(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120815
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】サーバーラック取付アングル用の位置決め器具
(51)【国際特許分類】
H05K 7/18 20060101AFI20230823BHJP
【FI】
H05K7/18 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022023883
(22)【出願日】2022-02-18
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】511089136
【氏名又は名称】センターピア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135183
【弁理士】
【氏名又は名称】大窪 克之
(74)【代理人】
【識別番号】100116241
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 一郎
(72)【発明者】
【氏名】上野 芳久
(72)【発明者】
【氏名】林 聖也
(72)【発明者】
【氏名】上野 孝樹
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 徹
(57)【要約】
【課題】取付用アングルの状態に応じて位置決めをし、ラックフレームの所定の位置に取付用アングルを取り付ける作業を容易にする、サーバーラック取付アングル用の位置決め器具を提供すること。
【解決手段】
位置決め器具10は、サーバーラックのラックフレーム30に取り付けられる取付用アングル50に対向する取付用アングル対向面11Aと、取付用アングル対向面11Aに直交するラックフレーム30に対向するラックフレーム対向面12Aと、ラックフレーム30に設けられた取付穴31に挿入される、ラックフレーム対向面12Aから突出する係止部13Aとを備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバーラックのラックフレームに取り付けられる取付用アングルに対向する取付用アングル対向面と、
前記取付用アングル対向面に直交する前記ラックフレームに対向するラックフレーム対向面と、
前記ラックフレームに設けられた取付穴に挿入される、前記ラックフレーム対向面から突出する係止部とを備えていることを特徴とする、
サーバーラック取付アングル用の位置決め器具。
【請求項2】
前記ラックフレーム対向面に、前記係止部が二つ設けられている、
請求項1に記載の位置決め器具。
【請求項3】
前記ラックフレーム対向面が磁石を有する、
請求項1に記載の位置決め器具。
【請求項4】
前記ラックフレーム対向面として、第1のラックフレーム対向面と第2のラックフレーム対向面とを備え、
前記第1のラックフレーム対向面から突出する第1の係止部と、前記第2のラックフレーム対向面から突出する第2の係止部とは、形状が異なる、
請求項1に記載の位置決め器具。
【請求項5】
前記第1の係止部が、前記第1のラックフレーム対向面の垂線方向に突出する円柱であり、前記第2の係止部が、前記第2のラックフレーム対向面に直交する板状体である、請求項4に記載の位置決め器具。
【請求項6】
前記第2の係止部が、先端に向かって幅が徐々に狭くなった傾斜部を備えている、
請求項5に記載の位置決め器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバーラックに収容するサーバー等の装置の筐体を固定する取付用アングルをラックフレームに取り付ける際、疑似装置として用いるサーバーラック取付アングル用の位置決め器具に関する。
【背景技術】
【0002】
サーバー等の装置を収納するサーバーラックは、正面パネル、側面パネルおよび背面パネルがラックフレーム(若しくはマウントアングル)に取り付けられて構成される。サーバーラックへのサーバーの設置は、ラックの四隅に設置されているラックフレームに、サーバーの筐体を両側で支持する取付用アングルを取り付けることにより行う。サーバーは、左右に設置した取付用アングルの間に筐体を差し込み、ラックフレームの正面の取付穴に固定する。
【0003】
