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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122785
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】付け替え容器用ホルダー
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/06 20060101AFI20230829BHJP
   B65D 33/02 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
B65D77/06 E
B65D77/06 H
B65D33/02
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026489
(22)【出願日】2022-02-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】593117279
【氏名又は名称】株式会社ユニコム
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】弁理士法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077919
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100172638
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 隆治
(74)【代理人】
【識別番号】100153899
【弁理士】
【氏名又は名称】相原 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100159363
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 淳子
(72)【発明者】
【氏名】西脇 正勝
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AB23
3E064BA21
3E064EA12
3E064EA23
3E064FA04
3E064FA05
3E064HF03
3E064HG01
3E067AA03
3E067AA04
3E067AB99
3E067AC01
3E067BA01C
3E067BA12B
3E067BB14B
3E067BB14C
3E067BC07B
3E067EA18
3E067EA32
3E067EB27
3E067EB32
3E067ED14
3E067EE11
3E067EE40
3E067EE56
3E067EE59
3E067FA04
3E067FC02
(57)【要約】
【課題】付け替え容器を所望の向きで保持することができ、保持された付け替え容器を容易に視認することができるとともに、握り易く且つ握った状態から滑り落ちにくい付け替え容器用ホルダーを提供すること。
【解決手段】 液体状の内容物が収容された付け替え容器3と、内容物を噴出するためのトリガースプレー9とを連結可能な筒状のジョイント部材11と、付け替え容器3が連結されたジョイント部材11を、付け替え容器3が自立状態で支持可能な支持体5とを有し、支持体5は、ジョイント部材11を所望の向きで固定可能な保持機構を備えていることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状の内容物が収容された付け替え容器と、前記内容物を噴出するための噴出装置とを連結可能な筒状のジョイント部材と、
前記付け替え容器が連結された前記ジョイント部材を、前記付け替え容器が自立状態で支持可能な支持体とを有し、
前記支持体は、前記ジョイント部材を所望の向きで固定可能な保持機構を備えていることを特徴とする付け替え容器用ホルダー。
【請求項2】
前記支持体は、前記ジョイント部材に連結された前記付け替え容器の幅方向の一方側に配置される直立部と、前記ジョイント部材を保持可能な保持部とを備え、
前記保持部は、前記直立部に固定された固定部と、前記固定部に回動可能に設けられ、前記固定部とロック可能な可動部とからなり、
前記保持機構は、前記固定部に設けられ前記ジョイント部材の外周面に適合可能な第1形状部と、前記可動部に設けられ前記外周面に適合可能な第2形状部とを有し、前記可動部が前記固定部とロック状態において、前記第1形状部と前記第2形状部とが前記外周面を水平方向に挟持することを特徴とする請求項1に記載の付け替え容器用ホルダー。
【請求項3】
前記第1形状部は、前記外周面の第1の部分に適合可能であり、前記第2形状部は、前記外周面の第2の部分に適合可能であることを特徴とする請求項2に記載の付け替え容器用ホルダー。
【請求項4】
前記外周面の断面形状は多角形であり、前記第1形状部は、全域が前記第1の部分に適合可能であり、前記第2形状部は、一部が前記第2の部分の一部に適合可能であることを特徴とする請求項3に記載の付け替え容器用ホルダー。
【請求項5】
前記固定部の外周部には第1の括れ部が形成され、前記可動部の外周部には第2の括れ部が形成され、
前記可動部が前記固定部とロック状態において、前記保持部は略円錐台形状をなし、前記第1の括れ部と前記第2の括れ部とは前記保持部の全周に亘る1つの括れ部を形成し、
前記1つの括れ部は、手で握り易い太さおよび曲面形状を構成することを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の付け替え容器用ホルダー。
【請求項6】
前記保持機構は、前記支持体の上端部と前記ジョイント部材の下端部との何れか一方に形成された円筒状の突出部と、前記支持体の上端部と前記ジョイント部材の下端部との何れか他方に形成され、前記突出部とインロー嵌合可能な開口部であることを特徴とする請求項1に記載の付け替え容器用ホルダー。
