(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121115
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】ワーク支承装置
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20230823BHJP
【FI】
H05K13/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144701
(22)【出願日】2022-09-12
(31)【優先権主張番号】202210151696.2
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522138696
【氏名又は名称】河南富▲馳▼科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】516114396
【氏名又は名称】鴻富錦精密電子(鄭州)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66,Chung Shan Road,Tu-Cheng New Taipei,236(TW)
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲エン▼ ▲艶▼芳
(72)【発明者】
【氏名】李 海▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】向 敦久
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353AA02
5E353HH06
5E353HH26
5E353HH40
5E353HH72
5E353QQ01
5E353QQ06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】トレーの不意な落下問題を解決できるワーク支承装置を提供する。
【解決手段】ワーク支承装置は、スタンドと、ワークを搭載するための支承ユニットと、支承ユニットの入口側に設けられ、スタンドの一方側に移動可能に設けられたリンク31と、スタンドに固定的に取り付けられて支承ユニットの入口側に位置する第1ブラケット34と、第1ブラケットに回動可能に連結された第1支持ロッド32と、第1支持ロッドと離間して設けられた第1位置規制ロッド33と、両端が第1位置規制ロッドと該第1支持ロッドにそれぞれ連結された第1連結部材35と、一端が第1支持ロッドに連結され、他端がリンクに回動可能に連結され、第1連結部材とは角度をなして設けられた第2連結部材36と、を有する位置規制ユニット311と、リンクと伝動連結され、リンクを駆動するための駆動ユニットと、備え、第1位置規制ロッドは、リンクの移動に伴って同期して揺動する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタンドと、
前記スタンド上に設けられ、ワークを搭載するための支承ユニットと、
前記支承ユニットの入口側に設けられ、前記スタンドの一方側に移動可能に設けられたリンクと、前記スタンドに固定的に取り付けられて前記支承ユニットの入口側に位置する第1ブラケットと、前記第1ブラケットに回動可能に連結された第1支持ロッドと、前記第1支持ロッドと離間して設けられた第1位置規制ロッドと、両端が前記第1位置規制ロッドと前記第1支持ロッドにそれぞれ連結された第1連結部材と、一端が前記第1支持ロッドに連結され、他端が前記リンクに回動可能に連結され、前記第1連結部材とは角度をなして設けられた第2連結部材と、有する位置規制ユニットと、
前記リンクと伝動連結され、前記リンクを駆動するための駆動ユニットと、備え、
前記第1位置規制ロッドは、前記リンクの移動に伴って同期して揺動することを特徴とする、ワーク支承装置。
【請求項2】
一端が前記リンクの前記駆動ユニットに近接する一端に回動可能に連結され、他端が前記駆動ユニットに当接された伝動ロッドをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のワーク支承装置。
【請求項3】
前記スタンドには、前記リンクと離間して設けられ、前記伝動ロッドと回動可能に連結される位置決めブロックが固定的に取り付けられることを特徴とする、請求項2に記載のワーク支承装置。
【請求項4】
一端が前記リンクの底端に連結され、他端が前記スタンドに固定連結され、前記リンクをリターンするための弾性部材を更に備えることを特徴とする、請求項2に記載のワーク支承装置。
【請求項5】
前記リンクには、位置規制溝がさらに形成され、
前記スタンドには、前記位置規制溝に対応する突起が設けられ、
前記突起は、前記位置規制溝内に移動可能に設けられることを特徴とする、請求項1に記載のワーク支承装置。
【請求項6】
前記支承ユニットは、前記スタンドに間隔を空けて設けられた第1支承ロッドおよび第2支承ロッドと、前記第1支承ロッドおよび前記第2支承ロッドの間に取り付けられた複数の仕切部材と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載のワーク支承装置。
