(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121591
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20230824BHJP
A63B 60/42 20150101ALI20230824BHJP
【FI】
A63B69/36 541S
A63B60/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022025010
(22)【出願日】2022-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 弘祐
(72)【発明者】
【氏名】植田 勝彦
(72)【発明者】
【氏名】中村 佑斗
(72)【発明者】
【氏名】南家 健太
(72)【発明者】
【氏名】平 和樹
(57)【要約】
【課題】 ゴルファの個々のスイングに対応する複数のシャフトを提案することが可能なゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置等を提供する。
【解決手段】 ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置200であって、スイングセンサ100からの計測値を取得する取得部201と、計測値に基づいて、スイングのスイング特徴量を算出する算出部202と、予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、スイング特徴量から、スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶した記憶部203と、スイング特徴量と、ゴルファのヘッド速度と、複数の関係式とに基づいて、ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定する決定部204とを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置であって、
スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブで、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの計測値を取得する取得部と、
取得した前記計測値に基づいて、前記スイングのスイング特徴量を算出する算出部と、
予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、前記スイング特徴量から、前記スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶した記憶部と、
前記スイング特徴量と、前記ゴルファのヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定する決定部とを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
【請求項2】
前記補間が、線形補間である、請求項1に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
【請求項3】
前記シャフト指標が、前記シャフトの曲げ剛性に関する指標を含む、請求項1又は2に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
【請求項4】
前記指標が、前記シャフトの重量に関する指標を含む、請求項3に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
【請求項5】
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングシステムであって、
ゴルフクラブに装着可能なスイングセンサと、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された前記フィッティング装置と、
決定された前記シャフト指標を表示する表示部とを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステム。
【請求項6】
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング方法であって、
スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブで、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの計測値を取得するステップと、
取得した前記計測値に基づいて、前記スイングのスイング特徴量を算出するステップと、
予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、前記スイング特徴量から、前記スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶させた記憶部から、前記関係式を読み出すステップと、
