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特開2023-121145バスバ取付部材、バスバ装着アセンブリ、およびバスバ装着アセンブリの製造方法
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  • 特開-バスバ取付部材、バスバ装着アセンブリ、およびバスバ装着アセンブリの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121145
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】バスバ取付部材、バスバ装着アセンブリ、およびバスバ装着アセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/507 20210101AFI20230823BHJP
   F16M 11/04 20060101ALI20230823BHJP
   F16M 13/00 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
H01M50/507
F16M11/04 K
F16M13/00 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023021248
(22)【出願日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】202210151662.3
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】リィータァオ ドォン
(72)【発明者】
【氏名】シィアオ ニッチ ヂォウ
(72)【発明者】
【氏名】ヅゥウェイ ヴィヴィ リィー
【テーマコード(参考)】
5H043
【Fターム(参考)】
5H043AA19
5H043CA05
5H043CA22
5H043FA04
5H043FA26
5H043FA40
5H043HA09F
5H043HA31F
5H043JA01F
5H043JA02F
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】本発明は、バスバ取付部材、バスバ装着アセンブリ、およびバスバ装着アセンブリの製造方法を開示している。バスバ取付部材は、バッテリセルパッケージのバスバをトレイに取り付けるために使用される。バスバ取付部材20は、本体と、バスバ30を支持するように本体に設けられているバスバ支持部と、トレイ10に固定接続されるように本体に設けられている固定装着部とを備える。バスバ取付部材20は、トレイ10から分離された独立した部品であり、バスバ取付部材20は、バスバ30をトレイ10に固定するように構成されている。
【効果】本発明において、バスバを固定するためのバスバ取付部材は、サイズが小さく、形成が容易であり、バスバ装着アセンブリ全体の製造コストを削減することができ、バスバ装着アセンブリ全体の製造効率および製造精度を向上させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリセルパッケージのバスバ(30)をトレイ(10)に取り付けるためのバスバ取付部材であって、前記バスバ取付部材(20)は、
本体(200)と、
前記バスバ(30)を支持するように前記本体(200)に設けられているバスバ支持部と、
前記トレイ(10)に固定接続されるように前記本体(200)に設けられている固定装着部と
を備え、
前記バスバ取付部材(20)は、前記トレイ(10)から分離された独立した部品であり、前記バスバ取付部材(20)は、前記バスバ(30)を前記トレイ(10)に固定するように構成されている、バスバ取付部材。
【請求項2】
前記本体(200)は、底面および上面を有するベースプレート(210)を含み、
前記バスバ支持部は、前記ベースプレート(210)の両端部に形成され、かつ前記ベースプレート(210)の前記上面から所定の高さで突出する2つの端部突起(220)を含み、
前記バスバ(30)は、前記ベースプレート(210)と前記2つの端部突起(220)との間に位置決めされ固定されるように構成されている、請求項1に記載のバスバ取付部材。
【請求項3】
前記バスバ取付部材(20)はまた、位置決めポスト(230)を備え、前記位置決めポスト(230)は、前記ベースプレート(210)の前記上面に形成され、前記バスバ(30)の位置決め孔(31)に合致して、前記バスバ(30)の横方向位置および長手方向位置を規定するのに適している、請求項2に記載のバスバ取付部材。
【請求項4】
位置決めバックル(240)をさらに備え、前記位置決めバックル(240)は、前記端部突起(220)の内側面(221)に形成され、前記バスバ(30)の横側の上面を押圧して、前記バスバ(30)の前記上面の位置を規定するように構成され、
前記ベースプレート(210)の前記上面(211)は、前記バスバ(30)の底面を支持して、前記バスバ(30)の前記底面の位置を規定するように構成されている、請求項3に記載のバスバ取付部材。
【請求項5】
前記2つの端部突起(220)の内側面(221)は、前記バスバ(30)の横側に同時に当接して、前記バスバ(30)の横方向位置を規定し、前記バスバ(30)の回転を防ぐのに適している、請求項2に記載のバスバ取付部材。
