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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000122
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】引戸用引手、引戸
(51)【国際特許分類】
   E05B 1/06 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
E05B1/06 105F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100757
(22)【出願日】2021-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鮎澤 佳雅
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 充嗣
(57)【要約】      (修正有)
【課題】構造を簡略化しつつ体裁も良好な引戸用引手および引戸を提供する。
【解決手段】引戸用引手17は、第1面13と、第1面とは反対側の第2面14と、第1面と第2面とを接続する端面15と、前記端面に設けられた凹部16と、を有する引戸本体12に装着される引戸用引手であって、前記凹部の第1面側に装着されるとともに第1指掛部を有する第1部材31と、前記凹部の第2面側に装着され第1部材と対向する第2部材32であって、第1指掛部とは反対側に設けられた第2指掛部を有する第2部材と、第1部材と第2部材とに跨り、前記凹部の前記端面側を塞ぐように設けられた化粧板部材33と、第1部材と第2部材との間の位置に設けられ、第1部材を引戸本体に固定する1以上の第1固定部材と、第1部材と第2部材との間の位置に設けられ、第2部材を引戸本体に固定する1以上の第2固定部材と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面と前記第2面とを接続する端面と、前記端面に設けられた凹部と、を有する引戸本体に装着される引戸用引手であって、
前記凹部の前記第1面側に装着されるとともに第1指掛部を有する第1部材と、
前記凹部の前記第2面側に装着され前記第1部材と対向する第2部材であって、前記第1指掛部とは反対側に設けられた第2指掛部を有する第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材とに跨り、前記凹部の前記端面側を塞ぐように設けられた化粧板部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間の位置に設けられ、前記第1部材を前記引戸本体に固定する1以上の第1固定部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間の位置に設けられ、前記第2部材を前記引戸本体に固定する1以上の第2固定部材と、
を備える引戸用引手。
【請求項2】
前記1以上の第2固定部材は、縦方向に関して前記1以上の第1固定部材に対して位置ずれしている請求項1に記載の引戸用引手。
【請求項3】
前記1以上の第2固定部材は、前記凹部の深さ方向に関して前記1以上の第1固定部材に対して位置ずれしている請求項1又は請求項2に記載の引戸用引手。
【請求項4】
前記引戸本体に対する前記1以上の第1固定部材の打込方向は、前記凹部の深さ方向に対して斜めである請求項1~3のいずれか1項に記載の引戸用引手。
【請求項5】
前記1以上の第1固定部材は、前記凹部の縦方向における端部を規定する縁部と、前記凹部の底部と、が交わる位置の角部およびその近傍に設けられる請求項4に記載の引戸用引手。
【請求項6】
前記第2部材は、前記第1部材と前記第2部材との間の中間点を基準に、前記第1部材に対して2回回転対称形である請求項1~5のいずれか1項に記載の引戸用引手。
【請求項7】
前記第1指掛部は、前記第1面に対して窪み且つ前記端面に近づくにつれて前記第1面から遠ざかるように斜めになった底壁と、前記底壁の前記端面寄りの端部から前記第1面に近づく方向に延び且つ前記第1面との間に隙間を存した起立壁と、を有する請求項1~6のいずれか1項に記載の引戸用引手。
【請求項8】
前記化粧板部材は、任意の幅になるようにカッターで切断可能である請求項1~7のいずれか1項に記載の引戸用引手。
【請求項9】
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面と前記第2面とを接続する端面と、前記端面と前記第1面とに跨って設けられた第2凹部と、を有する引戸本体に装着される引戸用引手であって、
前記第2凹部に装着されるとともに第1指掛部を有する第1部材と、
前記第2凹部の前記端面側を塞ぐように前記第1部材に接着された化粧板部材と、
前記第1部材と前記引戸本体との間の位置に設けられ、前記第1部材を前記引戸本体に固定する1以上の第1固定部材と、
を備える引戸用引手。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の引戸用引手と、
