(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121235
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 50/30 20180101AFI20230824BHJP
【FI】
G16H50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024459
(22)【出願日】2022-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小菅 みのり
(72)【発明者】
【氏名】武田 淑
(72)【発明者】
【氏名】山本 奈々美
(72)【発明者】
【氏名】今井 渓太
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA21
(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数の医療従事者間で、予測される患者の将来の状態を共有することが可能な情報処理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】セントラルモニタと複数のベッドサイドモニタとが、有線又は無線のネットワークにより相互に通信可能に接続されている医療用システムにおいて、情報処理装置の一種であるセントラルモニタの制御部210は、所定の被検者について測定された生体パラメータの履歴を取得する履歴取得部211と、表示部に履歴と、被検者の生体パラメータの将来の予測に関する予測情報をユーザーに入力させるための予測入力画面とを表示させる表示制御部215と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の被検者について測定された生体パラメータの履歴を取得する履歴取得部と、
表示部に前記履歴と、前記被検者の前記生体パラメータの将来の予測に関する予測情報をユーザーに入力させるための予測入力画面とを表示させる表示制御部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記予測入力画面の変更を前記ユーザーから受け付ける変更受付部をさらに有し、
前記表示制御部は、前記予測入力画面の変更に応じて、前記予測入力画面を変更する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予測入力画面は、所定の時間間隔の前記予測情報を入力可能に構成されている請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザーに入力された一部の日時の前記予測情報に基づいて、他の日時の前記予測情報を補間する補間部をさらに有する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、さらに、前記予測情報の関連情報を入力可能なコメント入力画面を前記表示部に表示させる請求項1~4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記被検者の状態および前記被検者の治療計画の少なくとも一方を含む被検者情報を取得する被検者情報取得部と、
前記被検者情報および前記履歴の少なくとも一方に基づいて前記予測入力画面を生成する画面生成部とをさらに有し、
前記表示制御部は、前記画面生成部が生成した前記予測入力画面を前記表示部に表示させる請求項1~5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記履歴取得部は、複数の種類の前記生体パラメータ各々の前記履歴を取得し、
前記画面生成部は、複数の種類の前記生体パラメータのうち任意の種類の前記生体パラメータの前記予測情報を入力可能な前記予測入力画面を生成する請求項6のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記履歴が取得された複数の種類の前記生体パラメータについて、前記被検者情報および前記履歴の少なくとも一方に基づいて前記予測情報の入力の優先度を決定する決定部をさらに有し、
前記画面生成部は、決定された前記優先度に基づいて前記予測入力画面を生成する請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記画面生成部は、少なくとも一部の前記予測情報が予め入力された前記予測入力画面を生成する請求項6~8のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ユーザーから前記予測情報の入力を受け付ける入力受付部をさらに有し、
前記表示制御部は、前記ユーザーから入力された前記予測情報を前記表示部に表示させる請求項1~9のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、さらに、前記予測情報に対応する日時において測定された前記生体パラメータに関する測定情報を前記表示部に表示させる請求項1~10のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記予測情報と、当該予測情報に対応する日時において測定された前記生体パラメータに関する測定情報との差分が所定の差分を超えるときに報知する報知部をさらに有する請求項1~11のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記予測情報を、前記ユーザーが当該予測情報を入力した入力日時に関する情報と関連付けて記憶部に記憶させる請求項1~12のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項14】