【請求項6】
前記本体(200)の底面は、前記トレイ(10)の表面の所定の位置で支持するように使用される支持面である、請求項1から5のいずれか一項に記載のバスバ取付部材。
【請求項7】
前記固定装着部は第1の接続構造体(250)を含み、前記第1の接続構造体(250)は、前記本体(200)の底部に形成され、前記トレイ(10)の第2の接続構造体(120)に接続するのに適している、請求項1から5のいずれか一項に記載のバスバ取付部材。
【請求項8】
位置決め凹部(222)が前記本体(200)の前記底部に形成され、前記位置決め凹部(222)は、前記トレイ(10)の位置決め突起(12)に合致して、前記バスバ取付部材(20)を前記トレイ(10)に位置決めするのに適している、請求項7に記載のバスバ取付部材。
【請求項9】
前記第1の接続構造体(250)は、前記位置決め凹部(222)に形成されて、前記位置決め突起(12)に形成された前記第2の接続構造体(120)に接続する、請求項8に記載のバスバ取付部材。
【請求項10】
前記バスバ取付部材(20)は、一体射出成形片または一体ブリスタ片である、請求項7に記載のバスバ取付部材。
【請求項11】
バスバ装着アセンブリであって、
バッテリセルパッケージのバスバ(30)を装着するためのトレイ(10)と、
前記トレイ(10)に固定して組み付けられている複数のバスバ取付部材(20)と
を備え、
前記バスバ取付部材(20)は、請求項1から10のいずれか一項に記載の前記バスバ取付部材(20)である、バスバ装着アセンブリ。
【請求項12】
前記トレイ(10)はトレイ本体(11)を含み、前記トレイ本体(11)に第1の貫通孔(13)が形成されて、バッテリセルの電極端子が前記第1の貫通孔(13)を通り、前記バスバ(30)に電気的に接続されることを可能にする、請求項11に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項13】
位置決め突起(12)が前記トレイ本体(11)に形成され、前記位置決め突起(12)は、前記バスバ取付部材(20)の位置決め凹部(222)に合致して、前記バスバ取付部材(20)を位置決めする、請求項12に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項14】
第1の接続構造体(250)が、前記バスバ取付部材(20)の前記位置決め凹部(222)に形成され、第2の接続構造体(120)が、前記トレイ本体(11)の前記位置決め突起(12)に形成され、
前記第1の接続構造体(250)は、前記第2の接続構造体(120)に接続されて、前記バスバ取付部材(20)を前記トレイ(10)に固定する、請求項13に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の接続構造体(250)はプラグであり、前記プラグは、
一端部が前記位置決め凹部(222)の上面に接続されている首部(251)と、
前記首部(251)の他端部に接続され、半径方向サイズが前記首部(251)よりも大きい頭部(252)と
を含み、
前記第2の接続構造体(120)はジャックであり、前記ジャックの内径は、前記第1の接続構造体(250)の前記頭部(252)の外径よりも小さい、請求項14に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項16】
本体(200)の底面は、前記トレイ(10)の表面に接着されている、請求項11に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項17】
前記複数のバスバ取付部材(20)は、個々に形成された複数の独立した部品である、請求項11に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項18】
前記トレイ(10)は、ブリスタリングによって形成された一体部品である、請求項11から17のいずれか一項に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項19】
前記バスバ取付部材(20)は、前記トレイ(10)よりも高い形成精度を有する、請求項11に記載のバスバ装着アセンブリ。
【請求項20】
バスバ装着アセンブリの製造方法であって、
S100:トレイ(10)を設けるステップと、
S200:請求項1から10のいずれか一項に記載の前記バスバ取付部材(20)を設けるステップであって、前記トレイ(10)と前記バスバ取付部材(20)とは分離されて形成され、互いに独立している、ステップと、
S300:前記バスバ取付部材(20)を前記トレイ(10)に組み付けるステップと
