(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120248
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】地図作成システムおよび地図作成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20230822BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20230822BHJP
【FI】
G06Q10/06
G09B29/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094170
(22)【出願日】2023-06-07
(62)【分割の表示】P 2020150490の分割
【原出願日】2020-09-08
(31)【優先権主張番号】P 2019165190
(32)【優先日】2019-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000247719
【氏名又は名称】株式会社伊予エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】110002778
【氏名又は名称】弁理士法人IPシーガル
(72)【発明者】
【氏名】山本 是樹
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 孝純
(57)【要約】 (修正有)
【課題】地図上に顧客情報に関連付けた顧客名を表札として重ね合わせて表示されている地図を容易に作成する地図作成システムを提供する。
【解決手段】発明の地図作成システム1は、レイヤ構造を有し、かつ、緯度経度情報と関連するか又は対応付けられた地図に関するデータを格納する地図データベース2と、地図データベース2から地図画像レイヤを読み出す地図データ抽出手段3と、顧客に関するデータを顧客を表す表札に関連するか又は対応付けて格納する顧客データベース4bを有する顧客管理システム4と、顧客データベース4bから顧客の住所等を抽出して緯度及び経度の座標に変換する緯度経度変換手段5と、顧客の座標に基づいて顧客の表札が表示された表札画像レイヤを作成する顧客表札画像レイヤ作成手段6と、地図画像レイヤと顧客表札画像レイヤを重ね合わせて地図画像を作成する地図画像作成手段7と、地図画像を出力する出力手段8と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レイヤ構造を有し、かつ緯度経度情報と関連ないし対応付けられた地図に関するデータを、地図画像レイヤとして格納する地図データベースと、
前記地図データベースから前記地図画像レイヤを読み出す地図データ抽出手段と、
顧客に関するデータを、前記顧客を表す表札に関連ないし対応付けて格納する顧客データベースと、
前記顧客データベースから顧客の住所、家屋番号又は電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換する緯度経度変換手段と、
前記地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能な顧客の表札画像レイヤであって、前記顧客の前記座標に基づいて前記顧客の表札が表示された表札画像レイヤを作成する顧客表札画像レイヤ作成手段と、
前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度が一致するように、前記地図画像レイヤと前記顧客表札画像レイヤを重ね合わせて地図画像を作成する地図画像作成手段と、
前記作成された地図画像を出力する出力手段と
を備え、
さらに、営業成果ないし結果に関するデータを管理する営業成果情報管理サーバと、前記営業成果情報管理サーバと連携し、かつ営業成果ないし結果に関するデータを前記顧客を特定し得る情報に関連ないし対応付けて格納する営業成果データベースを有する営業成果管理システムを備え、
前記営業成果情報管理サーバは、
前記顧客データベースと連携するよう構成されていること
を特徴とする地図作成システム。
【請求項2】
前記地図は、
簡略地図又は白地図であること
を特徴とする請求項1に記載の地図作成システム。
【請求項3】
さらに、前記顧客に関するデータを管理する顧客情報管理サーバと、前記顧客情報管理サーバとネットワークを介して通信可能な携帯端末を備え、
前記顧客データベースは、
前記顧客情報管理サーバと連携するよう構成されていること
を特徴とする請求項1又は2に記載の地図作成システム。
【請求項4】
前記営業成果情報管理サーバとネットワークを介して通信可能な携帯端末を備えること
を特徴とする請求項1又は2に記載の地図作成システム。
【請求項5】
前記顧客データベースは、
さらに、見込み客に関するデータを、前記見込み客を表す表札に関連ないし対応付けて格納すること
を特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の地図作成システム。
【請求項6】
前記地図作成システムは、
所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データを所定のシンボルに関連ないし対応付けて格納する公開情報データベースを備え、
前記緯度経度変換手段は、
前記公開情報データベースから前記土地及び/又は建物の住所、家屋番号或いは電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換可能に構成され、
前記地図作成システムは、
さらに、前記地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能な前記土地及び/又は建物の画像レイヤであって、前記土地及び/又は建物の前記座標に基づいて前記土地及び/又は建物が前記所定のシンボルとして表示された土地及び建物画像レイヤを作成する土地及び建物画像レイヤ作成手段を備え、
前記地図画像作成手段は、
前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度と前記土地及び建物画像レイヤの緯度及び経度が一致するように、前記地図画像レイヤと前記顧客表札画像レイヤと前記土地及び建物画像レイヤを重ね合わせて地図画像を作成可能に構成されていること