前記引戸本体と、
を備える引戸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引出し方向に引き出して使用可能な引戸用引手および引戸に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の板厚に対応可能な引戸用引手が知られている(特許文献1参照)。この引戸用引手は、嵌合溝と、嵌合溝に対して差し込み可能に構成された嵌合突起と、を有する。引戸用引手は、嵌合溝に対して嵌合突起がスライド移動することで、種々の厚さの板に対して取りつけることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-132021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の引戸用引手では、嵌合溝および嵌合突起を有する関係上、構造が複雑になる問題がある。また、外観にねじが現れてしまっているために、引手の体裁が著しく悪化する問題がある。
【0005】
本発明の目的は、構造を簡略化しつつ体裁も良好な引戸用引手および引戸を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、以下の本発明により解決される。すなわち、本発明(1)の引戸用引手は、
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面と前記第2面とを接続する端面と、前記端面に設けられた凹部と、を有する引戸本体に装着される引戸用引手であって、
前記凹部の前記第1面側に装着されるとともに第1指掛部を有する第1部材と、
前記凹部の前記第2面側に装着され前記第1部材と対向する第2部材であって、前記第1指掛部とは反対側に設けられた第2指掛部を有する第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材とに跨り、前記凹部の前記端面側を塞ぐように設けられた化粧板部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間の位置に設けられ、前記第1部材を前記引戸本体に固定する1以上の第1固定部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間の位置に設けられ、前記第2部材を前記引戸本体に固定する1以上の第2固定部材と、
を備える。
【0007】
また、本発明(2)の引戸用引手は、(1)記載の引戸用引手であって、
前記1以上の第2固定部材は、縦方向に関して前記1以上の第1固定部材に対して位置ずれしている。
【0008】
また、本発明(3)の引戸用引手は、(1)又は(2)記載の引戸用引手であって、
前記1以上の第2固定部材は、前記凹部の深さ方向に関して前記1以上の第1固定部材に対して位置ずれしている。
【0009】
また、本発明(4)の引戸用引手は、(1)~(3)のいずれか1項に記載の引戸用引手であって、
前記引戸本体に対する前記1以上の第1固定部材の打込方向は、前記凹部の深さ方向に対して斜めである。
【0010】
また、本発明(5)の引戸用引手は、(4)に記載の引戸用引手であって、
前記1以上の第1固定部材は、前記凹部の縦方向における端部を規定する縁部と、前記凹部の底部と、が交わる位置の角部およびその近傍に設けられる。
【0011】
また、本発明(6)の引戸用引手は、(1)~(5)に記載の引戸用引手であって、
前記第2部材は、前記第1部材と前記第2部材との間の中間点を基準に、前記第1部材に対して2回回転対称形である。
【0012】
また、本発明(7)の引戸用引手は、(1)~(6)のいずれか1項に記載の引戸用引手であって、
前記第1指掛部は、前記第1面に対して窪み且つ前記端面に近づくにつれて前記第1面から遠ざかるように斜めになった底壁と、前記底壁の前記端面寄りの端部から前記第1面に近づく方向に延び且つ前記第1面との間に隙間を存した起立壁と、を有する。
【0013】
また、本発明(8)の引戸用引手は、(1)~(7)に記載の引戸用引手であって、
前記化粧板部材は、任意の幅になるようにカッターで切断可能である。
【0014】
また、本発明(9)の引戸用引手は、
第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、前記第1面と前記第2面とを接続する端面と、前記端面と前記第1面とに跨って設けられた第2凹部と、を有する引戸本体に装着される引戸用引手であって、
前記第2凹部に装着されるとともに第1指掛部を有する第1部材と、
前記第2凹部の前記端面側を塞ぐように前記第1部材に接着された化粧板部材と、
前記第1部材と前記引戸本体との間の位置に設けられ、前記第1部材を前記引戸本体に固定する1以上の第1固定部材と、
を備える。
【0015】
