(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121146
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】シングルヘッドファン回路装置
(51)【国際特許分類】
H02M 7/5387 20070101AFI20230823BHJP
H02H 3/20 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
H02M7/5387 Z
H02H3/20
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021970
(22)【出願日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】202210150670.6
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523050623
【氏名又は名称】深▲セン▼市凱仕▲トク▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shenzhen KESD Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】1D2F, COFCO Innovation Park, No. 90 Dayang Rd, Fuyong Street, Baoan District, Shenzhen City, Guangdong Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張 文奎
【テーマコード(参考)】
5G004
5H770
【Fターム(参考)】
5G004AA04
5G004AB02
5G004DC07
5H770BA04
5H770DA01
5H770DA11
5H770DA41
5H770EA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高電圧の起動と停止のニーズを満たすことのできるシングルヘッドファン回路装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るシングルヘッドファン回路装置は、電源モジュール、ファンモジュール、クリーニングモーターモジュール、高電圧駆動モジュール、プロセッサ、バランス調整モジュール及び表示板表示部を備え、プロセッサは、ファンモジュール、クリーニングモーターモジュール、高電圧駆動モジュール及びバランス調整モジュールにそれぞれ接続されている。
【効果】本発明の調整はより安定しており、従来の正負電圧デューティの調整に位相の調整方式を追加して、出力電力を低下させることなくイオンバランスをより正確に調整することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シングルヘッドファン回路装置であって、電源モジュール、ファンモジュール、クリーニングモーターモジュール、高電圧駆動モジュール、プロセッサ、バランス調整モジュール、表示板表示部を備え、
プロセッサは、ファンモジュール、クリーニングモーターモジュール、高電圧駆動モジュール、バランス調整モジュールにそれぞれ接続されており、
電源モジュールは、24V電圧入力部、ファン駆動回路部、モータ駆動回路部、±5V電源回路部、3.3V電源回路部に分かれており、24V電圧入力部は、ファン駆動回路部、モータ駆動回路部、±5V電源回路部にそれぞれ接続されており、3.3V電源回路部は、±5V電源回路部に直列に接続されていることを特徴とするシングルヘッドファン回路装置。
【請求項2】
高電圧駆動モジュールにはHブリッジ構造が含まれており、このHブリッジ構造により高電圧トランスを駆動することを特徴とする請求項1に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項3】
プロセッサは、前記Hブリッジ構成の4つのモス管のそれぞれに駆動信号を入力することを特徴とする請求項2に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項4】
信号を変化させたときに発生する大電流を低減するために、各モス管の前方にデジタルトランジスタを付加したことを特徴とする請求項2または3に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項5】
モス管を通過した後のスイッチング信号がトランスに入力されると、トランスから放電針に高電圧が出力されることを特徴とする請求項4に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項6】
高電圧エラー信号出力が直接プロセッサに出力されることを特徴とする請求項5に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項7】
前記Hブリッジ構造は、上部ブリッジ壁と下部ブリッジ壁とに分かれることを特徴とする請求項6に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項8】
