(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122462
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】二輪車用ハンドルバーテープ
(51)【国際特許分類】
B62K 21/12 20060101AFI20230825BHJP
【FI】
B62K21/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026191
(22)【出願日】2022-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000137443
【氏名又は名称】株式会社マルイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000822
【氏名又は名称】弁理士法人グローバル知財
(72)【発明者】
【氏名】丸井 慎二
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 崇
【テーマコード(参考)】
3D013
【Fターム(参考)】
3D013CE01
3D013CF01
3D013CF06
3D013CF09
(57)【要約】
【課題】グリップ性、衝撃吸収性、握り心地良さ、及び耐久性がより向上できる二輪車用ハンドルバーテープを提供する。
【解決手段】ドロップハンドルバーなどに装着して使用するものであり、基部2及び重ね巻き部3から成る。重ね巻き部3は、基部2よりも厚みが薄く、重ね巻き部31と重ね巻き部32が基部2の各端部に形成されている。基部2と重ね巻き部3の材質はシリコーンラバーであり、一体成形されている。表面4が外側、裏面5が内側となるように、螺旋状を呈している。二輪車用ハンドルバーテープ1が螺旋状を呈することにより形成された間隙6の径φ
1は50mmである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車用ハンドルバーに巻き付けるテープにおいて、
テープ形状が、螺旋状に成形されたことを特徴とする二輪車用ハンドルバーテープ。
【請求項2】
螺旋状のテープは、隣接するテープの間に螺旋状の溝が設けられ、円筒状の形態であることを特徴とする請求項1に記載の二輪車用ハンドルバーテープ。
【請求項3】
螺旋状のテープは、幅方向の両端が中央部と比べて厚みが小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の二輪車用ハンドルバーテープ。
【請求項4】
螺旋状のテープは、テープ裏面側に突起状又は線条の凹凸形状が設けられたことを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の二輪車用ハンドルバーテープ。
【請求項5】
螺旋状のテープは、テープ表面側に突起状又は線条の凹凸形状が設けられたことを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の二輪車用ハンドルバーテープ。
【請求項6】
前記テープの螺旋状は、略円柱に巻き付けた蔓巻き螺旋であることを特徴とする請求項1~5の何れかに記載の二輪車用ハンドルバーテープ。
【請求項7】
前記テープの螺旋状は、略多角柱または楕円柱に巻き付けた螺旋であることを特徴とする請求項1~5の何れかに記載の二輪車用ハンドルバーテープ。
【請求項8】
前記テープにおいて、螺旋の径は、前記二輪車用ハンドルバーの外径より大きく設けられたことを特徴とする請求項1~7の何れかに記載の二輪車用ハンドルバーテープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車のハンドルバー等のグリップ部に巻き付けて使用するハンドルバーテープに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自転車等のハンドルバーのグリップ部に巻き付けるテープとして、ハンドルバーテープ(「カバーテープ」等ともいう。)が多く利用されている。自転車におけるハンドルバーテープの内、所謂、ドロップハンドルバーに装着されるものは、長さが1800mm、幅が30mm、厚みが2.5mm程度のものが一般的である。テープの材質としては、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、マイクロファイバー(ナイロンやポリエステル)などが用いられる。また近年はシリコーンフォームなどを用いる場合もある。
ハンドルバーテープは、滑り止め性能を与えるため、或いは、握り心地を良くするために、テープ表面に凹凸形状が設けられる場合がある。
【0003】
ハンドルバーテープの面上に凸部を設ける技術としては、綿テープの裏面にゴム薄層を一体に設けた自転車用バーテープが知られている(特許文献1を参照)。これは、自転車のハンドルバーへのハンドルバーテープの巻き付けを容易かつ強固のものとするために、ハンドルバーテープの裏面にゴム薄層を一体に設けたものである。しかしながら、特許文献1の自転車用バーテープは、綿テープの一面に未加硫ゴム液を塗布し、加硫室を通過させて加硫することで作製されたものであり、樹脂素材のテープを用いるものではないため、加工の自由度が低く、複雑な凹凸形状のテープを作製することが困難であるという問題がある。
