(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121703
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】車両のスライディングコンソール
(51)【国際特許分類】
B60R 7/04 20060101AFI20230824BHJP
B60H 1/00 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
B60R7/04 C
B60H1/00 102T
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131897
(22)【出願日】2022-08-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0022421
(32)【優先日】2022-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン,ゲ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,キョン シク
【テーマコード(参考)】
3D022
3L211
【Fターム(参考)】
3D022CA07
3D022CB01
3D022CC18
3D022CD07
3L211BA22
3L211DA14
(57)【要約】
【課題】性能を向上させて、サイズを大幅に縮小できる車両のスライディングコンソールを提供する。
【解決手段】本発明による車両のスライディングコンソールは、車両のフロアに設置されたレールと、レールに連結されてフロア上をスライドするコンソールボディと、コンソールボディの内部にコンソールボディとの相対的なスライドができるように設けられ、入口が車両空調装置に連結されたフロアダクトの吐出部とマッチングされる場合に選択的に位置が固定されるようにする第1フックが設けられた第1ダクトと、コンソールボディの内部に位置が固定されるように設けられ、第1ダクトの出口に二重管形式で重畳するように結合されて第1ダクトとの相対的なスライドが可能な第2ダクトと、第1ダクトと第2ダクトの重畳長さに応じて第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限する第2フックと、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフロアに設置されたレールと、
レールに連結されてフロア上をスライドするコンソールボディと、
コンソールボディの内部にコンソールボディとの相対的なスライドができるように設けられ、入口が車両空調装置に連結されたフロアダクトの吐出部とマッチングされる場合に選択的に位置が固定されるようにする第1フックが設けられた第1ダクトと、
コンソールボディの内部に位置が固定されるように設けられ、第1ダクトの出口に二重管形式で重畳するように結合されて第1ダクトとの相対的なスライドが可能な第2ダクトと、
第1ダクトと第2ダクトの重畳長さに応じて第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限する第2フックと、を含むことを特徴とする車両のスライディングコンソール。
【請求項2】
レールは車両の前後方向に延び、コンソールボディは前後方にスライドし、フロアダクトは前後方に延びたことを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項3】
第1ダクト及び第2ダクトは車両の前後方向に延び、第1ダクトはコンソールボディと前後方にスライドし、第2ダクトは第1ダクトと前後方にスライドすることを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項4】
フロアダクトの吐出部は第1ダクトの入口に連結され、第1ダクトの出口は第2ダクトの入口に連結され、第2ダクトの後端部は車両の室内に連結されたことを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項5】
コンソールボディの内部にダクトレールが設けられ、ダクトレールを介して第2ダクトが第1ダクトをスライドすることを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項6】
レールにストッパーが設けられ、第1ダクトの入口がフロアダクトの吐出部とマッチングされた場合に第1フックの位置がストッパーを介して固定されることを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項7】
第1ダクトの入口がフロアダクトの吐出部とマッチングされ、第1フックを介して第1ダクトの位置が固定され、第2フックを介して第1ダクトと第2ダクトが固定された状態が中立状態であること特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項8】
コンソールボディが前方にスライドし、第2フックを介して第1ダクトと第2ダクトが固定された状態が前方スライド状態であることを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項9】
コンソールボディが後方にスライドし、第1フックを介して第1ダクトの位置が固定され、第2フックが解除されて第1ダクトと第2ダクトのスライドが起こる状態が後方スライド状態であることを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項10】
第1ダクトの入口がフロアダクトの吐出部とマッチングされた状態で、コンソールボディが前方にスライドするときに第1フックが解除されることを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項11】
