(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122398
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】注文管理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20230825BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026075
(22)【出願日】2022-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】313006647
【氏名又は名称】セイコーソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 浩志
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB63
(57)【要約】
【課題】メニューが品切れとなった場合に、対応する他のメニューについても品切れとして処理することで、品切れの処理の負担を軽減することが可能な注文管理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】第1メニューと、当該第1メニューに対応する在庫状況とを記憶する記憶部と、対応する前記第1メニューへのリンク情報が付与された第2メニューの注文を外部装置から受け付けた際に、注文された当該第2メニューの前記リンク情報から前記第1メニューに対応する在庫状況を確認する管理部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1メニューと、当該第1メニューに対応する在庫状況とを記憶する記憶部と、
対応する前記第1メニューへのリンク情報が付与された第2メニューの注文を外部装置から受け付けた際に、注文された当該第2メニューの前記リンク情報から前記第1メニューに対応する在庫状況を確認する管理部と、を備える注文管理装置。
【請求項2】
前記管理部は、
前記在庫状況を確認した結果、在庫がない場合は、前記第2メニューの在庫がない旨を前記外部装置に送信する請求項1に記載の注文管理装置。
【請求項3】
前記在庫状況には、前記第1メニューで使用される食材の在庫状況を含む請求項1又は2に記載の注文管理装置。
【請求項4】
前記第2メニューには、共通の前記食材を使用する前記第1メニューへの前記リンク情報が付与される請求項3に記載の注文管理装置。
【請求項5】
前記食材に対して在庫状況を確認した結果、在庫がない場合、前記第2メニューとともに、共通の当該食材を使用する注文を受け付けていない他の第2メニューについても、在庫がない旨を前記外部装置に送信する請求項3又は4に記載の注文管理装置。
【請求項6】
コンピュータに、
第1メニューと前記第1メニューに対応する在庫状況とを記憶する記憶部から、当該第1メニューと、当該在庫状況とを読み出す処理と、
対応する前記第1メニューへのリンク情報が付与された第2メニューの注文を外部装置から受け付けた際に、注文された当該第2メニューの前記リンク情報から前記第1メニューに対応する在庫状況を確認する処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文管理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲食店では、店内飲食の他に、デリバリー代行業者のサービスを使用することが増えている。デリバリー代行業者は、飲食店のメニューについて、デリバリー代行業者のwebサイトでユーザのスマートフォンなどから注文を受け付け、受け付けた注文のデータを飲食店と連携し、飲食店で調理が完了したメニューの配達を行うサービスを提供している。
【0003】
また、飲食店では、複数のデリバリー代行業者と契約を行うことも多い。これらのデリバリー代行業者は、配達方法やサービスの内容に応じて、それぞれ価格を設定している。飲食店では、同じメニューでもデリバリー代行業者によって価格が違う場合もあり、デリバリー業者毎に、別のメニューコードを付与し、それぞれ別メニューとして管理している。そのため、あるメニューが品切れとなった場合には、連携する各デリバリー代行業者のメニューについてもそれぞれ品切れの処理を行う必要があり、店員の手間がかかっていた。
【0004】
ここで、品切れの制御については、メニューに食材を対応付けた食材テーブルを設定し、在庫が切れた食材をキーワードとして食材テーブルを検索することで、複数のメニューを同時に品切れに設定して食券の発行を禁止するものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、先行文献のようにメニューに食材テーブルを対応付けた場合には、メニューの変更があった場合に、食材マスタとメニューマスタの2種類のマスタファイルを変更しなければならず、変更があった場合に、マスタ修正に手間がかってしまうとともに、品切れ操作は、食材マスタを変更するため、当該メニューを品切れとするには、食材を確認して、その食材を品切れにしなければならず、直感的に操作しにくいという問題があった。
