(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023120991
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】フォトマスク収納ケース、及び、フォトマスク収納ケース用のフォトマスク用クッション部材
(51)【国際特許分類】
B65D 85/38 20060101AFI20230823BHJP
【FI】
B65D85/38
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024168
(22)【出願日】2022-02-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-24
(71)【出願人】
【識別番号】000162353
【氏名又は名称】株式会社協同
(74)【代理人】
【識別番号】100102749
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 紀一
(72)【発明者】
【氏名】鎌形 徹平
(72)【発明者】
【氏名】岩本 喜章
【テーマコード(参考)】
3E096
【Fターム(参考)】
3E096AA01
3E096BA30
3E096BB05
3E096CA02
3E096CB03
3E096DA03
3E096DA25
3E096DC02
3E096EA02X
3E096FA25
3E096FA30
3E096GA11
3E096GA13
(57)【要約】
【課題】従来、フォトマスク収納ケースは、複数種類のフォトマスクを収納することができず、汎用性に欠けていた。
【解決手段】本発明のフォトマスク収納ケースは、下側ケース部と、該下側ケース部を塞ぐ上側ケース部とよりなり、上記下側ケース部の底板部の上面の四隅に、それぞれ、収納されるフォトマスクの角部を載置すると共に位置決めする、左右方向に移動自在な位置決め載置部が設けられ、該各位置決め載置部は、上記下側ケース部に対して所望の位置に固定されることを特徴とする。また、上記所望の位置は、該所望の位置に固定された位置決め載置部に載置されたフォトマスクの左右方向における中心位置が、上記下側ケース部の所望の位置に一致することを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下側ケース部と、該下側ケース部を塞ぐ上側ケース部とよりなり、
上記下側ケース部の底板部の上面の四隅に、それぞれ、収納されるフォトマスクの角部を載置すると共に位置決めする、左右方向に移動自在な位置決め載置部が設けられ、
該各位置決め載置部は、上記下側ケース部に対して所望の位置に固定されることを特徴とするフォトマスク収納ケース。
【請求項2】
上記所望の位置は、該所望の位置に固定された位置決め載置部に載置されたフォトマスクの左右方向における中心位置が、上記下側ケース部の所望の位置に一致することを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項3】
上記各位置決め載置部の所望の位置は、3つの位置であり、上記位置決め載置部が該3つ位置のいずれかに固定されることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項4】
上記収納されるフォトマスクは、幅が920mm、945mm、960mmの3種類であることを特徴とする請求項3に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項5】
上記下側ケース部又は上側ケース部に形成された溝部に挿入される、フォトマスク用のクッション部材を更に有し、
該クッション部材は、上記溝部の上面開口部よりも大きい頭部と、該頭部の下部に設けた挿入片と、該挿入片に設けた、上方に延びる1または封数の返し部とよりなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項6】
上記頭部は、横幅より、高さが低く形成されパイプであることを特徴とする請求項5に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項7】
上記フォトマスク用のクッション部材の頭部の上部の外表面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項8】
上記フォトマスク用のクッション部材の最下段の返し部の下面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項5、6、または7に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項9】
上記下側ケース部の側壁部の上端面に、周方向に形成した溝部と、
該溝部に挿入される、長尺状のケース用のクッション部材と、
上記上側ケース部の側壁部の下端面に、周方向に形成した溝部と、
該溝部に挿入される長尺状のケース用のクッション部材とよりなり、
