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特開2023-120226サスペンション・アセンブリ並びにその製造方法及び使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120226
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】サスペンション・アセンブリ並びにその製造方法及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   F16F 9/32 20060101AFI20230822BHJP
   B60G 13/06 20060101ALI20230822BHJP
   B62K 25/04 20060101ALI20230822BHJP
   F16F 9/46 20060101ALI20230822BHJP
   F16F 15/02 20060101ALI20230822BHJP
   F16F 15/027 20060101ALI20230822BHJP
【FI】
F16F9/32 S
B60G13/06
B62K25/04
F16F9/32 C
F16F9/46
F16F15/02 A
F16F15/027
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023091792
(22)【出願日】2023-06-02
(62)【分割の表示】P 2021172608の分割
【原出願日】2018-09-27
(31)【優先権主張番号】62/564,443
(32)【優先日】2017-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】508298237
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスチックス パンプス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マグヌス、クリスティアン エス.
(72)【発明者】
【氏名】オットー、オリバー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】望まないサスペンションの特性を検出し、これらのサスペンション・アセンブリに調整の推奨を提供する。
【解決手段】中空アウタ・チューブ134と、アウタ・チューブ134内に嵌合され、アウタ・チューブ134と摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ132と、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システム1000とを含み、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の相対運動が、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の測定された静電容量の変化から得られる、アセンブリ120。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サスペンション・アセンブリであって、
中空アウタ・チューブ、及び
前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ
を備えるチューブ・アセンブリであって、(i)前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を制御する減衰要素、及び(ii)前記チューブ・アセンブリに加えられる力に抵抗するように適合されたばね要素のうちの少なくとも一方を含むように適合されたチューブ・アセンブリと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムと
を備え、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、サスペンション・アセンブリ。
【請求項2】
サスペンション・アセンブリを提供するステップあって、前記サスペンション・アセンブリが、
中空アウタ・チューブ、及び
前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ
を備えるチューブ・アセンブリであって、(i)前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を制御する減衰要素、及び(ii)前記チューブ・アセンブリに加えられる力に抵抗するように適合されたばね要素のうちの少なくとも一方を含むように適合されたチューブ・アセンブリと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システム
とを備え、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、ステップと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を経時的に測定するステップと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得るステップとを含む方法。
【請求項3】
前記ばね要素が、前記アウタ・チューブ内に配置され、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間のばね力を提供するように適合される、請求項1に記載のアセンブリ又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記減衰要素が、前記アウタ・チューブ内に配置された流体を備え、前記減衰要素が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を減衰するために流体の流れを制限するように適合される、請求項1から3までのいずれか一項に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項5】
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に容量短絡が存在しない、請求項1から4までのいずれか一項に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項6】
前記測定システムが、
前記インナ・チューブへの電気接点及び前記アウタ・チューブへの電気接点、並びに
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合された測定装置を備える、請求項1から5までのいずれか一項に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項7】
前記測定装置が、前記電気接点に無線で結合される、請求項6に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項8】
前記測定装置が、コンピュータ・システム又は通信デバイスの少なくとも一方をさらに備え、それぞれは、プロセッサと通信し、前記測定装置によって測定された動作特性に対応するデータを表示するように動作可能である、請求項6又は7に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項9】
前記通信デバイスが、前記プロセッサから受信したデータに基づいて、情報を生成するように動作可能なソフトウェア・プログラムを含む、請求項8に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項10】
前記コンピュータ・システム及び前記通信デバイスのうちの少なくとも一方が、前記プロセッサによって提案された動作設定に乗物のサスペンションを調整するように動作可能である、請求項8又は9に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項11】
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に径方向に絶縁間隙が存在する、請求項1から10までのいずれか一項に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項12】
前記インナ・チューブ又は前記アウタ・チューブの少なくとも一方が、ポリマーを含む、請求項1から11までのいずれか一項に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項13】
前記チューブ・アセンブリの前記インナ・チューブ又は前記アウタ・チューブの位置が、乗物の圧縮又は跳ね返りの間、前記サスペンション・アセンブリのストロークに対応する、請求項1から12までのいずれか一項に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項14】
前記サスペンション・アセンブリが、乗物のフロント・サスペンション及びリア・サスペンションのうちの少なくとも一方を含む、請求項1から13までのいずれか一項に記載のアセンブリ又は方法。
【請求項15】
中空アウタ・チューブと、
前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムと
を備え、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サスペンション・アセンブリ並びにその製造方法及び使用方法に関する。非限定的な例によって、サスペンション・アセンブリは、乗物のサスペンション及び同様の用途に使用され得る。
【背景技術】
【0002】
サスペンション・アセンブリを使用して、乗物の構成要素を別の乗物の構成要素に対して連結でき、緩衝作用又は減衰を提供して、構成要素の動きを制御できる。サスペンション・アセンブリは、自転車、バイク、ATV、自動車、トラック、SUV、飛行機、宇宙船、船舶などの乗物、又は他の乗物で使用され得る。通常、サスペンション・システムにより、内部構成要素(シャフトなど)と外部構成要素(ハウジングなど)との間など1つの構成要素が別の構成要素を越えて移動することが可能になる。サスペンション・システムを使用し続けると、乗物内に望まない振動が生じることがある。この振動は、調整なしでは、サスペンションのサグ、不適切な衝突吸収、又はサスペンションとホイールなどの乗物用移動手段との間の芯ずれなどの望まないサスペンションの特性をもたらす可能性がある。望まないサスペンションの特性を検出し、これらのサスペンション・アセンブリに調整の推奨を提供する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
添付の図面を参照することで本開示は、より良く理解することができ、その多くの特徴及び利点が当業者には明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】一実施例による、乗物の概略側面図である。
図2】一実施例による、乗物のサスペンション・アセンブリ及びセンサレス測定システムの側面斜視図である。
図3A】一実施例による、センサレス測定システムによって提供される時間対乗物のサスペンションの移動のグラフである。
図3B】一実施例による、センサレス測定システムによって提供される乗物の周波数対高速フーリエ変換(FFT)の大きさのグラフである。
図4】一実施例による、センサレス測定システムのブロック図である。
図5】一実施例によるセンサレス測定のコントローラのブロック図である。
図6】一実施例による、センサレス測定で使用するプログラム方法のブロック図である。
図7】一実施例による、センサレス測定で使用するプログラム方法のブロック図である。
図8】一実施例による、センサレス測定で使用するプログラム方法のブロック図である。
図9】一実施例による、センサレス測定で使用するプログラム方法のブロック図である。
図10】一実施例による、センサレス測定で使用するプログラム方法のブロック図である。
図11】一実施例による、センサレス測定で使用するプログラム方法のブロック図である。
図12】一実施例による、システムで使用するプロセスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
異なる図面での同一の参照記号の使用は、同様又は同一の実施例を示す。
【0006】
図面と組み合わせた以下の説明は、本明細書に開示される教示の理解を支援するために提供される。以下の論述は、教示の特定の実装形態及び実施例に焦点を合わせる。この焦点は、教示を説明する支援のため提供され、その教示の範囲又は適応性を限定するものと解釈されるべきではない。しかし、他の実施例が、この用途において開示されたような教示に基づいて使用されてもよい。
【0007】
「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」という用語又は任意の他のその変形は、非排他的包含を網羅することを意図する。例えば、特徴の一覧を含む方法、物品、又は装置は、これらの特徴のみに限定される必要はなく、明示的に列記されていないか、又はこうした方法、物品、又は装置に固有の他の特徴を含んでもよい。さらに、明示的に別段の定めがない限り、「又は」は、包括的離接を指し、排他的離接を指さない。例えば、条件A又はBは、Aは真であり(又は存在する)、Bは偽である(又は存在しない)、Aは偽であり(又は存在しない)、Bは真である(又は存在する)、及びAとBの両方とも真である(存在する)のうちのいずれか1つによって満たされる。
【0008】
