(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121689
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】マスクケース
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20230824BHJP
A62B 25/00 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A62B25/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022036670
(22)【出願日】2022-02-20
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
(71)【出願人】
【識別番号】596028871
【氏名又は名称】▲高▼木 征一
(71)【出願人】
【識別番号】520182682
【氏名又は名称】▲高▼木 星爾
(72)【発明者】
【氏名】高木 征一
(72)【発明者】
【氏名】高木 孝子
(72)【発明者】
【氏名】高木 星爾
(72)【発明者】
【氏名】高木 めぐみ
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA20
2E185CC77
(57)【要約】 (修正有)
【課題】抗菌性が高く、表面が純銅であり、非常に柔らかく、端面で手を怪我する危険もゼロに近い物品を提供すること。
【解決手段】マスクケースのマスクを収納する内側に銅を蒸着したシートで構成する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともマスクを収納する内側の表面に銅を蒸着したマスクケース
【請求項2】
少なくともマスクを収納する内側の表面に銅を蒸着したシートを取りつけて構成したマスクケース
【請求項3】
銅蒸着シートに低VOC両面粘着テープまたはシートを取りつけた抗菌材料
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマスクを衛生的に収納するマスクケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルス感染の広がりにより、マスクの着用が重要になり、それを収納するマスクケースが提供されている。このマスクケースについて、抗菌対策が施された物品が種々提供されている。
【先行技術文献】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の抗菌対策をしたマスクケースは抗菌プラスチックを使用するものと、半導体基板用の圧延銅箔や電解銅箔を使用するものとがある。抗菌プラスチックを使用する物品より、銅箔を使用する物品の方が抗菌力が圧倒的に強い。しかし、銅箔は硬さがあり、端面で手を怪我する可能性がある。銅箔は硬いため、柔らかいマスクとフイットせず、接触面積が少なくなる欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、銅箔の代わりに銅を蒸着したプラスチックシートを使用することによって非常に柔らかく、端面で手を怪我することがないようにしたものである。銅箔の一般的な厚みは約35ミクロンであるが、銅蒸着フイルムは表面の銅の厚みが僅か1ミクロンの材料が電磁波シールドフィルムとして提供されている。蒸着銅シートは引き裂きに弱いが引っ張りに強い。これを強力粘着テープに粘着させると驚くほど、引き裂きに強く、縦横の力に強い素材になる。使用した両面粘着テープは寺岡製作所No.7570である。このテープは溶剤を意図的に使用していない無溶剤タイプの低VOC両面テープである。プラスチック発泡体、紙、木材、金属などの様々な被着体に対して強力な粘着力を発揮する。ウレタン発泡体への耐反発性に優れている。このテープは『環境対策製品』として、低VOCが要求される、家電・自動車の材料の固定に使われている。電磁波シールドフイルムと低VOC両面テープとの組み合わせが、本発明を実現したキーポイントである。更に大量生産の方式として、カバー素材のプラスチックシートや合皮レザーに直接銅蒸着を行う事が出来る。OEM生産メーカーもある。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、抗菌性が高い、純銅表面であり、非常に柔らかく、端面で手が怪我する危険もゼロに近い物品を提供することが出来る。新型コロナウイルスに関する抗菌の実証実験で国際的に認められているのは米国の実験結果であり、純銅の上で、新型コロナウイルスは4時間しか残存できないというものである。2019年国内企業が開発した銅の抗菌プラスチック材料の実験を理化学研究所に依頼したと発表したが、その後この件の発表は無い。発明者は1990年頃、流し台排水口ゴミ受けについて、抗菌プラスチック製と純銅製を比較実験したところ、純銅製の抗菌効果が圧倒的に強いという結果が得られた。抗菌プラスチックではぬめりが発生する。この結果に基づき、目の小さな純銅製の流し台排水口ゴミ受けや三角コーナーを環境対策として全国的に販売した。環境対策については大阪市立大学との共同研究を行った。以上の銅製製品について、業界からプラスチックの劣化について指摘があり、この対策実験を行ったが問題はなかった。逆に細菌を死滅させプラスチックを守る事が分かった。その結果、一連の研究結果の論文は社団法人日本銅センターより、1998年技術論文賞を授与された。この論文の名称は「銅を含む水中における高分子材料の微生物劣化抑制挙動」であり、国立国会図書館デジタルコレクションに掲載されている。現在ではぬめりの少ない排水口ゴミ受けは純銅製が主流となっている。銅は新型コロナウイルスの他、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、大腸O=157を不活性化する働きがある事を日本銅センターが啓蒙している。これらの感染予防の手段となり得る。本発明の銅蒸着シートは非常に柔らかいため、マスクに広い面積でフイットし、抗菌効果を高めることが出来る。銅箔は硬いため、フイット面積が減少する欠点がある。4時間で死滅すると言っても銅と接触しなければ効果は生まれない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】は本発明のマスクを左右に畳んで収納するマスクケースの一実施例を示す平面図である。
【
図2】は本発明のマスクケースの銅表面収納部の一実施例を示す展開図である。
【
図3】は本発明のマスクケースの表側カバーの一実施例を示す展開図である。
【
図4】は本発明のマスクケースの使用例の一実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は本発明の一実施例を示す平面図である。マスクケース1のカバー1-1はプラスチック素材各種、ビニール、合皮、本革素材を使用できる。ホック1-3は磁石、マジックテープでも良い。
図2は本発明の一実施例をしめす展開図である。蒸着銅シート1-2は銅の厚み1ミクロン、PEシート6ミクロンの素材が望ましく、本発明の目的を達する事が出来る。
図4はマスク2を収納した状況を示す図である。
【符号の説明】
【0008】
1:マスクケース
1-1:カバー
1-2:蒸着銅シート
1-3:ホック
2:マスク