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特開2023-120718菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120718
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造
(51)【国際特許分類】
   A01G 18/64 20180101AFI20230823BHJP
   E04B 1/348 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
A01G18/64
E04B1/348 N
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022023724
(22)【出願日】2022-02-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】521097611
【氏名又は名称】株式会社グリーンフィールド
(74)【代理人】
【識別番号】100160990
【弁理士】
【氏名又は名称】亀崎 伸宏
(72)【発明者】
【氏名】諸井 宏益
【テーマコード(参考)】
2B011
【Fターム(参考)】
2B011BA05
(57)【要約】
【課題】広い空間を形成できる菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造を提供する。
【解決手段】連接構造1Aは、上サイドレール8及び下サイドレールの間に開口を有している対の海上コンテナ2を連接する構造である。具体的に、連接構造1Aは、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の外側面同士の間に介在している防水用のシール材14と、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8同士をシール材14ごと締め付けているボルト15及びナット16と、を備えている。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が、枠組みとして、略矩形の前端枠と、前記前端枠と対をなす略矩形の後端枠と、前記前端枠及び前記後端枠の間に掛け渡されている上サイドレール及び下サイドレールと、を備え、前記上サイドレール及び前記下サイドレールの間に開口を有している対の海上コンテナを連接する構造であって、
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールの外側面同士の間に介在している防水用のシール材と、
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレール同士を前記シール材ごと締め付けているボルト及びナットと、を備えていることを特徴とする
菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項2】
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールの上面に、自身の外側面と該上サイドレールの外側面とが略同一面上に位置するように、かつ、該上サイドレールの長手方向に沿うように設けられ、該上サイドレールの上面に接着されている対の角管を備えていることを特徴とする
請求項1に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項3】
前記対の角管の双方を上方から一括で覆っている上チャンネル材と、
前記上チャンネル材と前記上サイドレールとの隙間を塞いでいる防水テープと、を備えていることを特徴とする
請求項2に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項4】
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールを下方から一括で覆っている下チャンネル材を備えていることを特徴とする
請求項1~3のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項5】
前記対の海上コンテナは、各々が、前記上サイドレールの側から他方の側に向けて下に傾斜している屋根パネルを備えていることを特徴とする
請求項1~4のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項6】
前記対の海上コンテナは、各々が、前記前端枠及び前記後端枠の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されていることを特徴とする
請求項1~5のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造に関する。
【背景技術】
【0002】
海上コンテナ(インターモーダルコンテナ)の中できのこの菌床栽培を行う次世代型農業が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような菌床栽培によれば、天候に左右されることなく栽培の環境を制御できるので、安心・安全で高品質なきのこを安定した収量で生産することができる。このような海上コンテナを活用したきのこの菌床栽培は、社会福祉施設や授産施設に収容されている人材の仕事として採用されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平01-163933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
