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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121886
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】ドライブレコーダ、システム等
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/65 20230101AFI20230825BHJP
   H04N 23/698 20230101ALI20230825BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20230825BHJP
   B62D 41/00 20060101ALI20230825BHJP
   G07C 5/00 20060101ALI20230825BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20230825BHJP
【FI】
H04N5/232 410
H04N5/232 380
H04N5/77
B62D41/00
G07C5/00 Z
H04N5/232 220
【審査請求】未請求
【請求項の数】44
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022025218
(22)【出願日】2022-02-22
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
(71)【出願人】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(72)【発明者】
【氏名】高橋 圭三
(72)【発明者】
【氏名】服部 哲也
(72)【発明者】
【氏名】上村 浩司
(72)【発明者】
【氏名】和田 昌浩
(72)【発明者】
【氏名】中西 啓之
(72)【発明者】
【氏名】清水 勇喜
【テーマコード(参考)】
3E138
5C122
【Fターム(参考)】
3E138AA07
3E138MA10
3E138MB08
3E138MC06
3E138MC20
3E138ME02
5C122DA14
5C122EA52
5C122EA67
5C122FA02
5C122FA18
5C122FH12
5C122GA21
5C122GA24
5C122GF07
5C122HA19
5C122HA63
5C122HA75
5C122HA80
5C122HA90
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従来のシステム、電子機器、ドライブレコーダ等よりも優れたシステム及びドライブレコーダを提供する。
【解決手段】人の動きを検知可能なドップラーセンサーからの信号に基づきカメラからの映像の録画を制御するシステムであって、人の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにする。その後、所定時間が経過してから、人の移動を再度検知したときに、カメラからの映像の録画を開始する機能を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の動きを検知可能なセンサーからの信号に基づきカメラからの映像の録画を制御するシステムであって、
物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、物体の移動を検知したときに、前記カメラからの映像の録画を開始する機能を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項2】
前記物体の動きの検知範囲を変更する機能を備え、
前記検知範囲が相対的に広い状態で物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、前記検知範囲が相対的に狭い状態で物体の移動を検知したときに前記カメラからの映像の録画を開始する機能を備えることを特徴とする請求項1に記載のドライブレコーダ。
【請求項3】
前記物体の動きの検知種類を変更する機能を備え、
前記検知種類として、広範囲検知とともに、うろつき検知および覗き込み検知のうち少なくともいずれか1つの検知種類を備え、
前記検知種類を広範囲検知として物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし、その後、所定時間結果してから、前記検知種類として備えるうろつき検知および覗き込み検知のうち少なくともいずれか1つの検知種類で物体の移動を検知したときに前記カメラからの映像の録画を開始する機能を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のドライブレコーダ。
【請求項4】
前記物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにするための物体の移動の検知は、カメラ以外のセンサーによって行う一方、
前記所定時間経過してからの物体の移動の検知は、カメラからの映像の変化に基づいて行う構成とし、前記映像の変化として前記物体が車両へ接近していることを検知したときに、前記カメラからの映像の録画を開始する機能を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項5】
前記カメラは、複数のカメラであり、
前記カメラからの映像の録画の開始は、所定の動きがある被写体を撮影しているカメラとすること
を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項6】
前記カメラは、複数のカメラであり、
前記カメラからの映像の録画は、映像中に所定の動きがなくなったカメラから停止し、録画を停止したカメラの映像中に所定の動きが検出されたら録画を再開する機能を備えること
を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項7】
前記カメラは、複数のカメラであり、
前記カメラからの映像の録画は、いずれかのカメラの映像中に所定の動きがある間はすべてのカメラの電源をオフにせず、すべてのカメラの映像中から所定の動きがなくなったことに基づいてすべてのカメラの電源をオフにする機能を備えること
を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項8】
前記カメラは、複数のカメラであり、動きがある被写体の撮影映像は相対的に高フレームレート/高解像度/高ビットレートの少なくともいずれか1つで記録とするとともに、
動きがない被写体の撮影映像は相対的に低フレームレート/低解像度/低ビットレートの少なくともいずれか1つで記録とすること
を特徴とする請求項1か7のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項9】
前記センサーは物体の移動の検知感度を設定可能なセンサーとしたこと
を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項10】
前記センサーは、上から下への物体の動きの検出感度を前後の物体の動きの検出感度よりも低くしたこと
を特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項11】
前記物体の検出において、雨滴の検出を抑制する構成としたこと
を特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項12】
前記センサーを車両の異なる位置に複数備え、
複数のセンサーから検出のためのエネルギーを発射するタイミングをずらした構成としたこと
を特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項13】
前記センサーの検知範囲を変更する変更手段を、センサーを有する筐体の外部に取り付ける取り付け部を備えることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項14】
前記センサーの検知範囲を設定する手段を備え、設定されたセンサーの検知範囲を特定するための情報をイベント記録情報に関連付けて記録する請求項1から13のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項15】
衝撃を検知する機能を備え、衝撃を検知した後に前記センサーで物体の動きが検知された場合にはさらに録画停止までの時間を延長する機能を備えた請求項1から14のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項16】
衝撃を検知する機能を備え、前記センサーで物体の動きが検知された後に衝撃を検知した場合にはさらに録画停止までの時間を延長する機能を備えた請求項1から15のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項17】
前記延長による記録開始からの時間が所定時間を超えた場合には録画を停止して電源をオフにする機能を備えることを特徴とする請求項15または16に記載のドライブレコーダ。
【請求項18】
前記カメラとして車内に設置されるカメラを備え、
車内から車外の人を前記カメラで撮影する際に、カメラの死角となる「車外」の箇所に、前記物体を検知するためのセンサを取り付け、車内にあるカメラ側へそのセンサの信号を送る機能を備えたことを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項19】
車内にはマイクロ波センサを設け
車外には焦電センサを車両の外部に取り付け、
車両外部から車両内に焦電センサの信号を通信で送って
車内のマイクロ波センサの死角を補う機能を備えた請求項1から18のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項20】
前記焦電センサと前記マイクロ波センサの2つの信号を比較して人と車を判別する機能を備えることを特徴とする請求項19に記載のドライブレコーダ。
【請求項21】
前記焦電センサは、TPMSセンサ内に備えたことを特徴とする請求項19または20に記載のドライブレコーダ。
【請求項22】
前記センサとして、車両に備えたアンテナフィンまたはサイドミラーの少なくともいずれかにマイクロ波センサを内蔵すること
を特徴とする請求項1から21のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項23】
車両のジャッキアップポイントに磁石で前記センサをくっつける構成とし、
当該センサは車両外側斜め上方向きが検出範囲となるように構成したこと
を特徴とする請求項1から22のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項24】
駐車監視用のスナップショットイメージと、通常録画用のスナップショットイメージを記憶しておき、
ACCオフのときは駐車監視用スナップショットイメージから起動、
ACCオンのときは通常録画用スナップショットイメージから起動する機能を備えた請求項1から23のいすれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項25】
前記映像の録画を行うためのSoCとは別に、前記SoC起動中のカメラ映像をバッファリングする回路を備え、
前記SoCの起動後に前記回路から前記SoCがカメラ映像の情報を取り出して記録媒体に書く処理を行うことを特徴とする請求項1から24のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項26】
前記映像の録画を行うためのSoCで動作するOSに、ドラレコ用の通常のオペレーティングシステムよりも高速に起動するオペレーティングシステムを設け、起動時には高速に起動するオペレーティングシステムに起動時用の常時記録をさせ、ドラレコ用の通常のオペレーティングシステムが起動したら通常の常時記録を開始し、起動用の常時記録は停止する機能を備えること
を特徴とする請求項1から25のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項27】
前記ドライブレコーダは、録画ユニットを備え、録画ユニットは車室内から見えない位置に固定する構成としたこと
を特徴とする請求項1から26のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項28】
前記ドライブレコーダは、GPSユニットを備え、GPSユニットは車室内から見えない位置に固定する構成としたこと
を特徴とする請求項1から27のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項29】
前記映像の録画を行う記憶媒体を着脱可能に装着する着脱部を備えるドライブレコーダであって、
当該ドライブレコーダに電源の供給を受けるケーブルの途中に前記記憶媒体とは別の第二記憶媒体を着脱可能に装着する第二着脱部を備えるとともに前記電源の供給を受けるケーブルは前記映像のデータを送受信するための信号線を備え、当該信号線に対して、前記第二記憶媒体に映像の記録を行うための信号を出力する機能を備える請求項1から28のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項30】
駐車場所または時間帯の少なくともいずれか一方による監視機能の自動オン・オフ機能を備えること
を特徴とする請求項1から29のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項31】
