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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023121903
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】社員食堂管理端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20230825BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20230825BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20230825BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/12
G07G1/12 361C
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022025247
(22)【出願日】2022-02-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】399004522
【氏名又は名称】京葉システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121658
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 昌義
(72)【発明者】
【氏名】高木 賢一
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA07
3E142DA07
3E142EA04
3E142FA06
3E142FA31
3E142GA07
5L049AA03
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】完全予約制の社員食堂に設置される複数台の社員食堂端末装置が、社員食堂の利用者に対し予約意識の向上と早期の事前予約を促進させる機能を提供する。
【解決手段】個人単位に予め登録し、RAM12に保持する個人別・日別・時間帯別食事予約情報121を決済打刻時に参照し、現在時刻の当該端末の予約有無および当該時刻に他端末に予約が有るかどうか、次回の予約がされているかどうかを確認し食堂利用の予約状況のガイド情報を提供する。また、食堂利用者に対し、なるべく早期に、事前予約が好ましい事を意識づけることが可能となる。また、完全予約制の社員食堂に移行する練習、習熟期間として猶予期限の判断により、予約がされていない、しなければならなくなる認識を向上させるためのキー入力を促す機能を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食事のメニュー予約が必須で複数の食事メニューを提供する社員食堂で喫食情報を取得する社員食堂端末装置において、当該端末装置内に自端末と他端末の当日分予約情報を保持し、自端末の打刻であれば、決済打刻を記録し、他端末の予約があれば、予約端末の情報を通知する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。
【請求項2】
請求項1項記載の社員食堂端末装置において、決済打刻を記録後、食堂利用者の予約情報として、次回予約情報の無い事または次回予約メニュー情報を表示する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。
【請求項3】
請求項1から2記載の食堂管理端末装置において、食堂利用者による予約情報の登録日付を取得し、所定の日数前であれば、食事金額から値引きする、前日であればペナルティーとして食事金額を若干加算する等の早期予約を促すインセンティブおよびペナルティーを表示する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。
【請求項4】
予約必須とする社員食堂運営に移行する移行期間中は、食事予約がなくとも注意喚起を行い、一定期間予約を免除する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従業員が当日の喫食予定メニューを事前予約方式で利用する社員食堂で、予約方式への移行を支援する機能、予約方式での運用を支援する機能を持った社員食堂管理端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の社員食堂では、食事メニューごとに個人の識別情報(非接触ICカード、静脈情報等の生体認証データ等)を読み取る機能を持った食堂管理端末装置を設置し、決済打刻(喫食実績)情報を取得する事のみを主目的として使用している。
【0003】