を含む、製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2022年2月18日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202210151662.3号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、バッテリセルパッケージのバスバをトレイに装着するためのバスバ取付部材、バスバ取付部材を備えるバスバ装着アセンブリ、およびバスバ装着アセンブリの製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、バッテリセルパッケージのバスバは、通常、トレイに装着される。トレイは、一般に、トレイ本体と、トレイ本体に形成され、バスバを固定するのに適した固定部とを含む。従来技術において、トレイは、一体射出成形部品である。バッテリセルパッケージにおけるバスバの数が増えるほど、トレイの体積がより一層大きくなる。バスバは高い固定精度を有する必要があるため、トレイの射出成形の公差の要件はより一層厳格になり、射出成形はより一層困難になり、コストはより一層高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様によれば、バッテリセルパッケージのバスバをトレイに取り付けるためのバスバ取付部材が提供される。バスバ取付部材は、本体と、バスバを支持するように本体に設けられているバスバ支持部と、トレイに固定接続されるように本体に設けられている固定装着部とを備える。バスバ取付部材は、トレイから分離された独立した部品であり、バスバ取付部材は、バスバをトレイに固定するように構成されている。
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、本体は、底面および上面を有するベースプレートを含み、バスバ支持部は、ベースプレートの両端部に形成され、かつベースプレートの上面から所定の高さで突出する2つの端部突起を含み、バスバは、ベースプレートと2つの端部突起との間に位置決めされ固定されるように構成されている。
【0007】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、バスバ取付部材はまた、位置決めポストを備え、この位置決めポストは、ベースプレートの上面に形成され、バスバの位置決め孔に合致して、バスバの横方向位置および長手方向位置を規定するのに適している。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、バスバ取付部材は、位置決めバックルをさらに備え、この位置決めバックルは、端部突起の内側面に形成され、バスバの横側の上面を押圧して、バスバの上面の位置を規定するように構成され、ベースプレートの上面は、バスバの底面を支持して、バスバの底面の位置を規定するように構成されている。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、2つの端部突起の内側面は、バスバの横側に同時に当接して、バスバの横方向位置を規定し、バスバの回転を防ぐのに適している。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、本体の底面は、トレイの表面の所定の位置で支持するように使用される支持面である。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、固定装着部は第1の接続構造体を含み、この第1の接続構造体は、本体の底部に形成され、トレイの第2の接続構造体に接続するのに適している。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、位置決め凹部が本体の底部に形成され、位置決め凹部は、トレイの位置決め突起に合致して、バスバ取付部材をトレイに位置決めするのに適している。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続構造体は、位置決め凹部に形成されて、位置決め突起に形成された第2の接続構造体に接続する。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、バスバ取付部材は、一体射出成形片または一体ブリスタ片(integrated blister piece)である。
【0015】
本発明の別の態様によれば、バスバ装着アセンブリが提供される。バスバ装着アセンブリは、バッテリセルパッケージのバスバを装着するためのトレイと、トレイに固定して組み付けられている複数のバスバ取付部材とを備える。
【0016】
本発明の例示的な実施形態によれば、トレイはトレイ本体を含み、このトレイ本体に第1の貫通孔が形成されて、バッテリセルの電極端子が第1の貫通孔を通り、バスバに電気的に接続されることを可能にする。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、位置決め突起がトレイ本体に形成され、位置決め突起は、バスバ取付部材の位置決め凹部に合致して、バスバ取付部材を位置決めする。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続構造体が、バスバ取付部材の位置決め凹部に形成され、第2の接続構造体が、トレイ本体の位置決め突起に形成され、第1の接続構造体は、第2の接続構造体に接続されて、バスバ取付部材をトレイに固定する。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、第1の接続構造体はプラグであり、プラグは、一端部が位置決め凹部の上面に接続されている首部と、首部の他端部に接続され、半径方向サイズが首部よりも大きい頭部とを含む。第2の接続構造体はジャックであり、ジャックの内径は、第1の接続構造体の頭部の外径よりも小さい。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、本体の底面は、トレイの表面に接着されている。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、複数のバスバ取付部材は、個々に形成された複数の独立した部品である。
