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特開2023-122261警備システム、警備方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122261
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】警備システム、警備方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20230825BHJP
   A61B 5/374 20210101ALI20230825BHJP
   A61B 5/256 20210101ALI20230825BHJP
   A61B 5/291 20210101ALI20230825BHJP
   A61B 5/16 20060101ALI20230825BHJP
   A61B 5/397 20210101ALI20230825BHJP
   A61M 21/00 20060101ALI20230825BHJP
【FI】
G08B25/04 E
A61B5/374
A61B5/256 110
A61B5/291
A61B5/16 100
A61B5/397
A61M21/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022025860
(22)【出願日】2022-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000202361
【氏名又は名称】綜合警備保障株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽山 西蔵
(72)【発明者】
【氏名】木村 卓哉
(72)【発明者】
【氏名】田島 和博
(72)【発明者】
【氏名】藤田 肇
【テーマコード(参考)】
4C038
4C127
5C087
【Fターム(参考)】
4C038PP03
4C038PP05
4C038PS03
4C038PS07
4C127AA03
4C127AA04
4C127GG01
4C127GG03
4C127GG11
4C127GG15
4C127LL08
4C127LL13
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA19
5C087AA44
5C087BB18
5C087BB74
5C087DD03
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】巡回者の巡回精度とセンサによる検知結果とを関連付けて巡回精度の維持を効率的に行う警備システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】警備システム1は、巡回者の生体信号を検出する脳波計から生体信号を取得する生体信号取得部と、巡回者による巡回の対象となる警備対象空間に設置された1以上のセンサが巡回者が検知した場合、巡回者を検知したセンサに関する情報を含む警備情報を取得する警備情報取得部と、生体信号取得部が取得した生体信号から、所定の特徴量を算出する特徴量算出部と、特徴量算出部が算出した特徴量に基づいて、巡回者の意識状態の分析を行う集中度分析部、情動分析部、眼球運動分析部と、各分析部による分析結果に基づいて、巡回者の巡回精度を判定する巡回精度判定部と、警備情報が示すセンサの情報と、巡回精度判定部による巡回精度の判定結果とを関連付けた動作履歴情報を生成する動作履歴生成部と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
巡回者に関する生体信号を検出する計測装置から該生体信号を取得する第1取得部と、
前記巡回者による巡回対象となる警備対象空間に設置された1以上のセンサにより前記巡回者が検知された場合に、少なくとも該巡回者を検知した該センサに関する情報を含む警備情報を取得する第2取得部と、
前記第1取得部により取得された前記生体信号から、所定の特徴量を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記特徴量に基づいて、前記巡回者の意識状態についての分析を行う分析部と、
前記分析部による分析結果に基づいて、前記巡回者の巡回精度を判定する精度判定部と、
少なくとも、前記警備情報が示す前記センサの情報と、前記精度判定部による前記巡回精度の判定結果とを関連付けた動作履歴情報を生成する生成部と、
を備えた警備システム。
【請求項2】
前記動作履歴情報に基づいて、前記警備対象空間において前記巡回精度が正常でないエリアを抽出する抽出部を、さらに備えた請求項1に記載の警備システム。
【請求項3】
前記抽出部により抽出された前記エリアの情報を表示装置に表示させるフィードバック処理部を、さらに備えた請求項2に記載の警備システム。
【請求項4】
前記フィードバック処理部は、前記精度判定部による前記巡回精度の判定結果が正常でない場合、前記巡回者の意識状態の改善指示を出力装置に出力させる請求項3に記載の警備システム。
【請求項5】
前記フィードバック処理部は、前記精度判定部による前記巡回精度の判定結果が所定の意識状態を示す場合、上位装置に非常通報を行う請求項3または4に記載の警備システム。
【請求項6】
前記分析部は、前記特徴量に対する分析により前記巡回者の集中度を判定する集中度分析部、前記特徴量に対する分析により該巡回者の覚醒度および感情度を判定する情動分析部、および、前記特徴量としての筋電位に対する分析により該巡回者の眼球運動の状態を判定する眼球運動分析部のうち少なくともいずれかを含む請求項1~5のいずれか一項に記載の警備システム。
【請求項7】
巡回者に関する生体信号を検出する計測装置から該生体信号を取得する第1取得ステップと、
前記巡回者による巡回対象となる警備対象空間に設置された1以上のセンサにより前記巡回者が検知された場合に、少なくとも該巡回者を検知した該センサに関する情報を含む警備情報を取得する第2取得ステップと、
取得した前記生体信号から、所定の特徴量を算出する算出ステップと、
算出した前記特徴量に基づいて、前記巡回者の意識状態についての分析を行う分析ステップと、
前記分析の結果に基づいて、前記巡回者の巡回精度を判定する精度判定ステップと、
少なくとも、前記警備情報が示す前記センサの情報と、前記巡回精度の判定結果とを関連付けた動作履歴情報を生成する生成ステップと、
を有する警備方法。
【請求項8】
コンピュータに、
巡回者に関する生体信号を検出する計測装置から該生体信号を取得する第1取得ステップと、
前記巡回者による巡回対象となる警備対象空間に設置された1以上のセンサにより前記巡回者が検知された場合に、少なくとも該巡回者を検知した該センサに関する情報を含む警備情報を取得する第2取得ステップと、
取得した前記生体信号から、所定の特徴量を算出する算出ステップと、
算出した前記特徴量に基づいて、前記巡回者の意識状態についての分析を行う分析ステップと、
前記分析の結果に基づいて、前記巡回者の巡回精度を判定する精度判定ステップと、
少なくとも、前記警備情報が示す前記センサの情報と、前記巡回精度の判定結果とを関連付けた動作履歴情報を生成する生成ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警備システム、警備方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、個々の建物内等の警備対象となる空間に設置した警備端末により、人等の存在や火災の発生等の異常を検知すると、警備会社等に異常の発生を通知する警備システムが一般的に利用されている。このような警備システムでは、夜間や休日等の家主等の不在時や、異常発生が通知された時に警備員等の巡回者が家主等に代わり建物内を巡回し、状況確認等を行っている。この場合、巡回者による巡回作業においては、巡回者の集中状態および情動等の意識状態により巡回作業の精度(以下、「巡回精度」という。)が左右されるため、当該巡回者の意識状態を把握することが重要となる。
