IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧

特開2023-121175画像形成装置、制御方法およびプログラム
<>
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図1
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図2
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図3
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図4
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図5
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図6
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図7
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図8
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図9
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図10
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図11
  • 特開-画像形成装置、制御方法およびプログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121175
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】画像形成装置、制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20230824BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230824BHJP
   H04N 1/21 20060101ALI20230824BHJP
   H04L 67/51 20220101ALI20230824BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
B41J29/38 301
H04N1/00 350
H04N1/21
H04L67/51
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024359
(22)【出願日】2022-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】大西 敬尚
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5C073
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061BB10
2C061CG02
2C061CG15
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HH01
2C061HN04
2C061HN15
2C061HV05
2C061HV33
2C061HV35
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA25
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB08
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB43
5C062AB44
5C062AB46
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC41
5C062AC42
5C062AC43
5C062AC55
5C073AA06
5C073AB02
5C073AB09
5C073BB02
5C073BC04
(57)【要約】
【課題】画像形成装置に通信障害が生じたとしても、操作ガイドを閲覧できる画像形成装置等を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、前記画像形成装置の操作ガイドを表示可能な表示部と、ネットワークを介して、外部装置から前記操作ガイドを取得する通信を行う第1通信部と、前記画像形成装置を操作するユーザの端末と近距離無線通信を行う第2通信部と、前記第1通信部による通信に障害が生じた場合、前記操作ガイドを取得するために前記外部装置にアクセスするアクセス情報を、前記第2通信部から前記端末に通知する制御を行う制御部と、を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
前記画像形成装置の操作ガイドを表示可能な表示部と、
