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特開2023-121853ステント送達システム、医療機器システムおよびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121853
(43)【公開日】2023-08-31
(54)【発明の名称】ステント送達システム、医療機器システムおよびシステム
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/095 20060101AFI20230824BHJP
   A61F 2/966 20130101ALI20230824BHJP
   A61F 2/848 20130101ALI20230824BHJP
   A61M 25/00 20060101ALN20230824BHJP
【FI】
A61M25/095
A61F2/966
A61F2/848
A61M25/00 650
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023109447
(22)【出願日】2023-07-03
(62)【分割の表示】P 2021117138の分割
【原出願日】2018-02-26
(31)【優先権主張番号】62/464,202
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】スコット、セレナ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、レイチェル エム.
(72)【発明者】
【氏名】デシミオ、トーマス
(57)【要約】
【課題】色マーカおよび1つ以上の副マーカを使用して、カテーテルの先端部分を体内で
可視化できるようにするシステムを提供すること。
【解決手段】本開示は、内視鏡検査の分野に関する。具体的には、本開示は、色マーカお
よび1つ以上の副マーカを使用して、カテーテルの先端部分を体内で可視化できるように
するシステムに関する。特に、本開示は、体管腔内で展開するために医療機器が適切に位
置決めされている時点を示すシステムに関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウターカテーテルであって、
基端部、
先端部、および
それらの間に延在するルーメン
を含み、
アウターカテーテルの先端部分が、視覚マーカと少なくとも1つの画像形成可能マーカ
とを含む、アウターカテーテルと、
アウターカテーテルのルーメン内に摺動式に配置されるインナーカテーテルと、
インナーカテーテルの先端部分の上方に配置されるステントであって、アウターカテー
テルのルーメン内に配置されるときの第1の構成と、該ルーメン内に配置されていないと
きの第2の構成との間を移行するように構成されたステントと、を含み、
前記第2の構成にあるとき、ステントの先端部分が先端保持部材を形成し、ステントの
基端部分が基端保持部材を形成し、
アウターカテーテルが、インナーカテーテルおよびステントとともに、ならびに体管腔
内の基準位置に関して基端方向へ後退可能であり、
前記基準位置の近位にある視覚マーカを体管腔内で目視確認することで、基端保持部材
全体が該基準位置に対して近接して展開できることがわかるように、アウターカテーテル
の視覚マーカが、アウターカテーテルに沿って、かつ、ステントに対して配置される、シ
ステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの画像形成可能マーカが、前記第1の構成において前記ステントが
前記アウターカテーテルのルーメン内に装填されると、前記ステントの略中間点に対応す
る前記アウターカテーテルの先端部分上にまたはその内部に配置される、請求項1に記載
のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの画像形成可能マーカが、前記第1の構成において前記ステントが
前記アウターカテーテルのルーメン内に装填されると、前記ステントの略先端部に対応す
る前記アウターカテーテルの先端部分上にまたはその内部に配置される、請求項1に記載
のシステム。
【請求項4】
前記アウターカテーテルの基端部および前記インナーカテーテルの基端部に取り付けら
れたハンドルをさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記ハンドルが、前記インナーカテーテルを解放可能に係合するように構成された第1
のロック、および前記アウターカテーテルを解放可能に係合するように構成された第2の
ロックを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記アウターカテーテルが、前記第1のロックが係合されかつ前記第2のロックが係合
解除されるときに、前記インナーカテーテルに対して基端方向に移動する、請求項5に記
載のシステム。
【請求項7】
前記アウターカテーテルおよびインナーカテーテルが、前記第1のロックおよび第2の
ロックが係合されているとき、互いに不動である、請求項5または6に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムが、内視鏡のワーキングチャネル内に摺動式に配置可能である、請求項1
