IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 河南富▲馳▼科技有限公司の特許一覧 ▶ 鴻富錦精密電子(鄭州)有限公司の特許一覧 ▶ 鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特開-貼付装置 図1
  • 特開-貼付装置 図2
  • 特開-貼付装置 図3
  • 特開-貼付装置 図4
  • 特開-貼付装置 図5
  • 特開-貼付装置 図6
  • 特開-貼付装置 図7
  • 特開-貼付装置 図8
  • 特開-貼付装置 図9
  • 特開-貼付装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122618
(43)【公開日】2023-09-04
(54)【発明の名称】貼付装置
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/20 20060101AFI20230828BHJP
【FI】
B65C9/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186544
(22)【出願日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】202210166364.1
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202220367968.8
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522138696
【氏名又は名称】河南富▲馳▼科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】516114396
【氏名又は名称】鴻富錦精密電子(鄭州)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66,Chung Shan Road,Tu-Cheng New Taipei,236(TW)
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲エン▼ ▲艶▼芳
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 振科
(72)【発明者】
【氏名】向 敦久
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 俊
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095BA10
3E095CA09
3E095DA03
3E095DA22
3E095DA42
3E095DA48
3E095DA52
3E095FA03
3E095FA06
3E095FA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】仕込みに便利で、貼付が安定で貼り付け効果が高い貼付装置を提供する。
【解決手段】載置アセンブリ10と、第1貼付機構30と、第2貼付機構40と、フィーダアセンブリ20と、を備え、載置アセンブリは、対向して設けられた第1載置部11と第2載置部12を含み、第1載置部と第2載置部は、互いに近接する方向又は互いに離れるように配置されている。第1貼付機構および第2貼付機構は、それぞれ第1載置部と第2載置部に取り付けられ、粘着テープ上の接着剤を物品の両対向面に貼り付ける。フィーダアセンブリは、第1ストッパー21、第2ストッパー22、および第1駆動部材23を備え、第1ストッパーと第2ストッパーとは、いずれも第1貼付機構と第2貼付機構との間に設けられ、物品を載置するための搬送路を囲む。第1駆動部材は、物品を搬送路内で移動させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して設けられた第1載置部と第2載置部を含み、前記第1載置部と前記第2載置部は、互いに近接する方向又は互いに離れる方向に移動可能に配置されている載置アセンブリと、
前記第1載置部に取り付けられ、前記第1載置部と連動して移動し、粘着テープ上の接着剤を物品の一面に貼り付ける第1貼付機構と、
前記第2載置部に取り付けられ、前記第2載置部と連動して移動し、粘着テープ上の接着剤を前記物品の他方の面に貼り付ける第2貼付機構と、
第1ストッパー、第2ストッパー、および第1駆動部材を備えるフィーダアセンブリと、を含み、
前記第1ストッパーと前記第2ストッパーは、いずれも前記第1貼付機構と前記第2貼付機構との間に設けられ、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーに囲まれるように前記物品を載置するための搬送路が設けられており、前記第1駆動部材は、前記物品を前記搬送路内で移動させるために使用されることを特徴とする貼付装置。
【請求項2】
前記第1ストッパーには、前記第1載置部が前記第2載置部に接近する方向又は離反する方向に沿って、前記第1待避口が穿設しており、
前記第2ストッパーには、前記第1待避口に対応して第2待避口が穿設していることを特徴とする請求項1に記載の貼付装置。
【請求項3】
前記第2ストッパーには、伸縮板が設けられており、前記第2載置部が前記第1載置部から離れる方向に移動する場合、前記伸縮板が前記第2待避口まで伸びて前記物品を支持し、前記第2載置部が前記第1載置部に近づく方向に移動する場合、前記伸縮板が前記第2待避口から退出することで前記第2貼付機構を待避することを特徴とする請求項2に記載の貼付装置。
【請求項4】
前記第1貼付機構は、第1テープ供給アセンブリ、第1剥離アセンブリを含み、
前記第1テープ供給アセンブリは、前記第1載置部に取り付けられ、粘着テープを供給するためのものであり、
前記第1剥離アセンブリは、前記第1載置部に可動に取り付けられ、前記粘着テープによって前記第1テープ供給アセンブリに連結されていることを特徴とする請求項1に記載の貼付装置。
【請求項5】
前記第1テープ供給アセンブリは、
前記第1載置部に回動可能に取り付けられ、前記粘着テープを巻き付けるための保存筒と、
前記第2載置部に回動可能に取り付けられ、前記粘着テープを回収するための回収筒と、
前記第2駆動部材は、前記回収筒の回転を駆動するために前記回収筒に接続されており、