生体パラメータを測定するセンサと、
請求項1~13のいずれかに記載の情報処理装置と
を備える情報処理システム。
【請求項15】
所定の被検者について測定された生体パラメータの履歴を取得することと、
表示部に前記履歴と、前記被検者の前記生体パラメータの将来の予測に関する予測情報をユーザーに入力させるための予測入力画面とを表示させることと
を含む情報処理方法。
【請求項16】
請求項15に記載の情報処理方法をコンピューターに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
病院等の医療機関では、たとえば、心拍数等の患者の生体パラメータの経時変化が測定される(特許文献1等)。医師は、たとえば、この生体パラメータの変化を確認しながら、今後の患者の状態を予測し、各患者の治療計画の立案および変更等を行う。患者の回復過程では、主治医の他、複数の看護師および専門分野の異なる医師など、複数の医療従事者が関わることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような複数の医療従事者の間では、コミュニケーション不足、勤務時間帯の違い、知識および経験の違い、さらには専門性の違いがあることから現在の状態から予測される患者の将来の状態を共有することが望ましい。医療従事者間で患者の将来の状態がうまく共有できない場合、医療従事者間のコミュニケーション齟齬が生じ易く、効率的なベッド管理ができず、間接的に患者の順調な回復が遅れる可能性がある。
【0005】
そこで本発明では、複数の医療従事者間で、現在の状態から予測される患者の将来の状態をより正確に共有することが可能な情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、所定の被検者について測定された生体パラメータの履歴を取得する履歴取得部と、表示部に前記履歴と、前記被検者の前記生体パラメータの将来の予測に関する予測情報をユーザーに入力させるための予測入力画面とを表示させる表示制御部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る情報処理装置では、たとえば、患者などの被検者の生体パラメータの履歴と予測入力画面とを表示部に表示させるので、ユーザーは、生体パラメータの履歴を確認しながら、生体パラメータの将来の予測に関する予測情報を情報処理装置に容易に入力することができる。ユーザーが情報処理装置に入力した予測情報は、たとえば、表示部に表示される。よって、複数の医療従事者間で、現在の状態から予測される患者の将来の状態を共有することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を表す図である。
【
図2】
図1に示したベッドサイドモニタの構成の一例を表すブロック図である。
【
図3】
図1に示したセントラルモニタの構成の一例を表すブロック図である。
【
図4】
図3に示した制御部の機能の一例を表すブロック図である。
【
図5】
図3に示した表示部に表示される画面の一例を表す図である。
【
図6】
図3に示した表示部に表示される画面の他の例を表す図である。
【
図7】
図1に示したセントラルモニタの処理の一例を表すフローチャートである。
【
図8】変形例に係る情報処理システムの全体構成の一例を表す図である。
【
図9】
図8に示した情報処理システムの全体構成の他の例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置および情報処理システムについて詳細に説明する。なお、図面において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
<実施形態>
[情報処理システム1の構成]
図1は、情報処理システム1の概略構成図である。情報処理システム1は、たとえば、ベッドサイドモニタ100およびセントラルモニタ200を含んでいる。情報処理システム1は、図示しないものの呼吸器系の疾患を持つ患者への処置を行うための人工呼吸器(たとえば、後述の
図9の呼吸器500)、血液ガスの測定装置、スポットチェックモニタ等の各種バイタルサインの測定装置を含んでいてもよい。セントラルモニタ200およびベッドサイドモニタ100は、有線または無線のネットワークにより相互に通信可能に接続されている。ネットワークは、たとえばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等である。ネットワークの通信規格として、たとえば、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、または5Gを利用し得る。たとえば、一のセントラルモニタ200に、複数のベッドサイドモニタ100が接続されている。ここでは、セントラルモニタ200が、本発明の情報処理装置の一具体例に対応する。なお、情報処理システム1が各種のバイタルサインの測定装置(たとえば人工呼吸器)を含むとき、当該測定装置が取得した各種データはセントラルモニタ200やベッドサイドモニタ100と相互に送受信可能に構成される。また、情報処理システム1は、図示しない電子カルテ-サーバ(たとえば、後述の