【0004】
樹脂素材の一般的なハンドルバーテープは、加熱したロールの間で樹脂を練りながら溶かし、何本ものロールの間を通して所定の厚さに引き伸ばして成形されるといった、所謂、カレンダー成形によって作製される。カレンダー成形は、フィルム、シートなどの広巾の平らな製品を作るために用いられることが多く、模様を彫刻したロール状の型を使用してその模様の付いた製品を作ることも可能である。
しかしながら、カレンダー成形によってハンドルバーテープを作製した場合には、仮にテープ表面に凹凸形状を設けたとしても、製法による制約から、凸部の高さは0.3mm未満であることが多い。
【0005】
また、通常、ドロップハンドルバーに装着されるハンドルバーテープの長さは、1800mm程度か、それ以上となるものが多く、射出成形(インジェクション成形)もしくは直圧成形(コンプレッション成形)による生産は現実的ではないとの認識が一般的であった。
さらに、長尺ものの成形品の製法として広く知られる押出成形では、長手方向に同じ断面形状を有する製品しか生産することができず、意匠パターンの制約となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のとおり、従来、ハンドルバーテープを主にカレンダー成形によって作製していたため、表面に凹凸形状を設けたとしても、凸部の高さは0.3mm未満に留まり、このようなテープが一般的であったことから、グリップ性や衝撃吸収性をより向上するために、より高く立体的な凸部を形成させることが困難であった。
【0008】
ハンドルバーテープが射出成形もしくは直圧成形で生産できれば、適用できる意匠パターンや材料の選択肢が飛躍的に広がり生産者にも消費者にも多大なメリットがあるが、ハンドルバーテープは、通常長さ1800mmか、それ以上となるものが多いため、通常の射出成形機もしくは直圧成形機で生産できるサイズの金型に収めることができず、現実的ではなかった。
【0009】
かかる状況に鑑みて、本発明は、グリップ性、衝撃吸収性、握り心地良さ、及び耐久性がより向上できる二輪車用ハンドルバーテープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
バーテープを平面のまま射出成形もしくは直圧成形で生産しようとすると、一般的な樹脂成形品を生産している製造工場が持っていないような大きな成形機械が必要となり現実的ではない。そこで、本発明者らは、仕上がり製品が柔軟で容易に変形するものであることに着目し、平面の長尺帯状ではない形状に成形しても使用上問題にならないので、製品の仕上がり形状を螺旋状に纏めることにより、金型の最大辺長さをコンパクト化できることの知見を得た。
【0011】
すなわち、上記課題を解決すべく、本発明の二輪車用ハンドルバーテープは、二輪車用ハンドルバーに巻き付けるテープにおいて、テープ形状が、螺旋状に成形されたことを特徴とする。
テープ形状が、長尺帯状ではなく螺旋状に成形されることにより、射出成形や直圧成形でも長さ1800mm程度の二輪車用ハンドルバーテープを無理なく作製できる。これにより、カレンダー成形では作製できなかった十分な意匠凹深さ(或いは凸高さ)を有する三次元的な意匠造作のある製品を提供することができる。また、ハンドルバーテープを押出成形ではなく射出成形もしくは直圧成形で作製できるため、押出成形で作製可能な長手方向に同じ断面形状を有する意匠パターン以外のバリエーションに富んだ製品を作製できる。螺旋状とは、略円筒又は円柱に斜めにして巻き付けた形状のことである。なお、螺旋の巻方向については、右巻き・左巻きの何れでも構わない。
平面状に成形されたハンドルバーテープをハンドルバーに巻く場合、テープの外側(表面)は内側(裏面)より余分に引っ張られるので、傷が付いた場合に傷が広がり易く、容易に裂けたり切れたりするが、螺旋状に成形することで条件が改善され、製品のライフタイムが長くなる。
【0012】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープにおいて、螺旋状のテープは、隣接するテープの間に螺旋状の溝が設けられ、円筒状の形態であることでもよい。隣接するテープの間に螺旋状の溝が設けられることにより、隣接するテープが繋がった状態となり、使用する際に、ユーザ側で容易に切り分けて巻き付けることができる。
【0013】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープにおいて、螺旋状のテープは、幅方向の両端が中央部と比べて厚みが小さいことでもよい。これにより、テープを対象物に隙間なく巻き付けることができる。
【0014】
具体的には、螺旋状のテープは、テープ表面側の幅方向の一端とテープ裏面側の幅方向の他端が中央部と比べて厚みが小さいことが望ましい。巻き付けた際の握り心地良さを向上でき、かつ、テープを対象物に隙間なく巻き付けることができるからである。