また、従来の実績取得方式の社員食堂から完全予約方式に移行できれば食品ロスの削減に大幅に貢献できると想定されるが、予約忘れのため食事を取得できないと業務に支障を来す等、健康上の問題も想定され容易に導入に踏み切れない状況にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従業員が、数百人から1000人程度が在籍する会社(委託元)の社員食堂を想定して考えると、給食事業者(委託先)に運営を委託しているケースがほとんどである。
当該社員食堂では、A定食(肉系)、B定食(魚系)、C定食(ヘルシ-)、カレー/そば 等に分けて提供され、それぞれの列に並び、それぞれに設置される社員食堂端末で喫食決済し食事を取得する場合が多い。
社員食堂で作られる食事は、過去の喫食実績を統計的に分析判断した喫食されるであろう予測数を準備する努力を行っているが、天候、気温、周辺のイベント開催等、食堂事業者の予測を超えた環境変化によって喫食数を正確に把握することは困難となっている。さらに、従業員の出勤人数が少ない日や嗜好に合わないメニューの場合には、売れ残りとして廃棄される量が増加し、また、提供メニュー食数以上の仕入れによる消費期限切れで廃棄処分となる場合など、食品ロスとならざるを得ない状況が多く発生している。
【0005】
食堂の運営を委託された給食事業者は、食品ロスによる利益率低下を引き起こし、提供される食事の品質低下、食事の値上げによって社員食堂の利用減少と負の連鎖が発生している。その解決策として、実際には、会社が給食業者へ所定の利益を確保させるため、会社の負担でまかない問題を解決する状況となっている。
【0006】
給食事業者は、食事を提供する上で食材の仕入れは欠かせないものであり、栄養士(管理栄養士)による献立作成、提供食事メニューは、膨大な種類となる。
当月に使用する食材の中で、冷凍、冷蔵保存できるものばかりではなく、特に日配品(日々入荷、納品される、豆腐、納豆、野菜、など)は、仕入れ発注する時間的制約を受けている。仕入れ発注は、経験値、統計分析して提供メニューに基づく発注数量を予測値で確定している。予測値での発注は、不足、過大な発注となる可能性が高い状態となっている。仕入れ発注に当たり、前日よりは、前々日またはもっと前の日に提供する食数が確定できると発注数量を正確に確定できることになる。
【0007】
また、食品ロスに対する国際的な関心の高まり、地球環境の問題としてSDGs(持続可能な開発目標)のなかに、2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人あたりの食料の廃棄を半減させ、収穫後の損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる。
2030年までに廃棄物の発生防止、削減、再利用および再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
という目標が設定され、消費者はもとより、食品の製造や流通に関わる事業者にあっては、自ら製造や配送した食品を自らの行動によって廃棄されてしまう、食品ロスは、是が非でも避けたいところである。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、完全予約制の社員食堂システムを実現するための、早期に予約実行を習慣化し、移行作業の諸問題の解決を図り柔軟性を高めること、食材ごとの仕入れ発注タイミングに鑑みて相当程度時間的猶予を持った予約に対するインセンティブを与え、前日等で、食材の発注期限を越えている場合は、ペナルティーを与え、予約の一刻も早い確定を目指し、過不足のない適正な仕入れ発注を促すものであること、喫食時に複数メニュー(複数端末)から、当日予約メニューのうっかりミス、予約場所の勘違い時に,予約メニューのガイド機能を提供すること、さらに、当日の予約実績を決済後に、次回の予約状況をお知らせし、予約がないこと、予約があれば、いつ、何のメニューが予約されているか通知し、予約忘れ、予約メニューの再認識と再確認を促すものである。
また、早期予約を促進するため、本インセンティブ、ペナルティーの通知は、必ずしも決済金額を変えなくとも、社員食堂を運営する上で、食品ロスの削減を目指す業務改善を促し、従業員の意識改善を求める範囲で活用することができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、従業員が社員食堂のメニューごとに設置される食堂管理端末装置において、予め立案された個人別、日別、時間帯別の食事予約メニュー情報を上位システムより取得保持し、個人の識別情報読み取った際に、予約情報と照合し食事予約の有無のチェックを行い、当該端末に予約があれば決済し、決済情報を記憶し、当該端末装置には予約がないが、当日、当該時刻の予約が、他のメニューにあれば、その旨通知する事を特徴とする。
【0010】