また、「1つの(a)」又は「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載の要素及び構成要素を説明するために使用される。これは、単に便宜上使用され、本発明の範囲の概略的な意味を与える。この記載は、別段の指示がない限り、1つ、少なくとも1つ、又は複数形も含むものとしての単数形を含む、若しくはその逆であってもよい、と読むべきである。例えば、単一の実施例が本明細書に記載される場合、2つ以上の実施例が、単一の実施例の代わりに使用されてもよい。同様に、2つ以上の実施例が本明細書に記載される場合、単一の実施例がその2つ以上の実施例に置き換えられてもよい。また、「約(about)」又は「実質的に(substantially)」の使用は、本発明の範囲から逸脱しない任意の値又は関係を説明する空間的又は数値関係を伝えるために使用される。
【0009】
別途定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。材料、方法、及び実例は、例示目的のみであり、限定することを意図しない。本明細書に記載されない範囲で、特定の材料及び処理行為に関する多くの詳細は、従来通りであり、サスペンション・アセンブリの技術分野内の教科書及び他の情報源に見つかる場合がある。
【0010】
最初に図1を参照すると、参照番号100により全体的に識別される、非限定的な例によって自転車として示される乗物が、いくつかの実施例によって示される。乗物100は、自転車、モータバイク、オートバイ、ATV、自動車、トラック、SUV、飛行機、宇宙船、船舶、又は別の種類であってもよい。乗物100は、隆起55又は窪み57を含む場合がある進路又は地形45に沿って、移動することがある。乗物は、サスペンション・アセンブリ120を含み得る。いくつかの実施例では、サスペンション・アセンブリ120は、自転車又はモータバイク或いは別の乗物100のサスペンションの一部であってもよい。サスペンション・アセンブリ120は、フロント・サスペンション及びリア・サスペンションを含み得る。サスペンション・アセンブリ120は、フレーム1を含み得る。フレーム1は、菱形、ステップスルー、カンチレバー、リカンベント、プローン、十字又はガーダ、トラス、モノコック、折りたたみ、ペニーファージング、タンデム、リクライニングV型、リクライニングL型などの任意の形状であってもよく、又は当技術分野で既知の異なるフレーム形状であってもよい。図1に示す非限定的な例では、フレーム1は、一般に垂直であり得るサドルチューブすなわちシートチューブ2を含む三角形のシャシー12、溶接によってサドルチューブ2の下部端に組み立てられ得る斜めチューブすなわちダウンチューブ3及びその端がサドルチューブ2の上部端及び一般に垂直であり得るそれぞれのフォーク・チューブ5に溶接されることによって組み立てられ得る水平チューブすなわちトップ・チューブ4を含むことができ、斜めチューブ3は、さらにこれも溶接によってフォーク・チューブ5に固定され得る。このフォーク・チューブすなわちヘッド・チューブ5は、フォーク6を収容し得る。フォーク6は、乗物100の前輪7のハブの車軸をその下部端で支持する入れ子型のものであり得る。フォーク6は、サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122を含み得る。サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122は、チューブ・アセンブリ124を含み得る。チューブ・アセンブリ124は、少なくとも1つのインナ・チューブ132及び少なくとも1つのアウタ・チューブ134を含み得る。インナ・チューブ132は、中空であってもよく、多角形又は実質的に円形(半円、卵形、楕円を含むがそれに限定されない、すなわち別の種類であってもよい)断面を有してもよい。アウタ・チューブ134は、中空であってもよく、多角形又は実質的に円形(半円、卵形、楕円を含むがそれに限定されない、すなわち別の種類であってもよい)断面を有してもよい。いくつかの実施例では、インナ・チューブ132は、アウタ・チューブ134内に嵌合されるか、又は配設されてもよく、アウタ・チューブ134内で摺動可能に係合可能であってもよい。サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122又はチューブ・アセンブリ124は、減衰要素8を含んでもよい。いくつかの実施例では、減衰要素8は、アウタ・チューブ134内に配設されてもよく、アウタ・チューブ134内に配設された流体を含んでもよい。いくつかの実施例では、減衰要素8は、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の相対運動を減衰するため、流体の流れを制限するように適合されてもよい。サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122又はチューブ・アセンブリ124は、ばね要素9を含んでもよい。いくつかの実施例では、ばね要素9は、アウタ・チューブ134内に配設されてもよく、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間にばね力を提供するように適合されてもよい。ばね要素9及び減衰要素8は共にショックアブソーバ122を形成することができる。ショックアブソーバ122は、機械式ばね型、空気ばね型、選択的調整型、「ロックアウト」型を含む、すなわち別の型であってもよい当技術分野における従来の任意の型であってよい。ばね要素9は、ばね定数を変更するように調整可能であってもよく、それにより、異なる圧縮の初期状態に予め設定可能な調整機能をショックアブソーバ122に与えることができる。一部の例では、ばね要素9(気体又は機械式)は、異なるばね定数を有する様々な段階を含んでもよく、それにより、ショックアブソーバ122全体にストローク長を通じて変更する混成したばね定数を与えることができる。そのように、ショックアブソーバ122は、より重い又はより軽い運搬重量、或いは、より大きい又はより小さい予想衝撃荷重を収容するように調整できる。オートバイ及び自転車の用途並びに特にオフロードの用途を含む乗物100の用途では、ショックアブソーバ122は、変化する地形並びに予想速度及び飛び跳ねを考慮して予め調整することができる。ショックアブソーバ122はまた、所定の乗り手の好み(例えば、柔らかい~硬い)により調整することができる。いくつかの実施例では、ショックアブソーバ122は、増圧弁アセンブリを介してショック122の圧力ストローク中、減衰する流体を受け入れる「調整可能増圧アセンブリ」を含んでもよい。いくつかの実施例では、チューブ・アセンブリ124のインナ・チューブ132又はアウタ・チューブ134の位置は、乗物100の圧縮又は反発の間サスペンション・アセンブリ120のストロークに対応し得る。
【0011】
ハンドルバー9は、乗物100を操舵するため、フォーク6の上部端に固定されたステム10の遠位端に固定され得る。いくつかの変形では、インナ・チューブ132又はアウタ・チューブ134の少なくとも一方は、鋼、アルミニウム、ブロンズ、ステンレス鋼、ニッケル、銅、錫、チタン、プラチナ、タングステンを含む、すなわち別の種類であってもよい金属などの導電材料を含んでよい。いくつかの変形では、インナ・チューブ132、アウタ・チューブ134、又はチューブ132、134の一方と接触する別の部品のうちの少なくとも1つは、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、フッ素ポリマー、ポリベンゾイミダゾール、その誘導体、又はその組合せのうちの少なくとも1つを含むポリマーを含んでもよい。一実施例では、ポリマーは、フッ素ポリマーを含んでもよい。一実施例では、ポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、修正ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、パーフルオロアルコキシエチレン(PFA)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレンパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(MFA)、ポリビニリデンフルオリデ(PVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、芳香族ポリエステル(Ekonol)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、液晶ポリマー(LCP)、ポリアミド(PA)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレン(PE)/UHMPE、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、スチレンブタジエンコポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド類、スチレンブロックコポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、無水マレイン酸グラフトポリエステル類、ポリ塩化ビニリデン、脂肪族ポリケトン、液晶性ポリマー、エチレン-メチルアクリレートコポリマー、エチレンノルボルネンコポリマー、ポリメチルペンテン及びエチレンアクリル酸コポリマー、混合物、コポリマー並びにその任意の組合せを含んでもよい。
【0012】
さらに図1を参照すると、いくつかの実施例では、サドルチューブ2は、その上部端に乗物のユーザが位置するサドル12を含むサドルステム11を収容できてもよい。チューブ・アセンブリ又はフレーム1の様々なチューブである、サドルチューブ2、斜めチューブ3、水平チューブ4、及びフォーク・チューブ5は、例えば、接着及び/又は嵌合などによる当業者には公知の任意の適切な手段によって組み立てられ得る。サドルチューブ2の底部端、すなわち斜めチューブ3とサドルチューブ2の交点は、ドライブ・ピニオン14又はチェーンリングの回転が同軸であり得る車軸を支持するクランクセット13を含み得る。ペダル15は、乗物100のフレーム1の両側のドライブ・ピニオン14の車軸に固定され得る。
【0013】
いくつかの実施例では、乗物100はまた、リア・トライアングル31を含み得る。リア・トライアングル31は、剛性で、例えば、接着及び/又は嵌合などによる当業者には公知の任意の適切な手段によってフレーム1の他の側面に連結され得る。一実施例では、図1に示すように、リア・トライアングル31は、フレーム1の中央平面の両側に延びるV形状の2つのアセンブリ16a、16bからなるスイングアーム16を含み得る。アセンブリ16a、16bはまた、図1に示さない1つ又は複数のクロスメンバによって連結されてもよい。スイングアーム16の各アセンブリ16a、16bは、シートステイと呼ばれる斜めチューブ17を含んでもよく、下部チューブ18は、溶接によって2つずつ連結され得る。シートステイ17と下部チューブ18の交点は、後輪20のハブ19の車軸を支持することができる。いくつかの実施例では、後輪20は、サイクリストがペダルを踏むと、クランクセット13のドライブ・ピニオン14と後部駆動車輪20のハブ19の車軸によって支持される駆動ピニオン22との間に延びる伝動チェーン21によって回転できる。スイングアーム16は、ほぼ三角形形状、ほぼ直線形状など任意の形状をしてもよく、又は当業者には既知の異なるフレーム形状であってもよい。いくつかの実施例では、スイングアーム16は、2つの関節点/手段23及び24によってフレーム1に固定することができる。第1の関節点/手段23は、その自由端に位置付けられた回転車軸23a及び23bがスイングアーム16の下部チューブ18の自由端でクランクセット13に近いサドルチューブ2にそれぞれ連結され得る下部リンクロッド23を含んでもよい。第1の関節点/手段24は、その端に位置付けられた回転車軸24a及び24bがスイングアーム16のシートステイ17の前方自由端及びフレーム1の水平チューブ3の下、サドルチューブ2でそれぞれ連結され得る上部リンクロッド24を含んでもよい。いくつかの実施例では、関節手段23、24は、本発明の文脈から逸脱しない偏心輪、可撓性ストリップ又は同様の要素など、他の同等の関節手段によって置き換えられてもよい。
【0014】