を特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の地図作成システム。
【請求項7】
前記公開情報データは、
前記公開情報データベース内に、前記用途ないし目的に関連ないし対応付けて格納され、
前記地図作成システムは、
さらに、前記公開情報データベース内に格納された公開情報データを、いくつかの用途ないし目的毎に複数のグループに分類する分類手段と、前記分類手段によって分類された分類データのうち、所定の用途ないし目的に合致する分類データがあるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記所定の用途ないし目的に合致すると判定された分類データを選択する選択手段を備え、
前記緯度経度変換手段は、
前記選択手段によって選択された分類データの住所、家屋番号又は電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換可能に構成されていること
を特徴とする請求項6に記載の地図作成システム。
【請求項8】
前記公開情報データベースは、
所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データを所定の期間毎に取得し、
前記土地及び建物画像レイヤ作成手段は、
取得した公開情報データに基づき、前記土地及び建物画像レイヤを更新して作成し、
前記地図画像作成手段は、
更新された土地及び建物画像レイヤに基づき、地図画像を作成すること
を特徴とする請求項6又は7に記載の地図作成システム。
【請求項9】
レイヤ構造を有する地図に関するデータを緯度経度情報と関連ないし対応付けて地図データベースに格納するステップと、
顧客に関するデータを前記顧客を表す表札に関連ないし対応付けて顧客データベースに格納するステップと、
前記地図データベースから地図画像レイヤを抽出する地図抽出ステップと、
前記顧客データベースから顧客の住所、家屋番号又は電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換する緯度経度変換ステップと、
前記地図抽出ステップにおいて抽出された地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能となるよう、前記緯度経度変換ステップにおいて変換された座標に基づいて前記顧客の表札が表示された表札画像レイヤを作成する顧客表札画像レイヤ作成ステップと、
前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度が一致するように、前記地図画像レイヤと前記顧客表札画像レイヤを重ね合わせて地図画像を作成する地図画像作成ステップと、
前記作成された地図画像を出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記コンピュータは、
営業成果ないし結果に関するデータを管理する営業成果情報管理サーバと、前記営業成果情報管理サーバと連携し、かつ営業成果ないし結果に関するデータを前記顧客を特定し得る情報に関連ないし対応付けて格納する営業成果データベースを有する営業成果管理システムを備え、
前記営業成果情報管理サーバは、
前記顧客データベースと連携するよう構成されていること
を特徴とする地図作成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムに関するものである。
より詳しくは、簡略地図や白地図などの地図上に、顧客情報に関連ないし対応付けた顧客名を、表札として重ね合わせて表示して、地図を作成する地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地図情報を表示画面に表示させるようにした技術が一般に知られている。
かかる技術の一例が、特許文献1に開示されている。
【0003】
特開2004-20244号公報(特許文献1)においては、地図画面に従って、確実に意図している経路又は探索経路に沿って移動することができるナビゲーションシステムが提案されている。
【0004】
このナビゲーションシステムは、
現在地を検出する現在地検出部と、
地図画面を形成するための表示部と、
前記現在地に対応させて設定された所定の領域内の施設を選択する施設選択処理手段と、
選択された施設を強調して操作者に通知する強調通知処理手段とを有するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-20244号公報(特許請求の範囲)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、個人情報保護の観点から、個人情報を把握することは難しく、個人情報の取り扱いには、個人の意思確認が必要となるなど、制約が大きい。
したがって、地図上に表札が表示されている地図を作成することが困難となっている。
【0007】
前記特許文献1に記載されているナビゲーションシステムにおいては、表札などの個人情報を把握することは困難である。
【0008】
さらに、営業担当者毎の目標値や実績などの営業成果を可視化することができれば、営業活動の支援が可能となるが、営業成果の可視化を可能とした地図の作成システムや作成方法は見当たらない。
したがって、このような営業成果の可視化を可能とする地図の作成システムや作成方法の開発が求められる。
【0009】
この発明はかかる現状に鑑み、簡略地図や白地図などの地図上に、顧客情報に関連付けた顧客名を表札として重ね合わせて表示することを可能にする地図作成システムと、地図作成方法および地図作成プログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
レイヤ構造を有し、かつ緯度経度情報と関連ないし対応付けられた地図に関するデータを、地図画像レイヤとして格納する地図データベースと、
前記地図データベースから前記地図画像レイヤを読み出す地図データ抽出手段と、
顧客に関するデータを、前記顧客を表す表札に関連ないし対応付けて格納する顧客データベースと、
前記顧客データベースから顧客の住所、家屋番号又は電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換する緯度経度変換手段と、