第2フックがコンソールボディに設けられ、第1ダクトと第2ダクトの重畳長さが増加する場合に第2フックが固定されて第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限することを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項12】
第1ダクトに設けられ、第1突出部及び第2突出部を有するスライディングブラケットと、コンソールボディに設けられ、第2フックを支持及び固定するロアプレートをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項13】
第1ダクトと第2ダクトの重畳長さが増加する場合、第2フックは、スライディングブラケットに固定されて第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限することを特徴とする請求項12に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項14】
コンソールボディが前方にスライドするとき、ロアプレートが第2突出部を押すと同時に、第1フックが第1突出部を介して押されながら解除されることを特徴とする請求項12に記載の車両のスライディングコンソール。
【請求項15】
第2フックは、回転運動によって第1ダクトと第2ダクトを固定することにより、第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限することを特徴とする請求項1に記載の車両のスライディングコンソール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のスライディングコンソールに関し、より詳細には、スライディングコンソールにフックを用いてムービングパーツをレール側のダクトストッパーに対して固定又は解除する構造において、ムービングパーツと固定パーツ間の固定コンセプトを、従来のフックを用いずに固定パーツ内に補助フックを追加する構造を適用することにより、ムービングパーツと固定パーツ間の固定のロバスト性及び信頼性を確保してスライディングコンソールの性能を向上させ、補助フックの適用によるロアプレートのサイズを大幅に縮小することができ、重量を減らしてコストを削減することができる、車両のスライディングコンソールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両のコンソールは、大きくムービングパーツと固定パーツで構成され、ムービングパーツが固定パーツと一体に動いてダクトが縮小される場合にフックの上側が固定パーツのロアプレートの溝に固定される構造を持つ。
このとき、コンソールが移動しながら、フックはレールに設けられたダクトストッパーに固定され、フックは、ロアプレートがフックの上側の突起を押してフックのロックが解除される方式を採用している。
しかし、従来の方式は、ムービングパーツと固定パーツ間の固定が不十分であって遊動及び継ぎ目が発生し、車両が傾斜路に駐車された場合、ムービングパーツの位置不良による漏気が発生する。
【0003】
具体的には、ムービングパーツに属するフックの上側の突起が、固定パーツであるロアプレートの溝に固定されなければならないが、コンソールが前方にスライドするときに固定パーツとムービングパーツ間の遊びが生じ、フックの上側突起がロアプレートの溝にしっかりと固定できないという問題がある。
また、ロアプレートがフックを押すと、フックの回転運動によって、固定プレートの溝に固定されたフックが離脱する構造であるが、射出物の特性上、各部品の寸法及び組立寸法のばらつきが発生しやすいため、ばらつきが発生したときにフックの固定及び解除構造にロバスト性が足りないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1852757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、スライディングコンソールにフックを用いてムービングパーツをレール側のダクトストッパーに対してアンロック又はロックする構造において、ムービングパーツと固定パーツ間の固定コンセプトを、従来のフックを用いずに固定パーツ内に補助フックを追加する構造を適用することにより、ムービングパーツと固定パーツ間の固定のロバスト性及び信頼性を確保してスライディングコンソールの性能を向上させ、補助フックの適用によるロアプレートのサイズを大幅に縮小することができ、重量を減らしてコストを削減することができる車両のスライディングコンソールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、本発明による車両のスライディングコンソールは、車両のフロアに設置されたレールと、レールに連結されてフロア上をスライドするコンソールボディと、コンソールボディの内部にコンソールボディとの相対的なスライドができるように設けられ、入口が車両空調装置に連結されたフロアダクトの吐出部とマッチングされる場合に選択的に位置が固定されるようにする第1フックが設けられた第1ダクトと、コンソールボディの内部に位置が固定されるように設けられ、第1ダクトの出口に二重管形式で重畳するように結合されて第1ダクトとの相対的なスライドが可能な第2ダクトと、第1ダクトと第2ダクトの重畳長さに応じて第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限する第2フックと、を含むことを特徴とする。
【0007】
レールは車両の前後方向に延び、コンソールボディは前後方にスライドし、フロアダクトは前後方に延びたことを特徴とする。
【0008】
第1ダクト及び第2ダクトは車両の前後方向に延び、第1ダクトはコンソールボディと前後方にスライドし、第2ダクトは第1ダクトと前後方にスライドすることを特徴とする。
【0009】
フロアダクトの吐出部は第1ダクトの入口に連結され、第1ダクトの出口は第2ダクトの入口に連結され、第2ダクトの後端部は車両の室内に連結されたことを特徴とする。