図9の電子カルテサーバ400)を含んでいてもよく、ベッドサイドモニタ100及びセントラルモニタ200は、この電子カルテサーバから各種の情報を取得可能に構成されてもよい。
【0012】
(ベッドサイドモニタ100)
図2は、ベッドサイドモニタ100のハードウェア構成のブロック図である。ベッドサイドモニタ100は、たとえば、制御部110、記憶部120、通信部130、表示部150および入力部160を含んでいる。これらの構成要素はバスにより相互に接続されている。なお、一部の構成要素は、無線通信によりバスに接続され得る。ベッドサイドモニタ100は、たとえば、患者のベッドごと、または患者の部屋ごと等に設けられ得る。
【0013】
制御部110は、たとえばCPU(Central Processing Unit)およびRAM(Random Access Memory)により構成され、ベッドサイドモニタ100の各構成要素を制御するとともに、各種演算を行う。制御部110は、センサ140により測定された生体パラメータ、即ちバイタルサインをセントラルモニタ200へ通信部130により送信する。センサ140により測定される生体パラメータは、たとえば、心臓、血圧、呼吸、循環、脳、体温および血液等に関するパラメータであり、具体的には、心拍数(HR)、観血式血圧(ART)、非観血式血圧(NIBP)、動脈血酸素飽和度(SpO2)、局所脳酸素飽和度(rSO2)、吸入中酸素濃度(FiO2)、呼気二酸化炭素分圧(RR(CO2))、動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)、中心静脈圧(CVP)、酸性度(PH)、呼吸数(rRESP)、連続心拍出量(CCO)および体温等である。
【0014】
制御部110は、センサ140により測定された生体パラメータに異常が検出されたとき、当該異常を報知するアラームをセントラルモニタ200へ通信部130により送信してもよい。アラームが報知する異常には、たとえば、測定された生体パラメータの異常、センサ140を構成する測定機器(デバイスや素子)を含む装置等の異常、患者に装着されたセンサ140が外れた等の装着状態の異常、および電波切れやノイズ混入等の測定環境の異常等が含まれる。
【0015】
制御部110は、たとえば、測定した生体パラメータの被検者(患者等)を特定する特定情報と関連付けて、生体パラメータをセントラルモニタ200へ送信し得る。特定情報には、たとえば被検者のベッド番号、患者のID、およびベッドサイドモニタ100のIPアドレス等が含まれる。送信される生体パラメータには、たとえば、測定日時等の情報が付加され得る。
【0016】
記憶部120は、たとえばSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラムおよび各種データを記憶する。
【0017】
通信部130は、ベッドサイドモニタ100とセントラルモニタ200とを通信可能に接続するためのインターフェースである。通信部130は、たとえば入力端子、アンテナ、およびフロントエンド回路等により構成され得る。
【0018】
センサ140は、生体パラメータを検出するデバイスまたは素子である。センサ140には、たとえば、心電図測定用電極、およびSpO2プローブ等が含まれる。センサ140は、たとえば、ベッドサイドモニタ100と着脱可能に構成されている。
【0019】
表示部150は、センサ140により測定された被検者の生体パラメータを視覚により認識可能に表示(出力)する。生体パラメータは、たとえば、表示部150に数値、波形およびグラフ等により表示される。表示部150は、たとえば液晶ディスプレイ等により構成され得る。
【0020】
入力部160は、ユーザーからの各種入力を受け付ける。入力部160を介して、たとえば、医師および看護師等の医療従事者がベッドサイドモニタ100に各種情報を入力する。入力部160は、たとえば、操作ボタン、マウス、またはキーボード等により構成されている。表示部150および入力部160は一体的に構成されていてもよく、たとえば、これらがタッチパネル式のディスプレイ等により構成されていてもよい。
【0021】
(セントラルモニタ200)
図3は、セントラルモニタ200のハードウェア構成のブロック図である。セントラルモニタ200は、制御部210、記憶部220、通信部230、表示部240、および入力部250を含む。これらの構成要素はバスにより相互に接続されている。これらの構成要素の基本構成は、ベッドサイドモニタ100の対応する構成要素の基本構成と同様であるため重複する説明は省略する。セントラルモニタ200は、たとえば、各ベッドサイドモニタ100から受信された複数の被検者の生体パラメータを集約して表示可能に構成されており、ナースステーション等に配置されている。
【0022】