ラックフレームに取付用アングルを取り付けるには、第1の固定部材を穴に嵌め込んで、第2の固定部材を回転させる作業が1つの機器の設置について少なくとも4か所必要である。また、複数の機器を取り付ける場合には、その個数に応じて上記作業が必要であり大変であった。そこで、取付用アングルをラックフレームに取り付ける際の作業を容易にするための固定具が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の固定具により、ラックフレームに取付用アングルに取り付ける作業が容易になる。しかし、取付用アングルは、装置に応じて棚板や絶縁用シートといった様々な他の部材が取り付けられた状態で用いられるため、取付用アングルの状態に応じて、ラックフレームへの取付用アングルの取り付け位置を調整する必要がある。
このため、
図7に示すように、ラックフレーム30への取付用アングル50の取り付けに用いられる取付穴51は、上下方向が長い長穴として形成されている。固定部材55を用いて固定する取付穴51の位置により、ラックフレーム30への取付用アングル50の取り付け位置を調整することができる。しかし、取付用アングル50の取り付けはサーバー設置前に行われるため、所定位置からずれることがある。
【0006】
図8Aは、取付用アングル50が所定位置に取り付けられた状態を示す正面図である。取付用アングル50が所定位置に取り付けられている場合、同図に示すようにサーバー60の取付穴61とラックフレーム30の取付穴31とが重なる。したがって、ネジなどの固定部材を用いて取付穴61と取付穴31とを固定し、サーバー60をラックフレーム30に取り付けることができる。なお、同図には、棚板52が取り付けられた取付用アングル50にサーバー60が設置される場合を示している。
【0007】
図8Bは、取付用アングル50の取り付け位置のずれが大きい状態を示す正面図である。取付用アングル50が所定位置から大きくずれて取り付けられた場合、棚板52に設置したサーバー60の取付穴61がラックフレーム30の取付穴31と重ならない。このため、固定部材で取付穴61と取付穴31とを固定することができない。したがって、サーバー60をラックフレーム30に取り付けるために、ラックフレーム30から取付用アングル50を取り外して、再度、位置合わせを行う必要がある。ラックフレーム30に対する取付用アングル50の再度の位置合わせは、作業の効率が低下する原因となっていた。
【0008】
そこで、本発明は、取付用アングルの状態に応じて、ラックフレームの所定の位置に取付用アングルを取り付ける作業を容易にする、サーバーラック取付アングル用の位置決め器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するための手段として以下の構成を備えている。
[1]サーバーラックのラックフレームに取り付けられる取付用アングルに対向する取付用アングル対向面と、前記取付用アングル対向面に直交する前記ラックフレームに対向するラックフレーム対向面と、前記ラックフレームに設けられた取付穴に挿入される、前記ラックフレーム対向面から突出する係止部とを備えていることを特徴とする、サーバーラック取付アングル用の位置決め器具。
取付用アングル対向面、ラックフレーム対向面および係止部の位置関係をサーバーラックに設置されるサーバーに対応させることにより、ラックフレームに取付用アングルを取り付ける際、サーバーの疑似装置(ダミー)として位置決め器具を用いることができる。
【0010】
[2]前記ラックフレーム対向面に、前記係止部が二つ設けられている、[1]に記載の位置決め器具。
二つの係止部をラックフレームの二つの穴に挿入することにより、位置決め器具の使用中において、ラックフレームとラックフレーム対向面とがずれることを抑えて、取付用アングルの位置決めの作業性が向上する。
【0011】
[3]前記ラックフレーム対向面が磁石を有する、[1]に記載の位置決め器具。
ラックフレーム対向面の磁石を鉄製のラックフレームにくっつけることにより、位置決め器具のずれや落下を防止できる。
【0012】
[4]前記ラックフレーム対向面として、第1のラックフレーム対向面と第2のラックフレーム対向面とを備え、前記第1のラックフレーム対向面から突出する第1の係止部と、前記第2のラックフレーム対向面から突出する第2の係止部とは、形状が異なる、[1]に記載の位置決め器具。