【0015】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープにおいて、螺旋状のテープは、テープ裏面側に突起状又は線条の凹凸形状が設けられたことでもよい。突起状又は線条の凹凸形状が設けられることにより、グリップ性又は衝撃吸収性が向上する。また、突起状又は線条の凹凸形状がテープ裏面側に設けられることにより、握り心地良さを向上できる。ここで、凹凸形状とは、凹部もしくは凸部または凹凸部が形成されたものを意味している。突起状の凸部とは、例えば、円柱状突起、円筒状突起、二重六角格子状突起、ダイヤ目状突起、又は、杉目状突起などのことである。
【0016】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープにおいて、螺旋状のテープは、テープ表面側に突起状又は線条の凹凸形状が設けられたことでもよい。突起状又は線条の凹凸形状がテープ表面側に設けられることにより、グリップ性又は衝撃吸収性を向上できる。また、突起状又は線条の凹凸形状をテープ表面側及びテープ裏面側に設けて、更にグリップ性、衝撃吸収性、又は握り心地良さを向上できる構成としてもよい。
【0017】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープにおいて、テープの螺旋状は、略円柱に巻き付けた蔓巻き螺旋であることが好ましい。蔓巻き螺旋状とされることにより、ハンドルバーの形状に沿って無理なく巻き付けることができ、耐久性が向上する。
【0018】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープにおいて、テープの螺旋状は、略多角柱または楕円柱に巻き付けた螺旋であることでもよい。二輪車用ハンドルバーの断面形状は略円形状には限られないため、テープの螺旋状が略多角柱または楕円柱に巻き付けた螺旋とされることにより、対象となるハンドルバーの形状に合わせた仕様とすることができ、巻き付け作業の効率性や耐久性に優れたハンドルバーテープとすることができる。
【0019】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープにおいて、螺旋の径は、巻き付け対象となる二輪車用ハンドルバーの外径より大きく設けられたことが好ましい。テープの螺旋の径とピッチの相対関係により、テープの螺旋の径より小さい径にテープを変形させると、テープの幅方向の端部が自動的に重なり合うことになる。そのため、螺旋状に成形されたテープの螺旋の径が、実使用時の径、すなわち、巻き付け対象となる二輪車用ハンドルバーの外径より大きく成形されると、ハンドルバーに巻き付けた際に、テープの幅方向の端が自然に重なり合い、螺旋状に成形されたテープを対象物に隙間なく巻き付けることが容易となる。
【0020】
具体的には、螺旋状に成形されたことにより形成される略円筒形状の空洞部の径は、30~70mmであることが好ましい。一般的なドロップハンドルバーの筒部外径が23.8mm程度であるため、空洞部の径が30~70mmとされることにより、平面状に成形されたバーテープより実装形態に近い形状になっているため、巻き付け作業が容易になり、メンテナンスの負担が軽減される。また、実際に巻き付けるハンドルバーの径に近い径とすることができ、巻き付けた際の負荷が少なく、劣化が生じにくい構造とすることができる。
また、螺旋状に成形されたことにより形成される略円筒形状の空洞部の径は、200~300mmでもよい。空洞部の径が200~300mmとされることにより、幅広い成形機で作製可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の二輪車用ハンドルバーテープによれば、グリップ性、衝撃吸収性、握り心地良さ及び耐久性をより向上できるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施例1の二輪車用ハンドルバーテープの外観斜視図
【
図2】実施例1の二輪車用ハンドルバーテープを平板状に伸ばした図
【
図3】実施例1の二輪車用ハンドルバーテープの巻装イメージ図
【
図7】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例2)
【
図8】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例3)
【
図9】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例4)
【
図10】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例5)
【
図11】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例6)
【
図12】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例7)
【
図13】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例8)
【
図14】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例9)
【
図15】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例10)
【
図16】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例11)