いくつかの実施例では、乗物100はまた、リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’を含み得る。リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’は、乗物100のリア・サスペンションに配設され得る。リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’は、チューブ・アセンブリ124’を含み得る。チューブ・アセンブリ124’は、少なくとも1つのインナ・チューブ132’及び少なくとも1つのアウタ・チューブ134’を含み得る。インナ・チューブ132’は、中空であってもよく、多角形又は実質的に円形(半円、卵形、楕円を含むがそれに限定されない、すなわち別の種類であってもよい)断面を有してもよい。アウタ・チューブ134’は、中空であってもよく、多角形又は実質的に円形(半円、卵形、楕円を含むがそれに限定されない、すなわち別の種類であってもよい)断面を有してもよい。いくつかの実施例では、インナ・チューブ132’は、アウタ・チューブ134’内に嵌合されるか、又は配設されてもよく、アウタ・チューブ134’内で摺動可能に係合可能であってもよい。リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’又はチューブ・アセンブリ124’は、減衰要素8を含んでもよい。いくつかの実施例では、減衰要素8’は、アウタ・チューブ134’内に配設されてもよく、アウタ・チューブ134’内に配設された流体を含んでもよい。いくつかの実施例では、減衰要素8’は、インナ・チューブ132’とアウタ・チューブ134’との間の相対運動を減衰するため、流体の流れを制限するように適合されてもよい。リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’又はチューブ・アセンブリ124’は、ばね要素9’を含んでもよい。いくつかの実施例では、ばね要素9’は、アウタ・チューブ134’内に配設されてもよく、インナ・チューブ132’とアウタ・チューブ134’との間にばね力を提供するように適合されてもよい。ばね要素9’及び減衰要素8’は共にショックアブソーバ122’を形成することができる。いくつかの変形では、インナ・チューブ132’又はアウタ・チューブ134’の少なくとも一方は、鋼、アルミニウム、ブロンズ、ステンレス鋼、ニッケル、銅、錫、チタン、プラチナ、タングステンを含む、すなわち別の種類であってもよい金属などの導電材料を含むことができる。いくつかの変形では、インナ・チューブ132’又はアウタ・チューブ134’の少なくとも一方は、ポリケトン、ポリアラミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、フッ素ポリマー、ポリベンゾイミダゾール、その誘導体、又はその組合せのうちの少なくとも1つを含むポリマーを含んでもよい。一実施例では、ポリマー層20又は二次ポリマー層220は、フッ素ポリマーを含んでもよい。一実施例では、ポリマー層20又は二次ポリマー層220は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、修正ポリテトラフルオロエチレン(mPTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、パーフルオロアルコキシエチレン(PFA)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレンパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(MFA)、ポリビニリデンフルオリデ(PVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、芳香族ポリエステル(Ekonol)、ポリエーテルエーテルケトン属(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、液晶ポリマー(LCP)、ポリアミド(PA)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレン(PE)/UHMPE、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、スチレンブタジエンコポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド類、スチレンブロックコポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、無水マレイン酸グラフトポリエステル類、ポリ塩化ビニリデン、脂肪族ポリケトン、液晶性ポリマー、エチレン-メチルアクリレートコポリマー、エチレンノルボルネンコポリマー、ポリメチルペンテン及びエチレンアクリル酸コポリマー、混合物、コポリマー並びにその任意の組合せを含んでもよい。
【0015】
いくつかの実施例では、リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’は、それぞれ水平チューブ3及びリア・トライアングル31のシートステイ7又はスイングアーム16又は上部リンクロッド24の前方自由端に固定され得る自由端を含んでもよい。フレーム1及びスイングアーム16の構造の機能として、リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’の端は、トランスファリンクロッド及びフレーム1のチューブのうちの任意の1つそれぞれに固定できることに留意されたい。言い換えると、サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122は、乗物100内のフレーム1又はサスペンション・アセンブリ120上のどこに配置されてもよい。さらに、単一の乗物100は、図示の通り、複数のサスペンション・アセンブリ120、120’を含むことができる。リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’のインナ・チューブ132’及びアウタ・チューブ134’は、サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122に形成されるインナ・チューブ132及びアウタ・チューブ134とほぼ同様の方法で作用できる。
【0016】
上述の通り、フレーム1は、使用において、フレームの残りに対して動くことができてもよいスイングアーム・アセンブリ16を有するサスペンション・アセンブリ120を含むことができ、この動きは、特に、リア・サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122’によって可能にされ得る。フロント・フォーク6も、少なくとも1つのフォークレッグのサスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122を介してサスペンション機能を提供する。そのため、本明細書に記載の実施例は、完全なサスペンション自転車での使用に限定されないが、乗物100は、完全なサスペンション自転車(ATB又はマウンテンバイクなどの)であってもよい。具体的には、「サスペンション・システム」という用語は、フロント・サスペンション又はリア・サスペンションのみ、或いは両方及び動きの減衰を含むことができる他のシステム(例えば、乗物ステアリング緩衝装置又は機械部品運動緩衝装置など)を有する乗物を含むことを意図する。いくつかの実施例では、フレーム1又はサスペンション・アセンブリ120は、乗物の技術分野で公知の任意の材料製であってもよい。いくつかの実施例では、フレーム1又はサスペンション・アセンブリ120は、金属又は金属合金、ポリマー、或いは複合材料などであるがこれに限定されない、当技術分野で従来の材料製であってもよい。フレーム1又はサスペンション・アセンブリ120は、鋼、アルミニウム、ブロンズ、ステンレス鋼、ニッケル、銅、錫、チタン、プラチナ、タングステンを含む、すなわち別の種類であってもよい金属であってもよい。フレーム1又はサスペンション・アセンブリ120は、炭素繊維などの炭素系化合物を含んでもよい。一実施例では、フレーム1又はサスペンション・アセンブリ120は、金属加工、成形、鍛造、押し出し、鋳造、印刷などの、ただしそれに限定されない、すなわち別の種類であってもよい当技術分野における従来の方法によって製造できる。さらに、フレーム1又はサスペンション・アセンブリ120の寸法は、乗物の技術分野で公知の任意の寸法であってもよい。一般に、フレーム1及び/又はサスペンション・アセンブリ120の長さ及び直径は、乗物100のユーザに適するように調整できる。
【0017】
一実施例では、サスペンション・アセンブリ120は、その構成部品のいずれかに潤滑油を含んでもよい。潤滑油は、リチウム石鹸、リチウムジスルフィド、黒鉛、鉱物油又は植物油、シリコーングリース、フッ化エーテル系グリース、アピエゾン、フードグレードグリース、石油化学グリースのうちの少なくとも1つを含む、すなわち異なる種類であってもよいグリースを含み得る。潤滑油は、グループI~グループIII+オイル、パラフィン系オイル、ナフテン油、芳香油、バイオ潤滑油、ひまし油、カノーラ油、パーム油、ヒマワリの種油、ナタネ油、トール油、ラノリン、合成潤滑油、ポリアルファオレフィン、合成エステル、ポリアルキレングリコール、リン酸エステル、アルキ化ナフタレン、ケイ酸エステル、イオン性流体、マルチプライアルキ化シクロペンタン、石油化学ベースのうちの少なくとも1つを含む、すなわち異なる種類であってもよい油を含み得る。潤滑油は、リチウム石鹸、黒鉛、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、タングステンジスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、金属、金属合金のうちの少なくとも1つを含む、すなわち異なる種類であってもよい固体潤滑油を含み得る。
【0018】
ばね要素9、9’は、少なくとも0.1N、少なくとも1N、少なくとも5N、少なくとも10N、少なくとも1000N、少なくとも1000N,少なくとも10000Nのばね力を有し得る。ばね要素202は、少なくとも約1N/mm、約10N/mm、約25N/mm、約50N/mm、約100N/mm、約200N/mm、約500N/mm、約1000N/mm、約2000N/mm、約5000N/mm、約10000N/mmのばね定数を有し得る。
【0019】
一実施例では、サスペンション・アセンブリ120は、少なくとも2kgf、少なくとも3kgf、少なくとも4kgf、少なくとも5kgf、少なくとも10kgf、又はさらに少なくとも15kgfなど、シャフト4又はハウジング8に対して長手方向に少なくとも1kgfの組立力によって取り付けられ得るか、又は組み立てられ得る。さらなる実施例では、サスペンション・アセンブリ120は、19kgf以下、18kgf以下、17kgf以下、又はさらに16kgf以下など、ハウジング8に対して長手方向に20kg以下の組立力によって取り付けられ得るか、又は組み立てられ得る。
【0020】
図2に詳細に示すように、いくつかの実施例では、サスペンション・アセンブリ120は、センサレス測定システム1000をさらに含むことができる。センサレス測定システム1000は、以下に説明するように、チューブ・アセンブリ124内のインナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の静電容量を測定し、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の測定された静電容量の変化からインナ・チューブ132とアウタ・チューブ133との間の相対運動を得るように適合できる。サスペンション・アセンブリ120では、インナ・チューブ132のアウタ・チューブ134に対する相対位置を知ることが望ましくてもよく、又はその逆であってもよい。いくつかの実施例では、インナ・チューブ132は、インナ・チューブ132のアウタ・チューブ134に対する相対位置に比例する静電容量を引き起こし得る。いくつかの実施例では、アウタ・チューブ134は、アウタ・チューブ134のインナ・チューブ132に対する相対位置に比例する静電容量を引き起こし得る。インナ・チューブ132又はアウタ・チューブ134の少なくとも一方は、サスペンション・アセンブリ・ショックアブソーバ122、122’内のフレーム1に固定できるので、インナ・チューブ132又はアウタ・チューブ134の他の位置は、サスペンション・アセンブリ120又は全体として乗物100の振動に直接比例し得る。結果として、いくつかの実施例では、インナ・チューブとアウタ・チューブ134との間の相対運動は、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の測定された静電容量の変化から得ることができる。
【0021】
上述の通り、インナ・チューブ132及びアウタ・チューブ134の静電容量は、相対位置及びサスペンション・アセンブリ120内のインナ・チューブ132又はアウタ・チューブ134のうちの少なくとも一方の動きに比例し得る。いくつかの実施例では、絶縁間隙136が、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間に存在してもよい。いくつかの実施例では、絶縁間隙136は、少なくとも0.1mm、少なくとも0.2mm、少なくとも0.5mm、少なくとも0.7mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、又は少なくとも2mm幅であってよい。いくつかの実施例では、絶縁間隙136は、5mm以下、4.5mm以下、3mm以下、2.5mm以下、2mm以下、又は1.5mm以下であり得る。いくつかの実施例では、絶縁間隙136は、径方向にインナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間に存在してもよい。絶縁間隙136は、誘電材料137を含んでもよい。誘電材料137は、(空気、気体、水、圧縮空気、泡、ポリマーなどの、すなわち別の種類であってもよい)流体などの非導電材料であってもよいがそれに限定されない。いくつかの実施例では、誘電材料137は、鋼、アルミニウム、ブロンズ、ステンレス鋼、ニッケル、銅、錫、チタン、プラチナ、タングステンを含む、すなわち別の種類であってもよい金属など、導電材料を含むことができる。いくつかの実施例では、絶縁間隙136は、2つの誘電材料(空気及びアルミニウムなどであるが、それに限定されない)で満たされてもよい。いくつかの実施例では、電気短絡が、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間に存在しない場合がある。
【0022】
インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間に形成される静電容量は、次式によって計算できる。 C=2*π*ER*E0*L/ln(r2/r1) Cは、ピコファラド/フィートの静電容量であり、ERは、絶縁間隙136を満たすために使用される誘電材料137の比誘電率(真空に対する)であり、E0は、電気的定数であり、Lは、インナ・チューブ132とアウタ・チューブとの間の境界面の長さであり、(r2/r1)は、アウタ・チューブの内径とインナ・チューブ132、134それぞれの外径の比である。したがって、インナ・チューブ132のアウタ・チューブ134に対する相対運動量又はアウタ・チューブ134のインナ・チューブ132に対する相対運動量に比例するインナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の静電容量の線形変化が起こるのを見ることができる。図2に示すように、いくつかの実施例では、センサレス測定システム1000は、電気接点76を含み得る。電気接点76は、インナ・チューブ132又はアウタ・チューブ134の少なくとも一方と確立され得る。いくつかの変形では、電気接点76は、導電材料であってもよい。いくつかの変形では、電気接点76は、ケーブルであってもよい。図2に示すように、いくつかの実施例では、センサレス測定システム1000は、測定装置80を含み得る。測定装置80は、電気接点76に結合され得る。測定装置80は、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の静電容量を測定し得る。いくつかの変形では、測定装置80は、導電材料を含んでもよい。導電材料は、電気を伝導できる任意の材料であってよい。インナ・チューブ132又はアウタ・チューブ134の少なくとも一方の位置は、チューブ・アセンブリ124の本体から電気的に絶縁でき、チューブ・アセンブリ124の外側にもたらされた電気接点76に結合できるので、インナ・チューブ132のアウタ・チューブ134に対する相対位置、又はアウタ・チューブ134のインナ・チューブ132に対する相対位置を、それらの間の静電容量を測定することによって外部から測定できる可能性がある。いくつかの実施例では、測定装置80は、チューブ・アセンブリ124内に組み込まれてもよい。いくつかの実施例では、インナ・チューブ132及びアウタ・チューブ134の直径は、実質的に均一であってよく、揺れ及び跳ね返りの間の静電容量の変化は線形なので、それを使用して、インナ・チューブ132及びアウタ・チューブ134の相対位置を判定できる。さらに、静電容量の変化の速度を監視することによって、チューブ・アセンブリ124内のチューブ132、134、又はチューブ132、134の運動の方向、速度及び加速度をその位置に加えて、判定できる。こうした情報は、制御システム(図4のシステムなど)によって使用されて、この情報に基づいて、サスペンション・アセンブリ120の設定を変更できる。
【0023】
いくつかの実施例では、測定装置80からのデータは、コントローラ及び/又はプロセッサ65を介して分析されるか、又は、共通の時間データ上に重ねられてもよく、 サスペンションの減衰及び/又はばねの効果は、サスペンション・アセンブリ120の両「側」のチューブ・アセンブリ122、122’からのデータを比較することによって評価できる。いくつかの実施例では、コントローラ及び/又はプロセッサ65は、測定装置80内にあってもよい。いくつかの実施例では、コントローラ若しくはプロセッサ65及び/又は測定装置80は、マイクロコントローラであってもよい。プロセッサ又はコントローラ65は、測定装置80からデータを取ることができ、所定の論理に基づき、それぞれの入力に重みをつけ、結果としての特異なコマンド又は信号を生成するアルゴリズムを使用する。いくつかの実施例では、ショックアブソーバ122、122’上の遠隔施錠/解錠機能(弁アセンブリ又は増圧アセンブリを介して従来既知の)が、プロセッサ65を介して(例えば、メモリ及びプロセッサ/マイクロプロセッサ、又はASICを備える)測定装置80からのデータを通して係合されてもよい。いくつかの実施例では、ショックアブソーバ122又はサスペンション・アセンブリ120自体の調整は、センサレス測定システム1000からのデータの分析に基づいて行われ得る。いくつかの実施例では、ショックアブソーバ122、122’の遠隔施錠/解錠は、測定装置に送信されたデータに基づいて手動でユーザが実行してもよい。
【0024】
一実施例では、測定装置80、コントローラ/プロセッサ65、又は両方は、ユーザが減衰アセンブリを随意に施錠及び解錠できるボタン及び/又はタッチ画面を備えたデジタル・ユーザ・インタフェース・デバイスを含んでもよい。測定装置80、コントローラ/プロセッサ65、又は両方は、適切なGPSユニット、自転車コンピュータ、脈拍モニタ、スマートフォン、パーソナル・コンピュータ、クラウド接続コンピュータを備え得、インターネットへの接続をさらに備えてもよい。測定装置80、コントローラ/プロセッサ65、又は両方は、データの送信及び/又は受信用に他のコンピュータネットワークに接続するため携帯電話帯、サテライト帯又は他の適切な電磁周波数を介してデータを送受信でき、そこで、データは、外部コンピューティングマシンによって受信され、変換され、測定装置80、コントローラ/プロセッサ65、又は両方に送信されてよく、外部マシンの変換の結果に対応する変更された形態又は新しい形態を含むことができる。測定装置80、コントローラ/プロセッサ65、又は両方の機能は、性能記録デバイス及び/又はGARMIN EDGEシリーズといったデバイスなどであるが、それに限定されないデジタル・ユーザ・インタフェース並びにApple iPhone、Samsung Galaxy、又はGoogle Pixelなどの携帯電話に組み込まれてもよい。
【0025】
いくつかの実施例では、測定装置80、プロセッサ若しくはコントローラ65、ショックアブソーバ122、122’、チューブ・アセンブリ124、124’(インナ・チューブ132及び/又はアウタ・チューブ134を含む)、サスペンション・アセンブリ120、及び/又は増圧アセンブリを含む本明細書の実施例の構成要素の一部又はすべては、ワイヤ76、無線、WAN、LAN、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、ANT(すなわち、GARMIN低電力使用プロトコル)、又は任意の適切な電力若しくは信号送信機構を含むことができる電気接点によって相互接続又は接続できる。所定の実施例では、測定装置80は、コントローラ65と無線で通信できる。装置80からの出力電気信号は、コントローラ65に送信することができる。コントローラ65は、ショックアブソーバ122、122’内のチューブ・アセンブリ124、124’からの静電容量の測定値に基づく出力電気信号に従って、ショックアブソーバ122、122’を調整して、施錠若しくは解錠、及び/又は、ある中間レベルに設定することによってその信号に応答する。
【0026】
ショックアブソーバ122、122’及び関連するシステムの本明細書の実施例は、自転車100、フロント・フォーク・チューブ5など乗物100に等しく適用可能であり得ることに留意されたい。さらに、自転車100は、両方とも、本明細書に開示される特徴の一部又はすべてを有するショックアブソーバ122、122’及びフロント・フォーク・チューブ5の両方を含み得ることが意図されている。
【0027】
図4は、一実施例によるシステム1000を示す。システム1000は、乗物100(上述の乗物100など)、チューブ・アセンブリ124、124’(インナ・チューブ132及びアウタ・チューブ134を含む)、プロセッサ又はコントローラ300(プロセッサ及び/又はコントローラ65など(或いは上述の測定装置80であってもよい、若しくはそれを含む))、コンピュータ・システム400、及び通信デバイス500(上述の測定装置80など)を含んでもよい。乗物100の乗り手/作業者などの作業者又はユーザ600は、本明細書に記載の実施例に従って、システム1000を使用できる。一実施例では、自転車などの乗物100は、1つ又は複数の乗物100のサスペンション構成部品(自転車又はオートバイ上のショックアブソーバ122及びリア・ショック122’を備えるフォーク・チューブ5)に結合され得るチューブ・アセンブリ120からのデータをメモリに捕捉する、少なくとも1つのメモリ、アルゴリズムを有するプログラム及びプログラムを実行するコンピュータを備えるサスペンション・セットアップ・マイクロコンピュータ・デバイスなどのプロセッサ65を備え得る。データは、サスペンション構成部品の相対位置データ(例えば、圧縮の長さ、全延長の長さ、全圧縮の長さ又はこうしたデータの任意の適切な組合せ)及び/又はチューブ・アセンブリ122が測定できる乗物100の他の動作特性/特徴(すなわち、インナ・チューブ132とアウタ・チューブ134との間の静電容量)を含んでもよい。データは、有線及び/又は無線通信を介してコントローラ65に伝えることができ、コントローラ65は、データを処理し、例えば、業界標準、低電力無線プロトコルを介してディスプレイを備える外部第三者デバイスなどの通信デバイス500にデータを伝達して、どういった調整を行って乗物100のサスペンション・アセンブリ120のセットアップを改良するかをユーザ600に指示し、且つ/又は乗物100のサスペンション・アセンブリ120の現在の性能を説明できる。一実施例では、ユーザ600は、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500を使用して、乗物100の1つ又は複数の構成部品を乗物100の操作中並びに/或いはその後で、自動的に、手動で、並びに/或いは遠隔で、有線及び/又は無線で、直接、手動及び/又は間接的に(コントローラ300を介するなど)調整できる。
【0028】
いくつかの実施例では、システム1000を使用して、乗物のサスペンション120の変位を監視できるか、又は乗物100の別の変化を監視できる。システム1000は、乗物100の動作特性を直接又は間接的に(例えば、例えば、乗物のサスペンション120リンク機構の位置又は乗物構成部品100のばねのついた部分対ばねのついてない部分など、チューブ・アセンブリ124、124’の位置から推測される)測定するよう動作可能であり得る。システム1000を使用して、サスペンション・アセンブリ120の構成部品の位置、速度、及び/又は加速度を判定できる(生のチューブ・アセンブリ・データを使用してプロセッサ65内のこうしたパラメータを計算できる)。システム1000をさらに使用して、例えば、乗物100のユーザの1分当たりのキック、乗物100が現在居る道路の状態(すなわち、道路の表面)に対する洞察が得られる。システム1000は、線形ポテンショメータ、ストリング・ポテンショメータ、接触又は非接触膜ポテンショメータ、回転型ポテンショメータ(リンク機構フォーク又はリア・サスペンションリンク機構で使用された場合など)、1つ又は複数の加速度計、3D全地球測位器具(「GPS」)、圧力測定装置(空気ばね、又はコイルばね圧縮を測定するため)、及び/又は乗物100のチューブ・アセンブリ124、124’内の減衰部品8、8’の位置を判定できる他の種類のシステム1000をさらに含んでもよい。
【0029】
チューブ・アセンブリ122は、有線又は無線のいずれかでマイクロコンピュータ・デバイスなどのコントローラ300に通信して、サグ位置又は乗物100又はサスペンション・アセンブリ120に関する任意の他の適切なデータを伝達できる。サスペンション120の運動及び電力条件(例えば、効率)に関連付けられた潜在的に高いサンプリング・レートの要求により、例えば、図2に示す電気及び光ファイバケーブル76を含む、1つ又は複数のケーブル76経由で(例えば、無線より多くのデータを搬送できる)チューブ・アセンブリ120からコントローラ300にここで通信するのが好ましい可能性がある。将来は、無線プロトコル及び電池寿命は、チューブ・アセンブリ122とコントローラ300との間の無線高速通信(今日も可能であるが)が、より実践的になり、したがって、ここで意図されているようなものになり得ることが予想される。一実施例では、データサンプリング・レートは、動作中、十分なサンプリング及び乗物のサスペンションの運動の分析を可能にするよう約8~800Hzであってよい。一実施例では、図3A図3Bに示すように、サンプリング・レートは、290Hzであってよい。
【0030】
一実施例では、コントローラ300は、乗物100のユーザ600に悪影響を与えないように、比較的小さく(約50.8mm×76.2mm~88.9mm×12.7mm~15.87mm(約2インチ×3~3.5インチ×0.5~0.625インチ))、軽量であってもよい。一実施例では、コントローラ300は、文字通り何かを「制御する」必要はなく、むしろデータをえり抜いて結果を装置80又は500に送信してよい。いくつかの実施例では、コントローラ300は、測定装置80又は500自体に含まれてもよい。一実施例では、コントローラ300は、以下の主要構成部品、低電力マイクロプロセッサ、無線通信チップ(ANT+、ブルートゥース(登録商標)、及び/又はWi-Fi(登録商標)802.11n)、電池、環境発電システム、エネルギー管理システム、着脱式又は固定データ記憶システム、若しくはフラッシュメモリのうちの1つ以上を含み得る。コントローラ300はまた、GPS、方位磁石、加速度計、高度計、及び/又は気温測定装置などの車載の他の測定装置を有してもよい。コントローラ300はまた、ユーザ600に動作及び電池の充電の基本状態を伝える多色LED、電力を切り替える且つデータロギングを開始/停止するボタンなど1つ又は複数の外部特性を有してもよい。コントローラ300はまた、データのアップロード及び電池の充電のためコンピュータ・システム400などのコンピュータに接続するための外部ミニUSBコネクタを有してもよい。コントローラ300はまた、任意の他の電子デバイスに接続するための外部コネクタを有してもよい。
【0031】
