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▶ 永野 宏の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122508
(43)【公開日】2023-09-01
(54)【発明の名称】衝突型核融合装置
(51)【国際特許分類】
   G21B 3/00 20060101AFI20230825BHJP
【FI】
G21B3/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022038656
(22)【出願日】2022-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】522097636
【氏名又は名称】永野 宏
(72)【発明者】
【氏名】永野 宏
(57)【要約】
【課題】 水素同位体(例えば重水素)の核子には陽子が存在するので、その反発力によって同位体同士を融合させることはできていない。融合を促進するため、さらに核子まわりの温度を高くする試みがなされているが、今のところ成功していない。なお、「融合」に伴って生じると考えられる「太陽光」も観測されていない。
【解決の手段】
を認識しない、つまり相手との間の力をゼロのままに保つことができる。しかし相手と接触
き飛ばす。このとき太陽光のようなフォトンが放出されるはずで、これを回収して熱源とする。
【選択図】図4-1
【特許請求の範囲】
のa-a面又は[図4-2]bの重水素衝突域から発生する強烈な光を熱源として利用する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
水素同位体を融合させ、その時発生する莫大な融合熱を得ようと各種の研究がなされてきた。問題は水素同位体の核子に正電荷をもつ陽子があるので、接近する粒子間には大きな斥力が働く(Coulombの法則)ため、現時点では入力パワー以上の核融合パワーは得られていない。
一方、解析によれば、ニュートンの重力式でも、クーロンの電荷の式でも、両粒子間の力は、相互間の距離だけでなく、相対速度にも依存する。二つの陽子が、相対速度c/3(cは光速)で衝突する場合、接触直前まで、両粒子間の力はゼロに保たれるが、一旦、接触すると、相対速度c/3が保てなくなるので、Coulombの法則が発現され、両粒子間には非常に大きな斥力が誘起されて、飛散するであろう。その時両粒子は、太陽光のようなフォトンを放出するであろう。また、何らかの方法で、両粒子をその場に閉じ込めることができれば、それらは閉じ込め空間の壁面に激しく衝突して、さらにフォトンを放出することも期待される。
接近する場合、接触するまでは陽子間の力はゼロである」ということである。このような理解に至った経緯は順次説明する。
本発明は、核子と核子を相対速度c/3で衝突させ、そこから生じる核融合熱を得る装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在研究されている核融合の主流は、トカマク型核融合装置である。水素の同位元素である重水素と三重水素(トリチウム)を融合させ、ヘリウム4と中性子を生成する際に発生する熱を利用しようとするものである。問題は、重水素も三重水素も原子核には陽子があり、両者を接近させるのは、陽子間の大きな反発力のため非常に困難である。この壁を克服するために、陽子を超高速度にして反発力で軌道がずれる前に衝突させなければならないとされる。そのため毎秒1000キロメートルの超高速度が必要とされ、したがって、核融合装置内のプラズマ温度は、一億度以上の超高温に保つことが求められる。この速度は、この特許申請が提案するものより、はるかに小さいが、核融合装置のコンセプトと深く関わることであるから、その適否を軽々に論じることは不適当であろう。
“c/3の衝突速度”を達成するためには、粒子加速器を利用する。燃料は重水素を想定しているが、取り扱い等の観点から、上記の水素の同位元素が好まれるのであれば、それも排除しない。次項以降、“c/3の衝突速度”がどのような論拠から得られたのか記す。
【0003】
我々は、時空4次元の世界に存在していると言われるが、そのような枠組みの中で、質点A及びBはどのような役割をしているのだろうか。
図1-1]参照。単位質量の質点A及びBが、実数軸上、rだけ離れた位置にあるとする。先ず質点の物理的意味合いを整理しておく。Aからは、実数軸に直交する時間軸の正負方向に、ある種の虚数作用を速度cで常時発していると考える。時間軸は虚数軸である