前記地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能な顧客の表札画像レイヤであって、前記顧客の前記座標に基づいて前記顧客の表札が表示された表札画像レイヤを作成する顧客表札画像レイヤ作成手段と、
前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度が一致するように、前記地図画像レイヤと前記顧客表札画像レイヤを重ね合わせて地図画像を作成する地図画像作成手段と、
前記作成された地図画像を出力する出力手段と
を備え、
さらに、営業成果ないし結果に関するデータを管理する営業成果情報管理サーバと、前記営業成果情報管理サーバと連携し、かつ営業成果ないし結果に関するデータを前記顧客を特定し得る情報に関連ないし対応付けて格納する営業成果データベースを有する営業成果管理システムを備え、
前記営業成果情報管理サーバは、
前記顧客データベースと連携するよう構成されていること
を特徴とする地図作成システムである。
【0011】
この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の地図作成システムにおいて、
前記地図は、
簡略地図又は白地図であること
を特徴とするものである。
【0012】
この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の地図作成システムにおいて、
前記地図作成システムは、
さらに、前記顧客に関するデータを管理する顧客情報管理サーバと、前記顧客情報管理サーバとネットワークを介して通信可能な携帯端末を備え、
前記顧客データベースは、
前記顧客情報管理サーバと連携するよう構成されていること
を特徴とするものである。
【0013】
この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の地図作成システムにおいて、
前記地図作成システムは、
前記営業成果情報管理サーバとネットワークを介して通信可能な携帯端末を備えること
を特徴とするものである。
【0014】
この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1~4のいずれかに記載の地図作成システムにおいて、
前記顧客データベースは、
さらに、見込み客に関するデータを、前記見込み客を表す表札に関連ないし対応付けて格納すること
を特徴とするものである。
【0015】
この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項1~5のいずれかに記載の地図作成システムにおいて、
前記地図作成システムは、
所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データを所定のシンボルに関連ないし対応付けて格納する公開情報データベースを備え、
前記緯度経度変換手段は、
前記公開情報データベースから前記土地及び/又は建物の住所、家屋番号或いは電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換可能に構成され、
前記地図作成システムは、
さらに、前記地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能な前記土地及び/又は建物の画像レイヤであって、前記土地及び/又は建物の前記座標に基づいて前記土地及び/又は建物が前記所定のシンボルとして表示された土地及び建物画像レイヤを作成する土地及び建物画像レイヤ作成手段を備え、
前記地図画像作成手段は、
前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度と前記土地及び建物画像レイヤの緯度及び経度が一致するように、前記地図画像レイヤと前記顧客表札画像レイヤと前記土地及び建物画像レイヤを重ね合わせて地図画像を作成可能に構成されていること
を特徴とするものである。
【0016】
この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載の地図作成システムにおいて、
前記公開情報データは、
前記公開情報データベース内に、前記用途ないし目的に関連ないし対応付けて格納され、
前記地図作成システムは、
さらに、前記公開情報データベース内に格納された公開情報データを、いくつかの用途ないし目的毎に複数のグループに分類する分類手段と、前記分類手段によって分類された分類データのうち、所定の用途ないし目的に合致する分類データがあるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記所定の用途ないし目的に合致すると判定された分類データを選択する選択手段を備え、
前記緯度経度変換手段は、
前記選択手段によって選択された分類データの住所、家屋番号又は電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換可能に構成されていること
を特徴とするものである。
【0017】
この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項6又は7に記載の地図作成システムにおいて、
前記公開情報データベースは、
所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データを所定の期間毎に取得し、
前記土地及び建物画像レイヤ作成手段は、
取得した公開情報データに基づき、前記土地及び建物画像レイヤを更新して作成し、
前記地図画像作成手段は、
更新された土地及び建物画像レイヤに基づき、地図画像を作成すること
を特徴とするものである。
【0018】
この発明の請求項9に記載の発明は、
レイヤ構造を有する地図に関するデータを緯度経度情報と関連ないし対応付けて地図データベースに格納するステップと、
顧客に関するデータを前記顧客を表す表札に関連ないし対応付けて顧客データベースに格納するステップと、
前記地図データベースから地図画像レイヤを抽出する地図抽出ステップと、
前記顧客データベースから顧客の住所、家屋番号又は電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換する緯度経度変換ステップと、
