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特開2023-121148ガスの漏れを検出するための装置ならびにその方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121148
(43)【公開日】2023-08-30
(54)【発明の名称】ガスの漏れを検出するための装置ならびにその方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G01M 3/32 20060101AFI20230823BHJP
【FI】
G01M3/32 Z
G01M3/32 T
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023022690
(22)【出願日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202221008699
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(71)【出願人】
【識別番号】521257525
【氏名又は名称】ユーピーエル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL LIMITED
【住所又は居所原語表記】UPL Limited, UPL House, 610 B/2, Bandra Village, Off Western Express Highway, Bandra (East), Mumbai, Maharashtra, India
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アシャー プシュパクセン ピー
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA44
2G067BB02
2G067BB03
2G067CC04
2G067DD02
2G067DD17
2G067EE11
2G067EE13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】容器に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置を開示する。
【解決手段】装置100は、容器10に固定されたクロージャ30を隠すように構造化されたエンクロージャ20を含む。流れ生成デバイス50は、エンクロージャ20に流体接続され、流れ生成デバイス50は、エンクロージャ20からの放出ガスの流れを生成するように構成される。さらに、ガス監視ユニット60が、エンクロージャ20と流れ生成デバイス50との間に流体接続される。ガス監視ユニット60は、エンクロージャ20からの放出ガスの少なくとも一部を受け取り、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を検出するように構成される。本開示はまた、容器10に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための制御ユニットを組み込んだシステムを開示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(10)に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置(100)であって、
前記容器(10)に固定されたクロージャ(30)を隠すように構造化されたエンクロージャ(20)、
前記エンクロージャ(20)に流体接続された流れ生成デバイス(50)であって、前記エンクロージャ(20)からの前記放出ガスの流れを生成するように構成された流れ生成デバイス(50)、および
前記エンクロージャ(20)と前記流れ生成デバイス(50)との間に流体接続されたガス監視ユニット(60)であって、前記エンクロージャ(20)からの前記放出ガスの少なくとも一部を受け取り、前記放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を検出するように構造化されている、ガス監視ユニット(60)、
を備える、装置(100)。
【請求項2】
前記エンクロージャ(20)は、前記クロージャ(30)を囲む前記容器(10)の上部本体部分に固定される、請求項1に記載の装置(100)。
【請求項3】
前記エンクロージャ(20)と前記容器(10)との間に封止部材(40)を備える、請求項1に記載の装置(100)。
【請求項4】
前記エンクロージャ(20)は、第1の弁(V1)を介して空気供給源に開いている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記流れ生成デバイス(50)は真空ポンプであり、前記真空ポンプは、前記エンクロージャ(20)の内側に真空化を適用して、前記放出ガスの流れを生成するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記流れ生成デバイス(50)と前記エンクロージャ(20)との間に結合された圧力計(80)を備え、前記圧力計(80)は、前記エンクロージャ(20)の内側に適用された真空化の圧力を示すように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記流れ生成デバイス(50)と前記エンクロージャ(20)との間に結合された第2の弁(V2)を備え、前記第2の弁は、前記エンクロージャ(20)からの前記放出ガスの流れを選択的に可能にするように