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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121305
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】地下構造物の構築法
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/06 20060101AFI20230824BHJP
   E21D 9/04 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
E21D9/06 311C
E21D9/04 F
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024567
(22)【出願日】2022-02-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000189903
【氏名又は名称】植村 誠
(71)【出願人】
【識別番号】501200491
【氏名又は名称】植村 賢治郎
(74)【代理人】
【識別番号】100078695
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 司
(74)【代理人】
【識別番号】100186864
【弁理士】
【氏名又は名称】尾関 眞里子
(72)【発明者】
【氏名】植村 誠
(72)【発明者】
【氏名】植村 賢治郎
(72)【発明者】
【氏名】丸田 新市
(72)【発明者】
【氏名】山下 康彦
(72)【発明者】
【氏名】舩越 宏治
【テーマコード(参考)】
2D054
【Fターム(参考)】
2D054AB05
2D054AC15
2D054AC20
2D054AD23
2D054AD37
(57)【要約】      (修正有)
【課題】上面にフリクションカッタープレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカッタープレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、フリクションカットプレートに伸びが発生しても、周辺地盤等への影響を抑制することができる。
【解決手段】箱形ルーフ6の上側に設置するフリクションカットプレートを第1のフリクションカットプレート7aとしてその上に第2のフリクションカットプレート7bを重ね、第1、第2のフリクションカットプレート7a,7bのそれぞれ先頭部を溶接等で固定して土中に推進して設置し、箱形ルーフ6の推進貫通後は、第1のフリクションカットプレート7aおよび第2のフリクションカットプレート7bの先頭部溶接等の固定を解除する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面にフリクションカッタープレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカッタープレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、箱形ルーフの上側に設置するフリクションカットプレートを第1のフリクションカットプレートとしてその上に第2のフリクションカットプレートを重ね、第1、第2のフリクションカットプレートのそれぞれ先頭部を溶接等で固定して土中に推進して設置し、箱形ルーフ推進貫通後は、第1のフリクションカットプレートおよび第2のフリクションカットプレートの先頭部溶接等の固定を解除することを特徴とした地下構造物の構築法。
【請求項2】
コンクリート函体後方にジャッキによる戻し装置を設け、この戻し装置を第1のフリクションカッタープレート後端に接続して、コンクリート函体の推進にともない共引きされた第1のフリクションカッタープレートの変位を計測して設定範囲を超えた場合に前記戻し装置で引き戻す請求項1記載の地下構造物の構築法。
【請求項3】
第2のフリクションカットプレートはその先端を到達坑に固定する請求項1および請求項2記載の地下構造物の構築法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、鉄道、道路等の下部地中の土被りの浅い位置に大幅員の地下構造物を横断方向に掘進建設する際に上部交通に支障を与えることなく施工することができる地下構造物の構築法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道、道路等の下部地中に大幅員の地下構造物を横断方向に掘進させるには、上部交通を支承するための防護工が必要となり、かかる防護工として従来鋼管等を水平に並列させるパイプルーフを設けることなどが挙げられるが、地中に掘進させる地下構造物の防護工を別工事として施工することなく、地下構造物の掘進と同時に行うので安全かつ確実に、しかも安価に工事ができ、また土被りも浅く施工できるものとして、次のような工法が知られている。