ネットワークを介して、外部装置から前記操作ガイドを取得する通信を行う第1通信部と、
前記画像形成装置を操作するユーザの端末と近距離無線通信を行う第2通信部と、
前記第1通信部による通信に障害が生じた場合、前記操作ガイドを取得するために前記外部装置にアクセスするアクセス情報を、前記第2通信部から前記端末に通知する制御を行う制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記アクセス情報として前記外部装置のアドレスを示す情報を前記第2通信部から前記端末に通知する制御を行う、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記アクセス情報として前記外部装置のアドレスを示す前記端末が読み取り可能なコードを前記表示部に表示させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
記憶部、をさらに備え、
前記記憶部には文字情報の操作ガイドが記憶されており、
前記制御部は、前記文字情報の操作ガイドが選択された場合、前記第1通信部による通信に障害が生じているかを確認することなく、前記記憶部から前記文字情報の操作ガイドを読み出して、前記表示部に表示する制御を行う、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
記憶部、をさらに備え、
前記記憶部には通信設定に関する操作ガイドが記憶されており、
前記制御部は、前記第1通信部による通信に障害が生じているときに前記通信設定に関する操作ガイドが選択された場合、前記アクセス情報を前記端末に通知することなく、前記記憶部から前記通信設定に関する操作ガイドを読み出して、前記表示部に表示する制御を行う、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
記憶部、をさらに備え、
前記記憶部には少なくとも1以上の操作ガイドが記憶されており、
前記制御部は、選択された操作ガイドが前記記憶部に記憶されている場合、前記アクセス情報を前記端末に通知することなく、前記選択された操作ガイドを前記記憶部から読み出して、前記表示部に表示させる制御を行う、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1通信部による通信に障害が生じていないときに取得した前記操作ガイドを順番に前記記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶される操作ガイドのデータ量が一定量に達した場合、最も優先順位が低い操作ガイドを前記記憶部から削除する、請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている操作ガイドのうち閲覧回数が最も少ない操作ガイドを前記最も優先順位が低い操作ガイドとして前記記憶部から削除する、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像形成装置の操作ガイドを表示可能な表示部と、ネットワークを介して、外部装置から前記操作ガイドを取得する通信を行う第1通信部と、前記画像形成装置を操作するユーザの端末と近距離無線通信を行う第2通信部と、を有する画像形成装置のコンピュータが、
前記第1通信部による通信に障害が生じた場合、前記操作ガイドを取得するために前記外部装置にアクセスするアクセス情報を、前記第2通信部から前記端末に通知する制御を行う、
処理を実行する制御方法。
【請求項10】
画像形成装置の操作ガイドを表示可能な表示部と、ネットワークを介して、外部装置から前記操作ガイドを取得する通信を行う第1通信部と、前記画像形成装置を操作するユーザの端末と近距離無線通信を行う第2通信部と、を有する画像形成装置のコンピュータに、
前記第1通信部による通信に障害が生じた場合、前記操作ガイドを取得するために前記外部装置にアクセスするアクセス情報を、前記第2通信部から前記端末に通知する制御を行う、
処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク複合機が、当該ネットワーク複合機の操作に関するガイダンスデータを、ネットワークを介して、サーバから取得する技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-345041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワーク複合機等の画像形成装置が、ネットワークを介して、外部のサーバから操作ガイドを取得する場合、画像形成装置のネットワーク機能に異常が生じていると、画像形成装置は操作ガイドを取得できない。この場合、画像形成装置を操作するユーザは、操作ガイドを閲覧できなくなる。特許文献1は、ネットワーク機能の障害については考慮されておらず、かかる問題を解決するものではない。
【0005】