前記カメラとして半天球カメラを備えること
を特徴とする請求項1から30のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項32】
前記カメラとして、車両の前方を撮影するカメラ、車両の後方を撮影するカメラ、車室内を撮影するカメラの少なくとも3つのカメラを備えること
を特徴とする請求項1から31のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項33】
前記センサーの感度を、無線通信により設定する機能を備えた請求項1から32のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項34】
携帯通信網を介した通報または追跡機能を備えることを特徴とする請求項1から33のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項35】
請求項1から34のいずれかに記載のドライブレコーダにその一部または全部が内蔵され、または、その一部または全部が外付けされるシステムであって、
外部からの電源の供給があるときに充電され、外部からの電源の供給が遮断されたときに制御回路に電源を供給するために放電されるスーパーキャパシタを備えるシステムであって、
前記外部からの電源の供給を、車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインへの接続を介して行う手段と、
前記車両が少なくとも走行可能状態であるときにカメラ映像の記録を行う回路への電源を供給する手段とを備え、
前記車両が走行可能状態でないときに、前記車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインからの給電に基づき前記スーパーキャパシタの充電を行う手段を備えること
を特徴とするシステム。
【請求項36】
前記車両が走行可能状態から走行可能状態でない状態への変化に基づきカメラ映像の記録を行う回路への電源を供給を遮断する手段を備えること
を特徴とする請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記車両が少なくとも走行可能状態であるか否かを、車両のACCがオンであるか否かに基づいて決定する手段を備えること
を特徴とする請求項35または36に記載のシステム。
【請求項38】
前記車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインに接続されるとともに、車両のACCラインにも接続されること
を特徴とする請求項35から37のいずれかに記載のシステム。
【請求項39】
前記車両が走行可能状態でない状態から走行可能状態へ変化した後、前記スーパーキャパシタへの充電が所定状態になるまで、前記カメラ映像の記録の開始を遅延させる手段と、前記カメラ映像の記録の開始を遅延させるか否かを設定する手段とを備えること
を特徴とする請求項35から38のいずれかに記載のシステム。`
【請求項40】
少なくとも人の動きを検出するセンサ手段からの信号に基づく信号を入力し、
当該信号に基づい人が動いたとの判定に基づいて前記カメラ映像の記録を開始する機能を備えること
を特徴とする請求項35から39のいずれかに記載のシステム。
【請求項41】
前記カメラ映像の記録を行う回路を備えた筐体とは別の筐体であって前記車両が少なくとも走行可能状態であるときに前記カメラ映像の記録を行う回路への電源を供給する手段とを備えた筐体を備えること
を特徴とする請求項35から39のいずれかに記載のシステム。
【請求項42】
少なくとも人の動きを検出するセンサ手段からの信号に基づく信号を入力し、
当該信号に基づいて人が動いたとの判定に基づいて前記カメラ映像の記録を開始させる手段を、
前記別の筐体に備えることを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
駐車監視録画を行うか通常録画を行うかを判定する手段と、
前記カメラ映像の記録を行う回路を備えた筐体への信号を出力する手段とを
前記別の筐体に備えることを特徴とする請求項41または42に記載のシステム。
【請求項44】
前記カメラ映像の記録を行う回路を備えた筐体からの信号を入力し、
無線通信によって外部に前記カメラ映像に基づく映像データを送信する手段を、
前記別の筐体に備えることを特徴とする請求項41から43のいずれかに記載のシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フロントガラスの内面に貼り付ける様にして装着するタイプのドライブレコーダー(特許文献1)や、ルームミラー一体型としたドライブレコーダーが知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-321423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の様なドライブレコーダには、駐車時にカメラからの映像に映る被写体に動きがあったときに映像の記録を開始するものがある。しかしながら駐車時はエンジンを切っており車両のエンジンの動作による車両のバッテリの充電がなされないため、カメラが動作しつつけると車両のバッテリがあがってしまい、エンジンを始動できなくなるなど、さまざまな課題が発生する。
そこで、本発明は、従来の課題を解決し、従来のシステム、電子機器、ドライブレコーダ等よりも優れたシステム等を提供することを目的とする。
【0005】
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、各々の課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正または分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題を解決する構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本システムは、物体の動きを検知可能なマイクロ波ドップラーセンサーからの信号に基づきカメラからの映像の録画を制御するシステムである。物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、物体の移動を検知したときに、カメラからの映像の録画を開始する機能を備えるシステムとするとよい。
【0007】
このようにすれば、消費電力を抑えることができるとともに、「所定時間経過」により時間的に連続的する誤検知の原因となる事象の検知を抑制することができ、誤検知を低減させることができる。
【0008】
システムは特にドライブレコーダとするとよい。以下(1)以降もシステムとするとよく、特に車載システムとするとよい。システムは複数の筐体に分けてそれらを電気的に接続することで複数の機器にまたがって構成してもよいが、単一の筐体内に設けるとよい。システムは特にドライブレコーダとするとよい。
【0009】
物体の動きを検知可能なセンサーは、電波、赤外線の少なくともいずれか1つを用いたセンサーとするとよい。例えば、ドップラーセンサ、焦電センサの少なくとも1つとするとよい。物体の動きを検知可能なセンサーは、カメラを用いないセンサーとするとよい。物体の動きを検知可能なセンサーは車両に取り付けら車外の人を検知可能なセンサとするとよい。物体としては、生物とするとよく、人とすると特によく、人の動きを検知可能なセンサーがもっとも望ましいが、人以外の物体の動きも検知するセンサーとしてもよい。生物としては犬、猫、鳥の少なくともいずれか1つとするとよい。
【0010】
「物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし」は、カメラの電源がオフの状態から、物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンする状態に変化させる制御を行うとよい。
【0011】
カメラからの映像の録画の制御としては、カメラからの映像の信号を受信してその信号に基づくデータの圧縮処理を行い、記憶媒体に記憶させる制御を備えるとよい。
【0012】
「所定時間」は、特定の一定の時間としてもよいが、可変時間としてもよい。「所定時間」は、カウントされた時間としてもよいが、所定の処理が完了するまでの時間とするとよい。特に、カメラの電源をオンにしてから録画が可能な待機状態になるまでの時間以上の時間とするとよく、カメラの電源をオンにしてから録画が可能な待機状態になるまでの時間とすると最もよい。あるいは、物体の移動を検知したときから録画が可能な待機状態になるまでの時間以上の時間とするとよく、物体の移動を検知したときから録画が可能な待機状態になるまでの時間とすると特によい。
【0013】
「カメラからの映像の録画を開始する機能」は、カメラからの映像のバッファへの記憶を開始する機能としてもよいが、記憶媒体に記憶を開始する機能とするとよい。カメラからの映像をあらかじめバッファ等に記録しておき、バッファ等から記憶媒体に記憶を開始する機能とするとよい。
センサーの役割に応じて2つ設けるとさらによい。例えば、イベントトリガとするセンサと電源をオンにさせるセンサとする。
誰も近くにいなければ低消費電力で動作させ、近くに人がいるなどした場合にいろいろな電源を入れて、報知、威嚇をする構成とするとよい。
【0014】
また、電源が入っている状態で、やばいことが起きる。例えばドアが開いた、窓ガラスたたかれたなどの場合、Eventとして警報を鳴らしたり通信モジュールで通知したりするとよい。
【0015】
(2)前記物体の動きの検知範囲を変更する機能を備え、前記検知範囲が相対的に広い状態で物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、前記検知範囲が相対的に狭い状態で物体の移動を検知したときに前記カメラからの映像の録画を開始する機能を備えるとよい。
【0016】
このようにすれば、相対的に広い範囲で人の動きを検知したときにカメラの電源をオンにしてすぐに録画できる状態にすることができるとともに、誤検知を抑制することができる。特に、前記検知範囲が相対的に広い状態で物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、相対的に狭い範囲で人の動き検知されない限り録画を開始しない構成とするとよい。
カメラの撮影範囲は人の動きを検知可能なセンサーの検知可能な範囲の少なくとも一部が重なるよう設置可能な構成とするとよい。
検知範囲が相対的に広い状態と検知範囲が相対的に狭い状態とは検知範囲に重なりがある状態とするとよい。
【0017】
人の動きの検知範囲を変更する機能は、センサー自体が検知範囲を変更する機能を備え、そのセンサーに対して検知範囲を変更させるための信号を出力する機能としてもよいし、センサー自体は検知範囲を変更する機能を備えないが本システムが入力したセンサーからの信号の状態が人の動きに相当するとする判定条件変えることで検知範囲を変更する機能としてもよい。
(3)前記物体の動きの検知種類を変更する機能を備え、
【0018】
前記検知種類として、広範囲検知とともに、うろつき検知および覗き込み検知のうち少なくともいずれか1つの検知種類を備え、前記検知種類を広範囲検知として物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにし、その後、所定時間結果してから、前記検知種類として備えるうろつき検知および覗き込み検知のうち少なくともいずれか1つの検知種類で物体の移動を検知したときに前記カメラからの映像の録画を開始する機能を備えるとよい。
【0019】
このようにすれば、広範囲検知で人の動きを検知したときにカメラの電源をオンにしてすぐに録画できる状態にすることができるとともに、うろつきまたはのぞきこみの検知があったときにカメラからの映像の録画を開始することができ、誤検知を抑制することができるとともにすぐに録画を開始することができる。
【0020】
広範囲検知は、うろつき検知および覗き込み検知よりも、広い範囲を検知する構成とするとよい。うろつき検知は、覗き込み検知よりも、移動の頻度が高い状態を検知する構成とするとよい。
【0021】
(4)前記物体の移動を検知したことに基づきカメラの電源をオンにするための物体の移動の検知は、カメラ以外のセンサーによって行う一方、前記所定時間経過してからの物体の移動の検知は、カメラからの映像の変化に基づいて行う構成とし、前記映像の変化として前記物体が車両へ接近していることを検知したときに、前記カメラからの映像の録画を開始する機能を備えるとよい。
【0022】
カメラによる大きな消費電力の消費を抑えることができるとともに、映像の変化によるより確実な物体の検知に基づく映像の録画が可能となり、誤検知を大幅に解消可能となる。
物体としては、生物とするとよく、人とすると特によい。生物としては犬、猫、鳥の少なくともいずれか1つとするとよい。
【0023】
人認識を行い人が車両へ接近していることを検知したときに、カメラからの映像の録画を開始するとよい。犬、猫、鳥の少なくともいずれか1つが人認識を行い人が車両へ接近していることを検知したときに、カメラからの映像の録画を開始する構成とするとよい。
人認識、犬認識、猫認識、鳥認識の少なくともいずれか1つの画像認識エンジンを備える構成とするとよい。
録画開始の原因となった認識した物体の種別をその録画開始した映像に関連づけて記憶しておき、映像の再生時に表示可能とするとよい。
【0024】
録画開始したあとの映像には、画像認識エンジンで認識ができている状態かできていない状態かを映像とともに再生可能に記録するようにしてもよい。あるいは、画像認識エンジンが認識した確実度(その種類の物体である確率など)を映像とともに再生可能に記録するとよい。
(5)前記カメラは、複数のカメラであり、前記カメラからの映像の録画の開始は、所定の動きがある被写体を撮影しているカメラとするとよい。