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ガス監視ユニット(60)の入口(60A)に結合された第3の弁(V3)を備え、前記第3の弁(V3)は、前記エンクロージャ(20)から前記ガス監視ユニット(60)への前記放出ガスの少なくとも一部の前記流れを選択的に可能にするように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記無機化合物が、リン化アルミニウム(AlP)、リン化マグネシウム(MgP)、リン化カルシウム(CaP)または任意の他の金属リン化物を含む金属リン化物であり、前記放出ガスがホスフィンである、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の装置(100)を介して、容器(10)に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための方法であって、
前記容器(10)に固定されたクロージャ(30)を隠すために、エンクロージャ(20)を位置決めすること、
流れ生成デバイス(50)と前記エンクロージャ(20)との間に配置された第2の弁(V2)を開くこと、
前記エンクロージャ(20)からの前記放出ガスの流れを生成するように、前記流れ生成デバイス(50)を動作させること、および
前記放出ガスの少なくとも一部をガス監視ユニット(60)に向けて導くための第1の弁(V1)および第3の弁(V3)を開くことであって、前記ガス監視ユニット(60)は、前記放出ガスに存在する前記少なくとも1つの成分の濃度を測定するように構成される、開くこと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記流れ生成デバイス(50)は真空ポンプであり、前記流れ生成デバイスを動作させることは、前記真空ポンプを使用して前記エンクロージャ(20)の内側に真空化を適用することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の弁(V1)および前記第2の弁(V2)を開くことにより、前記エンクロージャ(20)の内側に適用された真空化を解除する、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記エンクロージャの内側の真空化の圧力が、水柱の(-6100)から(-7900)mmの範囲である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
容器(10)に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するためのシステム(200)であって、
装置(100)であって、
前記容器(10)に固定されたクロージャ(30)を隠すように構造化されたエンクロージャ(20)、
前記エンクロージャ(20)に流体接続された流れ生成デバイス(50)であって、前記エンクロージャ(20)からの前記放出ガスの流れを生成するように構成された、流れ生成デバイス(50)、および
前記エンクロージャ(20)と前記流れ生成デバイス(50)との間に流体接続されたガス監視ユニット(60)であって、前記エンクロージャ(20)からの前記放出ガスの少なくとも一部を受け取り、前記放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を検出するように構造化されている、ガス監視ユニット(60)、
を備える、装置(100)、ならびに
流れ生成デバイス(50)、第1の弁(V1)、第2の弁(V2)、第3の弁(V3)、および前記ガス監視ユニット(60)に通信可能に結合された制御ユニット(210)であって、
前記流れ生成デバイス(50)、前記第1の弁(V1)、前記第2の弁(V2)、および前記第3の弁(V3)を選択的に動作させて、放出ガスの少なくとも一部を前記ガス監視ユニット(60)に導き、
前記ガス監視ユニット(60)から受け取った信号に基づいて、前記放出ガスに存在する前記少なくとも1つの成分の前記濃度を示す、
ように構成される、制御ユニット(210)、
を含む、システム(200)。
【請求項15】
前記制御ユニット(210)に通信可能に結合された表示ユニット(70)を備え、前記制御ユニット(210)は、前記表示ユニット(70)を介して前記少なくとも1つの成分の前記濃度を示す、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、検出装置に関する。特に、ただし排他的ではなく、本開示は、無機化合物から発するガスの漏れを検出することに関する。さらに、本開示の実施形態は、放出ガスの濃度に基づいて容器に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置、システム、および方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
