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特開2023-120237システム、プログラム、及び管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120237
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】システム、プログラム、及び管理方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20230822BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20230822BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20230822BHJP
   B64U 50/19 20230101ALI20230822BHJP
   B64U 50/31 20230101ALI20230822BHJP
   B64U 50/34 20230101ALI20230822BHJP
   B64U 20/80 20230101ALI20230822BHJP
【FI】
H02J7/00 302C
H02J7/02 J
H02J7/34 B
B64U50/19
B64U50/31
B64U50/34
B64U20/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093070
(22)【出願日】2023-06-06
(62)【分割の表示】P 2021145457の分割
【原出願日】2021-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 貴也
(72)【発明者】
【氏名】高柳 良基
(72)【発明者】
【氏名】宮川 絢太郎
(57)【要約】      (修正有)
【課題】バッテリは放電レートが低いと劣化が早く、また充電レートが高いと劣化が早いという特性がある。このようなバッテリの特性を考慮した、バッテリの充放電管理を提供する。
【解決手段】システム10は、複数の発電部及び複数の負荷が接続されたバス400に対して並列に接続された複数のバッテリーパックと、複数のバッテリーパックを管理する管理装置100を備える。発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックの管理方法は、複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパックに交互に放電させるように複数のバッテリーパックを管理する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する管理部
を備えるシステム。
【請求項2】
前記複数のバッテリーパックのそれぞれは、リチウム金属電池を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記管理部は、前記発電部によって発電された電力によって、前記複数のバッテリーパックを同時に充電するように、前記複数のバッテリーパックの前記バスに対する電気的な接続を制御する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記管理部は、前記発電部によって発電された電力によって前記複数のバッテリーパックを充電する場合に、前記発電部からの前記バスに対する電圧が、前記複数のバッテリーパックのうちの電圧が最大のバッテリーパックの電圧と電圧が最小のバッテリーパックの電圧との間になるように管理する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記管理部は、前記発電部によって発電された電力によって前記複数のバッテリーパックが充電される充電レートが予め定められた充電レート閾値より早くならないように、前記発電部によって発電された電力を消費するよう管理する、請求項3又は4に記載のシステム。
【請求項6】
前記充電レート閾値は、0.3C以下である、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記充電レート閾値は、0.2C以下である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記管理部は、前記複数のバッテリーパックのうち、より電圧が高いバッテリーパックを優先して放電させるように管理する、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記管理部は、前記複数のバッテリーパックを2つ以上ずつ順番に放電させるように管理する、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記複数のバッテリーパックは、左右対称に配置された、複数の左側のバッテリーパックと、複数の右側のバッテリーパックとを含み、
前記管理部は、前記複数の左側のバッテリーパック及び前記複数の右側のバッテリーパックのそれぞれの少なくとも1つずつに、左右対称に、順番に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記負荷は、前記バスの左側に配置された左側負荷と、前記バスの右側に配置された右側負荷とを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数のバッテリーパックに関するパック関連情報を取得するパック関連情報取得部と、
前記パック関連情報に基づいて、前記複数のバッテリーパックの開回路電圧を推定する推定部と
を備え、
前記管理部は、前記開回路電圧が最大のバッテリーパックと、前記開回路電圧が最小のバッテリーパックとの前記開回路電圧の差が前記電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記管理部は、前記複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大の第1のバッテリーパックの放電を開始させた後、前記第1のバッテリーパックの電圧と、前記複数のバッテリーパックのうちの他の複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大の第2のバッテリーパックの電圧との差が前記電圧閾値より大きくなる前に、前記第2のバッテリーパックの放電を開始させ、前記第1のバッテリーパックの放電を停止させる、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムは飛行体に搭載され、
前記複数のバッテリーパックは前記飛行体の翼部に配置され、
前記発電部は太陽光発電を実行し、
