(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121736
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】携帯型小火器用の反動減衰装置
(51)【国際特許分類】
F41C 23/08 20060101AFI20230824BHJP
F16F 7/00 20060101ALI20230824BHJP
F16F 7/108 20060101ALI20230824BHJP
F16F 1/373 20060101ALI20230824BHJP
【FI】
F41C23/08
F16F7/00 B
F16F7/108
F16F1/373
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023021296
(22)【出願日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】102022000003200
(32)【優先日】2022-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】522403745
【氏名又は名称】ベネリ アルミ エス. ピ-. ア-.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モレッティ ルイジ
【テーマコード(参考)】
3J059
3J066
【Fターム(参考)】
3J059AA01
3J059AA08
3J059BA68
3J059BB01
3J059BB03
3J059BC05
3J059BD01
3J059CA08
3J059CB12
3J059DA04
3J059DA25
3J059GA50
3J066AA22
3J066BA01
3J066BB01
3J066BC01
3J066BD05
3J066BE05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】携帯型小火器用の反動減衰装置において大きなストロークを有する可動インサートを備えた減衰装置を提供する。
【解決手段】本発明は、ケーシング(2)に挿入された減衰手段(3)を含んでなる、携帯型小火器用の反動減衰装置(1)に関するものである。可動インサート(4)が、前記減衰手段(3)と機能的に関連付けられており、前記ケーシング(2)に対して実質的に軸方向に沿って摺動する。前記減衰手段(3)は、発泡体などの確率的構造を有するか、又は、網状構造、格子などの非確率的構造を有してなるセル状固体によって形成された本体によって構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、該ケーシング内に挿入された減衰手段とを備える、携帯型小火器用の反動減衰装置であって、前記減衰手段と機能的に関連付けられた可動インサートを含み、該可動インサートが、前記ケーシングに対して実質的に軸方向に沿って摺動するように適合されている反動減衰装置において、
前記減衰手段が、発泡体などの確率的構造を有するか、又は、網状構造、格子などの非確率的構造を有してなるセル状固体によって形成された本体により構成されている、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記確率的構造が材料の複数の層を含み、これらの層が直列に動作することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記非確率的構造が、直列及び/又は並列に相互に組み合わされた、TPU、PA、その他の積層造形材料などのポリマー材料の中から選択された材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記減衰手段が、当該装置に関連するバットストックとは反対側の側面を有し、該反対側の側面が、より高密度の材料で作られた層を含むと共に、前記インサートがそのストロークの終点に到達するときに、前記ケーシングと前記可動インサートとの間の衝撃を低減する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記可動インサートが、前記減衰手段に結合するためのシステムを備え、その組み立ての方向が、前記可動インサートの摺動方向に対して横方向であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記可動インサート内に取り付けられた一次ブレーキアセンブリと、前記ケーシングと一体である二次ブレーキアセンブリとを備え、前記一次ブレーキアセンブリが、前記二次ブレーキアセンブリに対して、摩擦を伴って摺動することによってエネルギーを散逸させることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記可動インサートが、前記減衰手段とモノリシックに形成され、モノリシック本体を形成することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記減衰手段が、並列に機能するところの2つの別個で且つ連結された幾何学的形状によって形成された構造を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記ブレーキアセンブリが、前記可動インサートに一体化され、前記ブレーキアセンブリが、前記可動インサートをモデル化することによって形成され、一体化されたモノリシック本体を形成することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記一体化されたモノリシック本体が、前記可動インサートの並進時に摩擦を発生させる2対のブレードを備えることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型小火器用の反動減衰装置に関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、ライフル又はショットガンのストックの目的は、射撃手の肩と引き金との間の距離を設定し、小火器の重心の決定に関与し、反動力によって生じる圧力をより広い面積に分散させることであり、そうすることで、反動力の単位値を減少させ、それを射撃手の肩に伝達する。