~7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記内視鏡の先端部が、カメラおよび光源を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記視覚マーカが色マーカを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの画像形成可能マーカが光センサーを含む、請求項1~10のいず
れか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの画像形成可能マーカがエコー源性マーカを含む、請求項1~11
のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの画像形成可能マーカが、前記アウターカテーテルの外周に配置さ
れる複数の画像形成可能マーカを含む、請求項1~12のいずれか1項に記載のシステム
【請求項14】
前記ステントが自己拡張型ステントである、請求項1~13のいずれか1項に記載のシ
ステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、内視鏡検査の分野に関する。具体的には、本開示は、色マーカおよび1つ以
上の副マーカを使用して、カテーテルの先端部分を体内で可視化できるようにするシステ
ムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステントなどの医療機器は、隣接する体管腔または体腔間で導管を生みだすおよび/ま
たはそれを維持するために、頻繁に使用されている。例えば、ドレナージステントは、膵
仮性嚢胞(pancreatic pseudocyst)、胆嚢または胆管の内容物を
胃または十二指腸へ排出させるために使用される。超音波を用いてドレナージステントを
体内に配置することは、一般的に、2ステップの処置を含み、ここでは、ステントを運ぶ
カテーテルは、超音波ガイド下で、第1の体管腔(例えば、胃腸管(gastroint
estinal tract))の壁を貫通して隣接する管腔(例えば、仮性嚢胞)まで
挿入されて、先端保持部材が展開される。その後、カテーテルを後退させて、基端保持部
材を胃腸(GI)管内で展開する。医療専門家は、カテーテルおよび胃腸管壁を直接可視
化できるようにする内視鏡視認モードに切り替えることによって、カテーテルが十分に後
退したことを確認する。例えば、第1の体管腔内でカテーテルの先端部分上に色マーカが
出現することは、胃腸管内で基端保持部材を適切に展開できるようにするために、カテー
テルが十分に後退させられたことを示す。
【0003】
しかしながら、様々な状況によって、基端保持部材が間違った解剖学的位置内で展開さ
れてしまうことがある。医療専門家は、超音波視認モードを使用してステントの位置を間
違えて決定し、内視鏡視認モードに切り替えることを忘れ、誤ってまたは早まって基端保
持部材を解放したり、および/または、ドレナージステントを通る粘性の混濁したまたは
不透明な流体(例えば、胆汁など)の流れが原因で、色マーカの可視化が困難であったり
する。不適切に展開されたドレナージステントは、例えば、仮性嚢胞内からのまたは胃腸
管外の体腔内からの回収が困難な場合があり、および/または、次のステントを配置する
必要が生じて、処置を長引かせ、第2の処置を必要とし、さらに追加的な時間、努力、お
よびコストを費やし、おそらく、患者にさらなるリスクが加わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2015-518741号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2012/0221093号明細書
【特許文献3】特表2000-511444号公報
【特許文献4】米国特許出願公開第2008/0183272号明細書
【特許文献5】特表2011-512994号公報
【特許文献6】特表2007-500554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、患者の体内での医療機器の位置を示すために、色マーカおよび1つ以上の
副マーカを使用してカテーテルの先端部分を可視化できるようにする送達システムおよび
方法によって、様々な利点を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、その様々な態様では、内視鏡検査などの医療分野において、医療機器が適切
な展開のために位置決めされている時点を示すために、カテーテルの先端部分を体内で可
視化できるようにするシステムおよび方法の利点をもたらす。
【0007】
一態様では、本開示は、基端部と、先端部と、それらの間に延在するルーメンとを含む
カテーテルを含む、システムに関する。カテーテルの先端部分は、主マーカおよび少なく
とも1つの副マーカを含み得る。少なくとも1つの副マーカは、主マーカ内に配置され得
る。少なくとも1つの副マーカは、カテーテルに装填されると、医療機器の略中間点に対
応するカテーテルの先端部分上にまたはその内部に配置され得る。少なくとも1つの副マ
ーカは、カテーテルに装填されると、医療機器の略先端部に対応するカテーテルの先端部
分上にまたはその内部に配置され得る。少なくとも1つの副マーカは、カテーテルの外周
に配置された複数の副マーカを含み得る。主マーカは色マーカを含み得る。少なくとも1
つの副マーカはエコー源性物質を含み得る。少なくとも1つの副マーカは光センサーを含
み得る。
【0008】
別の態様では、本開示は、基端部と、先端部と、それらの間に延在するルーメンとを含
むカテーテルを含む、システムに関する。カテーテルの先端部分は、主マーカおよび少な
くとも1つの副マーカを含み得る。インナーカテーテルは、カテーテルルーメン内に摺動
