(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120344
(43)【公開日】2023-08-29
(54)【発明の名称】ビーム障害回復のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 24/04 20090101AFI20230822BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20230822BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20230822BHJP
H04W 24/08 20090101ALI20230822BHJP
H04W 76/19 20180101ALI20230822BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W16/28
H04W72/21
H04W24/08
H04W76/19
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023100039
(22)【出願日】2023-06-19
(62)【分割の表示】P 2021547491の分割
【原出願日】2020-02-14
(31)【優先権主張番号】62/806,087
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/825,321
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,チャフン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,チャハオ
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,チェミン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザ機器(UE)によって実行される少なくとも1つのビーム障害回復(BFR)手順を実行する方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つのBFR手順は、BFRのための媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を基地局に送信するステップを含み、BFRのためのMAC CEは、BFR手順がトリガされるサービングセルの情報を示しているセル情報フィールド、及びBFRのための選ばれた参照信号(RS)のアイデンティティがBFRのためのMAC CEに含まれるかどうかを示しているプレゼンスインジケータフィールドを含む。選ばれたRSは、サービングセルに関連付けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE:User Equipment)であって、
コンピュータ実行可能命令が実装された一つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体と、
前記一つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体に結合された少なくとも一つのプロセッサとを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記コンピュータ実行可能命令を実行することにより、
少なくとも一つのビーム障害回復(BFR:Beam Failure Recovery)手順を実行し、
前記BFR手順が、BFRのための媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)制御要素(CE:Control Element)を基地局に送信するステップを含んでおり、ここでBFRのためのMAC CEは、
BFR手順がトリガされるサービングセルの情報を示しているセル情報フィールド、及び
BFRのための選ばれた参照信号(RS:Reference Signal)のアイデンティティがBFRのためのMAC CEに含まれるかどうかを示し、前記選ばれたRSが前記サービングセルに関連付けられているプレゼンスインジケータフィールド、を含む、
ように構成されている、UE。
【請求項2】
前記プレゼンスインジケータが特定の値に設定されるとき、前記BFRのための前記MAC CEは、前記BFR手順のための前記選ばれたRSの前記アイデンティティを示しているRSアイデンティティフィールドを更に含む、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記コンピュータ実行可能命令を実行することにより、
ビーム障害回復の構成情報要素(IE)を含んでいる下りリンク無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを基地局から受信し、ここでBFRのための前記選ばれたRSの前記アイデンティティが前記ビーム障害回復の構成IEによって構成される、
ように更に構成される、請求項2に記載のUE。
【請求項4】
BFRのための前記MAC CEは、専用の論理チャネルアイデンティティ(LCID:Logical Channel Identity)を有するMACサブプロトコルデータユニット(sub-PDU:sub-Protocol Data Unit)のヘッダによって識別される、請求項1に記載のUE。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記コンピュータ実行可能命令を実行することにより、
論理チャネル優先順位付け手順において、上りリンク共通制御チャネル(UL-CCCH:Uplink Common Control Channel)ではない任意の論理チャネルからデータを送信することよりも、BFRのための前記MAC CEを送信することを優先する、
ように更に構成される、請求項1に記載のUE。
【請求項6】
ユーザ機器(UE)によって実行される方法であって、前記方法は、
少なくとも一つのビーム障害回復(BFR)手順を実行するステップを含み、
前記BFR手順が、BFRのための媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を基地局に送信するステップを含んでおり、ここでBFRのためのMAC CEは、
前記BFR手順がトリガされるサービングセルの情報を示しているセル情報フィールド、及び
BFRのための選ばれた参照信号(RS)のアイデンティティがBFRのためのMAC CEに含まれるかどうかを示し、前記選ばれたRSが前記サービングセルに関連付けられているプレゼンスインジケータフィールド、を含んでいること、
を含む方法。
【請求項7】
前記プレゼンスインジケータが特定の値に設定されるとき、前記BFRのための前記MAC CEは、前記BFR手順のための前記選ばれたRSの前記アイデンティティを示しているRSアイデンティティフィールドを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ビーム障害回復の構成情報要素(IE)を含んでいる下りリンク無線リソース制御(RRC)メッセージを基地局から受信するステップであって、ここでBFRのための前記選ばれたRSのアイデンティティが前記ビーム障害回復の構成IEによって構成されること、
を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
BFRのための前記MAC CEは、専用の論理チャネルアイデンティティ(LCID)を有するMACサブプロトコルデータユニット(sub-PDU)のヘッダによって識別される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
論理チャネル優先順位付け手順において、上りリンク共通制御チャネル(UL-CCCH)ではない任意の論理チャネルからデータを送信することよりも、BFRのための前記MAC CEを送信することを優先するステップ、
を更に含む、請求項6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、代理人整理番号US76553(以下、「US76553出願」と称する)を有する、2019年2月15日に出願された”BFRQ and BFRR Procedure in MAC,”という名称の仮米国特許出願第62/806,087号、及び代理人整理番号US76867(以下、「US76867出願」と称する)を有する、2019年3月28日に出願された”Configured Grant Based BFRQ Transmission,”という名称の仮米国特許出願第62/825,321号の利益及び優先権を主張する。US76553出願及びUS76867出願の開示は、参照により本出願に完全に組み込まれる。
【0002】
〔分野〕
本開示は一般に、無線通信に関し、より詳細には、ビーム障害回復(BFR)のための方法及び装置に関する。
【0003】
〔背景〕
ロングタームエボリューション(LTE:Long-Term Evolution)システムといった無線通信システムにおいて、ユーザ機器(UE)は、効率的な信号カバー率を保証するために、サービングセルのリンク品質を連続的に監視し得る。リンク品質が悪いと考えられる場合(例えば、UEの媒体アクセス制御(MAC)エンティティによって維持されるビーム障害インディケーション(BFI:Beam Failure Indication)カウンタの値が所定の閾値を超える場合)、UEは、ビーム回復を要求するためにBFR手順をトリガすることができる。
【0004】
しかしながら、次世代(例えば、第5世代(5G)新無線(NR))無線通信システムにおいて、UEは、データスループット、システム能力、送信信頼性などを促進するために、複数のサービングセル(例えば、プライマリセル(PCell:Primary Cell)及び1つ以上のセカンダリセル(SCell:Secondary Cell))で構成されてよい。現在のBFR機構は、複数のサービングセル上で動作するUEには適切でないことがある。
【0005】
したがって、当該技術分野には、次世代無線通信システムのための改善されたBFR手順が必要とされる。
【0006】
〔概要〕
本開示は、BFRのための方法及び装置を対象とする。
【0007】
本開示の態様によれば、UEは、提供される。UEは、コンピュータ実行可能命令が実装された1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体と、1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのBFR手順を実行することにより、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成される。少なくとも1つのBFR手順は、BFRのためのMAC制御要素(CE)を基地局に送信するステップを含み、BFRのためのMAC CEは、BFR手順がトリガされるサービングセルの情報を示しているセル情報フィールド、及びBFRのための選ばれた参照信号(RS)のアイデンティティがBFRのためのMAC CEに含まれるかどうかを示しているプレゼンスインジケータフィールドを含む。選ばれたRSは、サービングセルに関連付けられ得る。
【0008】
本開示の別の態様によれば、UEによって実行される方法は、提供される。本方法は、少なくとも1つのBFR手順を実行するステップを含む。少なくとも1つのBFR手順は、BFRのためのMAC CEを基地局に送信するステップを含み、BFRのためのMAC CEは、BFR手順がトリガされるサービングセルの情報を示しているセル情報フィールド、及びBFRのための選ばれたRSのアイデンティティがBFRのためのMAC CEに含まれるかどうかを示しているプレゼンスインジケータフィールドを含む。選ばれたRSは、サービングセルに関連付けられ得る。
【0009】
〔図面の簡単な説明〕
本開示の態様は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明から最も良く理解される。様々な特徴は、一定の縮尺で描かれていない。様々な特徴の寸法は、議論を明確にするために任意に増減されてもよい。
【0010】
図1は、本出願の例としての実装形態による、BFRのためのUEによる方法のフローチャートである。
【0011】
図2A及び
図2Bは、本出願の例としての実装形態による、ビーム障害回復要求(BFRQ:Beam Failure Recovery Request)MAC CEの例としてのフォーマットをそれぞれ示す概略図である。
【0012】
図3は、本出願の別の例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【0013】
図4は、本出願の別の例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【0014】
図5は、本出願の別の例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【0015】
図6は、本出願の例としての実装形態による、UEによるMAC-CEベースのBFR手順のフローチャートである。
【0016】
図7は、本出願の例としての実装形態による、UEによる論理チャネル優先順位付け(LCP:Logical Channel Prioritization)手順のフローチャートである。
【0017】
図8は、本出願の様々な態様による、無線通信のためのノードを示すブロック図である。
【0018】
〔詳細な説明〕
以下の説明は、本開示における一例としての実装形態に関連する特定の情報を含む。本開示における図面及びそれらの添付の詳細な説明は、単に例としての実装形態を対象としている。しかし、本開示は、これらの例としての実装形態のみに限定されるものではない。本開示の他の変形例及び実装形態は、当業者には想起されるであろう。特に断らない限り、複数の図中の同様の又は対応する要素は、同様の又は対応する参照番号によって示され得る。更に、本開示における図面及び図示は、ほとんどの場合、一定の縮尺ではなく、実際の相対的な寸法に対応することを意図していない。
【0019】