前記スイング特徴量と、前記ゴルファのヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定するステップとを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
【請求項7】
決定された前記シャフト指標を表示するステップをさらに含む、請求項6に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
【請求項8】
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングプログラムであって、
スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブで、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの計測値を取得するステップと、
取得した前記計測値に基づいて、前記スイングのスイング特徴量を算出するステップと、
予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、前記スイング特徴量から、前記スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶させた記憶部から、前記関係式を読み出すステップと、
前記スイング特徴量と、前記ゴルファのヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定するステップと、
をコンピュータに実行させる、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。
【請求項9】
決定された前記シャフト指標を表示するステップをさらに含む、請求項8に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1及び2は、ゴルファのスイングに基づいて当該ゴルファにマッチしたシャフトを選定するためのシャフトのフィッティング方法や装置を提案している。このフィッティング方法では、センサがグリップに取り付けられたゴルフクラブでゴルフボールを打撃して取得される前記センサからの計測値を、コンピュータの受信手段で得る工程と、前記計測値から得られるスイング特徴量を用いてゴルファにマッチしたシャフトを、前記コンピュータの演算処理手段で選定する工程とを含む。
【0003】
前記計測値としては、ゴルファがボールを打撃したときのヘッド速度及びスイング特徴量が使用されている。
【0004】
また、フィッティング装置は、以下のように複数のヘッド速度帯毎に、予め、前記スイング特徴量と、それに適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式(近似式)が記憶されている。
ヘッド速度帯A: HS≧45m/s
ヘッド速度帯B: 45m/s>HS≧42m/s
ヘッド速度帯C: 42m/s>HS>38m/s
ヘッド速度帯D: 38m/s≧HS
【0005】
そして、フィッティング装置は、ゴルファのヘッド速度を上記ヘッド速度帯AないしDのいずれか一つに分類し、分類されたヘッド速度帯の関係式にゴルファのスイング特徴量を当てはめて、シャフト指標又はこれに対応する指標を決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6087132号公報
【特許文献2】特許第6911298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のフィッティング方法は、ゴルファを、ヘッド速度で分類し、そこに関連付けられた関係式(近似式)からシャフト指標等を決定している。しかしながら、この方法では、ゴルファのヘッド速度が、ヘッド速度帯の境界値付近にある場合(例えば、上記のヘッド速度帯の例では、44.9m/sや42.1m/s等)、フィッティング精度が悪化するおそれがあった。
【0008】
本開示は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、フィッティング精度の悪化を防止することができるゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置等を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置であって、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブで、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの計測値を取得する取得部と、取得した前記計測値に基づいて、前記スイングのスイング特徴量を算出する算出部と、予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、前記スイング特徴量から、前記スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶した記憶部と、前記スイング特徴量と、前記ゴルファのヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定する決定部とを含む、ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置である。