式に配置され得、および医療機器は、インナーカテーテルの先端部分の上方に配置され得
る。少なくとも1つの副マーカは主マーカ内に配置され得る。少なくとも1つの副マーカ
は、医療機器の略中間点に対応するカテーテルの先端部分上にまたはその内部に配置され
得る。少なくとも1つの副マーカは、医療機器の略先端部に対応するカテーテルの先端部
分上にまたはその内部に配置され得る。少なくとも1つの副マーカは、カテーテルの外周
に配置された複数の副マーカを含み得る。主マーカは色マーカを含み得る。少なくとも1
つの副マーカは光センサーを含み得る。少なくとも1つの副マーカはエコー源性物質を含
み得る。医療機器は、カテーテルルーメン内に配置されるときの第1の構成と、カテーテ
ルルーメン内に配置されていないときの第2の拡張構成との間を移行するように構成され
た自己拡張型ステントを含み得る。システムはさらに、カテーテルの基端部およびインナ
ーカテーテルの基端部に取り付けられたハンドルを含み、ハンドルは、インナーカテーテ
ルを解放可能に係合するように構成された第1のロック、およびカテーテルを解放可能に
係合するように構成された第2のロックを含み得る。カテーテルは、第1のロックが係合
されかつ第2のロックが係合解除されているときに、インナーカテーテルに対して基端方
向に移動し得る。カテーテルおよびインナーカテーテルは、第1および第2のロックが係
合されているとき、互いに対して不動にされ得る。
【0009】
別の態様では、本開示は、体内通路を通って第1の管腔体まで送達システムを前進させ
ることを含む方法に関し、ここでは、送達システムは、主マーカおよび少なくとも1つの
副マーカを含む先端部分を含むカテーテルと、カテーテル内に配置された医療機器とを含
み得る。方法は、さらに、超音波を使用して第1の管腔体に隣接する第2の体を撮像する
こと、第1の管腔体の壁を貫通して第2の体内へとカテーテルを前進させること、第2の
体内で医療機器の先端保持部材を展開すること、送達システムを基端方向に後退させて、
カテーテルの先端部分上にある色マーカの少なくとも一部分が第1の管腔体内に配置され
るようにすること、および第1の管腔体内に医療機器の基端保持部材を展開することを含
み得る。方法は、さらに、先端保持部材を展開する前に、第2の体内の少なくとも1つの
副マーカを撮像することを含み得る。方法は、さらに、基端保持部材を展開する前に、第
1の管腔体内で少なくとも1つの副マーカを撮像することを含み得る。
【0010】
本開示の非限定的な例は、添付図面を参照して説明され、図面は概略的であり、および
縮尺通りに示されているものではない。図面では、図示のそれぞれの同一または略同一の
構成要素は、一般に、単一の符号で表わされる。明瞭にするために、全ての図面において
全ての構成要素に符号を付すわけでも、図示の本開示の各実施形態の全ての構成要素の図
が、当業者が本開示を理解できるようにするために必要なわけでもない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態によるステント送達システムの概略図を提供する。
図2】本開示の一実施形態による、ステント送達システムから部分的に展開されたステントの概略図を提供する。
図3】本開示の一実施形態による、ステント送達システムから十分に展開されたステントの概略図を提供する。
図4】本開示の別の実施形態によるステント送達システムの概略図を提供する。
図5A】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図5B】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図5C】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図5D】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図5E】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図5F】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図5G】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図5H】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図6A】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図6B】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図6C】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
図6D】本開示の一実施形態による、ステント送達システムを用いるステントの展開に伴うステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面は、本開示の典型的なまたは例示的な実施形態のみを示すものとする。したがって
、図面は、本開示の範囲を限定するものではない。本開示は、本書で、添付図面を参照し
てより詳細に説明される。
【0013】
本開示をさらに詳細に説明する前に、本開示は、変化し得るようなものとして、説明す
る特定の実施形態に限定されない。本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説
明するためのものにすぎず、および添付の特許請求の範囲を越えて限定することを意図す