前記地図抽出ステップにおいて抽出された地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能となるよう、前記緯度経度変換ステップにおいて変換された座標に基づいて前記顧客の表札が表示された表札画像レイヤを作成する顧客表札画像レイヤ作成ステップと、
前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度が一致するように、前記地図画像レイヤと前記顧客表札画像レイヤを重ね合わせて地図画像を作成する地図画像作成ステップと、
前記作成された地図画像を出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記コンピュータは、
営業成果ないし結果に関するデータを管理する営業成果情報管理サーバと、前記営業成果情報管理サーバと連携し、かつ営業成果ないし結果に関するデータを前記顧客を特定し得る情報に関連ないし対応付けて格納する営業成果データベースを有する営業成果管理システムを備え、
前記営業成果情報管理サーバは、
前記顧客データベースと連携するよう構成されていること
を特徴とする地図作成プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
この発明の地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムは、特にコンピュータにおいて、地図画像作成手段が、レイヤ構造を有し、かつ緯度経度情報と関連ないし対応付けられた地図に関するデータ(地図画像レイヤ)と、前記地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能な顧客の表札画像レイヤであって、前記顧客に関するデータと関連ないし対応付けされた顧客の表札が、前記顧客の位置情報(緯度経度の座標)に基づいて適切な位置に表示された表札画像レイヤを、前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度が一致するように重ね合わせて、地図画像を作成するよう構成されている。
したがって、この発明によれば、地図上に表札が表示されている地図を容易に作成することができる。
【0020】
この発明の地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムにおいては、前記地図として、簡略地図又は白地図、より好ましくは白地図を選択することができる。
このような構成によって、前記表札などの必要な情報のみが際立つように表示される地図の作成が可能となり、このようにして作成された地図(地図画像)は、住宅地図としても利用可能である。
さらに、前記地図画像の提供者は、そのような地図(地図画像)を安価に提供することができる。
【0021】
前記地図作成システムには、前記顧客に関するデータを管理する顧客情報管理サーバと、前記顧客情報管理サーバとネットワークを介して通信可能な携帯端末を備えさせて、前記顧客データベースを、前記顧客情報管理サーバと連携するよう構成することができる。
このような構成によって、前記携帯端末から、前記表札に関連ないし対応付けられた顧客に関するデータや、GPS(GlobalPositioningSystem)などによる位置情報(緯度経度など)を含む写真などを、前記顧客情報管理サーバを介して前記顧客データベース内に格納することが可能となる。
【0022】
さらに、この発明の地図作成システムを、さらに、営業成果ないし結果に関するデータを管理する営業成果情報管理サーバと、前記営業成果情報管理サーバと連携し、かつ営業成果ないし結果に関するデータを前記顧客を特定し得る情報に関連付けて格納する営業成果データベースを有する営業成果管理システムと、を備えるよう構成するとともに、前記営業成果情報管理サーバを、前記顧客データベースと連携するよう、より好ましくは前記顧客データベースが、前記顧客に関するデータを、前記顧客を表す表札及び前記顧客を特定し得る情報に関連ないし対応付けて格納するよう構成することができる。
このような構成によって、前記地図画像の出力に際しては、地図画像上の適切な位置に、顧客及び/又は見込み客の表札に紐づけされた営業成果ないし結果を示すことができるので、地図画像上での営業成果ないし結果の可視化が実現される。
【0023】
この発明の地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムにおいては、前記顧客には、将来的に取引をしようと考えている見込み客が含まれていてもよい。
このような構成によって、営業成果ないし結果の目標を可視化することができる他、従来、個人情報保護の観点から制約が大きかった、地図上に表札が表示されている地図の作成を、促進することができる。
【0024】
さらにまた、前記地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムにおいては、所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データを所定のシンボルに関連ないし対応付けて格納する公開情報データベースを備えさせ、地図画像作成手段を、レイヤ構造を有し、かつ緯度経度情報と関連ないし対応付けられた地図に関するデータ(地図画像レイヤ)と、前記地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能な顧客の表札画像レイヤであって、前記顧客に関するデータと関連ないし対応付けされた顧客の表札が、前記顧客の位置情報(緯度経度の座標)に基づいて適切な位置に表示された表札画像レイヤと、前記地図画像レイヤに重ね合わせて表示可能な土地及び/又は建物の画像レイヤであって、所定の手段で公開された前記土地及び/又は建物に関する公開情報データと関連ないし対応付けされた土地及び/又は建物の所定のシンボルが、前記土地及び/又は建物の位置情報(緯度経度の座標)に基づいて適切な位置に表示された土地及び建物画像レイヤを、前記地図画像レイヤの緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記顧客表札画像レイヤの緯度及び経度と前記土地及び建物画像レイヤの緯度及び経度が一致するように重ね合わせて、地図画像を作成するよう構成されている。