【0010】
コンソールボディの内部にダクトレールが設けられ、ダクトレールを介して第2ダクトが第1ダクトをスライドすることを特徴とする。
【0011】
レールにストッパーが設けられ、第1ダクトの入口がフロアダクトの吐出部とマッチングされた場合、第1フックの位置がストッパーを介して固定されることを特徴とする。
【0012】
第1ダクトの入口がフロアダクトの吐出部とマッチングされ、第1フックを介して第1ダクトの位置が固定され、第2フックを介して第1ダクトと第2ダクトが固定された状態が中立状態であること特徴とする。
【0013】
コンソールボディが前方にスライドし、第2フックを介して第1ダクトと第2ダクトが固定された状態が前方スライド状態であることを特徴とする。
【0014】
コンソールボディが後方にスライドし、第1フックを介して第1ダクトの位置が固定され、第2フックが解除されて第1ダクトと第2ダクトのスライドが起こる状態が後方スライド状態であることを特徴とする。
【0015】
第1ダクトの入口がフロアダクトの吐出部とマッチングされた状態で、コンソールボディが前方にスライドするときに第1フックが解除されることを特徴とする。
【0016】
第2フックがコンソールボディに設けられ、第1ダクトと第2ダクトの重畳長さが増加する場合、第2フックが固定されて第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限することを特徴とする。
【0017】
第1ダクトに設けられ、第1突出部及び第2突出部を有するスライディングブラケットと、コンソールボディに設けられ、第2フックを支持及び固定するロアプレートをさらに含むことを特徴とする。
【0018】
第1ダクトと第2ダクトの重畳長さが増加する場合、第2フックは、スライディングブラケットに固定されることにより、第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限することを特徴とする。
【0019】
コンソールボディが前方にスライドするとき、ロアプレートが第2突出部を押すと同時に、第1フックが第1突出部を介して押されながら解除されることを特徴とする。
【0020】
第2フックは、回転運動によって第1ダクトと第2ダクトを固定することにより、第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の車両のスライディングコンソールによれば、フックを用いてムービングパーツをレール側のダクトストッパーに対してアンロック又はロックする構造において、ムービングパーツと固定パーツ間の固定コンセプトを、従来のフックを用いずに固定パーツ内に補助フックを追加する構造を適用することにより、ムービングパーツと固定パーツ間の固定のロバスト性及び信頼性を確保してスライディングコンソールの性能を向上させ、補助フックの適用によるロアプレートのサイズを大幅に縮小することができ、重量を減らしてコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施形態による車両のスライディングコンソールを示す図である。
【
図2】第1ダクトに設けられた第1フック、及び第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限する第2フックを示す図である。
【
図3】第1ダクトの位置が固定され、第2フックが解除されて第1ダクトと第2ダクトのスライドが起こる状態を示す図である。
【
図4】第1突出部及び第2突出部を有するスライディングブラケットを示す図である。
【
図5】コンソールボディの中立状態を示す図である。
【
図6】コンソールボディの前方スライド状態を示す図である。
【
図7】コンソールボディの後方スライド状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態は、特定の構造又は機能を説明するために例示されたもので、様々な形態で実施でき、本明細書又は出願に説明された実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。
本発明の実施形態は、多様な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。しかし、これは本発明の実施形態を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物又は代替物を含むと解釈される。
別に定義しない限り、技術的或いは科学的用語を含む使用される用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば一般的に理解されるのと同一の意味を有する。 一般に使用される辞典に定義されている用語は、関連技術の文脈上において有する意味と一致する意味に解釈される。
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。各図に提示された同一の参照符号は、同一の部材を示す。
【0025】
図1は本発明の一実施形態による車両のスライディングコンソールを示す図である。
図2は、第1ダクトに設けられた第1フック、及び第1ダクトと第2ダクトの相対的なスライドを制限する第2フックを示す図である。
図3は、第1ダクトの位置が固定され、第2フックが解除されて第1ダクトと第2ダクトのスライドが起こる状態を示す図である。
図4は、第1突出部及び第2突出部を有するスライディングブラケットを示す図である。
図5~
図7は、それぞれコンソールボディの中立状態、前方スライド状態及び後方スライド状態を示す図である。
【0026】
図1は本発明の一実施形態による車両のスライディングコンソールを示す図である。
図1、