上記各クッション部材は、一方の外面及び、これに対向する他方の外面のいずれか一方が平坦面であり、他方が長手方向に延びる凸部に形成され、
上記各クッション部材は、上記下側ケース部の溝部に、上記クッション部材の一方の外面及び他方の外面のいずれか一方が挿入され、上記上側ケース部の溝部には、一方の外面及び他方の外面のいずれか他方が挿入され、上記下側ケース部に上記上側ケース部が塞がれた場合に、上記クッション部材の平坦面と、凸部とが当接するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至8に記載のフォトマスク収納ケース。
【請求項10】
フォトマスクを収納する下側ケース部と上側ケース部とよりなるフォトマスク収納ケースに形成された溝部に挿入される、フォトマスク用のクッション部材からなり、
該クッション部材は、上記溝部の上面開口部よりも大きい頭部と、該頭部の下部に設けた挿入片と、該挿入片に設けた、上方に延びる1または複数の返し部とよりなることを特徴とするフォトマスク収納ケース用のフォトマスク挟持用クッション部材。
【請求項11】
上記頭部は、横幅より、高さが低く形成されパイプであることを特徴とする請求項10に記載のフォトマスク収納ケース用のフォトマスク挟持用クッション部材。
【請求項12】
上記フォトマスク用のクッション部材の頭部の上部の外表面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項10または11に記載のフォトマスク収納ケース用のフォトマスク挟持用クッション部材。
【請求項13】
上記フォトマスク用のクッション部材の最下段の返し部の下面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項10、11、12に記載のフォトマスク収納ケース用のフォトマスク挟持用クッション部材。
【請求項14】
上記下側ケース部と、下側ケース部を塞ぐ上側ケース部と、
上記下側ケース部の側壁部の上端面に、周方向に形成した溝部と、
該溝部に挿入される、長尺状のケース用のクッション部材と、
上記上側ケース部の側壁部の下端面に、周方向に形成した溝部と、
該溝部に挿入される長尺状のケース用のクッション部材とよりなり、
上記各クッション部材は、一方の外面及び、これに対向する他方の外面のいずれか一方が平坦面であり、他方が長手方向に延びる凸部に形成され、
上記各クッション部材は、上記下側ケース部の溝部に、上記クッション部材の一方の外面及び他方の外面のいずれか一方が挿入され、上記上側ケース部の溝部には、一方の外面及び他方の外面のいずれか他方が挿入され、上記下側ケース部に上記上側ケース部が塞がれた場合に、上記クッション部材の平坦面と、凸部とが当接するように構成されたことを特徴とするフォトマスク収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、液晶テレビや有機ELテレビなどの画面を製作するために、「フォトリソグラフィ」転写技術によって電子部品の回路パターン等を被転写物に転写する際の原版(ガラス製フォトマスク)を収納するケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
(1.1.従来の収納ケースの説明)
【0003】
図14~
図22は、従来の合成樹脂製のフォトマスク収納ケース1を示す。
【0004】
該従来の収納ケース1は、例えば、
図14、
図15、
図16、
図21、
図22に示すように、ガラス製フォトマスク2を収納する、上面が開口した、合成樹脂製の矩形箱状の下側ケース部3と、該下側ケース部3の開口部を開閉自在に塞ぐ合成樹脂製の上側ケース部4とよりなる。
【0005】
また、上記収納ケース1を立てた時に、移動容易とするために、上記収納ケース1の下側の側壁部1aには、キャスター等の移動手段17が設けられる。
【0006】
また、上記下側ケース部3の上下左右の各側壁部3bと、上記上側ケース部4の上下左右の各側壁部4bとには、それぞれ対応する位置に、一方の連結固定部3cと他方の連結固定部4cとが設けられ、対応する各一方の連結固定部3cと他方の連結固定部4cとを連結することにより、上記下側ケース部3と上側ケース部4とが固定されるようになる。
【0007】
また、上記収納ケース1は、一般に、フォトマスクを収納する時は、傾斜させ、或いは、寝かせ、保管時、移動時は、立てて使用され、例えば、高さ約1000mm、幅約1200mm、厚さ約250mmの大きさであり、例えば、高さ800mm、幅945mm、厚さ8.0mmや10.0mmの矩形状のガラス製フォトマスク2が収納される。
【0008】
(1.2.上側ケース部3の説明)
【0009】
上記下側ケース部3は、例えば、
図16~
図18に示すように、矩形板状の底板部3aと、該底板部3aの上下左右辺にそれぞれ貼り付けて設けられた、矩形板状の側壁部3bとよりなる。
【0010】
また、上記下側ケース部3の底板部3aの上面の四隅には、収納されるフォトマスク2の各角部をそれぞれ載置すると共に位置決めするフォトマスク位置決め載置部5がそれぞれ固定されている。