したがって、この発明によれば、地図上に表札と土地及び/又は建物を表す所定のシンボルが表示されている地図を容易に作成することができる。
よって、より精度の高い地図の作成が可能となる。
【0025】
前記地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムにおいては、前記公開情報データを、前記公開情報データベース内に、所定の用途ないし目的に関連ないし対応付けて格納し、いくつかの用途ないし目的毎に複数のグループに分類して、所定の用途ないし目的のものが地図画像上に表示されるように構成することができる。
このような構成によって、ユーザーの個々の目的に沿った地図の作成が可能となる。
【0026】
前記地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムにおいては、前記公開情報データベースに、所定の期間毎に、所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データを格納し、取得した公開情報データに基づき、土地及び建物画像レイヤを更新して作成することで、所定の期間毎に地図の作成(更新)が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】この発明の地図作成システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】この発明の地図作成システムによる地図画像のレイヤ構造の一例を示す説明図である。
【
図3】この発明の地図作成システムで行われる処理の内容の一例を示すフロー図である。
【
図4】この発明の地図作成システムの全体構成の他の例を示すブロック図である。
【
図5】この発明の地図作成システムで行われる処理の内容の他の例を示すフロー図である。
【
図6】この発明の地図作成システムの全体構成の他の例を示すブロック図である。
【
図7】携帯端末における営業成果ないし結果の表示の一例を示す説明図である。
【
図8】この発明の地図作成システムによる地図画像の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、この発明にかかる地図作成システムの、実施の形態について説明する。
なお、この発明は開示された実施例にのみ限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内において種々改良することができるものである。
【0029】
図1において、この発明の地図作成システム1は、地図データベース2と、地図抽出手段3と、顧客データベース4bと、緯度経度変換手段5と、顧客表札画像レイヤ作成手段6と、地図画像作成手段7と、出力手段8から構成されている。
【0030】
前記地図データベース2は、地図データを格納するもので、ハードディスクや、DVD(Digital Versatile Disk)、半導体メモリなどの記憶媒体や、インターネットなどの通信ネットワークを介して接続されたサーバ内の外部ストレージなどで構成されるものである。
前記地図データベース2において、各種地図データは、レイヤ構造を有するもの(地図画像レイヤ)で、緯度及び経度情報に関連ないし対応付けられて格納されている。
なお、前記地図データを、緯度及び経度情報に加えて、地図表示の縮尺、および画面上の表示サイズと関連ないし対応付けるようにしてもよい。
【0031】
前記地図としては、例えば、地図内の道路、建物、河川等の全ての形状をベクトルで記述した詳細地図や、地図を道路の中心線で描かれたカーナビゲーション用のマクロ地図などの各種地図を選択することができ、好ましくは、目標となる建物や曲がるときの目印となる物体や道路、それらの名称を示す文字のみを記載し、その他の不要なものを削除した簡略地図や白地図を選択することができる。
より好ましくは、前記地図として、白地図が選択される。
このような構成によって、ユーザーは、自らが必要とする情報のみを、安価に入手することができ、さらに地図上に表示されている他のものに惑わされることなく、容易に地図上で確認することができる。
さらにまた、提供者は、そのような地図(地図画像)を安価に提供することができる。
【0032】
なお、前記簡略地図や、白地図は低価格で市販されており、当該市販品を利用することができる。
したがって、自前のユーザーを有する企業においては、前記地図画像を住宅地図として安価に利用することができる。
【0033】
前記地図抽出手段3は、例えば、入力手段から入力された条件(エリアや縮尺、画面上の表示サイズなど)に基づいて、所定の地図データを前記地図データベース2から読み出すものである。
例えば、入力手段から条件として住所が入力された場合には、この住所が所定の変換手段によって緯度経度の座標情報に変換され、前記地図抽出手段3は、前記座標条件に一致する地図データを抽出する。
前記地図データベース2から読み出された地図データは、顧客表札画像レイヤと重ね合わせて地図画像を作成するための地図画像レイヤとなるもので、後述するように、地図画像作成手段7に送られる。
【0034】
前記顧客データベース4bは、顧客に関するデータを格納するもので、ハードディスクや、DVD、半導体メモリなどの記憶媒体や、インターネットなどの通信ネットワークを介して接続されたサーバ内の外部ストレージなどで構成されるものである。
【0035】
前記顧客に関するデータとしては、例えば、氏名若しくは名称、年齢、性別、住所若しくは家屋番号、電話番号などが挙げられるが、これらに限定されない。
なお、これらのデータは、住所若しくは家屋番号、電話番号などの緯度及び経度の座標に変換を可能にするデータを少なくとも含み、前記顧客データベース4b内に、前記顧客を表す表札、例えば顧客の苗字に関連ないし対応付けられて格納されている。
【0036】
この実施例において、前記顧客データベース4bは、
図1に示すように、前記顧客に関するデータを管理する顧客情報管理サーバ4aと連携して、顧客管理システム4を構成する。
【0037】
前記緯度経度変換手段5は、前記顧客データベース4bから顧客の住所や電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換するものである。