前記上部ブリッジ壁は位相を制御するためのものであり、下部ブリッジ壁は高電圧出力を制御するためのものであることを特徴とする請求項7に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、オン/オフ信号、ファンPWM、検出した正常/異常情報信号を前記表示板表示部に送信することを特徴とする請求項1に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【請求項10】
高電圧エラー信号出力が直接プロセッサに出力されることを特徴とする請求項5に記載するシングルヘッドファン回路装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファン駆動の技術分野に関するものであり、特に、シングルヘッドファン回路装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
既存のファン回路は、昇圧装置としてトランスを用い、高電圧が必要な場合にはトランスに電力を供給し、不要な場合にはトランスへの電力供給を停止することで高電圧の発生を実現していた。しかし、既存のファン回路で採用されているこの駆動方法は、高電圧の起動と停止のニーズを満たすことしかできない。すなわち、高圧の起動と停止を制御することはできるが、高圧に対する制御を実現することができず、制御方式が比較的に単一であり、制御方式に対する柔軟性と多様性の需要を実現することができず、ファン回路における高圧に対する制御をどのように実現するかが、解決すべき技術問題となっていた。
【発明の概要】
【0003】
上述した技術的課題を解決するために、本出願は、シングルヘッドファン回路装置を提供する。
本出願で採用する技術内容は以下のとおりである。
【0004】
本願に係る装置は、シングルヘッドファン回路装置であり、同装置は電源モジュール、ファンモジュール、クリーニングモーターモジュール、高電圧駆動モジュール、プロセッサ、バランス調整モジュール、表示板表示部を備えており、プロセッサは、ファンモジュール、クリーニングモーターモジュール、高電圧駆動モジュール、バランス調整モジュールにそれぞれ接続されている。
【0005】
電源モジュールは、24V電圧入力部、ファン駆動回路部、モータ駆動回路部、±5V電源回路部、3.3V電源回路部に分かれており、24Vの電圧入力部はファン駆動回路部、モータ駆動回路部、±5V電源回路部にそれぞれ接続され、3.3V電源回路部は±5V電源回路部に直列に接続されている。
【0006】
さらに、高電圧駆動モジュールにはHブリッジ構造が含まれており、Hブリッジ構造によって高電圧トランスが駆動される。
【0007】
さらに、プロセッサは、前記Hブリッジ構造の4つのモス管のそれぞれに駆動信号を入力する。
【0008】
さらに、各モス管の前方にデジタルトランジスタを追加し、信号を変化させる際に発生する大電流を低減する。
【0009】
さらに、モス管を通過した後のスイッチング信号がトランスに入力されると、トランスから放電針に高電圧が出力される。
【0010】
さらに、高電圧エラー信号出力が直接プロセッサに出力される。
【0011】
さらに、H橋梁構造体は上部ブリッジ壁と下部ブリッジ壁とに分かれている。
【0012】
さらに、上部ブリッジ壁は位相を制御するために使用され、下部ブリッジ壁は高電圧出力を制御するために使用される。
【0013】
さらに、プロセッサは表示基板表示部に、開閉信号、ファンPWM、及びその正常/異常検出情報信号を送信する。
【0014】
さらに、高電圧エラー信号出力が直接プロセッサに出力される。
【0015】
本出願の実施例によれば、従来の技術に比べて、本発明の調整はより安定し、従来の正負の電圧デューティ比の調整に位相の調整方式を追加することで、出力電力を低下させることなくイオンバランスをより正確に調整することができるという、技術的効果を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態または先行技術を説明するにあたり使用する必要がある図面について簡単に説明するが、以下の説明における図面は本出願のいくつかの実施形態であり、同分野の一般的な技術者は、創造的な労力を払うことなく、これらの図面から他の図面を得ることができることは明白である。
【
図1】シングルヘッド回路装置の構成原理の概略図である。
【
図3】ファンモジュールの回路原理の概略図である。
【
図4】電界誘導モジュールの回路原理の概略図である。
【
図5】高電圧駆動モジュールの回路原理の概略図である。
【
図6】プロセッサおよびインターフェースモジュールの回路原理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本出願の実施形態の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に本出願の実施形態における技術的解決手段について、添付の図面を用いて明確かつ完全に説明するが、説明する実施形態は本出願の一部の実施形態であり、全ての実施形態ではないことは明らかである。本願の実施例に基づいて、同分野の一般的な技術者が創造的な労働を行わないことを前提として取得した他のすべての実施例は、本出願の保護の範囲に属する。
【0018】
図1は、シングルヘッド回路装置の構成原理の概略図である。同シングルヘッド回路装置は電源モジュール、ファンモジュール、クリーニングモーターモジュール、高電圧駆動モジュール、プロセッサ、バランス調整モジュール、表示板表示部を備え、プロセッサは、ファンモジュールと、クリーニングモーターモジュールと、高電圧駆動モジュールと、バランス調整モジュールとにそれぞれ接続されている。
