(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122128
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】パネル体の支持構造
(51)【国際特許分類】
H02S 20/10 20140101AFI20230825BHJP
H02S 20/30 20140101ALI20230825BHJP
F24S 25/12 20180101ALI20230825BHJP
F24S 40/00 20180101ALI20230825BHJP
F24S 25/50 20180101ALI20230825BHJP
【FI】
H02S20/10 U
H02S20/10 C
H02S20/10 N
H02S20/30 A
F24S25/12
F24S40/00
F24S25/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022025600
(22)【出願日】2022-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】520003066
【氏名又は名称】株式会社リバーステクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100111349
【弁理士】
【氏名又は名称】久留 徹
(72)【発明者】
【氏名】横山 喜代志
(57)【要約】
【課題】低コストでパネル体を支持することができるとともに、強風が吹いた場合であっても、風を逃して枠体やパネル体の破損を防止できるようにしたパネル体の支持構造を提供する。
【解決手段】太陽集熱器などのパネル体1と、当該パネル体1を平面状に支持する横フレーム22および縦フレーム21からなる枠体2と、下端部分が地面に埋設して設けられ、上端部分で前記枠体2を支持する支柱4と、を備えてなるパネル体1の支持構造において、前記枠体2の縦フレーム21に沿った略中央部分で、当該枠体2を前記支柱4に対して揺動可能に自在クランプやユニバーサルジョイントで連結する連結部材33と、当該揺動可能に連結された枠体2の初期傾斜角度を設定するチェーン51などの角度設定部材5とを設ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光パネルや太陽集熱器などのパネル体と、
当該パネル体を平面状に支持する横フレームおよび縦フレームからなる枠体と、
下端部分が地面に埋設して設けられ、上端部分で前記枠体を支持する支柱と、
を備えてなるパネル体の支持構造において、
前記枠体の縦フレームに沿った略中央部分で、当該枠体を前記支柱に対して風で揺動できるように連結させる連結部材と、
当該連結部材で連結された枠体の初期傾斜角度を設定する角度設定部材と、
を設けたことを特徴とするパネル体の支持構造。
【請求項2】
前記連結部材が、縦フレームの中央位置よりも上方の位置に設けられるものである請求項1に記載のパネル体の支持構造。
【請求項3】
前記角度設定部材が、枠体と支柱との間に連結されるチェーンなどの線状体で構成されるものである請求項1に記載のパネル体の支持構造。
【請求項4】
前記線状体の一端側を、枠体の一端側に設けるとともに、線状体の他端側を、支柱側に設けるようにした請求項3に記載のパネルの支持構造。
【請求項5】
前記角度設定部材が、前記枠体に設けられ、地表面に立設可能な補助支柱で構成されるものである請求項1に記載のパネル体の支持構造。
【請求項6】
前記補助支柱を、枠体の上端側および下端側に設けるようにした請求項5に記載のパネルの支持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽集熱器や太陽光パネルなどのようなパネル体を支持するパネル体の支持構造に関するものであって、より詳しくは、低コストで地面などに設置できるようにしたパネル体の支持構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、太陽集熱器や太陽光パネル(以下、パネル体と称する)などは、太陽光の照射方向に向けて設置される。
【0003】