前記負荷は、前記飛行体のプロペラを回転させるモータである、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記管理部は、前記発電部によって発電された電力によって前記複数のバッテリーパックが充電される充電レートが予め定められた充電レート閾値より早くならないように、前記発電部によって発電された電力によって前記飛行体を上昇させるように管理する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記充電レート閾値は、0.3C以下である、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記充電レート閾値は、0.2C以下である、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記管理部は、前記複数のバッテリーパックのうち、放電させているバッテリーパックの放電レートが予め定められた放電レート閾値より遅い時間が予め定められた時間継続した場合に、放電させているバッテリーパックの電力によって前記飛行体を上昇させるように管理する、請求項14から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記放電レート閾値は、0.3Cから2.0Cの間である、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記放電レート閾値は、0.4Cから1.0Cの間である、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記管理部は、日中として定められた時間帯は、前記電圧が最大のバッテリーパックと前記電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が第1の電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させ、夜間として定められた時間帯は、前記電圧が最大のバッテリーパックと前記電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が、前記第1の電圧閾値より大きい第2の電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する、請求項14から20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記飛行体を備える、請求項14から21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記飛行体は、
前記複数のバッテリーパックによって放電された電力を用いて、地上に向けてビームを照射することにより形成した通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する通信制御部
を有する、請求項22に記載のシステム。
発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する管理部
を備えるシステム。

発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する管理部
を備えるシステム。
【請求項24】
コンピュータを、
発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する管理部
として機能させるためのプログラム。
【請求項25】
コンピュータによって実行される、発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックの管理方法であって、
前記複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、前記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように前記複数のバッテリーパックを管理する段階
を備える管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、プログラム、及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
HAPS(High Altitude Platform Station)のように、比較的低い放電レートでバッテリの電力を放電して、各種動作を実行する装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2020-043494号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、システムが提供される。システムは、発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックを備えてよい。システムは、複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が予め定められた電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパックに交互に放電させるように複数のバッテリーパックを管理する管理部を備えてよい。
【0004】
上記複数のバッテリーパックのそれぞれは、リチウム金属電池を有してよい。上記管理部は、上記発電部によって発電された電力によって、上記複数のバッテリーパックを同時に充電するように、上記複数のバッテリーパックの上記バスに対する電気的な接続を制御してよい。上記管理部は、上記発電部によって発電された電力によって上記複数のバッテリーパックを充電する場合に、上記発電部からの上記バスに対する電圧が、電圧が最大のバッテリーパックの電圧と電圧が最小のバッテリーパックの電圧との間になるように管理してよい。上記管理部は、上記発電部によって発電された電力によって上記複数のバッテリーパックが充電される充電レートが予め定められた充電レート閾値より早くならないように、上記発電部によって発電された電力を消費するよう管理してよい。上記管理部は、上記複数のバッテリーパックのうち、より電圧が高いバッテリーパックを優先して放電させるように管理してよい。上記管理部は、上記複数のバッテリーパックを2つ以上ずつ順番に放電させるように管理してよい。上記複数のバッテリーパックは、左右対称に配置された、複数の左側のバッテリーパックと、複数の右側のバッテリーパックとを含んでよく、上記管理部は、上記複数の左側のバッテリーパック及び上記複数の右側のバッテリーパックのそれぞれの少なくとも1つずつに、左右対称に、順番に放電させるように上記複数のバッテリーパックを管理してよい。上記負荷は、上記バスの左側に配置された左側負荷と、上記バスの右側に配置された右側負荷とを含んでよい。上記システムは、上記複数のバッテリーパックに関するパック関連情報を取得するパック関連情報取得部と、上記パック関連情報に基づいて、上記複数のバッテリーパックの開回路電圧を推定する推定部とを備えてよい。上記管理部は、上記開回路電圧が最大のバッテリーパックと、上記開回路電圧が最小のバッテリーパックとの上記開回路電圧の差が上記電圧閾値より大きくならないように、上記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように上記複数のバッテリーパックを管理してよい。上記管理部は、上記複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大の第1のバッテリーパックの放電を開始させた後、上記第1のバッテリーパックの電圧と、上記複数のバッテリーパックのうちの他の複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大の第2のバッテリーパックの電圧との差が上記電圧閾値より大きくなる前に、上記第2のバッテリーパックの放電を開始させ、上記第1のバッテリーパックの放電を停止させるように管理してよい。
【0005】