【発明の効果】
【0010】
本開示のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置では、上記の構成を採用したことにより、フィッティング精度の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態のゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステムを示す全体構成図である。
【
図2】本実施形態のフィッティングシステムのブロック図である。
【
図3】スイング中のシャフトの撓みの挙動を説明する図である。
【
図4】スイングにおける時間経過とコック方向の角速度との関係を示すグラフである。
【
図5】スイング特徴量と、それに適したEI値との関係を示すグラフである。
【
図7】スイング特徴量F1とEI値との関係式(1)~(4)を示す。
【
図9】表示部に表示されたフィッティング結果の一例である。
【
図10】比較例のフィッティング方法のシャフトを用いた打撃結果である。
【
図11】実施例のフィッティング方法のシャフトを用いた打撃結果である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の一形態が図面に基づき説明される。
実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本開示の内容理解のためのものであって、本開示は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。また、複数の実施形態については、明細書を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。
【0013】
図1は、本実施形態のゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステム1を示す全体構成図を示す。また、
図2は、本実施形態のフィッティングシステム1のブロック構成図を示す。本実施形態のフィッティングシステム1及びフィッティング方法は、フィッティングを希望するゴルファ3のスイングを計測し、このスイングに適したゴルフクラブ2のシャフト22の仕様を選定することができる。したがって、本開示のフィッティングシステム1は、ゴルファ3のスイングに対応するシャフト22を提案し、ひいては、ゴルファ3の打球の飛距離や方向性の改善に寄与することができる。
【0014】
図1及び2に示されるように、本実施形態のフィッティングシステム1は、例えば、ゴルフクラブ2に装着可能なスイングセンサ100と、フィッティング装置200と、表示部300とを含む。
【0015】
[ゴルフクラブ]
ゴルフクラブ2は、例えば、グリップ21、シャフト22及びヘッド23を有する。本実施形態では、ゴルフクラブ2として、ウッド型のゴルフクラブが示される。他の実施形態では、ゴルフクラブ2は、アイアン型やパター型であっても良い。
【0016】
[スイングセンサ]
スイングセンサ100は、例えば、
図1に示されるように、ゴルフクラブ2に装着可能に構成される。本実施形態のスイングセンサ100は、ゴルフクラブ2のグリップ21又はシャフト22に着脱自在とされる。スイングセンサ100は、ゴルファ3のスイング動作を妨げないように、小型かつ軽量に構成されるのが望ましい。
【0017】
本実施形態のスイングセンサ100は、スイング中のゴルフクラブ2から所定の物理量を計測することができる。
図2に示されるように、本実施形態のスイングセンサ100は、角速度計測部101を含み、スイング中のゴルフクラブ2の角速度を計測することができる。好ましい態様では、スイングセンサ100は、ゴルフクラブ2に関連付けられた3次元の局所座標系の少なくとも1軸回りの角速度を計測することができる。他の態様では、特許文献2に記載されるように、上記物理量は、ゴルフクラブ2の加速度、及び/又は地磁気であっても良い。
【0018】
図1に示されるように、局所座標系は、例えば、z軸がゴルフクラブ2のシャフト22の軸方向、x軸がヘッド23のトウ・ヒール方向、y軸がゴルフクラブ2のアドレス時の目標飛球方向に沿う方向とされても良い。本実施形態のスイングセンサ100は、スイング中の上記3軸それぞれの周りの角速度を所定のサンプリング周期(例えば、1ミリ秒)で計測することができる。
【0019】
したがって、ゴルファ3が、スイングセンサ100が取り付けられたゴルフクラブ2で、ゴルフボール4を打撃するスイングを行うと、前記計測値がスイングセンサ100で計測され得る。スイング回数は、特に限定されないが、本実施形態では、スイングの主な傾向を把握するために、2回以上、好ましくは3回以上、さらに好ましくは5回以上とされるのが望ましい。他の態様では、スイング回数は、例えば1回であっても良い。
【0020】