るものではない。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての専門用語は、本開
示が属する当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。最後に、本開
示の実施形態は、隣接する体管腔間でのドレナージステントの展開を特に参照して説明さ
れるが、本明細書で開示するシステムおよび方法は、ステントを含むがこれに限定されな
い様々な医療機器を様々な解剖学的位置内で位置決めするために使用され得る。
【0014】
本明細書では、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(th
e)」は、文脈上明白に指示がない場合には、複数形も含むものとする。本明細書では、
用語「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」
、または「含む(includes)」および/または「含む(including)」
は、述べた特徴、領域、ステップ、要素および/または構成要素の存在を特定するが、1
つ以上の他の特徴、領域、整数、ステップ、動作、要素および/または構成要素および/
またはそれらの群の存在または追加を除外するものではない。
【0015】
本明細書では、用語「先端(distal)」は、患者の体内に機器を導入するときに
、医療専門家から最も離れている端部を指す一方、用語「基端(proximal)」は
、患者の体内に機器を導入するときに、医療専門家に最も近い端部を指す。
【0016】
本開示は、概して、患者の体内での医療機器の位置を示すために、色マーカおよび1つ
以上の副マーカを使用して、カテーテルの先端部分を可視化できるようにする送達システ
ムおよび方法を提供する。
【0017】
図1を参照すると、一実施形態では、本開示は、基端部(図示せず)と、先端部112
と、それらの間に延在するルーメン116とを有するカテーテル110を含む、送達シス
テム100を提供する。カテーテル110の先端部分114は、主マーカ、例えば色領域
を含み、これは、カテーテルの残りの部分の色とは異なる。非限定的な例として、カテー
テル110の先端部分114は、暗色(例えば、黒など)を含み、およびカテーテルの残
りの部分は、光源によって照明されるときに暗色と対比をなす明色(例えば、白など)を
含む。主マーカは、解剖学的位置および/または1つまたは複数の標的体管腔の体壁の厚
さに依存して、カテーテルの先端部分114に沿って様々な距離で延在する(例えば、約
10mm以上、約20mm以上、約30mm以上)。カテーテル110は、さらに、先端
部分114上にまたはその内部に配置された、先端部分上の主マーカの一部としてまたは
それとは別個でのいずれかで、少なくとも1つの副マーカ118を含む。例えば、複数の
副マーカ118は、先端部分の外周に(均一にまたは不均一に)配置される。複数の副マ
ーカ118は、射出成形および/または当技術分野で公知のような好適な接着グルー、樹
脂またはエポキシを使用して、先端部分114の外表面に埋め込まれても、それに付着さ
れても、またはそれに一体的に形成されてもよい。カテーテル110の先端部分114の
周りでの副マーカ118の配置構成は、図1に示す実施形態に限定されず、様々な異なる
形状、位置、構成および/または向きに配置された、より多くのまたはより少ない副マー
カを含み得る。例えば、複数の副マーカは、1つ以上の均一にまたは不均一に離間した列
またはバンド内でカテーテルの外周および/または長さに配置される。一実施形態では、
少なくとも1つの副マーカは、外部受信機へ信号を送信するように構成された光センサー
(例えば、光ダイオードなど)を含む。
【0018】
さらに図1を参照すると、送達システム100は、さらに、ルーメン116内に、かつ
、カテーテル110に対して摺動可能に配置されたインナーカテーテル120を含む。医
療機器130が、ルーメン116内で、インナーカテーテル120の先端部分124の上
方を覆って配置される。一実施形態では、医療機器130は、カテーテル110のルーメ
ン116内に配置される(例えば、拘束される)ときの第1の(例えば、収縮した)構成
と、ルーメン116内に配置されていないときの第2の(例えば、拡張した)構成との間
を移行するように構成されたステントである。インナーカテーテル120の先端部112
は、さらに、第1の管腔体の1つまたは複数の壁および第2の体を突き破るための組織切
断面126(例えば、尖った面、電気焼灼面など)を含む。
【0019】
送達システム100は、さらに、カテーテル110およびインナーカテーテル120の
それぞれの基端部(図示せず)に接続されたハンドル(図示せず)を含む。ハンドルは、
インナーカテーテル120を固定するように構成された第1のロックと、インナーカテー
テル120に沿って/その上方にカテーテル110を固定するように構成された第2のロ
ックとを含む。第1および第2のロックが係合された状態で、カテーテル110は、内視
鏡ワーキングチャネルを通って挿入され、ハンドルは、内視鏡の基端部分に固定されて、
インナーカテーテル120もカテーテル110も移動することができないようにする。第
2のロックは係合解除せず、第1のロックを係合解除することによって、インナーカテー
テル120およびカテーテル110を、内視鏡ワーキングチャネル内を通って一緒に移動
することができるようにする(図2~3)。第1のロックは係合解除せず、第2のロック
を係合解除することによって、カテーテル110を、不動の(例えば、ロックされた)イ