【0025】
複数のカメラによる大きな消費電力の消費を抑えることができるとともに、映像の変化による、所定の動きがある被写体を撮影しているカメラの映像の録画が可能となる。
例えば物体検知として、すべてのカメラをすべて記録するのではなく、動きがある被写体を撮影しているカメラのみ記録するとよい。
【0026】
(6)前記カメラは、複数のカメラであり、 前記カメラからの映像の録画は、映像中に所定の動きがなくなったカメラから停止し、録画を停止したカメラの映像中に所定の動きが検出されたら録画を再開する機能を備えるとよい。
【0027】
(7)前記カメラは、複数のカメラであり、前記カメラからの映像の録画は、いずれかのカメラの映像中に所定の動きがある間はすべてのカメラの電源をオフにせず、すべてのカメラの映像中から所定の動きがなくなったことに基づいてすべてのカメラの電源をオフにする機能を備えるとよい。
例えば、動体検知として、すべてのカメラをすべて記録するのではなく、動きがある被写体を撮影しているカメラのみ記録するとよい。
【0028】
(8)前記カメラは、複数のカメラであり、動きがある被写体の撮影映像は相対的に高フレームレート/高解像度/高ビットレートの少なくともいずれか1つで記録とするとともに、動きがない被写体の撮影映像は相対的に低フレームレート/低解像度/低ビットレートの少なくともいずれか1つで記録とする機能を備えるとよい。
【0029】
例えば、動きがある被写体の撮影映像は高フレームレート/高解像度/高ビットレートなどの組み合わせで記録し、動きがない被写体の撮影映像は低フレームレート/低解像度/低ビットレートなどの組み合わせで記録するとよい。
(9)前記センサーは物体の移動の検知感度を設定可能なセンサーとするとよい。
(10)前記センサーは、上から下への物体の動きの検出感度を前後の物体の動きの検出感度よりも低く構成するとよい。
特に、センサーは、雨(上から下の動き)をキャンセルするとよい。特にセンサーはドップラーセンサとするとよい。
(11)前記物体の検出において、雨滴の検出を抑制する構成とするとよい。
(12)前記センサーを車両の異なる位置に複数備え、複数のセンサーから検出のためのエネルギーを発射するタイミングをずらした構成とするとよい。
【0030】
例えば、マイクロ波検知範囲を大きくするために、2つ、3つ・・・ とマイクロ波センサーを増やす。マイクロ波センサーの検知範囲拡大をする。それぞれが干渉しないために時分割で間欠で動作させるとよい。
(13)前記センサーの検知範囲を変更する変更手段を、センサーを有する筐体の外部に取り付ける取り付け部を備えるとよい。
【0031】
例えば、ドップラーセンサの検知範囲の少なくとも一部にドップラーセンサの検知範囲を変更する変更手段を取り付ける取付部を設けたドライブレコーダ用の人接近センサとするとよい。
(14)前記センサーの検知範囲を設定する手段を備え、設定されたセンサーの検知範囲を特定するための情報をイベント記録情報に関連付けて記録するとよい。
【0032】
例えば、ドップラーセンサ等の検知範囲を設定する手段を備え、設定されたドップラーセンサの検知範囲を特定するための情報をイベント映像等のイベント記録情報に関連付けて記録するドライブレコーダとするとよい。
【0033】
例えば、イベント記録情報に関連付けて記録されたセンサの検知範囲を特定するための情報に基づく情報を表示するビューアを構成するとよい。ビューアはドライブレコーダとは別に自宅などに備えるパソコン、携帯するスマートフォンのアプリとして構成してもよいし、ドライブレコーダに備える表示部に表示するようにしてもよい。
【0034】
(15)衝撃を検知する機能を備え、衝撃を検知した後に前記センサーで物体の動きが検知された場合にはさらに録画停止までの時間を延長する機能を備えるとよい。
例えば、衝撃を検知した後にドップラーセンサ等で人の動きが検知された場合にはさらに録画停止までの時間を延長するドライブレコーダとするとよい。
【0035】
(16)衝撃を検知する機能を備え、前記センサーで物体の動きが検知された後に衝撃を検知した場合にはさらに録画停止までの時間を延長する機能を備えるとよい。
例えば、ドップラーセンサ等で人の動きが検知された後に衝撃を検知した場合にはさらに録画停止までの時間を延長するドライブレコーダとするとよい。
(17)前記延長による記録開始からの時間が所定時間を超えた場合には録画を停止して電源をオフにする機能を備えるとよい。
【0036】
(18)前記カメラとして車内に設置されるカメラを備え、車内から車外の人を前記カメラで撮影する際に、カメラの死角となる「車外」の箇所に、前記物体を検知するためのセンサを取り付け、車内にあるカメラ側へそのセンサの信号を送る機能を備えるとよい。
【0037】
(19)車内にはマイクロ波センサを設け車外には焦電センサを車両の外部に取り付け、車両外部から車両内に焦電センサの信号を通信で送って、車内のマイクロ波センサの死角を補う機能を備えるとよい。
(20)前記焦電センサと前記マイクロ波センサの2つの信号を比較して人と車を判別する機能を備えるとよい。
【0038】
(21)前記焦電センサは、TPMSセンサ内に備えるとよい。このようにすれば、タイヤへのいたずらや、車内マイクロ波センサの検知範囲外の車両下部への着手等を検知できる。
常時送信でなくタイヤが動いていないときで、検知閾値を超えたときだけ、送信することで消費電力を抑える構成とするとよい。
(22)前記センサとして、車両に備えたアンテナフィンまたはサイドミラーの少なくともいずれかにマイクロ波センサを内蔵するとよい。
例えば、サイドミラー車種別カメラ等に内蔵してもよい。
(23)車両のジャッキアップポイントに磁石で前記センサをくっつける構成とし、当該センサは車両外側斜め上方向きが検出範囲となるように構成するとよい。
【0039】
(24)駐車監視用のスナップショットイメージと、通常録画用のスナップショットイメージを記憶しておき、ACCオフのときは駐車監視用スナップショットイメージから起動、ACCオンのときは通常録画用スナップショットイメージから起動する機能を備えるとよい。
センサが検知してから録画までの時間を短くすることができる。
【0040】
駐車監視用のスナップショットイメージと、通常録画用のスナップショットイメージを記憶しておきACCオフのときは駐車監視用スナップショットイメージから起動、ACCオンのときは通常録画用スナップショットイメージから起動するとよい。
例えば、https://www.cybertrust.co.jp/iot/fastboot/に記載のシステムを備えるとよい。
【0041】
(25) 前記映像の録画を行うためのSoCとは別に、前記SoC起動中のカメラ映像をバッファリングする回路を備え、前記SoCの起動後に前記回路から前記SoCがカメラ映像の情報を取り出して記録媒体に書く処理を行うとよい。
回路は、転送回路とメモリを備えるとよい。
【0042】
(26)前記映像の録画を行うためのSoCで動作するOSに、ドラレコ用の通常のオペレーティングシステムよりも高速に起動するオペレーティングシステムを設け、起動時には高速に起動するオペレーティングシステムに起動時用の常時記録をさせ、ドラレコ用の通常のオペレーティングシステムが起動したら通常の常時記録を開始し、起動用の常時記録は停止する機能を備えるとよい。
【0043】
例えば、前記映像の録画を行うためのSoCで動作するOSに、ドラレコ用の通常のOS(Linuxなど)よりも高速に起G動するOS(RTOSなど)を設け、起動時には高速に起動するOSに起動時用の常時記録だけをさせる。ドラレコ用OSが起動したら通常の常時記録を開始し、起動用の常時記録は停止する。ハイパーバイザーや、OpenAMPなどの上で、2つのOSを動かし、両OSが共存させる構成とするとよい。(例えば以下のようなソフト(プログラム)を備え、これらの上で動作するプログラムとして構成するとよい。
https://www.cybertrust.co.jp/iot/emduo.html
https://www.ubiquitous-ai.com/products/toppers_safeg/ )
(27)前記ドライブレコーダは、録画ユニットを備え、録画ユニットは車室内から見えない位置に固定する構成とするとよい。
(28)
前記ドライブレコーダは、GPSユニットを備え、GPSユニットは車室内から見えない位置に固定する構成とするとよい。
【0044】
(29) 前記映像の録画を行う記憶媒体を着脱可能に装着する着脱部を備えるドライブレコーダであって、当該ドライブレコーダに電源の供給を受けるケーブルの途中に前記記憶媒体とは別の第二記憶媒体を着脱可能に装着する第二着脱部を備えるとともに前記電源の供給を受けるケーブルは前記映像のデータを送受信するための信号線を備え、当該信号線に対して、前記第二記憶媒体に映像の記録を行うための信号を出力する機能を備えるとよい。
【0045】
例えば、ドラレコにはSDカードスロットがあり記録するが、さらに電源ケーブルの途中にSDスロットかUSBメモリを差し込むところがあり、そちらにも同時に映像ファイルを記録する機能を備えるとよい。
犯人はドラレコSDカードを抜いて満足するが、実はもう一つ別に記録されている。
ドライブレコーダが、盗まれたり、壊されたり捨てられたりしても映像を第二記憶媒体から取り出すことができる。
【0046】
ドライブレコーダ本体のSDカードにせっかく録画しても、SDカードが抜かれたり、本体ごとそっくり盗まれたり、壊されたり捨てられたりしたら意味がないが、このようにすればこの課題を軽減できる。
(30)駐車場所または時間帯の少なくともいずれか一方による監視機能の自動オン・オフ機能を備えるとよい。
例えば、昼間のスーパー、コンビニの駐車場やパーキングなど、
盗難やイタズラが考えにくい場所ではマイクロ波センサをオフにする機能を備えるとよい。
位置、時刻はGPSデータから取得して判定する構成とするとよい。
(31)前記カメラとして半天球カメラを備えるとよい。
(32)前記カメラとして、車両の前方を撮影するカメラ、車両の後方を撮影するカメラ、車室内を撮影するカメラの少なくとも3つのカメラを備えるとよい。
【0047】
センサとして、マイクロ波センサ、衝撃センサ等を使うとよい。ドライブレコーダの動体検知機能は、常時カメラを動作させておく必要があり、待機電流が大きく監視時間が短くなる。待機電流を小さくし、監視時間を長くすることができる。カメラの死角になる場所でも検知できるように構成するとよい。
マイクロ波センサは、前方のみならず、横からの接近を検知する構成とするとよい。
【0048】
例えば、駐車監視中は、ドライブレコーダ(DVR)は、常時スリープ状態であり、マイクロ波センサが検知してもすぐには録画開始できないという課題がある。例えばマイクロ波センサが検知してから録画までの時間をいかに短くするかが課題である。また、マイクロ波センサでは、1個のセンサで全周囲を監視することが検知距離的に難しいが。上述した構成によれば、こうした課題を改善する構成をとることができる。
(33)前記センサーの感度を、無線通信により設定する機能を備えるとよい。
例えば、WiFiでの通報機能を備え、通信可能エリアにいる場合、マイクロ波センサの感度設定を追加できるようにするとよい。
(34)携帯通信網を介した通報または追跡機能を備えるとよい。
【0049】
WiFi、LPWA、LTEユニットの少なくともいずれか1つが接続できるドライブレコーダとするとよく、これにさらにマイクロ波センサが接続できる構成とするとよい。画像の転送、車の追跡(LPWA、LTE)のための機能を備えるとよい。
【0050】
(35)(1)から(34)のいずれかに記載の構成を備えるシステムにその一部または全部が内蔵され、または、その一部または全部が外付けされるシステム(例えばドライブレコーダ)において、外部からの電源の供給があるときに充電され、外部からの電源の供給が遮断されたときに制御回路に電源を供給するために放電されるスーパーキャパシタを備えるシステムであって、前記外部からの電源の供給を、車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインへの接続を介して行う手段と、前記車両が少なくとも走行可能状態であるときにカメラ映像の記録を行う回路への電源を供給する手段とを備え、前記車両が走行可能状態でないときに、前記車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインからの給電に基づき前記スーパーキャパシタの充電を行う手段を備えるシステムとするとよい。
(36)前記車両が走行可能状態から走行可能状態でない状態への変化に基づきカメラ映像の記録を行う回路への電源を供給を遮断する手段を備えるとよい。
(37)前記車両が少なくとも走行可能状態であるか否かを、車両のACCがオンであるか否かに基づいて決定する手段を備えるとよい。
(38)前記車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインに接続されるとともに、車両のACCラインにも接続される構成とするとよい。
【0051】
(39)前記車両が走行可能状態でない状態から走行可能状態へ変化した後、前記スーパーキャパシタへの充電が所定状態になるまで、前記カメラ映像の記録の開始を遅延させる手段と、前記カメラ映像の記録の開始を遅延させるか否かを設定する手段とを備える構成とするとよい。
【0052】
(40)少なくとも人の動きを検出するセンサ手段からの信号に基づく信号を入力し、当該信号に基づい人が動いたとの判定に基づいて前記カメラ映像の記録を開始する機能を備えるとよい。
【0053】
(41)前記カメラ映像の記録を行う回路を備えた筐体とは別の筐体であって前記車両が少なくとも走行可能状態であるときに前記カメラ映像の記録を行う回路への電源を供給する手段とを備えた筐体を備えるとよい。