金属リン化物などの無機化合物は、穀物などの農産物および他の必須の日用品を殺菌するための燻蒸剤などの用途に一般的に使用される非常に毒性の高い物質である。そのような金属リン化物の1つは、粉末として、または錠剤、ペレットなどのような他の簡便な形態で一般に販売されているリン化アルミニウム(AlP)である。ホスフィン(PH)ガスは、工業用金属リン化物または金属リン化物配合物のいずれかから、大気の水分と反応するときに放出される。ホスフィンガスは、非常に有毒であり、すべての場合において、健康状態に影響を与えることなく人が生涯にわたって曝露され得る、安全機関によって推奨される閾値限界値(TLV)を超えて、曝露または吸入することを、回避しなければならない。ホスフィンガスの直接的な曝露または吸入を防止するために、工業用金属リン化物または金属リン化物配合物のいずれかは、一般に、アルミニウムフラスコなどの容器、または封止キャップもしくはカバーを含む容器に包装される。封止の完全性は非常に重要であり、各フラスコは、容器からガスが漏れないことを確実にするためにチェックされなければならない。これは、製品の使用時、ならびに輸送、荷積み/荷降ろしおよび保管中に、人員の安全を確保するために行われる。ホスフィンガスの推奨されるTLVは、地域によって異なり得る。いくつかの国では、ホスフィンガスの推奨TLVは0.3ppmであるが、他の一部の国では、最大0.1ppmのTLVが厳密に義務付けられている。
【0003】
義務のTLV内で十分にホスフィンガスの安全な曝露を確保するために、漏れの程度を特定することが必要である。漏れは、毒性成分、例えばAlPの場合のホスフィンガスの定性的および定量的な程度を評価するための有効な手段として役立つ、様々な既知の技術によって、検出され得る。そのような技術の1つは、従来から知られている任意のガス濃度測定デバイスを使用して、貯蔵ボックスのホスフィンガスの濃度を確認することを含む。しかし、起こり得る漏れを特定するためにあらゆる貯蔵容器を確認することは、面倒で時間のかかる作業である。したがって、ホスフィンのような有毒ガスを含む漏洩フラスコでの漏れを検出するための、簡単で、迅速で、正確で、より低価格のデバイスが必要とされている。
【0004】
本開示は、上記の1つ以上の制限を克服することを意図している。
【発明の概要】
【0005】
従来の漏れ検出装置、システム、および方法の1つまたは複数の欠点が克服され、本開示を通じて追加の利点が提供される。追加の特徴および利点は、本開示の技術によって実現される。本開示の他の実施形態および態様は、本明細書に詳細に記載され、特許請求される開示の一部とみなされる。
【0006】
本開示の1つの非限定的な実施形態では、容器に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置が開示される。装置は、容器に固定されたクロージャを隠すように構造化されたエンクロージャを含む。装置は、エンクロージャに流体接続された流れ生成デバイスをさらに含む。流れ生成デバイスは、エンクロージャからの放出ガスの流れを生成するように構成される。さらに、ガス監視ユニットが、エンクロージャと流れ生成デバイスとの間に流体接続される。ガス監視ユニットは、エンクロージャからの放出ガスの少なくとも一部を受け取り、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を検出するように構造化される。
【0007】
実施形態では、エンクロージャは、クロージャを囲む容器の上部本体部分に固定される。
【0008】
実施形態では、エンクロージャと容器との間に封止部材が設けられる。
【0009】
実施形態では、エンクロージャは、第1の弁を介して、空気供給源に開いている。
【0010】
実施形態では、流れ生成デバイスは真空ポンプであり、真空ポンプは、エンクロージャの内側に真空化を適用して、放出ガスの流れを生成するように構成される。
【0011】
実施形態では、流れ生成デバイスとエンクロージャとの間に結合された圧力計を備え、圧力計は、エンクロージャの内側に適用された真空化の圧力を示すように構成される。
【0012】
実施形態では、第2の弁が流れ生成デバイスとエンクロージャとの間に結合され、第2の弁はエンクロージャからの放出ガスの流れを選択的に可能にするように構成される。
【0013】
実施形態では、ガス監視ユニットの入口に結合された第3の弁を備え、第3の弁は、エンクロージャからガス監視ユニットへの放出ガスの少なくとも一部の流れを選択的に可能にするように構成される。
【0014】
実施形態では、無機化合物は、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化カルシウム、または他の金属リン化物であり、放出ガスはホスフィンである。
【0015】
実施形態では、容器に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための方法を開示する。方法は、容器に固定されたクロージャを隠すようにエンクロージャを配置することを含む。次いで、方法は、流れ生成デバイスとエンクロージャとの間に配置された第2の弁を開くことを含む。さらに、方法は、エンクロージャからの放出ガスの流れを生成するように流れ生成デバイスを動作させること、続いて放出ガスの一部をガス監視ユニットに向けて導くために第1の弁および第3の弁を開くことを含む。ガス監視ユニットは、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を測定するように構造化される。
【0016】
実施形態では、第1の弁および第2の弁を開くと、エンクロージャの内側に適用された真空化が解除される。
【0017】
実施形態では、エンクロージャの内側の真空化の圧力が、水柱の(-6100)から(-7900)mmの範囲である。
【0018】