1つの側面として、本開示の目的は、画像形成装置に通信障害が生じたとしても、操作ガイドを閲覧できる画像形成装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記画像形成装置の操作ガイドを表示可能な表示部と、ネットワークを介して、外部装置から前記操作ガイドを取得する通信を行う第1通信部と、前記画像形成装置を操作するユーザの端末と近距離無線通信を行う第2通信部と、前記第1通信部による通信に障害が生じた場合、前記操作ガイドを取得するために前記外部装置にアクセスするアクセス情報を、前記第2通信部から前記端末に通知する制御を行う制御部と、を備える。
【0007】
本開示によれば、画像形成装置に通信障害が生じたとしても、操作ガイドを閲覧できる画像形成装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
図2】画像形成装置の機能ブロックの一例を示す図である。
図3】操作パネルに表示されるホーム画面の一例を示す図である。
図4】操作ガイドのトップページ画面の一例を示す図ある。
図5】動画の操作ガイド画面の一例を示す図である。
図6】文字情報の操作ガイド画面の一例を示す図である。
図7】第1実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】第2実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】第3実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】第4実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】操作ガイドを取得した際における操作ガイドの記憶処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】第5実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態について説明する。以下の各実施形態は、適宜変形可能である。また、各実施形態の構成は、実質的に類似の構成、類似の作用効果を奏する構成または類似の目的を達成できる構成で置き換えることができる。さらに、各実施形態で説明するフローチャートの処理の順序は、可能な限り入れ替えることができる。
【0010】
<第1実施形態>
図1は、各実施形態のシステム10のハードウェア構成の一例を示す図である。システム10は、画像形成装置11、サーバ12および端末Mを含む。画像形成装置11は、例えば、MFP(Multi Function Peripheral)である。画像形成装置11は、原稿読取装置13、操作パネル14、第1送受信機15、第2送受信機16および排紙トレイ17を含む。
【0011】
画像形成装置11は、ネットワークNWを介して、サーバ12と接続されている。ネットワークNWは、例えば、インターネット網である。サーバ12は、操作ガイドを記憶している外部装置である。サーバ12は、画像形成装置11に対して操作ガイドを提供する。サーバ12は、例えば、クラウドサーバであってもよい。
【0012】
画像形成装置11を利用するユーザは、画像形成装置11の操作方法や画像形成装置11に生じたトラブルに対応する方法を示す操作ガイドを閲覧できる。当該操作ガイドは更新されることがある。この場合、サーバ12は、操作ガイドの更新を行う。サーバ12は、画像形成装置11から操作ガイドを取得する要求を受信した場合、最新の操作ガイドを画像形成装置11に送信する。
【0013】
原稿読取装置13は、セットされた原稿を読み取る装置である。操作パネル14は、例えば、表示機能および操作機能を有するタッチパネルディスプレイである。操作パネル14の表示機能と操作機能とは別途に設けられてもよい。
【0014】
第1送受信機15は、ネットワークNWに接続されており、サーバ12と通信を行う。第1送受信機15は、例えば、ネットワークNWに通信可能に接続されるネットワークインタフェースカードである。
【0015】
第2送受信機16は、WifiやBluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信を行う機能を有する。第2送受信機16は、画像形成装置11を操作するユーザが所持する端末Mと近距離無線通信を行う。
【0016】
排紙トレイ17は、画像形成装置11が排出した用紙等の紙媒体を受ける部位である。画像形成装置11には、操作パネル14以外にユーザが操作するためのボタン等が配置されていてもよい。例えば、画像形成装置11は、ユーザが操作パネル14および上記のボタンを用いた操作に基づき、画像形成や画像読取等の処理を行う。
【0017】
端末Mは、例えば、スマートフォンや携帯電話等の携帯端末である。端末Mは、画面および操作部を有する。画面および操作部は、タッチパネルディスプレイであってもよい。端末Mは、無線通信網を介して、サーバ12と通信を行うことができる。また、端末Mは、画像形成装置11の第2送受信機16と近距離無線通信を行うことができる。
【0018】