このとき、地面にパネル体を設置する場合は、地面に基礎となるコンクリートを打ち付けて支柱を立設させ、その後、その支柱でパネル体の四隅を支持させるようにしている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2020-529181号公報
【特許文献2】特開2015-126683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような構造では次のような問題を生ずる。
【0006】
すなわち、地面に基礎となるコンクリートを打ち付けてパネル体の四隅を支持させる構造では、強風が吹くと、固定されているパネル体に強い風が当たり、フレームが歪んだり、また、パネル体が破損したりする可能性がある。特に、パネル体が、可撓性フィルムで構成された比較的軽量な太陽集熱器で構成されている場合は、パネル体で強風を受けると破損する可能性が高くなる。
【0007】
また、従来のようにパネル体の四隅を支柱で固定する場合、太陽の照射角度に合わせることができず、特に、朝夕のように太陽光の照射角度が異なる場合は、発電効率や加熱効率が落ちてしまう。
【0008】
これに対して、太陽の照射角度に追従できるようにした装置も提案されているが(特許文献2参照)、モーターなどの駆動装置が必要になり、また、その駆動装置がパネル体を支持する枠体に固定されて動くようになっているため、強風が吹いた場合に、駆動装置との連結部分が破損してしまう可能性がある。
【0009】
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、低コストでパネル体を支持することができるとともに、強風が吹いた場合であっても、風を逃して枠体やパネル体の破損を防止できるようにしたパネル体の支持構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、太陽光パネルや太陽集熱器などのパネル体と、当該パネル体を平面状に支持する横フレームおよび縦フレームからなる枠体と、下端部分が地面に埋設して設けられ、上端部分で前記枠体を支持する支柱と、を備えてなるパネル体の支持構造において、前記枠体の縦フレームに沿った略中央部分で、当該枠体を前記支柱に対して風で揺動できるように連結する連結部材と、当該連結部材で連結された枠体の初期傾斜角度を設定する角度設定部材とを設けるようにしたものである。
【0011】
このように構成すれば、パネル体に強風が当たった場合であっても、その風を逃がすことができるため、パネル体や枠体の損傷を防止することができる。これにより、パネル体の四隅をコンクリートに立設させておく必要がなくなり、低コストでパネル体を設置することができるようになる。
【0012】
また、このような発明において、前記連結部材を、縦フレームの中央位置よりも上方に設けるようにする。
【0013】
このように構成すれば、パネル体の片側を重くすることができ、その自重により、パネル体を傾斜させておくことができるようになる。
【0014】
さらに、前記角度設定部材を、枠体と支柱との間に連結されるチェーンなどの線状体で構成する。
【0015】
このように構成すれば、チェーンなどの線状体の長さの範囲内で揺動させることができ、また、線状体の長さによって傾斜角度を設定することができるようになる。
【0016】
このとき、前記線状体の一端側を、枠体に設けるとともに、線状体の他端側を、支柱側に設けるようにする。
【0017】
このように構成すれば、支柱に線状体を取り付けることで、傾斜角度を設定して揺動させることができるようになる。
【0018】
また、前記角度設定部材を、前記枠体に設けられ、地表面に立設可能な補助支柱で構成することもできる。
【0019】
このように構成すれば、補助支柱を地面に接触するように立設させることで、初期傾斜角度を設定することができるようになるとともに、補助支柱を風によって地面から離間させて揺動させることができるようになる。
【0020】
このとき、前記補助支柱を、枠体の上端側および下端側に設けるようにする。
【0021】
このように構成すれば、パネル体を逆方向に傾斜させた際に、反対側の補助支柱でパネル体を支持させることができるようになる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、パネル体に強風が当たった場合であっても、その風を逃がすことができるため、パネル体や枠体の損傷を防止することができるようになる。これにより、パネル体の四隅をコンクリートに立設させておく必要がなくなり、低コストでパネル体を設置することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施の形態におけるパネル体の支持構造を示す外観斜視図