一貫性の目的及び理解を容易にするために、同様の特徴は、例としての図において同じ数字によって識別され得る(ただし、いくつかの例において、図示されていない)。しかしながら、異なる実装形態における特徴は、他の点で異なっていてもよく、従って、図面に示されるものに狭く限定されるものではない。
【0020】
本説明は、「一つの実装形態において」又は「いくつかの実装形態において」という語句を使用し、それぞれが同じ又は異なる実装形態の一つ以上を指してもよい。「結合された」というタームは、直接的又は間接的に介在する構成要素を介して接続されたものとして定義され、必ずしも物理的接続に限定されるものではない。「備える(comprising)」というタームは、「必ずしも限定されるものではないが、含む」を意味する。それは、そのように説明された組み合わせ、グループ、シリーズ、及び等価物におけるオープンエンドの包含又はメンバーシップを特に示す。「A、B、及びCの内の少なくとも一つ」又は「A、B、及びCの内の少なくとも一つ」という表現は、「Aのみ、又はBのみ、又はCのみ、又はA、B及びCに任意の組み合わせ」を意味する。
【0021】
更に、説明及び非限定の目的のために、機能エンティティ、技法、プロトコル、規格などの具体的な詳細が、説明される技術の理解を実現するために記載される。他の例において、不必要な詳細で説明を不明瞭にしないように、周知の方法、技術、システム、アーキテクチャなどの詳細な説明は、省略される。
【0022】
当業者は、本開示に記載されている任意のネットワーク機能(複数可)又はアルゴリズム(複数可)が、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実装されてもよいことを直ちに理解するだろう。説明される機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせであり得るモジュールに対応し得る。ソフトウェアの実装形態は、メモリ又は他の種類の記憶装置などのコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を備えてもよい。例えば、通信処理能力を有する一つ以上のマイクロプロセッサ又は汎用コンピュータを、対応する実行可能命令を用いてプログラムし、記述されたネットワーク機能(複数種類可)又はアルゴリズム(複数種類可)を実行することができる。マイクロプロセッサ又は汎用コンピュータは、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ、及び/又は一つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して形成することができる。本明細書に記載されている例としての実装形態のいくつかは、コンピュータハードウェア上にインストールされ実行されるソフトウェアを指向しているが、それにもかかわらず、ファームウェアとして、又はハードウェアとして、又はハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装される代替の実施例は、本開示の範囲内に十分にある。
【0023】
コンピュータ読み取り可能な媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、読み取り専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又はコンピュータ読み取り可能命令を記憶可能な他の任意の同等の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0024】
無線通信ネットワークアーキテクチャ(例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システム、LTE-Advanced(LTE-A)システム、LTE-Advanced Proシステム、又は5G 新無線(NR)無線アクセスネットワーク(RAN))は、通常、少なくとも一つの基地局、少なくとも一つのユーザ機器(UE)、及びネットワークへの接続を提供する一つ以上のオプションのネットワーク要素を含む。UEは、一つ以上の基地局によって確立されたRANを介して、ネットワーク(例えばコアネットワーク(CN)、エボルブドパケットコア(EPC:Evolved Packet Core)ネットワーク、エボルブドユニバーサルテレストリアル無線アクセスネットワーク(E-UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access network)、5Gコア(5GC)、又はインターネット)と通信する。
【0025】
なお、本出願において、UEとしては移動局、携帯端末又は携帯機器、ユーザ通信無線端末が挙げられるが、これらに限定されない。例えばUEは、携帯無線機器であってもよく、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、車両、又は無線通信能力を有する携帯情報端末(PDA)を含むが、これらに限定されない。上記UEは、無線アクセスネットワークにおける一つ以上のセルに、エアーインターフェース上で、信号を送受信するよう構成されている。
【0026】
基地局は、以下の無線アクセス技術(RATs:Radio Access Technologies)の内の少なくとも一つに従った通信サービスを提供するように構成されてよい。マイクロ波アクセスのためのワールドワイド相互運用(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM:Global System for Mobile、しばしば2Gとして呼ばれる)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN:GSM EDGE Radio Access Network)、汎用パケット無線サービス(GRPS:General Packet Radio Service)、基本広帯域コード分割多元アクセス(W-CDMA:Wideband-Code Division Multiple Access)に基づいたユニバーサルモバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System、しばしば3Gとして呼ばれる)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)、LTE、LTE-A、eLTE(進化型LTE、例えば5GCに接続したLTE)、NR(しばしば5Gとして呼ばれる)、及び/又はLTE-A Pro。しかしながら本出願の範囲は、上記のプロトコルに限定されるべきではない。
【0027】
基地局は、UMTSにおけるノードB(NB:node B)、LTE又はLTE-Aにおける進化型ノードB(eNB:evolved node B)、UMTSにおける無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、GSM/GERANにおける基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)、5GCに関連するE-UTRA(E-UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)BSにおけるng-eNB、5G-RANにおける次世代ノードB(gNB:generation Node B)、及びセル内の無線通信を制御し、無線リソースを管理することができる任意の他の装置を含むことができるが、これらに限定されない。基地局は、ネットワークへの無線インターフェースによって、一つ以上のUEにサービスを提供するように接続し得る。
【0028】
基地局は、無線アクセスネットワークを形成する複数のセルを使用して、特定の地理的エリアに無線カバレッジを提供するように動作可能である。基地局は、セルの動作をサポートする。各セルは、その無線カバレッジ内の少なくとも一つのUEにサービスを提供するように動作可能である。より具体的には、各セル(しばしばサービングセルと呼ばれる)は、その無線カバレッジ内の一つ以上のUEを提供するサービスを提供する(例えば各セルは、下りリンクをスケジュールし、任意で、下りリンク及び任意で上りリンクパケット送信のために、その無線カバレッジ内の少なくとも一つのUEに上りリンクリソースをスケジュールする)。基地局は、複数のセルによって、無線通信システム内の一つ以上のUEと通信することができる。セルは、近接サービス(ProSe:Proximity Service)又はビークル・トゥ・エブリシング(V2X:Vehicle to Everything)サービスをサポートするためにサイドリンク(SL:Sidelink)リソースを割り当ててよい。各セルは、他のセルと重複するカバレッジ領域を有してもよい。
【0029】
上述したように、NRのためのフレーム構造は、高信頼性、高データ速度、及び低遅延性の要件を満たしながら、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:Enhanced Mobile Broadband)、大容量マシンタイプ通信(mMTC:Massive Machine Type Communication)、超高信頼性及び低遅延性通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)といった様々な次世代(例えば5G)通信要件に対応するための柔軟な構成をサポートすることである。3GPPにおいて合意された直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)技術は、NR波形のための基準として提供してよい。適応サブキャリア間隔、チャネル帯域幅、及びサイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)といったスケーラブルなOFDMニューメロロジーは、使用されてもよい。更に、NRには(1)低密度パリティ検査(LDPC:Low-Density Parity-Check)符号及び(2)ポーラ符号の2つの符号化方法が判断される。符号化方法の適応は、チャネル条件及び/又はサービスアプリケーションに基づいて構成されてもよい。
【0030】
更に、単一のNRフレームの送信時間間隔TXにおいて、下りリンク(DL:downlink)送信データ、ガード期間、及び上りリンク(UL:Uplink)送信データは、少なくとも含まれるべきであり、DL送信データ、ガード期間、及びガード期間のそれぞれの部分において、UL送信データはまた、例えばNRのネットワークダイナミクスに基づいて設定可能であるべきであることも判断される。更に、サイドリンクリソースは、ProSeサービス又はV2Xサービスをサポートするために、NRフレーム内に提供されてもよい。
【0031】
更に、本明細書中のターム「システム」及び「ネットワーク」は、互換的に使用されてよい。本明細書中のターム「及び/又は」は、関連するオブジェクトを記述するための関連する関係のみであり、三つの関係が存在してもよいことを表す。例えばA及び/又はBは、Aが単独で存在し、A及びBが同時に存在し、Bが単独で存在することを示してもよい。加えて、本明細書中の文字「/」は、前者及び後者の関連するオブジェクトが「又は」関係にあることを一般的に表す。
【0032】
ビーム障害イベントがサービングSSB/CSI-RS上で検出されたとき、(例えば、新しい同期信号ブロック(SSB:Synchronization Signal Block)又はチャネル状態情報(CSI-RS:Channel State Information)を示すことによって)サービングgNBに新しいサービングビームを示すために、BFR手順は、UEによって適用されることができる。BFR手順は、ビーム障害検出(BFD:Beam Failure Detection)手順の検出結果が特定の基準を満たすとき、トリガされてもよい。例えば、BFD手順の間、UEのMACエンティティは、下位層(例えば、物理(PHY:Physical)層)から送信されたビーム障害インディケーション(BFI:Beam Failure Indications)の数をカウントすることができる。サービングセルのBFIの数が閾値に達するとき、UEのMACエンティティは、ビーム障害イベントがサービングセル上で検出されたとみなすことができる。いくつかの実装形態において、UEのMACエンティティは、PHY層から受信したBFIの数をカウントするために、BFIカウンタ(例えば、BFI_counter情報要素(IE)で提供される)を維持してもよい。BFD手順の間、PHY層は、特定のビーム測定基準が満たされるとき、UEのMACエンティティにBFIを配信することができる。
【0033】
いくつかの実装形態において、BFIカウンタが所定の又は構成された(configured)閾値(例えば、beamFailureInstanceMaxCount IEにおいて提供され得るBFIの最大数)に達したとき、UEのMACエンティティは、PCellのためのランダムアクセス(RA:Random Access)手順をトリガし得る。MACエンティティはまた、BFD手順のためのBFDタイマ及びBFR手順のためのBFRタイマを維持することができる。例えば、UEのMACエンティティがPHY層から第1のBFIを受信すると、BFDタイマは、開始又は再開することができる。BFDタイマが進行しているとき、UEのMACエンティティは、PHY層からのBFIの数をカウントし、累積することができる。BFDタイマが満了するとき、MACエンティティは、BFIカウンタをリセットすることができる(例えば、ゼロに設定される)。いくつかの実装形態において、BFDタイマ、BFRタイマ、及びbeamFailureInstanceMaxCount IEは、無線リソース制御(RRC)層を介して基地局(例えば、gNB)によって初期値を用いて構成され得る。
【0034】
キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)技術は、NRシステムを用いてサポートされてもよく、UEは、CAアーキテクチャに基づいて複数のサービングセルを用いて構成されてもよい。サービングセルは、PCell及び1つ以上のSCellを含んでもよく、ここでPCellは、信頼性のある制御情報送信のために、周波数範囲1(FR1:Frequency Range 1)(例えば、6GHz未満)に展開され、SCell(複数可)は、より高いデータスループットのために、周波数範囲2(FR2:Frequency Range 2)(例えば、6GHz超)に展開されてもよい。しかしながら、FR2においてしばしば起こるビーム遮断(例えば、ビーム障害)問題を考慮すると、PCell及びSCell(複数可)上で検出されたビーム障害イベントを取り扱うために、改良型BFR手順が要求されてもよい。