【0054】
(42)少なくとも人の動きを検出するセンサ手段からの信号に基づく信号を入力し、当該信号に基づいて人が動いたとの判定に基づいて前記カメラ映像の記録を開始させる手段を、前記別の筐体に備えるとよい。
【0055】
(43)駐車監視録画を行うか通常録画を行うかを判定する手段と、前記カメラ映像の記録を行う回路を備えた筐体への信号を出力する手段とを前記別の筐体に備えるとよい。
【0056】
(44)前記カメラ映像の記録を行う回路を備えた筐体からの信号を入力し、無線通信によって外部に前記カメラ映像に基づく映像データを送信する手段を、 前記別の筐体に備えるとよい。
【0057】
上述した(1)から(44)に示した構成は、任意に組み合わせることができる。例えば(1)から(44)に示した構成のいずれを実現するかをユーザにチェックボックスで選択させる選択画面を表示し、操作部の操作によってチェックボックスにチェックがつけられた機能を実現する処理を行うとよい。例えば、(1)に示した発明の全てまたは一部の構成に、(2)以降に記載の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成としてもよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。また、(1)から(44)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【発明の効果】
【0058】
本発明によれば、従来よりも優れたシステム等を提供することができる。
【0059】
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1】車両へのドライブレコーダを構成する各部の設置例を説明する図である。
図2】ドライブレコーダを構成する外観構成を説明する図である。
図3】ドライブレコーダを構成するフロントガラスへの取り付け部を説明する図である。
図4】ドライブレコーダを構成する電気的構成を説明する図である。
図5】ドライブレコーダの構成例を説明する図である。
図6】マイクロ波センサの時分割制御を説明する図である。
図7】ドライブレコーダ本体と各部の接続の例を示す図である。
図8】ドライブレコーダ本体と各部の接続の例を示す図である。
図9】ドライブレコーダ本体と各部の接続の例を示す図である。
図10】ドライブレコーダ本体と各部の接続の例を示す図である。
図11】ドライブレコーダ本体と各部の接続の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下、本発明の実施形態の例について説明する。
[1.システムの全体構成]
【0062】
図1は、本実施形態のシステムの構成を説明する図である。図1には、車両400を側面側から見た場合の模式図が示されている。本システムは、車両400に配置された、第1の撮影装置としての撮影装置100と、第2の撮影装置としての撮影装置200と、を有する。車両400は、例えば四輪の自動車であるが、四輪の自動車に限定されるものではなく、撮影装置100及び撮影装置200を設置することが可能な車両であればよい。車両は、例えば、自動車、バス、トラック等の四輪以上の大型輸送車や、自動二輪車、自転車等の二輪車、その他の車両等であってもよい。車両は、例えば、電車、モノレール、リニアモーターカー等の交通機関の車両でもよい。
【0063】
撮影装置100は、車両400の前方側に配置されたフロントカメラである。撮影装置100は、例えば、車両400の車室における前方側の所定の位置に取り付けられ、フロントガラス越しに、車両400の前方を撮影方向として撮影する。撮影装置100は、ドライブレコーダである。具体的には、撮影装置100は、撮影する機能と、撮影した画像を示す画像データを記録する機能と、撮影装置200から取得した画像データを記録する機能と、を有する。
【0064】
撮影装置200は、車両400の後方側に配置されたリアカメラである。撮影装置200は、例えば、車両400の車室における後方側の所定の位置に取り付けられ、リアガラス越しに、車両の後方を撮影方向として撮影する。撮影装置200は、撮影する機能と、撮影した画像を示す画像データを撮影装置100に出力する機能と、を有する。
【0065】
撮影装置100と撮影装置200とは、ケーブル300を介して接続される。ケーブル300は、撮影装置100と撮影装置200とを接続する有線の通信路である。ケーブル300は、例えば、撮影装置100から撮影装置200へ動作用の電力を供給する電源線と、撮影装置100と撮影装置200との間で各種の信号を伝送するための信号線と、を有する。撮影装置200は、ケーブル300を介して、撮影装置100からの電力の供給を受けて動作する。なお、撮影装置100と撮影装置200とが、有線の通信路ではなく、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)、その他の規格の無線の通信路によって接続されてもよい。また、撮影装置100は、撮影装置200と通信により接続することなく使用されてもよい。
【0066】
撮影装置100と撮影装置200とのケーブルの接続、電源の供給のためのケーブルの接続は、後述する図7から図11に示すような各種の態様を取りうる。図7から図11において、左側に示すものが撮影装置100に対応し、右上側に示すものが撮影装置200に対応し、マイクロ波センサーユニットがセンサー部17のマイクロ波ドップラーセンサに対応する。それぞれケーブルを介して四角枠で模式的に示すコネクタを介して各図に図示する装置間を接続する。以下では、まず図7の態様での構成に関する内容を説明し、そのあと他の図の内容について補足する。
[2.撮影装置100の外観構成]
【0067】
図2は、撮影装置100の外観構成の一例を示す図である。図2(A)は、撮影装置100を前方側の右斜め上方向から見た図である。図2(B)は、撮影装置100を後方側の右斜め上方向から見た図である。撮影装置100は、筐体101を有する。筐体101は、上下方向よりも左右方向に長く、かつ厚みは比較的小さい直方体状である。筐体101は、車両400に取り付けられたときに上方を向く上面1011と、第1の側面1012と、第2の側面1013と、第2の側面1013の反対側に位置する第3の側面1014と、第1の側面1012の反対側に位置する第4の側面1015と、を有する。
【0068】
上面1011には、ジョイントレール102と、カメラジャック191と、が設けられている。ジョイントレール102は、撮影装置100を車両400の所定の取付位置に取り付けるためのブラケット(例えば、後述するブラケット600)を着脱可能である。取付位置は、例えば、車両400のフロントガラス(例えば、フロントガラスにおける上端付近)、又は車両400のルームミラーや車室内の天井等としてもよい。撮影装置100が車両400に取りけられたとき、第1の側面1012が車両400の前方側を向く。このとき、第2の側面1013は、車両400の後方側から見て右側を向く。第3の側面1014は、車両400の後方側から見て左側を向く。第4の側面部1015は、車両400の後方側を向く。
【0069】
カメラジャック191は、ケーブル300の一端が接続される端子である。カメラジャック191は、例えばUSB TypeCの規格に対応し、撮影装置100が撮影装置200とイーサネット規格の通信を行うための端子としてもよい。
【0070】
第1の側面1012には、撮像レンズ151と、放音孔103と、マイク孔104と、が設けられている。撮像レンズ151は、撮影装置100が備える撮影部(後述する撮影部15)が有する集光用のレンズである。放音孔103は、撮像レンズ151の上方に設けられ、撮影装置100が有する音声出力部(後述する音声出力部14)が出力した音声を、筐体101の内部から外部に透過させる孔である。マイク孔104は、撮像レンズ151の下方に設けられ、外部からの音を筐体101の外部から内部に透過させる孔である。筐体101の内部に透過した音は、撮影装置100が有するマイクロホン(後述するマイクロホン121)に入力される。
【0071】
第2の側面1013には、イベント記録ボタン122が設けられている。イベント記録ボタン122は、撮影部15が撮影した画像の記録(録画)の開始、又はその記録の終了を指示するための操作手段である。イベント記録が行われていないときに、ユーザによりイベント記録ボタン122が操作されると、撮影装置100はイベント記録を開始する。イベント記録について詳しくは後述する。イベント記録ボタン122は、右ハンドルの車両400の運転者が操作しやすいように、運転者席側を向く第2の側面1013に設けられている。
第3の側面1014には、端子192と、記憶媒体挿入口181と、端子193とが設けられている。
【0072】
端子192は、外部の機器から電力の供給や信号を受けるための端子である。端子192は、例えば、図7に示すように、ACC電源用のコード(線、ライン)であるシガープラグコードのシガープラグ側でない一端側の端子であるACC端子と、車両のバッテリに接続され車両から常時電源を取得するコードである+Bコードの車両側でない一端側の端子である+B端子と、車のグランドラインに接続されるGNDコードの車両側でない一端側の端子であるGND端子とを備えるプラグ(図7の下側に記載のACC,+B,GNDの記載のある左側に四角枠で模式的に示すようにこれらを備えるプラグ)を差し込みはめ合うレセプタクル(ジャック)に設けられたこれらの各端子と接続される電源の供給を受ける複数の端子(図7の下側に記載のACC,+B,GNDの記載のある左側に四角枠で模式的に示すようにこれらを備えるプラグをはめ合うジャックに設けられ、これらとそれぞれ接続されるACC,+B,GNDの各端子)を備える端子である。ACC電源用コードの他端側のコネクタは、例えば車両400側に設けられたシガーソケット)に接続される。GNDはシガーソケットのGNDと接続する構成とすると特によい。
【0073】
端子193はマイクロ波ドップラーセンサ(例えば図7から図11ではマイクロ波センサーユニットで示している)の電源線と信号線を有するコード(線、ライン)が接続されるマイクロ波ドップラーセンサ側でない一端側の端子を有するプラグを差し込みはめ合うレセプタクル(ジャック)に設けられた端子である。
【0074】
記憶媒体挿入口181は、外部の記憶手段としての記憶媒体500を、撮影装置100の内部に挿入するための挿入口である。記憶媒体500は、撮影装置100又は撮影装置200で撮影された画像が記録される記憶媒体で、例えばSDカードである。SDカードは、例えば、SDメモリカード、miniSDカード、及びmicroSDカード等のいずれの形状も含む。記憶媒体500は、さらに、記憶した画像をパーソナルコンピュータ等の情報表示端末で再生するためのビューア(例えば、専用ビューア)のプログラムを記憶してもよい。
【0075】
第4の側面1015には、操作部123と、表示面131と、発光部21と、が設けられている。操作部123は、第1のボタン1231と、第2のボタン1232と、第3のボタン1233と、第4のボタン1234と、を有する。第1のボタン1231、第2のボタン1232、第3のボタン1233、及び第4のボタン1234は、表示面131の右側の一辺に沿って上下に並べて配置される。これら各ボタンに割り当てられる機能としては、例えば以下の機能がある。
【0076】
第1のボタン1231は、長押しされた場合に画像を切り替るためのボタンとして機能し、短押しされた場合に記憶媒体500のフォーマットを指示するためのボタンとして機能する。表示面131に表示される画像は、例えば、撮影装置100で現在撮影されている画像、及び撮影装置200で現在撮影されている画像の一方又は両方である。記憶媒体500をフォーマットすることは、記憶媒体500を初期化することであり、例えば、記憶媒体500に記憶された画像等のデータを消去すること、撮影装置100が記憶媒体500を使用できる状態にする(例えば、画像の記録及び読み出しをすることができる状態にする)ために、動作設定の内容を示す設定情報を記憶媒体500に書き込むこと、及び記憶媒体500を特定のファイル状態にすること、の少なくともいずれかとして把握される。
【0077】
第2のボタン1232は、撮影装置100が再生する画像を選択する選択画面を表示するためのボタンである。第3のボタン1233は、撮影装置100、及び撮影装置200の設定に関するメニューを表示するためのボタンである。第4のボタン1234は、画像の記録の開始、及び停止を指示するためのボタンである。例えば、後述する常時記録機能による記録中に、第4のボタン1234が短押しされた場合、その記録が一時停止する。その一時停止中に、第4のボタン1234が短押しされた場合、常時記録機能による画像の記録が再開する。第4のボタン1234が長押しされた場合、画像を記録する際のフレームレートを変更することができる。
【0078】
表示面131は、撮影装置100が有する表示部(後述する表示部13)が表示する画像が表示される領域である。表示面131は、例えば、長方形又は正方形の領域である。表示面131に重ねてユーザのタッチ操作を検出するためのタッチセンサ124が設けられている。
発光部21は、第1のボタン1231よりも上方に設けられ、所定の色で発光する。
【0079】
なお、撮影装置200も、ドライブレコーダとしての機能を有してもよく、例えば撮影装置100と同様の構成を有してもよい。また、撮影装置100と通信により接続される撮影装置として、撮影装置200に代えて又は加えて、他の方向を撮影する1又は複数の撮影装置が用いられてもよい。他の方向として、車両400の右斜め後ろ、左斜め後ろ、車幅方向(側方)等の方向がある。
[3.ブラケットの構成]
【0080】