図5を参照すると、車両のスライディングコンソールは、車両のフロアに設置されたレール10と、レール10に連結されてフロア上をスライドするコンソールボディと、コンソールボディの内部にコンソールボディとの相対的なスライドができるように設けられ、入口が車両空調装置に連結されたフロアダクト20の吐出部とマッチングされる場合に選択的に位置が固定されるようにする第1フック800が設けられた第1ダクト200と、コンソールボディの内部に位置が固定されるように設けられ、第1ダクト200の出口に二重管形式で重畳するように結合されて第1ダクト200との相対的なスライドが可能な第2ダクト100と、第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さに応じて第1ダクト200と第2ダクト100の相対的なスライドを制限する第2フック700と、を含んで構成される。
【0027】
本発明は、ムービングパーツと固定パーツ間の固定コンセプトを、従来のフックを用いずに固定パーツ内に補助フックを追加する構造を適用することにより、ムービングパーツと固定パーツの固定のロバスト性を確保し、ロアプレート600のサイズを縮小させることに特徴がある。
車両コンソールのスライド構造及びダクトを拡張又は縮小させるためには、それぞれコンソールボディがスライド可能なレール10、及び複数のダクト間の重畳距離を調節するための装置が必要である。このためには、コンソールボディとダクトの固定装置、及び複数のダクト間の固定装置が必要とされる。
【0028】
複数のダクト間の固定は、第2フック700の第1ダクト200に固定されることに基づいて行われ、第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さが増加する場合、第2フック700は、スライディングブラケット500に固定されて第1ダクト200と第2ダクト100の相対的なスライドを制限する。第2フック700は、ロアプレート600を介して固定及び支持され、ロアプレート600は、第2ダクト100又はコンソールボディに設けられることができる。
このとき、第2フック700及び第2ダクト100は、コンソールボディのスライド時に同時にスライドするので、第2フック700が第1ダクト200に固定されて第1ダクト200と第2ダクト100の相対的なスライドを制限する場合、第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さは短くなり、第2フック700が第1ダクト200から解除されて第1ダクト200と第2ダクト100の相対的なスライドを制限しない場合、第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さは長くなる。
【0029】
具体的には、本発明の車両のスライディングコンソールをなす構成を考察すると、まず、レール10は車両のフロアに設置される。コンソールボディは、レール10をスライドし、レール10に連結されてフロア上をスライドする。一般に、車両の長手方向に配置されてレール10の上部でコンソールボディがスライドし、スライドの内部には第1ダクト200及び第2ダクト100が位置する。また、レール10は車両の前後方向に延び、コンソールボディは前後方にスライドし、フロアダクト20は前後方に延びることができる。車両の前後方向に延びたレール10を介してコンソールボディが前方又は後方にスライドし、コンソールボディが前方から中央にスライドする時、フロアダクト20と第1ダクト200がマッチングされて第1フック800を介して固定される。
【0030】
具体的には、レール10にストッパー900が設けられ、第1ダクト200の入口がフロアダクト20の吐出部とマッチングされた場合、第1フック800の位置がストッパー900を介して固定される。
図2を参照すると、第1フック800は、第1ダクト200とフロアダクト20とを連結させ、ばねを介した回転軸を中心に回転運動を行う。したがって、第1フック800に設けられた突起がストッパー900に係止された場合、コンソールボディの中立状態及び後方スライド状態では、第1ダクト200の入口とフロアダクト20の吐出部とはマッチングされて固定状態を維持する。
【0031】
そして、第1ダクト200は、コンソールボディとの相対的なスライドができるように設けられ、入口が車両空調装置に連結されたフロアダクト20の吐出部とマッチングされる場合、選択的に位置が固定されるようにする第1フック800が設けられる。フロアダクト20は、車両の前方で空調装置と連結されて空気をフロアダクト20の入口に連結され、第1ダクト200と第2ダクト100が第2フック700を介して固定された場合、第1ダクト200はコンソールボディと一体にスライドする。
また、第1ダクト200及び第2ダクト100は車両の前後方向に延びる。第1ダクト200は、コンソールボディと前後方にスライドし、スライドした位置で第1フック800を介して固定又は解除され、第2ダクト100は、第1ダクト200と前後方にスライドして第2フック700を介して固定される。
【0032】
また、フロアボディと第1ダクト200が第1フック800を介して固定された場合、フロアダクト20の吐出部は、第1ダクト200の入口と連結されて空調装置に流入した空気が流れ、第1ダクト200の出口は、第2ダクト100の入口と連結されて第2ダクト100の内部に空気が流れ、第2ダクト100の後端部は、車両の室内と連結されて車両の室内へ空気を排出することができる一体型ダクト流路構造が形成できる。
また、第2ダクト100は、コンソールボディの内部で位置が固定されるように設けられ、第1ダクト200の出口に二重管形式で重畳するように結合されて第1ダクト200との相対的なスライドが可能である。
【0033】
図2、
図5を参照すると、第2フック700は、コンソールボディに設けられ、第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さが増加する場合、第2フック700が固定されて第1ダクト200と第2ダクト100の相対的なスライドを制限する。第2フック700を介して第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さに応じてダクトが拡張又は縮小され、第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さに応じて第1ダクト200と第2ダクト100の相対的なスライドを制限することにより、第1ダクト200と第2ダクト100間の固定のロバスト性又は信頼性を確保してダクト性能が向上するようにする。