【0003】
このような、何らかの作業を行う作業者の意識状態を把握するための技術として、作業者の脳波を分析し、脳波のα波成分の出現率を求めて、作業者の判断力、思考力を判定するという技術が開示されている(例えば特許文献1)。また、作業者の眼球運動の情報および脳波信号を取得し、作業者の注意量と脳波信号との相関値を求め、当該相関値から作業者の注意状態を推定する技術が開示されている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2-193645号公報
【特許文献2】特開2013-244116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の従来の技術では、作業者の集中状態および情動等の意識状態を推定することで、意識状態の低下による作業精度の低下を判定することができる。しかしながら、巡回者は建物内を移動しながら状況確認等を行っており、上述の従来の技術では、どのような場所において巡回精度が低下したのかを十分に把握することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、巡回者の巡回精度と、センサによる検知結果とを関連付けることにより、巡回精度の維持を効率的に行うことができる警備システム、警備方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、巡回者に関する生体信号を検出する計測装置から該生体信号を取得する第1取得部と、前記巡回者による巡回対象となる警備対象空間に設置された1以上のセンサにより前記巡回者が検知された場合に、少なくとも該巡回者を検知した該センサに関する情報を含む警備情報を取得する第2取得部と、前記第1取得部により取得された前記生体信号から、所定の特徴量を算出する算出部と、前記算出部により算出された前記特徴量に基づいて、前記巡回者の意識状態についての分析を行う分析部と、前記分析部による分析結果に基づいて、前記巡回者の巡回精度を判定する精度判定部と、少なくとも、前記警備情報が示す前記センサの情報と、前記精度判定部による前記巡回精度の判定結果とを関連付けた動作履歴情報を生成する生成部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、巡回者の巡回精度が低下したエリアを特定することによって巡回精度の維持に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る警備システムの全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、脳波から判定する意識状態の一例を示す図である。
図3図3は、分析結果に基づくフィードバックの一例を示す図である。
図4図4は、実施の形態に係る情報端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施の形態に係る管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図6図6は、実施の形態に係る警備システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図7図7は、脳波から集中度を判定することを説明する図である。
図8図8は、情動分析結果に基づく意識状態の分布を説明する図である。
図9図9は、眼球運動時の筋電位の波形の一例を示す図である。
図10図10は、実施の形態に係る情報端末の巡回精度判定結果に基づく意識状態の一例を示す図である。
図11図11は、警備対象空間の一例を示す図である。
図12図12は、動作履歴情報の一例を示す図である。
図13図13は、実施の形態に係る警備システムを用いた場合の巡回作業の流れの一例を示すフローチャートである。
図14図14は、実施の形態に係る警備システムの精度判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る警備システム、警備方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。また、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
【0011】
(警備システムの全体構成)
図1は、実施の形態に係る警備システムの全体構成の一例を示す図である。図2は、脳波から判定する意識状態の一例を示す図であり、横軸は時間を表し、8本の波は脳波の波形を表している。図3は、分析結果に基づくフィードバックの一例を示す図である。図1図3を参照しながら、本実施の形態に係る警備システム1の全体構成および動作の概要について説明する。
【0012】
図1に示す警備システム1は、警備対象空間STSを巡回する巡回者から取得した脳波等の生体信号に対する分析により、警備対象空間STSにおける各エリアの巡回精度を判定し、その判定結果を巡回者にフィードバックするシステムである。警備システム1は、図1に示すように、巡回者が携帯する情報端末10と、監視センタの管理サーバ20(上位装置)と、を含む。巡回者は、脳波計(EEG:Electroencephalograph)Eを内蔵したヘルメットHを装着した状態で、警備対象空間STSに対して巡回作業を行う。脳波計Eは、複数の電極により、人間の脳から発する微弱な電気信号(脳波)を検出することにより、脳の神経的な動作状態を測定する計測装置である。なお、脳波計Eは、ヘルメットHに内蔵されることに限定されるものではなく、巡回者の脳波が検出できる態様で装着または携帯できるものであればよい。また、巡回者の生体信号を測定する計測装置としては、脳波計Eに限定されるものではなく、脳磁計(MEG:Magnetoencephalogram)、または近赤外光を利用して脳組織の血流変化を測定する脳活動センサ等であってもよい。
【0013】
また、警備対象空間STSの各所には、人感センサ、カメラまたはドアセンサ等の各種センサと、通信装置(図示せず)を有する警備端末STが設置されており、警備対象空間STS内のどのエリアに人間等が存在するかを検知することができる。警備対象空間STSには、少なくとも1以上のセンサが設置される。通信装置は、センサにより人間等を検知した場合に、そのセンサの設置位置を示す識別情報を含む検知情報を、ネットワークNを介して、監視センタの管理サーバ20へ送信する。なお、人間等は、例えば巡回者である。ネットワークNは、例えばTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)等のプロトコルに準拠したLAN(Local Area Network)またはインターネット等のネットワークである。なお、ネットワークNには、有線回線だけでなく無線回線が含まれていてもよい。
【0014】
情報端末10は、巡回者が装着したヘルメットHの脳波計Eにより測定された脳波を無線受信し、当該脳波に対する各種分析によって当該巡回者の意識状態を判定し、巡回作業の精度を判定するスマートフォンまたはタブレット端末等の情報処理装置である。
【0015】
例えば、情報端末10は、図2(a)に示すような脳波を脳波計Eから無線受信し、当該脳波に対する各種分析を行うことによって、例えば図2(b)に示すような「集中」、「眠気」、「無気力」、「注意散漫」、「恐怖」等の巡回者の意識状態を判定する。そして、情報端末10は、判定した巡回者の意識状態に基づいて、巡回作業の精度を判定し、その判定結果に基づいてフィードバック処理を実行する。例えば、情報端末10は、図3に示すように、巡回者の意識状態が「眠気」等であることにより巡回精度が低下していると判定した場合、フィードバック処理として、バイブレータを振動させる等により意識状態の改善指示を行う。また、情報端末10は、図3に示すように、巡回者の意識状態が「注意散漫」であることにより巡回精度が低下していると判定した場合、フィードバック処理として、巡回精度が低下した状態で巡回されたエリアを抽出し、当該エリアの再度の巡回を行うように指示する。また、情報端末10は、図3に示すように、巡回者の意識状態が「恐怖」である場合、何らかの危険な状況へ遭遇したと判定し、監視センタの管理サーバ20に対して非常通報を行う。なお、情報端末10は、脳波計Eから脳波を受信する場合、無線により受信することに限られず、有線で受信してもよい。