一実施例では、コントローラ300(コンピュータ又はマイクロコンピュータなど)は、リアルタイムに通常高周波数の乗物100のサスペンション120のデータを記録し評価できる。コントローラ300は、サグ(静的時の車高)、跳ね返り及び圧縮速度、トップアウト及びボトムアウト・イベントなどのパラメータを分析できる。そして、分析完了後、コントローラ300は、約1Hz~約10Hzの簡単で少ないデータパケットで業界標準の低電力無線通信プロトコルを介して外部第三者ユーザ・インタフェース・デバイス(例えば、80又は500)などの通信デバイス500に通信できる。ANT+及び/又はブルートゥース(登録商標)をすでに内蔵する(例えば、Garmin GPS、電力メータ、スマートフォン/携帯電話及びiPod(登録商標)など)多くのユーザ・インタフェース・デバイスがあり得るので、これについての特定の実施例は、その通り対処すると考えられる。これらのインタフェース・デバイスは一般に、先進のGUI及びボタン、ジョイスティック、タッチ画面などの任意又はすべてを介するユーザ・ナビゲーション法を備えた大型ディスプレイを有する。内蔵無線機能は、低密度データ転送処理には理想的であり得るが、高速データ取得にはうまく適していない可能性がある(低電力無線データ速度は、一般に制限があり得るため)。既存のデバイス(例えば、500)のディスプレイ及びGUI機能をテコ入れすることで、システムの適応性が増加する。一実施例では、デバイス500は、コントローラ300からのデータ及び/又は計算/提案で満たすのに適する1つ又は複数の種類のデータテンプレートでプログラムされてもよい。一実施例では、デバイス500は、対応するパラメータを探すコントローラを支援するのに有用であり得る、サスペンションのモデル、ユーザの体重、乗物の型などユーザの入力を容易にする入力テンプレートでプログラムされてもよい。コントローラ300は、選択されたデータ又は計算(例えば、グラフィック、表、テキスト、又は他の適切なフォーマット)を通信デバイス500に通信して、ばね予圧、空気ばね圧(サグを調整する)、跳ね返り減衰設定、圧縮減衰設定、ボトムアウト減衰部品8、8’設定などを調整する提案などをユーザ600に表示する。通信は、逆にも働いて、ユーザ600がコントローラ300への情報を中継する通信デバイス500に、サスペンション、乗り手の体重などのモデルなどのデータを入力できるようにする。こうしたモデルの情報から、コントローラ300は、モデルに関するパラメータを探し、それを使用して提案を計算する際に支援する。図3A及び3Bは、図3Aに示すように、サスペンションの移動としてのこの接続の表示が監視されていることを示す。
【0032】
一実施例では、コントローラ300は、データ・レシーバ、プロセッサ、メモリ及びデータ・フィルタとして機能する。コントローラ300は、チューブ・アセンブリ124、124’から高周波(高サンプリング・レート)データを受信する。特に無線プロトコルを使う現在のユーザ・インタフェース・デバイスは、チューブ・アセンブリ124、124’を直接監視するための十分に高いデータ・レートを受け入れらない可能性があるので、コントローラは、チューブ・アセンブリ124、124’と通信デバイス500との間の高データ・レート仲介として作用してもよい。一実施例では、コントローラ300は、チューブ・アセンブリ124、124’からの高サンプリング・レート・データを促し、受け入れるように構成され得る。その後、コントローラ300は、データを格納し、例えば、通信デバイス500のユーザ・インタフェースへ送信するため選択されたデータを選択された間隔で処理する。言い換えると、コントローラ300は、実行データ・レートを減らし、ユーザ・インタフェースへのその減らしたデータ伝送をリアルタイムに行う。さらに、コントローラ300は、必要に応じて、すべての未送信データを後の分析用に格納する。その後、コントローラ300は、USBピグテイル又はドングル・デバイスを介してホームコンピューティング・デバイス又はラップトップなどコンピュータ・システム400に繋ぐことができる。コントローラ300はまた、データを前処理し、通信デバイス500のユーザ・インタフェースへの伝送用の取り扱いやすい閲覧フォーマットを生成できる。コントローラ300は、通信デバイス500のユーザ・インタフェース上の定期的な「リアルタイム」(正確ではないが、事実上リアルタイム)表示用の他の有用なデータ派生のデータの傾向を計算できる。
【0033】
一実施例では、各乗物100サスペンション・アセンブリ120の構成部品は、任意の所与の瞬間に乗物100サスペンション・アセンブリ120に存在する伸張又は圧縮の大きさ(又は状態)を表すため、チューブ・アセンブリ124、124’(インナ・チューブ132及びアウタ・チューブ134を含む)に装備され得る。サスペンション・アセンブリ120は、地形上で使用され得るので、こうしたチューブ・アセンブリ124、124’は、非常に大きな量のデータを生成する。比較的高いサンプリング・レートは、こうした高周波数で動作するデバイスの有意義な情報を捕捉するために必要とされ得る。
【0034】
一実施例では、コントローラ300は、乗り手の入力する重量及びサスペンション・アセンブリ120のデータを使用して、乗物100サスペンション・アセンブリ120の初期のばね要素9、9’予圧及び減衰部品8、8’設定を提案するセットアップモードで動作する。一実施例では、コントローラ300は、サスペンション・アセンブリ120の運動(例えば、使用済み対利用可能平均移動、使用済み移動部分又は範囲、ボトムアウト又はトップアウト・イベントの回数及び程度)を監視するライド・モードで動作し、次にそのデータを乗り手及びサスペンション・アセンブリ120のデータと共に使用して、サスペンション120の機能をより良く利用する、又はサスペンション120の機能の使用を最大化するサスペンション120のセットアップへの変更を提案する。一実施例では、コントローラ300は、サスペンション・アセンブリ120の圧縮範囲を監視して、サスペンション・アセンブリ120が、所与の地形にわたりその範囲の最適な使用用にセットアップされているかどうかを判定する。あまりにも多いトップアウト・イベント若しくはボトムアウト・イベント又は利用可能な範囲のほぼ一部だけにわたる動作は、ばね圧及び/又は減衰速度に対して場合によっては必要とされる調整を示唆し、こうした範囲の使用を計算すると、コントローラ300は、デバイス500に適切な提案を送る。一実施例では、例えば、デバイスのGPSユニットは、リアルタイムのGPSデータをコントローラ300に送信し、こうしたデータを経過(又は相対系列)時間(又は他の適切な共通データマーカ或いは「データ」の種類)同期データマーカに沿って、対応するサスペンション120のデータに重ねるか、又はそれと対にすることができる。
【0035】
一実施例では、跳ね返り設定は、必要な空気ばね圧又はコイルのばね予圧を利用して適切なサグを実現することによって自動的に実現され得る。次に、跳ね返り設定は、エア・ショックに空気ばね圧を与えること、又は減衰部品8、8’のシャフトを減衰部品8、8’のシャフトのピストンの感圧減衰弁にさげてコイル・ショックにオイル圧信号を与えることにより、実現できる。所定の設定から変化する地形/状態、並びに/又は走行スタイル及び好みを考慮して増加変化を行う外部跳ね返り調整器がさらに存在する。一実施例では、サスペンション・アセンブリ120の初期サグは、自動的に設定され、特定のサグレベルが達成されるまで、所与の長さに空気圧を取り出すためショックアブソーバ122、122’内に位置弁を有することによって容易になり得る。各ショック・ストロークは、特定の長さのサグ/位置弁を有する。ユーザ600は、例えば、300psiほどの最大ショック圧に自身のショックを加圧する。その考えは、ショックに合理的な適切に設定されたサグ圧を超える超過圧力を加えることである。その後、ユーザ600は、ショックをセットアップモード又はサグモードになるように切り替える。そして、ユーザ600は、自転車に乗る。一実施例では、ショックは、それによってブリード弁を閉じる遮断当接に、位置弁が遭遇するまで空気ばねから空気を取り出す。一実施例では、チューブ・アセンブリ124、124’及びショック122、122’の完全伸張(又は任意の選択された設定「ゼロ」位置データ)からのその圧縮を測定するコントローラ300を有するショックアブソーバ122、122’は、適切なサグレベルを超えて延びていることを「知っており」、電気作動式弁は、弁が自動的に閉じショックがサグモードから外れる適切な所与のサグレベルに到達するまで、制御された方法で開かれて、空気ばねから空気圧を取り出すことができる。或いは、ユーザ600は、適切なサグ設定に到達次第、サグセットアップモードをオフに切り替えることができる。一実施例では、標準ライド・モードのコントローラ300で、ユーザ600/乗物100は、自身のサグ測定の適切な開始位置にいる。ライド・モードでは、より多くの圧力を空気ばねに加えるか、又は圧力を空気ばねから減らして、異なる乗り手のスタイル及び/又は地形に適応できる。このオートサグ機能は、ショック内のチューブ・アセンブリ124、124’及びコントローラ300がばね予圧(例えば、空圧)をサグ測定が実現すべき所与のモデルに(クエリでコントローラ300が判定したように)適切に調整できるショックモデルデータを有することで電気的にも実現できる。電気的に制御された圧力リリーフ弁を利用して、チューブ・アセンブリ120が、ショックがその適切なサグにあると判定するまで、空気ばね圧を取り出すことができる。その後、圧力リリーフ弁は閉鎖するよう指示され得る。適切なサグが実現できる。
【0036】
いくつかの実施例では、その後、コントローラ300は、例えば、サグで開始する適切なセットアップルーチンを通じて、ユーザ600を歩かせる。ユーザ600は、自転車に乗り、フォーク5及びショックアブソーバ122、122’のためのライダーサグ測定が、例えば、通信デバイス500に表示される。コントローラ300は、サスペンション・アセンブリ120構成部品が適切に調整しようとしているものを知り、ユーザ600がショック122、122’又はフォーク5に入力するように圧力の推奨をする。そして、ユーザ600は再度自転車に乗り、この反復工程及び相互作用工程でフォーク5及びショックアブソーバ122、122’に使用される所望のサグ設定に到達する。より手の込んだシステムでは、コントローラ300は、どの圧力がフォーク5及びショック122、122’にあるかを「知り」、これらの設定に基づいて、跳ね返りの推奨をする。より単純な形態では、コントローラ300は、ユーザ600に圧力を達成する最終サグを入力するように求め、その後、その圧力に基づいて、跳ね返りの推奨をする。コントローラ300はまた、乗物100が通信している相手を知っていることに基づいて、圧縮減衰設定の推奨をする。そして、ユーザ600は出て、乗物100に乗る。コントローラ300は、自転車に乗り手が乗るか、又はより単純な形態では、ユーザ600がシステム1000をライド・モードに設定する場合、データログインモードに乗り換える。コントローラ300は、ボトムアウト・イベント、使用済み平均移動のログを取り、保存し、速すぎるか遅すぎる跳ね返りイベントなどを識別する。平均移動が、特定の量より多い場合、コントローラ300は、設定に関して推奨を行い、システムをより良いストロークに引き上げさせるであろう。使用済み平均移動が特定の量より少ない場合、コントローラ300は、設定に関して推奨を行い、より多く移動させるであろう。完全移動イベントは、使用済み平均移動データと比較して評価され、完全移動イベントの量を減らす又は増やす方法に関して推奨を行う。コンピュータ(PC/ラップトップ)のソフトウェアは、ログを取られたデータがさらなる評価用にコンピュータ・システム400にダウンロードされ得るように開発される。ウェブサイトは、乗り手が、他の乗り手が使用している設定及び理由を確認するため、及びデータを比較し、コミュニティで時間を過ごす方法を提供するために行く場所として利用されてもよい。一実施例では、コントローラ300は、乗った時間のログを取り、ユーザ600に所定の保守作業を実施するよう促し、データがデスクトップ/ラップトップマシンなどのコンピュータ・システム400にダウンロードされると、特定の推奨サービスに対するサービス手順へのリンクがポップアップする。リンクは、サービス、必要なツールなどを実施する方法に関するビデオ・ガイドへのもので、ユーザ600が特定の調整機能の上限に達している場合、コントローラ300は、サービス提供者を持ち、システムを再装備してその特定の調整機能を適切なレベルにするように推奨を行い、サービス技術者にどのようにサスペンション・アセンブリ120を変更するかに関するなどの推奨を行う。
【0037】
一実施例では、システム1000は、チューブ・アセンブリ120のデータを積極的に処理し、それにともない弁の開放を調整するプロセッサ、乗物のハンドルバーに取り付けられた制御コンソールへの無線通信(またリア・ショック互換)、調整可能な手動機械式ブローオフ、電気式無線調整可能ブローオフ、弁開放調整可能「g」閾値、弁閉鎖調整可能「タイマ」、調整可能低速度ブリード(別の調整であり得る、又は主オンオフ弁のトリム調整)、チューブ・アセンブリ120の入力に基づいて自動的に開放及び閉鎖パラメータを変更するプログラムモード(例えば、岩石庭園を感知する)、自動(慣性感知)/オン(常にロックアウト)/オフ(ロックアウトなし)モード、フォークの応答の仕方を書き記すこともできるホイール速度測定装置、ボトムアウト、又は不連続的な移動点のどちらかの移動測定装置(適切なサグの支援のため)、及びデータ記憶装置のうちの1つ以上を含み得る。
【0038】
一実施例では、システム1000は、キャップ付き基台スタッド経由の電池の充電(36/40と同様)、すべての電池/感知/カートリッジの底部での作動、上部手動機械式跳ね返り調整、オン/オフ及び/又は自動オン/オフスイッチ或いはシステム、GPSは、定刻前か、又はマルチラップレースの実行中のいずれかにレースのコース用に地区でプログラムに組み込まれてもよい(これは長いペダリングの地区を有するDHコース用に使用され得る)のうちの1つ以上を含むことができる。
【0039】