【請求項7】
前記ジョイント部材は略円錐台形状をなし、前記ジョイント部材の外周部には全周に亘る括れ部が形成され、
前記括れ部は、手で握り易い太さおよび曲面形状を構成することを特徴とする請求項6に記載の付け替え容器用ホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パウチ容器等の一般的な、詰め替え用の内容物が充填された容器を付け替え容器として付け替え可能にし、内容液が少量になっても自立形態を保持するための付け替え容器用ホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な液体状の製品において、当該液体状の製品が内容物として充填され、内容物噴出用のトリガースプレーが取り付けられた樹脂製のボトルが用いられている。例えば日用雑貨商品であれば、風呂場用の洗剤のようにスプレーで吹き付けて汚れを落とす商品、また、カー用品であれば、カーシャンプー、カーワックス、ボディーコーティング剤等の液体状の商品においてこのような樹脂製のボトルが用いられ、使用者はトリガースプレーを操作することによって内容物を必要な量だけ噴出して用いることができる。従来、このような商品は、内容物を使い切った後は、ボトルおよびトリガースプレーの全部を廃棄していた。
近年、このような商品において、詰め替え用の内容物が充填されたパウチ容器等が販売されている。これにより、ボトルおよびトリガースプレーを廃棄せずに繰り返し使用することが可能となり、詰め替え用の内容物が充填された容器がパウチ容器の場合には、空になった容器は小さく折り畳んで廃棄することができるので、プラスチックごみの削減に貢献している。
【0003】
一方、パウチ容器に充填されている詰め替え用の内容物をパウチ容器に充填されたままで使用できるように、パウチ容器を保持するための、トリガースプレーを備えたホルダーが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1には、パウチ容器を折り曲げずに保持することができるパウチ保持構造および当該パウチ保持構造に適合するパウチ容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6465478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
詰め替え用の内容物が充填された容器が付け替え容器としてセットされた製品の誤使用を防止するためには、付け替え容器用ホルダーは、保持されている容器のパッケージが容易に視認できる構造であることが好ましい。
更に、詰め替え用の内容物が充填された容器を付け替え容器として付け替え容器用ホルダーに取り付けた状態で製品とする場合、店舗等において複数の当該製品が正面向きで並べられ、且つ当該容器に表示されている商品名が正面から視認できるように、当該容器および付け替え容器用ホルダーの何れも正面となるようにセットする必要がある。
また、詰め替え用の内容物が充填された容器が特に樹脂フィルム製のパウチ容器の場合、内容物が少なくなると自立が難しい。これを防ぐには、商品をホルダーによって自立させ、当該パウチ容器はホルダーにぶら下がる形にする必要がある。その場合、当該容器の着脱が容易にでき、またしっかりとホルダーに固定される必要がある。
【0006】
また、トリガースプレーを使用する時は片手でのスプレー作業となるため、付け替え容器用ホルダーは男女を問わず誰でも握り易く、且つ握った状態から滑り落ちにくい構造であることが必要である。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、詰め替え用の内容物が充填された容器を付け替え容器として所望の向きで保持することができ、保持された当該容器を容易に視認することができるとともに、握り易く且つ握った状態から滑り落ちにくい付け替え容器用ホルダーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の付け替え容器用ホルダーは、
液体状の内容物が収容された付け替え容器と、前記内容物を噴出するための噴出装置とを連結可能な筒状のジョイント部材と、
前記付け替え容器が連結された前記ジョイント部材を、前記付け替え容器が自立状態で支持可能な支持体とを有し、
前記支持体は、前記ジョイント部材を所望の向きで固定可能な保持機構を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、詰め替え用の内容物が充填された容器を付け替え容器として所望の向きで保持することができ、保持された当該容器を容易に視認することができるとともに、握り易く且つ握った状態から滑り落ちにくい付け替え容器用ホルダーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダーの外観図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図、(e)は底面図である。
図2図2は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダーの斜視図である。
図3図3は、図1(c)の3-3断面図である。
図4図4は、ジョイント部材の外観図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。
図5図5は、ジョイント部材の斜視図である。
図6図6は、図4(a)の6-6断面図である。
図7図7は、トリガースプレーの外観図である。
図8図8は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダーの使用状態を示す図であり、付け替え容器を付け替え容器用ホルダーに取り付ける前の状態を示している。