[5]前記第1の係止部が、前記第1のラックフレーム対向面の垂線方向に突出する円柱であり、前記第2の係止部が、前記第2のラックフレーム対向面に直交する板状体である、[4]に記載の位置決め器具。
ラックフレームに設けられる取付穴は、一般にM5タップタイプまたは□穴タイプのいずれかである。このため、例えば、M5タップに対応した円柱などの係止部、□穴に対応した板状体などの係止部のうち、取付穴に適した係止部を用いることで、位置決め精度および作業性が向上する。
【0013】
[6]前記第2の係止部が、先端に向かって幅が徐々に狭くなった傾斜部を備えている、[5]に記載の位置決め器具。
第2の係止部を挿入する際に、先端に設けられた傾斜部がガイドとして機能するから、ラックフレームの□穴タイプの取付穴に対して第2の係止部を容易に挿入できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の位置決め器具は、サーバーラックに設置するサーバーなどの装置の疑似装置として用いることができる。したがって、作業者の経験や技能レベルによらず、所定の位置に取付用アングルを容易に取り付けることができ、また、取り付け作業を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】本発明の実施形態に係る位置決め器具の斜視図である。
【
図1B】本発明の実施形態に係る位置決め器具の斜視図である。
【
図2】位置決め器具の使用状態を示す斜視図である。
【
図3】位置決め器具の使用状態を示す斜視図である。
【
図4】位置決め器具の使用状態を示す正面図である。
【
図5】位置決め器具の使用状態を示す正面図である。
【
図6】四つの位置決め器具を用いて一対の取付用アングルを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図7】取付用アングルの取付穴の形状を示す斜視図である。
【
図8A】取付用アングルを正しい位置に取り付けた状態を示す正面図である。
【
図8B】取付用アングルの取り付けのズレが大きい状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施態様について、図面を参照して以下に説明する。各図に示す座標は、方向や部材の位置関係を示すためのものである。
【0017】
図1Aおよび
図1Bは本実施形態に係る位置決め器具10の斜視図である。
図1Bは
図1Aにおける位置決め器具10についてY軸を中心にして90度回転させた状態を示している。
図2は位置決め器具10の使用状態を示す斜視図であり、M5タップタイプの取付穴31を備えたラックフレーム30に用いた場合を示している。
図3は、取付穴31を備えたラックフレーム30に代えて、□穴タイプの取付穴41を備えたラックフレーム40に用いた場合を示している。
図3では、X軸を中心にして、
図2の位置決め器具10を180度回転させて用いた状態を示している。
【0018】
位置決め器具10は、取付用アングル対向面11A、11Bと、ラックフレーム対向面12A、12Bおよび係止部13A、13Bを備えている。位置決め器具10は、ラックフレーム30、40に対する取付用アングル50の位置を決める際に、サーバー60(
図8A参照)の疑似装置として用いられる。
【0019】
ラックフレーム対向面12Aとラックフレーム対向面12Bは、いずれもXY平面に平行である。ラックフレーム対向面12Aとラックフレーム対向面12Bとの距離L1は、例えば、50~150mm程度、好ましくは80~120mm程度とする。ラックフレーム対向面12AのX軸方向の幅L2およびY軸方向の高さL3は、いずれも、30~90mm程度、好ましくは50~70mm程度とする。位置決め精度および作業性と、携帯性とを両立する観点から、位置決め器具10のサイズは、上記の程度とすることが好ましい。
【0020】
取付用アングル対向面11A、11Bは、疑似装置として用いられる際、サーバーラックのラックフレーム30、40に取り付けられる取付用アングル50に対向する。なお、取付用アングル50は、そのままで用いられたり、棚板52や絶縁用シート53(
図5参照)といった他の部材が取り付けられて用いられたりする。このため、取付用アングル対向面11A、11Bが接触するのは、取付用アングル50そのものではなく、他の部材である場合もある。
図2および