【0011】
(1.2.1.位置決め載置部5の説明)
【0012】
該位置決め載置部5は、例えば、
図17及び
図18に示すように、上記底板部3aの上面に固定された板体5aと、該板体5aの上面に立設して形成された、上記フォトマスク2の角部が当接するL字状の切欠き部などの角部位置決め部6を有する立設部5bと、上記板体5aの上面に設けられた溝部5cと、上端が、上記板体5aの上面により突出した状態で、上記溝部5cにはめ込まれる、例えば円形パイプ状の合成樹脂製のクッション部材5dとよりなる。
【0013】
なお、上記四隅の位置決め載置部5は、載置するフォトマスク2を載置しやすいように、上記位置決め載置部5のL字状の切欠き部などの角部位置決め部6と上記フォトマスク2との間には、若干の隙間が形成されるため、後述する下部支持載置部7と上部挟持部8とにより挟持し、上下方向の移動が規制し、また、後述する左側挟持部9と右側挟持部10とにより挟持し、左右方向の移動が規制するようにする。
【0014】
なお、上記L字状の切欠き部6に、溝部5eを設け、該溝部5eに、上記クッション部材5dを嵌め込むようにしてもよい。
【0015】
(1.2.2.下側支持載置部7、上部挟持部8の説明)
【0016】
また、上記下側ケース部3の底板部3aの上面の下部中央部(下部の左右方向における中央部)には、
図16に示すように、上記フォトマスク2の下辺を載置すると共に、上記収納ケース1を立てた時に、上記フォトマスク2の下辺を支持する下部支持載置部7が設けられ、また、上記底板部3aの上面の上部中央部(上部の左右方向における中央部)には、上記下部支持載置部7とにより、上記フォトマスク2を上下方向において挟持し、上記フォトマスク2の上下方向の移動を規制する、上下方向に移動自在な上部挟持部8が設けられる。
【0017】
該支持載置部7は、例えば、上記底板部3aの上面に固定された板体7aと、該板体7aの上面の下部に立設して形成された、上記フォトマスク2の下辺を支持する立設部7bと、上記板体7aの上面に設けられた溝部7cと、上端が、上記板体7aの上面より突出した状態で、上記溝部7cにはめ込まれる、例えば、円形パイプ状の合成樹脂製のクッション部材7dとよりなる。
【0018】
なお、上記立設部7bに、溝部を設け、該溝部に、クッション部材を嵌め込むようにしてもよい。
【0019】
また、上記上部挟持部8は、例えば、上記底板部3aに対して上下方向に移動自在に設けられた矩形板体8aと、該矩形板体8aの左右側にそれぞれ設けられた上下方向に延びる長孔8bと、該長孔8bに挿入されると共に、上記底板部3aのネジ孔(図示せず)に螺合される固定ボルト8cと、上記矩形板体8aの下辺端面に、左右方向に設けた、上記フォトマスク2の上辺が嵌まり込む溝部8dとよりなる。
【0020】
そして、上記固定ボルト8cを緩め、上方に移動させた上記上部挟持部8を下方に移動させて、該挟持部8の溝部8dに上記フォトマスク2の上辺を挿入して、上記下部支持載置部7とにより挟持して、上記固定ボルト8cで固定し、上記フォトマスク2を上下方向において固定するようにする。
【0021】
なお、上記溝部8dに、フォトマスク用のクッション部材を嵌め込む溝部を設け、該溝部にクッション部材を設けるようにしてもよい。
【0022】
(1.2.3.左側挟持部9、右側挟持部10の説明)
【0023】
また、上記下側ケース部3の底板部3aの上面の左側中央部(左側の上下方向の中央部)と、右側中央部(右側の上下方向の中央部)には、
図16に示すように、上記フォトマスク2を左右方向において挟持して固定する、左右方向に移動自在な、左側挟持部9と、右側挟持部10が設けられる。
【0024】
上記左側挟持部9は、例えば、上記底板部3aに対して左右方向に移動自在に設けられた矩形板体9aと、該矩形板体9aの上下側にそれぞれ設けられた左右方向に形成された長孔9bと、該長孔9bに挿入されると共に、上記底板部3aのネジ孔(図示せず)に螺合された固定ボルト9cと、上記矩形板体8aの右側辺端面に、上下方向に設けた溝部9dとよりなる。
【0025】
また、上記右側挟持部10は、例えば、上記底板部3aに対して左右方向に移動自在に設けられた矩形板体10aと、該矩形板体10aの上下側にそれぞれ設けられた左右方向に形成された長孔10bと、該長孔10bに挿入されると共に、上記底板部3aのネジ孔(図示せず)に螺合された固定ボルト10cと、上記矩形板体10aの左側辺端面に、上下方向に設けた溝部10dとよりなる。
【0026】
そして、左右の挟持部9、10の上記各固定ボルト9c、10cを緩め、左側に移動させた上記左側挟持部9と、右側に移動させた上記右側挟持部10とを互いに接近する方向に移動させて、上記各挟持部の溝部9d、10dに、上記フォトマスク2の左側辺と右側辺を挿入して挟持するようにし、上記各固定ボルト9c、10cで固定して、上記フォトマスク2を左右方向において固定するようにする。
【0027】
なお、上記溝部8d、10dに、フォトマスク用のクッション部材を嵌め込む溝部を設け、該溝部にクッション部材を設けるようにしてもよい。