【請求項7】
前記位置規制ユニットは、他方の第2連結部材と、第2支持ロッドと、第2位置規制ロッドと、第2ブラケットをさらに備え、
前記第2ブラケットは、前記スタンドの頂部に固設され、
前記第2支持ロッドは、前記第2ブラケットに回動可能に連結され、前記第2位置規制ロッドと離間して設けられ、
前記第2位置規制ロッドと前記第2支持ロッドとの間には、第1連結部材が固定連結され、
前記リンクには、連動部材がさらに固設され、
前記他方の第2連結部材は、一端が前記連動部材に回動可能に連結され、他端が前記第2支持ロッドに固定連結されることを特徴とする、請求項1に記載のワーク支承装置。
【請求項8】
前記駆動ユニットは、シリンダと、一端が前記シリンダに伝動連結され、他端が前記伝動ロッドに当接可能な押圧ロッドと、を備えることを特徴とする、請求項4に記載のワーク支承装置。
【請求項9】
前記スタンドが取り付けられる台座をさらに備え、
前記スタンドの側方にはガイドレールが設けられ、
前記台座には、前記ガイドレールに対応し、前記ガイドレールに移動可能に連結されたガイドブロックが設けられることを特徴とする、請求項8に記載のワーク支承装置。
【請求項10】
前記ワーク支承装置は、前記台座の下方に設けられ、前記ワーク支承装置の水平度を調整するためのレベリングユニットをさらに備え、
前記レベリングユニットは、基板と、前記基板上に離間して設けられ、前記台座を貫通する第1調整ロッド及び第2調整ロッドと、前記台座の前記基板から離れる側に回動可能に連結され、前記第1調整ロッド及び前記第2調整ロッドにそれぞれねじ連結された回転部材と、を備えることを特徴とする、請求項9に記載のワーク支承装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、機械設備の技術分野に関し、具体的には、ワーク支承装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動化生産ラインでは、例えば、SMTチップマウンターでの自動投入工程において、新旧トレーの自動交換及びトレーの一時保管を図る必要があり、従来設備では、トレーが機台上に簡単に置かれることが多く、トレーが不意に落下するという問題が発生しやすく、生産ラインの稼働効率に影響するとともに、生産現場にも安全の懸念がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、上記トレーの不意な落下の問題を解決するためのワーク支承装置を提供する。
本出願の実施例は、以下のようにして実現される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ワーク支承装置は、スタンドと、前記スタンド上に設けられ、ワークを搭載するための支承ユニットと、前記支承ユニットの入口側に設けられ、前記スタンドの一方側に移動可能に設けられたリンクと、前記スタンドに固定的に取り付けられて前記支承ユニットの入口側に位置する第1ブラケットと、前記第1ブラケットに回動可能に連結された第1支持ロッドと、前記第1支持ロッドと離間して設けられた第1位置規制ロッドと、両端が前記第1位置規制ロッドと前記第1支持ロッドにそれぞれ連結された第1連結部材と、一端が前記第1支持ロッドに連結され、他端が前記リンクに回動可能に連結され、前記第1連結部材とは角度をなして設けられた第2連結部材と、有する位置規制ユニットと、前記リンクと伝動連結され、前記リンクを駆動するための駆動ユニットと、備え、前記第1位置規制ロッドは、前記リンクの移動に伴って同期して揺動する。
【0005】
このように、位置規制ユニットが支承ユニットの入口側に設けられ、リンクと、ブラケットと、支持ロッドと、位置規制ロッドとの伝動連結関係を利用して、駆動ユニットによって位置規制ロッドを揺動させることにより、支承ユニットを開閉し、ワークの支承ユニット内への進入を容易にしたり、ワークが支承ユニットから不意に離脱することを阻止したり、ワークの不意な落下による作業効率の低下や安全上の問題を低減できる。
【0006】
1つの可能な実施形態において:
前記ワーク支承装置は、一端が前記リンクの前記駆動ユニットに近接する一端に回動可能に連結され、他端が前記駆動ユニットに当接された伝動ロッドをさらに備える。
【0007】
1つの可能な実施形態において:
前記スタンドには、前記リンクと離間して設けられ、前記伝動ロッドと回動可能に連結される位置決めブロックが固定的に取り付けられる。
【0008】
1つの可能な実施形態において:
前記ワーク支承装置は、一端が前記リンクの底端に連結され、他端が前記スタンドに固定連結され、前記リンクをリターンするための弾性部材を更に備える。
【0009】
1つの可能な実施形態において:
前記リンクには、位置規制溝がさらに形成され、前記スタンドには、前記位置規制溝に対応する突起が設けられ、前記突起は、前記位置規制溝内に移動可能に設けられる。
【0010】
1つの可能な実施形態において:
前記支承ユニットは、前記スタンドに間隔を空けて設けられた第1支承ロッドおよび第2支承ロッドと、前記第1支承ロッドおよび前記第2支承ロッドの間に取り付けられた複数の仕切部材と、を備える。
【0011】
1つの可能な実施形態において:
前記位置規制ユニットは、他方の第2連結部材と、第2支持ロッドと、第2位置規制ロッドと、第2ブラケットをさらに備え、前記第2ブラケットは、前記スタンドの頂部に固設され、前記第2支持ロッドは、前記第2ブラケットに回動可能に連結され、前記第2位置規制ロッドと離間して設けられ、前記第2位置規制ロッドと前記第2支持ロッドとの間には、第1連結部材が固定連結される。
【0012】
1つの可能な実施形態において:
前記駆動ユニットは、シリンダと、一端が前記シリンダに伝動連結され、他端が前記伝動ロッドに当接可能な押圧ロッドと、を備える。
【0013】
1つの可能な実施形態において:
前記スタンドが取り付けられる台座をさらに備え、前記スタンドの側方にはガイドレールが設けられ、前記台座には、前記ガイドレールに対応し、前記ガイドレールに移動可能に連結されたガイドブロックが設けられる。
【0014】
1つの可能な実施形態において:
前記ワーク支承装置は、前記台座の下方に設けられ、前記ワーク支承装置の水平度を調整するためのレベリングユニットをさらに備え、前記レベリングユニットは、基板と、前記基板上に離間して設けられ、前記台座を貫通する第1調整ロッド及び第2調整ロッドと、前記台座の前記基板から離れる側に回動可能に連結され、前記第1調整ロッド及び前記第2調整ロッドにそれぞれねじ連結された回転部材と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、実施例においる図面を簡単に説明し、以下の図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、範囲の限定と見なすべきではなく、当業者にとって創造的な労働を行わずに、これらの図面に基づいて他の関連する図面が得られることは理解すべきである。
【0016】
【
図1】本発明の一実施例に係るワーク支承装置の構造模式図である。
【
図2】
図1に示すワーク支承装置の他の方向の構造模式図である。
【
図3】
図1に示すワーク支承装置における位置規制ユニット及び駆動ユニットの拡大構造模式図である。
【
図4】
図3に示す構造の他の方向の構造模式図である。
【
図5】
図3に示す構造の他の方向の構造模式図である。
【
図6】
図5に示す構造VIにおける部分拡大図である。
【
図7】
図5に示す構造VIIにおける部分拡大図である。
【
図8】
図1に示すワーク支承装置の他方向の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本願の実施例の図面と共に、本願の実施例における技術案を明確かつ完全に説明し、説明した実施例は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことは言うまでもない。
【0018】
なお、素子は別の素子に「固定」と言う場合、別の素子上に直接、または中央に存在してもよい。1つの素子が別の素子に「連結」と言う場合、別の素子上に直接連結するか、または同時に中央に存在してもよい。1つの素子が別の素子に「設けられ」と言う場合、別の素子上に直接設置するか、または同時に中央に存在してもよい。ここで用いられる用語「垂直」、「水平」、「左」、「右」、および類似の表現は、説明のためである。
【0019】
本明細書で使用される技術および科学用語は、特に定義されない限り、本願の分野に属する当業者が通常理解する意味と同じである。本願明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を説明するためのものであり、本願を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される用語「又は/及び」は、一つまたは複数の関連する項目の任意とすべての組み合わせを含む。
【0020】
本願のいくつかの実施形態については、詳細に説明する。衝突しない場合は、下記の実施形態および実施形態における特徴は相互に組み合わせてもよい。
【0021】
図1及び
図2に示すように、一実施例では、ワーク支承装置100は、スタンド10と、支承ユニット20と、位置規制ユニット30と、駆動ユニット50とを備える。支承ユニット20は、スタンド10上に設けられ、ワーク200を搭載する。位置規制ユニット30は、支承ユニット20の入口側に設けられ、支承ユニット20内のワーク200の落下を止める。駆動ユニット50は、位置規制ユニット30の移動を駆動するために、位置規制ユニット30を伝動するように連結することで、支承ユニット20を開閉し、ワーク200の支承ユニット20内への進入を容易にしたり、ワーク200が支承ユニット20から不意に離脱することを阻止したりする。
【0022】
具体的に、
図1、
図2及び