前記回収筒は、前記保存筒上の前記粘着テープを巻き付けるように回転することを特徴とする請求項4に記載の貼付装置。
【請求項6】
前記第1テープ供給アセンブリは、前記第1載置部に取り付けられ、前記保存筒と前記回収筒との間の前記粘着テープに接触するための中継筒をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の貼付装置。
【請求項7】
前記第1剥離アセンブリは、一端が前記第1載置部に接続され、他端が前記搬送路に向かって延びる当接部材を備えることを特徴とする請求項4に記載の貼付装置。
【請求項8】
前記第1剥離アセンブリは、前記第1載置部に接続され、前記搬送路の長手方向において、前記当接部材の一方側に設けられたロール部材をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の貼付装置。
【請求項9】
前記第1剥離アセンブリは、前記第1載置部に可動に装着された移動部材と、前記移動部材が前記搬送路の長手方向に沿って往復動するように前記移動部材に接続された前記第3駆動部材と、を更に備え、
前記当接部材及び前記ロール部材は、ともに前記移動部材によって前記第1載置部に接続されていることを特徴とする請求項8に記載の貼付装置。
【請求項10】
前記第1貼付機構は、前記第1載置部に取り付けられたストッパーをさらに備え、前記ストッパーは、前記搬送路の長手方向において前記移動部材の側に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の貼付装置。
【請求項11】
前記第1ストッパー及び前記第2ストッパーは、互いに近接する方向又は分離する方向に移動可能に配置されており、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーが接触する場合、前記搬送路が形成されることを特徴とする請求項1に記載の貼付装置。
【請求項12】
前記第1駆動部材は、モータと、前記モータに連結された伝達ホイールとを含み、
前記伝達ホイールは、前記第1載置部が前記第2載置部に接近する方向または分離する方向において、前記第1載置部に設けられ前記搬送路の一側に位置しており、前記モータは、前記伝達ホイールを駆動して回転させることを特徴とする請求項1に記載の貼付装置。
【請求項13】
前記貼付装置は、位置決め部材を更に備え、
前記位置決め部材は、前記第1載置部又は前記第2載置部に取り付けられ、前記第1載置部に連れられて前記第2載置部に向かうか、又は、前記第2載置部に連れられて前記第1載置部に向かうか、によって、少なくとも部分的に前記搬送路を通過可能とすることを特徴とする請求項1に記載の貼付装置。
【請求項14】
前記第1載置部又は前記第2載置部には、前記第1貼付機構又は前記第2貼付機構上の粘着テープを検出する検知子が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の貼付装置。
【請求項15】
前記貼付装置は、前記第1載置部、前記第2載置部、前記第1ストッパー、前記第2ストッパー及び前記第1駆動部材が取り付けられるフレームを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、貼り付けの分野に関し、特に、貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、多くの電子製品、工業製品は、いずれ接着剤の貼付、フィルムの貼付が必要であり、製品への接着剤の貼付、フィルムの貼付という生産過程においては、新と旧の原料トレーの仕込みを人手で頻繁に行い、貼付の動作を繰り返す必要があり、この動作は、繰り返し、無味乾燥で、人力を浪費している。
【0003】
従来の貼付機は仕込みが複雑で、貼り合わせが不安定で、貼付効果が良くないため、現在、仕込みが簡単で、貼り合わせが安定で、貼付効果を向上できる貼付機の構造が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを鑑みて、仕込みに便利で、貼付効果を向上できる貼付装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のある実施例による貼付装置は、載置アセンブリと、第1貼付機構と、第2貼付機構と、フィーダアセンブリと、を備える。載置アセンブリは、対向して設けられた第1載置部と第2載置部を含み、前記第1載置部と前記第2載置部は、互いに近接する方向又は互いに離れる方向に移動可能に配置されている。第1貼付機構は、前記第1載置部に取り付けられ、前記第1載置部に追従して移動し、粘着テープ上の接着剤を物品の一面に貼り付ける。第2貼付機構は、前記第2載置部に取り付けられ、前記第2載置部に追従して移動し、粘着テープ上の接着剤を物品の他方の面に貼り付ける。フィーダアセンブリは、第1ストッパー、第2ストッパー、および第1駆動部材を備えるフィーダアセンブリと、を含み、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーとは、いずれも前記第1貼付機構と前記第2貼付機構との間に設けられ、前記物品を載置するための搬送路を囲むように設けられており、前記第1駆動部材は、物品を前記搬送路内で移動させるために使用される。
【0006】
上記搬送路は、第1ストッパーおよび第2ストッパーにより囲んで形成され、第1駆動部材が搬送路で物品を移動できるようにすることで、第1貼付機構および第2貼付機構による物品の両面への貼付が容易となり、第1ストッパーおよび第2ストッパーが物品のストッパーとして機能し、貼付効果が安定し、貼付効果が向上する。
【0007】
少なくとも1つの実施例において、前記第1ストッパーには、前記第1載置部が前記第2載置部に接近又は離反する方向に沿って、前記第1待避口が穿設しており、前記第2ストッパーには、前記第1待避口に対応して第2待避口が穿設している。
【0008】
前記第1待避口は、第1貼付機構が物品を貼付できるように、物品を第1貼付機の方向に露出させ、第2待避口は、第2貼付機構が物品を貼付できるように、物品を第2貼付機構の方向に露出させるためのものである。
【0009】