図9図9は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダーの使用状態を示す図であり、付け替え容器が固定部に取り付けられ、保持部が開いた状態を示している。
図10図10は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダーの使用状態を示す図であり、保持部が閉じた状態を示している。
図11図11は、本発明の第2実施形態に係る付け替え容器用ホルダーの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダーを、図面を参照しつつ説明する。
図1は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダー1の外観図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図、(e)は底面図である。
図2は、付け替え容器用ホルダー1の斜視図である。
図3は、図1(c)の3-3の断面図である。
図4は、ジョイント部材11の外観図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。
図5は、ジョイント部材11の斜視図である。
図6は、図4(a)の6-6断面図である。
図7は、トリガースプレー9の外観図である。
【0012】
なお、説明の便宜上、本実施形態の付け替え容器用ホルダー1に関する方向は、図1(a)において紙面手前方向を正面または前方とし、紙面奥方向を背面または後方とし、紙面右方向および左方向をそれぞれ右方および左方とする。また、図1(a)において左右方向または前後方向を水平方向ともいう。
【0013】
本実施形態に係る付け替え容器用ホルダー1は、詰め替え用の内容物が充填された容器を付け替え容器として用いることを可能にするものである。したがって、本願において「付け替え容器」とは、「詰め替え用の内容物が充填された容器」を含む概念である。
本実施形態に係る付け替え容器用ホルダー1(以下、「ホルダー1」と略記する場合もある。)は樹脂で構成され、パウチ容器等の付け替え容器3(図8参照)を支持する支持体5と、付け替え容器3に収容された液体状の内容物の流出防止用のキャップ7(図8参照)と、キャップ7または内容物噴出用のトリガースプレー9と支持体5とを連結するためのジョイント部材11(図4参照)と、を備えている。なお、トリガースプレー9は、図7に示されるように、吸液管13を介して内容物を吸い上げるポンプ機構(図示省略)を備えた本体部14と、ポンプ機構を作動させる操作部15と、ポンプ機構が吸い上げた内容物を吐出する吐出口16と、樹脂製の容器へ取付けるためのカラー部17とを備えた公知のものを連結することが可能である。
【0014】
本実施形態に係るホルダー1の支持体5は、平板状の底部19と、支持体5の上側部分であってジョイント部材11を介して付け替え容器3を固定保持する保持部21と、上下方向に延在し底部19と保持部21とを連結する直立部23とから構成されている。底部19と保持部21とは上下方向に対向している。直立部23は、ホルダー1に支持される付け替え容器3の右方側に配置される。底部19と保持部21と直立部23とは、一体に形成されている。
【0015】
底部19は、ホルダー1に支持される付け替え容器3の底面よりも大きく形成され、図1(e)に示されるように、左方側が方形状に形成され、右方側が半楕円形状に形成され、全体として略砲弾型に形成されている。
【0016】
直立部23は、上端、下端、および左方側が開放する略半パイプ状に形成されている。直立部23の上端および下端の形状は、何れも略円弧状に形成されている。また、直立部23の水平方向の断面形状は、上下方向の何れの位置においても略円弧状となっている。なお、略円弧状とは、真円の円弧、長円の円弧、或いは楕円の円弧でも良いし、これらの円弧を組み合わせた組み合わせ円弧でも良い。ホルダー1に支持される付け替え容器3は直立部23の内周面側に配置され、直立部23は、ホルダー1に支持された付け替え容器3の右方側端部近傍部の正面側および背面側を上下方向に亘って覆うように構成されている。直立部23の下端は、底部19の前方側縁部、後方側縁部、および右方側の半楕円形状の縁部の全体に接続している。
【0017】
直立部23の上下方向の中央部には、括れ部25が形成されている。括れ部25は、前後方向および左右方向の幅がそれぞれ直立部23の上端および下端の円弧形状よりも小さく形成されている。直立部23の上端および下端と括れ部25とは滑らかに連続している。この括れ部25により、直立部23には、直立部23を手で握ったときの掌の丸みに沿う曲面形状が形成される。
【0018】
図1(a)に示されるように、直立部23の左方側の一対の縁部27、28は、前方側の縁部27および後方側の縁部28(図1(b)参照)の何れも、上端近傍から下端に亘って右方に凹んだ弧状に形成されている。直立部23は、ホルダー1に支持された付け替え容器3の右方側端部近傍部の正面側および背面側を覆う構成、および弧状に形成された縁部27、28により、付け替え容器3がホルダー1に支持された状態において、付け替え容器3の正面視での視認性を向上させることができる。したがってホルダー1に支持されている付け替え容器3のパッケージを容易に視認することができ、誤使用を防止することができる。
【0019】
また、直立部23の弧状の縁部27、28と括れ部25とにより、直立部23は握り安く、且つ掌に馴染む構成となっている。したがって付け替え容器3が保持されていない状態のホルダー1を持つ際、直立部23を握れば掌に馴染み、滑り落ちにくい構成となっている。
【0020】