【0003】
これは図8にも示すように、まず、鉄道等上部交通1の脇に土留鋼矢板2を打設して発進坑3と到達坑4を築造し、該発進坑3内に圧入機5を設置してこれで箱形ルーフ6を到達坑4に向けて圧入させる。
【0004】
箱形ルーフ6は図10図11に示すように、鋼管による略正方形断面の箱形筒体であり、側面に鉤状の構成部材が外向きに並ぶ雄型継手6aと、内向きに並ぶ雌型継手6bを長手方向に連続して形成し、また上面に平板からなるフリクションカットプレート7を取付けている。
【0005】
かかる箱形ルーフ6は単位筒体を1本ずつ圧入するものであり、端部にボルト接合用の継手フランジ6cを形成し、この継手フランジ6c同士をボルト、ナット19で締結することにより1ピースずつ長さ方向に継ぎ足して必要長を埋設し、さらに継手6a,6bを介して横方向に連続させながら並列させる。
【0006】
ボルト、ナット19での締結は、箱形ルーフ6の端部隅角を外向き開放の箱抜き6dとして、この部分において行なう。
【0007】
箱形ルーフ6の並べ方は一文字型、門型、函型などで配設するコンクリート函体9に合わせて適宜選択される。
【0008】
次いで、発進坑3内に反力壁8、コンクリート函体9をセットし、反力壁8とコンクリート函体9との間には元押しジャッキ10を設け、コンクリート函体9の先端に刃口11を設けるとともにコンクリート函体9の先端と前記箱形ルーフ6との間に小ジャッキ12を介在させる。
【0009】
図中13は箱形ルーフ6の支持材、14はフリクションカットプレート7の止め部材でこれらは発進坑3側に設け、一方、到達坑4側に受台15を設ける。
【0010】
小ジャッキ12を伸長してコンクリート函体9を反力としてフリクションカットプレート7を残しながら箱形ルーフ6を1本ずつ順次押し進め、一通り箱形ルーフ6が前進したならば、小ジャッキ12を縮め、今度は元押しジャッキ10を伸長してコンクリート函体9を掘進させる。図中16は元押しジャッキ10とコンクリート函体9間に介在させるストラットである。
【0011】
このようにして、箱形ルーフ6の前進とコンクリート函体9の前進とを交互に繰り返しながら、到達坑4に出た箱形ルーフ6は順次撤去する。
【0012】
そして、コンクリート函体9の先端が到達坑4に達したならば、刃口11等を撤去し適宜裏込めグラウトを行って施工を完了する。
【0013】
下記特許文献は出願人がフリクションカットプレートを2重に重ねて使用することで箱形ルーフを使用せずにすむようすることで特許を取得したものである。
【特許文献1】特許第6510432号公報
【0014】
この特許文献1は、推進しようとする函体の外形に対応するようにフリクションカッタープレートを二重にして圧入または牽引により地中に下部、側部及び上部の四辺矩形配列に組み配置した後、外側のフリクションカッタープレートを固定し、内側のフリクションカッタープレートの端部は函体の前に配置した押角に重合させ、内側のフリクションカッタープレートを押角とともに函体の推進に伴い函体前部でフリクションカッタープレート内部の土砂とともに押し出す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前記フリクションカットプレート7は鋼板による帯状板体であり、箱形ルーフ6に載せてともに地盤に圧入するものである。
【0016】
前記のような函体推進施工または函体けん引施工(以下、函体推進法と言う)において、箱形ルーフとボックスカルバート(以下、函体と言う)を置き換えて地下構造物を構築する施工法では、函体周面に発生する摩擦抵抗による周辺地盤等への影響を遮断するため、薄鋼板であるフリクションカットプレート7を用いて周辺地盤や近接構造物への影響を抑制している。
【0017】
フリクションカットプレート7は、推進する箱形ルーフおよび函体の上面または、それらの周面において横断箇所の全長に配置する、前記施工法特有の鋼製部材である。
【0018】
フリクションカットプレート7は、箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を推進する際、フリクションカットプレート7を固定しておくことで、フリクションカットプレート7の上面側または外周面側の、地盤の水平移動を抑制する効果が認められている。
【0019】
ただし、箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を推進する際、その接触面において、摩擦抵抗力の発生に伴い、フリクションカットプレート7の部材の板厚や長さ、作用する力により、鋼製部材のひずみを要因とした、伸びが発生し、フリクションカットプレート7の効果を減少する事象があった。