【0035】
更に、現在の無線通信システムにおいて、MACエンティティが別のRA手順を実行している間、UEのMACエンティティが新しいRA手順を開始するための要求を受信するとき、UEが進行中/実行中のRA手順を継続する必要があるか、進行中/実行中のRA手順を停止して新しいRA手順を開始する必要があるかを決定するための特定のUEの実装次第であってよい。しかしながら、(例えば、CAのためのMACエンティティに関連付けられた複数のセル上で動作される)BFD手順の間、複数のセルに対して同時に開始されるように要求された複数のRA手順が存在すること、及び/又は別のRA手順が実行されているとき、開始されるようにRA手順が要求されることが可能であってよい。
【0036】
更に、複数のサービングセル上でBFR手順を動作させるため、柔軟でスケーラブルなMAC-CEベースのBFR手順が必要とされ得る。いくつかの実装形態において、各MAC-CEベースのBFR手順は、サービングセルごとのベースに基づいてトリガされ得る。例えば、ビーム障害イベントがSCell上で検出されるとき、UEは、SCellのための対応するMAC-CEベースのBFR手順をトリガすることができる。
【0037】
図1は、本出願の一例としての実装形態による、BFRのためのUEによる方法のフローチャートである。
【0038】
アクション102において、UEは、基地局からBFR(又はBFR関連の)構成を含むダウンリンク(DL:Downlink)RRCメッセージを受信することができる。例えば、基地局(例えば、gNB)は、DL RRCメッセージを介してUEへのアクセスストラタム(AS:Access Stratum)層情報を構成することができ、ここで、1つ以上のBFR(又はBFR関連の)構成がDL RRCメッセージに含まれてもよい。いくつかの実装形態において、BFR(又はBFR関連の)構成は、ビーム障害回復の構成IE(例えば、BeamFailureRecoveryConfig IE)、及び/又はRadioLinkMonitoringConfig IEといった無線リンク監視(RLM)固有IEにおいて、提供され得る。
【0039】
アクション104において、UEは、1つ以上のサービングセルの無線リンク品質を取得することができる。例えば、UEは、測定を実行し、特定の測定メトリックに基づいてサービングセルの無線リンク品質を推定することができる。特定のサービングセルの無線リンク品質が悪いと考えられる場合、UEのPHY層は、BFIをMACエンティティに送信することができる。
【0040】
アクション106において、UEは、サービングセルのためのBFRトリガ条件が満たされるかどうかを判定することができる。例えば、BFDタイマが進行しているとき、UEのMACエンティティは、サービングセルのBFIの数をカウントすることができる。BFIの数が所定の値又は構成された値に達したとき、UEは、サービングセルのためのBFRトリガ条件が満たされるとみなすことができる。
【0041】
サービングセルのBFRトリガ条件が満たされるとき、UE(例えば、UEのMACエンティティ)は、ビーム障害イベントがサービングセル上で検出されたとみなすことができる。次に、アクション108において、UEは、サービングセルのためのMAC-CEベースのBFR手順をトリガすることができる。
【0042】
アクション110において、UE(例えば、UEのMACエンティティ)は、MAC-CEベースのBFR手順の間、BFRのためのMAC CEを基地局(例えば、サービングgNB)に送信することができ、ここで、BFRのためのMAC CEは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)のアップリンク(UL:Uplink)リソースを通して送信されることができる。いくつかの実装形態において、BFRのMAC CEは、専用の論理チャネルアイデンティティ(LCID:Logical Channel Identity)を用いるMACサブプロトコルデータユニット(sub-PDU:sub-Protocol Data Unit)のヘッダによって識別されることができる。例えば、専用LCIDは、ビーム障害回復要求(BFRQ:Beam Failure Recovery Request)のMAC CEタイプに対応することができる。このようにして、BFRのためのMAC CEは、BFRのためのBFRQを含むBFRQ MAC CEと見なされうる。用語「BFRのためのMAC CE」及び用語「BFRQ MAC CE」は、本出願のいくつかの実装形態において交換可能であり得ることに留意されたい。
【0043】
いくつかの実装形態において、BFRのMAC CE(例えば、BFRQ MAC CE)は、セル情報フィールド、プレゼンスインジケータフィールド、及びRSアイデンティティ(ID)フィールドの少なくとも1つを含んでよい。セル情報フィールドは、BFR手順がトリガされる、又はビーム障害イベントが検出されるサービングセルの情報を示すことができ、ここでサービングセルは、略して「障害セル」と呼ばれることがある。いくつかの実装形態において、BFRのためのMAC CE内の各セル情報フィールドは、障害セルのセルIDを明示的に示すことができる。他の実装形態において、各セル情報フィールドは、特定のマッピングルールに従って(例えば、全ての構成されたサービングセルのセルIDの降順/昇順に依存して)、障害セルのセルIDを暗黙的に示すことができる。例えば、UEに構成された各サービングセルは、対応するMAC-CEベースBFR構成を有することができ、各セル情報フィールドは、3ビットインジケータとすることができ、ここで、「000」は、MAC-CEベースBFR構成で構成された全てのSCellの中で最小/最大のセルID値を有するSCellを示し、「001」は、2番目に最小/最大のセルID値を有するSCellを示し、以下同様であるが、これに限定されない。このようにして、セル情報フィールドがセルID全体を含む必要がないため、各セル情報フィールドの長さを削減することができる。他の実装形態において、各セル情報フィールドは、対応する障害セルのセルIDがBFRのMAC CEに含まれるかどうかを示すことができる(例えば、「1」は、BFRのMAC CEがセル情報フィールドに対応する障害セルのセルIDを含むことを意味し、「0」は、BFRのMAC CEが対応する障害セルのセルIDを含まないことを意味する)。
【0044】
いくつかの実装形態において、プレゼンスインジケータフィールドは、BFRのための選ばれたRSのIDがBFRのためのMAC CEに含まれるかどうかを、示すことができ、ここで選ばれたRSは、BFR手順がトリガされる、又はビーム障害イベントが検出されるサービングセルに関連付けられる(例えば、サービングセルによって提供される)ことができる。例えば、BFRのためのMAC CEにおけるプレゼンスインジケータフィールドが提供されるケースにおいて、プレゼンスインジケータが特定の値(例えば、ビット値「1」)にセットされるとき、BFRのためのMAC CEは、BFRのための(例えば、BFR手順のための)選ばれたRSのIDを示すRS IDフィールドを含むことができる。いくつかの実装形態において、各プレゼンスインジケータフィールドは、限定されないが、1ビットインジケータとすることができ、ここで、BFRのためのMAC CE内のi番目のプレゼンスインジケータ(Ci)は、対応する障害セル#iのためのRS IDフィールドがBFRのためのMAC CE内に含まれることを示すために「1」に設定されることができ、又は対応する障害セル#iのためのRS IDフィールドがBFRのためのMAC CE内に含まれないことを示すために「0」に設定されることができる。他の実装形態において、各プレゼンスインジケータフィールドは、関連するサービングセルがMAC-CEベースのBFR手順をトリガしたかどうかを示すことができる。BFRのためのMAC CE内のi番目のプレゼンスインジケータ(Ci)は、対応するサービングセル#iがMAC-CEベースのBFR手順をトリガしたことを示すために「1」にセットされてもよく、又は対応するサービングセル#iがMAC-CEベースのBFR手順をトリガしないことを示すために「0」にセットされてもよく、ここでMAC-CEベースのBFR手順をトリガしたサービングセルは、BFR手順がトリガされるか、又はビーム障害イベントが検出される障害セルとみなされてもよい。
【0045】
いくつかの実装形態において、各RS IDフィールドは、BFRのための選ばれたRSのIDを含み得、ここで選ばれたRSのIDは、無線リンクを回復するためにUEによって選択され得る(MAC-CEベースのBFR手順がトリガされるか、又はビーム障害イベントが検出される)サービングセルの新しいビームに、関連付けられ得る。RS IDフィールドは、様々な方法により実装できる。例えば、各RS IDフィールドは、BFRのための選ばれたRSのRS IDを明示的に示すことができる。別の実施例において、各RS IDフィールドは、BFRのための選ばれたRSのRS IDを暗黙的に示すことができる。例えば、各RS IDフィールドは、これに限定されるものではないが、4ビットインジケータであってもよく、ここで、4ビットインジケータは、対応するMAC-CEベースのBFR手順のために構成される全てのRSの中で最小/最大のRS ID値を有するRSを示すために「0000」にセットされ、2番目に最小/最大のRS ID値を有するRSを示すために「0001」にセットされる、などである。いくつかの実装形態において、BFRのための選ばれたRSのID(選ばれたRS IDと呼ばれ得る)は、BFR構成におけるビーム障害回復の構成IEによって構成され得る。
【0046】
上述したように、BFRのためのMAC CE(例えば、BFRQ MAC CE)を送信することによって、UEは、どのサービングセルにおいてビーム障害イベントが検出されるか、又はBFR手順がトリガされるか、及び/又はUEがBFR手順のために障害セルのどのRSを選ぶかを、基地局に暗黙的又は明示的に示すことができる。基地局は、UEを用いてビーム回復を実行するとき、UEによって示された選ばれたRSを候補RS/ビームと見なすことができる。
【0047】
いくつかの実装形態において、UEのMACエンティティは、MAC-CEベースのBFR手順のためのパラメータのセットを用いて基地局によって構成されてもよい。例えば、パラメータのセットは、以下の内の少なくとも1つを含むことができる:
-BFRQ_TransMax:PUSCH上のBFRQ MAC CE送信の最大数
-BFRQ_ProhibitTimer:タイマが進行しているとき、UEがPUSCH上でBFRQ MAC CEを送信することを禁止されるタイマ。
【0048】
いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順のためのパラメータの各セットは、サービングSCellごとのベースに基づいて構成され得る。例えば、UEのMACエンティティは、第1のサービングセルのための第1のパラメータセットで構成され、及び第2のサービングセルのための第2のパラメータセットで構成されてもよく、ここで、第1のパラメータセットは、第2のパラメータセットとは異なる(又は独立した)場合がある。他の実装形態において、全てのサービングSCellは、パラメータの共通セットを共有することがある。
【0049】
いくつかの実装形態において、UEのMACエンティティは、各MAC-CEベースのBFR手順のための変数のセットを維持することができる。例えば、変数のセットは、次のものが含む:
-BFRQ_Counter:送信されているBFRQ MAC CEの数をカウントするためのカウンタ。
【0050】
いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順のための変数の各セットは、サービングSCellベースごとに基づいて構成され得る。例えば、UEは、第1のサービングSCellの第1のMAC-CEベースのBFR手順のための第1のBFRQ_Counterを維持し、第2のサービングSCellの第2のMAC-CEベースのBFR手順のための第2のBFRQ_Counterを維持することができる。
【0051】
BFRのためのMAC CE(例えば、BFRQ MAC CE)のフォーマットの例は、
図2A、2B、3、4、及び5を参照して説明される。なお、MAC CEのフォーマットは、
図2A、2B、3、4、及び5に示され、これはイラスト目的のみのためであり、本出願の範囲を限定することを意図しない。いくつかの実装形態において、BFRQ MAC CEの各フィールドの数、長さ、又はその他の配置は、実際にサポートされているMAC CEフォーマットなどに応じて調整できる。
【0052】
図2Aは、本出願の一例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの一例としてのフォーマットを示す概略図である。
図2Aに示すように、BFRQ MAC CE201は、プレゼンスインジケータフィールド202、204、206、208、210、212、214及び216、セル情報フィールド218、222、224、228及び230、RS IDフィールド220、226及び232、並びに予約ビットフィールド234及び236を含む。
【0053】