【0016】
管理サーバ20は、警備対象空間STSに設置された警備端末STから、ネットワークNを介して検知情報を受信し、当該検知情報と、当該検知情報を取得した時刻とを含む警備情報を、ネットワークNを介して情報端末10へ送信するサーバ装置である。
【0017】
情報端末10および管理サーバ20の構成および動作についての詳細については、後述する。なお、図1において、警備システム1は、情報端末10と、管理サーバ20とを含むものとしたが、これに限定されるものではなく、情報端末10が直接警備端末STからの検知情報を受信する構成とすれば、管理サーバ20を含むことなく実現することも可能である。
【0018】
(情報端末のハードウェア構成)
図4は、実施の形態に係る情報端末のハードウェア構成の一例を示す図である。図4を参照しながら、本実施の形態に係る情報端末10のハードウェア構成について説明する。
【0019】
図4に示すように、情報端末10は、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)404と、遠距離通信回路410と、アンテナ410aと、近距離通信回路411と、アンテナ411aと、マイク412と、スピーカ413と、音入出力I/F414と、ディスプレイ415と、バイブレータ417と、タッチパネル418と、を備えている。
【0020】
CPU401は、情報端末10全体の動作を制御する演算装置である。ROM402は、IPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する不揮発性記憶装置である。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。EEPROM404は、プログラム等および各種データの記憶する不揮発性記憶装置である。
【0021】
遠距離通信回路410は、ネットワークNを介して、Wi-Fi(登録商標)等の規格により、アンテナ410aを介して他の機器と無線通信をする通信回路である。
【0022】
近距離通信回路411は、NFC(Near Field Communication)またはBluetooth(登録商標)等の規格により、アンテナ411aを介して他の機器と近距離の無線通信をする通信回路である。
【0023】
マイク412は、音を電気信号に変える内蔵型の集音装置である。スピーカ413は、電気信号を物理振動に変えて音楽または音声等の音を出力する内蔵型の音響装置である。音入出力I/F414は、CPU401による制御に従って、マイク412およびスピーカ413との間で音信号の入出力を処理するインターフェースである。
【0024】
ディスプレイ415は、各種アイコン等を表示する液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。
【0025】
バイブレータ417は、CPU401による制御に従って、物理的な振動を発生させる装置である。
【0026】
タッチパネル418は、利用者がディスプレイ415をタッチ操作することにより、情報端末10の各種機能を発揮させるための入力装置である。
【0027】
上述のCPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、遠距離通信回路410、近距離通信回路411、音入出力I/F414、ディスプレイ415、バイブレータ417およびタッチパネル418は、アドレスバスおよびデータバス等のバスライン409によって互いに通信可能に接続されている。
【0028】
なお、図4に示した情報端末10のハードウェア構成は一例であり、すべての構成機器を備えている必要はなく、また、他の構成機器を備えているものとしてもよい。
【0029】
(管理サーバのハードウェア構成)
図5は、実施の形態に係る管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。図5を参照しながら、本実施の形態に係る管理サーバ20のハードウェア構成について説明する。
【0030】
図5に示すように、管理サーバ20は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、補助記憶装置505と、ネットワークI/F508と、ディスプレイ509と、キーボード511と、マウス512と、を備えている。
【0031】
CPU501は、管理サーバ20全体の動作を制御する演算装置である。ROM502は、管理サーバ20用のプログラムを記憶している不揮発性記憶装置である。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。
【0032】
補助記憶装置505は、各種データおよびプログラム等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。
【0033】
ネットワークI/F508は、ネットワークNを介して、警備端末STおよび情報端末10等の外部装置とデータを通信するためのインターフェースである。ネットワークI/F508は、例えば、イーサネット(登録商標)に対応し、TCP/IP等に準拠した通信が可能なNIC(Network Interface Card)等である。
【0034】
ディスプレイ509は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字または画像等の各種情報を表示する液晶または有機EL等によって構成された表示装置である。
【0035】
キーボード511は、文字、数字、各種指示の選択、およびカーソルの移動等を行う入力装置である。マウス512は、各種指示の選択および実行、処理対象の選択、ならびにカーソルの移動等を行うための入力装置である。
【0036】
上述のCPU501、ROM502、RAM503、補助記憶装置505、ネットワークI/F508、ディスプレイ509、キーボード511およびマウス512は、アドレスバスおよびデータバス等のバスライン510によって互いに通信可能に接続されている。
【0037】
なお、図5に示した管理サーバ20のハードウェア構成は一例を示すものであり、図5に示した構成要素を全て含む必要はなく、または、その他の構成要素を含むものとしてもよい。
【0038】
(警備システムの機能ブロックの構成および動作)
図6は、実施の形態に係る警備システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。図7は、脳波から集中度を判定することを説明する図であり、横軸は時間、2つの波形はそれぞれ脳波のα波およびβ波の波形を表している。図8は、情動分析結果に基づく意識状態の分布を説明する図である。図9は、眼球運動時の筋電位の波形の一例を示す図である。図10は、実施の形態に係る情報端末の巡回精度判定結果に基づく意識状態の一例を示す図である。図11は、警備対象空間の一例を示す図である。図12は、動作履歴情報の一例を示す図である。図6図12を参照しながら、本実施の形態に係る警備システム1の機能ブロックの構成および動作について説明する。
【0039】
図6に示すように、情報端末10は、生体信号取得部101(第1取得部)と、特徴量算出部102(算出部)と、集中度分析部103(分析部の一例)と、情動分析部104(分析部の一例)と、眼球運動分析部105(分析部の一例)と、巡回精度判定部106(精度判定部)と、警備情報取得部107(第2取得部)と、動作履歴生成部108(生成部)と、精度低下エリア抽出部109(抽出部)と、フィードバック処理部110と、記憶部111と、入力部112と、を有する。