【0020】
なお、前記特許文献1はフリクションカッタープレートを二重にして用いるもののフリクションカットプレート7の効果を減少することを防止するものではない。
【0021】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、上面にフリクションカッタープレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカッタープレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、フリクションカットプレートに伸びが発生しても、周辺地盤等への影響を抑制することができる地下構造物の構築法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、上面にフリクションカッタープレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカッタープレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、箱形ルーフの上側に設置するフリクションカットプレートを第1のフリクションカットプレートとしてその上に第2のフリクションカットプレートを重ね、第1、第2のフリクションカットプレートのそれぞれ先頭部を溶接等で固定して土中に推進して設置し、箱形ルーフ推進貫通後は、第1のフリクションカットプレートおよび第2のフリクションカットプレートの先頭部溶接等の固定を解除することを要旨とするものである。
【0023】
請求項1記載の本発明によれば、第1のフリクションカットプレートの上に第2のフリクションカットプレートを重ねることで、箱形ルーフおよびコンクリート函体を推進する際に第1のフリクションカットプレートに伸びが発生しても、第2のフリクションカットプレートにはこのような伸びは発生せず、第2のフリクションカットプレートで周辺地盤等への影響を抑制することができる。
【0024】
請求項2記載の本発明は、コンクリート函体後方にジャッキによる戻し装置を設け、この戻し装置を第1のフリクションカッタープレート後端に接続して、コンクリート函体の推進にともない共引きされた第1のフリクションカッタープレートの変位を計測して設定範囲を超えた場合に前記戻し装置で引き戻すことを要旨とするものである。
【0025】
請求項2記載の本発明によれば第1のフリクションカッタープレートは箱形ルーフおよびコンクリート函体で共引きされるが、この共引きされてのびるなどして前にずれる分は戻し装置により後端を後方へ引かれ修正される。
【0026】
請求項3の本発明は、第2のフリクションカットプレートはその先端を到達坑に固定することを要旨とするものである。
【0027】
請求項3の本発明によれば、第2のフリクションカットプレートはその先端を到達坑に固定することでより第1のフリクションカッタープレートの変位の影響を受け難いものとすることができ、箱形ルーフおよびコンクリート函体の推進による周辺地盤等への影響を確実に抑制することができる。
【発明の効果】
【0028】
以上述べたように本発明の地下構造物の構築法は、上面にフリクションカッタープレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカッタープレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、フリクションカットプレートに伸びが発生しても、周辺地盤等への影響を抑制することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の地下構造物の構築法の第1実施形態を示す縦断側面図である。
図2】本発明の地下構造物の構築法の第1実施形態を示す縦断正面図である。
図3】本発明の地下構造物の構築法の第2実施形態を示す縦断側面図である。
図4】本発明の地下構造物の構築法の第2実施形態を示す縦断正面図である。
図5】本発明の地下構造物の構築法のフリクションカットプレート制御の工程を示す説明図である。
図6】本発明の地下構造物の構築法のフリクションカットプレート制御のフローチャートである。
図7】本発明の地下構造物の構築法のフリクションカットプレート制御の説明図である。
図8】地下構造物の構築法の概要を示す前半工程の側面図である。
図9】地下構造物の構築法の概要を示す後半工程の側面図である。
図10】箱形ルーフの斜視図である。
図11】箱形ルーフの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の地下構造物の構築法の第1実施形態を示す縦断側面図、図2は同上縦断正面図で、上面にフリクションカッタープレートを配設した箱形ルーフ6を並列させて発進坑3側から到達坑4側へと地中に圧入し、フリクションカッタープレートを地中に残置しながら箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を順次推進させる地下構造物の構築法については前記図8図9で説明した通りである。