少なくとも1つの実施例において、前記第2ストッパーには、伸縮板が設けられており、前記第2載置部が前記第1載置部から離れる方向に移動すると、前記伸縮板は前記第2待避口まで伸びることで前記物品を支持し、前記第2載置部が前記第1載置部に近づく方向に移動すると、前記伸縮板は前記第2待避口から退出することで前記第2貼付機構を待避する。
【0010】
前記伸縮板は、物品を支持することで、物品が第1貼付機構によって貼付されたときに、落下するリスクを低減できる。
【0011】
少なくとも1つの実施例において、前記第1貼付機構は、第1テープ供給アセンブリと、第1剥離アセンブリとを含み、前記第1テープ供給アセンブリは、前記第1載置部に取り付けられ、前記粘着テープを供給するためのものであり、前記第1剥離アセンブリは、前記第1載置部に可動に取り付けられ、前記粘着テープによって前記第1テープ供給アセンブリに連結されている。
【0012】
前記第1テープ供給アセンブリと前記第1剥離アセンブリとでは、粘着テープの供給と貼り付けフローとが完了し、1つの装置に貼り付けを集中させることができる。
【0013】
少なくとも1つの実施例において、前記第1テープ供給アセンブリは、保存筒と、回収筒と、第2駆動部材と、を含む。前記保存筒は、前記第1載置部に回動可能に取り付けられ、前記粘着テープを巻き付ける。前記第2駆動部材は、前記回収筒を回転駆動するために前記回収筒に接続されており、前記回収筒は、前記保存筒上の粘着テープを巻き付けるように回転する。
【0014】
前記保存筒と回収筒は、貼付後の粘着テープを順調に回収することができ、メンテナンスコストが低減され、また粘着テープがばらけることによる安全事故発生のリスクも低減される。
【0015】
少なくとも1つの実施例において、前記第1テープ供給アセンブリは、前記第1載置部に取り付けられ、前記保存筒と前記回収筒との間のテープに接触するための中継筒をさらに備える。
【0016】
前記中継筒の設置は、粘着テープが予め定めたテープ路を形成するように粘着テープの走行をガイドする役目を果たし、テープ路を貼りやすいルートに合わせて設置することができる。
【0017】
少なくとも1つの実施例において、前記第1剥離アセンブリは、一端が前記第1載置部に接続され、他端が前記搬送路に向かって延びる当接部材を備える。
【0018】
前記当接部材は、人工的な貼付を模したものであるため、貼付が安定し、精度が高く、貼付効果が高い。
【0019】
少なくとも1つの実施例において、前記第1剥離アセンブリは、前記第1載置部に接続され、前記搬送路の長手方向において、前記ロール部材の一方側に設けられたロール部材をさらに含む。
【0020】
前記ロール部材は、物品に貼られた接着剤を当接部材の移動方向に合わせてロールすることにより、接着剤と物品との結合性を向上しつつ、接着剤を物品によりきれいに貼り合わせることができる。
【0021】
少なくとも1つの実施例において、前記第1剥離アセンブリは、前記第1載置部に可動に装着された移動部材と、前記移動部材が前記搬送路の長手方向に沿って往復動するように前記移動部材に接続された前記第3駆動部材と、を更に備え、前記当接部材及び前記ロール部材は、ともに前記移動部材によって前記第1載置部に接続されている。
【0022】
上記貼付方式とは、物品が移動せず、物品に対して移動部材が当接部材とロール部材とを相対的に移動させて貼り付けを行う。明らかに、このような貼付方式では、物品を不動にすることで、貼付が安定し、貼付中に物品がずれ、貼付不良を招くリスクが低減される。
【0023】
少なくとも1つの実施例において、前記第1貼付機構は、前記第1載置部に取り付けられたストッパーをさらに備え、前記ストッパーは、前記搬送路の長手方向において前記移動部材の側に設けられている。
【0024】
上記ストッパーは、移動部材の初期位置を規定するものであり、すなわち、移動部材は、ストッパーに向けて移動して当接したときに停止し、移動部材の初期位置が一定である場合、貼り付けの整合性を保つことができ、貼り付けが何等かの物品が貼り付かないことが回避される。
【0025】
少なくとも1つの実施例において、前記第1ストッパー及び前記第2ストッパーは、互いに近接又は分離する方向に移動可能に配置されており、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーが接触すると、前記搬送路が形成される。
【0026】
上記第1ストッパーおよび第2ストッパーが互いに分離可能であることは、搬送路のメンテナンスに有利であるとともに、搬送路に物品が引っ掛かったときに物品を取り出しやすくすることに有利である。
【0027】
少なくとも1つの実施例において、前記第1駆動部材は、モータと、前記モータに連結された伝達ホイールとを含み、前記伝達ホイールは、前記第1載置部が第2載置部に接近または分離する方向において、第1載置部に設けられ搬送路の一側に位置しており、前記モータは前記伝達ホイールを駆動して回転させる。
【0028】
上記伝達ホイールと物品との伝動方式は噛合い伝動であり、噛合い伝動方式は、伝動の安定、正確などの利点が有する。
【0029】
少なくとも1つの実施例において、前記貼付装置は、位置決め部材を更に備え、前記位置決め部材は、前記第1載置部又は前記第2載置部に取り付けられ、前記第1載置部に連れられて前記第2載置部に向かうか、又は、前記第2載置部に連れられて前記第1載置部に向かうか、によって、少なくとも部分的に前記搬送路を通過可能とする。
【0030】
前記位置決め部材が搬送路を通る部分が、物品に配列された通過孔に挿着して嵌合すると、物品が位置決め部材によって位置決めされ、第1貼付機構や第2貼付機構が物品に貼り付けるときに、物品の移動を回避することができ、貼付効果を一層優れたものとすることができる。
【0031】
少なくとも1つの実施例において、前記第1載置部又は前記第2載置部には、前記第1貼付機構又は前記第2貼付機構上の粘着テープを検出する検知子が設けられている。
【0032】
上記検知子は、物品に接着剤が付着しているか否か、又は物品上の接着剤が位置に貼り合っているか否かを検出することができるため、検知子の設置は、貼付装置の貼付過程をより自動化することができ、貼付の効果もさらに向上する。
【0033】
少なくとも1つの実施例において、前記貼付装置は、前記第1載置部、前記第2載置部、前記第1ストッパー、前記第2ストッパー及び前記第1駆動部材が取り付けられるフレームを更に備える。
【発明の効果】
【0034】
