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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122745
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】洗面化粧台
(51)【国際特許分類】
   A47B 67/02 20060101AFI20230829BHJP
   A47K 1/00 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
A47B67/02 502K
A47B67/02 503Z
A47B67/02 502N
A47K1/00 A
A47K1/00 T
A47K1/00 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026424
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】佃 光史
(57)【要約】
【課題】携帯端末の画面を確認しながら身支度を可能としながらも使い勝手の良い洗面化粧台を提供する。
【解決手段】本発明は、洗面化粧台1であって、収納棚6とこの収納部の前面を覆う鏡扉4a、4bを備えた化粧鏡4と、この化粧鏡の下方に配置された棚部42と、を有し、棚部は、携帯端末40の下端を載せることにより携帯端末を載置可能な携帯端末載置部44と、携帯端末の上端を寄りかからせることが可能な寄掛り部46と、を備え、棚部の寄掛り部は化粧鏡の収納棚の前側端よりも手前に位置し、棚部の携帯端末載置部の寄掛り部は、化粧鏡の鏡扉の下側端よりも下方に位置するように配置されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗面化粧台であって、
収納部とこの収納部の前面を覆う鏡扉を備えた化粧鏡と、
この化粧鏡の下方に配置された棚部と、を有し、
前記棚部は、携帯端末の下端を載せることにより携帯端末を載置可能な携帯端末載置部と、携帯端末の上端を寄りかからせることが可能な寄掛り部と、を備え、
前記棚部の寄掛り部は前記化粧鏡の収納部の前側端よりも手前に位置し、
前記棚部の携帯端末載置部の寄掛り部は、前記化粧鏡の鏡扉の下側端よりも下方に位置するように配置されている、洗面化粧台。
【請求項2】
更に、前記化粧鏡の下方に配置されたボウル部と、
このボウル部に水を吐水する吐水口を備えた水栓装置と、
この水栓装置の吐水口は洗面化粧台の幅方向の略中央に位置し、前記水栓装置の吐水口は前記棚部の下方に位置している、請求項1に記載の洗面化粧台。
【請求項3】
前記棚部の携帯端末載置部は、前記化粧鏡の鏡扉の前側端に沿って上下方向に延びる仮想線と前記携帯端末載置部に載置された携帯端末とが交差するように配置されている、請求項1又は2に記載の洗面化粧台。
【請求項4】
前記棚部の携帯端末載置部は、携帯端末の下端の位置を保つように上方に突出した立ち上がり部を備えている、請求項1乃至3の何れか1項に記載の洗面化粧台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗面化粧台に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の携帯端末の普及により、洗面化粧台での身支度時において、動画視聴等で携帯端末を利用する使い方が、一般的になっている。例えば、特許文献1には、洗面化粧台の化粧鏡の下に棚を設けて携帯端末を立てかけて置ける洗面化粧台が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-120946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、先行文献1に記載された洗面化粧台においては、以下説明するような使い勝手の面で問題がある。
【0005】