【0022】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、トレイは、ブリスタリング(blistering)によって形成された一体部品である。
【0023】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、バスバ取付部材は、トレイよりも高い形成精度を有する。
【0024】
本発明の別の態様によれば、バスバ装着アセンブリの製造方法であって、
S100:トレイを設けるステップと、
S200:上記のバスバ取付部材を設けるステップであって、トレイとバスバ取付部材とは分離されて形成され、互いに独立している、ステップと、
S300:バスバ取付部材をトレイに組み付けるステップと
を含む製造方法が提供される。
【0025】
本発明による上記の例示的な実施形態において、バスバを固定するためのバスバ取付部材は、サイズが小さく、形成が容易である。したがって、バスバ装着アセンブリ全体の製造コストを削減することができ、バスバ装着アセンブリ全体の製造効率および製造精度を向上させることができる。
【0026】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の例示的な実施形態によるバスバ装着アセンブリの説明斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態によるバスバ装着アセンブリの分解図である。
図3】本発明の例示的な実施形態によるバスバ取付部材の、上面から見た説明斜視図である。
図4図3に示すバスバ取付部材にバスバが固定されていることを示す説明図である。
図5】本発明の例示的な実施形態によるバスバ取付部材の、底面から見た説明斜視図である。
図6】1つのバスバ取付部材のみが示されている、本発明の例示的な実施形態によるバスバ装着アセンブリの分解図である。
図7】本発明の例示的な実施形態によるトレイ本体の説明斜視図である。
図8図7に示すトレイ本体に貫通孔を打ち抜くことを示す説明図である。
図9図3に示すバスバ取付部材を図8に示すトレイに固定することを示す説明図である。
図10図9に示すバスバ取付部にバスバを固定することを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下で、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同様の参照数字は同様の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0029】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0030】
本発明の一般的な概念によれば、バッテリセルパッケージのバスバをトレイに取り付けるためのバスバ取付部材が提供される。バスバ取付部材は、本体と、バスバを支持するように本体に設けられているバスバ支持部と、トレイに固定接続されるように本体に設けられている固定装着部とを備える。バスバ取付部材は、トレイから分離された独立した部品であり、バスバ取付部材は、バスバをトレイに固定するように構成されている。
【0031】
本発明の別の一般的な概念によれば、バスバ装着アセンブリが提供される。バスバ装着アセンブリは、バッテリセルパッケージのバスバを装着するためのトレイと、トレイに固定して組み付けられている複数のバスバ取付部材とを備える。
【0032】
本発明の別の一般的な概念によれば、バスバ装着アセンブリの製造方法であって、トレイを設けるステップと、上記のバスバ取付部材を設けるステップであって、トレイとバスバ取付部材とは分離されて形成され、互いに独立している、ステップと、バスバ取付部材をトレイに組み付けるステップとを含む製造方法が提供される。
【0033】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるバスバ装着アセンブリの説明斜視図である。図2は、本発明の例示的な実施形態によるバスバ装着アセンブリの分解図である。
【0034】
図1および図2に示すように、図示の実施形態において、バスバ装着アセンブリは、トレイ10と複数のバスバ取付部材20とを主に備える。図示の実施形態において、各バスバ取付部材20は、バッテリセルパッケージの1つのバスバ30をトレイ10に取り付けるように構成されている。したがって、バッテリセルパッケージの複数のバスバ30を、複数のバスバ取付部材20を介してトレイ10に装着することができる。
【0035】
図3は、本発明の例示的な実施形態によるバスバ取付部材20の、上面から見た説明斜視図である。図4は、図3に示すバスバ取付部材20にバスバ30が固定されていることを示す説明図である。図5は、本発明の例示的な実施形態によるバスバ取付部材20の、底面から見た説明斜視図である。図6は、1つのバスバ取付部材20のみが示されている、本発明の例示的な実施形態によるバスバ装着アセンブリの分解図である。