【0003】
小火器の反動によって生ずる肩への動的負荷を低減すること、又はその弾道特性を向上させることを目的とした数多くのシステムが提案されてきた。
【0004】
従来技術のシステムは、ストックに適用される附属品及び様々な種類の内部機構を含む。例えば、公知の減衰システムは、ストックの後部に形成され、変形によって反動エネルギーを部分的に吸収するように適応された弾性部分を有する。
【0005】
このタイプのシステムの重大な欠点は、弾性部分が反動ステップの間に変形し、ライフルの後方への動作において横方向への振動を容易に生じさせることである。それゆえ、反動中の小火器(銃器)の動きが、その長手軸に従わず、反れてしまい、照準線の損失及び射撃手による正しい肩付けの損失をもたらす。
【0006】
別の既知の減衰システムは、一般に螺旋ばねによって構成される減衰手段の介在によってライフルのストックに取り付けられたバットストック(銃床)によって、実質的に構成される。
【0007】
特許文献1では、反動減衰手段が挿入されるケーシングを含む、携帯型小火器用の反動減衰装置を開示しており、当該減衰手段が、当該ケーシングと一体である固定部分と、当該ケーシング内で実質的に軸方向に沿って摺動可能な可動部分とを含み、当該減衰手段が、一定の弾性ヒステリシスを有する材料で作られ、当該固定部分と当該可動部分とを接続する一組の柔軟性部材を含み、当該柔軟性部材が、異なる剛性を有する。
【0008】
特許文献2は、柔軟性材料の異方性マトリックスを含む圧縮性本体を有するバットストックを開示している。
【0009】
特許文献3は、従来のバットパッドの硬度よりも実質的に高い硬度を有するオープンセル格子構造を備えるバットパッドアセンブリを含む反動低減システムを開示している。
【0010】
このシステムは、上記の特許文献1によって開示されており、従来技術の様々な問題を見事に解決し、特に、従来の減衰システムとは異なり、差別化された柔軟性、すなわち変形が大きくなるにつれて指数関数的に増加する小さな圧縮に対する抵抗が減少することによって、広範囲の弾薬に対して最適な性能を提供することができるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許第2711660号(B1)
【特許文献2】米国特許出願公開第20200340778号(A1)
【特許文献3】米国特許第10228213号(B1)
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、引用された従来技術よりも改善された携帯型小火器用の反動減衰装置を提供することである。
この目的の範囲内で、本発明の目標は、以前から知られているシステムよりも著しく大きなストロークを有する可動インサートを備えた減衰装置を提供することである。
【0013】
本発明の更なる目標は、装置が慣性駆動式自動ライフルに使用される場合に極めて重要な態様である、同様のタイプのシステムに対して軽量化された装置を提供することである。
本発明の更なる目標は、反動吸収を改善することが可能な装置を提供することである。
本発明の更なる目標は、発砲中に小火器の回転の支点となり得る局所的な変形を回避して、小火器の安定性を最適化することを可能にする装置を提供することである。
本発明の更なる目標は、反動力ピークを最小化しつつ、その時間遅延を最大化することが可能な装置を提供することである。
本発明の更なる目標は、組み立てられる構成要素の数が低減された装置を提供することである。
【0014】
この目的、これらの目標、及び以下により明らかになるであろう他の目標は、添付の特許請求の範囲に記載される携帯型小火器用の反動減衰装置によって達成される。
【0015】
更なる特徴及び利点は、添付の図面に非限定的な例として図示される、本発明の好ましいが限定的ではない実施形態の記載によってより明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明による、反動減衰装置を備えた小火器のストックの切欠き斜視図である。
【
図2】本発明による、反動減衰装置の切欠き斜視図である。
【
図4】一次ブレーキ装置の実施形態の斜視図である。
【
図5】本発明の更なる態様による、減衰装置の切欠き斜視図である。
【
図7】減衰手段の3つの実施形態の(うちの一つの)斜視図である。
【
図8】減衰手段の3つの実施形態の(うちの一つの)斜視図である。
【
図9】減衰手段の3つの実施形態の(うちの一つの)斜視図である。
【
図10】本発明の更なる態様による、減衰装置の切欠き斜視図である。
【
図11】前の図の装置の減衰手段と機能的に関連付けられた可動インサートの斜視図である。
【
図12】本発明の更なる態様による、減衰装置の切欠き斜視図である。
【
図13】減衰手段の連結された内部構造の斜視図である。
【
図14】減衰手段の連結された内部構造の斜視図である。