【0031】
なお、箱形ルーフ6の推進については、前記のようにコンクリート函体9の先端と前記箱形ルーフ6との間に小ジャッキ12を介在させて行うものでも、また、
小ジャッキ12を用いずにコンクリート函体9の推進で並べた箱形ルーフ6を全体として押し出すようにするものでもよい。
【0032】
また、図示の本実施形態はコンクリート函体9に対して門型に箱形ルーフ6を並べた場合である。
【0033】
本発明は、箱形ルーフ6の上側に設置するフリクションカットプレートを第1のフリクションカットプレート7aとしてその上に第2のフリクションカットプレート7bを重ね、第1、第2のフリクションカットプレート7a、7bのそれぞれ先頭部を溶接等で固定して土中に推進して設置する。
【0034】
なお、フリクションカットプレート7a、7bは平板鋼板からなるもので、箱形ルーフ6を1本ずつ圧入するが、端部に箱抜き継手フランジを形成し、この継手フランジ同士をボルト、ナットで締結することにより1ピースずつ長さ方向に継ぎ足されて必要長を埋設する際に、先端以外は箱形ルーフ6の上面に重合わせるだけであり、箱形ルーフ6を1本ずつ順次接続していく時に、このフリクションカッタープレート7a、7bも箱形ルーフ6の長さ分だけ溶接等でつないで長くしていく。
【0035】
また、第1、第2のフリクションカットプレート7a、7bのそれぞれ先頭部を箱形ルーフ6に固定する手段としては溶接以外にボルト・ナット止めも可能である。
【0036】
第1、第2のフリクションカットプレート7a、7bの間に潤滑剤を挿入してもよい。
【0037】
箱形ルーフ6の推進貫通後は、第1のフリクションカットプレート7aおよび第2のフリクションカットプレート7bの先頭部溶接等の固定を解除する。
【0038】
前記第2のフリクションカットプレート7bの先端は到達坑4に設けたストラット22に溶接等で固定し、また、必要に応じて後端を発進坑3に固定する。なお、ストラット22を設けずに、第2のフリクションカットプレート7bの先端を到達坑4の土留鋼矢板2(図8参照)に固定してもよい。
【0039】
コンクリート函体9の後方に引き戻しジャッキ23による戻し装置を設け、この引き戻しジャッキ23を引き戻し部材24を介して第1のフリクションカットプレート7aの後端に連結した。
【0040】
第1のフリクションカットプレート7aの先端は到達坑4側で固定せずにフリーとする。
【0041】
引き戻し部材24にはPC鋼棒によるタイロッドを利用でき、フリクションカッタープレート7aの後端には定着具を設け、この定着具とジャッキとを連結する。
【0042】
例えば引き戻しジャッキ23にセンターホール式のジャッキやネジ式のジャッキを使用したり、タイロッドに代えてワイヤーやPC鋼線等の紐部材を使用したりすることも可能である。
【0043】
このようにして、フリクションカットプレート7a、7bを残しながら、箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を前進させるが、フリクションカットプレート7aが箱形ルーフ6やコンクリート函体9の推進に共ない共引きされた場合は図5に示すように引き戻しジャッキ23による制御を行う。引き戻しジャッキ23の引き戻す量は油圧ジャッキを作動させる油圧ポンプのオイルの吐出量をコントロール(電気抵抗器による)して調整する。
【0044】
図7は制御設定範囲の説明図で、原点位置に対して、制御設定範囲は一次設定値および二次設定値を定める。
【0045】
図5(a)は箱形ルーフ6およびコンクリート函体9の推進前の状態を示し、引き戻しジャッキ23は、常時は低圧力で常時引っ張り力を維持している。フリクションカットプレート7bは水平移動防止を施された状態である。
【0046】
箱形ルーフ6またはコンクリート函体9を推進した際に、フリクションカットプレート7aが計測原点(a)の制御範囲を超えた場合、高圧力で瞬時に引き戻す。
【0047】
図5(b)は箱形ルーフ6またはコンクリート函体9を1ストローク推進した状況で、引き戻しジャッキ23は低圧力で作動している。摩擦抵抗(a)は発生するが、フリクションカットプレート7aは変位していない状況を示す。
【0048】
図5(c)はフリクションカットプレート7bは水平移動防止を施した状態で、コンクリート函体9および箱形ルーフ6を1ストローク推進した状況で、引き戻しジャッキ23は低圧力で作動している。摩擦抵抗(a)の発生により、変位量(a)が発生し、摩擦抵抗(a)と共に変位量(b)が発生した状況を示す。変位量(b)はFCプレート部材の伸び量を含む。フリクションカットプレート7bは、水平移動が無く、計測原点(b)を維持している。