例示的な実装形態において、BFRQ MAC CE201は、セル情報フィールド218、222、224、228、及び230のそれぞれに、サービングセル#1、#2、#3、#5、及び#6のセルID(例えば、セルID#1、#2、#3、#5、及び#6)を含み、これはUEがこれらのサービングセル上でビームフォールトイベントを検出した可能性があることを意味する。その上、各プレゼンスインジケータフィールドは、サービングセルに対応し、対応するサービングセルの選ばれたRS IDがBFRQ MAC CEに含まれるかどうかを示すために使用されてもよい。例えば、各プレゼンスインジケータフィールドは、限定されないが、1ビットプレゼンスインジケータ(C0~C7)を含むことができ、ここで1ビットプレゼンスインジケータは、対応するサービングセルの選ばれたRS IDがBFRQ MAC CE201に含まれることを示すために「1」にセットされることができ、又は反対の状況を示すために「0」にセットされることができる。例えば、プレゼンスインジケータ[C7、C6、C5、C4、C3、C2、C1、C0]=[0、1、0、0、1、0、1、0]の値であり、基地局が、BFRQ MAC CE201を受信する場合、基地局は、(セルID#1を有する)サービングセル#1、(セルID#3を有する)サービングセル#3、及び(セルID#6を有する)サービングセル#6にそれぞれ対応するRS ID#1、RS ID#3、及びRS ID#6がBFRQ MAC CE201に含まれることを知ることができる。基地局は、RS ID#1、RS ID#3、及びRS ID#6を有するRSを、ビーム回復に適した候補RS/ビームと見なすことができる。一方で、予約ビットフィールド234及び236は、予約ビット(R)を含んでもよい。
【0054】
図2Bは、本出願の別の一例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの一例としてのフォーマットを示す概略図である。
図2Bに示すように、BFRQ MAC CE203は、セル情報フィールド242、244、246、248、250、252、254及び256、プレゼンスインジケータフィールド258、260、262、264、266、268、270及び272、並びにRS IDフィールド274、276及び278を含む。
【0055】
例としての実装形態において、各セル情報フィールド242、244、246、248、250、252、254、及び256は、サービングセルに対応し、対応するサービングセルがビーム障害イベントのために障害を起こしたかどうかを示すために使用され得る。例えば、各セル情報フィールドは、限定されないが、1ビットセルインジケータ(D0~D7)を含むことができ、ここで1ビットセルインジケータは、対応するサービングセルがビーム障害イベントのために失敗したことを示すために「1」にセットされることができ、又は反対の状況を示すために「0」にセットされることができる。例えば、セルインジケータ[D7、D6、D5、D4、D3、D2、D1、D0]=[0、1、1、0、1、1、1、0]の値であり、基地局がBFRQ MAC CE203を受信すると、基地局は、サービングセル#1、#2、#3、#5、及び#6がビーム障害イベントによって障害を起こしたことを知ることができる。
【0056】
プレゼンスインジケータフィールド258、260、262、264、266、268、270及び272は、
図2Aに示すプレゼンスインジケータフィールド202、204、206、208、210、212、214及び216に対応し、実質的に同じ機能を有する。例えば、プレゼンスインジケータ[C7、C6、C5、C4、C3、C2、C1、C0]=[0、1、0、0、1、0、1、0]の値であり、基地局がBFRQ MAC CE203を受信すると、基地局は、サービングセル#1、サービングセル#3、及びサービングセル#6にそれぞれ対応するRS ID#1、RS ID#3、及びRS ID#6がBFRQ MAC CE203のRS IDフィールド274、276、及び278に含まれることを知ることができる。基地局は、RS ID#1、RS ID#3、及びRS ID#6を有するRSは、ビーム回復に適した候補RS/ビームであると考えることができる。
【0057】
図3は、本出願の別の一例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの一例のフォーマットを示す概略図である。
図3に示すように、BFRQ MAC CE300は、2バイトフォーマットを有し、セル情報フィールド308、予約ビットフィールド302、304、306、及びRS IDフィールド310を含む。セル情報フィールド308は、BFR手順がトリガされる、又はビーム障害イベントが検出されるサービングセルのセルIDを含むことができる。RS IDフィールド310は、示されたサービングセルに関連付けられ、UEによってBFRに適していると見なされる選ばれたRSのRS IDを含むことができる。例としての実装形態において、セル情報フィールド308は、5ビットのフィールド長を有し、RS IDフィールド310は、8ビットのフィールド長を有するため、BFRQ MAC CE300のフォーマットは、32個までのサービングセル及び128個までのRSリソースのビーム障害報告をサポートすることができる。
【0058】
図4は、本出願の別の例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの一例としてのフォーマットを示す概略図である。
図4に示すように、BFRQ MAC CE400は、セル情報フィールド404及びRS IDフィールド402を含む1バイトフォーマットを有する。
図3に示すBFRQ MAC CE300と同様に、セル情報フィールド404は、BFR手順がトリガされる、又はビーム障害イベントが検出されるサービングセルのセルIDを含むことができ、RS IDフィールド402は、サービングセルに関連付けられ、UEによってBFRに適していると見なされる選ばれたRSのRS IDを含むことができる。例としての実装形態において、セル情報フィールド404は、3ビットのフィールド長を有し、RS IDフィールド402は、5ビットのフィールド長を有するため、BFRQ MAC CE400のフォーマットは、8個までのサービングセル及び32個までのRSリソースのビーム障害報告をサポートすることができる。
【0059】
図5は、本出願の別の一例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの一例としてのフォーマットを示す概略図である。
図5に示すように、BFRQ MAC CE500は、8つのプレゼンスインジケータフィールド502、504、506、508、510、512、514及び516、及びm個のRS IDフィールドを含み、ここで、mは、(プレゼンスインジケータフィールドの数に応じて)8以下の正の整数である。
【0060】
例としての実装形態において、各プレゼンスインジケータフィールド502、504、506、508、510、512、514、及び516は、サービングセルに対応し、対応するサービングセルの選ばれたRS IDがBFRQ MAC CE500に含まれるかどうかを示すために使用され得る。
図5に示すように、RS IDフィールド518、520及び522は、それぞれ、選ばれたRS ID#1、選ばれたRS ID#2及び選ばれたRS ID#mを含む。更に、BFRQ MAC CE500は、プレゼンスインジケータフィールド502、504、506、508、510、512、514及び516を備える8ビットマップを有し、各RS IDフィールドも、8ビットのフィールド長を有するので、BFRQ MAC CE500のフォーマットは、8個までのサービングセル及び128個までのRSリソースを報告するビーム障害をサポートすることができる。
【0061】
本出願の様々な実装形態において説明される例示的なBFRQ MAC CEフォーマットは、実際のニーズ又はアプリケーションに従って組み合わされること、及び/又は修正され得ることに留意されたい。例えば、異なる/同じBFRQ MAC CEの1つ以上のフィールドが結合され、したがって、新しいBFRQ MAC CEを形成することができる。更に、セル情報フィールド、プレゼンスインジケータフィールド、RS IDフィールド、及び予約ビットフィールドに加えて、BFRQ MAC CEは、追加の目的のために他の情報を含むことができる。例えば、特定のRS IDフィールドがBFRQ MAC CEに含まれるRS IDフィールドの最後の1つかどうかを示すために、1つ以上の追加フィールドは、BFRQ MAC CEに提供されてもよい。このようなフィールドは、基地局(例えば、gNB)が、BFRQ MAC CEにいくつのRS IDフィールドが含まれるかを認識することを助けることができる。更に、UEの各MACエンティティのために構成されたサービングセルの数、及び基地局によって各サービングセルのために構成されたRSリソースの数(例えば、gNB)に応じて、BFRQ MAC CEの各フィールドにおけるビットの数は変化し得る。例えば、BFRQ MAC CEのフィールドのフィールド長は、UEに構成されたサービングセル及び/又はRSリソースの数を満たすようにスケーリングされてもよい。
【0062】
上述したように、BFRのためのMAC CE(例えば、BFRQ MAC CE)は、専用LCIDを有するMACサブ-PDUのヘッダによって識別され得る。いくつかの実装形態において、対応するサービングセル(例えば、SCell)のためにトリガされたMAC-CEベースのBFR手順の場合、UEは、特定の基準(例えば、UEに許可されたULリソースのサイズ)に従って、以下のBFRQ MAC CEフォーマットのうちの1つを適用することができる。
-ショートBFRQ MAC CEフォーマット(固定サイズ);
-ロングBFRQ MAC CEフォーマット(可変サイズ);
-ショート短縮(Truncated)BFRQ MAC CEフォーマット(固定サイズ);及び
-ロング短縮BFRQ MAC CEフォーマット(可変サイズ)。
【0063】
いくつかの実装形態において、各BFRQ MAC CEフォーマットは、専用LCIDによって識別されることができる。表1に示すように、LCIDのインデックスが「50」にセットされるとき、BFRQ MAC CEフォーマットがショートBFRQ MAC CEフォーマットを適用することを意味する。
【表1】
【0064】
いくつかの実装形態において、基地局に報告されるべき少量のBFRQ情報のみが存在するとき、UEは、ショートBFRQ MAC CEフォーマットを適用し得る。例えば、
図3又は
図4に示すBFRQ MAC CEフォーマットは、ショートBFRQ MAC CEフォーマットとして使用することができる。
【0065】
いくつかの実装形態において、ULリソースが制限されている/不十分であり、BFR情報全体が単一のBFRQ MAC CEで基地局に送信されることができない(例えば、サービングセルID/選ばれたRS ID/プレゼンスインジケータの一部のみがBFRQ MAC CEで報告される)とき、UEは、ショート短縮BFRQ MAC CEフォーマットを適用することができる。例えば、
図3又は
図4に示されるBFRQ MAC CEフォーマットは、ショート短縮BFRQ MAC CEフォーマットとして使用されてもよい。ショート短縮BFRQ MAC CEフォーマットを有するBFRQ MAC CEを受信するとき、基地局は、UEが単一のBFRQ MAC CEにおいて全てのサービングセルID/選ばれたRS ID/プレゼンスインジケータを報告することができないことを知ることができ、基地局は、UEがMAC-CEベースのBFR手順中に別の1つ以上のBFRQ MAC CEを送信することができることを予想することができる。
【0066】
いくつかの実装形態において、許可されたULリソースのサイズが、UEが単一のBFRQ MAC CEにおいてBFRQ情報全体を送信するために、十分であるとき、UEは、BFRQ MAC CEを生成するために、ロングBFRQ MAC CEフォーマットを適用することができる。例えば、
図2A、2B、又は5に示されるBFRQ MAC CEフォーマットは、ロングBFRQ MAC CEフォーマットとして使用されてもよい。
【0067】
いくつかの実装形態において、許可されたULリソースのサイズが、UEがBFRQ情報全体を単一のBFRQ MAC CEに含めるのに、十分でないとき、UEは、ロング短縮BFRQ MAC CEフォーマットを適用することができる。例えば、
図2A、2B、又は5に示されるBFRQ MAC CEフォーマットは、ロング短縮BFRQ MAC CEフォーマットとして使用されうる。ロング短縮BFRQ MAC CEフォーマットを有するBFRQ MAC CEを受信するとき、基地局は、UEが単一のBFRQ MAC CEにおいて全てのサービングセルID/選ばれたRS ID/プレゼンスインジケータを報告できないことを知ることができ、基地局は、UEがMAC-CEベースのBFR手順の間に別の1つ以上のBFRQ MAC CEを送信することを予想することができる。
【0068】
いくつかの実装形態において、上述したBFRQ MAC CEフォーマットのうち4つ未満だけ、各MAC-CEベースのBFR手順のために基地局(例えば、gNB)によって構成されてもよい。例えば、UEは、MAC-CEベースのBFR手順を実行するとき、ショートBFRQ MAC CEフォーマット及びショート短縮BFRQ MAC CEフォーマットのみを適用することができる。別の実施例において、UEのMACエンティティが一度に1つのMAC-CEベースのBFR手順のみを実行/トリガする場合、MAC-CEベースのBFR手順を実行するとき、UEは、ショートBFRQ MAC CEフォーマットのみを適用することができる。BFRQ MAC CEフォーマットの使用は、MAC-CEベースのBFR手順ごとに基づいて基地局(例えば、gNB)によって個別に構成され得る。
【0069】
いくつかの実装形態において、各サービングSCellのBFRの機能が構成される、及び/又は有効にされる場合、MAC-CEベースのBFR手順は、各サービングSCellについて別々に/独立してトリガされ得る。いくつかの実装形態において、SCellのためのBFRの機能が構成されるとき、UEは、基地局(例えば、gNB)によって1つ以上のMAC-CEベースのBFRの構成を用いて構成することができることを意味する。SCellのためのBFRの機能が有効にされるとき、UEは、UE/MACエンティティ/サービングセルのBFRの機能をアクティブ化又は非アクティブ化するために、いくつかの暗黙的又は明示的な機構が提供されている状態で、基地局によるSCellのための1つ以上のMAC-CEベースのBFR構成を用いて構成され得ることを意味する。
【0070】
図6は、本出願の一例としての実装形態による、UEによるMAC-CEベースのBFR手順のフローチャートである。
【0071】