図2は、画像形成装置11の機能ブロックの一例を示す図である。図2の画像形成装置11は、制御部21、原稿読取部22、表示部23、操作部24、記憶部25、印字部26、排紙部27、第1通信部28および第2通信部29を有する。
【0019】
制御部21は、本実施形態の各種の制御を行う。制御部21は、プロセッサおよびメモリを有する。メモリに記憶された複数の命令セットをプロセッサが実行することにより、本実施形態の各種の制御が実現され得る。プロセッサには、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の任意のプロセッサが適用され得る。制御部21は、コンピュータに対応する。
【0020】
原稿読取部22は、原稿読取装置13に対応する。表示部23は操作パネル14の表示機能を果たし、操作部24は操作パネル14の操作機能を果たす。表示部23の表示内容は、例えば、制御部21のGPU等により制御されてもよい。
【0021】
記憶部25は、各種のデータを記憶する。本実施形態では、記憶部25には操作ガイドが記憶される。印字部26は、用紙に文字や画像等を印字する。排紙部27は、文字や画像等が印字された用紙を排紙トレイ17に排出する。印字された用紙の排紙先は複数であってもよい。第1通信部28は第1送受信機15に対応する。第2通信部29は第2送受信機16に対応する。
【0022】
図3は、操作パネル14に表示されるホーム画面の一例を示す図である。ホーム画面は、例えば、ユーザが画像形成装置11を操作する際に初期的に表示される画面である。図3のホーム画面には複数のボタンが配置されており、何れのボタンも選択可能である。例えば、「シンプルスキャン」ボタンが押下されると、シンプルスキャンの設定画面が操作パネル14に表示される。シンプルスキャンの設定画面では、シンプルスキャンに関する各種の設定(原稿の読み取り条件等の設定)が可能である。また、シンプルスキャンの設定画面にはスタートボタンが含まれる。スタートボタンを押下する操作がされると、画像形成装置11は、原稿読取装置13にセットされた原稿を読み取り、読み取った原稿を画像データに変換する。
【0023】
ホーム画面30には、操作ガイドボタン31が含まれる。操作ガイドボタン31は、例えば、コピー機能のうち拡大コピーやポスター印刷等のユーザが操作方法等を確認したいと所望する機能を使用する際に、操作方法を示す操作ガイドを表示させるためのボタンである。操作ガイドは、上記の印刷機能だけでなく、画像形成装置11に関わる各種の機能の操作方法や使用方法を示す情報であってもよい。また、操作ガイドは、画像形成装置11にトラブルが発生した場合に、トラブルの対応方法を示す情報であってもよい。上記トラブルは、通信障害のトラブルであってもよい。
【0024】
例えば、ユーザが、操作ガイドボタン31を押下すると、操作部24は、操作ガイドボタン31が押下されたことを検出し、検出結果を制御部21に通知する。制御部21は、操作ガイドボタン31が押下されたことを認識すると、操作ガイドのトップページ画面を操作パネル14に表示させる制御を行う。
【0025】
図4は、操作ガイドのトップページ画面の一例を示す図である。トップページ画面40には、複数の選択項目が含まれる。図4に例示したトップページ画面40には、機能1~5のそれぞれの操作方法のリンクを含む選択項目が含まれる。各機能は、例えば、コピー機能やファックス機能、E-mail機能等の各種の機能である。
【0026】
トップページ画面40の各選択項目には、対応するデータの種別が示されている。例えば、機能1の操作方法は、動画による操作方法であることが示されている。また、機能2の操作方法は、文字情報(テキスト)による操作方法であることが示されている。制御部21は、操作部24から、各選択項目のうち何れかが選択される操作を受け付けた旨の通知を受けると、操作された機能の操作ガイドを取得する処理を行う。
【0027】
図5は、動画の操作ガイド画面の一例を示す図である。図5の操作ガイド画面50は、図4のトップページ画面40の各選択項目のうち機能1の選択項目が選択された場合に、操作パネル14に表示される画面である。このため、図5の操作ガイド画面50は、機能1の操作方法を示す動画を再生する画面である。
【0028】
図6は、文字情報の操作ガイド画面の一例を示す図である。図6の操作ガイド画面60は、図4のトップページ画面40の各選択項目のうち機能2の選択項目が選択された場合に、操作パネル14に表示される画面である。このため、図6の操作ガイド画面60は、機能2の操作方法を示す文字情報を表示する画面である。
【0029】
図7は、第1実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、画像形成装置11を使用するユーザが操作パネル14に対して操作を行うものとする。また、ユーザは、端末Mを所持しているものとする。制御部21は、図3のホーム画面30が操作パネル14に表示されている際に、操作ガイドボタン31が押下されたかを判定する(ステップS11)。
【0030】