【
図4】同形態におけるパネル体と横フレームのクランプ状態を示す図
【
図5】同形態における横フレームと縦フレームのクランプ状態を示す図
【
図6】同形態におけるパネル体を傾斜させた状態と風を逃がす状態を示す図
【
図7】同形態におけるパネル体を反対側に揺動させた状態を示す図
【
図8】他の実施の形態における補助支柱を設けた状態図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0025】
この実施の形態におけるパネル体1の支持構造は、
図2や
図3に示すような可撓性フィルム11で構成されたパネル体1を地面に設置できるようにしたものであって、
図1に示すように、パネル体1を平面状に支持する縦フレーム21や横フレーム22からなる枠体2と、下端部分が地面に埋設して設けられ、上端部分が枠体2に支持された支柱4と、前記枠体2の縦フレーム21に沿った略中央部分で、当該枠体2を前記支柱4に対して揺動可能に連結する連結部材33と、当該揺動可能に連結された枠体2の初期傾斜角度を設定する角度設定部材5とを設けるようにしたものである。以下、本実施の形態について詳細に説明する。
【0026】
まず、パネル体1は、太陽熱を吸収して内部を通る液体を加熱させるようにした太陽集熱器で構成されるものであって、ここでは、全体を軽量化できるように、表裏をなす可撓性フィルム11の内側に液体を通す太陽集熱器で構成される。この太陽集熱器は、
図2に示すように、周囲を溶着(
図2のハッチ部分が溶着部分)した可撓性フィルム11の内側に、布などの繊維体12を挟み込み(
図3参照)、その繊維体12の表面張力で薄く広がった液体を加熱させるように構成されており、裏面側にグラスウールなどの断熱材15を設けるとともに、表面側に透明なフィルムを設けて空気による断熱層16を形成できるようになっている。そして、可撓性フィルム11の上側に液体を流入させるための流入管13を設けるとともに、下側に、加熱された液体を排出するための排出管14を設けるようにしている。
【0027】
なお、ここでは、可撓性フィルム11で構成された太陽集熱器を例に挙げて説明しているが、透明なパイプを並列させた太陽集熱器を用いてもよく、あるいは、発電用の太陽光パネルを用いてもよい。
【0028】
このパネル体1は、縦フレーム21や横フレーム22からなる枠体2で支持される。この横フレーム22は、パネル体1の流入管13や排出管14に対して、平行クランプ31で固定され(
図4参照)、また、縦フレーム21については、
図5に示すように、直交クランプ32で流入管13や排出管14に固定される。そして、パネル体1を平面状に維持した状態で保持させるようにしている。
【0029】
このような構成のもと、この実施の形態では、この枠体2の縦フレーム21の中央近傍に支柱4を設けるようにしている。
【0030】
この支柱4は、
図6に示すように、地中に設けられたコンクリートの基礎に下端側が固定され、上端側については、縦フレーム21の中央近傍で、枠体2を取り付けられるようになっている。この枠体2を支柱4に取り付ける場合は、自在クランプなどの連結部材33を介して枠体2を揺動可能に取り付けるようにしている。なお、この支柱4は、縦フレーム21を複数本設けている場合は、それぞれの縦フレーム21の同じ位置に設けられ、これによって、枠体2を揺動させるようにしている。また、ここでは、自在クランプを用いて枠体2を連結させるようにしているが、左右方向の支柱4の高さ位置が異なる場合は、自在クランプをユニバーサルジョイントに代えて連結させるようにしてもよい。このようにユニバーサルジョイントで連結させると、枠体2を揺動させることができるとともに、横方向の支柱4の高さに合わせてパネル体1を左右方向に傾斜させて取り付けることができるようになる。
【0031】
この連結部材33を縦フレーム21に取り付ける場合、縦フレーム21の中央位置よりも上側に取り付けるようにする。これにより、連結部材33の取り付け位置からパネル体1の下側が重くなるため、その自重によってパネル体1を傾斜させて揺動させることができるようになる。また、この連結部材33に縦フレーム21を取り付ける場合、枠体3およびパネル体1が南側に向くようにしておく。