図3は、ブラケット600の構成を示す図である。図3(A)は、ブラケット600を前方側の右斜め上方向から見た図である。図3(B)は、ブラケット600を側面側から見た図である。図3(C)は、ブラケット600を前方側の右斜め下方向から見た図である。ブラケット600は、撮影装置100を車両400に取り付ける取付部材の一例である。
【0081】
ブラケット600は、ボールジョイント機構を用いた取付部材である。ブラケット600において、平板状のベース部610は、車両400のフロントガラスに貼り付ける取付面611を有する。ベース部610は、ボールスタッド620の支柱に対して所定角度だけ傾斜する。取付面611に両面テープ等の接着部材を貼り付け、その接着部材を介して、車両400のフロントガラス等に貼り付けられる。
【0082】
ボールスタッド620は、ベース部610のうち取付面611とは反対側の面から起立した部位である。ソケット部630は、ボールスタッド620のボール部621が装着される。ナット640は、ソケット部630の周囲に着脱自在に取り付けられる。ソケット部630の外周には、ネジ溝が形成されている。ソケット部630の外周に当該ネジ溝に嵌め合うナット640が装着される。ボールスタッド620のボール部621がソケット部630内に装着された状態で、ナット640が締め付けられる前は、ソケット部630はボール部621の周面に沿って所望の方向に回転して、ベース部650の姿勢及び位置を変位可能である。ナット640が締め付けられると、ベース部650の姿勢及び位置が固定される。
【0083】
ベース部650は、ソケット部630と一対に形成され、撮影装置100に装着するための部位である。ベース部650は、一対のガイドレール651を下面に有する。一対のガイドレール651は、撮影装置100のジョイントレール102に沿ってスライド可能に構成される。ベース部650の先端部には爪状の先端部652が設けられている。先端部652が、ジョイントレール102の撮影装置100の前方側の端部付近に引っ掛けられることで、ブラケット600が撮影装置100に取り付けられる。
[4.撮影装置100の電気的構成]
【0084】
図4は、撮影装置100の電気的構成を示すブロック図である。制御部11は、撮影装置100の各部を制御する。制御部11は、例えば、プロセッサ111、及びメモリ112を含むコンピュータである。プロセッサ111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、及びFPGA(Field Programmable Gate Array)等を有する。メモリ112は、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を有する主記憶装置である。プロセッサ111は、メモリ112のROMから読み出したプログラムをRAMに一時的に記憶させる。メモリ112のRAMは、プロセッサ111に作業領域を提供する。プロセッサ111は、プログラムの実行中に生成されるデータをRAMに一時的に記憶させながら演算処理を行うことにより、各種の制御を行う制御部11は、さらに、時刻を計る計時部113を備える。計時部113は、例えばリアルタイムクロックである。計時部113は、プロセッサ111のマザーボードに実装されていていてもよいし、プロセッサ111に外付けされてもよい。
【0085】
入力部12は、ユーザからの情報の入力を受け付ける。入力部12は、例えば、上述したマイクロホン121、イベント記録ボタン122、操作部123、及びタッチセンサ124を有する。マイクロホン121は、マイク孔104等を介して入射した音を電気信号に変換する。マイクロホン121は、例えばコンデンサマイクである。タッチセンサ124は、表示面131においてユーザによりタッチされた位置を検出する。タッチセンサ124は、例えば静電容量方式である。
【0086】
表示部13は、表示面131に画像を表示する。表示部13は、例えば液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)である。
【0087】
音声出力部14は、音声を出力する。この音声としては、例えば、報知音や、BGM、音声メッセージ等がある。音声出力部14は、例えば音声処理回路及びスピーカを有する。
【0088】
撮影部15は、撮影し、撮影により得られた画像データを生成する、撮影部15は、例えば、撮像レンズ151、及び撮像レンズ151により集光された光を撮像する撮像素子を有する。撮像素子は、例えば、CMOS(Complementary MOS)又はCCD(Charge Coupled Device)とする。撮影部15は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の色成分からなるカラー(多色)の画像を生成する。
【0089】
通信部16は、外部の装置と通信する。通信部16は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)その他の無線LAN(Local Area Network)通信や近距離無線通信により、外部の装置と無線通信するための通信回路を有する。通信部16は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、4G、5G等の移動通信システムの規格等に準拠した通信を行うための通信回路を有してもよい。
【0090】
センサ部17は、各種のセンサを有する。センサ部17は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、及び照度センサの少なくともいずれかを有する。加速度センサは、例えば車両の前後、左右、上下の加速度を検出する3軸の加速度センサである。ジャイロセンサは、撮影装置100の傾きを検出するセンサである。加速度センサ及びジャイロセンサは、例えば、GNSS衛星からの信号が受信できない場合に、自律航法により車両400の位置を推測するのに使用されてもよい。気圧センサは、気圧を測定する。気圧センサは、例えば、高低差を検知して、高速道と一般道を判定するために用いられる。照度センサは、撮影装置100の周辺である車室内の明るさを示す照度を検知するセンサである。照度センサは、例えば表示部13の表示の輝度の調整に使用される。センサ部17は人検知センサを有する。人検知センサは、車両の周囲の人の動きが検出できる範囲を検出可能範囲とするセンサである。本実施形態では人検知センサとして良いドップラセンサを用いる例とするが、他のセンサとしてもよい。ドップラーセンサは本実施形態では特に良い24GHz帯のマイクロ波ドップラーセンサを用いる例とするが、これに限らず各種のドップラーセンサを用いてもよい。
【0091】
リーダライタ18は、記憶媒体挿入口181から撮影装置100の内部に挿入された記憶媒体500を保持する媒体保持部として機能する。リーダライタ18は、記憶媒体500にデータを書き込んだり、記憶媒体500からデータを読み出したりする。リーダライタ18は、記憶媒体500を1つだけ保持するものでもよいが、2つ以上の記憶媒体500を同時に保持することが可能に構成されてもよい。
端子部19は、外部の装置と電気的に接続するための端子を有する。端子部19は、カメラジャック191を有する。
【0092】
位置情報取得部20は、撮影装置100の位置(より具体的には、現在位置)を示す位置情報を取得する。撮影装置100の位置は、撮影装置100が配置された車両400の位置、車両400に配置された撮影装置200の位置、及び車両400に乗車している運転手その他の人の位置と同視することができる。位置情報取得部20は、例えば、GNSS(Global Navigation SatelliteSystem:全球測位衛星システム)の一つであるGPS(Global Posisioning System)からの信号に基づき、撮影装置100の位置情報(緯度情報、及び経度情報)を取得する。位置情報取得部20は、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System:準天頂衛星システム)として、みちびきを併せて利用してもよい。
発光部21は、所定の色で発光する。発光部21は、例えば、発光ダイオードを有する。
【0093】
電源制御部22は、撮影装置100の各部や、撮影装置200への電力の供給を制御する。例えば、電源スイッチや電源制御回路を有する。電源制御回路には第二制御部として制御部11よりも消費電力が小さなマイコンを備えこのマイコンには常時電源が供給されるとともに、端子部193を介してマイクロ波センサへの電源供給を常時行い、マイクロ波センサからの信号に基づくドップラーシフトを検出しマイクロ波センサに対する物体の移動を検出する。また接近の速さの程度および近接度合を判定する。これらのマイクロ波センサの構成および判定手法は公知の手法を用いている(例えば出願人の過去の特許出願で開示した技術を用いるとよい)。
【0094】
電源制御部22は、端子部192のACC端子に電源が供給されていない状態からされる状態になったときには、端子部19の+B端子を介して車両400側から供給された電力を、撮影装置100のすべての部分(撮影装置100の制御部11、入力部12、表示部13、音声出力部14、撮影部15、通信部16、センサ部17、リーダライタ18、記憶媒体500、位置情報取得部20、発光部21、電源制御部22自身)および撮影装置200に供給するとともに、制御部11に対してACCオンの旨の信号を出力し、制御部11は起動後に電源制御部22からACCがオンの旨の信号に基づき後述する常時記録を開始させ、イベント記録が可能な状態とする。一方、端子部192のACC端子に電源が供給されている状態からされない状態になったときには、端子部192の+B端子を介して車両400側から供給された電力を、撮影装置の電源制御部22自身およびセンサ部17のマイクロ波ドップラーセンサに端子193から供給して、マイクロ波ドップラーセンサ動作させるとともに第二制御部に電力を供給する一方、撮影装置100の制御部11、入力部12、表示部13、音声出力部14、撮影部15、通信部16、センサ部17、リーダライタ18、記憶媒体500、位置情報取得部20、発光部21および撮影装置200への電力の供給を遮断する。そして端子部192のACC端子に電源が供給されていないときには、第二制御部はマイクロ波ドップラーセンサからの信号に物体の移動に相当する信号があるか否かを判定し、物体の移動に相当する信号があると判定したときには、撮影装置100のすべての部分(撮影装置100の制御部11、入力部12、表示部13、音声出力部14、撮影部15、通信部16、センサ部17、リーダライタ18、記憶媒体500、位置情報取得部20、発光部21、電源制御部22自身)および撮影装置200への、端子部192の+B端子を介して車両400側から供給された電力の供給を開始して後述する駐車監視による記録をする制御をする。このように、電源制御部22は、撮影装置100のACCがOFFになったときに、電源の供給対象の部分を大幅に減らす制御を行う一方、マイクロ波ドップラーセンサおよび第二制御部への電源供給は行って、これらの動作により物体の移動が検出されたときに撮影装置100の全体への電源の給電を再開して、撮影装置100は記録が開始できるまでの起動時間が経過したとき、映像の記録を開始する。これにより、大幅な消費電力の削減が可能となり、バッテリ上がりを防止することができる。
【0095】
なお、ACCがOFFになったとき第二制御部により撮影装置100の制御部11、入力部12、表示部13、音声出力部14、撮影部15、通信部16、センサ部17、リーダライタ18、記憶媒体500、位置情報取得部20、発光部21への電力の供給が遮断するが、このときACCのOFFを検出したらすぐにこれら各部への電力の供給を遮断するのではなく、第二制御部に接続された制御部11に対して、第二制御部はACCがオフになった旨の信号を送信し、制御部11は第二制御部からACCがオフになった旨の信号を受信すると記録中の映像ファイルをクローズする処理などのシャットダウン処理を行って、シャットダウン処理が完了した旨の信号を第二制御部へ行う。第二制御部はシャットダウン処理が終了した旨の信号を受信すると撮影装置100の制御部11、入力部12、表示部13、音声出力部14、撮影部15、通信部16、センサ部17、リーダライタ18、記憶媒体500、位置情報取得部20、発光部21への電力の供給を遮断する。このようにして、安全に確実にACCがOFFになったときに常時記録等のファイルを記録終了させることができる。また次に述べる構成によりスーパーキャパシタにチャージされた電荷を放出させることなく、常時記録を終了させることができる。
【0096】
電源制御部22は、さらに、蓄電手段として、電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタとも呼ばれる。)を有し、+B端子およびGND端子とスーパーキャパシタを接続し、ACCの状態にかかわらず、+B端子から供給される電源によりスーパーキャパシタが常時チャージされる構成としている。スーパーキャパシタからの電源の供給は従来のようにACC端子からの給電がなくなったときに各部に行うのではなく、ACC端子への給電の有無にかかわらず、+B端子への電源の供給がなくなったときに各部に行うとともに制御部11に対してシャットダウン要求信号を出力する。制御部11はシャットダウン要求信号を受信すると記録中の映像ファイルをクローズする処理などのシャットダウン処理を行う。こうすることで、事故等で車両が破壊されるなどして+B端子への電源の供給が車両からなされなくなったときに、映像の記録を確実に完了させることができる。
【0097】
撮影装置100は、さらに、フラッシュメモリ(例えばeMMC、SSD)に例示される補助記憶装置を内部の記憶手段として有してもよい。補助記憶装置としては、光学式記憶媒体、磁気記憶媒体、及び半導体記憶媒体に例示される各種の記憶媒体を用いることができる。