保持部21は、直立部23の上端と連続して形成された固定部29と、固定部29に連結された可動部31とから構成されている。保持部21の固定部29の下端は、直立部23の上端の形状に即して略円弧状に形成されている。固定部29は、直立部23の上端から上方に向かうに従って前後方向および左右方向の幅が小さくなり、且つ上端、下端、および左方側が開放する略部分円錐台筒状に形成されている。図1(a)、(b)に示されるように、固定部29の一対の縁部33、34は、略上下方向に延在する直線状に形成されている。また、固定部29の上下方向の中央部には、固定部29の上端および下端と滑らかに連続する括れ部35が形成されている。括れ部35よりも上方の固定部29の部分は、上下方向に延在する部分円筒形状部37となっている。
【0021】
可動部31は固定部29と略同様の形状を有しており、可動部31の一対の縁部39、40は、固定部29の一対の縁部33、34と同様の上下方向寸法を有している。また、固定部29と同様に、括れ部41よりも上方の可動部31の部分は、上下方向に延在する部分円筒形状部43となっている。
【0022】
図1の各図に示すように、可動部31が固定部29と同じ向きで固定部29の後方に配置された状態において、固定部29の後方側の縁部34に可動部31の第1の縁部39が連結されている。この状態において保持部21は開いている。可動部31の第1の縁部39は、固定部29の後方側の縁部34を中心として略水平方向に回動可能に連結されている。ここで固定部29の後方側の縁部34と可動部31の第1の縁部39とは、弾性変形可能な薄い樹脂で一体に連結されている。或いは、固定部29の後方側の縁部34と可動部31の第1の縁部39とをヒンジ構造を用いて相対回動可能としても良い。
【0023】
可動部31は、図1各図に示される状態から、固定部29の後方側の縁部34を中心として、可動部31の第2の縁部40が固定部29の前方側の縁部33と接触する状態まで回動可能である。可動部31の第2の縁部40が固定部29の前方側の縁部33と接触している状態において、保持部21は閉じた状態となる。可動部31の第2の縁部40近傍には、第2の縁部40から可動部31の外周面の周方向への延長方向に突出する一対の爪部44が形成されている。各爪部44の先端には、可動部31の外径方向に突出する突出部45が形成されている。爪部44は、全体が弾性変形可能である。
【0024】
固定部29の前方側の縁部33の近傍の内周面には、可動部31の一対の爪部44がそれぞれ係合する一対の係合部46が形成されている。一対の係合部46は、固定部29の内周面から内径方向に突出する一対の突出部である。図1各図に示される状態から、保持部21が閉じる方向に可動部31が回動し、可動部31の第2の縁部40が固定部29の前方側の縁部33と接触する直前の状態において、可動部31の一対の爪部44の突出部45は係合部46に接触する。この状態から、保持部21が閉じる方向に可動部31が更に回動すると、各爪部44の突出部45はそれぞれ対応する係合部46に乗り上げると共に、爪部44全体が弾性変形する。可動部31がさらに回動し、可動部31の第2の縁部40が固定部29の前方側の縁部33と接触すると、各爪部44の突出部45はそれぞれ対応する係合部46を乗り越え、爪部44全体が弾性復帰する。この状態において、各爪部44の突出部45と係合部46とが係合し、可動部31は固定部29にロックされる。すなわち保持部21は閉じた状態で維持される。保持部21が閉じた状態において、固定部29と可動部31とによって形成される内部空間に、付け替え容器3の上部が収容される。
【0025】
保持部21は、閉じた状態における外観形状は、上方に向かうにしたがって縮径する略円錐台状である。保持部21が閉じた状態において、固定部29の括れ部35と可動部31の括れ部41とは連続し、保持部21の周方向の全周に亘る一つの括れ部を形成する。この全周に亘る括れ部は、保持部21を手で握った際、握った手の第一指と第四指および第五指とによって握り易い太さおよび曲面形状となっている。
【0026】
固定部29の部分円筒形状部37の上端の開口部には、第1の上側内向きフランジ47が形成されている。第1の上側内向きフランジ47は、固定部29の上端面を構成している。第1の上側内向きフランジ29の内周縁は、正十二角形を半分にした形状に形成されている。具体的には、該正十二角形を、中心点と、中心点に関して対向する一対の辺のそれぞれの中央の点とを通る1本の直線で半分にした形状に形成されている。したがって第1の上側内向きフランジ47の内周縁は、内周縁の一方の端部から他方の端部に亘って、150°の内角で連続する7つの直線部で構成されている。7つの直線部のうち、両端部の2つの直線部61は径方向に対向すると共に、他の5つの長さの等しい直線部62の半分の長さである。
【0027】
固定部29の部分円筒形状部37には、第1の上側内向きフランジ47の下側に、第1の上側内向きフランジ47と所定間隔を開けて第1の下側内向きフランジ48が形成されている。第1の下側内向きフランジ48の内周縁は、第1の上側内向きフランジ47の内周縁と同一の形状に形成されている。第1の上側内向きフランジ47と第1の下側内向きフランジ48とは対を成している。
【0028】
可動部31の部分円筒形状部43の上端の開口部には、第2の上側内向きフランジ49が形成されている。第2の上側内向きフランジ49は、可動部31の上端面を構成している。第2の上側内向きフランジ49の内周縁の形状は、第1の上側内向きフランジ47の内周縁の形状を規定する正十二角形に関して、当該正十二角形の12の辺のうち1つおきに6つの辺に重なって当該正十二角形を内包する正六角形を半分にした形状に形成されている。具体的には、該正六角形を、中心点と、中心点に関して対向する一対の頂点を通る1本の直線で半分にした形状に形成されている。したがって第2の上側内向きフランジ49の内周縁は、内周縁の一方の端部から他方の端部に亘って、120°の内角で連続する3つの長さの等しい直線部64で構成されている。
【0029】