図2に示されるように、本実施形態のスイングセンサ100は、さらに、計測された計測値をフィッティング装置200に提供するための通信部102を備える。通信部102は、スイング動作の妨げないように、無線方式が望ましい。他の態様では、通信部102は、有線方式であっても良い。また、スイングセンサ100は、通信部102に代えて、又は、通信部102とともに、取り外し可能な記憶媒体(図示省略)を備えていても良い。この場合、計測値は、記憶媒体に一旦記憶され、この記憶媒体を介して、フィッティング装置200に取り込まれても良い。
【0021】
また、計測値として、各スイングについて、ゴルファ3のヘッド速度が計測される。この計測は、例えば、ゴルフボール4の近傍に設置されたヘッド速度測定装置400を用いて測定される。ヘッド速度測定装置400は、例えば、小型かつ可搬性を有するものが望ましい。
【0022】
図2に示されるように、ヘッド速度測定装置400は、スイング中のゴルフクラブ2のヘッド23がゴルフボール4を打撃するときの速度であるヘッド速度(以下、「HS」と表記する場合がある。)を計測するための計測部401を備える。
【0023】
好ましい態様では、ヘッド速度測定装置400は、さらに、計測された計測値をフィッティング装置200に提供するための通信部402を備える。通信部402は、スイング動作の妨げないように、無線方式が望ましい。他の態様では、通信部402は、有線方式であっても良い。ヘッド速度測定装置400は、通信部402に代えて、又は、通信部402とともに、取り外し可能な記憶媒体(図示省略)を備えていても良い。この場合、計測値は、記憶媒体に一旦記憶され、この記憶媒体を介して、フィッティング装置200に取り込まれても良い。
【0024】
[フィッティング装置]
本実施形態のフィッティング装置200は、スイングセンサ100及びヘッド速度測定装置400のそれぞれの計測値を取得して予め定められた処理を実行する。フィッティング装置200は、例えば、汎用性のある様々なパーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、さらには専用端末として実現され得る。
【0025】
図2に示されるように、フィッティング装置200は、スイングセンサ100及びヘッド速度測定装置400からの計測値を取得する取得部201と、前記計測値に基づいてスイング特徴量を算出する算出部202と、前記スイング特徴量とシャフト指標(又はこれに対応する指標)との関係式を記憶した記憶部203と、スイングに適したゴルフクラブ2のシャフト22を特定するための少なくとも一つのスイング指標を決定する決定部204とを含む。
【0026】
また、本実施形態のフィッティング装置200は、入力部205と、制御部206とをさらに含む。入力部205は、例えば、キーボード、マウス、タブレットの仮想キーボード等で構成される。制御部206は、前記プログラムにしたがって、前記各部を動作させるもので、例えば、セントラルプロセッサ(CPU)で構成される。
【0027】
[取得部]
取得部201は、無線方式により、スイングセンサ100の通信部102及びヘッド速度測定装置400の通信部402と通信可能に構成されている。したがって、スイングセンサ100及びヘッド速度測定装置400で計測された計測値は、通信部102及び402を介して、取得部201でそれぞれ取得される。取得部201は、取得した計測値を、例えば、スイング毎に、記憶部203に記憶させる。
【0028】
[算出部]
算出部202は、取得部201で取得された計測値に基づいて、スイング毎にそれぞれのスイング特徴量を算出する。スイング特徴量は、ゴルファ3のスイング動作を定量的に特徴づける特徴量である。スイング特徴量は、このような特徴量であれば、特に限定されない。本実施形態では、特許文献1で既に詳述されているスイング特徴量が採用される。以下、このスイング特徴量が簡単に説明される。
【0029】
一般に、ゴルファ3のスイングは、アドレス、トップ、インパクトと推移する。その際、ゴルフクラブ2のシャフト22には、ヘッド23の慣性により、曲げが生じる。この曲げは、スイングの過程において、トップからインパクトに向けてシャフト22の手元側から先端側に伝わる。
図3には、スイング過程における、テイクバック(トップ)からインパクトまでのゴルファ3の手とシャフト22の一部が示される。
図3では、シャフト22の曲げの大きな箇所が仮想線で囲まれている。
【0030】
図3において、スイングのトップに至った時点1では、シャフト22の手元付近げに曲が生じる。次に、切り返しからダウンスイング初期の時点2に至ると、曲げはシャフト22の先端側にやや移動する。さらに、ゴルファ3の腕が水平になる時点3では、曲げはシャフト22の中央よりも先端側に移動する。さらに、インパクト直前の時点4では、曲げはシャフト22の先端付近まで移動する。
【0031】
上述のようなスイング中のシャフト22の曲げの位置の変化を考慮し、本実施形態では、スイングの特徴として、トップ付近からインパクトに至るダウンスイング中のコック方向の角速度ωyに着目している。具体的には、スイングの時間経過にしたがって、いくつかの時点での角速度ωyに着目している。ここで、スイングの「トップ付近」とは、トップ直前の所定時間及びトップ直後の所定時間を含む時間帯を意味しており、具体的には、例えばトップ-50msから、トップ+50msまでの100msの時間帯を意味する。
