(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122629
(43)【公開日】2023-09-04
(54)【発明の名称】電池セル用中間製品の製造方法、電池セル用中間製品、及び当該中間製品の製造のための超音波デバイス
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20230828BHJP
H01R 43/02 20060101ALI20230828BHJP
H01M 50/533 20210101ALI20230828BHJP
H01M 50/528 20210101ALI20230828BHJP
【FI】
H01M10/04 W
H01R43/02 B
H01M50/533
H01M50/528
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023019994
(22)【出願日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】22158272.9
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】522238491
【氏名又は名称】ブランソン ウルトラスチャル ニーデルラッスン デル エマーソン テクノロジーズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング アンド カンパニー オーエイチジー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】オクタイ グルテキン
(72)【発明者】
【氏名】セバスチャン チャジャ
【テーマコード(参考)】
5E051
5H028
5H043
【Fターム(参考)】
5E051LA04
5E051LB10
5H028AA05
5H028BB05
5H028CC12
5H043AA19
5H043CA03
5H043CA12
5H043EA39
5H043HA17E
5H043JA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電池セルの中間製品の代替製造方法、該中間製品、及び該中間製品の製造のための超音波デバイスを提供する。
【解決手段】超音波による電池セル用中間製品の製造方法は、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方が、長手方向の一方の前端に延在する導電性部分12を備え、導電性部分が、好ましくは金属箔を備えるか、又は金属箔からなる、ステップ(A)と、導電性部分を有する巻回電池セル本体10の前端が、超音波デバイスのホーン3の前端加工面5に対向する、ステップ(B)と、巻回電池セル本体及びホーンを、初期位置から、ホーンの前端加工面が巻回電池セル本体の前端に当接する加工位置まで互いに対して移動させるステップ(C)と、導電性部分が、ホーンによって、巻回電池セル本体の前端で少なくとも部分的に変形され、好ましくは曲げられ、加工された巻回電池セル本体が結果として得られる、ステップ(D)、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波による電池セル用中間製品の製造方法であって、
a.第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体(10)を提供するステップ(A)であって、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方が、前記長手方向の一方の前端に延在する導電性部分(12)を備える、ステップ(A)と、
b.前記巻回電池セル本体(10)を初期位置で超音波デバイス(1)内に配置するステップ(B)であって、これにより、前記導電性部分(12)を有する前記巻回電池セル本体(10)の前端が、前記超音波デバイス(1)のホーン(3)の前端加工面(5)に対向する、ステップ(B)と、
c.前記巻回電池セル本体(10)及び前記ホーン(3)を、前記初期位置から、前記ホーン(3)の前端加工面(5)が前記巻回電池セル本体(10)の前端に当接する加工位置まで互いに対して移動させるステップ(C)と、続いて、
d.前記巻回電池セル本体(10)の前端の導電性部分(12)に少なくとも部分的に超音波を印加することによって、前記巻回電池セル本体(10)を加工するステップ(D)であって、これにより、前記導電性部分(12)が、前記ホーン(3)によって、前記巻回電池セル本体(10)の前端で少なくとも部分的に変形され、加工された巻回電池セル本体(20)が結果として得られる、ステップ(D)と、その後、
e.前記加工された巻回電池セル本体(20)及び前記ホーン(3)を前記加工位置から取り外し位置に互いに対して移動させるステップ(E)と、
f.前記加工された巻回電池セル本体(20)を前記超音波デバイス(1)から取り外すステップ(F)と
を含む、製造方法。
【請求項2】