また、本発明(10)の引戸は、請求項1~9のいずれか1項に記載の引戸用引手と、前記引戸本体と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、構造を簡略化しつつ体裁も良好な引戸用引手および引戸を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態の引戸を示す斜視図である。
図2図1に示す引戸を正面から示す正面図である。
図3図1に示す引戸を示す右側面図である。
図4図1に示す引戸を示す左側面図である。
図5図1に示す引戸の第1部材および第2部材を示した斜視図である。
図6図5に示す引戸の第1部材および第2部材を後方から示した背面図である。
図7図2に示す引戸のF7-F7線の位置に沿った断面図である。
図8図2に示す引戸のF8-F8線の位置に沿った断面図である。
図9図7に示す引戸の第2固定部材およびその周辺構造を含む断面図中に、図8に示す引戸の第1固定部材およびその周辺構造を模式的に示し、第1固定部材と第2固定部材の位置関係を示した断面図である。
図10図5に示す第1部材の外面側を示す斜視図である。
図11図5に示す第2部材の内面側を示す斜視図である。
図12図2に示す引戸のF12-F12線の位置に沿った断面図である。
図13図10に示す第1部材を分解して示す分解斜視図である。
図14図1に示す引戸において、第2部材を凹部に固定し、それに続いいて第1部材を凹部に固定する過程を示した斜視図である。
図15図1に示す引戸が戸袋内に収納された状態を示す斜視図である。
図16】第2実施形態の引戸の第1部材、第2部材、および化粧板部材を示す斜視図である。
図17】第3実施形態の引戸の第1部材、第1固定部材、および化粧板部材を分解して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面を参照して、引戸用引手を備える引戸の実施形態について説明する。引戸は、例えば、戸袋内に収納されたり、戸袋内から外側に引き出されて部屋同士の仕切を構成したりするものである。
[第1実施形態]
【0019】
図1図15を参照して、第1実施形態の引戸11およびそれに用いられる引戸用引手17について説明する。図1図4に示すように、引戸11は、平板状をなした引戸本体12と、引戸本体12に装着される引戸用引手17と、を備える。引戸本体12は、第1面13と、第1面13とは反対側の第2面14と、第1面13と第2面14とを接続する端面15と、端面15に設けられた凹部16と、を有する。引戸本体12は、枠組みされた芯材を間に挟むように2枚の化粧板を突き合せて形成したいわゆるフラッシュ戸であってもよいし、1枚の木製材料等で形成された無垢戸であってもよい。
【0020】
凹部16は、引戸本体12の縦方向V(上下方向)の中間部の位置に設けられ、端面15から横方向に窪むように形成されている。凹部16は、第1面13と第2面14とを貫通している。凹部16は、その縦方向Vにおける端部(両端部)を規定する縁部21と、その深さ方向Dにおける底部22と、縁部21と底部22とが交わる位置の角部23と、を有する。
【0021】
図1図5図7図8に示すように、引戸用引手17は、引戸本体12の凹部16の第1面13側に装着された第1部材31と、引戸本体12の凹部16の第2面14側に装着された第2部材32と、第1部材31と第2部材32とに跨るように端面15側に設けられた化粧板部材33と、第1部材31を引戸本体12に固定する1以上の第1固定部材34と、第2部材32を引戸本体12に固定する1以上の第2固定部材35と、を備える。
【0022】
第1部材31は、凹部16内に装着されている。図2図3図5図6図7図10図13に示すように、第1部材31は、縦方向Vに細長く形成された第1部材本体36と、第1部材本体36に設けられた第1指掛部37と、第1部材本体36に設けられた第1接着部38と、第1部材本体36の上部に固定された第1上部材41と、第1部材本体36の下部に固定された第1下部材42と、第1部材本体36の内面に固定された一対の第1中間部材43と、を有する。第1部材本体36は、押出し形成によって一体的に形成されている。第1部材本体36は、例えば金属材料、具体的には、アルミニウム合金又は真ちゅう等によって形成されている。第1接着部38は、化粧板部材33を接着する際に重ね代になる部分を構成する。
【0023】
第1指掛部37は、第1面13から窪んだ第1底壁37Aと、第1底壁37Aの端面15寄りの端部から起立した第1起立壁37Bと、第1底壁37Aの端面15寄りの端部とは反対側の端部から起立した第1ベース壁37Cと、を有する。図12に示すように、第1底壁37Aは、端面15に近づくにつれて第1面13から遠ざかるように斜めになっている。第1起立壁37Bの先端部と第1面13との間には、隙間44が形成されている。第1ベース壁37Cは、第1起立壁37Bと対向している。
【0024】
