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特開2023-121197送風体感装置、送風体感装置を備えた遊戯システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121197
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】送風体感装置、送風体感装置を備えた遊戯システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20230824BHJP
   A63F 13/25 20140101ALI20230824BHJP
   A63F 13/212 20140101ALI20230824BHJP
   A63F 13/215 20140101ALI20230824BHJP
   G09B 9/058 20060101ALI20230824BHJP
   A63G 31/16 20060101ALI20230824BHJP
   A63G 31/02 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
G06F3/01 560
A63F13/25
A63F13/212
A63F13/215
G09B9/058
A63G31/16
A63G31/02
G06F3/01 510
G06F3/01 515
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024391
(22)【出願日】2022-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】末広 善文
(72)【発明者】
【氏名】須藤 良太
(72)【発明者】
【氏名】岩川 幹生
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA48
5E555AA76
5E555BA20
5E555BA38
5E555BB20
5E555BB38
5E555BC04
5E555CA41
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB64
5E555CB67
5E555CB70
5E555DA03
5E555DA13
5E555DA23
5E555DA26
5E555DA30
5E555DA31
5E555DB57
5E555DC35
5E555DC36
5E555DC84
5E555EA14
5E555EA22
5E555EA23
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】本開示は、表示装置に表示される映像等の情報を操作するための操作機器に連動して操作機器に向けて吹き出す気流を制御可能な送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムを提供する。
【解決手段】本開示における送風体感装置は、表示装置と、表示装置の表示面に対向するように設置され、表示装置に表示される情報を操作する操作機器と、表示装置の一端に配置され表示装置の他端に向けて第一気流を吹き出す第一吹出部材と、表示装置の他端に配置され表示装置の一端に向けて第二気流を吹き出す第二吹出部材と、操作機器の操作に基づいて表示装置に表示する情報を制御する制御部と、を備える。制御部は、操作機器の操作に基づいて第一気流の少なくとも送風量と第二気流の少なくとも送風量を制御する動作を実行し、第一気流と第二気流とを衝突させることによって操作機器に向けて第三気流を生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、
前記表示装置の表示面に対向するように設置され、前記表示装置に表示される情報を操作する操作機器と、
前記表示装置の一端に配置され前記表示装置の他端に向けて第一気流を吹き出す第一吹出部材と、
前記表示装置の他端に配置され前記表示装置の前記一端に向けて第二気流を吹き出す第二吹出部材と、
前記操作機器の操作に基づいて前記表示装置に表示する情報を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記操作機器の操作に基づいて前記第一気流の少なくとも送風量と前記第二気流の少なくとも送風量を制御する動作を実行し、
前記第一気流と前記第二気流とを衝突させることによって前記操作機器に向けて第三気流を生成する、送風体感装置。
【請求項2】
前記第一吹出部材を水平方向に回動する第一水平方向回動部と、
前記第二吹出部材を水平方向に回動する第二水平方向回動部と、を備え、
前記制御部は、
前記操作機器の操作に基づいて前記第一水平方向回動部および前記第二水平方向回動部の動作を制御する、請求項1記載の送風体感装置。
【請求項3】
前記第一吹出部材を仰角または俯角に回動する第一垂直方向回動部と、
前記第二吹出部材を仰角または俯角に回動する第二垂直方向回動部と、を備え、
前記制御部は、
前記操作機器の操作に基づいて前記第一垂直方向回動部および前記第二垂直方向回動部の動作を制御する、請求項1または2記載の送風体感装置。
【請求項4】
前記操作機器を操作する操作者の感情を推定する感情センシング部を備え、
前記制御部は、
前記感情センシング部の出力に応じて前記第一気流の送風量および/または送風方向を制御する動作と、
前記感情センシング部の出力に応じて前記第二気流の送風量および/または送風方向を制御する動作と、を実行する、請求項1~3のいずれか一つに記載の送風体感装置。
【請求項5】
前記感情センシング部は、
前記操作者の表情に基づき前記操作者の感情を推定する請求項4記載の送風体感装置。
【請求項6】
前記感情センシング部は、
前記操作者の脳波に基づき前記操作者の感情を推定する請求項4記載の送風体感装置。
【請求項7】
前記感情センシング部は、
前記操作者の発声する音声に基づき前記操作者の感情を推定する請求項4記載の送風体感装置。
【請求項8】
前記第三気流に香料を含ませて香り付けを行う調香部を備え、
前記制御部は、
前記感情センシング部の出力に基づいて前記調香部の動作制御を実行する、請求項4~7のいずれか一つに記載の送風体感装置。
【請求項9】
前記操作者を照らす照明装置を備え、
前記制御部は、
前記操作機器の操作に基づいて前記照明装置の照射方向、色、照度、の少なくとも一つを制御する、請求項1~8のいずれか一つに記載の送風体感装置。
【請求項10】
前記操作者に向けて効果音を発するスピーカーを有する音響装置を備え、
前記制御部は、
前記操作機器の操作に基づいて前記音響装置から出力する前記効果音を制御する、請求項1~8のいずれか一つに記載の送風体感装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像等の情報を表示する表示装置の前方に向けて気流を送出する送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、画像表示部の画面周辺に複数個設けられた吹出し口より、前記画面の中心に対して互いに寄り集まる方向に吹出した風が互いに衝突することで、前記画面から前方に向かって風を送出させることが出来る画像表示装置を開示する。この画像表示装置は、筐体に装着され、筐体前面に画像が表示される画面を有する画像表示部と、前記筐体内部に配設される送風手段と、前記送風手段からの風の吹出し方向を前記画面の中央に向けて傾斜させた吹出し口を前記画像表示部の画面周辺に複数有する送風路とより構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-352424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者らは、送風体感装置について、新たに以下の認識を得た。表示装置に表示される映像等の情報を操作する操作機器に連動して気流(送風量など)を制御することで、臨場感(体感性、没入感)を向上することができる。しかし、特許文献1に記載の技術は、操作機器の操作に基づく気流の制御は開示していないため、臨場感を向上させるという観点からは改善すべき余地がある。