この実施例において、前記緯度経度変換手段5は、住所と緯度経度の座標との対応テーブルのデータを保持しており、これにより、住所から緯度経度の座標情報へと変換する。
【0038】
前記顧客表札画像レイヤ作成手段6は、地図画像レイヤ12に重ね合わせて表示可能な顧客の表札画像レイヤであって、前記顧客の前記座標に基づいて前記顧客の表札が表示された表札画像レイヤ(顧客表札画像レイヤ)13を作成するものである。
具体的には、前記顧客表札画像レイヤ作成手段6は、前記緯度経度変換手段5によって変換された顧客の緯度経度の座標(位置情報)に基づいて、所定のエリア内に複数の顧客の配置を示すことによって、顧客の表札が所定のエリア内の適切な位置に示された表札画像レイヤを作成する。
【0039】
前記地図画像作成手段7は、
図2に示すように、前記地図抽出手段3によって抽出された地図画像レイヤ12と、前記顧客表札画像レイヤ作成手段6によって作成された表札画像レイヤ13を、前記地図画像レイヤ12の緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記表札画像レイヤ13の緯度及び経度が一致するように、重ね合わせて地図画像14を作成するものである。
このように作成された地図画像においては、表札が際立つように表示されているので、この地図画像を、特に、住宅地図として利用することが可能である。
【0040】
前記出力手段8は、前記地図画像作成手段7によって作成された地図画像を出力するもので、前記地図画像を、ディスプレイやプリンターなどの所定の手段に出力又は表示するものである。
【0041】
なお、公知の方法を利用して、地図画像がクリックされたときに、そのクリック位置を示す緯度及び経度情報に基づき所定の範囲のみを再出力するようにし、或いはスクロールやドラッグ操作によって所定の表示部分内がスクロールするようにしてもよい。
さらに、公知の方法を利用して、複数の地図画像を作成し、これらを結合して出力するようにしてもよい。
【0042】
つぎに、出力又は表示しようとする地図画像を作成するための手順の一例につき、説明する。
【0043】
前記地図データベース2には、予め地図データが、レイヤ構造を有した状態で、緯度及び経度情報並びに地図表示の縮尺、画面上の表示サイズと関連ないし対応付けられて格納されている。
また、前記顧客データベース4bには、顧客に関するデータが、顧客の氏名若しくは名称と住所と前記顧客を表す表札に関連ないし対応付けられて格納されている。
【0044】
地図画像の作成に際しては、
図3に示すように、まず、例えば入力手段から、エリアなど、作成したい地図画像の条件が入力される(ステップS1)。
その際、例えば、入力手段から条件として住所が入力された場合には、所定の変換手段(住所と緯度経度の座標との対応テーブルのデータを保持するもの)によって、住所が緯度経度の座標情報に変換される。
【0045】
ついで、ステップS2で、地図抽出手段3は、地図データベース2にアクセスし、入力された条件に一致した地図データ(レイヤ)12を抽出する。
【0046】
一方、ステップS3で、緯度経度変換手段5は、顧客データベース4b内の顧客の住所を緯度経度の座標に変換する。
【0047】
さらに、ステップS4で、顧客表札画像レイヤ作成手段6は、前記座標に基づいて、顧客を表す表札の配設位置を設定し、顧客表札画像レイヤ13を作成する。
【0048】
ついで、ステップS5で、前記地図画像作成手段7は、地図画像レイヤ12と、顧客表札画像レイヤ13を重ね合わせて、地図画像14を作成する。
【0049】
しかるのち、出力手段8は、
図2に示すように、地図画像を出力し、処理を終了する(ステップS6)。
【0050】
この発明において、前記地図作成システム1を、
図4に示すように、所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データを格納する公開情報データベース15と、分類手段16と、判定手段17と、選択手段18と、前記地図画像レイヤ12に重ね合わせて表示可能な前記土地及び/又は建物の画像レイヤ20を作成する土地及び建物画像レイヤ作成手段19を備えるよう構成することができる。
なお、この実施例において、前記公開情報データベース15は、前記公開情報に関するデータを管理する公開情報管理サーバ21と連携するよう構成されている。
【0051】
前記所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データについては、土地及び/又は建物に関するもので、TV、ラジオ及び新聞などのマスメディアや、電子掲示板、ブログ及びSNSなどのネットワークメディアなどの所定の手段で公開されたものであればよく、特段の制限はない。
前記公開情報データとしては、例えば、行政が公開する登記簿情報や新築情報、企業が保有する土地及び/又は建物に関する公開可能な情報や顧客の同意を得て開示可能となった公開情報、企業(特に民間調査企業)が収集した業種別調査情報(社名、所在地など)、統計データ、マーケティングデータ、電話帳データ、観光情報、タウンページデータベースなどの各種公開情報、市販の土地及び/又は建物に関する公開可能な情報などが挙げられる。
なお、前記公開情報データは、少なくとも前記土地又は建物の住所若しくは家屋番号や電話番号などの前記座標に変換可能な情報を含むものである。
【0052】
前記公開情報データベース15には、所定の手段で公開された土地及び/又は建物に関する公開情報データが、この土地及び建物を表す所定のシンボルに関連ないし対応付けられて格納されている。
なお、前記シンボルとしては、例えば、土地や建物の所有者の氏名や地名、建物名などを選択することができ、特段の制限はない。
【0053】
この発明において、前記公開情報データには、土地及び/又は建物の用途ないし目的に関する情報を含めることができる。
【0054】
前記分類手段16は、前記公開情報データベース15内に格納された公開情報データを、用途ないし目的毎に、複数のグループに分類する。
【0055】
前記判定手段17は、前記分類手段16によって分類されたグループのうちで、予め条件として入力されている用途ないし目的又はキーボードやマウスなどの所定の入力手段(図示せず)によって条件として入力された用途ないし目的と一致するものがあるか否かを判定する。