速度cである種の作用を発出して、Bの位置を特定しようとしていると考える。ここではその作用を実数作用と呼ぶこととする。
もともとAは正負の時間軸方向に、速度cで虚数作用を発しているが、AとPが同一点ということは、Pも上方に駆動していることになる(詳細は次項)。
【0004】
図1-2]参照。[図1-1]において、PはAと同一点、従ってPにもAから発出す
生ぜしめるものであるから、直ちにω(+)+ω(-)=0として、トータルではBへの回転作用がないとはしない。ω(+)とω(-)はそれぞれ独立した量として扱う。
Bを中心に考えた場合も、Aを角速度ω(+)またはω(-)でそれぞれ独立に回転させる。
【0005】
さて、実数空間に質点AとBが存在する場合、A(B)はB(A)を虚数空間内において、
数空間でこのような回転作用が働いていると実感したことはないが、この回転作用は重力の根源になっているのではないかと予感させる。しかし、虚数空間での上記の回転駆動がどのようにして重力と結び着くのだろうか。ここで、実数の世界での法則を見てみる。地球は一定の角速度ωで自転している。これによってコリオリの加速度や求心加速度等が生じることが知られている。したがって地球に設置された座標によって観測される「ある着目点
正項を加算する必要がある。
1.求心加速度 ω×(ω×r)
これらの数式は、実数空間内で定義されたものであるが、これら補正項のロジックは、ωが実数空間内で定義されたものに対しても、今まで論じてきた虚数の回転角速度に対しても等しく適用できるはずである。
軸に存在するA点に於けるNewtonポテンシャルに他ならない。ここでGは万有引力常数
するとゼロである。したがって、虚数回転角速度の寄与は上の3式で表される。
Newtonは、上とは違うやり方で「万有引力」を導入したものであろうが、Newtonの式は惑星の運動から最近では人工衛星の軌道計算まで利用されている。しかし、上の式の
式の必要性にせまられる。
そして、A点における、ω(-)による力f(-)A
B点においても、AとBは全く対称なのでω(±)それぞれによって生じるB点における力f(±)Bは、式(1)、(2)のf(±)Aの添え字をBに置き換えたものとなる。
さて、f(+)Aとf(+)Bを掛け合わせて、次元を合わせるため、その平方根をとると引力式が得られる。A、B間の引力Fは、
式(3)に関して補足説明を加える。
a.式内のνは、実数空間内で、どの方向を向いていても構わない。しかし、この申請書の中では、AB線上をB(A)がA(B)からνで離れていくか、近づいてくる場合を
達したとき、A、B間の引力がゼロになることである。[0006]の記述も参照。
経験上、引力が生じるので負号を採用する。さて、負方向の時間によって誘起されるω(-)の影響についても検討しなければならないが、f(+)A・f(+)B=f(-)A・f(-)Bだから、
加算するべきかという問題が起こる。ここでは前者で代表させることとした。もう一
c.BがAに正面衝突する場合の速度項がどうなるか検討する。[図2-2]参照。式(3)
速度項はゼロとなる。これ以上に速度を増やすと根号内は負の値となり、実数世界に現れなくなる。この領域では、f(+)A(式(1))とf(-)B(式(2)のAをBに代え
このように見てくると、式(3)は次のように表現するのが適正であろう。
か。電荷も質量を持っているから、式(4)のように速度項による補正が必要であろ
れば次のように近似できるであろう。
ここで、A・B間の引力又は斥力を示す式(4)及び(5)が導き出されたプロセスを簡単
れていても、虚数空間の性質(AとPは同一点)からこの角速度式は変わらない。即ち、AのBに対する回転駆動は距離に関係なく遅滞なく行われる。この回転駆動によって力のポ
も同様の力が発生するので両者を掛け合わせて、幾何平均をとって式(4)及び(5)の基礎とした。
このような式誘導プロセスを見れば、A及びBが直接接触することなく力を及ぼす方法の一例を示していると言える。
【0006】
質点間の引力を示す式(4)並びに正電荷間の斥力を示す式(5)は速度項(図2-1及び2-2)が含まれている。これらの速度項の意味することを見ておく。
電子は、速度(大きさ、方向)を急に変える場合、フォトンを放出すると仮定する。例えば、電子が電球のタングステン・フィラメンントの中を通過する際、電子は高温となって、激しく振動するような場合;電子が蛍光管の中の水銀原子と衝突する場合;更に電子がある量子論的軌道から他の軌道に乗り移る場合、などにおいてである。