前記ホーン(3)の断面が、円形又は角形である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ホーン(3)の加工面(5)の寸法が、前記巻回電池セル本体(10)の前端の寸法に適合される、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ホーン(3)の加工面(5)が、前記巻回電池セル本体(10)に適合された輪郭を備える、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記巻回電池セル本体(10)が、ジャケット(30)を備える、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ジャケット(30)は、加工ステップの前の前記巻回電池セル本体(10)の延長部よりも前記長手方向の延長部が小さい、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記方法が、時間、経路、力、振幅のパラメータのうちの少なくとも1つによって制御される、請求項1、2、5、又は6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
前記導電性部分(12)が、前記ホーン(3)による加工ステップ中に、径方向内側に曲げられ、これにより、前記加工された巻回電池セル本体(20)の長手方向の延長部が、最初の巻回バッターセル本体(10)と比較して小さい、請求項1、2、5、又は6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項9】
加工ステップの後に、径方向に隣接する変形された導電性部分(22)が、互いに接触する、請求項1、2、5、又は6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項10】
加工ステップの後に、径方向に隣接する変形された導電性部分(22)が、互いに固定的に接続される、請求項1、2、5、又は6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項11】
前記配置するステップ(B)が、前記巻回電池セル本体(10)を側面に固定するステップ(B1)を含み、前記取り外すステップ(F)が、前記加工された巻回電池セル本体(20)の側面における固定を解除するステップ(F1)を含む、請求項1、2、5、又は6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項12】
第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が、複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体(20)を有する電池セル用中間製品であって、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方が、導電性部分(22)を備え、前記導電性部分(22)が、請求項1に記載の製造方法によって製造され、超音波によって加工された変形された導電性部分(22)を有する前端を備える、電池セル用中間製品。
【請求項13】
第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体(10)を有する電池セル用中間製品を製造するための超音波デバイス(1)であって、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方が、前記長手方向の一方の前端に延在する導電性部分(12)を備え、前記超音波デバイス(1)が、超音波電源、コンバータ、ブースタ、超音波ホーン(3)、及びコントローラを備え、前記超音波デバイス(1)が、請求項1に記載の製造方法のステップc乃至eを実施し得るように、前記コントローラが、適合される、超音波デバイス(1)。
【請求項14】
前記加工範囲が、約15乃至40kHzである、請求項13に記載の超音波デバイス(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池セル用中間製品の製造方法、電池セル用中間製品、及び当該中間製品の製造のための超音波デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車及び同様の用途では、いくつかの種類の電池が使用されており、これらの電池に関するいくつかの改良が過去からなされてきている。
【0003】
現在、一部の電池は、螺旋状の設計を有する電池セルを使用する。そのような設計では、カソード、アノード、及び少なくとも1つのセパレータを有する層は、中心長手方向軸周りに巻かれる。多くの場合、この層のアノード及びカソードは、金属箔によって形成される。言い換えれば、これらの電池は、ペーストを有する巻き上げられた金属箔からなる。
【0004】
カソード及びアノードは、巻かれた又は巻き回された電池セル本体を電池セル本体のハウジングに電気的に接続するためのタブを有する。したがって、結果として得られたコイルの端部にはタブがある。
【0005】
電池を充電又は放電するために、電流は、タブを介してコイル全体又は巻線を通過しなければならない。これは、電流がカソード又はアノードに沿ってタブまでずっと移動して、セルから出なければならず、結果として生じる熱を放散しなければならないとき、オーム抵抗が距離と共に増加するので、電池セルの寸法を制限する。
【0006】
このような電池セルの寸法を大きくする手法は、このコイル内に交差接続を確立することであり、タブの必要性を排除する。これにより、電気の経路が極めて短くなり、電流の経路が短くなるため抵抗が小さくなり、これは熱の発生を小さくすることを意味する。このような電池セルの例は、US 2020/0144676 A1(米国特許出願公開第2020/0144676号明細書)に記載されている。
