(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121498
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】測定器
(51)【国際特許分類】
G01B 5/18 20060101AFI20230824BHJP
【FI】
G01B5/18
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024868
(22)【出願日】2022-02-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】522066838
【氏名又は名称】株式会社ファム
(74)【代理人】
【識別番号】100157428
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 聞平
(72)【発明者】
【氏名】竹田 芳生
【テーマコード(参考)】
2F062
【Fターム(参考)】
2F062AA42
2F062BC80
2F062CC22
2F062EE01
2F062EE62
2F062FF03
2F062FG07
2F062GG18
2F062HH05
2F062LL09
2F062MM06
(57)【要約】
【課題】皿穴の皿ザグリ深さを安定して正確に測定することができる測定器を実現する。
【解決手段】皿ザグリ部1cが形成された皿穴1の測定に使用される測定器10は、先端に測定子12が設けられた可動部材13と、可動部材13を移動可能に支持する本体部14と、測定子12の変位量を検出可能な検出部20と、本体部14から可動部材13に沿って延び、測定子12よりも先端が本体部14側に位置するステム15とを備えている。測定子12の形状について、測定子12が皿穴1にまっすぐ挿入されて、ステム15の先端15aが皿穴1の周辺部2に当接し、且つ、測定子12が皿ザグリ部1cの側面及び円錐面1bにそれぞれ当接する測定状態で、皿ザグリ部1cと円錐面1bとの境界部1dに非接触となる形状に形成されている。検出部20は、測定子12の変位前の状態と測定状態との間の測定子12の変位量に基づいて、皿ザグリ部1cの深さを算出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皿ネジの頭部が当接する円錐面の入口側に、皿ザグリ部が形成された皿穴の測定に使用される測定器であって、
先端に測定子が設けられた可動部材と、
前記可動部材を移動可能に支持する本体部と、
前記測定子の変位量を検出可能な検出部と、
前記本体部から前記可動部材に沿って延び、前記測定子よりも先端が前記本体部側に位置するステムとを備え、
前記測定子の形状について、前記測定子が前記皿穴にまっすぐ挿入されて、前記ステムの先端が前記皿穴の周辺部に当接し、且つ、前記測定子が前記皿ザグリ部の側面及び前記円錐面にそれぞれ当接する測定状態で、前記皿ザグリ部と前記円錐面との境界部に非接触となる形状に形成され、
前記検出部は、前記測定子の変位前の状態と前記測定状態との間の前記測定子の変位量に基づいて、前記皿ザグリ部の深さを算出する、測定器。
【請求項2】
前記測定子のうち前記測定状態で前記円錐面に当接する箇所は、外側に膨らむ曲面となっている、請求項1に記載の測定器。
【請求項3】
前記測定子のうち前記測定状態で前記円錐面に当接する箇所は、前記測定子の先端部の外周部に形成されたR面取り部である、請求項1に記載の測定器。
【請求項4】
前記検出部は、前記測定状態で前記測定子と前記円錐面が接触する点と、前記境界部との高低差について、前記円錐面の傾斜角が45°の場合の値を記憶しており、
前記検出部は、前記測定子の変位量に加えて、前記高低差の記憶値を用いて、前記皿ザグリ部の深さを算出する、請求項1乃至3の何れか1つに記載の測定器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皿穴の測定に使用される測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
皿ネジ(皿頭ネジ)が締結される皿穴の加工方法として、ザグリ加工がある。皿穴では、ザグリ加工により皿ザグリ部を設けることで、皿ネジの頭部が当たる円錐面までの深さが確保され、皿ネジの頭部の飛び出しが抑制される。
【0003】
特許文献1の
図1には、皿穴内に球状のマスターゲージを配置した後に、支持部のベースから突き出るマスターゲージの長さEを測定し、その測定結果に基づいて、皿穴の深さを示す長さXが所定の公差範囲にあるかどうかを検証することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、皿ザグリ部が設けられた皿穴において、皿ネジの頭部が皿穴から飛び出さないことを確認するためには、皿ザグリ部の深さ(以下、「皿ザグリ深さ」と言う場合がある。)を測定することが考えられる。しかし、特許文献1には、皿ザグリ深さを測定することは記載されていない。また、皿ザグリ部と円錐面との境界部は、高精度で加工したとしても、断面視において点で交わることはなく、微小な曲面となる(