別の非限定的な実施形態では、容器に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するためのシステムを開示する。システムは、容器に固定されたクロージャを隠すように構造化されたエンクロージャを有する装置を含む。流れ生成デバイスは、エンクロージャに流体接続され、流れ生成デバイスは、エンクロージャからの放出ガスの流れを生成するように構成される。さらに、ガス監視ユニットが、エンクロージャと流れ生成デバイスとの間に流体接続される。ガス監視ユニットは、エンクロージャからの放出ガスの少なくとも一部を受け取り、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を検出するように構造化される。さらに、システムは、流れ生成デバイス、第1の弁、第2の弁、第3の弁、およびガス監視ユニットに通信可能に結合された制御ユニットを含む。制御ユニットは、流れ生成デバイス、第1の弁、第2の弁、および第3の弁を選択的に動作させて、放出ガスの少なくとも一部をガス監視ユニットに導くように構成される。次いで、制御ユニットは、ガス監視ユニットから受け取った信号に基づいて、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を示すことに対して構成される。
【0019】
実施形態では、システムは、制御ユニットに通信可能に結合された表示ユニットを含み、制御ユニットは、表示ユニットを介して少なくとも1つの成分の濃度を示す。
【0020】
前述の概要は例示にすぎず、決して限定することを意図するものではない。上述の例示的な態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴が、図面および以下の説明を参照することによって、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示の新規な特徴および特性は、添付の説明に記載されている。しかし、本開示自体、ならびにその好ましい使用形態、さらなる目的、および利点は、添付の図面と併せて読まれるときに、例示的な実施形態の以下の説明を参照することによって、最もよく理解されるであろう。これより、添付の図面を参照して、1つまたは複数の実施形態を例のみとして説明する。それにおいて、同様の参照番号は同様の要素を表す。
図1】本開示の実施形態による、無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置の概略図を示す。
図2】本開示のいくつかの実施形態による、制御ユニットと共に図1の装置を含むシステムの概略的なブロック図を示す。
図3】本開示の実施形態による、無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置の他の構成の概略図を示す。
【0022】
図面は、例示のみを目的として、本開示の実施形態を示す。当業者は、以下の説明から、本明細書に記載された開示の原理から逸脱することなく、本明細書に示された構造および方法の代替的な実施形態が利用され得ることを容易に認識するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施形態は、様々な修正および代替形態に曝されるが、その特定の実施形態は、例として図面に示されており、以下で説明される。しかし、本開示を開示された特定の形態に限定することを意図するものではなく、それどころか、本開示は、本開示の範囲に入るすべての修正、等価物、および代替物を包含するものであることを理解されたい。
【0024】
留意すべきことに、当業者は、本開示から動機付けられ、容器またはフラスコ内のガスの漏れを検出する目的で本開示の装置の構成を修正するであろう。しかし、そのような修正は、本開示の範囲内で解釈されるべきである。したがって、図面は、本明細書の説明の恩恵を受ける当業者にとって容易に明白になる詳細で、本開示を不明瞭にすることがないように、本開示の実施形態を理解するのに適切な特定の詳細のみを示す。
【0025】
本開示で使用される「備える(comprises)」、「備える(comprising)」という用語、またはそれらの任意の他の変形は、排他的ではない包含を網羅していることを意図しており、その結果、列挙されている構成要素を含む装置は、それらの構成要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、またはそのような装置に固有の他の構成要素を含むことができる。言い換えれば、「comprises...a」の後に続く装置またはシステムの1つまたは複数の要素は、さらなる制約なしに、装置またはシステムの他の要素または追加の要素の存在を排除しない。
【0026】
本開示の実施形態の以下の説明では、本明細書の一部を形成し、本開示を実施することができる特定の実施形態が例示として示されている添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本開示を実施することを可能にするために十分に詳細に記載されており、他の実施形態が利用されてもよく、本開示の範囲から逸脱することなく変更が行われてもよいことが理解されるべきである。したがって、以下の説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0027】
本開示の実施形態は、容器に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置を開示する。装置は、容器に固定されたクロージャを隠すように構造化されたエンクロージャを含み、エンクロージャに流体接続された流れ生成デバイスがある。流れ生成デバイスは、エンクロージャからの放出ガスの流れを生成するように構成される。さらに、装置は、エンクロージャと流れ生成デバイスとの間に流体接続されたガス監視ユニットを含む。ガス監視ユニットは、エンクロージャからの放出ガスの少なくとも一部を受け取り、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を検出するように構造化される。本開示のデバイスは、信頼性が高く正確な結果を生じることとは別に、潜在的な危険を防止するために漏れフラスコの漏れを容易に検出することを可能にする。