制御部210は、各ベッドサイドモニタ100から、測定された生体パラメータおよび被検者の特定情報を通信部230により受信する。本実施形態では、この制御部210が、被検者の生体パラメータの履歴とともに、予測入力画面を表示部240に表示させる。予測入力画面は、被検者の生体パラメータの将来の予測に関する予測情報をユーザーに入力させるための画面である。予測情報とは、患者の将来のバイタルサイン(生体パラメータ)の予測値や状態に加え、臨床のガイドライン数値(各種学会のガイドライン数値や当該ガイドライン数値を各病院がアレンジした値)などの目標値を含みうる概念である。より具体的な制御部210の機能については、後述する。制御部210は、各ベッドサイドモニタ100から、アラームを受信し、このアラームに関するアラーム情報を表示部240等に出力してもよい。
【0023】
記憶部220は、測定された生体パラメータおよび特定情報を、受信した時間と対応付けて記憶する。測定された生体パラメータは、特定情報と対応付けて記憶され得る。記憶部220には、各被検者の被検者情報が記憶されていてもよい。この被検者情報は、被検者の状態および被検者の治療計画の少なくとも一方に関する情報を含んでいる。被検者の状態は、たとえば、被検者の性別、年齢、体形、喫煙歴、基礎疾患、既往歴、身長、体重、入院理由、集中治療室等への入室理由、病名、投薬状況、肺炎の発症状況および手術の実施状況等である。被検者の治療計画は、たとえば、被検者から呼吸器を外すタイミング、被検者が集中治療室(ICU)を退室するタイミング、投薬/吸痰ケアのタイミング、バイタルサイン計測の頻度やタイミング、及びリハビリの実施内容等の計画である。
【0024】
通信部230は、各ベッドサイドモニタ100に接続するためのインターフェースである。通信部230により、セントラルモニタ200がさらに他の装置に接続可能に構成されていてもよい。
【0025】
表示部240は、複数のベッドサイドモニタ100から制御部210が受信した各被検者の生体パラメータを集約して表示(出力)する。入力部250は、医療従事者等のユーザーからの各種入力を受け付ける。ユーザーは、この入力部250を介して、各被検者の予測情報を入力する。ユーザーは、たとえば、予測情報としてキーボード等から数値を入力してもよく、マウス等を使用してグラフ等の所定の位置または領域を選択してもよい。
【0026】
図4は、制御部210の機能構成の一例を示すブロック図である。セントラルモニタ200では、たとえば、制御部210が記憶部220に記憶されたプログラムを読み込んで処理を実行することによって、履歴取得部211、被検者情報取得部212、決定部213、画面生成部214、表示制御部215、変更受付部216、入力受付部217、補間部218、測定情報取得部2191および報知部2192として機能する。
【0027】
履歴取得部211は、各被検者について測定された生体パラメータの履歴を取得する。履歴取得部211は、たとえば、所定の被検者について、複数の種類の生体パラメータ各々の履歴を取得する。各生体パラメータの履歴は、たとえば、所定の時間間隔でセンサ140により測定された複数のデータにより構成されている。各生体パラメータの履歴が、所定の日時にセンサ140により測定された1つのデータであってもよい。履歴取得部211は、たとえば、各ベッドサイドモニタ100から生体パラメータの履歴を取得する。
【0028】
被検者情報取得部212は、生体パラメータの履歴が取得される各被検者の被検者情報を取得する。被検者情報取得部212は、たとえば、記憶部220から被検者情報を取得する。被検者情報取得部212は、ベッドサイドモニタ100から被検者情報を取得してもよく、電子カルテ等の他の装置から被検者情報を取得してもよい。
【0029】
決定部213は、上記履歴が取得された各生体パラメータについて、ユーザーによる予測情報の入力の優先度を決定する。決定部213は、入力の必要性が高い生体パラメータについて、他の生体パラメータよりも優先度を高く決定する。決定部213は、たとえば、被検者情報取得部212により取得された被検者情報および履歴取得部211により取得された履歴の少なくとも一方に基づいて、優先度を決定する。
【0030】
たとえば、被検者情報に、被検者が手術直後である旨の情報が含まれるとき、決定部213は、血圧に関する生体パラメータおよび循環に関するパラメータの優先度を他の生体パラメータよりも高く決定する。たとえば、被検者情報に、被検者が肺炎である旨の情報が含まれるとき、決定部213は、血液ガスデータに関する生体パラメータの優先度を他の生体パラメータよりも高く決定する。
【0031】
たとえば、被検者の生体パラメータの履歴から、異常あるいは異常が疑われる生体パラメータが検出されるとき、決定部213は、この生体パラメータの優先度を他の生体パラメータよりも高く決定する。決定部213は、優先度の順序を決定してもよく、優先度の分類を決定してもよい。
【0032】
画面生成部214は、被検者情報取得部212により取得された被検者情報および履歴取得部211により取得された履歴の少なくとも一方に基づいて、予測入力画面を生成する。これにより、各被検者により適した予測入力画面を表示させることができる。画面生成部214は、履歴が取得された複数の種類の生体パラメータのうち任意の種類の生体パラメータの予測情報を入力可能な予測入力画面を生成する。予測入力画面には、たとえば、予測情報をユーザーに入力させるための入力欄(たとえば、後述の
図5の入力欄P)が形成される。画面生成部214は、履歴が取得された全ての種類の生体パラメータについて入力欄を形成するようにしてもよく、履歴が取得された生体パラメータのうち、一部の生体パラメータについて、入力欄を形成するようにしてもよい。