図5図8図10図13に示すように、第1上部材41は、上方から見て「L」字形に形成されている。第1上部材41は、上方に向けて立ち上がり引戸本体12に被さる重ね代部45と、第1固定部材34が通される貫通孔を有する第1上ガイド部46と、を有する。図8に示すように、第1上ガイド部46の貫通孔は、斜め上方向に向けて第1固定部材34を案内するように、凹部16の深さ方向Dに対して斜めに形成されている。この第1固定部材34は、凹部16の角部23の近傍に設けられている。第1上部材41は、例えば金属材料、具体的には、亜鉛ダイキャスト又は真ちゅう等によって形成されている。或いは、第1上部材41は、樹脂材料等で形成されていてもよい。第1上部材41は、ねじ等の固定具47によって第1部材本体36に固定されている。
【0025】
図5図8図10図13に示すように、第1下部材42は、上方から見て「L」字形に形成されている。第1下部材42は、下方に向けて立ち上がり引戸本体12に被さる重ね代部45と、第1固定部材34が通される貫通孔を有する第1下ガイド部51と、を有する。図8に示すように、第1下ガイド部51の貫通孔は、斜め下方向に向けて第1固定部材34を案内するように、凹部16の深さ方向Dに対して斜めに形成されている。この第1固定部材34は、凹部16の角部23に設けられている。第1下部材42は、例えば金属材料、具体的には、亜鉛ダイキャスト又は真ちゅう等によって形成されている。或いは、第1下部材42は、樹脂材料等で形成されていてもよい。第1下部材42は、ねじ等の固定具47によって第1部材本体36に固定されている。
【0026】
図6に示すように、第1中間部材43は、端面15と正対する方向から見て、凸字状に形成されている。第1中間部材43は、第1固定部材34が通される貫通孔を有する第1中間ガイド部52を有する。図8に示すように、第1中間ガイド部52の貫通孔は、横方向、すなわち凹部16の深さ方向Dに沿って形成されている。第1中間部材43は、例えば金属材料、具体的には、亜鉛ダイキャスト又は真ちゅう等によって形成されている。或いは、第1中間部材43は、樹脂材料等で形成されていてもよい。第1中間部材43は、ねじ等の固定具47によって第1部材本体36に固定されている。
【0027】
第2部材32は、凹部16内に装着されている。第2部材32は、第1部材31と対向している。第2部材32は、第1部材31と同形態に形成されている。図6に示すように、第2部材32は、第1部材31と第2部材32との中間点C(或いは、中間点Cを通り第1面13と平行且つ横方向に延びる軸線)を基準に、第1部材31に対して2回回転対象形、いわゆる点対称(線対称)となっている。したがって、第1部材31は、中間点Cを基準に180度反転させることで、第2部材32としても利用することができる。
【0028】
図2図4図5図7図11に示すように、第2部材32は、縦方向Vに細長く形成された第2部材本体53と、第2部材本体53に設けられた第2指掛部54と、第2部材本体53に設けられた第2接着部55と、第2部材本体53の上部に固定された第2上部材56と、第2部材本体53の下部に固定された第2下部材57と、第2部材本体53の内面に固定された一対の第2中間部材58と、を有する。第2部材本体53は、押出し形成によって一体的に形成されている。第2部材本体53は、例えば金属材料、具体的には、アルミニウム合金又は真ちゅう等によって形成されている。第2接着部55は、化粧板部材33を接着する際に重ね代になる部分を構成する。
【0029】
第2指掛部54は、第2面14から窪んだ第2底壁54Aと、第2底壁54Aの端面15寄りの端部から起立した第2起立壁54Bと、第2底壁54Aの端面15寄りの端部とは反対側の端部から起立した第2ベース壁54Cと、を有する。図12に示すように、第2底壁54Aは、端面15に近づくにつれて第2面14から遠ざかるように斜めになっている。第2起立壁54Bの先端部と第2面14との間には、隙間44が形成されている。第2ベース壁54Cは、第2起立壁54Bと対向している。
【0030】
図5図11に示すように、第2上部材56は、上方から見て「L」字形に形成されている。第2上部材56は、第1上部材41と当接している。第2上部材56は、上方に向けて立ち上がり引戸本体12に被さる重ね代部45と、第2固定部材35が通される貫通孔を有する第2上ガイド部61と、を有する。図7に示すように、第2上ガイド部61の貫通孔は、斜め上方向に向けて第2固定部材35を案内するように、凹部16の深さ方向Dに対して斜めに形成されている。この第2固定部材35は、凹部16の角部23に設けられている。図7図9に示すように、第2上ガイド部61は、第1上ガイド部46とは凹部16の深さ方向Dに関して位置ずれしている。したがって、この第2上ガイド部61に対応する第2固定部材35は、第1上ガイド部46に対応する第1固定部材34とは凹部16の深さ方向Dに関して位置ずれしている。第2上部材56は、例えば金属材料、具体的には、亜鉛ダイキャスト又は真ちゅう等によって形成されている。第2上部材56は、ねじ等の固定具47によって第2部材本体53に固定されている。
【0031】