図8に示すように、支承ユニット20は、スタンド10に間隔を空けて設けられた第1支承ロッド21および第2支承ロッド22と、第1支承ロッド21および第2支承ロッド22の間に間隔を空けて取り付けられた複数の仕切部材23と、を備えている。本願の実施例において、ワーク200は略円盤状をなし、第1支承ロッド21と第2支承ロッド22との間の距離はワーク200の直径よりも小さく、ワーク200を支承ユニット20に搭載する際、第1支承ロッド21と第2支承ロッド22とによってワーク200を支持する。1つまたは複数のワーク200は、隣り合う仕切部材23の間に載置され、仕切部材23は、ワーク200を仕切るおよび支持することができ、傾斜によるワーク200の不意に落下する問題を低減する。
【0023】
さらに、本願の実施例において、支承ユニット20は、間隔を空けて設けられた第3支承ロッド24及び第4支承ロッド25を、さらに備える。第3支承ロッド24と第4支承ロッド25とは、スタンド10に設けられており、第1支承ロッド21と第2支承ロッド22の上方に位置している。第3支承ロッド24と第4支承ロッド25との間にも、複数の仕切部材23が間隔を空けて取り付けられることで、支承ユニット20が上下2段のストック構造となり、ワーク支承装置100の容量を向上させる。第3支承ロッド24及び第4支承ロッド 25は、それぞれ第1支承ロッド21及び第2支承ロッド22と交互に設けられ、上段ストック構造に対して下段ストック構造を突出させて設けられ、上段ストック構造が下段ストック構造のフィード空間を遮らないようにすることが好ましい。上段ストック構造及び下段ストック構造は、それぞれ使用すべきワーク200と使用済みのワーク200を貯蔵し、新旧のワーク200の交替を実現でき、生産ラインの稼働率の向上に寄与する。
【0024】
図1~
図4に示すように、位置規制ユニット30は、リンク31と、第1支持ロッド32と、第1位置規制ロッド33と、第1ブラケット34と、第1連結部材35と、第2連結部材36とを備え、本実施形態では、第1ブラケット34及び第2連結部材36の数は、いずれも2である。リンク31は、スタンド10の一方側に移動可能に設けられ、第1ブラケット34は、スタンド10に固定的に取り付けられて支承ユニット20における下段ストッカ構造の入口側に位置する。具体的には、第1ブラケット34は、第1支承ロッド21と第3支承ロッド24との間に位置する。
【0025】
第1支持ロッド32は、第1ブラケット34に回動可能に連結されており、2つの第1連結部材35は、第1支持ロッド32の両端にそれぞれ設けられている。第1位置規制ロッド33は、第1支持ロッド32と離間して設けられ、第1連結部材35の両端には、第1位置規制ロッド33と第1支持ロッド32とがそれぞれ連結されており、第1支持ロッド32が回動した際、第1連結部材35により第1位置規制ロッド33を揺動させて、ワーク200を支承ユニット20に搭載する際に、ワーク200の可動範囲が第1位置規制ロッド33により規制され、ワーク200が不意に離脱することを回避する。第2連結部材36の一端は第1支持ロッド32に連結され、第2連結部材36の他端はリンク31に回動可能に連結され、第1連結部材35と第2連結部材36とは角度をなして設けられ、リンク31が上下移動するときに第2連結部材36を介して第1支持ロッド32を回動させることにより、第1位置規制ロッド33を同期して揺動させることができる。
【0026】
本願の実施例において、位置規制ユニット30は、他の2つの第1連結部材35、他方の第2連結部材36、第2支持ロッド38、第2位置規制ロッド39および第2ブラケット37をさらに備えている。第2ブラケット37の数も2つであり、スタンド10の頂部に固設されており、第2支持ロッド38が第2ブラケット37に回動可能に連結している。第2支持ロッド38は、第2位置規制ロッド39と離間して設けられ、第2位置規制ロッド39と第2支持ロッド38との間にも、第2位置規制ロッド39が第2支持ロッド38の回動に伴って揺動するように第1連結部材35が固定連結されている。第2位置規制ロッド39は、支承ユニット20における上段ストッカ構造のほぼ入口側に位置している。リンク31には、連動部材312がさらに固設されており、他方の第2連結部材36は一端が連動部材312に回動可能に連結し、他端が第2支持ロッド38に固定連結している。リンク31が上下移動するとき、連動部材312及び第2連結部材36によって第2支持ロッド38を回動させ、更に第1連結部材35によって第2位置規制ロッド39を揺動させて、第3支承ロッド24及び第4支承ロッド25におけるワーク200の規制が可能となる。
【0027】
さらに、ワーク支承装置100は、一端がリンク31の駆動ユニット50に近接する一端に回動可能に連結し、他端が駆動ユニット50に当接する伝動ロッド41を備える。スタンド10には、更に、リンク31と離間して設けられ、伝動ロッド41が回動可能に連結される位置決めブロック42が固定的に取り付けられており、リンク31、位置決めブロック42、伝動ロッド41及び駆動ユニット50をロッド構造とし、駆動ユニット50が伝動ロッド41に当接して伝動ロッド41を押動すると、リンク31を上下動させることができる。ワーク支承装置100は、一端がリンク31の底端に連結され、他端がスタンド10に固定連結された弾性部材43を更に備える。弾性部材43は、リンク31をリターンするためのものである。