制御部21は、ステップS11でNoと判定した場合(操作ガイドボタン31が押下されていない場合)、処理をステップS11に戻す。この場合、制御部21は、操作ガイドボタン31が押下されるまで、待機する。一方、制御部21は、ステップS11でYesと判定した場合(操作ガイドボタン31が押下された場合)、処理をステップS12に進める。
【0031】
制御部21は、画像形成装置11の通信状況を確認する(ステップS12)。制御部21は、主に、画像形成装置11の通信機能の障害(通信障害:ネットワークトラブル)が生じているかを確認する。制御部21は、例えば、第1通信部28を制御して、ICMP(Internet Control Message Protocol)を用いた手法により画像形成装置11に通信障害が生じているかを判定してもよい。制御部21は、例えば、パケットを送信し、送信したパケットに対する応答パケットを正常に受信できているかに基づき、画像形成装置11に通信障害が生じているかを判定してもよい。
【0032】
制御部21は、ステップS12で確認した通信状況に基づき、通信障害が発生しているかを判定する(ステップS13)。制御部21は、ステップS13でNoと判定した場合(通信障害が発生していない場合)、処理をステップS14に進める。
【0033】
制御部21は、通信障害が発生していないため、選択された操作ガイドをサーバ12から取得する制御を行う(ステップS14)。制御部21は、第1通信部28からネットワークNWを介して、サーバ12に対して、選択された操作ガイドを取得する要求を送信する。サーバ12は、受信した要求に応じた操作ガイドを画像形成装置11に送信する。これにより、画像形成装置11の制御部21は、選択された操作ガイドを取得する。
【0034】
制御部21は、取得した操作ガイドを操作パネル14に表示する制御を行う(ステップS15)。取得した操作ガイドが動画であれば、図5のような動画の操作ガイド画面50が操作パネル14に表示される。取得した操作ガイドが文字情報であれば、図6のような操作ガイド画面60が操作パネル14に表示される。
【0035】
制御部21は、ステップS13でYesと判定した場合(通信障害が発生している場合)、処理をステップS16に進める。制御部21は、通信障害が発生しているため、第2通信部29を制御して、操作ガイドを取得するためにサーバ12にアクセスするときに用いる情報(アクセス情報)をユーザの端末Mに通知する制御を行う(ステップS16)。
【0036】
制御部21は、第2通信部29を制御して、近距離無線通信により、端末Mに対してアクセス情報を通知する。当該通知には、操作ガイドを取得するためにサーバ12にアクセスするときに用いる情報が含まれる。サーバ12にアクセスするときに用いる情報は、例えば、サーバ12のアドレスを示すURL(Uniform Resource Locator)である。
【0037】
上記の通知は端末Mの画面に表示される。画像形成装置11を操作するユーザは、端末Mの画面に表示された通知に基づき、当該通知に含まれるURLにアクセスする操作を行う。例えば、端末Mの画面には、URLを押下可能な態様で上記の通知が表示されてもよい。端末Mは、URLにアクセスする操作を受け付けると、無線通信網を介して、サーバ12にアクセスする。
【0038】
画像形成装置11によるネットワークNWを介した通信に障害が発生していたとしても、端末Mとサーバ12との間の無線通信網を介した通信には影響がない。そのため、画像形成装置11に通信障害が発生していたとしても、端末Mは画像形成装置11の操作ガイドを取得できる。
【0039】
第1実施形態では、制御部21は、画像形成装置11に通信障害が発生している場合に、端末Mに操作ガイドを取得させる。これにより、画像形成装置11に通信障害が発生していたとしても、ユーザは、端末Mの画面上で画像形成装置11の操作ガイドを閲覧できる。
【0040】
以上において、制御部21は、第2通信部29を介して、サーバ12のURL以外の通知を端末Mに送信してもよい。例えば、端末Mに画像形成装置11に対応したアプリケーションがインストールされている場合、制御部21は、端末Mのアプリケーションに対して、アクセス情報を通知する制御を行ってもよい。端末Mのアプリケーションは、当該通知に基づき、自動的にサーバ12にアクセスし、サーバ12から操作ガイドを取得してもよい。
【0041】
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートのうちステップS11~S15までの各処理は、図7の第1の処理のフローチャートと同じである。
【0042】
制御部21は、ステップS13でYesと判定した場合、処理をステップS21に進める。制御部21は、端末Mに対して、二次元コードの読み取り指示を通知する(ステップS21)。当該通知には、ユーザの端末Mを操作パネル14に近づけることを促すメッセージが含まれる。
【0043】
制御部21は、二次元コードを操作パネル14に表示する制御を行う(ステップS22)。当該二次元コードは端末Mにより読み取り可能であり、サーバ12のURLを示すコードであり、アクセス情報に対応する。二次元コードは、QRコード(登録商標)等の任意のコードであってもよい。また、当該コードは、一次元コードや三次元コード等であってもよい。