上記システムは、飛行体に搭載されてよく、上記複数のバッテリーパックは上記飛行体の翼部に配置されてよく、上記発電部は太陽光発電を実行してよく、上記負荷は、上記飛行体のプロペラを回転させるモータであってよい。上記管理部は、上記発電部によって発電された電力によって上記複数のバッテリーパックが充電される充電レートが予め定められた充電レート閾値より早くならないように、上記発電部によって発電された電力によって上記飛行体を上昇させるように管理してよい。上記管理部は、上記複数のバッテリーパックのうち、放電させているバッテリーパックの放電レートが予め定められた放電レート閾値より遅い時間が予め定められた時間継続した場合に、放電させているバッテリーパックの電力によって上記飛行体を上昇させるように管理してよい。上記管理部は、日中として定められた時間帯は、上記最大電圧バッテリーパックと上記最小電圧バッテリーパックとの電圧の差が第1の電圧閾値より大きくならないように、上記複数のバッテリーパックに交互に放電させ、夜間として定められた時間帯は、上記最大電圧バッテリーパックと上記最小電圧バッテリーパックとの電圧の差が、上記第1の電圧閾値より大きい第2の電圧閾値より大きくならないように、上記複数のバッテリーパックに交互に放電させるように上記複数のバッテリーパックを管理してよい。上記システムは、上記飛行体を備えてよい。上記飛行体は、上記複数のバッテリーパックによって放電された電力を用いて、地上に向けてビームを照射することにより形成した通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する通信制御部を有してよい。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパックに交互に放電させるように複数のバッテリーパックを管理する管理部として機能させるためのプログラムが提供される。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される、発電部及び負荷が接続されたバスに対して並列に接続された複数のバッテリーパックの管理方法が提供される。管理方法は、複数のバッテリーパックのうち、電圧が最大のバッテリーパックと、電圧が最小のバッテリーパックとの電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパックに交互に放電させるように複数のバッテリーパックを管理する段階を備えてよい。
【0008】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】システム10の一例を概略的に示す。
図2】システム10の一例を概略的に示す。
図3】システム10における充電時の電流の流れの一例を概略的に示す。
図4】システム10における放電時の電流の流れの一例を概略的に示す。
図5】管理装置100の機能構成の一例を概略的に示す。
図6】システム10における放電時の電流の流れの他の一例を概略的に示す。
図7】システム10を搭載した飛行機600の一例を概略的に示す。
図8】システム10を搭載した飛行機600の他の一例を概略的に示す。
図9】システム10を搭載した飛行機600の他の一例を概略的に示す。
図10】システム10を搭載した飛行機600の他の一例を概略的に示す。
図11】システム10を搭載したHAPS700の一例を概略的に示す。
図12】管理装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
バッテリ(特にリチウム金属負極を用いたバッテリ)は、放電レートが低いと劣化が早いという特性がある。その解決策の一つとして、パック内のセルを交互に使用することによって、セル当たりの放電レートを高める技術が提案されている。しかしながら、パック内でのセルの切り替えには、切り替え用の部品が必要になり、パックの重量増及びコスト高の原因となってしまう。また、バッテリには、充電レートが高いと劣化が早いという特性もある。本実施形態に係るシステム10は、このようなバッテリの特性を考慮した、バッテリの充放電管理を実現する。
【0011】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0012】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、管理装置100を備える。管理装置100は、複数の発電部300及び複数の負荷500が接続されたバス400に並列に接続された複数のバッテリーパック200を管理する。管理装置100は、複数のバッテリーパック200の充放電を管理してよい。
【0013】
システム10は、複数のバッテリーパック200を備えてもよい。システム10は、複数の発電部300を備えてもよい。システム10は、複数の負荷500を備えてもよい。
【0014】
バッテリーパック200の電池の種類は、任意の種類であってよい。バッテリーパック200は、例えば、負極にリチウムを用いた電池である。バッテリーパック200は、例えば、リチウムイオン電池である。バッテリーパック200は、リチウム金属電池を有してよい。
【0015】
バッテリーパック200は、複数のセル202を備える。セル202は、例えば、負極に金属リチウムを用いた電池セルであってよい。
【0016】
発電部300は、例えば、太陽光発電を実行する。発電部300による発電手法は、他の発電手法であってもよい。発電部300によって発電された電力によって、バッテリーパック200が充電可能である。複数の発電部300は、バス400に対して並列に接続されてよい。
【0017】
負荷500は、バッテリーパック200の電力を消費したり、発電部300によって発電された電力を消費したりする。負荷500は、電力によって動作する任意の装置であってよい。例えば、システム10が飛行体に搭載される場合、負荷500は、プロペラやエレベータ等の飛行体の飛行に関する装置であってよい。
【0018】
本実施形態に係る管理装置100は、複数のバッテリーパック200の劣化を抑えるように、複数のバッテリーパック200の充放電を管理する。
【0019】
図2は、システム10の一例を概略的に示す。図2に示す例において、複数のバッテリーパック200のそれぞれは、コンタクタ210を介してバス400に接続されている。また、複数のソーラーセル310が、MPPT(Maximum Power Point Tracking)320を介してバス400に接続されている。ソーラーセル310は、発電部300の一例であってよい。また、複数の負荷500が、コントローラ510を介してバス400に接続されている。ここでは、バス400の左側に配置された左側の負荷500と、バス400の右側に配置された右側の負荷500とを例示している。
【0020】
バッテリーパック200を区別して説明する場合、左側から右側に向かって、バッテリーパックA、バッテリーパックB、バッテリーパックC、バッテリーパックD、バッテリーパックE、バッテリーパックF、バッテリーパックG、バッテリーパックHと記載する場合がある。コンタクタ210を区別して説明する場合、左側から右側に向かって、コンタクタA、コンタクタB、コンタクタC、コンタクタD、コンタクタE、コンタクタF、コンタクタG、コンタクタEと記載する場合がある。
【0021】