図5は、一実施例によるコントローラ300のブロック図を示す。コントローラ300は、フロント・パネル310及びリア・パネル320を有する防水筐体(及び耐衝撃性構成部品又はポッティング)を含み得る。フロント・パネル310は、ユニバーサル・シリアル・バス(「USB」)ポートなどのデータの読み出し及び/又は電力若しくは電池の充電用の接続アセンブリ311、コントローラ300の電源のオンオフ用の瞬間接触スイッチなどのスイッチ312、及びオン/オフ及び電源又は電池の状態用の発光ダイオード(「LED」)などのインジケータ313を含み得る。コントローラは、一度に約6か月~約12か月持つコイン型電池上で動作する電子デバイスを含んでもよい。リア・パネル320は、それぞれが10ビット、500Hz SR、及び5Vレシオメトリック通信特性を有する8つのアナログ入力などの1つ又は複数のアナログ入力321、及びリード/ホール型スイッチとの通信用の8つのデジタル入力などの1つ又は複数のデジタル入力322を含み得る。入力322、321によって受信されるアナログ及びデジタルチューブ・アセンブリ120の信号は、1つ又は複数のESD及び/又は信号調整デバイス330に伝達され得る。リア・パネル320は、GPS及びブルートゥース(登録商標)などの1つ又は複数のシリアルデバイス並びに5V及び/又は20mA信号を伝送する電力出力325と通信するためのシリアルポート323/324を含んでもよい。フロント・パネル及びリア・パネルを介してコントローラ300と通信する各構成部品及び/又はデバイスはまた、コントローラ300のプロセッサ340と通信できる。
【0040】
マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータなどのプロセッサ340は、ANT無線周波数送受信機343(例えば、ANT AP2モジュール、20×20×3mm表面搭載)、メモリカードソケット342(例えば、SDカード(2GB)と通信する)、デバッグ・シリアル・インタフェース341、リチウムポリマー電池電圧を含む自己試験用の4つのアナログ入力などの1つ又は複数のアナログ入力344、+3.3V論理電源、+5.0V測定装置補充品及び内部温度測定装置(例えば、LM34型)と通信することができる。コントローラ300はまた、電池351、充電器352、及び電圧コンバータなどの1つ又は複数のコンバータ353、354を含む電力システム350を含んでもよい。一実施例では、電池351は、850mAh充電容量、寸法約36mm×62mm×3.9mm、USBからの90分の充電で動作時間約8時間強、の特徴を備えるリチウムイオンポリマー電池であってもよい。一実施例では、コンバータ353は、コントローラ300と通信する1つ又は複数のチューブ・アセンブリ122、122’に+5.0V電力信号を供給するように動作可能な電圧コンバータであってもよい。一実施例では、コンバータ354は、+3.3V電力信号をプロセッサ340及びプロセッサと通信する1つ又は複数の構成部品に供給するように動作可能な電圧コンバータであってもよい。一実施例では、コントローラ300の構成部品は、寸法が40.64mm×76.2mm×7.62mm(約1.6インチ×3.0インチ×0.3インチ)の大きさ、1.57mm(0.062インチ)の厚さの6層回路基板、5mm(0.200インチ)の上面最大構成部品高さ、及び/又は1mm(0.040インチ)の底面最大構成部品高さを含むプリント回路アセンブリ上に提供されてもよい。一実施例では、プロセッサ340は、本明細書に記載の実施例で使用するため、コントローラ300の他の構成部品との間で1つ又は複数の信号を送信及び/又は受信するように構成されてもよい。
【0041】
図6は、一実施例によるシステム1000で使用することができるソフトウェア・プログラム605のブロック図を示す。図7図11は、ソフトウェア・プログラム605の工程の各ステップのブロック図の例を示す。ソフトウェア・プログラム605で使用される工程は、任意の順序で実施され且つ/又は繰り返されてもよい。
【0042】
第1のステップ610は、プロファイルを生成することを含み得る。図7に示すように、乗物100及びユーザ600についてのデータは、コンピュータ・システム400(例えば、PC、ラップトップなど)及び/又は通信デバイス500(例えば、iPhone(登録商標)、iPod、Garmin、その他のインタフェース・デバイスなど)のユーザ600によって入力され得る。コンピュータ・システム400は、ソフトウェア・プログラムの完全な機能を備えて構成することができ、ハードドライブを含んで、コントローラ300に保存されてもよい乗物100及びユーザ600のデータを格納することができる。通信デバイス500は、その応答がコントローラ300に伝達されてもよい、ユーザ600が回答する必須の質問の最小セットを含んでもよい。データは、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500に格納されてもよく、コントローラ300に送信され、そこに格納することもできる。コントローラ300は、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500からのデータを転送及び/又は受信できる記憶ディレクトリを含み得る。基本及び高度なセットアップに関するデータ(以下にさらに説明される)は、内部で使用するためメモリカードの代替の場所のコントローラ300に格納され得る。いくつかのプロファイルは、別の乗物100で使用するためコントローラ300に格納されてもよい。コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500を使用して、コントローラ300上で作動するプロファイルを選択することができる。
【0043】
第2のステップ620は、基本乗物100のパラメータをセットアップすることを含み得る。システム1000で使用するソフトウェア・プログラムは、乗物のサスペンションなど乗物100の構成部品の基本セットアップパラメータを備える店舗及び個人を支援できる。ソフトウェア・プログラムは、すべてのインタフェース・プラットフォーム上で実行でき、ユーザ600に段階的に構造化した手順を通じて、プロファイルからの乗物100及びユーザ600のデータ並びに予想される特定の走行状態及びスタイルに基づいて乗物100の構成部品のセットアップをもたらすことができる。一実施例では、ソフトウェア・プログラムは、コントローラ300なしで機能することができるが、自動測定がなく、いくつかの制限がつく。
【0044】
図8は、基本的な乗物100のサスペンション・システムパラメータをセットアップするために使用される第2のステップ620の手順の実例800を示す。具体的には、ユーザ600は、第1のステップ610に記載されるように、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500と通信して、ユーザ600及び乗物100にソフトウェア・プログラムが使用して、セットアップ手順を通じてユーザ600を案内できるデータを提供する。一実施例では、データは、コントローラ300が存在しない場合、手動で入力されてもよい。第1のコマンド・プロンプト815は、ユーザ600にショックアブソーバ122、122’の圧力及びばねレートを乗物の種類、ユーザの重量及びスタイルに基づいて設定するように指示できる。第2のコマンド・プロンプト820は、ユーザ600に乗物100の減衰部品8、8’の調整を解放するように指示できる。コントローラ300が利用できない場合、第3のコマンド・プロンプト825は、ユーザ600に乗物100に乗り、弾ませて、サグを測定するように指示できる。コントローラ300が利用できる場合、第4のコマンド・プロンプト830は、ユーザ600に乗物100に乗り、弾ませるように指示でき、その結果、コントローラ300はサグを取得できる。第5のコマンド・プロンプト835は、ユーザ600にサグの割合を読み取るように指示でき、サグが悪い場合、ユーザ600は、第1のプロンプト815に向かい、その手順を繰り返してもよい。しかし、サグの読み取りが良い場合、次に第6のプロンプト840は、ユーザ600にショックアブソーバ122、122’及び減衰部品8、8’を推奨設定に設定するように指示できる。コントローラ300が利用できない場合、第7のコマンド・プロンプト845は、ユーザ600に基本のセットアップ手順は完了していることを通知してもよい。コントローラ300が利用できる場合、第8のコマンド・プロンプト850は、ユーザ600に乗物100のフロント及びリア・サスペンションを地面に押し付け、その後、乗物100を素早く地面から離して跳ね返り設定を取得/確認するように指示できる。第9のプロンプト855は、ユーザ600に跳ね返りを推奨設定に改良するように指示してもよい。最終プロンプト860は、ユーザ600に基本セットアップ手順は、完了し、且つ/又は最終セットアップパラメータは、保存され格納されたことを通知できる。
【0045】
第3のステップ630は、高度な乗物100のパラメータをセットアップすることを含み得る。図9に示すように、ユーザ600は、コントローラ300をコンピュータ・システム400及び/又は通信システム500を介してチューブ・アセンブリ124、124’からデータを収集し、そのデータを処理する高度なセットアップモードに設定してもよい。コントローラ300は、乗物100に乗車している間にデータを収集し、データを第1のステップ610で生成されたプロファイルからのパラメータで処理してもよい。一実施例では、高度なセットアップモードの場合、コントローラ300は、例えば、乗物100の動作中、フロント及びリア位置の他、ホイール速度測定装置(及び使用できる任意の追加の測定装置)からデータを収集する。データは、処理されて、最大圧縮及び跳ね返り速度、ボトムアウトの数、平均乗車高、及び/又はペダルの揺れ検出などの重要な指標を収集する。データの結果は、車載メモリデバイスに更新され、格納され得る。乗物100の動作の終了時、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500に接続し直したとき、一連の質問がコントローラ300からユーザ600に促される可能性がある。質問は、一定の形式でコンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500のユーザ・インタフェース又はディスプレイに表示されてもよい。ユーザ600及び処理されたデータによって提供された質問に対する回答に基づいて、乗物100のセットアップをさらに改善する方法として、提案がユーザ600になされる。これは対話プロセスであってよく、その結果、プロセスが繰り返されて乗物100のセットアップを継続して開発できる。
【0046】
第4のステップ640は、乗物100の動作についてチューブ・アセンブリ120からデータを取得することを含み得る。図10に示すように、ユーザ600は、コントローラ300をコンピュータ・システム400及び/又は通信システム500を介してチューブ・アセンブリ120から生データを収集し、それを格納するデータ取得モードに設定してもよい。一実施例では、データ取得モードで、コントローラ300は、例えば、乗物100の動作中、フロント及びリア位置の他、ホイール速度測定装置(及び使用できる任意の追加の測定装置)からデータを収集する。コントローラ300は、乗物100に乗車している間にデータを収集し、データを処理せずにメモリカードにデータを格納してもよい。乗物100の動作の終了時、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500に接続し直したとき、データをダウンロードして、分析することができる。追加の後処理は、ダウンロードされるとデータ上で実施されて、データの分析を支援することができる。コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500を使用して、データをグラフ表示して数学ルートやデータの重ねなどを介する巧妙な操作を可能にする。コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500上のソフトウェア・プログラムは、移動のヒストグラム、減衰構成部品の速度、及びペダルの揺れの検出などのレポートを生成できる。データ取得は、高度な機能として考えられ、ユーザ600にデータを修正し、行う変更について決める余地を残すことができる。指示案内が提供され得る。
【0047】
第5のステップ650は、電子ノートなどの電子ファイルのセットアップを含み得る。図11に示すように、ユーザ600は、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500を使用して電子ノートを作成、編集、及び閲覧できる。電子ノートは、乗物100のセットアップ及びユーザ600の乗物の取り扱いについての記録並びにレース、乗車、及び状態についての概略的な記録を追跡するため使用できる。乗物のセットアップは、上述の第1のステップ610で作成したプロファイルから電子ノートに保存できる。乗物のセットアップは、コントローラ300、コンピュータ・システム400、及び/又は通信デバイス500に転送し直して、基本を実行し、且つ/又は異なるイベント及び/又は異なる乗物に対してセットアップ手順を進めてもよい。乗物に対する変更の追跡は、ソフトウェア・プログラムの重要な特徴の1つであり、それによって、乗物100になされた変更及びそれによって受けた影響の履歴/データベースがまとめられる。電子ノートは、検索可能であってよく、その結果、症状を探すことができ、可能な過去の解決策を簡単に見つけることができる。
【0048】