本出願には、第1駆動部材が、第1ストッパーおよび第2ストッパーにより囲んで形成された搬送路で物品を移動できるようにする。第1載置部と第2載置部は、互いに近接する方向又は互いに離れるように配置されており、第1貼付機構は第1載置部に追従して移動し、第2貼付機構は第2載置部に追従して移動することにより、物品の両面に対して貼付が行われる。そのうち、第1ストッパーおよび第2ストッパーが物品のストッパーとして機能することで、貼付効果が安定し、貼付効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の一実施例による貼付装置の正面図である。
図2図1における貼付装置の背面側の構成を示す図である。
図3】本発明の一実施例による貼付装置の構成を示す図である。
図4図3における貼付装置の搬送路が合併した状態を示す図である。
図5図4における第1剥離アセンブリの貼付動作が完了した状態の模式図である。
図6図5の貼付装置の第1剥離アセンブリのリセット状態を示す模式図である。
図7図6の貼付装置の第2剥離アセンブリが貼り付けを開始した状態を示す図である。
図8図7の貼付装置の第2剥離アセンブリが貼り付けを完了した状態を示す図である。
図9】本発明の他の実施例による貼付装置の構造を示す図である。
図10】本発明の一実施例による貼付装置の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本出願の実施例における技術的解決手段は、本出願の実施例における図面を参照して以下に説明される。なお、記載された各実施例は、本出願の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。
【0037】
詳細な説明において、1つの要素がもう1つの要素に「接続される」と考えられる場合、それは前記もう1つの要素に直接に接続されてもよいし、他の要素を介して前記もう1つの要素に接続されてもよい。ある要素がもう1つの要素に「設けられる」と考えられる場合、それは前記もう1つの要素に直接に設けられてもよいし、他の要素を介して前記もう1つの要素に設けられてもよい。本明細書で使用される用語「天井」、「床」、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」及び類似する表現は、説明の目的だけに使用される。
【0038】
用語「垂直」とは、2つの部材間の理想的な状態を説明する。しかしながら、実際の生産や使用の状態では、2つの部材間にほぼ垂直に近い状態が存在可能である。例えば、数値とともに記述すると、垂直とは、2つの直線のなす角度の範囲が90±10°の間を指してもよく、2つの平面の二面角の範囲が90°±10°の間を指してもよく、直線と平面とがなす角度の範囲が90±10°の間を指してもよい。「垂直」と記載されている2つの部材は、絶対的な直線や平面でなくてもよく、略直線や略平面であってもよいが、巨視的に見て全体が延びる方向が直線や平面であるということは、部材が「直線」や「平面」であると考えることができる。
【0039】
用語「平行」とは、2部材間の理想的な状態を意味する。しかしながら、実際に生産または使用される状態では、2つの部材間に平行に近い状態が存在可能である。例えば、数値とともに記述すると、平行とは、2つの直線のなす角度の範囲が180°±10°の間を指してもよく、2つの平面の二面角の範囲が180°±10°の間を指してもよく、直線と平面とがなす角度の範囲が180°±10°の間を指してもよい。「平行」と記載されている2つの部材は、絶対的な直線や平面でなくてもよく、略直線や略平面であってもよいが、巨視的に見て全体が延びる方向が直線や平面であるということは、部材が「直線」や「平面」であると考えることができる。
【0040】
本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、特に定義されない限り、本出願が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本願の明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を説明するためのものだけであり、本願を限定するものではない。
【0041】
本願は、載置アセンブリと、フィーダアセンブリと、第1貼付機構と、第2貼付機構とを備える貼付装置を開示している。載置アセンブリは、対向して設けられた第1載置部と第2載置部を含み、第1載置部と第2載置部は、互いに近接する方向又は互いに離れる方向に移動可能に配置されている。第1貼付機構は第1載置部に取り付けられ、第1貼付機構は第1載置部に従って移動することにより、粘着テープ上の接着剤を物品の一方の面に貼り付けるものであり、第2貼付機構は第2載置部に取り付けられ、第2貼付機構は第2載置部に従って移動することにより、粘着テープ上の接着剤を物品の他方の面に貼り付けるものである。フィーダアセンブリは、第1ストッパー、第2ストッパー、および第1駆動部材を備え、第1ストッパーと第2ストッパーとは、いずれも第1貼付機構と第2貼付機構との間に設けられ、物品を載置するための搬送路を囲むように設けられており、第1駆動部材は、物品を搬送路内で移動させるために使用される。
【0042】
上記搬送路は、第1ストッパーおよび第2ストッパーにより囲んで形成され、第1駆動部材が搬送路で物品を移動できるようにすることで、第1貼付機構および第2貼付機構による物品の両面への貼付が容易となり、第1ストッパーおよび第2ストッパーが物品のストッパーとして機能し、貼付効果が安定し、貼付効果が向上する。
【0043】
以下、上記の図面を参考して本出願のいくつかの実施例について説明する。下記の実施例および実施例の特徴は、矛盾しない場合、お互いに結合することができる。
【0044】
図1~3を参照して、本願の実施例による貼付装置100は、載置アセンブリ10と、フィーダアセンブリ20と、第1貼付機構30と、第2貼付機構40とを備える。載置アセンブリ10は、対向して配置された第1載置部11と第2載置部12とを備える。第1貼付機構30は第1載置部11に取り付けられ、第2貼付機構40は第2載置部12に取り付けられている。フィーダアセンブリ20は、第1ストッパー21、第2ストッパー22、および第1駆動部材23を備え、第1ストッパー21と第2ストッパー22とは、いずれも第1貼付機構30と第2貼付機構40との間に設けられ、搬送路203(図4を参照)を囲むように設けられている。
【0045】
