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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012160
(43)【公開日】2023-01-25
(54)【発明の名称】蜂蜜製品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 21/25 20160101AFI20230118BHJP
   A23L 27/00 20160101ALI20230118BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20230118BHJP
【FI】
A23L21/25
A23L27/00 101Z
A23L5/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021115644
(22)【出願日】2021-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】521243665
【氏名又は名称】みずほシール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149696
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】河津 美保
【テーマコード(参考)】
4B035
4B041
4B047
【Fターム(参考)】
4B035LC16
4B035LE02
4B035LG01
4B035LG12
4B035LG17
4B035LG31
4B035LG57
4B035LK19
4B035LP21
4B035LP46
4B041LD07
4B041LK01
4B041LK03
4B041LK05
4B041LK11
4B041LK21
4B041LK39
4B041LP18
4B047LB02
4B047LB09
4B047LG01
4B047LG03
4B047LG05
4B047LG21
4B047LG37
4B047LP02
4B047LP14
4B047LP20
(57)【要約】
【課題】見映えのする蜂蜜製品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】蜂蜜製品は、岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物と、着色料入り透明蜂蜜とが透明容器に収容されており、その透明容器外から着色料入り透明蜂蜜を介して当該固形物が透けて見える。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物と、
着色料入り透明蜂蜜と、
が透明容器に収容されており、
前記透明容器外から前記着色料入り透明蜂蜜を介して前記固形物が透けて見える蜂蜜製品。
【請求項2】
前記着色料入り透明蜂蜜は、無色又は黄系色を有する透明蜂蜜に赤系色の天然着色料が混合されており、
前記天然着色料の、前記着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.1%以下である、
請求項1に記載の蜂蜜製品。
【請求項3】
前記着色料入り透明蜂蜜は、無色又は黄系色を有する透明蜂蜜に青系色の天然着色料が混合されており、
前記天然着色料がクチナシ青色素である場合、前記天然着色料の、前記着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.03%以下であり、
前記天然着色料がスピルリナ青色素である場合、前記天然着色料の、前記着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.2%以下である、
請求項1に記載の蜂蜜製品。
【請求項4】
前記着色料入り透明蜂蜜は、全体的に着色料が溶け込んだ着色透明蜂蜜と、着色料を含まない無着色透明蜂蜜とが混合されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の蜂蜜製品。
【請求項5】
前記着色料入り透明蜂蜜に対する重量比が20%以下の流動状態の透明ココナッツオイルが更に収容されている請求項1から4のいずれか一項に記載の蜂蜜製品。
【請求項6】
着色料を含まない無着色透明蜂蜜に着色料を入れる工程と、
前記無着色透明蜂蜜に前記着色料が入れられた蜂蜜を一週間以上の所定日数置いておき、前記着色料が全体的に溶け込んだ着色透明蜂蜜を生成する工程と、
岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物と共に、前記着色透明蜂蜜と、着色料を含まない無着色透明蜂蜜とを所定割合で混合して透明容器に入れる工程と、
を含む蜂蜜製品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蜂蜜が容器に収容された蜂蜜製品に関する。