【0033】
画面生成部214は、決定部213により決定された生体パラメータの優先度に基づいて、予測入力画面を生成することが好ましい。これにより、ユーザーは、予測の必要な生体パラメータの種類を把握しやすくなり、効率的に予測情報を入力することが可能となる。画面生成部214は、たとえば、優先度の高い生体パラメータについて、選択的に入力欄を形成する。画面生成部214は、ユーザーが入力しやすい位置に、より優先度が高い生体パラメータの入力欄を形成するようにしてもよい。あるいは、画面生成部214は、優先度の高低に応じて、生体パラメータの入力欄を区別して形成するようにしてもよい。
【0034】
画面生成部214は、少なくとも一部の予測情報が予め入力された予測入力画面を生成してもよい。たとえば、画面生成部214は、被検者情報および履歴の少なくとも一方に基づいて、予め、入力欄にデフォルト値が入力された予測入力画面を生成する。これにより、ユーザーはデフォルト値を参照して予測情報を入力することが可能となり、効率的に予測情報を入力することが可能となる。画面生成部214は、たとえば、履歴のうち直近に取得された生体パラメータの値をデフォルト値に決定する。画面生成部214は、たとえば、履歴のうち直近に取得された生体パラメータの値から所定の時間毎に所定の差分(たとえば、数%~数十%など)で増加または減少するようにデフォルト値を決定してもよい。画面生成部214は、たとえば、被検者に装着された呼吸器等の設定に関する情報および投薬情報等の被検者情報に基づいて、デフォルト値を決定してもよい。
【0035】
表示制御部215は、履歴取得部211により取得された履歴と、画面生成部214により生成された予測入力画面とを表示部240に表示させる。
【0036】
図5は、表示制御部215が表示部240に表示させた履歴(履歴H)および予測入力画面の一例を表す。この
図5では、所定の被検者について、9月1日7時に取得されたHR、ART、NIBP、SpO2、rSO2、FiO2、RR(CO2)、PaO2、PaCO2およびPHの履歴Hが表示されている。
【0037】
予測入力画面には、ユーザーがSpO2、PaCO2およびPHの予測情報を9月1日8時以降、1時間毎に入力するための入力欄Pが設けられている。予測入力画面は、所定の時間間隔で予測情報を入力可能に構成されていることが好ましい。これにより、ユーザーは、生体パラメータの経時変化を予測して入力することができる。予測入力画面では、数分毎の予測情報の入力が可能に構成されていてもよく、数時間~数日毎の予測情報の入力が可能に構成されていてもよい。生体パラメータに応じて、予測情報の入力の時間間隔が異なっていてもよい。履歴Hおよび入力欄Pは、たとえばリスト(表)形式で表示部240に表示される。履歴Hおよび入力欄Pは、グラフ形式(たとえば、後述の
図6等)で表示部240に表示されてもよい。
【0038】
表示制御部215は、履歴Hと予測入力画面とを一の画面に同時に表示させることが好ましく、履歴Hと予測入力画面とを一体的に表示させることがより好ましい。予測入力画面内に履歴Hが表示されてもよい。これにより、ユーザーは、履歴Hを確認しながら予測情報を入力しやすくなる。また、履歴Hを表示させるアプリケーションの操作に慣れているユーザーは、履歴Hと一体的に表示される入力欄Pへの入力操作に戸惑うことなく、予測情報を容易に入力することができる。
【0039】
表示制御部215は、さらに、予測情報の関連情報を入力可能なコメント入力画面を表示部240に表示させることが好ましい。ユーザーは、たとえば、このコメント入力画面に、入力した予測情報の根拠等をテキストで入力することができる。コメント入力画面は、予測入力画面と同時に表示部240に表示されてもよく、予測入力画面と切り替えて表示部240に表示されてもよい。コメント入力画面は、他のアプリケーション等と連携されていてもよく、たとえば、被検者の治療およびケアのためのメモ、または医療従事者間の情報伝達のための入力欄等と関連して設けられていてもよい。
【0040】
表示制御部215は、さらに、予測情報に対応する日時において測定された生体パラメータに関する測定情報を表示部240に表示させることが好ましい。これにより、ユーザーが予測した生体パラメータの予測値と、センサ140により測定された生体パラメータの測定値とが比較しやすくなり、医療従事者は治療計画の見直し等を行いやすくなる。測定情報は、測定情報取得部2191により取得される。
【0041】
図6は、表示部240に表示される予測情報および測定情報の一例を表す。
図6では、9月1日8時以降1時間毎のHR、SpO2およびART(Sys)の予測情報と、9月1日7時以降1時間毎に測定されたHR、SpO2およびART(Sys)の測定情報とがトレンドグラフで示されている。このトレンドグラフでは、測定情報が実線、予測情報が破線で各々表されている。このように予測情報および測定情報を同じグラフに重ねて表示することにより、予測情報および測定情報の一致および乖離を把握しやすくなる。
【0042】