幾つかの実施例では、図1及び図2を参照して、この第1載置部11及び第2載置部12は、互いに近接する方向又は互いに離れる方向に移動可能に配置されている。これにより、第1載置部11に取り付ける第1貼付機構30と第2載置部12に取り付ける第2貼付機構40とを互いに近づけることができ、接着剤を物品200(図4参照)の両面に貼り付けることができる。
【0046】
具体的には、第1載置部11が第1パワー部品101に連結され、第2載置部12が第2パワー部品102に連結され、第1パワー部品101と第2パワー部品102とが他の支持構造に取り付けられてもよく、第1パワー部品101は第1載置部11に対して接近または分離するように駆動し、第2パワー部品102は第2載置部12に対して接近または分離するように駆動する。なお、第1パワー部品101と第2パワー部品102は、空気圧シリンダ、油圧シリンダ、電動プッシュロッド等の部品であってもよいし、回転モータ、ギア、ラックからなるものであってもよく、ここでは特に限定されない。
【0047】
いくつかの実施例において、図1及び図2を参照して、第1ストッパー21及び第2ストッパー22は、互いに近接又は分離する方向に移動可能に構成されている。具体的には、第1ストッパー21と第3パワー部品201とが連結され、第2ストッパー22と第4パワー部品202とが連結され、第3ストッパー21を第2ストッパー22に対して接近または離反するように駆動し、第4パワー部品202を第1ストッパー21に対して接近または離反するように駆動する。なお、第3パワー部品201および第4パワー部品202は、空気圧シリンダ、油圧シリンダ、電動プッシュロッド、または回転モータ、歯車、ラックからなるものであってもよく、ここでは特に限定されない。
【0048】
貼付時には、第1ストッパー21および第2ストッパー22が互いに近接して合体することで、第1ストッパー21および第2ストッパー22を囲んで搬送路203を形成する。搬送路203内には、物品200が載置されるようになっており、物品200は、搬送路203に沿って帯状に並べられており、物品200を貼り付ける際の安定性が良好に確保するように位置規制の役割を担うことができる。貼付が完了すると、第1ストッパー21と第2ストッパー22とが分離してもよい。
【0049】
なお、第1ストッパー21および第2ストッパー22が互いに分離可能であることは、搬送路203のメンテナンスに有利であるとともに、搬送路203に物品200が引っ掛かったときに物品200を取り出しやすくすることに有利である。別の実施例では、第1ストッパー21と第2ストッパー22との間が相対的に固定されて動かなくてよい。
【0050】
理解の容易のため、図中のX、Y、Z座標で説明を助け、そのうちX軸、Y軸、Z軸は互いに直交している。例示的に、搬送路203はX軸方向に沿って延びており、第1載置部11及び第2載置部12はY軸方向に沿って移動する。幾つかの実施例では、図3及び図4を参照すると、搬送路203は、供給口2031と排出口2032とを含む搬送路であり、第1載置部11が第2載置部12に接近又は離反する方向(即ち、Y軸方向)に沿って、第1ストッパー21は、第1待避口211を穿設しており、第2ストッパー22は、この第1待避口211に対応して第2待避口232を穿設している。もちろん、第1待避口211は、第1貼付機構30が物品200を貼付できるように、物品200を第1貼付機構30の方向に露出させ、第2待避口221は、第2貼付機構40が物品200を貼付できるように、物品200を第2貼付機構40の方向に露出させてもよい。
【0051】
幾つかの実施例では、図1及び図3を参照すると、第1貼付機構30が上の貼付機構であり、第2貼付機構40が下の貼付機構であるとすると、第2待避口221には、伸縮板2211が設けられることで、物品200を支持する。
【0052】
第2ストッパー22には、伸縮板2211が設けられており、第2載置部12が第1載置部11から離れる方向に移動すると、伸縮板2211は第2待避口221まで伸びることで物品を支持し、第2載置部12が第1載置部11に近づく方向に移動すると、伸縮板2211は第2待避口221から退出することで第2貼付機構40を待避する。
【0053】
伸縮板2211は、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動プッシュロッド等によって駆動されて伸縮し、第2載置部12を検出するセンサが設けられており、第2載置部12の移動方向を検出することで、伸縮板2211が伸ばすように駆動されるか、収縮するように駆動されるかを制御する。あるいは、バネ構造を設けて伸縮板2211を第2待避口221まで押し伸ばし、第2載置部12に突当構造(図示せず)を設けており、第2載置部12が第1載置部11に接近して移動すると、突当構造が伸縮板2211を第2待避口221まで押し出すようにしてもよい。もちろん、伸縮板2211は、他の方式で伸縮動作を完了してもよく、ここでは説明を省略する。
【0054】
伸縮板2211の設置は、物品200が第1貼付機構30によって貼付されたときに、落下するリスクを低減できる。別の実施例では、第1待避口211に伸縮板2211を設けてもよく、伸縮板2211が第1貼付機構30又は第2貼付機構40に干渉しないことを満足していればよい。
【0055】
また幾つかの実施例では、搬送路203は、物品200の一部が収容するように1本の凹溝であってもよく、搬送路203は、対向するように配置された2本の凹溝であってもよく、物品200が対向するように配置された両側が凹溝内に収容しており、搬送路203は、物品200を固定できる他の溝であってもよく、第1貼付機構30及び第2貼付機構40による物品200への貼付が容易な構造であってもよく、ここでは説明を省略する。
【0056】
幾つかの実施例において、図3および図4を参照して、第1および第2ストッパー21、22の共通する一端には、第3および第4ストッパー24、25が互いに接近および分離可能に配置されており、第3および第4ストッパー24、25が合体するとき、搬送路203にドッキングする1つの通路を形成し、当該通路は、搬送路203と0°より大きく180°より小さい角度をなしてもよく、その連結箇所が弧状となることで、搬送路203の延長の役割を果たすことができ、X軸方向の占有スペースの低減に有利である。
【0057】