【0028】
図1は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、容器(10)に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置(100)を示す。金属リン化物などの無機化合物の固相(または配合物)から発するホスフィンなどの特定の有毒ガスの漏れは、職員の健康および生活に有害である。実施形態では、金属リン化物としては、リン化アルミニウム、リン化マグネシウム、リン化カルシウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。そのような有毒ガスへの曝露を防止するために、そのような無機化合物(または配合物)は、図1に示すように保護容器(10)に貯蔵することができる。容器(10)は、図示のように、リン化アルミニウム配合物、リン化マグネシウム配合物、またはリン化カルシウム配合物[図示せず]を含むがこれらに限定されない金属リン化物配合物を保持するための内的設置[図示せず]があるフラスコまたは円筒の形態であってもよい。容器(10)は、配合物を配置および除去するための開口部(10A)を有し得る。実施形態では、開口部(10A)は、キャップまたは蓋などのクロージャ(30)によって閉鎖または封止され得る。実施形態では、蓋は、蓋を受け入れるために容器(10)の上部に設けられた、対応する整合するねじ山を有するねじ付き蓋であってもよい。装置(100)は、容器(10)に固定されたクロージャ(30)を隠すエンクロージャ(20)を含む。実施形態では、クロージャ(30)は、限定はしないが、機械的締結手段などのプロセスによって容器(10)に固定される。エンクロージャ(20)は、図1に示すように、開口部(10A)またはクロージャ(30)の近傍の任意の部分から漏れがある場合に、有毒ガスなどの漏れている流体がエンクロージャ(20)の内部に閉じ込められ、または境界付けられ得るように、クロージャ(30)の周りにエンベロープまたはチャンバを形成することができる。実施形態では、エンクロージャ(20)は、封止部材(40)[破線で示す]を介して容器(10)に固定されて、液密接合を確実にすることができる。
【0029】
別の実施形態では、エンクロージャ(20)は、図示のように、第1の弁(V1)を介して空気供給源[図示せず]と流体連通してもよい。実施形態では、空気供給源は大気であってもよく、エンクロージャ(20)は、第1の弁(V1)を介して直接開放されるか、または大気に曝される。弁(V1)が開かれると、空気または任意の他の空気供給源からの空気が、流れをもたらすために、ならびにエンクロージャ(2)に存在する流体の圧力を変更するために、エンクロージャ(20)の中に入れるようになる。本開示の実施形態では、無機化合物は、リン化アルミニウム(AlP)、リン化マグネシウム(MgP)、リン化カルシウム(CaP)などの金属リン化物であり、無機化合物から出る流体[気体]は、これらの金属リン化物が水分と接触するとき、ホスフィン(PH)になる。
【0030】
再び図1を参照すると、エンクロージャ(20)は、第2の弁(V2)を介して流れ生成デバイス(50)と流体連通することができることが分かる。弁V2とエンクロージャ(20)との間に圧力計(80)を設けることができる。流れ生成デバイス(50)は、エンクロージャ(20)からの放出ガスの流れを生成するように構成することができる。流れを促進するために、流れ生成デバイス(50)は、エンクロージャ(20)の内側に圧力を加えることによって、圧力差[勾配]を生成することができる。実施形態では、流れ生成デバイス(50)は、エンクロージャ(20)の内側に真空化(圧力吸引)を適用することができる真空ポンプであってもよい。エンクロージャ(20)内側に真空化(吸引)を適用すると、流体、すなわち放出ガスが流れのラインL1を通ってエンクロージャ(20)から流出または移動することを強制または駆動することができる。第2の弁(V2)は、真空ポンプによるエンクロージャ(20)内側の真空化(圧力吸引)の適用を可能または制限することができる。さらに、圧力計(80)は、エンクロージャ(20)内側に適用された真空化(吸引)圧力の大きさを示すことができる。実施形態では、流れ生成デバイス(50)は、第2の弁(V2)を介して真空または圧力吸引を生じるための吸引側(SS)と、送出側(DS)とを有することができる。
【0031】
図1に示す装置(100)は、容器(10)と流れ生成デバイス(50)との間に接続することができるガス監視ユニット(60)をさらに含むことができる。ガス監視ユニット(60)は、分岐する流れのライン(L2)に配置されてもよく、同じ流れのライン(L2)に第3の弁(V3)を含んでいてもよい。第3の弁(V3)は、ガス監視ユニット(60)への放出ガスの少なくとも一部の流れを選択的に可能にすることができる。実施形態では、ガス監視ユニット(60)は、第3の弁(V3)に結合された入口(60A)を有することができる。ガス監視ユニット(60)は、入口(60A)を介して放出ガスの少なくとも一部を受け取ることができる。
【0032】