変更受付部216は、表示部240に表示された予測入力画面の変更をユーザーから受け付ける。この予測入力画面の変更は、たとえば、入力部250を介して受け付けられる。変更受付部216は、たとえば、予測情報を入力する時間間隔および予測情報を入力する生体パラメータの種類等の変更を受け付ける。変更受付部216は、予測情報を入力する生体パラメータの追加および削除を受け付けてもよい。変更受付部216は、リスト形式およびグラフ形式などの予測入力画面の表示形式の変更を受け付けてもよい。表示制御部215は、変更受付部216により受け付けられた予測入力画面の変更に応じて、表示部240に表示させる予測入力画面を変更する。これにより、ユーザーは、個々の好みまたは被検者の状態に応じて、より予測情報を入力しやすい予測入力画面を表示させることができる。
【0043】
入力受付部217は、ユーザーから予測情報の入力を受け付ける。この予測情報の入力は、たとえば、入力部250を介して受け付けられる。表示制御部215は、ユーザーから入力されたこの予測情報を表示部240に表示させる。
【0044】
本実施形態では、このようにユーザー自身が予測情報を入力する。ここで、ユーザーは、被検者の表情など、装置等からは取得しにくい被検者の状態を詳細に観察しながら予測情報を入力することができるので、AI(Artificial Intelligence)等を用いて被検者の将来の生体パラメータを予測する場合に比べて、ユーザーの満足度が高くなり、入力の煩わしさ等を感じにくくなる。
【0045】
補間部218は、ユーザーに入力された一部の日時の予測情報に基づいて、他の日時の予測情報を補間する。たとえば、ユーザーが9月1日8時および9月1日20時の予測情報を入力したとき、補間部218は、この2つの予測情報に基づいて、9月1日9時から19時までの1時間毎の予測情報を補間する。これにより、入力の手間を少なくすることができる。補間部218は、数分毎の予測情報を補間してもよく、数時間毎の予測情報を補間してもよい。補間部218は、所定の規則に従って予測情報を補間してもよく、統計または機械学習等を用いて予測情報を補間してもよい。
【0046】
測定情報取得部2191は、入力された予測情報に対応する日時において測定された生体パラメータに関する測定情報を取得する。測定情報取得部2191は、たとえば、ベッドサイドモニタ100から測定情報を取得する。
【0047】
報知部2192は、入力された予測情報と、測定情報取得部2191により取得された測定情報との差分が所定の差分を超えるときに報知する機能を有しても良い。当該機能は、ユーザーの設定によりオン/オフを切り替えられる。これにより、医療従事者は、予想された被検者の将来の状態と、現実の状態との乖離に気が付きやすくなり、早期に治療計画の変更等を行うことができる。たとえば、9月1日9時のARTの予測情報と、9月1日9時のARTの測定情報との差分(
図6参照)が、予め規定された閾値を超えるとき、報知部219は表示部240に注意喚起のメッセージを表示したり、当該測定値の表示方法(たとえば数値の色を変える、背景色を変える、等)を変更してもよい。報知部219は、たとえば、被検者の回復が、ユーザーの予想よりも遅れているとき報知する。報知部219は、関係者の端末に注意喚起のメールを送信することにより報知してもよく、あるいは、スピーカー等からアラーム音を発することにより報知してもよい。
【0048】
なお、入力された予測情報と、測定情報取得部2191により取得された測定情報との差分を
図5に示す表示部240に合わせて表示することも可能である。この場合、表示部240を参照する医療従事者は予測値の情報と共に実測値の差分の大きさを把握することができ、以後の処置等に生かすことが可能である。
【0049】
ユーザーが予測情報を入力した日時に関する情報は、予測情報と関連付けて記憶部220等のメモリに保存されてもよい。これにより予測情報と予測情報の入力日時が関連づいた状態となる。また、予測情報とともに、その入力日時に関する情報を表示部240に表示させてもよい。医療従事者等は、予測情報の入力日時と、測定情報の測定日時とを比較することにより、当該予測情報が短期的な予測なのか、長期的な予測なのかを容易に確認することができる。たとえば、予測情報の入力日時と、測定情報の測定日時との間が一定時間以上であるとき、即ち、当該予測情報が長期的な予測であるときには、予測情報が短期的な予測であるときと、表示される当該予測情報の文字色や背景色等を変化させたりしてもよい。一定時間は、たとえば、24時間である。これにより、医療従事者等は、たとえば、短期的な予測および長期的な予測各々の精度の傾向を把握しやすくなる。
【0050】
[セントラルモニタ200の処理方法]
次に、セントラルモニタ200の予測情報の受付処理、即ち、情報処理方法について説明する。
【0051】
図7は、セントラルモニタ200の受付処理を示すフローチャートである。本フローチャートは、セントラルモニタ200の制御部210により、プログラムに従い実行され得る。
【0052】
まず、制御部210は、所定の被検者について、生体パラメータの履歴および被検者情報を取得する(ステップS101、S102)。制御部210は、被検者情報および履歴の順にこれらを取得してもよく、これらを同時に取得してもよい。
【0053】
次に、制御部210は、ステップS101で履歴を取得した各生体パラメータについて、予測情報の入力の優先度を決定する(ステップS103)。制御部210は、たとえば、ステップS101、S102で取得した履歴および被検者情報の少なくとも一方に基づいて優先度を決定する。
【0054】
