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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122624
(43)【公開日】2023-09-04
(54)【発明の名称】二方向伸縮型枠装置
(51)【国際特許分類】
   E04G 9/00 20060101AFI20230828BHJP
   E04G 11/06 20060101ALI20230828BHJP
【FI】
E04G9/00 A
E04G11/06
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001340
(22)【出願日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】111106586
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522075427
【氏名又は名称】王 建和
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 建和
【テーマコード(参考)】
2E150
【Fターム(参考)】
2E150BA02
2E150BA32
2E150BA43
2E150BA52
2E150BA53
2E150BA54
2E150CA01
2E150CA11
2E150DA14
2E150MA02Y
2E150MA02Z
2E150MA47X
(57)【要約】
【課題】従来技術の少なくとも1つの欠点を改善できる二方向伸縮型枠装置の提供。
【解決手段】取付面を有する基板ユニット1と、第1の方向Yに沿って延伸するように取付面の一側に配置される第1のサイドバー3と、第1の方向Yに直交する第2の方向に沿って延伸するように取付面の一側に配置されていると共に、第1のサイドバー3に固定されている第2のサイドバー4と、取付面の第1のサイドバー3とは反対の一側に配置されると共に、第1の方向Yに沿って伸縮可能に第2のサイドバー4に固定される第1の伸縮ユニット5と、取付面の第2のサイドバー4とは反対の一側に配置されていると共に、第2の方向に沿って伸縮可能に第1のサイドバー3に固定され、且つ、第1の伸縮ユニット5に接続されている第2の伸縮ユニット6と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付面を有する基板ユニットと、
第1の方向に沿って延伸するように前記取付面の一側に配置されている第1のサイドバーと、
前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延伸するように前記取付面の一側に配置されていると共に、前記第1のサイドバーに固定されている第2のサイドバーと、
前記取付面の前記第1のサイドバーとは反対の一側に配置されていると共に、前記第1の方向に沿って伸縮可能に前記第2のサイドバーに固定されている第1の伸縮ユニットと、
前記取付面の前記第2のサイドバーとは反対の一側に配置されていると共に、前記第2の方向に沿って伸縮可能に前記第1のサイドバーに固定され、且つ、前記第1の伸縮ユニットに接続されている第2の伸縮ユニットと、を備えていることを特徴とする二方向伸縮型枠装置。
【請求項2】
前記第1の伸縮ユニットは、
前記第1の方向に沿って延伸するように前記取付面に配置されていると共に、前記第2のサイドバー及び前記第2の伸縮ユニットに固定されている第1の側面サイドバーと、
前記取付面に配置されていると共に、前記第2のサイドバーと前記第2の伸縮ユニットとの間に位置する板固定アセンブリと、
前記第2のサイドバーに固定され、且つ、前記第1の方向に沿って移動可能に前記板固定アセンブリに嵌めこまれると共に、分離可能に前記取付面に固定されているサイドフレーム固定アセンブリと、を有することを特徴とする請求項1に記載の二方向伸縮型枠装置。
【請求項3】
前記第2の伸縮ユニットは、
前記第2の方向に沿って延伸するように前記取付面に配置され、且つ、前記第1のサイドバー及び前記第1の側面サイドバーに連結する第1のサイドフレームと、
前記第2の方向に沿って延伸するように前記取付面に配置され、且つ、前記第1の方向において前記第1のサイドフレームと間隔を開けている第2のサイドフレームと、
前記第2の方向に沿って移動可能に前記第1のサイドフレームの内側及び前記第2のサイドフレームの内側に嵌めこまれると共に、分離可能に前記取付面に固定される連結固定アセンブリと、