一実施例では、システム1000を使用して、乗物100の動作中、乗物100の1つ以上の構成部品の動作及び乗物100の場所を含む性能データを取得できる。性能データは、タイムマーカに関連付けられて、性能データが測定された場合、実際の時間を追跡できる。システム1000を使用して、ユーザ600は、性能データを利用して、特定の時間の乗物100の実際の場所を乗物100の構成部品の特定の動作特性に関連付けることができる。この方法で、ユーザ600は、乗物100を動作させることができるコースの構想を練って、乗物100の構成部品を乗物100がコースに沿って動作できる最適な設定に調整できる。
【0049】
一実施例では、ユーザ600は、乗物100の動作中コントローラ300によって取得されたデータを、閲覧が容易な任意の方法で乗物100に結合され得る通信デバイス500を介して閲覧できる可能性がある。一実施例では、ユーザ600は、コントローラ300によって取得されたデータを、乗物100の動作中及び/又は動作後、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500を介して閲覧できる可能性がある。一実施例では、コントローラ300は、所定の間隔で乗物100に結合されたチューブ・アセンブリ120からデータを取得するように操作可能であってもよい。一実施例では、コントローラ300は、乗物100の構成部品の動作性能に基づいてチューブ・アセンブリ124、124’からデータを取得する間隔を自動的に調整するように(増やす、減らす、維持する)操作可能であってもよい。
【0050】
図12は、本明細書に記載の実施例による、システム1000で使用する一プロセスのブロック図を示す。図示の通り、乗物100の動作中、動作前、及び/又は動作後、チューブ・アセンブリ120は、乗物のサスペンションの移動など、乗物100の1つ以上の構成部品の動作機能を測定できる。プロセッサ又はコントローラ300は、有線及び/又は無線通信を介してチューブ・アセンブリ120から測定データを受信するように操作可能であってもよい。プロセッサ又はコントローラ300は、データを分析して、データをプロセッサ又はコントローラ300に格納され得る予めプログラムされた乗物のサスペンションの動作設定と比較できる。分析に基づいて、プロセッサ又はコントローラ300は、提案された乗物の設定310をコンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500に有線及び/又は無線通信を介して出力できる。提案された乗物の設定310は、コンピュータ・システム400及び/又は通信デバイス500に表示されてよく、乗物100のサスペンションの調整可能な機能に関する指示の形及び/又は乗物100のサスペンションの調整可能な機能の設定をユーザ600が評価するのを支援する測定データの説明の形であってよい。
【0051】
当業者なら理解するように、本発明の態様は、システム、方法又はコンピュータプログラム製品として実現され得る。したがって、本発明の態様は、もっぱらハードウェアの実施例、もっぱらソフトウェアの実施例(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)又はすべて概略的に本明細書で「デバイス」、「チューブ・アセンブリ」、「プロセッサ」、「コントローラ」、又はシステム1000など「システム」と呼ぶことができるソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を取ることができる。さらに、本発明の態様(乗物100、チューブ・アセンブリ124、124’、プロセッサ若しくはコントローラ300、コンピュータ・システム400、及び/又は通信デバイス500のうちの1つ以上の実施例など)は、具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体内で具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取ることができる。
【0052】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体の任意の組合せを使用してもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、或いは半導体システム、装置、若しくは機器、又は前述の任意の適切な組合せであってもよいが、それに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより詳細の例(完全に網羅してしているわけではない一覧)として、以下の、1つ又は複数の配線を有する電気接続、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、若しくは任意の適切な前述の組合せが挙げられる。本書類の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスで使用する、又はそれと共に使用するプログラムを含む又は保存することができる任意の有形媒体であってもよい。
【0053】
コンピュータ可読信号媒体には、例えば、ベースバンドで又は搬送波の一部として、コンピュータ内で具現化されるコンピュータ可読プログラムコードを備える伝播されたデータ信号が含まれ得る。こうした伝播された信号は、電磁、光学又はその任意の適切な組合せを含む任意の様々な形態を取ってもよいが、それに限定されない。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体でなくてもよい、命令実行システム、装置、又はデバイスで使用する若しくはそれと共に使用するため、プログラムを伝達する、伝播する、又は搬送することができる任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体上で具現化されるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、又は前述の任意の適切な組合せを含む任意の適切な媒体を用いて伝送され得るが、それに限定されない。
【0054】
本発明の態様のための動作を実行するコンピュータプログラムコード(乗物100、チューブ・アセンブリ124、124’、プロセッサ若しくはコントローラ300、コンピュータ・システム400、及び/又は通信デバイス500のうちの1つ以上など)は、Java(登録商標)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれてもよい。プログラムコードは、すべてユーザのコンピュータ上で、一部ユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアのパッケージとして、一部ユーザのコンピュータ上で及び一部リモートコンピュータ上で又はすべてリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介して、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は外部コンピュータ(例えば、インターネット・サービスプロバイダを用いるインターネットを介して)に接続されてもよい。
【0055】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に保存された命令が、図1図12のうちの1つ以上に示すフローチャート及び/又は1つ又は複数のブロック図のブロックに明示された機能/行為を実施する命令を含む製品を作成するように、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、又はその他の機器に指示して特定の方法で機能を果たすことができるコンピュータ可読媒体に保存され得る。
【0056】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又はその他のプログラム可能装置上で実行する命令が、図1図12のうちの1つ以上に示すフローチャート及び/又は1つ又は複数のブロック図のブロックに明示された機能/行為を実施するための手順を提供するように、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、又はその他の機器にロードされて、コンピュータ実施される手順を生成するためコンピュータ、その他のプログラム可能装置又はその他の機器上で一連の動作工程を実施させることができる。
【0057】
提供されたサスペンション・アセンブリ120及びセンサレス測定システム1000は、チューブ・アセンブリ120を介する乗物100のパラメータのセンサレス測定を可能にし得る。言い換えると、これらのパラメータを監視するために乗物100又はサスペンション・アセンブリ120自体にセンサが、配置されなくてもよい。いくつかの実施例では、サスペンション・アセンブリ120は、乗物100又はサスペンション・アセンブリ120の必要な修正なく、測定装置80を介して既存の乗物で監視することができる。言い換えると、追加の構成部品又は修正が、システム1000を使うために必要でなくてもよい。
【0058】
多くの異なる態様及び実施例が可能である。これらの態様及び実施例のいくつかを以下に説明する。本明細書を読んだ後、当業者は、これらの態様及び実施例は、単に例示的であり、本発明の範囲を限定しないことを理解するであろう。実施例は、以下に列記する実施例の任意の1つ以上に従ってよい。
【0059】
「実施例1」
サスペンション・アセンブリであって、チューブ・アセンブリであって、中空アウタ・チューブ、及び、前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ、を備え、前記チューブ・アセンブリが(i)前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を制御する減衰要素、及び(ii)前記チューブ・アセンブリに加えられる力に抵抗するように適合されたばね要素のうちの少なくとも一方を含むように適合される、チューブ・アセンブリと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムと、を備え、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、サスペンション・アセンブリ。
【0060】
「実施例2」
サスペンション・アセンブリを提供することであって、前記サスペンション・アセンブリが、チューブ・アセンブリであって、中空アウタ・チューブ、及び、前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ、を備え、前記チューブ・アセンブリが、(i)前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を制御する減衰要素、及び(ii)前記チューブ・アセンブリに加えられる力に抵抗するように適合されたばね要素のうちの少なくとも一方を含むように適合される、チューブ・アセンブリと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムであって、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、測定システムと、を備える、サスペンション・アセンブリを提供することと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を経時的に測定することと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の前記相対運動を、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得ることと、を含む方法。
【0061】
「実施例3」
前記ばね要素が、前記アウタ・チューブ内に配置され、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間のばね力を提供するように適合される、実施例1又は2に記載のアセンブリ又は方法。
【0062】
「実施例4」
前記減衰要素が、流体を備えて前記アウタ・チューブ内に配置され、前記減衰要素が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を減衰するため流体の流れを制限するように適合される、実施例1から3のいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0063】
「実施例5」
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に容量短絡が存在しない、実施例1から4のいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0064】
「実施例6」
前記測定システムが、前記インナ・チューブへの電気接点及び前記アウタ・チューブへの電気接点、並びに前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合された測定装置を備える、実施例1から5のいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0065】
「実施例7」
前記測定装置が、マイクロコントローラを備える、実施例6に記載のアセンブリ又は方法。
【0066】
「実施例8」
前記測定装置が、前記電気接点に無線で結合される、実施例6又は7に記載のアセンブリ又は方法。
【0067】
「実施例9」
前記測定装置が、コンピュータ・システム又は通信デバイスのうちの少なくとも一方をさらに備え、それぞれは、プロセッサと通信し、前記測定装置によって測定された動作特性に対応するデータを表示するように動作可能である、実施例6から8までのいずれか1つに記載のアセンブリ又は方法。
【0068】
「実施例10」
前記通信デバイスが、前記プロセッサから受信したデータに基づいて、情報を生成するように動作可能なソフトウェア・プログラムを含む、実施例9に記載のアセンブリ又は方法。