幾つかの実施例では、図3および図4を参照して、第1駆動部材23は、搬送路203内で物品200を移動させるために用いられる。第1駆動部材23は、モータ231と、モータ231に連結された伝達ホイール232とを含み、伝達ホイール232は、第1載置部11が第2載置部12に接近または分離する方向(すなわちY軸方向)において、第1載置部11に設けられ搬送路203の一側に位置しており、モータ231は伝達ホイール232を駆動して回転させる。伝達ホイール232は、物品200を伝動して、物品200を搬送路203内に移動させる。物品200は、X軸方向に通過孔2001が配置されており、伝達ホイール232の外周には、周状に一回りの伝達ホイールが設けられており、伝達ホイール232は、回転中に通過孔2001に伝達歯車が入り込むことで、伝達歯車と通過孔2001が噛み合うことにより、物品200が駆動移動される。明らかに、伝達ホイール232と物品200との伝動方式は噛合い伝動であり、噛合い伝動方式は、伝動の安定、正確などの利点が有する。
【0058】
なお、搬送路203には、伝達ホイール232の伝達歯車が搬送路203に進入し、物品200の通過孔2001に噛み合うように、孔又は切欠きが設けられていてもよい。
【0059】
なお、X軸方向において、搬送路203の両側に伝達ホイール232を設けてもよく、搬送路203の供給口2031及び排出口2032ともに物品200に駆動力を与えることができ、物品200の移動の安定性及び円滑性が向上する。
【0060】
別の実施例では、第1駆動部材23が第2載置部12に設けられて搬送路203の一側に位置しているか、又は第1載置部11及び第2載置部12の両方に第1駆動部材23が設けられている。特筆すべきは、モータ231は、第1載置部11又は第2載置部12に取り付けられていてもよいし、他の支持構造に取り付けられていてもよく、特に限定されるものではない。
【0061】
幾つかの実施例において、貼付装置100は、位置決め部材(不図示)を更に備え、位置決め部材は、第1載置部11又は第2載置部12に取り付けられ、第1載置部11に連れられて第2載置部12に向かうか、又は、第2載置部12に連れられて第1載置部11に向かうか、によって、少なくとも部分的に搬送路203を通過可能とする。位置決め部材が搬送路203を通る部分が、物品200に配列された通過孔2001に挿着して嵌合すると、物品200が位置決め部材によって位置決めされ、第1貼付機構30や第2貼付機構40が物品200に貼り付けるときに、物品200の移動を回避することができ、貼付効果を一層優れたものとすることができる。本実施例では、第1貼付機構30又は第2貼付機構40が少なくとも部分的に移動して、物品200が移動しないことで、貼付が完成することは明らかである。他の実施例では、位置決め部材は省略されてもよい。
【0062】
幾つかの実施例では、図3図5を参照して、第1貼付機構30は第1載置部11に取り付けられ、第1載置部11に追従して移動し、粘着テープ上の接着剤を物品200の一面に貼り付ける。第2貼付機構40は、第2載置部12に取り付けられ、第2載置部12に追従して移動し、粘着テープ上の接着剤を物品200の他方の面に貼り付けるために用いられる。明らかに、第1貼付機構30と第2貼付機構40とが、物品200の両面に対して貼付できるように、第1貼付機構30と第2貼付機構40との中間位置に物品200を載置する。
【0063】
第1貼付機構30は、第1テープ供給アセンブリ31と、第1剥離アセンブリ32とを含み、第1テープ供給アセンブリ31は、第1載置部11に取り付けられ、粘着テープを供給するためのものであり、第1剥離アセンブリ32は、第1載置部11に可動に取り付けられ、粘着テープによって第1テープ供給アセンブリ31に連結されている。第1剥離アセンブリ32が第1載置部11に追従して第2載置部12に向かって移動すると、第1剥離アセンブリ32が搬送路203付近まで移動した後、第1剥離アセンブリ32が粘着テープ上の接着剤を剥がして物品200の表面に貼り付ける。
【0064】
特筆すべきは、本願における第2貼付機構40は、第1貼付機構30の構成と同様に設けられており、第1貼付機構30に関する構成は、第2貼付機構40にも適用される。
【0065】
幾つかの実施例では、図1図3を引き続き参照して、第1テープ供給アセンブリ31は、保存筒311と、回収筒312と、第2駆動部材313と、を含む。保存筒311は、第1載置部11に回動可能に取り付けられ、粘着テープが外付けされている。回収筒312は、第2載置部12に回動可能に取り付けられ、保存筒311上の粘着テープの最外層の粘着テープを繰り出して回収筒312に巻き付け、回収筒312の回動時に保存筒311上の粘着テープを回収筒312に移し替え、回収筒312に粘着テープを回収可能にする。第2駆動部材313は、回収筒312を回転駆動するために回収筒312に接続されている。このようにすることにより、貼付後の粘着テープを順調に回収することができ、メンテナンスコストが低減され、また粘着テープがばらけることによる事故発生のリスクも低減される。
【0066】
なお、第2駆動部材313は回転モータとして設けることができ、第2駆動部材313の出力軸は回収筒312と連結しており、第2駆動部材313の起動時に回収筒312を回転駆動でき、第2駆動部材313の出力軸は閉鎖時に静止して回収筒312を同様に静止状態とし、粘着テープが剥がれるおそれを低減している。
【0067】
粘着テープが剥がれるリスクをさらに低減するために、図10も併せて参照して、第2駆動部材313が回収筒312を回動駆動しないときにも、保存筒311が静止状態となるように、保存筒311を静止させる構成を、保存筒311に設けてもよい。具体的には、この保存筒311は、回転軸314により第1載置部11に回動可能に取り付けられ、回転軸314の一端には、その径方向にストッパー315が凸設され、ストッパー315と第1載置部11との間には、バネが設けられ、バネが第1載置部11とストッパー315とに弾性支持されることで、ストッパー315とバネとの間が摩擦作用によって静止状態となり、摩擦力を超える力が収容筒311に加えられた後、保存筒311が回動する。
【0068】
幾つかの実施例では、図3及び図4を引き続き参照して、第1テープ供給アセンブリ31は、第1載置部11に取り付けられ、保存筒311と回収筒312との間の粘着テープに接触するための中継筒316をさらに備える。中継筒316の設置は、粘着テープが予め定めたテープ路を形成するように粘着テープの走行をガイドする役目を果たし、テープ路を貼りやすいルートに合わせて設置することができる。