【0007】
US 2020/0144676 A1(米国特許出願公開第2020/0144676号明細書)によれば、セルは、その上に配置された第1のコーティングを有する第1の基板を含み、第1の基板の幅に沿った近位端にある第1の基板の第2の部分は、導電性材料を備える。内側セパレータは、第1の基板の上に配置される。第2の基板は、内側セパレータの上に配置される。第2の基板は、その上に配置された第2のコーティングを有する。第1の基板、内側セパレータ、及び第2の基板は、連続的になっており、第1の基板、内側セパレータ、及び第2の基板は、中心軸周りに巻かれる。
【0008】
本発明は、上記従来技術に鑑み、電池セルの中間製品の代替製造方法、電池セル用中間製品、及び電池セル用中間製品の製造のための超音波デバイスを提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0009】
上記課題は、請求項1に記載の電池セル用中間製品の製造方法、請求項12に記載の電池セル用中間製品、及び請求項13に記載の電池セル用中間製品の製造のための超音波デバイスによって解決される。更なる好ましい実施形態及び開発は、以下の説明、図面及び添付の特許請求の範囲から生じる。
【0010】
超音波による電池セル用中間製品の本発明の製造方法は、第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体を提供するステップであって、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方が、長手方向の一方の前端に延在する導電性部分を備え、導電性部分が、好ましくは金属箔を備えるか、又は金属箔からなる、ステップと、巻回電池本体を初期位置で超音波デバイス内に配置するステップであって、これにより、導電性部分を有する巻回電池セル本体の前端が、超音波デバイスのホーンの前端加工面に対向する、ステップと、巻回電池セル本体及びホーンを、初期位置から、ホーンの前端加工面が巻回電池セル本体の前端に当接する加工位置まで互いに対して移動させるステップと、続いて、巻回電池セル本体の前端の導電性部分に少なくとも部分的に超音波を印加することによって、巻回電池セル本体を加工するステップであって、これにより、導電性部分が、ホーンによって、巻回電池セル本体の前端で少なくとも部分的に変形され、好ましくは曲げられ、加工された巻回電池セル本体が結果として得られる、ステップと、その後、加工された巻回電池セル本体及びホーンを加工位置から取り外し位置に互いに対して移動させるステップと、加工された巻回電池セル本体を超音波デバイスから取り外すステップと、を含む。
【0011】
本発明の製造方法の出発点は、一般に知られているように、巻き回された、又は巻かれた電池セル本体である。上述したように、そのような巻回電池セル本体は、中心長手方向軸周りに巻き上げられる、第1の電極、例えばカソード、セパレータ、及び第2の電極、例えばアノードの層からなる。したがって、第1の電極は、セパレータの第1の側に配置され、第2の電極は、セパレータの第1の側とは反対の第2の側に配置される。場合によっては、更なるセパレータが存在してもよい。言い換えれば、巻回電池セル本体は、その上にペーストを有する巻き上げられた金属箔によって形成されてもよい。巻回電池セル本体の層は、上方から見て、すなわち、中心長手方向軸に沿って見て、渦巻状の形状を有する。したがって、層と中心長手方向軸との間の径方向距離は連続的に変化する。
【0012】
第1の電極、すなわちカソード、及び第2の電極、すなわちアノードのうちの少なくとも1つは、導電性部分を備える。好ましくは、導電性部分は、金属箔を備えるか、又は金属箔からなる。導電性部分は、まず、電池セル本体の長手方向の前端に延在する。第1の電極が、第1の導電性部分を有すると仮定すると、それぞれの第1の導電性部分は、巻回電池セル本体の第1の前端から延在することになる。したがって、第2の電極も導電性部分を有する場合、すなわち第2の導電性部分が存在する場合、この第2の導電性部分は、第1の前端とは反対側の巻回電池セル本体の第2の前端から延在することになる。
【0013】
このような巻回電池セル本体は、第1のステップで提供された後、第2のステップで初期位置で超音波デバイス内に配置される。この目的のために、電池セル本体は、好ましくは、例えば、クランプによって超音波デバイスの側面に固定される。これに関して、特に、導電性部分を有する1つの前端のみが存在する場合、それぞれの前端が超音波デバイスのホーンの加工面に対向するように、巻回電池セル本体は、超音波デバイス内に配置されることに留意しなければならない。この目的のために、超音波デバイスのホーンは、前端に加工面を備え、これにより、ホーンの振動が、中心長手方向軸線に沿って生じる。
【0014】
次に、巻回電池セル本体及びホーンを、初期位置から加工位置まで互いに対して移動させる。例えば、巻回電池セル本体は、超音波デバイス内で安定した位置に配置され、ホーンの加工面が、電池セル本体の前端で導電性部分に当接するまで、ホーンは、中心長手方向軸に沿って、電池セル本体に向かって移動される。この点で、巻回電池セル本体とホーンとの互いに対する移動は、中心長手方向軸に沿ってのみ生じることが特に好ましい。
【0015】