可動部31の部分円筒形状部43には、第2の上側内向きフランジ49の下側に、第2の上側内向きフランジ49と所定間隔を開けて第2の下側内向きフランジ50が形成されている。第2の下側内向きフランジ50の内周縁は、第2の上側内向きフランジ49の内周縁と同一の形状に形成されている。第2の上側内向きフランジ49と第2の下側内向きフランジ50とは対を成している。
【0030】
保持部21が閉じた状態、すなわち固定部29と可動部31とが爪部44によって一体に固定された状態において、第1の上側内向きフランジ47と第2の上側内向きフランジ49とは左右方向に対向し、1つの環状の内向きフランジを形成すると共に、上下方向に貫通する1つの開口を形成する。同様に、第1の下側内向きフランジ48と第2の下側内向きフランジ50とは左右方向に対向し、1つの環状の内向きフランジを形成すると共に、上下方向に貫通する1つの開口を形成する。第1の上側内向きフランジ47と第2の上側内向きフランジ49、および第1の下側内向きフランジ48と第2の下側内向きフランジ50は、後述するように、ジョイント部材11を介して付け替え容器3をぶら下げ保持する。
【0031】
次に、ジョイント部材11の説明をする。
図4は、ジョイント部材11の外観図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。
図5は、ジョイント部材11の斜視図である。
図6は、図4(a)の6-6断面図である。
【0032】
ジョイント部材11は、樹脂からなる上下方向に延在する円筒状部材である。ジョイント部材11の上下方向の中間部には、全周に亘って第1のフランジ51が形成されている。また、ジョイント部材11の下端には、全周に亘って第2のフランジ52が形成されている。第1のフランジ51よりも上側のジョイント部材11の部分である上側円筒部53は、外周面に雄ねじ54が形成されている。雄ねじ54は、キャップ7(図8参照)の内周面に形成された雌ねじ(図示省略)と螺合可能である。また、雄ねじ54は、図7に示すトリガースプレー9のカラー部17の内周面に形成された雌ねじ(図示省略)と螺合可能である。
【0033】
第1のフランジ51を含み、第1のフランジ51から下側のジョイント部材11の部分である下側円筒部55は、内周部に雌ねじ56が形成されている。雌ねじ56は、ホルダー1に支持される付け替え容器3のスパウト4(図8を参照)の外周面に形成された雄ねじ(図示省略)が螺合されると、スパウト4の外周面とジョイント部材11の内周面とを隙間なく連結し、内容物の漏れを防ぐ。ここで下側円筒部55の内径は、一般的なパウチ容器等のスパウトが嵌合可能な径を有している。したがって本実施形態のホルダー1は、市販されている多くの付け替え容器を保持することが可能である。
【0034】
ジョイント部材11は、下側円筒部55が、ホルダー1の保持部21の固定部29の第1の上側内向きフランジ47と、保持部21の可動部31の第2の上側内向きフランジ49とによって左右方向から挟持されると共に、さらに固定部29の第1の下側内向きフランジ48と可動部31の第2の下側内向きフランジ50とによって左右方向から挟持されることにより、保持部21に保持される。すなわち付け替え容器3は、付け替え容器3のスパウト4に螺合されたジョイント部11が保持部21に保持されることによりホルダー1に保持される。
【0035】
ジョイント部材11の下側円筒部55の、第1のフランジ51と第2のフランジ52との上下方向間隔は、保持部21の固定部29の第1の上側内向きフランジ47と第1の下側内向きフランジ48との上下方向間隔、および保持部21の可動部31の第2の上側内向きフランジ49と第2の下側内向きフランジ50との上下方向間隔よりも少し大きく形成されている。すなわち、保持部21の固定部29と可動部31とが爪部44によって一体に固定された状態において、固定部29の第1の上側内向きフランジ47と第1の下側内向きフランジ48、および可動部31の第2の上側内向きフランジ49と第2の下側内向きフランジ50は、ジョイント部材11の第1のフランジ51と第2のフランジ52との間に配置される。
【0036】
ジョイント部材11の下側円筒部55の第1のフランジ51と第2のフランジ52との間の部分は、断面形状が正十二角形の多角筒形状となっている。したがって下側円筒部55の当該部分の外周面は、周方向に亘る12個の平面57から構成されている。当該断面形状の正十二角形は、保持部21の固定部29の、第1の上側内向きフランジ47の内周縁の形状および第1の下側内向きフランジ48の内周縁の形状を規定する正十二角形である。したがって第1の上側内向きフランジ47の内周縁および第1の下側内向きフランジ48の内周縁は、直線部61、62の全域に亘ってジョイント部材11の下側円筒部55の外周面と適合可能である。また、保持部21の可動部31の第2の上側内向きフランジ49の内周縁および第2の下側内向きフランジ50の内周縁は、各直線部64の一部が、ジョイント部材11の下側円筒部55の外周面を構成する12の平面57のうち、周方向に1つおきの3つの平面57にそれぞれ適合可能である。
【0037】
次に、本実施形態に係るホルダー1の使用方法を説明する。
以下に説明する使用方法は、本実施形態に係るホルダー1にパウチ容器等の付け替え容器3が保持された状態で販売される製品とする場合の例である。
【0038】
図8は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダー1の使用状態を示す図であり、付け替え容器3をホルダー1に取り付ける前の状態を示している。
まず、ジョイント部材11の上側円筒部53にキャップ7を螺合する。その後付け替え容器3のスパウト4にジョイント部材11の下側円筒部55を螺合する。これにより付け替え容器3はジョイント部材11およびキャップ7と一体になっている。この状態において、付け替え容器3をホルダ1の支持体5へ取り付けてゆく。
【0039】