ンナーカテーテル120に沿って/その上方を基端方向に後退させて、ステント130の
先端および基端部分134、132を順次に解放することができる。
【0020】
一実施形態では、少なくとも1つの副マーカ118は、無線で、またはカテーテルの長
さに沿って延びている、埋め込まれた回路部品を介して、外部受信機へ信号を送信するよ
うに構成された光センサーを含む。1つ以上の副マーカ118から適切な信号を受信する
と、外部受信機は、第2のロックを係合解除させる(第1のロックは係合解除させない)
図2を参照すると、例として、第2のロックが係合解除された状態で(第1のロックは
係合解除していない)、カテーテル110は、インナーカテーテル120に沿って/その
上側にわたって基端方向に後退させられて、ステントの先端部分134がカテーテル11
0のルーメン116から出て(例えば、非拘束にされる)、先端保持部材135を形成す
る。図3を参照すると、カテーテル110はさらに基端方向に後退させられて、ステント
の基端部分132がカテーテル110のルーメン116から出て、基端保持部材133を
形成する。
【0021】
本開示のシステムのステントを、いずれかの特定の構成または設計に限定することなく
、一実施形態では、ステントは自己拡張型とし、ステントの先端部分134が半径方向に
拡張して、第2の構成の先端保持部材135を形成し、およびステントの基端部分132
が半径方向に拡張して、第2の構成の基端保持部材133を形成するようにする。先端部
分134と基端部分132との間のステントの長さは、第2の構成においては短くなり、
それにより、第1の管腔体および第2の体を保持部材間で並置するための保持部材でのア
ンカーインターフェースを提示する。先端部分134と基端部分132との間のステント
の直径は、第2の構成で増大し(先端および基端保持部材133、135の直径を下回る
)、ルーメン136を画定し、このルーメンは、第2の体および第1の管腔体の並置され
た壁間の、流体および物質の流路を提供する。
【0022】
図4を参照すると、一実施形態では、少なくとも1つの副マーカ118は、カテーテル
110の先端部分114の外周の1つ以上のバンド内に配置されたエコー源性(例えば、
高エコー)物質を含む。エコー源性物質は、様々な反射材(例えば、金属、金属粉末など
)および/またはパターン(例えば、エッチング、ディンプル、クロスハッチングなど)
を含み、これにより、当技術分野で公知のように、超音波トランスデューサから発せられ
る超音波が反射または「エコー(echo)する」。図1および図4の送達システムは、
それぞれ、1つまたは複数の光センサーまたは1つまたは複数のエコー源性マーカのいず
れかを含む副マーカ118を示すが、様々な実施形態では、カテーテル110の先端部分
114は、主マーカ、例えば色マーカと一緒に、様々なパターン、位置、向きおよび/ま
たは構成に配置された1つまたは複数の光センサーおよび1つまたは複数のエコー源性マ
ーカの双方を含む。
【0023】
一実施形態では、本開示の送達システム100は、内視鏡のワーキングチャネルを通っ
て送達される(例えば、その内部に摺動式に配置される)。図5Aを参照すると、使用中
、および例として、内視鏡140は、食道を通って第1の管腔体2(例えば、胃)まで前
進させられる。内視鏡140の先端部142は、カメラ147、光源148および超音波
トランスデューサ149を含む。様々な実施形態では、内視鏡は、超音波トランスデュー
サを第1の管腔体の壁と面一接触するよう配置するように曲げられるかまたはトルクを与
えられる、曲げアームの超音波トランスデューサを備える構成を含む、従来の超音波内視
鏡(EUS)であってもよい。内視鏡視認モードを使用して(例えば、光源148および
カメラ147)、内視鏡140の先端部142は、以前特定された(または疑われた)第
2の体4(例えば、仮性嚢胞)に隣接する第1の管腔体2の壁部分に隣接して位置決めさ
れる。次に、超音波視認モードに切り替える(例えば、超音波トランスデューサ149を
起動する)ことによって、第1の管腔体2の壁を通して、第2の体4が撮像される。さら
に、ハンドルの第1および第2のロックが係合した状態で、送達システム100が、内視
鏡140のワーキングチャネル146を通して前進させられる。あるいは、送達システム
100は、内視鏡が第1の管腔体2内へ前進させられるとき、内視鏡140のワーキング
チャネル146内に配置される。図5Bを参照すると、第1および第2のロックが依然と
して係合している状態で、送達システム100が、超音波ガイド下で先端方向に前進させ
られて、組織切断面126が第1の管腔体2の壁を突き破って第2の体4内へと延びる。
図5Cを参照すると、ハンドルの第2のロックが係合解除され(第1のロックは係合解除
されない)、カテーテル110が、インナーカテーテル120に沿って/その上方を基端
方向に後退させられて、ステントの先端部分134がカテーテル110のルーメン116
から出て(例えば、それから非拘束状態にされる)、第2の体4内で先端保持部材135
を形成する。図5Dに示すように、カテーテル110および先端保持部材135は、第2
の体4内の超音波画像に出現する。
【0024】
図5Eを参照すると、第2のロックは再係合され、送達システム100(例えば、カテ
ーテル110、インナーカテーテル120および部分的に展開されたステント)は、内視
鏡ワーキングチャネル146を通して基端方向に後退させられて、先端保持部材135を
第2の体4の内壁に接するように配置される。第1および第2のロックが依然として係合