ここで、ホーンは、超音波振動が発生するように通電され、巻回電池セル本体の前端の導電性部分に印加される。超音波の印加中、及び上記の実施例に関して、ホーンは、中心長手方向軸に沿って、電池セル本体に向かって更に移動され、これは、導電性部分の変形、好ましくは曲げ、特に好ましくは導電性部分の径方向内側への曲げをもたらす。これに関して、超音波の印加及び加工ステップ中のホーンの更なる移動は、同時に又は交互に行われ得ることに留意しなければならない。加工ステップの終了時に、径方向に隣り合う導電性部分が、互いに接触するように、導電性部分を変形させることが好ましい。
【0016】
加工ステップが完了し、加工された巻回電池セル本体が完成した後、ホーン及び加工された巻回電池セル本体は、加工位置から取り外し位置まで互いに対して移動される。好ましくは、上記の実施例に関して、移動は、中心長手方向軸に沿って行われる。取り外し位置では、ホーンの加工面と加工された巻回電池セル本体との間の距離が長くなる。例えば、取り外し位置は、上述の初期位置と同様である。
【0017】
最後に、加工された巻回電池セル本体を超音波デバイスから取り外す。この目的のために、電池セル本体が最初に側面に固定された場合、ここで、側面における固定、例えばクランプが解放される。これにより、加工された巻回電池セル本体は、超音波デバイスから取り外され、電池を製造するために、更に加工され得る。
【0018】
本発明の利点は、電池セル本体の導電性部分を、超音波デバイスのホーンによって、容易で、確実に変形し得ることである。更に、超音波の印加により、隣接する導電性部分間の確実な接続が、結果として得られる。特に、例えば、超音波振動が印加されない場合、導電性部分、特に金属箔導電性部分に微細なクラックが発生するリスクが、劇的に増加する。したがって、超音波振動の印加は、導電性部分を損傷するリスクを低減して、確実な変形を保証する。同時に、超音波による加工は、導電性部分の良好に配置された、又は組織化された変形を保証する。
【0019】
製造方法の好ましい実施形態によれば、ホーンの断面は、円形又は角形である。更に好ましくは、特に加工面が、巻回電池セル本体の前端を越えて少なくとも約3乃至5mm延在するように、ホーンの加工面の寸法は、巻回電池セル本体の前端の寸法に適合される。ホーンの異なる断面形状により、ホーンは、好ましい用途及び電池セル本体に適合され得る。いずれの場合も、中心長手方向軸に垂直なホーンの特定の延長部、特に少なくとも3乃至5mmの延長部が、有利であることが証明されている。特に、この延長部により、導電性部分の極めて信頼性の高い変形、特に曲げが達成される。
【0020】
製造方法の更に好ましい実施形態では、ホーンの加工面は、巻回電池セル本体に適合した輪郭、特に少なくとも2段の輪郭及び/又は形成された輪郭を備える。例えば、2段の輪郭に関して、加工面は、導電性部分を変形させるように径方向外側に形成されてもよく、径方向内側には、加工面に凹部が存在し、これにより、導電性部分が径方向内側に変形しないようにする。更に、形成された輪郭に関して、例えば、径方向に隣接する導電性部分間の接触の信頼性を更に高めるローレットが存在してもよい。また、輪郭は、ホーンの断面に応じて、円錐形状又はピラミッド形状を有してもよい。いずれの場合も、円錐又はピラミッド形状の仮想先端がホーン内に配置されることが好ましい。言い換えれば、加工面は、それぞれ成形されたくぼみを備える。
【0021】
製造方法の更に好ましい実施形態によれば、巻回電池セル本体は、ジャケット、好ましくは円筒ジャケットを備える。特に好ましくは、ジャケットは、加工ステップの前の巻回電池セル本体の延長部よりも長手方向の延長部が小さい。言い換えれば、ジャケットの長手方向延長部は、好ましくは、巻回電池セル本体の長手方向長さから、初期状態の導電性部分の長さを引いたものに対応するように選択される。このようなジャケットの使用は、巻回電池セル本体を超音波デバイスの側面に固定する際に、例えばクランプによって固定した場合に、巻回電池セル本体が損傷しないという利点がある。これは、損傷のリスク、及び標準以下の商品の製造を減少させる。
【0022】
好ましくは、本方法は、時間、経路、力、振幅のパラメータのうちの少なくとも1つによって制御される。これは、特に加工ステップに適用する。例えば、加工ステップは、ホーンの加工面が進む経路に応じて実施される。導電性部分が1mmの延長部を有する場合、加工ステップ中にホーンが進む経路は、例えば最大でも1mmである。代替として、ホーンによって印加される力、又はホーンによって導電性部分に印加される超音波振動の振幅を、一次パラメータとして使用してもよい。これに関して、一次パラメータという用語は、方法を制御するために主に使用されるパラメータを示すために使用されるが、他のパラメータが追加的に使用されてもよい。これにより、例えば、層の厚さ、層若しくは導電性部分に使用される材料、又は層若しくは導電性部分の長手方向の延長部に応じて、製造方法を、加工される巻回電池セル本体に適合させてもよい。
【0023】
本製造方法の更に好ましい実施形態では、導電性部分が、ホーンによる加工ステップ中に、径方向内側に曲げられ、これにより、電池セル本体の長手方向の延長部が小さくなる。この点に関して、径方向に隣接する導電性部分は、加工ステップの後に互いに接触していることが特に好ましい。導電性部分の径方向内側への曲げは、最初に提供された巻回電池セル本体と比較して、加工された巻回電池セル本体の径方向寸法が大きくないという利点を有する。
【0024】