このとき、支持体5の保持部21は、可動部31が固定部29に対して非固定状態である。したがって保持部21が開く方向に可動部31を回動し、保持部21を開いた状態としておく。そして固定部29の第1の上側内向きフランジ47と第1の下側内向きフランジ48が、ジョイント部材11の第1のフランジ51および第2のフランジ52の間に位置するようにジョイント部材11を配置し、その状態からジョイント部材11を水平に、図8の矢印Aの方向へ移動させる。
【0040】
図9は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダー1の使用状態を示す図であり、付け替え容器3が固定部29に取り付けられ、保持部21が開いた状態を示している。
ジョイント部材11を図8の矢印Aの方向へ最も奥まで移動させると、ジョイント部材11の下側円筒部55の外周面が、保持部21の固定部29の第1の上側内向きフランジ47の内周縁と第1の下側内向きフランジ48の内周縁とに、第1の角度位置で適合する。
【0041】
このとき、ジョイント部材11に連結されている付け替え容器3のパッケージの正面が支持体5の正面と一致しているがどうか目視で確認する。その結果、付け替え容器3のパッケージの正面が支持体5の正面と一致していない場合には、ジョイント部材11を図8の矢印Aとは逆方向に水平に移動させて、ジョイント部材11の下側円筒部55の外周面と保持部21の固定部29の第1の上側内向きフランジ47の内周縁および第1の下側内向きフランジ48の内周縁との適合を解除する。この状態において、ジョイント部材11を周方向に回転させ、付け替え容器3の向きを調節し、再度ジョイント部材11を図8の矢印Aの方向へ最も奥まで移動させる。そうすると、ジョイント部材11の下側円筒部55の外周面が、保持部21の固定部29の第1の上側内向きフランジ47の内周縁と第1の下側内向きフランジ48の内周縁とに、前記第1の角度位置とは異なる第2の角度位置で適合する。この状態で付け替え容器3のパッケージの正面が支持体5の正面と一致しているがどうか目視で確認する。付け替え容器3のパッケージの正面が支持体5の正面と一致していない場合には、再度同様の作業を繰り返す。
【0042】
このように、本実施形態のホルダー1は、ジョイント部材11に嵌合されている付け替え容器3のパッケージの正面が支持体5の正面と一致するように、所定角度範囲ごとに調節が可能である。具体的には、本実施形態においては、30°ごとに調節が可能である。そして付け替え容器3のパッケージの正面が支持体5の正面と一致したら、保持部21の可動部31を回動させ、一対の爪部44と一対の係合部46とを係合させ、保持器21を閉じた状態とする。
【0043】
図10は、第1実施形態に係る付け替え容器用ホルダー1の使用状態を示す図であり、保持部21が閉じた状態を示している。
この状態において、保持部21の可動部31の第2の上側内向きフランジ49の内周縁および第2の下側内向きフランジ50の内周縁は、ジョイント部材11の下側円筒部55の外周面を構成する12の平面57のうち、周方向に1つおきに3つの平面57に適合する。すなわち、ジョイント部材11は、下側円筒部55の外周面の周方向の右半分の範囲が、保持部21の固定部29の第1の上側内向きフランジ47の内周縁と第1の下側内向きフランジ48の内周縁とに適合し、更に周方向の左半分の範囲が可動部31の第2の上側内向きフランジ49の内周縁と第2の下側内向きフランジ50の内周縁とに適合することにより、周方向に回動不能に保持部21に固定される。
【0044】
また、この状態において、支持体5は、付け替え容器3の底面が支持体5の底部19に接触することなく付け替え容器3を保持可能である。すなわち支持体5の保持部21は、付け替え容器3を自立状態で保持可能な位置で、ジョイント部材11を保持している。さらに言い換えると、支持体5は、付け替え容器3を保持部21にぶら下げた状態で保持可能である。具体的には、支持体5は、保持部21の第1の上側内向きフランジ47の上側面および第2の上側内向きフランジ49の上側面がジョイント部材11の第1のフランジ51の下側面に接触している状態において、付け替え容器3の底面が底部19に接触することなく付け替え容器3を保持可能である。なお、自立状態で保持するとは、付け替え容器3の高さ方向の寸法を小さくなるように付け替え容器3を変形させることなく付け替え容器3を保持するということである。したがって、本実施形態のホルダー1は、付け替え容器3の内容物が少量になっても、付け替え容器3を自立状態で保持することができる。
【0045】
このように、本実施形態のホルダー1は、保持される付け替え容器3の向きを所望の向きに調節可能であり、且つ当該所望の向きで確実に固定することが可能である。その結果、付け替え容器3をホルダー1に取り付けた状態で製品とする場合、店舗等において複数の当該製品を正面向きで、且つ付け替え容器3に表示されている商品名が正面から視認できる状態で展示することが可能である。
【0046】
また、本実施形態のホルダー1は、ジョイント部材11にトリガースプレー9(図7を参照)を取り付けて使用する際、保持部21を握ってトリガースプレー9を操作することとなる。具体的には、多くの場合は、保持部21を握る手の第一指と第四指および第五指とによって保持部21を握り、第二指および第三指によってトリガースプレー9を操作することにより内容物を噴出させる。このとき、前述したように、固定部29の括れ部35と可動部31の括れ部41とによって形成される全周に亘る一つの括れ部は、保持部21を握った手の第一指と第四指および第五指とによって握り易い形状となっている。したがって本実施形態のホルダー1は握り易く、且つ握った状態から滑り落ちにくい構造となっている。なお、保持部21の外周面にローレット加工を施すこともできる。これにより更に滑り落ちにくい構造とすることができる。
【0047】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る付け替え容器用ホルダーを説明する。