アクション602において、UEは、サービングセルのためのMAC-CEベースのBFR手順をトリガすることができる。
【0072】
アクション604において、UEは、MAC-CEベースのBFR手順をトリガした後、MAC-CEベースのBFR手順を保留状態に保つことができる。例えば、MAC-CEベースのBFR手順がトリガされると、MAC-CEベースのBFR手順は、手順がキャンセルされるまで保留状態にあると見なされ得る。他の実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順は、保留状態を持たないが、トリガ状態と非トリガ状態を持つことができる。
【0073】
いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順をトリガした後、UEのMACエンティティは、BFRQ MAC CEを構築(又は生成)又は送信してもよい。他の実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順がトリガされ、いくつかの他の条件が満たされた(例えば、RAベースのBFR手順が実行されている)後に、BFRQ MAC CEは、構築又は送信され得る。
【0074】
いくつかの実装形態において、MAC PDUアセンブリ及び多重化手順を実行するとき(例えば、PUSCHのULリソースがgNBによって許可されるときに、新しい送信のためのMAC PDUを構築するとき)、MACエンティティ上で保留状態にある少なくとも1つのMAC-CEベースのBFR手順が存在するとき、UEのMACエンティティは、MAC PDU内にBFRQ MAC CEを含むことができる。MAC PDUアセンブリ及び多重化手順中、BFRQ MAC CEフォーマット選択(例えば、使用するショート/ショート短縮/ロング/ロング短縮BFRQ MAC CEフォーマットのうちの1つを選択すること)は、保留状態にあるMAC-CEベースのBFR手順の数、及び/又は下位層(例えば、PHY層)によって示されるMAC PDU送信のためのUL許可のサイズに依存し得る。他の実装形態において、BFRQ MAC CEフォーマット選択は、MAC-CEベースのBFR手順をトリガするSCellが基地局(例えば、gNB)に新しいビームを示すことを現在許可されているかどうかに更に依存し得る。いくつかの実装形態において、障害セルのための新しいビーム情報(例えば、
図2A、2B、3、4、及び5に示されるRS IDフィールド)がUEのMACエンティティによって示されることを許可されるかどうかを制御するために、いくつかの暗黙的又は明示的機構が提供され得る。例えば、SCellベースに構成されたマスキングパラメータを基地局(例えば、gNB)に提供して、上述した制御メカニズムを実現することができる。
【0075】
対応するテキスト提案(TP)の例を、表2-1に示す。
【表2】
【0076】
いくつかの実装形態において、ショート及びショート短縮BFRQ MAC CEフォーマットのみが適用される場合がある。対応するTPの例を表2-2に示す。
【表3】
【0077】
いくつかの実装形態において、ショートBFRQ MAC CEフォーマットのみが適用される場合がある(例えば、UEのMACエンティティが一度に1つのMAC-CEベースのBFR手順のみをトリガ又は実行できるため)。対応するTPの例を表2-3に示す。
【表4】
【0078】
なお、上述したフォーマット選択動作は、単に例示のためのものである。フォーマット選択及びBFRQ MAC CE報告動作は、実際のサポートMAC CEフォーマットに基づいて決定され得る。
【0079】
いくつかの実装形態において、ロング/ショート短縮BFRQ MAC CEを生成するとき、UEのMACエンティティは、以下のファクターの内の少なくとも一つを考慮することによって、全ての保留状態にあるMAC-CEベースのBFR手順における(選ばれた)RS IDの報告順序を、ランク付け又はソートし得る。(1)MAC-CEベースのBFR手順をトリガするサービングセルのセルID、(2)MAC-CEベースのBFR手順をトリガするサービングセルのタイミングアドバンスグループ(TAG:Timing Advance Group)(又はTAD ID)、(3)各サービングセルに対応するタイマ状態及び送信カウントなどの構成されたBFRQパラメータ条件(例えば、BFRQ MAC CEのための最大又は最小の送信カウントを有するサービングセルは、ロング短縮又はショート短縮BFRQ MAC CEに含まれるように優先され得る)、(4)MAC-CEベースのBFR手順をトリガするサービングセルが物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を用いて構成されるかどうか、及び(5)(暗黙的又は明示的に)gNBによって構成される、セル優先順位値。
【0080】
例えば、ショート短縮又はロング短縮BFRQ MAC CEを報告するとき、MAC-CEベースのBFR手順をトリガする複数のSCellが存在する場合、UEのMACエンティティは、最低ランク又は最高ランクのサービングセルIDを有するSCellのRS IDの報告に優先することができる。いくつかの実装形態において、サービングセルIDは、それらの対応する値によってランク付けされてもよい。
【0081】
別の例において、ショート短縮又はロング短縮BFRQ MAC CEを報告するとき、UEのMACエンティティは、PCell/PUCCH SCellを含むタグに属するSCellのRS IDの報告を、優先することができる。
【0082】
別の例において、ショート短縮又はロング短縮BFRQ MAC CEを報告するとき、UEのMACエンティティは、MAC-CEベースのBFR手順をトリガする複数のSCellが存在し、SCellがMAC-CEベースのBFR手順をトリガするPCell/PUCCH SCellを含むタグに属する場合、最低ランク又は最高ランクのサービングセルIDを有するSCellのRS IDの報告を、優先することができる。
【0083】
別の例において、ショート短縮又はロング短縮BFRQ MAC CEを報告するとき、PUCCH SCellがMAC-CEベースのBFR手順をトリガした場合、UEのMACエンティティは、PUCCH SCellのRS IDの報告に優先することができる。
【0084】
別の例において、ショート短縮又はロング短縮BFRQ MAC CEを報告するとき、MAC-CEベースのBFR手順をトリガする複数のPUCCH SCellが存在する場合、UEのMACエンティティは、最低ランク又は最高ランクのサービングセルIDを有するPUCCH SCellのRS IDの報告に優先することができる。
【0085】
別の例において、ショート短縮又はロング短縮BFRQ MAC CEを報告するとき、UEのMACエンティティは、MAC-CEベースのBFR手順をトリガする複数のPUCCH SCellが存在する場合、最大又は最小のカウント値(例えば、BFRQ_Counterの数)を有するSCellのRS IDの報告に優先することができる。
【0086】
いくつかの実装形態において、UEのMACエンティティが少なくとも1つのMAC-CEベースのBFR手順をトリガすると、新しい送信のための上りリンク共有チャネル(UL-SCH)(例えば、PUSCH)リソースが基地局(例えば、gNB)によって許可されるとき、MACエンティティは、BFRQ MAC CEを送信することができる。いくつかの実装形態において、UEのMACエンティティは、BFRQ_Counterを使用して、送信されたBFRQ MAC CEの数をカウントすることができる。他の実装形態において、UEのMACエンティティは、対応するBFRQ_Counterによって各SCellについて送信されたBFRQの数をカウントすることができる。
【0087】
いくつかの実装形態において、BFRQが送信されると、送信されたBFRQ MAC CEは、対応するSCellのためのBFRQを含むことができる。他の実装形態において、BFRQが送信されると、送信されたBFRQ MAC CEは、対応するSCellの(選ばれた)RS IDを含むことができる。このような場合において、SCellの(選ばれた)RS IDがBFRQ MAC CEに含まれない場合、対応するSCellに対するBFRQ_Counterの値は増加されない。BFRQ_Counterの値が所定の閾値(例えば、BFRQ_TransMax)に(例えば、同じ、又はそれより大きいに)達すると、対応するSCellに対するMAC-CEベースのBFR手順は、失敗したと見なされてもよい。いくつかの実装形態において、BFRQ MAC CEが送信されるとき、BFRQ MAC CEを搬送するMAC PDUが構築され、送信され始め、完全に送信され、又は既に対応するハイブリッドオートマチックリピートリクエスト(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)プロセス/バッファに送信するために配信されていることを意味する。他の実装形態において、BFRQ MAC CEが送信されるとき、BFRQ MAC CEを搬送するMAC PDUの対応するハイブリッドオートマチックリピートリクエスト承認(HARQ_ACK:Hybrid Automatic Repeat Request Acknowledgement)フィードバック(例えば、gNBからの応答)が受信されることを意味する。いくつかの実装形態において、HARQ_ACKフィードバックは、下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)フォーマット0_0、0_1、又は物理的下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)上でUEによって受信されるその他のDCIフォーマットによって実装できる。受信されたDCIは、特定の値(例えば、「1」)を有し、BFRQ MAC CEを搬送するMAC PDU送信のHARQ処理のためのHARQ処理IDを示す新しいデータインジケータ(NDI)を含むことができる。
【0088】
いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順がSCellのためにトリガされるとき、UEのMACエンティティは、BFRQタイマを開始することができる。BFRQタイマが進行しているとき、新しい送信のためのUL-SCH(例えば、PUSCH)リソースがgNBによって許可される場合、UEのMACエンティティは、BFRQ MAC CEを送信することができる。BFRQ_Counterが所定の閾値(例えば、BFRQ_TransMax)に達するか、又はBFRQタイマが満了するとき、UEのMACエンティティは、対応するSCellに対するMAC-CEベースのBFR手順が失敗したとみなすことができる。いくつかの実装形態において、BFRQタイマが満了するとき、BFRQ_Counterが所定の閾値(例えば、BFRQ_TransMax)に達していない場合、UEのMACエンティティは、対応するSCellのMAC-CEベースのBFR手順がまだ有効であると見なすことがある(例えば、UEのMACエンティティは、MAC-CEベースのBFR手順の間にBFRQ MAC CEを送信するために、ショート短縮又はロング短縮のBFRQ MAC CEフォーマットを適用する)。
【0089】
いくつかの実装形態において、UEの下位層(例えば、PHY層)は、MACエンティティを形成する要求に応答して(選ばれた)RS IDをMACエンティティに示すことができる。例えば、MAC層から対応する要求を受信した場合にのみ、UEの下位層は、MACエンティティにRS IDを示すことができる。いくつかの実装形態において、MAC層から要求を受信した後、UEの下位層は、定期的にUEのMACエンティティにRS IDを示すことができる。対応するMAC-CEベースのBFR手順が失敗した又は停止した、又は下位層がMACエンティティから明示的な停止指示を受信するまで、下位層は、UEのMACエンティティへの選ばれたRS IDを示し続けることができる。いくつかの実装形態において、下位層(例えば、PHY層)からRS IDを受信するアクション、及び/又はRD IDを示すように下位層に要求するアクションがBFRQ MAC CE送信の各ラウンドで実行されてもよく、又は対応するMAC-CEベースBFRがトリガされた後に1回だけ実行されてもよい。
【0090】
BFRQ MAC CEは(例えば、CG構成を介して、又はgNBによって動的にスケジュールされた)gNBによって構成されたPUSCH上で送信され得るため、gNBによってスケジュールされたPUSCHリソース許可の時間間隔は静的であり得る。したがって、MAC-CEベースのBFR手順をトリガする各SCellに対してBFRQ禁止タイマ(例えば、BFRQ_ProhibitTimer)を使用することによって、UEのMACエンティティによるBFRQ MAC CEの送信間隔を制限することが有益であり得る。
【0091】
いくつかの実装形態において、対応するSCellのBFRQが送信されるとき、SCellのBFRQ禁止タイマ(例えば、BFRQ_ProhibitTimer)は、開始することができる(例えば、送信されたBFRQ MAC CEは、対応するSCellのBFRQを含む)。別の例において、対応するSCellに対するBFRQが送信されるとき、送信されたBFRQ MAC CEは、対応するSCellの(選ばれた)RS IDを含むことを意味する。逆に、BFRQ MAC CEがSCellのRS IDを含まない場合、対応するSCellのためのBFRQ禁止タイマは開始されない。別の例において、対応するSCellのためのBFRQが送信されるとき、送信されたBFRQ MAC CEは、プレゼンスインジケータ、SCellのセルID、及び対応するSCellのための(選ばれた)RS IDの内の少なくとも1つを含むことができることを意味する。
【0092】
いくつかの実装形態において、SCellのためのBFRQ禁止タイマが進行している場合、UEのMACエンティティは、SCellのためのBFRQをMAC CEに含めなくてもよい。
【0093】
いくつかの実装形態において、SCellのためのBFRQ禁止タイマが進行している場合、UEのMACエンティティは、SCellのRS IDをMAC CEに含めなくてもよいが、対応するSCellのためのプレゼンスインジケータが含まれてもよい。