【0028】
また、上記下側ケース部3の上記各側壁部3bの上端面外側には、
図19及び
図20に示すように、周方向に沿って形成された起立部を有する段差部11が形成され、また、上記上端面内側には、周方向に沿って形成された溝部12が設けられ、該溝部12には、上端が、上記上端面より突出した状態で、上記溝部12に嵌め込まれる、例えば、円形パイプ状の合成樹脂製のケース用のクッション部材13が挿入される。
【0029】
また、上記上側ケース部4の下端面内側には、
図21に示すように、周方向に沿った起立部を有する段差部14が形成され、上記段差部14が、上記上側ケース部4の段差部11の内側に嵌め込まれて、上記下側ケース部3が上側ケース部4により塞がれるようになり、また、上記上側ケース部4の各側壁部の平坦状の下端面が、上記クッション部材13に密着し、気密性が保たれるようになる。
【0030】
(1.3.上側ケース部4の説明)
【0031】
また、上記上側ケース部4は、例えば、
図21に示すように、矩形板状の天井板部4aと、該天井板部4aの上下左右辺にそれぞれ貼り付けて設けられた、矩形板状の側壁部4bとよりなる。
【0032】
上記上側ケース部4の天井板部4aの下面の四隅の、上記下側ケース部3の各位置決め載置部5に対応した位置には、該各位置決め載置部5とによりフォトマスク2を挟持する矩形板状の押え部15が設けられる。
【0033】
また、上記押え部15は、上記下側ケース部3の各クッション部材5dに対応した位置に、溝部15aを有し、該溝部15aには、上端が、上記押え部15の面により突出した状態で、上記溝部15aにはめ込まれる、例えば、円形パイプ状の合成樹脂製のクッション部材15bとよりなる。
【0034】
そして、上記フォトマスク2は、上記下側ケース部3に上記上側ケース部4で塞いだ時に、上記クッション部材5dと上記クッション部材15bとにより挟持されて固定されるようになる。
【0035】
また、上記上側ケース部4の天井板部4aの下面の、上記下側ケース部3の下部支持載置部7に対応した位置には、該下部支持載置部7とによりフォトマスク2を挟持する矩形板状の押え部16が設けられる。
【0036】
上記押え部16は、上記下側ケース部3のクッション部材7dに対応した位置に、溝部16aを有し、該溝部16aには、上端が、上記押え部16の上面により突出した状態で、上記溝部16aにはめ込まれる、例えば、パイプ状の合成樹脂製のクッション部材16bとよりなる。
【0037】
そして、上記フォトマスク2は、上記下側ケース部3に上記上側ケース部4で塞いだ時に、上記クッション部材7dと上記クッション部材16bとにより挟持されて固定されるようになる。
【0038】
(1.4.従来の収納ケースの使用方法の説明)
【0039】
上記従来の収納ケース1においては、まず、上記各一方の連結固定部3cと上記各他方の連結固定部4cとの連結を解除して、上記下側ケース部3から、上記上側ケース部4を取り外し、そして、
図22に示すように、フォトマスク2を上記下側ケース部3の四隅の支持載置部5に載置し、そして、該フォトマスク2を、上記下部支持載置部7と上記上部挟持部8とにより挟持し、上下方向の移動を規制し、また、上記左側挟持部9と上記右側挟持部10とにより挟持して、左右方向の移動を規制する。
【0040】
そして、上記下側ケース部3に、上記上側ケース部4で閉じ、上記各一方の連結固定部3cと上記各他方の連結固定部4cとを連結することにより、フォトマスク2は各クッション部材に挟持されて、固定されるようになる。
【0041】
そして、上記収納ケース部2を、下側側壁部を下側にして、立てて、上記キャスター17により、移動できるようになる。
【0042】
例えば、従来のフォトマスク収納ケースとしては、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0044】
(1.5.従来の収納ケースの課題)
【0045】
しかしながら、上記上側ケース部3及び上記下側ケース部4は、底板部3a及び天井板部4aに、各側壁部3b、4bが貼り合わされて形成されるため、製作に工数が必要であった、
【0046】
また、一般に、フォトマスクは、上下方向の長さが同じでも、幅方向の長さが異なる3種類のフォトマスクがあり、また、厚みも8.0mm~10.0mmまであり、従来においては、それぞれの大きさに対応する収納ケースが必要で、汎用性に欠けるという欠点があった。
【0047】
また、接着剤等をなるべく使用しないように形成された収納ケースにおいては、各クッション部材は、溝部に挿入されているだけなので、収納ケースに収納したフォトマスクを取り外す際に、フォトマスクにクッション部材にくっついてしまし、溝部から外れてしまうことがあった。
【0048】
また、上記上側ケース部3と下側ケース部4との製造誤差等により、上記上側ケース部の段差部と、下側ケース部の段差部とが嵌まりづらい場合があった。
【0049】