図2(b)の破線内の拡大図を参照)。そのため、皿ザグリ深さの測定にノギスを用いる場合、微小な曲面にノギスが当たる虞があり、皿ザグリ深さを安定して正確に測定することは難しい。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、皿穴の皿ザグリ深さを安定して正確に測定することができる測定器を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するべく、第1の発明は、皿ネジの頭部が当接する円錐面の入口側に、皿ザグリ部が形成された皿穴の測定に使用される測定器であって、先端に測定子が設けられた可動部材と、可動部材を移動可能に支持する本体部と、測定子の変位量を検出可能な検出部と、本体部から可動部材に沿って延び、測定子よりも先端が本体部側に位置するステムとを備え、測定子の形状について、測定子が皿穴にまっすぐ挿入されて、ステムの先端が皿穴の周辺部に当接し、且つ、測定子が皿ザグリ部の側面及び円錐面にそれぞれ当接する測定状態で、皿ザグリ部と円錐面との境界部に非接触となる形状に形成され、検出部は、測定子の変位前の状態と測定状態との間の測定子の変位量に基づいて、皿ザグリ部の深さを算出する、測定器である。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、測定子のうち測定状態で円錐面に当接する箇所は、外側に膨らむ曲面となっている。
【0009】
第3の発明は、第1の発明において、測定子のうち測定状態で円錐面に当接する箇所は、測定子の先端部の外周部に形成されたR面取り部である。
【0010】
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、検出部は、測定状態で測定子と円錐面が接触する点と、境界部との高低差について、円錐面の傾斜角が45°の場合の値を記憶しており、検出部は、測定子の変位量に加えて、高低差の記憶値を用いて、皿ザグリ部の深さを算出する。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、測定子は、測定状態で皿ザグリ部と円錐面との境界部に接触しない形状に形成されている。そのため、皿ザグリ深さの測定において、測定子が境界部(微小な曲面)に当たることに起因する誤差が生じる虞がない。従って、皿ザグリ深さを安定して正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1(a)は、実施形態に係る測定器の正面図であり、
図1(b)は、測定器に内蔵された検出器(検出部)のブロック図である。
【
図2】
図2は、測定器の使用方法を説明するための模式図であり、
図2(a)は、皿穴に測定子を挿入し始めた直後の状態の図であり、
図2(b)は、後述する測定状態の図である。
【
図3】
図3(a)は、マスターゲージの上面図であり、
図3(b)は、マスターゲージの側面図であり、
図3(c)は、マスターゲージの使用方法を説明するための模式図である。
【
図4】
図4は、その他の実施形態に係る測定子の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一例であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0014】
本実施形態は、部材5に形成された皿穴1の測定に使用される測定器10である。ここで、まず皿穴1について説明すると、皿穴1は、皿ネジ(図示省略)の軸部の雄ネジが螺合されるネジ穴部1aと、皿ネジの頭部のテーパー面が当接する円錐面1bと、ザグリ加工による皿ザグリ部1cとが、この順番で奥側から形成された穴である(
図1(a)参照)。円錐面1bは、皿穴1の入口側に向かって広がっている。皿ザグリ部1cの側面(穴面)は、深さ方向に直径が一定の円筒面となっている。円錐面1bと皿ザグリ部1cとの境界部1dは、上述したように、高精度で加工したとしても、微小な曲面となる。
【0015】
[測定器の構成]
測定器10は、
図1(a)に示すように、スピンドル11の先端側に測定子12が設けられた棒状の可動部材13と、可動部材13を移動可能に支持する本体部14と、測定子12の変位量(軸方向の変位量)を検出可能な検出器20と、可動部材13に沿って延びる筒状のステム15とを備えている。本実施形態では、検出器20が、測定子12の変位量に基づいて皿ザグリ部1cの深さZ(皿ザグリ深さ)の算出も行う。
【0016】
可動部材13は、真っすぐな棒状(略円柱状)に形成されている。スピンドル11はステム15内を通り、スピンドル11の一端側(
図1において上側)が本体部14の内部に取り付けられている。スピンドル11は、その軸方向に移動可能に、本体部14の内部で支持されている。スピンドル11の他端には、測定子12が接合されている。測定子12は、ステム15から露出している。