【背景技術】
【0002】
蜂蜜には蜜源の花の種類によって様々な種類がある。例えば、一種の花を蜜源とする蜂蜜は単花蜜と呼ばれ、複数種の花を蜜源とする蜂蜜は百花蜜と呼ばれる。また、レンゲの花を蜜源とするレンゲ蜂蜜、アカシアの花を蜜源とするアカシア蜂蜜、ソバの花を蜜源とするソバ蜂蜜等と呼ばれることもある。
【0003】
一方で、下記特許文献1には、混入した花粉が浮上することなく安定させた花粉入り蜂蜜とその製造方法が提案されている。これは、花粉の栄養成分に着目して花粉を混入させた蜂蜜が提供されているところ、花粉を混入させただけでは花粉が蜂蜜の表面に浮いてしまうという課題を解決するために考えられたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1-317361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ガラス製等の透明容器に収容されて販売されている蜂蜜製品があるが、そのような蜂蜜製品ではその容器に貼られたラベルによって装飾されているに過ぎず、容器内の収容物自体の見映えには改善の余地が残る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、見映えのする蜂蜜製品及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によれば、岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物と、着色料入り透明蜂蜜とが透明容器に収容されており、その透明容器外から着色料入り透明蜂蜜を介して当該固形物が透けて見える蜂蜜製品が提供される。
また、本発明の他の側面によれば、着色料を含まない無着色透明蜂蜜に着色料を入れる工程と、無着色透明蜂蜜に着色料が入れられた蜂蜜を一週間以上の所定日数置いておき、着色料が全体的に溶け込んだ着色透明蜂蜜を生成する工程と、岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物と共に、当該着色透明蜂蜜と、着色料を含まない無着色透明蜂蜜とを所定割合で混合して透明容器に入れる工程とを含む蜂蜜製品の製造方法が提供される。
【0007】
ここで「透明蜂蜜」とは、流動状態の蜂蜜であってその内側(内部)が透けて見える状態の蜂蜜を意味する。
「透明容器」は、内容物が透けて見える透明な容器を意味する。
「透明蜂蜜」及び「透明容器」における透明の程度は、蜂蜜又は容器の反対側が透けて見えるほどの高い透明度から、曇りや歪みがありつつ蜂蜜の内側(内部)又は容器内部に収容されている物が透けて見える程度の低めの透明度まで含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、見映えのする蜂蜜製品及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態としての蜂蜜製品(以降、本蜂蜜製品と表記)について説明する。
本蜂蜜製品は、岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物と、着色料入り透明蜂蜜とが透明容器に収容されており、その透明容器外から着色料入り透明蜂蜜を介して当該固形物が透けて見えるようになっている。
これにより、店舗に陳列されている本蜂蜜製品或いは手に取った本蜂蜜製品を見た顧客は、透明蜂蜜に着色された色を介して透けた状態で、岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物を見ることができ、本蜂蜜製品の見映えに顧客を感動させることができる。
【0010】
透明容器は、可視光を透過し内容物が透けて見える容器であればよく、蜂蜜製品に用いられる一般的な容器であってもよい。例えば、当該透明容器として、回転させて着脱自在の蓋が付いている円筒状のガラス容器が利用される。
当該透明容器は、内容物が透けて見えるのであれば、絵柄や模様が施されたような不透明な部分を有していてもよく、ラベル等のシールが貼られていてもよい。
また、透明容器の素材は、限定されず、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)等が利用される。
【0011】
当該固形物は、見映えのために入れられる装飾物であるため、着色料入り透明蜂蜜に比べて十分に小さい容積であることが好ましく、見映えのために個々が小さい複数の固形物とされることが好ましい。
また、当該固形物としての岩塩は、それ自体の味が蜂蜜の甘味を阻害し得るため、着色料入り透明蜂蜜に対して重量比で5%以上16%以下とされることが好ましく、7%以上14%以下とされることがより好ましい。このような重量比の範囲とすることで、蜂蜜の甘味を阻害せず、岩塩により見映えをよくすることができる。