更に好ましくは、加工ステップの後に、径方向に隣接する導電性部分は、互いに固定的に接続され、特にそれらは互いに溶接される。固定された接続により、接続は、極めて信頼性が高く、車両又は同様の用途でそれぞれ加工された巻回電池セル本体の使用中の振動などに対して耐性がある。
【0025】
電池セル用の本発明の中間製品は、第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体を有し、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方は、本発明の製造方法によって製造された導電性部分を備え、超音波によって加工された導電性部分を有する前端を備える。本発明の中間製品は、上述の本発明の製造方法の結果である。したがって、不要な繰り返しを避けるために、結果として得られる技術的効果及び利点に関して上記の説明を参照されたい。
【0026】
第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体を有する電池セル用中間製品を製造するための本発明の超音波デバイスであって、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方が、長手方向の一方の前端に延在する導電性部分を備え、超音波電源、コンバータ、ブースタ、及び超音波ホーンを備え、超音波デバイスが、本発明の製造方法のステップc乃至eを実施し得るように、コントローラが、適合される、本発明の超音波デバイス。したがって、本発明の超音波デバイスによって、本発明の製造方法は、電池セル用中間製品に適用され得る。したがって、上記の技術的効果及び利点を再度参照する。
【0027】
超音波デバイスの好ましい実施形態では、加工範囲は、約15乃至40kHz、好ましくは約15乃至30kHz、更に好ましくは約20kHzである。具体的には、これらの加工範囲は、一方では電池セル本体の導電性部分への超音波の印加を保証し、他方では径方向に隣接する導電性部分の確実な接続を容易にする。
【0028】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図面において、同じ参照符号は、同じ要素及び/又は構成要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】電池セル用中間製品を製造するための本発明の超音波デバイスの実施形態である。
【
図2】初期位置にある巻回電池セル本体及び超音波デバイスのホーンを例解する。
【
図3】第1の中間位置にある巻回電池セル本体及びホーンを示す。
【
図4】加工ステップの開始時の加工位置にある巻回電池セル本体及びホーンを描写する。
【
図5】加工ステップの終了時の加工位置にある巻回電池セル本体及びホーンを例解する。
【
図6】第2の中間位置にある加工された巻回電池セル本体及びホーンを示す。
【
図7】加工された巻回電池セル本体を斜視図で例解する。
【
図8】加工された巻回電池セル本体を上面図で示す。
【
図10】本発明の製造方法の一実施形態のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下において、本発明の製造方法の実施形態が詳細に説明されることになる。
【0031】
まず、製造方法の少なくともいくつかのステップに使用される超音波デバイス1の実施形態の一般的な構成を説明するために
図1を参照する。
【0032】
超音波デバイス1は、既知の方法で、超音波電源と、コンバータと、ブースタと、加工面5を有する超音波ホーン3と、を備える。更に、超音波デバイス1は、本実施例では、巻回電池セル本体10を固定するための固定具7を備える。コントローラは、超音波デバイスが製造方法の少なくともいくつかのステップを実施し得るように、適合される。
【0033】
巻回電池セル本体10は、第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層を備える。例えば、第1の電極は、カソードであってもよく、第2の電極は、アノードであってもよい。以下では、理解を容易にするために、カソード及びアノードという用語は、第1の電極及び第2の電極を示すために使用される。カソード及びアノードは、セパレータの両側に配置される。必要に応じて、例えば第1の電極のセパレータと反対側、又は第2の電極のセパレータと反対側に、層中に更なるセパレータが存在してもよい。
【0034】
層は、複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される。したがって、本発明の製造方法の出発点は、一般に知られているように、巻き回された、又は巻かれた電池セル本体である。このような巻回電池セル本体は、最初に説明したように、その上にペーストを有する巻き上げられた金属箔によって形成されてもよい。また、上方から見て、すなわち、中心長手方向軸に沿って見て、巻回電池セル本体の層は、渦巻状である。したがって、層と中心長手方向軸との間の径方向距離は連続的に変化する。
【0035】
更に、カソード及びアノードの少なくとも一方は、長手方向の一方の前端に延在する導電性部分を備える。
図1乃至4に関して、導電性部分12は、ホーン3の加工面5と対向して配置され、すなわち、導電性部分12は、加工面5に対向しており、逆もまた同様である。好ましくは、導電性部分は、金属箔を備える、又は金属箔からなる。
【0036】