ここで再び図1を参照すると、装置(100)を使用して無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための方法実施形態が開示されている。方法は、容器(10)に固定されたクロージャ(30)を隠すようにエンクロージャ(20)を配置することを含む。これは、流れ生成デバイス(50)とエンクロージャ(20)との間に配置された第2の弁(V2)を開くことが続き、流れ生成デバイス(50)がエンクロージャ(20)からの放出ガスの流れを生成することができる。流れ生成デバイス(50)が真空ポンプである実施形態では、真空化(吸引)圧力がエンクロージャ(20)に適用される。真空化(吸引)の適用は、エンクロージャ(20)に存在する放出ガスを、エンクロージャ(20)からライン(L1)に流入または移動させる。実施形態では、適用される真空化(吸引)圧力は、水柱の(-6100)~(-7900)mmの範囲である。真空化の適用は、所望の真空化圧力の範囲、すなわち水柱の(-6100)~(-7900)mmが得られるまで継続する。所望の真空化圧力に達すると、そうでなければ閉じたままである第1の弁(V1)および第3の弁(V3)が開かれる。第1および第3の弁(V1、V3)を開くと、前のステップでエンクロージャ(20)に加えられた真空化を解除することができ、それにより、放出されたガスの少なくとも一部が第3の弁(V3)を介してガス監視ユニット(60)に駆動または強制される。ガス監視ユニット(60)は、放出ガス全体の濃度、または放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を測定する。濃度の測定に基づいて、エンクロージャ(20)を有する容器(10)が漏れているか漏れていないかを確認することができる。
【0033】
図2は、本開示の一実施形態による、図1に示す装置(100)を有するシステム(200)の概略的なブロック図を示す。システム(200)は、装置(100)に存在する流れ生成デバイス(50)、第1の弁(V1)、第2の弁(V2)、第3の弁(V3)、およびガス監視ユニット(60)に通信可能に結合された制御ユニット(210)を含む。実施形態では、第1の弁(V1)、第2の弁(V2)、および第3の弁(V3)は流れ制御弁であるが、これに限定されない。制御ユニット(210)は、流れ生成デバイス(50)、第1の弁(V1)、第2の弁(V2)、第3の弁(V3)を選択的に動作させて、放出ガスの少なくとも一部をガス監視ユニット(60)に導くことができる。次いで、制御ユニット(210)は、ガス監視ユニット(60)から受け取った信号に基づいて、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を示すことができる。実施形態では、システム(200)は、ガス監視ユニット(60)に関連して、ガス監視ユニット(60)によって測定された放出ガスまたは放出ガスの少なくとも1つの成分の濃度を表示する表示ユニット(70)を含むことができる。表示ユニット(70)は、制御ユニット(210)に通信可能に結合されている。表示ユニット(70)は、モニタであってもよいし、その他いずれかの表示ユニットであってもよい。表示ユニット(70)が存在していることは、容器(10)からの漏れの程度を測定するのに有益であり得る。実施形態では、制御ユニット(210)は、第1、第2および第3の弁(V1、V2、およびV3)の各々の開閉サイクル、ならびに第1、第2および第3の弁(V1、V2、V3)の開閉のタイミングを調整する。さらに、制御ユニット(210)は、エンクロージャ(20)の所望の真空化のレベルに達するまで、真空ポンプである流れ生成デバイス(50)の動作を調整する。制御ユニット(210)はまた、記憶された命令/コマンドシーケンスを取り戻す目的で、ならびにさらなる使用のために生成された結果を記憶するために、メモリユニット(220)とインターフェース接続される。
【0034】
図3は、本開示の別の例示的な実施形態による、容器(10)に貯蔵された無機化合物からの放出ガスの漏れを検出するための装置(300)の概略図を示す。装置(300)は、図示のように、流れ生成デバイス(50)の送出側(DS)に接続されたガス監視ユニット(60)を有する。装置(300)はまた、容器(10)に固定されたクロージャ(30)を隠すように構造化されたエンクロージャ(20)を含む。実施形態では、エンクロージャ(20)は、封止部材(40)[破線で示す]を介して容器(10)に固定されて、液密の接続性を確実にする。真空ポンプ(50)のような流れ生成デバイス(50)がエンクロージャ(20)に接続される。流れ生成デバイス(50)は、エンクロージャ(20)からの放出ガスの流れを生成するように構成される。さらに、ガス監視ユニット(60)が、表示ユニット(70)と共に、流れ生成デバイス(50)の送出側(DS)の下流に接続される。ガス監視ユニット(60)は、エンクロージャ(20)から流れ生成デバイス(50)を介して放出ガスの少なくとも一部を受け取り、放出ガスに存在する少なくとも1つの成分の濃度を検出する。第1の弁(V1’)は、エンクロージャ(20)を、大気のような空気供給源に接続するために使用され、第2の弁(V2’)は、流れ生成デバイス(50)の吸引側(SS)とエンクロージャ(20)との間に配置される。動作中、第1の弁(V1’)は、空気がエンクロージャに出入りしないように閉じられる。これに続いて、エンクロージャ(20)の内側に真空化(吸引)圧力を加える流れ生成デバイス(50)によって、放出ガスの流れが生成される。第2の弁(V2’)は、真空化圧力を適用している最中、開いたままにされる。実施形態では、適用される真空化(吸引)圧力は、水柱の(-6100)~(-7900)mmの範囲である。所望の流れ(真空化圧力)がエンクロージャ(20)の内側で達成されると、第1の弁(V1’)が開かれて、放出ガスを流れ生成デバイス(50)の吸引側(SS)に向かって強制または駆動する。適用された真空化(吸引)圧力および関連する変動は、図示のように、流れ生成デバイス(50)と容器(10)との間に配置された圧力計(80)によって示される。吸引側(SS)に入る放出ガスは、送出側(DS)に搬送または排出され、さらにガス監視ユニット(60)に入り、放出ガス(または放出ガスの少なくとも1つの成分)の濃度を測定する。