分離可能に前記取付面に固定され、且つ、前記第2の方向に沿って移動可能に前記連結固定アセンブリ内に挿入し、且つ前記第1のサイドバーに固定されるサイドバー固定アセンブリと、
を有することを特徴とする請求項2に記載の二方向伸縮型枠装置。
【請求項4】
前記基板ユニットは、
前記第1の側面サイドバー及び前記第1のサイドフレームが設置される第1の基板と、
前記第1の方向に沿って前記第1の基板の前記第1のサイドフレームとは反対の一側に並列に連結されると共に、前記第1の側面サイドバー及び前記第2のサイドバーに固定するように配置される第2の基板と、
前記第2の方向に沿って前記第1の基板の前記第1の側面サイドバーとは反対の一側に並列に連結されると共に、前記第1のサイドフレームに固定される第3の基板と、
前記第1の方向に沿って前記第3の基板の前記第1のサイドフレームとは反対の一側に並列に連結され、且つ、前記第2の方向において前記第2の基板の前記第1の側面サイドバーとは反対の一側に並列に連結されると共に、前記第1のサイドバー及び前記第2のサイドバーに固定され、且つ、前記第1の基板と前記第2の基板と前記第3の基板と共に前記取付面及び前記取付面に反対するフィルム封止面を画成する結合板と、を更に有することを特徴とする請求項3に記載の二方向伸縮型枠装置。
【請求項5】
前記フィルム封止面は平滑面であり、前記結合板の前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する取付方向における厚さが、
前記第1の基板と前記第2の基板と前記第3の基板とのいずれの前記取付方向における厚さ以上であることを特徴とする請求項4に記載の二方向伸縮型枠装置。
【請求項6】
前記第1のサイドバーの前記結合板に当接する箇所の前記取付方向に沿った厚さが前記第1のサイドバーの前記第3の基板に当接する箇所の取付方向Zに沿った厚さより小さい構成により、結合後の前記第1のサイドバーと前記第3の基板との前記取付方向に沿った厚さを、結合後の前記第1のサイドバーと前記結合板との前記取付方向に沿った厚さと同じにし、
前記第2のサイドバーの前記結合板に当接する箇所の前記取付方向に沿った厚さが前記第2のサイドバーの前記第2の基板に当接する箇所の前記取付方向に沿った厚さより小さい構成により、結合後の前記第2のサイドバーと前記第2の基板との前記取付方向に沿った厚さを、結合後の前記第2のサイドバーと前記結合板との前記取付方向Zに沿った厚さと同じにすることを特徴とする請求項5に記載の二方向伸縮型枠装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築用の型枠装置に関し、特に二方向伸縮型枠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、例えば建設工事のコンクリート打設の際用いられる仮設の型枠は、4枚の板材と、体積がこれらの板材より小さいバタ角とを有し、各板材はフィルム封止面と、該フィルム封止面に反対する組立面と、前記組立面の上下両側にそれぞれ配置されている連結柱と、を有し、各連結柱は複数の通孔を有し、前記バタ角は複数の組立孔を有する。
【0003】
従って、これらの型枠を並べて積み上げ、且つ、複数の接続部材をそれぞれ組立孔と通孔に通過すことによって、板材とバタ角を固定して型枠アセンブリを組み立てる構成になっている。
【0004】
従来、建築物の壁の製作時においては、2つの前記型枠アセンブリの間にコンクリートを注入して作成されるものであり、工事によって作成する壁のサイズが同一であるとは限らないので、型枠アセンブリに利用できる標準的寸法は存在せず、作成する予定の壁のサイズに応じて型枠アセンブリを新たに作ることになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】台湾特許第I716319号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術に鑑みて、本発明は従来技術の少なくとも1つの欠点を改善できる二方向伸縮型枠装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明は、取付面を有する基板ユニットと、
第1の方向に沿って延伸するように前記取付面の一側に配置されている第1のサイドバーと、