当該固形物としての花びらは、ベルローズ等のような食用花びらであってもよいし、ダマスクローズ等のような香料花びらであってもよいし、それら両方であってもよい。また、当該花びらは、保存期間を長くするために、乾燥させた状態とされることが好ましい。
また、当該固形物として、上述した物以外に、アーモンド等の他の物が入れられてもよい。
【0012】
着色料入り透明蜂蜜は、無色又は黄系色を有する透明蜂蜜に赤系色若しくは青系色の一方又は両方の天然着色料が混合されてなる。
本実施形態における透明蜂蜜は、無色透明又は黄系色透明の蜂蜜であればよい。
「黄系色」とは、伝統的に日本で黄色系の色として分類されている色(120色等)であればよく、例えば、JIS(日本工業規格)慣用色名(JIS Z 8102:2001の付表1参照)において黄系統に分類されている42種類及び黄赤系統に分類されている38種類を含む色である。例えば、アカシア蜂蜜、レンゲ蜂蜜、クローバー蜂蜜、オレンジ蜂蜜、レモン蜂蜜、ラベンダー蜂蜜、ローズマリー蜂蜜、ブラックベリー蜂蜜、百花蜂蜜等が当該透明蜂蜜として利用され得る。但し、透明蜂蜜として利用される蜂蜜の具体的種類については限定されない。
【0013】
このような透明蜂蜜に混合される天然着色料は、既存添加物及び一般飲食添加物と定義されている着色料であり、赤系色若しくは青系色の一方又は両方の天然着色料が利用される。
「赤系色」は、伝統的に日本で赤色系の色として分類されている色(96色等)であればよく、例えば、JIS慣用色名において赤系統に分類されている46種類及び黄赤系統に分類されている38種類を含む色である。
「青系色」は、伝統的に日本で青色系の色として分類されている色(67色等)であればよく、例えば、JIS慣用色名において青系統に分類されている39種類、青紫系統に分類されている14種類及び青緑系統に分類されている8種類を含む色である。
例えば、赤系色の天然着色料としてクチナシ赤色素、ベニバナ赤色素等が利用され、青系色の天然着色料としてクチナシ青色素、スピルリナ青色素等が利用される。但し、利用される天然着色料の具体的種類については限定されない。
【0014】
着色料入り透明蜂蜜に赤系色の天然着色料が混合されている場合には、その天然着色料の、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.1%以下であることが好ましい。天然着色料の当該重量比を0.1%より大きくした場合には、着色料入り透明蜂蜜の赤系色が濃くなり過ぎてしまい、その色を介して透けて見える岩塩等の固形物の見映えが低減してしまうからである。
【0015】
着色料入り透明蜂蜜に青系色の天然着色料が混合されている場合であって、その天然着色料がクチナシ青色素である場合、その天然着色料の、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.03%以下であることが好ましく、その天然着色料がスピルリナ青色素である場合、その天然着色料の、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.2%以下であることが好ましい。天然着色料の当該重量比を0.03%又は0.2%より大きくした場合には、着色料入り透明蜂蜜の青系色が濃くなり過ぎてしまい、その色を介して透けて見える岩塩等の固形物の見映えが低減してしまうからである。
【0016】
上述のように、スピルリナ青色素は、クチナシ青色素よりも明るく鮮やかな色であるため、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比をクチナシ青色素に比べて7倍程度大きくしても、見映えを高く維持することができる。また、同じクチナシ由来であっても、クチナシ赤色素の天然着色料を用いる場合には、クチナシ青色素の天然着色料を用いる場合に比べて、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比を3倍程度大きくしても、見映えを高く維持することができることが見出されている。
また、当該透明蜂蜜に対して赤系色の天然着色料と青系色の天然着色料とを混入させることで、紫色の透明蜂蜜を作り出すことができる。この場合も上述したとおり、赤系色の天然着色料は、当該着色料入り透明蜂蜜に対して重量比0.1%以下、青系色の天然着色料(クチナシ青色素)は、当該着色料入り透明蜂蜜に対して重量比0.03%以下で混入されればよい。
【0017】
当該着色料入り透明蜂蜜は、全体的に着色料が溶け込んだ着色透明蜂蜜と、着色料を含まない無着色透明蜂蜜とが混合されていることが好ましい。これによれば、着色透明蜂蜜と無着色透明蜂蜜とが混ざり合ってグラデーション効果を奏するため、本蜂蜜製品の見映えを一層よくすることができる。
なお、これによれば製造期間の観点でも効果を奏するが、その詳細は製造方法の説明において述べることとする。
但し、本蜂蜜製品における当該着色料入り透明蜂蜜はこのように混合する方法以外で製造してもよい。例えば、当該着色料入り透明蜂蜜は無着色透明蜂蜜に着色料を直接入れることで製造されてもよい。
【0018】