本発明は、上記の欠点を除くようにしたもので、異なるフォトマスクの大きさに対応でき、また、クッション部材が溝部から外れてしまうのを防ぎ、また、上側ケース部と、下側ケース部とを同じ金型で形成できるようにて、経済性を高めるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0050】
(本願発明の基本的構成)
本発明のフォトマスク収納ケースは、下側ケース部と、該下側ケース部を塞ぐ上側ケース部とよりなり、上記下側ケース部の底板部の上面の四隅に、それぞれ、収納されるフォトマスクの角部を載置すると共に位置決めする、左右方向に移動自在な位置決め載置部が設けられ、該各位置決め載置部は、上記下側ケース部に対して所望の位置に固定されることを特徴とする。
【0051】
また、上記所望の位置は、該所望の位置に固定された位置決め載置部に載置されたフォトマスクの左右方向における中心位置が、上記下側ケース部の所望の位置に一致することを特徴とする。
【0052】
また、上記各位置決め載置部の所望の位置は、3つの位置であり、上記位置決め載置部が該3つ位置のいずれかに固定されることを特徴とする。
【0053】
上記収納されるフォトマスクは、幅が920mm、945mm、960mmの3種類であることを特徴とする。
【0054】
また、上記下側ケース部又は上側ケース部に形成された溝部に挿入される、フォトマスク用のクッション部材を更に有し、該クッション部材は、上記溝部の上面開口部よりも大きい頭部と、該頭部の下部に設けた挿入片と、該挿入片に設けた、上方に延びる1または封数の返し部とよりなることを特徴とする。
【0055】
また、上記頭部は、横幅より、高さが低く形成されパイプであることを特徴とする。
【0056】
また、上記フォトマスク用のクッション部材の頭部の上部の外表面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする。
【0057】
また、上記フォトマスク用のクッション部材の最下段の返し部の下面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする。
【0058】
また、上記下側ケース部の側壁部の上端面に、周方向に形成した溝部と、該溝部に挿入される、長尺状のケース用のクッション部材と、上記上側ケース部の側壁部の下端面に、周方向に形成した溝部と、該溝部に挿入される長尺状のケース用のクッション部材とよりなり、上記各クッション部材は、一方の外面及び、これに対向する他方の外面のいずれか一方が平坦面であり、他方が長手方向に延びる凸部に形成され、上記各クッション部材は、上記下側ケース部の溝部に、上記クッション部材の一方の外面及び他方の外面のいずれか一方が挿入され、上記上側ケース部の溝部には、一方の外面及び他方の外面のいずれか他方が挿入され、上記下側ケース部に上記上側ケース部が塞がれた場合に、上記クッション部材の平坦面と、凸部とが当接するように構成されたことを特徴とする。
【0059】
また、本発明のフォトマスク収納ケースのフォトマスク挟持用のクッション部材は、フォトマスクを収納する下側ケース部と上側ケース部とよりなるフォトマスク収納ケースに形成された溝部に挿入される、フォトマスク用のクッション部材からなり、該クッション部材は、上記溝部の上面開口部よりも大きい頭部と、該頭部の下部に設けた挿入片と、該挿入片に設けた、上方に延びる1または複数の返し部とよりなることを特徴とする。
【0060】
また、上記頭部は、横幅より、高さが低く形成されパイプであることを特徴とする。
【0061】
また、上記フォトマスク用のクッション部材の頭部の上部の外表面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする。
【0062】
また、上記フォトマスク用のクッション部材の最下段の返し部の下面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする。
【0063】
また、本発明のフォトマスク収納ケースは、上記下側ケース部と、下側ケース部を塞ぐ上側ケース部と、上記下側ケース部の側壁部の上端面に、周方向に形成した溝部と、該溝部に挿入される、長尺状のケース用のクッション部材と、上記上側ケース部の側壁部の下端面に、周方向に形成した溝部と、該溝部に挿入される長尺状のケース用のクッション部材とよりなり、上記各クッション部材は、一方の外面及び、これに対向する他方の外面のいずれか一方が平坦面であり、他方が長手方向に延びる凸部に形成され、上記各クッション部材は、上記下側ケース部の溝部に、上記クッション部材の一方の外面及び他方の外面のいずれか一方が挿入され、上記上側ケース部の溝部には、一方の外面及び他方の外面のいずれか他方が挿入され、上記下側ケース部に上記上側ケース部が塞がれた場合に、上記クッション部材の平坦面と、凸部とが当接するように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0064】
本発明によれば、フォトマスクの種類にかかわらず、収納ケースに収納することができ、また、収納されたフォトマスクの中心を、収納ケースの中心に位置させることができるようになる。
