限定されない。とくに光源部2をLED素子で構成する場合、筐体本体4に、外部からの交流電流を直流に変換などする電源ユニットを設けることが好ましい。このような電源内蔵型に構成すれば、外部に変換ユニットなどを設けることなく、たとえば既存の水銀灯の電球と交換するだけで使用可能となる。このような電源ユニットは、具体的には、筐体本体4を構成する筒状体42の内部に設けることができる。
【0029】
カバー5は、
図1、
図5及び
図6に示すように、中央部に上下貫通した中空の開口部51が形成され、光源支持台1の流通孔11を囲む環状領域に対応した環状のカバー本体52と、その外周縁部に設けられた外側フランジ部53と、カバー本体52の開口部51の内周縁部に設けられた内側フランジ部54とを有している。カバー本体52は、下方に膨出した半円形の断面形状を有し、例えばポリカーボネート等の透光性を有する素材で形成されている。
【0030】
そして、カバー5の外側フランジ部53及び内側フランジ部54が、耐熱性シリコーンゴム等からなるパッキン55,56を介して支持台本体12の外周部及び内周部の下面にボルト止めされる等により固定されている。これにより、光源部2の下面が透光性のカバー5により気密性が保持された状態で覆われ、光源23の設置部に埃や水分等が侵入することが防止されるようになっている。
【0031】
このような照明装置10は、複数のLED素子からなる光源23が、金属板からなる光源支持台1の下面側において流通孔11を囲む環状領域に配置されているため、光源23の発光時に発生した熱が、光源支持台1に伝熱されるとともに、この光源支持台1の上面に立設された金属板からなる複数の放熱フィン体3へと伝達される。また、熱により暖められた空気は、
図5に示すように、筐体本体4の内部で自然と上昇気流Jを生じる。この上昇気流Jに応じて、照明装置10の下方に位置する冷たい空気が、光源支持台1の中心部に形成された流通孔11を通って筐体本体4内に順次、流入する空気の流れが形成される。
【0032】
カバー5の開口部51および光源支持台1の流通孔11を通じて、筐体本体4内に流入した空気は、流通孔11の内側の位置まで延設された第二放熱フィン33の内方端部33aに接触するとともに、相離接する第一,第二放熱フィン32,33の間を通って、効率よく各放熱フィン32、33から熱を奪いながら、導出口45より外部に導出される。これにより、筐体内部に熱が籠ってしまうことなく、照明装置10の温度上昇を効果的に抑制し、LED素子からなる光源23の光出力が低下したり、光源23の寿命が損なわれたりすることを防止する。
【0033】
本実施形態では、第二放熱フィン33の内方端部33aのみを、流通孔11の内側の位置まで延設したので、筐体本体4内に流入した空気を、相隣接する放熱フィン32,33の間に、よりスムーズに流入させることができる。すなわち、光源支持台1の流通孔11を通って筐体本体4の中心部に流入した空気は、
図8に示すように、渦流Uとなって上昇するが、この渦流Uが第二放熱フィン33の内方端部33aに衝突することで、相隣接する放熱フィン32,33の間に流入するように案内され、放熱フィンと空気との接触が促進される。
【0034】
なお、本例では、光源支持台1の上面に取り付けられるベース部31と、このベース部31の流通孔11を中心とした周方向の一端辺から上方に起立する第一放熱フィン32と、同周方向の他端辺から上方に起立する第二放熱フィン33とを放熱フィン体3に設けたが、第一,第二放熱フィン32,33を分離し、これらを個別に光源支持台1上に固定するように構成してもよい。
【0035】
突条リブ44は、連結板43を軽量化しつつ、連結板43の断面二次モーメントを十分に増大させることができるため、連結板43の変形を効果的に抑制できるという利点がある。この変形抑制効果を確認するため、突条リブ44を有する連結板43と、突条リブのない平板からなる比較例とを使用して、上下25.4mmの振幅及び左右25.4mmの振幅で、200回/分サイクルの振動を与える実験を行ったところ、突条リブのない比較例では、約10分で変形が生じたが、突条リブ44を有する連結板43では、120分を経過しても変形が見られず、連結板43の長さ方向に延びる突条リブ44を設けることにより、連結板43の変形を効果的に抑制できることが確認された。
【0036】
このように突条リブ44を設けることにより、連結板43の板厚や幅寸法を大きくしたり、多数の連結板43を用いることなく、筐体本体4の強度を十分に維持でき、照明装置10を効果的に軽量化できるとともに、連結板43,43間に形成される導出口45の開口面積を十分に確保でき、筐体本体4内への空気の流れ、それによる熱の放出の効果を良好にできる。突条リブ44は連結板43の表面積を増大させ、これにより優れた放熱効果が得られるという利点もある。
【符号の説明】
【0037】
1 光源支持台
2 光源部
3 放熱フィン体
4 筐体本体
5 カバー
10 照明装置
11 流通孔
12 支持台本体
14 外縁部
21 開口部
22 基板モジュール
23 光源
31 ベース部
32 第一放熱フィン
32a 内方端部
33 第二放熱フィン
33a 内方端部
41 口金
42 筒状体
43 連結板
44 突条リブ
45 導出口
51 開口部
52 カバー本体
53 外側フランジ部
54 内側フランジ部
55,56 パッキン