また、本蜂蜜製品は、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比が20%以下の流動状態の透明ココナッツオイルを更に含んでいてもよい。
「透明ココナッツオイル」における透明の程度は、ココナッツオイルの反対側が透けて見えるほどの高い透明度から、曇りや歪みがありつつココナッツオイルの内側(内部)が透けて見える程度の低めの透明度まで含む。透明ココナッツオイルは、透明状態であれば、無色透明であってもよいし、白色や黄系色などのように有色透明であってもよい。
このように透明ココナッツオイルを混入させることで見映えをよくすることができ、透明ココナッツオイルの当該重量比を20%以下とすることで、蜂蜜自体の味を阻害しない程度でココナッツオイルの風味を付すことができる。
【0019】
次に、本蜂蜜製品の製造方法(以下、本製造方法と表記する場合もある)について説明する。
本製造方法は、着色料を含まない無着色透明蜂蜜に着色料を入れる工程(以降、第一工程と表記)と、無着色透明蜂蜜に着色料が入れられた蜂蜜を一週間以上の所定日数置いておき、着色料が全体的に溶け込んだ着色透明蜂蜜を生成する工程(以降、第二工程と表記)と、岩塩、氷砂糖、金箔、又は花びらの中の少なくとも一種を含む固形物と共に、当該着色透明蜂蜜と、着色料を含まない無着色透明蜂蜜とを所定割合で混合して透明容器に入れる工程(以降、第三工程と表記)とを含む。
【0020】
第一工程で利用される無着色透明蜂蜜及び第三工程で利用される無着色透明蜂蜜は、無色又は黄系色を有する透明蜂蜜であり、それらは同じ種類の透明蜂蜜であることが好ましいが、異なる種類の透明蜂蜜であってもよい。
第一工程で利用される着色料は、上述したとおり、赤系色若しくは青系色の一方又は両方の天然着色料であることが好ましい。
【0021】
第二工程における所定日数は、無着色透明蜂蜜に着色料が全体的に溶け込む期間として、無着色透明蜂蜜の量及び着色料の量に応じて一週間以上の適切な日数に決められる。
また、無着色透明蜂蜜と着色料との分量は、着色料の種類や色に応じて第三工程で適切な重量比となり得るように決められ、例えば、全体に対する着色料の重量比が1/1000或いは1/100とされる。
【0022】
第三工程において、着色透明蜂蜜と無着色透明蜂蜜との混合割合(重量比)は、着色料の、着色料入り透明蜂蜜に対する重量比が最終的に上述したような値となるように決められる。具体的には、赤系色の天然着色料が着色料として利用される場合には、その天然着色料の、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比が0.1%以下となるように、当該混合割合が決められる。また、着色料としてクチナシ青色素の天然着色料が利用される場合、その天然着色料の、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比が0.03%以下となり、スピルリナ青色素の天然着色料が利用される場合、その天然着色料の、当該着色料入り透明蜂蜜に対する重量比が0.2%以下となるように、当該混合割合が決められる。
【0023】
第一工程及び第二工程は、着色料が全体的に溶け込んだ着色透明蜂蜜を生成する工程ということができる。一方で、第三工程は、第一工程及び第二工程で生成された着色透明蜂蜜を用いて最終的な蜂蜜製品を生成する工程であるといえる。
このため、着色料の色ごとに第一工程及び第二工程を前もって実行しておくことで、着色料の色ごとに着色透明蜂蜜をそれぞれ生成し保管しておくことができる。例えば、赤系色の着色透明蜂蜜と、青系色の着色透明蜂蜜とを前もってそれぞれ生成し保管しておくことができる。
このようにすることで、第三工程で最終的な蜂蜜製品を生成する必要がある際に、予め生成し保管しておいた必要な色の着色透明蜂蜜を必要な量だけ取り出して、最終的な蜂蜜製品の生成に利用することができる。
【0024】
このように本製造方法によれば、全体的に着色料が溶け込んだ着色透明蜂蜜と、着色料を含まない無着色透明蜂蜜とが混合されることで最終的な蜂蜜製品が製造される。この製造方法において、第一工程及び第二工程と、第三工程とはそれぞれ独立して実行されることが好ましい。
これにより、着色料が蜂蜜全体に溶け込むには長い時間(一週間以上の所定期間以上)を要するところ、全体的に着色料が溶け込んだ着色透明蜂蜜を予め生成して保管しておくことで、適宜必要な製造タイミングで最終的な蜂蜜製品を製造することができる。言い換えれば、本製造方法によれば、蜂蜜製品の製造期間を短縮することができる。
【0025】
[変形例]
上述の実施形態は、蜂蜜製品の一例である。蜂蜜製品は、上述の構成のみに限定されるわけではなく、趣旨を逸脱しない程度に部分的に適宜変形されてもよい。
例えば、上述の実施形態に係る蜂蜜製品では天然着色料が利用されたが、それに限らず合成着色料が利用されてもよい。
また、着色料の色についても、透明容器外から着色料入り透明蜂蜜を介して固形物が透けて見えるようにすることができれば、上述した赤系色及び青系色以外の色が利用されてもよい。