例えば、携帯端末の上端を化粧鏡に立てかけて置くので、動画視聴等しながら身支度している最中は化粧鏡の使用面積がスマートフォンを立てかけている分狭くなって使い勝手が悪い。さらに、化粧鏡が搭載されている場合は、化粧鏡の扉を開けて収納棚にある道具を取る動作の際に携帯端末が邪魔になってしまう。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、携帯端末の画面を確認しながら身支度もでき、使い勝手を良くする洗面化粧台を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題点を解決するために、本発明は、洗面化粧台であって、収納部とこの収納部の前面を覆う鏡扉を備えた化粧鏡と、この化粧鏡の下方に配置された棚部と、を有し、棚部は、携帯端末の下端を載せることにより携帯端末を載置可能な携帯端末載置部と、携帯端末の上端を寄りかからせることが可能な寄掛り部と、を備え、棚部の寄掛り部は化粧鏡の収納部の前側端よりも手前に位置し、棚部の載置部の寄掛り部は、化粧鏡の鏡扉の下側端よりも下方に位置するように配置されている。
このように構成された本発明によれば、棚部の載置部に携帯端末を置いたときに、携帯端末の上端が化粧鏡の鏡扉ではなく、鏡扉の下方に位置する寄掛り部に寄掛るようにしているため、鏡扉の開閉時に載置された携帯端末が邪魔にならず、携帯端末が鏡扉の一部を隠してしまって使用範囲が狭くなることもない。さらに、本発明においては、棚部の寄掛り部は化粧鏡の収納部の前側端よりも手前に位置しているため、棚部の携帯端末載置部に載置された携帯端末の全体が化粧鏡の収納部よりも手前に位置するため、収納部に邪魔されて携帯端末の画面が見えにくくなる問題も低減される。このように、本発明によれば、洗面化粧台で携帯端末の画面を確認しながら身支度を可能としながらも、使い勝手が良好となる。
【0008】
本発明は、好ましくは、更に、化粧鏡の下方に配置されたボウル部と、このボウル部に水を吐水する吐水口を備えた水栓装置と、この水栓装置の吐水口は洗面化粧台の幅方向の略中央に位置し、水栓装置の吐水口は前記棚部の下方に位置している。
このように構成された本発明によれば、洗面化粧台の使用者は、通常、洗面化粧台において水栓装置の吐水口が配置されている幅方向の略中央の前に立って身支度等行うので、洗面化粧台の幅方向の略中央に使用者の目線が集まることが多い。そのため、使用者は大きく目線を動かすことなく動画視聴しながら、身支度できる。
【0009】
本発明において、好ましくは、棚部の携帯端末載置部は、化粧鏡の鏡扉の前側端に沿って上下方向に延びる仮想線と携帯端末載置部に載置された携帯端末とが交差するように配置されている。
このように構成された本発明によれば、鏡扉と携帯端末が使用者から見てほぼ同じ奥行に配置されるので、大きく目の焦点を変えることなく動画視聴しながら身支度できる。
【0010】
本発明において、好ましくは、棚部の携帯端末載置部は、携帯端末の下端の位置を保つように上方に突出した立ち上がり部を備えている。
このように構成された本発明によれば、携帯端末を寄掛り部に立てかけたときに、携帯端末の下端を立ち上がり部に当接させて位置を保ち安定させることができるので、携帯端末が倒れたり、棚部から落ちてしまうといった虞が低減される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の洗面化粧台によれば、携帯端末の画面を確認しながら身支度もでき、使い勝手を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による洗面化粧台を示す正面図である。
図2図1の側面図である。
図3】本発明の一実施形態の洗面化粧台の水栓ユニットを示す斜視図である。
図4図3の水栓ユニットの部品展開図である。
図5】水栓ユニットを示す図2の部分拡大図である。
図6】本発明の一実施形態による洗面化粧台の水栓ユニットの箱体の前面部を取り外した状態の水栓ユニットを示す正面図である。
図7】本発明の一実施形態による洗面化粧台の前面部と上部材を取りはずした状態の水栓ユニットを示す正面図である。
図8】本発明の一実施形態による洗面化粧台の前面部と上部材を取りはずした状態の水栓ユニットを示す斜視図である。
図9】水栓ユニットに携帯端末を載置した洗面化粧台を示す正面図である。
図10図9の部分拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による洗面化粧台を説明する。
先ず、図1及び図2により、本発明の一実施形態による洗面化粧台について説明する。図1は本発明の一実施形態による洗面化粧台を示す正面図であり、図2図1の側面図である。ここで、本明細書においては、洗面化粧台の使用者が立つ側を「前方」、壁側を「後方」として説明する。
【0014】