前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って延伸するように前記取付面の一側に配置されていると共に、前記第1のサイドバーに固定されている第2のサイドバーと、
前記取付面の前記第1のサイドバーとは反対の一側に配置されていると共に、前記第1の方向に沿って伸縮可能に前記第2のサイドバーに固定されている第1の伸縮ユニットと、
前記取付面の前記第2のサイドバーとは反対の一側に配置されていると共に、前記第2の方向に沿って伸縮可能に前記第1のサイドバーに固定され、且つ、前記第1の伸縮ユニットに接続されている第2の伸縮ユニットと、を備えていることを特徴とする二方向伸縮型枠装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
上記構成により、本発明は第1の伸縮ユニット及び第2の伸縮ユニットが伸縮可能に基板ユニットと第1のサイドバーと第2のサイドバーとに固定されることで、基板ユニットの構造的強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の二方向伸縮型枠装置の第1の実施例の組み立てられた状態が示される斜視図である。
図2】上記第1の実施例の一部分解斜視図である。
図3】上記第1の実施例の断面図である。
図4】上記図3におけるIV-IV線に沿った断面図である。
図5】上記図3におけるV-V線に沿った断面図である。
図6】上記図4に類似する第1の実施例の変化例が示される説明図である。
図7】上記図5に類似する第1の実施例の変化例が示される説明図である。
図8】上記図3におけるVIII-VIII線に沿った断面図である。
図9】上記図3におけるIX-IX線に沿った断面図である。
図10】本発明の二方向伸縮型枠装置の第2の実施例の組み立てられた状態が示される斜視図である。
図11】上記第2の実施例の正面図である。
図12】上記図11におけるXII-XII線に沿った断面図である。
図13】上記図11におけるXIII-XIII線に沿った断面図である。
図14】上記第2の実施例の使用状態が示される正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は各図面を参照して本発明の型枠装置について詳しく説明する。なお、説明に用いられる「前」「後」「左」「右」「上」「下」などの言葉は、図面を参照しやすくするために用いられるものであり、本発明の権利範囲を制限するものではないことに留意されたい。また、異なる実施例において、同等の役割を持つ構成要素については、全く同じ構成を有しなくても、同じ符号がつけられる場合はあることにも留意されたい。
【0011】
図1に示されるように、本発明の二方向伸縮型枠装置の第1の実施例は、基板ユニット1と、固定ユニット2と、第1のサイドバー3と、第2のサイドバー4と、第1の伸縮ユニット5と、第2の伸縮ユニット6と、を備える。
【0012】
図2図3とに示されるように、基板ユニット1は第1の基板11と、第2の基板12と、第3の基板13と、結合板14と、を含む。
【0013】
第2の基板12は第1の方向Yに沿って第1の基板11に並列に連結する。第3の基板13は第1の方向Yに直交する第2の方向Xに沿って第1の基板11に並列に連結する。結合板14は第2の方向Xに沿って第2の基板12に並列に連結し、且つ、第1の方向Yに沿って第3の基板13に並列に連結する。第1の基板11と第2の基板12と第3の基板13と結合板14とは、共に取付面15及び取付面15の反対側にあるフィルム封止面16を画成する。
【0014】
この実施例において、第1の基板11と第2の基板12と第3の基板13とは鋼材により作成されており、結合板14は木材から作成されている。
【0015】
図4図5とに示されるように、この実施例において、フィルム封止面16は平滑面であり、そして結合板14の第1の方向Y及び第2の方向Xの両方に直交する取付方向Zにおける厚さは、第1の基板11と第2の基板12と第3の基板13とのいずれの取付方向Zにおける厚さよりも厚い。
【0016】
この実施例の他の変化例において、結合板14は第1の基板11と第2の基板12と第3の基板13とのいずれか一つと同じ厚さを有するように構成されることも可能である。
【0017】
図2図5に示されるように、固定ユニット2は、2つの第1の連結ロッド21と、2つの第2の連結ロッド22と、3つの第1の固定板23と、2つの第2の固定板24と、複数の連結ネジ25と、を含むように構成される。
【0018】