【0026】
以下に実施例を挙げ、上述の内容を更に詳細に説明する。但し、以下の実施例の記載は、上述の内容に何ら限定を加えるものではない。
【実施例0027】
以下、岩塩及び金箔入りの蜂蜜製品を実施例1として例示する。
実施例1の蜂蜜製品は、60グラム(g)入りのガラス容器に収容されており、トータル4gの複数個の岩塩と、複数の金箔片と、56gの着色料入り透明蜂蜜とがそのガラス容器に収容されてなる。
実施例1では、無着色透明蜂蜜としてアカシア蜂蜜が利用され、天然着色料のクチナシ青色素が利用される。クチナシ青色素の着色料が着色透明蜂蜜に対する重量比で0.1%となるように無着色透明蜂蜜に入れられて約10日間置かれ、全体的にクチナシ青色素が溶け込んだ着色透明蜂蜜が予め生成される。
【0028】
そして、当該ガラス容器に岩塩4gを入れ、続いて、予め生成され保管されている青色の着色透明蜂蜜の中から5.5gを取り出してそのガラス容器に入れ、金箔片を入れ、最後に無着色透明蜂蜜50.5gを入れることで、実施例1の蜂蜜製品が生成される。
実施例1では、着色料入り透明蜂蜜56gに対して着色料0.0055(=5.5g×0.001)gが混入されているため、クチナシ青色素の、着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、約0.01%となっている。
【実施例0029】
次に、氷砂糖及び金箔入りの蜂蜜製品を実施例2として例示する。
実施例2の蜂蜜製品は、60g入りのガラス容器に収容されており、トータル10gの複数個の氷砂糖と、複数の金箔片と、50gの着色料入り透明蜂蜜とがそのガラス容器に収容されてなる。
実施例2では、無着色透明蜂蜜としてアカシア蜂蜜が利用され、天然着色料のクチナシ赤色素が利用される。クチナシ赤色素の着色料が着色透明蜂蜜に対する重量比で0.1%となるように無着色透明蜂蜜に入れられて約10日間置かれ、全体的にクチナシ赤色素が溶け込んだ着色透明蜂蜜が予め生成される。
【0030】
そして、当該ガラス容器に氷砂糖10gを入れ、続いて、予め生成され保管されている赤色の着色透明蜂蜜の中から5.5gを取り出してそのガラス容器に入れ、金箔片を入れ、最後に無着色透明蜂蜜44.5gを入れることで、実施例2の蜂蜜製品が生成される。
実施例2では、着色料入り透明蜂蜜50gに対して着色料0.0055(=5.5g×0.001)gが混入されているため、クチナシ赤色素の、着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.011%となっている。
【実施例0031】
次に、ココナッツオイル及び金箔入りの蜂蜜製品を実施例3として例示する。
実施例3の蜂蜜製品は、60g入りのガラス容器に収容されており、10gのココナッツオイルと、複数の金箔片と、50gの着色料入り透明蜂蜜とがそのガラス容器に収容されてなる。
実施例3では、無着色透明蜂蜜としてアカシア蜂蜜が利用され、天然着色料のクチナシ青色素が利用される。クチナシ青色素の着色料が着色透明蜂蜜に対する重量比で0.1%となるように無着色透明蜂蜜に入れられて約10日間置かれ、全体的にクチナシ青色素が溶け込んだ着色透明蜂蜜が予め生成される。
【0032】
そして、当該ガラス容器にココナッツオイル10gを入れ、続いて、予め生成され保管されている青色の着色透明蜂蜜の中から2gを取り出してそのガラス容器に入れ、金箔片を入れ、最後に無着色透明蜂蜜48gを入れることで、実施例3の蜂蜜製品が生成される。
実施例3では、着色料入り透明蜂蜜50gに対して着色料0.0055(=5.5g×0.001)gが混入されているため、クチナシ青色素の、着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.011%となっている。
【実施例0033】
次に、アーモンド及び金箔入りの蜂蜜製品を実施例4として例示する。
実施例4の蜂蜜製品は、60g入りのガラス容器に収容されており、10gのアーモンドと、複数の金箔片と、50gの着色料入り透明蜂蜜とがそのガラス容器に収容されてなる。
実施例4では、無着色透明蜂蜜としてアカシア蜂蜜が利用され、天然着色料のクチナシ赤色素が利用される。クチナシ赤色素の着色料が着色透明蜂蜜に対する重量比で0.1%となるように無着色透明蜂蜜に入れられて約10日間置かれ、全体的にクチナシ赤色素が溶け込んだ着色透明蜂蜜が予め生成される。
【0034】
そして、当該ガラス容器にアーモンド10gを入れ、続いて、予め生成され保管されている赤色の着色透明蜂蜜の中から20gを取り出してそのガラス容器に入れ、金箔片を入れ、最後に無着色透明蜂蜜30gを入れることで、実施例4の蜂蜜製品が生成される。
実施例4では、着色料入り透明蜂蜜50gに対して着色料0.0055(=5.5g×0.001)gが混入されているため、クチナシ赤色素の、着色料入り透明蜂蜜に対する重量比は、0.011%となっている。