【0032】
このようにパネル体1を取り付けた場合、パネル体1の傾斜角度を設定しておく必要がある。そこで、ここでは、パネル体1の初期傾斜角度を設定するための角度設定部材5を設けている。
【0033】
この角度設定部材5の一例としては、
図1や
図6に示すように、枠体2と支柱4との間に跨って設けられたチェーン51などの線状体を用いることができる。そして、この線状体の長さを調整して取り付けることで、パネル体1の初期傾斜角度を設定するとともに、線状体が緩む方向にパネル体1を揺動できるようにしている。なお、このような線状体を設ける場合、枠体2の上部と支柱4との間に第一の線状体51を設けるとともに、枠体2の下部と支柱4との間に第二の線状体51を設け、支柱4や枠体2に設けられたフック53で係止させるようにしておく。そして、第一の線状体51によって、パネル体1の排出管14が下側となるように傾斜させておくとともに、その排出管14を上方に向けて揺動させる(
図6の下図参照)。また、パネル体1を南側に向けることができず、朝夕のいずれかが日陰となるような場所に取り付ける場合は、
図7に示すように、パネル体1の流入管13が下側となるように傾斜させるとともに、排出管14を上方に位置させるようにする。このとき、連結部材33を介して片側が重くなっているため、パネル体1の連結部材33から長い方が自重で下がってしまうが、枠体2に錘23などを取り付けることで、連結部材33から枠体2の短い方が下方となるように傾斜させる。また、上下逆となるように傾斜させた場合、流入管13と排出管14の位置が逆になるため、弁によって流入管13と排出管14が逆となるように制御し、常にパネル体1の上側から液体を流入させるようにしておく。
【0034】
また、角度設定部材5の別の実施例として、
図8に示すように、枠体2の上端部および下端部側に可能な補助支柱52を設けることもできる。この補助支柱52は、枠体2を傾斜させた際に、その下端部分が地表面に接地させるようにしたものであって、風によってパネル体1が浮いた場合に、その浮きに伴って補助支柱52が地面から離間させるようにしている。また、パネル体1を南向きに設定できず、朝夕のいずれかが日陰となるような場所に取り付ける場合は、反対側(上側)にも補助支柱52を設けておき、これを地表面に接地させるようにする。なお、反対側(上側)の補助支柱52を立設させる場合、連結部材33を中心としてパネル体1の重い側が自重で下がってしまうが、この場合も同様に、枠体2に錘23などを取り付けて、常に下方側の補助支柱52を地表面に接地させるようにパネル体1を傾斜させる。
【0035】
次に、このように構成されたパネル体1の支持構造の設置方法について説明する。
【0036】
まず、このパネル体1を地面に設置させる場合、地面を掘削してコンクリートで基礎を構築するとともに、その基礎に対して支柱4を立設させる。
【0037】
そして、このように支柱4を立設させた状態で、この支柱4に対して自在クランプやユニバーサルジョイントなどの連結部材33を取り付け、これに縦フレーム21を取り付ける。このとき、連結部材33を縦フレーム21の中央よりも片側に寄った位置に取り付けるようにしておく。
【0038】
一方、これと並行して、流入管13および排出管14に横フレーム22を取り付けるようにしたパネル体1を形成し、流入管13および排出管14と横フレーム22とを平行クランプ31で固定する。
【0039】
そして、このように取り付けられたパネル体1の横フレーム22に対して、流入管13などを介して間接的に直交クランプ32を取り付け、その直交クランプ32と縦フレーム21を連結させる。このとき、パネル体1を南側に向けるようにしておく。
【0040】
次に、このように取り付けられたパネル体1に対して、初期傾斜角度を設定するための角度設定部材5を取り付ける。
【0041】
この角度設定部材5のうち、チェーン51などの線状体を取り付ける場合は、枠体2の上側と支柱4の間に第一の線状体51を取り付けて、フック53に係止させ、パネル体1を一定の角度に傾斜させる(
図6の上図の状態)。また、枠体2の下側と支柱4との間にも第二の線状体51を取り付け、パネル体1が反対側に揺動した際に、支柱4に衝突させないようにしておく。
【0042】
また、角度設定部材5のうち、