図11は、本発明の第2実施形態に係る付け替え容器用ホルダー101の正面図である。
なお、第2実施形態においては、第1実施形態と同様の構成については図1図10を援用して第1実施形態と同様の符号を用い、詳細な説明は省略する。
【0048】
第2実施形態に係る付け替え容器用ホルダー101は、第1実施形態と同様に樹脂で形成されている。本実施形態に係る付け替え容器用ホルダー101は、付け替え容器3を支持する支持体105と、キャップ7または内容物噴出用のトリガースプレー9と支持体105とを連結するためのジョイント部材111と、を備えている。なお、キャップ7および内容物噴出用のトリガースプレー9は、第1実施形態と同様の構成である(図7および8を参照)。
【0049】
本実施形態の支持体105は、底部119と、底部119から上方に向けて延在し、ホルダー101に支持される付け替え容器3の右方側に配置される直立部123とを備えている。底部119は、図1(e)に示される第1実施形態と同様に略砲弾型に形成されている。直立部123は、第1実施形態と同様の略半パイプ状に形成されているが、本実施形態においては、上端部が水平に形成され、該上端部に円形の開口(図示省略)が形成されている。開口の径は、保持される付け替え容器3の最大幅よりも大きく形成されている。開口の縁部には、上方に向けて突出する円筒部160が形成されている。
【0050】
直立部123の一対の縁部127、128は、第1実施形態と同様に、弧状に形成されている。したがって本実施形態のホルダー101は、第1実施形態と同様に、保持された付け替え容器のパッケージを容易に視認することができ、誤使用を防止することができる。
【0051】
ジョイント部材111は、全体の形状が、上方に向かうに従って縮径する略円錐台筒状に形成されている。したがってジョイント部材111は、上方に向かうに従って縮径する略円錐台状の内部空間を有する。ジョイント部材111の外周面の上下方向の中央部には、ジョイント部材111の上端および下端と滑らかに連続する括れ部162が形成されている。括れ部162は全周に亘って形成され、ジョイント部材111を手で握った際、握った手の第一指と第四指および第五指とによって握り易い太さおよび曲面形状となっている。括れ部162よりも上方のジョイント部材111の部分は、上下方向に延在する円筒形状部164となっている。
【0052】
円筒形状部164の内周部は、第1実施形態のジョイント部材11の下側円筒部55の内周部と同様の構成となっている。すなわち、円筒形状部164の内周部には雌ねじ56が形成されている(図6を参照)。雌ねじ56は、ホルダー101に支持される付け替え容器3のスパウト4(図8を参照)の外周面に形成された雄ねじ(図示省略)が螺合されると、スパウト4の外周面と円筒形状部164の内周面とを隙間なく連結し、内容物の漏れを防ぐ。付け替え容器3のスパウト4とジョイント部材111の円筒形状部164とが連結された状態において、ジョイント部材111の内部空間には、付け替え容器3の上部が収容される。
【0053】
ジョイント部材111の円筒形状部164の上端面には、上端面から上方に向けて突出する円筒部166が形成されている。円筒部166は円筒形状部164と同心に設けられ、円筒部166の外径は円筒形状部164の外径よりも小さく形成されている。円筒部166の内周面は円筒形状部164の内周面と連続しており、略同一の寸法を有している。
【0054】
ジョイント部材111の円筒部166の外周部は、第1実施形態のジョイント部材11の上側円筒部53の外周部と同様の構成となっている。すなわち円筒部166の外周面には雄ねじ54(図6(a)を参照)が形成されている。雄ねじ54は、キャップ7(図8参照)の内周面に形成された雌ねじ(図示省略)と螺合可能である。また、雄ねじ54は、図7に示すトリガースプレー9のカラー部17の内周面に形成された雌ねじ(図示省略)と螺合可能である。
【0055】
ジョイント部材111の下端の開口部には、支持体105の直立部123の上端の円筒部160の径および高さ寸法と略等しい径および高さ寸法の円筒内周面168が形成されている。この構造により、ジョイント部材111と支持体105とは、インロー嵌合が可能となっている。すなわち、ジョイント部材111の下端の円筒内周面168に直立部123の上端の円筒部160が嵌合する。このように、ジョイント部材111と支持体105とは、インロー構造によって嵌合可能となっている。また、ジョイント部材111の円筒内周面168と支持体105の円筒部160の外周面とには、両手で相対回転方向のある程度の大きさの力が加わるまでは相対回転しない摩擦力が働いている。したがってジョイント部材111と支持体105とは、インロー嵌合した状態において、両手を用いて相対回転させることが可能であると共に、相対回転を止めた状態を保持することができる。
【0056】
本実施形態のホルダー101は、このような構成により、付け替え容器3が取り付けられた状態のジョイント部材111が支持体105に嵌合された状態において、ジョイント部材111を支持体105に対して回動させることにより、付け替え容器3の向きを所望の向きに調節が可能であり、且つ当該所望の向きで確実に固定することが可能である。その結果、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0057】
また、本実施形態の支持体105は、付け替え容器3が取り付けられた状態のジョイント部材111が支持体105に嵌合された状態において、第1実施形態と同様に、付け替え容器3を自立状態で保持可能な位置で、ジョイント部材111を保持している。
【0058】