海上コンテナには様々な規格のサイズのものが存在するが、国際的にサイズが標準化されていることから、一つの海上コンテナの中の空間の大きさには限界がある。このため、きのこの収量を増やすには、複数の海上コンテナを設置して栽培の環境を個々に制御する必要があり、光熱費や手間の観点で問題があった。また、狭い空間での作業には制約が生じるので、社会福祉施設や授産施設に収容されている人材が作業を行うには、より広い空間であることが望まれていた。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、広い空間を形成できる菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、各々が、枠組みとして、略矩形の前端枠と、前記前端枠と対をなす略矩形の後端枠と、前記前端枠及び前記後端枠の間に掛け渡されている上サイドレール及び下サイドレールと、を備え、前記上サイドレール及び前記下サイドレールの間に開口を有している対の海上コンテナを連接する構造であって、前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールの外側面同士の間に介在している防水用のシール材と、前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレール同士を前記シール材ごと締め付けているボルト及びナットと、を備えていることを特徴とする菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【0007】
本発明によれば、対の海上コンテナの各々における上サイドレールの外側面同士の間にシール材と、対の海上コンテナの各々における上サイドレール同士をシール材ごと締め付けているボルト及びナットと、を備えているので、対の海上コンテナ同士の連接部分からの雨水の浸入を防止できる。
【0008】
(2)本発明はまた、前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールの上面に、自身の外側面と該上サイドレールの外側面とが略同一面上に位置するように、かつ、該上サイドレールの長手方向に沿うように設けられ、該上サイドレールの上面に接着されている対の角管を備えていることを特徴とする上記(1)に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【0009】
本発明によれば、対の海上コンテナの各々における上サイドレールの上面に接着されている角管が雨水を塞き止めるので、対の海上コンテナ同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0010】
(3)本発明は、前記対の角管の双方を上方から一括で覆っている上チャンネル材と、前記上チャンネル材と前記上サイドレールとの隙間を塞いでいる防水テープと、を備えていることを特徴とする上記(2)に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【0011】
本発明によれば、対の角管の双方を上方から一括で覆っている上チャンネル材が雨水を塞き止めるので、対の海上コンテナ同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0012】
(4)本発明は、前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールを下方から一括で覆っている下チャンネル材を備えていることを特徴とする上記(1)~(3)のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【0013】
本発明によれば、対の海上コンテナの各々における上サイドレールを下方から一括で覆っている下チャンネル材が雨水を塞き止めるので、対の海上コンテナ同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0014】
(5)本発明は、前記対の海上コンテナは、各々が、前記上サイドレールの側から他方の側に向けて下に傾斜している屋根パネルを備えていることを特徴とする上記(1)~(4)のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【0015】
本発明によれば、対の海上コンテナの各々における屋根パネルが、上サイドレールの側から他方の側に向けて下に傾斜しているので、屋根パネル上の雨水は、対の海上コンテナ同士の連接部分から離れる方向に流れる。これにより、対の海上コンテナ同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0016】
(6)本発明は、前記対の海上コンテナは、各々が、前記前端枠及び前記後端枠の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されていることを特徴とする上記(1)~(5)のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【0017】
本発明によれば、対の海上コンテナの各々が、前端枠及び後端枠の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されているので、屋根パネル上の雨水は、前端枠及び後端枠のいずれかの側に向けて流れる。これにより、雨水が屋根パネル上に溜まることを防止するので、対の海上コンテナ同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【発明の効果】
【0018】
上記(1)~(6)に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造によれば、広い空間を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る連接構造を採用した菌床栽培用コンテナの正面図である。
図2図1に示す菌床栽培用コンテナの側面図である。
図3図1に示す菌床栽培用コンテナの背面図である。
図4図2における矢印IV-IV方向に視た断面図である。
図5図4における符号Vで示す範囲の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る連接構造1Aを採用した菌床栽培用コンテナ1について詳細に説明する。