図3は、システム10における充電時の電流の流れの一例を概略的に示す。図3に例示するように、管理装置100は、複数のソーラーセル310によって発電された電力によって、複数のバッテリーパック200を同時に充電するように、複数のバッテリーパック200のバス400に対する電気的な接続を制御してよい。管理装置100は、例えば、複数のソーラーセル310による発電が開始された場合に、すべてのコンタクタ210を開放することによって、すべてのバッテリーパック200に対して同時に電力が供給されるように制御する。
【0022】
図4は、システム10における放電時の電流の流れの一例を概略的に示す。管理装置100は、複数のバッテリーパック200のすべてが放電する場合と比較して、複数のバッテリーパック200のそれぞれの放電レートが高くなるように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理してよい。
【0023】
管理装置100は、例えば、複数のバッテリーパック200を1つずつ順番に放電させるように複数のコンタクタ210を制御する。管理装置100は、例えば、バッテリーパックA、バッテリーパックB、バッテリーパックC、バッテリーパックD、バッテリーパックE、バッテリーパックF、バッテリーパックG、バッテリーパックHの順番を繰り返して放電させるように複数のコンタクタ210を制御する。また、管理装置100は、例えば、複数のバッテリーパック200のうち、より電圧が高いバッテリーパック200を優先して順番に放電させるように複数のコンタクタ210を制御する。このように、8つのバッテリーパック200に交互に放電させることによって、8つのバッテリーパック200の全てが放電する場合と比較して、バッテリーパック200の放電レートを8倍にすることができる。
【0024】
管理装置100は、状況に応じて、複数のバッテリーパック200に対する充電と放電を切り替えるが、例えば、充電のために複数のコンタクタ210のすべてを開放したときに、複数のバッテリーパック200のうちの、電圧が最大のバッテリーパック200と電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が大きいと、前者から後者に電流が流れて後者の充電レートが速くなってしまい、後者の劣化を早めてしまうことになり得る。
【0025】
本実施形態に係る管理装置100は、複数のバッテリーパック200のうち、電圧が最大のバッテリーパック200と、電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が予め定められた電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理する。言い換えると、管理装置100は、複数のバッテリーパック200のうち、残容量が最大のバッテリーパック200と、残容量が最小のバッテリーパック200との残容量の差が予め定められた残容量閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理する。
【0026】
例えば、管理装置100は、まず、複数のバッテリーパック200のうち、電圧が最大のバッテリーパック200(第1のバッテリーパック200と記載する場合がある。)の放電を開始させる。管理装置100は、第1のバッテリーパック200の電圧と、複数のバッテリーパック200のうちの他の複数のバッテリーパック200のうちの電圧が最大のバッテリーパック200(第2のバッテリーパック200と記載する場合がある。)との差が電圧閾値より大きくなる前に、第2のバッテリーパック200の放電を開始させる。管理装置100は、第2のバッテリーパック200の放電を開始させてから予め定められた時間が経過した後、第1のバッテリーパック200の放電を停止させる。このような制御を繰り返すことによって、複数のバッテリーパック200のうち、電圧が最大のバッテリーパック200と、電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が予め定められた電圧閾値より大きくならないようにできる。なお、当該予め定められた時間は、例えば、0.01~1秒程度であってよい。第2のバッテリーパック200の放電を開始させてから予め定められた時間が経過した後、第1のバッテリーパック200の放電を停止させるようにすることで、放電が途切れないようにできる。
【0027】
図5は、管理装置100の機能構成の一例を概略的に示す。管理装置100は、管理部110、パック関連情報取得部112、及び推定部114を備えてよい。
【0028】
管理部110は、複数のバッテリーパック200のうち、電圧が最大のバッテリーパック200と、電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が予め定められた電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理する。
【0029】
例えば、管理部110は、まず、複数のバッテリーパック200のうち、電圧が最大のバッテリーパック200(第1のバッテリーパック200と記載する場合がある。)の放電を開始させる。次に、管理部110は、第1のバッテリーパック200の電圧と、複数のバッテリーパック200のうちの他の複数のバッテリーパック200のうちの電圧が最大のバッテリーパック200(第2のバッテリーパック200と記載する場合がある。)との差が予め定められた電圧閾値より大きくなる前に、第2のバッテリーパック200の放電を開始させる。そして、管理部110は、第2のバッテリーパック200の放電を開始させてから予め定められた時間が経過した後、第1のバッテリーパック200の放電を停止させる。管理部110は、このような制御を繰り返すことによって、複数のバッテリーパック200に順番に放電させる。
【0030】
管理部110は、複数のソーラーセル310によって発電された電力によって、複数のバッテリーパック200を同時に充電するように、複数のバッテリーパック200のバス400に対する電気的な接続を制御してよい。例えば、管理部110は、複数のソーラーセル310によって発電された電力によって、複数のバッテリーパック200を同時に充電するように、複数のコンタクタ210のすべてを開放させる。
【0031】
管理部110は、複数のソーラーセル310によって発電された電力によって複数のバッテリーパック200を充電する場合に、ソーラーセル310からのバス400に対する電圧が、複数のバッテリーパック200のうちの電圧が最大のバッテリーパック200の電圧と、電圧が最小のバッテリーパック200の電圧との間になるように管理してよい。管理部110は、複数のMPPT320を制御することによって、ソーラーセル310からのバス400に対する電圧が、複数のバッテリーパック200のうちの電圧が最大のバッテリーパック200の電圧と、電圧が最小のバッテリーパック200の電圧との間になるように管理してよい。
【0032】
パック関連情報取得部112は、複数のバッテリーパック200のそれぞれについて、バッテリーパック200に関連するパック関連情報を取得する。例えば、パック関連情報取得部112は、複数のバッテリーパック200のそれぞれに対して配置されたセンサによって検知された情報を、パック関連情報として、当該センサから取得する。
【0033】