図8のように、補助支柱52を設けている場合は、下側の補助支柱52を立設させて地表面に接触させておき、風によってパネル体1が揺動した際には、地面から離間させるようにしておく。
【0043】
そして、パネル体1を太陽の照射方向に合わせて傾斜方向を設定し、パネル体1に太陽熱を照射させて、パネル体1の内部の液体を加熱させる。このとき、パネル体1を南向きに設置することができず、朝夕のいずれかが日陰となるような場所に取り付ける場合は、パネル体1を反対側に傾斜させ(
図7)、枠体2に錘23を取り付けて傾斜状態を維持させる。
【0044】
一方、補助支柱52を設けている場合は、枠体2の下側に設けられた補助支柱52を立設させて、錘23で傾斜状体を維持させ、地面に接触させるようにしておく(
図8の下図)。
【0045】
このような状態のもと、強い風がパネル体1に当たった場合は、その風を逃がすようにパネル体1が揺動する(
図6の下図参照)。このようにパネル体1が揺動すると、チェーン51が緩むようになり、また、
図8のように、補助支柱52を設けている場合は、補助支柱52が地表面から離間するようになる。
【0046】
このように上記実施の形態によれば、パネル体1と、当該パネル体1を平面状に支持する横フレーム22および縦フレーム21からなる枠体2と、下端部分が地面に埋設して設けられ、上端部分で前記枠体2を支持する支柱4と、を備えてなるパネル体1の支持構造において、前記枠体2の縦フレーム21に沿った略中央部分で、当該枠体2を前記支柱4に対して風で揺動させるように連結する自在クランプやユニバーサルジョイントなどの連結部材33と、当該連結された枠体2の初期傾斜角度を設定する角度設定部材5とを設けるようにしたので、強風を受けた場合にパネル体1を揺動させて風を逃がすことができ、パネル体1や枠体2の損傷を防止することができるようになる。これにより、パネル体1の四隅をコンクリートに立設させておく必要がなくなり、低コストでパネル体1を設置することができるようになる。
【0047】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく種々の態様で実施することができる。
【0048】
例えば、上記実施の形態では、角度設定部材5としてチェーン51などの線状体や補助支柱52を設けるようにしたが、支柱4の回動部分に、自重で傾斜するパネル体1の傾斜角度を設定するためのストッパーなどの規制部材を設けるようにしてもよい。
【0049】
また、上記実施の形態では、自在クランプやユニバーサルジョイントなどの連結部材33を、縦フレーム21の中央よりも上側に取り付けて置き、自重によってパネル体1を傾斜させるようにしたが、連結部材33を中央に設けておき、錘23などによってパネル体1を片側に傾斜させるようにしてもよい。
【0050】
さらに、上記実施の形態では、南向きにパネル体1を設置できない場合は、錘23を取り付けて傾斜方向を変えるようにしたが、この場合、錘23を縦フレーム21にクランプさせる方法を用いるとよい。このようにすれば、縦フレーム21に沿った錘23の取付位置を変更することによって、パネル体1の揺動速度を調整することができ、また、縦フレーム21に沿って錘23の位置を調整することができるため、取り付け位置の変更を容易に行うことができるようになる。
【0051】
また、上記実施の形態では、一本の支柱4に枠体2を取り付けるようにしたが、支柱4として複数本の支柱4を隣接させたものや、壁状のものに連結部材33を取り付けて枠体2を回動させて揺動させるようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施の形態では、補助支柱52として、折り畳み可能なものを用いるようにしたが、折り畳める部材のみならず、伸縮可能な部材など、パネル体1の傾斜角度を設定できるようなものを用いるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1・・・パネル体
11・・・可撓性フィルム
12・・・繊維体
13・・・流入管
14・・・排出管
15・・・断熱材
16・・・断熱層
2・・・枠体
21・・・縦フレーム
22・・・横フレーム
23・・・錘
31・・・平行クランプ
32・・・直交クランプ
33・・・連結部材
4・・・支柱
5・・・角度設定部材
51・・・チェーン
52・・・補助支柱
53・・・フック