【0040】
生体信号取得部101は、巡回者が装着するヘルメットHに内蔵された脳波計Eにより測定された当該巡回者の脳波等の生体信号を、近距離通信回路411を介して取得する機能部である。生体信号取得部101は、取得した脳波等の生体信号を特徴量算出部102へ出力する。
【0041】
特徴量算出部102は、生体信号取得部101により取得された脳波等の生体信号から、所定の特徴量を算出する機能部である。所定の特徴量としては、例えば、脳波の周波数、筋電位、FFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)による周波数特性、ウェーブレット変換による時間情報を含む周波数成分等が挙げられる。また、脳波の波形情報そのものを特徴量としてもよい。特徴量算出部102は、算出した特徴量を集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105へ出力する。
【0042】
集中度分析部103は、特徴量算出部102から受け取った特徴量としての脳波の周波数成分に対する分析により、巡回者の集中度を判定する機能部である。例えば、集中度分析部103は、図7に示すように、周波数成分における8~13[Hz]のα波の強度と、14~30[Hz]のβ波の強度とを比較し、α波よりもβ波の強度が高い場合、集中度が「集中状態」であると判定し、β波よりもα波の強度が高い場合、集中度が「散漫状態(リラックス状態)」であると判定する。集中度分析部103は、判定した集中度を巡回精度判定部106へ出力する。
【0043】
情動分析部104は、特徴量算出部102から受け取った特徴量に対する分析により、覚醒度(Arousal)および感情度(Valence)を判定する機能部である。ここで、覚醒度とは、意識レベルの度合いを表す数値を示し、例えば-1(意識レベルが低い)~+1(意識レベルが高い)の間の数値で表されるものとする。また、感情度とは、感情の度合いを表す数値を示し、例えば-1(負(ネガティブ)の感情)~+1(和(ポジティブ)な感情)の間に数値で表されるものとする。
【0044】
図8に示すように、覚醒度を縦軸に、感情度を横軸として、情動分析部104により判定された覚醒度および感情度をプロットすることによって、巡回者の情動状態が把握できる。例えば、図8に示すように、覚醒度が高く、感情度が低い情動領域AR1は「強い恐怖」を示す情動状態にあることが把握され、覚醒度が低く、感情度が0に近い情動領域AR2は「無気力」を示す情動状態であることが把握される。
【0045】
情動分析部104は、判定した覚醒度および感情度を巡回精度判定部106へ出力する。
【0046】
眼球運動分析部105は、特徴量算出部102から取得した特徴量としての筋電位に対する分析により、巡回者の眼球運動の状態を判定する機能部である。例えば、眼球運動分析部105は、眼球運動の状態として、単位時間あたりの眼球運動の回数を計測することによって、巡回者による目視確認の程度を把握することができる。巡回者は、様々な箇所を目視する場合、視点を激しく変えるため、眼球運動の回数が増加する。例えば、図9に示すように、複数のチャネル(図9ではCh1~Ch4)の電極から得られた筋電位の波形を分析することにより、眼球の右向き動作、左向き動作、上向き動作、下向き動作、まばたき動作等を把握することができる。なお、筋電位については、特徴量算出部102により脳波から判定するものとしたが、これに限定されるものではなく、首または目の周りに設置した筋電計の電極から直接取得するものとしてもよい。眼球運動分析部105は、判定した眼球運動の状態を巡回精度判定部106へ出力する。
【0047】
巡回精度判定部106は、集中度分析部103により判定された集中度、情動分析部104により判定された覚醒度および感情度、ならびに眼球運動分析部105により判定された眼球運動の状態に基づいて巡回者の意識状態を判定し、当該意識状態に基づいて、当該巡回者の巡回精度を総合的に判定する機能部である。ここで、意識状態とは、巡回者の集中状態および情動状態等を示す総合的な意識の状態を示すものとする。なお、上述の集中度、覚醒度および感情度、ならびに眼球運動の状態は、意識状態を示すものと捉えることもでき、集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105は、巡回者の意識状態についての分析を行っているとも言える。例えば、巡回精度判定部106は、集中度が高く、情動状態として適度な不安、恐怖を示し、かつ眼球運動が多い場合、巡回者の巡回精度が高いと判定する。一方、巡回精度判定部106は、集中度が低く、情動状態として覚醒度が低くて感情度が適正でなく、または、眼球運動が少ない場合、巡回者の巡回精度が低いと判定する。
【0048】
また、巡回精度判定部106は、図10に示すように、例えば「無気力」、「注意散漫」、「恐怖」、「眠気」、「正常」等のように意識状態をカテゴリー化することにより、巡回精度を判定するものとしてもよい。巡回精度判定部106は、巡回精度の判定結果を、動作履歴生成部108およびフィードバック処理部110へ出力する。なお、この場合の巡回精度の判定結果には、巡回精度判定部106により判定がされた時刻を含むものとしてもよい。
【0049】
なお、上述の集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105による分析機能がすべて備えられていることに限定されず、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果として一定程度の精度が得られる範囲で、情報端末10は、集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105のうち少なくともいずれかを有するものとしてもよい。
【0050】
警備情報取得部107は、管理サーバ20から、遠距離通信回路410を介して、警備情報を取得する機能部である。警備情報は、警備対象空間STSに配置された警備端末STを構成する各種のセンサのうち、巡回者を検知したセンサの設置位置を示す識別情報と、検知した時刻とを含む情報であり、当該センサにより巡回者が検知されたことを示す情報である。上述したように、警備対象空間STSの各所には、警備端末STを構成する人感センサ、カメラまたはドアセンサ等の各種センサが設置されており、警備対象空間STS内のどのエリアに人間等が存在するかを検知することができる。
【0051】
例えば、図11に示す警備対象空間STSの例では、警備端末STとして、警備対象空間STSの入口ドアの開閉を検知することにより、人間が当該入口ドアの近傍に存在することを検知するドアセンサST-D1、各部屋のドアに設置されたドアセンサST-D2、ST-D3、そして、出口ドアに設置されたST-D4が配置されている。これらのドアセンサST-D1~ST-D4は、ドアの開閉を検知することによって、間接的に巡回者を検知していることになる。さらに、警備対象空間STSの各場所および部屋等に、警備端末STとして、巡回者を検知する人感センサST-M1、ST-M2、および、画像を撮像することによって巡回者を検知するカメラST-C1、ST-C2が配置されている。例えば、カメラST-C1は、撮像した画像により巡回者を検知すると、検知した旨を示す検知情報を、警備端末STを構成する通信装置により監視センタの管理サーバ20へ送信する。検知情報は、例えば、検知したセンサの設置位置を示す識別情報を含むものとすればよい。警備情報は、後述するように、当該検知情報に基づく情報である。
【0052】
警備情報取得部107は、取得した警備情報を動作履歴生成部108へ出力する。
【0053】