【0056】
前記選択手段18は、前記判定手段17によって前記用途ないし目的と一致すると判定されたものを選択する。
【0057】
図4において、前記緯度経度変換手段5については、前記公開情報データベース15から前記土地及び/又は建物の住所や家屋番号、電話番号、或いは前記選択手段18によって選択されたグループ内の土地及び/又は建物の住所や家屋番号、電話番号を抽出して緯度及び経度の座標に変換することが可能となるように構成されている。
【0058】
前記土地及び建物画像レイヤ作成手段19は、前記地図画像レイヤ12に重ね合わせて表示可能な前記土地及び/又は建物の画像レイヤであって、前記土地及び/又は建物の前記座標に基づいて前記土地及び/又は建物が前記所定のシンボルとして表示された土地及び建物画像レイヤ20を作成する。
具体的には、前記土地及び建物画像レイヤ作成手段19は、前記緯度経度変換手段5によって変換された土地及び/又は建物の緯度経度の座標(位置情報)に基づいて、所定のエリア内に複数の土地及び/又は建物の配置を示すことによって、土地及び/又は建物を表す所定のシンボルが所定のエリア内の適切な位置に示された土地及び建物画像レイヤ20を作成する。
【0059】
かかる構成の地図作成システムにおいて、前記地図画像作成手段7は、
図4に示すように、前記地図抽出手段3によって抽出された地図画像レイヤ12と、前記顧客表札画像レイヤ作成手段6によって作成された表札画像レイヤ13と、前記土地及び建物画像レイヤ作成手段19によって作成された土地及び建物画像レイヤ20を、前記地図画像レイヤ12の緯度経度情報が示す緯度及び経度と前記表札画像レイヤ13の緯度及び経度と前記土地及び建物画像レイヤ20の緯度及び経度とが一致するように、重ね合わせて地図画像を作成する。
したがって、このように作成された地図画像においては、表札に加えて、土地や建物を表すシンボルが際立つように表示されているので、この地図画像を、特に、住宅地図として利用することが可能となる。
なお、前記得られた地図画像については、前記同様、出力手段8を利用して出力等することができる。
【0060】
つぎに、かかる構成の地図作成システムによって出力又は表示しようとする地図画像を作成するための手順の一例につき、説明する。
【0061】
前記地図データベース2には、予め地図データが、レイヤ構造を有した状態で、緯度及び経度情報並びに地図表示の縮尺、画面上の表示サイズと関連ないし対応付けられて格納されている。
また、前記顧客データベース4bには、顧客に関するデータが、顧客の氏名若しくは名称と住所と前記顧客を表す表札に関連ないし対応付けられて格納されている。
さらに、前記公開情報データベース15には、土地及び/又は建物に関する公開情報データが、この土地及び/又は建物の名称と土地及び/又は建物を表す所定のシンボルに関連ないし対応付けられて格納されている。
【0062】
地図画像の作成に際しては、
図5に示すように、まず、例えば入力手段から、エリアなど、作成したい地図画像の条件が入力される(ステップS11)。
その際、例えば、入力手段から条件として住所が入力された場合には、所定の変換手段(住所と緯度経度の座標との対応テーブルのデータを保持するもの)によって、住所が緯度経度の座標情報に変換される。
【0063】
ついで、ステップS12で、地図抽出手段3は、地図データベース2にアクセスし、入力された条件に一致した地図データ(レイヤ)12を抽出する。
【0064】
一方、ステップS13で、緯度経度変換手段5は、顧客データベース4b内の顧客の住所を緯度経度の座標に変換する。
【0065】
さらに、ステップS14で、顧客表札画像レイヤ作成手段6は、前記座標に基づいて、顧客を表す表札の配設位置を設定し、顧客表札画像レイヤ13を作成する。
【0066】
ステップ15で、分類手段16は、前記公開情報データベース15内に格納された公開情報データを、用途ないし目的毎に、複数のグループに分類する。
【0067】
ステップ16で、判定手段17は、予め入力されている用途ないし目的又は入力手段を利用して入力された用途ないし目的を、前記分類手段16によって分類されたグループの用途ないし目的と対比し、一致するものがあるか否かを判定する。
このステップ16で、予め入力されている用途ないし目的又は入力手段を利用して入力された用途ないし目的と一致するグループが存在するときには、ステップ16での判断はYesとなる。
【0068】
一方、前記分類手段16によって分類されたグループの中に、予め入力されている用途ないし目的又は入力手段を利用して入力された用途ないし目的と一致するグループが存在しない場合には、ステップ16での判断はNoとなる。
その後、例えば、再度、用途ないし目的の入力が行われ、さらに、ステップS16で対比・判定が行われる。
【0069】
ステップS16での判断がYesのときには、ステップS17に進み、選択手段18によって、所定の用途ないし目的のグループが選択される。
【0070】
さらに、ステップ18に進み、緯度経度変換手段5は、前記グループ内の土地及び/又は建物の住所を緯度経度の座標に変換する。
【0071】
さらに、ステップS19で、土地及び建物画像レイヤ作成手段19は、前記座標に基づいて、土地及び/又は建物を表す所定のシンボルの配設位置を設定し、土地及び建物画像レイヤ20を作成する。
【0072】
ついで、ステップS20で、地図画像作成手段7は、地図画像レイヤ12と、顧客表札画像レイヤ13と、土地及び建物画像レイヤ20を重ね合わせて、地図画像を作成する。
【0073】
しかるのち、出力手段8は、地図画像を出力し、処理を終了する(ステップS21)。
【0074】
この発明において、前記地図作成システム1については、所定の期間毎に更新が行われるように構成することができる。
例えば、前記公開情報データベース15を、所定の手段で公開された新たな土地及び/又は建物に関する公開情報データを所定の期間毎に取得するように構成するとともに、前記土地及び建物画像レイヤ作成手段を、前記取得した新たな公開情報データを含むデータに基づき、前記土地及び建物画像レイヤを作成するよう構成することによって、更新された土地及び建物画像レイヤに基づく地図画像を作成することが可能となる。
【0075】