これらの第1の連結ロッド21は、第1の方向Yに沿って延伸し、且つ、並列に配置されるように第2の基板12に固定されていると共に、結合板14に当接する。
【0019】
これらの第1の固定板23は第1の方向Yに沿って並列に配置されている。各第1の固定板23はL字形状に湾曲し、且つ、該L字形状の両端は対応する第1の連結ロッド21と結合板14とにそれぞれ固定されている。
【0020】
これらの第2の連結ロッド22は第2の方向Xに沿って延伸し、且つ、並列に配置されるように第3の基板13に固定されていると共に、結合板14に当接する。
【0021】
これらの第2の固定板24は第2の方向Xに沿って並列に配置されている。各第2の固定板24はL字形状に湾曲し、且つ、該L字形状の両端は対応する第2の連結ロッド22と結合板14とにそれぞれ固定されている。
【0022】
複数の連結ネジ25におけるいくつかは第1の固定板23を第1の連結ロッド21及び結合板14に固定するのに用いられ、そして複数の連結ネジ25における他のいくつかは、第2の固定板24を第2の連結ロッド22及び結合板14に固定するのに用いられる。
【0023】
この実施例の他の変化例において、第1の連結ロッド21と、第2の連結ロッド22と、第1の固定板23と、第2の固定板24との個数がそれぞれ1個であることも可能であり、数については特に制限されるものではない。
【0024】
図6図7とにこの実施例の変化例が示されており、この変化例において、固定ユニット2は第1の連結板21’と、第2の連結板22’とを更に有するが、第1の連結ロッド21と第2の連結ロッド22と第1の固定板23と第2の固定板24とは含まれていない。第1の連結板21’は連続な湾曲を有するZ字形状に形成されていると共に、このZ字形状の両端は第2の基板12と結合板14とにそれぞれ固定されており、第2の連結板22’は連続な湾曲を有するZ字形状に形成されていると共に、このZ字形状の両端は第3の基板13と結合板14とにそれぞれ固定されている。複数の連結ネジ25におけるいくつかは第1の連結板21’の前記両端を第2の基板12と結合板14とにそれぞれ固定するのに用いられ、複数の連結ネジ25における他のいくつかは第2の連結板22’の前記両端を第3の基板13と結合板14とにそれぞれ固定するのに用いられる。
【0025】
図2図3図8とを参照し、図示のように、第1のサイドバー3は第1の方向Yに沿って延伸するように取付面15の一側に配置され、且つ、第3の基板13及び結合板14に固定されている。第1のサイドバー3の結合板14に当接する箇所の取付方向Zに沿った厚さが第1のサイドバー3の第3の基板13に当接する箇所の取付方向Zに沿った厚さより小さい構成により、結合後の第1のサイドバー3と第3の基板13との取付方向Zに沿った厚さを、結合後の第1のサイドバー3と結合板14との取付方向Zに沿った厚さと同じにすることができる。
【0026】
第2のサイドバー4は第2の方向Xに沿って延伸するように取付面15の一側に配置され、且つ、第2の基板12と結合板14と第1のサイドバー3とに固定されている。第2のサイドバー4の結合板14に当接する箇所の取付方向Zに沿った厚さが第2のサイドバー4の第2の基板12に当接する箇所の取付方向Zに沿った厚さより小さい構成により、結合後の第2のサイドバー4と第2の基板12との取付方向Zに沿った厚さを、結合後の第2のサイドバー4と結合板14との取付方向Zに沿った厚さと同じにすることができる。
【0027】
第1の伸縮ユニット5は取付面15の第1のサイドバー3とは反対の側に配置されていると共に、第1の方向Yに沿って伸縮可能に第2のサイドバー4に固定されている。
【0028】
第1の伸縮ユニット5は、第1の方向Yに沿って延伸するように取付面15の第1のサイドバー3とは反対の一側に配置されていると共に、第2のサイドバー4に固定されている第1の側面サイドバー51と、取付面15に配置されていると共に、第2のサイドバー4と第2の伸縮ユニット6との間に位置する板固定アセンブリ52と、第2のサイドバー4に固定され、且つ、第1の方向Yに沿って移動可能に板固定アセンブリ52内に挿入し、且つ、分離可能に取付面15に固定されているサイドフレーム固定アセンブリ53と、5つの第1の側面連結アセンブリ54と、を有する。
【0029】