【0007】
そこで、本願発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、メニューが品切れとなった場合に、連携する他のメニューについても自動的に品切れとして処理することで、品切れの処理の負担を軽減することが可能な注文管理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様の注文管理装置は、第1メニューと、当該第1メニューに対応する在庫状況とを記憶する記憶部と、対応する前記第1メニューへのリンク情報が付与された第2メニューの注文を外部装置から受け付けた際に、注文された当該第2メニューの前記リンク情報から前記第1メニューに対応する在庫状況を確認する管理部と、を備える。
【0009】
第1の態様の注文管理装置によれば、メニューが品切れとなった場合に、連携する他のメニューについても品切れとして処理することで、品切れの処理の負担を軽減することができる注文管理装置を提供することが可能となる。
【0010】
また、第2の態様の注文管理装置は、前記管理部は、前記在庫状況を確認した結果、在庫がない場合は、前記第2メニューの在庫がない旨を前記外部装置に送信する。
【0011】
第2の態様の注文管理装置によれば、在庫状況の確認結果を外部装置に出力することができる注文管理装置を提供することが可能となる。
【0012】
また、第3の態様の注文管理装置は、前記在庫状況には、前記第1メニューで使用される食材の在庫状況を含む。
【0013】
第3の態様の注文管理装置によれば、食材がなくなった場合に、共通の食材を使用する他のメニューについても品切れとして処理することで、食材がなくなった場合の処理の負担を軽減することができる注文管理装置を提供することが可能となる。
【0014】
また、第4の態様の注文管理装置は、前記第2メニューには、共通の前記食材を使用する前記第1メニューへの前記リンク情報が付与される。
【0015】
第4の態様の注文管理装置によれば、食材がなくなった場合に、リンク情報を辿ることで共通の食材を使用する他のメニューについても品切れとして処理することができる注文管理装置を提供することが可能となる。
【0016】
また、第5の態様の注文管理装置は、前記食材に対して在庫状況を確認した結果、在庫がない場合、前記第2メニューとともに、共通の当該食材を使用する注文を受け付けていない他の第2メニューについても、在庫がない旨を前記外部装置に送信する。
【0017】
第5の態様の注文管理装置によれば、注文をする者に、在庫がない食材を使用する他のメニューについても、注文ができないことを報知することが可能となり、在庫がない食材を使用するメニューの代替メニューの選択を補助することができる注文管理装置を提供することが可能となる。
【0018】
また、第6の態様の注文管理装置のプログラムは、コンピュータに、対応する第2メニューに対して関連づけたリンク情報が付与されている第1メニューと前記第1メニューに対応する在庫状況とを記憶する記憶部から、当該前記第1メニューと、当該前記在庫状況とを読み出す処理と、対応する前記第1メニューへのリンク情報が付与された第2メニューの注文を外部装置から前記第2メニューの注文を受け付けた際に、注文された当該第2メニューの前記リンク情報から前記第1メニューに対応する在庫状況を確認する処理を実行させる。
【0019】
第6の態様の注文管理装置のプログラムによれば、メニューが品切れとなった場合に、連携する他のメニューについても品切れとして処理することで、品切れの処理の負担を軽減することができる注文管理装置のプログラムを提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、メニューが品切れとなった場合に、連携する他のメニューについても品切れとして処理することで、品切れの処理の負担を軽減することができる注文管理装置及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態に係る注文管理システムの概略構成図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る注文管理装置の概略ブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る注文管理装置の機能構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る注文管理装置に記憶されるメニュー情報テーブルの一例を説明するための説明図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係る品切れテーブルの一例を説明するための説明図である。
【
図6】本発明の実施の形態に係るサーバに記憶されるメニュー情報テーブルの一例を説明するための説明図である。
【
図7】本発明の実施の形態に係る注文管理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図8】本発明の実施の形態に係る注文受注処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の実施の形態に係るメニュー情報テーブルの他の一例を説明するための説明図である。