【0032】
図4は、あるスイングについてアドレスからインパクトまでの時間(s)とスイング中のゴルフクラブ2のコック方向の角速度ωy(deg/s)との関係を示す。本実施形態では、
図4に示されるように、スイング特徴量として、次の4つのスイング特徴量F1~F4を定義する。
【0033】
スイング特徴量F1は、トップ付近のコック方向の角速度ωyの傾きである。スイング特徴量F1は、例えば、トップから50ms前の角速度ωyと、トップから50ms後の角速度ωyとの和で求めることができる。なお、トップを境として、スイング中のゴルフクラブ2の角速度の向きが変わる。したがって、上記和を求める際には、事前に、トップよりも前の角速度にマイナス符号が付される。
【0034】
スイング特徴量F2は、トップから、角速度ωyが最大となる時点までの当該角速度ωyの平均値である。スイング特徴量F2は、トップからインパクトまでの角速度ωyにおける最大値を求め、トップから、この最大値となる時点までの角速度ωyの累積値を、トップから、前記最大値となる時点までの時間で除すことにより求めることができる。
【0035】
スイング特徴量F3は、角速度ωyが最大となる時点からインパクトまでの当該角速度ωyの平均値である、スイング特徴量F3は、前記最大値となる時点からインパクトまでの角速度ωyの累積値を、前記最大値となる時点からインパクトまでの時間で除すことにより求めることができる。
【0036】
スイング特徴量F4は、トップからインパクトまでの角速度ωyの平均値である。このスイング特徴量F4は、トップからインパクトまでの角速度ωyの累積値を、トップからインパクトまでの時間で除すことにより求めることができる。
【0037】
スイングが複数回行われる場合、以上のスイング特徴量F1~F4は、それぞれ、スイング毎に算出され、それらの値が記憶部203に記憶される。
【0038】
[記憶部]
記憶部203は、例えば、不揮発性の第1記憶部203Aと、作業用メモリとして一時的な記憶手段としての役割を果たす揮発性の第2記憶部203Bとを含む。
【0039】
第1記憶部203Aは、例えば、ハードディスク等で構成される。第1記憶部203Aには、例えば、フィッティングプログラムや各種マスターデータ等が記憶される。また、
図5に示されるように、第1記憶部203Aには、予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、スイング特徴量F1~F4から、これらのスイング特徴量F1~F4に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式が記憶されている。
【0040】
ここで、あるスイングに適したシャフト(又はシャフト指標)は、事前に特定されたヘッド23を有するゴルフクラブ2でスイングをしたときに、打球の飛距離がより大きく、かつ、左右のブレがより小さくなるようなシャフト(又はシャフト指標)を意味する。特定のヘッド23は、例えば、ゴルファ3が既に使用しているヘッド23でも良いし、使用を予定しているヘッドでも良い。
【0041】
図5において、左上のマスは、以下のような4つのヘッド速度帯について、スイング特徴量F1と、それに適したシャフト22の36インチ位置での曲げ剛性値(EI値)とを関係付ける関係式が示される。
ヘッド速度帯: HS≧45m/s
ヘッド速度帯: 45m/s>HS>42m/s
ヘッド速度帯: 42m/s≧HS>38m/s
ヘッド速度帯: 38m/s≧HS
【0042】
図5において、右上のマスは、以下のような3つのヘッド速度帯について、スイング特徴量F2と、それに適したシャフト22の26インチ位置でのEI値とを関係付ける関係式が示される。
ヘッド速度帯: HS≧45m/s
ヘッド速度帯: 45m/s>HS>38m/s
ヘッド速度帯: 38m/s≧HS
【0043】
図5において、左下のマスは、以下のような4つのヘッド速度帯について、スイング特徴量F3と、それに適したシャフト22の16インチ位置でのEI値とを関係付ける関係式が示される。
ヘッド速度帯: HS≧45m/s
ヘッド速度帯: 45m/s>HS>42m/s
ヘッド速度帯: 42m/s≧HS>38m/s
ヘッド速度帯: 38m/s≧HS
【0044】
図5において、右下のマスは、以下のような3つのヘッド速度帯について、スイング特徴量F4と、それに適したシャフト22の6インチ位置でのEI値とを関係付ける関係式が示される。
ヘッド速度帯: HS≧45m/s
ヘッド速度帯: 45m/s>HS>42m/s
ヘッド速度帯: 42m/s≧HS
【0045】
なお、
図5の各関係式において、上記ヘッド速度帯の区分は例示であり、区分の数や具体的なヘッド速度の範囲は、適宜変更されても良い。
【0046】
シャフト22の各軸方向の位置でのEI値は、シャフト22の仕様を具体的に特定するのに役立つ指標である。また、特許文献1及び2で開示されているように、多数の打撃試験の結果の分析を通して、ゴルファ3のスイング特徴量F1~F4と、そのスイングに適したシャフト22の軸方向の所定の位置でのEI値の分布との関係は予め特定することができる。以下、この点について簡単に説明する。
【0047】
図6は、シャフト22の平面図である。