【
図15】減衰手段の連結された内部構造の斜視図である。
【
図16】内部インサートをモデル化することによって形成された、本発明の更なる態様による、ブレーキ本体の側面図である。
【
図17】本発明の更なる態様による、減衰装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
引用図を参照すると、参照番号1で全体的に示される本発明による装置は、例えばライフル又はショットガンのような小火器のストック100内に配置される。
【0018】
装置1は、ほぼ楕円形の断面を有するケーシング2を含み、減衰手段3が挿入される。
ケーシング2は、図示の例のように独立した部材であるか、又は代替的に、小火器のストックに形成された受け座によって構成される。
【0019】
装置1はまた、減衰手段3と機能的に関連付けられ、且つバットストック(銃床)111が関連付けられ得る可動インサート4を含む。
減衰手段3は、ケーシング2と実質的に一体であり、可動インサート4は、ケーシング2に対して実質的に軸方向に沿って摺動するように適合されている。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、減衰手段3は、減衰手段3自体に挿入されたねじブッシュ33によってケーシング2と一体にされる。
更なる実施形態によれば、減衰手段3は、クリップ又は同様の機能を有する他のシステムによってケーシング2と一体にされる。
【0021】
本発明によれば、減衰手段は、発泡体などの確率的構造、又は非確率的構造、例えば網状構造、格子を有する、セル状固体によって形成された本体によって構成される。
セル状構造は、例えばTPU、PA、積層造形材料などから選択され、直列及び/又は並列に互いに組み合わされた様々な材料で提供することができる。
【0022】
本体3は、要求される減衰特性に応じて、種々の形状で提供されることができる。
減衰構造は、構造の厚さの密度変動及び局所的変動を利用して、連続的に可変の剛性を有することができる。
【0023】
図7に示される実施形態では、フィンの3つのグループ、それぞれ薄いフィン143、中間のフィン144、及び厚いフィン145が認識できる。
実際、変形中には、当該構造はそれ自体との相互作用、すなわち摩擦を発生させ、減衰応答を増加させる。
【0024】
減衰手段3は、バットストック111に対して反対側の側面31を有し、より高密度の材料層は、可動インサート4がそのストロークの終了に到達したときに、ケーシング2と可動インサート4との間の衝撃を低減する機能を有する。
【0025】
可動インサート4は、バットストック111を定位置に保持し、ケーシング2内を摺動する。可動インサート4は、減衰構造3のためのクイックカップリングシステムを有する。利点としては、組み立ての動作は、可動インサート4の摺動方向に対して横方向を有する。
クイックカップリングシステムは、様々なタイプがあり、例えば、
図2は、参照番号22によって指定されるクイックカップリングを示し、
図10は、参照番号222によって指定される別のクイックカップリングを示す。
【0026】
本発明の更なる態様によれば、装置1は、可動インサート4に取り付けられた一次ブレーキアセンブリ5を含み、一次ブレーキアセンブリ5は、二次ブレーキ本体6に対して、摩擦を伴って摺動することによってエネルギーを散逸させる。
一次ブレーキアセンブリ5は、抵抗の大きさが調整され得るように、種々の材料及び形状によって形成される。
【0027】
二次ブレーキ本体6は、ケーシング2によって構成された支持体と減衰手段3との間に固定され、連動し、二次ブレーキ本体6は、一次ブレーキアセンブリ5に対して、摩擦を伴って摺動することによってエネルギーを散逸させる。
二次ブレーキ本体6は、抵抗の大きさが調整され得るように、種々の材料及び形状で形成される。
【0028】
図5~
図9は、本発明の更なる態様による、参照番号101で全体的に示される装置を示し、当該装置は、減衰手段103が挿入される実質的に楕円形の断面を有するケーシング102を含む、
ケーシング102は、図示の例のように独立した部材であるか、又は小火器のストックに形成された受け座によって構成されることができる。
【0029】
装置101はまた、減衰手段103に機能的に関連付けられた可動インサート104を含む。
減衰手段103は、ケーシング102と実質的に一体であり、可動インサート104は、ケーシング102に対して実質的に軸方向に沿って摺動するように適合されている。
【0030】
本明細書に示される実施形態によれば、減衰手段103は、減衰手段103自体に挿入されたねじブッシュ33によってケーシング102と一体にされる。
更なる実施形態によれば、減衰手段103は、クリップ又は同様の機能を有する他のシステムによってケーシング102と一体にされる。
【0031】
本発明によれば、減衰手段は、発泡体などの確率的構造、又は非確率的構造、例えば網状構造、格子を有する、セル状固体によって形成された本体によって構成される。
セル状構造は、例えばTPU、PA、積層造形材料などから選択され、直列及び/又は並列に互いに組み合わされた様々な材料で作られることができる。
本体103は、要求される減衰特性に応じて種々の形状に形成される。
【0032】
減衰構造は、例えば
図7に示される実施形態を参照して上述したように、密度変動及び構造の厚さの局所的変動を利用することによって、連続的に可変の剛性を有してもよい。
変形時に、当該構造はそれ自体との相互作用、すなわち摩擦を発生させ、減衰応答を増加させる。
【0033】
図7~