【
図10】本発明の実施の形態に係る食材の品切れテーブルの他の一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0023】
図1を用いて、本実施の形態に係る注文管理システム10の一例を説明する。
図1は、本実施の形態に係る注文管理システム10の概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る注文管理システム10は、飲食店などの店舗内に収容される店舗内システム20と、店舗内システム20とインターネット回線などを通じて接続されるデリバリー代行業者のサーバ400とを備えている。デリバリー代行業者のサーバ400は、ユーザのスマートフォン500などからインターネット回線などを通じて飲食店のメニューの注文を受け付け、店舗内システム20に受け付けた注文情報を送信する。ここで、本実施の形態では、デリバリー代行業者のサーバ400が外部装置の一例である。また、デリバリー代行業者のサーバ400は、当該店舗が契約しているデリバリー代行業者の数分のサーバ400を備えている。
【0024】
店舗内システム20は、複数の注文端末装置100と、注文管理装置200と、プリンター300とを備えている。なお、注文管理装置200は、店舗内に収容される場合に限定されず、インターネット回線などを通じて注文端末装置100、プリンター300と接続されることにより、店舗外に設置されても良い。また、店舗内システム20には、調理の際に参照する情報が表示されるディスプレイ装置などの他の装置を備えても良い。
【0025】
注文端末装置100は、店舗の店員が客からの注文を入力する際に使用する装置であり、本実施の形態では、スマートフォン型やタブレット型の端末装置である。注文端末装置100は、例えば、無線LAN(Local Area Network)などの無線通信により、注文管理装置200と通信を行う。
【0026】
注文管理装置200は、本実施の形態では、注文端末装置100やサーバ400から入力された注文情報の管理や、注文情報に応じてプリンター300にお客様伝票を印刷させる等の制御、後述するメニューの残数の確認などを行う。
【0027】
プリンター300は、会計の際に使用するお客様伝票などを印刷する装置である。プリンター300は、有線ネットワークを介して注文管理装置200と通信を行う。注文管理装置200からプリンター300に送信される情報は、お客様伝票を印字するための情報である伝票イメージ等である。なお、プリンター300は、有線ネットワークを介して注文管理装置200と通信を行う場合に限定されず、例えば、無線LAN、インターネットなどの無線通信を介して注文管理装置200と通信を行っても良い。
【0028】
(注文管理装置200)
図2は、本実施の形態に係る注文管理装置200のブロック図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る注文管理装置200は、制御部201、記憶部202、通信部203、入力部204、表示部205、を備えている。
各構成は、バス206を介して相互に通信可能に接続されている。
【0029】
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)を備え、各種プログラムを実行したり、注文管理装置200の各部を制御したりする。すなわち、制御部201は、記憶部202に記録されているプログラムに基づいて、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0030】
また、制御部201は、注文端末装置100やサーバ400から入力された注文情報等に基づき、伝票イメージを作成し、プリンター300に印刷を指示する。
【0031】
記憶部202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、情報を記憶する。
記憶部202として、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。
【0032】
ここで、本実施の形態における記憶部202に記憶される情報としては、例えば、
図4に示す注文可能なメニューに関するメニュー情報テーブルM1、
図5に示す品切れテーブルS、などがある。
【0033】
ここで、記憶部202に記憶されているプログラムは、注文管理装置200に予めインストールされていても良い。また、プログラムは、不揮発性の記憶媒体に記憶して、又はネットワークを介して配布し、注文管理装置200に適宜インストールすることで実現しても良い。なお、不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM、DVD-ROM、及びUSBメモリ、メモリカード等が想定される。
【0034】