また、巻回電池セル本体10は、円筒ジャケット30を備える。特に好ましくは、ジャケット30は、巻回電池セル本体10の延長部よりも長手方向の延長部が小さい。言い換えれば、ジャケット10の長手方向延長部は、好ましくは、巻回電池セル本体10の長手方向長さから、初期状態の導電性部分12の長さを引いたものに対応するように選択される。このようなジャケットの使用は、巻回電池セル本体10を超音波デバイス1の側面に固定する際に、例えばクランプによって固定した場合に、巻回電池セル本体10が損傷しないという利点がある。これは、損傷のリスク、及び標準以下の商品の製造を減少させる。2つの巻回電池セル本体10の例を
図9に示す。
【0037】
図2によれば、巻回電池セル本体10を設け、初期位置で超音波デバイス1内に配置した。これは、
図10に示す製造方法のステップA及びBに対応する。
図2で分かるように、配置するステップは、特に固定具7によるクランプによって、巻回電池セル本体を側面で固定するステップB1を含んでいる。
【0038】
次に、ステップCにおいて、巻回電池セル本体10及びホーン3を、初期位置から加工位置まで互いに対して移動させる。
図3は、第1の中間位置を示す。ここで、超音波デバイス1の固定具7で、巻回電池セル本体10を安定した位置に維持しつつ、ホーン3を中心長手方向軸に沿って、巻回電池セル本体10に向かって移動させた。
図4は、ホーン3の加工面5が巻回電池セル本体10の前端で導電性部分12に当接して、生じる加工位置を示している。
【0039】
これに関して、加工面は断面が円形に設計されており、ホーン3の加工面の径方向の延長部が、巻回電池セル本体10の径方向の延長部に対応することに留意しなければならない。それにもかかわらず、好ましい実施形態によれば、ホーンの断面はまた、角形でもよい。更に、特に加工面5が、巻回電池セル本体10の前端を越えて少なくとも約3乃至5mm延在するように、ホーン3の加工面5の寸法は、巻回電池セル本体10の前端の寸法に適合されてもよい。ホーン3の異なる断面形状により、ホーン3を、好ましい用途及び巻回電池セル本体10に適合し得る。いずれの場合も、中心長手方向軸に垂直なホーン3の特定の延長部、特に少なくとも3乃至5mmの延長部は、特に、この延長部に起因して、導電性部分12の極めて信頼性の高い変形、特に曲げを達成することができるため、有利であることが証明されている。
【0040】
ここで、ステップDでは、超音波振動を発生させて、巻回電池セル本体10の前端の導電性部分12に印加するように通電されるホーン3によって、巻回電池セル本体10が加工される。超音波デバイス1の好ましい実施形態では、加工範囲は、約15乃至40kHz、好ましくは約15乃至30kHz、更に好ましくは約20kHzである。具体的には、これらの加工範囲は、一方では巻回電池セル本体10の導電性部分12への超音波の印加を保証し、他方では径方向に隣接する導電性部分の確実な接続を容易にする。
【0041】
ステップDにおける超音波の印加中、ホーン3は、中心長手方向軸に沿って、巻回電池セル本体に向かって更に移動され、その結果、導電性部分の変形、好ましくは曲げ、特に好ましくは導電性部分の径方向内側への曲げをもたらす。
図5は、ここでは加工された巻回電池セル本体20である巻回電池セル本体と、加工ステップの終了時のホーン3とを示している。これに関して、超音波の印加、及び加工ステップ中のホーン3の更なる移動は、同時に又は交互に行われ得ることに留意しなければならない。
【0042】
特に、加工ステップDは、時間、経路、力、振幅のパラメータのうちの少なくとも1つによって制御される。例えば、導電性部分12が最初に長手方向に1mmの延長部を有する場合、ホーン3が加工ステップ中に移動する経路は、例えば最大でも1mmである。代替として、ホーン3によって印加される力、又はホーン3によって導電性部分12に印加される超音波振動の振幅を、一次パラメータとして使用してもよい。これに関して、一次パラメータという用語は、方法を制御するために主に使用されるパラメータを示すために使用されるが、他のパラメータが追加的に使用されてもよい。これにより、例えば、層の厚さ、層若しくは導電性部分12に使用される材料、又は層若しくは導電性部分12の長手方向の延長部に応じて、製造方法を、加工される巻回電池セル本体10に適合させてもよい。
【0043】
加工ステップDの後に、径方向に隣接する変形された導電性部分22は、好ましくは、互いに固定的に接続され、特にそれらは互いに溶接される。固定された接続により、接続は、極めて信頼性が高く、車両又は同様の用途でそれぞれ加工された巻回電池セル本体20の使用中の振動などに対して耐性がある。
【0044】
更に、加工ステップDが完了し、加工された巻回電池セル本体20が生じた後、ステップEにおいて、ホーン3及び加工された巻回電池セル本体20は、加工位置から取り外し位置まで互いに対して移動される。好ましくは、上記に関して、ホーン3及び加工された巻回電池セル本体20の移動は、中心長手方向軸に沿って生じる。
【0045】
図6は、移動ステップE中の第2の中間位置を示している。この図で分かるように、変形された導電性部分22が、ホーン3による加工ステップ中に、導電性部分22が径方向内側に曲げられるように変形し、これにより、加工された電池セル本体20の長手方向の延長部が小さくなる。また、径方向に隣接する変形された導電性部分22は、加工ステップの後に互いに接触する。導電性部分の径方向内側への曲げは、最初に提供された巻回電池セル本体20と比較して、加工された巻回電池セル本体10の径方向寸法が大きくないという利点を有する。