図3では、取付用アングル50に棚板52が取り付けられており、取付用アングル対向面11A、11Bは棚板52に接している。
【0021】
ラックフレーム対向面12A、12Bは、取付用アングル対向面11A、11Bに直交しており、疑似装置として用いられる際、ラックフレーム30、40における取付穴31、41が設けられた面に対向する。この際、ラックフレーム対向面12A、12Bから突出する係止部13A、13Bは、取付穴31、41に挿入される。
【0022】
ラックフレーム30の取付穴31は、M5タップタイプでありネジ穴として形成されている。ラックフレーム40の取付穴41は、□穴タイプであり、サーバー60を取り付ける際に、□穴にケージナットがはめ込まれる。例えば、ワッシャを付したネジを取付穴61を通過させて、取付穴31や、取付穴41にはめ込まれたケージナットにねじ込むことにより、取付穴61を取付穴31に固定することができる(
図8A参照)。
【0023】
ラックフレーム対向面12Aには係止部13Aが二つ設けられ、ラックフレーム対向面12Bには係止部13Bが二つ設けられている。ラックフレーム対向面12A、12Bに設けられている取付穴31、41はいずれも、Y軸に沿って、所定の間隔で設けられている。当該所定の間隔に対応する間隔で、係止部13A、13Bを二つ設けることにより、二つの係止部13A、13Bをラックフレーム30、40に設けられた二つの取付穴31、41に挿入することできる。これにより、Z軸周りの位置決め器具10の回転を防止し、係止部13A、13Bが一つだけの場合よりも、位置決め器具10を所定の位置に配置し、その位置を保持することが容易になるため、作業性が向上する。
【0024】
ラックフレーム対向面12A、12Bには、磁石14A、14Bが設けられている。ラックフレーム30、40は、一般に鉄を含んだ素材で構成されるため、磁石14A、14Bにより、ラックフレーム対向面12A、12Bをラックフレーム30、40にくっつけることができる。したがって、磁石14A、14Bにより、取付用アングル50の位置決めの際に、位置決め器具10がずれたり、落下したりすることを抑制できる。
【0025】
位置決め器具10は、第1のラックフレーム対向面としてのラックフレーム対向面12Aと、第2のラックフレーム対向面としてのラックフレーム対向面12Aとを備えている。ラックフレーム対向面12Aから突出する第1の係止部としての係止部13Aの形状と、ラックフレーム対向面12Bから突出する第2の係止部としての係止部13Bの形状とは、異なっている。
【0026】
係止部13Aは、ラックフレーム対向面12Aの垂線方向(Z軸におけるZ1方向)に突出する円柱であり、ラックフレーム30の取付穴31の形状に対応した断面形状を備えている。したがって、
図2に示すように、ラックフレーム30に対して、ラックフレーム対向面12Aを対向させて係止部13Aを丸い取付穴31にはめ込むことにより、位置決め器具10を所定の位置に配置できる。なお、係止部が取付穴の形状(タイプ)に対応するとは、取付穴31と係止部13Aの断面とが略同じ形状であり、係止部13Aを摺動可能な状態で取付穴31に挿入できることをいう。
【0027】
係止部13Bは、ラックフレーム対向面12Bに直交する板状体であり、Y軸方向の幅が取付穴41の幅と同程度(例えば、取付穴41の幅の0.7~0.9倍)である。このため、
図3に示すラックフレーム40に対して、ラックフレーム対向面12Bを対向させて係止部13Bを取付穴41にはめ込むことにより、位置決め器具10を所定の位置に配置できる。また、板状体であるから、ラックフレーム対向面12Bの一部を折り曲げることにより、係止部13Bを容易に形成可能である。
【0028】
また、係止部13Bは、先端に向かって幅が徐々に狭くなった傾斜部131を備えている。このため、係止部13Bを取付穴41に挿入する際に、先端の傾斜部131がガイドとして機能し、ラックフレーム40の取付穴41に対して係止部13Bを容易に挿入することができる。
【0029】
図4および
図5は、位置決め器具10の使用状態を示す正面図である。
図4は取付用アングル50に棚板52が設けられた状態を示しており、
図5は取付用アングル50に絶縁用シート53が設けられた状態を示している。
【0030】
位置決め器具10は、取付用アングル対向面11AとY2側の係止部13Aとの距離が、サーバー60における下面62からY1側の取付穴61までの距離L4と等しい(