【0049】
図5(d)はフリクションカットプレート7bは図5(c)の引き戻しジャッキ23を高圧力に切換え、フリクションカットプレート7aを引き戻した状況を示す。
【0050】
フリクションカットプレート7aが所定位置へ戻ったら、引き戻しジャッキ
23は低圧力に切換え(戻り)で作動させる。なお、フリクションカットプレート7bは、水平移動が無く、計測原点(b)を維持している。
【0051】
図6に前記制御のフローを示す。
【0052】
図3図4は本発明の第2実施形態を示すもので、コンクリート函体9に対して函型に箱形ルーフ6を並べた場合で、フリクションカットプレート7a、7b
も箱形ルーフ6の外側に函型に並ぶ。
【0053】
推進しようとするコンクリート函体9の外形に対応するように箱型ルーフ6を組み配置して、発進坑3から地中に圧入した後、前記箱型ルーフ6の端部にコンクリート函体9の先端部を配置してコンクリート函体9の推進とともに切羽部の土砂を箱型ルーフ6といっしょに到達坑4側に押し出すことができる。
【符号の説明】
【0054】
1…上部交通 2…土留鋼矢板
3…発進坑 4…到達坑
5…圧入機 6…箱形ルーフ
6a、6b…継手 6c…継手フランジ
6d…箱抜き
7,7a,7b…フリクションカットプレート
8…反力壁 9…コンクリート函体
10…元押しジャッキ 11…刃口
12…小ジャッキ 13…支持材
14…止め部材 15…受台
16…ストラット 17…本体
19…ボルト、ナット 20…裏当板
21…ボルト 22…ストラット
23…引き戻しジャッキ 24…引き戻し部材

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、鉄道、道路等の下部地中の土被りの浅い位置に大幅員の地下構造物を横断方向に掘進建設する際に上部交通に支障を与えることなく施工することができる地下構造物の構築法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道、道路等の下部地中に大幅員の地下構造物を横断方向に掘進させるには、上部交通を支承するための防護工が必要となり、かかる防護工として従来鋼管等を水平に並列させるパイプルーフを設けることなどが挙げられるが、地中に掘進させる地下構造物の防護工を別工事として施工することなく、地下構造物の掘進と同時に行うので安全かつ確実に、しかも安価に工事ができ、また土被りも浅く施工できるものとして、次のような工法が知られている。
【0003】
これは図8にも示すように、まず、鉄道等上部交通1の脇に土留鋼矢板2を打設して発進坑3と到達坑4を築造し、該発進坑3内に圧入機5を設置してこれで箱形ルーフ6を到達坑4に向けて圧入させる。
【0004】
箱形ルーフ6は図10図11に示すように、鋼管による略正方形断面の箱形筒体であり、側面に鉤状の構成部材が外向きに並ぶ雄型継手6aと、内向きに並ぶ雌型継手6bを長手方向に連続して形成し、また上面に平板からなるフリクションカットプレート7を取付けている。
【0005】
かかる箱形ルーフ6は単位筒体を1本ずつ圧入するものであり、端部にボルト接合用の継手フランジ6cを形成し、この継手フランジ6c同士をボルト、ナット19で締結することにより1ピースずつ長さ方向に継ぎ足して必要長を埋設し、さらに継手6a,6bを介して横方向に連続させながら並列させる。
【0006】
ボルト、ナット19での締結は、箱形ルーフ6の端部隅角を外向き開放の箱抜き6dとして、この部分において行なう。
【0007】
箱形ルーフ6の並べ方は一文字型、門型、函型などで配設するコンクリート函体9に合わせて適宜選択される。
【0008】
次いで、発進坑3内に反力壁8、コンクリート函体9をセットし、反力壁8とコンクリート函体9との間には元押しジャッキ10を設け、コンクリート函体9の先端に刃口11を設けるとともにコンクリート函体9の先端と前記箱形ルーフ6との間に小ジャッキ12を介在させる。
【0009】
図中13は箱形ルーフ6の支持材、14はフリクションカットプレート7の止め部材でこれらは発進坑3側に設け、一方、到達坑4側に受台15を設ける。
【0010】
小ジャッキ12を伸長してコンクリート函体9を反力としてフリクションカットプレート7を残しながら箱形ルーフ6を1本ずつ順次押し進め、一通り箱形ルーフ6が前進したならば、小ジャッキ12を縮め、今度は元押しジャッキ10を伸長してコンクリート函体9を掘進させる。図中16は元押しジャッキ10とコンクリート函体9間に介在させるストラットである。
【0011】
このようにして、箱形ルーフ6の前進とコンクリート函体9の前進とを交互に繰り返しながら、到達坑4に出た箱形ルーフ6は順次撤去する。
【0012】
そして、コンクリート函体9の先端が到達坑4に達したならば、刃口11等を撤去し適宜裏込めグラウトを行って施工を完了する。
【0013】