また、本発明の社員食堂端末装置は、個人別、日別、時間帯別の食事予約メニュー情報をもとに、従業員本人の食事予約精度の向上に資するための、次回以降の予約有無、予約のある場合は、いつどのメニューであるか未来の予約情報の通知機能を備えることが望ましい。
【0011】
また、本発明の社員食堂端末装置は、食事予約情報の中で、食事メニューの予約行為を実施また日時情報から予め決められた期間前であった場合に、食事決済金額の値引き等の早期予約のインセンティブおよび福利厚生上許容せざるをえないための予約遅延については、ペナルティーとして若干の値上げを通知する機能を備えることが望ましい。
【0012】
さらに、本発明の社員食堂端末装置は、従来の食事決済、実績取得のみ運用から完全予約制、予約必須方式に運用方法を移行する際、一定期間中は、予約を忘れていることを通知し、了解した旨のアクションを必須として、移行期間中の注意喚起と予約行動を促す入力補助機能を保持することが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の社員食堂端末装置は、従業員の事前予約情報を使った決済打刻時のチェックと助言および注意喚起により早期予約を奨励し、予約精度向上を促し社員食堂における食品ロスの大幅な削減を実現し、完全予約制の社員食堂運営を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の社員食堂管理端末装置の実施の形態を示すブロック図である。図1に示す社員食堂端末装置は、CPU10と、本装置を制御するプログラムを記憶するROM11と、上位システムから送信された従業員単位の個人別・日別・時間帯別食事予約情報、端末番号・表示メニュー情報、インセンティブ・ペナルティー情報および社員食堂営業時間帯情報と喫食実績を記録する決済打刻実績情報を記憶するRAM(記憶部)12と、現在時刻をカウントする時計機能部(RTC)13と、現在時刻、当該時刻のメニュー情報、予約状況のガイド情報を表示する表示部(液晶ディスプレイ)14と、予約がない認識の確認と、喫食するか否かの意思表示するキー入力部(タッチパネル)15と、上位システムと情報の送受信を行う通信制御部(LAN機能)16と、社員食堂利用者の個人IDを取得するためのID番号読取部(非接触ICカードリーダ、生体認証機能)17と、一連の操作が正常に行われたか否かを音で知らせるスピーカ部18とから構成される。
【0015】
RAM12は、上位システムから送信された、従業員が予約期限の何日前(予約日時)に、何日の、どの食事時間帯の、何のメニュー(食堂端末装置の端末番号何番)を予約して利用するかを保持する、個人別・日別・時間帯別食事予約情報121を保持する。
【0016】
さらにRAM12は、上位システムから送信された、社員食堂端末装置のそれぞれに固有に設定された端末番号と表示部(液晶ディスプレイ)14に表示する時間帯別の表示メニュー名称を保持する端末番号・表示メニュー情報122を保持する。
【0017】
さらにRAM12は、上位システムから送信された、時計機能部(RTC)13でカウントする現在の日付時刻と比較し、予約運用を猶予する期限を表す、予約猶予期限情報、インセンティブ1,2、ペナルティー1に設定された日数によって判定され、早期であればインセンティブを表示し、短期(前日)であればペナルティーを表示するインセンティブ・ペナルティー情報123を保持する。
【0018】
さらにRAM12は、ID番号、喫食日(年月日)、喫食打刻時刻(時分秒)からなる決済打刻実績情報124を保持する。決済打刻実績情報124は、上位システムからの要求により従業員の喫食実績情報として上位システムに送信される。
【0019】
図2は、本発明のRAM12に保持する個人別・日別・時間帯別食事予約情報121のイメージ図である。当該食堂を利用する全従業員の情報を保持し、個人別に一定期間(10日間 等)分の朝、昼、夕方の社員食堂営業時間帯別に申し込まれた食事予約メニューと、いつ予約行為を実施したかを表す予約日時の情報からなる。
【0020】
図3は、本発明のRAM12に保持する食堂端末装置ごとに固有の番号として保持する端末番号と食堂端末装置の表示部(液晶ディスプレイ)14に表示するメニュー名称として保持する端末番号、表示メニュー情報122のイメージ図である。設定されている時間帯によって、朝時間帯、昼時間帯、夕方時間帯のメニュー情報を切り替えて表示する。
【0021】
図4は、本発明のRAM12に保持する完全予約方式の社員食堂を運用する練習期間、訓練期間として、予約を促す期間を設定する予約猶予期限の情報を含み、また、予約日時によって食事の決済打刻時に表示するメッセージ情報としてのインセンティブ・ペナルティー情報123のイメージ図である。
【0022】
図5は、本発明のRAM12に保持する決済打刻実績情報124のイメージ図である。決済打刻実績情報は、社員食堂端末装置の打刻者を識別するID番号、喫食日(年月日)、喫食打刻時刻(時分秒)からなる。
【0023】