【0094】
いくつかの実装形態において、BFRQ禁止タイマの値及び時間単位は、DL RRCメッセージを介してgNBによって構成され得、ここで時間単位は、限定されないが、シンボル、スロット、CGの時間期間、サブフレーム、又はミリ秒であり得る。
【0095】
【0096】
いくつかの実装形態において、ショート及びショート短縮BFRQ MAC CEフォーマットのみが適用される場合がある。対応するTPの例を表3-2に示す。
【表6】
【0097】
いくつかの実装形態において、ショートBFRQ MAC CEフォーマットのみが適用され得る。対応するTPの例を表3-3に示す。
【表7】
【0098】
なお、上述したフォーマット選択動作は、単に例示のためのものである。フォーマット選択及びBFRQ MAC CE報告動作は、実際のサポートMAC CEフォーマットに基づいて決定され得る。
【0099】
図7は、本出願の一例としての実装形態による、UEによる論理チャネル優先順位付け(LCP:Logical Channel Prioritization)手順のフローチャートである。
【0100】
アクション702において、UEは、LCP手順をトリガすることができる。例えば、新しい送信がUEのMACエンティティによって実行されるとき、LCP手順は、トリガされることがある。
【0101】
アクション704において、UEは、UL-CCCHではない任意の論理チャネルからデータを送信することよりも、BFRのためのMAC CE(例えば、BFRQ MAC CE)を送信することを優先することができる。
【0102】
いくつかの実装形態において、LCP手順の間、論理チャネルは、次の順序(例えば、最初にリストされた最高の優先順位)に従って優先されることができる:
-1)BFRQ MAC CE;
-2)C-RNTI MAC CE又は上りリンク共通制御チャネル(UL-CCCH)からのデータ;
-3)CGの確認のMAC CE;
-4)パディングに含まれるBSRを除く、BSRのMAC CE;
-5)シングルエントリPHR MAC CE又は複数エントリPHR MAC CE;
-6)UL-CCCHからのデータを除く、任意の論理チャネルからのデータ;
-7)推奨ビットレートクエリのMAC CE;
-8)パディングのために含まれる、BSRのためのMAC CE。
【0103】
いくつかの実装形態において、LCP手順の間、論理チャネルは、次の順序(最初にリストされた最高の優先順位)に従って優先されることができる:
-1)C-RNTI MAC CE又はUL-CCCHからのデータ;
-2)BFRQ MAC CE;
-3)CGの確認のMAC CE;
-4)パディングに含まれるBSRを除く、BSRのMAC CE;
-5)シングルエントリPHR MAC CE又は複数エントリPHR MAC CE;
-6)UL-CCCHからのデータを除く、任意の論理チャネルからのデータ;
-7)推奨ビットレートクエリのMAC CE;
-8)パディングのために含まれる、BSRのためのMAC CE。
【0104】
いくつかの実装形態において、LCP手順の間、論理チャネルは、次の順序(最初にリストされた最高の優先順位)に従って優先されることができる:
-1)C-RNTI MAC CE又はUL-CCCHからのデータ;
-2)CGの確認のMAC CE;
-3)BFRQ MAC CE;
-4)パディングのために含まれるBSRを除く、BSRのMAC CE;
-5)シングルエントリPHR MAC CE又は複数エントリPHR MAC CE;
-6)UL-CCCHからのデータを除く、任意の論理チャネルからのデータ;
-7)推奨ビットレートクエリのMAC CE;
-8)パディングのために含まれる、BSRのためのMAC CE。
【0105】
いくつかの実装形態において、BFRQ MAC CEは、CGによって構成されたUL許可(特定のDL RRCメッセージを介してgNBによって構成される場合がある)上で送信されることがある。gNBは、UEに対して特定のCG構成を構成してよい。CG及び動的許可の使用のためのいくつかの暗黙の優先順位付けルールを適用することができる。例えば、MAC-CEベースのBFR手順がトリガされると、BFRQ MAC CEは、CG上でのみ送信されるように制限されてもよく、又はUEは、PDCCHによって動的にスケジュールされたUL許可を適用する送信よりも、CGによって構成されたUL許可を適用するBFRQ MAC CE送信に優先してもよい。いくつかの実装形態において、優先順位付けルールは、各SCellに対するBFRQ禁止タイマ(例えば、BFRQ_ProhibitTimer)及び/又はBFRQカウンタ(例えば、BFRQ_counter)の状態を考慮に入れることができる。他の実装形態において、優先順位付けルールは、各SCellのセルID及び/又はTAG IDの状態を考慮に入れることができる。特定のCGは、3GPP RANリリース15(リリース15)で導入されているものとは異なるCGのタイプを有することができる。
【0106】
特定のCGのいくつかの暗黙のアクティブ化及び非アクティブ化機構は、MAC-CEベースのBFR手順とともに提供され得る。アクティブ化及び非アクティブ化機構は、3GPP RAN Rel.15で導入されたアクティブ化及び非アクティブ化機構とは異なってもよい。
【0107】
いくつかの実装形態において、BFRQ MAC CEを送信するためのPUSCHのULリソースは、動的に許可されるか、又は動的に許可されないかのいずれかである。動的でない許可のアプローチの場合、BFRQ MAC CEは、CGによって提供されるPUSCHのULリソースを介して送信され得る。BFRQ固有のCG(「BFRQ CG」と呼ばれる)は、gNBによって事前に構成され得る。
【0108】
いくつかの実装形態において、gNBは、1つ以上のMAC-CEベースのBFR関連の構成を含むDL RRCメッセージを介して、UEのAS層を(再)構成できる。例えば、MAC-CEベースのBFR関連構成は、以下のうちの少なくとも1つを含むことができる:
-BFRQ送信制御に関する構成;及び
-BFRQ CGに関連する構成。
【0109】
いくつかの実装形態において、DL RRCメッセージは、BFR関連のIE(BeamFailureRecoveryConfig IEなど)、RLM関連のIE(RadioLinkMonitoringConfig IEなど)、及びCG固有のIE(ConfiguredGrantConfig IEなど)といった、1つ以上の固有のIEが含んでよい。BFRQ送信制御構成及びBFRQ CG構成は、サービングセルごと、又はDL/UL BWPベースごとに基づいて構成され得る。
【0110】
いくつかの実装形態において、gNBからのDL RRCメッセージを用いて、UEのMACエンティティは、BFRQ送信制御のために、以下のパラメータの1つ以上を用いて構成されてもよい:
-BFRQ_TransMax:PUSCH上のBFRQ MAC CE送信の最大数;
-BFRQ_ProhibitTimer:PUSCH上のBFRQ MAC CE送信を禁止するためのタイマ;及び
-BFRQ_Counter:送信されたBFRQ MAC CEの数をカウントするためのカウンタ。
-BFRQ_CG_ActivationTimer:BFRQ CG(構成)をアクティブにするためのタイマ。
【0111】
いくつかの実装形態において、UEがBFRQ MAC CE送信のために動的許可(例えば、PDCCHを介して許可されるPUSCHリソース)を適用する場合、BFRQ_CG_ActivationTimerは、UEがBFRQ CG上でBFRQ MAC CEを送信することを防止するために使用され得る。
【0112】
いくつかの実装形態において、gNBからDL RRCメッセージを受信するとき、UEのMACエンティティは、BFRQ CGについて、(任意で)以下のパラメータの少なくとも1つを用いて構成されてもよい:
-BFRQ_mcs-Table:送信されているBFRQ MAC CEの数をカウントするためのカウンタ;
-nrofHARQ-Processes:BFRQ CGのために構成されたHARQプロセスの数;
-repK:トランスポートブロック(TB)の繰り返し送信回数;
-周期性:UL送信の周期性;及び
-configuredGrantTimer:複数の周期性におけるCGタイマの初期値。
【0113】
なお、BFRQ CGは、タイプ1CG又はタイプ2CGとは異なる新しいタイプのCGであってもよい。
【0114】
いくつかの実装形態において、BFRQ CGが主にBFRQ送信のために提供され得るため、MAC-CEベースのBFR手順がトリガされた後であって、MAC-CEベースのBFR手順が失敗、停止、又は中断される前にのみ、BFRQ CGによって構成されるPUSCHのULリソースは、UEによって必要とされ得る。いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順がトリガされるとき、BFRQ CGは、UEによって暗黙的にアクティブ化され得、ここでBFRQ CG構成は、MAC-CEベースのBFR構成を用いて構成される複数のサービングSCellによって共有され得る。どのサービングSCellのBFRQ CG構成が適用されるべきかを(例えば、サービングSCellインデックス又はBFRQ CGインデックスを示すことができるBFRQ_CG_Cell IEなどの特定のIEを介して)サービングSCellに暗黙的又は明示的に示すことのために、gNBは、サービングSCellのためのMAC-CEベースのBFR構成を構成することができる。例えば、SCell#1は、SCell#1のためのBFRQ MAC CE送信のために、gNBによって指示され、SCell#2のBFRQ CGを適用することができる。他の実装形態において、各サービングSCellは、対応するBFRQ CG構成を用いて個別に構成され得、対応するBFRQ CG構成は、サービングSCellと同じSCell/セル上で構成されてもされなくてもよい。その上、MAC-CEベースのBFRがサービングSCellに対してトリガされると、BFRQ MAC CEに対応するサービングSCellは、送信のためにサービングSCellのBFRQ CG構成を適用することができる。
【0115】
いくつかの実装形態において、BFRQ CGは、PDCCH上のDCIによって示されるUL許可によって明示的にアクティブ化され得、ここでDCIはUEの構成されたスケジューリングRNTI(CS-RNTI)によってスクランブルされ得る。gNBは、複数のCS-RNTIをUEに設定することができる。各CS-RNTIは、特定のBFRQ CGをアクティブ化/非アクティブ化するために、又は特定のサービングセル上の特定のBFRQ CGをアクティブ化/非アクティブ化するために使用され得る。
【0116】
いくつかの実装形態において、BFRQ CGのアクティブ化は、次の1つ以上の例としてのオプションに基づいて実装できる:
-オプション1:特定のMAC-CEベースのBFR手順がトリガされた後、特定のBFRQ CGは、UEによって暗黙的にアクティブ化されてもよい;
-オプション2:特定のMAC-CEベースのBFR手順がトリガされ、1つ以上の特定の条件が満たされた後、特定のBFRQ CGは、UEによって暗黙的にアクティブ化されてもよい;及び
-オプション3:BFRQ_Counterの値が予め構成された閾値に達したとき、特定のBFRQ CGは、UEによって暗黙的にアクティブ化されてもよい。
【0117】
いくつかの実装形態において、特定のBFRQ CGは、次の1つ以上の例としてのオプションに基づいて実装できる:
-オプション1:現在アクティブなUL BWPに構成されているBFRQ CG;
-オプション2:First-Active UL BWP上で構成されたBFRQ CG;
-オプション3:初期UL BWP上で構成されたBFRQ CG;
-オプション4:gNBによって明示的に示されるBFRQ CG;及び
-オプション5:PCell、Primary SCell(PSCell)、又は特定のセル上に構成されたBFRQ CG。
【0118】
なおBFRQ CGがアクティブ化されたとき、BFRQ CGを用いて構成されたUL BWPは、アクティブ化されてもよい。その上、いくつかの実装形態において、BFRQ CGは、BFRQ MAC CE送信のために専用に構成されていないBFRQでない固有CGによって置き換えられ得る。
【0119】
上述したように、特定のMAC-CEベースのBFR手順がトリガされ、1つ以上の特定の条件が満たされた後、特定のBFRQ CGは、UEによって暗黙的にアクティブ化され得る(例えば、BFRQ CGのアクティブ化のオプション2)。いくつかの実装形態において、特定の条件は、以下の例の条件の1つ以上に基づいて実装されることができる:
-同じMACエンティティ内に別の進行中のRA手順がある;
-PCell/Special(SpCell)上でトリガされるRAが進行中である;
-現在のアクティブUL BWP(その内、サービングSCellがMAC-CEベースのBFR手順をトリガする)は、BFRQ CG構成を用いて構成される;
-現在のアクティブUL BWP(その内、サービングSCellのBFRQ_CG_Cellによって示されるサービングSCellが、MAC-CEベースのBFR手順をトリガする)は、BFRQ CG構成を用いて構成される;
-現在のアクティブUL BWP、特定のサービングセル(例えば、PCell又はPSCell)、MAC-CEベースのBFR手順をトリガするサービングセル、又はMAC-CEベースのBFR手順をトリガするサービングセルを含むCG上に構成されたタイプ1のCGは、存在しない;
-現在のアクティブなUL BWP、特定のサービングセル(例えば、PCell又はPSCell)、MAC-CEベースのBFR手順をトリガするサービングセル、又はMAC-CEベースのBFR手順をトリガするサービングセルを含むCG上で構成され、アクティブ化されるタイプ2のCGは、存在しない;
-保留状態にあるスケジューリング要求(SR:Scheduling Request)手順は、存在する;
-(例えば、3GPP Technical Specification(TS)38.321で定義されている)トリガされ、キャンセルされない通常のBSRが、存在する;
-MAC-CEベースのBFR手順に対応するBFRQ_ProhibitTimerは、進行していない;