パック関連情報は、バッテリーパック200のOCV(Open Circuit Voltage:開回路電圧)を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200のCCV(Closed Circuit Voltage:閉回路電圧)を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200のDCIR(Direct Current Internal Resistence:直流内部抵抗)を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200のSOH(State of Health)を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200のSOC(State Of Charge)を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200の電流値を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200の放電時間を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200の積算容量を含んでよい。パック関連情報は、バッテリーパック200の温度を含んでよい。
【0034】
推定部114は、パック関連情報取得部112が取得したパック関連情報に基づいて、バッテリーパック200の状態を推定する。推定部114は、既存のBMS(Battery Management System)において用いられている推定方法を用いて、推定を行ってよい。
【0035】
例えば、推定部114は、バッテリーパック200のSOCとDCIRの関係を記憶しておき、記憶しているDCIRと、SOHと、電流値と、放電時間と、CCVと、積算容量からバッテリーパック200のOCVを推定する。
【0036】
また、例えば、推定部114は、まず、放電開始前のOCVと、電流値と、放電時間と、CCVと、積算容量と、温度とから、放電開始前のSOC及びSOHを推定する。次に、推定部114は、そのデータを用いて、予め記憶しているデータベースから、現在のDCIRを推定する。そして、推定部114は、推定した現在のDCIRと、CCVと、電流値とから、現在のOCVを推定する。
【0037】
管理部110は、パック関連情報取得部112が取得した複数のバッテリーパック200のそれぞれのOCVに基づいて、複数のバッテリーパック200のうちの電圧が最大のバッテリーパック200と、電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が予め定められた電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理してよい。
【0038】
また、管理部110は、推定部114が推定した複数のバッテリーパック200のそれぞれのOCVに基づいて、複数のバッテリーパック200のうちの電圧が最大のバッテリーパック200と、電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が予め定められた電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理してよい。
【0039】
管理部110は、電圧が最大のバッテリーパック200から、電圧が最小のバッテリーパック200への充電レートが予め定められた充電レート閾値より早くならないような電圧閾値を予め設定してよい。充電レート閾値は、例えば、0.3C以下であってよく、より望ましくは、0.2C以下であってよい。
【0040】
例えば、5kWh(15Ah)で、DICRが最低1.87Ω、平均1.99Ω、電圧が270~396Vのバッテリーパック200を用いていた場合において、DCIRを2Ωとし、充電で3Aの0.2Cにするには、電圧が最大のバッテリーパック200と電圧が最小のバッテリーパック200との電圧差<(0.2(C)×15(Ah)×2(Ω)=6V)となり、電圧閾値は6Vとなる。この場合、管理部110は、電圧が最大のバッテリーパック200(第1のバッテリーパック200と記載する)の放電を開始させた後、当該第1のバッテリーパック200の電圧が、次に電圧が高いバッテリーパック200(第2のバッテリーパック200と記載する)の電圧よりも6V以上低くなる前に、当該第2のバッテリーパック200の放電を開始させ、予め定められた時間が経過した後に、第1のバッテリーパック200の放電を停止させる。
【0041】
また、0.3Cにするには、電圧が最大のバッテリーパック200と電圧が最小のバッテリーパック200との電圧差<(0.3(C)×15(Ah)×2(Ω)=9V)となり、電圧閾値は9Vとなる。この場合、管理部110は、第1のバッテリーパック200の放電を開始させた後、当該第1のバッテリーパック200の電圧が、第2のバッテリーパック200の電圧よりも9V以上低くなる前に、当該第2のバッテリーパック200の放電を開始させ、予め定められた時間が経過した後に、第1のバッテリーパック200の放電を停止させる。
【0042】
管理部110は、例えば、ソーラーセル310による発電量が増加して余剰の発電量がある場合に、複数のバッテリーパック200が充電される充電レートが充電レート閾値より早くならないように、ソーラーセル310によって発電された電力を消費するように管理してもよい。例えば、管理部110は、ソーラーセル310によって発電された電力によって複数のバッテリーパック200が充電される充電レートが充電レート閾値より早くならないように、ソーラーセル310によって発電された電力を、負荷500が消費するようにコントローラ510を制御する。
【0043】
管理部110は、複数のバッテリーパック200のうち、放電させているバッテリーパック200の放電レートが、予め定められた放電レート閾値より遅い時間が予め定められた時間継続した場合に、放電させているバッテリーパック200の電力消費量を増加させるように管理してもよい。例えば、管理部110は、バッテリーパック200の電力を負荷500が消費するようにコントローラ510を制御する。当該予め定められた時間は、秒単位又は分単位で任意に設定可能であってよい。これにより、放電レートが低い状態が長時間継続することによって、バッテリーパック200の劣化が早まってしまうことを防止できる。放電レート閾値は、0.3C~2.0Cであってよく、より望ましくは、0.4C~1.0Cであってよい。
【0044】
下記表1は、負極に金属リチウムを用いた電池セルを有するバッテリーパック200の、様々な放電レート及び充電レート毎の劣化度合を実験した実験結果を示す。実験は、放電レート及び充電レートの組み合わせ毎に、複数回行い、初期容量の80%を維持したのが平均で250サイクル以上である場合を「◎」、初期容量の80%を維持したのが平均で200サイクル以上250サイクル未満である場合を「〇」、平均で180サイクル以下である場合を「×」としている。当該実験結果は、例えば、複数のバッテリーパック200のそれぞれについて、0.3Cの放電レートで放電し、0.1Cの充電レートで充電することを繰り返した結果、初期容量の80%を維持したのが、平均で200サイクル以上250サイクル未満であったことを示す。また、例えば、複数のバッテリーパック200のそれぞれについて、0.5Cの放電レートで放電し、0.2Cの充電レートで充電することを繰り返した結果、初期容量の80%を維持したので、平均で250サイクル以上であったことを示す。
【0045】
【表1】
【0046】
表1に示すように、放電レートは0.3C~2.0Cが望ましく、0.4C~1.0Cがさらに望ましい。充電レートは、0.3C以下が望ましく、0.2C以下がさらに望ましい。