図6は、本発明のRAM12に保持する社員食堂営業時間帯情報125のイメージ図である。社員食堂で食事が提供される朝、昼、夕方の3営業時間帯の情報からなる。
【0024】
次に、図1に示す社員食堂端末装置の動作を説明する。図7図8図9および図10は、社員食堂端末装置の動作を示すフローチャートである。従業員が数週間前、数日前、前日等、事前に食事を予約し、日々最新の予約情報が事前に食堂端末装置に取りこまれ、その食事予約情報を使って決済打刻を行う場合を例にし、また、予約情報を保持するに当たり、相当程度の期間が必要であり、本説明例では、10日保持する例で説明する。
【0025】
喫食の決済打刻の待機状態は、RAM12に保存されている社員食堂が営業され、従業員に食事が提供できる、朝、昼、夕方の3時間帯を示す情報として、社員食堂営業時間帯情報125を読み出す(ステップS-1)。
【0026】
次に、RAM12に保存されているインセンティブ・ペナルティー情報123を読み出す(ステップS-2)。
【0027】
次に、現在日時が当該社員食堂の営業時間帯にあるかの判定を行う。当該社員食堂端末装置の時計機能部(RTC)13から現在の日付(N日:当日の年月日 以下 N日という)と時刻(時分秒)を読み出す(ステップS-3)。現在時刻が、(ステップS-1)で読み出されている朝、昼、夕方に設定されている3時間帯中にあるか判定する(ステップS-5)。営業時間帯になければ、「営業終了」のメッセージを表示部(液晶ディスプレイ)14に表示し、現在時刻情報の読み出し(ステップS-3)に遷移し、以降も同様の判定を繰り返す。
【0028】
時間が経過し、前項の判定(ステップS-5)で、営業時間帯中に至り、営業時間帯の判定結果となった場合は、RAM12に保存されている当該時間帯の当該食堂端末装置の表示メニューを端末番号、表示メニュー情報122を読み出し、表示部(液晶ディスプレイ)14にメニュー情報を表示する(ステップS-6)。
【0029】
次に、従業員が社員食堂に来訪し食堂を利用する場合に、自身が事前に予約したメニューの食堂端末装置に移動し、非接触ICカードを当該社員食堂端末装置のID番号読取部(非接触ICカードリーダ)17にかざす手順となる。ID読取部(非接触ICカードリーダ)17からID番号が読み取られなかった場合は、現在時刻情報の読みだし(ステップS-3)に遷移し、以降も同様の手順で判定を繰り返す。
【0030】
現在時刻情報の読み出し(ステップS-3)から非接触ICカードの読み取り有無を判定する(ステップS-7)手順を繰り返す中で、喫食打刻が検出され、非接触ICカード内部よりID番号の読み出しに成功した場合は、自身が事前に予約した予約情報の有無を判定する手順に遷移する。
【0031】
RAM12に保存されている、非接触ICカードから読み出され取得した、ID番号の個人別・日別・時間帯別食事予約情報(121)を読み出す(ステップS-8)。
【0032】
前項で読み出されたID番号のN日(当日)の予約情報内に当該時間帯の予約がなされているかの判定(ステップS-9)を行う。当該端末番号、当該時間帯で予約情報が検索された場合は、決済打刻実績を保存する手順に遷移し、ID番号、喫食日(年月日)、喫食打刻時刻(時分秒)をRAM12に保存される決済打刻実績情報(124)に書き込み格納する(ステップS-10)。
【0033】
前項で、読み出されたID番号のN日(当日)の予約情報内に当該時間帯の予約なしの判定(ステップS-9)が行われた場合は、当該時間帯に他の端末番号で予約情報の存在を確認する手順(ステップS-19)に遷移する。検出された他の端末番号のメニュー名称を(表示例として、「本日の予約は、**定食に有ります。」)を表示部(液晶ディスプレイ)14に表示し(ステップS-20)、従業員に他の端末装置の場所に移動するよう促す。
【0034】
次に、スピーカ部18から、音声(音声例「予約場所へ移動してください。」)または、警告音を発生(ステップS-28)し、一連の動作を終了する。
【0035】
32項に続き、個人別・日別・時間帯別予約情報121から読み出された、予約日時情報から、早期予約のインセンティブ、予約行為がギリギリとなった場合のペナルティーを判定する手順に遷移する。インセンティブ・ペナルティー情報123から読み出された、インセンティブ1情報に記録された、判定条件として何日前に予約が実行されていたかを判定する。図4に記載された、インセンティブ1の判定条件には、10日前以上を求めている場合の記載である。予約日インセンティブチェック1は、予約日<N(当日)-10日の判定(ステップS-11)を行い、図2に示される個人別・日別・時間帯情報121の食事予約情報にある予約日時情報を使って、予約日が、11日以前であれば、インセンティブ1のメッセージ(表示例として 早期予約 20円引き)を表示部(液晶ディスプレイ)14に表示する(ステップS-12)。
【0036】