図5図11に示すように、第2下部材57は、上方から見て「L」字形に形成されている。第2下部材57は、第1下部材42と当接している。第2下部材57は、下方に向けて立ち上がり引戸本体12に被さる重ね代部45と、第2固定部材35が通される貫通孔を有する第2下ガイド部62と、を有する。図7に示すように、第2下ガイド部62の貫通孔は、斜め下方向に向けて第2固定部材35を案内するように、凹部16の深さ方向Dに対して斜めに形成されている。この第2固定部材35は、凹部16の角部23の近傍に設けられている。図7図9に示すように、第2下ガイド部62は、第1下ガイド部51とは凹部16の深さ方向Dに関して位置ずれしている。したがって、この第2下ガイド部62に対応する第2固定部材35は、第1下ガイド部51に対応する第1固定部材34とは凹部16の深さ方向Dに関して位置ずれしている。第2下部材57は、例えば金属材料、具体的には、亜鉛ダイキャスト又は真ちゅう等によって形成されている。第2下部材57は、ねじ等の固定具47によって第1部材本体36に固定されている。
【0032】
図6図11等に示すように、第2中間部材58は、端面15と正対する方向から見て、凸字状に形成されている。第2中間部材58は、第2固定部材35が通される貫通孔を有する第2中間ガイド部63を有する。図7に示すように、第2中間ガイド部63の貫通孔は、横方向、すなわち凹部16の深さ方向Dに沿って形成されている。図6に示すように、第2中間ガイド部63は、第1中間ガイド部52とは縦方向Vに関して位置ずれしている。したがって、この第2中間ガイド部63に対応する第2固定部材35は、第1中間ガイド部52に対応する第1固定部材34とは縦方向Vに関して位置ずれしている。第2中間部材58は、例えば金属材料、具体的には、亜鉛ダイキャスト又は真ちゅう等によって形成されている。或いは、第2中間部材58は、樹脂材料等で形成されていてもよい。第2中間部材58は、ねじ等の固定具47によって第2部材本体53に固定されている。
【0033】
第1固定部材34は、例えば、第1部材31を引戸本体12に固定するためのねじ(木ねじ)で構成されている。第2固定部材35は、例えば、第2部材32を引戸本体12に固定するためのねじ(木ねじ)で構成されている。第2固定部材35は、第1固定部材34と同形態をなしている。
【0034】
図14に示すように、化粧板部材33は、例えば樹脂材料によって平板状に形成された化粧板本体33Aと、化粧板本体33Aの一方の面に設けられた接着層33Bと、を有する。化粧板部材33は、接着層33Bを介して第1部材31の第1接着部38と第2部材32の第2接着部55とに跨り、凹部16の端面15側を覆うように固定される。その際、化粧板部材33は、第1上部材41、第1下部材42、第2上部材56、および第2下部材57にも跨るように固定される。化粧板部材33は、一般的なカッターを用いて切断可能な程度の厚さ、例えば、0.3~1.5mm程度の厚さで形成されている。
【0035】
続いて、図13図14等を参照して、本実施形態の引戸用引手17およびそれを備えた引戸11の組立方法について説明する。図13に示すように、第1部材本体36の上部に対して上方から第1上部材41をねじ等の固定具47で固定し、第1部材本体36の下部に対して下方から第1下部材42をねじ等の固定具47で固定する。さらに、第1部材本体36の内側側面に対して一対の第1中間部材43をねじ等の固定具47で固定する。これによって、第1部材31の組立てが完了する。
【0036】
同様に、第2部材本体53の上部に対して上方から第2上部材56をねじ等の固定具47で固定し、第2部材本体53の下部に対して下方から第2下部材57をねじ等の固定具47で固定する。さらに、第2部材本体53の内側側面に対して一対の第2中間部材58をねじ等の固定具47で固定する。これによって、第2部材32の組立が完了する。或いは、上記の方法で組み立てた2個の第1部材31の1個を180度回転させて第2部材32として利用してもよい。
【0037】
続いて、図14に示すように、第2部材32を凹部16の第2面14側に固定する。第1部材31および第2部材32の取付順序は、任意である。引戸本体12には、凹部16が予め作り込まれている。第2部材32を凹部16に固定する際には、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成する。第2中間部材58の第2中間ガイド部63に第2固定部材35を通し、下穴に対して第2固定部材35を締結することで、第2部材32を引戸本体12に固定する。同様に、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第2上部材56の第2上ガイド部61に第2固定部材35を通す。下穴に対して第2固定部材35を締結することで、第2部材32を引戸本体12に固定する。さらに、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第2下部材57の第2下ガイド部62に第2固定部材35を通す。下穴に対して第2固定部材35を締結することで、第2部材32を引戸本体12に固定する。
【0038】