-BFRQ_CG_ActivationTimerは、満了する;
-BFRQ_CG_ActivationTimerは、進行していない;
-BFRQ_CG_ActivationTimerは、構成されない;
-特定のBFRQ_CG_ActivationTimerは、構成されない、進行していない、又は構成されない;
-SCellのBFRQ_CG_ActivationTimerは、進行していない、又は構成されない;
-MAC-CEベースBFR手順をトリガするSCellのBFRQ_CG_ActivationTimerは、進行していない、又は構成されない;
-BFRQ_ProhibitTimerは、進行していない、又は構成されない;
-特定のBFRQ_ProhibitTimerは、進行していない、又は構成されない;及び
-BFRQ_ProhibitTimerは、進行していない、又は構成されておらず、ここでBFRQ_ProhibitTimerは、サービングSCellのために構成され、サービングSCellは、MAC-CEベースのBFR手順をトリガした。
【0120】
いくつかの実装形態において、BFRQ CGアクティブ化タイマ(BFRQ_CG_ActivationTimer)は、DL RRCメッセージを介してgNBによって事前構成され得る。MAC-CEベースのBFR手順がトリガされたとき(例えば、BFRQ_CG_ActivationTimerがgNBによって構成されている場合)、BFRQ_CG_ActivationTimerは、初期値から開始(又は再開始)することができる。いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFRがトリガされたとき、BFRQ_CG_ActivationTimerは、初期値から開始(又は再開始)することができる。いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順がトリガされ、gNBによってPUSCHリソースが許可されるとき、BFRQ_CG_ActivationTimer は、初期値から再開始することができる。
【0121】
いくつかの実装形態において、BFRQ_CG_ActivationTimerの初期値の単位は、シンボル、スロット、シンボル/スロットの長さ、又はBFRQ CGを用いて構成されたBWPのシンボル/スロットの長さであってよい。いくつかの実装形態において、BFRQ_CG_ActivationTimerの初期値の単位は、現在のアクティブUL/DL BWPのシンボル、スロット、又はシンボル/スロットの長さであり得、ここで、UL/DL BWPは、BFRQ CGを用いて構成され得る。いくつかの実装形態において、BFRQ_CG_ActivationTimerの初期値の単位は、シンボル、スロット、シンボル/スロットの長さ、又はBFRQ CGを用いて構成されたUL BWPのシンボル/スロット長であってもよく、ここでUL BWPは、MAC-CEベースのBFR手順又はBFRQ送信を実行するためにUEによって適用されるか、又はUEのためにアクティブ化されてもよい。
【0122】
いくつかの実装形態において、BFRQ_CG_ActivationTimerの初期値の時間単位は、絶対時間単位(例えば、ミリ秒(ms))とすることができる。
【0123】
いくつかの実装形態において、次のいずれかの状態が満たされるとき、BFRQ_CG_ActivationTimerは、停止又は再開始する場合がある:
-PUSCH上のULリソースは、gNBによって動的に許可される;
-BFRQ MAC CEは、多重化及びアセンブリ手順の間、MAC PDUに含まれる;
-BFRQ MAC CEは、多重化及びアセンブリ手順の間、MAC PDUに含まれ、MAC PDUは送信されるか、又は完全に送信される。
【0124】
いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順が正常に実行される、又は完了したとき、BFRQ CGは、UEによって暗黙的に非アクティブ化されることができる。いくつかの実装形態において、以下の条件の内の1つ以上が満たされるとき、BFRQ CGは、非アクティブ化され得る:
-MAC-CEベースのBFR手順は、停止する;
-MAC-CEベースのBFR手順は、正常に実行される;
-MAC-CEベースのBFR手順は、失敗する;
-BFRQ_Counterの値は、事前構成された閾値に達する;
-BFRQ_Counterの値は、BFRQ_TransMaxの値などの閾値に達する;及び
-対応するSCellは、非アクティブ化される。
【0125】
いくつかの実装形態において、BFRQ CGがアクティブ化されるとき、BFRQ CGのPUSCHのULリソースは、定期的に戻ることができる。BFRQ CGのPUSCH持続時間が、時間領域及び/又は周波数領域において動的許可と重なる場合、UEは、動的許可をドロップする/無視する/優先順位を下げることができ、BFRQ MAC CE送信のためにBFRQ CGを適用することができる。一方で、BFRQ CGのPUSCH持続時間が、時間領域及び/又は周波数領域において非BFRQ固有CGと重なる場合、UEは、非BFRQ固有CGをドロップする/無視する/優先順位を下げることができ、BFRQ MAC CE送信のためにBFRQ CGを適用することができる。いくつかの実装形態において、BFRQ CGのPUSCH持続時間は、対応するHARQ初期送信のための持続時間、又は対応するHARQ送信のための持続時間の全て(例えば、初期送信及び対応するTB反復の両方を含む)のいずれかであり得る。
【0126】
いくつかの実装形態において、構成された論理チャネルのそれぞれは、3GPP TS 38.331で定義されるLogicalChannelConfig IEによってBFRQ固有のLCP制限(例えば、BFRQ_CG_Allowed IE)を用いて構成できる。いくつかの実装形態において、BFRQ_CG_Allowed IEを用いて構成された論理チャネルのみが、リソース割り当て手順の候補論理チャネルとして選択されることができる。そのような場合において、MACエンティティは、BFRQ CGのPUSCHリソースを候補論理チャネルにのみ割り当てることができる。すなわち、候補論理チャネルからのUL MACサービスデータユニット(SDU:Service Data Unit)は、BFRQ CG上で送信され得る。他の実装形態において、「真(true)」の値を有するBFRQ_CG_Allowed IEを用いて構成された論理チャネルのみが、リソース割り当て手順の候補論理チャネルとして選択されることができる。
【0127】
いくつかの実装形態において、BFRQ CGがアクティブ化されるとき、CGタイプ1及びCGタイプ2(すなわち、非BFRQ固有CG)の全てのPUSCHリソースは、リリースされ、非アクティブ化され得る。その上、PUSCH送信に対応する全てのCGタイマ(BFRQ CG上のPUSCH送信を除く)は、停止することができる。
【0128】
いくつかの実装形態において、BFRQ CG上でのBFRQ MAC CE送信のためのHARQプロセスIDは、いくつかの事前定義された/事前構成されたルールに基づいて、UEのMACエンティティによって決定され得る。例えば、ルールの内の少なくとも1つに基づくことができる:
(1)BFRQ CGのPUSCHリソースのシンボルインデックス;
(2)BFRQ CGの周期性;及び
(3)BFRQ CGのためにgNBによって構成されたHARQプロセスの数。
【0129】
いくつかの実装形態において、専用HARQプロセスIDは、サービングSCellのBFRQ CGのために予約される又は構成され得る。このようにして、特定のHARQプロセスIDがいくつかのPUSCH送信によって現在配置される又は占有される場合であっても、HARQプロセスは、BFRQ CG上のPUSCH送信によって中断される又は停止され得る。すなわち、MAC-CEベースのBFR手順がトリガされると、BFRQ MAC CE送信のためにMACエンティティによって判定されたHARQプロセス(又はHARQプロセスID)は、同じHARQプロセスが他の動的/構成されたグラント上の他のULデータ送信によって占有される(例えば、3GPP TS 38.321において定義されるconfiguredGrantTimer IEに対応するHARQプロセスが実行している)場合であっても、常に使用され得る(又は使用されるように優先され得る)。
【0130】
いくつかの実装形態において、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)は、gNBによってUEに送信され、UEは、gNBからPDCCHを受信することができる。同様に、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)は、gNBによってUEに送信されてもよく、UEは、gNBからPDSCHを受信することができる。UL送信のために、PUSCH/PUCCHは、UEによってgNBに送信され得、PUSCH/PUCCHは、gNBによって受信され得る。
【0131】
いくつかの実装形態において、PDSCH/PUSCH送信は、時間領域内の複数のシンボルに及ぶことができ、ここで、PDSCH/PUSCH(送信)の持続時間は、PDSCH/PUSCH(送信)の最初のシンボルの始まりから開始し、PDSCH/PUSCH(送信)の最後のシンボルの最後で終了する時間間隔とすることができる。
【0132】
いくつかの実装形態において、RRC_CONNECTED状態で動作し、CA/Dual Connectivity(DC)で設定されていないUEのために、UEは、1つのセル(プライマリセルなど)のみで構成できる。RRC_CONNECTED状態で動作し、CA/DCで構成されるUEのために、UEは、SpCell及び1つ以上のSCellを含む複数のサービングセルを用いて構成され得る。
【0133】
その上、CAの場合において、2つ以上のコンポーネントキャリア(CC)が集約されてもよい。UEは、その能力に応じて、CCのうちの1つ以上で信号を同時に受信又は送信することができる。CAは、連続及び非連続CCの両方を用いてサポートされ得る。CAが適用されるとき、フレームタイミング及びシステムフレーム番号(SFN:System Frame Number)は、集約されるセルにわたって整列され得る。いくつかの実装形態において、UEのための構成されたCCの最大数は、DLのために16であり、ULのために16であり得る。CAが構成される場合、UEは、ネットワークを用いてRRC接続を1つだけ持つことができる。RRC接続の確立/再確立/ハンドオーバの間、1つのサービングセルは、非アクセスストラタム(NAS:Non-Access Stratum)モビリティ情報を提供することができ、RRC接続の再確立/ハンドオーバにおいて、1つのサービングセルは、セキュリティ入力を提供することができ、ここで、サービングセルは、PCellと呼ばれることがある。UEの能力によっては、SCellは、UEのための1セットのサービスセルとしてPCellと共に形成されるように構成されることができる。したがって、UEのためのサービングセルの構成されたセットは常に、1つのPCell及び1つ以上のSCellからなる。
【0134】
いくつかの実装形態において、CGタイプ1のために、RRCエンティティは(周期性を含む)構成された上りリンク許可を直接提供することができる。CGタイプ2のために、RRCエンティティは、CGのPUSCHリソースの周期性を定義することができ、一方、CS-RNTIにアドレスされたPDCCHは、構成された上りリンク許可を示し、アクティブ化するか、又はそれを非アクティブ化することができる。すなわち、CS-RNTIにアドレスされたPDCCHは、構成された上りリンク許可が無効化されるまで、RRCエンティティによって定義された周期性に従って、構成された上りリンク許可を再利用できることを示すことができる。
【0135】
いくつかの実装形態において、構成された上りリンク許可がアクティブなとき、UE がPDCCH上でそのC-RNTI/CS-RNTIを見つけられない場合、構成された上りリンク許可に従ってUL送信が実行されることがある。UEがPDCCH上でC-RNTI/CS-RNTIを受信する場合、PDCCH割り当ては、構成された上りリンク許可をオーバーライドすることができる。
【0136】
いくつかの実装形態において、HARQプロセスを使用して、層1(PHY層など)の2つ以上のピアエンティティ間の送信を保証できる。PHY層がDL/UL空間の多重化のために構成されない場合、単一のHARQプロセスは、TBをサポートすることができる。PHY層がDL/UL空間の多重化のために構成される場合、単一のHARQプロセスは、1つ以上のTBをサポートすることができる。各サービングセルは、HARQエンティティに対応することができ、ここで、各HARQエンティティは、DL及びUL HARQプロセスの並列プロセスをサポートすることができる。
【0137】
いくつかの実装形態において、HARQ-ACKは、1ビットのインジケータを含むことができ、ここで、HARQ-ACKは、インジケータのビット値が「0」であるとき、否定確認応答(NACK:Negative Acknowledgement)であってもよく、インジケータのビット値が「1」であるとき、肯定確認応答(ACK:Acknowledgement)であってもよい。
【0138】
いくつかの実装形態において、BWPは、セルの総セル帯域幅のサブセットであってよい。1つ以上のBWPをUEに構成し、構成されたBWPのどれが現在アクティブなBWPであるかをUEに通知することによって、帯域幅調整(BA:Bandwidth Adaptation)を実現できる。PCell上のBA機構を有効にするために、gNBは、1つ以上のUL及びDL BWPを用いてUEを構成することができる。CAのケースにおいて、SCell上のBA機構を可能にするために、gNBは、少なくとも1つ以上のDL BWPを用いてUEを構成することができる(UL BWPがUEに構成されないことがあることを意味する)。PCellのために、初期のBWPは、初期アクセスのために使用されるBWPであってよい。SCellのために、初期のBWPは、UEがSCellアクティブ化プロセスの間に最初に動作するように構成されたBWPであってよい。いくつかの実装形態において、UEは、firstActiveUplinkBWP IEフィールドによってFirst-Active UL BWPを用いて構成されてもよい。First-Active UL BWPがSpCellのために構成される場合、RRC(再)構成が実行されるとき、firstActiveUplinkBWP IEフィールドは、アクティブ化されるUL BWPのIDを含むことができる。フィールドが存在しない場合、RRC(再)構成は、BWPスイッチをトリガすることができない。First-ActiveUplinkBWPがSCell用に構成される場合、firstActiveUplinkBWP IEフィールドは、SCellのMACアクティブ化時に使用されるUL BWPのIDを含むことができる。