図6に示されるように、シャフト22のEI値の軸方向の分布は、シャフト22を4つの領域a~dに仮想区分したときに、各領域a~dの代表的なEI値として特定することができる。具体的には、領域aないしdのEI値は、それぞれ、シャフト22のチップ端22aから軸方向に36インチ、26インチ、16インチ及び6インチの位置P1~P4で測定される。これらの各位置P1~P4でのEI値は、それぞれスイング特徴量F1~F4と相関関係があることが判明している。
【0048】
そこで、本実施形態では、
図5に示したように、打撃試験の結果を回帰(単回帰)することにより、ヘッド速度帯毎に、各スイング特徴量F1~F4と、それに適するシャフト22の軸方向の各位置P1~P4でのEI値との関係を示す関係式(近似式)が予め算出され、これが第1記憶部203Aに記憶されている。なお、測定点であるシャフト22の軸方向の位置P1~P4は、上記の態様に限定されるわけではなく、上記の位置を基準に±2インチ程度で変更されても良い。また、各位置での曲げ剛性については、特許文献1に記載された方法で測定される。
【0049】
図5から明らかなように、各関係式は、スイング特徴量F1~F4が大きくなると、それに比例してシャフト22の各位置P1~P4でのEI値も大きくなる(シャフト22が硬くなる)関係を示す。また、各関係式は、ヘッド速度が大きくなるほど、それに適するシャフト22の各位置P1~P4でのEI値も大きくなる(シャフト22が硬くなる)傾向を示す。なお、本実施形態の各関係式は、いずれも一次式が採用されているが、これに限定されるものではない。
【0050】
[決定部]
決定部204は、スイング特徴量F1~F4と、ゴルファ3のヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフト22を特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定する。
【0051】
本実施形態の決定部204は、先ず、スイング特徴量F1~F4に基づいて、シャフト22の各位置の理想的なEI値を決定し(第1決定ステップ)、次いで、このEI値に基づいて、シャフト指標の一つである「IFC」を決定する(第2決定ステップ)。以下、第1決定ステップ及び第2決定ステップが詳細に説明される。ただし、決定部204は、他の態様として、スイング特徴量F1~F4に基づいて、直接、シャフト指標の「IFC」を決定しても良い。
【0052】
[第1決定ステップ]
第1決定ステップでは、まず、決定部204は、複数のスイングについて算出されたスイング特徴量F1~F4のそれぞれの平均値を計算する。これにより、ゴルファ3のスイングが平準化され、ゴルファ3の代表的なスイング特徴量F1~F4を決定することができる。
【0053】
次に、決定部204は、複数のスイングについて得られたヘッド速度の平均値を計算する。これにより、ゴルファ3のヘッド速度が平準化され、ゴルファ3の代表的なヘッド速度を決定することができる。
【0054】
次に、決定部204は、第1記憶部203Aから、前記関係式(1)~(4)を読み出す。
【0055】
次に、決定部204は、上で決定されたスイング特徴量F1~F4(平均値)と、ゴルファ3のヘッド速度(平均値)とに基づいて、複数の関係式の補間により、スイングに適したシャフト22を特定するためのシャフト指標を決定する。
【0056】
上述の関係式は、複数のヘッド速度帯ごとに決定されているため、ゴルファ3のヘッド速度がヘッド速度帯の境界値付近にある場合、関係式からの誤差が大きくなり、フィッティング精度が悪化するおそれがある。そこで、本実施形態の決定部204は、複数の関係式を補間することにより、ゴルファ3により適したシャフト指標を決定する。以下にその具体例を示す。
【0057】
図7は、代表例として、スイング特徴量F1の4つの関係式(1)~(4)を拡大して示す。以下、ゴルファ3のヘッド速度(平均値)が44.5m/sであり、かつ、スイング特徴量F1の値がαである場合を例に挙げ、決定部204の処理が説明される。
【0058】
決定部204は、現在のヘッド速度(44.5m/s)と、
図7の関係式のヘッド速度帯とから、ゴルファ3のヘッド速度が属する領域を決定する。具体的には、決定部204は、ゴルファ3のヘッド速度と、各関係式(1)ないし(4)のヘッド速度帯とを比較する。そして、ゴルファ3のヘッド速度が、関係式(2)の下限42m/sよりも大きく、かつ、関係式(1)の下限45m/sよりも小さいことから、決定部204は、当該ゴルファ3のヘッド速度は、関係式(1)と関係式(2)との間の領域に属すると判断する。
【0059】
次に、決定部204は、スイング特徴量F1の値αに基づき、ヘッド速度が属する領域を規定する関係式(1)及び(2)からそれぞれのEI値(EI1及びEI2)を算出する。EI1は、ヘッド速度帯45m/s以上の場合に推奨されるEI値であり、EI2は、ヘッド速度帯42m/s以上かつ45m/s未満の場合に推奨されるEI値である。したがって、ヘッド速度44.5m/sの場合に推奨されるEI値は、本来、これらの2つのEI値(EI1及びEI2)の間にあると推察できる。
【0060】