動作履歴生成部108は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果、および警備情報取得部107により取得された警備情報に基づいて、動作履歴情報を生成する機能部である。
【0054】
具体的には、動作履歴生成部108は、巡回精度の判定結果に含まれる時刻と、警備情報に含まれる時刻とを照合し、時刻が一致する(または一致するとみなせる)巡回精度の判定結果および警備情報を用いて、当該時刻(図12に示す検知時刻)と、当該警備情報に含まれる識別情報(図12に示すセンサ)と、当該巡回精度の判定結果(図12に示す巡回精度結果)とを関連付けることによって、動作履歴情報を生成する。図12に示す巡回精度結果は、巡回者の意識状態がカテゴリー化されたものとしている。図12に示す動作履歴情報は、例えば、検知時刻「03:52:10」と、識別情報「DDD」と、巡回精度結果「無気力」とが関連付けられている。これによって、巡回者は、時刻「03:52:10」に、識別情報「DDD」で示された位置に設置されているセンサにより検知され、意識状態が「無気力」の状態で巡回をしていることを認識することができる。
【0055】
そして、動作履歴生成部108は、生成した動作履歴情報を、記憶部111に蓄積させる。なお、動作履歴生成部108は、生成した動作履歴情報を、直接、精度低下エリア抽出部109へ出力してもよい。
【0056】
精度低下エリア抽出部109は、記憶部111に記憶された動作履歴情報を参照し、当該動作履歴情報の巡回精度の判定結果(巡回精度結果)から、警備対象空間STSにおける巡回精度が低いエリア、すなわち巡回精度が低下して正常でないエリアを抽出する機能部である。例えば、図12に示す動作履歴情報の例では、精度低下エリア抽出部109は、巡回精度結果が「眠気」であり、識別情報「AAA」で示されたセンサの設置位置の周辺、および、巡回精度結果が「無気力」であり、識別情報「DDD」で示されたセンサの設置位置の周辺を、巡回精度が低いエリアとして抽出する。なお、精度低下エリア抽出部109は、記憶部111に記憶された動作履歴情報を参照することに限られず、動作履歴生成部108により生成された動作履歴情報を、直接受け取って利用するものとしてもよい。精度低下エリア抽出部109は、抽出したエリアの情報をフィードバック処理部110へ出力する。
【0057】
フィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果、および精度低下エリア抽出部109により抽出された巡回精度が低いエリアの情報に基づいて、所定のフィードバック処理を実行する機能部である。このフィードバック処理部110によるフィードバック処理は、リアルタイムで実行されることが望ましい。例えば、フィードバック処理部110は、フィードバック処理として、精度低下エリア抽出部109により抽出された巡回精度が低いエリアの情報をディスプレイ415に表示させる。これによって、巡回者に対して、巡回精度が低いエリアに対して、再度の巡回を促すことができる。
【0058】
また、フィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果が例えば「眠気」等である場合、フィードバック処理として、バイブレータ417(出力装置の一例)を振動させることにより意識状態の改善指示を行うものとしてもよい。これによって、巡回者にして、眠気等の意識状態の改善を促すことができる。なお、状況によっては、意識状態の改善指示として、ディスプレイ415(出力装置の一例)にその旨を表示させたり、スピーカ413(出力装置の一例)から音声出力するものとしてもよい。また、フィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果が例えば「恐怖」(所定の意識状態の一例)である場合、何らかの危険な状況へ遭遇したものとして、監視センタの管理サーバ20に対して、遠距離通信回路410を介して非常通報を行うものとしてもよい。これによって、巡回者に及ぶ危険を回避できる可能性を向上させたり、当該状況に対して新たな応援者を呼び出すこと等が可能となる。
【0059】
記憶部111は、動作履歴生成部108により生成された動作履歴情報等の各種情報を記憶する機能部である。なお、記憶部111が記憶する情報は、動作履歴情報に限られず、上述の各機能部が生成または取得した情報(例えば集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105による各分析結果の情報等)を記憶するものとしてもよい。記憶部111は、図4に示したRAM403またはEEPROM404によって実現される。
【0060】
入力部112は、情報端末10に対する操作入力を受け付ける機能部である。例えば、巡回者は、警備対象空間STSに対する巡回を開始する場合等に、入力部112を介してその旨を操作入力することによって、遠距離通信回路410を介して管理サーバ20へその旨が送信されるものとしてもよい。入力部112は、図4に示したタッチパネル418によって実現される。
【0061】
上述の生体信号取得部101、特徴量算出部102、集中度分析部103、情動分析部104、眼球運動分析部105、巡回精度判定部106、警備情報取得部107、動作履歴生成部108、精度低下エリア抽出部109およびフィードバック処理部110は、図4に示したCPU401によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、当該プログラムは、情報端末10に直接インストールされたネイティブアプリケーションであってもよく、または、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションであってもよい。また、これらの機能部のうち少なくともその一部が、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0062】
また、図6に示す情報端末10の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図6に示す情報端末10で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図6に示す情報端末10で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0063】
図6に示すように、管理サーバ20は、検知情報取得部201と、警備情報送信部202と、記憶部203と、を有する。
【0064】
検知情報取得部201は、警備対象空間STSに設置された警備端末STから人間等の存在が検知された旨を示す検知情報を、ネットワークNおよびネットワークI/F508を介して取得する機能部である。検知情報は、例えば、検知したセンサの識別情報を含むものとすればよい。この検知情報によって、巡回者が警備対象空間STSのどのエリアにいるのかをリアルタイムで認識することが可能となる。検知情報取得部201は、取得した検知情報を、警備情報送信部202へ出力する。なお、検知情報取得部201は、取得した検知情報を、記憶部203に蓄積させるものとしてもよい。
【0065】
警備情報送信部202は、検知情報取得部201により取得された検知情報に含まれるセンサの識別情報と、検知情報取得部201が当該検知情報を取得した時刻とを含む警備情報を生成し、当該警備情報を、ネットワークI/F508を介して情報端末10へ送信する機能部である。なお、検知情報には、警備端末STが検知した瞬間の時刻が含まれているものとして、警備情報送信部202は、当該検知情報に含まれる時刻を、警備情報に含めるものとしてもよい。また、警備情報送信部202は、記憶部203に蓄積された検知情報を用いて、警備情報を生成するものとしてもよい。
【0066】
記憶部203は、例えば検知情報取得部201により取得された検知情報を記憶(蓄積)する機能部である。記憶部203は、図5に示した補助記憶装置505によって実現される。