下記特許文献は出願人がフリクションカットプレートを2重に重ねて使用することで箱形ルーフを使用せずにすむようすることで特許を取得したものである。
【特許文献1】特許第6510432号公報
【0014】
この特許文献1は、推進しようとする函体の外形に対応するようにフリクションカットプレートを二重にして圧入または牽引により地中に下部、側部及び上部の四辺矩形配列に組み配置した後、外側のフリクションカットプレートを固定し、内側のフリクションカットプレートの端部は函体の前に配置した押角に重合させ、内側のフリクションカットプレートを押角とともに函体の推進に伴い函体前部でフリクションカットプレート内部の土砂とともに押し出す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前記フリクションカットプレート7は鋼板による帯状板体であり、箱形ルーフ6に載せてともに地盤に圧入するものである。
【0016】
前記のような函体推進施工または函体けん引施工(以下、函体推進法と言う)において、箱形ルーフとボックスカルバート(以下、函体と言う)を置き換えて地下構造物を構築する施工法では、函体周面に発生する摩擦抵抗による周辺地盤等への影響を遮断するため、薄鋼板であるフリクションカットプレート7を用いて周辺地盤や近接構造物への影響を抑制している。
【0017】
フリクションカットプレート7は、推進する箱形ルーフおよび函体の上面または、それらの周面において横断箇所の全長に配置する、前記施工法特有の鋼製部材である。
【0018】
フリクションカットプレート7は、箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を推進する際、フリクションカットプレート7を固定しておくことで、フリクションカットプレート7の上面側または外周面側の、地盤の水平移動を抑制する効果が認められている。
【0019】
ただし、箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を推進する際、その接触面において、摩擦抵抗力の発生に伴い、フリクションカットプレート7の部材の板厚や長さ、作用する力により、鋼製部材のひずみを要因とした、伸びが発生し、フリクションカットプレート7の効果を減少する事象があった。
【0020】
なお、前記特許文献1はフリクションカットプレートを二重にして用いるもののフリクションカットプレート7の効果を減少することを防止するものではない。
【0021】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、上面にフリクションカットプレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカットプレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、フリクションカットプレートに伸びが発生しても、周辺地盤等への影響を抑制することができる地下構造物の構築法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、上面にフリクションカットプレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカットプレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、箱形ルーフの上側に設置するフリクションカットプレートを第1のフリクションカットプレートとしてその上に第2のフリクションカットプレートを重ね、第1、第2のフリクションカットプレートのそれぞれ先頭部同士を溶接等で固定して土中に推進して設置し、箱形ルーフ推進貫通後は、第1のフリクションカットプレートおよび第2のフリクションカットプレートの先頭部溶接等の固定を解除し、コンクリート函体後方にジャッキによる戻し装置を設け、この戻し装置を第1のフリクションカットプレート後端に接続して、コンクリート函体の推進にともない共引きされた第1のフリクションカットプレートの変位を計測して設定範囲を超えた場合に前記戻し装置で引き戻すことを要旨とするものである。
【0023】
請求項1記載の本発明によれば、第1のフリクションカットプレートの上に第2のフリクションカットプレートを重ねることで、箱形ルーフおよびコンクリート函体を推進する際に第1のフリクションカットプレートに伸びが発生しても、第2のフリクションカットプレートにはこのような伸びは発生せず、第2のフリクションカットプレートで周辺地盤等への影響を抑制することができる。
【0024】
また、第1のフリクションカットプレートは箱形ルーフおよびコンクリート函体で共引きされるが、この共引きされてのびるなどして前にずれる分は戻し装置により後端を後方へ引かれ修正される。
【0025】
請求項2の本発明は、第2のフリクションカットプレートはその先端を到達坑に固定することを要旨とするものである。