した状態で、内視鏡140は内視鏡視認モードに切り替えられて、カテーテル110およ
び第1の管腔体2の壁をカメラ147によって可視化できるようにする。送達システム1
00は、先端部分114の主色マーカの少なくとも一部分が第1の管腔体2内で見えるよ
うになるまで(図5F)、さらに後退させられる。カテーテル110の先端部分114が
第2の体4から第1の管腔体2まで移動すると、光源148が副マーカ118(例えば、
光センサー)の1つ以上を照明する。1つまたは複数の照明された副マーカは、ひとたび
それらが第1の管腔体内に入ると、光源からの光を感知し、その後、外部受信機(図示せ
ず)へ信号を送信し、それにより、基端保持部材133を展開するためにカテーテル11
0が第1の管腔体2内で適切に位置決めされていることを示す信号を発する。例えば、外
部受信機は、第2のロックを自動的に係合解除する(第1のロックは係合解除しない)信
号を発する。あるいは、外部受信機は、別個の機構によって第2のロックが安全に係合解
除されることを示す信号を発する。図5Gを参照すると、第2のロックが係合解除された
状態で、カテーテル110は、インナーカテーテル120に沿って/その上方をさらに基
端方向に後退させられて、第1の管腔体2内でステントの基端保持部材133を展開する
図5Hを参照すると、第2のロックは再係合され、送達システム100(例えば、カテ
ーテル110、インナーカテーテル120)は、展開されたステントを通して内視鏡14
0のワーキングチャネル146内へと基端方向に後退させられて、体から除去される(図
5H)。あるいは、第1のロックが係合解除され、およびインナーカテーテルが、展開さ
れたステントを通してカテーテル内へと基端方向に後退させられる。第1および第2のロ
ックは双方とも、係合されてもよく、送達システムは、内視鏡のワーキングチャネル内へ
と基端方向に後退させられて、上述の通り患者から除去される。様々な実施形態では、図
5A~5Hに概要を述べたステップは、異なる順序、および/または追加的なステップが
組み合わせられること、またはさらに細分されることを含め、順序に関係なく実施され得
る。
【0025】
いくつかの医療処置では、部分的に展開されたステントのルーメン136を通る、第2
の体4からのかなり混濁したおよび/または不透明な流体(例えば、胆汁、血液、膿など
)の流れは、光源および/またはカメラを遮り、それにより、カテーテル110の先端部
分114の可視化および/または第1の管腔体2内での1つまたは複数の副マーカの照明
を妨げるまたは損なうことがある。一実施形態では、送達システム100は、図1~3の
光センサーではなく、またはそれらに加えて、図4に示すエコー源性マーカを含む副マー
カを含む。内視鏡視認モードを使用して、カテーテル110の先端部分114の色領域が
信頼性高く可視化できない場合には、または追加的な安全装置として、内視鏡は、超音波
視認モードにおいて、混濁した/不透明な流体を通して第1の管腔体2内でエコー源性マ
ーカを可視化するために使用される。そのため、エコー源性マーカがもはや第2の管腔体
4内で見えないときに、または上述のように、第1の管腔体2内で可視化されるときに、
基端保持部材は展開される。別の実施形態では、カテーテル110の先端部分114は、
エコー源性および光センサーの副マーカの双方を含む。内視鏡は、必要に応じて、第2の
保持部材を展開するためにカテーテルが適切に位置決めされるときを決定するために、内
視鏡視認モードと超音波視認モードとの間で切り替わる。あるいは、内視鏡および超音波
視認モードは同時に使用されて、第1の管腔体内でのカテーテルの位置の代替的な直視お
よび撮像ビューを提供する。
【0026】
図6Aを参照すると、一実施形態では、本開示は、基端部(図示せず)と、先端部11
2と、それらの間に延在するルーメン116とを含むカテーテル110を含む、送達シス
テム200を提供する。カテーテル110の先端部分114は、主マーカ、例えば色領域
を含み、この色は、カテーテルの残りの部分の色とは異なる。非限定的な例として、カテ
ーテル110の先端部分114は暗色(例えば、黒など)を含み、およびカテーテルの残
りの部分は、光源によって照明されるときに暗色と対比をなす明色(例えば、白など)を
含む。主マーカは、1つまたは複数の標的体管腔の解剖学的位置および/または体壁の厚
さに依存して、カテーテルの先端部分114に沿って様々な距離で延在する(例えば、約
10mm以上、約20mm以上、約30mm以上)。カテーテル110は、さらに、カテ
ーテル110の先端部分114にまたはその内部に配置された副マーカ118、119を
含む。例えば、副マーカ118、119は、カテーテル110の先端部分114の外周の
1つ以上のバンドに配置されたエコー源性(例えば、高エコー)物質を含む。エコー源性
物質は、様々な反射材(例えば、金属、金属粉末など)および/またはパターン(例えば
、エッチング、ディンプル、クロスハッチングなど)を含み、これにより、当技術分野で
公知のように、超音波トランスデューサから発せられた超音波を反射または「エコー(e
cho)」する。
【0027】
依然として図6Aを参照すると、送達システム200は、さらに、カテーテル110の
ルーメン116内に摺動式に配置されるインナーカテーテル120を含む。医療機器13
0は、ルーメン116内でインナーカテーテル120の先端部分124の上側にわたって
配置される。一実施形態では、医療機器130は、カテーテル110のルーメン116内
に配置される(例えば、拘束された)ときの第1の(例えば、潰れた)構成と、ルーメン
116内に配置されていないときの第2の(例えば、拡張)構成との間を移行するように