【0067】
上述の検知情報取得部201および警備情報送信部202は、図5に示したCPU501によりプログラムが実行されることによって実現される。また、これらの機能部のうち少なくともその一部が、FPGAまたはASIC等のハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0068】
また、図6に示す管理サーバ20の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図6に示す管理サーバ20で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図6に示す管理サーバ20で1つの機能部が有する機能を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
【0069】
(巡回者による巡回作業の流れ)
図13は、実施の形態に係る警備システムを用いた場合の巡回作業の流れの一例を示すフローチャートである。図13を参照しながら、巡回者による巡回作業の流れについて説明する。
【0070】
まず、脳波計Eを内蔵したヘルメットHを装着し、情報端末10を携帯した巡回者が、巡回対象の現場である警備対象空間STSへ到着する(ステップS11)。ヘルメットを装着した巡回者の脳波等の生体信号は、近距離の無線通信により情報端末10にて取得される。
【0071】
そして、巡回者は、情報端末10の入力部112を介して、巡回開始の旨を操作入力することによって、遠距離通信回路410を介して管理サーバ20へその旨を送信させ、警備対象空間STSの巡回を開始する(ステップS12)。巡回者は、巡回作業として、まず、警備対象空間STSの外周を点検する(ステップS13)。そして、巡回者は、外周の点検後、警備対象空間STS内へ入館する(ステップS14)。この際、例えば図11に示す警備対象空間STSの場合、入口ドアを開いて当該警備対象空間STS内に入館すると、ドアセンサST-D1が入口ドアの開状態を検知し、検知した旨を示す検知情報を管理サーバ20へ送信する。そして、管理サーバ20では、当該検知情報を受信することによって、巡回者が警備対象空間STS内へ入館したことが認識できる。
【0072】
巡回者は、引き続き、警備対象空間STSの内部の点検作業に移る(ステップS15)。そして、情報端末10は、警備対象空間STSを巡回する巡回者から取得した脳波等の生体信号を分析するとともに、警備対象空間STSの各所に設置されたセンサの検知情報を取得しながら、警備対象空間STSにおける各エリアの巡回精度を判定し、その判定結果を巡回者に対してフィードバックする精度判定処理を実行する(ステップS16)。警備システム1による精度判定処理の流れの詳細は、図14において後述する。
【0073】
そして、巡回者は、警備対象空間STSの内部の巡回が終了すると(ステップS17)、警備対象空間STSから退館する(ステップS18)。この際、例えば図11に示す警備対象空間STSの場合、出口ドアを開いて当該警備対象空間STSから退館すると、ドアセンサST-D4が出口ドアの開状態を検知し、検知した旨を示す検知情報を管理サーバ20へ送信する。また、巡回者は、情報端末10の入力部112を介して、巡回終了の旨を操作入力することによって、遠距離通信回路410を介して管理サーバ20へその旨を送信させる。
【0074】
以上のステップS11~S18の流れによって、巡回者による巡回作業が行われる。
【0075】
(精度判定処理の流れ)
図14は、実施の形態に係る警備システムの精度判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14を参照しながら、本実施の形態に係る警備システム1による精度判定処理の流れについて説明する。なお、図14に示す精度判定処理は、図13に示したステップS16の処理に相当する。
【0076】
<ステップS161>
巡回者による警備対象空間STS内の巡回作業が開始されると、情報端末10の生体信号取得部101は、巡回者が装着するヘルメットHに内蔵された脳波計Eにより測定された当該巡回者の脳波等の生体信号について、近距離通信回路411を介した取得を開始する。なお、生体信号取得部101による生体信号の取得の開始タイミングは、例えば、巡回者により巡回開始の旨が管理サーバ20へ送信されたタイミング、情報端末10が巡回開始を送信した後管理サーバ20より応答を受信したタイミング、または、警備対象空間STS内へ入館することによりドアセンサST-D1の検知信号が管理サーバ20へ送信され、当該検知信号に基づく警備情報が情報端末10により受信されたタイミング等とすればよい。
【0077】
また、このタイミングで、情報端末10の警備情報取得部107は、管理サーバ20から、遠距離通信回路410を介して、警備情報の取得を開始する。具体的には、警備対象空間STS内に設置された各種のセンサが、巡回者を検知すると、当該センサの設置位置を示す識別情報を含む検知情報が、ネットワークNを介して管理サーバ20へ送信される。管理サーバ20の検知情報取得部201は、当該警備端末STからの検知情報を、ネットワークNおよびネットワークI/F508を介して取得し、警備情報送信部202へ出力する。警備情報送信部202は、検知情報取得部201により取得された検知情報に含まれるセンサの設置位置を示す識別情報と、検知情報取得部201が当該検知情報を取得した時刻と、を含む警備情報を生成し、当該警備情報を、ネットワークI/F508を介して情報端末10へ送信する。これによって、情報端末10の警備情報取得部107は、警備情報の取得が可能となる。そして、警備情報取得部107は、取得した警備情報を動作履歴生成部108へ出力する。
【0078】
そして、ステップS162へ移行する。
【0079】
<ステップS162>
情報端末10の特徴量算出部102は、生体信号取得部101により取得された脳波等の生体信号から、所定の特徴量を算出する。そして、特徴量算出部102は、算出した特徴量を集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105へ出力する。そして、ステップS163~S165へ移行する。すなわち、ステップS163~S165の各処理は、並列に実行される。
【0080】
<ステップS163>
情報端末10の集中度分析部103は、特徴量算出部102から受け取った特徴量としての脳波の周波数成分に対する分析により、巡回者の集中度を判定する。例えば、集中度分析部103は、周波数成分におけるα波の強度と、β波の強度とを比較し、α波よりもβ波の強度が高い場合、集中状態を示す集中度を判定し、β波よりもα波の強度が高い場合、散漫状態(リラックス状態)を示す集中度を判定する。集中度分析部103は、判定した集中度を巡回精度判定部106へ出力する。そして、ステップS166へ移行する。
【0081】
<ステップS164>
情報端末10の情動分析部104は、特徴量算出部102から受け取った特徴量に対する分析により、覚醒度および感情度を判定する。情動分析部104は、判定した覚醒度および感情度を巡回精度判定部106へ出力する。そして、ステップS166へ移行する。
【0082】
<ステップS165>
情報端末10の眼球運動分析部105は、特徴量算出部102から取得した特徴量としての筋電位に対する分析により、巡回者の眼球運動の状態を判定する。例えば、眼球運動分析部105は、眼球運動の状態として、単位時間あたりの眼球運動の回数を計測することによって、巡回者による目視確認の程度を把握することができる。眼球運動分析部105は、判定した眼球運動の状態を巡回精度判定部106へ出力する。そして、ステップS166へ移行する。
【0083】
<ステップS166>