【0021】
まず、図1図5を用いて、連接構造1Aを採用した菌床栽培用コンテナ1の構成について説明する。図1は、菌床栽培用コンテナ1の正面図である。図2は、菌床栽培用コンテナ1の側面図である。図3は、菌床栽培用コンテナの背面図である。図4は、図2における矢印IV-IV方向に視た断面図である。図5は、図4における符号Vで示す範囲の拡大断面図である。
【0022】
図1図4に示す菌床栽培用コンテナ1は、連接構造1A(図5参照)を採用していることで、対の海上コンテナ2で一つの空間を形成している。この菌床栽培用コンテナ1は、その中で、きのこの菌床栽培を行うことを可能にしている。
【0023】
対の海上コンテナ2は、各々が、一般的な海上コンテナ(例えば、40フィートハイキューブコンテナ)を特注又は改造したものであり、また、断熱材13による断熱構造を採用したものである。これら対の海上コンテナ2は、各々が、前端枠3及び後端枠6の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されている。具体的に、対の海上コンテナ2は、各々が、前端枠3と、前壁パネル4と、開き扉5と、後端枠6と、観音開き扉7と、左右一対の上サイドレール8と、左右一対の下サイドレール9と、側壁パネル10と、屋根パネル11と、床面12と、断熱材13と、等を備えている。
【0024】
前端枠3は、略矩形に構成されている。この前端枠3には、前壁パネル4が取り付けられている。また、前端枠3は、後端枠6、左右一対の上サイドレール8、及び左右一対の下サイドレール9と共に、海上コンテナ2の枠組みを構成し、後端枠6と対をなす。
【0025】
前壁パネル4は、前端枠3に取り付けられている。この前壁パネル4には、出入口が設けられていて、その出入口を開閉する開き扉5が取り付けられている。開き扉5は、前壁パネル4に取り付けられていて、前壁パネル4に設けられている出入口を開閉する。
【0026】
後端枠6は、略矩形に構成されていて、搬出入口を構成している。この後端枠6は、前端枠3、左右一対の上サイドレール8、及び左右一対の下サイドレール9と共に、海上コンテナ2の枠組みを構成し、前端枠3と対をなす。また、後端枠6には、観音開き扉7が取り付けられている。観音開き扉7は、後端枠6に取り付けられていて、後端枠6が構成している搬出入口を開閉する。
【0027】
左右一対の上サイドレール8は、それぞれ、前端枠3及び後端枠6の間に掛け渡されている。これら左右一対の上サイドレール8は、前端枠3、後端枠6、及び左右一対の下サイドレール9と共に、海上コンテナ2の枠組みを構成している。具体的に、左右一対の上サイドレール8の一方は、前端枠3、後端枠6、及び左右一対の下サイドレール9の一方と共に、側壁パネル10が取り付けられている枠組みを構成している。左右一対の上サイドレール8の他方は、左右一対の下サイドレール9の他方との間に、開口を有している。左右一対の上サイドレール8は、前端枠3及び後端枠6と共に、屋根パネル11が取り付けられている枠組みを構成している。
【0028】
左右一対の下サイドレール9は、それぞれ、前端枠3及び後端枠6の間に掛け渡されている。これら左右一対の下サイドレール9は、前端枠3、後端枠6、及び左右一対の上サイドレール8と共に、海上コンテナ2の枠組みを構成している。具体的に、左右一対の下サイドレール9の一方は、前端枠3、後端枠6、及び左右一対の上サイドレール8の一方と共に、側壁パネル10が取り付けられている枠組みを構成している。左右一対の下サイドレール9の他方は、左右一対の上サイドレール8の他方との間に、開口を有している。
左右一対の下サイドレール9は、前端枠3及び後端枠6と共に、床面12が取り付けられている枠組みを構成している。
【0029】
なお、図4における符号Oの破線は、改造又は特注により除かれた側壁パネル及びそれに附属する断熱材を示しており、左右一対の上サイドレール8の他方と、左右一対の下サイドレール9の他方と、の間の開口に相当する。
【0030】
側壁パネル10は、前端枠3、後端枠6、左右一対の上サイドレール8、及び左右一対の下サイドレール9に取り付けられている。屋根パネル11は、前端枠3、後端枠6、及び左右一対の上サイドレール8に取り付けられている。この屋根パネル11は、左右一対の上サイドレール8の一方の側から他方の側に向けて下に傾斜している。床面12は、前端枠3、後端枠6、及び左右一対の下サイドレール9に取り付けられている。
【0031】
図5に示すように、菌床栽培用コンテナ1が採用している連接構造1Aは、防水用のシール材14と、複数のボルト15及びナット16と、対の角管17と、充填剤18と、上チャンネル材19と、複数のタッピングビス20と、防水テープ21と、下チャンネル材22と、複数のタッピングビス23と、等を備えている。
【0032】
シール材14は、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の外側面同士の間に介在している。このシール材14は、その一部分が、対の角管17の外側面同士の間に介在している。複数のボルト15及びナット16は、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8同士をシール材14ごと締め付けている。これら複数のボルト15及びナット16は、上サイドレール8の長手方向に互いに所定の間隔を空けて配置されている。
【0033】
対の角管17は、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の上面に、当該角管17の外側面と当該上サイドレール8の外側面とが略同一面上に位置するように、かつ、当該上サイドレール8の長手方向に沿うように設けられ、当該上サイドレール8の上面に接着シール(図示省略)で接着されている。充填剤18は、対の角管17の外側面同士の隙間に充填されていることで、当該隙間を塞いでいる。
【0034】