次に、決定部204は、ゴルファ3のヘッド速度HS(44.5m/s)と、関係式(1)及び(2)とに基づいて、当該ヘッド速度のスイングに適したシャフト22を特定するためのEI値(EIm)を補間により決定する。本実施形態の補間は、下式のような線形補間によって行われる。
EIm=EI2+(EI1-EI2)・(44.5-42)/(45-42)…(式1)
【0061】
式1において、「44.5」は、ゴルファ3のヘッド速度(m/s)であり、「45」は、ゴルファ3のヘッド速度が属する領域の上限を規定する関係式(1)のヘッド速度帯の下限値(m/s)であり、「42」は、ゴルファ3のヘッド速度が属する領域の下限を規定する関係式(2)のヘッド速度の下限値(m/s)である。
【0062】
以上のように、本実施形態の決定部204は、ゴルファ3のヘッド速度に基づいて算出されたEI値の上限値EI1及び下限値EI2から、当該ゴルファ3のヘッド速度により適したシャフト22のEI値を補間により決定する。したがって、ゴルファ3のヘッド速度が、ヘッド速度帯の境界値付近にある場合であっても、フィッティング精度の悪化が防止される。
【0063】
[第2決定ステップ]
本実施形態の決定部204は、第1決定ステップで決定されたEI値に基づいて、最終的なシャフト指標としての「IFC」を決定する。IFCは、International Flex Cord(インターナショナル・フレックス・コード)の略であり、シャフト22の軸方向の各位置P1~P4でのEI値の範囲を特定するための指標である。
【0064】
シャフト22の各位置P1~P4でのEI値は、
図8に示されるようなEI値-IFC変換表によって、IFCの値(0~9の整数)へと変換される。
図8から明らかなように、IFCは、数値が大きいほどシャフトが硬いことを意味する。また、IFCは、各領域aないしdのIFCの値を4つ順番に並べた4桁の数字(例えば、「5655」等)で、ある曲げ剛性の分布を有するシャフト22を特定することができる。したがって、本実施形態の決定部204は、個々のスイングについて、それぞれに適した様々なシャフト指標を決定することができる。
【0065】
[表示部]
表示部300は、例えば、ディスプレイであって、決定されたシャフト指標を表示する。
図9は、表示部300によるフィッティング結果の表示の一例を示す。
図9に示されるように、本実施形態の表示部300には、推奨されるシャフト22(シャフト指標)が視覚的に表示される。本実施形態の表示部300には、の推奨シャフトとしてシャフト指標でIFC「5655」が表示されている。
【0066】
また、本実施形態の表示部300には、それぞれシャフト指標に隣接して、スイング中の「コックの動き」が表示されている。この「コックの動き」は、スイング特徴量F1~F4の大きさに対応している。さらに、本実施形態では、制御部206は、推奨されるシャフト指標を満足するシャフトの1ないし複数を一覧(適合シャフト一覧)として表示部300に表示させることができる。このような適合シャフト一覧の表示は、IFCとそれに適合するシャフトの品番等とを関連付けたデータベースを予め第1記憶部203Aに記憶させておくことで容易に実現できる。
【0067】
以上のように、本実施形態のフィッティングシステム1、フィッティング装置200及びフィッティング方法によれば、ゴルファ3のヘッド速度が、隣接するヘッド速度帯の境界値付近にある場合であっても、フィッティング精度の悪化を防止し、ゴルファ3により適したシャフト22を提案することができる。
【0068】
上記実施形態では、ゴルファ3に適したシャフト22を選定するために、シャフト指標として、シャフト22の曲げ剛性値に関する指標が用いられた。しかしながら、本開示は、シャフト指標として、曲げ剛性に関する指標に変えて、又は、曲げ剛性に関する指標とともに本件出願当時に既に知られている様々な指標を採用することができる。このような指標は、例えば、シャフト22(及び又はゴルフクラブ2)の重量や慣性モーメントであっても良い。これらのシャフト指標のフィッティングは、例えば、特許文献2のように公知の手法にしたがって、行われれば良い(なお、ここに、上記特許文献1及び2の全ての内容を参照により引用する。)。
【0069】
以上、本開示の実施形態が詳細に説明されたが、本開示は、上記の具体的な開示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、種々変更して実施することができる。
【実施例0070】
本実施形態のフィッティング方法(実施例)及び特許文献1のフィッティング方法(比較例)が、平均のヘッド速度が44.5m/sのゴルファについて実施された。
【0071】
比較例が推奨するIFCは「6656」であった。一方、実施例が推奨するIFCは「6767」であり、比較例に比べると、手元以外の部分が全てワンランク硬いシャフトが推奨された。
【0072】
図10及び
図11は、当該ゴルファが、それぞれ、比較例及び実施例で推奨されたシャフトを用いたゴルフクラブ(シャフト以外は共通である。)を試作し、それらでゴルフボールを3球打撃したときの打球の弾道を示す。