【0069】
別の実施例では、第1テープ供給アセンブリ31がテープ格納箱(図示せず)とされ、テープ格納箱に出口が設けられ、粘着テープは、巻き付けられたり積み重ねられたりして格納箱内に保存され、出口を通じて引き出される。
【0070】
幾つかの実施例においては、図3を引き続き参照して、第1剥離アセンブリ32は、一端が第1載置部11に接続され、他端が搬送路203に向かって延びる当接部材321を備えている。当接部材321が搬送路203に向ける一端は、保存筒311と回収筒312との間の粘着テープに接触するためのものであり、当接部材321が第1載置部11に伴って第2載置部12に向けて移動すると、当接部材321が搬送路203に向ける一端は、第1待避口211を通過して、当接部材321の上の粘着テープを物品200に当接させる。このとき、物品200と当接部材321との間でX軸方向に相対移動が発生すると、当接部材321上の粘着テープ上の接着剤が剥離されて物品200に貼り付く。当接部材321は、人工的な貼付を模したものであるため、貼付が安定し、精度が高く、貼付効果が高い。別の実施例では、第1剥離アセンブリ32は、空気圧シリンダ(図示せず)として設けられ、空気圧シリンダのピストンロッドが搬送路203に向けられ、保存筒311と回収筒312との間の粘着テープに接触し、ピストンロッドを伸ばして粘着テープを物品200に接触するまで動かすことにより、X軸方向に沿って物品200と空気圧シリンダとが相対移動したときに、粘着テープ上の接着剤が剥がされて物品に貼り合される。
【0071】
幾つかの実施例では、図3を引き続き参照して、第1剥離アセンブリ32は、第1載置部11に接続され、X軸方向において、すなわち搬送路203の延びる方向において、当接部材321の一方側に設けられたロール部材322をさらに含む。ロール部材322の設けられる方位は、物品200に対する当接部材321の移動方向に依存し、具体的には、当接部材321の移動方向に対して離反する側に設けられており、このように当接部材321が物品200に対してX軸方向に移動したときに、物品200に貼られた接着剤を当接部材321の移動方向に合わせてロールすることにより、接着剤と物品200との結合性を向上しつつ、接着剤を物品200によりきれいに貼り合わせることができる。ロール部材は、具体的には、ドラム、ボール、または、他の形状の部材であってもよい。
【0072】
幾つかの実施例においては、図3を引き続き参照して、第1剥離アセンブリ32は、第1載置部11に可動に装着された移動部材323と、移動部材323が搬送路203の長手方向に沿って往復動するように移動部材323に接続された第3駆動部材324と、を更に備える。当接部材321及びロール部材322は、ともに移動部材323に取り付けられ、移動部材323によって第1載置部11に接続されている。物品200を動かさずに、駆動部材323が当接部材321及びロール部材322を駆動して、物品200に対して移動することで貼付を行う貼付方式では、物品200を不動にすることで、貼付が安定し、貼付中に物品200がずれ、貼付不良を招くリスクが低減される。特筆すべきは、物品200が不動とは、伝達ホイール232が物品の通過孔2001に噛み合って、伝達ホイール232が不動のままであること、ひいては物品200が不動となってもよいし、位置決め部材が通過孔2001に挿着して嵌合されることで、物品200が不動となってもよい。
【0073】
移動部材323と第1載置部11との間は、スライドレールやスライド溝等の構造によって接続されているが、他の実施例では、第1載置部11にガイドレールを設け、移動部材323にガイドレールに係合するガイド孔を設けてもよい。第3駆動部材324は、回転モータとして設けられ、第1載置部11または他の支持構造に取り付けられ、第3駆動部材324の出力軸にはギアが取り付けられ、移動部材323にはX軸方向に延びるラックが設けられ、ギアとラックとが噛み合うことで移動部材323をラックの延びる方向に沿って往復動させる。
【0074】
幾つかの実施例では、図4を参照して、第1貼付機構30は、第1載置部11に取り付けられたストッパー33をさらに備え、ストッパー33は、搬送路203の長手方向において移動部材323の側に設けられている。ストッパー33は、移動部材323の初期位置を規定するものであり、すなわち、移動部材323は、ストッパー33に向けて移動して当接したときに停止する。具体的には、ストッパー33は、固定板331と、固定板331上に設けられたボルト332とを備え、ボルト332は、固定板331に螺合し、移動部材323を止めるために移動部材323に向かって延設され、ボルト332が回転することで移動部材323との距離を制御することができ、移動部材323の初期位置を調整することもできる。
【0075】
なお、移動部材323とボルト332と接触した後も、ストッパー33に向かって移動するように制御することを避けるために、固定板331には感知器333が設けられ、感知器333は、移動部材323が停止したことを検知する又は移動部材323が予め設定された位置にあることを検知すると、検知情報をコントローラ70(図9参照)に伝達してもよく、コントローラ70は、第3駆動部材324と電気的に接続され、検知情報に基づいて第3駆動部材324の出力軸の回転を停止させ、ひいては移動部材323を停止させるように制御する。感知器333は、赤外線センサ、音波センサ等であってよく、特に限定されるものではない。
【0076】
コントローラ70は、PLC(Programmable Logic Controller、プログラマブルロジックコントローラ70)や、マシンコントロール、コンピュータ等であってもよく、第1載置部11又は第2載置部12に設けられてもよく、ここでは特に限定されず、第1パワー部品101、第2パワー部品102、第3パワー部品201、第4パワー部品202、第1駆動部材23及び第2駆動部材313と電気的に接続されてもよい。
【0077】