【0065】
また、収納ケースからフォトマスク2を取り出す際に、該フォトマスクにクッション部材がくっついて、溝部から外れることを防ぐことができるようになる。
【0066】
上下のケース部において、同じにすることができるので、上下のケース部を、同じ金型で形成できるようになり、経済性を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【
図1】本発明のフォトマスク収納ケースの平面図である。
【
図2】本発明のフォトマスク収納ケースの側面図である。
【
図3】本発明のフォトマスク収納ケースの下側ケース部の平面図である。
【
図4】本発明のフォトマスク収納ケースの上側ケース部の底面図である。
【
図5】本発明のフォトマスク収納ケースの位置決め載置部の斜視図である。
【
図6】本発明のフォトマスク収納ケースの位置決め載置部の斜視図である。
【
図7】本発明のフォトマスク収納ケースの、位置決め載置部を取り外した状態の下側ケース部の一部拡大平面図である。
【
図8】本発明のフォトマスク収納ケースのクッション部材の斜視図である。
【
図9】本発明のフォトマスク収納ケースのクッション部材の側面図である。
【
図10】本発明のフォトマスク収納ケースの下側ケース部の一部拡大平面図である。
【
図11】本発明のフォトマスク収納ケースのケース用クッション部材の斜視図である。
【
図12】本発明のフォトマスク収納ケースのケース用クッション部材の縦断側面図である。
【
図13】本発明のフォトマスク収納ケースの上側ケース部の一部拡大平面図である。
【
図14】従来のフォトマスク収納ケースの平面図である。
【
図15】従来のフォトマスク収納ケースの側面図である。
【
図16】従来のフォトマスク収納ケースの下側ケース部の平面図である。
【
図17】従来のフォトマスク収納ケースの位置決め載置部の斜視図である。
【
図18】従来のフォトマスク収納ケースのクッション部材の斜視図である。
【
図19】従来のフォトマスク収納ケースの下側ケース部の一部拡大斜視図である。
【
図20】従来のフォトマスク収納ケースのケース用クッション部材の一部拡大斜視図である。
【
図21】従来のフォトマスク収納ケースの上側ケース部の底面図である。
【
図22】フォトマスクを載置した状態の、従来のフォトマスク収納ケースの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。
【0069】
なお、上記従来例と同じ部分には、同じ符号を付け、説明を省略する。
【実施例0070】
(2.本発明の説明)
【0071】
(2.1.ケースの一体成型の説明)
【0072】
本発明の収納ケースにおいては、
図1~
図4に示すように、上側ケース部3と、下側ケース部4とを、それぞれ透明のABS樹脂で一体成型で形成する。
【0073】
また、上記収納ケースは、例えば、帯電防止材を数%混入させた樹脂を用いるようにする。これにより、フォトマスクの静電破壊を防止し、ケース表裏面のゴミを除去しやすくし、また、特別な後工程なく成形を行うのみなので、安価に製造できるようになる。
【0074】
なお、25は、気圧調整用のエアフィルタ付きの小窓である。
【0075】
(2.2.位置決め載置部18の説明)
【0076】
また、本発明においては、従来の下側ケース部3に固定される位置決め載置部5を用いる代わりに、左右方向に移動自在に、例えば、3つの位置に固定できる、POM製樹脂(ポリアセタール製樹脂)からなる位置決め載置部18を用い、該位置決め載置部18により、幅方向が920mm、945mm、960mmの3種類のフォトマスク2をそれぞれ収納できるようにする。
【0077】
即ち、上記位置決め載置部18は、例えば、
図5~
図7に示すように、上記上側ケース部3の底板3aに対して左右方向に移動自在に設けられた板体18aと、該板体18aの上面に立設して形成された、上記フォトマスク2の角部が当接するL字状の切欠き部などの角部位置決め部19を有する立設部18bと、上記板体18aの上面に設けられた溝部18cと、上端が、上記板体18aの上面により突出した状態で、上記溝部18cにはめ込まれる、例えば、パイプ状の合成樹脂製のフォトマスク用のクッション部材18dと、上記板体18aの上下側にそれぞれ設けられた左右方向に延びる長孔18eと、該長孔18eに挿入されると共に、上記底板部3aのネジ孔3dに螺号される固定ボルト18fと、上記板体18aの下面に設けた、上記底板部3aに形成された3つの凹部20a、20b、20cのいずれかに篏合する凸部21とよりなる。
【0078】
そして、上記3種類のフォトマスク2の大きさに応じて、上記位置決め載置部18の凸部21を、いずれかの凹部20に嵌め込むことにより、それぞれ対応したフォトマスク2を、位置決めできるようになる。
【0079】
なお、上記角部位置決め部19に、溝部18gを設け、該溝部18gに、フォトマスク用のクッション部材18dを嵌め込むようにしてもよい。
【0080】
なお、上記板体18aの下面に3つの凹部を形成し、上記底板に凸部を形成するようにしてもよい。