[5.撮影装置100の画像記録機能]
【0098】
撮影装置100は、画像記録機能として、以下の1つまたは2つ以上の機能を有する。画像記録機能は、撮影装置100が撮影した画像を、所定のファイル形式の画像データとして記録する機能である。画像データは、動画形式の画像データとするとよく、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)形式(例えば、MPEG2、MPEG4)であるが、AVI、MOV、WMV等である。
<5-1.常時記録機能>
【0099】
常時記録機能(常時録画機能ともいう。)は、撮影装置100のACCがオンでの動作中は、撮影装置100及び撮影装置200の一方又は両方により撮影された画像を継続して(つまり、常時)記録する機能である。制御部11は、常時記録機能を実行しているときには、車両400のエンジンの始動から停止まで撮像した映像データを記憶する。エンジンの始動は、例えば、車両400のアクセサリ電源(ACC)のオンにより検出され、エンジンの停止は、アクセサリ電源のオフにより検出される。
<5-2.イベント記録機能>
【0100】
イベント記録機能は、ACCがオンのとき、特定のイベントが発生したことに応じて、撮影装置100及び撮影装置200の一方又は両方により撮影された画像を記録する機能である。イベントは、撮影装置100又は撮影装置200により撮影された画像を記録すべき事象であり、例えば、車両400の走行中におけるユーザの急ハンドル、急ブレーキ等の操作時、車両400の他の物体との衝突時等とする。制御部11は、イベントが発生したことを、例えば、センサ部17の加速度センサによる計測値に基づいて、判定する。具体的には、制御部11は、加速度センサの計測値が所定の閾値以上となった場合又は所定の時間的変化を示した場合に、イベントが発生したと判定する。イベントの発生の判定条件はこれに限られない。制御部11は、車両情報に基づいて、例えば車速や操舵状態等の車両400の状態が所定の条件を満たした場合に、イベントが発生したと判定してもよい。制御部11は、撮影部15又は撮影装置200により撮影された画像を解析し、車両400又は他車両の危険運転(例えば煽り運転、接近、又は異常接近)を検知した場合に、イベントが発生したと判定してもよい。制御部11は、イベント記録ボタン122が操作された場合にも、イベントが発生したと判定する。
【0101】
制御部11は、イベントが発生したと判定した場合、そのイベントの発生前後の所定期間(以下「イベント記録期間」という。)において撮像された画像を、記憶媒体500に記録する。制御部11は、例えば撮影部15及び撮影装置200により撮影された画像をメモリ112(例えば、RAM)に一時的に記録しておき、イベントが発生したと判定した場合は、メモリ112から読み出したイベント記録期間の画像を記憶媒体500に記録するとよい。制御部11は、例えば、イベントの発生前20秒、及びイベントの発生後20秒の合計40秒の画像を1つのファイルとする。イベント記録期間は一例であり、イベントの種類に応じて異なっていてもよいし、ユーザが変更可能であってもよい。制御部11は、1つのイベントの発生につき、複数のファイルからなる画像を記憶媒体500に記録してもよい。制御部11は、さらに、イベント記録期間にセンサ部17で計測された値(例えば、3軸の各方向の加速度)や、位置情報取得部20で取得された位置情報を、画像と関連付けて、記憶媒体500に記録してもよい。
<5-3.駐車監視機能>
【0102】
駐車監視機能は、車両400の駐車中に撮影装置100及び撮影装置200の一方又は両方により撮影された画像を記録する機能である。駐車監視機能は、駐車中の車両400の内部又は車両400の周辺の外部を監視するための機能である。制御部11は、車両400のエンジンオフ状態では、前述した電源制御部22の制御により、物体の移動がマイクロ波センサに基づく信号により検知されたとき+B端子からの電力の供給を受けて、制御部11が起動し、記憶媒体500に画像を記録可能な状態とする。車両400の駐車中であるか否かについて、前述のようにアクセサリ電源がオフに基づいて判定する。
【0103】
駐車監視機能は、衝撃検知トリガ、マイクロ波動体検知トリガ、撮影動体検知トリガの3つのトリガによる記録機能を有する。制御部11は、工場出荷後初めて電源が投入されたときと、設定画面を表示する操作が行われたときに、表示部13に3つのトリガからいずれのトリガに基づく記録を行うかを選択するチェックボックスを有する表示画面を表示してユーザに希望のトリガを選択させ、その選択されたトリガを記憶しておき、この記憶されたトリガによる記録処理を実行する。チェックボックスへのチェック操作により複数のトリガが選択された場合には選択された複数のトリガに基づく記録処理を行う。
【0104】
衝撃検知トリガは、制御部11が、加速度センサの計測値が所定の閾値以上となった場合又は車両への衝撃に相当する所定の時間的変化を示した場合に、駐車監視中衝撃検知イベントが発生したとして、駐車監視中衝撃検知イベントの発生前後の所定期間において撮像された画像を、記憶媒体500に記録する。例えば前後20秒とする。
【0105】
マイクロ波動体検知トリガは、制御部11が、マイクロ波ドップラーセンサから入力した信号が物体の移動に相当する信号であると判定したときに、マイクロ波動体検知イベントが発生したとして、マイクロ波動体検知イベントの発生前後の所定期間において撮像された画像を、記憶媒体500に記録する。所定期間は前述したACCオンのときのイベント記録の所定時間とは異なる時間とするとよい。また衝撃検知トリガの所定時間と異なる時間とするとよい。所定期間は例えば前後10秒とする。
【0106】
撮影動体検知トリガは、制御部11が、撮影部15および撮影装置200から入力した撮影により得られた画像データの中に物体の移動に相当する画像の変化がある判定したときに、撮影動体検知イベントが発生したとして、撮影動体検知イベントの発生前後の所定期間において撮像された画像を、記憶媒体500に記録する。所定期間は前述したACCオンのときのイベント記録の所定時間とは異なる時間とするとよい。また衝撃トリガの所定時間と異なる時間とするとよい。マイクロ波動体検知トリガの所定時間と異なる時間とするとよい。所定期間は例えば前後5秒とする。
【0107】
本実施形態は、物体の動きを検知可能なマイクロ波ドップラーセンサーからの信号に基づき撮影部15(以下「撮影部15」と記載した箇所は「撮影装置100」と置き換えてもよい。「撮影装置100のうち電源制御部22およびセンサ部17のマイクロ波ドップラーセンサ」と置き換えてもよい。)および撮影装置200からの映像の録画を制御するシステムであって、物体の移動を検知したことに基づき撮影部15および撮影装置200の電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、物体の移動を検知したときに、撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始する機能を備えるシステムである。
【0108】
こうすることで、消費電力を抑えることができるとともに、「所定時間経過」により時間的に連続的する誤検知の原因となる事象の検知を抑制することができ、誤検知を低減させることができる。このシステムは特に車載システムとするとよく、本実施形態のようにドライブレコーダとすると特によい。システムは本実施形態のように、複数の筐体にまたがって構成してもよいが、単一の筐体内に設けるとよい。本実施形態では撮影装置200およびセンサ部17のマイクロ波ドップラーセンサは、撮影装置100とは別体の筐体で端子部191および端子部192を介して接続される構成で説明したが、撮影装置100の筐体内に撮影装置200およびセンサ部17のマイクロ波ドップラーセンサを設ける構成としてもよい。このときマイクロ波ドップラーセンサの検知範囲は、調整可能な構成とするとよい。また撮影装置100と撮影装置200の画像の撮影範囲が異なる方向となるように撮影方向を異なる方向とするとよく、少なくともいずれか一方の撮影装置の撮影方向は調整可能な構成とするとよい。
【0109】
物体の動きを検知可能なセンサーは、本実施形態では電波を用いるセンサとしたが、赤外線を用いるセンサとしてもよいし、これらを併用するようにしてもよい。例えば、電波を用いないドップラーセンサ(例えば超音波ドップラーセンサ)、焦電センサ等を用いてもよい。特に、物体の動きを検知可能なセンサーは、撮影部15および撮影装置200を用いないセンサーを備えるとするとよい。
【0110】
物体の動きを検知可能なセンサーは本実施形態のドップラーセンサのように車両に取り付けら車外の人を検知可能なセンサとするとよい。物体としては、人に限らず生物としてもよいが本実施形態のように人とすると特によく、人の動きを検知可能なセンサーがもっとも望ましいが、人以外の物体の動きも検知するセンサーとしてもよい。生物としては犬、猫、鳥の少なくともいずれか1つとするとよい。
【0111】
物体の移動を検知したことに基づき撮影部15および撮影装置200の電源をオンにする構成として、本実施形態では、撮影部15および撮影装置200の電源がオフの状態から、物体の移動を検知したことに基づき撮影部15および撮影装置200の電源をオンする状態に変化させる制御を行う。撮影部15および撮影装置200の電源としては、撮像センサを有する撮像部の電源としてもよいが、本実施形態のように、特に撮像部および撮像した映像の記録部の電源とするとよく、システム全体ので電源とするとよい。
【0112】
撮影部15および撮影装置200からの映像の録画の制御としては、撮影部15および撮影装置200からの映像の信号を受信してその信号に基づくデータの圧縮処理を行い、本実施形態のように記憶媒体(記録媒体)に記憶させる制御を備えるとよい。
【0113】
所定時間は、本実施形態に限らず、特定の一定の時間としてもよい。また可変時間としてもよい。所定時間は、カウントされた時間としてもよいが、所定の処理が完了するまでの時間とするとよい。特に、本実施形態のように、撮影部15および撮影装置200の電源をオンにしてから録画が可能な待機状態になるまでの起動時間以上の時間とするとよく、撮影部15および撮影装置200の電源をオンにしてから録画が可能な待機状態になるまでの時間とすると最もよい。あるいは、物体の移動を検知したときから録画が可能な待機状態になるまでの時間以上の時間とするとよく、物体の移動を検知したときから録画が可能な待機状態になるまでの時間とすると特によい。
【0114】
撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始する機能は、撮影部15および撮影装置200からの映像のバッファへの記憶を開始する機能としてもよいが、記憶媒体に記憶を開始する機能とするとよい。撮影部15および撮影装置200からの映像をあらかじめバッファ等に記録しておき、バッファ等から記憶媒体に記憶を開始する機能とするとよい。この場合、トリガ発生前の所定時間の映像の記録を記憶媒体に行うため、待機状態は、システムが起動してトリガ発生前の所定時間の映像の記録時間が経過した時間とするとよい。
【0115】
センサーは本実施形態のように、役割に応じて2つ設けるとさらによい。例えば、本実施形態の加速度センサのようにイベントトリガとするセンサと、本実施形態の電源をオンにさせるセンサであるマイクロ波ドップラーセンサである。誰も近くにいなければ低消費電力で動作させ、近くに人がいるなどした場合にいろいろな部分(例えばシステムの一部または全部(例えば少なくとも制御部11と音声出力部14)の電源を入れて、制御部11が報知、威嚇音を出力する構成とするとよい。また、電源が入っている状態で、やばいことが起きる。例えばドアが開いた、窓ガラスたたかれたなどの場合、Eventとして警報を鳴らしたり通信モジュールで通知したりする構成としてもよい。
【0116】
また、物体の動きの検知範囲を変更する機能を備え、検知範囲が相対的に広い状態で物体の移動を検知したことに基づき撮影部15および撮影装置200の電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、検知範囲が相対的に狭い状態で物体の移動を検知したときに撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始する機能を備えるとよい。このようにすれば、相対的に広い範囲で人の動きを検知したときに撮影部15および撮影装置200の電源をオンにしてすぐに録画できる状態にすることができるとともに、誤検知を抑制することができる。特に、検知範囲が相対的に広い状態で物体の移動を検知したことに基づき撮影部15および撮影装置200の電源をオンにし、その後、所定時間経過してから、相対的に狭い範囲で人の動き検知されない限り録画を開始しない構成とするとよい。
【0117】
撮影部15および撮影装置200の撮影範囲は人の動きを検知可能なセンサーの検知可能な範囲の少なくとも一部が重なるよう設置可能な構成とするとよい。検知範囲が相対的に広い状態と検知範囲が相対的に狭い状態とは検知範囲に重なりがある状態とするとよい。人の動きの検知範囲を変更する機能は、センサー自体が検知範囲を変更する機能を備え、そのセンサーに対して検知範囲を変更させるための信号を出力する機能としてもよいし、センサー自体は検知範囲を変更する機能を備えないが本システムが入力したセンサーからの信号の状態が人の動きに相当するとする判定条件変えることで検知範囲を変更する機能としてもよい。
【0118】