【0139】
いくつかの実装形態において、gNBは、一つ以上のPDCCH上のC-RNTIを介して、動的にリソースをUEに割り当てることができる。DL受信が有効なとき(例えば、構成されている場合にDRXによって管理されるアクティビティ)、UEは、可能性のある割り当てを見つけるために、常にPDCCHをモニタすることができる。いくつかの実装形態において、CAが構成されるとき、同じC-RNTIは、全てのサービングセルに適用され得る。いくつかの実装形態において、PDCCHは、PDSCH上のDL送信及びPUSCH上のUL送信をスケジュールするために使用され得る。
【0140】
いくつかの実装形態において、上述した(選ばれた)RS IDは、gNBに新しいビームを明示的又は暗黙的に示すために使用される任意の他のIDによって置き換えられ得る。
【0141】
いくつかの実装形態において、DL RRCメッセージは、RRC再構成メッセージ(例えば、RRCReconfiguration IEを含んでいる)、RRC再開メッセージ(例えば、RRCResume IEを含んでいる)、RRC再確立メッセージ(例えば、RRCReestablishment IEを含んでいる)、RRCセットアップメッセージ(例えば、RRCSetup IEを含んでいる)、又は他のDLユニキャストRRCメッセージであってもよい。
【0142】
いくつかの実装形態において、ビームは、空間領域フィルタとして見なされ得る。例えば、無線装置(例えば、UE)は、対応するアンテナ素子を通して信号を送信する前に、信号の位相及び/又は振幅を調整することによって、アナログ領域において空間フィルタを適用してもよい。別の例において、空間フィルタは、無線通信システムにおける多入力多出力(MIMO)技術により、デジタル領域において適用することができる。例えば、UEは、特定の空間/デジタル領域フィルタである特定のビームを用いてPUSCH送信を行うことができる。いくつかの実装形態において、ビームは、アンテナ、アンテナポート、アンテナ素子、アンテナのグループ、アンテナポートのグループ、又はアンテナ素子のグループによって表され得る(又はそれに対応し得る)。いくつかの実装形態において、ビームは、特定のRSリソースによって形成され得る(又は特定のRSリソースに関連付けられ得る)。ビームは、電磁(EM)波が放射される空間領域フィルタと等価であってもよい。
【0143】
いくつかの実装形態において、送信されたシグナリングは、シグナリングを含む(又はそれに対応する)MAC CE/MAC PDU/層1シグナリング/上位層シグナリングが送信され始めるか、完全に送信されるか、又は既に送信のために対応するHARQプロセス/バッファに配信されていることを意味する。いくつかの実装形態において、送信されたシグナリングは、特定のMAC PDUの対応するHARQ_ACKフィードバックが受信されることを意味し、特定のMAC PUDはシグナリングを含む(又はそれに対応する)MAC CE/層1シグナリング/上位層シグナリングを含むことができる。いくつかの実装形態において、送信されたシグナリングがシグナリングに対応するMAC CE/MAC PDUが構築される又は生成されることを意味する。
【0144】
いくつかの実装形態において、MAC-CEベースのBFR手順がSCellのために構成されるとき、SCellのためのBFR機能が構成される及び/又は有効にされることを意味する。いくつかの実装形態において、SCellのためのBFR機能が構成されるとき、基地局(例えば、gNB)は、SCellのための1つ以上のMAC-CEベースのBFR構成を構成したことを意味する。いくつかの実装形態において、SCellのBFR機能が有効になっているとき、基地局(例えば、gNB)は、SCellの1つ以上のMAC-CEベースのBFR構成を構成し、UE/MACエンティティ/サービスセルのBFR機能を有効化する又は無効化するために、何らかの暗黙的又は明示的な機構が提供されていることを意味する。
【0145】
いくつかの実装形態において、セル(例えば、PCell又はSCell)は、地理的領域内のUTRANアクセスポイントによってブロードキャストされてもよい、対応する識別情報を通じてUEによって一意的に識別されてもよい無線ネットワークオブジェクトであってもよい。セルは、周波数分割複信(FDD;Frequency Division Duplex)又は時間分割複信(TDD:Time Division Duplex)モードで動作され得る。
【0146】
いくつかの実装形態において、UEのMACエンティティは、上りリンクシグナリング再送のトリガや上りリンクシグナリング再送期間の制限など、個々の目的のために1つ以上のタイマをセットアップすることができる。MACエンティティによって維持されているタイマ(例えば、本出願の様々な実装形態に記載されているタイマ)が開始されるとき、タイマは、停止する、又は満了するまで、進行を開始することができる。その上、タイマは、それが開始しないとき、進行しなくてもよい。タイマは、それが進行していないとき、開始することができる。また、実行中にタイマが再開始することもある。いくつかの実装形態において、タイマは、常に初期値から開始又は再開始することができ、初期値は下りリンクRRC信号を介してgNBによって構成することができるが、これに限定されない。その上、タイマによって定義される期間は(例えば、BWPスイッチのために)タイマが停止する又は満了することを除いて、更新されなくてもよい。
【0147】
図8は、本開示の様々な態様による、無線通信のためのノードを示すブロック図である。
図8に示すように、ノード800は、トランシーバ820、プロセッサ828、メモリ834、一つ以上のプレゼンテーション部品838、及び少なくとも一つのアンテナ836を含むことができる。ノード800はまた、RFスペクトル帯域モジュールと、BS通信モジュールと、ネットワーク通信モジュールと、システム通信管理モジュールと、入出力(I/O)ポートと、I/Oコンポーネントと、電源(
図8には明示的に示されていない)とを含むことができる。これらのコンポーネントのそれぞれは、一つ以上のバス840を介して、直接的又は間接的に互いに通信することができる。一実装形態において、ノード800は、UE、BS、又は例えば、
図1から
図7を参照して本明細書で説明される様々な機能を実行する無線通信の任意の他の装置とすることができる。
【0148】
送信機822(例えば、送信/送信回路)及び受信機824(例えば、受信/受信回路)を有するトランシーバ820は、時間及び/又は周波数リソース分割情報を送信及び/又は受信するように構成され得る。本実装形態のいくつかにおいて、トランシーバ820は、使用可能、使用不可能、及び柔軟に使用可能なサブフレーム及びスロットフォーマットを含むが、これらに限定されない、異なるタイプのサブフレーム及びスロットで送信するように構成され得る。トランシーバ820は、データ及び制御チャネルを受信するように構成され得る。
【0149】
ノード800は、様々なコンピュータ読み取り可能媒体を含んでもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、ノード800によって取得されてもよく、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び非取り外し可能媒体の両方を含む任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく、一例として、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール又はデータのような情報を記憶するための任意の方法又は技術で実施される揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び非取り外し可能媒体の両方を含む。
【0150】
コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又はその他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル汎用ディスク又はその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又はその他の磁気記憶装置を含む。コンピュータ記憶媒体は、伝搬データ信号を備えない。通信媒体は、典型的にはコンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを、搬送波又は他のトランスポートメカニズムなどの変調されたデータ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」という用語は、その特性の内の一つ以上が信号内に符号化されるように設定又は変更された信号を意味する。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体とを含む。上記のいずれかの組み合わせは、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内にも含まれるべきである。
【0151】
メモリ834は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含むことができる。メモリ834は、取り外し可能、取り外し不能、又はそれらの組み合わせであってもよい。メモリの例は、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどを含む。
図8に示すように、メモリ834は実行されると、プロセッサ828に、例えば
図1から
図7を参照して、本明細書に記載する様々な機能を実行させるように構成された、コンピュータ読み取り可能なコンピュータ実行可能命令832(例えば、ソフトウェアコード)を格納することができる。あるいは、命令832は、プロセッサ828によって直接実行可能ではなく、ノード800に本明細書に記載する様々な機能を実行させるように(例えば、コンパイルされ実行されるとき、)構成されてもよい。
【0152】
プロセッサ828(例えば、処理回路を有する)は、インテリジェントハードウェアデバイス、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、ASICなどを含んでもよい。プロセッサ828は、メモリを含んでもよい。プロセッサ828は、メモリ834から受信したデータ830及び命令832、並びにトランシーバ820、ベースバンド通信モジュール、及び/又はネットワーク通信モジュールを介した情報を処理することができる。プロセッサ828はまた、コアネットワークへの送信のために、アンテナ836を介してネットワーク通信モジュールに送信するためにトランシーバ820に送信される情報を処理することができる。
【0153】
1つ以上のプレゼンテーション部品838は、人又は他のデバイスにデータインディケーションを提示する。プレゼンテーション部品838の例は、表示デバイス、スピーカー、印刷部品、振動部品などを含んでもよい。
【0154】
上記の説明から、様々な技術が、これらの概念の範囲から逸脱することなく、本出願で説明される概念を実行するために使用され得ることが明らかである。更に、概念は特定の実施形態を特に参照して説明されてきたが、当業者はそれらの概念の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細において変更を行うことができることを認識するのであろう。したがって、説明された実施形態はすべての点において、例示的なものであり、限定的なものではないと判断されるべきである。また、本出願は、上述の特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの再構成、修正、及び置換が可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0155】
【
図1】
図1は、本出願の例としての実装形態による、BFRのためのUEによる方法のフローチャートである。
【
図2A】
図2Aは、本出願の例としての実装形態による、ビーム障害回復要求(BFRQ:Beam Failure Recovery Request)MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【
図2B】
図2Bは、本出願の例としての実装形態による、ビーム障害回復要求(BFRQ:Beam Failure Recovery Request)MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【
図3】
図3は、本出願の別の例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【
図4】
図4は、本出願の別の例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【
図5】
図5は、本出願の別の例としての実装形態による、BFRQ MAC CEの例としてのフォーマットを示す概略図である。
【
図6】
図6は、本出願の例としての実装形態による、UEによるMAC-CEベースのBFR手順のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本出願の例としての実装形態による、UEによる論理チャネル優先順位付け(LCP:Logical Channel Prioritization)手順のフローチャートである。
【
図8】
図8は、本開示の様々な態様による、無線通信のためのノードを示すブロック図である。