【0081】
また、上記左側の上下の位置決め載置部材18と上記右側の上下の位置決め載置部材18とによりフォトマスク2を位置決めする際、いずれの幅のフォトマスク2であっても、常に、収納したフォトマスク2の左右方向における中心線が、収納ケース1の左右方向における中心線など所望の位置に一致するように、フォトマスク2が収納されるように、上記底板部3aの四隅に形成される3つの凹部20a、20b、20cの位置が設定されるようにする。
【0082】
即ち、左右における一番外側の凹部20aに、上記位置決め載置部18の凸部21を篏合した場合には、幅方向が一番大きい960mmのフォトマスクを位置決めでき、また、左右における真ん中の凹20b部に、上記凸部21を篏合した場合には、幅方向が中間の945mmのフォトマスクを位置決めでき、また、左右における一番内側の凹部20cに、上記凸部21を篏合した場合には、幅方向が一番小さい920mmのフォトマスクを位置決めでき、また、それぞれ載置したフォトマスクの左右方向における中心線が、例えば、収納ケースの左右方向の中心線に一致するようになるように、上記凹部20及び凸部21が形成されるようになる。
【0083】
なお、上記各凹部の位置が分かるように、底板部に3つの表示部24a、24b、24cをそれぞれ設けてもよい。
【0084】
(2.3.クッション部材の説明)
【0085】
また、本発明においては、従来用いていた円形パイプ状のフォトマスク用のクッション部材を用いる代わりに、例えば、
図8及び
図9に示すように、長手方向に延びる頭部22aと、該頭部22aの下部に設けた、長手方向に延びる板状の挿入片22bと、該挿入片22bの両面にそれぞれ設けた、上下方向に離間して複数設けた、上方に延びる片からなる返し部22cとよりなるフォトマスク用クッション部材22を用いても良い。
【0086】
また、上記頭部22aは、上記溝部18cよりも大きく形成される。
【0087】
なお、上記頭部22aは、例えば、横幅より、高さが低く形成された、上面がなだらかな凸状に形成された扇形状のパイプよりなり、例えば、
図9に示すように、上記溝部18cの上端開口部よりも大きく形成された、水平板状の底板部26と、該底板部26の両側端からそれぞれ外側に傾斜して立ち上がる立上部27と、該両立上部27を連結する、上面がなだらかに凸状に湾曲した連結上部28とによりなる。
【0088】
即ち、上記頭部22aを、横幅より、高さを高くしたかまぼこ状に形成した場合、高さがあるので、フォトマスクを押えるときに、かまぼこ状の頭部が倒れてしまい、フォトマスクをきちんと押さえることができなかったが、上記頭部22aを、横幅より、高さを低く形成した扇形状とすることにより、高さを低くすることができ、頭部の倒れを防止し、フォトマスクを押えることができるようになる。
【0089】
なお、上記頭部22aは、横幅より高さが低い、断面矩形状のパイプであってもよい。
【0090】
また、溝部に上記クッション部材22を挿入する時に、上記挿入片22bが折れ曲がり、挿入しづらくなることを防ぐために、上記挿入片22bを、上記頭部22aや上記返し部22cよりも固い材料とすることが好ましい。
【0091】
また、上記フォトマスク用クッション部材22を、例えば、TPO(オレフィン系エラストマー)基材を押出し成形により作成するときに、頭部22aの、フォトマスクに接する部分、例えば、上記連結上部28と立上部27の外側面に、表面に、無数の凹凸のある、上記TPO基材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層を同時に一体成形するようにした、頭部22aの外表面に別素材の層を有するTPO製のフォトマスク用クッション部材としてもよい。
【0092】
なお、上記凹凸は、例えば、表面に対して、凹部の割合を10%~50%である。また、凹部の径は、例えば、数nm~数μmまでの大きさがある。
【0093】
なお、可塑性の少ない上記ポリオレフィン系樹脂層は、弾力の確保のために、層の厚さを、例えば、0.01mm以下とするのが好ましい。
【0094】
また、上記無数の凹凸のあるポリオレフィン系樹脂層は、例えば、低粘度で高流動性のポリオレフィン系樹脂をベース材料とし、このベース材料より高粘度で低流動性の粉末又は粒子からなるポリオレフィン系樹脂を混合した材料を、押し出し成形の後、上記樹脂層の表面のみに熱を加えて、溶融差により、凹凸を形成するようにする。
【0095】
そして、この無数の凹凸のある、可塑剤の割合が少ないポリオレフィン系樹脂層は、油分などの可塑剤の染み出しが少なく、フォトマスクへの油分などの可塑剤の付着を防ぎ、また、フォトマスクとの接触面積が少ないので、収納ケースに収納したフォトマスクを取り外す際に、クッション部材のくっつきを防止することができるようになる。
【0096】
また、最下段の上記返し部22cの下面に、上記凹凸のある、上記TPO基材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層を設け、溝部への挿入を容易にするようにしてもよい。
【0097】