構成されたステントである。副マーカ118は、医療機器130の略中間点(例えば、鞍
状領域)に対応する先端部分114の一部分上にまたはその内部に配置され得、および副
マーカ119は、ルーメン116内に配置される医療機器130の略先端部(例えば、先
端保持部材)に対応する先端部分114の別の部分上にまたはその内部に配置され得る。
インナーカテーテル120の先端部112は、さらに、第1の管腔体の1つまたは複数の
壁および第2の体を突き破るための組織切断面126(例えば、尖った面、電気焼灼面な
ど)を含む。
【0028】
送達システム200が超音波ガイド下で先端方向に前進させられると、組織切断面12
6が第1の管腔体を突き破り、かつ上述の通り第2の体4内へ延びる。図6Bを参照する
と、副マーカ118、119が双方とも第2の体4内にあるとき、超音波視認モードにお
いて確認されるように、ハンドルの第2のロックは係合解除され(第1のロックは係合解
除されない)、およびカテーテル110が、インナーカテーテル120に沿って/その上
方を基端方向に後退させられると、ステントの先端部分134がカテーテル110のルー
メン116から出て(例えば、それによって非拘束状態にされる)、第2の体4内で先端
保持部材135を形成する。
【0029】
図6Cを参照すると、第2のロックは再係合され、および送達システム200(例えば
、カテーテル110、インナーカテーテル120および部分的に展開されたステント)が
、内視鏡ワーキングチャネル146を通して基端方向に後退させられると、先端保持部材
135を第2の体4の内壁に接して配置させる。送達システム200は、超音波視認モー
ドで副マーカ118、119がもはや第2の体4内では見えなくなるまで、さらに後退さ
せられる。それに加えて、またはその代わりに、内視鏡は、内視鏡視認モードに切り替え
られて、第1の管腔体2内で先端部分114の色領域の少なくとも一部分を可視化する。
図6Dを参照すると、第2のロックは係合解除され、カテーテル110が、インナーカテ
ーテル120に沿って/その上方をさらに基端方向に後退させられると、第1の管腔体2
内でステントの基端保持部材133を展開する。そのため、第2のロックは再係合され、
また送達システム100(例えば、カテーテル110、インナーカテーテル120)は、
展開されたステントを通して、および内視鏡140のワーキングチャネル146内へと基
端方向に後退させられ、上述の通り、体から除去される。様々な実施形態では、図6B
6Dで概要を説明したステップは、異なる順序、および/または追加的なステップが組み
合わせられること、またはさらに細分されることを含め、順序に関係なく実施され得る。
【0030】
本開示の医療機器は、内視鏡に限定されず、例えば、カテーテル、気管支鏡、尿管鏡、
十二指腸内視鏡、結腸鏡、関節鏡、膀胱鏡、子宮鏡などを含む、身体通路にアクセスする
ための様々なシステムおよび/または医療機器を含み得る。これらのシステムのいずれか
は、超音波トランスデューサを含み得るかまたはその内部で働き得、およびその1つ以上
のワーキングチャネルは、システムまたはスコープの正面または側面部分から出るか、ま
たはその外表面に沿って延在する。さらに、本開示のシステムおよび方法は、可視的なX
線透視検査および/または超音波可視化を必要とする様々な医療処置において使用され得
る。最後に、本開示の実施形態は、内視鏡と一緒に使用することにおいて説明したが、本
開示の送達システムは、付随する医療機器がない状態で、患者の体内に位置決めされ得る
【0031】
本明細書で開示および特許請求される機器および/または方法は全て、本開示に照らし
て、過度な実験を行わずに作製および実施され得る。本開示の機器および方法は、好まし
い実施形態に関して説明したが、当業者には、本開示の概念、趣旨および範囲から逸脱す
ることなく、機器および/または方法に、および本明細書で説明する方法のステップにお
いてまたはステップの順序において、変形例が適用され得ることが明らかであろう。当業
者に明白な、そのような全ての同様の置換および修正は、添付の特許請求の範囲によって
定義されるような本開示の趣旨、範囲および概念内にあるとみなされる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6A
図6B
図6C
図6D
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステント送達システムであって、
主マーカおよび少なくとも1つの副マーカを含むカテーテルであって、少なくとも1つの副マーカは主マーカ内に配置される、カテーテルと
前記カテーテルのルーメン内に摺動可能に配置されるインナーカテーテルであって、インナーカテーテルの一部が前記カテーテルの先端部から延在するように、前記カテーテルをインナーカテーテルに対して後退させることができる、インナーカテーテルと
前記インナーカテーテルの一部上に配置されるステントであって、ステントは、前記インナーカテーテルが前記カテーテルのルーメン内に配置されるときに収縮した構成に拘束され、前記インナーカテーテルの一部が前記カテーテルの先端部から延在するときに拡張した構成に拡張し、ステントは、拡張した構成にあるときに先端保持部材および基端保持部材を有している、ステントと、を備えており、
前記副マーカを体管腔内で確認することによって、前記基端保持部材全体が基準位置に対して近接して展開できることがわかるように、前記副マーカは前記主マーカに対して位置決めされている、ステント送達システム。
【請求項2】