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による洗面化粧台1は、その上方に、上部材2を有し、この上部材2は、化粧鏡4と、この化粧鏡4の後方(背面側)に設けられた収納棚6と、化粧鏡4の上端に設けられた照明装置8を備えている。また、化粧鏡4は、収納棚6の前面の右側及び左側を覆う鏡扉4a、4bを備えている。化粧鏡4は、洗面化粧台1の正面に立つ使用者を映すように構成され、また、収納棚6は、洗面道具等を収納することができるようになっている。この収納棚6は壁面9に取り付けられている。
【0015】
この上部材2の下方には、詳細は後述する、水栓ユニット10が設けられ、この水栓ユニット10の下方には、カウンター面12が設けられ、このカウンター面12に、水栓ユニット10から吐水される水を受ける凹み形状のボウル部14が形成されている。さらん、カウンター面12の下方には収納用のキャビネット16が設けられている。これらの水栓ユニット10、カウンター面12及びキャビネット16は壁面9に取り付けられている。
【0016】
次に、図3乃至図5により、水栓ユニット10について説明する。図3は本発明の一実施形態の洗面化粧台の水栓ユニットを示す斜視図であり、図4図3の水栓ユニットの部品展開図であり、図5は水栓ユニットを示す図2の部分拡大図である。
図3及び図4に示すように、水栓ユニット10は、箱形状の箱体18を備えており、この箱体18は、前方を覆う前面部20と、両側の側面を覆う側面部22と、底面を覆う底面部24を備えている。
【0017】
水栓ユニット10の箱体18の内部には、天吊り形態の水栓装置26が設けられている。この水栓装置26は、その下端に設けられた吐水口26aから水を吐水するスパウト26bと、吐水及び止水状態を操作するハンドル26cと、使用者の手指が所定の吐止水検知範囲内に入ったことを検知する吐水センサ26dを備えている。この水栓装置26のスパウト26b及びハンドル26cは、箱体18の底面部24に連接されている。また、スパウト26b及びハンドル26cは、箱体18の前面部20に連接されてもよい。
【0018】
水栓装置26のスパウト26bは、前方斜め下方に向けて突出する概ね円筒形の部材であり、その下端の吐水口26aからボウル部14に向けて吐水するようになっている。水栓装置26のスパウト26の吐水口26aは、洗面化粧台1の略中央に位置している。また、吐水口26aから吐水される水の軌跡を吐水線Aとし、吐水線Aとカウンター面14の交点をXとする(図2参照)と、水栓ユニット10の前端10a及びスパウト6の吐水口26aは、交点Xよりも後方に位置するようになっている。
【0019】
水栓ユニット10の内部には、さらに、水栓装置26の吐止水や照明装置8のオン・オフを制御するための機能部28も設けられている。
【0020】
水栓ユニット10の箱体18の底面部24には、照明装置8を操作するための照明センサ30が設けられている。上述した照明装置8は、LED照明であり、水栓装置26のスパウト26bやカウンター面12を上方から照明するようになっている。
【0021】
図4に示すように、水栓ユニット10は、さらに、化粧鏡4の下面を支持する載置部32を備えている。この載置部32は、幅方向に沿って3つの載置部32a、32b、32cが設けられ、それぞれ、壁面9に取り付けされている。
【0022】
水栓ユニット10の箱体18の底面部24は、水栓装置26及び機能部28が配置される第1底面部24aと、水栓装置26及び機能部28が配置されていない第2底面部24b、24cとを備えた分割構造となっている。第1底面部24aは幅方向の略中央に配置され、第2底面部24b、24cは、第1底面部24aを挟むように第1底面部24aの幅方向の両側に設けられている。また、第2底面部24b、24cには、水栓装置26及び機能部28が設けられていないため、幅方向の長さが異なる他の第2底面部と差し替えることにより、幅方向の長さを簡単に調整することができる。
【0023】
水栓ユニット10の箱体18の前面部20は、箱体18の側面部22及び底面部24から取り外し可能となっている。さらに、図5に示すように、水栓ユニット10の箱体18の前面部20は、その上端20aが、上部材2の収納棚6の下面6aと水栓ユニット4の載置部32との接合線Bよりも高い位置に配置されている。