通信部203は、注文端末装置100、プリンター300、サーバ400等の他の機器と通信するものであり、注文端末装置100、プリンター300、サーバ400から受信した情報を、有線ネットワークを介して制御部201に出力し、又、制御部201から入力された入力情報を、無線LANを介して注文端末装置100、プリンター300、サーバ400に送信する。
【0035】
入力部204は、キーボードや、マウス等のポインティングデバイスを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0036】
表示部205は、例えば、液晶ディスプレイであり、制御部201の制御に応じて各種の情報を表示する。
また、表示部205は、タッチパネル方式を採用して、入力部204として機能しても良い。
【0037】
上記のプログラムを実行する際に、注文管理装置200は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。
注文管理装置200が実現する機能構成について説明する。
図3は、注文管理装置200の制御部(CPU)201の機能構成の例を示すブロック図である。
【0038】
図3に示すように、注文管理装置200は、機能構成として、受付部210、送信部220、管理部230を有する。各機能構成は、制御部(CPU)201が記憶部202に記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0039】
(受付部210)
受付部210は、注文端末装置100や、デリバリー代行業者のサーバ400から送信された、注文された料理、当該料理の注文数量、などからなる注文情報を受け付けるものである。
【0040】
(送信部220)
送信部220は、デリバリー代行業者のサーバ400に、受け付けた注文情報について、受注か品切れかの返信をする。
【0041】
(管理部230)
管理部230は、対応する店内用のメニューへのリンク情報が付与されたデリバリー用のメニューの注文をデリバリー代行業者のサーバ400から受け付けた際に、注文された当該デリバリー用のメニューのリンク情報から店内用のメニューに対応する在庫状況を確認する。
また、管理部230は、在庫状況を確認した結果、在庫がない場合は、送信部220を用いて、在庫がない旨をデリバリー代行業者のサーバ400に送信する。
【0042】
(サーバ400)
また、デリバリー代行業者のサーバ400には、
図6に示す当該デリバリー代行業者で注文することが可能なメニューに関するメニュー情報テーブルM2などが記憶される。本例では、デリバリー代行業者A社のサーバ400に記憶しているメニュー情報テーブルM2の例を示している。
【0043】
図4~
図6を用いて、注文管理装置200に記憶されるメニュー情報テーブルM1と品切れテーブルSとデリバリー代行業者のサーバ400に記憶しているメニュー情報テーブルM2について説明する。
【0044】
図4は、注文管理装置200に記憶されるメニュー情報テーブルM1の一例である。注文管理装置200に記憶されるメニュー情報テーブルM1には、
図4に示すように、店内用のメニューと、デリバリー用のメニューとが記憶される。ここで、店内用のメニューが第1メニューの一例であり、デリバリー用のメニューが第2メニューの一例である。
【0045】
注文管理装置200に記憶されるメニュー情報テーブルM1には、
図4に示すように、メニューを識別するためのメニューコードと、メニュー名、単価、リンクメニューコードが記載されている。リンクメニューコードは、デリバリー用のメニューに付与され、対応する店内用のメニューへの関連づけを示すリンク情報である。本例では、メニューコード「1001」のデリバリー用のメニューの「A社用ハンバーグ」、メニューコード「2001」の「B社用ハンバーグ」、メニューコード「3001」の「C社用ハンバーグ」について、メニューコード「0001」の店内用のメニューの「ハンバーグ」へのリンク情報が付与されている。同様に、メニューコード「1002」のデリバリー用のメニューの「A社用ビーフシチュー」、メニューコード「2002」の「B社用ビーフシチュー」、メニューコード「3002」の「C社用ビーフシチュー」について、メニューコード「0002」の店内用のメニューの「ビーフシチュー」へのリンク情報が付与されている。なお、リンク情報が付与されるデリバリー用のメニューと、対応する店内用のメニューとは、同じメニュー名のものに限定されず、他のメニュー名のものであってもよい。例えば、メニュー「ハンバーグ」について、店内用メニューの具体的な名称が「ハンバーグ」で、「A社用ハンバーグ」の具体的な名称が「特製ハンバーグ」、「B社用ハンバーグ」の具体的な名称が「ハンバーグ」、のように、同じメニュー名でも異なるメニュー名でもよい。
【0046】
図5は、注文管理装置200に記憶される品切れテーブルSの一例である。注文管理装置200に記憶される品切れテーブルSには、
図5に示すように、店内用のメニューについて、在庫状況として残数が記憶される。ここで、
図5に示す残数「0」は品切れ状態を示し、「10」は残数が「10」であることを示し、「9999」は残数の設定がない、すなわち、品切れが管理されていないメニューであることを示す。また、品切れテーブルSへの残数の入力は、注文管理装置200の入力部204を用いたり、注文端末装置100を用いたりすることで行われる。