次に、制御部210は、ステップS102で決定した優先度に基づいて、予測入力画面を生成し、生成した予測入力画面を生体パラメータの履歴とともに表示部240に表示させる(ステップS104、S105)。
【0055】
この後、制御部210は、ユーザーから、表示部240に表示させた予測入力画面の変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS106)。予測入力画面の変更が受け付けられたとき(ステップS106:YES)、制御部210は、ユーザーから受け付けられた変更の指示に応じて予測入力画面を変更した後(ステップS107)、ユーザーからの予測情報の入力を受け付ける(ステップS108)。予測入力画面の変更が受け付けられなかったとき(ステップS106:NO)、制御部210は、ステップS104で生成した予測入力画面を維持したまま、ステップS108の処理に進む。
【0056】
制御部210は、ユーザーから予測情報の入力を受け付けた後、受け付けられた予測情報を表示部240に表示させる(ステップS109)。制御部210は、たとえば、予測入力画面上に予測情報を表示させる。制御部210は、ユーザーから入力された予測情報に基づいて、予測情報を補間してもよい。
【0057】
次に、制御部210は測定情報を取得する(ステップS110)。続いて、制御部210は、予測情報と測定情報との差分が、所定の差分を超えているか否かを判断する(ステップS111)。予測情報と測定情報との差分が、所定の差分を超えているとき(ステップS111:YES)、制御部210は報知した後(ステップS112)、処理を終了するか否かを判断する(ステップS113)。予測情報と測定情報との差分が、所定の差分を超えていないとき(ステップS111:NO)、制御部210はステップS113の処理に進む。
【0058】
制御部210は、処理を終了しないと判断したとき(ステップS113:NO)、ステップS110の処理に戻り、処理を終了すると判断したとき(ステップS113:YES)、処理を終了する。
【0059】
[セントラルモニタ200および情報処理システム1の作用効果]
本実施形態のセントラルモニタ200および情報処理システム1は、被検者の生体パラメータの履歴と予測入力画面とを表示部240に表示させるので、医師等のユーザーは、生体パラメータの履歴を確認しながら、予測情報をセントラルモニタ200に容易に入力することができる。ユーザーがセントラルモニタ200に入力した予測情報は、たとえば、表示部240に表示される。よって、複数の医療従事者間で、予測される患者の将来の状態をより正確に共有することが可能となる。以下、この作用効果について説明する。
【0060】
複数の医療従事者の間では、現在の生体パラメータから予測される将来の患者の状態を共有することが重要である。たとえば、医師は、現在の患者(被検者)の生体パラメータから、数時間後あるいは数日後等の将来の患者の状態を予測して各患者の治療計画を立てる。しかし、治療計画を立てた医師が、患者の治療に関わる他の医療従事者(たとえば、看護師および他の医師等)に、予測した将来の患者の状態を伝えることなく、作業のみを指示することは情報共有の観点からあまり望ましくない。
【0061】
ここで、本実施形態のセントラルモニタ200では、医師が被検者の将来の生体パラメータを予測して入力することができ、この予測がたとえば表示部240に表示される。このため、医師から作業の指示を受けた看護師は、表示された予測情報から、医師が立てた治療計画の根拠を理解しやすくなる。これにより、看護師は、自らのアセスメントに自信が持てたり、医師への連絡をよりスムーズに行いやすくなる。したがって、患者に対してより適切かつ迅速なケアを行うことが可能となる。また、看護師は、医師が着目している生体パラメータを知ることができるので、医師との連携がスムーズに進行し、医師が予測した患者の回復具合と、実際の患者の回復具合とに相違が生じていることにより気が付きやすくなる。
【0062】
さらに、看護師は、表示された予測情報に応じて患者のケアを行うことが可能となるので、勤務時間のシフトによって担当看護師が代わっても、医師は患者の容態変化が概ね予想通りだった場合には指示を繰り返す必要がなくなる。よって、医師の負担を軽減することが可能となる。
【0063】
加えて、表示された予測情報から、所定の医師が予測する将来の患者の状態が明確になるので、複数の医師間で治療計画が相違する場合であっても、治療計画のすり合わせを行いやすくなる。
【0064】
このように、セントラルモニタ200では、ユーザー(たとえば医師)が予測する患者の将来の状態、即ち、予測情報の可視化が可能となるので、複数の医療従事者間で、予測される患者の将来の状態が共有され、コミュニケーションの質が向上する。医療現場では、技術が高度化し、ケアの着眼点および確認点等が増加している。このような医療現場において、上記セントラルモニタ200を用いることにより、手軽に、かつ端的に患者の将来の状態に関する予測を共有できるようになる。したがって、上記セントラルモニタ200は、医療現場での多職種連携に貢献し、医療現場でのスタッフの教育の効率化も図れる。
【0065】
以下、上記実施形態で説明した情報処理システム1の変形例を説明する。なお、以下では、説明の重複を避けるため、上記実施形態で説明した情報処理システム1の各構成と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0066】