【0005】
本開示は、表示装置に表示される映像等の情報を操作するための操作機器に連動して気流を制御可能な送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における送風体感装置は、表示装置と、表示装置の表示面に対向するように設置され、表示装置に表示される情報を操作する操作機器と、表示装置の一端に配置され表示装置の他端に向けて第一気流を吹き出す第一吹出部材と、表示装置の他端に配置され表示装置の一端に向けて第二気流を吹き出す第二吹出部材と、操作機器の操作に基づいて表示装置に表示する情報を制御する制御部と、を備える。制御部は、操作機器の操作に基づいて第一気流の少なくとも送風量と第二気流の少なくとも送風量を制御する動作を実行し、第一気流と第二気流とを衝突させることによって操作機器に向けて第三気流を生成する。
【発明の効果】
【0007】
本開示における送風体感装置は、表示装置に表示する映像等の情報を操作するための操作機器による操作に基づき、第一気流及び第二気流の少なくとも送風量を制御する。そのため、操作機器による操作によって表示装置に表示される映像等の情報を操作するのに加えて、さらに操作機器に向けて吹き出す気流の送風量なども変化するため、操作機器を操作する操作者に対して臨場感を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態1における送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムの構成を示す斜視図である。
図2図2は、実施の形態1における送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムの構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態1における制御部の構成を示す回路ブロック図である。
図4図4は、実施の形態2における送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムの構成を示す斜視図である。
図5図5は、実施の形態2における送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムの構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施の形態2における制御部の構成を示す回路ブロック図である。
図7図7は、実施の形態3における送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊技システムの構成を示すブロック図である。
図8図8は、実施の形態3における制御部の構成を示す回路ブロック図である。
図9図9は、実施の形態4における送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊技システムの構成を示すブロック図である。
図10図10は、実施の形態4における制御部の構成を示す回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。よって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。従って、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0010】
(実施の形態1)
以下、図1図2を参照して、実施の形態1を説明する。なお、表示装置12を正面から見た状態で左右を規定して説明する。
【0011】
[1-1.構成]
図1において、遊戯システム1は、ボックス型のルームユニット2と、送風体感装置10と、を備える。ルームユニット2は、遊戯システム1を利用する操作者Uが滞在可能な居室空間である。
【0012】
図1~2において、送風体感装置10は、表示装置12と、操作機器14と、第一吹出ノズル16Lと、第二吹出ノズル16Rと、第一水平方向回動部18Lと、第二水平方向回動部18Rと、第一垂直方向回動部20Lと、第二垂直方向回動部20Rと、第一送風機22Lと、第二送風機22Rと、空調部24と、照明装置26と、音響装置28と、制御部30と、を備える。送風体感装置10は、ルームユニット2に配置される。
【0013】
表示装置12は、様々な映像あるいは文字を表示する表示面12aを有する装置である。表示装置12は、設定された遊技プログラム(例えば、自然の中をサイクリングする映像プログラム)に応じた映像を矩形の表示面12aに表示する。
【0014】
操作機器14は、操作者Uに一定の運動負荷を与えて運動をさせる器具である。操作機器14は、表示装置12の表示面12aに対向して設置される。操作機器14は、表示装置12に表示される映像などの情報を操作することができる。操作機器14は、公知のエルゴメータを採用可能である。操作者Uは、エルゴメータ(操作機器14)が有するペダルを回すことで、表示面12aに表示される映像などを動かすことができる。言い換えると、操作者Uは、エルゴメータ(操作機器14)が有するペダルを回すことで、表示面12aにおいて仮想的に移動することができる。
【0015】
第一吹出ノズル16Lは、表示装置12の一端に配置され、表示装置12の他端に向けて第一気流AF1を吹き出す部材である。第一吹出ノズル16Lは、垂直方向に縦長となる矩形の開口を有する。第一吹出ノズル16Lは、表示装置12を挟んで第二吹出ノズル16Rと対向して配置される。第一吹出ノズル16Lは、第二吹出ノズル16Rと同一の構成である。第一吹出ノズル16Lは、垂直方向において第二吹出ノズル16Rと略同一の高さに設置されることが好ましい。
【0016】
第二吹出ノズル16Rは、表示装置12の他端に配置され、表示装置12の一端に向けて第二気流AF2を吹き出す部材である。第二吹出ノズル16Rは、垂直方向に縦長となる矩形の開口を有する。第二吹出ノズル16Rは、表示装置12を挟んで第一吹出ノズル16Lと対向して配置される。第二吹出ノズル16Rは、第一吹出ノズル16Lと同一の構成である。第二吹出ノズル16Rは、垂直方向において第一吹出ノズル16Lと略同一の高さに設置されることが好ましい。
【0017】
第一水平方向回動部18Lは、第一吹出ノズル16Lを略水平方向に回動する。第一水平方向回動部18Lは、第一吹出ノズル16Lを垂直方向に回動可能に軸支するモータである。
【0018】
第二水平方向回動部18Rは、第二吹出ノズル16Rを略水平方向に回動する。第二水平方向回動部18Rは、第二吹出ノズル16Rを垂直方向に回動可能に軸支するモータである。
【0019】
第一垂直方向回動部20Lは、第一吹出ノズル16Lを略垂直方向に回動する。第一垂直方向回動部20Lは、第一吹出ノズル16Lを水平方向に回動可能に軸支するモータである。