さらに、図4に示すように、上述した載置部32の両側にある載置部32a、32cには、箱体18の前面部20、側面部22、底面部24(側面部22と底面部24の取り付けについては図8参照)が取り付けられ、これにより、水栓ユニット10の箱体18が、壁面9に取り付けられるようになっている。
【0024】
図6は本発明の一実施形態による洗面化粧台の水栓ユニットの箱体の前面部を取り外した状態の水栓ユニットを示す正面図である。
図6に示すように、水栓ユニット10の箱体18の前面部20は、化粧鏡4が水栓ユニット10の載置部32(32a、32b、32c)に載置された状態で、箱体18の側面部22及び底面部24から取り外し可能となっている。水栓ユニット10の箱体18の前面部20を取り外すと箱体18に開口が形成され、この開口から正面視で水栓装置26及び機能部28を視認できるようになっている。
【0025】
図7は本発明の一実施形態による洗面化粧台の前面部と上部材を取りはずした状態の水栓ユニットを示す正面図であり、図8は本発明の一実施形態による洗面化粧台の前面部と上部材を取りはずした状態の水栓ユニットを示す斜視図である。
【0026】
図7及び図8に示すように、水栓ユニット10の載置部32(32a、32b、32c)の高さは、水栓装置26及び機能部28の高さよりも高い位置に配置され、且つ、箱体18の側面部22の上端の高さと略同一の高さに配置されている。
【0027】
(ここから、携帯端末の載置構造)
次に、図9及び図10により、上述した洗面化粧台1の水栓ユニット10をスマートフォン等の携帯端末40を載置するための棚部として使用する場合について説明する。図10は水栓ユニットに携帯端末を載置した洗面化粧台を示す正面図であり、図10図9の部分拡大側面図である。
【0028】
図9及び図10に示すように、水栓ユニット10の箱体18の前面部20は、断面が略L字形状に形成されている。このL字形状の一部が前方に突出する平面となっているので、この平面を、携帯端末40を載置するための棚部42として使用できるようになっている。使用者は、携帯端末40をこの棚部42に載置し、携帯端末40で動画等を視聴しながら身支度等を行うことができるようになっている。
【0029】
具体的に説明すると、棚部42は、携帯端末40の下端を載せることにより携帯端末40を載置可能な携帯端末載置部44と、携帯端末40の上端を寄りかからせることが可能な寄掛り部46と、を備えている。棚部42の寄掛り部46は化粧鏡4の収納棚6の前側端よりも前方(手前)、化粧鏡4の鏡扉4a、4bの下側よりも下方に位置するように配置されている。
【0030】
さらに、図10に示すように、棚部42の携帯端末載置部44は、化粧鏡4の鏡扉4a、4bの前側端に沿って上下方向に延びる仮想線Cと携帯端末載置部44に載置された携帯端末40とが交差するように配置されている。さらに、棚部42の携帯端末載置部44は携帯端末40の下端の位置を保つように上方に突出した立ち上がり部48を備えている。
【0031】
棚部42は寄掛かり部46から幅D(mm)だけ突出しており、携帯端末載置部44から鏡扉4a、4bの下端までの高さはH(mm)である。具体的には、棚部42に載置している携帯端末40は、例えば大型スマートフォンに大きめのカバーを装着した状態の幅Dを90mm迄と想定し、立てかけ作業性も加味して携帯端末載置部44から鏡扉4a、4bまでの高さHを95mm以上としている。また、携帯端末載置部44には携帯端末40以外に、例えばメガネなどを載置することができる。折りたたみ状態のメガネの奥行寸法を50mm迄と想定している。このため、幅Dは、50mm程度が好ましい。
【0032】
次に、上述した本発明の一実施形態による洗面化粧台1の作用効果を説明する。
第1に、上述した本実施形態によれば、上部材2が水栓ユニット10の載置部32に載置されており、水栓ユニット10が上部材2に対して独立して設けられ、水栓ユニット10と上部材2が互いに食い込まないようになっているので、汎用性が高く、デザインの自由度が高い天吊り形態の水栓装置26を有する洗面化粧台1となる。したがって、本実施形態によれば、洗面化粧台1に天吊り形態の水栓装置26を採用しながらも、製造コスト・デザイン自由度上の支障を低減することができる。
【0033】
第2に、本実施形態によれば、水栓ユニット10の箱体18の側面部22及び底面部24から前面部20を取り外して交換することができるので、箱体18の前面部20を様々なデザインの化粧鏡4と組み合わせに対応させて、水栓ユニット10の箱体18の色等を変更することができ、デザイン自由度がさらに向上する。