上チャンネル材19は、対の角管17の長手方向に沿うように、当該対の角管17の上方に設けられ、当該対の角管17の双方を上方から一括で覆っている。複数のタッピングビス20は、上チャンネル材19を対の角管17に固定している。これら複数のタッピングビス20は、上チャンネル材19の長手方向に互いに所定の間隔を空けて配置されている。防水テープ21は、上チャンネル材19及び上サイドレール8の長手方向に沿うように、当該上チャンネル材19と当該上サイドレール8との接続部分に設けられ、当該上チャンネル材19及び当該上サイドレール8に接着していることで、当該上チャンネル材19と当該上サイドレール8との隙間を塞いでいる。この防水テープ21は、当該防水テープ21の縁に沿って設けられている充填剤(図示省略)によって補強されている。
【0035】
下チャンネル材22は、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の長手方向に沿うように、当該上サイドレール8の下方に設けられ、当該対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8を下方から一括で覆っている。複数のタッピングビス23は、下チャンネル材22を断熱材13に固定している。これら複数のタッピングビス23は、下チャンネル材22の長手方向に互いに所定の間隔を空けて配置されている。
【0036】
このように、本実施形態は、各々が、枠組みとして、略矩形の前端枠3と、前端枠3と対をなす後端枠6と、前端枠3及び後端枠6の間に掛け渡されている上サイドレール8及び下サイドレール9と、を備え、上サイドレール8及び下サイドレール9の間に開口を有している対の海上コンテナ2を連接する構造であって、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の外側面同士の間に介在している防水用のシール材14と、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8同士をシール材14ごと締め付けているボルト15及びナット16と、を備えていることを特徴とする菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aである。
【0037】
このような菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aによれば、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の外側面同士の間にシール材14と、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8同士をシール材14ごと締め付けているボルト15及びナット16を備えているので、対の海上コンテナ2同士の連接部分からの雨水の浸入を防止できる。
【0038】
また、菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aは、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の上面に、自身の外側面と当該上サイドレール8の外側面とが略同一面上に位置するように、かつ、当該上サイドレール8の長手方向に沿うように設けられ、当該上サイドレール8の上面に接着されている対の角管17を備えている。
【0039】
このような菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aによれば、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8の上面に接着されている角管17が雨水を塞き止めるので、対の海上コンテナ2同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0040】
また、菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aは、対の角管17の双方を上方から一括で覆っている上チャンネル材19と、上チャンネル材19と上サイドレール8との隙間を塞いでいる防水テープ21と、を備えている。
【0041】
このような菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aによれば、対の角管17の双方を上方から一括で覆っている上チャンネル材19が雨水を塞き止めるので、対の海上コンテナ2同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0042】
また、菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aは、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8を下方から一括で覆っている下チャンネル材22を備えている。
【0043】
このような菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aによれば、対の海上コンテナ2の各々における上サイドレール8を下方から一括で覆っている下チャンネル材22が雨水を塞き止めるので、対の海上コンテナ2同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0044】
また、菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aにおいて、対の海上コンテナ2は、各々が、当該連接構造1Aを採用している上サイドレール8の側から他方の側に向けて下に傾斜している屋根パネル11を備えている。
【0045】
このような菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aによれば、対の海上コンテナ2の各々における屋根パネル11が、当該連接構造1Aを採用している上サイドレール8の側から他方に向けて下に傾斜しているので、屋根パネル11上の雨水は、対の海上コンテナ2同士の連接部分から離れる方向に流れる。これにより、対の海上コンテナ2同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0046】