サイドフレーム固定アセンブリ53は、入れ子状に嵌まり合う複数の延伸接続部材531により構成されており、この複数の延伸接続部材531において最も外側に位置する1つの延伸接続部材531は板固定アセンブリ52の中に嵌めこまれており、そしてこの複数の延伸接続部材531において最も内側に位置する1つの延伸接続部材531は第2のサイドバー4に固定されていると共に、隣接する延伸接続部材531の中に嵌めこまれている。ちなみに、この実施例において延伸接続部材531の数は3つである。
【0030】
板固定アセンブリ52とこれらの延伸接続部材531とに関しては、第1の方向Yに沿って延伸する案内レールと案内溝とを互いに嵌め合う構成により、隣接する両者の位置調整可能な方向を第1の方向Yのみに制限する構成になっている。
【0031】
第1の側面連結アセンブリ54は、延伸接続部材531を第2の基板12に固定する。具体的には、5つの第1の側面連結アセンブリ54における2つは最も内側に位置する1つの延伸接続部材531に固定され、他の1つは最も外側に位置する1つの延伸接続部材531に固定され、残りの2つは最も外側に位置する延伸接続部材531に隣接する1つの延伸接続部材531に固定される。この実施例において、各第1の側面連結アセンブリ54は、L字形状に湾曲し且つ該L字形状の両端が対応する延伸接続部材531と第2の基板12とにそれぞれ当接する第1の側面連結部材541と、該第1の側面連結部材541の前記両端を対応する延伸接続部材531と第2の基板12とにそれぞれ固定する2つの第1の固定ネジ542とを有する。
【0032】
図2図3図9とに示されるように、第2の伸縮ユニット6は、第2の方向Xに沿って延伸するように取付面15に配置され、且つ、第1のサイドバー3と第1の側面サイドバー51とに連結されている第1のサイドフレーム61と、第2の方向Xに沿って延伸するように取付面15に配置され、且つ、第1の方向Yにおいて第1のサイドフレーム61と間隔を開けて配置される第2のサイドフレーム62と、第2の方向Xに沿って移動可能に第1のサイドフレーム61の内側及び第2のサイドフレーム62の内側に嵌めこまれていると共に、分離可能に取付面15に固定されている連結固定アセンブリ63と、分離可能に取付面15に固定され、且つ、第2の方向Xに移動可能に連結固定アセンブリ63内に挿し込まれ、且つ、第1のサイドバー3に固定されているサイドバー固定アセンブリ64と、2つの第2の側面連結アセンブリ65と、を含む。
【0033】
連結固定アセンブリ63は、取付面15に配置され且つ第2の方向Xに沿って移動可能に第1のサイドフレーム61の内側に嵌めこまれる第1の連結フレーム631と、取付面15に配置され且つ第2の方向Xに沿って移動可能に第2のサイドフレーム62の内側に嵌めこまれる第2の連結フレーム632と、を有する。サイドバー固定アセンブリ64は第1の連結フレーム631の内側と、第2の連結フレーム632の内側との間に、第2の方向Xに沿って移動可能に嵌めこまれる。
【0034】
第1のサイドフレーム61と第2のサイドフレーム62と連結固定アセンブリ63とサイドバー固定アセンブリ64とに関しては、互いに隣接する部分において案内レールと案内溝とを互いに嵌め合う構成により、サイドバー固定アセンブリ64及び連結固定アセンブリ63の位置調整可能な方向を第2の方向Xのみに制限する構成になっている。
【0035】
第2の側面連結アセンブリ65は、サイドバー固定アセンブリ64と第2の連結フレーム632とをそれぞれ第3の基板13に固定する。各第2の側面連結アセンブリ65は、いずれもL字形状に湾曲する第2の側面連結部材651と、2つの第2の固定ネジ652とを有する。
【0036】
1つの第2の側面連結アセンブリ65が有する第2の側面連結部材651のL字形状の両端は、第3の基板13と第2の連結フレーム632とにそれぞれ当接し、且つ、この1つの第2の側面連結アセンブリ65が有するこれらの第2の固定ネジ652は、対応する第2の側面連結部材651の両端を第3の基板13と第2の連結フレーム632とにそれぞれ固定する。
【0037】
他の1つの第2の側面連結アセンブリ65が有する第2の側面連結部材651のL字形状の両端は、第3の基板13とサイドバー固定アセンブリ64とにそれぞれ当接し、且つ、この他の1つの第2の側面連結アセンブリ65が有するこれらの第2の固定ネジ652は、対応する第2の側面連結部材651の両端を第3の基板13とサイドバー固定アセンブリ64とにそれぞれ固定する。
【0038】
使用する際、作成する壁によっては、まずいくつかの基準型枠(図示せず)を作成してから、組み立てられた基準型枠と作成する壁の長さの差に基づいて、この差に対応する長さを有する二方向伸縮型枠装置を作成する。