【0026】
請求項2の本発明によれば、第2のフリクションカットプレートはその先端を到達坑に固定することでより第1のフリクションカットプレートの変位の影響を受け難いものとすることができ、箱形ルーフおよびコンクリート函体の推進による周辺地盤等への影響を確実に抑制することができる。
【発明の効果】
【0027】
以上述べたように本発明の地下構造物の構築法は、上面にフリクションカットプレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカットプレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、フリクションカットプレートに伸びが発生しても、周辺地盤等への影響を抑制することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の地下構造物の構築法の第1実施形態を示す縦断側面図である。
図2】本発明の地下構造物の構築法の第1実施形態を示す縦断正面図である。
図3】本発明の地下構造物の構築法の第2実施形態を示す縦断側面図である。
図4】本発明の地下構造物の構築法の第2実施形態を示す縦断正面図である。
図5】本発明の地下構造物の構築法のフリクションカットプレート制御の工程を示す説明図である。
図6】本発明の地下構造物の構築法のフリクションカットプレート制御のフローチャートである。
図7】本発明の地下構造物の構築法のフリクションカットプレート制御の説明図である。
図8】地下構造物の構築法の概要を示す前半工程の側面図である。
図9】地下構造物の構築法の概要を示す後半工程の側面図である。
図10】箱形ルーフの斜視図である。
図11】箱形ルーフの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の地下構造物の構築法の第1実施形態を示す縦断側面図、図2は同上縦断正面図で、上面にフリクションカットプレートを配設した箱形ルーフ6を並列させて発進坑3側から到達坑4側へと地中に圧入し、フリクションカットプレートを地中に残置しながら箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を順次推進させる地下構造物の構築法については前記図8図9で説明した通りである。
【0030】
なお、箱形ルーフ6の推進については、前記のようにコンクリート函体9の先端と前記箱形ルーフ6との間に小ジャッキ12を介在させて行うものでも、また、小ジャッキ12を用いずにコンクリート函体9の推進で並べた箱形ルーフ6を全体として押し出すようにするものでもよい。
【0031】
また、図示の本実施形態はコンクリート函体9に対して門型に箱形ルーフ6を並べた場合である。
【0032】
本発明は、箱形ルーフ6の上側に設置するフリクションカットプレートを第1のフリクションカットプレート7aとしてその上に第2のフリクションカットプレート7bを重ね、第1、第2のフリクションカットプレート7a、7bのそれぞれ先頭部を溶接等で固定して土中に推進して設置する。
【0033】
なお、フリクションカットプレート7a、7bは平板鋼板からなるもので、箱形ルーフ6を1本ずつ圧入するが、端部に箱抜き継手フランジを形成し、この継手フランジ同士をボルト、ナットで締結することにより1ピースずつ長さ方向に継ぎ足されて必要長を埋設する際に、先端以外は箱形ルーフ6の上面に重合わせるだけであり、箱形ルーフ6を1本ずつ順次接続していく時に、このフリクションカットプレート7a、7bも箱形ルーフ6の長さ分だけ溶接等でつないで長くしていく。
【0034】
また、第1、第2のフリクションカットプレート7a、7bのそれぞれ先頭部を箱形ルーフ6に固定する手段としては溶接以外にボルト・ナット止めも可能である。
【0035】
第1、第2のフリクションカットプレート7a、7bの間に潤滑剤を挿入してもよい。
【0036】
箱形ルーフ6の推進貫通後は、第1のフリクションカットプレート7aおよび第2のフリクションカットプレート7bの先頭部溶接等の固定を解除する。
【0037】
前記第2のフリクションカットプレート7bの先端は到達坑4に設けたストラット22に溶接等で固定し、また、必要に応じて後端を発進坑3に固定する。なお、ストラット22を設けずに、第2のフリクションカットプレート7bの先端を到達坑4の土留鋼矢板2(図8参照)に固定してもよい。
【0038】
コンクリート函体9の後方に引き戻しジャッキ23による戻し装置を設け、この引き戻しジャッキ23を引き戻し部材24を介して第1のフリクションカットプレート7aの後端に連結した。
【0039】
第1のフリクションカットプレート7aの先端は到達坑4側で固定せずにフリーとする。
【0040】
引き戻し部材24にはPC鋼棒によるタイロッドを利用でき、フリクションカットプレート7aの後端には定着具を設け、この定着具とジャッキとを連結する。