【0017】
本体部14は、検出器20などを収容する円盤状のハウジング14aと、ハウジング14aの外面に設けられたモニター14bと、ハウジング14aの外面に設けられた各種のスイッチ14cとを備えている。また、本体部14内には、可動部材13が本体部14側に移動した場合に、元の位置に戻すための弾性部材(例えばバネ)が設けられている。
【0018】
ステム15は、真っすぐな円筒状に形成され、ハウジング14aの外周面の下側部分から下方に延び出るように、本体部14に取り付けられている。ステム15の先端面15aは、可動部材13の軸方向に垂直な平坦面である。ステム15の先端面15aは、測定子12の先端面12dよりも本体部14側に位置している。
【0019】
検出器20は、
図1(b)に示すように、本体部14に対する測定子12の変位量(以下では、「測定子変位量」と言う。)を検出する変位量検出部21と、変位量検出部21の検出結果(測定子変位量)に基づいて皿ザグリ深さZを算出する皿ザグリ深さ算出部22と、皿ザグリ深さ算出部22の算出結果(皿ザグリ深さZ)をモニター14bに表示させるモニター制御部23とを備えている。変位量検出部21は、エンコーダにより構成することができる。また、皿ザグリ深さ算出部22及びモニター制御部23は、マイコンにより構成することができる。
【0020】
測定子12は、スピンドル11と同径の略円柱状に形成され、スピンドル11と同軸に設けられている。測定子12は、スピンドル11側の円柱部12aと、円柱部12aの先端側の先端部12bとを備えている(
図1(a)の破線内の拡大図を参照)。
【0021】
測定子12の形状について、測定子12が皿穴1にまっすぐ挿入されて、ステム15の先端面15aが部材5における皿穴1の周辺部(近傍)2に当接し、且つ、測定子12が皿ザグリ部1cの側面及び円錐面1bにそれぞれ当接する測定状態(
図2(b)の状態)で、皿ザグリ部1cと円錐面1bとの境界部1dに非接触となる形状(境界部1dから離間する形状)に形成されている。測定状態では、測定子12の先端部12bが、境界部1dよりも皿穴1の中心側で円錐面1bに当接する。
【0022】
具体的に、本実施形態では、先端部12bの外周部に、R面取り加工により形成された曲面部(R面取り部)12cが、全周に亘って形成されている。断面視における曲面部12cの形状は、外側に膨らむ円弧状(外R面)である。なお、曲面部12cは、円弧以外の曲線形状であってもよい。また、本実施形態では、曲面部12cの形状及び寸法(半径)が、測定子12の全周に亘って一定である。測定子12の先端部12bでは、外周部よりも内側の部分が平坦な先端面12dとなっている。
【0023】
測定子12の寸法について、測定子12(円柱部12a)の直径は、様々な規格寸法の皿穴1の中で、測定器10の製作者が測定対象として選択する1つ又は複数の皿穴1の何れにも測定子12が入るように、最も小さい皿穴1の直径よりも小さな値となるように設計する。本実施形態では、測定子12の直径は、3mmである。また、曲面部12cの半径は、境界部1dの曲面との干渉(接触)を確実に避けることができ、且つ、皿穴1の円錐面1bに曲面部12cが当接するように設計する。本実施形態では、曲面部12cの半径は、0.4mmである。
【0024】
[測定器の使用方法]
図2を参照にしながら、測定器10の使用方法について説明を行う。
【0025】
測定器10による皿ザグリ深さZの測定では、使用者は、本体部14のスイッチ14cのうち電源スイッチを押し、測定対象の皿穴1の真上に測定子12が位置する状態(
図1(a)の状態)から、測定器10を下方に移動させて、
図2(a)に示すように、皿穴1に測定子12を挿入する。そして、測定子12の円柱部12aの外周面が皿ザグリ部1cの側面に当接し、且つ、ステム15の先端面15aが皿穴1の周辺部2に面接触する測定状態(
図2(b)の状態)になるまで、測定器10を移動させる。測定状態では、測定子12の軸方向は、皿穴1の深さ方向と一致している。なお、皿穴1の周辺部2は、皿穴1の深さ方向に対して垂直な平坦面となっている。
【0026】
測定器10の移動の途中では、円錐面1bに対する測定子12の曲面部12cの接触が開始されると、測定子12が、円錐面1bに押されて本体部14側に移動をし始め、ステム15からの突出長が徐々に小さくなっていく。そして、上述の測定状態で、測定子12の移動は止まる。以下では、測定状態で測定子12の曲面部12cと円錐面1bとが接触する点を「点C」と言う。点Cは、円錐面1bの傾斜角が45°であれば、常に同じ位置になる。
【0027】
皿ザグリ深さZの測定では、変位量検出部21は、測定子12の変位前の状態と測定状態との間の測定子変位量を検出して、皿ザグリ深さ算出部22に出力する。皿ザグリ深さ算出部22は、変位量検出部21から取得した測定子変位量に基づいて、皿ザグリ深さZを算出する。そして、この皿ザグリ深さZの算出値は、モニター制御部23によってモニター14bに表示される。