【0020】
第二垂直方向回動部20Rは、第二吹出ノズル16Rを略垂直方向に回動する。第二垂直方向回動部20Rは、第二吹出ノズル16Rを水平方向に回動可能に軸支するモータである。
【0021】
第一送風機22Lは、第一気流AF1を生成する。第一送風機22Lは、図示しないダクトを介して第一吹出ノズル16Lと連通する。第一送風機22Lは、遠心送風機など公知のターボ機械を採用可能である。
【0022】
第二送風機22Rは、第二気流AF2を生成する。第二送風機22Rは、図示しないダクトを介して第二吹出ノズル16Rと連通する。第二送風機22Rは、遠心送風機など公知のターボ機械を採用可能である。
【0023】
空調部24は、第一気流AF1及び第二気流AF2の温度及び湿度を調節する。空調部24は、図示しないダクトを介して第一送風機22Lと、第二送風機22Rと、に連通する。空調部24は、空気調和機24aと、除湿機24bと、加湿機24cと、調香部24dと、を有する。空気調和機24a、除湿機24b、加湿機24c及び調香部24dは、いずれも公知の技術のものを採用可能である。
【0024】
照明装置26は、操作機器14へ向けて光を照射するスポットライトであり、操作機器に対して様々な角度から光を照射できるように6つ配置される。照明装置26の配置は、目的とする光の演出に応じて適宜設計することが可能である。
【0025】
音響装置28は、操作機器14へ向けて効果音を出力する一対のスピーカーである。音響装置28は、表示面12aを挟んで第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの下方に配置される。
【0026】
制御部30は、表示装置12と、操作機器14と、第一水平方向回動部18Lと、第二水平方向回動部18Rと、第一垂直方向回動部20Lと、第二垂直方向回動部20Rと、第一送風機22Lと、第二送風機22Rと、空調部24と、照明装置26と、音響装置28と、に電気的に通信可能に接続する。制御部30は、送風体感装置10及び遊戯システム1を統括的に制御する。制御部30は、送風体感装置10の内部に配置される。
【0027】
図3に示す各機能ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
【0028】
制御部30は、操作情報受付部30aと、処理部30bと、第一動作制御部30cと、第二動作制御部30dと、第三動作制御部30eと、第四動作制御部30fと、第五動作制御部30gと、第六動作制御部30hと、第七動作制御部30iと、を有する。
【0029】
操作情報受付部30aは、操作機器14から送信された操作機器14の操作(動作)に係る情報を受け付ける。操作情報受付部30aは、受け付けた操作機器14の操作(動作)に係る情報を処理部30bへ送信する。操作機器14の操作(動作)に係る情報は、表示面12aにおいて操作者Uが仮想的に移動するための移動量情報、座標情報を含む。
【0030】
処理部30bは、操作情報受付部30aから送信された操作機器14の操作(動作)に係る情報に基づく処理を実行し、第一動作制御部30c、第二動作制御部30d、第三動作制御部30e、第四動作制御部30f、第五動作制御部30g、第六動作制御部30h、第七動作制御部30i及び第八動作制御部30jのいずれか、または複数に対して処理の結果を出力する。
【0031】
第一動作制御部30cは、処理部30bから出力される情報に基づき表示装置12の動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、表示装置12の運転ON/OFFに係る情報、表示面12aに表示する映像に係る情報を含む。
【0032】
第二動作制御部30dは、処理部30bから出力される情報に基づき第一水平方向回動部18L及び第二水平方向回動部18Rの動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの回動角度に係る情報を含む。
【0033】
第三動作制御部30eは、処理部30bから出力される情報に基づき第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの回動角度に係る情報を含む。
【0034】
第四動作制御部30fは、処理部30bから出力される情報に基づき第一送風機22L及び第二送風機22Rの動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、第一送風機22L及び第二送風機22Rの運転ON/OFFを含む運転出力に係る情報を含む。
【0035】
第五動作制御部30gは、処理部30bから出力される情報に基づき空調部24の動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、空気調和機24a、除湿機24b、加湿機24c及び調香部24dの運転ON/OFFを含む運転出力に係る情報を含む。処理部30bから出力される情報は、調香部24dの運転時間に係る情報を含む。
【0036】
第六動作制御部30hは、処理部30bから出力される情報に基づき照明装置26の動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、複数の照明装置26に対する運転ON/OFFを含む運転出力に係る情報を含む。
【0037】
第七動作制御部30iは、処理部30bから出力される情報に基づき音響装置28の動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、音響装置28の運転ON/OFFを含む運転出力に係る情報を含む。
【0038】
第八動作制御部30jは、処理部30bから出力される情報に基づき操作機器14の動作を制御する。処理部30bから出力される情報は、エルゴメータのペダルの回転に対する抵抗(負荷)に係る情報を含む。
【0039】
[1-2.動作]
以上のように構成された送風体感装置10及び送風体感装置10を備えた遊戯システム1について、その動作を説明する。以下は、操作者Uがエルゴメータ(操作機器14)を操作することで、表示面12aに出力される映像のなかを仮想的に自転車で走行する場合を想定した送風体感装置10の動作である。
【0040】
送風体感装置10は、表示装置12における表示面12aに出力される映像に応じて、第一吹出ノズル16Lおよび第二吹出ノズル16Rから吹き出す第一気流AF1及び第二気流AF2に混入させる香料(調香成分を有するガス)のタイミングが予め設定される。また、送風体感装置10は、操作者Uによるエルゴメータ(操作機器14)の操作(運転)に応じて、第一気流AF1及び第二気流AF2の速度、第一気流AF1及び第二気流AF2に対する香料の混入タイミングを微調整することが可能である。第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの水平方向の原点位置(角度0度)は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの開口を対向させた位置である。送風体感装置10は、第一水平方向回動部18L及び第二水平方向回動部18Rの動作を制御して、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの開口を水平方向の原点位置から所定の角度間隔(例えば1度間隔)で操作機器14へ向けるように調整することが可能である。第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの垂直方向の原点位置(角度0度)は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの開口面の法線が水平方向となる位置である。送風体感装置10は、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御して、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの開口を垂直方向の原点位置から所定の角度間隔(例えば1度間隔)で仰角または俯角へ向けるように調整することが可能である。