【0047】
なお、品切れテーブルSをメニュー情報テーブルM1とは別に設ける場合に限定されず、メニュー情報テーブルM1の項目を増やし、「残数」についても合わせて記憶するようにしてもよい。
【0048】
また、
図6を用いて、デリバリー代行業者のサーバ400に記憶されるメニュー情報テーブルM2について説明する。
図6に示すように、サーバ400には、店内用のメニューのうち、当該デリバリー代行業者のメニューが記憶される。本例では、デリバリー代行業者A社のサーバ400に記憶しているメニュー情報テーブルM2について示している。そのため、かかるメニュー情報テーブルM2には、注文管理装置200に記憶しているメニュー情報テーブルM1のうち、デリバリー(A社)用のメニューと同じメニューが記憶されている。なお、デリバリー代行業者のサーバ400に、当該デリバリー代行業者のメニューを記憶せず、注文管理装置200に記憶して、当該注文管理装置200に記憶しているデリバリー代行業者のメニューをデリバリー代行業者のサーバ400の表示部に表示して、ユーザからの注文を受け付けるようにしてもよい。
【0049】
次に、
図7を用いて注文管理システム10の作用について説明する。
図7は、注文管理システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0050】
ステップS100において、料理を注文するユーザは、自身のスマートフォン500などの端末を用いてデリバリー代行業者のサーバ400のwebサイトにアクセスし、注文を行う。かかる注文を受け付けたサーバ400のCPUは、ステップS102において、受け付けた注文データを注文管理装置200に送信する。
【0051】
注文データを受け付けた注文管理装置200の制御部201は、品切れテーブルSを参照し、品切れか否かを判断し、サーバ400に、品切れか受注完了かの返信を行う。かかる返信を受け付けたサーバ400のCPUは、ユーザの端末に品切れか受注完了かの返信を行う。なお、品切れテーブルSを参照した品切れか否かの判断は、注文管理装置200の制御部201が行う場合に限定されず、デリバリー代行業者のサーバ400が注文管理装置200に記憶されている品切れテーブルSを参照して品切れか否を判断するようにしてもよい。また、注文管理装置200に記憶されている品切れテーブルSのコピーをデリバリー代行業者のサーバ400に記憶し、デリバリー代行業者のサーバ400が当該コピーの品切れテーブルSを参照して品切れか否を判断するようにしてもよい。
【0052】
次に、
図8を用いて本実施の形態における注文管理装置200の作用について説明する。
図8は、注文管理装置200による注文受注処理の流れを示すフローチャートである。制御部201が記憶部202からプログラムを読み出して、展開して実行することにより、当該処理が行なわれる。
【0053】
ステップS200において、制御部201のCPU(受付部210)により、メニューの注文を受け付けたか否かが判定される。すなわち、ユーザがスマートフォン500などを用いて、デリバリー代行業者のサーバ400、例えばデリバリー代行業者A社のサーバ400に接続し、当該サーバ400を介してA社用のメニューの注文をしたかが判定される。メニューの注文を受け付けていないと判定された場合は処理を終了する。一方、メニューの注文を受け付けたと判定された場合は、次のステップS202に進む。
【0054】
ステップS202において、制御部201のCPU(管理部230)により、注文されたメニューが品切れか否かが判定される。すなわち、制御部201はメニュー情報テーブルM1から、注文されたA社用のメニューに関連付けられたメニューのリンク情報から対応する店内用のメニューのメニューコードを取得し、取得したメニューコードの品切れテーブルSを参照して残数が「0」でないかを判定する。具体的には、制御部201のCPU(管理部230)は、デリバリー代行業者A社のメニューコード「1001」の「A社用ハンバーグ」が1個注文された場合は、メニュー情報テーブルM1からメニューコード「1001」の「A社用ハンバーグ」のリンクメニューコードに記載されている店内用のメニューのメニューコード「0001」を取得する。そして、取得したメニューコード「0001」の品切れテーブルSの残数が「0」でないかを判定する。品切れであると判定された場合は、次のステップS204に進む。
【0055】
ステップS204において、制御部201のCPU(送信部220)は、デリバリー代行業者A社のサーバ400に対し、品切れである旨の返信を行う。そして、処理を終了する。
【0056】
一方、上述したステップS202で、品切れであると判定されない場合は、ステップS206に進み、制御部201のCPU(送信部220)は、デリバリー代行業者A社のサーバ400に対し、受注が完了した旨の返信を行う。そして、処理を終了する。
なお、受注のタイミングで、品切れテーブルSに記憶された各メニューコードに対応する残数を、受注数だけカウントダウンさせて、残数を更新するようにしてもよい。
【0057】