物体の動きの検知種類を変更する機能を備え、検知種類として、広範囲検知とともに、うろつき検知および覗き込み検知のうち少なくともいずれか1つの検知種類を備え、検知種類を広範囲検知として物体の移動を検知したことに基づき撮影部15および撮影装置200の電源をオンにし、その後、所定時間結果してから、検知種類として備えるうろつき検知および覗き込み検知のうち少なくともいずれか1つの検知種類で物体の移動を検知したときに撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始する機能を備えるとよい。このようにすれば、広範囲検知で人の動きを検知したときに撮影部15および撮影装置200の電源をオンにしてすぐに録画できる状態にすることができるとともに、うろつきまたはのぞきこみの検知があったときに撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始することができ、誤検知を抑制することができるとともにすぐに録画を開始することができる。広範囲検知は、うろつき検知および覗き込み検知よりも、広い範囲を検知する構成とするとよい。うろつき検知は、覗き込み検知よりも、移動の頻度が高い状態を検知する構成とするとよい。
【0119】
物体の移動を検知したことに基づき撮影部15および撮影装置200の電源をオンにするための物体の移動の検知は、撮影部15および撮影装置200以外のセンサーによって行う一方(映像に基づいて行わない一方)、所定時間経過してからの物体の移動の検知は、撮影部15および撮影装置200からの映像に基づいて行う(特に映像の変化に基づいて行うとよい)構成とし、映像の変化として物体が車両へ接近していることを検知したときに、撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始する機能を備えるとよい。撮影部15および撮影装置200による大きな消費電力の消費を抑えることができるとともに、映像の変化によるより確実な物体の検知に基づく映像の録画が可能となり、誤検知を大幅に解消可能となる。
物体としては、生物とするとよく、本実施形態のように人とすると特によい。生物としては犬、猫、鳥の少なくともいずれか1つとするとよい。
【0120】
人認識を行い人が車両へ接近していることを検知したときに、撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始するとよい。犬、猫、鳥の少なくともいずれか1つが人認識を行い人が車両へ接近していることを検知したときに、撮影部15および撮影装置200からの映像の録画を開始する構成とするとよい。人認識、犬認識、猫認識、鳥認識の少なくともいずれか1つの画像認識エンジンを備える構成とするとよい。
録画開始の原因となった認識した物体の種別をその録画開始した映像に関連づけて記憶しておき、映像の再生時に表示可能とするとよい。
【0121】
録画開始したあとの映像には、画像認識エンジンで認識ができている状態かできていない状態かを映像とともに再生可能に記録するようにしてもよい。あるいは、画像認識エンジンが認識した確実度(その種類の物体である確率など)を映像とともに再生可能に記録するとよい。
【0122】
本実施形態では、撮影部15および撮影装置200は、2つの異なる範囲を撮影した映像信号が得られる構成であり、設定されたトリガの発生を契機に双方の映像を記録を開始する構成としたが、撮影部15および撮影装置200からの映像の録画の開始は、所定の動きがある被写体を撮影している撮影部15または撮影装置200の映像とするとよい。 複数の撮影部15および撮影装置200による大きな消費電力の消費を抑えることができるとともに、映像の変化による、所定の動きがある被写体を撮影している撮影部15および撮影装置200の映像の録画が可能となる。例えばすべての撮影部15および撮影装置200をすべて記録するのではなく、動きがある被写体を撮影している撮影部15および撮影装置200のみ記録するとよい。
【0123】
撮影部15および撮影装置200からの映像の録画は、映像中に所定の動きがなくなった撮影部15および撮影装置200から停止し、録画を停止した撮影部15および撮影装置200の映像中に所定の動きが検出されたら録画を再開する機能を備えるとよい。
【0124】
撮影部15および撮影装置200からの映像の録画は、いずれかの撮影部15および撮影装置200の映像中に所定の動きがある間はすべての撮影部15および撮影装置200の電源をオフにせず、すべての撮影部15および撮影装置200の映像中から所定の動きがなくなったことに基づいてすべての撮影部15および撮影装置200の電源をオフにする機能を備えるとよい。
【0125】
例えば、動体検知として、すべての撮影部15および撮影装置200をすべて記録するのではなく、動きがある被写体を撮影している撮影部15および撮影装置200のみ記録するとよい。
【0126】
撮影部15および撮影装置200は、複数の撮影部15および撮影装置200であり、動きがある被写体の撮影映像は相対的に高フレームレート/高解像度/高ビットレートの少なくともいずれか1つで記録とするとともに、動きがない被写体の撮影映像は相対的に低フレームレート/低解像度/低ビットレートの少なくともいずれか1つで記録とする機能を備えるとよい。例えば、動きがある被写体の撮影映像は高フレームレート/高解像度/高ビットレートなどの組み合わせで記録し、動きがない被写体の撮影映像は低フレームレート/低解像度/低ビットレートなどの組み合わせで記録するとよい。
センサーは物体の移動の検知感度を設定可能なセンサーとしてもよい。制御部からセンサの検知感度を設定sるう構成とするとよい。
【0127】
センサーは、上から下への物体の動きの検出感度を前後の物体の動きの検出感度よりも低く構成するとよい。特に、センサーは、雨(上から下の動き)をキャンセルするとよい。特にセンサーはドップラーセンサとするとよい。物体の検出において、雨滴の検出を抑制する構成とするとよい。例えば、マイクロ波ドップラーセンサのマイクロ波の送出方向を調整可能な設置角度調整手段を設けるとよい。マイクロ波ドップラーセンサのマイクロ波の送出方向をフロントガラスの面と直行する方向に設置する手段を備えるとよい。
【0128】
マイクロ波センサを車両に複数備え、複数のセンサーから検出のためのエネルギーを発射するタイミングをずらした構成とするとよい。例えば、図6に示すように、マイクロ波センサ1とマイクロ波センサ2のONにする時間帯が重ならないようにそれぞれのセンサのオンオフを制御する。マイクロ波センサは車両の異なる位置に設置したとしても、その電波の送出範囲が重なりあってしまい干渉する可能性があるが、このようにすれば干渉等による誤検知を抑制することができる。例えば、マイクロ波検知範囲を大きくするために、2つ、3つ・・・ とマイクロ波センサーを増やしてもよい。時間分割でマイクロ波センサをオンオフさせ、マイクロ波センサーの検知範囲拡大をすることができる。それぞれが干渉しないために時分割で間欠で動作させるとよい。
【0129】
センサーの検知範囲を変更する変更手段を、センサーを有する筐体の外部に取り付ける取り付け部を備えるとよい。例えば、ドップラーセンサの検知範囲の少なくとも一部にドップラーセンサの検知範囲を変更する変更手段を取り付ける取付部を設けたドライブレコーダ用の人接近センサとするとよい。
【0130】
センサーの検知範囲を設定する手段を備え、設定されたセンサーの検知範囲を特定するための情報をイベント記録情報に関連付けて記録するとよい。例えば、ドップラーセンサ等の検知範囲を設定する手段を備え、設定されたドップラーセンサの検知範囲を特定するための情報をイベント映像等のイベント記録情報に関連付けて記録するドライブレコーダとするとよい。また、例えば、イベント記録情報に関連付けて記録されたセンサの検知範囲を特定するための情報に基づく情報を表示するビューアを構成するとよい。ビューアはドライブレコーダとは別に自宅などに備えるパソコン、携帯するスマートフォンのアプリ(プログラム)として構成してもよいし、ドライブレコーダに備える表示部に表示するようにしてもよい。
【0131】
また本実施形態のように衝撃を検知する機能を備え、さらに衝撃検知に相当する加速度が加速度センサ当によって検出された後にマイクロ波ドップラーセンサで物体の動きが検知された場合にはさらに録画停止までの時間を延長する機能を備えるとよい。例えば、衝撃を検知した後にマイクロ波ドップラーセンサ等で人の動きが検知された場合にはさらに録画停止までの時間を延長するドライブレコーダとするとよい。
【0132】
また、マイクロ波ドップラーセンサで物体の動きが検知された後に、衝撃検知に相当する加速度を加速度センサ等によって検出した場合にはさらに録画停止までの時間を延長する機能を備えるとよい。例えば、ドップラーセンサ等で人の動きが検知された後に衝撃検知に相当する加速度が加速度センサ等によって検出された場合にはさらに録画停止までの時間を延長するドライブレコーダとするとよい。
延長による記録開始からの時間が所定時間を超えた場合には録画を停止して電源をオフにする機能を備えるとよい。
【0133】
本実施形態のように、撮影部15および撮影装置200として車内に設置される撮影部15および撮影装置200を備え、車内から車外の人を撮影部15および撮影装置200で撮影する際に、撮影部15および撮影装置200の死角となる「車外」の箇所に、物体を検知するためのセンサを取り付け、車内にある撮影部15および撮影装置200側へそのセンサの信号を送る機能を備えるとよい。
【0134】
車内にはマイクロ波センサを設け車外には焦電センサを車両の外部に取り付け、車両外部から車両内に焦電センサの信号を通信で送って、車内のマイクロ波センサの死角を補う機能を備えるとよい。
【0135】
焦電センサとマイクロ波センサの2つの信号を比較して人と車を判別する機能を備えるとよい。焦電センサは車外に設置し、マイクロ波センサは車内に設置するとよい。焦電センサとマイクロ波ドップラーセンサの検出範囲に重なりがあるように設置する設置手段を備えるとよい。焦電センサの放出する光は窓ガラスを通過しないが、マイクロ波ドップラーセンサのマイクロ波は窓ガラスを通過する。またマイクロ波ドップラーセンサは人以外の物体の移動も検出しうるが、焦電センサは赤外線を発しない物体の移動を検出しない。そこで、マイクロ波ドップラーセンサからの信号では物体の移動が検出されたときであっても、焦電センサからの信号では物体の移動を検出しない場合には、人でない物体の移動と判定して、撮影部15および撮影装置200の電源をオンにしない構成としてもよい。マイクロ波ドップラーセンサからの信号では物体の移動が検出され、焦電センサからの信号でも物体の移動を検出した場合には、人の移動と判定して、撮影部15および撮影装置200の電源をオンにする構成としてもよい。
【0136】
焦電センサは、例えばTPMSセンサ内に備えるとよい。このようにすれば、タイヤへのいたずらや、車内マイクロ波センサの検知範囲外の車両下部への着手等を検知できる。常時送信でなくタイヤが動いていないときで、検知閾値を超えたときだけ、送信することで消費電力を抑える構成とするとよい。
【0137】
マイクロ波センサは、例えば車両に備えたアンテナフィンまたはサイドミラーの少なくともいずれかに内蔵可能な構成とするとよい。例えば、サイドミラー車種別撮影部15および撮影装置200等に内蔵してもよい。
【0138】
マイクロ波センサは、例えば車両のジャッキアップポイントに磁石でセンサをくっつける構成とし、当該センサは車両外側斜め上方向きが検出範囲となるように構成するとよい。
【0139】
制御部11の不揮発性メモリには、プログラムを記憶しており、ブートはブートストラップローダーから始まるマイコンの通常のブートを行うようにしてもよいが、駐車監視機能が動作した状態のスナップショットイメージ(駐車監視用スナップショットイメージ)と、通常録画機能(常時記録機能とイベント記録機能が実行できる状態)のスナップショットイメージ(通常録画用スナップショットイメージ)を記憶しておき、制御部11は、ACCオフのときは駐車監視用スナップショットイメージから起動、ACCオンのときは通常録画用スナップショットイメージから起動する機能を備えるとよい。センサが検知してから録画までの時間を短くすることができる。駐車監視用のスナップショットイメージと、通常録画用のスナップショットイメージを記憶しておきACCオフのときは駐車監視用スナップショットイメージから起動、ACCオンのときは通常録画用スナップショットイメージから起動するとよい。例えば、https://www.cybertrust.co.jp/iot/fastboot/に記載のシステムを備えるとよい。
【0140】
制御部11は、映像の録画を行うためのSoC(System On Chip)を備えこれとは別に、SoC起動中の撮影部15および撮影装置200映像をバッファリングする回路を備え、SoCの起動後に回路からSoCが撮影部15および撮影装置200映像の情報を取り出して記録媒体に書く処理を行うとよい。回路は、転送回路とメモリを備えるとよい。
【0141】
制御部11は、映像の録画を行うためのSoCで動作するOSに、ドラレコ用の通常のオペレーティングシステムよりも高速に起動するオペレーティングシステムを設け、起動時には高速に起動するオペレーティングシステムに起動時用の常時記録をさせ、ドラレコ用の通常のオペレーティングシステムが起動したら通常の常時記録を開始し、起動用の常時記録は停止する機能を備えるとよい。
【0142】
例えば、前記映像の録画を行うためのSoCで動作するOSに、ドラレコ用の通常のOS(Linuxなど)よりも高速に起動するOS(RTOSなど)を設け、起動時には高速に起動するOSに起動時用の常時記録だけをさせる。ドラレコ用OSが起動したら通常の常時記録を開始し、起動用の常時記録は停止する。ハイパーバイザーや、OpenAMPなどの上で、2つのOSを動かし、両OSが共存させる構成とするとよい。(例えば以下のようなソフト(プログラム)を備え、これらの上で動作するプログラムとして構成するとよい。
https://www.cybertrust.co.jp/iot/emduo.html