また、菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aにおいて、対の海上コンテナ2は、各々が、前端枠3及び後端枠6の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されている。
【0047】
このような菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aによれば、対の海上コンテナ2の各々が、前端枠3及び後端枠6の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されているので、屋根パネル11上の雨水は、前端枠3及び後端枠6のいいずれかの側に向けて流れる。これにより、雨水が屋根パネル11上に溜まることを防止するので、対の海上コンテナ2同士の連接部分からの雨水の浸入をさらに防止できる。
【0048】
また、このような菌床栽培用コンテナ1の連接構造1Aによれば、広い空間を形成できる。
【0049】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。すなわち、各構成の位置、大きさ、長さ、数量、形状、材質などは適宜変更できる。
【0050】
例えば、上記実施形態では、2つの海上コンテナを連接している場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の海上コンテナを連接しているものであってもよい。この場合についても、隣接する対の海上コンテナに連接構造を採用することになる。
【符号の説明】
【0051】
1 菌床栽培用コンテナ
1A 連接構造
2 海上コンテナ
3 前端枠
4 前壁パネル
5 開き扉
6 後端枠
7 観音開き扉
8 上サイドレール
9 下サイドレール
10 側壁パネル
11 屋根パネル
12 床面
13 断熱材
14 シール材
15 ボルト
16 ナット
17 角管
18 充填剤
19 上チャンネル材
20 タッピングビス
21 防水テープ
22 下チャンネル材
23 タッピングビス

図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が、枠組みとして、略矩形の前端枠と、前記前端枠と対をなす略矩形の後端枠と、前記前端枠及び前記後端枠の間に掛け渡されている上サイドレール及び下サイドレールと、を備える対の海上コンテナを、前記上サイドレール及び前記下サイドレールの間に開口を有している場合に、前記上サイドレール及び前記下サイドレールの間に開口を有している側で連接する構造であって、
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールの外側面同士の間に介在している防水用のシール材と、
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレール同士を前記シール材ごと締め付けているボルト及びナットと、を備えていることを特徴とする
菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項2】
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールの上面に、自身の外側面と該上サイドレールの外側面とが略同一面上に位置するように、かつ、該上サイドレールの長手方向に沿うように設けられ、該上サイドレールの上面に接着されている対の角管を備えていることを特徴とする
請求項1に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項3】
前記対の角管の双方を上方から一括で覆っている上チャンネル材と、
前記上チャンネル材と前記上サイドレールとの隙間を塞いでいる防水テープと、を備えていることを特徴とする
請求項2に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項4】
前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールを下方から一括で覆っている下チャンネル材を備えていることを特徴とする
請求項1~3のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【請求項5】
前記対の海上コンテナは、各々が、前記前端枠及び前記後端枠の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されていることを特徴とする
請求項1~のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
(1)本発明は、各々が、枠組みとして、略矩形の前端枠と、前記前端枠と対をなす略矩形の後端枠と、前記前端枠及び前記後端枠の間に掛け渡されている上サイドレール及び下サイドレールと、を備える対の海上コンテナを、前記上サイドレール及び前記下サイドレールの間に開口を有している場合に、前記上サイドレール及び前記下サイドレールの間に開口を有している側で連接する構造であって、前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレールの外側面同士の間に介在している防水用のシール材と、前記対の海上コンテナの各々における前記上サイドレール同士を前記シール材ごと締め付けているボルト及びナットと、を備えていることを特徴とする菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
)本発明は、前記対の海上コンテナは、各々が、前記前端枠及び前記後端枠の一方の側から他方の側に向けて傾斜するように設置されていることを特徴とする上記(1)~()のいずれかに記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
上記(1)~()に記載の菌床栽培に用いられる海上コンテナの連接構造によれば、広い空間を形成できる。