【0044】
ユーザが、端末Mの画面に表示されたメッセージに基づき、二次元コードが表示された操作パネル14に端末Mを近づけると、端末Mが操作パネル14に表示された二次元コードを読み取る。二次元コードは、サーバ12のURLを示すコードである。従って、端末Mはサーバ12のURLを認識できる。これにより、端末Mは、無線通信網を介してサーバ12と通信可能になるとともに、画像形成装置11の操作ガイドをサーバ12から取得できる。
【0045】
なお、ステップS21は省略されてもよい。この場合、ユーザは、画像形成装置11の操作パネル14に表示された二次元コードを認識して、端末Mを当該二次元コードに近づけてもよい。これにより、端末Mはサーバ12のURLを認識できるため、端末Mは画像形成装置11の操作ガイドをサーバ12から取得できる。
【0046】
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3実施形態では、各機能のそれぞれの文字情報の操作ガイドが記憶部25に予め記憶されているものとする。
【0047】
例えば、上記の文字情報の操作ガイドは、画像形成装置11の出荷時に予め記憶部25に記憶されてもよい。また、適宜のタイミングで、画像形成装置11に可搬型メモリが接続され、当該可搬型メモリから文字情報の操作ガイドが記憶部25に移されてもよい。さらに、画像形成装置11は、定期的に、サーバ12から文字情報の操作ガイドを取得して、取得した文字情報の操作ガイドを記憶部25に記憶してもよい。
【0048】
第1実施形態および第2実施形態では、制御部21は、操作ガイドボタン31が押下されたことに応じて、通信状況の確認を行う。一方、第3実施形態では、制御部21は、操作ガイドボタン31が押下されると、ステップS11でYesと判定し、操作ガイドのトップページ画面40を表示する制御を行う(ステップS31)。これにより、操作パネル14にはトップページ画面40が表示される。
【0049】
トップページ画面40では、動画の操作ガイドまたは文字情報の操作ガイドを選択可能である。制御部21は、トップページ画面40のうち選択された操作ガイドが動画の操作ガイドであるか、文字情報の操作ガイドであるかを判定する(ステップS32)。制御部21は、ステップS32でYesと判定した場合(動画の操作ガイドが選択された場合)、処理をステップS12に進める。ステップS12~S16までの各処理は、図7の各処理と同じである。
【0050】
制御部21は、ステップS32でNoと判定した場合(文字情報の操作ガイドが選択された場合)、処理をステップS33に進める。上述したように、文字情報の操作ガイドは、記憶部25に記憶されている。制御部21は、記憶部25に記憶されている各文字情報の操作ガイドのうち、選択された機能に対応する文字情報の操作ガイドを取得する(ステップS33)。
【0051】
ステップS15で、制御部21は、取得した操作ガイドを操作パネル14に表示する制御を行う。ステップS14が実行された場合には、操作パネル14にはサーバ12から取得された操作ガイドが表示される。ステップS33が実行された場合には、操作パネル14には記憶部25から取得された操作ガイドが表示される。
【0052】
画像形成装置11の記憶部25には記憶可能なデータ量の上限がある。文字情報は動画と比べると大幅にデータ量が小さく、記憶部25には十分な数の文字情報の操作ガイドを記憶することが可能である。一方、動画の操作ガイドはデータ量が大きいため、動画の操作ガイドが記憶部25に多く記憶されると、記憶部25の記憶容量を圧迫するおそれがある。
【0053】
そこで、制御部21は、ステップS32で文字情報の操作ガイドが選択されたと判定した時点で、画像形成装置11に通信障害が発生しているか否かを確認することなく、記憶部25から文字情報の操作ガイドを取得する。
【0054】
第3実施形態では、操作ガイドの記憶先がサーバ12と記憶部25とに分散されることから、画像形成装置11に通信障害が発生していた際に、端末Mに全ての操作ガイドをサーバ12から取得させることを抑制できる。
【0055】
また、制御部21は、ステップS32でNoと判定した時点で、ステップS12の処理を行わない。このため、文字情報の操作ガイドが選択された場合には、通信状況を確認する処理を行う必要がなく、不要な処理を省略できる。以上の第3実施形態は、第1実施形態だけではなく、第2実施形態にも適用できる。
【0056】
<第4実施形態>
図10は、第4実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。第4実施形態では、記憶部25には、予め画像形成装置11の通信設定に関する操作ガイドが記憶されている。記憶部25に記憶される通信設定に関する操作ガイドは、文字情報の操作ガイドである場合もあり、動画の操作ガイドである場合もある。通信設定に関する操作ガイドは、主に、第1通信部28がネットワークNWを介して通信を行う際の通信設定に関する操作ガイドである。第4実施形態では、通信設定に関する操作ガイドには、通信障害が発生した際の対応方法の操作ガイドが含まれる。ステップS41およびステップS42以外の処理は、第1実施形態と同じである。