【0069】
「実施例11」
前記コンピュータ・システム又は通信デバイスが、パーソナル・デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、携帯電話、又はハンドヘルド・パーソナル・コンピューティング・デバイスのうちの少なくとも1つを含む、実施例9又は10に記載のアセンブリ又は方法。
【0070】
「実施例12」
前記少なくとも1つのコンピュータ・システム及び通信デバイスが、前記プロセッサによって提案された動作設定に乗物のサスペンションを調整するように動作可能である、実施例9から11までのいずれか1つに記載のアセンブリ又は方法。
【0071】
「実施例13」
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に径方向に絶縁間隙が存在する、実施例1から12までのいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0072】
「実施例14」
前記絶縁間隙が、空気を含む、実施例13に記載のアセンブリ又は方法。
【0073】
「実施例15」
前記絶縁間隙が、導電材料を含む、実施例13に記載のアセンブリ又は方法。
【0074】
「実施例16」
前記インナ・チューブ又は前記アウタ・チューブの少なくとも一方が、ポリマーを含む、実施例1から15までのいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0075】
「実施例17」
前記チューブ・アセンブリの前記インナ・チューブ又は前記アウタ・チューブの位置が、乗物の圧縮又は跳ね返りの間、前記サスペンション・アセンブリのストロークに対応する、実施例1から16までのいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0076】
「実施例18」
前記サスペンション・アセンブリが、乗物のフロント・サスペンション及びリア・サスペンションの少なくとも一方を含む、実施例1から17までのいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0077】
「実施例19」
前記乗物が、自転車又はモータバイクである、実施例1から18までのいずれかに記載のアセンブリ又は方法。
【0078】
「実施例20」
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムであって、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、センサレス測定システム。
【0079】
「実施例21」
中空アウタ・チューブと、前記中空アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の前記静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムと、を備え、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、アセンブリ。
【0080】
「実施例22」
アセンブリを提供することであって、前記アセンブリが、チューブ・アセンブリであって、中空アウタ・チューブ、及び前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ、を備える、チューブ・アセンブリと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムと、を備え、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、アセンブリを提供することと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を経時的に測定することと、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の前記相対運動を前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得ることと、を含む方法。
【0081】
上述の機能のすべてが必要とされるわけではなく、特定の機能の一部は必要とされなくてもよく、1つ又は複数の機能は、記載されたものに追加で提供されてもよいことに留意されたい。さらに、機能が記載される順序は、機能が取り付けられる順序である必要はない。
【0082】
特定の機能は、明瞭化のため、別の実施例の文脈で本明細書に記載され、単一の実施例に組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔さのため、単一の実施例の文脈に記載される様々な機能は、別個に、又は任意のサブコンビネーションで提供されてもよい。
【0083】
利益、その他の利点、及び問題の解決策を、特定の実施例に関して上述してきた。しかし、利益、利点、又は解決策を生じさせ得る、又はより明白になる利益、利点、問題の解決策及び任意の機能は、任意の又はすべての請求項の重大な、必要な、又は必須の機能と解釈されるものではない。
【0084】
本明細書に記載の実施例の詳述及び図解は、様々な実施例の構造の概略的な理解を提供することを意図する。詳述及び図解は、本明細書に記載の構造又は方法を使用する装置並びにシステムの要素及び機能のすべての網羅的で包括的な記述として作用することを意図するものではない。別個の実施例もまた、単一の実施例と組み合わせて提供されてもよく、逆に、簡潔さのため、単一の実施例の文脈に記載される様々な機能は、別個に、又は任意のサブコンビネーションで提供されてもよい。さらに、範囲で述べられる値への参照は、参照された両端の範囲の値を含むその範囲内のすべての値も含む。多くのその他の実施例が、本明細書を読んだ後で初めて当業者に明らかになり得る。他の実施例は、本開示から使用され、得られてもよく、その結果、構造的代替、論理的代替、又は任意の変化が、本開示の範囲から逸脱することなくなされてもよい。したがって、本開示は、限定的ではなく例示的と見なされるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サスペンション・アセンブリであって、
中空アウタ・チューブ、及び
前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ
を備えるチューブ・アセンブリであって、(i)前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を制御する減衰要素、及び(ii)前記チューブ・アセンブリに加えられる力に抵抗するように適合されたばね要素のうちの少なくとも一方を含むように適合されたチューブ・アセンブリと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムと、を備え、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られ、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブの少なくとも一方はフッ素ポリマーを含み、
前記測定システムは、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合された測定装置を備え、絶縁間隙が径方向に前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に存在し、前記絶縁間隙は空気及びポリマーを含む誘電材料を含み、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に電気短絡が存在しない、
サスペンション・アセンブリ。
【請求項2】
サスペンション・アセンブリを提供するステップあって、前記サスペンション・アセンブリが、
中空アウタ・チューブ、及び
前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブ
を備えるチューブ・アセンブリであって、(i)前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を制御する減衰要素、及び(ii)前記チューブ・アセンブリに加えられる力に抵抗するように適合されたばね要素のうちの少なくとも一方を含むように適合されたチューブ・アセンブリと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムとを備え、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られる、ステップと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を経時的に測定するステップと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の前記相対運動を、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得るステップとを含む方法であって、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブの少なくとも一方はフッ素ポリマーを含み、
前記測定システムは、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合された測定装置を備え、
絶縁間隙が径方向に前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に存在し、前記絶縁間隙は空気及びポリマーを含む誘電材料を含み、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に電気短絡が存在しない、
方法。
【請求項3】
前記ばね要素が、前記アウタ・チューブ内に配置され、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間のばね力を提供するように適合される、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記減衰要素が、前記アウタ・チューブ内に配置された流体を備え、前記減衰要素が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動を減衰するために流体の流れを制限するように適合される、
請求項1又は3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に容量短絡が存在しない、
請求項1、3及び4までのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記測定システムが、
前記インナ・チューブへの電気接点及び前記アウタ・チューブへの電気接点を備える、
請求項1及び3から5までのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記測定装置が、前記電気接点に無線で結合される、
請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記測定システムは、コンピュータ・システム及び通信デバイスをさらに備え、前記コンピュータ・システム又は通信デバイスの少なくとも一方は、プロセッサと通信し、前記測定装置によって測定された動作特性に対応するデータを表示するように動作可能である、
請求項6又は7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記通信デバイスが、前記プロセッサから受信したデータに基づいて、情報を生成するように動作可能なソフトウェア・プログラムを含む、
請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記コンピュータ・システム及び前記通信デバイスのうちの前記少なくとも一方が、前記プロセッサによって提案された動作設定に乗物のサスペンションを調整するように動作可能である、
請求項8又は9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記サスペンション・アセンブリが、乗物のフロント・サスペンション及びリア・サスペンションのうちの少なくとも一方を含む、
請求項1及び3から10までのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
中空アウタ・チューブと、
前記アウタ・チューブ内に嵌合され、前記アウタ・チューブと摺動可能に係合可能であるように適合された中空インナ・チューブと、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合されたセンサレス測定システムと、を備え、
前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の相対運動が、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の測定された静電容量の変化から得られ、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブの少なくとも一方はフッ素ポリマーを含み、
前記測定システムは、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間の静電容量を測定するように適合された測定装置を備え、
絶縁間隙が径方向に前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に存在し、前記絶縁間隙は空気及びポリマーを含む誘電材料を含み、前記インナ・チューブと前記アウタ・チューブとの間に電気短絡が存在しない、
アセンブリ。
【外国語明細書】