さらに、この発明において、前記地図作成システム1を、前記顧客データベース4bと連携し(例えば通信可能に構成され)て顧客に関するデータを管理する顧客情報管理サーバ4aと、前記顧客情報管理サーバ4aと通信回線(ネットワーク)を介して通信可能な携帯端末9を備えるよう構成することができる。
このような構成によって、前記携帯端末9から、顧客を表す表札に関連ないし対応付けられた顧客に関するデータや、GPS(GlobalPositioningSystem)などによる位置情報(緯度経度など)を含む写真などを、前記顧客情報管理サーバ4aを介して前記顧客データベース4bに格納することが可能となる。
その際、前記写真に付与されている位置情報が前記顧客データベース4bに格納されている顧客情報と一致すると判定された場合に、前記写真が、前記顧客を表す表札に関連ないし対応付けて前記顧客データベース4bに格納されるようにしてもよい。
さらに、前記携帯端末からの位置情報に基づいて、所定の範囲の地図画像が、前記携帯端末に送信されるようにしてもよい。
なお、前記携帯端末としては、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
さらにまた、この発明において、前記顧客には、将来的に取引をしようと考えている見込み客を含めることができる。
この場合において、前記見込み客に関するデータを、所定の入力手段を用いて入力して顧客データベース4bに格納することができる。
なお、前記見込み客に関するデータについては、前記顧客に関するデータと同様であり、例えば、氏名若しくは名称、年齢、性別、住所若しくは家屋番号、電話番号などであり、これらのデータは、前記顧客データベース4b内に、前記見込み客を表す表札、例えば、見込み客の苗字に関連ないし対応付けて格納される。
【0077】
さらに、前記見込み客に関するデータについては、前記携帯端末9を利用して前記顧客情報管理サーバ4aに送信することによって前記顧客データベース4bに格納することができる。
例えば、前記見込み客に関するデータは、前記携帯端末から、前記見込み客のGPS情報が付されて、前記顧客情報管理サーバ4aに送信される。
しかるのち、前記見込み客に関するデータは、前記顧客データベース4b内で、前記見込み客を表す表札、例えば、見込み客の苗字に関連ないし対応付けられる。
【0078】
この発明において、前記地図作成システム1を、さらに、営業成果管理システム10と連携させることができる。
図6において、営業成果管理システム10は、前記顧客データベース4bと連携し、かつ営業成果ないし結果に関するデータを管理する営業成果情報管理サーバ10aと、前記営業成果情報管理サーバ10aと連携し、かつ営業成果ないし結果に関するデータを格納する営業成果データベース10bと、で構成されている。
【0079】
一方、前記顧客データベース4bに格納されている顧客又は見込み客に関する情報は、識別子(例えば、顧客番号)などの前記顧客又は見込み客を特定し得る情報に関連ないし対応付けられている。
前記営業成果データベース10bは、ハードディスクや、DVD、半導体メモリなどの記憶媒体や、インターネットなどの通信ネットワークを介して接続されたサーバ内の外部ストレージなどで構成することができるもので、営業成果ないし結果に関するデータを前記顧客又は見込み客の識別子(例えば、顧客番号)などの前記顧客又は見込み客を特定し得る情報に関連ないし対応付けられて格納している。
【0080】
なお、営業成果ないし結果に関するデータとしては、例えば、受注ないし仕入れした商品の名称や、受注ないし仕入れ金額、商品や契約金額、キャンペーンなどを考慮して付与される評価ポイント若しくはその目標値、前記評価ポイントを商品毎や担当者毎、収益性毎などに集計して求めたランキングなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
かかる構成の地図作成システムにおいては、
図8に示すように、前記地図画像の出力に際して、地図画像上の適切な位置に、例えば、識別子などの顧客及び/又は見込み客を特定し得る情報に紐づけされた営業成果ないし結果を示すことができる。
例えば、
図8においては、営業成果の得点(ポイント)として「10」が表示されている。
なお、
図7に示すように、別途、前記営業成果ないし結果に関するデータを出力ないし表示するようにしてもよい。
【0082】
この実施例において、前記営業成果情報管理サーバ10aは、携帯端末9と通信回線を介して通信可能に構成されている。
このような構成によって、ユーザー(例えば営業担当者)は、例えば、
図7に示すように、前記携帯端末9から営業成果情報管理サーバ10aにアクセスして、営業成果ないし結果に関するデータなど営業成果データベース10bに格納されているほとんどのデータをリアルタイムで取得することが可能となる。
【0083】
つぎに、この発明にかかる地図作成プログラムについて説明する。
前述した動作に基づく処理を、コンピュータなどの制御装置が実行するためのプログラムは、この発明のプログラムを構成する。
【0084】
このプログラムを記録するための記憶媒体としては、光ディスク、半導体メモリ、磁気記録媒体などを用いることができ、これらをROM、RAM、メモリカードなどに構成して用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
この発明は、地図を作成する地図作成システム、地図作成方法および地図作成プログラムに関するもので、簡略地図や白地図などの地図上に、顧客情報に関連ないし対応付けた顧客名を、表札として重ね合わせて表示することを可能にするものである。
したがって、地図画像、特に住宅地図画像として、より広い用途での使用が可能なものである。
【符号の説明】
【0086】
1 地図作成システム
2 地図データベース
3 地図データ抽出手段
4 顧客管理システム
4a 顧客管理サーバ
4b 顧客データベース
5 緯度経度変換手段
6 顧客表札画像レイヤ作成手段
7 地図画像作成手段
8 出力手段
9 携帯端末
10 営業成果管理システム
10a 営業成果情報管理サーバ
10b 営業成果データベース
11 通信回線
12 地図画像レイヤ
13 顧客表札画像レイヤ
14 地図画像
15 公開情報データベース
16 分類手段
17 判定手段
18 選択手段
19 土地及び建物画像レイヤ作成手段
20 土地及び建物画像レイヤ
21 公開情報管理サーバ