子の引力圏内に留め置かれる、即ちフォトンは放出されない。cに達したフォトンだけが、電子の引力圏を脱して外部に放出されるのである。このような現象は身の周りの照明器具によって、日常的に経験していることである。
なお、後に述べるように、陽子が速度(大きさ、方向)を急に変える場合にもフォトンを放出すると考えることとする。陽子の質量は、電子の質量の約1,800倍であるから、電子のように身軽に速度変更ができるようには見えない。しかし、陽子同士が接触すれば、無限大の反発力が生じるので、急激な速度変更が起こる可能性はある。
Aに接近する場合は式(5)によってAB間の力もゼロとなる。核子同士が接触するほど
し、両核子は飛散、強烈なフォトンを放出するであろう。同時に衝突の衝撃によっても、両核子はフォトンを発出するに違いない。
【0007】
図3](「核融合」で例示される2~3の反応例)
この図は、主として水素同位体を用いた「核融合」の例を示している。これら三例は図の右端に示す温度において、→の反応が起き、エネルギーが放出されるという。確かに、→の右辺の質量は、左辺の質量より小さくなっている。この質量の減少相当分のエネルギーが放出される反応が起こったに違いない。そして、降り注ぐ太陽光を見ていると、このエネルギーは概ね太陽光の放出という形で行われているのであろう。では、[図3]の反応温度を更に上げたら太陽光が発生するのだろうか。現実に存在する太陽光はどのようなメカニズムで放出されるのだろうか。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0007]では、太陽で起こっている「核融合」では、必ず太陽光が放出されている可能性を指摘した。太陽光放出を含む「核融合」の全体メカニズムを明らかにする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
検討する。
力が働いて相手を弾き飛ばすであろう。その激しい速度変化によってフォトン(光)が放出されるはずである。
(注)電子がフォトンを放出するケースは[0006]で触れている。放出するフォトンは、光である。すなわちフォトンの速度が光速にならないと、電子の外に放出されないのである。両核子(陽子)についても、接触以降の急激な速度変化によって、フォトン(光)が放出されると仮定した。
繰り返しになるが、[図3]の重水素・重水素反応は、重水素がそれぞれフォトン(光)を放出して、エネルギーを失い、→ の右側表示の核子又は粒子への組換えをするのであろう。詳しくは実験を待ちたい。
また、発生した光を熱源に利用する方法についても、今後の検討課題である。
【発明の効果】
【0010】
石油や天然ガスなどのエネルギー資源を海外に頼らなくてよくなるので、大きな経済効果が期待できる。また二酸化炭素の排出削減にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1-1】 単位質量の質点A及びBが構成する座標系を定義している。
図1-2】 Aの虚数速度によって、Bが回転駆動されることを示す。
図1-3】 Bが回転駆動される虚数の回転角速度をベクトル表示したもの。
図2-1】 BがAから遠ざかる場合の速度項、即ち重力式またはクーロンの電荷式(式(5))に掛けるべき速度項を示したもの。
図2-2】 BがAに正面衝突する場合の速度項を示す。
図3】 「核融合」で例示される2~3の反応例を示す。
図4-1】 衝突型核融合装置概念図(1)の平面図である。
図4-2】 衝突型核融合装置概念図(2)の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図4-1] (衝突型核融合装置概念図(1)の平面図)
ぞれ流れ変換ダクト(3)及び(4)で左右流に変換して、a-a面で重水素同士を衝突させる。a-a面からフォトン(光)が放射されることを期待している。(5)は反応室であ
スト面で有利だが、一方a-a面でのフォトン発出の均一性、連続性を保つ方策も十分検討すべきである。
図4-2] 衝突型核融合装置概念図(2)の平面図)
から注入された重水素の雲bと衝突して、雲の広い領域からフォトンが発出されることを期待している。反応室の重水素衝突部の壁(4)から、入力エネルギー以上のフォトンが発出されるか否かの知見も得ることができよう。
このような配置は、運用コスト上不利だが、異種の重水素の衝突を試みることも可能なので、単純な装置なりのメリットがある。また重水素濃度と発光エネルギーとの関係データなど、基礎的データを得ることにも役立つであろう。
図1-1】
図1-2】
図1-3】
図2-1】
図2-2】
図3
図4-1】
図4-2】