【0034】
第3に、本実施形態によれば、水栓ユニット10の箱体18の前面部20を取り外した際に開口が形成され、その開口から正面視で水栓装置26及び機能部28を視認できるようになっているので、上部材2を取り外さずに水栓ユニット10のメンテナンスを行うことができ、よりメンテナンス性が高くなる。
【0035】
第4に、本実施形態によれば、水栓ユニット10の箱体18の前面部20が、上部材2の下面と水栓ユニット10の載置部32との接合線Bよりも高い位置に配置されているので、水栓ユニット10の箱体18の前面部20により、上部材2の下面と水栓ユニット10の載置部32との接合線Bを隠すことができ、そのため、接合線Bに汚れが浸入することを低減し、使用者の視界に接合線Bが入ることを防ぐことができる。したがって、本実施形態によれば、より清掃性・意匠性が高くなる。
【0036】
第5に、本実施形態によれば、水栓ユニット10の載置部32と側面部22の上端の高さと略同一の高さに配置されているため、水栓ユニット10の箱体18内の水栓装置26及び機能部28が水栓ユニット10の側面から露出することを防ぐことができ、意匠性が高い上、使用者が意図せず水栓装置26及び機能部28に触れて、使用者がケガをしたり、水栓装置26及び機能部28が故障してしまう可能性を低減することができ、安全性が高い。
【0037】
第6に、本実施形態によれば、底面部24の水栓装置26及び機能部28が配置される第1底面部24aと、水栓装置26及び機能部28が配置されていない第2底面部24b、24cとを備えた分割構造となっているため、水栓装置26及び機能部28が配置された第1底面部24aを統一しても、第2底面部24b、24cの幅を変更することにより使用者が希望する様々な洗面化粧台幅に合わせて水栓ユニットの幅を変更できるので、施工性・汎用性が高い。
【0038】
次に、本実施形態による洗面化粧台1の水栓ユニット10を携帯端末40を載置するための棚部42として使用した場合の作用効果を説明する。
第1に、本実施形態によれば、棚部42の携帯端末載置部44に携帯端末40を置いたときに、携帯端末40の上端が化粧鏡4の鏡扉4a、4bではなく、鏡扉4a、4bの下方に位置する寄掛り部46に寄り掛るようにしているため、鏡扉4a、4bの開閉時に載置された携帯端末40が邪魔にならず、携帯端末40が鏡扉4a、4bの一部を隠してしまって使用範囲が狭くなることもない。さらに、本実施携帯によれば、棚部42の寄掛り部46は化粧鏡4の収納棚6の前側端よりも手前に位置しているため、棚部42の携帯端末載置部44に載置された携帯端末40の全体が化粧鏡4の収納棚6よりも手前に位置するため、収納棚6に邪魔されて携帯端末40の画面が見えにくくなる問題も低減される。このように、本実施形態によれば、洗面化粧台1で携帯端末40の画面を確認しながら身支度を可能としながらも、使い勝手が良好となる。
【0039】
第2に、本実施形態によれば、洗面化粧台1の使用者は、通常、洗面化粧台1において水栓装置26の吐水口26aが配置されている幅方向の略中央の前に立って身支度等行うので、洗面化粧台1の幅方向の略中央に使用者の目線が集まることが多い。そのため、使用者は大きく目線を動かすことなく動画視聴しながら、身支度できる。
【0040】
第3に、本実施形態によれば、鏡扉4a、4bと携帯端末40が使用者から見てほぼ同じ奥行に配置されるので、大きく目の焦点を変えることなく動画視聴しながら身支度できる。
【0041】
第4に、本実施形態によれば、携帯端末40を寄掛り部46に立てかけたときに、携帯端末40の下端を立ち上がり部48に当接させて位置を保ち安定させることができるので、携帯端末40が倒れたり、棚部42から落ちてしまうといった虞が低減される。
【符号の説明】
【0042】
1 洗面化粧台
2 上部材
4 化粧鏡
4a、4b 鏡扉
6 収納棚
10 水栓ユニット
14 ボウル部
18 箱体
20 前面部
22 側面部
24 底面部
24a 第1底面部
24b、24c 第2底面部
26 水栓装置
26a 吐水口
26b スパウト
28 機能部
32 載置部
40 携帯端末
42 棚部
44 携帯端末載置部
46 寄掛り部
48 立ち上がり部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10