【0047】
図6は、システム10における放電時の電流の流れの他の一例を概略的に示す。管理部110は、複数のバッテリーパック200を2つ以上ずつ順番に放電させるように管理してもよい。例えば、管理部110は、複数のバッテリーパック200を2つずつ順番に放電させるように管理する。また、例えば、管理部110は、複数のバッテリーパック200を3つずつ順番に放電させるように管理する。また、例えば、管理部110は、複数音バッテリーパック200を4つずつ順番に放電させるように管理する。これらは例示であり、管理部110は、さらに多くの数ずつ順番に放電させるように管理してもよい。
【0048】
図6は、複数のバッテリーパック200が、左右対称に配置された、4つの左側のバッテリーパックと、4つの右側のバッテリーパックとを含み、管理部110が、複数の左側のバッテリーパック200及び複数の右側のバッテリーパック200のそれぞれの1つずつに、左右対称に、順番に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理している場合について例示している。管理部110は、複数の左側のバッテリーパック200及び複数の右側のバッテリーパック200のそれぞれの1つずつに、左右対称に、順番に放電させるように複数のコンタクタ210を制御してよい。
【0049】
管理部110は、例えば、第1のバッテリーパック200及び第8のバッテリーパック200、第2のバッテリーパック200及び第7のバッテリーパック200、第3のバッテリーパック200及び第6のバッテリーパック200、第4のバッテリーパック200及び第5のバッテリーパック200、の順番に放電させるように複数のコンタクタ210を制御する。例えば、第1のバッテリーパック200及び第2のバッテリーパック200に放電を実行させた場合、左側の負荷500への送電経路は短くなるが、右側の負荷500への送電経路が長くなり、送電効率が悪い。それに対して、左右対称に放電させることによって、左側の負荷500及び右側の負荷500の一方に対する送電経路が長くなってしまうことを防止でき、送電効率の低下を抑制できる。
【0050】
管理部110は、第1のバッテリーパック200及び第8のバッテリーパック200の組、第2のバッテリーパック200及び第7のバッテリーパック200の組、第3のバッテリーパック200及び第6のバッテリーパック200の組、及び第4のバッテリーパック200及び第5のバッテリーパック200の組について、より電圧が高い組を優先して放電させるように管理してもよい。例えば、管理部110は、複数の組のそれぞれについて、より電圧が高いバッテリーパック200を特定し、特定したバッテリーパック200の電圧がより高い組を優先して放電させる。また、例えば、管理部110は、複数の組のうち、平均の電圧がより高い組を優先して放電させる。
【0051】
管理部110は、例えば、複数の組のそれぞれについて、より電圧が高いバッテリーパック200を特定し、電圧が高い順に組の順番を決定する。そして、管理部110は、複数のバッテリーパック200のうち、電圧が最大のバッテリーパック200と、電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、決定した順番に従って、適宜組を切り替えながら、放電させる。
【0052】
図7は、システム10を搭載した飛行機600の一例を概略的に示す。飛行機600は、飛行体の一例であってよい。図7では、複数のバッテリーパック200の例として、バッテリーパック220からバッテリーパック231を図示している。図7に示す例において、バッテリーパック220からバッテリーパック224が、翼部620の左翼部622の中に配置され、バッテリーパック225及びバッテリーパック226が機体610の中に配置され、バッテリーパック227からバッテリーパック231が翼部620の右翼部624の中に配置されている。
【0053】
図7では、管理装置100と、複数のコンタクタ210と、複数の発電部300と、バッテリーパック220からバッテリーパック231のバス400への配線の図示を省略している。管理装置100は、例えば、飛行機600の機体610の中に配置される。発電部300は、例えば、翼部620の上面に配置される。バッテリーパック220からバッテリーパック231は、バス400に対して並列に接続される。プロペラ630は、負荷500の一例である。
【0054】
ここでは、管理部110が、複数のバッテリーパック200を2つずつ順番に放電させる場合における順番について説明する。管理部110は、左右対称に配置されたグループ901及びグループ905のそれぞれから1つずつを選択して放電させ、グループ902及びグループ904のそれぞれから1つずつを選択して放電させ、グループ903の2つを選択して放電させるという順番を繰り返してよい。左右対称に配置された2つのグループのそれぞれから1つずつを選択する順番は、前後方向が一致するように選択しても、前後方向が一致しないように選択してもよい。例えば、前者の場合、管理部110は、バッテリーパック220及びバッテリーパック229、バッテリーパック221及びバッテリーパック230、バッテリーパック222及びバッテリーパック231の順番に放電させ、バッテリーパック223及びバッテリーパック227、バッテリーパック224及びバッテリーパック228の順番に放電させ、バッテリーパック225及びバッテリーパック226に放電させる。
【0055】
図8は、システム10を搭載した飛行機600の他の一例を概略的に示す。ここでは、図7と異なる点を主に説明する。図8に示す例において、バッテリーパック220からバッテリーパック225が翼部620の左翼部622に配置され、バッテリーパック226からバッテリーパック231が翼部620の右翼部624に配置されている。
【0056】
管理部110は、左右対称に配置されたグループ901及びグループ904のそれぞれから1つずつを選択して放電させ、グループ902及びグループ903のそれぞれから1つずつを選択して放電させるという順番を繰り返してよい。左右対称に配置された2つのグループのそれぞれから1つずつを選択する順番は、前後方向が一致するように選択しても、前後方向が一致しないように選択してもよい。例えば、前者の場合、管理部110は、バッテリーパック220及びバッテリーパック229、バッテリーパック221及びバッテリーパック230、バッテリーパック222及びバッテリーパック231の順番に放電させ、バッテリーパック223及びバッテリーパック226、バッテリーパック224及びバッテリーパック227、バッテリーパック225及びバッテリーパック228の順に放電させる。
【0057】
図9は、システム10を搭載した飛行機600の他の一例を概略的に示す。ここでは、図7と異なる点を主に説明する。図9に示す例において、バッテリーパック220からバッテリーパック226が飛行機600の左側に配置され、バッテリーパック227から240が飛行機600の中心部に配置され、バッテリーパック231からバッテリーパック237が飛行機600の右側に配置されている。
【0058】