図10及び11から明らかなように、実施例の結果は、比較例の結果に比べると、左右のズレを同程度(許容しうる±20ヤード以内)に維持しながら、15ヤード以上の飛距離の向上が見られる。したがって、実施例のフィッティング方法は、比較例に比べて優れることが確認できた。
【0073】
[付記]
本開示は以下の態様を含む。
【0074】
[本開示1]
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置であって、
スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブで、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの計測値を取得する取得部と、
取得した前記計測値に基づいて、前記スイングのスイング特徴量を算出する算出部と、
予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、前記スイング特徴量から、前記スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶した記憶部と、
前記スイング特徴量と、前記ゴルファのヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定する決定部とを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示2]
前記補間が、線形補間である、本開示1に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示3]
前記シャフト指標が、前記シャフトの曲げ剛性に関する指標を含む、本開示1又は2に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示4]
前記指標が、前記シャフトの重量に関する指標を含む、本開示3に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示5]
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングシステムであって、
ゴルフクラブに装着可能なスイングセンサと、本開示1ないし4のいずれか1項に記載された前記フィッティング装置と、
決定された前記シャフト指標を表示する表示部とを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステム。
[本開示6]
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング方法であって、
スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブで、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの計測値を取得するステップと、
取得した前記計測値に基づいて、前記スイングのスイング特徴量を算出するステップと、
予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、前記スイング特徴量から、前記スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶させた記憶部から、前記関係式を読み出すステップと、
前記スイング特徴量と、前記ゴルファのヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定するステップとを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
[本開示7]
決定された前記シャフト指標を表示するステップをさらに含む、本開示6に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
[本開示8]
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングプログラムであって、
スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブで、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの計測値を取得するステップと、
取得した前記計測値に基づいて、前記スイングのスイング特徴量を算出するステップと、
予め定められた複数のヘッド速度帯ごとに、前記スイング特徴量から、前記スイング特徴量に適したシャフト指標又はこれに対応する指標を決定するための複数の関係式を記憶させた記憶部から、前記関係式を読み出すステップと、
前記スイング特徴量と、前記ゴルファのヘッド速度と、前記複数の関係式とに基づいて、前記ヘッド速度のスイングに適したシャフトを特定するためのシャフト指標又はこれに対応する指標を補間により決定するステップと、
をコンピュータに実行させる、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。
[本開示9]
決定された前記シャフト指標を表示するステップをさらに含む、本開示8に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。