そして、該クッション部材22を、頭部22aが、溝部18cが形成された面から突出した状態で、挿入し、上記返し部22cにより、上記溝部にクッション部材を挿入しやすくなると共に、溝部から取り外しにくくなり、フォトマスクを取り出す際に、該フォトマスクにクッション部材がくっついて、溝部から外れることを防ぐことができるようになる。
【0098】
また、従来においては、単に円形パイプを溝部に挿入しているだけなので、溝からの突出量を確保できないので、異なる厚さのフォトマスクに対応できず、厚さ毎に、フォトマスク収納ケースを用意する必要があったが、本発明においては、頭部22aが溝部表面から突出しているので、溝からの突出量を確保でき、例えば、8.0mm~10mmまでの厚さの異なるフォトマスクの収納にも対応できるようになる。
【0099】
(2.4.上側ケース部と下側ケース部の説明)
【0100】
また、本発明においては、上記下側ケース部3の各側壁部3bの上端面に段差部11を設けずに平坦面とし、そして、該上端面の中央に周方向に渡って延びる溝部3eを設ける。
【0101】
また、上記上側ケース部4の各側壁部4bの下端面に段差部14を設けずに平坦面とし、そして、該下端面の中央に周方向に渡って延びる溝部4dを設ける。
【0102】
また、上記各溝部3e、4dにそれぞれに、例えば、長手方向に沿って、上面が平坦面であり、これに対抗する下面が長手方向に延びる凸部23aが形成された、パイプ状からなる合成樹脂製の長尺状のケース用クッション部材23を、面から突出した状態となるように、挿入するようにする。
【0103】
なお、例えば、下側ケース部の溝部3eには、上記クッション部材23は、凸部側が挿入され、平坦面側が外面に突出するように挿入され、また、上側ケース部4の溝部4dには、凸部側が外面に突出するように挿入され、そして、下側ケース部3と上側ケース部4とを閉じた時に、クッション部材23の平坦面の部分と、クッション部材23の凸部とが当接するようにする。
【0104】
このようにすることにより、下側ケース部3と上側ケース部4との製造誤差があったとしても、従来のように段差部がないので、下側ケース部3と上側ケース部4とを閉じることができ、また、上下のクッション部材の当接により、密閉状態を維持することができるようになる。
【0105】
また、側壁部の端面形状を、上下のケース部において、同じにすることができるので、上下のケース部を、同じ金型で形成できるようになり、経済性を高めることができるようになる。
【0106】
(2.5.本発明のフォトマスク収納ケースの使用方法の説明)
【0107】
本発明においては、左右の位置決め用載置部18を、収納するフォトマスクの大きさに応じて、上記表示部24を目印として、下側ケース部3の所望の位置で固定し、フォトマスクを載置するようにする。
【0108】
これにより、フォトマスクの種類にかかわらず、収納ケースに収納することができ、また、収納されたフォトマスクの中心を、収納ケースの中心に位置させることができるようになる。
上記各位置決め載置部の所望の位置は、3つの位置であり、上記位置決め載置部が該3つ位置のいずれかに固定されることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク収納ケース。
上記フォトマスク用のクッション部材の頭部の上部の外表面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載のフォトマスク収納ケース。
上記フォトマスク用のクッション部材の最下段の返し部の下面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項4、5、または6に記載のフォトマスク収納ケース。
上記フォトマスク用のクッション部材の頭部の上部の外表面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項9または10に記載のフォトマスク収納ケース用のフォトマスク挟持用クッション部材。
上記フォトマスク用のクッション部材の最下段の返し部の下面に、無数の凹凸のある、上記部材に含まれる可塑剤よりも少ない割合の可塑剤からなるポリオレフィン系樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項9、10、11に記載のフォトマスク収納ケース用のフォトマスク挟持用クッション部材。
本発明のフォトマスク収納ケースは、下側ケース部と、該下側ケース部を塞ぐ上側ケース部とよりなり、上記下側ケース部の底板部の上面の四隅に、それぞれ、収納されるフォトマスクの角部を載置すると共に位置決めする、左右方向に移動自在な位置決め載置部が設けられ、該各位置決め載置部は、それぞれ、上記下側ケース部に対して、載置される各フォトマスクの幅の長さに応じて所望の位置に固定され、該載置されるフォトマスクの幅の長さに応じた所望の位置は、いずれの幅のフォトマスクであっても、載置された各フォトマスクの左右方向における中心位置が、上記下側ケース部の所望の位置に一致するように設定されることを特徴とする。