管理部110は、左右対称に配置されたグループ901及びグループ905のそれぞれから1つずつを選択して放電させ、グループ902及びグループ904のそれぞれから1つずつを選択して放電させ、グループ903から2つずつ選択して放電させるという順番を繰り返してよい。左右対称に配置された2つのグループのそれぞれから1つずつを選択する順番は、前後方向が一致するように選択しても、前後方向が一致しないように選択してもよい。例えば、前者の場合、管理部110は、バッテリーパック220及びバッテリーパック236、バッテリーパック221及びバッテリーパック237の順番に放電させ、バッテリーパック222及びバッテリーパック231、バッテリーパック223及びバッテリーパック232、バッテリーパック224及びバッテリーパック233、バッテリーパック225及びバッテリーパック234、バッテリーパック226及びバッテリーパック235の順に放電させ、バッテリーパック227及びバッテリーパック228、バッテリーパック229及びバッテリーパック230の順番に放電させる。
【0059】
図10は、システム10を搭載した飛行機600の他の一例を概略的に示す。ここでは、図7と異なる点を主に説明する。図10に示す例において、バッテリーパック220からバッテリーパック223とバッテリーパック228及びバッテリーパック229と翼部620の左翼部622に配置され、バッテリーパック224からバッテリーパック227が飛行機600の中心部に配置され、バッテリーパック230からバッテリーパック235が翼部620の右翼部624に配置されている。
【0060】
管理部110は、左右対称に配置されたグループ901及びグループ905のそれぞれから1つずつを選択して放電させ、グループ902及びグループ904のそれぞれから1つずつを選択して放電させ、グループ903から2つずつ選択して放電させるという順番を繰り返してよい。左右対称に配置された2つのグループのそれぞれから1つずつを選択する順番は、前後方向が一致するように選択しても、前後方向が一致しないように選択してもよい。例えば、前者の場合、管理部110は、バッテリーパック220及びバッテリーパック234、バッテリーパック221及びバッテリーパック235の順番に放電させ、バッテリーパック222及びバッテリーパック232、バッテリーパック223及びバッテリーパック233の順番に放電させ、バッテリーパック229及びバッテリーパック231、バッテリーパック228及びバッテリーパック230、バッテリーパック226及びバッテリーパック227、バッテリーパック224及びバッテリーパック225の順に放電させる。
【0061】
図11は、システム10を搭載したHAPS700の一例を概略的に示す。HAPS700は、地上に向けてビーム702を照射することにより形成した通信エリア704内のユーザ端末30に無線通信サービスを提供する飛行体である。
【0062】
HAPS700は、機体710、中央部720、プロペラ730、ポッド740、及び太陽電池パネル750を備える。機体710は、翼部712を有する。翼部712は、左翼部714及び右翼部716を含む。
【0063】
翼部712の内部に、並列に接続された複数のバッテリーパック200が配置されている。複数のバッテリーパック200のうち、左側の複数のバッテリーパック200が、左翼部714に配置され、右側の複数のバッテリーパック200が、右翼部716に配置されてよい。複数のバッテリーパック200は、複数のコンタクタ210を介してバス400に接続されていてよい。太陽電池パネル750は、MPPT320を介して、バス400に接続されてよい。複数のバッテリーパック200によって放電された電力は、HAPS700が備える各構成によって利用される。例えば、複数のバッテリーパック200によって放電された電力は、プロペラ730のモータによって利用される。プロペラ730のモータは、負荷500の一例であってよい。
【0064】
中央部720内には、飛行制御部722及び通信制御部724と、不図示の管理装置100が配置される。飛行制御部722は、複数のバッテリーパック200によって放電された電力を用いて、HAPS700の飛行を制御する。通信制御部724は、複数のバッテリーパック200によって放電された電力を用いて、HAPS700の通信を制御する。
【0065】
飛行制御部722は、例えば、プロペラ730の回転を制御することによってHAPS700の飛行を制御する。また、飛行制御部722は、不図示のフラップやエレベータの角度を変更することによってHAPS700の飛行を制御してもよい。飛行制御部722は、GPSセンサ等の測位センサ、ジャイロセンサ、及び加速度センサ等の各種センサを備えて、HAPS700の位置、移動方向、及び移動速度を管理してよい。
【0066】
通信制御部724は、SL(Service Link)アンテナを用いて、地上に通信エリア704を形成する。通信制御部724は、SLアンテナを用いて、地上のユーザ端末30とサービスリンクを形成する。SLアンテナは、マルチビームアンテナであってもよい。通信エリア704は、マルチセルであってもよい。
【0067】
通信制御部724は、FL(Feeder Link)アンテナを用いて、地上のゲートウェイ40との間でフィーダリンクを形成してよい。通信制御部724は、ゲートウェイ40を介して、ネットワーク20にアクセスしてよい。
【0068】
通信制御部724は、衛星通信アンテナを用いて、通信衛星50と通信してよい。通信制御部724は、通信衛星50及び衛星通信局60を介して、ネットワーク20にアクセスしてよい。
【0069】
ユーザ端末30は、HAPS700と通信可能であればどのような通信端末であってもよい。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン等の携帯電話である。ユーザ端末30は、タブレット端末及びPC(Personal Computer)等であってもよい。ユーザ端末30は、いわゆるIoT(Internet of Thing)デバイスであってもよい。ユーザ端末30は、いわゆるIoE(Internet of Everything)に該当するあらゆるものを含み得る。
【0070】
HAPS700は、例えば、フィーダリンク又は通信衛星50と、サービスリンクとを介して、ネットワーク20とユーザ端末30との通信を中継する。HAPS700は、ユーザ端末30とネットワーク20との通信を中継することによって、ユーザ端末30に無線通信サービスを提供してよい。
【0071】
ネットワーク20は、移動体通信ネットワークを含む。移動体通信ネットワークは、3G(3rd Generation)通信方式、LTE(Long Term Evolution)通信方式、5G(5th Generation)通信方式、及び6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式のいずれに準拠していてもよい。ネットワーク20は、インターネットを含んでもよい。
【0072】
HAPS700は、例えば、通信エリア704内のユーザ端末30から受信したデータをネットワーク20に送信する。また、HAPS700は、例えば、ネットワーク20を介して、通信エリア704内のユーザ端末30宛のデータを受信した場合に、当該データをユーザ端末30に送信する。
【0073】
HAPS700は、例えば、成層圏において、予め定められた飛行経路を巡回しながら、地上の特定のエリアに通信エリア704を維持する。HAPS700は、日中に太陽電池パネル750によって発電した電力を複数のバッテリーパック200に蓄え、夜間は複数のバッテリーパック200の電力を用いることによって、成層圏の飛行を維持する。HAPS700は、例えば、日中に複数のバッテリーパック200を充電しつつ、上昇して位置エネルギーを蓄え、夜間は、緩やかに下降しつつ、適宜バッテリーパック200の電力を用いてプロペラ730等を稼働させることによって、成層圏の飛行を維持する。