図2の例をとると、ID番号00001の従業員の場合、日付・食事時間帯のN+2日の昼食時間帯の予約が、端末番号003で、ヘルシー定食をN-11日10:00に予約されていたことを表している。この場合は、予約日が10日前以前であり、相当程度早めの予約を実行していた事によって、条件が成立したこととなる。
【0037】
前項に続いて、予約日インセンティブチェック2は、予約日<N(当日)-3日の判定として、10日前以降で4日以前かの判定(ステップS-30)を行う。予約日判定の結果、条件が成立した場合は、インセンティブ2のメッセージ(表示例として 早期予約 10円引き)を表示部(液晶ディスプレイ)14に表示する(ステップS-31)。
【0038】
また、前項の条件が成立しなかった場合は、予約日ペナルティーチェック1に遷移する。予約日ペナルティーチェック1は、予約日<N(当日)-1日の判定(ステップS-32)を行う。予約日判定の結果、2,3日前の予約と判定された場合は、メッセージの表示は行われない。上記判定で前日の予約と判定された場合は、ペナルティー1メッセージ(表示例として 予約遅延 5円加算)を表示部(液晶ディスプレイ)14に表示する(ステップS-33)。
【0039】
次に、当日、当該時間帯の予約が有り、通常に決済打刻が行われた後、次の時間帯以降に予約情報があるかを判定するものである。社員食堂営業時間帯情報125の朝(8:00~8:30)、昼(11:30~13:00)、夕方(17:30~18:00)のそれぞれの時間帯情報と既に時計機能部(RTC)13から読み出されている現在時刻情報が、N日(当日)、12:10だとしたときに、12:10は、昼の時間帯と判定できる。N日(当日)・当該時間帯の次となる夕方時間帯以降10日間に、次回食事予約情報が登録されているか判定する(ステップS-13)。
【0040】
図2の例をとると、ID番号00004の従業員の場合、日付・食事時間帯のN日(当日)の夕方時間帯以降、個人別・日別・時間帯別予約情報121に予約情報が全くない状況を表している。この場合は、「次回以降の予約情報はありません。」と、表示部(液晶ディスプレイ)14にメッセージを表示(ステップS-17)し、スピーカ部(18)から注意喚起音声または、注意音を発し(ステップS-18)終了する。
【0041】
39項に続き、次回以降の予約情報が検索された場合、直近の予約情報を読み出す(ステップS-14)。図2の例をとると、ID番号00002の食堂利用者の場合、日付・食事時間帯のN+1日には予約がなされていない。N+2日の昼食時間帯には、001A定食の予約がされていることが分かる。この場合には、次回予約情報として「N+2日昼食時間帯 端末番号001A定食が予約されています。」と表示され(ステップS-15)、次に、スピーカ部(18)から正常終了として正常音声または、正常音を発し(ステップS-16)終了する。
【0042】
次に、(ステップ6)によって読み出されたID番号のN日(当日)に予約情報の有無が判定され(ステップS-7)、当該端末番号、当該時間帯で予約情報が検索されなかった場合は、複数台設置されている他の食堂端末装置にN日(当日)の、当該時間帯で予約されているか検索、判定する(ステップS-19)。当日分の予約が、他の端末装置に有った場合は、予約されている食堂端末装置のメニュー名称を表示部(液晶ディスプレイ)14に表示する(ステップS-20)。食堂を利用する従業員は、表示されたメニューの食堂端末装置へ移動してもらうこととなる。
【0043】
次に、スピーカ部(18)から「予約場所が間違っています。」との注意喚起音声または、注意音を発し(ステップS-19)終了する。
【0044】
42項の判定(ステップS-19)の結果、当該食堂端末装置にも、他の食堂端末装置にもN日(当日)の当該時刻に予約情報が設定されていない場合に、予約なしメッセイーを表示部(液晶ディスプレイ)14に表示する表示する(ステップS-22)。
【0045】
次に、インセンティブ・ペナルティー情報123に格納されている予約猶予期限情報が設定されているかの判定を行う。図4の例をとると、予約猶予期限が完全予約制社員食堂の運用開始日として年月日が設定される。N日(当日)< 予約猶予期限の判定(ステップS-23)を行う。予約猶予期限を越えているか、予約猶予期限を設定されていない場合は、スピーカ部(18)から「予約がされていません。」と音声または、エラー音で注意喚起を発し(ステップS-29)終了する。
【0046】
前項で、予約猶予期限内の判定となった場合には、表示部(液晶ディスプレイ)14に「予約無し喫食」と「キャンセル」を表示し、液晶ディスプレイ画面上のキー入力部(タッチパネル)にタッチキーを割り付ける(ステップS-24)。
【0047】
従業員が、食事を申し込む「予約無し喫食」キー(以下 喫食申し込みキー という)または、食事をしない場合は、キャンセルキーをキータッチ入力する(ステップS-25)。
【0048】
喫食申し込みキーか、申し込みを行わないキャンセルキーどちらが入力されたかを判定する(ステップS-26)。