【0036】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ取付部材20を使用して、バッテリセルパッケージのバスバ30をトレイ10に装着する。バスバ取付部材20は、トレイ10から分離された独立した部品であり、バスバ取付部材20は、バスバ30を固定するのに適しており、トレイ10に固定されるのに適しており、それにより、バスバ取付部材20を介して、バスバ30をトレイ10に装着することができる。
【0037】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ取付部材20は、本体200と、バスバ支持部と、固定取付部とを含む。バスバ支持部は、バスバ30を支持するように本体200に設けられている。固定装着部は、トレイ10に固定接続されるように本体200に設けられている。バスバ取付部材20は、トレイ10から分離された独立した部品であり、バスバ取付部材20は、バスバ30をトレイ10に固定するのに適している。
【0038】
本発明において、小さいバスバ取付部材20を介して、各バスバ30をトレイ10に装着することができる。バスバ30を固定するために使用されるバスバ取付部材20の体積は非常に小さいため、バスバ取付部材20を容易に形成することができる。したがって、本発明は、バスバ装着アセンブリ全体の製造コストを削減することができ、バスバ装着アセンブリ全体の製造効率および製造精度を向上させることができる。
【0039】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ取付部材20の本体200は、ベースプレート210を含む。バスバ支持部は、2つの端部突起220を含む。ベースプレート210は、底面および上面を有する。2つの端部突起220は、ベースプレート210の両端部に形成され、ベースプレート210の上面から所定の高さで突出する。図示の実施形態において、端部突起220は、製造材料および重量を低減させるために、中空キャビティ223を内部に有する矩形枠に形成されている。
【0040】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ30は、バスバ取付部材20のベースプレート210と2つの端部突起220との間に位置決めされ固定されるのに適している。バスバ30の両端部が、バスバ取付部材20から突出する。バスバ30の2つの端部にはそれぞれ、バッテリセル(図示せず)の電極端子に電気的に接続するのに適した電気接続部32が設けられている。
【0041】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ取付部材20はまた、位置決めポスト230を備え、この位置決めポスト230は、ベースプレート210の上面に形成され、バスバ30の位置決め孔31に合致して、バスバ30の横方向位置および長手方向位置を規定するのに適している。
【0042】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ取付部材20はまた、位置決めバックル240を備え、この位置決めバックル240は、端部突起220の内側面221に形成され、バスバ30の横側の上面を押圧して、バスバ30の上面の位置を規定するのに適している。加えて、図示の実施形態において、ベースプレート210の上面211は、バスバ30の底面に支持されて、バスバ30の底面の位置を規定するように構成されている。
【0043】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、2つの端部突起220の内側面221は、バスバ30の横側に同時に当接して、バスバ30の横方向位置を規定し、バスバ30が位置決めポスト230の周りで回転することを防ぐのに適している。
【0044】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、ベースプレート210の底面は、端部突起220の底面と同一平面にあり、トレイ10の表面に付着するのに適している。したがって、図示の実施形態において、本体200の底面は、トレイ10の表面の所定の位置で支持するように使用される支持面である。
【0045】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ取付部材20の固定装着部は、本体200の底部、例えば、端部突起220および/またはベースプレート210の底部に形成されている第1の接続構造体250を含む。第1の接続構造体250は、トレイ10の第2の接続構造体120に接続されて、バスバ取付部材20をトレイ10に固定するように構成されている。
【0046】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、位置決め凹部222が端部突起220の底部に形成され、位置決め凹部222は、トレイ10の位置決め突起12に合致して、バスバ取付部材20をトレイ10に位置決めするのに適している。
【0047】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、第1の接続構造体250は、位置決め凹部222に形成されて、位置決め突起12に形成された第2の接続構造体120に接続する。
【0048】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ取付部材20は、一体射出成形片または一体ブリスタ片である。単一のバスバ取付部材20の体積が小さく構造が簡単であることにより、その成形精度および成形効率が非常に高くなる。