情報端末10の巡回精度判定部106は、集中度分析部103により判定された集中度、情動分析部104により判定された覚醒度および感情度、ならびに眼球運動分析部105により判定された眼球運動の状態に基づいて巡回者の意識状態を判定し、当該意識状態に基づいて、当該巡回者の巡回精度を総合的に判定する。例えば、巡回精度判定部106は、集中度が高く、情動状態として適度な不安、恐怖を示し、かつ眼球運動が多い場合、巡回者の巡回精度が高いと判定する。一方、巡回精度判定部106は、集中度が低く、情動状態として覚醒度が低くて感情度が適正でなく、または、眼球運動が少ない場合、巡回者の巡回精度が低いと判定する。また、巡回精度判定部106は、例えば「無気力」、「注意散漫」、「恐怖」、「眠気」、「正常」等のように意識状態をカテゴリー化することにより、巡回精度を判定するものとしてもよい。巡回精度判定部106は、巡回精度の判定結果を、動作履歴生成部108およびフィードバック処理部110へ出力する。そして、ステップS167へ移行する。
【0084】
<ステップS167>
そして、情報端末10の動作履歴生成部108は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果、および警備情報取得部107により取得された警備情報に基づいて、動作履歴情報を生成する。
【0085】
具体的には、動作履歴生成部108は、巡回精度の判定結果に含まれる時刻と、警備情報に含まれる時刻とを照合し、時刻が一致する(または一致するとみなせる)巡回精度の判定結果および警備情報を用いて、当該時刻(検知時刻)と、当該警備情報に含まれる識別情報と、当該巡回精度の判定結果(巡回精度結果)とを関連付けることによって、動作履歴情報を生成する。
【0086】
そして、動作履歴生成部108は、生成した動作履歴情報を、記憶部111に蓄積させる。そして、ステップS168へ移行する。
【0087】
<ステップS168>
情報端末10の精度低下エリア抽出部109は、記憶部111に記憶された動作履歴情報を参照し、当該動作履歴情報の巡回精度の判定結果(巡回精度結果)から、警備対象空間STSにおける巡回精度が低いエリアを抽出する。例えば、図12に示す動作履歴情報の例では、精度低下エリア抽出部109は、巡回精度結果が「眠気」であり、識別情報「AAA」で示されたセンサの設置位置の周辺、および、巡回精度結果が「無気力」であり、識別情報「DDD」で示されたセンサの設置位置の周辺を、巡回精度が低いエリアとして抽出する。精度低下エリア抽出部109は、抽出したエリアの情報をフィードバック処理部110へ出力する。そして、ステップS169へ移行する。
【0088】
<ステップS169>
情報端末10のフィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果、および精度低下エリア抽出部109により抽出された巡回精度が低いエリアの情報に基づいて、所定のフィードバック処理を実行する。例えば、フィードバック処理部110は、フィードバック処理として、精度低下エリア抽出部109により抽出された巡回精度が低いエリアの情報をディスプレイ415に表示させる。また、フィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果が例えば「眠気」等である場合、フィードバック処理として、バイブレータ417を振動させることにより意識状態の改善指示を行うものとしてもよい。なお、状況によっては、意識状態の改善指示として、ディスプレイ415にその旨を表示させたり、スピーカ413から音声出力するものとしてもよい。また、フィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果が例えば「恐怖」である場合、何らかの危険な状況へ遭遇したものとして、監視センタの管理サーバ20に対して、遠距離通信回路410を介して非常通報を行うものとしてもよい。
【0089】
以上のステップS161~S169の流れによって、警備システム1による精度判定処理が実行される。この警備システム1による精度判定処理は、巡回者による警備対象空間STSの巡回作業の開始から終了まで、繰り返し実行される。
【0090】
以上のように、本実施の形態に係る警備システム1では、生体信号取得部101は、巡回者に関する生体信号を検出する脳波計Eから該生体信号を取得し、警備情報取得部107は、巡回者による巡回対象となる警備対象空間STSに設置された1以上の警備端末STにより巡回者が検知された場合に、少なくとも巡回者を検知したセンサに関する情報(識別情報等)を含む警備情報を取得し、特徴量算出部102は、生体信号取得部101により取得された生体信号から、所定の特徴量を算出し、集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105のうち少なくともいずれかが、特徴量算出部102により算出された特徴量に基づいて、巡回者の意識状態についての分析を行い、巡回精度判定部106は、分析結果に基づいて、巡回者の巡回精度を判定し、動作履歴生成部108は、少なくとも、警備情報が示すセンサの情報(識別情報等)と、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果とを関連付けた動作履歴情報を生成するものとしいている。このように、巡回者の巡回精度と、センサによる検知結果とを関連付けた動作履歴情報を生成することにより、巡回精度の維持を効率的に行うことができる。
【0091】
また、本実施の形態に係る警備システム1では、精度低下エリア抽出部109は、動作履歴情報に基づいて、警備対象空間STSにおいて巡回精度が低下して正常でないエリアを抽出するものとしている。このように、警備対象空間STSから、巡回精度が低下して正常でないものと判定されたエリアを抽出することによって、巡回者に対して当該エリアについて通知して再度の巡回を促すことができる。
【0092】
また、本実施の形態に係る警備システム1では、フィードバック処理部110は、精度低下エリア抽出部109により抽出されたエリアの情報をディスプレイ415に表示させるものとしている。これによって、巡回者は巡回精度が低下したエリアを認識することができ、当該エリアに対して再度の巡回を行うことにより巡回精度の維持を効率的に行うことができる。
【0093】
また、本実施の形態に係る警備システム1では、フィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果が、巡回精度が低く正常でない場合、巡回者の意識状態の改善指示をディスプレイ415、バイブレータ417またはスピーカ413等の出力装置に出力させるものとしている。これによって、巡回者は意識状態を改善することができ、巡回精度の維持を効率的に行うことができる。
【0094】
また、本実施の形態に係る警備システム1では、フィードバック処理部110は、巡回精度判定部106による巡回精度の判定結果が所定の意識状態(恐怖等)を示す場合、管理サーバ20に非常通報を行うものとしている。これによって、巡回者に及ぶ危険を回避できる可能性を向上させたり、当該状況に対して新たな応援者を呼び出すこと等が可能となる。
【0095】
なお、本実施の形態に係る警備システム1では、識別情報はセンサの設置位置を示すこととしているが、センサ毎に付与された割り当て情報を識別情報とし、警備端末STから管理サーバ20へ送信するようにしてもよい。この場合、管理サーバ20は、予め各センサの設置位置を記録した警備対象空間の平面図を記憶しておき、警備端末STから検知情報を受信すると、情報端末10へ、割り当て情報である識別情報と当該警備対象空間の平面図を含む警備情報を送信する。この警備情報を受信した情報端末10では、割り当て情報を識別情報とする動作履歴情報が生成され、巡回精度が低かったときの識別情報である割り当て情報と警備情報に含まれる警備対象空間の平面図とをディスプレイ415に表示することで、巡回者へ割り当て情報に対応するセンサの設置位置を確認させ、当該センサ付近での巡回精度が低下していたことを認識させることができる。
【0096】