【実施例0035】
実施例1
本開示の実施形態では、本開示の図1を参照して説明した装置(100)を使用して実行された実験的調査からの知見が提示されている。実験的調査により、ガス監視ユニット(60)によって測定された1ppm(百万分率)未満の濃度は、漏れのない容器(10)または許容レベルの漏れを意味し、1ppmを超える濃度は、漏れのある容器(10)を意味することが判明した。これは、1ppm未満の濃度を示した個々の容器をすべて分離し、それらを封止された箱に24時間入れることによって、さらに検証された。24時間後、封止された箱の容積部の内側での放出ガスの濃度はゼロであることが分かった。これにより、箱の中の容器(10)いずれにも漏れがないことが確認された。一方、放出ガスの濃度が1ppmを超える全容器(10)をグループ化し、各容器(10)を依然封止したまま別の防漏容器で覆った。次いで、防漏容器を漏れについて試験し、その特定の容器における漏れの確証を確かめた。
【0036】
以下に示す表1は、前のセクション[実施例1]で論じたように、本開示の装置(100)を使用して行われた実験からの知見を示す。実験には、漏れのある容器および漏れのない容器合計1444個が含まれ、漏れのない容器(<1ppm)および漏れのある容器(>1ppm)の分離を表1に示した。結果を検証するために、漏れのある容器と漏れのない容器の両方をさらに試験した。1444個の容器のうち、合計1414個の容器が<1ppmの濃度[漏れのない容器]を示し、30個の容器が>1ppmの濃度[漏れのある容器]を示した。容器(10)が漏れているか漏れていないかを試験し確認するのに必要なおおよその時間は、14~20秒程度の短さであり得る。
【表1】
【0037】
本開示の実施形態では、本開示の装置(100)を使用して漏れのない容器を検出するのにかかる時間は、14秒以下である。好ましい実施形態では、本開示の装置(100)を使用して漏れのない容器を検出するのにかかる時間は、3秒から10秒の間である。最も好ましい実施形態では、本開示の装置(100)を使用して漏れのない容器を検出するのにかかる時間は、6秒から8秒の間である。
【0038】
別の実施形態では、本開示の装置(100)を使用して漏れのある容器を検出するのにかかる時間は、14秒を超える。
【0039】
実施例2
本開示の実施形態では、図3に示される装置(300)を使用して実行された実験的調査からの知見が提示されている。実験的調査により、1ppm(百万分率)未満の濃度を示すことは、漏れのない容器(10)であることを意味し、1ppmを超える濃度を示すことは漏れのある容器(10)を意味することが判明した。実施形態では、各フラスコを試験する時間は15秒から30秒の範囲であった。以下に示す表2に実験から得た知見を示す。実験には、合計30個の漏れのある容器および漏れのない容器が含まれ、濃度の決定に基づく漏れのない容器(<1ppm)および漏れのある容器(>1ppm)の分離を表1に示している。結果を検証するために、漏れのある容器と漏れのない容器の両方をさらに試験した。30個の容器のうち、合計21個の容器が<1ppmの濃度[漏れのない容器]を示し、9個の容器が>1ppmの濃度[漏れのある容器]を示した。
【表2】
【0040】
本開示の実施形態では、制御ユニット(210)は、本開示の特徴を実装するために利用される任意のコンピューティングシステムによって実装されてもよい。制御ユニットは、処理ユニットから構成され得る。処理ユニットは、ユーザまたはシステムによって生成された要求を実行するためのプログラムのコンポーネントを実行するための少なくとも1つのデータプロセッサを備えることができる。処理ユニットは、統合システム(バス)コントローラ、メモリ管理制御ユニット、浮動小数点ユニット、グラフィックス処理ユニット、デジタル信号処理ユニットなどの専用の処理ユニットであってもよい。処理ユニットは、AMD Athlon、DuronまたはOpteronなどのマイクロプロセッサ、ARMのアプリケーション、組み込みまたはセキュアプロセッサ、IBM PowerPC、IntelのCore、Itanium、Xeon、Celeronまたは他のプロセッサラインなどを含むことができる。処理ユニットは、メインフレーム、分散プロセッサ、マルチコア、並列、グリッド、または他のアーキテクチャを使用して実装されてもよい。いくつかの実施形態は、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのような埋め込み技術を利用することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、制御ユニットは、ストレージインターフェースを介して1つまたは複数のメモリデバイス(例えば、RAM、ROMなど)と通信するように配置されてもよい。ストレージインターフェースは、シリアルアドバンストテクノロジーアタッチメント(SATA)、インテグレーテッドドライブエレクトロニクス(IDE)、IEEE-1394、ユニバーサルシリアルバス(USB)、ファイバーチャネル、スモールコンピューティングシステムインターフェース(SCSI)などの接続プロトコルを採用する、メモリドライブ、リムーバブルディスクドライブなどを含むがこれらに限定されないメモリデバイスに接続することができる。メモリドライブは、ドラム、磁気ディスクドライブ、光磁気ドライブ、光学ドライブ、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、ソリッドステートメモリデバイス、ソリッドステートドライブなどをさらに含むことができる。