図8A参照)。このため、ラックフレーム対向面12Aの係止部13Aをラックフレーム30の取付穴31に挿入した状態における取付用アングル対向面11Aの位置がサーバー60の下面62の位置に相当する。なお、各部材間の距離は、Y軸方向における各部材の中点間の距離をいう。
【0031】
したがって、取付用アングル50のY軸方向の位置決めを行うときに、位置決め器具10を用いることにより、正しい位置に取付用アングル50を取り付けることができる。
図4に示す棚板52のY軸方向の厚みD1と、
図5に示す絶縁用シート53のY軸方向の厚みD2との違いに応じて、固定部材55により取付穴51をラックフレーム30に取り付ける位置を容易に調整できる。すなわち、取付用アングル50に他の部材が設けられているか否かを問わず、サーバー60を設置した状態において、サーバー60の取付穴61がラックフレーム30の取付穴31と重なる所定の位置に取付用アングル50を取り付けることが可能である。
【0032】
取付用アングル対向面11BとY1側の係止部13Aとの距離も、サーバー60における下面62からY1側の取付穴61までの距離L4と等しい。このため、取付用アングル対向面11Bを取付用アングル50に対向させて、位置決め器具10を用いた場合も同様に、正しい位置に取付用アングル50を取り付けることができる。
【0033】
また、ラックフレーム対向面12Bの係止部13Bも、ラックフレーム対向面12Aの係止部13A同様、サーバー60における下面62からY1側の取付穴61までの距離L4と等しい位置に設けられている。このため、ラックフレーム対向面12Bの係止部13Bをラックフレーム40の取付穴41に挿入した状態では、取付用アングル対向面11Aまたは11Bがサーバー60の下面62に相当する。したがって、係止部13Aを取付穴31に挿入した場合同様、正しい位置に取付用アングル50を取り付けることができる。
【0034】
位置決め器具10をサーバー60の疑似装置として用いることにより、取付用アングル50に取り付けられた部材のY軸方向の高さに応じて、取付穴51を固定部材55により固定する位置を調整して、所定の位置に取付用アングル50を取り付けることができる。
【0035】
なお、ラックフレーム30、40の取付穴31、41のY軸方向の間隔(ピッチ)は、規格により定められている。このため、係止部13A間の距離、係止部13B間の距離、取付穴61間の距離はいずれも、当該規格と同じ距離に設定されている。サーバーや通信機器を収納する19型ラックの規格としては、JIS規格(日本工業規格)とEIA規格(米国規格協会/電子機械工業会)とがある。
【0036】
図6は、四つの位置決め器具10を用いて、一対の取付用アングル50をラックフレーム30に取り付ける状態を示す斜視図である。同図に示すように、4つの位置決め器具10を用いることにより、一対の取付用アングル50を簡単に所定位置に取り付けることができる。なお、二つの位置決め器具10を用いて、取付用アングル50毎に取り付けてもよい。
【0037】
以上のように、本実施形態の位置決め器具を用いることにより、作業者の経験や技量によらず、取付用アングルの位置決めを容易かつ精度よく行うことが可能になり、作業効率が向上する。位置決め器具は磁石を備えているため、位置決めが容易であり、作業時の落下を防止できる。位置決め器具は、二種類の異なる係止部を備えているため、様々なタイプのラックフレームに対応可能である。また、本実施形態の位置決め器具は.シンプルで壊れにくい構造であり、小型で持ち運びが容易である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、サーバーラックに収容するサーバーの筐体を固定する取付用アングルをラックフレームに取り付ける作業を行う際の、サーバーの疑似装置として有用である。
【符号の説明】
【0039】
10 :位置決め器具
11A、11B:取付用アングル対向面
12A、12B:ラックフレーム対向面
13A、13B:係止部
131 :傾斜部
14A、14B:磁石
30、40:ラックフレーム
31、41:取付穴
50 :取付用アングル
51 :取付穴
52 :棚板
53 :絶縁用シート
55 :固定部材
60 :サーバー
61 :取付穴
62 :下面
D1、D2:厚み
L1、L4:距離
L2 :幅
L3 :高さ