続いて、第1部材31を凹部16の第1面13側に固定する。その際、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第1中間部材43の第1中間ガイド部52に第1固定部材34を通す。下穴に対して第1固定部材34を締結することで、第1部材31を引戸本体12に固定する。同様に、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第1上部材41の第1上ガイド部46に第1固定部材34を通す。下穴に対して第1固定部材34を締結することで、第1部材31を引戸本体12に固定する。さらに、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第1下部材42の第1下ガイド部51に第1固定部材34を通す。下穴に対して第1固定部材34を締結することで、第1部材31を引戸本体12に固定する。
【0039】
凹部16に固定された第1部材31の第1接着部38および第2部材32の第2接着部55に対して、接着層33Bを介して化粧板部材33を固定する。化粧板部材33は、カッター等を用いて、予め最適な幅(横方向に関する幅)にカットされたうえで、第1部材31(第1接着部38)および第2部材32(第2接着部55)に跨るように接着される。これによって、凹部16の端面15側が化粧板部材33によって閉塞される。以上によって、引戸用引手17および引戸11の組立が完了する。
【0040】
図15を参照して、本実施形態の引戸用引手17および引戸11の作用について説明する。引戸11は、不使用時に戸袋64内に収納される。ユーザが引戸11を戸袋64から引き出したい場合には、引戸用引手17、すなわち第1部材31および第2部材32を手指をつまんで保持するようにする。その際、第1起立壁37Bと第1面13との間に隙間44が形成され、第2起立壁54Bと第2面14との間に隙間44が形成されているために、ユーザは円滑にこれらの隙間44に手指を差し入れることができる。また、図12に示すように、第1底壁37Aが端面15に近づくにつれて第1面13から遠ざかるように斜めに形成され、且つ第2底壁54Aが端面15に近づくにつれて第2面14から遠ざかるように斜めに形成されているため、第1起立壁37Bおよび第2起立壁54Bの突出高さを十分に確保して、これらに対する指掛かりを良好にすることができる。このようにして、ユーザが引戸11を戸袋64から容易に引き出すことができる。一方、ユーザが引戸11の使用を完了した場合には、例えばユーザが端面15を押し込んだり、或いは、図3に示す第1部材31の第1ベース壁37Cや、図4に示す第2部材32の第2ベース壁54Cに手指を掛けて収納方向に押し込むことで、引戸11を戸袋64内に収納することができる。
【0041】
本実施形態によれば、以下のことがいえる。引戸用引手17は、第1面13と、第1面13とは反対側の第2面14と、第1面13と第2面14とを接続する端面15と、端面15に設けられた凹部16と、を有する引戸本体12に装着される引戸用引手17であって、凹部16の第1面13側に装着されるとともに第1指掛部37を有する第1部材31と、凹部16の第2面14側に装着され第1部材31と対向する第2部材32であって、第1指掛部37とは反対側に設けられた第2指掛部54を有する第2部材32と、第1部材31と第2部材32とに跨り、凹部16の端面15側を塞ぐように設けられた化粧板部材33と、第1部材31と第2部材32との間の位置に設けられ、第1部材31を引戸本体12に固定する1以上の第1固定部材34と、第1部材31と第2部材32との間の位置に設けられ、第2部材32を引戸本体12に固定する1以上の第2固定部材35と、を備える。
【0042】
この構成によれば、第1固定部材34および第2固定部材35が第1部材31と第2部材32との間の位置で、且つ化粧板部材33で覆われた位置に設けられているため、外観上、第1固定部材34および第2固定部材35が見えてしまうことがない。このため、引戸用引手17の体裁を良好にできる。また、第1部材31および第2部材32に嵌合溝や嵌合突起を設ける必要がなくなり、引戸用引手17の製造コストを低減できるとともに、構造を簡略化して引戸用引手17および引戸11の組立作業を簡略化できる。
【0043】
この場合、1以上の第2固定部材35は、縦方向Vに関して1以上の第1固定部材34に対して位置ずれしている。この構成によれば、第1部材31と第2部材32とが近接した位置に設置される場合に、第1固定部材34と第2固定部材35とが干渉してしまうことを防止できる。これによって、厚みの薄い引戸本体12に対しても第1部材31および第2部材32を適用して、第1部材31および第2部材32を適切な位置に配置できる。
【0044】
この場合、1以上の第2固定部材35は、凹部16の深さ方向Dに関して1以上の第1固定部材34に対して位置ずれしている。この構成によれば、第1部材31と第2部材32とが近接した位置に設置される場合に、第1固定部材34と第2固定部材35とが干渉してしまうことを防止できる。これによって、厚みの薄い引戸本体12に対しても第1部材31および第2部材32を適用して、第1部材31および第2部材32を適切な位置に配置できる。
【0045】