【0074】
管理装置800は、複数のHAPS700を管理する。管理装置800は、ネットワーク20及びゲートウェイ40を介して、HAPS700と通信してよい。管理装置800は、ネットワーク20、衛星通信局60、及び通信衛星50を介して、HAPS700と通信してもよい。
【0075】
管理装置800は、指示を送信することによってHAPS700を制御する。管理装置800は、通信エリア704によって地上の対象エリアをカバーさせるべく、HAPS700に、対象エリアの上空を旋回させてよい。HAPS700は、例えば、対象エリアの上空を円軌道で飛行しつつ、FLアンテナの指向方向を調整することによってゲートウェイ40との間のフィーダリンクを維持し、SLアンテナの指向方向を調整することによって通信エリア704による対象エリアのカバーを維持する。
【0076】
管理装置100の管理部110は、上述したように、複数のバッテリーパック200のうち、電圧が最大のバッテリーパック200と、電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理する。これにより、上述したように、複数のバッテリーパック200の劣化を低減することができ、HAPS700が成層圏の飛行を維持できる期間を延ばすことができる。
【0077】
管理部110は、太陽電池パネル750によって発電された電力によって複数のバッテリーパック200が充電される充電レートが充電レート閾値より早くならないように、太陽電池パネル750によって発電された電力によって、HAPS700を上昇させるように管理してよい。例えば、管理部110が、太陽電池パネル750によって発電された電力を、プロペラ730、フラップ及びエレベータ等に供給するよう制御し、飛行制御部722が、HAPS700を上昇させるように、プロペラ730、フラップ及びエレベータを制御する。余剰電力を位置エネルギーに変換することによって、余剰電力を無駄なく利用可能にすることができる。
【0078】
管理部110は、複数のバッテリーパック200のうち、放電させているバッテリーパック200の放電レートが放電レート閾値より遅い時間が予め定められた時間継続した場合に、放電させているバッテリーパック200の電力によって負荷500を上昇させるように管理してよい。例えば、管理部110が、放電さえているバッテリーパック200の電力を、プロペラ730、フラップ及びエレベータ等に供給するよう制御し、飛行制御部722が、HAPS700を上昇させるように、プロペラ730、フラップ及びエレベータを制御する。放電させているバッテリーパック200の放電レートを、好ましい放電レートにしつつ、電力を一エネルギーに変換することによって、電力を無駄なく利用可能にすることができる。
【0079】
管理部110は、日中として定められた時間帯は、電圧が最大のバッテリーパック200と電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が第1の電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させ、夜間として定められた時間帯は、電圧が最大のバッテリーパック200と電圧が最小のバッテリーパック200との電圧の差が、第1の電圧閾値より大きい第2の電圧閾値より大きくならないように、複数のバッテリーパック200に交互に放電させるように複数のバッテリーパック200を管理してよい。夜間は、太陽電池パネル750による複数のバッテリーパック200の充電が行われないので、電圧が最大のバッテリーパック200と電圧が最小のバッテリーパック200との電圧差が、日中よりも大きくなっても問題が少ない。夜間に用いる電圧閾値を、日中に用いる第1の電圧閾値より大きい第2の電圧閾値とすることによって、放電させるバッテリーパック200の切り替え回数を低減することができる。
【0080】
図12は、管理装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0081】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、並びにDVDドライブ及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0082】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0083】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0084】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0085】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0086】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0087】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0088】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0089】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0090】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0091】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0092】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0093】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0094】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0095】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0096】
10 システム、20 ネットワーク、30 ユーザ端末、40 ゲートウェイ、50 通信衛星、60 衛星通信局、100 管理装置、110 管理部、112 パック関連情報取得部、114 推定部、200 バッテリーパック、202 セル、210 コンタクタ、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237 バッテリーパック、300 発電部、310 ソーラーセル、320 MPPT、400 バス、500 負荷、600 飛行機、610 機体、620 翼部、622 左翼部、624 右翼部、630 プロペラ、700 HAPS、702 ビーム、704 通信エリア、710 機体、712 翼部、714 左翼部、716 右翼部、720 中央部、722 飛行制御部、724 通信制御部、730 プロペラ、740 ポッド、750 太陽電池パネル、800 管理装置、901、902、903、904、905 グループ、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
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