【0057】
画像形成装置11に通信障害が発生している場合、制御部21は、ステップS13でYesと判定し、処理をステップS41に進める。制御部21は、選択された操作ガイドが通信設定に関する操作ガイドであるかを判定する(ステップS41)。
【0058】
制御部21は、ステップS41でYesと判定した場合(選択された操作ガイドが通信障害に関する操作ガイドである場合)、処理をステップS42に進める。上述したように、記憶部25には、通信設定に関する操作ガイドが記憶されている。制御部21は、記憶部25から通信設定に関する操作ガイドを取得する(ステップS42)。
【0059】
制御部21は、ステップS15で、取得した通信設定に関する操作ガイドを操作パネル14に表示させる。取得した操作ガイドは、画像形成装置11に通信障害が発生した際の対応方法の情報を含む。従って、操作パネル14に画像形成装置11に通信障害が発生した際の対応方法の情報が表示される。
【0060】
第4実施形態では、操作ガイドが選択され、且つ画像形成装置11に通信障害が発生している場合、制御部21は、直ちに、ステップS16の処理を実行するのではなく、ステップS41の判定処理を実行する。これにより、画像形成装置11に予め通信設定に関する操作ガイドが記憶されている場合に、端末Mにサーバ12から操作ガイドを取得させることを抑制できる。
【0061】
通信設定に関する操作ガイドが画像形成装置11に記憶されている場合、記憶されている通信設定に関する操作ガイドを参照して、ユーザは、画像形成装置11の通信障害に対して対応を行い、通信障害を解消できる可能性がある。この場合、ユーザが、端末Mを操作して、サーバ12から操作ガイドを取得する操作を省略できる。また、例えば、サーバ12に何らかの障害が発生している場合や無線通信網に障害が発生している等の状況においては、端末Mはサーバ12にアクセス不能になる場合がある。この場合、端末Mは、サーバ12から通信設定に関する操作ガイドを取得できなくなる。しかしながら、第4実施形態では、画像形成装置11に記憶されている通信設定に関する操作ガイドを操作パネル14に表示することが可能である。このため、サーバ12に端末Mがアクセス不能になったとしても、上記の通信障害を解消できる可能性がある。
【0062】
通信設定に関する操作ガイドは動画である場合もある。ユーザは、操作パネル14に表示される通信設定に関する操作ガイドを動画で確認できるため、より分かり易く、ユーザに通信障害の解消方法を提示できる。また、動画の操作ガイドについて、記憶部25には、全ての操作ガイドのうち通信設定に絞った操作ガイドが記憶される。このため、記憶部25に記憶される操作ガイドのデータ量を削減しつつ、上述の効果を得ることができる。第4実施形態は、第1実施形態乃至第3実施形態の何れにも適用可能である。
【0063】
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。図11は、画像形成装置11が操作ガイドを取得した際における操作ガイドの記憶処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11のフローチャートは、画像形成装置11に通信障害が発生していないときに実行される。制御部21は、サーバ12から操作ガイドを取得したかを判定する(ステップS51)。制御部21は、ステップS51でNoと判定した場合、処理をステップS51に戻す。この場合、制御部21は、操作ガイドを取得するまで、待機する。
【0064】
制御部21は、ステップS51でYesと判定した場合、処理をステップS52に進める。制御部21は、記憶部25のうち操作ガイドを記憶する領域(キャッシュ領域)の記憶可能な残量が一定量以上であるかを判定する(ステップS52)。記憶部25のキャッシュ領域は、例えば、一時的に操作ガイドを記憶するためのキャッシュとして使用される領域である。上記の一定量は、キャッシュ領域の上限に対する一定の割合に設定できる。
【0065】
制御部21は、ステップS52でYesと判定した場合(残量が一定量以上である場合)、処理をステップS53に進める。この場合、記憶部25のキャッシュ領域の残量に余裕がある。制御部21は、取得した操作ガイドを順番に記憶部25のキャッシュ領域に記憶する制御を行う(ステップS53)。これにより、取得された操作ガイドは順番に記憶部25のキャッシュ領域に記憶されていく。制御部21は、ステップS53の処理を実行した後、処理をステップS51に戻す。
【0066】
制御部21は、ステップS52でNoと判定した場合(残量が一定量未満である場合)、処理をステップS54に進める。この場合、記憶部25のキャッシュ領域の残量が少ない。制御部21は、記憶部25のキャッシュ領域に記憶されている複数の操作ガイドのうち優先順位が最も低い操作ガイドから削除する(ステップS54)。
【0067】