【0049】
喫食申し込みキーを選択入力された場合は、N日(当日)、当該時間帯に予約が有った場合と同様に、ID番号、喫食日(年月日)、喫食打刻時刻(時分秒)を決済打刻実績情報124に書き込み格納する(ステップS-27)。次に、スピーカ部(18)から正常終了として正常音声または、正常音を発し(ステップS-25)終了する。
【0050】
キャンセルキーが入力された場合は、スピーカ部(18)から音声または、エラー音を発し(ステップS-29)終了する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明の社員食堂端末装置の実施の形態を示すブロック図である。
図2-1】本発明のRAMに保持する個人別・日別・時間帯別食事予約情報のイメージ図である。
図2-2】本発明のRAMに保持する個人別・日別・時間帯別食事予約情報のイメージ図である。
図2-3】本発明のRAMに保持する個人別・日別・時間帯別食事予約情報のイメージ図である。
図2-4】本発明のRAMに保持する個人別・日別・時間帯別食事予約情報のイメージ図である。
図3】本発明のRAMに保持する端末番号・表示メニュー情報のイメージ図である。
図4】本発明のRAMに保持するインセンティブ・ペナルティー情報のイメージ図である。
図5】本発明のRAMに保持する決済打刻実績情報のイメージ図である。
図6】本発明のRAMに保持する社員食堂の営業時間帯情報のイメージ図である。
図7】本発明の社員食堂管理端末装置の動作を示すフローチャートである。
図8】本発明の社員食堂管理端末装置の動作を示すフローチャートである。
図9】本発明の社員食堂管理端末装置の動作を示すフローチャートである。
図10】本発明の社員食堂管理端末装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 時計機能部(RTC)
14 表示部(液晶ディスプレイ等)
15 キー入力部(タッチパネル)
16 通信制御部(LAN機能)
17 ID番号読取部(非接触ICカードリーダ・生体認証機能 等)
18 スピーカ部(OK/NG音、音声出力 等)
121 個人別・日別・時間帯別 食事予約情報
122 端末番号・表示メニュー情報
123 インセンティブ・ペナルティー情報(猶予期限、10円引き、+5円 等)
124 決済打刻実績情報
125 社員食堂営業時間帯情報
図1
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図2-4】
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-01-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食事のメニュー予約が必須で複数の食事メニューを提供する社員食堂で、ID番号を含む喫食情報を取得する社員食堂管理端末装置において、当該端末装置内に自端末と他端末の当日分のID番号を含む予約情報を保持し、食堂利用者から読み取ったID番号に基づき、当該ID番号を含む前記予約情報の検索を行い、前記自端末において当該ID番号を含む前記予約情報が検索された場合は前記自端末で予約ありと判定して前記喫食情報に決済打刻を記録し、前記他端末において当該ID番号を含む前記予約情報が検索された場合は前記他端末の情報を通知する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。
【請求項2】
請求項1項記載の社員食堂管理端末装置において、決済打刻を記録後、食堂利用者の予約情報として、次回予約情報の無い事または次回予約メニュー情報を表示する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の社員食堂管理端末装置において、食堂利用者による予約情報の登録日付を取得し、所定の日数前であれば、食事金額から値引きする、前日であればペナルティーとして食事金額を若干加算する等の早期予約を促すインセンティブおよびペナルティーを表示する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。
【請求項4】
完全予約制社員食堂の運用開始日の情報を含む予約猶予期限の情報を記録し、
当日分のID番号を含む予約情報を保持し、食堂利用者から読み取ったID番号に基づき、当該ID番号を含む前記予約情報の検索を行い、当該ID番号を含む前記予約情報が検索されなかった場合でも、当日が前記予約猶予期限より前であるときは予約猶予期限内であると判定し、表示部に予約がなされていない旨のメッセージ情報を表示させるとともに、前記表示部に喫食申し込みキーを表示させ、前記喫食申し込みキーの入力に基づき決済打刻を記録することで、予約必須とする社員食堂運営に移行する移行期間中は、食事予約がなくとも注意喚起を行い、一定期間予約を免除する機能を特徴とする社員食堂管理端末装置。