本実施の形態によれば、メニューが品切れとなった場合に、対応する他のメニューについても品切れとして処理することで、品切れの処理の負担を軽減することができる注文管理装置200及びプログラムを提供することが可能となる。すなわち、店内用のメニューの在庫状況のみ管理すればよく、デリバリー用のメニューの在庫状況を管理する必要がないようにすることが可能となる。特に、デリバリー代行業者が複数ある場合に、デリバリー代行業者毎に品切れの処理をする場合の処理の負担の軽減に有効である。
【0058】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0059】
上述した実施の形態では、メニュー自体が品切れであるか否かを判定したか、メニュー自体の品切れの他に、又は、メニュー自体の品切れに加え、食材となるメニューが品切れであるか否かを判定し、当該判定結果から、共通する食材を使用する派生メニューが注文可能であるか否かを判定するようにしてもよい。例えば、詳しくは後述するが、食材となるメニュー「ハンバーグ」が品切れである場合は、共通の「ハンバーグ」を使用する派生メニュー「チーズハンバーグ」も品切れであると判定する。なお、食材となるメニューが品切れであるか否かを判定する場合に限定されず、牛肉やキャベツなど、メニューの食材自体が品切れであるか否かを判定するようにしてもよい。例えば、牛肉が品切れである場合は、牛肉を使用するメニューを品切れであると判定するようにしてもよい。
【0060】
図9は、注文管理装置200に記憶しているメニュー情報テーブルM3の一例である。メニュー情報テーブルM3には、食材メニューと、派生メニューとが記憶される。ここで、食材メニューが第1メニューの一例であり、派生メニューが第2メニューの一例である。
【0061】
メニュー情報テーブルM3には、
図9に示すように、メニューを識別するためのメニューコードと、メニュー名、単価、リンクメニューコードが記載されている。リンクメニューコードは、共通する食材が複数ある場合に対応するため複数のリンクメニューコードが入力可能にされている。ここで、リンクメニューコードは、派生メニューに付与され、共通する食材メニューへの関連づけを示すリンク情報である。本例では、メニューコード「9002」の派生メニューの「チーズハンバーグ」について、メニューコード「0101」の食材メニューの「ハンバーグ」へのリンク情報が付与されている。同様に、メニューコード「9003」の派生メニューの「ハンバーグ&エビフライ」について、メニューコード「0101」の食材メニューの「ハンバーグ」と「0102」の「エビフライ」へのリンク情報が付与されている。
【0062】
図10は、注文管理装置200に記憶している品切れテーブルS2の一例である。注文管理装置200に記憶される品切れテーブルS2には、
図10に示すように、食材メニューについて、在庫状況として残数が記憶される。ここで、
図10に示す残数「0」は品切れ状態を示し、「10」は残数が「10」であることを示し、「9999」は残数の設定がない、すなわち、品切れが管理されていないメニューであることを示す。
【0063】
例えば、メニューコード「9003」の「ハンバーグ&エビフライ」が1個注文された場合は、注文管理装置200の制御部201は、メニュー情報テーブルM3から当該「ハンバーグ&エビフライ」のリンクメニューコードに記載されている食材メニューのメニューコード「0101」と「0102」を取得する。そして、取得したメニューコード「0101」「0102」の品切れテーブルSの残数が「0」でないかを判定する。
図10に示す品切れテーブルSの例では、メニューコード「0102」は残数「10」であるため、品切れではないが、メニューコード「0101」が残数「0」であるため、注文管理装置200の制御部201は、「ハンバーグ&エビフライ」は品切れであると判定する。
なお、この例の場合、メニューコード「0101」の残数が「0」であるということが分かるため、「ハンバーグ&エビフライ」の注文したユーザが操作する端末に対して、メニューコード「0101」である「ハンバーグ」と、リンクメニューコードに「0101」を含む派生メニューとに対し品切れが発生している旨、通知するようにしてもよい。すなわち、メニューコード「0101」である「ハンバーグ」を含むメニューコード「9002」の「チーズハンバーグ」などについても品切れが発生していることを、料理を注文するユーザに通知して、他の品切れメニューについても知らせるようにして、品切れしているメニューの代替メニューの選択を補助するようにしてもよい。
【0064】
本変形例によれば、食材がなくなった場合に、リンク情報を辿ることで共通の食材を使用する他のメニューについても品切れとして処理することができる注文管理装置200及びプログラムを提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0065】
10 注文管理システム
100 注文端末装置
200 注文管理装置
201 制御部
202 記憶部
203 通信部
204 入力部
205 表示部
206 バス
300 プリンター
400 サーバ
M メニュー情報テーブル
S 品切れテーブル