<変形例>
図8および
図9は、上記
図1で説明した情報処理システム1の他の例を示す概略構成図である。情報処理システム1は、さらに、生体情報管理サーバ300および電子カルテサーバ400を含んでいてもよく(
図8)、さらに、呼吸器500を含んでいてもよい(
図9)。
【0067】
生体情報管理サーバ300および電子カルテサーバ400は、有線または無線のネットワークによりベッドサイドモニタ100およびセントラルモニタ200に接続されている。生体情報管理サーバ300および電子カルテサーバ400に、複数のセントラルモニタ200が接続されていてもよい。
【0068】
生体情報管理サーバ300は、たとえば、各ベッドサイドモニタ100で測定された患者の生体パラメータに関する測定情報を取得し、記憶する。この生体情報管理サーバ300が、上記実施形態で説明したセントラルモニタ200の履歴取得部211、被検者情報取得部212、決定部213、画面生成部214、表示制御部215、変更受付部216、入力受付部217、補間部218、測定情報取得部2191および報知部2192の機能を有していてもよい。即ち、生体情報管理サーバ300が、本発明の情報処理装置の一具体例であってもよい。
【0069】
電子カルテサーバ400には、複数の患者の電子カルテ情報が記憶されている。電子カルテサーバ400は、たとえば、生体情報管理サーバ300に患者情報を送信する。
【0070】
呼吸器500は、いわゆる人工呼吸器であり、各ベッドサイドモニタ100に接続されている。呼吸器500は、セントラルモニタ200、生体情報管理サーバ300および電子カルテサーバ400と直接通信可能に接続されていてもよい。呼吸器500で測定された生体パラメータ、呼吸器500の設定および呼吸器500のアラーム情報等は、生体情報管理サーバ300に送信される。呼吸器500が、上述のセントラルモニタ200の入力部250と同様に機能してもよい。情報処理システム1は、呼吸器500に加えて、血液ガスの測定装置およびスポットチェックモニタ等の測定装置を有していてもよく、呼吸器500に代えて他の生体パラメータを測定する測定装置を有していてもよい。情報処理システム1は、ベッドサイドモニタ100に代えて、呼吸器500等を有していてもよい。
【0071】
このような情報処理システム1でも、上記実施形態で説明したのと同様に、被検者の生体パラメータの履歴と予測入力画面とを表示部に表示させるので、医師等のユーザーは、生体パラメータの履歴を確認しながら、予測情報を生体情報管理サーバ300に容易に入力することができる。ユーザーが生体情報管理サーバ300に入力した予測情報は、たとえば、生体情報管理サーバ300の表示部に表示される。よって、複数の医療従事者間で、予測される患者の将来の状態をより正確に共有することが可能となる。
【0072】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。たとえば、上述した実施形態においてプログラムにより実現される機能の一部または全部を回路等のハードウェアにより実現してもよい。
【0073】
また、上述した制御部210は、全ての機能を有していなくてもよく、他の機能を有していてもよい。たとえば、制御部210は、補間部218の機能を有していなくてもよく、ユーザーが補間部218を機能させるか否かを選択してもよい。
【0074】
また、上述した制御部210の履歴取得部211、被検者情報取得部212、決定部213、画面生成部214、表示制御部215、変更受付部216、入力受付部217、補間部218、測定情報取得部2191および報知部2192の機能の一部または全部が、生体情報管理サーバ300または電子カルテサーバ400に設けられていてもよい。
更に、各装置間の通信を中継する図示しない任意の装置が適宜含まれてもよく、当該中継装置が送信データを適宜変換などしてもよい。
【0075】
また、上述した実施形態では、セントラルモニタ200が本発明の情報処理装置の一具体例に対応する例を説明したが、ベッドサイドモニタ100が本発明の情報処理装置の一具体例に対応してもよい。たとえば、ベッドサイドモニタ100の制御部110が、上述の制御部210と同様に機能してもよい。ベッドサイドモニタ100およびセントラルモニタ200がともに、本発明の情報処理装置の一具体例に対応してもよい。
【0076】
また、生体情報管理サーバ300、電子カルテサーバ400または呼吸器500が、上述したセントラルモニタ200の制御部210、記憶部220、通信部230、表示部240、および入力部250の一部または全部と同様の機能を有していてもよい。
【0077】
また、上述したフローチャートは、一部のステップを省略してもよく、他のステップが追加されてもよい。また各ステップの一部は同時に実行されてもよく、一つのステップが複数のステップに分割されて実行されてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 医療用システム、
100 ベッドサイドモニタ、
110 制御部、
120 記憶部、
130 通信部、
140 センサ、
150 表示部、
200 ベッドサイドモニタ、
210 制御部、
220 記憶部、
230 通信部、
240 表示部、
250 入力部。