図9は、可変的な形状、密度および材料を有する減衰構造103のいくつかの実施形態を示す。
【0034】
図10~
図11は、発明の更なる態様による、参照番号201で全体的に示される装置を示し、当該装置は、減衰手段203が挿入される実質的に楕円形の断面を有するケーシング202を含む。
装置201はまた、減衰手段203に機能的に関連付けられた可動インサート204を含む。
減衰手段203は、ケーシング202と実質的に一体であり、可動インサート204は、ケーシング202に対して実質的に軸方向に沿って摺動するように適合されている。
【0035】
前述の実施形態に関連して説明したように、減衰手段203は、
図10及び
図11では見えないが、ねじブッシュを含むロックシステムによって、又はクリップシステム若しくは他の同様のシステムによってケーシング202と一体にされる。
【0036】
本発明のこの実施形態によれば、減衰手段203は、上述の実施形態に対してサイズが大きく、発泡体などの確率的構造、又は非確率的構造、例えば網状構造、格子を有する、セル状固体によって形成された本体によって構成される。
セル状構造は、例えばTPU、PA、積層造形材料などから選択され、直列及び/又は並列に互いに組み合わされた様々な材料を使用することによって形成される。
【0037】
図12~
図15は、本発明の更なる態様による、参照番号301で全体的に示される装置を示し、当該装置は、減衰手段303が挿入される実質的に楕円形の断面を有するケーシング302を含む、
ケーシング302は、図示の実施形態のように独立した部材であるか、又は小火器のストックに形成された受け座によって構成されることができる。
【0038】
装置301はまた、減衰手段303とモノリシックに(一体的に)形成され、モノリシック本体334を形成する可動インサートを含む。
この実施形態によれば、装置301は、ブレーキ装置を有さず、可動インサートとモノリシックになった増加された減衰構造を備える。
【0039】
この実施形態によれば、減衰構造は、並列に機能する2つの別個の連結された幾何学的形状によって形成される。
【0040】
図13~
図15は、減衰手段303の連結された内部構造を示す。
【0041】
図16は、本発明の更なる態様による装置を示し、当該装置は、追加の構成要素を使用せずに、内部インサート403の幾何学的形状を適切にモデル化することによって形成された、参照番号406で全体的に示されるブレーキ本体を含む。
この実施形態によれば、一体型モノリシック本体は、可動インサートの並進時に摩擦を発生させる2対の薄板407を有する。
【0042】
図17は、参照番号501で全体的に示される、本発明の更なる態様による装置を示し、当該装置は、ケーシング502と、減衰手段に機能的に関連付けられた可動インサート504とを含む、
減衰手段は、確率的構造(発泡体)を有するセル状固体によって形成された幾つかの層533を含む。
これらの層533は、直列に配置され、所望の機械的応答に応じてカスタマイズされることができる。
【0043】
実際上、本発明は、意図された目的及び目標を達成し、従来の製造プロセス、すなわち機械加工及び/又は射出成形によって課せられる現在の制限を克服する携帯型小火器用の反動減衰装置を提供する、ということが見出された。
【0044】
本発明は、特に、欧州特許第2711660号に記載された装置の提供において観察された制限(限界)を克服するものである。
そのシステムでは、実際のところ、可動インサートの最大ストロークは、固定インサート及び可動インサートの内部フィンの厚さに影響され、それらのフィンは射出成形プロセスによって形成されるため、特定の値を超えて薄くすることは不可能であり、その結果、快適システムの最大ストロークは現在の製造プロセスによって制限される。
【0045】
利点としては、本発明は、様々な材料(TPU、PA、積層造形材料など)で作られ、確率的構造(発泡体)又は非確率的構造(網状、格子)を有するセル状固体によって形成され、直列及び/又は並列に互いに組み合わされた1つ以上の本体の使用を提供する。
【0046】
本発明に従う減衰装置は、慣性駆動銃にとって最も重要な態様である構成要素の重量を低減することを可能にする。
【0047】
本発明の更なる利点は、反動エネルギーの吸収が、複雑な構造、例えば、負のポアソン比を有する補助構造、及び/又はその動作原理が拡散した微小変形に基づく生体模倣によって最大化され、付加構造によってもブレーキ装置が追加される可能性があることである。
【0048】
本発明に従う減衰装置はまた、小火器の安定性を最大にすることを可能にし、発砲時に小火器の回転の支点となり得る局所的な変形を防止する。
【0049】
本発明に従う減衰装置はまた、反動力のピークを最小にすると共に、可動インサートのより大きなストロークによってその時間遅延を最大にする。
【0050】
本発明による減衰装置はまた、付加製造の可能性を活用することによって、組み立てられる構成要素の数を減らす。
【0051】
本出願は、2022年2月21日に出願されたイタリア特許出願第102,022,000,003,200号の優先権を主張し、当該主題は参照により本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0052】
1,101,201,301,501 反動減衰装置
2,102,202,302,502 ケーシング
3,103,203,303 減衰手段
4,104,204,304 可動インサート
5 一次ブレーキアセンブリ
6 二次ブレーキ本体(二次ブレーキアセンブリ)
31 反対側の側面
111 バットストック(銃床)
【外国語明細書】