【0019】
図2は、電源モジュールの回路原理の概略図である。電源モジュールは、24V電圧入力部、ファン駆動回路部、モータ駆動回路部、±5V電源回路部、3.3V電源回路部に分かれており、24Vの電圧入力部はファン駆動回路部、モータ駆動回路部、±5V電源回路部にそれぞれ接続されており、3.3V電源回路部は±5V電源回路部に直列に接続されている。24Vの入力後はファンに直接電源を供給し、その中のPWM制御、正逆制御はプロセッサMCUが制御し、アラーム信号出力はプロセッサMCUに直接フィードバックされる(ワンチップマイクロコンピュータ)。電界取得は、空間内の電界信号を取得し、現在の電界が要求される範囲内にあるか否かを判定するためのものである。
【0020】
U2はDCDCチップ、U7はモータ駆動チップであり、24Vが入った後、U2を5Vまで高圧してモータ駆動チップU7に送り、モータの正転、停止、逆転を制御する。U7は、フロントウインドウインドウの接触ドームの1、2脚に電圧を供給する。モータは、ドームCN2に接触する1、2脚と電気的に接続されており、フロントウインドは構造部材となっている。ドームに接触する3脚はワンチップマイクロコンピュータに、4脚は地面に接続されている。接触ドームCN2の1、2脚は±5Vに接続され、プロセッサMCU(ワンチップマイクロコンピュータ)に接続される位置はモータ1とモータ2であり、接触ドームの3脚はプロセッサMCU(ワンチップマイクロコンピュータ)の54脚に接続され、接触ドームの4脚はGNDにアースされている。
【0021】
プロセッサMCU(ワンチップマイクロコンピュータ)が、3脚または4脚がパスではないと判断すると、ファンには電源が入らない。+5V電源回路は、U1を介して24Vが降圧されて直接生成し、生成された+5Vは、U5を経て-5Vを出力し、U3を経て3.3Vを出力するが、U1、U5、U3はいずれもDCDCチップである。
【0022】
図3は、ファンモジュールの回路原理の概略図である。接触ドームCN2は、フロントウインドの接触ドームであり、クリーニングモーターモジュールの制御、フロントウインドが閉じているか否かの検出、電界の収集を行う。CN3はファンのソケットである。
図4は電界誘導モジュールの回路原理の概略図である。誘導信号は電界収集信号であり、入力を開始した直後にLC回路によってフィルタリングされる。±5Vは、スイッチングダイオードと接合型FETの電圧安定化と電流安定化を同時に行い、安定した微弱信号を得ることができる。微弱信号は2つの演算増幅回路を通過した後、得られた電界値をワンチップマイクロコンピュータにフィードバックする。プロセッサMCU(ワンチップマイクロコンピュータ)は同時に、調整された電界補償値(バイアス情報)を第2の演算増幅回路の入力に入力し、第2の演算増幅回路の出力値の真正性を完全にする。
【0023】
図5は高電圧駆動モジュールの回路原理の概略図である。Hブリッジ構造を用いて高電圧トランスを駆動し、Hブリッジの4つのモス管にそれぞれワンチップマイクロコンピュータから駆動信号を入力する。しかし、チップから直接発信される信号は変化が速く、モス管が燃えやすいため、各モス管の前方にデジタルトランジスタを付加して信号が変化する際に発生する大電流を低減している。モス管を通過した後のスイッチング信号がトランスに入力されると、トランスから放電針に高電圧が出力され、高電圧エラー信号出力がプロセッサMCU(チップマイクロコンピュータ)に直接出力される。
【0024】
図6プロセッサおよびインターフェースモジュールの回路原理の概略図である。MCU制御部は、表示板表示部にオン/オフ信号を送信し、ファンPWMと検出した正常/異常情報信号を送信する。高電圧駆動信号を送信してHブリッジ回路に与えてトランスを駆動する。高電圧が異常な場合は異常信号を受けてワンチップマイクロコンピュータにフィードバックする。安全上の配慮から、異常があった場合は機器の電源が直接オフになり、次に電源が入ったら作業を続ける。通信部は485とUART方式を用いて信号伝送を行い、485はUSB経由でU33の485プロトコル管理チップを経由してワンチップマイクロコンピュータにデータを転送する。ワンチップマイクロコンピュータは、U32をメモリとして使用する。通信部のUARTは、直接ワンチップマイクロコンピュータを介して信号の送受信を行う。制御はHブリッジによって行われ、制御の過程で上部ブリッジ壁と下部ブリッジ壁に分けられる。上部ブリッジ壁は位相を制御し、下部ブリッジ壁は高電圧出力量を制御する。
【0025】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態における具体的な詳細に限定されるものではなく、本発明の技術的発想の範囲内において、本発明の技術的解決手段は、本発明の保護範囲に属する様々な簡単な変形を施すことが可能であり、このような簡単な変形はいずれも本発明の保護範囲に属する。
【0026】
なお、上述の具体的な実施形態に記載された各具体的な技術的特徴は、矛盾しない限り、任意の適切な方法で組み合わせることが可能であり、不必要な重複を避けるために、本発明は種々の可能な組み合わせの方法については別途説明はしない。また、本発明の様々な異なる実施形態は、本発明の考え方に反しない限り、任意に組み合わせることが可能であり、それもまた本発明の開示された内容と同様にみなされる。