【0028】
リンク31には、位置規制溝311がさらに形成されており、スタンド10には位置規制溝311に対応する突起が設けられており、リンク31が上下移動すると、突起がリンク31に対して位置規制溝311内を摺動し、リンク31の移動方向を案内し、リンク31の移動範囲を規制することができる。
【0029】
図5~
図7に示すように、本願の実施例において、スタンド10の両側に2つの第1ブラケット34が対称に設けられ、2つの第1ブラケット34の間に第1支持ロッド32が回動可能に連結されている。2つの第1連結部材35は、第1支持ロッド32と第1位置規制ロッド33との両端にそれぞれ固定連結されている。第2連結部材36は、第1支持ロッド32の一端に固設される連結ロッド361と、連結ブロック362と、を備え、連結ロッド361の両端には、連結ブロック362およびリンク31がそれぞれ連結されており、連結ロッド361は、第1連結部材35に対して角度をなして設けられている。リンク31が上下動すると、連結ロッド361により連結ブロック362を回動させ、第1支持ロッド32が連結ブロック362に連動して回動され、第1連結部材35によって第1位置規制ロッド33が第1支持ロッド32の回動に伴って揺動する。
【0030】
また、
図3及び
図4に示すように、駆動ユニット50は、伝動ロッド41を介してリンク31との伝動連結を実現し、リンク31を駆動するための駆動ユニット50であって、第1位置規制ロッド33と第2位置規制ロッド39とは、リンク31の移動に伴って同期して揺動し、支承ユニット20におけるワーク200の可動範囲を規制する。駆動ユニット50は、シリンダ51と、当該シリンダ51に一端が伝動連結され、他端が伝動ロッド41に当接可能な押圧ロッド52と、を備えている。更に、伝動ロッド41の駆動ユニット50に向けう一端には、当接ロッド44が設けられており、押圧ロッド52が下降すると、当接ロッド44に当接することで、リンク31を移動させ、第1位置規制ロッド33及び第2位置規制ロッド39を持ち上げ、ワーク200が支承ユニット20に搭載されることができ、その後、シリンダ51により押圧ロッド52が当接ロッド44から離間し、リンク31が弾性部材43によりリターンし、第1位置規制ロッド33及び第2位置規制ロッド39も再び支承ユニット20の入口側に戻ってワーク200をせき止め、支承ユニット20におけるワーク200の可動範囲を規制する。
【0031】
また、
図1及び
図2に示すように、ワーク支承装置100は、スタンド10が取り付けられる台座60をさらに備える。スタンド10の側方にはガイドレール61が設けられ、台座60にはガイドレール61に対応するガイドブロック62が設けられ、ガイドブロック62はガイドレール61を移動可能に連結して、スタンド10を台座60に対して移動可能にすることで、異なる使用環境に合わせて、ワーク支承装置100の高さを調整することができる。台座60は、ワーク支承装置100を容易に転移させることができるローラ63を更に備える。
【0032】
さらに、ワーク支承装置100は、台座60の下方に設けられ、ワーク支承装置100の水平度を調整するためのレベリングユニット70を備えている。レベリングユニット70は、基板71と、基板71上に離間して設けられ、台座60を貫通する第1調整ロッド72及び第2調整ロッド73と、台座60の基板71から離れる側に回動可能に連結され、第1調整ロッド72及び第2調整ロッド73にそれぞれねじ連結される回転部材74と、を備えている。回転部材74を回転させることにより、回転部材74の調整ロッドに対する位置を調整して、台座60の水平度を調整することができる。
【0033】
以上の実施形態は、本願を限定するものではなく説明するためのものであるから、好ましい実施形態を参照して詳細に説明されたが、当業者は、本願の技術的思想の精神および範囲から離脱することなく、本願の技術的思想を修正ないし同等なものとすることができることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0034】
100 ワーク支承装置
200 ワーク
10 スタンド
20 支承ユニット
21 第1支承ロッド
22 第2支承ロッド
23 仕切部材
24 第3支承ロッド
25 第4支承ロッド
30 位置規制ユニット
31 リンク
311 位置規制溝
312 連動部材
32 第1支持ロッド
33 第1位置規制ロッド
34 第1ブラケット
35 第1連結部材
36 第2連結部材
361 連結ロッド
362 連結ブロック
37 第2ブラケット
38 第2支持ロッド
39 第2位置規制ロッド
41 伝動ロッド
42 位置決めブロック
43 弾性部材
44 当接ロッド
50 駆動ユニット
51 シリンダ
52 押圧ロッド
60 台座
61 ガイドレール
62 ガイドブロック
63 ローラ
70 レベリングユニット
71 基板
72 第1調整ロッド
73 第2調整ロッド
74 回転部材