【0041】
以下、表示面12aに出力される映像の場面別に説明する。
【0042】
(平坦な道を直進する場面)
送風体感装置10は、エルゴメータに対して負荷L1を出力する。操作者Uは、負荷L1を有するエルゴメータのペダルを回すことで、表示面12aに出力される走行路を仮想的に自転車で走行する。送風体感装置10は、操作者Uによるエルゴメータのペダルの回転速度に応じて、表示面12aに出力する映像の切り換え速度と、第一送風機22L及び第二送風機22Rの運転出力を調整する。送風体感装置10は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度は、エルゴメータを中心として左右対称となるように、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。送風体感装置10は、操作者Uによるペダルの回転速度が速度N1であるとき、第一送風機22L及び第二送風機22Rの運転を出力W1で制御する。第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rからは、出力W1に応じた風速V1を有する第一気流AF1及び第二気流AF2が吹き出す。第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rから吹き出した第一気流AF1及び第二気流AF2は、エルゴメータの正面において衝突し、正面からエルゴメータへ向かう第三気流AF3が生成される。
【0043】
(登り坂を直進する場面)
送風体感装置10は、エルゴメータに対して負荷L1より大きい負荷L2を出力する(L1<L2)。操作者Uは、負荷L2を有するエルゴメータのペダルを回すことで、表示面12aに出力される走行路を仮想的に自転車で走行する。送風体感装置10は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度は、エルゴメータを中心として左右対称となるように、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。送風体感装置10は、操作者Uによるペダルの回転速度が速度N1より小さい速度N2(N1>N2)であるとき、第一送風機22L及び第二送風機22Rの運転を出力W1より小さい出力W2(W1>W2)で制御する。第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rからは、出力W2に応じた風速V2を有する第一気流AF1及び第二気流AF2が吹き出す。風速V2は、風速V1より小さい(V1>V2)。風速V2を有する第一気流AF1及び第二気流AF2は、エルゴメータの正面において衝突し、正面からエルゴメータへ向かう第三気流AF3が生成される。風速V2を有する第一気流AF1及び第二気流AF2により生成される第三気流AF3の風速は、風速V1を有する第一気流AF1及び第二気流AF2により生成される第三気流AF3の風速に比して小さい。また、速度N2において表示面12aに出力される映像の切り換え速度は、速度N1において表示面12aに出力される映像の切り換え速度に比して遅くなる。送風体感装置10は、表示面12aに出力される登り坂の傾斜角度に応じてエルゴメータに出力する負荷を変更可能である。また、平坦な道を直進する場合と比べて風向きが変わる場合、送風体感装置10は、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御して、操作機器14に対する第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの向きを調整してもよい。
【0044】
(下り坂を直進する場面)
送風体感装置10は、エルゴメータに対して負荷L1より小さい負荷L3を出力する(L1>L3)。操作者Uは、負荷L3を有するエルゴメータのペダルを回すことで、表示面12aに出力される走行路を仮想的に自転車で走行する。送風体感装置10は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度は、エルゴメータを中心として左右対称となるように、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。送風体感装置10は、操作者Uによるペダルの回転速度が速度N1より大きい速度N3(N1<N3)であるとき、第一送風機22L及び第二送風機22Rの運転を出力W1より大きい出力W3(W1<W3)で制御する。第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rからは、出力W3に応じた風速V3を有する第一気流AF1及び第二気流AF2が吹き出す。風速V3は、風速V1より大きい(V1<V3)。風速V3を有する第一気流AF1及び第二気流AF2は、エルゴメータの正面において衝突し、正面からエルゴメータへ向かう第三気流AF3が生成される。風速V3を有する第一気流AF1及び第二気流AF2により生成される第三気流AF3の速度は、風速V1を有する第一気流AF1及び第二気流AF2により生成される第三気流AF3の風速に比して大きい。また、速度N3において表示面12aに出力される映像の切り換え速度は、速度N1において表示面12aに出力される映像の切り換え速度に比して速くなる。また、平坦な道を直進する場合または登り坂を直進する場合と比べて風向きが変わる場合、送風体感装置10は、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御して、操作機器14に対する第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの向きを調整してもよい。
【0045】
(効果音を伴う道を直進する場面)
海の近く道を走行する場面において潮騒を演出したい場合や、森のなかの道を走行する場面において木々のざわめきや鳥の声を演出したい場合、送風体感装置10は、音響装置28におけるスピーカーから演出したい目的の効果音を出力する。送風体感装置10は、エルゴメータに対して負荷L1を出力する動作と、第一送風機22L及び第二送風機22Rの運転を出力W1で制御する動作と、を実行する。また、送風体感装置10は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度がエルゴメータを中心として左右対称となるように、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rを制御する動作と、を実行する。
【0046】
(直進以外の道を走行する場面)