【0034】
第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さが長くなると、第1ダクト200と第2ダクト100とがなす総長さが短くなり、第1ダクト200と第2ダクト100の重畳長さが短くなると、第1ダクト200と第2ダクト100とがなす総長さが長くなる。
そして、コンソールボディの内部に設けられたダクトレール300、10は、第2ダクト100が第1ダクト200をスライドするように形成される。第2ダクト100は、外部に設けられたダクトレール300、10上で第1ダクト200をスライドし、コンソールボディ及び第1ダクト200のスライドとは相対的にスライドを行う。また、ムービングストラクチャアッパー400は、第1ダクト200を包み込む構造で形成されてダクトレール300、10を支持し、スライディングブラケット500の上部に連結される。
【0035】
図4、
図2、
図5を参照すると、スライディングコンソールは、第1ダクト200に設けられ、第1突出部B及び第2突出部Aを有するスライディングブラケット500、及びコンソールボディに設けられ、第2フック700を支持及び固定するロアプレート600をさらに含むことができる。
スライディングブラケット500は、第1ダクト200の下端部に第1突出部B及び第2突出部Aが設けられるが、突出部は、第1フック800の解除に用いられることができる。第1フック800の解除は、第1ダクト200の入口がフロアダクト20の吐出部とマッチングされた状態でコンソールボディが前方にスライドして解除されることができる。
【0036】
さらに具体的には、第1フック800の解除方式は、コンソールボディが前方にスライドする場合、第2フック700を支持及び固定するロアプレート600が第2突出部Aを第1フック800の位置方向に押し、第2突出部Aと第1突出部Bは同じスライディングブラケット500に設けられているため、第1突出部Bが第1フック800を押して回転運動を行う。したがって、第1フック800は、第1突出部Bを介して押され、第1フック800の回転運動によってストッパー900から第1フック800のロックが解除され得る。
【0037】
同様に、第2フック700は、回転運動を介して第1ダクト200と第2ダクト100を固定することにより、第1ダクト200と第2ダクト100の相対的なスライドを制限することができる。第1突出部B及び第2突出部Aの側方に設けられた溝への着座時に、第1ダクト200と第2ダクト100を固定して相対的なスライドを制限し、第2フック700は、ばねを介して持続的に上方に圧力を受けて第1ダクト200と第2ダクト100の固定状態を維持することができる。コンソールボディが後方にスライドするときに加圧される圧力を介して後方に押され、スライディングブラケット500に設けられた溝から第2フック700が離脱して第2フック700が第1ダクト200から解除されることができる。
【0038】
図5~
図7はそれぞれコンソールボディの中立状態、前方スライド状態及び後方スライド状態を示す図である。
図5~
図7を参照すると、3つの状態を示す。一つ目は、コンソールボディが前方又は後方にスライドしていない中間に位置した状態であり、二つ目は、コンソールボディが前方にスライドした状態である。最後の三つ目は、コンソールボディが後方にスライドした状態である。
【0039】
それぞれを考察すると、第1ダクト200の入口がフロアダクト20の吐出部とマッチングされ、第1フック800を介して第1ダクト200の位置が固定され、第2フック700を介して第1ダクト200と第2ダクト100が固定された状態を中立状態と定義することができる。また、コンソールボディが前方にスライドし、第2フック700を介して第1ダクト200と第2ダクト100が固定された状態を前方スライド状態と定義することができる。
【0040】
また、
図3を参照すると、コンソールボディが後方にスライドし、第1フック800を介して第1ダクト200の位置が固定され、第2フック700が解除されて第1ダクト200と第2ダクト100のスライドが起こる状態を後方スライド状態と定義することができる。
前記コンソールボディのスライド状態に応じて、
図5~
図7に示すように、中立状態、前方スライド状態、後方スライド状態を定義し、定義された状態を介して第1ダクト200、第2ダクト100、第1フック800及び第2フック700の位置状態を容易に把握できるようにすることができる。
【0041】
結局、本発明の車両のスライディングコンソールによれば、フックを用いてムービングパーツをレール側のダクトストッパーに対してアンロック又はロックする構造において、ムービングパーツと固定パーツ間の固定コンセプトを、従来のフックを用いずに固定パーツ内に補助フックを追加する構造を適用することにより、ムービングパーツと固定パーツ間の固定のロバスト性及び信頼性を確保してスライディングコンソールの性能を向上させ、補助フックの適用によるロアプレートのサイズを大幅に縮小することができて重量を減らし、コストを削減することができる。
【0042】
本発明の特定の実施形態に関連して図示及び説明したが、本発明に多様な改良が可能であることは、当業分野における通常の知識を有する者にとって自明であろう。
【符号の説明】
【0043】
10 レール
20 フロアダクト
100 第2ダクト
200 第1ダクト
300 ダクトレール
400 ムービングストラクチャアッパー
500 スライディングブラケット
600 ロアプレート
700 第2フック
800 第1フック
900 ストッパー
A 第2突出部
B 第1突出部