また、管理サーバ20は、予め各センサが設置されている位置を割り当て情報毎に記憶しておくようにしてもよい。この場合、管理サーバ20にて、受信した識別情報をもとに対応するセンサの設置位置を求め、求めた設置位置の情報を識別情報として警備情報に含めて送信する。これにより、情報端末10では、警備情報に基づいて動作履歴情報を生成することができる。
【0097】
(変形例)
上述の実施の形態の変形例に係る警備システム1について、上述の実施の形態に係る警備システム1と相違する点を中心に説明する。上述の実施の形態では、精度判定処理を構成する機能のうち、警備端末STから検知情報を受信して、警備情報を情報端末10へ送信する機能以外のすべての機能は、情報端末10によって実現する動作について説明した。本変形例では、集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105による分析処理、ならびに巡回精度判定部106による巡回精度の判定処理について、機械学習により生成した学習モデルで実現する動作について説明する。なお、本変形例に係る警備システム1の全体構成、および情報端末10および管理サーバ20のハードウェア構成は、上述の実施の形態で説明した構成と同様である。
【0098】
変形例に係る警備システムでは、一部の機能を機械学習による学習モデルを用いた処理で代替する。本変形例に係る警備システム1の構成および動作について説明する。
【0099】
管理サーバ20は、集中度分析部103、情動分析部104、眼球運動分析部105および巡回精度判定部106と同様の機能を有している。管理サーバ20は、予め、巡回者から得られた脳波等の生体信号を取得して、当該生体信号から算出した特徴量に基づいて、集中度分析部、情動分析部、眼球運動分析部および巡回精度判定部により判定した巡回精度の判定結果をラベルとした教師データを作成し、当該教師データに基づく機械学習(教師あり学習)により学習モデルを生成する。すなわち、当該学習モデルは、生体信号の特徴量を説明変数とし、巡回精度の判定結果を目的変数として生成したモデルである。この場合、機械学習のアルゴリズムとしては、例えば、SVM(Support Vector Machine)、ランダムフォレスト、決定木、ニューラルネットワーク、GBDT(Gradient Boosting Decision Tree)等の公知のアルゴリズムを適用することができる。
【0100】
なお、脳波等の生体信号の特徴量を説明変数としたが、これに限定されるものではなく、生体信号そのものを説明変数として、学習モデルを生成するものとしてもよい。また、学習モデルは、管理サーバ20によって生成されることに限定されるものではなく、外部の装置で生成した学習モデルを管理サーバ20上で運用するものとしてもよい。
【0101】
そして、管理サーバ20は、情報端末10において、生体信号取得部101により取得された生体信号から特徴量算出部102により算出された特徴量を、ネットワークNを介して受信し、当該特徴量をサンプルデータとして学習モデルに入力し、巡回精度の判定結果を出力として取得する。そして、管理サーバ20は、取得した巡回精度の判定結果を、ネットワークNを介して情報端末10へ送信する。そして、情報端末10の動作履歴生成部108は、受信した巡回精度の判定結果と、別途、管理サーバ20から受信している警備情報とを用いて、動作履歴情報を生成する。その他の動作は、上述の実施の形態に係る警備システム1と同様である。
【0102】
すなわち、上述の実施の形態に係る情報端末10の集中度分析部103、情動分析部104、眼球運動分析部105および巡回精度判定部106の機能が、管理サーバ20上で運用される学習モデルによって代替されることになる。これによって、上述の実施の形態に係る警備システム1が奏する効果と同様の効果を奏すると共に、情報端末10の機能の一部が管理サーバ20の学習モデルで代替されることにより、情報端末10での処理負荷を軽減することができる。また、上述の学習モデルを構築するための学習処理の精度を高めることによって、巡回精度の判定処理の精度を高めることができる。
【0103】
なお、機械学習に基づく学習モデルにより、情報端末10の集中度分析部103、情動分析部104、眼球運動分析部105および巡回精度判定部106の機能を、管理サーバ20で代替するものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、集中度分析部103、情動分析部104および眼球運動分析部105のみを管理サーバ20の学習モデルで代替することにより、学習モデルにより、集中度、覚醒度および感情度、ならびに眼球運動の状態を出力し、巡回精度の判定については情報端末10で実行するということも可能である。また、学習モデルを用いることに限定されるものではなく、情報端末10の機能の一部を、単に管理サーバ20で代替するものとしてもよい。また、管理サーバ20の機能、すなわち、検知情報取得部201および警備情報送信部202の機能を、情報端末10で代替することも可能である。
【0104】
なお、上述の実施の形態および変形例において、情報端末10および管理サーバ20の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施の形態および変形例において、情報端末10および管理サーバ20で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態および変形例において、情報端末10および管理サーバ20で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施の形態および変形例において、情報端末10および管理サーバ20で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施の形態および変形例において、情報端末10および管理サーバ20で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU401、CPU501が上述の記憶装置(例えば、ROM402、EEPROM404、補助記憶装置505等)からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置(RAM403、RAM503)上にロードされて生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0105】
1 警備システム
10 情報端末
20 管理サーバ
101 生体信号取得部
102 特徴量算出部
103 集中度分析部
104 情動分析部
105 眼球運動分析部
106 巡回精度判定部
107 警備情報取得部
108 動作履歴生成部
109 精度低下エリア抽出部
110 フィードバック処理部
111 記憶部
112 入力部
201 検知情報取得部
202 警備情報送信部
203 記憶部
401 CPU
402 ROM
403 RAM
404 EEPROM
405 撮像部
406 撮像I/F
407 加速度・方位センサ
408 GPS受信部
409 バスライン
410 遠距離通信回路
410a アンテナ
411 近距離通信回路
411a アンテナ
412 マイク
413 スピーカ
414 音入出力I/F
415 ディスプレイ
416 外部機器接続I/F
417 バイブレータ
418 タッチパネル
501 CPU
502 ROM
503 RAM
505 補助記憶装置
508 ネットワークI/F
509 ディスプレイ
510 バスライン
511 キーボード
512 マウス
AR1、AR2 情動領域
E 脳波計
H ヘルメット
N ネットワーク
ST 警備端末
STS 警備対象空間
ST-C1、ST-C2 カメラ
ST-M1、ST-M2 人感センサ
ST-D1、ST-D2、ST-D3 ドアセンサ
図1
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