【0039】
結合板14は切削しやすい木材であるので、この実施例において第1の方向Y及び第2の方向Xの長さを調整する際、木材の余剰材料が再利用できない問題を解決できる。
【0040】
図10図13に示されるように本発明の二方向伸縮型枠装置の第2の実施例は第1の実施例に類似するが、以下の相違点がある。
【0041】
これらの延伸接続部材531において、最も内側に位置する1つの延伸接続部材531は、隣接する延伸接続部材531の中に位置し、且つ、第2のサイドバー4に固定されている。また、これらの延伸接続部材531において、最も内側に位置する1つの延伸接続部材531は最も長い位置にまでは伸長されていない。
【0042】
第1の側面連結アセンブリ54の数は1つであり、第1の側面連結アセンブリ54はこれらの延伸接続部材531において最も外側に位置する1つの延伸接続部材531を第2の基板12に固定する。
【0043】
サイドバー固定アセンブリ64は、第1の連結フレーム631と第2の連結フレーム632との中に位置し、且つ第1のサイドバー3に固定されており、そして第1の連結フレーム631と第2の連結フレーム632とは、最も長い位置にまでは伸長されていない。第2の側面連結アセンブリ65の数は1つであり、且つ、第2の側面連結アセンブリ65は第2の連結フレーム632を第3の基板13に固定する。
【0044】
このように、第2の実施例は上記第1の実施例と同じ目的及び効果を達成することができる。
【0045】
図14には、本発明の第2の実施例がそれぞれ異なるサイズを有する第1の型枠7と、第2の型枠8と、第3の型枠9と組み立てられることで構成された長方形の型枠壁100が示されている。
【0046】
第1の型枠7は第1の方向Yに沿って第2の実施例に並列に連結し、第2の型枠8は第2の方向Xに沿って第2の実施例に並列に連結し、第3の型枠9は第2の方向Xに沿って第1の型枠7に並列に連結すると共に、第1の方向Yに沿って第2の型枠8に並列に連結する。
【0047】
本発明の二方向伸縮型枠装置が第2の型枠8の第1の方向Yにおける長さと、第1の型枠7の第2の方向Xにおける長さとに対応できることを利用して、第1の型枠7と第2の型枠8と第3の型枠9と本発明の二方向伸縮型枠装置とを組み立てれば、作成する予定の壁のサイズに対応することが可能となり、作成コストを節約することができる。
【0048】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の二方向伸縮型枠装置は、第1の伸縮ユニット5及び第2の伸縮ユニット6が伸縮可能に基板ユニット1と第1のサイドバー3と第2のサイドバー4とに固定されること、そして固定ユニット2により結合板14と第2の基板12と第3の基板13とを固定することにより、基板ユニット1の構造的強度を強化すると共にフィルム封止面16の面一を維持することができ、また人手によって型枠を新たに作成する人的コストと、余剰材料を再利用できない物的コストもかさむ現状と比べて、本発明の二方向伸縮型枠装置はコストを節約する効果があり、本発明の目的を確実に達成することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 基板ユニット
11 第1の基板
12 第2の基板
13 第3の基板
14 結合板
15 取付面
16 フィルム封止面
2 固定ユニット
21 第1の連結ロッド
22 第2の連結ロッド
23 第1の固定板
24 第2の固定板
21’ 第1の連結板
22’ 第2の連結板
25 連結ネジ
3 第1のサイドバー
4 第2のサイドバー
5 第1の伸縮ユニット
51 第1の側面サイドバー
52 板固定アセンブリ
53 サイドフレーム固定アセンブリ
531 延伸接続部材
54 第1の側面連結アセンブリ
541 第1の側面連結部材
542 第1の固定ネジ
6 第2の伸縮ユニット
61 第1のサイドフレーム
62 第2のサイドフレーム
63 連結固定アセンブリ
631 第1の連結フレーム
632 第2の連結フレーム
64 サイドバー固定アセンブリ
65 第2の側面連結アセンブリ
651 第2の側面連結部材
652 第2の固定ネジ
Y 第1の方向
X 第2の方向
Z 取付方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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