【0046】
更に、
図6で分かるように、ホーン3の加工面5は、巻回電池セル本体10に適合した輪郭を備える。本実施例では、ホーン3の加工面5は、2段の輪郭を有する。したがって、加工面5は、導電性部分12を変形させるように径方向外側に形成され、径方向内側には、加工面5に凹部が存在し、これにより、導電性部分12が径方向内側に変形しないようにする。更に、ローレットは、径方向に隣接する導電性部分12間の接触の信頼性を更に高める形成された輪郭として存在してもよい。また、加工面5の輪郭は、ホーン3の断面に応じて、円錐形状又はピラミッド形状を有してもよい。いずれの場合も、円錐又はピラミッド形状の仮想先端がホーン3内に配置されて、これにより、加工面5が、それぞれ成形されたくぼみを備えることが好ましい。
【0047】
取り外し位置では、ホーン3の加工面5と加工された巻回電池セル本体20との間の距離が長くなる。例えば、取り外し位置は、上述の初期位置と同様である。
【0048】
最後に、ステップFにおいて、加工された巻回電池セル本体20が超音波デバイス1から取り外される。この目的のために、電池セル本体が最初に側面に固定されたとき、ここで、側面における固定、例えばクランプがステップF1において解放される。これにより、加工された巻回電池セル本体20は、超音波デバイス1から取り外され、更に電池製造用に処理され得る。
【0049】
図7及び
図8は、超音波によって加工された変形された導電性部分22を有する電池セルのため、結果として得られる中間製品の異なる実施形態を示している。
【0050】
この製造方法及び超音波デバイス1の利点は、巻回電池セル本体10の導電性部分12を、超音波デバイス1のホーン3によって、容易で、確実に変形し得ることである。更に、超音波の印加により、隣接する変形された導電性部分22間の確実な接続が、結果として得られる。
【符号の説明】
【0051】
1 超音波デバイス
3 ホーン
5 加工面
7 固定具
10 巻回電池セル本体
12 導電性部分
20 加工された巻回電池セル本体
22 変形された導電性部分
30 ジャケット
【手続補正書】
【提出日】2023-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
超音波による電池セル用中間製品の本発明の製造方法は、第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体を提供するステップであって、第1の電極及び第2の電極の少なくとも一方が、長手方向の一方の前端に延在する導電性部分を備え、導電性部分が、好ましくは金属箔を備えるか、又は金属箔からなる、ステップと、巻回電池セル本体を初期位置で超音波デバイス内に配置するステップであって、これにより、導電性部分を有する巻回電池セル本体の前端が、超音波デバイスのホーンの前端加工面に対向する、ステップと、巻回電池セル本体及びホーンを、初期位置から、ホーンの前端加工面が巻回電池セル本体の前端に当接する加工位置まで互いに対して移動させるステップと、続いて、巻回電池セル本体の前端の導電性部分に少なくとも部分的に超音波を印加することによって、巻回電池セル本体を加工するステップであって、これにより、導電性部分が、ホーンによって、巻回電池セル本体の前端で少なくとも部分的に変形され、好ましくは曲げられ、加工された巻回電池セル本体が結果として得られる、ステップと、その後、加工された巻回電池セル本体及びホーンを加工位置から取り外し位置に互いに対して移動させるステップと、加工された巻回電池セル本体を超音波デバイスから取り外すステップと、を含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
【
図1】電池セル用中間製品を製造するための本発明の超音波デバイスの実施形態である。
【
図2】初期位置にある巻回電池セル本体及び超音波デバイスのホーンを例解する。
【
図3】第1の中間位置にある巻回電池セル本体及びホーンを示す。
【
図4】加工ステップの開始時の加工位置にある巻回電池セル本体及びホーンを描写する。
【
図5】加工ステップの終了時の加工位置にある巻回電池セル本体及びホーンを例解する。
【
図6】第2の中間位置にある加工された巻回電池セル本体及びホーンを示す。
【
図7】加工された巻回電池セル本体を斜視図で例解する。
【
図8】加工された巻回電池セル本体を上面図で示す。
【
図10】本発明の製造方法の一実施形態のフローチャートを示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
また、巻回電池セル本体10は、円筒ジャケット30を備える。特に好ましくは、ジャケット30は、巻回電池セル本体10の延長部よりも長手方向の延長部が小さい。言い換えれば、ジャケット
30の長手方向延長部は、好ましくは、巻回電池セル本体10の長手方向長さから、初期状態の導電性部分12の長さを引いたものに対応するように選択される。このようなジャケットの使用は、巻回電池セル本体10を超音波デバイス1の側面に固定する際に、例えばクランプによって固定した場合に、巻回電池セル本体10が損傷しないという利点がある。これは、損傷のリスク、及び標準以下の商品の製造を減少させる。2つの巻回電池セル本体10の例を
図9に示す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波による電池セル用中間製品の製造方法であって、