【0042】
本開示の装置(100、300)およびシステム(200)は、いくつかの利点を有することができる。1つの利点は、必要な資本(投資)が少ない、構造上の簡素性である。別の利点は、容器が漏れているか否かを確認するための各容器の試験時間が短縮される(装置(100)を使用して約14秒)ことである。これは、容器がバルクまたは大きなバッチで取り扱われ、または輸送されるときに、有益である。
【0043】
均等物
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、状況および/または用途に適切であるように、複数形から単数形へ、および/または単数形から複数形へと変換することができる。様々な単数形/複数形の置換は、明確にするために本明細書に明示的に記載され得る。
【0044】
一般に、本明細書、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の主要部)で使用されている用語は、概して「オープンな」用語として意図されている(例えば、「含む(including)」という用語は、「含むがこれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は、「含むがこれに限定されない(includes but not limited to)」と解釈されるべきである、などである)ことが、当業者によって理解されよう。特定の数の請求項での記載の導入が意図される場合、そのような意図は請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の記載を導入するための導入句「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」の使用を含むことができる。しかし、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項での列挙の導入が、そのような導入された請求項列挙を含む任意の特定の請求項を、同じ請求項が導入句「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、そのような列挙を1つだけ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではない(例えば、「1つの(a)」および/または「1つの(an)」は、典型的には、「少なくとも1つの(at least one)」または「1つ以上の(one or more)」を意味すると解釈されるべきである)。特許請求の範囲の記載を導入するために使用される定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。さらに、たとえ特定の数が導入されている請求項の記載が明示的に記載されているとしても、当業者は、そのような記載が典型的には少なくとも記載された数を意味する(例えば、他の修飾語を含まない「2つの列挙」のあからさまな列挙は、典型的には、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)と解釈されるべきであることを認識するであろう。さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、および/またはAとBとCを一緒に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。それらの例では、「A、B、またはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される場合、一般に、そのような構成は、当業者がその慣例を理解するであろう意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、および/またはAとBとCを一緒に有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。2つ以上の代替的な用語を提示する実質的に任意の選言的な単語および/または句は、明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれであるかにかかわらず、用語の1つ、用語のいずれか、または両方の用語を含む可能性を企図していると理解されるべきであることが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解される。様々な態様および実施形態が本明細書に開示されてきたが、他の態様および実施形態が当業者には明らかであろう。本明細書に開示されている様々な態様および実施形態は、例示の目的のためのものであり、限定することを意図するものではなく、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0045】
100 装置
10 容器
10A 容器の開口部
20 エンクロージャ
30 クロージャ/キャップ
40 封止部材
50 流れ生成デバイス/真空ポンプ
60 ガス監視ユニット
60A ガス監視ユニットの入口
80 圧力計
V1、V2およびV3 第1、第2および第3の弁
L1、L2、およびL3 流れのライン
SS 吸込側
DS 送出側
200 システム
70 表示ユニット
210 制御ユニット
220 メモリ
300 修正された装置
V1’、V2’ 弁
図1
図2
図3
【外国語明細書】