左右にカーブしている走行路など直進以外の道を運転する場面において、操作者Uは、直進以外の道を仮想的に走行するためにエルゴメータに備わるハンドルを操作する。このとき、風向きの変化を演出するため、送風体感装置10は、走行する向きの変化に応じて第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度がエルゴメータを中心として左右非対称となるように第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御してもよい。第一気流AF1及び第二気流AF2はエルゴメータの中心からずれて衝突するので、第三気流AF3は、正面以外の方向からエルゴメータへ向かう。これにより、送風体感装置10は、ハンドルの操作により風向きが変化した印象を操作者Uに与えることができる。
【0047】
(明るさの変化が伴う道を直進する場面)
トンネルへ入る場合やトンネルを出る場合など、明るさ変化を伴う道を仮想的に走行する場面において、送風体感装置10は、明るさの変化を演出するため照明装置26の動作を制御する。トンネル内の道を走行する映像の場合、送風体感装置10は、トンネルへ入る前の照度よりも低い照度となるように照明装置26の運転を制御する。また、トンネルへ入る場合やトンネルから出る場合の明るさの変化を演出する場合、送風体感装置10は、複数のスポットライトの照度が個々に変化するように照明装置26の運転を制御する。
【0048】
(温度及び湿度の変化が伴う道を直進する場面)
トンネルへ入る場合やトンネルを出る場合など、温度及び湿度の変化を伴う道を仮想的に走行する場面において、送風体感装置10は、温度及び湿度の変化を演出するため空調部24の動作を制御する。トンネル内の道を走行する映像の場合、送風体感装置10は、トンネルに入る前とは異なる温度及び湿度となるように空気調和機24a、除湿機24b及び加湿機24cの動作を制御する。空調部24の空気の温度及び湿度をトンネル内を想定した値に調整することで、操作機器14へ向かう第三気流AF3の温度及び湿度をトンネル内を想定した値とすることができる。これにより、送風体感装置10は、トンネル内を走行している印象を操作者Uに与えることができる。
【0049】
(香りを伴う道を直進する場面)
海の近くの道や森の中の道を仮想的に走行する場面において、送風体感装置10は、潮の香や森林の香を演出するため調香部24dの動作を制御する。送風体感装置10は、調香部24dの動作を制御して空調部24の空気に香り成分を有するガスを含ませる。空調部24の空気に香り成分を有するガスを含ませることで、操作機器14へ向かう第三気流AF3に香りを付与することができる。これにより、送風体感装置10は、海の近くの道や森の中の道を走行している印象を操作者Uへ与えることができる。
【0050】
(各場面の組み合わせ)
送風体感装置10は、上記で説明した各場面における制御を矛盾のない範囲で組み合わせて実行することが可能である。
【0051】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、送風体感装置10は、表示装置12と、表示装置12の表示面12aに対向するように設置され、表示装置12に表示される情報を操作する操作機器14と、表示装置12の一端に配置され表示装置12の他端に向けて第一気流AF1を吹き出す第一吹出ノズル16Lと、表示装置12の他端に配置され表示装置12の一端に向けて第二気流AF2を吹き出す第二吹出ノズル16Rと、操作機器14の操作に基づいて表示装置12に表示する情報を制御する制御部30と、を備える。制御部30は、操作機器14の操作に基づいて第一気流AF1の少なくとも送風量と第二気流AF2の少なくとも送風量を制御する動作を実行し、第一気流AF1と第二気流AF2とを衝突させることによって操作機器14に向けて第三気流AF3を生成する。
【0052】
これにより、送風体感装置10は、エルゴメータの動作に応じた映像を表示装置12に表示すると共に、エルゴメータの動作に応じて送風量などを制御された第一気流AF1及び第二気流AF2を衝突して生成される第三気流AF3を操作機器14へ吹き出すことができる。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。すなわち、操作者Uが対向する表示装置12には、空気の吹出口(第一吹出ノズル16L、第二吹出ノズル16R)が設けられていないのにもかかわらず、第三気流AF3は表示装置12から吹き出すように流れる。従って、操作者Uは、吹いてくる風があたかも表示装置12の画面から吹き出すように感じられ、実際の風景の中で自転車を運転しているような感覚を得ることができる。また、操作機器14の操作に基づいて第一気流AF1と第二気流AF2を制御する動作によれば、操作機器14の操作に応答性良く、操作者Uに向けた第三気流AF3の風量、風向を制御することができる。従って、操作者Uは、表示装置12、操作機器14との一体感を感じることができる。
【0053】
また、送風体感装置10は、第一吹出ノズル16Lを水平方向に回動する第一水平方向回動部18Lと、第二吹出ノズル16Rを水平方向に回動する第二水平方向回動部18Rと、を備える。制御部30は、操作機器14の操作に基づいて第一水平方向回動部18L及び第二水平方向回動部18Rの動作を制御する。
【0054】
これにより、送風体感装置10は、エルゴメータの動作に応じた映像を表示装置12に表示すると共に、エルゴメータの動作に応じて第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rからそれぞれ吹き出す第一気流AF1及び第二気流AF2の水平方向の吹出角度を制御することができる。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0055】
また、送風体感装置10は、第一吹出ノズル16Lを仰角または俯角に回動する第一垂直方向回動部20Lと、第二吹出ノズル16Rを仰角または俯角に回動する第二垂直方向回動部20Rと、を備える。制御部30は、操作機器14の操作に基づいて第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。
【0056】
これにより、送風体感装置10は、エルゴメータの動作に応じた映像を表示装置12に表示すると共に、エルゴメータの動作に応じて第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rからそれぞれ吹き出す第一気流AF1及び第二気流AF2の垂直方向の吹出角度を制御することができる。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0057】
また、送風体感装置10は、操作者Uを照らす照明装置26を備える。制御部30は、操作機器14の操作に基づいて照明装置26の照射方向、色、照度、の少なくとも一つを制御する。
【0058】
これにより、送風体感装置10は、エルゴメータの動作に応じた映像を表示装置12に表示すると共に、エルゴメータの動作に応じて照射方向、色、照度、の少なくとも一つを制御した光を照明装置26から操作者Uへ向けて照射することができる。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0059】
また、送風体感装置10は、操作者Uに向けて効果音を発するスピーカーを有する音響装置28を備える。制御部30は、操作機器14の操作に基づいて音響装置28から出力する効果音を制御する。