この場合、引戸本体12に対する1以上の第1固定部材34の打込方向は、凹部16の深さ方向Dに対して斜めである。この構成によれば、引戸11の長期使用によって、第1固定部材34に緩みを生じた場合でも、第1固定部材34の打込方向を凹部16の深さ方向Dとした場合に比して、第1固定部材34の緩みに起因する第1部材31のがたつき量を低減できるとともに、がたつきによる繰り返しの衝撃に起因した第1固定部材34のさらなる緩みの発生を防止できる。これによって、ユーザにとって使いやすく、第1固定部材34に緩みの発生し難い引戸用引手17および引戸11を実現できる。
【0046】
この場合、1以上の第1固定部材34は、凹部16の縦方向Vにおける端部を規定する縁部21と、凹部16の底部22と、が交わる位置の角部23およびその近傍に設けられる。この構成によれば、第1固定部材34を斜めに打ち込む場合に、凹部16内に手を差し込んで作業をすることで、作業者が第1固定部材34の打込を円滑に行うことができる。
【0047】
この場合、第2部材32は、第1部材31と第2部材32との間の中間点Cを基準に、第1部材31に対して2回回転対称形である。この構成によれば、第1部材31を180°回転させることで第2部材32とすることができ、第1部材31と第2部材32とを共通部品で構成することができる。これによって、部品種類を削減して引戸用引手17および引戸11の製造コストを低減できる。
【0048】
この場合、第1指掛部37は、第1面13に対して窪み且つ端面15に近づくにつれて第1面13から遠ざかるように斜めになった底壁と、前記底壁の端面15寄りの端部から第1面13に近づく方向に延び且つ第1面13との間に隙間44を存した起立壁と、を有する。この構成によれば、底壁が斜めに形成されているため、第1面13との間に隙間44を設けた起立壁(第1起立壁37B、第2起立壁54B)において十分な指掛け高さを確保することができる。これによって、ユーザが引戸用引手17および引戸11を手前側に向けて引き出しやすくすることができる。
【0049】
この場合、化粧板部材33は、任意の幅になるようにカッターで切断可能である。この構成によれば、第1部材31と第2部材32との間の隙間の大きさに応じて、化粧板部材33の幅を調整することができる。これによって、第1部材31と第2部材32との間の間隔が小さく配置された場合であっても、第1部材31および第2部材32から化粧板部材33がはみ出してしまうことがなく、引戸用引手17および引戸11の体裁を良好にすることができる。
【0050】
以下の実施形態では、主として第1実施形態と異なる部分について説明し、第1実施形態と共通する部分については、図示又は説明を省略する。
[第2実施形態]
【0051】
図16を参照して、第2実施形態の引戸11およびそれに用いられる引戸用引手17について説明する。本実施形態の引戸11は、引戸本体12の厚さが第1実施形態と異なり、第2上部材56が第1上部材41とは離間し、第2下部材57が第1下部材42とは離間している点が第1実施形態と異なっているが、他の部分は第1実施形態の引戸11と共通している。
【0052】
引戸本体12は、第1実施形態よりも厚み寸法が大きく構成されている。そのため、本実施形態において、引戸用引手17は、第1実施形態に比して、第1部材31と第2部材32との間の隙間が大きくなっている。化粧板部材33は、第1実施形態の化粧板部材33よりも横方向に関して幅広に構成されている。したがって、化粧板部材33は、第1実施形態の化粧板部材33に対して、横方向に関する幅が大きくなるようにカッター等で切断されて形成される。
【0053】
本実施形態の引戸11および引戸用引手17は、第1実施形態の引戸11と同様の工程で組み立てることができる。また、本実施形態の引戸11および引戸用引手17の作用は、第1実施形態と同様である。
【0054】
本実施形態によれば、引戸本体12の厚みに応じて、引戸用引手17の第1部材31と第2部材32との間の隙間寸法を調整することで、種々の厚み寸法を有する引戸本体12にも第1部材31および第2部材32を適用することができる。これによって、引戸用引手17、すなわち第1部材31および第2部材32の汎用性を向上して、厚さの異なる引戸11同士の間で部品を共通化することができる。これによって、引戸11および引戸用引手17の製造コスト低減できる。
[第3実施形態]
【0055】
図17を参照して、第3実施形態の引戸11およびそれに用いられる引戸用引手17について説明する。本実施形態の引戸11は、第1実施形態と異なり、第2凹部71が第1面13および第2面14を貫通せず、第2部材32を省略している点で第1実施形態と異なっているが、他の部分は第1実施形態の引戸11と共通している。
【0056】
引戸本体12は、第1面13と端面15とに跨るように設けられた第2凹部71を有する。第2凹部71は、第2面14を貫通しておらず、第1面13から第2面14に至る途中の位置(第1面13と第2面14との間の略中間位置)で止まっている。
【0057】
引戸用引手17は、引戸本体12の第2凹部71の第1面13側に装着された第1部材31と、第1部材31と引戸本体12とに跨るように端面15側に設けられた化粧板部材33と、第1部材31を引戸本体12に固定する1以上の第1固定部材34と、を備える。
【0058】