https://www.ubiquitous-ai.com/products/toppers_safeg/ )
【0143】
本実施形態では、撮影部15とリーダライタ18を同一の筐体内に設けたが、少なくとも撮影部15を有する第一筐体と、少なくともリーダライタ18を備える第二筐体とに分け、両者を接続する構成とするとよい。ドライブレコーダは、例えば別筐体の撮影ユニットと録画ユニットを備え、録画ユニットに制御部11とリーダライタ11を設けるとよい。第二筐体は車室内から見えない位置に固定する固定部を備える構成とするとよい。
【0144】
本実施形態では、撮影部15と位置情報取得部20を同一の筐体内に設けたが、少なくとも撮影部15を有する第一筐体と、少なくとも位置情報取得部20を備える第二筐体とに分け、両者を接続する構成とするとよい。ドライブレコーダは、例えば別筐体の撮影ユニットとGPSユニットを備え、GPSユニットに制御部とリーダライタ11と位置情報取得部20を設けるとよい。第二筐体は車室内から見えない位置に固定する固定部を備える構成とするとよい。ドライブレコーダは、GPSユニットを備え、GPSユニットは車室内から見えない位置に固定する構成とするとよい。
本実施形態は、映像の録画を行う記憶媒体500を着脱可能に装着するリーダライタ18を備えるドライブレコーダである。
【0145】
ドライブレコーダに電源の供給を受ける+Bケーブルの途中に記憶媒体500とは別の第二記憶媒体を着脱可能に装着する第二着脱部を備えるとともに電源の供給を受ける+Bケーブルと同一の被覆内には映像のデータを送受信するための信号線を備え、当該信号線に対して、第二記憶媒体に映像の記録を行うための信号を制御部11が出力する機能を備えるとよい。例えば、ドラレコにはSDカードスロットがあり記録するが、さらに電源ケーブルの途中にSDスロットかUSBメモリを差し込むところがあり、そちらにも同時に映像ファイルを記録する機能を備えるとよい。犯人はドラレコSDカードを抜いて満足するが、実はもう一つ別に記録されている。ドライブレコーダが、盗まれたり、壊されたり捨てられたりしても映像を第二記憶媒体から取り出すことができる。
【0146】
ドライブレコーダ本体のSDカードにせっかく録画しても、SDカードが抜かれたり、本体ごとそっくり盗まれたり、壊されたり捨てられたりしたら意味がないが、このようにすればこの課題を軽減できる。
【0147】
位置情報取得部20にて取得したACCオフ時の場所である駐車場所または位置情報取得部20のGPSから取得した時間帯の少なくともいずれか一方による監視機能の自動オン・オフ機能を備えるとよい。例えば、昼間のスーパー、コンビニの駐車場やパーキングなどの位置情報をあらかじめ制御部11の不揮発性メモリに記憶しておき、いずれかの位置情報と所定の近接範囲内(例えば半径20m範囲)にある場合に自動でオンにする一方、これら以外の場所では自動でオンにしない機能を疎なるとよい。盗難やイタズラが考えにくい場所を記憶しておき、マイクロ波センサ等をオフにする機能を備えてもよい。位置、時刻はGPSデータから取得して判定する構成とするとよい。
撮影部15および撮影装置200の少なくともいずれか一方として半天球撮影部15および撮影装置200を備えるとよい。
車両の前方を撮影する撮影部15、車両の後方を撮影する撮影装置200のほか、車室内を撮影する撮影装置の少なくとも3つの撮影部を備えるとよい。
【0148】
センサとして、マイクロ波センサ、衝撃センサ等を使うとよい。従来、ドライブレコーダの動体検知機能は、常時、撮影部15および撮影装置200を動作させておく必要があり、待機電流が大きく監視時間が短くなるが、このようにすれば待機電流を小さくし、監視時間を長くすることができる。撮影部15および撮影装置200の死角になる場所でも検知できるように構成するとよい。
マイクロ波センサは、前方のみならず、横からの接近を検知する構成とするとよい。
【0149】
例えば、駐車監視中は、ドライブレコーダ(DVR)は、常時スリープ状態であり、マイクロ波センサが検知してもすぐには録画開始できないという課題がある。例えばマイクロ波センサが検知してから録画までの時間をいかに短くするかが課題である。また、マイクロ波センサでは、1個のセンサで全周囲を監視することが検知距離的に難しいが。上述した構成によれば、こうした課題を改善する構成をとることができる。
【0150】
マイクロ波センサーの感度を、無線通信により設定する機能を備えるとよい。例えば、WiFiでの通報機能を備え、通信可能エリアにいる場合、マイクロ波センサの感度設定を追加できるようにするとよい。
【0151】
携帯通信網を介した通報または追跡機能を備えるとよい。WiFi、LPWA、LTEユニットの少なくともいずれか1つが接続できるドライブレコーダとするとよく、これにさらにマイクロ波センサが接続できる構成とするとよい。画像の転送、車の追跡(LPWA、LTE)のための機能を備えるとよい。
【0152】
本実施形態は、外部からの電源の供給があるときに充電され、外部からの電源の供給が遮断されたときに制御回路に電源を供給するために放電されるスーパーキャパシタを備えるシステムである。外部からの電源の供給を、車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインである+Bラインへの接続を介して行う手段と、車両が少なくとも走行可能状態であるときに撮影部15および撮影装置200映像の記録を行う回路への電源を供給する手段とを備え、車両が走行可能状態でないときに、車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインからの給電に基づきスーパーキャパシタの充電を行う手段を備えるシステムである。
【0153】
車両が走行可能状態から走行可能状態でない状態への変化に基づき撮影部15および撮影装置200映像の記録を行う回路への電源を供給を遮断する回路を備えるとよい。
車両が少なくとも走行可能状態であるか否かを、車両のACCがオンであるか否かに基づいて決定する回路を備えるとよい。
本実施形態は、車両のバッテリから常時給電される車両の電源ラインに接続されるとともに、車両のACCラインにも接続される構成である。
【0154】
車両が走行可能状態でない状態から走行可能状態へ変化した後、スーパーキャパシタへの充電が所定状態になるまで、撮影部15および撮影装置200映像の記録の開始を遅延させる回路と、撮影部15および撮影装置200映像の記録の開始を遅延させるか否かを設定する機能を制御部11に備える構成とするとよい。
【0155】
本実施形態は、少なくとも人の動きを検出するセンサ手段からの信号に基づく信号を入力し、当該信号に基づい人が動いたとの判定に基づいて撮影部15および撮影装置200映像の記録を開始する機能を備える。
【0156】
本実施形態では、車両が少なくとも走行可能状態であるときに撮影部15および撮影装置200映像の記録を行う回路への電源を供給する手段として、電源制御部22を撮影装置100の筐体内に内蔵する例で説明したが、この手段の少なくとも一部または全部は別体としてもよい。例えば、撮影部15および撮影装置200映像の記録を行う回路を備えた筐体とは別の筐体であって車両が少なくとも走行可能状態であるときに撮影部15および撮影装置200映像の記録を行う回路への電源を供給する手段とを備えた別の筐体を備えるようにしてもよい。例えば図8に示すように電源制御部22の機能を別体の筐体に移動して設け、制御線を撮影装置100の制御部11に電源制御部22から接続する構成としてもよい。電源制御部22は制御線がHで通常録画モード、Lで駐車監視モードであることを撮影装置100の制御部11に伝える構成とするとよい。また本実施形態では、図7に示すように、3つの四角枠で囲ったコネクタ(図2のカメラジャック191のコネクタ、電源用の端子部192のコネクタ、マイクロ波センサが接続される端子部193のコネクタ)を、撮影装置100の筐体に設けたがこのようにするとコネクタおよびコネクタに接続されるケーブルが多くなるという課題がある。そこで図8から図11に示す構成によって、撮影装置100の筐体のコネクタの数を少なくするとよい。電源線と制御線は1つのコネクタでまかなう構成とするとよい。電源線と制御線は同一の被覆におおわれたケーブルとするとよい。図8,9,11の図中「電源制御」と記載した四角枠で示すように、撮影装置100および撮影装置200とは別体の筐体に電源制御部22を備えるとよい。
【0157】
図9に示すように、少なくとも人の動きを検出するセンサ手段からの信号に基づく信号を入力し、当該信号に基づいて人が動いたとの判定に基づいて撮影部15および撮影装置200映像の記録を制御部11に開始させるための手段を、別の筐体に備えるようにしてもよい。
【0158】
図8に示すように、駐車監視録画を行うか通常録画を行うかを判定する手段と、撮影部15および撮影装置200映像の記録を行う回路を備えた筐体への信号を出力する手段とを別の筐体に備えるようにしてもよい。
【0159】
図10図11に示すように、撮影部15および撮影装置200映像の記録を行う回路を備えた筐体からの信号を入力し、無線通信によって外部に撮影部15および撮影装置200映像に基づく映像データを送信する手段を、別の筐体に備えるようにしてもよい。
図7と同様に、図8から図11に図示した各部の接続関係を備えたシステムとするとよい。
【0160】
図5に示すような構成としてもよい。例えば、図11の図中「電源制御」と記載した四角枠を図5の中央に示した大きな四角枠に対応させ、それらに図5の左右および上に示した各部を接続する構成とするとよい。図5のDVRは例えば撮影装置100から電源制御部22を外した構成とするとよい。図5に詳細に記載した各部を備え、各部を各線で接続し、図11中に記載した制御を行うようにしてもよい。
【0161】
ところで、上述したシステムの例である制御部11および電源制御部22の第二の制御部の各機能はコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよく、コンピュータは上述したマイコンに内蔵されたものとするとよい。
【0162】
以上、発明を実施するための実施例を説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
【0163】
本発明の範囲は,明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく,本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも,その範囲に含むものである。本発明のうち,特許を受けようとする構成を,添付の特許請求の範囲に特定したが,現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても,本明細書に開示される構成を,将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
【0164】
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と,発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。た「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0165】
また,意匠出願への変更出願により,全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが,全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと,部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては,装置の一部の部材としても良いし,その部材の部分としても良い。全体意匠はもちろんのこと,図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を,権利化する意思を有する。また、装置の筐体の内部のモジュール・部材・部品等についても、図面に表示されているものは、いずれも独立して取引の対象となるものであって、同様に、意匠出願への変更出願を行って権利化を行う意思を有するものである。
【符号の説明】
【0166】
1 システム
11 制御部
12 入力部
13 表示部
14 音声出力部
15 撮影部
16 通信部
17 センサ部
18 リーダライタ
19 端子部
20 位置情報取得部
20 発生後
20 及び位置情報取得部
20 発生前
21 発光部
22 電源制御部
40 合計
100 撮影装置
101 筐体
102 ジョイントレール
103 放音孔
104 マイク孔
111 プロセッサ
112 メモリ
112 及びメモリ
113 計る計時部
113 計時部
121 マイクロホン
122 イベント記録ボタン
123 操作部
124 タッチセンサ
124 及びタッチセンサ
131 表示面
151 撮像レンズ
151 及び撮像レンズ
181 記憶媒体挿入口
191 カメラジャック
192 端子
193 端子
200 及び撮影装置
200 撮影装置
300 ケーブル
400 車両
400 及び車両
500 及び記憶媒体
500 記憶媒体
600 ブラケット
610 ベース部
611 取付面
611 貼り付ける取付面
620 ボールスタッド
621 ボール部
630 ソケット部
640 ナット
640 嵌め合うナット
650 ベース部
651 ガイドレール
652 先端部
1011 上面
1012 第1の側面
1013 第2の側面
1014 第3の側面
1015 第4の側面
1231 第1のボタン
1232 第2のボタン
1233 第3のボタン
1234 第4のボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11