【0060】
これにより、送風体感装置10は、エルゴメータの動作に応じた映像を表示装置12に表示すると共に、エルゴメータの動作に応じて音響装置に設けたスピーカーから効果音を操作者Uへ向けた出力することができる。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0061】
(実施の形態2)
以下、図4図6を用いて、実施の形態2を説明する。なお、表示装置12を正面から見た状態で左右を規定して説明する。
【0062】
[2-1.構成]
図4図5において、実施の形態2にかかる送風体感装置10は、少なくとも、感情センシング部32を用いる点で、実施の形態1にかかる送風体感装置10と異なる。
【0063】
感情センシング部32は、操作者Uの表情に基づき操作者Uの感情を推定する。感情センシング部32は、図示しない表情検知部と、図示しない感情推定部と、を有する。
【0064】
表情検知部は、操作者Uの表情に係る情報を計測するための光学レンズを含む。操作者Uの表情に係る情報は、目、口、眉及び頬の動作に係る情報を含む。表情検知部は、エルゴメータ(操作機器14)を操作する操作者Uが把持するハンドルに設置する。
【0065】
感情推定部は、表情検知部32aが計測した操作者Uの表情に係る情報に基づき操作者Uの感情を推定する。推定した感情は、感情に係る情報として喜怒哀楽に応じて付与された符号または数値の形式で出力される。
【0066】
図6において、制御部30は、感情センシング部32と電気的に通信可能に接続する。制御部30は、感情情報受付部30kを有する。
【0067】
感情情報受付部30kは、感情センシング部32が推定した操作者Uの感情に係る情報を受け付ける。感情情報受付部30kは、受け付けた操作者Uの感情に係る情報を処理部30bへ送信する。
【0068】
処理部30bは、感情情報受付部30kから送信された操作者Uの感情に係る情報に基づく処理を実行し、第一動作制御部30c、第二動作制御部30d、第三動作制御部30e、第四動作制御部30f、第五動作制御部30g、第六動作制御部30h、第七動作制御部30i及び第八動作制御部30jのいずれか、または複数に対して処理の結果を出力する。
【0069】
[2-2.動作]
以上のように構成された送風体感装置10及び送風体感装置10を備えた遊戯システム1について、その動作を以下説明する。
【0070】
送風体感装置10は、操作者Uの表情をセンシングし、センシングした結果に基づき操作者Uの感情を推定する。送風体感装置10は、その推定した操作者Uの感情に応じて、表示装置12、操作機器14、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L、第二垂直方向回動部20R、第一送風機22L、第二送風機22R、空調部24、照明装置26及び音響装置28の動作を制御する。
【0071】
例えば、感情センシング部32を用いて操作者Uの顔の動きを計測した結果、所定時間における眉、目、口元の動きが所定回数以下である場合や、所定時間における欠伸の回数が所定回数以上であった場合、送風体感装置10は、操作者Uが映像に飽きていると判定する。操作者Uが映像に飽きていると判定した場合、送風体感装置10は、第一気流AF1及び第二気流AF2の風速を増減させるように第一送風機22L及び第二送風機22Rの動作を制御する。また、送風体感装置10は、第一気流AF1及び第二気流AF2に対して香りを付与するように調香部24dの動作を制御する。また、送風体感装置10は、スピーカーから出力される効果音(音楽)を切り替えるように音響装置28の動作を制御する。また、送風体感装置10は、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて景色の変化が大きい(左右にカーブした走行路が多い映像にするなど)映像へ切り替えるように表示装置12の動作を制御する。また、送風体感装置10は、エルゴメータ(操作機器14)へ照射する光の強度を変化させたり、エルゴメータへの照射角度を変えるため複数あるスポットライトのON/OFFを切り替えたりするなど、照明装置26の動作を制御する。また、送風体感装置10は、第三気流AF3の温度及び湿度を、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて変化させるように空調部24の動作を制御する。また、送風体感装置10は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度を、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて変化させるように第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。
【0072】
上記の動作は一例であり、推定した操作者Uの種々の感情に応じて制御部30と電気的に通信可能な機器(構成要素)に対する制御を実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
【0073】
[2-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、送風体感装置10は、操作機器14を操作する操作者Uの感情を推定する感情センシング部32を備える。制御部30は、感情センシング部32の出力に応じて第一気流AF1の送風量および/または送風方向を制御する動作と、感情センシング部32の出力に応じて第二気流AF2の送風量および/または送風方向を制御する動作と、を実行する。
【0074】
これにより、送風体感装置10は、感情センシング部32が推定した操作者Uの感情に応じて送風量と送風方向の少なくとも一方が制御された第一気流AF1及び第二気流AF2を衝突して生成される第三気流AF3を操作機器14へ向けて吹き出す。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0075】
また、送風体感装置10において、感情センシング部32は、操作者Uの表情に基づき操作者Uの感情を推定する。
【0076】
これにより、送風体感装置10は、操作者Uの表情に基づいて推定した感情に応じて送風量と送風方向の少なくとも一方が制御された第一気流AF1及び第二気流AF2を衝突して生成される第三気流AF3を操作機器14へ向けて吹き出す。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0077】
また、送風体感装置10は、第三気流AF3に香料を含ませて香り付けを行う調香部24dを備える。制御部30は、感情センシング部32の出力に基づいて調香部24dの動作制御を実行する。
【0078】
これにより、送風体感装置10は、感情センシング部32が推定した操作者Uの感情に応じた香り成分を含むガスを第三気流AF3に含ませることができる。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0079】
(実施の形態3)
以下、図7図8を用いて、実施の形態3を説明する。なお、表示装置12を正面から見た状態で左右を規定して説明する。なお、実施の形態3における送風体感装置10及び送風体感装置10を備えた遊戯システム1の構成を示す斜視図は省略する。
【0080】
[3-1.構成]
実施の形態3に係る送風体感装置10は、少なくとも、感情センシング部32に替えて感情センシング部34を用いる点で、実施の形態1及び実施の形態2に係る送風体感装置10と異なる。