【0028】
具体的に、皿ザグリ深さ算出部22は、例えば式1及び式2を用いて、皿ザグリ深さZを算出する。なお、下式の説明において、曲面部12cの点C’は、円錐面1bの傾斜角が45°の場合の測定状態で、円錐面1bに接触する点である。
式1:Z=L1-X
式2:L1=L0-測定子変位量
L0:測定子12の変位前の状態での、ステム15の先端面15aから曲面部12cの点C’までの距離(
図2(a)参照)
X:円錐面1bの傾斜角が45°の場合の、境界部1dと点Cの高低差(
図2(b)参照)
【0029】
ここで、皿穴1は、円錐面1bの傾斜角が45°となるように部材に形成されるため、寸法L0及び寸法Xは、予め把握することができる一定値であり、皿ザグリ深さ算出部22に記憶させている。そのため、皿ザグリ深さ算出部22は、測定子変位量を取得することで、皿ザグリ深さZを算出することができる。
【0030】
但し、円錐面1bの傾斜角は、加工精度の関係で45°から僅かにずれることがある。その場合、境界部1dと点Cの高低差が、皿ザグリ深さ算出部22の記憶値Xとは等しくならず、皿ザグリ深さZは、実際の値に対し誤差が生じる。しかし、本願発明者は、誤差は僅かであり、皿ネジの頭部が皿穴から飛び出さないことを確認するために、実用上問題がないことを確認している。
【0031】
また、本実施形態では、円錐面1bの傾斜角が45°からずれる場合の誤差がなるべく小さくなるように、測定子12の先端部12bは、円錐面1bのうち境界部1d寄りの位置(又は境界部1d近傍)に当接する形状にしている。具体的に、このような形状とするために、上述のR面取り加工によりR面取り部を形成している。この場合に、境界部1dとの干渉を確実に避けつつ、誤差を小さくするために、R面取り部の半径は、0.3mm以上で1.0mm以下(好ましくは、0.3mm以上で0.5mm)にすることができる。
【0032】
また、本実施形態では、測定器10が、
図3に示すマスターゲージ30をさらに備えている。マスターゲージ30は、略直方体状又は略立方体状に形成されている。マスターゲージ30の上面には、
図3(a)に示すように、上面の一辺に沿って延びる溝部31が形成されている。溝部31は、長さ方向に亘って一様断面となっている。溝部31は、
図3(b)に示すように、円錐面1bに対応する傾斜部31bと、皿ザグリ部1cに対応する直溝部31cとが、奥側から順番に形成されている。傾斜部31bは、傾斜角が45度の平坦な一対の傾斜面により構成されている。直溝部31cは、マスターゲージ30の上面に対し垂直に延びる一対の直壁により構成されている。直溝部31cの溝幅は、測定子12の直径よりも僅かに大きい。
【0033】
マスターゲージ30は、検出器20の記憶値L0の校正に用いることができる。具体的に、使用者は、本体部14のスイッチ14cのうち補正開始スイッチを押す。そして、測定子12を溝部31に挿入し、測定子12の円柱部12aの外周面が直溝部31cの壁面に当接し、且つ、ステム15の先端面15aが溝部31の周辺部32に面接触する校正状態(
図3(c)の状態)になるまで、測定器10を移動させる。この移動途中から測定子12の変位は開始される。変位量検出部21は、
図3(c)の状態で、測定子12の変位前の状態と校正状態との間の測定子変位量を検出し、皿ザグリ深さ算出部22は、変位量検出部21から取得した測定子変位量に基づいて、皿ザグリ深さZを算出する。皿ザグリ深さZはモニター14bに表示される。
【0034】
他方、使用者は、モニター14bに表示された皿ザグリ深さZが、マスターゲージ30の直溝部31cの深さ(真の値)とは異なる場合に、本体部14のスイッチ14cを用いて、直溝部31cの深さ(真の値)を入力する。皿ザグリ深さ算出部22は、この入力値と皿ザグリ深さZの算出値との差に基づいて、記憶値L0を補正する。
【0035】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、測定子12の形状は、
図4(a)示す球状や、
図4(b)示すシェルタイプなど実施形態以外の形状としてもよい。また、測定子12のうち測定状態で円錐面1bに当接する箇所は、曲面でなくてもよい。その場合、当接する箇所は、例えばピン角とする。
【0036】
上述の実施形態において、皿ザグリ深さ算出部22は、式1及び式2を用いる以外の方法で、皿ザグリ深さZを算出してもよい。例えば、マスターゲージ30の溝部31での測定子変位量と皿穴1での測定子移動量との差を把握し、この差及び直溝部31cの深さ(既知の値)から、皿ザグリ深さZを算出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、皿穴の測定に使用される測定器等に適用可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 皿穴
1b 円錐面
1c 皿ザグリ部
2 皿穴の周辺部
10 測定器
12 測定子
13 可動部材
14 本体部
15 ステム
20 検出器(検出部)