a.第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体(10)を提供するステップ(A)であって、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方が、前記長手方向の一方の前端に延在する導電性部分(12)を備える、ステップ(A)と、
b.前記巻回電池セル本体(10)を初期位置で超音波デバイス(1)内に配置するステップ(B)であって、これにより、前記導電性部分(12)を有する前記巻回電池セル本体(10)の前端が、前記超音波デバイス(1)のホーン(3)の前端加工面(5)に対向する、ステップ(B)と、
c.前記巻回電池セル本体(10)及び前記ホーン(3)を、前記初期位置から、前記ホーン(3)の前端加工面(5)が前記巻回電池セル本体(10)の前端に当接する加工位置まで互いに対して移動させるステップ(C)と、続いて、
d.前記巻回電池セル本体(10)の前端の導電性部分(12)に少なくとも部分的に超音波を印加することによって、前記巻回電池セル本体(10)を加工するステップ(D)であって、これにより、前記導電性部分(12)が、前記ホーン(3)によって、前記巻回電池セル本体(10)の前端で少なくとも部分的に変形され、加工された巻回電池セル本体(20)が結果として得られる、ステップ(D)と、その後、
e.前記加工された巻回電池セル本体(20)及び前記ホーン(3)を前記加工位置から取り外し位置に互いに対して移動させるステップ(E)と、
f.前記加工された巻回電池セル本体(20)を前記超音波デバイス(1)から取り外すステップ(F)と、
を含む、製造方法。
【請求項2】
前記ホーン(3)の断面が、円形又は角形である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ホーン(3)の加工面(5)の寸法が、前記巻回電池セル本体(10)の前端の寸法に適合される、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ホーン(3)の加工面(5)が、前記巻回電池セル本体(10)に適合された輪郭を備える、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記巻回電池セル本体(10)が、ジャケット(30)を備える、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ジャケット(30)は、加工ステップの前の前記巻回電池セル本体(10)の延長部よりも前記長手方向の延長部が小さい、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記方法が、時間、経路、力、振幅のパラメータのうちの少なくとも1つによって制御される、請求項1、2、5、又は6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記導電性部分(12)が、前記ホーン(3)による加工ステップ中に、径方向内側に曲げられ、これにより、前記加工された巻回電池セル本体(20)の長手方向の延長部が、最初の巻回電池セル本体(10)と比較して小さい、請求項1、2、5、又は6に記載の製造方法。
【請求項9】
加工ステップの後に、径方向に隣接する変形された導電性部分(22)が、互いに接触する、請求項1、2、5、又は6に記載の製造方法。
【請求項10】
加工ステップの後に、径方向に隣接する変形された導電性部分(22)が、互いに固定的に接続される、請求項1、2、5、又は6に記載の製造方法。
【請求項11】
前記配置するステップ(B)が、前記巻回電池セル本体(10)を側面に固定するステップ(B1)を含み、前記取り外すステップ(F)が、前記加工された巻回電池セル本体(20)の側面における固定を解除するステップ(F1)を含む、請求項1、2、5、又は6に記載の製造方法。
【請求項12】
第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が、複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体(20)を有する電池セル用中間製品であって、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方が、導電性部分(22)を備え、前記導電性部分(22)が、請求項1に記載の製造方法によって製造され、超音波によって加工された変形された導電性部分(22)を有する前端を備える、電池セル用中間製品。
【請求項13】
第1の電極、セパレータ、及び第2の電極の層が複数の巻線で中心長手方向軸周りに巻き回される巻回電池セル本体(10)を有する電池セル用中間製品を製造するための超音波デバイス(1)であって、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも一方が、前記長手方向の一方の前端に延在する導電性部分(12)を備え、前記超音波デバイス(1)が、超音波電源、コンバータ、ブースタ、超音波ホーン(3)、及びコントローラを備え、前記超音波デバイス(1)が、請求項1に記載の製造方法のステップc乃至eを実施し得るように、前記コントローラが、適合される、超音波デバイス(1)。
【請求項14】
前記加工範囲が、約15乃至40kHzである、請求項13に記載の超音波デバイス(1)。
【外国語明細書】