【0081】
感情センシング部34は、操作者Uの脳波に基づき操作者Uの感情を推定する。感情センシング部34は、図示しない脳波検知部と、図示しない感情推定部と、を有する。
【0082】
脳波検知部は、操作者Uの脳波に係る情報を計測する。脳波検知部は、エルゴメータ(操作機器14)に着脱可能に備え付けられる。脳波検知部は、操作者Uの頭部に装着可能である。
【0083】
感情推定部は、脳波検知部34aが計測した操作者Uの脳波に係る情報に基づき操作者Uの感情を推定する。推定した感情は、感情に係る情報として喜怒哀楽に応じて付与された符号または数値の形式で出力される。
【0084】
制御部30は、感情センシング部34と電気的に通信可能に接続する。
【0085】
感情情報受付部30kは、感情センシング部34が推定した操作者Uの感情に係る情報を受け付ける。感情情報受付部30kは、受け付けた操作者Uの感情に係る情報を処理部30bへ送信する。
【0086】
処理部30bは、感情情報受付部30kから送信された操作者Uの感情に係る情報に基づく処理を実行し、第一動作制御部30c、第二動作制御部30d、第三動作制御部30e、第四動作制御部30f、第五動作制御部30g、第六動作制御部30h、第七動作制御部30i及び第八動作制御部30jのいずれか、または複数に対して処理の結果を出力する。
【0087】
[3-2.動作]
以上のように構成された送風体感装置10及び送風体感装置10を備えた遊戯システム1について、その動作を以下説明する。
【0088】
送風体感装置10は、操作者Uの脳波をセンシングし、センシングした結果に基づき操作者Uの感情を推定する。送風体感装置10は、その推定した操作者Uの感情に応じて、表示装置12、操作機器14、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L、第二垂直方向回動部20R、第一送風機22L、第二送風機22R、空調部24、照明装置26及び音響装置28の動作を制御する。
【0089】
例えば、感情センシング部34を用いて操作者Uの脳波を計測した結果、操作者Uの脳波が活性状態から不活性状態に移行した場合、送風体感装置10は、操作者Uが映像に飽きていると判定する。操作者Uが映像に飽きていると判定した場合、送風体感装置10は、第一気流AF1及び第二気流AF2の風速を増減させるように第一送風機22L及び第二送風機22Rの動作を制御する。また、送風体感装置10は、第一気流AF1及び第二気流AF2に対して香りを付与するように調香部24dの動作を制御する。また、送風体感装置10は、スピーカーから出力される効果音(音楽)を切り替えるように音響装置28の動作を制御する。また、送風体感装置10は、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて景色の変化が大きい(左右にカーブした走行路が多い映像にするなど)映像へ切り替えるように表示装置12の動作を制御する。また、送風体感装置10は、エルゴメータ(操作機器14)へ照射する光の強度を変化させたり、エルゴメータへの照射角度を変えるため複数あるスポットライトのON/OFFを切り替えたりするなど、照明装置26の動作を制御する。また、送風体感装置10は、第三気流AF3の温度及び湿度を、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて変化させるように空調部24の動作を制御する。また、送風体感装置10は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度を、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて変化させるように第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。
【0090】
上記の動作は一例であり、推定した操作者Uの種々の感情に応じて制御部30と電気的に通信可能な機器(構成要素)に対する制御を実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
【0091】
[3-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、感情センシング部34は、操作者Uの脳波に基づき操作者Uの感情を推定する。
【0092】
これにより、送風体感装置10は、操作者Uの脳波に基づいて推定した感情に応じて送風量と送風方向の少なくとも一方が制御された第一気流AF1及び第二気流AF2を衝突して生成される第三気流AF3を操作機器14へ向けて吹き出す。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0093】
(実施の形態4)
以下、図9図10を用いて、実施の形態4を説明する。なお、表示装置12を正面から見た状態で左右を規定して説明する。なお、実施の形態4における送風体感装置10及び送風体感装置10を備えた遊戯システム1の構成を示す斜視図は省略する。
【0094】
[4-1.構成]
実施の形態4に係る送風体感装置10は、少なくとも、感情センシング部32及び感情センシング部34に替えて感情センシング部36を用いる点で、実施の形態1~3に係る送風体感装置10と異なる。
【0095】
感情センシング部36は、操作者Uが発する音声に基づき操作者Uの感情を推定する。感情センシング部36は、図示しない音声検出部と、図示しない感情推定部と、を有する。
【0096】
音声検出部は、操作者Uが発する音声に係る情報を計測する。音声検知部は、エルゴメータ(操作機器14)を操作する操作者Uが把持するハンドルに設置する。操作者Uが発する音声に係る情報は、操作者Uが発する声の大きさ及び操作者Uの発声回数の少なくとも一方を含む。
【0097】
感情推定部36bは、音声検出部36aが計測した操作者Uが発する音声に係る情報に基づき操作者Uの感情を推定する。推定した感情は、感情に係る情報として喜怒哀楽に応じて付与された符号または数値の形式で出力される。
【0098】
制御部30は、感情センシング部36と電気的に通信可能に接続する。
【0099】
感情情報受付部30kは、感情センシング部36が推定した操作者Uの感情に係る情報を受け付ける。感情情報受付部30kは、受け付けた操作者Uの感情に係る情報を処理部30bへ送信する。
【0100】
処理部30bは、感情情報受付部30kから送信された操作者Uの感情に係る情報に基づく処理を実行し、第一動作制御部30c、第二動作制御部30d、第三動作制御部30e、第四動作制御部30f、第五動作制御部30g、第六動作制御部30h、第七動作制御部30i及び第八動作制御部30jのいずれか、または複数に対して処理の結果を出力する。
【0101】
[4-2.動作]
以上のように構成された送風体感装置10及び送風体感装置10を備えた遊戯システム1について、その動作を以下説明する。
【0102】
送風体感装置10は、操作者Uの音声をセンシングし、センシングした結果に基づき操作者Uの感情を推定する。送風体感装置10は、その推定した操作者Uの感情に応じて、表示装置12、操作機器14、第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L、第二垂直方向回動部20R、第一送風機22L、第二送風機22R、空調部24、照明装置26及び音響装置28の動作を制御する。