また、本実施形態のホルダー101は、ジョイント部材111にトリガースプレー9(図7を参照)を取り付けて使用する際、ジョイント部材111を握ってトリガースプレー9を操作することとなる。具体的には、多くの場合は、ジョイント部材111を握る手の第一指と第四指および第五指とによってジョイント部材111を握り、第二指および第三指によってトリガースプレー9を操作することにより内容物を噴出させる。このとき、前述したように、括れ部162は、ジョイント部材111を握った手の第一指と第四指および第五指とによって握り易い形状となっている。このように本実施形態においては、ジョイント部材111自体が握りやすい形状を有している。したがって本実施形態のホルダー101は握り易く、且つ握った状態から滑り落ちにくい構造となっている。なお、ジョイント部材111の外周面にローレット加工を施すこともできる。これにより更に滑り落ちにくい構造とすることができる。
このように、本実施形態のホルダー101は、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0059】
以上説明したように、本発明の第1および第2実施形態に係る付け替え容器用ホルダー1および101によれば、付け替え容器3を所望の向きで保持することができ、保持された付け替え容器3を容易に視認することができるとともに、握り易く且つ握った状態から滑り落ちにくい付け替え容器用ホルダーを提供することができる。
【0060】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、適宜変更が可能である。例えば第1実施形態において一対の爪部44を固定部29に設け、一対の係合部46を可動部31に設けても良い。また、第2実施形態において、ジョイント部材111の下端部に、支持体105の直立部123の上端部の開口にインロー嵌合する円筒部を設けても良い。
【符号の説明】
【0061】
1、101 付け替え容器用ホルダー
3 付け替え容器
5、105 支持体
7 キャップ
9 トリガースプレー
11 、111 ジョイント部材
19、119 底部
21 保持部
23、123 直立部
27、127 前方側縁部
28、128 後方側縁部
29 固定部
31 可動部
35 括れ部
41 括れ部
44 爪部
47 第1の上側内向きフランジ
48 第1の下側内向きフランジ
49 第2の上側内向きフランジ
50 第2の下側内向きフランジ
51 第1のフランジ
52 第2のフランジ
61、62、64 直線部
160 円筒部
162 括れ部
168 円筒内周面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-02-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状の内容物が収容された付け替え容器と、前記内容物を噴出するための噴出装置とを連結可能な筒状のジョイント部材と、
前記付け替え容器が連結された前記ジョイント部材を、前記付け替え容器が自立状態で支持可能な支持体とを有し、
前記支持体は、前記ジョイント部材に連結された前記付け替え容器の幅方向の一方側に配置される直立部と、前記ジョイント部材を保持可能な保持部と、前記ジョイント部材を所望の向きで固定可能な保持機構を備え
前記保持部は、前記直立部に固定された固定部と、前記固定部に回動可能に設けられ、前記固定部とロック可能な可動部とからなり、
前記保持機構は、前記固定部と前記可動部とに設けられ、
前記固定部の外周部には第1の括れ部が形成され、前記可動部の外周部には第2の括れ部が形成され、
前記可動部が前記固定部に対して回動し前記固定部とロックされることにより、前記保持部は略円錐台形状をなし、前記第1の括れ部と前記第2の括れ部とが連続し、手で握り易い太さおよび曲面形状で構成された、前記保持部の全周に亘る1つの括れ部を形成すると共に、前記固定部と前記可動部とに設けられた前記保持機構が前記ジョイント部材を挟持することを特徴とする付け替え容器用ホルダー。
【請求項2】
記保持機構は、前記固定部に設けられ前記ジョイント部材の外周面に適合可能な第1形状部と、前記可動部に設けられ前記外周面に適合可能な、前記第1形状部とは異なる形状の第2形状部とを有し、前記可動部が前記固定部とロック状態において、前記第1形状部と前記第2形状部とが前記外周面を水平方向に挟持することを特徴とする請求項1に記載の付け替え容器用ホルダー。
【請求項3】
前記第1形状部は、前記外周面の第1の部分に適合可能であり、前記第2形状部は、前記外周面の第2の部分に適合可能であることを特徴とする請求項2に記載の付け替え容器用ホルダー。
【請求項4】
前記外周面の断面形状は多角形であり、前記第1形状部は、全域が前記第1の部分に適合可能であり、前記第2形状部は、一部が前記第2の部分の一部に適合可能であることを特徴とする請求項3に記載の付け替え容器用ホルダー。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の付け替え容器用ホルダーは、
液体状の内容物が収容された付け替え容器と、前記内容物を噴出するための噴出装置とを連結可能な筒状のジョイント部材と、
前記付け替え容器が連結された前記ジョイント部材を、前記付け替え容器が自立状態で支持可能な支持体とを有し、
前記支持体は、前記ジョイント部材に連結された前記付け替え容器の幅方向の一方側に配置される直立部と、前記ジョイント部材を保持可能な保持部と、前記ジョイント部材を所望の向きで固定可能な保持機構を備え
前記保持部は、前記直立部に固定された固定部と、前記固定部に回動可能に設けられ、前記固定部とロック可能な可動部とからなり、
前記保持機構は、前記固定部と前記可動部とに設けられ、
前記固定部の外周部には第1の括れ部が形成され、前記可動部の外周部には第2の括れ部が形成され、
前記可動部が前記固定部に対して回動し前記固定部とロックされることにより、前記保持部は略円錐台形状をなし、前記第1の括れ部と前記第2の括れ部とが連続し、手で握り易い太さおよび曲面形状で構成された、前記保持部の全周に亘る1つの括れ部を形成すると共に、前記固定部と前記可動部とに設けられた前記保持機構が前記ジョイント部材を挟持することを特徴とする。