【
図17】二輪車用ハンドルバーテープの外観図(実施例12)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
【実施例0024】
図1は、実施例1の二輪車用ハンドルバーテープの外観斜視図を示している。
図1に示すように、二輪車用ハンドルバーテープ1は、ドロップハンドルバー(図示せず)などに装着して使用するものであり、基部2及び重ね巻き部3から成る。重ね巻き部3は、基部2よりも厚みが薄く、重ね巻き部31と重ね巻き部32が基部2の各端部に形成されている。基部2と重ね巻き部3の材質はシリコーンラバーであり、一体成形されている。二輪車用ハンドルバーテープ1の材質としては、シリコーンラバーに限られず、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、マイクロファイバー(ナイロンやポリエステル)などを用いてもよい。
一般的に、直線的な形状ではない対象物に対しても隙間なく巻き付けられるために、テープ幅の約1/4から1/3程度を重ねるようにして巻き付けることが推奨される場合が多いため、幅方向の両端が薄くなるように成形されている。
二輪車用ハンドルバーテープ1は、表面4が外側、裏面5が内側となるように、螺旋状を呈している。二輪車用ハンドルバーテープ1が螺旋状を呈することにより形成された間隙6の径φ
1は50mmである。
【0025】
図2は、実施例1の二輪車用ハンドルバーテープを平板状に伸ばした図であり、(1)は全体図、(2)は破線箇所の拡大イメージ図を示している。
図2(1)に示すように、展開された状態では、二輪車用ハンドルバーテープ1は、一般的なバーテープと同様に帯状を呈している。
図2(1)に示す二輪車用ハンドルバーテープ1のテープ長さLは略500mmであるが、公知の直圧成形機や射出成形機を用いた場合、1800mm程度の長さの二輪車用ハンドルバーテープ1を作製可能である。また、二輪車用ハンドルバーテープ1のテープ幅Wは28mmである。
図2(2)に示すように、二輪車用ハンドルバーテープ1の中央には基部2が設けられ、基部2の両端には、それぞれ重ね巻き部31と重ね巻き部32が形成されている。
【0026】
図3は、実施例1の二輪車用ハンドルバーテープの巻装イメージ図を示している。重ね巻き部(31,32)は、基部2よりも薄く設けられているため、
図3に示すように、二輪車用ハンドルバーテープ1をハンドルバー12に巻き付けた際に、重ね巻き部31と重ね巻き部32が重なり合う箇所の厚みが過度に大きくならない構造である。
【0027】
図4は、直圧成形に用いる金型の説明図を示している。また、
図5は直圧成形の説明図を示している。
図4に示すように、金型7は、キャビティ(7a,7b)及びコア7cから成り、キャビティ7aには成形部70a、キャビティ7bには成形部70bが設けられている。なお、
図4では説明の都合上、金型7の形状は、デフォルメしたものを図示している。
直圧成形により、二輪車用ハンドルバーテープ1を作製する場合は、二輪車用ハンドルバーテープ1の材料11(
図5を参照)とコア7cをキャビティ7b上に配置し、
図5に示すように、直圧成形機(図示せず)内で加熱された金型7の熱で軟化した材料11を金型7で挟み、直圧成形機で圧力を掛け押し潰し、材料11を金型7内へ行き渡らせることで成形する。
【0028】
図6は、直圧成形後のイメージ図であり、(1)は、螺旋状に切り分けられた状態で成形された例を示している。
図6(1)に示す二輪車用ハンドルバーテープ1のテープのピッチP
1は30mmである。前述したように、テープ幅Wは、28mmである。成形する二輪車用ハンドルバーテープ1のテープ幅Wが28mmに対して、金型7内に配置させる際の螺旋のピッチP
1が30mmであれば、部材を1ピッチ先の部分と隔てる2mm幅の隙間が存在するので、これによって金型7のキャビティ(7a,7b)とコア7cが型締めされ、直圧成形や射出成形による成形が可能となる。
図2に示すように展開した状態での二輪車用ハンドルバーテープ1の寸法が、テープ幅Wが28mm、テープ長さLが1800mmであったとして、これを内径φ
1が50mm、ピッチP
1が30mmの螺旋状になるように配置すれば、凡そ11.5ピッチで長さ1800mm相当となるので、径50mm×350mm程度の空間を内包できる金型7で成形できる成形機を用いることで作製可能である。
【0029】
図6(2)は、後加工で切り分けやすいように螺旋状の溝13が成形されている例を示している。溝13は、重ね巻き部(31,32)よりも薄く設けられ、人の手で容易に切り離すことのできる構造となっている。キャビティ(7a,7b)及びコア7cの形状によっては、
図6(1)に示すように、直圧成形機による成形段階で、帯状に切り分けられた状態とすることもできるし、
図6(2)に示す二輪車用ハンドルバーテープ100のように、直圧成形機による成形段階では、重ね巻き部31と重ね巻き部32が繋がった略円筒形状とし、後の加工で切り分ける構造とすることもできる。また、重ね巻き部31と重ね巻き部32が繋がった略円筒形状の状態で販売し、ユーザの手により切り離し、対象物に巻き付けて使用する構成としてもよい。繋がった略円筒形状の状態で販売することにより、型崩れが起きにくく、取り扱いが容易となる。