【0103】
例えば、感情センシング部36を用いて操作者Uの音声を計測した結果、所定時間における発声の回数が所定回数より少ない場合、送風体感装置10は、操作者Uが映像に飽きていると判定する。操作者Uが映像に飽きていると判定した場合、送風体感装置10は、第一気流AF1及び第二気流AF2の風速を増減させるように第一送風機22L及び第二送風機22Rの動作を制御する。また、送風体感装置10は、第一気流AF1及び第二気流AF2に対して香りを付与するように調香部24dの動作を制御する。また、送風体感装置10は、スピーカーから出力される効果音(音楽)を切り替えるように音響装置28の動作を制御する。また、送風体感装置10は、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて景色の変化が大きい(左右にカーブした走行路が多い映像にするなど)映像へ切り替えるように表示装置12の動作を制御する。また、送風体感装置10は、エルゴメータ(操作機器14)へ照射する光の強度を変化させたり、エルゴメータへの照射角度を変えるため複数あるスポットライトのON/OFFを切り替えたりするなど、照明装置26の動作を制御する。また、送風体感装置10は、第三気流AF3の温度及び湿度を、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて変化させるように空調部24の動作を制御する。また、送風体感装置10は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの角度を、操作者Uが映像に飽きていると判定する前と比べて変化させるように第一水平方向回動部18L、第二水平方向回動部18R、第一垂直方向回動部20L及び第二垂直方向回動部20Rの動作を制御する。
【0104】
上記の動作は一例であり、推定した操作者Uの種々の感情に応じて制御部30と電気的に通信可能な機器(構成要素)に対する制御を実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
【0105】
[4-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、感情センシング部36は、操作者Uの発声する音声に基づき操作者Uの感情を推定する。
【0106】
これにより、送風体感装置10は、操作者Uの発声する音声に基づいて推定した感情に応じて送風量と送風方向の少なくとも一方が制御された第一気流AF1及び第二気流AF2を衝突して生成される第三気流AF3を操作機器14へ向けて吹き出す。そのため、送風体感装置10を備えた遊戯システム1は、操作者Uに対して映像の中でエルゴメータを運転しているような臨場感を与えることができる。
【0107】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1~4を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1~4で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0108】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0109】
第一水平方向回動部18Lは、第一吹出部材に略垂直方向に設置されたフィンが左右に略平行に回動できるように構成されていても良い。
【0110】
第二水平方向回動部18Rは、第二吹出部材に略垂直方向に設置されたフィンが左右に略平行に回動できるように構成されていても良い。
【0111】
第一垂直方向回動部20Lは、第一吹出部材に略水平方向に設置されたフィンが上下に略垂直に回動できるように構成されていても良い。
【0112】
第二垂直方向回動部20Rは、第二吹出部材に略水平方向に設置されたフィンが上下に略垂直に回動できるように構成されていても良い。
【0113】
表示面12aは、表示装置12と一体に設けられる必要はない。例えば、表示面12aは、プロジェクタ等から出力される画像や映像を投映するスクリーンとして表示装置12とは別体として設けてもよい。
【0114】
表示装置12は、操作機器14に対向して配置されるものに限定されない。例えば、操作者Uの頭や顔に装着するヘッドマウントディスプレイであっても良い。
【0115】
上記の操作機器は何れもエルゴメータに限らず、ランニングマシン、ゲームのコントローラでも良い。
【0116】
送風体感装置10は、空調部24をひとつ備えたが、これに限定されない。例えば、複数の空調部を備え、それぞれの空調部で異なる温度及び湿度の空調を実現してもよい。複数の空調部で空調された空気を所定の割合で組み合わせる(混合)することで、所望の温度及び湿度を有する第三気流AF3を実現してもよい。なお、複数の空調部で空調された空気を所定の割合で組み合わせる(混合)する場合、それぞれの空調部から第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rのそれぞれに送出される空気の量を調整するための公知のダンパ技術を採用可能である。
【0117】
操作者Uの表情に係る情報は、頭の動き、瞬き回数、発汗量、欠伸の回数に係る情報のうち、いずれかひとつ又は複数を含めてもよい。
【0118】
操作者Uの音声に係る情報は、呼吸、欠伸及び溜息に伴う発生音に係る情報のうち、いずれかひとつ又は複数を含めてもよい。
【0119】
音響装置28は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの上方に配置してもよい。また、音響装置28は、第一吹出ノズル16L及び第二吹出ノズル16Rの上方及び下方に配置してもよい。音響装置28は、一対のスピーカーに限定されない。例えば、音域ごとに複数のスピーカーを用いてもよいし、ひとつのスピーカーであってもよい。
【0120】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0121】
本開示は、表示装置に表示される映像等を操作する操作機器に連動して、操作機器に向けて吹き出す気流を制御し得る送風体感装置及び送風体感装置を備えた遊戯システムとして適用可能である。具体的には、スポーツ等のシミュレーションゲーム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0122】
1 遊戯システム
2 ルームユニット
10 送風体感装置
12 表示装置
12a 表示面
14 操作機器
16L 第一吹出ノズル
16R 第二吹出ノズル
18L 第一水平方向回動部
18R 第二水平方向回動部
20L 第一垂直方向回動部
20R 第二垂直方向回動部
22L 第一送風機
22R 第二送風機
24 空調部
24a 空気調和機
24b 除湿機
24c 加湿機
24d 調香部
26 照明装置
28 音響装置
30 制御部
30a 操作情報受付部
30b 処理部
30c 第一動作制御部
30d 第二動作制御部
30e 第三動作制御部
30f 第四動作制御部
30g 第五動作制御部
30h 第六動作制御部
30i 第七動作制御部
30j 第八動作制御部
30k 感情情報受付部
32 感情センシング部
34 感情センシング部
36 感情センシング部
AF1 第一気流
AF2 第二気流
AF3 第三気流
図1
図2
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図10