第1部材31は、第2凹部71内に装着されている。第1部材31の構成は、第1実施形態と同様である。
【0059】
化粧板部材33は、第1実施形態の化粧板部材33と同様の構成を有しているが、第1実施形態の化粧板部材33よりも横方向に関して幅狭に形成されている。化粧板部材33は、第1部材31の第1接着部38と引戸本体12の端面15の一部とに跨るように接着され、それによって第2凹部71の端面15側を閉塞する。或いは、化粧板部材33は、第1部材31の第1接着部38と、第1上部材41および第1下部材42と、に跨るように接着されてもよく、それによって第2凹部71の端面15側を閉塞する。
【0060】
続いて、図17を参照して、本実施形態の引戸11および引戸用引手17の組立方法について説明する。まず、第1実施形態と同様の工程で、第1部材31を組立てる。
【0061】
続いて、引戸用引手17の第1部材31を第2凹部71に固定する。その際、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第1中間部材43の第1中間ガイド部52に第1固定部材34を通す。下穴に対して第1固定部材34を締結することで、第1部材31を引戸本体12に固定する。同様に、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第1上部材41の第1上ガイド部46に第1固定部材34を通す。下穴に対して第1固定部材34を締結することで、第1部材31を引戸本体12に固定する。さらに、必要に応じて引戸本体12に対して下穴を形成し、第1下部材42の第1下ガイド部51に第1固定部材34を通す。下穴に対して第1固定部材34を締結することで、第1部材31を引戸本体12に固定する。
【0062】
第2凹部71に固定された第1部材31の第1接着部38および引戸本体12の端面15の一部に対して、接着層33Bを介して化粧板部材33を固定する。化粧板部材33は、カッター等を用いて、予め最適な幅(横方向に関する幅)にカットされたうえで、第1部材31(第1接着部38)および引戸本体12の端面15の一部に跨るように接着されるか、或いは、第1部材31の第1接着部38と、第1上部材41および第1下部材42と、に跨るように接着される。これによって、第2凹部71の端面15側が化粧板部材33によって閉塞される。以上によって、引戸11および引戸用引手17の組立が完了する。
【0063】
図17を参照して、本実施形態の引戸11および引戸用引手17の作用について説明する。引戸11は、不使用時に戸袋64内に収納される。ユーザが引戸11を戸袋64から引き出したい場合には、引戸用引手17の第1部材31に手指を引っかけるようにする。その際、第1起立壁37Bと第1面13との間に隙間44が形成されているために、ユーザは隙間44に円滑に手指を差し入れることができる。また、第1実施形態と同様に、第1底壁37Aが端面15に近づくにつれて第1面13から遠ざかるように斜めに形成されているため、第1起立壁37Bの突出高さを十分に確保して、これらに対する指掛かりを良好にすることができる。このようにして、ユーザが引戸11および引戸用引手17を戸袋64から引き出すことができる。一方、ユーザが引戸11の使用を完了した場合には、例えばユーザが端面15を押し込んだり、或いは、第1部材31の第1ベース壁37Cに手指を掛けて収納方向に押し込むことで、引戸11を戸袋64内に収納することができる。
【0064】
本実施形態によれば、以下のことがいえる。引戸用引手17は、第1面13と、第1面13とは反対側の第2面14と、第1面13と第2面14とを接続する端面15と、端面15と第1面13とに跨って設けられた第2凹部71と、を有する引戸本体12に装着される引戸用引手17であって、第2凹部71に装着されるとともに第1指掛部37を有する第1部材31と、第2凹部71の端面15側を塞ぐように第1部材31に接着された化粧板部材33と、第1部材31と引戸本体12との間の位置に設けられ、第1部材31を引戸本体12に固定する1以上の第1固定部材34と、を備える。
【0065】
この構成によれば、第1固定部材34が第1部材31と引戸本体12との間の位置に設けられ、且つ化粧板部材33で覆われた位置に設けられているため、外観上、第1固定部材34が見えてしまうことがない。これによって、引戸用引手17の体裁を良好にできる。
【0066】
上記した実施形態は、種々の置き換えや変形を加えて実施できる。また、異なる実施形態を適宜に組み合わせて一つの発明を構成することも当然にできる。
【符号の説明】
【0067】
11 引戸
12 引戸本体
13 第1面
14 第2面
15 端面
16 凹部
17 引戸用引手
21 縁部
22 底部
23 角部
31 第1部材
32 第2部材
33 化粧板部材
34 第1固定部材
35 第2固定部材
37 第1指掛部
37A 第1底壁
37B 第1起立壁
44 隙間
54 第2指掛部
54A 第2底壁
54B 第2起立壁
71 第2凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17