幾つかの実施例では、図4を引き続き参照して、第1載置部11又は第2載置部12に検知子60が設けられており、検知子60はコントローラ70と電気的に接続されてよい。検知子60は、第1貼付機構30又は第2貼付機構40における粘着テープを検知するためのものである。例えば、検知子60をロール部材322に設け、検知子60を当接部材321上の粘着テープに接着剤があるか否かを検出できるように当接部材321上の粘着テープに位置合わせ、検出結果に応じて回収筒312が回動することで、当接部材321上の粘着テープに接着剤が保証されるようにしてもよい。例えば、検知子60は、第1載置部11又は第2載置部12に設けられ、搬送路203上の物品200に合わせて、物品200に接着剤が付着しているか否か、又は物品200上の接着剤が位置に貼り合っているか否かを検出する。
【0078】
もちろん、検知子60の設置は、貼付装置100の貼付過程をより自動化でき、貼付の効果もさらに向上する。検知子60としては、赤外線センサや音波センサ等を採用してもよい。
【0079】
図9を参照すると、幾つかの実施例では、貼付装置100は、第1載置部11、第2載置部12、第1ストッパー21、第2ストッパー22及び第1駆動部材23が取り付けられるフレーム80を更に備える。
【0080】
図4から図8を参照して、本願における貼付装置100の動作の流れは、以下の通りである。
【0081】
貼付けが必要な場合、コントローラ70は、第1ストッパー21を駆動する第3パワー部品201を制御し、第4ストッパー22を駆動する第4パワー部品202は、第1ストッパー21と第2ストッパー22とを接触させ合わせて搬送路203を形成する。搬送路203の供給口2031から物品200を入れ、モータ231が伝達ホイール232を駆動して回転させ、伝達ホイール232は、X軸方向に物品200を移動させることで、貼付けされていない物品200が第1待避口211及び第2待避口221に移動する。
【0082】
その後、移動部材323がストッパー33と接触する位置(すなわち、移動部材323の初期位置)まで移動し、伸縮板2211が第2待避口221まで伸びる。第1パワー部品101は、第1載置部11を駆動して搬送路203に向けて移動させ、さらに第1載置部11上の移動部材323を搬送路203に近づけるように連れ回り、当接部材321が帯びた粘着テープを、第1待避口211を介して物品200に押し当て、第2待避口221の伸縮板2211は、物品200が当接部材321から離反する側で物品200を支持する。同時に、第1載置部11上の位置決め部材と物品200上の通過孔2001とが挿着して嵌合されることで、物品200が固定される。そして、第3駆動部材324の出力軸の回動によって移動部材323を駆動してX軸方向に変位すると、当接部材321上の粘着テープ上の接着剤が剥離され物品200に貼り合わされ、ロール部材322が一緒に物品200上の接着剤を転圧する。第1待避口211に位置する物品200の貼付が完了すると、第1パワー部品101が第1載置部11を駆動してY軸の方向に搬送路203から離れるように動かされ、第3駆動部材324が、移動子323を駆動してストッパー33と接触する位置まで移動させるように作動する。
【0083】
さらに、第1パワー部品101と第2パワー部品102は、それぞれ第1載置部11と第2載置部12を搬送路203に向けて動かすように駆動して、伸縮板2211は、第2載置部12の動きに伴って第2待避口221から退出し、第1載置部11および第2載置部12上の当接部材321が物品200を同時に当接支持する。第2載置部12上の第2貼付機構40は、上記第1貼付機構30の貼付方法に従って物品200を貼り付けるものであり、第1貼付機構30の貼付との相違点は、第1待避口211には物品200を支持するための支持構造が設けられていないので、第2貼付機構40の貼付時には、第1貼付機構30が同時に物品200を支持するよう貼付動作を行う必要がある。第2貼付機構40による貼付が完了すると、物品200の両面貼付が完了し、第1載置部11と第2載置部12とがリセットする。回収筒312の回動により、接着剤を貼付した粘着テープを回収し、回収筒312は、さらに保存筒311を駆動して同期回動させることで、新しい粘着テープを当接部材321に接触するまで回動させ、検知子60は、第1貼付機構30又は第2貼付機構40における新しい粘着テープが位置合わせに移動したか否かを検知する。第1駆動部材23は、接着剤を貼付した物品200を排出口2032に向けて移動させ、新たな物品200を第1待避口211および第2待避口221に進入するように駆動させる。
【0084】
なお、第1待避口211にも伸縮板2211を設けた実施例において、第1貼付機構30と第2貼付機構40は、それぞれ単独で貼付けを行ってもよい。別の実施例では、第1貼付機構30と第2貼付機構40とが同期して貼付けしてもよく、特に限定されるものではない。
【0085】
本願において貼付装置100の第1ストッパー21および第2ストッパー22を囲んで搬送路203を形成し、搬送路203に物品200を移動できるようにし、仕込みが簡単で、第1貼付機構30および第2貼付機構40による物品200の両面への貼付も容易であり、第1ストッパー21および第2ストッパー22が物品200のストッパーとして機能することで、貼付効果が安定し、貼付効果が向上する。
【0086】
また、以上の実施例は、ただ本願の発明を説明するためのものであり、本出願を限定するものではなく、本出願の実質的な構想の範囲内であれば、これらの実施例に対する適宜の変更及び変化が、本出願に開示の範囲内であることを当業者が認識すべきである。
【符号の説明】
【0087】
100 貼付装置
10 載置アセンブリ
11 第1載置部
101 第1パワー部品
12 第2載置部
102 第2パワー部品
20 フィーダアセンブリ
21 第1ストッパー
211 第1待避口
201 第3パワー部品
22 第2ストッパー
221 第2待避口
2211 伸縮板
202 第4パワー部品
203 搬送路
2031 供給口
2032 排出口
23 第1駆動部材
231 モータ
232 伝達ホイール
24 第3ストッパー
25 第4ストッパー
30 第1貼付機構
31 第1テープ供給アセンブリ
311…保存筒
312 回収筒
313 第2駆動部材
314 回転軸
315 ストッパー
316 中継筒
32 第1剥離アセンブリ
321…当接部材
322 ロール部材
323 移動部材
324 第3駆動部材
33 ストッパー
331…固定板
332 ボルト
333…感知器
40 第2貼付機構
60 検出子
70 コントローラ
80 フレーム
200 物品
2001 通過孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10