前記カテーテルおよびインナーカテーテルに結合されているハンドルであって、第1のロックおよび第2のロックを備えており、第1のロックおよび第2のロックが係合すると前記カテーテルを前記インナーカテーテルに固定する、ハンドルをさらに備えている、請求項1に記載のステント送達システム。
【請求項3】
前記第1のロックが係合解除されると、前記カテーテルが前記インナーカテーテルに対して後退して、前記先端保持部材が収縮した構成から拡張する、請求項に記載のステント送達システム。
【請求項4】
前記第2のロックが係合解除されると、前記カテーテルが前記インナーカテーテルに対して後退して、前記基端保持部材が収縮した構成から拡張する、請求項3に記載のステント送達システム。
【請求項5】
前記主マーカが前記カテーテルの先端部に配置されている、請求項に記載のステント送達システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの副マーカが、前記カテーテルの外周に半径方向に配置された複数の副マーカを含んでいる、請求項に記載のステント送達システム。
【請求項7】
前記主マーカが前記カテーテルよりも暗い色を有している、請求項に記載のステント送達システム。
【請求項8】
前記主マーカが10mm~30mmの長さを有している、請求項1に記載のステント送達システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの副マーカが、前記主マーカの基端部分に配置されている、請求項に記載のステント送達システム。
【請求項10】
医療機器システムであって、
主マーカおよび少なくとも1つの副マーカを含むカテーテルであって、少なくとも1つの副マーカは主マーカ内に配置される、カテーテルと、
前記カテーテルのルーメン内に摺動可能に配置されるインナーカテーテルであって、インナーカテーテルの一部が前記カテーテルの先端部から延在するように、前記カテーテルをインナーカテーテルに対して後退させることができる、インナーカテーテルと、
前記インナーカテーテルの一部の上に配置される医療機器であって、医療機器は、前記インナーカテーテルが前記カテーテルのルーメン内に配置されるときに収縮した構成に拘束され、前記インナーカテーテルの一部が前記カテーテルの先端部から延在するときに拡張した構成に拡張し、医療機器は、拡張した構成にあるときに先端保持部材および基端保持部材を有している、医療機器と、を備えており、
前記副マーカを体管腔内で確認することによって、前記基端保持部材全体が基準位置に対して近接して展開できることがわかるように、前記副マーカは前記主マーカに対して位置決めされている、医療機器システム。
【請求項11】
前記カテーテルおよびインナーカテーテルに結合されているハンドルであって、第1のロックおよび第2のロックを備えており、第1のロックおよび第2のロックが係合すると前記カテーテルを前記インナーカテーテルに固定する、ハンドルをさらに備えている、請求項10に記載の医療機器システム。
【請求項12】
前記第1のロックが係合解除されると、前記カテーテルが前記インナーカテーテルに対して後退して、前記先端保持部材が収縮した構成から拡張する、請求項11に記載の医療機器システム。
【請求項13】
前記第2のロックが係合解除されると、前記カテーテルが前記インナーカテーテルに対して後退して、前記基端保持部材が収縮した構成から拡張する、請求項12に記載の医療機器システム。
【請求項14】
前記主マーカが前記カテーテルの先端部に配置されている、請求項10に記載の医療機器システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの副マーカが、前記カテーテルの外周に半径方向に配置された複数の副マーカを含んでいる、請求項10に記載の医療機器システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの副マーカが、前記主マーカの基端部分に配置されている、請求項10に記載の医療機器システム。
【請求項17】
前記医療機器が自己拡張型ステントである、請求項10に記載の医療機器システム。
【請求項18】
システムであって、
主マーカおよび少なくとも1つの副マーカを含むカテーテルであって、少なくとも1つの副マーカは主マーカの基端部分の上に配置される、カテーテルと、
前記カテーテルのルーメン内に摺動可能に配置されるインナーカテーテルであって、インナーカテーテルの一部が前記カテーテルの先端部から延在するように、前記カテーテルをインナーカテーテルに対して後退させることができる、インナーカテーテルと
前記インナーカテーテルの一部の上に配置されるステントであって、ステントは、前記インナーカテーテルが前記カテーテルのルーメン内に配置されるときに収縮した構成に拘束され、前記インナーカテーテルの一部が前記カテーテルの先端部から延在するときに拡張した構成に拡張し、ステントは、拡張した構成にあるときに先端保持部材および基端保持部材を有している、ステントと、を備えており、
前記副マーカを体管腔内で確認することによって、前記基端保持部材全体が基準位置に対して近接して展開できることがわかるように、前記副マーカは前記主マーカに対して位置決めされている、システム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの副マーカが、前記カテーテルの外周に半径方向に配置された複数の副マーカを含んでいる、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記主マーカが前記カテーテルよりも暗い色を有している、請求項18に記載のシステム。