制御部21は、例えば、記憶部25のキャッシュ領域に記憶されている各操作ガイドにそれぞれ閲覧回数を対応付けて管理する。閲覧回数は、操作パネル14に表示するために読み出された回数を示す。
【0068】
閲覧回数が少ない操作ガイドは、ユーザが利用する頻度が低い操作ガイドであり、利用する優先順位は低い。このため、制御部21は、閲覧回数が最も少ない操作ガイドを、優先順位が最も低い操作ガイドとして、優先的に記憶部25のキャッシュ領域から削除する。
【0069】
制御部21は、取得した操作ガイドを記憶部25のキャッシュ領域に記憶する(ステップS55)。制御部21は、ステップS55の処理を実行した後、処理をステップS51に戻す。図11のフローチャートは、所定の終了条件を満たしたとき(例えば、画像形成装置11の電源がOFFにされたとき)に終了する。
【0070】
画像形成装置11がサーバ12から取得した操作ガイドのデータ量は大きい場合がある。この場合、制御部21は、取得した操作ガイドのデータ量に応じた数の操作ガイドを記憶部25のキャッシュ領域から削除してもよい。
【0071】
図12は、第5実施形態の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートは、図7のフローチャートにステップS61およびS62が追加されている。ステップS11~S16の各処理は、第1実施形態と同様である。
【0072】
制御部21は、ステップS11でYesと判定した場合、処理をステップS61に進める。制御部21は、選択された操作ガイドが記憶部25のキャッシュ領域に記憶されているかを判定する(ステップS61)。制御部21は、ステップS61でNoと判定した場合、処理をステップS12に進める。
【0073】
制御部21は、ステップS61でYesと判定した場合、記憶部25のキャッシュ領域に記憶されている各操作ガイドのうち選択された操作ガイドを取得する(ステップS62)。ステップS15で、制御部21は、取得した操作ガイドを操作パネル14に表示させる。
【0074】
第5実施形態では、画像形成装置11に操作ガイドが記憶されている場合には、記憶されている操作ガイドを操作パネル14に表示できる。この場合、端末Mはサーバ12から操作ガイドを取得する必要がない。これにより、画像形成装置11に通信障害が発生していたとしても、ユーザが操作ガイドを閲覧できるという効果を得つつ、端末Mにサーバ12から操作ガイドを取得させる回数を低減できる。
【0075】
第5実施形態は、第1実施形態乃至第4実施形態の何れにも適用可能である。例えば、図11のフローチャートにおいて、制御部21は、ステップS52でYesと判定した場合、文字情報の操作ガイドの優先順位を動画の操作ガイドの優先順位よりも高く設定して、取得した文字情報の操作ガイドを記憶部25に記憶してもよい。これにより、文字情報の操作ガイドが優先的に記憶部25に記憶されていく。
【0076】
第3実施形態では、文字情報の操作ガイドが記憶部25に予め記憶されている。文字情報の操作ガイドは新しい操作ガイドに更新されることがある。上述したように、文字情報の操作ガイドが優先的に記憶部25に記憶されることで、第3実施形態における図9のフローチャートのステップS33で新しい文字情報の操作ガイドが取得されやすくなる。
【0077】
また、図11のフローチャートにおいて、制御部21は、ステップS52でYesと判定した場合、通信設定に関する操作ガイドの優先順位を他の操作ガイドの優先順位よりも高く設定して、取得した通信設定に関する操作ガイドを記憶部25に記憶してもよい。これにより、通信設定に関する操作ガイドが優先的に記憶部25に記憶されていく。
【0078】
第4実施形態では、通信設定に関する操作ガイドが記憶部25に予め記憶されている。通信設定に関する操作ガイドは新しい操作ガイドに更新されることがある。上述したように、通信設定に関する操作ガイドが優先的に記憶部25に記憶されることで、第4実施形態における図10のフローチャートのステップS42で新しい通信設定に関する操作ガイドが取得されやすくなる。
【0079】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態に夫々開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。更に、各実施形態に夫々開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0080】
10 システム、11 画像形成装置、12 サーバ、13 原稿読取装置、14 操作パネル、15 第1送受信機、16 第2送受信機、17 排紙トレイ、21 制御部、22 原稿読取部、23 表示部、24 操作部、25 記憶部、26 印字部、27 排紙部、28 第1通信部、29 第2通信部、30 ホーム画面、31 操作ガイドボタン、40 トップページ画面、50 操作ガイド画面、60 操作ガイド画面、M 端末、NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12