【0049】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、トレイ10はトレイ本体11を含み、第1の貫通孔13がトレイ10のトレイ本体11に形成されて、バッテリセルの電極端子が第1の貫通孔13を通り、バスバ30に電気的に接続されることを可能にする。
【0050】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、第2の貫通孔14もトレイ10のトレイ本体11に形成されて、バッテリセルの信号端子が第2の貫通孔14を通り、ケーブル(図示せず)に電気的に接続されることを可能にする。
【0051】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、位置決め突起12がトレイ10のトレイ本体11に形成され、位置決め突起12は、バスバ取付部材20の位置決め凹部222に合致して、バスバ取付部材20を位置決めする。
【0052】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、第1の接続構造体250が、バスバ取付部材20の位置決め凹部222に形成され、第2の接続構造体120が、トレイ本体11の位置決め突起12に形成されている。第1の接続構造体250は、第2の接続構造体120に接続されて、バスバ取付部材20をトレイ10に固定する。
【0053】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、第1の接続構造体250および第2の接続構造体120のうちの一方は、ジャックであり、他方は、ジャックに嵌め込むのに適したプラグである。
【0054】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、第1の接続構造体250はプラグであり、プラグは、首部251と頭部252とを含む。首部251の一端部は、位置決め凹部222の上面に接続されている。頭部252は、首部251の他端部に接続され、半径方向サイズが首部251よりも大きい。第2の接続構造体120はジャックであり、ジャックの内径は、第1の接続構造体250の頭部252の外径よりも小さい。したがって、プラグをジャックに挿入した後に引き抜くことができないことを保証することができる。
【0055】
本発明は図示の実施形態に限定されず、バスバ取付部材20を他の手段によってトレイ10に固定して組み付けてもよいことに留意されたい。例えば、本発明の別の例示的な実施形態において、バスバ取付部材20の底面を、トレイ10の表面に接着剤によって接着してもよい。
【0056】
図1図6に示すように、図示の実施形態において、バスバ装着アセンブリの複数のバスバ取付部材20は、個々に成形された複数の独立した部品であり、バスバ取付部材20は、トレイ10よりも高い成形精度を有する。
【0057】
図7は、本発明の例示的な実施形態によるトレイ10のトレイ本体11の説明斜視図である。図8は、図7に示すトレイ10のトレイ本体11に貫通孔13および14を打ち抜くことを示す説明図である。図9は、図3に示すバスバ取付部材20を図8に示すトレイ10に固定することを示す説明図である。
【0058】
以下で、図面を参照しながら、本発明の例示的な実施形態によるバスバ装着アセンブリの製造方法について説明する。製造方法は、
S100:図8に示すトレイ10を設けるステップと、
S200:図3に示すバスバ取付部材20を設けるステップであって、トレイ10とバスバ取付部材20とは互いに分離され、独立して形成されている、ステップと、
S300:図3に示すバスバ取付部材20を図8に示すトレイ10に固定し組み付けて、図9に示すバスバ装着アセンブリを得るステップと
を含む。
【0059】
図7および図8に示すように、図示の実施形態において、トレイ10はトレイ本体11を含み、このトレイ本体11に、バッテリセルの電極端子が通ることのできる貫通孔13が形成される。
【0060】
図7および図8に示すように、図示の実施形態において、トレイ本体11は、射出成形によって形成された一体射出成形部品、またはブリスタリングによって形成された一体ブリスタ部品であり、貫通孔13は、打抜きによってトレイ本体11に形成された打抜き孔である。すなわち、本発明において、最初にトレイ10のトレイ本体11が形成され、次に貫通孔13がトレイ本体11に打ち抜かれる。貫通孔13は、貫通孔13の精度を保証するように、打抜きによって形成される。
【0061】
図10は、図9に示すバスバ取付部材20にバスバ30を固定することを示す説明図である。
【0062】
図10に示すように、図9に示すバスバ装着アセンブリを製造した後、複数のバスバ30を複数のバスバ取付部材20に1つずつ固定することができ、それにより、バスバ30の装着を完了することができる。
【0063】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0065】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記の要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】