【0041】
例えば引き戻しジャッキ23にセンターホール式のジャッキやネジ式のジャッキを使用したり、タイロッドに代えてワイヤーやPC鋼線等の紐部材を使用したりすることも可能である。
【0042】
このようにして、フリクションカットプレート7a、7bを残しながら、箱形ルーフ6およびコンクリート函体9を前進させるが、フリクションカットプレート7aが箱形ルーフ6やコンクリート函体9の推進に共ない共引きされた場合は図5に示すように引き戻しジャッキ23による制御を行う。引き戻しジャッキ23の引き戻す量は油圧ジャッキを作動させる油圧ポンプのオイルの吐出量をコントロール(電気抵抗器による)して調整する。
【0043】
図7は制御設定範囲の説明図で、原点位置に対して、制御設定範囲は一次設定値および二次設定値を定める。
【0044】
図5(a)は箱形ルーフ6およびコンクリート函体9の推進前の状態を示し、引き戻しジャッキ23は、常時は低圧力で常時引っ張り力を維持している。フリクションカットプレート7bは水平移動防止を施された状態である。
【0045】
箱形ルーフ6またはコンクリート函体9を推進した際に、フリクションカットプレート7aが計測原点(a)の制御範囲を超えた場合、高圧力で瞬時に引き戻す。
【0046】
図5(b)は箱形ルーフ6またはコンクリート函体9を1ストローク推進した状況で、引き戻しジャッキ23は低圧力で作動している。摩擦抵抗(a)は発生するが、フリクションカットプレート7aは変位していない状況を示す。
【0047】
図5(c)はフリクションカットプレート7bは水平移動防止を施した状態で、コンクリート函体9および箱形ルーフ6を1ストローク推進した状況で、引き戻しジャッキ23は低圧力で作動している。摩擦抵抗(a)の発生により、変位量(a)が発生し、摩擦抵抗(a)と共に変位量(b)が発生した状況を示す。変位量(b)はFCプレート部材の伸び量を含む。フリクションカットプレート7bは、水平移動が無く、計測原点(b)を維持している。
【0048】
図5(d)はフリクションカットプレート7bは図5(c)の引き戻しジャッキ23を高圧力に切換え、フリクションカットプレート7aを引き戻した状況を示す。
【0049】
フリクションカットプレート7aが所定位置へ戻ったら、引き戻しジャッキ23は低圧力に切換え(戻り)で作動させる。なお、フリクションカットプレート7bは、水平移動が無く、計測原点(b)を維持している。
【0050】
図6に前記制御のフローを示す。
【0051】
図3図4は本発明の第2実施形態を示すもので、コンクリート函体9に対して函型に箱形ルーフ6を並べた場合で、フリクションカットプレート7a、7bも箱形ルーフ6の外側に函型に並ぶ。
【0052】
推進しようとするコンクリート函体9の外形に対応するように箱型ルーフ6を組み配置して、発進坑3から地中に圧入した後、前記箱型ルーフ6の端部にコンクリート函体9の先端部を配置してコンクリート函体9の推進とともに切羽部の土砂を箱型ルーフ6といっしょに到達坑4側に押し出すことができる。
【符号の説明】
【0053】
1…上部交通 2…土留鋼矢板
3…発進坑 4…到達坑
5…圧入機 6…箱形ルーフ
6a、6b…継手 6c…継手フランジ
6d…箱抜き
7,7a,7b…フリクションカットプレート
8…反力壁 9…コンクリート函体
10…元押しジャッキ 11…刃口
12…小ジャッキ 13…支持材
14…止め部材 15…受台
16…ストラット 17…本体
19…ボルト、ナット 20…裏当板
21…ボルト 22…ストラット
23…引き戻しジャッキ 24…引き戻し部材
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面にフリクションカットプレートを配設した箱形ルーフを並列させて発進坑側から到達坑側へと地中に圧入し、フリクションカットプレートを地中に残置しながら箱形ルーフおよびコンクリート函体を順次推進させる地下構造物の構築法において、箱形ルーフの上側に設置するフリクションカットプレートを第1のフリクションカットプレートとしてその上に第2のフリクションカットプレートを重ね、第1、第2のフリクションカットプレートのそれぞれ先頭部同士を溶接等で固定して土中に推進して設置し、箱形ルーフ推進貫通後は、第1のフリクションカットプレートおよび第2のフリクションカットプレートの先頭部溶接等の固定を解除し、コンクリート函体後方にジャッキによる戻し装置を設け、この戻し装置を第1のフリクションカットプレート後端に接続して、コンクリート函体の推進にともない共引きされた第1のフリクションカットプレートの変位を計測して設定範囲を超えた場合に前記戻し装置で引き戻すことを特徴とした地下構造物の構築法。
【請求項2】
第2のフリクションカットプレートはその先端を到達坑に固定する請求項1記載の地下構造物の構築法。